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Title:
SUPERCHARGER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/095985
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a supercharger which has a thrust bearing on the outside of a radial bearing and in which a lubricating oil supplied thereto can be smoothly discharged from a bearing unit and the resistance by the lubricating oil can be reduced. [MEANS FOR SOLVING THE PROBLEMS] This supercharger includes a thrust bearing (30) for rotatably supporting the thrust force acting on a turbine shaft (12). The thrust bearing (30) comprises a disk thrust collar (32) rotating together with the turbine shaft, and a turbine side thrust bearing (34) and a compressor side thrust bearing (36) which stop the axial movement of the thrust collar. The compressor side thrust bearing (36) includes an oil supply flow passage (36a) for supplying the lubricating oil from the inside of a housing to the surface contacting with the thrust collar, an annular recessed groove (36b) provided on the inner surface of a hollow through-hole through which the turbine shaft extends, and an oil discharge flow passage (36c) for dropping the lubricating oil accumulated in the recessed groove downward.

Inventors:
EGUCHI MASATOSHI (JP)
ONITSUKA KAZUHIRO (JP)
SHIMIZU MASAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/051198
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
IHI CORP (JP)
EGUCHI MASATOSHI (JP)
ONITSUKA KAZUHIRO (JP)
SHIMIZU MASAHIRO (JP)
International Classes:
F02B39/00; F02B39/14; F16J15/44
Foreign References:
JP2007321698A2007-12-13
JPH07174029A1995-07-11
JPS58152527U1983-10-12
JPS6052352A1985-03-25
JP2002054448A2002-02-20
Other References:
See also references of EP 2241735A4
Attorney, Agent or Firm:
HOTTA, Minoru (4F Kenchiku-Kaikan,26-20, Shiba 5-chome, Minato-ku Tokyo 14, JP)
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Claims:
 タービンインペラを一端に有するタービン軸と、タービン軸で回転駆動されるコンプレッサインペラを備えた過給機であって、
 タービン軸に作用するスラスト力を回転可能に支持するスラスト軸受を備え、
 該スラスト軸受は、タービン軸と共に回転する円板状のスラストカラーと、該スラストカラーの軸方向移動を阻止するタービン側スラストベアリング及びコンプレッサ側スラストベアリングとからなり、
 コンプレッサ側スラストベアリングは、スラストカラーと接する表面にハウジング内から潤滑油を供給する油供給流路と、タービン軸が貫通する中空貫通孔の内面に設けられた環状の凹溝と、該凹溝内に溜まる潤滑油を下方に落下させる油排出流路とを有する、ことを特徴とする過給機。
 コンプレッサ側スラストベアリングとコンプレッサインペラの間を仕切る固定隔壁と、該固定隔壁とコンプレッサ側スラストベアリングとの間に位置しタービン軸と共に回転する油切り部材と、該油切り部材と固定隔壁との間を液密にシールするシール部材とを有し、
 前記油切り部材は、コンプレッサ側スラストベアリングの中空貫通孔より大きく、かつタービン軸にほぼ直交する垂直面を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の過給機。
Description:
過給機 発明の背景

 本発明は、過給機に関する。

 圧縮機により密度を高めた空気を機関(エ ンジン)に供給することを過給(supercharging)と い、このうち排気エネルギにより圧縮機の 動仕事をまかなうものを排気タービン過給 (exhaust‐gas turbocharger)と呼ぶ。

 排気タービン過給機は、一般的に、軸受 ニットを挟んで配置された圧縮機(コンプレ ッサ)とタービンからなり、圧縮機はコンプ ッサインペラを、タービンはタービンイン ラをそれぞれ内蔵する。コンプレッサイン ラとタービンインペラは、軸受ユニットで 持された連結軸(シャフト)で互いに連結され ており、エンジンの排ガスでタービンインペ ラを回転駆動し、この回転力を連結軸を介し てコンプレッサインペラに伝達し、コンプレ ッサインペラで空気を圧縮してエンジンに過 給するようになっている。

