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Title:
WASTEWATER TREATMENT SYSTEM AND METHOD OF WASTEWATER TREATMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/078498
Kind Code:
A1
Abstract:
A wastewater treatment system (20) comprising: a carbon dioxide injection means (3) which injects carbon dioxide into a wastewater resulting from silicon processing to obtain a raw wastewater to be treated; a wastewater tank (2), a filter membrane (11) through which the raw wastewater is filtered; a liquid feed pump (9) which sends the raw wastewater to the filter membrane (11); and a circulation/liquid feeding control means (30) which, when the amount of the raw wastewater present in the wastewater tank (2) has decreased to below a normal amount, can send concentrated water or both concentrated water and filtered water to the wastewater tank (2) and which can regulate the pH of the raw wastewater to 4.0-6.5 and send this wastewater to the filter membrane (11).

Inventors:
KOSAKA SHINICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/072958
Publication Date:
July 03, 2008
Filing Date:
November 28, 2007
Export Citation:
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Assignee:
NGK INSULATORS LTD (JP)
NGK FILTECH LTD (JP)
KOSAKA SHINICHI (JP)
International Classes:
B01D65/00; C02F1/44; B24B55/12
Foreign References:
JPH08115892A1996-05-07
JPS6261691A1987-03-18
JP2005021805A2005-01-27
JP2002050596A2002-02-15
JPH11156164A1999-06-15
JP2001198825A2001-07-24
JPS6283086A1987-04-16
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Kazuhira (No.8 Kikuboshi Tower Building 20-18, Asakusabashi 3-chome, Taito-k, Tokyo 53, JP)
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Claims:
 シリコン加工屑を含有するシリコン加工排水を濾過処理する排水処理システムであって、
 前記シリコン加工排水に酸性流体を注入してそのpHが4.0~6.5の被処理排水を得る酸性流体注入手段と、
 前記被処理排水を貯留する排水貯留手段と、
 前記被処理排水を濾過して、前記シリコン加工屑の含有割合が増加した濃縮水と濾過水に分離する濾過手段と、
 前記被処理排水を前記排水貯留手段から前記濾過手段に送液する送液手段と、
 前記排水貯留手段に貯留される前記被処理排水の量が基準量を下回った場合、又は分離された濃縮水及び/若しくは濾過水の量が基準量を上回った場合に、連続的又は間欠的に、前記被処理排水のpHを4.0~6.5に調整して前記濾過手段に送液するとともに、前記濃縮水、又は前記濃縮水と前記濾過水を前記排水貯留手段に送液することが可能な循環送液制御手段と、を備えた排水処理システム。
 前記濾過手段に流入する直前における前記被処理排水のpHと連動して、前記被処理排水のpHを4.0~6.5に調整して前記濾過手段に送液する請求項1に記載の排水処理システム。
 シリコン加工屑を含有するシリコン加工排水を濾過処理する排水処理システムであって、
 前記シリコン加工排水に酸性流体を注入してpHが4.0~6.5の被処理排水を得る酸性流体注入手段と、
 前記被処理排水を貯留する排水貯留手段と、
 前記被処理排水を濾過して、前記シリコン加工屑の含有割合が増加した濃縮水と濾過水に分離する濾過手段と、
 前記被処理排水を前記排水貯留手段から前記濾過手段に送液する送液手段と、
 前記排水貯留手段から前記濾過手段への前記被処理排水の送液が所定期間停止した場合に、
 少なくとも前記排水貯留手段の直後から前記濾過手段の直前までの間の流路の内部に滞留した前記被処理排水の一部又は全部を、前記流路の外部へと排出した後に、前記排水貯留手段から前記濾過手段への前記被処理排水の送液を再開する送液再開制御手段と、を備えた排水処理システム。
 前記酸性流体が、炭酸ガスである請求項1~3のいずれか一項に記載の排水処理システム。
 前記シリコン加工屑が、シリコンインゴットの外周研削によって生成したものである請求項1~4のいずれか一項に記載の排水処理システム。
 シリコン加工屑を含有するシリコン加工排水を濾過処理する排水処理方法であって、
 請求項1~5のいずれか一項に記載の排水処理システムを使用する排水処理方法。
Description:
排水処理システム及び排水処理 法

