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Patent Searching and Data


Title:
HAIR COSMETIC
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/154269
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a hair cosmetic exerting an effect of preventing the damage caused by ultraviolet light and being excellent in terms of usability which is obtained by establishing a technique for adding a hardly soluble ultraviolet light absorbing agent in a stable state to a composition and applying the technique to a hair cosmetic.  A hair cosmetic which comprises the following components (1) and (2): (1) a polyoxy(lower)alkylene adduct represented by formula (I), wherein R represents a phytosterol residue or a phytostanol residue; m is a number of 0 to 100; and n is a number of 5 to 100; and (2) an ultraviolet light absorbing agent having a triazine group.

Inventors:
WATANABE TOMOKO (JP)
KAWASOE TOMOYUKI (JP)
TESHIGAWARA TAKASHI (JP)
MIYAHARA REIJI (JP)
OCHIAI MASATOSHI (JP)
FUJIYAMA TAIZO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/061190
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
June 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SHISEIDO CO LTD (JP)
WATANABE TOMOKO (JP)
KAWASOE TOMOYUKI (JP)
TESHIGAWARA TAKASHI (JP)
MIYAHARA REIJI (JP)
OCHIAI MASATOSHI (JP)
FUJIYAMA TAIZO (JP)
International Classes:
A61K8/63; A61K8/49; A61K8/86; A61Q5/02; A61Q5/06; A61Q5/12
Foreign References:
JP2003040740A2003-02-13
JP2007008867A2007-01-18
JPH0733628A1995-02-03
JPH10101533A1998-04-21
JP2001048764A2001-02-20
JP2005532273A2005-10-27
Other References:
See also references of EP 2305207A4
None
Attorney, Agent or Firm:
SHIMURA MITSUHARU (JP)
Mitsuharu Shimura (JP)
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Claims:
下記成分(1)及び(2)を含有する、毛髪化粧料。
(1)下記式(I)にて表されるポリオキシ低級アルキレン付加化合物
[式中、Rは、フィトステロール残基又はフィトスタノール残基を示し、mは0~100の数を表し、nは5~100の数を表す。]
(2)トリアジン基を有する紫外線吸収剤
トリアジン基を有する紫外線吸収剤に対するポリオキシ低級アルキレン付加化合物(I)の配合比が、質量比で1以上である、請求項1に記載の毛髪化粧料。
ポリオキシ低級アルキレン付加化合物(I)におけるフィトステロール残基又はフィトスタノール残基Rが、シトステロール残基、カンペステロール残基、スチグマステロール残基、ブラッシカステロール(brassicasterol)残基、アベナステロール(avenasterol)残基
、エルゴステロール残基、シトスタノール残基、カンペスタノール残基、スチグマスタノール残基、ブラッシカスタノール(brassicastanol)残基、アベナスタノール(avenastanol)残基、及び、エルゴスタノール残基、からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
毛髪化粧料が含水組成物である、請求項1~3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
毛髪化粧料が頭髪洗浄料である、請求項1~4のいずれかに記載の毛髪化粧料。
毛髪化粧料が毛髪処理剤である、請求項1~4のいずれかに記載の毛髪化粧料。
Description:
毛髪化粧料

 本発明は、毛髪化粧料に関する発明であ 、より具体的には、紫外線防御効果に優れ 難溶性のトリアジン基を有する紫外線吸収 を含有しつつ、使用感が良好な、洗髪用途 整髪用途に用いることが可能な毛髪化粧料 関する発明である。

 紫外線により毛髪が損傷を受けることは 験的に知られており、近年、特に太陽光に まれる紫外線の影響が重大視されつつある 毛髪が紫外線に接触することにより、毛髪 構成するタンパク質の酸化によるタンパク の溶出が顕著になり、これが毛髪内部の空 化や手触りの悪化(「ぱさつき」や「ごわつ き」)を招く一因となっていることが、本出 人らの研究により解明されている。この毛 の構成タンパク質の酸化は、わずかな時間 紫外線曝露によっても起こり、しかも、UVA よっても、UVBによっても、起こることがわ ってきた。

 上記のことから、毛髪化粧料において紫 線吸収剤を配合することは、太陽光等の曝 等による紫外線との接触による毛髪損傷を ぐための有効な手段であることがわかる。 かしながら、特に、UVA(長波長紫外線)に対 て防御効果を有する紫外線吸収剤は、その 類が限られており、しかも難溶性のものが い。したがって難溶性の紫外線吸収剤を配 して毛髪の損傷を防ぐためには、必然的に 面活性剤等の配合量を多くする必要があり 結果として毛髪化粧料の使用感触が悪くな てしまうという欠点があった。本発明が解 する課題は、難溶性紫外線吸収剤を安定配 する手段を確立し、これを毛髪化粧料に適 することにより、紫外線による毛髪の損傷 止効果と優れた使用感触を併せ持つ毛髪化 料を提供することにある。

 本発明者は、優れたUVA吸収が認められる とが多い難溶性の紫外線吸収剤である、ト アジン基を有する紫外線吸収剤について、 水分子としてフィトステロール骨格又はフ トスタノール骨格を有し、かつ、親水分子 して、ポリオキシエチレン鎖(POE鎖)、ある は、ポリオキシエチレン鎖(POE鎖)とポリオキ シプロピレン鎖(POP鎖)のブロック鎖、を有す 界面活性剤を、トリアジン基を有する紫外 吸収剤と共存させると、毛髪が紫外線によ 酸化ダメージから保護され、使用性におい も優れることが明らかになった。

 すなわち、本発明は、下記成分(1)及び(2)を 有する毛髪化粧料(以下、本発明毛髪化粧料 ともいう)を提供する発明である。
(1)下記式(I)にて表されるポリオキシ低級アル キレン付加化合物(以下、化合物(I)ともいう)

[式中、Rは、フィトステロール残基又はフィ スタノール残基を示し、mは0~100の数を表し nは5~100の数を表す。]
(2)トリアジン基を有する紫外線吸収剤(以下 トリアジン系紫外線吸収剤ともいう)

