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Title:
VEHICLE BRAKE CONTROL DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/105466
Kind Code:
A1
Abstract:
A vehicle brake control device has a master cylinder (13) capable of outputting, in the form of braking force, master cylinder pressure which is the pressure of operation fluid produced by operation of a brake pedal (11), and also has hydraulic pumps (51, 52) capable of outputting, in the form of braking force, pressure produced by pressurizing the operation fluid. Based on the master cylinder pressure, a brake ECU (116) detects braking force requested by a driver and controls the hydraulic pumps (51, 52) based on the request braking force. While the hydraulic pumps (51, 52) output braking force, the brake ECU (116) changes the request braking force based on the stroke of the brake pedal (11) applied at the time when the request braking force is detected. Thus, the brake ECU (116) always sets optimal braking force according to the intention of the driver independent of traveling conditions of the vehicle, and this enables highly precise braking control to enhance drivability of the vehicle.

Inventors:
SHIMADA MICHIHITO (JP)
MAKI KAZUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053426
Publication Date:
September 04, 2008
Filing Date:
February 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
SHIMADA MICHIHITO (JP)
MAKI KAZUYA (JP)
International Classes:
B60T13/66; B60T8/17; B60T13/12
Foreign References:
JP2006273218A2006-10-12
JP2000085561A2000-03-28
JP2004276666A2004-10-07
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hiroaki (Kasumigaseki Building 2-5,Kasumigaseki 3-chome, Chiyoda-ku, Tokyo 20, JP)
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Claims:
 ドライバが制動操作する操作部材と、該操作部材の操作により発生した作動流体の圧力であるマスタシリンダ圧力を制動力として車輪に作用させるマスタシリンダと、前記操作部材に対する制動操作とは無関係に前記マスタシリンダから作動流体を吸込んでこの吸い込んだ作動流体を加圧することで発生した加圧圧力を制動力として出力可能な加圧手段と、マスタシリンダ圧力に基づいてドライバの要求制動力を検出する要求制動力検出手段と、該要求制動力検出手段が検出した要求制動力に基づいて前記加圧手段を制御する制動力制御手段とを具えた車両用制動制御装置において、
 前記操作部材の制動操作量を検出する操作量検出手段を設け、前記要求制動力検出手段は、前記加圧手段が制動力を車輪に作用させているときに、前記加圧手段による前記マスタシリンダからの作動流体の吸込み開始時における初期制動操作量に変化があった場合、前記検出した要求制動力を、前記加圧手段による吸込み開始時におけるマスタシリンダ圧力に基づいた要求制動力に変更することを特徴とする車両用制動制御装置。
 請求項1に記載の車両用制動制御装置において、前記要求制動力検出手段は、前記操作量検出手段が検出した現在の制動操作量が、前記初期制動操作量と、現在のマスタシリンダ圧力及び現在の加圧圧力に基づいて算出される推定制動操作量との間にあるとき、前記加圧手段による前記吸込み開始時におけるマスタシリンダ圧力に基づいた要求制動力に変更することを特徴とする車両用制動制御装置。
 請求項1に記載の車両用制動制御装置において、前記要求制動力検出手段は、前記操作量検出手段が検出した現在の制動操作量が、前記初期制動操作量より小さいとき、または、現在のマスタシリンダ圧力及び現在の加圧圧力に基づいて算出される推定制動操作量より大きいとき、前記要求制動力を現在のマスタシリンダ圧力に基づいた要求制動力に変更することを特徴とする車両用制動制御装置。
 請求項3に記載の車両用制動制御装置において、前記要求制動力検出手段は、前回のマスタシリンダ圧力に予め設定された減圧勾配値または増圧勾配値を加味してドライバ要求制動力を算出することを特徴とする車両用制動制御装置。
 請求項1に記載の車両用制動制御装置において、回生制動力を車輪に作用させる回生制動力付与手段を設け、この回生制動力を前記加圧手段により車輪に作用する制動力に切換える場合、前記検出した要求制動力の変更を行うことを特徴とする車両用制動制御装置。
Description:
車両用制動制御装置

 本発明は、ブレーキペダルの操作により 生したマスタシリンダ圧力と、作動油を加 することで発生した加圧圧力を制動力とし 出力可能な車両用制動制御装置に関し、特 、電気モータを動力源として走行可能な車 にて、回生ブレーキと油圧ブレーキの協調 御を可能とした車両用制動制御装置に関す ものである。

 近年、燃料の燃焼によりトルクを出力す エンジンと、電力の供給によりトルクを出 する電気モータとを搭載し、このエンジン 電気モータのトルクを車輪に伝達すること 走行可能とするハイブリッド車両が提案さ ている。このようなハイブリッド車両では 運転状態に応じてエンジン及び電気モータ 駆動と停止を制御することにより、電気モ タのトルクだけで車輪を駆動したり、エン ンと電気モータの両者のトルクにより車輪 駆動するようにしており、電気モータはバ テリに蓄積された電力により駆動すること でき、このバッテリのエネルギが低下した きには、エンジンを駆動してバッテリの充 を行うようにしている。

