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Title:
TORQUE WRENCH
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/152912
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To satisfy both easy operability and high precision measurement. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A torque wrench comprises a fastening section (10) such as a ratchet, a housing (20) having a front cover portion (21) and a rear grip portion (22), a spindlelike strain generation body (30) contained in the housing (20) and having a distal end to be coupled replaceably with the fastening section (10), first strain sensors (42a, 42b) and second strain sensors (43a, 43b) arranged on the strain generation body (30) while spaced apart in the axial direction in order to measure the fastening torque T, a section (70) for setting a fastening torque set value, and the like, a chip microcomputer (100) having a function for operating the fastening torque T while correcting an error incident to variation in position of the point of force based on the detection results from the first strain sensors (42a, 42b) and second strain sensors (43a, 43b), and a section (300) for outputting the fastening torque T, or the like.

Inventors:
NAKATA SHOGO (JP)
HANAI TADASHI (JP)
FUJITA KOUJI (JP)
UMEKAWA MASAHIKO (JP)
UCHIDA HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059791
Publication Date:
December 18, 2008
Filing Date:
May 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYOTO TOOL CO LTD (JP)
HOSIDEN CORP (JP)
NAKATA SHOGO (JP)
HANAI TADASHI (JP)
FUJITA KOUJI (JP)
UMEKAWA MASAHIKO (JP)
UCHIDA HIROSHI (JP)
International Classes:
B25B23/14; B25B23/142
Foreign References:
JP2006289535A2006-10-26
JPH02262968A1990-10-25
JPH08136367A1996-05-31
US4982612A1991-01-08
JPS62176777A1987-08-03
FR2538741A11984-07-06
Other References:
See also references of EP 2168726A4
Attorney, Agent or Firm:
ONISHI, Masao et al. (5-6-9 Tanimachi,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka, JP)
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Claims:
 先端部に締付部が取替可能に連結された軸状の起歪体と、
 起歪体を収容するハウジングと、
 締付けトルクを測定するために起歪体に軸方向に離れて配置された第1、第2の歪みセンサと、
 少なくとも第1、第2の歪みセンサの計測結果に基づいて力点位置の変動に伴う誤差を補正しつつ締付けトルクを演算するトルク演算部と、
 少なくともトルク演算部の演算結果を締付けトルク測定値として出力する出力部とを具備したことを特徴とするトルクレンチ。
 請求項1記載のトルクレンチにおいて、
 前記ハウジングは、前記起歪体の先端部を収容する筒状体であり且つ締付部の基端部が挿入される穴が先端面に形成された前側カバー部と、
 起歪体の基端部を収容する筒状体であり且つ締付力に直交した方向に延びた軸が内部に設けられた後側グリップ部とを有した2分割構造となっており、
 起歪体の側面に前記軸が貫通し、起歪体の後端部が後側グリップ部に固定されていることを特徴とするトルクレンチ。
 請求項1記載のトルクレンチにおいて、
 締付けトルク設定値を設定するための設定部と、
 前記トルク演算部の演算結果が示すトルク測定値が設定部を通じて設定された締付けトルク設定値に近いか又は達したか否かを判定するとともに前記出力部に当該判定結果を出力させるトルク判定部とを更に備えることを特徴とするトルクレンチ。
 請求項1記載のトルクレンチにおいて、
 フレキシブル基板上に第1及び第2の歪みセンサを作成した構造のセンサユニットが前記起歪体の面上に取り付けられていることを特徴とするトルクレンチ。
 請求項4記載のトルクレンチにおいて、
 前記起歪体の面上には前記センサユニットに対応した長さ寸法の凹部が形成されており、当該凹部に前記センサユニットが貼り付けられていることを特徴とするトルクレンチ。
Description:
トルクレンチ