 排気タービン過給機の軸受、及びその給 手段として、特許文献1,2が開示されている

 特許文献1の軸受装置は、図1Aと図1Bに示 ように、軸受ケース71のスラスト軸受72,73の 周に対応する位置に油溜め用空所74を設け この空所74と軸受台75と排油口76とを連通す 左右各2個所の排油通路77を設けたものであ 。

 特許文献2の過給機は、図2に示すように タービンシャフト81、ラジアル軸受82、段付 部83、オイルドレン84を有する過給機におい て、ラジアル軸受の側壁面から段付き部まで の距離Lを、タービン回転数がエンジンのア ドル運転時のタービン回転数より大きい領 で、ラジアル軸受の端部から移動したオイ が段付き部に非接触となる距離としたもの ある。

実開昭60-52352号公報、「排気タービン過 機の軸受装置」

特開2002-54448号公報、「内燃機関用排気 ービン式過給機及び過給システム」

 排気タービン過給機では、一般的にタービ インペラに作用する圧力がコンプレッサイ ペラに作用する圧力より高いため、コンプ ッサインペラに向かう方向に大きなスラス 力が発生する。
 そのため、排気タービン過給機の回転軸を 持するスラスト軸受には十分な量の潤滑油 供給する必要がある。

 しかし、ラジアル軸受のコンプレッサ側外 にスラスト軸受を備える場合、コンプレッ 側の潤滑油流路が複雑なため、供給された 滑油が軸受部から排出しにくくなり、潤滑 による抵抗が増大するおそれがあった。

発明の要約

 本発明はかかる問題点を解決するために 案されたものである。すなわち、本発明の 的は、ラジアル軸受のコンプレッサ側外側 スラスト軸受を備える場合でも、供給した 滑油が軸受部からスムーズに排出して潤滑 による抵抗を低減することができる過給機 提供することにある。

 本発明によれば、タービンインペラを一端 有するタービン軸と、タービン軸で回転駆 されるコンプレッサインペラを備えた過給 であって、
 タービン軸に作用するスラスト力を回転可 に支持するスラスト軸受を備え、
 該スラスト軸受は、タービン軸と共に回転 る円板状のスラストカラーと、該スラスト ラーの軸方向移動を阻止するタービン側ス ストベアリング及びコンプレッサ側スラス ベアリングとからなり、
 コンプレッサ側スラストベアリングは、ス ストカラーと接する表面にハウジング内か 潤滑油を供給する油供給流路と、タービン が貫通する中空貫通孔の内面に設けられた 状の凹溝と、該凹溝内に溜まる潤滑油を下 に落下させる油排出流路とを有する、こと 特徴とする過給機が提供される。

 本発明の好ましい実施形態によれば、コン レッサ側スラストベアリングとコンプレッ インペラの間を仕切る固定隔壁と、該固定 壁とコンプレッサ側スラストベアリングと 間に位置しタービン軸と共に回転する油切 部材と、該油切り部材と固定隔壁との間を 密にシールするシール部材とを有し、
 前記油切り部材は、コンプレッサ側スラス ベアリングの中空貫通孔より大きく、かつ ービン軸にほぼ直交する垂直面を有する。

 上記本発明の構成によれば、スラスト軸 が、タービン軸と共に回転する円板状のス ストカラーとタービン側スラストベアリン 及びコンプレッサ側スラストベアリングと らなるので、タービン側スラストベアリン 及びコンプレッサ側スラストベアリングで ラストカラーを把持して、タービン軸に作 する両方向のスラスト力を回転可能に支持 ることができる。

 また、コンプレッサ側スラストベアリン が、スラストカラーと接する表面にハウジ グ内から潤滑油を供給する油供給流路を有 るので、この油供給流路から十分な量の潤 油を供給することにより、コンプレッサイ ペラに向かう方向の大きなスラスト力をコ プレッサ側スラストベアリングとスラスト ラーの間に介在する潤滑油で低抵抗かつ確 に支持することができる。

