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Title:
AROMATIC SULFONIUM SALT COMPOUND
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/020089
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a photoacid generating agent, which can generate an acid efficiently in relation with absorbed energy, can realize excellent developing properties, and can form a fine pattern, and a cation polymerization initiator having excellent curing properties, and a resist composition and a cation polymerization composition using the photoacid generating agent and the cation polymerization initiator. An aromatic sulfonium salt compound represented by general formula (I) wherein E1 to E4 each independently represent a substituent represented by general formula (II) or (III). In general formula (I), preferably, r and s are 0 (zero), m and n are 0 (zero), or n and r are 0 (zero). More preferably, in general formula (I), any one of m and s is 1.

Inventors:
NAKAYASHIKI TETSUYUKI (JP)
KIMURA KENTARO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/063952
Publication Date:
February 12, 2009
Filing Date:
August 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ADEKA CORP (JP)
NAKAYASHIKI TETSUYUKI (JP)
KIMURA KENTARO (JP)
International Classes:
C07C381/12; C07D333/76; C08G59/68; C09K3/00; G03F7/004
Domestic Patent References:
WO2004029037A12004-04-08
Foreign References:
JP2006008586A2006-01-12
JPH03148256A1991-06-25
JPH06271532A1994-09-27
JPH07126313A1995-05-16
JP2004217551A2004-08-05
JP2007091628A2007-04-12
JP2003192665A2003-07-09
JP2004323704A2004-11-18
Other References:
YING-HUNG SO ET AL.: "Polymers from Aryl Cyclic Sulfoniumu Zwitterions - Photosensitive Materials Cast from and Developed in Water", JOURNAL OF POLYMER SCIENCE : PART A: POLYMER CHEMISTRY, vol. 38, 2000, pages 1283 - 1290, XP008130710
See also references of EP 2186799A4
Attorney, Agent or Firm:
HONDA, Ichiro (Ikeden Building 12-5, Shimbashi 2-chome, Minato-k, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 下記一般式(I)、
(一般式(I)中、E 1 ~E 4 は、それぞれ独立に、下記一般式(II)または下記一般式(III)、
(一般式(II)および一般式(III)中、R 1 ~R 4 は、それぞれ独立に、水酸基、メルカプト基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~20のアリール基、炭素原子数7~20のアリールアルキル基、-OSiR 21 R 22 R 23 または-OP(=O)R 24 R 25 であり、R 21 ~R 25 は、それぞれ独立に、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~20のアリール基、炭素原子数7~20のアリールアルキル基であり、上記アルキル基およびアリールアルキル基のメチレン基は-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-S-、-SO-、-SO 2 -若しくは-SO 3 -で中断されていてもよく、該アルキル基、アリール基およびアリールアルキル基の水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよく、aおよびbは0~5の整数であり、cおよびdは0~4の整数であり、a~dがそれぞれ2以上の数であるとき、R 1 ~R 4 で表されるそれぞれの複数の置換基は同一であっても異なっていてもよく、Xは、直接結合、酸素原子、硫黄原子、CR 9 R 10 、NR 11 またはカルボニル基を表し、R 9 ~R 11 は、水素原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~20のアリール基または炭素原子数7~20のアリールアルキル基である)で表される置換基であり、m、n、r及びsは、それぞれ独立に、0または1であり、ただし、mとsの少なくとも一方は1であり、R 5 ~R 8 は、それぞれ独立に、R 1 ~R 4 と同様の基であり、An q- はq価(qは1または2である)のアニオンを表し、pは1または2の電荷を中性に保つ係数を表す)で表されることを特徴とする芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)中、rおよびsが0である請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)中、mおよびnが0である請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)中、nおよびrが0である請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)中、mとsの和が1である請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)中、An q- が1価のアニオンであり、前記1価のアニオンが、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサクロロアンチモン酸イオン、過塩素酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、フルオロスルホン酸イオン、ジフルオロリン酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、カンファースルホン酸イオン、ノナフルオロブタンスルホン酸イオン、ヘキサデカフルオロオクタンスルホン酸イオン、テトラアリールホウ酸イオンおよび有機フルオロスルホンイミドイオンからなる群から選ばれるいずれかの基である請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記1価のアニオンが、トリフルオロメタンスルホン酸イオンまたはノナフルオロブタンスルホン酸イオンである請求項6記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)中、E 1 ~E 4 が、前記一般式(II)で表される基である請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)中、gおよびhが共に1である請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)~(III)中、R 1 ~R 8 の少なくとも1つが水酸基である請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)~(III)中、R 1 ~R 8 のうちの4つ以上が水酸基である請求項10記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 前記一般式(I)~(III)中、R 1 、R 2 、R 7 およびR 8 が水酸基であり、a、b、gおよびhが1である請求項11記載の芳香族スルホニウム塩化合物。
 請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物からなることを特徴とする光酸発生剤。
 請求項13記載の光酸発生剤を含有してなることを特徴とするレジスト組成物。
 請求項1記載の芳香族スルホニウム塩化合物からなることを特徴とするカチオン重合開始剤。
 請求項15記載のカチオン重合開始剤を含有してなることを特徴とするカチオン重合性樹脂組成物。
Description:
芳香族スルホニウム塩化合物