 即ち、ハイブリッド車両において、駆動 源としてエンジン及び電気モータが設けら ると共に、エンジン及び電気モータの動力 合成して車輪に伝達するプラネタリギヤが けられている。具体的には、エンジンの出 軸がプラネタリギヤのキャリヤに連結され 電気モータの出力軸がプラネタリギヤのリ グギヤに連結されると共に、リングギヤに 結されたスプロケットから車輪に対して動 が伝達されるように構成されている。また プラネタリギヤとエンジンとの間には発電 が設けられており、この発電機の回転軸が ラネタリギヤのサンギヤに連結されている そのため、エンジンの動力がプラネタリギ により車輪及び発電機に分割されることと り、発電機の回転速度を制御することによ 、エンジンの回転速度を制御することがで る。つまり、プラネタリギヤにより構成さ る動力分割機構は、エンジンの回転速度を 換する機能と、エンジンの動力を車輪及び 電機に分割する機能を有している。

 そして、このハイブリッド車両では、エ ジンブレーキによる制動時やフットブレー による制動時に、電気モータを発電機とし 作動させることで、車両の運動エネルギを 気エネルギに変換してバッテリに回収し、 利用する回生ブレーキシステムが適用され いる。特に、加減速を繰り返す走行パター においてエネルギ回収の効果が高く、フッ ブレーキによる制動時には、油圧ブレーキ 回生ブレーキを協調制御して回生ブレーキ 優先的に使用し、より低い車速までエネル 回収を行っている。

 また、車両の制動制御装置として、運転 がブレーキペダルを踏み込んだとき、この レーキペダルから入力されたブレーキ操作 に対して制動装置の制動力、つまり、この 動装置を駆動するホイールシリンダへ供給 る油圧を電気的に制御する制動制御装置が られている。このような制動制御装置とし は、例えば、下記特許文献1に記載されたも のがある。

 この特許文献1に記載されたものは、ペダ ルストロークとマスタシリンダ圧に基づいて 、ホイールシリンダに印加するブレーキ液圧 の目標値を演算し、増圧弁及び減圧弁の作動 を制御することにより、ホイールシリンダの ブレーキ液圧をその目標値になるように制御 している。

特開2004-276666号公報

 従来のハイブリッド車両における制動制 装置の油圧制御ラインにて、ドライバの制 意思を検出する上流側の制御回路と、油圧 調整する下流側の制御回路とがマスタカッ 弁により分離されている。そのため、油圧 レーキと回生ブレーキを協調制御して回生 レーキを優先的に使用する場合、下流側の 御回路による調圧が上流側の制御回路に影 を与えないため、回生トルクに応じて油圧 レーキのトルクを自由に制御することがで る。ところが、このような、所謂、ブレー バイワイヤ式の制動制御装置は、高精度な 調制御が可能である一方、高価であるとい 問題がある。

 一方、ドライバの制動意思を検出する上 側の制御回路と、油圧を調整する下流側の 御回路とが接続されているインライン式の 動制御装置では、安価であるものの、ポン の作動による作動油の加圧初期に、マスタ リンダ側から作動油が吸込まれることから マスタシリンダ圧が一時的に低下し、ドラ バの制動要求とは無関係に減速度が変化し しまい、ドライバビリティが悪化してしま という問題がある。

 即ち、ドライバの要求制動力が、ブレー ペダル踏力による制動力と回生制動力によ 確保されている制動状態から、車両速度が 下すると、回生制動力が次第に低下するた 、ポンプを作動して作動油を加圧すること 制動力を確保し、ドライバの要求制動力を ブレーキペダル踏力による制動力とポンプ 圧による制動力により確保するように変更 る。ところが、ポンプを作動して作動油を 圧することで制動力を確保するとき、ポン はマスタシリンダ側から作動油を吸込むこ から、マスタシリンダ圧が一時的に低下す 。通常、ドライバの要求制動力は、マスタ リンダ圧に基づいて設定され、制御装置は このドライバの要求制動力に基づいてポン 加圧による制動力を発生している。そのた 、マスタシリンダ圧が低下すると、ドライ の要求制動力が低く設定されてしまい、ド イバの意思に応じた十分な制動力を確保す ことができない。

 本発明は、このような問題を解決するた のものであって、車両の走行状態に拘らず 時ドライバの意思に応じた最適な要求制動 を設定することで高精度な制動力制御を可 としてドライバビリティの向上を図った車 用制動制御装置を提供することを目的とす 。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明の車両用制動制御装置は、ド イバが制動操作する操作部材と、該操作部 の操作により発生した作動流体の圧力であ マスタシリンダ圧力を制動力として車輪に 用させるマスタシリンダと、前記操作部材 対する制動操作とは無関係に前記マスタシ ンダから作動流体を吸込んでこの吸い込ん 作動流体を加圧することで発生した加圧圧 を制動力として出力可能な加圧手段と、マ タシリンダ圧力に基づいてドライバの要求 動力を検出する要求制動力検出手段と、該 求制動力検出手段が検出した要求制動力に づいて前記加圧手段を制御する制動力制御 段とを具えた車両用制動制御装置において 前記操作部材の制動操作量を検出する操作 検出手段を設け、前記要求制動力検出手段 、前記加圧手段が制動力を車輪に作用させ いるときに、前記加圧手段による前記マス シリンダからの作動流体の吸込み開始時に ける初期制動操作量に変化があった場合、 記検出した要求制動力を、前記加圧手段に る吸込み開始時におけるマスタシリンダ圧 に基づいた要求制動力に変更することを特 とするものである。

 本発明の車両用制動制御装置では、前記 求制動力検出手段は、前記操作量検出手段 検出した現在の制動操作量が、前記初期制 操作量と、現在のマスタシリンダ圧力及び 在の加圧圧力に基づいて算出される推定制 操作量との間にあるとき、前記加圧手段に る前記吸込み開始時におけるマスタシリン 圧力に基づいた要求制動力に変更すること 特徴としている。