 本発明は、シリコンの研削加工や研磨加 等で生ずるシリコン加工排水からシリコン 工屑を除去するための排水処理システム、 びそれを用いた排水処理方法に関する。

 シリコン単結晶は、研削加工や切断加工 の機械加工をされることでシリコンウェハ される。例えば、シリコン単結晶の育成ロ ドは、先ずその外面を研削された後、取り いが容易な所定長さのカットロッドに切断 れてから、ウェハを採取するためのスライ 加工に供される。

 シリコン単結晶の育成ロッドの研削加工 切断加工(シリコン加工)に際しては、工業 水、井水、市水、又は純水等の研削水が使 される。このため、シリコン加工で生成す シリコン加工排水には、シリコンの微細粉 らなる多量のシリコン加工屑が含有されて る。このシリコン加工排水は、廃棄処分や 利用されるに際して、含有されるシリコン 工屑を分離する必要があるため、各種フィ タを備えた排水処理システムを用いて濾過 理されることが一般的である。

 関連する従来技術として、処理対象であ シリコン加工排水を、特定の酸性成分を注 することで酸性にした後に濾過膜で濾過す ことで、濾過膜を詰まらせる成分の生成を 制した排水処理方法及び処理システムが開 されている(例えば、特許文献1~3参照)。

特公平6-69551号公報

特開2002-50596号公報

特開2005-21805号公報

 処理対象となるシリコン加工排水の供給 や濾過水等の受入量等が制限される場合、 いは排水処理システムの補修を行う場合等 は、排水処理システムの運転を停止する必 がある。しかしながら、排水処理システム 運転を短期間又は長期間停止した後、再度 始すると、特許文献1~3において開示された 理システムを用いた場合であっても濾過膜 急激な詰まりを生ずる場合があった。

 本発明は、このような従来技術の有する 題点に鑑みてなされたものであり、その課 とするところは、処理対象となるシリコン 工排水の供給量や濾過水等の受入量等の制 、或いは運転休止等の外的要因に極めて影 され難く、濾過膜に急激な詰まりを生ずる となく長期間安定した状態でシリコン加工 水の処理が可能な排水処理システム、及び 水処理方法を提供することにある。

 本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意 討した結果、濾過膜に急激な詰まりが生じ ときの系内のシリコン加工排水を分析した ころ、炭酸ガスが注入された直後には十分 酸性状態にあったシリコン加工排水のpHは 中性(=7)付近にまで上昇していることが判明 た。また、シリコン加工排水に含有される 形分に占める金属珪素の割合を分析したと ろ、炭酸ガスが注入された直後に比して、 過膜に急激な詰まりが生じたときのシリコ 加工排水の金属珪素の濃度が減少している とが判明した。これらの分析結果から、炭 ガスが注入されたシリコン加工排水であっ も、濾過膜で濾過処理される前に相当時間 経過すると液性が中性~アルカリ性へと変化 してしまい、コロイド状の高分子析出物が徐 々に生成し易くなることが判明した。

 即ち、本発明によれば、以下に示す排水 理システム、及び排水処理方法が提供され 。

 [1]シリコン加工屑を含有するシリコン加 排水を濾過処理する排水処理システムであ て、前記シリコン加工排水に酸性流体を注 してそのpHが4.0~6.5の被処理排水を得る酸性 体注入手段と、前記被処理排水を貯留する 水貯留手段と、前記被処理排水を濾過して 前記シリコン加工屑の含有割合が増加した 縮水と濾過水に分離する濾過手段と、前記 処理排水を前記排水貯留手段から前記濾過 段に送液する送液手段と、前記排水貯留手 に貯留される前記被処理排水の量が基準量 下回った場合、又は分離された濃縮水及び/ 若しくは濾過水の量が基準量を上回った場合 に、連続的又は間欠的に、前記被処理排水の pHを4.0~6.5に調整して前記濾過手段に送液する とともに、前記濃縮水、又は前記濃縮水と前 記濾過水を前記排水貯留手段に送液すること が可能な循環送液制御手段と、を備えた排水 処理システム。

