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Title:
TEMPERATURE CONTROL MECHANISM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/090773
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a temperature control mechanism enabling efficient temperature control of a power supply element. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A temperature control mechanism for controlling the temperature of power supply elements (31) comprises a case member (2) housing the power supply elements and a first heat exchange medium (4) in a liquid state for exchanging heat with the power supply elements, and a guide member (5) connected to the case member and forming at least part of a flow path (S) through which a second heat exchange medium flows. The guide member is formed of a material with a heat conductivity higher than that of outside air which is in contact with the case member.

Inventors:
TAKAGI MASARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065562
Publication Date:
July 23, 2009
Filing Date:
August 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
TAKAGI MASARU (JP)
International Classes:
H01M8/04; H01M10/60; H01M10/613; H01M10/615; H01M10/651; H01M10/653; H01M10/6554; H01M10/6556; H01M10/6563; H01M10/6567; H01M50/224
Foreign References:
JPH11135160A1999-05-21
JPH1140211A1999-02-12
JPH09167631A1997-06-24
JP2006331956A2006-12-07
JP2001060466A2001-03-06
JPH11307139A1999-11-05
JP2004014421A2004-01-15
JP2003187772A2003-07-04
Other References:
See also references of EP 2246929A4
Attorney, Agent or Firm:
MIZUNO, Katsufumi et al. (2-3 Marunouchi 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 05, JP)
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Claims:
 電源素子の温度を調節するための温度調節機構であって、
 前記電源素子と、前記電源素子との間で熱交換を行うための液状の第1の熱交換媒体と収容するケース部材と、
 前記ケース部材に接続され、第2の熱交換媒体を流動させるための流路の少なくとも一部を形成するガイド部材とを有し、
 前記ガイド部材は、前記ケース部材と接触する外気よりも熱伝導率の高い材料で形成されていることを特徴とする温度調節機構。
 前記ケース部材及び前記ガイド部材によって、前記流路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の温度調節機構。
 前記ケース部材及び前記ガイド部材のうち一方の部材は、前記流路内において、他方の部材と接触する突起部を有することを特徴とする請求項2に記載の温度調節機構。
 前記突起部は、前記第2の熱交換媒体が流動する方向に延びていることを特徴とする請求項3に記載の温度調節機構。
 前記ガイド部材のうち、前記ケース部材と接触する部分の厚さが、他の部分の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の温度調節機構。
 前記ガイド部材のうち前記ケース部材との接触部分は、前記ガイド部材の厚さよりも大きい領域を有していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の温度調節機構。
 前記ケース部材は、フランジ部を有しており、
 前記ガイド部材は、前記ケース部材のフランジ部と重なり合った状態で接触するフランジ部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の温度調節機構。
 前記ガイド部材に接続され、前記第2の熱交換媒体を流動させるためのダクト部材を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の温度調節機構。
 前記第2の熱交換媒体が、前記ガイド部材の冷却又は加温に用いられる気体であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の温度調節機構。
 前記ケース部材及び前記ガイド部材が、金属で形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の温度調節機構。
 電源装置の温度を調節するための温度調節機構であって、
 前記電源装置は、電源素子と、前記電源素子との間で熱交換を行うための液状の第1の熱交換媒体と、前記電源素子及び前記第1の熱交換媒体を収容するケース部材とを有し、
 前記温度調節機構は、前記ケース部材に接続され、第2の熱交換媒体を流動させるための流路の少なくとも一部を形成するガイド部材を有しており、
 前記ガイド部材は、前記ケース部材と接触する外気よりも熱伝導率の高い材料で形成されていることを特徴とする温度調節機構。
 
Description:
温度調節機構

 本発明は、電源素子の温度を調節するた に用いられる温度調節機構に関するもので る。

 従来、複数の単電池(二次電池)からなる 電池において、組電池の温度上昇を抑制す ための構造が提案されている(例えば、特許 献1~3参照)。

 ここで、特許文献1に記載の電池冷却装置で は、複数の電池を収容する容器の内部に、冷 却液を循環させるための冷却管を配置し、冷 却管を介して複数の電池を冷却するようにし ている。また、特許文献2,3に記載の構成では 、電池に対して空気を供給することにより、 電池を冷却するようにしている。

特開平11-307139号公報(図1)

特開2004-14421号公報(図1,3)

特開2003-187772号公報(図1)