 本発明の車両用制動制御装置では、前記 求制動力検出手段は、前記操作量検出手段 検出した現在の制動操作量が、前記初期制 操作量より小さいとき、または、現在のマ タシリンダ圧力及び現在の加圧圧力に基づ て算出される推定制動操作量より大きいと 、前記要求制動力を現在のマスタシリンダ 力に基づいた要求制動力に変更することを 徴としている。

 本発明の車両用制動制御装置では、前記 求制動力検出手段は、前回のマスタシリン 圧力に予め設定された減圧勾配値または増 勾配値を加味してドライバ要求制動力を算 することを特徴としている。

 本発明の車両用制動制御装置では、回生 動力を車輪に作用させる回生制動力付与手 を設け、この回生制動力を前記加圧手段に り車輪に作用する制動力に切換える場合、 記検出した要求制動力の変更を行うことを 徴としている。

 本発明の車両用制動制御装置によれば、 作部材の操作により発生した作動流体の圧 であるマスタシリンダ圧力を制動力として 輪に作用させるマスタシリンダと、操作部 に対する制動操作とは無関係にマスタシリ ダから作動流体を吸込んでこの吸い込んだ 動流体を加圧することで発生した加圧圧力 制動力として出力可能な加圧手段と、マス シリンダ圧力に基づいてドライバの要求制 力を検出する要求制動力検出手段と、要求 動力に基づいて加圧手段を制御する制動力 御手段とを設けて構成し、要求制動力検出 段は、加圧手段が制動力を車輪に作用させ いるときに、加圧手段によるマスタシリン からの作動流体の吸込み開始時における初 制動操作量に変化があった場合、検出した 求制動力を加圧手段による吸込み開始時に けるマスタシリンダ圧力に基づいた要求制 力に変更するので、車両の走行状態に拘ら 常時ドライバの意思に応じた最適な要求制 力を設定することとなり、高精度な制動力 御を可能とすることができ、その結果、ド イバビリティを向上することができる。

図1は、本発明の一実施例に係る車両用 制動制御装置を表す概略構成図である。 図2は、本実施例の車両用制動制御装置 を適用したハイブリッド車両を表す概略構成 図である。 図3は、本実施例の車両用制動制御装置 における制動力制御を表すフローチャートで ある。 図4は、本実施例の車両用制動制御装置 におけるマスタシリンダ圧に対するドライバ の要求制動力を表すグラフである。 図5は、本実施例の車両用制動制御装置 におけるホイールシリンダ圧に対するブレー キペダルストロークを表すグラフである。 図6は、本実施例の車両用制動制御装置 におけるブレーキペダル踏力に対する制動力 を表すグラフである。 図7は、本実施例の車両用制動制御装置 における制動力のすり替え動作を表すグラフ である。

符号の説明

 11 ブレーキペダル(操作部材)
 12 ブレーキブースタ
 13 マスタシリンダ
 14 ストロークセンサ(操作量検出手段)
 18 マスタシリンダ圧センサ
 19,20 マスタカット弁
 27FR,27FL,27RL,27RR ホイールシリンダ
 28,29,30,31 電磁式保持弁
 38,39,40,41 電磁式減圧弁
 51,52 油圧ポンプ(加圧手段)
 101 エンジン
 102 電気モータ
 103 発電機
 110 エンジンECU
 111 モータECU
 112 メインECU
 114,114FR,114FL,114RL,114RR 油圧ブレーキ装置
 115 油圧制御装置
 116 ブレーキECU(要求制動力検出手段、制御 制御手段)

 以下に、本発明に係る車両用制動制御装 の実施例を図面に基づいて詳細に説明する なお、この実施例により本発明が限定され ものではない。

 図1は、本発明の一実施例に係る車両用制 動制御装置を表す概略構成図、図2は、本実 例の車両用制動制御装置を適用したハイブ ッド車両を表す概略構成図、図3は、本実施 の車両用制動制御装置における制動力制御 表すフローチャート、図4は、本実施例の車 両用制動制御装置におけるマスタシリンダ圧 に対するドライバの要求制動力を表すグラフ 、図5は、本実施例の車両用制動制御装置に けるホイールシリンダ圧に対するブレーキ ダルストロークを表すグラフ、図6は、本実 例の車両用制動制御装置におけるブレーキ ダル踏力に対する制動力を表すグラフ、図7 は、本実施例の車両用制動制御装置における 制動力のすり替え動作を表すグラフである。

 本実施例1の車両用制動制御装置が適用さ れたハイブリッド車両において、図2に示す うに、車両には、動力源として、エンジン10 1と電気モータ102が搭載されており、また、 の車両には、エンジン101の出力を受けて発 を行う発電機103も搭載されている。これら エンジン101と電気モータ102と発電機103は、 力分割機構104によって接続されている。こ 動力分割機構104は、エンジン101の出力を発 機103と駆動輪105とに振り分けると共に、電 モータ102からの出力を駆動輪105に伝達した 、減速機106及び駆動軸107を介して駆動輪105 伝達される駆動力に関する変速機として機 する。