 [2]前記濾過手段に流入する直前における 記被処理排水のpHと連動して、前記被処理 水のpHを4.0~6.5に調整して前記濾過手段に送 する前記[1]に記載の排水処理システム。

 [3]シリコン加工屑を含有するシリコン加 排水を濾過処理する排水処理システムであ て、前記シリコン加工排水に酸性流体を注 してpHが4.0~6.5の被処理排水を得る酸性流体 入手段と、前記被処理排水を貯留する排水 留手段と、前記被処理排水を濾過して、前 シリコン加工屑の含有割合が増加した濃縮 と濾過水に分離する濾過手段と、前記被処 排水を前記排水貯留手段から前記濾過手段 送液する送液手段と、前記排水貯留手段か 前記濾過手段への前記被処理排水の送液が 定期間停止した場合に、少なくとも前記排 貯留手段の直後から前記濾過手段の直前ま の間の流路の内部に滞留した前記被処理排 の一部又は全部を、前記流路の外部へと排 した後に、前記排水貯留手段から前記濾過 段への前記被処理排水の送液を再開する送 再開制御手段と、を備えた排水処理システ 。

 [4]前記酸性流体が、炭酸ガスである前記[ 1]~[3]のいずれかに記載の排水処理システム。

 [5]前記シリコン加工屑が、シリコンイン ットの外周研削によって生成したものであ 前記[1]~[4]のいずれかに記載の排水処理シス テム。

 [6]シリコン加工屑を含有するシリコン加 排水を濾過処理する排水処理方法であって 前記[1]~[5]のいずれかに記載の排水処理シス テムを使用する排水処理方法。

 本発明の排水処理システムは、処理対象 なるシリコン加工排水の供給量や濾過水等 受入量等の制限、或いは運転休止等の外的 因に極めて影響され難く、濾過膜に急激な まりを生ずることなく長期間安定した状態 シリコン加工排水の処理が可能であるとい た効果を奏するものである。

 本発明の排水処理方法によれば、処理対 となるシリコン加工排水の供給量や濾過水 の受入量等の制限、或いは運転休止等の外 要因に極めて影響され難く、濾過膜に急激 詰まりを生ずることなく長期間安定した状 でシリコン加工排水を処理することができ 。

本発明の排水処理システムの一実施形 を示す概念図である。 本発明の排水処理システムの一実施形 における作動状態の一部を示す概念図であ 。 本発明の排水処理システムの一実施形 における作動状態の一部を示す概念図であ 。

符号の説明

1:シリコン加工機、2:排水タンク、3:炭酸ガ ス注入手段、4:炭酸ガスボンベ、5:流量制御 ルブ、6:炭酸ガス注入部、7,10:pHセンサ、8:レ ベルスイッチ、9,16:送液ポンプ、11:濾過膜、1 2,13,14:流路切り替えバルブ、15:濾過水タンク 20:排水処理システム、30:循環送液制御手段 40:送液再開制御手段

 以下、本発明の実施の最良の形態につい 説明するが、本発明は以下の実施の形態に 定されるものではなく、本発明の趣旨を逸 しない範囲で、当業者の通常の知識に基づ て、以下の実施の形態に対し適宜変更、改 等が加えられたものも本発明の範囲に入る とが理解されるべきである。

 図1は、本発明の排水処理システムの一実 施形態を示す概念図である。図1に示すよう 、本実施形態の排水処理システム20は、炭酸 ガス注入手段3、排水タンク2、濾過膜11、送 ポンプ9、及び循環送液制御手段30を備えて る。以下、図面を参照しつつその詳細につ て説明する。