 さらに、コンプレッサ側スラストベアリ グが、タービン軸が貫通する中空貫通孔の 面に設けられた環状の凹溝と、該凹溝内に まる潤滑油を下方に落下させる油排出流路 を有するので、中空貫通孔の内面とタービ 軸の隙間からコンプレッサ側に流出しよう する潤滑油を環状凹溝で捕捉し、ここに溜 った潤滑油を油排出流路を通して下方にス ーズに落下させることができる。

 従って、本発明によれば、ラジアル軸受の ンプレッサ側外側にスラスト軸受を備える 合でも、供給した潤滑油が軸受部からスム ズに排出して潤滑油による抵抗を減らし、 ールの性能を確保し、過給機全体の信頼性 高めることができる。

特許文献1の軸受装置の縦断面図であ 。 図1AのB-B断面図である。 特許文献2の過給機の模式図である。 本発明の過給機の全体構成図である。 図3の部分拡大図である。 本発明の別の実施形態図である。

 以下、本発明の好ましい実施例を図面を参 して説明する。なお、各図において共通す 部分には同一の符号を付し、重複した説明 省略する。
 図3は、本発明の過給機の全体構成図である 。この図において、本発明の過給機10は、タ ビン軸12、コンプレッサインペラ14、および ハウジングを備える。ハウジングは、この例 では、ベアリングハウジング16、タービンハ ジング18、及びコンプレッサハウジング20か らなる。

 タービン軸12は、タービンインペラ11を一 端(図で左端)に有する。この例において、タ ビンインペラ11はタービン軸12に一体的に形 成されているが、本発明はこれに限定されず 、タービンインペラ11を別に取り付ける構成 あってもよい。

 コンプレッサインペラ14は、タービン軸12 の他端(図で右端)に軸端ナット15により一体 回転するように連結されている。

 ベアリングハウジング16は、タービン軸12 をラジアル軸受17で回転可能に支持する。ま 、タービン軸12は、スラスト軸受30により軸 方向に移動しないように支持されている。

 タービンハウジング18は、タービンインペ 11を回転可能に囲み、かつベアリングハウジ ング16に連結されている。このタービンハウ ング18は、内部に外部から排ガスが導入さ るスクロール室18aと、スクロール室18aから ービンインペラ11まで排ガスを案内する環状 に形成された流路18bを有する。
 さらに、流路18bには、複数のノズル翼19が 方向に一定の間隔で配置されている。この ズル翼19は、可変ノズル翼であり、その間に 形成される流路面積を変化できることが好ま しいが、本発明はこれに限定されず固定ノズ ル翼であってもよい。
 また、流路18bにノズル翼19の無い形態であ てもよい。

 コンプレッサハウジング20は、コンプレ サインペラ14を回転可能に囲み、かつベアリ ングハウジング16に連結されている。このコ プレッサハウジング20は、内部に圧縮空気 導入されるスクロール室20aと、コンプレッ インペラ14からスクロール室20aまで圧縮空気 を案内する環状に形成された流路20bを有する 。

 上述した構成により、エンジンの排ガスで ービンインペラ11を回転駆動し、この回転 をタービン軸12を介してコンプレッサインペ ラ14に伝達し、コンプレッサインペラ14で空 を圧縮してエンジンに過給することができ 。
 図3の例では、過給機の加速を補助するため のモータロータ22およびモータステータ24を える。モータロータ22は、電動機の回転子で あり、モータステータ24は、電動機の固定子 ある。モータロータ22とモータステータ24に よりブラシレスの交流電動機が構成される。
 モータロータ22は、好ましくはタービン軸12 に固定されている。
 なお、本発明においては過給機の加速を補 するための電動機は必ずしも必要ではなく モータロータ22およびモータステータ24はな くともよい。

 図4は、図3の部分拡大図である。
 この図に示すように、本発明のスラスト軸 30は、タービン軸12と共に回転する円板状の スラストカラー32と、スラストカラー32の軸 向移動を阻止するタービン側スラストベア ング34及びコンプレッサ側スラストベアリン グ36とからなる。