 電気モータ102は交流同期電動機であり、 流電力によって駆動する。インバータ108は バッテリ109に蓄えられた電力を直流から交 に変換して電気モータ102に供給すると共に 発電機103によって発電される電力を交流か 直流に変換してバッテリ109に蓄えるための のである。発電機103も、基本的には上述し 電気モータ102とほぼ同様の構成を有してお 、交流同期電動機としての構成を有してい 。この場合、電気モータ102が主として駆動 を出力するのに対し、発電機103は主として ンジン101の出力を受けて発電するものであ 。

 また、電気モータ102は主として駆動力を 生させるが、駆動輪105の回転を利用して発 (回生発電)することもでき、発電機として 能することも可能である。このとき、駆動 105には回生ブレーキが作用するので、これ フットブレーキやエンジンブレーキと併用 ることにより、車両を制動させることがで る。一方、発電機103は主としてエンジン101 出力を受けて発電をするが、インバータ108 介してバッテリ109の電力を受けて駆動する 動機としても機能することができる。

 なお、エンジン101には、ピストン位置及 エンジン回転数を検出するクランクポジシ ンセンサ(図示略)が設けられており、検出 果をエンジンECU110に出力している。また、 気モータ102及び発電機103には、回転位置及 回転数を検出する回転数センサ(図示略)が設 けられており、検出結果をモータECU111に出力 している。

 ハイブリッド車両の上記各種制御は、複 の電子制御ユニット(ECU)によって制御され 。ハイブリッド車両として特徴的なエンジ 101による駆動と電気モータ102による駆動と 、メインECU112によって総合的に制御される 即ち、メインECU112によりエンジン101の出力 電気モータ102による出力の配分が決定され エンジン101、電気モータ102及び発電機103を 御すべく、各制御指令がエンジンECU110及び ータECU111に出力される。

 そして、エンジンECU110及びモータECU111は エンジン101、電気モータ102及び発電機103の 報をメインECU112にも出力している。このメ ンECU112には、バッテリ109を制御するバッテ ECU113にも接続されている。このバッテリECU1 13はバッテリ109の充電状態を監視し、充電量 不足した場合には、メインECU112に対して充 要求指令を出力する。充電要求を受けたメ ンECU112はバッテリ109に充電をするように発 機103を発電させる制御を行う。

 また、車両には、駆動輪105に対応して油 ブレーキ装置114が設けられている。この油 ブレーキ装置114には、油圧制御装置115から 圧された制動油圧が供給されるようになっ いる。上述したメインECU112には、この油圧 御装置115を制御するブレーキECU116も接続さ ている。このブレーキECU116はブレーキペダ の操作量またはそれによって得られるマス シリンダ13の液圧に応じてドライバの要求 動力を検出し、メインECU112に対してこの要 制動力を出力する。メインECU112はモータECU11 1にこの要求制動力を出力し、モータECU111は 生ブレーキを制御すると共に、その実行値 つまり、実行した回生制動力をメインECU112 出力する。メインECU112は要求制動力から回 制動力を減算して要求油圧制動力を設定し ブレーキECU116は、この要求油圧制動力に基 いて油圧制御装置115を制御し、油圧ブレー 装置114を作動する。

 このように構成されたハイブリッド車両 て、以下に、本実施例の車両用制動制御装 について詳細に説明する。

 本実施例の車両用制動制御装置において 図1に示すように、ブレーキペダル(操作部 )11には、ブレーキブースタ12が接続され、こ のブレーキブースタ12には、マスタシリンダ1 3が固定されている。そして、ブレーキペダ 11に、その踏み込み量、即ち、ペダルストロ ークを検出するペダルストロークセンサ(操 量検出手段)14が装着されており、検出結果 ブレーキECU116に出力する。ブレーキブース 12は、ドライバによるブレーキペダル11の踏 込み操作に対して所定の倍力比を有するア スト力を発生することができる。マスタシ ンダ13は、内部に図示しない2つの油圧室を しており、各油圧室には、ブレーキ踏力と シスト力を合わせたマスタシリンダ圧が発 する。マスタシリンダ13の上部には、リザ バタンク15が設けられており、このマスタシ リンダ13とリザーバタンク15とは、ブレーキ ダル11の踏み込みが解除されときに連通状態 となる。

 マスタシリンダ13の各油圧室には、それ れ油圧供給通路16,17が接続されており、油圧 供給通路16は、油圧制御装置115における前輪 の油圧制御回路に接続され、油圧供給通路1 7は、油圧制御装置115における後輪側の油圧 御回路に接続されている。そして、一方の 圧供給通路17に、供給油圧を検出するマスタ シリンダ圧センサ18が装着されており、検出 果をブレーキECU116に出力する。

 そして、各油圧供給通路16,17には、マス カット弁19,20が装着されており、上述したマ スタシリンダ圧センサ18は、油圧供給通路16 おけるマスタシリンダ13とマスタカット弁19 の間に配置されている。このマスタカット 19,20は、流量調整式の電磁弁であり、所謂 ノーマルオープン式であって、ブレーキECU11 6による通電時に開度制御可能となっている

 一方の油圧供給通路16は、マスタカット 19を介して連結通路21が接続され、他方の油 供給通路17は、マスタカット弁20を介して連 結通路22が接続されている。一方の連結通路2 1は、2つの分岐通路23,24に分岐され、他方の 結通路22は、2つの分岐通路25,26に分岐されて いる。そして、分岐通路23,24は、各駆動輪105( 図2参照)にそれぞれ配置される油圧ブレーキ 置114(114FR,114RL)を駆動するホイールシリンダ 27FR,27RLに接続されている。また、分岐通路25, 26は、駆動輪105(図2参照)にそれぞれ配置され 油圧ブレーキ装置114(114FL,114RR)を駆動するホ イールシリンダ27FL,27RRに接続されている。な お、ここでは、油圧配管系統をクロス配管と したが、前後配管としても良い。

