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Title:
STRIP-LINE FILTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/090815
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a strip-line filter which can realize a desired band or attenuation pole easily and can realize wideband filter characteristics. The strip-line filter (1) has at least a first resonance line (8C), a second resonance line (8A) and a third resonance line (8B) arranged in a direction perpendicular to the first and second side surfaces (3A, 3B) of a dielectric substrate (3). The first resonance line (8C) has the opposite open ends, and the second and third resonance lines (8A, 8B), each having one shorted end and the other open end, are connected, respectively, with the opposite ends of the first resonance line (8C). With respect to the center of the dielectric substrate (3) in the arrangement direction of the respective resonance lines (8A-8C), the first through third resonance lines (8A-8C) are symmetrical, and the second and third resonance lines (8A, 8B) are connected electrically with a ground electrode through side-surface lines (4B, 4E) passing through the central surface of the dielectric substrate (3) in the arrangement direction.

Inventors:
TAKEI YASUNORI (JP)
HIROSHIMA MOTOHARU (JP)
NAKAMURA SOICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072747
Publication Date:
July 23, 2009
Filing Date:
December 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
TAKEI YASUNORI (JP)
HIROSHIMA MOTOHARU (JP)
NAKAMURA SOICHI (JP)
International Classes:
H01P1/203; H01P1/205; H01P7/08
Foreign References:
JPH1065401A1998-03-06
JP2007208893A2007-08-16
JP2003304102A2003-10-24
JP2002335111A2002-11-22
JPH07336107A1995-12-22
Attorney, Agent or Firm:
KOMORI, Hisao (Noninbashi Chuo-k, Osaka-shi Osaka 11, JP)
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Claims:
 矩形平板状の誘電体基板の下面に設けた接地電極と、前記誘電体基板の上面に設けた複数の共振線路と、前記誘電体基板の側面に設けられて少なくとも前記接地電極に接続される側面線路と、前記接地電極と各共振線路とが構成する共振器のいずれかに結合する入出力電極と、を備え、
 少なくとも、両端が開放された第1の共振線路と、前記第1の共振線路の第1端に結合する、一端短絡、一端開放の第2の共振線路と、前記第1の共振線路の第2端に結合する、一端短絡、一端開放の第3の共振線路と、を前記誘電体基板の対向する2側面に垂直な方向に配列したストリップラインフィルタであって、
 各共振線路の配列方向での前記誘電体基板の中心を基準として、前記第1~第3の共振線路は略対称形であり、
 各共振線路の配列方向での前記誘電体基板の中心面を通る側面線路を介して、前記第2および第3の共振線路が前記接地電極に導通するストリップラインフィルタ。
 前記第1の共振線路は、前記配列方向での前記誘電体基板の中心を基準として、線対称な形状であり、
 前記第2の共振線路と前記第3の共振線路とが、共通の側面線路を介して前記接地電極に導通する請求項1に記載のストリップラインフィルタ。
 前記第1の共振線路は、U字型形状である請求項2に記載のストリップラインフィルタ。
 前記第1の共振線路は、前記配列方向での前記誘電体基板の中心を基準として、点対称な形状であり、
 前記第2の共振線路と前記第3の共振線路とは、対向する側面それぞれに設けられた側面線路を介して、前記接地電極に導通する請求項1に記載のストリップラインフィルタ。
 前記第1の共振線路は、S字型形状である請求項4に記載のストリップラインフィルタ。
 前記第2の共振線路と前記第3の共振線路とは、
前記中心面に平行する側面のいずれかに形成された側面線路を介して、前記入出力電極に導通する、請求項1~5のいずれかに記載のストリップラインフィルタ。
 前記複数の共振線路から分離された複数の側面線路を備え、
 これらの側面線路を、前記誘電体基板の前記配列方向の中心を基準として、対称に配置した、請求項1~6のいずれかに記載のストリップラインフィルタ。
 前記誘電体基板の上面の電極は感光性電極であり、前記誘電体基板の下面および側面の電極は非感光性電極である請求項1~7のいずれかに記載のストリップラインフィルタ。
Description:
ストリップラインフィルタ