 本発明はラチェット等の締付け工具の締 トルクを歪みセンサを用いて測定するトル レンチに関する。

 この種のトルクレンチの従来例として、ラ ェット等の締付部と、前側カバー部と後側 リップ部との二分割構造になったハウジン と、ハウジング内に設けられており且つ締 部を取り替え可能に連結された起歪体と、 歪体の歪み量を検出する歪みセンサと、歪 センサの検出結果に基づいて締付けトルク 演算する等の機能を有したチップマイコン 、締付けトルク等を出力する出力部とを具 したものがある(特許文献1参照)。

特開2006-289535

 しかしながら、上記従来例による場合、 定のグリップ位置から外れた部分を手で掴 で操作したときは警告が発せられ、操作を 度行うことが必要となることから、作業者 よってはこの点が煩わしく感じることがあ 。だからと言って、警告の判断基準の幅を きく設定すると、警告が発せられる頻度は なくなるものの、測定精度が大きく低下す 。

 本発明は上記事情に鑑みて創案されたも であり、その目的は操作容易性と測定の高 度化との双方を図ることが可能なトルクレ チを提供することにある。

 本発明のトルクレンチは、先端部に締付 が取替可能に連結された軸状の起歪体と、 歪体を収容するハウジングと、締付けトル を測定するために起歪体に軸方向に異なる 置に配置された第1、第2の歪みセンサと、 なくとも第1、第2の歪みセンサの計測結果に 基づいて力点位置の変動に伴う誤差を補正し つつ締付けトルクを演算するトルク演算部と 、少なくともトルク演算部の演算結果を締付 けトルク測定値として出力する出力部とを備 えている。

 このようなトルクレンチによる場合、起 体に軸方向に異なる位置に配置された第1、 第2の歪みセンサを有し、両センサの計測結 に基づいて力点位置の変動に伴う計測誤差 補正しつつ締付けトルクを演算して出力す 構成となっているので、従来とは異なり、 作する際のグリップ位置に関係なく正確な 定結果が得られる。即ち、操作容易性と測 の高精度化との双方を図ることが可能にな 。

 ハウジングに関しては、起歪体の先端部 収容する筒状体であり且つ締付部の基端部 挿入される穴が先端面に形成された前側カ ー部と、起歪体の基端部を収容する筒状体 あり且つ締付力に直交した方向に延びた軸 内部に設けられた後側グリップ部とを有し 2分割構造となっており、起歪体の側面に前 記軸が貫通し、起歪体の後端部が後側グリッ プ部に固定されているものを用いると良い。

 好ましくは、締付けトルク設定値を設定 るための設定部と、トルク演算部の演算結 が示すトルク測定値が設定部を通じて設定 れた締付けトルク設定値に近いか又は達し か否かを判定するとともに出力部に当該判 結果を出力させるトルク判定部とを構成的 付加すると良い。

 この場合、測定された締付けトルクが予 設定された締付けトルク設定値の近いとき は達したときにはその旨が出力されるよう なっているので、締付け作業を円滑に行う とが可能になる。

 第1、第2の歪みセンサに関しては、両セ サがフレキシブル基板上に作成された構造 センサユニットを起歪体の面上に取り付け 形態とすることが好ましい。この場合、起 体の面上にセンサユニットに対応した長さ 法の凹部を形成し、当該凹部にセンサユニ トを貼り付けるようにすることが望ましい

 これらの場合、フレキシブル基板上に第1 、第2の歪みセンサを作成した構造を有した ンサユニットが起歪体の面上に設けられた 成となっているので、両センサを簡単に起 体に取り付けることが可能であるだけでな 、起歪体に対する両センサの取り付け位置 度が高くなり、組み立ての容易化、ひいて 低コスト化を図ることが可能になる。

 以下、本発明の実施の形態を図1乃至図7 参照して説明する。図1はトルクレンチの正 図及び側面図、図2は図1中A-A線部分断面図 図3は図1中B-B線部分断面図、図4は同トルク ンチの分解斜視図、図5は同トルクレンチの ンサユニットが取り付けられた様子を示す 歪体の左側・右側概略的側面図、図6は同ト ルクレンチの電気的構成図、図7は同トルク ンチのトルク演算部の演算式を説明するた の説明図である。