 また、本発明を適用可能な毛髪化粧料の 体的な形態としては、シャンプー、リンス リンスインシャンプー、ヘアコンディショ ー等の頭髪洗浄料;ヘアフォーム、ヘアムー ス(登録商標)、ヘアスプレー、ヘアミスト、 アジェル、セットローション、カーラーロ ション、ヘアリキッド、ヘアワックス、ヘ トリートメント(ヘアクリーム、ヘアブロー 等)、養毛料、染毛料、パーマネントウェー 剤、縮毛矯正剤等の毛髪処理剤(なお、ここ 「毛髪処理剤」とは「毛髪処理用組成物」 意味するものとする)にも、本発明を適用す ることが可能である。

 本発明により、紫外線に対する毛髪の損 の抑制を効果的に行うことが可能であり、 つ、使用性にも優れた毛髪化粧料が提供さ る。

 [ポリオキシ低級アルキレン付加化合物(化 物(I))の配合]
 本発明毛髪化粧料においては、上述のよう 、水と難溶性のトリアジン系紫外線吸収剤 共に、化合物(I)が配合される。化合物(I)は 後述するように、上記式(I)の範囲内の1種の みの化合物として本発明毛髪化粧料に配合す ることも可能であり、異なる2種以上の化合 の混合物であってもよい。

 化合物(I)において、Rがとり得るフィトス テロール残基の母化合物であるフィトステロ ールは、植物由来のステロールであり(F.D.Guns toneおよびB.G.Herslof、A Lipid Glossary、ジ・オイ リー・プレス、エアー、1992)、特に、限定は れない。すなわち、Rがとり得るフィトステ ロール残基としては、シトステロール残基、 カンペステロール残基、スチグマステロール 残基、ブラッシカステロール(brassicasterol)残 、アベナステロール(avenasterol)残基、エルゴ テロール残基等が挙げられる。また、本発 含水組成物中に配合される化合物(I)は、上 したように、Rが異なるフィトステロール残 基である2種以上の化合物の混合物であるこ も可能である。

 同じく、Rがとり得るフィトスタノール残 基の母化合物であるフィトスタノールは、フ ィトステロールの水素化又は飽和対応物質で あり、特に限定されない。すなわち、Rがと 得るフィトスタノール残基としては、例え 、シトスタノール、カンペスタノール、ス グマスタノール、ブラッシカスタノール(bras sicastanol)、アベナスタノール(avenastanol)、エル ゴスタノール等が挙げられる。また、本発明 毛髪化粧料中に配合される化合物(I)は、上述 したように、Rが異なるフィトスタノール残 である2種以上の化合物の混合物であること 可能である。

 さらに、化合物(I)は、Rが1種又は2種以上 フィトステロール残基を有する化合物と、 じく1種又は2種以上のフィトスタノール残 を有する化合物の混合物として、本発明毛 化粧料に配合することも可能である。

 次に、化合物(I)におけるポリオキシプロ レン鎖(POP鎖)の数を示すmは0~100であり、好 には、0又は5~50である。また、ポリオキシエ チレン鎖(POE鎖)の数を示すnは5~100であり、好 には10~50である。すなわち、化合物(I)は、 リオキシ低級アルキレン鎖が、POE鎖、ある は、POP鎖とPOE鎖のブロック鎖、であるポリ キシ低級アルキレン付加化合物である。

 化合物(I)の本発明毛髪化粧料における配 量は、化粧料に対して0.01~10質量%が好適で り、より好適には0.1~5質量%である。当該配 量が0.01質量%未満では、トリアジン系紫外線 吸収剤を実質的な紫外線遮蔽効果が認められ る程度に水分散化又は可溶化することが困難 であり、10質量%を超えて配合すると、製剤の べたつきの原因となる傾向が認められる。ま た、当該化合物(I)の配合量は、トリアジン系 紫外線吸収剤の配合量との相対関係に依ると ころが大きい。トリアジン系紫外線吸収剤に 対する化合物(I)の存在比の上限は、上記の化 合物(I)の配合量の上限値を限度指標として、 質量比で1以上であることが好適であり、3以 であることが特に好適である。化合物(I)の 合量の下限の好適値も、この配合比により 定され得る。

 [トリアジン系紫外線吸収剤の配合]
 本発明毛髪化粧料においては、トリアジン 紫外線吸収剤、すなわちトリアジン基を有 る紫外線吸収剤、を1種又は2種以上配合す ことが必要である。トリアジン系紫外線吸 剤は水難溶性であるが、水以外の溶媒に対 る溶解性については特に限定されるもので ない。なお、このトリアジン系紫外線吸収 の配合は、他の水難溶性の紫外線吸収剤や 溶性の紫外線吸収剤の選択的な配合を妨げ い。

 トリアジン系紫外線吸収剤としては、例 ば、ビスレゾルシニルトリアジン、さらに 体的には、ビスエチルヘキシルオキシフェ ールメトキシフェニルトリアジン(別名:2,4 ビス{〔4-(2-エチルヘキシルオキシ)―2-ヒド キシ〕フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)1,3,5- トリアジン、市販品としてチノソーブ(TINOSORB )S、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社) 、オクチルトリアゾン(別名:2,4,6―トリス{4-(2 -エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ} 1,3,5-トリアジン、若しくは、2,4,6-トリアニリ ノ-p-(カルボ-2’-エチルヘキシル-1’-オキシ)- 1,3,5-トリアジン、市販品としてユビナール T 150(UVINUL T150)、BASF社)、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-エ チルヘキシル)フェノキシ]-2H-ベンゾトリアゾ ール、ジオクチルブタミドトリアゾン(市販 :Uvasorb HEB、3V sigma社)等が挙げられる。

 トリアジン系紫外線吸収剤の本発明毛髪 粧料における配合量は、上述した化合物(I) の配合比に従うことが好適であるが、概ね 化粧料の0.001~3質量%が好適であり、より好 には0.001~1質量%である。当該配合量が0.001質 %未満では、本発明毛髪化粧料において実質 的な紫外線遮蔽作用による毛髪損傷の抑制が 困難であり、3質量%を超えて配合することは トリアジン系紫外線吸収剤の溶解性の現実 な限界を超えることになる。