 本発明は、新規な芳香族スルホニウム塩 合物(以下、単に「化合物」とも称する)に し、詳しくは、芳香族スルホニウム塩化合 、これを用いた光酸発生剤およびカチオン 合開始剤、並びに、これらを含有するレジ ト組成物およびカチオン重合性組成物に関 る。

 スルホニウム塩化合物は、光等のエネル ー線照射を受けることで酸を発生する物質 あり、半導体などの電子回路形成に用いる ォトリソグラフィー用レジスト組成物にお る光酸発生剤や、光造形用樹脂組成物、塗 、コーティング、接着剤等の光重合性組成 におけるカチオン重合開始剤などに使用さ ている。

 例えば、特許文献1~3には、光酸発生剤とし 有用なスルホニウム塩化合物が記載されて り、この光酸発生剤を使用したエポキシ樹 のカチオン重合用光開始剤、および、これ 使用した光重合性組成物についても開示さ ている。

特開平7-126313号公報

特開2004-217551号公報

特開2007-91628号公報

 しかしながら、上記特許文献1~3に記載さ ている芳香族スルホニウム塩化合物では、 分好ましい性能が得られるものではなかっ 。特に、エネルギー源の短波長化が進み、 細なパターニングを要求される昨今におい は、酸発生効率が良好で、現像性に優れる 酸発生剤、および、硬化性に優れたカチオ 重合開始剤が望まれており、これら用途に 効な化合物が求められていた。

 そこで本発明の目的は、吸収したエネル ーに対して効率的に酸を発生することがで 、現像性に優れ、微細なパターンを形成で る光酸発生剤、および、硬化性に優れたカ オン重合開始剤を提供することにあり、ま 、これらを用いたレジスト組成物およびカ オン重合組成物を提供することにある。

 本発明者は、上記課題を解決するために 意検討した結果、所定の構造を有する新規 芳香族スルホニウム塩化合物を見出し、こ を光酸発生剤およびカチオン重合開始剤と て用いることで、従来材料に比し優れた性 が得られることを見出して、本発明を完成 るに至った。