 この発明は、誘電体基板にストリップラ ンを設けたストリップラインフィルタに関 る。

 フィルタの小型化のために、U字状又はS 状のストリップラインを設けたストリップ インフィルタが考案されている。(特許文献1 および2参照。)。

 図1に従来のストリップラインフィルタの構 成例を示す。ストリップラインフィルタ101は 、3つの共振器を利用したフィルタである。3 の共振器それぞれは誘電体基板の同一主面 設けられた線路102,103A,103Bにより構成されて いる。線路102はU字型に湾曲した形状であり その両端が開放されている。線路103A,103Bは 端が接地電極105に接続されたI字型形状であ 、先端が開放されている。これらの共振器 はインターディジタル結合していて、線路1 03A,103Bには、入出力伝送線路104A,104Bがそれぞ 接続されている。

特開2001-358501号公報

特開2002-151908号公報

 従来のストリップラインフィルタでは、 子サイズなどの要求によって、ストリップ インの線路長や共振器間の結合度の設定に 約が生じることがあった。例えば、共振器 が適切でも、その共振器と他の共振器との 隔が適切にならないことや、共振器間の間 が適切でも、各共振器の共振器長が適切に らないことがあり、所望の帯域や減衰極を するフィルタ特性を得られないことがあっ 。

 この問題は3段以上の共振器を結合させる 場合に顕著であり、一組の共振器間の結合と 共振器長を設定しようすると、もう一組の共 振器間での結合に大きな影響を与えてしまい 、各共振器の共振器長と共振器間の結合とを 満足させることが困難なことがあった。また 、ストリップラインフィルタを広帯域化する ためには、複数の共振器間を強く結合させる 必要があり、このことも制約となっていた。

 また、1/4波長共振器を構成する共振線路 場合には、接地電極との接続を確保する必 があるが、そのための引出電極などが、隣 する他の共振器に電磁気的作用を及ぼし、 の共振器での結合や共振器長に影響を及ぼ こともあった。

 そこでこの発明の目的は、所望の帯域や 衰極を実現することが容易で、広帯域のフ ルタ特性を実現可能なストリップラインフ ルタを提供することにある。

 この発明のストリップラインフィルタは 地電極と複数の共振線路と側面線路と入出 電極とを備え、少なくとも、第1の共振線路 と第2の共振線路と第3の共振線路とを誘電体 板の対向する2側面に垂直な方向に配列した ものである。ここで、第1の共振線路は両端 開放されたものであり、第2および第3の共振 線路は一端短絡、一端開放の、第1の共振線 の両端にそれぞれ結合するものである。そ て各共振線路の配列方向での誘電体基板の 心を基準として、第1~第3の共振線路は略対 形で、第2の共振線路と第3の共振線路とは、 前記配列方向での誘電体基板の中心面を通る 側面線路を介して、接地電極に導通する構成 である。

 この構成では、誘電体基板の中心に両端 放の共振線路を配置するので、第2および第 3の共振線路を誘電体共振器の中心面を通る 面線路を介して接地電極に導通させること でき、第1~第3の共振線路の電極形成面積を 制しながら、第2および第3の共振線路の線路 長を長くすることができる。また、第2およ 第3の共振線路と接地電極とを導通させる側 線路が中心面を通るので、この側面線路か 第1の共振線路におよぶ影響が抑制され、第 1の共振線路の電磁界の設定が容易なものに る。

 第1の共振線路は、前記配列方向での誘電 体基板の中心を基準として、線対称な形状で あり、第2の共振線路と第3の共振線路とが、 通の側面線路を介して接地電極に導通して よい。この場合、第1の共振線路は、U字型 状であってもよい。

 第1の共振線路は、前記配列方向での誘電 体基板の中心を基準として、点対称な形状で あり、第2の共振線路と第3の共振線路とは、 向する側面それぞれに設けられた側面線路 介して、接地電極に導通してもよい。この 合、第1の共振線路は、S字型形状であって よい。