 上述のように、本発明毛髪化粧料は、ト アジン系紫外線吸収剤以外の紫外線吸収剤 配合を妨げず、例えば、安息香酸系紫外線 収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PA BAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N- プロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエト シPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチ エステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、 N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラ ル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル- N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸 紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート メンチルサリシレート、ホモメンチルサリ レート、オクチルサリシレート、フェニル リシレート、ベンジルサリシレート、p-イ プロパノールフェニルサリシレート等);ケイ 皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシン メート、エチル-4-イソプロピルシンナメー 、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、 メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プ ピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピ -p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル- p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β -フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α -シアノ-β-フェニルシンナメート等);ベンゾ ェノン系紫外線吸収剤(例えば、2-[4-(ジエチ アミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸 キシルエステル、2,4-ジヒドロキシベンゾフ ノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾ フェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキ シベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロ シベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキ ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4 -メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メ キシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フ ニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’- フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレー 、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノ 、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノ 等);3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファ 、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル -5-メチルベンゾキサゾール;2,2’-ヒドロキシ- 5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2’- ドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾト アゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェ ルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジ ニソイルメタン;4-メトキシ-4’-t-ブチルジベ ンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニ デン)-3-ペンタン-2-オン;フェニルアクリレ ト系紫外線吸収剤(例えば、2-エチルヘキシ -2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、2-エ ル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート等); フェニルベンズイミダゾール誘導体(例えば フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、 ソジウムフェニルジベンズイミダゾールテ ラスルフォネート等);ジベンゾイルメタン系 紫外線吸収剤(例えば、4-tert-ブチル-4’-メト シジベンゾイルメタン等);カンファー誘導 (例えば4-メチルベンジリデンカンファー、 レフタリリデンジカンファースルフォニッ アシッド等);フェニルベンゾトリアゾール誘 導体(例えばヒドロキシ-(エチルヘキシル)フ ノキシベンゾトリアゾール、メチレンビス- ンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェ ール等);ベンザルマロネート誘導体(例えば メチコベンザルマロネート等)等が挙げられ る。

 これらの他の紫外線吸収剤は、水溶性あ いは難溶性にかかわらず配合可能であり、 の配合量は、本発明の効果を妨げない限度 おいて、自由に選択可能である。

 [水の配合]
 本発明毛髪化粧料は、水を配合して、含水 成物、すなわち、水性の毛髪化粧料とする とができる。この場合、本発明毛髪化粧料 配合する水は、通常は、イオン交換水、精 水、又は、水道水である。本発明毛髪化粧 における水の配合量は、化粧料における、 合物(1)及びトリアジン系紫外線吸収剤の総 の残量、あるいは、化粧料における、化合 (1)、トリアジン系紫外線吸収剤、及び、一 的な配合成分の残量を含有させることがで る。

 水を配合した本発明毛髪化粧料において 、疎水分子としてフィトステロール骨格又 フィトスタノール骨格を有し、かつ、親水 子として、POE鎖、あるいは、POE鎖とPOP鎖、 有する界面活性剤である化合物(I)と、トリ ジン基を有する紫外線吸収剤と水系中に共 させると、当該界面活性剤が効率よく水分 状態又は可溶化状態となり安定に配合可能 なる。

 [本発明の具体的な態様]
 本発明毛髪化粧料においては、ヘアスプレ やヘアオイル等の無水の組成物、あるいは ャンプー、コンディショナー、ヘアワック 、ヘアトリートメント、ヘアクリーム等の 水組成物に適用可能である。

 無水組成物の場合は、各パーツをも混合 て製造することが可能である。含水組成物 場合は、選択される毛髪化粧料の形態によ ても異なるが、例えば、少なくともトリア ン系紫外線吸収剤を、化合物(I)に溶解又は 散させた油相パーツを調製し、これを水相 ーツに混合して、可溶化又は分散させるこ が、基本的な製造方法の一つとして挙げら る。

 上述したように、本発明毛髪化粧料は、 型的には、(1)頭髪洗浄料と、(2)毛髪処理剤 として用いられる。本発明毛髪化粧料には これらの選択され得る形態と必要に応じた 般的成分を配合して、例えば、上述の要領 所望する形態の毛髪化粧料を製造すること 可能である。

 一般的成分をここに例示するが、これら 限定されるものではない。また、これらの 般的成分を配合し得る本発明毛髪化粧料を 頭髪洗浄料と毛髪処理剤に大別して例示す 。

 陰イオン性界面活性剤の具体的な例とし は、例えば、アルキル硫酸塩、アルキルエ テル硫酸塩、高級脂肪酸塩、アルキルスル ン酸塩、POEアルキル硫酸塩、アルキルベン ンスルホン酸塩、N-アシルサルコシン塩、N- アシルイセチオン酸塩、N-アシルグルタミン 塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、ア キルエーテル酢酸塩、POEアルキルエーテル 酸塩等が挙げられる。

 陽イオン性界面活性剤の具体的な例とし は、例えば、アルキルトリメチルアンモニ ム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩 アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩 アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキル リホニウム塩、POEアルキルアミン;アルキル アミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルア コール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム ;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。

 非イオン界面活性剤の具体的な例として 、例えば、アルカノールアミド、グリセリ 脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンア キルエーテル、ポリオキシアルキレングリ ール、ポリオキシアルキレンソルビタン脂 酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、 リオキシアルキレンソルビット脂肪酸エス ル、ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキ アルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポ オキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオ シアルキレンアルキルフェニルエーテル、 トラポリオキシアルキレンエチレンジアミ 縮合物類、ポリオキシアルキレンエーテル ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキ ン脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレング コール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキ ンヒマシ油誘導体、ポリオキシアルキレン 化ヒマシ油誘導体、アルキルポリグルコシ 等が挙げられる。

 両性界面活性剤の具体的な例としては、 えば、アルキルイミダゾリニウムベタイン アルキルアミドプロピルベタイン、アルキ アミノカルボン酸、アルキルスルホベタイ 、アルキルアミンオキシド、アルキルカル キシベタイン、アルキルベタイン等が挙げ れる。