 すなわち、本発明の芳香族スルホニウム塩 合物は、下記一般式(I)、
(一般式(I)中、E 1 ~E 4 は、それぞれ独立に、下記一般式(II)または 記一般式(III)、
(一般式(II)および一般式(III)中、R 1 ~R 4 は、それぞれ独立に、水酸基、メルカプト基 、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素 原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~20のア ール基、炭素原子数7~20のアリールアルキル 基、-OSiR 21 R 22 R 23 または-OP(=O)R 24 R 25 であり、R 21 ~R 25 は、それぞれ独立に、炭素原子数1~18のアル ル基、炭素原子数6~20のアリール基、炭素原 数7~20のアリールアルキル基であり、前記ア ルキル基およびアリールアルキル基のメチレ ン基は-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-S-、-SO-、 -SO 2 -若しくは-SO 3 -で中断されていてもよく、該アルキル基、 リール基およびアリールアルキル基の水素 子はハロゲン原子で置換されていてもよく aおよびbは0~5の整数であり、cおよびdは0~4の 数であり、a~dがそれぞれ2以上の数であると き、R 1 ~R 4 で表されるそれぞれの複数の置換基は同一で あっても異なっていてもよく、Xは、直接結 、酸素原子、硫黄原子、CR 9 R 10 、NR 11 またはカルボニル基を表し、R 9 ~R 11 は、水素原子、炭素原子数1~18のアルキル基 炭素原子数6~20のアリール基または炭素原子 7~20のアリールアルキル基である)で表され 置換基であり、m、n、r及びsは、それぞれ独 に、0または1であり、ただし、mとsの少なく とも一方は1であり、R 5 ~R 8 は、それぞれ独立に、R 1 ~R 4 と同様の基であり、An q- はq価(qは1または2である)のアニオンを表し、 pは1または2の電荷を中性に保つ係数を表す) 表されることを特徴とするものである。

 本発明の芳香族スルホニウム塩化合物は 前記一般式(I)中、rおよびsが0であるもの、m およびnが0であるもの、あるいはnおよびrが0 あるものが好ましい。

 本発明の芳香族スルホニウム塩化合物にお て、An q- が1価のアニオン(An - )であり、前記1価のアニオン(An - )が、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、 キサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオ ヒ酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン ヘキサクロロアンチモン酸イオン、過塩素 イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イ ン、メタンスルホン酸イオン、フルオロス ホン酸イオン、ジフルオロリン酸イオン、p- トルエンスルホン酸イオン、カンファースル ホン酸イオン、ノナフルオロブタンスルホン 酸イオン、ヘキサデカフルオロオクタンスル ホン酸イオン、テトラアリールホウ酸イオン および有機フルオロスルホンイミドイオンか らなる群から選ばれるいずれかの基であるこ とが好ましく、中でも、トリフルオロメタン スルホン酸イオンまたはノナフルオロブタン スルホン酸イオンであるものがより好ましい 。

 また、本発明の芳香族スルホニウム塩化合 は、前記一般式(I)中、E 1 ~E 4 が、前記一般式(II)で表される基であるもの 好ましく、前記一般式(I)中、gおよびhが共に 1であるものがより好ましい。

 また、本発明の芳香族スルホニウム塩化合 においては、前記一般式(I)~(III)中、R 1 ~R 8 の少なくとも1つが水酸基であることが好ま く、より好ましくは、R 1 ~R 8 の4つ以上が水酸基であることである。

 さらに、本発明においては、前記一般式(I)~ (III)中、R 1 、R 2 、R 7 およびR 8 が水酸基であり、a、b、gおよびhが1である芳 族スルホニウム塩化合物が好適である。

 また、本発明の光酸発生剤は、前記芳香 スルホニウム塩化合物からなることを特徴 するものである。

 さらに、本発明のレジスト組成物は、前 光酸発生剤を含有してなることを特徴とす ものである。

 さらにまた、本発明のカチオン重合開始 は、前記芳香族スルホニウム塩化合物から ることを特徴とするものである。

 さらにまた、本発明のカチオン重合性組 物は、前記カチオン重合開始剤を含有して ることを特徴とするものである。

 本発明の芳香族スルホニウム塩化合物は 効率よくエネルギー線を吸収して活性化さ 、優れた光酸発生剤として作用する。よっ 、これを含有する光重合性組成物のフォト ジストは、高感度、高解像度を有する。ま 、本発明の芳香族スルホニウム塩化合物は 結晶体として取り出せるため、使用する際 ハンドリングが容易で、かつ、再結晶精製 よる高純度化が可能であるため、フォトリ グラフィーなどの微細加工や電子部品の製 など、不純物の混在により性能を著しく低 させる用途に対し、不純物を含まない高純 で高感度な光酸発生剤を提供することがで る。