 しかしながら、特許文献1~3に記載の構成 は、電池の冷却効率が不十分となるおそれ ある。

 そこで、本発明の目的は、電源素子の温 調節を効率良く行うことのできる温度調節 構を提供することにある。

 本願第1の発明は、電源素子の温度を調節 するための温度調節機構であって、電源素子 と、電源素子との間で熱交換を行うための液 状の第1の熱交換媒体とを収容するケース部 と、ケース部材に接続され、第2の熱交換媒 を流動させるための流路の少なくとも一部 形成するガイド部材とを有する。そして、 イド部材は、ケース部材と接触する外気よ も熱伝導率の高い材料で形成されている。 こで、上記流路は、外部と仕切られた流路 ある。

 ここで、ケース部材及びガイド部材によ て、流路を形成することができる。これに り、ケース部材及びガイド部材に対して、 2の熱交換媒体を接触させることができる。

 また、ケース部材及びガイド部材のうち 方の部材に、流路内において、他方の部材 接触する突起部を設けることができる。こ 突起部により、ケース部材及びガイド部材 接触面積を増やすことができ、ケース部材 びガイド部材の間における熱伝達を向上さ ることができる。ここで、突起部を、第2の 熱交換媒体が流動する方向に延びるように形 成すれば、第2の熱交換媒体の流れを整える とができる。

 さらに、ガイド部材のうち、ケース部材 接触する部分の厚さを、他の部分の厚さよ も厚くすることができる。一方、ガイド部 のうちケース部材との接触部分を、ガイド 材の厚さよりも大きい領域とすることがで る。これにより、ケース部材との接触部分 おいて、ケース部材から、より多くの熱を け取ることができる。例えば、ケース部材 、フランジ部を設けるとともに、ガイド部 に、ケース部材のフランジ部と重なり合っ 状態で接触するフランジ部を設けることに り、ケース部材及びガイド部材の間におい 、より多くの熱を伝達させることができる

 一方、ガイド部材には、第2の熱交換媒体 を流動させるためのダクト部材を接続するこ とができる。また、第2の熱交換媒体として ガイド部材の冷却又は加温に用いられる気 を用いることができる。さらに、ケース部 及びガイド部材を、金属で形成することが きる。

 本願第2の発明は、電源装置の温度を調節 するための温度調節機構であって、電源装置 は、電源素子と、電源素子との間で熱交換を 行うための液状の第1の熱交換媒体と、電源 子及び第1の熱交換媒体を収容するケース部 とを有し、温度調節機構は、ケース部材に 続され、第2の熱交換媒体を流動させるため の流路の少なくとも一部を形成するガイド部 材を有している。そして、ガイド部材は、ケ ース部材と接触する外気よりも熱伝導率の高 い材料で形成されている。

 本願第1及び第2の発明によれば、ケース 材に接続されたガイド部材を、ケース部材 接触する外気よりも熱伝導率の高い材料で 成しているため、ケース部材及びガイド部 の間における熱伝達を効率良く行うことが きる。

 例えば、電源素子で発生した熱を、第1の 熱交換媒体及びケース部材を介してガイド部 材に伝達させることにより、電源素子の冷却 を効率良く行うことができる。そして、ガイ ド部材には、第2の熱交換媒体を流動させて るため、第2の熱交換媒体を用いてガイド部 の放熱を行うことができる。一方、第2の熱 交換媒体を用いてガイド部材やケース部材を 温めれば、第1の熱交換媒体を介して電源素 を温めることができる。これにより、電源 子の温度調節を行うことができる。

本発明の実施例1である温度調節機構を 備えた電池パックの構成を示す外観斜視図で ある。 実施例1における電池パックの内部構造 を示す概略図である。 実施例1の電池パックに接続される温度 調節機構を示す上面図である。 実施例1の変形例を示す概略図である。 本発明の実施例2である温度調節機構を 備えた電池パックの構成を示す断面図である 。 実施例2において、カバー部材の構成を 示す正面図である。 実施例2の変形例において、カバー部材 の構成を示す正面図である。

 以下、本発明の実施例について説明する

 本発明の実施例1である電池パックの冷却 機構(温度調節機構)について、図1から図3を いて説明する。図1は、電池パックの冷却機 の一部を示す外観斜視図である。また、図2 は、電池パックの冷却機構の内部構成を示す 概略図である。図3は、電池パックの冷却機 の上面図である。図1等において、Z軸は、重 力方向を示し、X軸及びY軸は、Z軸に対して直 交し、かつ互いに直交する方向を示している 。