 油分の具体的な例としては、例えば、オ ーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、ラノリン、 ツロウ、カルナバロウ、流動パラフィン、 クワラン、マイクロクリスタリンワックス ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイ 酸、セタノール、ステアリルアルコール、 クタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピ 、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニ ポリシロキサン、シリコーン樹脂、シリコ ンゴム、アミノ変性ポリシロキサン、ポリ ーテル変性ポリシロキサン等が挙げられる

 保湿剤の具体的な例としては、例えば、 リエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブ タンジオール、1,2-ペンタンジオール、エリ リトール、ソルビトール、キシリトール、 ルチトール、プロピレングリコール、ジプ ピレングリコール、ジグリセリン、ピロリ ンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナト ウム等が挙げられる。

 高分子系粘度調整剤の具体的な例として 、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシ チルセルロース、カルボキシメチルセルロ ス等が挙げられる。

 (1)頭髪洗浄料
 例えば、頭髪洗浄料としてシャンプーを選 する場合には、起泡剤として、上記の陰イ ン性界面活性剤を用いることが可能であり さらに、上記の両性界面活性剤や非イオン 界面活性剤を配合することも可能である。 らに、油分、カチオン化セルロース等のカ オン性高分子(コンディショニング剤)、上 の保湿剤、増粘剤、上記の粘度調整剤、pH調 整剤、乳濁剤、色素、金属イオン封鎖剤、防 腐剤等がシャンプーの一般的配合成分として 挙げられる。また、ふけや痒みの防止を目的 として、トリクロロカルバニリド、イオウ、 サリチル酸、ジンクピリチオン、イソプロピ ルメチルフェノール等を配合することも可能 である。

 頭髪洗浄料としてリンスやヘアコンディ ョナー(以下、リンス等ともいう)を選択す 場合には、上記の陽イオン性界面活性剤を 合することが可能であり、その他、上記の 分や保湿剤等を配合することも可能である 本発明毛髪化粧料は、陽イオン性界面活性 の水溶液に油分を溶解させた透明リンス等 あっても、陽イオン系界面活性剤と高級ア コールと水により形成される層状構造のゲ の形成による乳化系のリンス等であっても い。

 頭髪洗浄料として、リンスインシャンプ を選択する場合には、例えば、主洗浄剤と て、上記の陰イオン性界面活性剤を用い、 ンディショニング剤として、上述の陽イオ 性界面活性剤やシリコーン、さらに炭化水 系の油分等を配合することができる。

 (2)毛髪処理剤
 仕上げ用毛髪化粧料として、ヘアフォーム ヘアムース(登録商標)を用いる場合には、 発明は原液において適用される。当該原液 は、一般的な成分として、非イオン性ポリ ー(ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロ ドン/酢酸ビニル共重合体等)、陰イオン性 リマー(アクリル酸エステル/メタクリル酸エ ステル共重合体、ビニルメチルエーテル/マ イン酸ブチル共重合体等)、陽イオン性ポリ ー(ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチ メタクリレート共重合体カチオン化物等)、 性ポリマー(アクリル酸ヒドロキシプロピル /メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル オクチルアミド共重合体等)に代表されるセ ット剤;上記の油分、保湿剤、一般的な乳化 の界面活性剤等を配合することが可能であ 。

 毛髪処理剤として、ヘアスプレーやヘア ストを選択する場合には、上記のヘアフォ ム等の場合と同じく、原液に対して本発明 適用することができる。ヘアスプレーの主 分として、例えば、ポリビニルピロリドン はこれの酢酸ビニル共重合体、アクリル樹 アルカノールアミン液、ビニルメチルエー ル/マレイン酸ブチル共重合体等の皮膜形成 剤、セチルアルコール、ステアリルアルコー ル、イソステアリルアルコール、セタノール 等の高級アルコール、ラノリン誘導体等の固 形油分、シリコーン油等を配合することがで きる。

 毛髪処理剤として、ヘアジェルを選択す 場合には、増粘系を形成する水溶性高分子 して、カルボキシビニルポリマー、メチル ルロース、カラギーナン等が配合される。 の他、上記のセット剤や保湿剤、さらに、 ルカリ剤、一般的な乳化用の界面活性剤、 属イオン封鎖剤等を配合することができる

 毛髪処理剤として、セットローションや ーラーローションを選択する場合には、例 ば、上述のセット剤や保湿剤、さらに可塑 等を配合することができる。

 毛髪処理剤として、ヘアリキッドを選択 る場合には、例えば、整髪剤としてポリア キレングリコール等を配合することができ 。

 毛髪処理剤として、ヘアワックスを選択 る場合には、固形油分(キャンデリラロウ、 カルナウバロウ、ミツロウ等のロウ類、流動 パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロ クリスタリンワックス等の炭化水素油、ラウ リン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸、上記 の高級アルコール等)や、流動油分、半固形 分、上記の増粘剤、上記の保湿剤、一般的 乳化用の界面活性剤等を配合することがで る。

 毛髪処理剤としてヘアクリームを選択す 場合には、オリーブ油、ツバキ油、合成ト グリセライド等の油脂;上記の炭化水素油、 上記のロウ類、上記の高級脂肪酸;ミリスチ 酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル等の 級脂肪酸エステル;上記の高級アルコール、 記の増粘剤;有機アミン又は無機アルカリ、 防腐剤、金属イオン封鎖剤等を配合すること ができる。

 毛髪処理剤としてヘアブローを選択する 合には、上記の陽イオン性界面活性剤、エ ノール、シリコーン誘導体、上記の保湿剤 上記の油分、蛋白加水分解物、防腐剤等を 合することができる。

 以下、本発明の実施例を開示し、本発明 具体的に説明するが、これにより本発明が 定されるものではない。また、配合量は特 断りのない限り、配合対象に対する質量%で ある。本実施例は、本発明毛髪化粧料が頭髪 洗浄料である場合の実施例A、及び、同じく 髪処理剤である実施例Bにて構成され、それ れ、化合物(I)の親水分子がPOE鎖である場合 、POE鎖とPOP鎖のブロック鎖である場合につ て記載する。