 さらに、本発明のスルホニウム塩化合物 、カチオン重合開始剤としても有用であり これを用いることで、硬化性に優れたカチ ン重合性組成物が得られるものである。

 以下、本発明の好適実施形態について、詳 に説明する。
 上記一般式(I)~(III)中、R 1 ~R 8 で表されるハロゲン原子、並びに、アルキル 基、アリール基およびアリールアルキル基の 水素原子を置換してもよいハロゲン原子とし ては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げら れる。

 また、R 1 ~R 8 で表されるアルキル基およびアリールアルキ ル基のメチレン基は-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCO O-、-S-、-SO-、-SO 2 -若しくは-SO 3 -で中断されていてもよく、これらアルキル およびアリールアルキル基のアルキレン部 は二重結合や三重結合で中断していてもよ 。

 上記のR 1 ~R 8 で表される置換基の具体的な例としては、メ チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ チル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、イ ペンチル、t-ペンチル、ネオペンチル、ヘ シル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル 2-エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデ シル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシ ル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、 シクロプロピル、シクロヘキシル、1-アダマ チル、2-アダマンチル、2-メチル-1-アダマン チル、2-メチル-2-アダマンチル、2-エチル-1- ダマンチル、2-エチル-2-アダマンチル、2-ノ ボルニル、2-ノルボルニルメチル、カンフ ー-10-イル、ビニル、アリル、イソプロペニ 、1-プロペニル、2-メトキシ-1-プロペニル、 フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフ ルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチ ル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブ ロモメチル、トリブロモメチル、ジフルオロ エチル、トリクロロエチル、ジクロロジフル オロエチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタ フルオロプロピル、ノナフルオロブチル、デ カフルオロペンチル、トリデカフルオロヘキ シル、ペンタデカフルオロヘプチル、ヘプタ デカフルオロオクチル、メトキシメチル、メ トキシエトキシメチル、メチルチオメチル、 エトキシエチル、ブトキシメチル、t-ブチル オメチル、4-ペンテニルオキシメチル、ト クロロエトキシメチル、ビス(2-クロロエト シ)メチル、メトキシシクロヘキシル、1-(2- ロロエトキシ)エチル、メトキシエチル、1- チル-1-メトキシエチル、エチルジチオエチ 、トリメチルシリルエチル、t-ブチルジメチ ルシリルオキシメチル、2-(トリメチルシリル )エトキシメチル、t-ブトキシカルボニルメチ ル、エチルオキシカルボニルメチル、エチル カルボニルメチル、t-ブトキシカルボニルメ ル、アクリロイルオキシエチル、メタクリ イルオキシエチル、2-メチル-2-アダマンチ オキシカルボニルメチル、アセチルエチル のアルキル基;フェニル、1-ナフチル、2-ナフ チル、アントラセン-1-イル、フェナントレン -1-イル、o-トリル、m-トリル、p-トリル、4-ビ ルフェニル、エチルフェニル、プロピルフ ニル、3-イソプロピルフェニル、4-イソプロ ピルフェニル、4-ブチルフェニル、4-イソブ ルフェニル、4-t-ブチルフェニル、4-ヘキシ フェニル、4-シクロヘキシルフェニル、4-オ チルフェニル、4-(2-エチルヘキシル)フェニ 、2,3-ジメチルフェニル、2,4-ジメチルフェ ル、2,5-ジメチルフェニル、2,6-ジメチルフェ ニル、3,4-ジメチルフェニル、3,5-ジメチルフ ニル、2,4-ジ-t-ブチルフェニル、2,5-ジ-t-ブ ルフェニル、2,6-ジ-t-ブチルフェニル、2,4-ジ -t-ペンチルフェニル、2,5-ジ-t-アミルフェニ 、シクロヘキシルフェニル、ビフェニリル 2,4,5-トリメチルフェニル、9-フルオレニル、 4-クロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、4- リクロロフェニル、4-トリフルオロフェニ 、フルオロフェニル、トリフルオロメチル ェニル、ペンタフルオロフェニル、ヘプタ ルオロ-p-トリル、4-ホルミルフェニル、4-ニ ロフェニル、エトキシナフチル、4-フルオ メチルフェニル、4-メトキシフェニル、2,4- ニトロフェニル等のアリール基; ベンジル メチルベンジル、ジメチルベンジル、トリ チルベンジル、フェニルベンジル、ジフェ ルメチル、トリフェニルメチル、2-フェニル エチル、2-フェニルプロピル、スチリル、シ ナミル、フルオロベンジル、クロロベンジ 、ブロモベンジル、シアノベンジル、ジク ロベンジル、メトキシベンジル、ジメトキ ベンジル、ベンジルオキシメチル、メトキ ベンジルオキシメチル、1-メチル-1-ベンジ オキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシ-2- フルオロエチル、グアイアコールメチル、フ ェノキシメチル、フェニルチオメチル、ニト ロベンジル、ジニトロベンズヒドリル、ジベ ンゾスベリル、(フェニルジメチルシリル)メ キシメチル、フェニルスルホニルエチル、 リフェニルホスホニオエチル、トリフェニ メトキシメチル、フェナシル、ブロモフェ シル、等のアリールアルキル基;Rとして上 アルキル基、アリール基、アリールアルキ 基や、テトラヒドロピラニル、3-ブロモテト ラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニ ル、メトキシテトラヒドロピラニル、メトキ シテトラヒドロチオピラニル、4-メトキシテ ラヒドロチオピラン-S,S-ジオキシド-4-イル 1-〔(2-クロロ-4-メチル)フェニル〕-4-メトキ ピペリジン-4-イル、1,4-ジオキサン-2-イル、 トラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフ ニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロ-7,8,8-トリ メチル-4,7-メタノベンゾフラン-2-イル、2-ピ ジルメチル、4-ピリジルメチル、3-ピコリン- N-オキシド-2-イルメチル、1,3-ベンゾジチオラ ニル、ベンズイソチアゾリン-S,S-ジオキシド- 3-イル、テトラフルオロ-4-ピリジル等の複素 基が含まれる、RO-で表されるアルコキシ基; RCO-で表されるアシル基;RCOO-やROCO-で表される エステル基;ROCOO-で表されるカーボネート基;R S-で表されるスルファニル基;RSO-で表される ルフィニル基;RSO 2 -で表されるスルホニル基;RSO 3 -で表されるスルホン酸エステル基;ホルミル ;カルボキシル基;ホルミルオキシ基;スルホ ;トリメチルシリルオキシ、トリエチルシリ ルオキシ、トリプロピルシリルオキシ、ジメ チルプロピルシリルオキシ、ジエチルプロピ ルシリルオキシ、ジメチル(1,1,2,2-テトラメチ ル)エチルシリルオキシ、ブチルジメチルシ ルオキシ、ブチルジフェニルシリルオキシ トリベンジルシリルオキシ、トリキシリル リルオキシ、トリフェニルシリルオキシ、 フェニルメチルシリルオキシ、ブチルメト シフェニルシリルオキシ等のシリルオキシ ;ジメチルホスホリルオキシ基、ジエチルホ ホリルオキシ基、ジフェニルホスホリルオ シ基等の置換ホスホリルオキシ基;ベンジル チオカーボネート;メチルジチオカーボネー 等が挙げられる。