 第2の共振線路と第3の共振線路とは、前 中心面に平行する側面のいずれかに形成さ た側面線路を介して、入出力電極に導通し もよい。

 複数の共振線路から分離された複数の側 線路を備え、これらの側面線路を配列方向 の誘電体基板の中心を基準として対称に配 してもよい。

 誘電体基板の上面の電極は感光性電極で り、誘電体基板の下面および側面の電極は 感光性電極であってもよい。

 この発明によれば、第2および第3の共振 路が誘電体共振器の中心面を通る側面線路 介して接地電極と導通するので、第1~第3の 振線路の電極形成面積を抑制しながら、第2 よび第3の共振線路を側面中央まで引き回し て、共振器長を長くすることができ、また、 この側面線路から第1の共振線路におよぶ影 が抑制される。したがって、広帯域のフィ タ特性であっても、容易に所望の帯域や減 極を実現することができる。

従来のストリップラインフィルタの構 例を説明する図である。 実施形態に係るストリップラインフィ タの上面側の内観斜視図である。 同ストリップラインフィルタの下面側 斜視図である。 同ストリップラインフィルタの製造工 を説明する図である。 同ストリップラインフィルタのフィル 特性の例を説明する図である。 ストリップラインフィルタの他の構成 を説明する図である。 ストリップラインフィルタの他の構成 を説明する図である。 同ストリップラインフィルタのフィル 特性の例を説明する図である。 ストリップラインフィルタの他の構成 を説明する図である。

符号の説明

1,21,31,41…ストリップラインフィルタ
3…誘電体基板
3A~3D…側面
4A~4F…側面線路
5A,5B…側面引出電極
6A,6B…入出力電極
7…接地電極
8A,8B…1/4波長共振線路
8C…1/2波長共振線路
10A,10B…上面引出電極
13A~13G…線路部
19…中心面
32…共通線路部

 以下、本発明の実施形態に係るストリッ ラインフィルタの構成例を説明する。

 ここで示すストリップラインフィルタは 域通過型のフィルタであり、4GHz以上の高周 波帯に対応するUWB通信に利用される。

 図2は、ストリップラインフィルタの上面 側の内観斜視図であり、図3は同ストリップ インフィルタの下面側の斜視図である。

 ストリップラインフィルタ1は、誘電体基 板3を備える。基板3は酸化チタン等からなる 誘電率が約111の小型直方体状のセラミック 結基板である。基板3の組成および寸法は周 波数特性などを考慮して適宜設定している。 なお、誘電体基板3上には、ストリップライ フィルタ1の機械的保護、耐環境性向上など 目的として図示していないガラス層を積層 る。

 ストリップラインフィルタ1の、図2中に す側面には側面線路4A~4Cと側面引出電極5Aと 設けている。また、側面線路4A~4Cを設けた 面3C(以下、第3の側面と称する。)に対向する 側面3D(以下、第4の側面と称する。)には、図3 中に示す側面線路4D~4Fを側面線路4A~4Cと合同 形状で設けている。側面引出電極5Aを設けた 側面3A(以下、第1の側面と称する。)に対向す 側面3B(以下、第2の側面と称する。)には、 示していない側面引出電極5Bを側面引出電極 5Aと合同な形状で設けている。なお、図中の 線は、誘電体基板3の中心面である。

 誘電体基板3の下面は、このストリップラ インフィルタ1の実装面であり、接地電極7と 出力電極6A,6Bとを備えている。入出力電極6A ,6Bは、このストリップラインフィルタ1を実 基板に実装する際に、高周波信号入出力端 に接続される。接地電極7は共振器のグラン 面であり、実装基板の接地電極に接続され 。

 接地電極7は誘電体基板3の下面の略全面 設けられていて、入出力電極6A,6Bは接地電極 7に設けられた電極非形成部に、入出力電極6A ,6Bから分離して設けられている。接地電極7 は、側面線路4A~4Fが接続されている。入出力 電極6Aには側面引出電極5Aが接続されている 入出力電極6Bには側面引出電極5Bが接続され いる。これらの電極は厚み約12μm以上の銀 極であり、基板3にスクリーンマスクまたは タルマスクを用いて非感光性の銀ペースト 塗布し、焼成してなる。

 誘電体基板3の上面には、上面引出電極10A ,10Bと1/4波長共振線路8A,8Bと1/2波長共振線路8C が設けられている。1/2波長共振線路8Cは1/4 長共振線路8Aと1/4波長共振線路8Bとの間に配 されている。これらの電極は厚み約5μm以上 の銀電極であり、基板3に感光性銀ペースト 塗布し、フォトリソグラフィプロセスによ パターン形成し、焼成してなる。これらの 極を感光性銀電極とすることによって、電 の形状精度を高めて、UWB通信に利用可能な トリップラインフィルタとしている。

 共振線路8A~8Cは、側面引出電極5A,5Bそれぞ れを設けた側面に垂直な方向に配列されてい る。したがって、1/2波長共振線路8Cは、第1の 共振線路に相当し、1/4波長共振線路8Aは第2の 共振線路に相当し、1/4波長共振線路8Bは第3の 共振線路に相当する。

 1/4波長共振線路8Aは、L字型線路部12Aを備 ている。L字型線路部12Aは、第1の側面3Aに沿 って延設され上面引出電極10Aが接続された部 位と、第4の側面3Dに沿って延設され側面線路 4Eが接続された部位と、から構成されている したがって共振線路8Aは一端開放、一端短 の1/4波長共振線路となっている。

 1/4波長共振線路8Bは、L字型線路部12Bを備 ている。L字型線路部12Bは、第2の側面3Bに沿 って延設され上面引出電極10Bが接続された部 位と、第3の側面3Cに沿って延設され側面線路 4Bが接続された部位と、から構成されている したがって共振線路8Bは一端開放、一端短 の1/4波長共振線路となっている。

 上面引出電極10A,10Bは、それぞれ、側面引 出電極5A,5Bに接続されている。これにより、 振線路8Aの構成する共振器と入出力電極6Aと がタップ結合し、共振線路8Bの構成する共振 と入出力電極6Bとがタップ結合し、強い外 結合を得ることができる。

 1/2波長共振線路8Cは、線路部13A~13Gを備え S字形状の電極である。線路部13Aは、共振線 路8AのL字型線路部12Aに沿って、第4の側面3Dに 平行に延設されている。線路部13Bは、線路部 13Aに接続され、共振線路8AのL字型線路部12Aに 沿って、第1の側面3Aに平行に延設されている 。線路部13Cは、線路部13Bに接続され、第3の 面3Cに平行に延設されている。線路部13Gは、 共振線路8BのL字型線路部12Bに沿って、第3の 面3Cに平行に延設されている。線路部13Fは、 線路部13Gに接続され、共振線路8BのL字型線路 部12Bに沿って、第2の側面3Bに平行に延設され ている。線路部13Eは、線路部13Fに接続され、 第4の側面3Dに平行に延設されている。線路部 13Dは、線路部13Cと線路部13Eとの間に接続され ている。したがって、共振線路8Cは、両端開 の1/2波長共振線路となっている。

 側面線路4A,4C,4D,4Fは、それぞれダミー電 を構成する。これらのダミー電極は、スト ップラインフィルタ1の回路構成には不要で るが、ストリップラインフィルタ1の対向す る側面での電極形状を合同なものにするため に設けている。ここでは、側面の中心に側面 電極の中心を一致させながら、ダミー電極に よっての電極形状を合同にしているので、複 数の誘電体基板に対する側面電極の電極形成 工程にて、各誘電体基板を治具に振り込む際 に姿勢制御する必要がなく、側面3C,3Dのいず かの面に対して同一工程で電極を形成し、 対側の側面に対しても次の工程で電極を形 することができる。また、異なる回路構成 チップ素子であっても、同一の基板サイズ 同一の側面電極形状で構成する場合に、側 への電極形成工程を共通化できる。

 なお、各側面での電極厚みを上面での電 厚みよりは厚いものにしているので、一般 電流集中が生じる接地端側の部位での電流 分散させ、導体ロスを低減させている。こ 構成によって、このストリップラインフィ タ1は挿入損失が小さい素子になっている。

 以上の構成により、ストリップラインフ ルタ1は、3段の共振器が結合した帯域通過 ィルタとなる。ここで、共振線路8A,8Bの開放 端と共振線路8Cの開放端とを逆側に向かせて これらの共振線路の構成する共振器を互い インターディジタル結合させている。その め、共振器間の結合が強くなり、ストリッ ラインフィルタ1の通過帯域を広帯域化でき る。

 さて、誘電体基板3の上面の電極は、誘電 体基板3の中心面19を基準とした点対称(な構 となっている。そのため、共振線路8A,8C間で の結合度と、共振線路8B,8C間での結合度とが しくなっている。そのため、共振線路8Aに る電磁界の設定が容易である。