 本実施例の電池パック1は、車両(いわゆ ハイブリッド自動車)に搭載されている。そ て、電池パック1の出力を用いて車両を走行 させたり、車両の運動エネルギを回生エネル ギとして電池パック1に充電させたりするこ ができる。なお、電池パック1は、車両以外 も搭載することができる。

 図1において、電池パック1は、ケース2と ケース2の内部に収容される電池ユニット3 を有している。ケース2は、電池ユニット3を 収容するための空間を有する収容部材21と、 容部材21の開口部を塞ぐ蓋部材22とを有して いる。収容部材21及び蓋部材22は、アルミニ ムや鉄等といった金属で形成されている。 部材22は、収容部材21にネジ等の締結部材に って固定されたり、溶接によって固定され りする。これにより、ケース2の内部は、密 閉状態となる。なお、蓋部材22を収容部材21 固定する方法は、これに限るものではなく 蓋部材22を収容部材21に固定できる方法であ ば、いかなる方法であってもよい。

 ここで、ケース2の内部には、電池ユニッ ト3の他にも、電池ユニット3との間で熱交換 行うための液状の熱交換媒体(第1の熱交換 体)4が収容されている(図2参照)。熱交換媒体 4は、電池ユニット3の表面に接触していると もに、ケース2のすべての内壁面に接触して いる。熱交換媒体4は、後述するように、電 ユニット3の温度上昇を抑制したり、温度低 を抑制したりするために用いられる。

 熱交換媒体4は、絶縁性を有する液体であ り、単電池31で発生した熱をケース2に伝達さ せることにより単電池31の温度上昇を抑制さ る機能や、外部からの熱を受けて単電池31 温めることにより単電池31の温度低下を抑制 させる機能を有している。熱交換媒体4とし は、例えば、絶縁性の油や、フッ素系不活 液体を用いることができる。フッ素系不活 液体としては、例えば、フロリナート、Novec  HFE (hydrofluoroether)、Novec1230(スリーエム社製) を用いることができる。

 なお、電池ユニット3の表面に絶縁処理を 施しておけば、熱交換媒体4として、絶縁性 有する液体を用いなくてもよい。例えば、 池ユニット3の表面に、絶縁性を有する膜を 成しておくことができ、この場合には、水 いった、絶縁性を持たない熱交換媒体4を用 いることができる。

 電池ユニット3は、複数の単電池(電源素 )31が電気的に接続されたものである。複数 単電池31は、ケース2の内部において、並列 配置されている。単電池31は、円筒型を有し ており、単電池31として、ニッケル水素電池 、リチウムイオン電池といった二次電池が いられている。なお、二次電池の代わりに 電気二重層キャパシタ(コンデンサ)や燃料 池を用いることもできる。また、単電池31の 形状は、円筒型に限るものではなく、角型と いった、他の形状であってもよい。

 各単電池31は、図2に示すように、両端側 おいて、一対の板状の支持部材32によって 持されている。これらの支持部材32は、ネジ 等の締結部材(不図示)によって、ケース2に固 定されている。なお、本実施例では、2つの 持部材32を用いているが、これらの支持部材 32を一体として構成することもできる。

 また、各単電池31の両端には、正極用の 子31a及び負極用の端子31bが設けられている これらの端子31a,31bは、単電池31の内部に収 された発電要素に接続されている。この発 要素は、正極板、負極板およびセパレータ 含むものであり、充放電を行うための要素 ある。一方、各単電池31における端子31a,31b 、隣り合って配置された他の単電池31の端子 31a,31bとバスバー33を介して接続されている。 すなわち、複数の単電池31を、バスバー33を して電気的に直列に接続することにより、 池パック1として所望の高出力(例えば、200[V] )を得ることができる。

 一方、ケース2(蓋部材22)の上面には、カ ー部材(ガイド部材)5が固定されている。カ ー部材5は、空気の熱伝導率よりも高い熱伝 率を有する材料によって形成されている。 体的には、カバー部材5は、アルミニウムや 鉄等といった金属で形成することができる。 そして、カバー部材5は、蓋部材22と略平行に 配置される上面部5aと、上面部5aと略直交す 方向に延びる側面部5bとを有している。

