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Title:
WASTE HEAT UTILIZATION DEVICE FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/051140
Kind Code:
A1
Abstract:
A waste heat utilization device (2) for an internal combustion engine (6) includes a Rankine cycle (18) having a first condenser (10) for condensing, by using external air, refrigerant having flowed through an expander (26); a refrigeration cycle (20) having a second condenser (8) for condensing, by using external air, refrigerant having flowed through a compressor (32); and refrigerant route selection means (48) for operating either or both of the cycles (18, 20). When either of both the cycles (18, 20) is operated, the selection means (48) serially connects the condenser of one cycle to the condenser of the other cycle and causes the refrigerant to flow stepwise.

Inventors:
KASUYA JUNICHIRO (JP)
KANOU YASUAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068670
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
October 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SANDEN CORP (JP)
KASUYA JUNICHIRO (JP)
KANOU YASUAKI (JP)
International Classes:
F02G5/04; B60H1/32; F01P11/10; F02G5/00
Foreign References:
JP2004308424A2004-11-04
JP2007078260A2007-03-29
JPS5925060U1984-02-16
JPS5812819A1983-01-25
Attorney, Agent or Firm:
NAGATO, Kanji (8-1 Shinbashi 5-chome, Minato-k, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 内燃機関の廃熱利用装置であって、
 内燃機関の廃熱によって加熱された蒸発冷媒を膨張させて駆動力を発生する膨張機、該膨張機を流通した冷媒を外気により凝縮させる第1凝縮器を有するランキンサイクルと、
 熱源によって加熱された蒸発冷媒を外部動力によって圧縮する圧縮機、該圧縮機を流通した冷媒を外気により凝縮させる第2凝縮器を有する冷凍サイクルと、
 前記両サイクルのうち、いずれか一方または両方を作動させ、該両サイクルのいずれか一方を作動させる場合には、一方の前記サイクルの前記凝縮器に対して他方の前記サイクルの前記凝縮器を直列に接続して冷媒を段階的に流通させる冷媒経路切換手段と
を備える。
 請求項1の内燃機関の廃熱利用装置であって、
 前記冷媒経路切換手段は、前記両サイクルのいずれか一方を作動させる場合には、該両サイクルの前記両凝縮器のうち、凝縮能力の小さい側の前記凝縮器から冷媒を流通させる。
 請求項1または2の内燃機関の廃熱利用装置であって、
 外気情報を検出する外気情報検出手段を更に備え、
 前記冷媒経路切換手段は、前記両サイクルを作動させる場合には、該両サイクルの前記両凝縮器のうち、凝縮能力の大きい側の前記凝縮器に、前記外気情報検出手段にて検出された外気情報に基づいて決定される熱負荷が大きい側の前記サイクルの冷媒を選択的に流通させる。
 請求項1乃至3の何れかの内燃機関の廃熱利用装置であって、
 前記廃熱利用装置は車両に搭載され、前記内燃機関は該車両のエンジンであって、
 前記両凝縮器は、前記車両の前面近傍に該前面側から凝縮能力の大きい側の前記凝縮器から順に重ねて配置される。
 請求項1乃至3の何れかの内燃機関の廃熱利用装置であって、
 前記廃熱利用装置は車両に搭載され、前記内燃機関は該車両のエンジンであって、
 前記両凝縮器は、前記車両の前面近傍に傾斜して上下に並列配置される。
 請求項1乃至3の何れかの内燃機関の廃熱利用装置であって、
 前記廃熱利用装置は車両に搭載され、前記内燃機関は該車両のエンジンであって、
 前記両凝縮器は、それぞれ前記車両の前面近傍と前記車両のボンネットとに別個に配置される。
 請求項6の内燃機関の廃熱利用装置であって、
 前記ボンネットには、外気を該ボンネットに沿わせて該ボンネットに配置された前記凝縮器に吸入させた後に前記車両外に導く吸気ダクトが設置される。
Description:
内燃機関の廃熱利用装置