 上記の中でも、上記式中、R 1 ~R 8 の少なくとも1つが水酸基であるものが、現 性に優れているため好ましく、R 1 ~R 8 の4つ以上が水酸基であるものがより好まし 。さらには、上記式において、R 1 、R 2 、R 7 およびR 8 が水酸基であり、a、b、gおよびhが1である化 物が、特に好適である。

 本発明の芳香族スルホニウム塩化合物は 上記一般式(I)中、rおよびsが0であるもの、m およびnが0であるもの、あるいはnおよびrが0 あるものが、製造が容易であるので好まし 、上記一般式(I)中、mとsの和が1であるもの 、より好ましい。

 また、本発明の芳香族スルホニウム塩化合 は、上記一般式(I)中、E 1 ~E 4 で表される置換基が上記一般式(II)で表され 基であるものが、溶解性の面や構造を容易 変化させられるという点で好ましく、上記 般式(I)中、gおよびhが共に1であるものがよ 好ましい。

 また、上記一般式(I)中、An q- はq価(qは1または2である)のアニオンであり、 その具体的な例としては、1価のもの(An - )として、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨ 化物イオン、フッ化物イオン等のハロゲン ニオン;過塩素酸イオン、塩素酸イオン、チ シアン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イ ン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、 トラフルオロホウ酸イオン等の無機系アニ ン;ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンス ルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホ ン酸イオン、ジフェニルアミン-4-スルホン酸 イオン、2-アミノ-4-メチル-5-クロロベンゼン ルホン酸イオン、2-アミノ-5-ニトロベンゼ スルホン酸イオン、N-アルキル(またはアリ ル)ジフェニルアミン-4-スルホン酸イオン等 有機スルホン酸系アニオン;オクチルリン酸 イオン、ドデシルリン酸イオン、オクタデシ ルリン酸イオン、フェニルリン酸イオン、ノ ニルフェニルリン酸イオン、2,2’-メチレン ス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)ホスホン酸イオ 等の有機リン酸系アニオン、ビストリフル ロメチルスルホニルイミドイオン、ビスパ フルオロブタンスルホニルイミドイオン、 ーフルオロ-4-エチルシクロヘキサンスルホ 酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェ ル)ホウ酸イオン等が挙げられ、2価のもの(A n 2- )としては、例えば、ベンゼンジスルホン酸 オン、ナフタレンジスルホン酸イオン等が げられ、これらの中でもヘキサフルオロア チモン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イ ン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、テトラフ オロホウ酸イオン、ヘキサクロロアンチモ 酸イオン、過塩素酸イオン、トリフルオロ タンスルホン酸イオン、メタンスルホン酸 オン、フルオロスルホン酸イオン、ジフル ロリン酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオ ン、カンファースルホン酸イオン、ノナフル オロブタンスルホン酸イオン、ヘキサデカフ ルオロオクタンスルホン酸イオン、有機フル オロスルホンイミドイオン、テトラアリール ホウ酸イオン等が、製造面で好ましく、中で も、トリフルオロメタンスルホン酸イオンま たはノナフルオロブタンスルホン酸イオンで あるものが、コストおよび安全衛生性の面で より好ましい。

 テトラアリールホウ酸イオンの具体例と ては、例えば、テトラフェニルホウ酸イオ 、およびこれのフェニル基上の少なくとも1 つの水素原子がアルキル基、ハロゲン原子、 ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシアルキル 基、アルコキシル基、フェニル基、アルコキ シカルボニル基で置換された化合物等を挙げ ることができ、好ましいものとしてはテトラ キス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン テトラキス(4-フルオロフェニル)ホウ酸イオ ン、テトラフェニルホウ酸イオン等が挙げら れる。また、有機フルオロスルホンイミドイ オンの具体例としては、ビス(トリフルオロ タンスルホン)イミドイオン、ビス(ペンタフ ルオロエタンスルホン)イミドイオン、ビス( プタフルオロプロパンスルホン)イミドイオ ン、ビス(ノナフルオロブタンスルホン)イミ イオン、ビス(ウンデカフルオロペンタンス ルホン)イミドイオン、ビス(ペンタデカフル ロヘプタンスルホン)イミドイオン、ビス( リデカフルオロヘキサンスルホン)イミドイ ン、ビス(ヘプタデカフルオロオクタンスル ホンイミド)イオン、(トリフルオロメタンス ホン)(ノナフルオロブタンスルホン)イミド オン、(メタンスルホン)(トリフルオロメタ スルホン)イミドイオン等が挙げられる。

 本発明の芳香族スルホニウム塩化合物の チオンの具体的な例としては、以下の化合 が挙げられる。

 本発明の芳香族スルホニウム塩化合物の製 方法としては、特に制限されることなく、 知の有機合成反応を応用した方法を用いる とができる。例えば、ジアリールスルホキ ド化合物と、ジアリールフルオレン化合物 のスルホニオ化反応によりスルホニウム塩 合物を得て、必要に応じてアニオン成分pAn q- を導入するための塩化合物を用いて塩交換反 応を行うことにより得ることができる。