 1.試験の内容
 (1)紫外線防御効果の検討
 毛髪から抽出したタンパク質で調製された ラチンフィルムを用いて、各試料を塗布し 時の紫外線防御効果を測定する。

 (ケラチンフィルムの調製)
 15才女性の毛髪600mgを、尿素30質量%、チオ尿 素20質量%、ジチオスレイトール5質量%、25mMト リス-塩酸緩衝液(pH8.5)8mlを含む混合液に浸漬 て毛髪サンプル処理液とし、これを50℃に 4日間保持して、毛髪ケラチン蛋白質溶解液 得た。この溶解液からろ過により末抽出毛 を取り除き、毛髪ケラチン蛋白質溶液とし 。この蛋白質溶液3.5mgへ、100mM酢酸水溶液6ml を添加、混合し、この混合溶液を、水を満た したシャーレ(直径35mm)へ静かにキャストした 。固体化した後、蒸留水を含む展開用溶液を 数回交換して、ゲル中の溶液を蒸留水に置換 した。最後に蒸留水を除き、シリカゲルを含 む箱内で十分に乾燥し、目的のケラチンフィ ルムを得た。

 得られたケラチンフィルムを用いて、以 の実験方法に従い、蛍光輝度増加量を測定 た。

 (蛍光輝度増加量の測定)
 (a)ケラチンフィルムと試料の接触
 下記実施例(A)(頭髪洗浄料)においては、ケ チンフィルムを載置したシャーレ上に蒸留 で4倍に薄めた各試料(実施例及び比較例)3gを 注ぎ、(シャンプーの場合はシャーレ内で泡 てて)3分間振とうさせる。その後、試料を廃 棄し、蒸留水1.5mlで7回洗い流し、乾燥させる 。

 下記実施例(B)(毛髪処理剤)においては、 ラチンフィルムを含むシャーレ内に適合し サイズ(φ34mm)の石英ガラス板(UV吸収がなく、 厚さ1mm)を用意し、そこへ各試料(実施例及び 較例)1mlを塗布し、50℃において24時間乾燥 せる。ケラチンフィルムの表面半分に光が たらないようにアルミホイルを載せて遮蔽 た上に、試料を処理した石英ガラスを載せ 。

 (b)紫外線の照射
 下記実施例(A)(頭髪洗浄料)においては、人 太陽(Solar simulator,15mW/cm 2 :290~390nm)を用いて、10分間照射する。照射の にはフィルムの表面半分に光が当たらない うにアルミホイルで遮蔽する。この試料処 ~人工太陽照射を全体として7回繰り返す。

 下記実施例(B)(毛髪処理剤)においては、人 太陽(Solar simulator,15mW/cm 2 :290~390nm)を用いて、1時間照射(54J/cm 2 )する。

 (c)紫外線照射後のケラチンフィルムの染色
 5-FTSCをジメチルスルホキシド溶液に溶解さ 、5mMの5-FTSC溶液を調製する。次に水酸化ナ リウムを用いて、pH5.5に調整した0.1MのMES(2-M orpholino ethanesulfonic acid,monohydrate)に、先に調 した5mMの5-FTSC溶液を溶解させ、20μMの5-FTSC/0 .1M MES-NA(pH5.5)染色液を調製する。染色方法は 、20μMの5-FTSC/0.1M MES-NA(pH5.5)染色液を、ケラ ンフィルムを含むシャーレ上に注ぎ、室温 15分間振とうするというものである。染色が 十分になされた後、染色液の除去のために、 洗浄操作を行う。シャーレから振とう液を廃 棄した後、初めに2×SSC-0.1%SDS溶液を注ぎ、室 で5分間振とうする。洗浄液を換えて再度繰 り返す。次に0.2×SSC-0.1%SDS溶液を注ぎ50℃で20 間静置する。洗浄液を換えて再度繰り返す その後蒸留水を注ぎ室温で2分間振とうする 。蒸留水を変えて全部で6回繰り返す。上記 色液の調製、染色、洗浄の工程はすべて遮 下において行う。

 (d)洗浄後のケラチンフィルムをデシケー ー内で乾燥させた後、実体蛍光顕微鏡にて ケラチンフィルムの遮蔽部と照射部の蛍光 像を取得後、蛍光輝度を測定する。照射部 蛍光輝度から遮蔽部の蛍光輝度を差し引い 値を蛍光輝度増加量とする。蛍光輝度増加 が小さいほど紫外線防御効果に優れ、蛍光 度増加量が大きいほど紫外線防御効果に劣 ことになる。各試料において、(A)紫外線吸 剤成分(B)紫外線吸収剤可溶化界面活性剤成 を配合していないものを対象試料とし、そ 試料を塗布して実験したときの蛍光輝度増 量と比較する。

 (紫外線防御効果の判定基準:◎が最高評価 ×が最低評価、以下、同様である。)
◎・・・(A)、(B)成分無配合対象試料の蛍光輝 度増加量に比べて、蛍光輝度増加量が50%未満 であった。
○・・・(A)、(B)成分無配合対象試料の蛍光輝 度増加量に比べて、蛍光輝度増加量が50%以上 80%未満であった。
△・・・(A)、(B)成分無配合対象試料の蛍光輝 度増加量に比べて、蛍光輝度増加量が80%以上 100%未満であった。
×・・・(A)、(B)成分無配合対象試料の蛍光輝 増加量に比べて、蛍光輝度増加量が100%以上 であった。

 (2)手触り感(ぱさつきのなさ)の検討
 健常毛2gの毛束に各試料(実施例及び比較例) 0.5gを塗布(シャンプーの場合は泡立てる)した 後、流水で試料を洗い流し、乾燥させる。処 理後、人工太陽(Solar simulator,15mW/cm 2 :290~390nm)を10分間照射(9J/cm 2 )する。さらに試料で処理後照射することを 部で7回繰り返した後、専門パネル10名が未 理の毛束と比べて、手触り感(ぱさつきのな )を、以下の基準により評価した。

◎・・・専門パネル8名以上が未処理の毛束 比べて、ぱさつきを認めなかった。
○・・・専門パネル6名以上8名未満が未処理 毛束と比べて、ぱさつきを認めなかった。
△・・・専門パネル3名以上6名未満が未処理 毛束と比べて、ぱさつきを認めなかった。
×・・・専門パネル3名未満が未処理の毛束と 比べて、ぱさつきを認めなかった。