 本発明は、内燃機関の廃熱利用装置に係 、詳しくは、車両に好適な内燃機関の廃熱 用装置に関する。

 この種の内燃機関の廃熱利用装置は、例え 車両に搭載され、車両のエンジンを冷却す 冷却水を介して廃熱を回収しており、回収 れた廃熱によって加熱された蒸発冷媒を膨 させて駆動力を発生する膨張機、この膨張 を流通した冷媒を外気により凝縮させるラ キンサイクルコンデンサ(RCコンデンサ)を有 するランキンサイクル(RC)と、車室内の空気 よって加熱された蒸発冷媒を外部動力によ て圧縮する圧縮機、この圧縮機を流通した 媒を外気により凝縮させるエアコンサイク コンデンサ(ACコンデンサ)を有する冷凍サイ ルとしてのエアコンサイクル(AC)とを備えて いる。
 そして、上記両サイクルのいずれか一方を 動させる場合には、上記両サイクルの冷媒 路を切り換えることによって、冷媒経路に いて並列に配置された上記両コンデンサに 媒を分散して流通させる技術が開示されて る(例えば、日本国特開2004-308424号公報)。

 しかしながら、上記従来技術では、上記各 ンデンサの設置場所や固有の性能に応じて 縮能力が異なる点については格別な配慮が されていない。
 また、一般に、ACコンデンサは専ら夏季に 用されて他の季節はほとんど使用されない とが多い一方、RCコンデンサは通年に亘って 使用されることが多い傾向があるものの、こ の点についても格別な配慮がなされておらず 、これらにより、エンジンの廃熱を効率的に 回収するためには依然として課題が残されて いる。

 本発明は、このような課題に鑑みてなされ もので、季節に応じてランキンサイクルと 凍サイクルとを適正に作動させて内燃機関 エネルギー効率を向上することができる内 機関の廃熱利用装置を提供することを目的 する。
 上記の目的を達成するべく、本発明の内燃 関の廃熱利用装置は、内燃機関の廃熱によ て加熱された蒸発冷媒を膨張させて駆動力 発生する膨張機、膨張機を流通した冷媒を 気により凝縮させる第1凝縮器を有するラン キンサイクルと、熱源によって加熱された蒸 発冷媒を外部動力によって圧縮する圧縮機、 圧縮機を流通した冷媒を外気により凝縮させ る第2凝縮器を有する冷凍サイクルと、両サ クルのうち、いずれか一方または両方を作 させ、両サイクルのいずれか一方を作動さ る場合には、一方のサイクルの凝縮器に対 て他方のサイクルの凝縮器を直列に接続し 冷媒を段階的に流通させる冷媒経路切換手 とを備えることを特徴としている。

 上記した内燃機関の廃熱利用装置によれば 並列に配置された両凝縮器に冷媒を分散し 流通させる場合と異なり、冷媒の凝縮を一 して段階的に行うことができきる。
 また、冬季などにおいて冷凍サイクルの熱 荷が小さくなって冷凍サイクルを停止した きには、両凝縮器をランキンサイクルにて 用することができ、一方、真夏などに冷凍 イクルの熱負荷が極端に大きくなってラン ンサイクルを停止したときには、両凝縮器 冷凍サイクルにて使用することができる。 って、季節に応じて両サイクルを適正に且 効率良く作動させることができるため、内 機関のエネルギー効率を向上することがで る。
 好適な態様として、上記した内燃機関の廃 利用装置において、冷媒経路切換手段は、 サイクルのいずれか一方を作動させる場合 は、両サイクルの両凝縮器のうち、凝縮能 の小さい側の凝縮器から冷媒を流通させる