 ここに掲げるトルクレンチは、ラチェッ 等の締付部10と、前側カバー部21と後側グリ ップ部22とを有したハウジング20と、ハウジ グ20内に収容されており且つ先端部に締付部 10を取替可能に連結する軸状の起歪体30と、 付けトルクTを測定するために起歪体30に軸 向に異なる位置に配設された第1の歪みセン 42a,42b及び第2の歪みセンサ43a,43bと、締付け ルク設定値等を設定するための設定部70と 第1の歪みセンサ42a,42b及び第2の歪みセンサ43 a,43bの検出結果に基づいて力点位置の変動に う誤差を補正しつつ締付けトルクTを演算す る等の機能を有したチップマイコン100と、締 付けトルクT等を出力する出力部300とを備え いる。

 まず、図1乃至図3を参照してトルクレン の機械的構成について説明する。なお、図1 に示すようにハウジング20の後側グリップ 22に作用する締付力Fにより締付部10がQ方向 回転するが、締付力Fが作用する方向をRとし て表し、これと直交する締付部10の回転軸方 をPとして表す。

 締付部10は先端部に締付工具がP方向に向 て設けられた軸状部材であって、締付工具 種類としてはラチェット、スパナやモンキ レンチ等がある。図示例の締付部10の締付 具はラチェットである。

 ハウジング20は樹脂成型品であり、前側 バー部21と後側グリップ部22とを有した二分 構造となっている。前側カバー部21及び後 グリップ部22は筒状の組立体であって、前側 カバー部21は起歪体30の先端部31及び中間部32 収容する一方、後側グリップ部22は起歪体30 の基端部33を余裕を持たせて収容している。

 前側カバー部21には締付部10の基端部が挿 入される穴211が先端面に形成されている。前 側カバー部21の裏面には締付部10を起歪体30に 固定するための取付けネジ60をP方向に挿入す るための穴212が設けられている。

 前側カバー部21の正面にはLCD310が設けら ており、LCD310の下方位置にはメイン基板200 設けられている。メイン基板200には、チッ マイコン100及び周辺回路が設けられている 、LED330及び設定部70が設けられている。設定 部70は4つの押しボタンスイッチであり、その キートップ71の頭部は前側カバー部21の正面 ら露出している。メイン基板200の下方位置 は、ブザー320及び電池90が設けられている。 図4中24は電池蓋であり、241は電池蓋取り付け 用ナットである。

 後側グリップ部22の内部にはP方向に向い ボスである軸50が設けられている。後側グ ップ部22の内壁には一対の穴221が対向して設 けられている。軸50はその両端部が一対の穴2 21に挿入されて支持されている。

 後側グリップ部22の後端部には略円板状 脂成型品であるグリップキャップ23が回動自 在に取り付けられている。グリップキャップ 23の内側には筒状体が形成されており、その 部が穴231となっている。

 起歪体30はハウジング20より若干短めの長 さを有した円筒状の金属製の長尺弾性体であ って、ハウジング20の内部に収容されている 起歪体30は、前側カバー部21の内側に位置す る先端部31及び中間部32と、後側グリップ部22 の内側に位置する基端部33と、グリップキャ プ23の内側に位置する後端部34とを有した構 造になっている。起歪体30の後端部34は、先 部31、中間部32及び基端部33に比べて小径の となっている。

 なお、本実施形態においては、加工性及 コストの面から起歪体30として円筒状のも を用いたが、角柱状、円柱状であってもか わない。もっとも、起歪体30が軸50で軸支さ 、その弾力方向が一定であることから、角 状のものが最適である。

 起歪体30の先端部31には締付部10の基端部 挿入される穴311が長さ方向に形成されてい 一方、その側面には取付けネジ60が螺着さ るネジ穴312がP方向に形成されている。これ より締付部10が起歪体30の先端部31に取り替 可能に連結されるようになっている。

 起歪体30の中間部32にはR方向の両側面に 部321が各々形成されている。凹部321の一方 は第1の歪みセンサ42a及び第2の歪みセンサ43a を含んだセンサユニット40aが固着されている 一方、凹部321の他方には第1の歪みセンサ42b び第2の歪みセンサ43bを含んだセンサユニッ 40bが固着されている。