 また、側面線路4B,4Eが誘電体基板3の中心 19を通り、第3の側面3C、および、第4の側面3 Dそれぞれでの電極が、誘電体基板3の中心面1 9を基準とした点対称な構成となっている。1/ 2波長共振線路8Cを3段の共振器の中央に設け いるので、共振線路8Cの電磁界には、側面線 路4A~4Fによる影響がほとんど及ばない。その め、仮に側面線路4A~4Fの位置などがばらつ ても、ストリップラインフィルタ1のフィル 特性は、バラツキに強いものになる。

 次に、ストリップラインフィルタ1の製造 工程を説明する。

 図4は、ストリップラインフィルタ1の製 工程を説明するフローである。

(S1)まず、いずれの面にも電極を形成して ない誘電体母基板を用意する。

(S2)次に、上記誘電体母基板に対して、下 に導電体ペーストをスクリーン印刷または タルマスク印刷し、焼成を経て接地電極7お び入出力電極6A,6Bを形成する。

(S3)次に、誘電体母基板に対して、上面に 光性導電体ペーストを印刷し、露光、現像 るフォトリソグラフィプロセスを経て、焼 により共振線路8A~8C上面引出電極10A,10Bとを 成する。フォトリソグラフィプロセスでは 電極を30μm程度まで細線化でき、極めて高い 位置精度で電極を形成できる。

(S4)次に、誘電体母基板の上面側にガラス ーストを印刷し、焼成を経て透明なガラス を形成する。この工程によりガラス層が形 される。

(S5)次に、上記のようにして構成した誘電 母基板からダイシングなどにより多数の誘 体基板3を切り出す。

(S6)次に、誘電体基板3を配列して、所定パ ーンのメタルマスクまたはスクリーンマス により導電体ペーストを印刷する印刷プロ スを経て、焼成により電極を形成する。こ 印刷プロセスを各側面に実施することで、 面引出電極5A,5Bと、側面線路4A~4Fと、が形成 される。この印刷プロセスでは、電極は100μm 程度までしか細線化できず、フォトリソグラ フィプロセスに比べて低い位置精度でしか電 極を形成できないが、低コストに電極を形成 できる。

 以上の工程により、ストリップラインフ ルタ1は製造されている。

 図5は、ストリップラインフィルタ1のフ ルタ特性の例を説明する図である。ここで すフィルタ特性はシミュレーションの結果 ある。シミュレーションでは、側面線路4B,4E を側面線路4A,4F側に100μmだけずらした場合と 比較を行った。図中の実線は側面線路4B,4E 基板中央に配置した場合、図中の破線は側 線路4B,4Eを基板中央からずらした場合を示し ている。なお、側面線路4B,4Eをずらす場合に 、反射特性の整合のために1/2波長共振線路8 Cの電極長を90μm伸ばしている。

 同図(A)のグラフ横軸は周波数を、縦軸は 衰量を示している。側面線路4B,4Eを基板中 に配置した場合、各共振線路の線路長が伸 るため、共振周波数が約500MHz低下し、7.17GHz ら6.68GHzになった。

 同図(B)は、側面線路4B,4Eをずらした場合 特性を500MHzだけ高周波数側ずらして表示し いる。3dB帯域幅を比較すると、側面線路4B,4E を基板中央に配置した場合、帯域幅は約2999MH zから約2682MHzに狭まった。この帯域幅の狭ま は、側面線路4B,4Eのずれにより、共振線路8A ,8Bと共振線路8Cとの間で余分なカップリング 生じたためと考えられる。したがって、広 域を必要とするストリップラインフィルタ 場合、1/4波長共振線路を接地させる側面線 は、基板中心面を通る位置に配置すること 好ましいといえる。

 次に、本発明の他の実施形態を説明する

 図6は、ストリップラインフィルタの他の 構成例を説明する図である。同図中、ストリ ップラインフィルタ1と同様な構成には同一 符号を付している。

 ストリップラインフィルタ21は、ストリ プラインフィルタ1と共振線路8Cの形状が相 する。具体的には共振線路8Cがストリップラ インフィルタ1の1/2波長共振線路の鏡像にな ている。このため、ストリップラインフィ タ21は共振線路がコムライン結合する3段の ィルタを構成している。