 この構成によれば、冷媒を徐々に段階的に 縮させることにより、両サイクルを適正に つ更に効率良く作動させることができるた 、内燃機関のエネルギー効率を更に向上す ことができる。
 好適な態様として、上記した内燃機関の廃 利用装置において、外気情報を検出する外 情報検出手段を更に備え、冷媒経路切換手 は、両サイクルを作動させる場合には、両 イクルの両凝縮器のうち、凝縮能力の大き 側の凝縮器に、外気情報検出手段にて検出 れた外気情報に基づいて決定される熱負荷 大きい側のサイクルの冷媒を選択的に流通 せる。
 この構成によれば、外気情報、即ち季節に じて、例えば、夏季には凝縮能力の大きい の凝縮器を冷凍サイクルで使用し、夏季以 の春、秋の中間季には凝縮能力の大きい側 凝縮器をランキンサイクルで使用すること できる。従って、夏季に効率良く冷凍サイ ルを作動させながら通年に亘ってランキン イクルにて廃熱を効率良く回収することが き、両サイクルを適正に且つより一層効率 く作動させることができるため、内燃機関 エネルギー効率を大幅に向上することがで る。

 好適な態様として、上記した内燃機関の廃 利用装置において、廃熱利用装置は車両に 載され、内燃機関は車両のエンジンであっ 、第1及び第2の凝縮器は、車両の前面近傍 前面側から凝縮能力の大きい側の凝縮器か 順に重ねて配置される。
 この構成によれば、冷媒経路切換手段は、 サイクルのいずれか一方を作動させる場合 は、両サイクルの両凝縮器のうち、凝縮能 の小さい側の凝縮器から冷媒を流通させる とから、外気の通風と冷媒の流れとを全体 して対向流とすることができる。これによ 、両凝縮器における冷媒と外気との熱交換 率が向上し、ひいては内燃機関のエネルギ 効率を更に向上することができる。
 好適な態様として、上記した内燃機関の廃 利用装置において、廃熱利用装置は車両に 載され、内燃機関は車両のエンジンであっ 、第1及び第2の凝縮器は、車両の前面近傍 傾斜して上下に並列配置される。

 この構成によれば、両凝縮器における外気 通風を個別に行うことができるため、凝縮 における通風抵抗を小さくできると共に、 凝縮器の凝縮能力を大きくすることができ ため、冷媒の凝縮を更に円滑に行うことが き、両サイクルを適正に且つ更に効率良く 動させつつ、内燃機関のエネルギー効率を に向上することができる。
 好適な態様として、上記した内燃機関の廃 利用装置において、廃熱利用装置は車両に 載され、内燃機関は車両のエンジンであっ 、第1及び第2の凝縮器は、それぞれ車両の 面近傍と車両のボンネットとに別個に配置 れる。
 この構成によれば、両凝縮器における外気 通風が個別になって通風抵抗が小さくなり 冷媒の凝縮を円滑に行うことができる。

 ここで、一般に、車両のより前面側の方が 気の通風速度も速く通風量も多いことから ボンネットに設置した凝縮器の能力は、車 の前面に設置した凝縮器よりも凝縮能力が 下する。そこで、両凝縮器を両凝縮器の固 の凝縮性能のみならず、その設置場所によ てもその凝縮能力に差を持たせることによ 、両凝縮器をその凝縮性能に応じて更に適 に配置し、冷媒経路切換手段による冷媒経 の切り換えを更に効果的に行うことが可能 ある。
 具体的には、夏季において冷凍サイクルの 負荷が大きい場合には前面配置の凝縮器を 凍サイクル用とし、一方、中間季など冷凍 イクルの熱負荷が比較的小さい場合にはボ ネット配置の凝縮器を冷凍サイクル用とし 更には冬季などに冷凍サイクルを停止させ 場合には両凝縮器をランキンサイクル用と るべく冷媒経路を切り換えることにより、 サイクルを更に適正に且つ効率良く作動さ ることができるため、内燃機関のエネルギ 効率を更に向上することができる。