 2.実施例
 < 化合物(I)の親水分子がPOE鎖(m=0)で る場合 >
 (1)実施例A-1(頭髪洗浄料)
 下記表1に示す配合処方によってヘアシャン プーを調製した。

 すなわち、精製水に、クエン酸、L-グル ミン酸、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリ ム、エデト酸2ナトリウム、水酸化ナトリウ を70℃にて加えて溶かし、これにココイル チルタウリンナトリウム、N-ラウロイル-N´- ルボキシメチル-N´-(2-ヒドロキシエチル)エ レンジアミンナトリウム、ドデカン-1,2-ジ ール酢酸エーテルナトリウムを加えて攪拌 た。別にPOE(30)フィトステロール又はPOE硬化 マシ油と2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオ シカルボニル)アニリノ]1,3,5-トリアジン又 4-tert-ブチル-4´-メトキシベンゾイルメタン はパラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシルを 80℃にて溶融させたものを調製し、前述した 液に加えた。最後に更に香料を加えて室温 で冷却してヘアシャンプーを得た。

 これらを試料として、上記に示す評価試 方法により、紫外線防御効果、手触り感(ぱ さつきのなさ)について評価した。結果を表1 示す。

 表1から明らかなように、本発明毛髪化粧 料(実施例)は、いずれの洗髪用毛髪化粧料の 型においても、優れた紫外線防御効果を有 、さらに、毛髪の手触り感(ぱさつきのなさ )にも優れるものあった。比較例は、配合す 紫外線吸収剤としてトリアジン系紫外線吸 剤以外のタイプのものを用いた例(比較例A1~A 3)と、界面活性剤としてフィトステレリル骨 を有さないタイプを配合した例(比較例A4)を 検討したが、いずれの比較例も十分な紫外線 防御効果と使用感(ぱさつきのなさ)を示さな った。

 (2)実施例B-1(毛髪処理剤)
 下記表2及び表3に示す配合処方によってヘ ウォーターを調製した。

 すなわち、イオン交換水、エタノール、 テアリルトリメチルアンモニウムクロライ 、EDTAナトリウム塩、乳酸ナトリウムを70℃ 加熱しながら攪拌混合した。別にPOE硬化ヒ シ油又はPOE(30)フィトステリルとビタミンE セテート又は2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシル キシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシ ェニル)-1,3,5-トリアジンを80℃で溶融混合し たものを調製して、前述の溶液に加えた後冷 却してヘアウォーターを得た。

 これらを試料として、上記に示す評価試 方法により、紫外線防御効果、手触り感(ぱ さつきのなさ)について評価した。結果を表2 び表3に示す。

 比較例B1では、界面活性剤としてフィト テリル骨格を有さない界面活性剤を配合し ため紫外線防御効果が低く、手触り感も劣 ていた。

 比較例B2では、UVA~UVB領域に紫外吸収を持 紫外線吸収剤が用いられていないため、紫 線防御効果が低かった。

 これらに対し、フィトステリル骨格を有 る界面活性剤及びUVA~UVB領域に紫外吸収を持 つ紫外線吸収剤が用いられている実施例B1で 、紫外線防御効果及び手触り感の双方にお て優れていた。

 実施例B2~B4は、フィトステリル骨格を有 る界面活性剤及びUVA~UVB領域に紫外吸収を持 紫外線吸収剤が用いられているが、紫外線 収剤に対するフィトステリル骨格を有する 性剤を配合することにより、毛髪ダメージ 御効果や手触り感がすぐれていたることが かった。中でも紫外線吸収剤に対するフィ ステリル骨格を有する活性剤の質量比が1以 上であるB2、B3については、手触り感が非常 優れているとともに、水難溶性である紫外 吸収剤の溶解性も非常に優れていた。

 以下、化合物(I)の親水分子がPOE鎖(m=0)で る場合の、本発明毛髪化粧料の処方例を記 する。

 〔処方例A1〕 ヘアシャンプー
配合成分                       配合量(質量%)
(1)ココイルメチルタウリンナトリウム          20.0
(2)N-ラウロイル-N´-カルボキシメチル-N´-(2-
   ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナ リウム     8.0
(3)ドデカン-1,2-ジオール酢酸エーテルナトリ ム   3.0
(4)POE(30)フィトステロール            2. 0
(5)2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカル ボニル)
   アニリノ]-1,3,5-トリアジン              0.2
(6)クエン酸                       0.01
(7)L-グルタミン酸                   0.2
(8)塩化ナトリウム                     1.0
(9)安息香酸ナトリウム                   0.5
(10)エデト酸2ナトリウム                 適量
(11)水酸化ナトリウム                   0.01
(12)精製水                        余
(13)香料                         量

 <製造方法>
 表1のヘアシャンプーと同じ。

 〔処方例B1〕 ヘアスタイリングクリーム
配合成分                       配合量(質量%)
(1)揮発性イソパラフィン                 5.0
(2)ジメチルポリシロキサン                 2.0
(3)エタノール                       5.0
(4)POE(25)フィトステリル             0.6
(5)2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒ ロキシ}-
   フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-ト リアジン   0.1
(6)グリセリン                       5.0
(7)ポリオキシプロピレンデカグリセリルエー テル      5.0
(8)イソステアリン酸                        1.0
(9)POE硬化ヒマシ油                   0.5
(10)2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-
    ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベ イン      4.0
(11)水酸化ナトリウム                    0.15
(12)パラオキシ安息香酸エステル                    適量
(13)フェノキシエタノール                 適量
(14)エデト酸3ナトリウム                  適量
(15)キサンタンガム                          0.5
(16)カラギーナン                          0.3
(17)酢酸ビニル.ビニルピロリドン共重合体               2.0
(18)カルボキシビニルポリマー                 0.5
(19)精製水                                      残余
(20)高重合メチルポリシロキサン              2.0

 <製造方法>
 (8)~(10)を混合して均一にし、(1)、(2)、(7)、(2 0)を混合し、ホモミキサーを用いて(乳化パー ツ)を作成した。(3)、(6)、(12)~(19)を溶解し、(1 1)で中和した後に(乳化パーツ)を混合し、80℃ で溶解した(4)、(5)を混合し、目的とするヘア クリームを得た。