 起歪体30の基端部33には軸50が挿入される 331が設けられている。即ち、起歪体30の側 には軸50が貫通している。

 起歪体30の後端部34はグリップキャップ23 穴231に挿入される。即ち、起歪体の後端部 グリップキャップ23を介して後側グリップ 22に固定されている。

 センサユニット40aは、起歪体30の凹部321 長さ方向の長さに対応した長さを有した長 形のフレキシブル基板41aと、フレキシブル 板41aの表面上の一方側に作成された第1の歪 センサ42aと、フレキシブル基板41aの表面上 他方側に作成された第2の歪みセンサ43aと、 フレキシブル基板41aの表面上の両センサの間 に作成された電極44aとを有した構造となって いる。

 このようなセンサユニット40aを起歪体30 凹部321の底に接着材を用いて貼り付けると 起歪体30の面上に第1の歪みセンサ42a及び第2 歪みセンサ43aが軸方向に並べて配置される

 なお、センサユニット40bについては上記 たセンサユニット40aと同一構造であるので その説明は省略する。

 次に図5及び図6を参照してトルクレンチ 電気的構成について説明する。

 第1の歪みセンサ42a,42b、第2の歪みセンサ4 3a,43bについては本実施形態では起歪体30の歪 量に応じて抵抗値が直線的に変化する歪み ージを用いている。

 第1の歪みセンサ42a,42bの出力信号は、両 号の差分信号を増幅するブリッジ回路等の 幅回路201、アナログ信号をデジタル信号に 換するADC202を順次的に介してチップマイコ 100に出力される。第2の歪みセンサ43a,43bにつ いても全く同様であって、各出力信号は、両 信号の差分信号を増幅するブリッジ回路等の 増幅回路203、アナログ信号をデジタル信号に 変換するADC204を順次的に介してチップマイコ ン100に出力される。

 設定部70はメモリ選択、締付けトルク設 値及び電源オンオフ等が設定入力可能にな ており、これらの入力データをチップマイ ン100に出力するようになっている。

 出力部300については、本実施形態では測 された締付けトルクT等を表示出力する液晶 パネルであるLCD310と、電源のオン時やオフ時 、測定開始可能状態になったとき、締付けト ルクTが締付けトルク設定値に対して90%に達 たとき、締付けトルク設定値を超えたとき それぞれの状態を使用者に知らせるブザー32 0及びLED330とを有している。

 メモリ部80については、本実施形態では 付けトルクTを演算するのに必要な各種基準 が予め記録されており、チップマイコン100 バスラインに相互接続されている。本実施 態においてはメモリ部80として不揮発性メ リであるEEPROMを用いている。

 電池90については、チップマイコン100、 の周辺回路及び出力部300等に対して電源電 を供給している。本実施形態においては二 化マンガンリチウム電池を用いている。

 チップマイコン100については、本実施形 ではその入力ポートにはADC202、ADC204及び設 部70等が接続されている一方、その出力ポ トには出力部300等が接続されている。そし 内部メモリ上のソフトウエアを逐次処理す ことにより、以下に説明するトルク演算部11 0及びトルク判定部120としての機能等を発揮 るようになっている。

 トルク演算部110は、メモリ部80上の各種 準値(l1,l2,L,ka,kb,na,nb)、ADC202の出力値(ADamax,ADa min, ADa) 及びADC204の出力値(ADbmax,ADbmin, ADb)  基づいて数1により締付けトルクTを演算し いる。

但し、
l1: 図7の第1の歪みセンサ42a,42bと軸50との間 距離
l2: 図7の第2の歪みセンサ43a,43bと軸50との間 距離
L : 有効長、図1の回転トルクPと締付力Fの距 離
ka: モーメント換算式の係数、図7の第1の歪 センサ42a,42bの対用
kb: モーメント換算式の係数、図7の第2の歪 センサ43a,43bの対用
na: モーメント換算式の係数、図7の第1の歪 センサ42a,42bの対用
nb: モーメント換算式の係数、図7の第2の歪 センサ43a,43bの対用
ADamax: 図6のADC202の出力最大値
ADamin:図6のADC202の出力最小値
Adbmax:図6のADC204の出力最大値
ADbmin:図6のADC204の出力最小値
ADa: 図6のADC202の出力値
ADb: 図6のADC204の出力値
である。