 側面部5bの先端は、蓋部材22に対して、ボ ルト等の締結部材や溶接によって固定されて いる。カバー部材5をケース2に固定すること より、カバー部材5の上面部5a及び側面部5b 、蓋部材22の上面とによって、所定の空間S 形成される。この空間Sは、後述するように 空気(第2の熱交換媒体)が移動するための空 (流路)となる。

 空間SのY軸方向における両端、言い換え ば、カバー部材5のY軸方向における両端には 、カバー部材5及び蓋部材22によって形成され る開口部Saが位置している。そして、2つの開 口部Saには、図3に示すように、第1のダクト61 及び第2のダクト62が接続されている。すなわ ち、第1のダクト61及び第2のダクト62は、カバ ー部材5及び蓋部材22に接続されている。第1 ダクト61及び第2のダクト62は、カバー部材5 同様に金属で形成することもできるし、樹 で形成することもできる。

 第1のダクト61及び第2のダクト62の幅(X方 の長さ)は、図3に示すように、開口部Saとの 続部分が最も大きくなっており、この接続 分から離れるにしたがって、小さくなって る。また、第1のダクト61には、ファン63が けられている。ファン63は、モータ(不図示) の駆動機構によって駆動され、この駆動機 の駆動は、コントローラによって制御され 。なお、ファン63を設ける位置は、図3に示 位置に限るものではない。すなわち、後述 るように、空間Sの内部に所定方向の空気の 流れを発生させることができれば、いかなる 位置に設けてもよい。

 また、第1のダクト61のうち、開口部Saと 続される端部とは反対側の端部には、開口 (不図示)が形成されており、この開口部は、 車両の室内に面している。ここで、車両の室 内とは、車両の乗車者が乗車する空間や、荷 物等を収容するための空間(いわゆる、ラゲ ジコンパートメント)を意味する。一方、第2 のダクト62のうち、開口部Saと接続される端 とは反対側の端部には、開口部(不図示)が形 成されており、この開口部は、車両の外部に 面している。

 上述した構成において、ファン63を駆動 ると、車両の室内に位置している空気が、 1のダクト61を介して、空間Sに移動すること なる。そして、空間Sを通過した空気は、第 2のダクト62を介して車両の外部に放出される ことになる。

 図2及び図3の一点鎖線で示す矢印は、上 した空気の流れる移動経路を大まかに示し ものである。

 本実施例の電池パック1において、単電池 31は充放電等によって発熱することがある。 の場合において、単電池31に接触している 交換媒体4は、単電池31との間の熱交換によ て、単電池31で発生した熱を奪うことになる 。熱を持った熱交換媒体4は、ケース2の内部 流動して、ケース2の内壁面に到達すること により、ケース2に熱を伝達する。ケース2は 上述したように、金属で形成されているた 、熱交換媒体4からの熱を受けやすくなって いる。また、液体としての熱交換媒体4を用 ているため、空気等の気体を用いる場合に べて、単電池31からの熱をケース2に効率良 伝達させることができる。

 ケース2に伝達された熱は、大気中(空気 )に放出されることになる。ここで、ケース2 の蓋部材22には、カバー部材5が接続されてい るため、ケース2に伝達された熱は、主にカ ー部材5に伝達されることになる。すなわち カバー部材5の熱伝導率は、空気よりも高く なっているため、熱交換媒体4からケース2に 達された熱は、大気中に放出されるよりも カバー部材5に伝達されやすくなっている。

 本実施例のように、ケース2の熱をカバー 部材5に伝達させることで、ケース2における 熱性を向上させることができる。言い換え ば、電池パック1の放熱性を向上させること ができる。また、カバー部材5及びケース2(蓋 部材22)によって形成された空間Sには、空気 流しているため、空間Sを通過する空気によ てカバー部材5や蓋部材22が冷却されること なる。

 すなわち、空間Sに流入した空気は、カバ ー部材5や蓋部材22との間での熱交換によって 、カバー部材5や蓋部材22に伝達された熱を奪 うことになる。そして、熱を持った空気は、 第2のダクト62を介して車両の外部に放出され ることになる。上述した熱の流れによって、 電池パック1(より具体的には、単電池31)の冷 効率を向上させることができる。