 好適な態様として、上記した内燃機関の廃 利用装置において、ボンネットには、外気 ボンネットに沿わせてボンネットに配置さ た凝縮器に通風させた後に車両外に導く吸 ダクトが設置される。
 この構成によれば、一般にエンジンが収容 れるボンネットの下のエンジンルーム内の 力上昇を防止できると共に、ボンネットに 置された凝縮器における外気の通風抵抗を に小さくでき、冷媒の凝縮を更に円滑に行 るため、両サイクルを更に適正に且つ効率 く作動させつつ、内燃機関のエネルギー効 を更に向上することができる。

本発明の一実施形態に係る内燃機関の 熱利用装置が搭載された車両の前面側のみ 概略的に示した縦断面図、 本発明の第1実施形態に係る内燃機関の 廃熱利用装置の夏季運転時の状態を示した模 式図、 図2の廃熱利用装置の夏季以外の運転時 の状態を示した模式図、 図2のAC及びRCコンデンサに通風される 両の走行風とAC及びRCコンデンサを流れる冷 との流れ方向を示した模式図、 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の 廃熱利用装置の夏季運転時の状態を示した模 式図、 図5の廃熱利用装置の中間季運転時の状 態を示した模式図、 図5の廃熱利用装置の冬季運転時の状態 を示した模式図、 図5の廃熱利用装置の真夏における運転 時の状態を示した模式図、 図1の変形例に係る車両の前面側を概略 的に示した縦断面図、 図9の変形例に係る車両の前面側を概 的に示した縦断面図、 図10の変形例に係る車両の前面側を概 的に示した縦断面図である。

 以下、図面により本発明の一実施形態につ て、先ず第1実施形態から説明する。
 図1には、本実施形態の廃熱利用装置2が搭 された車両4の前面4a側の縦断面図が概略的 示されている。車両4のボンネット4bの下部 はエンジン(内燃機関)6が搭載され、エンジ 6より前面4a側には、前面4a側から順に、廃熱 利用装置2を構成するエアコンサイクルコン ンサ(第2凝縮器)8(以下、ACコンデンサという) 、ランキンサイクルコンデンサ(第1凝縮器)10( 以下、RCコンデンサという)、ラジエータ12が ねて配置されている。これらの空冷式熱交 器には、車両4の走行に伴って前面4aに形成 れたメッシュ板金から外気である走行風14 通風される。
 詳しくは、図2の廃熱利用装置2の構成が概 的に示された模式図を参照すると、廃熱利 装置2は、エンジン6を冷却する冷却水回路16 、エンジン6の廃熱を回収するランキンサイ クル回路(ランキンサイクル)18(以下、RC回路 いう)と、車両4の図示しない車室内の空調を 行うエアコンサイクル回路(冷凍サイクル)20( 下、AC回路という)とから構成されている。

 冷却水回路16は、エンジン6から延設される 却水の循環路17に、冷却水の流れ方向から に蒸発器22、ラジエータ12が介挿されて閉回 を構成し、エンジン6の冷却水出口には水ポ ンプ24が装着されている。
 蒸発器22は、冷却水回路16の冷却水とRC回路1 8の冷媒とを熱交換させる熱交換器であって エンジン6を流通して加熱された冷却水、す わち温水を熱媒体として冷媒を蒸発させる とにより、エンジン4の廃熱をRC回路18側に 収している。一方、蒸発器22を流通し、冷媒 に吸熱されて温度低下した冷却水は、エンジ ン6を冷却することにより再び加熱された温 となる。
 ラジエータ12は、蒸発器22を流通した冷却水 を外気との熱交換により冷却する熱交換器で あって、ラジエータ12を流通した冷却水は再 エンジン6に流入し、エンジン6の回転数に じて駆動される水ポンプ24によって蒸発器22 向けて圧送される。