 各分岐通路23,24,25,26には、それぞれ電磁 保持弁28,29,30,31が配置されている。また、分 岐通路23,24,25,26には、電磁式保持弁28,29,30,31 りホイールシリンダ27FR,27RL,27FL,27RR側から油 排出通路32,33,34,35が分岐しており、この油 排出通路32,33,34,35は補助リザーバ36,37に接続 れている。そして、この油圧排出通路32,33,3 4,35に、それぞれ電磁式減圧弁38,39,40,41が配置 されている。

 この電磁式保持弁28,29,30,31は、流量調整 の電磁弁であり、所謂、ノーマルオープン であって、ブレーキECU116による通電時に開 制御可能となっている。また、この電磁式 圧弁38,39,40,41は、流量調整式の電磁弁であり 、所謂、ノーマルクローズ式であって、ブレ ーキECU116による通電時に開度制御可能となっ ている。

 なお、油圧供給通路16,17と連結通路21,22と の間には、マスタカット弁19,20と並列して逆 弁42,43が設けられており、油圧供給通路16,17 側から連結通路21,22側への作動油の流れのみ 容している。また、分岐通路23,24,25,26には 電磁式保持弁28,29,30,31と並列して逆止弁44,45, 46,47が設けられており、ホイールシリンダ27FR ,27RL,27FL,27RR側からマスタカット弁19,20側への 動油の流れのみ許容している。

 各連結通路21,22から分岐して補助リザー 36,37に接続するポンプ通路48,49が設けられ、 のポンプ通路48,49の途中に、ポンプモータ50 により駆動する油圧ポンプ(加圧手段)51,52が 置されると共に、この油圧ポンプ51,52よりマ スタカット弁19,20側に逆止弁53,54が配置され いる。また、油圧供給通路16,17から分岐して 補助リザーバ36,37に接続する吸入通路55,56が けられ、この吸入通路55,56における補助リザ ーバ36,37側にリザーバカット逆止弁57,58が配 されている。

 ブレーキECU116は、CPUやメモリ等からなり 格納されているブレーキ制御プログラムを 行することにより制動制御を実行する。即 、このブレーキECU116には、ペダルストロー センサ14が検出したペダルストローク、マ タシリンダ圧センサ18が検出したマスタシリ ンダ圧が入力される。そのため、ブレーキECU 116は、ペダルストローク及びマスタシリンダ 圧に基づいてマスタカット弁19,20、電磁式保 弁28,29,30,31、電磁式減圧弁38,39,40,41、ポンプ モータ50を制御し、ホイールシリンダ27FR,27RL, 27FL,27RRへの制動油圧を調整可能となっている 。

 従って、通常、マスタカット弁19,20は開 され、電磁式保持弁28,29,30,31は開弁され、電 磁式減圧弁38,39,40,41は閉弁されており、ドラ バがブレーキペダル11を踏み込み操作する 、ブレーキブースタ12は、その踏み込み操作 に対して所定の倍力比を有するアシスト力を 発生し、マスタシリンダ13は、ブレーキ踏力 アシスト力を合わせたマスタシリンダ圧を 生する。

 ブレーキECU116は、ブレーキペダル11のペ ルストロークに基づいてドライバの要求制 力を検出し、メインECU112に対してこの要求 動力を出力する。メインECU112はモータECU111 この要求制動力を出力し、モータECU111は回 ブレーキを制御すると共に、その実行値、 まり、実行した回生制動力をメインECU112に 力する。メインECU112は要求制動力から回生 動力を減算して要求油圧制動力を設定し、 レーキECU116は、この要求油圧制動力に基づ て油圧制御装置115を制御する。

 また、油圧ブレーキ装置114の増圧モード おけるブレーキアシスト作動モードでは、 スタカット弁19及び電磁式保持弁28が開弁状 態で、電磁式減圧弁38が閉弁状態のまま、ブ ーキECU116は、ポンプモータ50により油圧ポ プ51を駆動制御し、補助リザーバ36の作動油 加圧することで、マスタシリンダ13で発生 たマスタシリンダ圧に加えて油圧ポンプ51に よる加圧圧力が、ポンプ通路48、連結通路21 マストカット弁19、油圧供給通路16、補助リ ーバ36を循環し、電磁式保持弁28及び分岐通 路23を経由してホイールシリンダ27FLへ作用す ることとなり、このホイールシリンダ27FLの 圧が増圧し、制動力が更に強められる。

 ところで、上述したハイブリッド車両に 用された本実施例の車両用制動制御装置で 、ブレーキペダル11のペダルストロークに づいてドライバの要求制動力を検出し、こ 要求制動力を、電気モータ102による回生制 力と、油圧ブレーキ装置114による要求油圧 動力に配分している。この場合、ドライバ 要求制動力が、電気モータ102による回生制 力と油圧ブレーキ装置114による油圧制動力 より確保されている状態から、車両速度が 下して回生制動力が次第に低下するため、 レーキECU116は、油圧ポンプ51,52を作動して作 動油を加圧し、油圧ブレーキ装置114による油 圧制動力を上昇し、ドライバの要求制動力を 油圧ブレーキ装置114による要求油圧制動力だ け、つまり、ブレーキペダル11の踏力による 動力(マスタシリンダ圧)と油圧ポンプ51,52の 加圧による制動力で確保するように変更する 。しかし、このとき、油圧ポンプ51,52はマス シリンダ13側から作動油を吸込むことから マスタシリンダ圧が一時的に低下する。ド イバの要求制動力は、マスタシリンダ圧に づいて設定されることから、マスタシリン 圧が低下すると、ドライバの要求制動力が く設定されてしまい、ドライバの制動要求 は無関係に減速度が変化してしまい、ドラ バビリティが悪化してしまう。