 ここで、本実施例では、ケース2の外表面 を平坦な面で形成しているが、ケース2の放 性を向上させるために、ケース2の外表面に 複数の突形状のフィンを形成することがで る。具体的には、ケース2の側面や底面に、 フィンを形成することができる。

 また、空間Sの内部に空気の乱流を発生さ せるために、カバー部材5や蓋部材22に突起部 を形成することができる。具体的には、カバ ー部材5及び蓋部材22における空間Sを形成す 面の一部に、主な流れの空気と衝突する突 部を形成することができる。このような突 部を形成すれば、空間Sの内部において空気 滞留させることができ、空気による冷却効 を向上させることができる。

 一方、上述した説明では、単電池31で発 した熱を電池パック1の外部に放出させる場 について説明したが、これに限るものでは い。すなわち、カバー部材5、第1のダクト61 及び第2のダクト62を用いて、電池パック1を めることもできる。この場合について、具 的に説明する。

 例えば、第1のダクト61にヒータ(不図示) 配置し、空間Sに導かれる空気を温めること できる。なお、車両の室内における温度が 電池パック1の温度よりも高ければ、ヒータ によって空気を温めなくても、室内における 空気をそのまま空間Sに導くこともできる。

 ケース2(特に、蓋部材22)は、空間Sに導か た空気(温められた空気)によって温められ ことになる。ここで、温められた空気は、 1のダクト61やカバー部材5によって外部に漏 ることなく蓋部材22に到達することになる め、ケース2(蓋部材22)を効率良く温めること ができる。そして、ケース2が温められるこ により、ケース2の内部に収容された熱交換 体4が温められ、熱交換媒体4を介して単電 31が温められることになる。これにより、単 電池31の温度低下を抑制することができる。

 ここで、二次電池としての単電池31は、 定の温度範囲において、所望の出力を得る とができる。すなわち、単電池31の温度が、 上記温度範囲の上限値を超えたり、下限値を 下回ったりした場合には、単電池31の出力特 が低下してしまう。したがって、単電池31 出力特性が低下するのを抑制するためには 単電池31の温度を上記温度範囲内に維持する 必要がある。

 そこで、本実施例のように、カバー部材5 を用いることにより、電池パック1の温度調 を効率良く行うことができる。

 ここで、特許文献1に記載の構成では、電 池を収容する容器の内部において、冷却管を 複数の電池に沿って配置しなければならない ため、構造が複雑となってしまう。しかも、 複数の冷却管が必要となるため、コストアッ プとなってしまう。一方、本実施例では、熱 交換媒体4を収容したケース2に、カバー部材5 を設けるだけであるため、簡単な構成におい て、単電池31の温度調節を行うことができる

 また、特許文献2,3のように、空気を用い 電池を冷却するタイプでは、電池を効率良 冷却させることが難しい。すなわち、電池 効率良く冷却させるためには、電池に対し より多くの量の空気を供給しなければなら い。この場合には、電池に空気を導くため ファンの駆動量が増加することになるため ファンの消費電力が増加してしまう。一方 本実施例では、ケース2に電池ユニット3及 熱交換媒体4を収容しているため、単電池31 発生した熱を、熱交換媒体4を介して効率良 ケース2に伝達させることができる。これに より、単電池31の放熱性を向上させることが きる。しかも、カバー部材5を用いて、ケー ス2の熱を奪うようにしているため、特許文 2,3のように空気の供給量を増加させなくて 、ケース2の放熱性を向上させることができ 。

 なお、本実施例では、カバー部材5を、上 面部5aと、2つの側面部5bとで構成したが、こ に限るものではない。すなわち、上面部5a び側面部5bに加えて、蓋部材22に接触する底 部を備えた構成(ガイド部材)であってもよ 。この場合には、カバー部材5によって、上 した空間Sが形成されることになる。このよ うな構成であっても、上述した実施例と同様 の効果を得ることができる。

 また、本実施例では、空間Sに対して空気 を流すようにしているが、これに限るもので はない。例えば、空気の代わりに、液体(第2 熱交換媒体)を流すこともできる。この場合 には、液体を循環させるダクトと、液体を流 動させるためのポンプとを用いる必要がある 。液体を循環させるダクトとは、本実施例で 説明したカバー部材5、第1のダクト61及び第2 ダクト62に相当するものであるが、第1のダ ト61及び第2のダクト62が互いに接続された のである。