 炭酸ガス注入手段3は、シリコン加工排水 に酸性流体を注入し、そのpHが5.0~6.5の被処理 排水を調製することが可能な手段である。シ リコン加工排水は、シリコン加工機1等を使 してシリコンインゴットやシリコンウェハ 研削、切断、研磨等することによって生成 び排出される工業排水である。シリコンイ ゴット等の加工に用いられる加工水として 、工業用水、井水、市水、又は純水等を挙 ることができる。排出されるシリコン加工 水には、シリコン加工屑が含まれている。

 シリコン加工排水に注入される酸性流体 しては、炭酸ガス等の酸性気体や、塩酸、 酸等の酸性液体等を挙げることができる。 かでも炭酸ガスを用いることが、濾過処理 よって得られる濾過水から容易に除去可能 あり、濾過水の再利用等の観点から好まし 。

 炭酸ガス注入手段3は、炭酸ガスボンベ4 流量制御バルブ5、及び炭酸ガス注入部6を備 えている。流量制御バルブ5によって炭酸ガ ボンベ4からの流出量が制御された炭酸ガス 、排水タンク2内に配設された炭酸ガス注入 部6から放出される。炭酸ガス注入部6は、例 ば樹脂製の多孔質チューブ等によって構成 れており、泡状に排出された炭酸ガスはバ リングされることによってシリコン加工排 中に即座に注入される。なお、調製される 処理排水のpHは、排水タンク2に配設されたp Hセンサ7で測定されたpHをモニタしつつ、炭 ガスの流出量を流量制御バルブ5で制御する とで容易に調整することができる。なお、p Hセンサ7を用いなくとも、例えば得られる被 理排水のpHが所望の値となるのに必要な炭 ガスの量を事前に把握しておき、流量制御 ルブ5にて一定流量を注入する機構としても い。

 排水タンク2は、被処理排水を貯留する排 水貯留手段として機能する部分である。なお 、図1に示す排水処理システム20においては、 炭酸ガス注入手段3が排水タンク2に配設され 状態を示しているが、排水タンク2と炭酸ガ ス注入手段3はそれぞれ独立していてもよい

 送液ポンプ9は、被処理排水を排水タンク 2から濾過膜11に送液する送液手段として機能 する部分である。なお、図1に示す排水処理 ステム20においては、排水タンク2と濾過膜11 の間の流路上に送液ポンプ9が配設された状 を示しているが、送液ポンプ9の配設箇所は 排水タンク2中の被処理排水を濾過膜11へと 液可能な箇所であればよい。

 濾過膜11は、排水タンク2から送液されて た被処理排水を濾過することが可能な濾過 段として機能する部分であり、流入した被 理排水を、シリコン加工屑の含有割合が増 した濃縮水と濾過水に分離することが可能 部分である。濾過膜11の材質は特に限定さ ないが、高分子膜、セラミック膜、金属膜 を挙げることができる。また、濾過膜11の形 状としては、中空糸膜、平膜、チューブ膜、 ハニカム構造膜、モノリス膜(マルチルーメ 膜)等を挙げることができる。なお、濾過方 については特に限定されず、被処理排水の 部を濾過膜に透過させ、残部を未透過の濃 水として得るクロスフロー型のフィルタを いた濾過方式(クロスフロー方式)、被処理 の全部を透過させる直濾過方式、或いは浸 膜濾過方式等を好適例として挙げることが きる。

 濾過膜11で濾過されずに流出した未濾過 (濃縮水)は、排水タンク2に戻される。また 流路切り替えバルブ12を切り替えることによ り、送液ポンプ9の上流に戻すことも好まし 。排水タンク2等に戻された未濾過水は、系 を循環することになるため、時間経過とと にシリコン加工屑の濃度が上昇する。この め、被処理排水に含まれるシリコン加工屑 適当な量に維持すべく、連続的又は間欠的 、未濾過水の一部を濃縮水として系外に排 する。

 濾過膜11から生成した濾過水は、濾過水 ンク15に貯留することができる。なお、濾過 水タンク15に貯留された濾過水は、再利用す く、送液ポンプ16等を使用してシリコン加 機1に送液することができる。なお、濾過水 、流路切り替えバルブ14を操作することに ってその一部又は全部を排水タンク2に戻し り、シリコン加工用の水以外の用途に供し り、或いは排水として処分したりすること 可能である。