 そこで、本実施例の車両用制動制御装置 は、本発明の要求制動力検出手段及び制動 制御手段を構成するブレーキECU116は、油圧 ンプ51,52が制動力を駆動輪105に作用させて るときに、油圧ポンプ51,52によるマスタシリ ンダ13からの作動流体の吸込み開始時におけ 初期制動操作量に変化があった場合、検出 た要求制動力を、油圧ポンプ51,52による吸 み開始時におけるマスタシリンダ圧力に基 いた要求制動力に変更し、変更した要求制 力に基づいて油圧制御装置115を制御して油 ブレーキ装置114を作動している。

 即ち、ブレーキECU116は、ストロークセン 14が検出したブレーキペダル11のペダルスト ロークが、初期ペダルストロークと、現在の マスタシリンダ圧及び現在の油圧ポンプ51,52 加圧圧力に基づいて算出される推定ペダル トロークとの間にあるとき、油圧ポンプ51,5 2による吸込み開始時におけるマスタシリン 圧に基づいた要求制動力に変更するように ている。

 一方、ストロークセンサ14が検出したブ ーキペダル11のペダルストロークが、初期ペ ダルストロークより小さいとき、または、現 在のマスタシリンダ圧及び現在の油圧ポンプ 51,52の加圧圧力に基づいて算出される推定ペ ルストロークより大きいとき、要求制動力 マスタシリンダ圧に基づいた要求制動力に 更するようにしている。そして、このとき ブレーキECU116は、前回のマスタシリンダ圧 予め設定された減圧勾配値または増圧勾配 を加味してドライバ要求制動力を算出する うにしている。

 そして、回生制動力を駆動輪105に作用さ る回生制動力付与手段としてのブレーキECU1 16を設け、この回生制動力を油圧ポンプ51,52 より駆動輪105に作用する制動力に切換える 合、検出した要求制動力の変更を行うよう している。

 ここで、本実施例の車両用制動制御装置 よる電気モータ102による回生制動力から油 ポンプ51,52の加圧による制動力にすり替え ときの制動力制御について、図3のフローチ ートを用いて詳細に説明する。

 本実施例の車両用制動制御装置による制 力制御において、図3に示すように、ステッ プS11にて、ブレーキECU116は、電気モータ102に よる回生制動力と油圧ブレーキ装置114におけ るブレーキ踏力による油圧制動力(マスタシ ンダ圧)により制動力が確保されている状態 ら、油圧ポンプ51,52が加圧状態になったか うかを判定する。

 ステップS11にて、油圧ポンプ51,52が加圧 態になっていないと判定されたら、ステッ S26に移行し、油圧ポンプ51,52によるマスタシ リンダ圧Pmcの低下がない静的状態(ケース4)と 規定され、ステップS27にて、ブレーキECU116は 、ドライバの要求制動力演算用マスタシリン ダ圧CalcPmcをマスタシリンダ圧センサ18が検出 したマスタシリンダ圧Pmcに設定する。そして 、ステップS28にて、ドライバの要求制動力BfR eqを図4に表す要求制動力マップに基づいて算 出する。

 一方、ステップS11にて、油圧ポンプ51,52 加圧状態になっていると判定されたら、ス ップS12にて、ブレーキECU116は、油圧ポンプ51 ,52による作動油の加圧開始状態がどうかを判 定する。ここで、油圧ポンプ51,52による作動 の加圧開始状態であると判定されたら、ス ップS13にて、ブレーキECU116は、油圧ポンプ5 1,52による作動油の加圧開始時にストローク ンサ14が検出したブレーキペダル11のペダル トロークStを初期ペダルストロークStMemとし て記憶すると共に、このときにマスタシリン ダ圧センサ18が検出したマスタシリンダ圧Pmc 初期マスタシリンダ圧PmcMemとして記憶する 一方、ステップS12にて、油圧ポンプ51,52に る作動油の加圧開始状態でないと判定され ら、ステップS13の処理を迂回する。

 ステップS14では、ブレーキECU116は、油圧 ンプ51,52のポンプ指示圧が変化しているか うかを判定する。ここで、油圧ポンプ51,52の ポンプ指示圧が変化していると判定されたら 、ステップS15にて、カウンタ値Nを加算する 方、油圧ポンプ51,52のポンプ指示圧が変化し ていないと判定されたら、ステップS16にて、 カウンタ値Nを減算する。