 一方、RC回路18は、冷媒の循環路19に、冷媒 流れ方向から順に蒸発器22、膨張機26、RCコ デンサ10、冷媒ポンプ28が介挿されて閉回路 を構成している。
 膨張機26は、蒸発器22を流通して加熱されて 過熱蒸気の状態となった冷媒を膨張させ、回 転駆動力を発生させる容積式の流体機器であ る。また、膨張機26には図示しない発電機等 接続され、膨張機26の回転駆動力が電力変 されて廃熱利用装置2の外部で利用可能とな ている。
 RCコンデンサ10は、膨張機26から吐出される 媒を外気と熱交換させて凝縮液化する熱交 器であり、RCコンデンサ10で凝縮された液冷 媒は、電動式の冷媒ポンプ28によって蒸発器2 2に向けて圧送される。
 一方、AC回路20は、冷媒の循環路21に、冷媒 流れ方向から順に蒸発器30、圧縮機32、ACコ デンサ8、膨張弁34が介挿されて閉回路を構 している。

 蒸発器30は、車両4の車室内の空気とAC回路20 の冷媒とを熱交換させる熱交換器であって、 車室内の空気を熱源として冷媒を蒸発させる ことにより、車室内の空気の熱をAC回路20側 回収し、車室内を所望の空調温度に調整し いる。
 圧縮機32は、図示しないモータ等の外部動 により駆動され、蒸発器30で蒸発した冷媒を 圧縮して過熱蒸気の状態としている。
 ACコンデンサ8は、圧縮機32から吐出される 媒を外気と熱交換させて凝縮液化する熱交 器であり、ACコンデンサ10を流通して凝縮さ た液冷媒は膨張弁34に送出され、膨張弁34を 経由して膨張された後に蒸発器30に向けて送 される。
 ここで、RC回路18とAC回路20とは、RC分岐流路 36及びAC分岐流路38にて互いに接続され、各分 岐箇所にはそれぞれ三方弁40,42が設置されて る。
 詳しくは、RC分岐流路36は、循環路19のRCコ デンサ10の出口側と冷媒ポンプ28の入口側と 間に設置された三方弁40を介して分岐され 循環路20のACコンデンサ8の入口側と圧縮機32 の間に接続されてAC回路20に合流している。

 一方、AC分岐流路38は、循環路21のACコンデ サ8の出口側と膨張弁34の入口側との間に設 された三方弁42を介して分岐され、循環路19 三方弁40よりも下流側と冷媒ポンプ28の入口 側との間に接続されてRC回路18に合流してい 。
 なお、RC分岐流路36の循環路21における合流 所と圧縮機32の出口側との間には逆止弁44が 設置され、RC分岐流路36からの圧縮機32側への 冷媒の逆流が防止されている。
 更には、廃熱利用装置2の外部には外気温度 Toを検出する温度センサ(外気情報検出手段)46 が設置され、温度センサ46は、三方弁40,42と に、廃熱利用装置2を制御する電子コントロ ルユニット(冷媒経路切換手段)48(以下、ECU いう)に電気的に接続されている。
 ECU48は、例えば温度センサ46にて検出される 外気温度Toに基づいて、ユーザがAC回路20を作 動または停止するのに伴い、三方弁40,42を駆 する冷媒経路切換制御を行っている。

 詳しくは、ECU48は、夏季において外気温度To が所定の高温設定値以上となり、AC回路20が 動されるときには、図2に示されるように、 方弁40,42をそれぞれ循環路19側、循環路21側 切り換え、RC分岐流路36、AC分岐流路38を閉 させるべく駆動することにより、RC回路18とA C回路20とを互いに独立して作動させ、各コン デンサ10,8をそれぞれ各回路18,20で使用させる 。
 一方、図3に示されるように、ECU48は、夏季 外の季節において外気温度Toが所定の高温 定値より低下し、AC回路20が停止されるとき は、三方弁40,42をそれぞれRC分岐流路36側、A C分岐流路38側に切り換え、これら流路36,38を 通させるべく駆動する。
 これにより、循環路19を循環する冷媒は、RC 分岐流路36から分岐されて循環路21に合流し 循環路21に合流された冷媒はAC回路20のうち ACコンデンサ8のみに流通された後、AC分岐流 路38を経て循環路21に戻る。すなわち、圧縮 32を停止することによりAC回路20を停止し、RC 回路18のみを作動させ、両コンデンサ10,8をRC ンデンサ10に対してACコンデンサ8が直列に 続された状態でRC回路18のみで使用させる。