 これがチップマイコン100のトルク演算部1 10としての基本的な機能である。本実施形態 は、上記のように演算された締付けトルクT の瞬時値をLCD310に出力している。また、上記 LCD310に出力されている瞬時値は設定部70を通 たスイッチ操作により、ホールドした値を 除することが可能である。N・m以外のトル 単位が設定部70を通じて設定されたときには 、締付けトルクTを設定されたトルク単位に 算した値をその単位表示も含めてLCD310に出 することも可能となっている。

 トルク判定部120はトルク演算部110の演算 果が示す締付けトルクTが設定部70を通じて 定された締付けトルク設定値の90%に達した 否か、締付けトルク設定値を超えたか否か 各々判定し、これらの判定結果をブザー320 びLED330を通じて出力させるようになってい 。これがチップマイコン100のトルク判定部1 20としての機能である。

 なお、チップマイコン100は上記機能以外 設定部70を通じて設定される締付けトルク 定値を内部メモリに保持するメモリ機能、AD C202及びADC204の出力値に所定時間変化が現れ いときは低消費電力状態になるスリープモ ド等がある。

 以下、上記のように構成されたトルクレ チの使用方法及びその動作について説明す 。

 まず、設定部70を通じて電源がオンされ と、チップマイコン100等に電源電圧が供給 れて動作状態になり、チップマイコン100は モリ部80上の設定に必要な各種基準値を読み 込み、これにより零点制御も含めて初期設定 の処理を行う。

 この状態で設定部70を通じて締付けトル 設定値又はトルク単位等が設定入力される 、チップマイコン100は内部メモリに保持す 一方、ADC202及びADC204の出力値に所定時間変 が現れないときは低消費電力状態になるス ープモードに移行する。

 トルクレンチを用いて実際にボルト等を 付けるときは、後側グリップ部22を手に持 て締付部10をQ方向に回転させるようにする この際のグリップ位置の指定はなく、後側 リップ部22のどの部分を握って締め付けを行 っても正常なトルク計測が行われる。

 本来は、後側グリップ部22のうち軸50の真上 部分を手に持って締付けを行ったとき(本来 グリップ位置と称する。)、図7中に併せて示 す力P1の大きさが最大となり、力P2の大きさ 極めて0に近づく。したがって、本来のグリ プ位置で一定の荷重を加えた場合、第1の歪 みセンサ42a,42bの出力は力P1に比例する。しか し、本来の
グリップ位置から出力部300側に力点位置をず らして同一の荷重をかけた場合、力P2は力P1 逆方向の荷重が発生する。また同様に、本 のグリップ位置からグリップキャップ23側に 力点位置をずらした場合、力P1は減少し、力P 1と同方向に力P2が増加する。このときに第1 歪みセンサ42a,42bの出力と力P1の比例関係が れる。その変化に対して第2の歪みセンサ43a, 43bの出力を計算する事で、力P1,P2それぞれの を求める事ができる。

 たとえば、本来のグリップ位置からグリッ キャップ23側に力点位置がずれた場合、セ サの出力は力P1と力P2の合算値となり第1の歪 みセンサ42a,43bと第2の
歪みセンサ43a,43bの出力は共に増加する。こ 出力信号とセンサ位置と力点位置
の関係からトルクを演算する。これにより、 グリップにいかなる力がかかった場合も正確 なトルク演算が可能になる。即ち、力点位置 の変動に伴う誤差を補正しつつ締付けトルク Tが求められる。

 このように後側グリップ部22のどの部分 握って締め付けを行っても正常なトルク計 が行われることから、操作性が格段に向上 、不慣れな者であっても適正な締付け作業 実現することが可能になる。