 ここで、電池パック1を冷却する場合には 、液体の循環経路において、空間Sに導かれ 液体を予め冷却させておく必要がある。こ 場合には、ラジエータ等を用いて液体を冷 することができる。一方、電池パック1を温 る場合には、液体の循環経路において、空 Sに導かれる液体を予め温めておく必要があ る。この場合には、ヒータ等を用いて液体を 温めることができる。

 次に、本実施例の変形例について、図4を 用いて説明する。この変形例は、上述した実 施例1の構成において、収容部材21、蓋部材22 びカバー部材5の接続構造を変更したもので ある。なお、上述した部材と同じ機能を有す る部材については、同一符号を用い、詳細な 説明は省略する。以下、実施例1と異なる点 ついて説明する。

 図4において、収容部材21の外縁には、フ ンジ部21aが形成されており、蓋部材22の外 には、フランジ部22aが形成されている。ま 、カバー部材5の両端には、フランジ部5cが 成されている。これらのフランジ部21a,22a,5c 、図4に示すように、互いに重なった状態で 接触しており、溶接によって固定されている 。

 ここで、3つのフランジ部21a,22a,5cを互い 固定する方法は、溶接に限るものではない すなわち、3つのフランジ部21a,22a,5cを互いに 固定できる方法であれば、いかなる方法であ ってもよい。

 具体的には、3つのフランジ部21a,22a,5cに ボルトを貫通させる穴部を形成しておき、 ルト及びナットを用いて、3つのフランジ部2 1a,22a,5cを固定することができる。また、3つ フランジ部21a,22a,5cを、この積層方向におけ 両端側から狭持する機構を用いることもで る。さらに、3つのフランジ部21a,22a,5cを互 に重ねた状態で、これらのフランジ部21a,22a, 5cを折り曲げるように成形することもできる

 3つのフランジ部21a,22a,5cを設けることに り、収容部材21、蓋部材22及びカバー部材5を 容易に固定することができる。また、実施例 1で説明した構成に比べて、フランジ部22a,5c 設けた分だけ、蓋部材22及びカバー部材5の 触面積を増加させることができる。これに り、蓋部材22に伝達された熱を、カバー部材 5に効率良く伝達させることができ、熱を持 たカバー部材5を、空間Sを流れる空気によっ て冷却することができる。そして、ケース2( 池パック1)の放熱性を向上させることがで る。

 ここで、蓋部材22にフランジ部22aを設け に、カバー部材5のフランジ部5cを蓋部材22の 表面に接触させる構成であってもよい。この 構成でも、蓋部材22及びカバー部材5の接触面 積を増加させることができる。

 なお、空間Sに温められた空気を流すこと によって、電池パック1を温める場合には、 バー部材5に伝達された熱が、ケース2(蓋部 22)に伝達されやすくなる。これにより、ケ ス2が温められやすくなり、ケース2の内部に 収容された熱交換媒体4や単電池31を効率良く 温めることができる。

 一方、カバー部材5の側面部5bの厚さD2を カバー部材5の上面部5aの厚さD1よりも厚くす ることができる。このように構成すれば、ケ ース2(蓋部材22)に伝達された熱を、カバー部 5に効率良く伝達させることができる。すな わち、カバー部材5の側面部5bは、蓋部材22と 接、接触するようになっているため、側面 5bの厚さD2を他の部分よりも厚くすることに より、側面部5bでの熱容量を増加させること できる。これにより、蓋部材22からカバー 材5の側面部5bに対して多くの熱を伝達させ ことができる。

 ここで、側面部5bの厚さD2だけでなく、フ ランジ部5cの厚さD3も、上面部5aの厚さD1より 厚くすることができる。これにより、蓋部 22からカバー部材5への熱の伝達量を更に増 させることができる。言い換えれば、ケー 2の冷却効率を向上させることができる。な お、側面部5bの厚さD2と、フランジ部5cの厚さ D3とは、同じ厚さであってもよいし、互いに なる厚さであってもよい。ただし、厚さD2 び厚さD3を同じ厚さにすれば、カバー部材5 容易に製造することができる。

 また、カバー部材5における厚さは、上述 した構成に限るものではない。すなわち、カ バー部材5のうち、蓋部材22と接触する部分の 厚さを、他の部分(蓋部材22と接触しない部分 )の厚さよりも厚くすればよい。このように 成しておけば、カバー部材5及び蓋部材22の において、より多くの熱を伝達させること できる。