 このとき、図4に示されるように、RC回路18 循環する冷媒が両コンデンサ10,8を順次段階 に流れて凝縮されるため、上述した如く、 面4a側から順にACコンデンサ8、RCコンデンサ 10を重ねて配置することにより、走行風14の れと冷媒の流れ50とが全体として対向流にな る。
 以上のように、本実施形態では、ECU48は、AC 回路20が停止されるときには、両コンデンサ1 0,8をRCコンデンサ10に対してACコンデンサ8が 列に接続された状態でRC回路18のみで使用さ る。これにより、並列に配置された両コン ンサ10,8に冷媒を分散して流通させる場合と 異なり、冷媒の凝縮を一括して段階的に行う ことができ、また、両回路18,20を適正に且つ 率良く作動させることができるため、エン ン6のエネルギー効率を向上することができ る。

 次に、第2実施形態について説明する。
 当第2実施形態は、上記第1実施形態のRC回路 18及びAC回路20をRC分岐流路36の他、四方弁52,54 を介して接続して冷媒経路切換制御を行うも のであり、また、ACコンデンサ8はRCコンデン 10よりも凝縮能力が高く設定されており、 の他は上記第1実施形態と同一の構成をなし いるため、主としてこの上記第1実施形態と 異なる点について説明する。
 図5は、本実施形態の廃熱利用装置2を概略 に示した模式図である。
 四方弁52は、連通されて循環路19の一部をな す第1連通路52a、第1連通路52aと連動して連通 れて循環路21の一部をなす第2連通路52b、連 されて第1実施形態におけるAC分岐流路38を す第3連通路52c、第3連通路52cと連動して三方 弁40の下流側と膨張弁34の入口側とを連通さ る第4連通路52dから構成されている。

 一方、四方弁54は、連通されて循環路19の一 部をなす第1連通路54a、第1連通路54aと連動し 連通されて循環路21の一部をなす第2連通路5 4b、膨張機26の出口側とACコンデンサ8の入口 とを連通させる第3連通路54c、第3連通路54cと 連動して圧縮機32の出口側とRCコンデンサ10の 入口側とを連通させる第4連通路54dから構成 れ、これら四方弁52,54の駆動部はECU48に電気 に接続されている。
 ECU48では、温度センサ46にて検出される外気 温度Toに基づいて、三方弁40、及び四方弁52,54 を駆動する冷媒経路切換制御を行っている。
 詳しくは、ECU48は、夏季において外気温度To が所定の高温設定値以上となって、AC回路20 熱負荷が比較的大きくなるときには、図5に されるように、三方弁40を循環路19側に切り 換え、RC分岐流路36を閉塞させるべく駆動す 。また、四方弁52,54をそれぞれ第1連通路52a,5 4a、及び第2連通路52b,54bを連通させるべく駆 することにより、RC回路18とAC回路20とを互い に独立して作動させ、RCコンデンサ10をRC回路 18で使用させると共に、RCコンデンサ10に比し て伝熱面積が大きく凝縮能力も高いACコンデ サ8をAC回路20で使用させる。