 〔処方例B2〕 泡状ヘアワックス
配合成分                       配合量(質量%)
(1)流動パラフィン                      5.0
(2)ジメチルポリシロキサン                  5.0
(3)グリセリン                        5.0
(4)プロピレングリコール                   5.0
(5)1,3-ブチレングリコール                5.0
(6)ブチルエチルプロパンジオール              0.5
(7)POE(30)フィトステリル                    0.8
(8)2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカル ボニル)
   アニリノ]-1,3,5-トリアジン              0.05
(9)ホホバ油                           1.0
(10)カルナウバロウ                      5.0
(11)POE硬化ヒマシ油                         2.0
(12)POEベヘニルエーテル                     5.0
(13)2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-
    ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベ イン       7.0
(14)フェノキシエタノール                  0.5
(15)高重合ジメチルポリシロキサン              0.5
(16)精製水                                              残余
(17)香料                                                 適量
原液/噴射剤=90/10(L.P.G. 0.43MPa)

 <製造方法>
 (5)と(11)に一部の(16)を溶解し、(1)、(2)、(9) (15)、(17)をホモミキサーで乳化し、(乳化パ ツ)を作成する。(10)、(12)、(13)、(16)を90℃で 拌溶解し、急冷することで透明なワックス 細分散物を作成し、(乳化パーツ)を攪拌混 し、70℃に加温した(3)、(4)、(6)、(14)を混合 、80℃に加温した(7)と(8)を混合し、原液を得 る。液化天然ガスを噴射剤としてこの原液を 缶に充填して泡状ヘアワックスを得た。

 〔処方例B3〕 ヘアスプレー
  配合成分                      配合量(質量%)
(1)エタノール                       残余
(2)POE(25)フィトステリル              1 .0
(3)2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒ ロキシ}-
   フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-ト リアジン   0.5
(4)N-メタクロイルオキシエチルN-ジメチルア モニウム
      α-N-メチルカルボシキベタイン・メ クリル酸アルキル
      エステル共重合体                                   5.0
(5)酢酸ビニル.ビニルピロリドン共重合体(P.V. P./VA-S630)5.0

 <製造方法>
 (1)~(5)を混合し、液化天然ガスを噴射剤とし てスプレー缶に充填してヘアスプレーを得た 。

 < 化合物(I)の親水分子がPOE鎖とPOP鎖 のブロック鎖(m>0)である場合 >
 (1)実施例A-2(頭髪洗浄料)
 下記表4に示す配合処方によってヘアコンデ ィショナーを調製した。

 すなわち、精製水に、クエン酸、クエン ナトリウム、フェノキシエタノールを70℃ て加えて溶かし、これに塩化ベヘニルトリ チルアンモニウム、セトステアリルアルコ ル(C16/C18=7:3)、水添ナタネ油アルコール、イ プレングリコール、高重合メチルポリシロ サン、イソステアリン酸を加えて攪拌した 別に、POE(30)POP(10)フィトステロールまたはPO E硬化ヒマシ油と2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキ ルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5-トリアジ ンまたは4-tert-ブチル-4´-メトキシベンゾイル メタンまたはパラメトキシケイ皮酸2-エチル キシルを80℃にて溶融させたものを調製し 前述した溶液に加えた。最後に更に香料を えて室温まで冷却してヘアコンディショナ を得た。

 これらを試料として、上記に示す評価試 方法により、紫外線防御効果、手触り感(ぱ さつきのなさ)について評価した。結果を表4 示す。

 表4から明らかなように、本発明毛髪化粧 料(実施例)は、いずれの洗髪用毛髪化粧料の 型においても、優れた紫外線防御効果を有 、さらに、毛髪の手触り感(ぱさつきのなさ )にも優れるものあった。比較例は、配合す 紫外線吸収剤としてトリアジン系紫外線吸 剤以外のタイプのものを用いた例(比較例A5~A 7)と、界面活性剤としてフィトステレリル骨 を有さないタイプを配合した例(比較例A8)を 検討したが、いずれの比較例も十分な紫外線 防御効果と使用感(ぱさつきのなさ)を示さな った。

 (2)実施例B(毛髪処理剤)
 下記表5および表6に示す配合処方によって アウォーターを調製した。

 すなわち、イオン交換水、エタノール、 テアリルトリメチルアンモニウムクロライ 、EDTAナトリウム塩、乳酸ナトリウムを70℃ 加熱しながら攪拌混合した。別にPOE硬化ヒ シ油またはPOE(30)POP(10)フィトステリルと2,4- ス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキ }-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-ト アジンを80℃で溶融混合したものを調製して 、前述の溶液に加えた後冷却してヘアウォー ターを得た。

 これらを試料として、上記に示す評価試 方法により、紫外線防御効果、手触り感(ぱ さつきのなさ)について評価した。結果を表5 よび表6に示す。

 比較例B3では、界面活性剤としてフィト テリル骨格を有さない界面活性剤を配合し ため紫外線防御効果が低かった。

 これに対し、フィトステリル骨格を有す 界面活性剤及びUVA~UVB領域に紫外吸収を持つ 紫外線吸収剤が用いられている実施例B5では 紫外線防御効果及び手触り感の双方におい 優れていた。

 比較例B4は、UVA~UVB領域に紫外吸収を持つ 外線吸収剤が用いられていないため、紫外 防御効果に問題があった。

 これに対し、実施例B6,B7はフィトステリ 骨格を有する界面活性剤及びUVA~UVB領域に紫 吸収を持つ紫外線吸収剤が用いられており 紫外線吸収剤がトリアジン誘導体に該当し 紫外線防御効果、手触り感共に非常に優れ いた。