 図1及び図2に示す循環送液制御手段30は、 排水タンク2に貯留される被処理排水の量が 準量を下回った場合、又は分離された濃縮 及び/若しくは濾過水の量が基準量を上回っ 場合(以下、「運転待機要求時(1)」ともいう )に、濾過膜11に流入する直前における被処理 排水のpHと連動して連続的又は間欠的に、濃 水、又は濃縮水と濾過水を排水タンク2に送 液するとともに、被処理排水のpHを5.0~6.5に調 整して濾過膜11に送液することが可能な手段 ある。

 「運転待機要求時(1)」としては、例えば シリコン加工機1の運転速度低下や運転停止 によってシリコン加工排水の量が低下するよ うな場合、或いは濾過水タンク15等が満水状 のため、濾過水や濃縮水を排出できない場 等を挙げることができる。

 排水タンク2に貯留される被処理排水の量 は、レベルスイッチ8等によって検知するこ ができる。循環送液制御手段30が作動を開始 する基準となる被処理排水の量を基準量とし て予め設定しておけばよい。

 循環送液制御手段30としては、図1及び図2 に示すような、pHセンサ10、炭酸ガス注入手 3、送液ポンプ9、及び流路切り替えバルブ13, 14をリレー接続し、それぞれの手段を、pHセ サ10で測定したpH値と連動して作動するよう プログラムされた制御システムを好適例と て挙げることができる。

 運転待機要求時(1)には、図2に示すように 、pHセンサ10で検知したpHに連動して、濾過水 及び濃縮水を排水タンク2に送液するように 路切り替えバルブ13,14をそれぞれ切り替える 。排水タンク12に送液された濾過水及び濃縮 は、排水タンク2中の被処理排水に混合され るとともに、pHセンサ10で検知したpHに連動し て、炭酸ガス注入手段3を作動させることが きる。炭酸ガス注入手段3を作動させること より、排水タンク2中の被処理排水のpHを4.0~ 6.5、好ましくは5.0~6.0に調整し、送液ポンプ9 運転によって濾過膜11に送液する(循環させ )ことができる。なお、被処理排水の送液( 環)は、連続的であっても間欠的であっても い。また、濾過膜11に流入する直前におけ 被処理排水のpHを把握するには、pHセンサ10 使用しなくても、例えば、被処理排水の送 (循環)時間とpH変化との相関関係等を事前に 握しておき、タイマー制御によって被処理 水の送液(循環)をコントロールすることも ましい。

 このように、運転待機要求時(1)であって 特定のpHに維持した被処理排水を系内に循 させることにより、運転待機要求(1)が解除 れて「運転待機解除時」となり、排水処理 ステムの運転を再度開始した場合であって 、濾過膜に急激な詰まりを生ずることなく 期間安定した状態でシリコン加工排水の処 が可能となる。

 一方、図1及び図3に示す送液再開制御手 40は、排水タンク2から濾過膜11への被処理排 水の送液が所定期間停止した場合(以下、「 転待機要求時(2)」ともいう)に、少なくとも 水タンク2の直後から濾過膜11の直前までの の流路の内部に滞留した被処理排水の一部 は全部を、流路の外部へと排出した後に、 水タンク2から濾過膜11への被処理排水の送 を再開することが可能な手段である。

 「運転待機要求時(2)」としては、例えば シリコン加工機1の運転を長期間停止(加工 場の稼動が停止)する場合等を挙げることが きる。

 送液再開制御手段40としては、図1及び図3 に示すような、pHセンサ10、炭酸ガス注入手 3、送液ポンプ9、及び流路切り替えバルブ12, 13,14をリレー接続し、それぞれの手段を、pH ンサ10で測定したpH値と連動して作動するよ にプログラムされた制御システムを好適例 して挙げることができる。