 一方、図6に示されるように、ECU48は、春季 秋季の中間季において外気温度Toが所定の 温設定値より低く、且つ所定の低温設定値 り高くなり、AC回路20の熱負荷が夏季に比し 小さくなるときには、三方弁40を循環路19側 に切り換えたままで、四方弁52,54をそれぞれ 3連通路52c,54c、及び第4連通路52d,54dを連通さ せるべく駆動する。これにより、ECU48は、RC 路18とAC回路20とを互いに独立して作動させ この際に、RCコンデンサ10に比して凝縮能力 高いACコンデンサ8をRC回路18で使用させると 共に、RCコンデンサ10をAC回路20で使用させる
 一方、図7に示されるように、ECU48は、冬季 おいて外気温度Toが所定の低温設定値以下 なり、AC回路20の熱負荷が大幅に小さくなっ AC回路20を停止させるときには、三方弁40をR C分岐流路36側に切り換え、RC分岐流路36を連 させるべく駆動する。また、ECU48は、四方弁 52の第3連通路52c、及び四方弁54の第1連通路54a を連通させるべく駆動する。そして、ECU48は 圧縮機32を停止することによりAC回路20を停 し、RCコンデンサ10の下流側にACコンデンサ8 が直列に接続された状態で両コンデンサ10,8 これらの凝縮能力の高くなる順にRC回路18の で使用させる。

 一方、図8に示されるように、ECU48は、夏季 外気温度Toが所定の高温設定値より大幅に くなる真夏であって、AC回路20が過負荷状態 なるときには、三方弁40をRC分岐流路36側に り換え、RC分岐流路36を連通させるべく駆動 する。また、ECU48は、四方弁52の第2連通路52b 及び四方弁54の第4連通路54dを連通させるべ 駆動する。そして、ECU48は、膨張機26を停止 することによりRC回路18を停止し、RCコンデン サ10の下流側にACコンデンサ8が直列に接続さ た状態で両コンデンサ10,8を凝縮能力の高く なる順にAC回路20のみで使用させる。
 このように、上記第1実施形態と同様、第2 施形態においても、冷媒経路切換制御を実 することにより、冷媒の凝縮を一括して段 的に行うことができ、ま、図7に示されるよ に、AC回路20を停止させるときに両コンデン サ10,8をRC回路18にて使用することにより、エ ジン6のエネルギー効率を向上することがで きる。

 特に当該第2実施形態の場合には、図8に示 れるように、真夏にAC回路20が過負荷状態と るときには、RC回路18を停止して両コンデン サ10,8をAC回路20にて使用させることにより、 節に応じて両回路18,20を更に適正に且つ効 良く作動させることができるため、エンジ 6のエネルギー効率を更に向上することがで る。
 また、当該冷媒経路切換制御では、図7,8に されるように、両回路18,20のいずれか一方 作動させる場合には、両回路18,20のそれぞれ のコンデンサ10,8のうち凝縮能力の小さい方 ら順に冷媒を流通させ、冷媒を徐々に段階 に凝縮させることができるため、両回路18,20 をより一層適正に且つ更に効率良く作動させ ることができるため、エンジン6のエネルギ 効率をより一層向上することができる。
 更に、当該冷媒経路切換制御では、両回路1 8,20の両方を作動させる場合には、季節に応 て決定される熱負荷が大きい側の回路の冷 を両回路18,20のそれぞれのコンデンサ10,8の ち凝縮能力の大きい方に選択的に流通させ 。

 具体的には、図5に示されるように、夏季に は凝縮能力の大きいACコンデンサ8をAC回路20 使用させ、一方、図6に示されるように、夏 以外の春、秋の中間季には凝縮能力の大き ACコンデンサ8をRC回路18で使用させることに より、夏季に効率良くAC回路20を作動させな ら通年に亘ってRC回路18にて廃熱を効率良く 収することができるため、両回路18,20を更 適正に且つより効率良く作動させて、エン ン6のエネルギー効率を大幅に向上すること できる。
 更にまた、両コンデンサ8,10は、車両4の前 4aからみて凝縮能力の大きいACコンデンサ8、 RCコンデンサ10の順に走行風14を受けるべく重 ねて配置され、当該冷媒経路切換制御では、 RCコンデンサ10からACコンデンサ8の順に冷媒 流通させることから、走行風14と冷媒の流れ 50とを全体として対向流とすることができる これにより、両コンデンサ8,10を流れる冷媒 と走行風14との熱交換効率が向上し、ひいて エンジン4のエネルギー効率を更に向上する ことができる。
 以上で本発明の第1、第2実施形態について 説明を終えるが、本発明は上記各実施形態 限定されるものではなく、本発明の趣旨を 脱しない範囲で種々の変更ができるもので る。