 このような構成であっても、共振線路8A,8 C間での結合度と、共振線路8B,8C間での結合度 とが等しく、共振線路8Cの電磁界には、側面 路4A~4Fによる影響がほとんど及ばないため 共振線路8Cの電磁界の設定が容易になり、仮 に側面線路4A~4Fの位置などがばらついても、 トリップラインフィルタ1のフィルタ特性は 、バラツキに強いものになる。

 図7は、ストリップラインフィルタの他の 構成例を説明する図である。同図中、ストリ ップラインフィルタ1と同様な構成には同一 符号を付している。

 このストリップラインフィルタ31では、1/ 2波長共振線路8Cは、線路部33A~33Gを備えてい 。線路部33Dは、第4の側面に沿って延設され いる。線路部33C,33Eは線路部33Dの両端から垂 直に屈曲して延設されている。線路部33B,33F それぞれ線路部33C,33Eの先端から誘電体基板3 の垂直に屈曲して延設されている。線路部33A ,33Gはそれぞれ線路部33B,33Fの先端から垂直に 曲して延設され、先端が開放されている。 たがって、共振線路8Cは、両端開放の1/2波 共振線路となっている。ここでは、1/2波長 振線路8Cを複数回内側に折り返したU字型形 とすることで、線路長を稼いでいる。

 1/4波長共振線路8Aは、L字型線路部32Aを備 ている。1/4波長共振線路8Bは、L字型線路部3 2Bを備えている。L字型線路部32A,32Bは、それ れの基端が共通線路部32に接続されている。 共通線路部32は側面線路4Bに接続されている したがって、共振線路8A,8Bは、一端開放、一 端短絡の1/4波長共振線路となっている。

 以上の構成により、ストリップラインフ ルタ31は、3段の共振器が結合した帯域通過 ィルタとなる。ここで、共振線路8A,8Bの開 端と共振線路8Cの開放端とを逆側に向かせて 、これらの共振線路の構成する共振器を互い にインターディジタル結合させている。その ため、共振器間の結合が強くなり、ストリッ プラインフィルタ1の通過帯域を広帯域化で る。図8に、ストリップラインフィルタ31の ィルタ特性を示す。

 さて、誘電体基板3の上面の電極は、誘電 体基板3の中心面19を基準とした線対称な構成 となっている。そのため、共振線路8A,8C間で 結合度と、共振線路8B,8C間での結合度とが しくなっている。そのため、共振線路8Cの電 磁界の設定が容易である。

 また、側面線路4B,4Eが誘電体基板3の中心 19を通り、第3の側面3C、および、第4の側面3 Dそれぞれでの電極が、誘電体基板3の中心面1 9を基準とした線対称な構成となっている。1/ 2波長共振線路8Cを3段の共振器の中央に設け いるので、共振線路8Cの電磁界には、側面線 路4A~4Fによる影響がほとんど及ばない。その め、仮に側面線路4A~4Fの位置などがばらつ ても、ストリップラインフィルタ1のフィル 特性は、バラツキに強いものになる。

 図9は、ストリップラインフィルタの他の 構成例を説明する図である。同図中、ストリ ップラインフィルタ31と同様な構成には同一 符号を付している。

 ストリップラインフィルタ41は、ストリ プラインフィルタ31と共振線路8Cの形状が相 する。具体的には共振線路8Cを180°回転させ た形状になっている。このため、ストリップ ラインフィルタ41は共振線路がコムライン結 する3段のフィルタを構成している。

 このような構成であっても、共振線路8A,8 C間での結合度と、共振線路8B,8C間での結合度 とが等しく、共振線路8Cの電磁界には、側面 路4A~4Fによる影響がほとんど及ばないため 共振線路8Cの電磁界の設定が容易になり、仮 に側面線路4A~4Fの位置などがばらついても、 トリップラインフィルタ1のフィルタ特性は 、バラツキに強いものになる。

 なお、上記した実施形態での上面共振線 や引出電極の配置位置や形状は製品仕様に じたものであり、製品仕様に応じたどのよ な配置位置や形状であっても良い。本発明 上記構成以外であっても適用でき、多様な ィルタのパターン形状に採用できる。また このフィルタに、他の構成(高周波回路)を らに配しても良い。