 そして、ステップS17にて、ブレーキECU116 、理論上の推定ペダルストロークを推測す 。即ち、回生制動力が低下する一方、油圧 ンプ51,52を作動して作動油の加圧圧力を上 させるとき、油圧ポンプ51,52はマスタシリン ダ13側から作動油を吸込むことからマスタシ ンダ圧が一時的に低下し、現在のマスタシ ンダ圧と実際のドライバによる要求制動力 の関係がずれることから、マスタシリンダ に油圧ポンプ51,52の加圧圧力を加味して理 上の推定ペダルストロークを算出する。具 的には、1回前のドライバの要求制動力演算 マスタシリンダ圧CalcPmcLastに油圧ポンプ51,52 の指示圧を加算したホイールシリンダ圧Pwcを 用い、図5のブレーキペダルストロークマッ に基づいて理論上の推定ペダルストロークSt ByPumpを算出する。

 ステップS18では、ステップS15,S16で算出し ているカウンタ値Nが0より大きいか、つまり 油圧ポンプ51,52の指示圧が一定(静的状態)に なっていないかどうかを判定する。ここで、 カウンタ値Nが0より大きい、つまり、油圧ポ プ51,52の指示圧が一定になっていないと判 されたら、ステップS26に移行し、前述と同 の処理を行う。一方、ステップS18にて、カ ンタ値Nが0に収束、つまり、油圧ポンプ51,52 指示圧が一定になったと判定されたら、ス ップS19に移行し、ここで、ドライバの要求 動力の検出方法を選択する。

 このステップS19にて、ストロークセンサ1 4が検出した現在のブレーキペダル11のペダル ストロークStが、油圧ポンプ51,52による制動 の出力開始時における初期ペダルストロー StMemより小さいと判定されたら、ステップS20 にて、ドライバは明らかにブレーキペダル11 踏力を緩めていると推測し、ステップS21に 、下記数式に基づいてドライバの要求制動 演算用マスタシリンダ圧CalcPmcを算出する。 そして、ステップS28にて、ドライバの要求制 動力BfReqを図4に表す要求制動力マップに基づ いて算出する。

 CalcPmc=MED(PmcMem,Pmc,CalcPmcLast-δPmcDec)
 なお、ここで、MEDは、()内の3つの値のうち 間値を選択する関数であり、δPmcDecは、1回 の減圧勾配値であり、この減圧勾配値δPmcDe cは、予め設定されたガード値としても、ブ ーキペダル11のペダルストロークの変化量に 基づいて可変に設定してもよい。その結果、 最終的に、ドライバの要求制動力演算用マス タシリンダ圧CalcPmcは、現在のマスタシリン 圧Pmcに収束する。

 一方、ステップS19にて、ストロークセン 14が検出した現在のブレーキペダル11のペダ ルストロークStが、油圧ポンプ51,52による制 力の出力開始時における初期ペダルストロ クStMemと、現在のマスタシリンダ圧Pmc及び現 在の油圧ポンプ51,52のポンプ指示圧Ppumpに基 いて算出される理論上の推定ペダルストロ クStByPumpとの間にあると判定されたら、ステ ップS22にて、ドライバはブレーキペダル11の 力を保持しようとしていると推測し、ステ プS23にて、下記数式に基づいてドライバの 求制動力演算用マスタシリンダ圧CalcPmcを算 出する。そして、ステップS28にて、ドライバ の要求制動力BfReqを図4に表す要求制動力マッ プに基づいて算出する。

 CalcPmc=MAX(PmcMem,Pmc)
 なお、ここで、MAXは、()内の2つの値のうち 大値を選択する関数である。その結果、マ タシリンダ圧Pmcが低下しているとき、ドラ バの要求制動力演算用マスタシリンダ圧Calc Pmcは、初期マスタシリンダ圧PmcMemを採用し、 最終的に、現在のマスタシリンダ圧Pmcに収束 する。

 また、ステップS19にて、ストロークセン 14が検出した現在のブレーキペダル11のペダ ルストロークStが、現在のマスタシリンダ圧P mc及び現在の油圧ポンプ51,52のポンプ指示圧Pp umpに基づいて算出される理論上の推定ペダル ストロークStByPumpより大きいと判定されたら ステップS24にて、ドライバは明らかにブレ キペダル11を踏み増していると推測し、ス ップS25にて、下記数式に基づいてドライバ 要求制動力演算用マスタシリンダ圧CalcPmcを 出する。そして、ステップS28にて、ドライ の要求制動力BfReqを図4に表す要求制動力マ プに基づいて算出する。

 CalcPmc=MED(PmcMem,Pmc,CalcPmcLast+δPmcInc)
 なお、ここで、MEDは、()内の3つの値のうち 間値を選択する関数であり、δPmcIncは、1回 の増圧勾配値であり、この増圧勾配値δPmcIn cは、予め設定されたガード値としても、ブ ーキペダル11のペダルストロークの変化量に 基づいて可変に設定してもよい。その結果、 最終的に、ドライバの要求制動力演算用マス タシリンダ圧CalcPmcは、現在のマスタシリン 圧Pmcに収束する。

 従って、本実施例の車両用制動制御装置 は、上述したように、油圧ポンプ51,52が制 力を出力しているとき、要求制動力の検出 点におけるストロークセンサ14が検出したペ ダルストロークに応じて要求制動力を変更し ている。即ち、図6に示すように、ハイブリ ド車両の回生制動時、ブレーキペダル11のペ ダル踏力の増加に伴って車両の制動力が増加 するとき、ペダル踏力により発生する制動力 及びポンプ加圧により発生する制動力も増加 するものの、電気モータ102の回生による制動 力は一定となる。