 運転待機要求時(2)には、排水タンク2から 濾過膜11への被処理排水の送液が所定期間停 している。その後、運転待機要求(2)が解除 れて「運転待機解除時」になると、図3に示 すように、濃縮水(未濾過水)を系外に排出す ように流路切り替えバルブ12,13をそれぞれ り替える。また、濾過膜11で濾過が行われな いように流路切り替えバルブ14を切り替える なお、炭酸ガス注入手段3は、連続的又は間 欠的に作動させておくことが好ましい。この ような状態で送液ポンプ9を作動させ、少な とも排水タンク2の直後から濾過膜11の直前 での間の流路の内部に滞留した被処理排水 一部又は全部を、流路の外部へと排出する その後、排水タンク2から濾過膜11への被処 排水の送液を再開する。

 なお、濾過膜11の直前における流路内に 留した被処理排水のpHをpHセンサ10によって ニタリングしつつ、被処理排水を外部へと 出することも好ましい。また、pHセンサ10を 用しなくても、例えば、タイマー制御によ て被処理排水の送液をコントロールするこ も好ましい。

 このように、運転待機要求時(2)にシステ の運転を長期間休止した後に、排水処理シ テムの運転を再度開始した場合であっても 運転再開に先立って排水タンク2の直後から 濾過膜11の直前までの間の流路の内部に滞留 た被処理排水を流路の外部へと排出するた 、濾過膜に急激な詰まりを生ずることなく 期間安定した状態でシリコン加工排水の処 が可能となる。

 以下、本発明を実施例に基づいて具体的 説明するが、本発明はこれらの実施例に限 されるものではない。

(実施例1)
 図1に示す構成の排水処理システム20、及び 1に示すシリコン加工排水(被処理排水)を用 した。次に、運転待機要求時(1)と運転待機 除時(15時間後)の運転状態を表2に示す状態 してシリコン加工排水の処理を行った。即 、運転待機要求時(1)には、濾過水及び濃縮 を排水タンク2に送液するように流路切り替 バルブ13,14をそれぞれ切り替えるとともに 排水タンク2中の被処理排水のpHを5.2に調整 、濾過膜11に連続的に送液(連続循環運転)し 。運転待機解除後(運転再開後)における排 処理システム20の運転状態を確認した結果を 「運転再開結果」として表2に示す。

(実施例2,3、比較例1)
 運転待機要求時と運転待機解除時(15時間後) の運転状態を表2に示す状態としてシリコン 工排水の処理を行ったこと以外は、前述の 施例1と同様にしてシリコン加工排水の処理 行った。運転待機解除後(運転再開後)にお る排水処理システム20の運転状態を確認した 結果を「運転再開結果」として表2に示す。

(実施例4)
 図1に示す構成の排水処理システム20、及び 1に示すシリコン加工排水(被処理排水)を使 し、運転待機要求時(2)と運転待機解除時(15 間後)の運転状態を表2に示す状態としてシ コン加工排水の処理を行った。即ち、運転 機要求時(2)には、先ず、炭酸ガスの注入の 継続してそれ以外の運転は停止するととも 、運転待機解除時には、濃縮水を系外に排 するように流路切り替えバルブ12,13,14をそれ ぞれ切り替え、排水タンク2の直後から濾過 11の直前までの間の流路の内部に滞留した被 処理排水を系外に排出した。次いで、通常の 排水処理システムの運転を再開した。運転待 機解除後(運転再開後)における排水処理シス ム20の運転状態を確認した結果を「運転再 結果」として表3に示す。

 表2及び表3に示すように、実施例1~4の排 処理システムを用いて排水処理した場合に 、比較例1の排水処理システムを用いて排水 理した場合のように運転再開後に急激な膜 まりが発生することなく、3ヶ月以上に渡っ て安定した状態で運転を継続することが可能 であった。

 本発明の排水処理システムは、シリコン 工、特にシリコンインゴットの外周研削加 によって生じたシリコン加工屑を含有する リコン加工排水の処理に好適に用いること できる。




 
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