 また、締付けトルクTが内部メモリ上の締 付けトルク設定値の90%に達すると、その旨が ブザー320及びLED330を通じて出力される。その 後、締付けトルクTが内部メモリ上の締付け ルク設定値を超えると、その旨がブザー320 びLED330を通じて出力される。このようなブ ー320の音やLED330の点灯により警告が行われ 。使用者はこの警告を確認しながらボルト の締付け作業を行うことができることから 締付け作業を円滑に進めることも可能にな 。

 締付工具を別のものに交換することが必 であるときには、取付けネジ60を外して締 部10を付け替えるようにすると良い。この際 、交換後も有効長が変化しないときには、上 記と全く同様に締付けトルクTを測定するこ が可能である。また、交換後も有効長が変 するときは、メモリ部80上の各種基準値のデ ータを書き換えるようにすると締付けトルク Tの正確な測定結果が得られる。

 即ち、ラチェット以外にモンキーレンチ スパナ等の工具を用いた締付け作業に使用 ることができるだけでなく、有効長が異な ものにも適用可能であることから、締付け ルクTの測定範囲を容易に大きくすることが 可能になる。また、締付力Fが起歪体30に作用 するのは軸50の部分と後端部34の部分だけで るので、起歪体30の全体が所期の通りに大き く歪み、これに伴って、締付けトルクTの測 精度が向上する。

 なお、本発明に係るトルクレンチは上記 施形態に限定されず、以下のように設計変 してもかまわない。締付部10については、 状、工具の種類及び起歪体30への連結方法等 が問われず、前側カバー部21を通じて起歪体3 0の先端部31に連結する形態であっても良い。 起歪体30については、軸状である限り、その 質や断面形状等が問われず、先端部31を露 させる形態であっても良い。第1の歪みセン 42a、42b及び第2の歪みセンサ43a,43bについて 、その種類等が問われず、起歪体に軸方向 異なる位置に配置されている限り、取付方 や取付位置についても任意である。例えば 両センサを両起歪体30の面上に直に取り付け るようにしたり、両センサを軸方向に一列に 並べるのではなく、その位置から周方向に位 置ズレさせた箇所に取り付けるようにしても 良い。

 トルク演算部110及びトルク判定部130につ ては、アナログ回路等により同一又は類似 機能を実現する形態であっても良い。特に ルク演算部110については、各有効長に対応 た複数の各種基準値をメモリ部80に予め記 する一方、設定部70を通じて締付部10の種類 選択入力可とし、選択入力された締付部10 種類に対応する各種基準値をメモリ部80から 読み出し、これを用いて締付けトルクTを演 する形態であっても良い。

 出力部300については、トルク測定値及び 定結果等の出力形式等が問われず、トルク 定値がトルク設定値に近いか又は達したか 判定結果を単に光、音、振動等で知らせる 態であっても良い。ハウジング20について 、想定される衝撃に耐え得る材質であれば く、そして、その形状についても問われず 起歪体30の基端部33を後側グリップ部22の内 にて単に保持する形態であっても良い。

本発明の実施の形態を説明するための 面であって、(a),(b) はトルクレンチの正面 及び側面図である。 図1中A-A線部分断面図である。 図1中B-B線部分断面図である。 同トルクレンチの分解斜視図である。 同トルクレンチのセンサユニットが取 付けられた様子を併せて示す起歪体の概略 であって、(a)は左側側面図、(b)は右側側面 である。 同トルクレンチの電気的構成図である 同トルクレンチのトルク演算部の演算 を説明するための説明図である。

符号の説明

 10 締付部
 20 ハウジング
  21 前側カバー部
  22 後側グリップ部
  23 グリップキャップ
 30 起歪体
 40 センサユニット
  41a,42b フレキシブル基板
  42a,42b 第1の歪みセンサ
  43a,43b 第2の歪みセンサ
 50 軸
 70 設定部
 80 メモリ部
 100 チップマイコン
  110 トルク演算部
  120 トルク判定部
 300 出力部