 そして、図7に示すように、車両の制動力 が、電気モータ102による回生制動力と、油圧 ブレーキ装置114におけるペダル踏力による制 動力(マスタシリンダ圧)で確保されている状 から、回生制動力が低下するとき、油圧ポ プ51,52を作動して作動油を加圧することで 動力を確保し、回生制動力をポンプ加圧に る制動力にすり替える。このすり替え領域 て、油圧ポンプ51,52により作動油を加圧する ことでマスタシリンダ圧が低下するものの、 従来は、低下したマスタシリンダ圧に基づい て要求制動力を求めていたため、ポンプ加圧 による制動力が減少し、ドライバが意図する 要求制動力が減少してしまう。

 一方、本実施例では、制動力のすり替え 域にて、油圧ポンプ51,52により作動油を加 することでマスタシリンダ圧が低下するも の、油圧ポンプ51,52による制動力の出力開始 時におけるマスタシリンダ圧に基づいてドラ イバの要求制動力を求めるため、ドライバが 意図する適正な要求制動力をもとめることが できる。

 このように本実施例の車両用制動制御装 にあっては、ブレーキペダル11の操作によ 発生した作動流体の圧力であるマスタシリ ダ圧を制動力として出力可能なマスタシリ ダ13と、作動流体を加圧することで発生した 加圧圧力を制動力として出力可能な油圧ポン プ51,52を設け、ブレーキECU116は、マスタシリ ダ圧に基づいてドライバの要求制動力を検 し、この要求制動力に基づいて油圧ポンプ5 1,52を駆動制御するように構成し、このブレ キECU116は、油圧ポンプ51,52が制動力を出力し ているとき、要求制動力の検出時点における ブレーキペダル11のペダルストロークに応じ 要求制動力を変更するようにしている。

 従って、ハイブリッド車両の走行状態に らず、常時ドライバの意思に応じた最適な 求制動力を設定することとなり、高精度な 動力制御を可能とすることができ、その結 、ドライバビリティを向上することができ 。

 具体的には、ハイブリッド車両の制動力 、電気モータ102による回生制動力と、油圧 レーキ装置114におけるペダル踏力による制 力(マスタシリンダ圧)で確保されている状 から、回生制動力が低下し、油圧ポンプ51,52 を作動して作動油を加圧することで制動力を 確保するような、回生制動力をポンプ加圧に よる制動力にすり替えるとき、現在のブレー キペダル11のペダルストロークStが、油圧ポ プ51,52による制動力の出力開始時における初 期ペダルストロークStMemより小さいとき、ド イバはブレーキペダル11の踏力を緩めてい と推測できることから、現在のマスタシリ ダ圧Pmcに基づいてドライバの要求制動力BfReq を算出する。

 一方、現在のブレーキペダル11のペダル トロークStが、油圧ポンプ51,52による制動力 出力開始時における初期ペダルストロークS tMemと、現在のマスタシリンダ圧Pmc及び現在 油圧ポンプ51,52のポンプ指示圧Ppumpに基づい 算出される理論上の推定ペダルストロークS tByPumpとの間にあるとき、ドライバはブレー ペダル11の踏力を保持しようとしていると推 測できることから、初期マスタシリンダ圧Pmc Memに基づいてドライバの要求制動力BfReqを算 する。

 また、現在のブレーキペダル11のペダル トロークStが、現在のマスタシリンダ圧Pmc及 び現在の油圧ポンプ51,52のポンプ指示圧Ppump 基づいて算出される理論上の推定ペダルス ロークStByPumpより大きいとき、ドライバはブ レーキペダル11を踏み増していると推測でき ことから、現在のマスタシリンダ圧Pmcに基 いてドライバの要求制動力BfReqを算出する

 このように現在のペダルストロークStが 期ペダルストロークStMemと推定ペダルストロ ークStByPumpとの間にあるとき、ペダルストロ クにほとんど変化がないことから、ドライ は現在の制動力を保持したいものと考えら ることから、要求制動力が変化しないよう 初期マスタシリンダ圧PmcMemを用いて要求制 力BfReqを算出する。一方、現在のペダルス ロークStが初期ペダルストロークStMemより小 いか、または、推定ペダルストロークStByPum pより大きいとき、ペダルストロークが変化 ていることから、ドライバは制動力を減少 たは増加したいものと考えられることから ブレーキペダル11の戻し量または踏み増し量 を考慮した現在のマスタシリンダ圧Pmcに基づ いて要求制動力BfReqを算出する。

 従って、油圧ブレーキ装置114に作動時に 回生制動力をポンプ加圧による制動力にす 替えるとき、マスタシリンダ圧の低下に拘 ず、現在のペダルストロークに応じた適正 ドライバの要求制動力を設定することがで 、高精度な制動力制御を可能とすることが きる。

 また、現在のペダルストロークStが初期 ダルストロークStMemより小さいか、または、 推定ペダルストロークStByPumpより大きいとき 現在のマスタシリンダ圧Pmcに基づいて要求 動力BfReqを算出するが、このとき、前回の スタシリンダ圧に予め設定された減圧勾配 または増圧勾配値を加味してドライバの要 制動力を算出している。従って、油圧ポン 51,52による作動油の圧力上昇などによる外乱 を考慮することで、高精度なドライバの要求 制動力を設定することができる。

 以上のように、本発明に係る車両用制動 御装置は、車両の走行状態に拘らず常時ド イバの意思に応じた最適な要求制動力を設 することで高精度な制動力制御を可能とし ドライバビリティを向上させるものであり いずれの種類の制動制御装置に用いても好 である。