 以下、化合物(I)の親水分子がPOE鎖とPOP鎖 ブロック鎖(m>0)である場合の、本発明毛 化粧料の処方例を記載する。

 〔処方例A2〕 ヘアコンディショナー
配合成分                       配合量(質量%)
(1)塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム           2.0
(2)セトステアリルアルコール(C16/C18=7:3)  3.0
(3)水添ナタネ油アルコール                 3.0
(4)イソプレングリコール                 3.0
(5)POE(30)POP(10)フィトステロール     0.5
(6)2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカル ボニル)
      アニリノ]-1,3,5-トリアジン                    0.05
(7)クエン酸                       0.3
(8)クエン酸ナトリウム                   0.08
(9)フェノキシエタノール                 0.3
(10)高重合メチルポリシロキサン             1.5
(11)イソステアリン酸                   0.3
(12)精製水                        残余
(13)香料                          適量

 <製造方法>
 表4のヘアシャンプーと同じ。

 〔処方例B4〕 ヘアトリートメント
配合成分                       配合量(質量%)
(1)ジメチルポリシロキサン                15.0
(2)ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン) チル
   ポリシロキサン共重合体                0.1
(3)POEメチルポリシロキサン共重合体           0.2
(4)高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミ プロピル)
   シロキサン共重合体                  0.5
(5)高重合ジメチルポリシロキサン             1.0
(6)香料                          量
(7)エタノール                      10.0
(8)プロピレングリコール                 5.0
(9)エデト酸3ナトリウム                 適量
(10)キサンタンガム                   0.1
(11)酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体         0.5
(12)アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重 体      0.2
(13)カルボキシビニルポリマー               0.4
(14)精製水                        余
(15)POE(25)POP(5)フィトステリル      0.5
(16)2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒ ロキシ}-
    フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5- リアジン  0.1
(17)2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール        適量

 <製造方法>
 (7)~(14)を混合して均一としたものに、(15)、( 16)を80℃で溶融混合したものを調製して添加 る。その後、(1)~(6)を混合した油相を添加し て乳化し、(17)を加え中和し、ヘアトリート ントを調製した。

 〔処方例B5〕 ヘアワックス
配合成分                       配合量(質量%)
(1)流動パラフィン                    10.0
(2)マイクロクリスタリンワックス             5.0
(3)プロピレングリコール                10.0
(4)POE(30)POP(7)フィトステリル        0.8
(5)2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒ ロキシ}-
      フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3 ,5-トリアジン   0.1
(6)カルナウバロウ                                        5.0
(7)イソステアリン酸                   1.0
(8)ステアリン酸                     2.0
(9)テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリ ト     3.0
(10)イソステアリン酸POEグリセリル           2.0
(11)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン         2.0
(12)無水ケイ酸                     1.0
(13)トリエタノールアミン                 0.3
(14)カルボキシビニルポリマー               0.2
(15)パラオキシ安息香酸エステル             適量
(16)エデト酸3ナトリウム                 適量
(17)精製水                        余

 <製造方法>
 (17)に(3)、(14)~(16)を溶解させたものを(水相) する。(1)、(2)、(6)~(11)を90℃で溶解させたも のを(油相)とする。水相に(12)を攪拌して投入 し、80℃に加温する。これに(油相)を攪拌し がら投入し、ホモミキサーを用いて乳化し (13)で中和をする。その後、80℃で溶解した(4 )、(5)を攪拌混合し、脱気、冷却をして目的 するヘアワックスを得た。

 〔処方例B6〕 泡状整髪料
配合成分                       配合量(質量%)
(1)揮発性イソパラフィン                 0.5
(2)エタノール                      10.0
(3)POE(25)POP(5)フィトステリル        0.5
(4)2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカル ボニル)
   アニリノ]-1,3,5-トリアジン              0.2
(5)POE硬化ヒマシ油                   0.5
(6)POE・POPデシルエーテル             0 .5
(7)ビワ葉エキス                     0.1
(8)N-メタクロイルオキシエチルN-ジメチルア モニウム
   α-N-メチルカルボシキベタイン・メタク ル酸ブチル
   エステル共重合体                    5.0
(9)精製水                         残余
原液/噴射剤=90/10

 <製造方法>
 (1)~(9)を混合し、液化天然ガスを噴射剤とし て缶に充填して泡状整髪料を得た。

 〔処方例B7〕 ヘアスタイリングジェル
配合成分                       配合量(質量%)
(1)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサ ン共重合体   0.5
(2)エタノール                      20.0
(3)グリセリン                      10.0
(4)ジプロピレングリコール                 1.0
(5)ヒドロキシプロピルメチルセルロース           0.1
(6)カラギーナン                     0.1
(7)カルボキシビニルポリマー               0.6
(8)酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体         5.0
(9)(メタクリロイルオキシエチルカルボキシ タイン/
   メタクリル酸アルキル)コポリマー            2.0
(10)POE(25)POP(5)フィトステリル      0.5
(11)2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒ ロキシ}-
    フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5- リアジン  0.1
(12)精製水                                             残余
(13)水酸化ナトリウム                                     適量

 <製造方法>
 (9)と(10)を80℃で溶解し、(12)に投入し、(1)~(7 )を溶解し、(13)で中和し、(8)と(9)を混合させ ことで、目的となるヘアスタイリングジェ を得た。

 〔処方例B8〕 霧状ヘアスプレー
配合成分                       配合量(質量%)
(1)ジメチルポリシロキサン                 1.0
(2)エタノール                           5.0
(3)ステアリルアルコール                                 0.1
(4)ベヘニルアルコール                                    0.2
(5)グリセリン                                            2.0
(6)ジプロピレングリコール                                1.0
(7)1,3-ブチレングリコール                            1.0
(8)塩化アルキルトリメチルアンモニウム(77%)         0.5
(9)ビニルピロリドン・N N-ジメチルアミノエ ル
      メタクリル酸共重合体                  2.5
(10)パラオキシ安息香酸エステル             適量
(11)精製水                        余
(12)香料                         量
(13)POE(25)POP(5)フィトステリル      0.5
(14)2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒ ロキシ}-
    フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5- リアジン   0.1

 <製造方法>
 (1)、(3)、(4)、(6)、(7)、(8)、(12)及び(11)の一 を80℃で加温溶解し、高圧乳化機で乳化した 後、(2)、(5)、(9)、(10)、及び、残りの(11)を溶 し、80℃に加温した(13)と(14)を混合し、霧状 のディスペンサー容器に充填し、目的とする 霧状スプレーを得た。




 
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