 例えば、上記各実施形態では、両コンデン 8,10が前面4a近傍に重ねて配置されているが 図9に示されるように、前面4a側からACコン ンサ8、ラジエータ12の順に重ねて傾斜配置 、これらの上側であってボンネット4bの下側 の空間にRCコンデンサ10を配置しても良い。 の場合には、両コンデンサ8,10に走行風14を 別に通風させることができるため、両コン ンサ8,10における通風抵抗を小さくできると に、両コンデンサ8,10の凝縮能力を大きくす ることができるため、冷媒の凝縮を更に円滑 に行うことができ、両回路18,20を更に適正に つ効率良く作動させつつ、エンジン6のエネ ルギー効率を更に向上することができる。
 また、上記各実施形態及び変形例では、両 ンデンサ8,10はいずれも車両4の前面4a近傍に 配置されているが、図10に示されるように、R Cコンデンサ10のみをボンネット4bに設置して 良く、この場合には、ACコンデンサ8には走 風14が通風され、RCコンデンサ10にはボンネ ト4bに沿って流れる走行風15が別途に通風さ れるため、両コンデンサ8,10への個別の通風 よって各通風抵抗が小さくなり、冷媒の凝 を円滑に行うことができる。

 ここで、一般に、前面4aから通風される走 風14のほうがその通風速度が速く通風量も多 いことから、ボンネット4bに設置されたRCコ デンサ10は、前面4aに設置されたACコンデン 8よりも凝縮能力が低下する。しかし、両コ デンサ8,10をその固有の凝縮性能のみならず 、その設置場所によってもその凝縮能力に差 を持たせることができるため、両コンデンサ 8,10をこれらの固有性能と設置場所とによっ 決定される凝縮能力に応じて適切に配置す ことにより、冷媒経路切換制御による冷媒 路の切り換えを更に効果的に行うことが可 である。
 具体的には、夏季においてAC回路20の熱負荷 が大きい場合には前面4a配置のACコンデンサ8 AC回路20用とし、一方、中間季などAC回路20 熱負荷が比較的小さい場合にはボンネット4b 配置のRCコンデンサ10をAC回路20用とし、更に 冬季などにAC回路20を停止させる場合には両 コンデンサ8,10をRC回路10用とするべく冷媒経 を切り換える。これにより、両回路18,20を に適正に且つ効率良く作動させることがで るため、エンジン6のエネルギー効率を更に 上することができる。

 更に、上記各実施形態及び各変形例の他、 11に示されるように、走行風15をボンネット 4bに沿わせてRCコンデンサ10に吸入させた後に 車両4外に導く吸気ダクト56をボンネット4bに 置すれば、ボンネット4bの下側にてエンジ 6が収容される図示しないエンジンルーム内 圧力上昇を防止できると共に、RCコンデン 10における通風抵抗を更に小さくでき、冷媒 の凝縮を更に円滑に行えるため、両回路18,20 更に適正に且つ効率良く作動させつつ、エ ジン6のエネルギー効率を更に向上すること ができる。
 最後に、上記各実施形態及び各変形例では RCコンデンサ10よりACコンデンサ8のほうが固 有の凝縮性能が大きく、また、両コンデンサ 8,10を重ねる場合にはACコンデンサ8を前面4a側 に設置し、両コンデンサ8,10を別置する場合 はRCコンデンサ10をボンネット4b側に設置し いるが、これに限らず、これらの両コンデ サ8,10の固有性能や設置場所を逆にしても良 、その場合にも両コンデンサ8,10の凝縮能力 に応じて適宜冷媒切換制御を行うことにより 上記と同様の効果が得られる。