 コンプレッサ側スラストベアリング36は、 供給流路36a、環状の凹溝36b、及び油排出流 36cを有する。
 油供給流路36aは、スラストカラー32と接す 表面(図で左面)にベアリングハウジング16内 ら潤滑油を供給する機能を有する。
 また、環状凹溝36bは、タービン軸12が貫通 る中空貫通孔の内面に設けられている。
 さらに、油排出流路36cは、環状凹溝36b内に まる潤滑油を下方に落下させる機能を有す 。油排出流路36cは、この例では下方に向け ほぼ鉛直に設けられているが、タービン軸 回転にともない、環状溝部36bにたまる潤滑 にも回転しているため、その回転力によっ 下方に落下しやすくするために、斜めに開 ることも有効である。

 図5は、図4と同様の、本発明の別の実施形 図である。
 この図においても、スラスト軸受30は、タ ビン軸12と共に回転する円板状のスラストカ ラー32と、スラストカラー32の軸方向移動を 止するタービン側スラストベアリング(図示 ず)及びコンプレッサ側スラストベアリング 36とからなる。
 コンプレッサ側スラストベアリング36の形 はこの図では平板状である。
 またコンプレッサ側スラストベアリング36 、図4と同様の油供給流路36a、環状の凹溝36b 及び油排出流路36cを有する。油排出流路36c 、この例では下方に向けて斜めに設けられ いる。
 図5は、モータロータ22およびモータステー 24がない点で図4の構成と異なるが、その他 構成は図4と同様である。

 上述した本発明の構成によれば、スラス 軸受30が、タービン軸と共に回転する円板 のスラストカラー32とタービン側スラストベ アリング34及びコンプレッサ側スラストベア ング36とからなるので、タービン側スラス ベアリング34及びコンプレッサ側スラストベ アリング36でスラストカラー32を軸方向に把 して、タービン軸12に作用する両方向のスラ スト力を回転可能に支持することができる。

 また、コンプレッサ側スラストベアリン 36が、スラストカラー32と接する表面にハウ ジング内から潤滑油を供給する油供給流路36a を有するので、この油供給流路36aから十分な 量の潤滑油を供給することにより、コンプレ ッサインペラに向かう方向の大きなスラスト 力をコンプレッサ側スラストベアリング36と ラストカラー32の間に介在する潤滑油で低 抗かつ確実に支持することができる。

 さらに、コンプレッサ側スラストベアリ グ36が、タービン軸12が貫通する中空貫通孔 の内面に設けられた環状の凹溝36bと、凹溝36b 内に溜まる潤滑油を下方に落下させる油排出 流路36cとを有するので、中空貫通孔の内面と タービン軸の隙間からコンプレッサ側に流出 しようとする潤滑油を環状凹溝36bで捕捉し、 ここに溜まった潤滑油を油排出流路36cを通し て下方にスムーズに落下させることができる 。

 本発明の過給機は、固定隔壁26、油切り部 28、及びシール部材29を有する。
 固定隔壁26は、この例ではベアリングハウ ング16に固定され、コンプレッサ側スラスト ベアリング36とコンプレッサインペラの間を 切る隔壁である。
 油切り部材28は、固定隔壁26とコンプレッサ 側スラストベアリング36との間に位置し、タ ビン軸12に固定され、タービン軸12と共に回 転する。この油切り部材28は、コンプレッサ スラストベアリング36の中空貫通孔より大 く、かつタービン軸12にほぼ直交する垂直面 28aを有する。
 シール部材29は、油切り部材28と固定隔壁26 の間を液密にシールする。

 この構成により、環状凹溝36bで捕捉できず 環状凹溝36bを超えてコンプレッサ側に流れ 油切り部材28の垂直面28aまで達した潤滑油 油切り部材28の高速回転による遠心力で半径 方向外方に振り飛ばすことができる。
 従って、垂直面28aの軸方向反対側に位置す シール部材29まで達する潤滑油量を大幅に 減することができ、コンプレッサ側のシー 部に到達する潤滑油量を減らし、シールの 能を確保し、過給機全体の信頼性を高める とができる。

 なお、本発明は上述した実施形態に限定 れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種 変更できることは勿論である。