 次に、本発明の実施例2における温度調節 機構について、図5を用いて説明する。ここ 、図5は、本実施例における温度調節機構の 面を示す概略図である。なお、実施例1で説 明した部材と同じ機能を有する部材について は、同一符号を用い、詳細な説明は省略する 。以下、実施例1と異なる点について説明す 。

 本実施例において、ケース2(蓋部材22)に 定されるカバー部材5は、複数の突起部5dを している。複数の突起部5dは、図6に示すよ に、Y方向において直線状に延びている。こ で、図6は、カバー部材5を、蓋部材22の側か ら見たときの図である。図6において、カバ 部材5の両側には、側面部5bが位置しており 2つの側面部5bの間には、複数の突起部5dが位 置している。

 また、複数の突起部5dは、空気の進む方 (Y方向)とは直交する方向において、等間隔 配置されている。なお、隣り合う突起部5dの 間隔は、等間隔としてなくてもよく、互いに 異なる間隔としてもよい。また、突起部5dの は、適宜設定することができる。

 一方、各突起部5dの先端は、蓋部材22の上 面に接触している。このように、突起部5dを けることにより、カバー部材5及び蓋部材22 よって形成される空間(実施例1の空間Sに相 する)の内部において、空気を効率良く移動 させることができる。すなわち、空間の内部 において、第1のダクト61の側から第2のダク 62の側に向けて、空気を効率良く移動させる ことができる。

 また、各突起部5dは、蓋部材22に接触して いるため、蓋部材22に伝達された熱を、突起 5dにも伝達させることができ、蓋部材22(ケ ス2)の放熱性を向上させることができる。

 ここで、カバー部材5に形成されたすべて の突起部5dが、蓋部材22に当接していなくて よく、少なくとも1つの突起部5dが蓋部材22に 接触していてもよい。この場合にも、蓋部材 22からカバー部材5に熱を伝達させやすくする ことができる。また、突起部5dの先端を、蓋 材22から離しても、第1のダクト61からの空 の流れを整えることができる。

 なお、本実施例では、突起部5dをカバー 材5に形成したが、蓋部材22に形成してもよ 。この場合には、実施例1で説明した形状の バー部材5を用いることになる。

 また、突起部5dは、カバー部材5と別体と て構成されていてもよい。この場合におい 、突起部5dは、カバー部材5と同じ材料で形 されていてもよいし、異なる材料で形成さ ていてもよい。ただし、突起部5dを蓋部材22 に接触させて、蓋部材22からの熱を伝達させ すくするためには、突起部5dの材料として 、大気中の熱伝導率よりも高い熱伝導率を する材料を用いることが好ましい。

 本実施例では、突起部5dを、図6に示すよ に形成しているが、これに限るものではな 。すなわち、カバー部材5の一端に位置する 開口部Saから、他端に位置する開口部Saに対 て、空気を移動させるものであれば、いか る形状であってもよい。具体的には、図7に すように、突起部5dを形成することができ 。図7に示す構成では、各突起部5dが、Y方向 延びているとともに、側面が曲率を有する 形状に形成されている。

 なお、上述した実施例では、カバー部材5 と、第1及び第2のダクト61,62とをそれぞれ、 体として構成したが、これに限るものでは い。例えば、カバー部材5と、第1及び第2の クト61,62のうち少なくとも一方のダクトとを 一体的に構成することができる。

 また、上述した実施例では、蓋部材22に してカバー部材5を固定する構成であるが、 容部材21に対してカバー部材5を固定する構 であってもよい。すなわち、上述した実施 では、ケース2の上部にカバー部材5を配置 ているが、ケース2の側面や底面に対してカ ー部材5を配置することもできる。

 また、上述した実施例では、カバー部材5や 第1及び第2のダクト61,62を用いて、電池パッ 1の温度を調節するようにしているが、これ 限るものではない。例えば、電子機器を収 したジャンクションボックスが、電池パッ 1と隣り合って配置されている場合には、ジ ャンクションボックスにも空気を導くように して、電子機器を冷却することができる。上 述した電子機器としては、電池パック1(単電 31)の温度を監視するためのコントローラや 電池ユニット3の電圧値を変換するためのコ ンバータといったものが挙げられる。
 




 
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