 本発明の芳香族スルホニウム塩化合物は、E UV(Extreme Ultra-Violet)、X線、F 2 、ArF、KrF、I線、H線、G線等の遠紫外線、電子 線、放射線、高周波などの活性エネルギー線 の照射によりルイス酸を放出する特性を有し 、酸反応性有機物質に作用して分解や重合を することが可能である。従って、本発明のス ルホニウム塩化合物は、ポジ型、およびネガ 型フォトレジストの光酸発生剤としてや、カ チオン重合開始剤として有用である。

 上記スルホニウム塩化合物からなる本発 の光酸発生剤を使用する場合の使用量は、 に制限されるものではないが、好ましくは 反応性有機物質100質量部に対して0.05~100質 部、更に好ましくは0.05~20質量部の割合で用 ることが好ましい。但し、酸反応性有機物 の性質、光の照射強度、反応に要する時間 物性、コストなどの要因により、配合量を 述の範囲より増減させて用いることも可能 ある。

 本発明の光酸発生剤は、これを構成する 分以外の不純物金属元素分、不純物塩素等 不純物ハロゲン、不純物有機分を極力含ま いようにする。不純物金属元素分は元素毎 は、好適には100ppb以下、より好適には10ppb 下であって、総量では、好適には1ppm以下、 り好適には100ppb以下である。また、不純物 ロゲン分は、100ppm以下が好ましく、10ppm以 がより好ましく、1ppm以下が更に好ましい。 らに、不純物有機分は、総量で500ppm以下が ましく、50ppm以下が好ましく、10ppm以下がよ り好ましい。

 なお、本発明のスルホニウム塩化合物が 体であって、再結晶により、求められる純 にまで精製が可能であることも、本発明の 合物が上記のフォトレジスト用光酸発生剤 して好ましい理由の1つとして挙げられる。

 次に、本発明のレジスト組成物は、酸の 用で現像液に対する溶解性が変化する樹脂( 以下、「レジストベース樹脂」とも称する) ともに、本発明の芳香族スルホニウム塩化 物を必須の光酸発生剤として含有するレジ ト組成物である。

 本発明のレジスト組成物に用いるレジス ベース樹脂は、特に制限されるものではな が、活性エネルギー線の波長の吸光係数が さく、かつ、高いエッチング耐性を有する 造のものが好ましい。

 かかるレジストベース樹脂としては、ポ ヒドロキシスチレンおよびその誘導体、ポ アクリル酸およびその誘導体、ポリメタク ル酸およびその誘導体、ヒドロキシスチレ とアクリル酸とメタクリル酸とそれらの誘 体から選ばれ形成される共重合体、シクロ レフィンおよびその誘導体と無水マレイン とアクリル酸およびその誘導体から選ばれ 3以上の共重合体、シクロオレフィンおよび その誘導体とマレイミドとアクリル酸および その誘導体から選ばれる3以上の共重合体、 リノルボルネン、およびメタセシス開環重 体からなる一群から選択される1種以上の高 子重合体に、アルカリ溶解制御能を有する 不安定基を部分的に置換した高分子重合体 が挙げられる。

 レジストベース樹脂の詳細な具体例は、 えば、特開2003-192665号公報の請求項8~11、特 2004-323704の請求項3等に開示されている。

 かかるレジストベース樹脂のゲルパーミ ーションクロマトグラフィー(GPC)によるポ スチレン換算重量平均分子量(Mw)は、通常3,00 0~300,000、好ましくは4,000~200,000、さらに好ま くは5,000~100,000である。この場合、ベース樹 のMwが3,000未満では、レジストとしての耐熱 性が低下する傾向があり、一方300,000を越え と、レジストとしての現像性が低下する傾 がある。

 本発明のレジスト組成物中の光酸発生剤 、本発明の芳香族スルホニウム塩化合物を 須成分として含有するものであれば、これ 外の光酸発生剤を任意成分として使用して よい。光酸発生剤の使用量は、レジストと ての感度および現像性を確保する観点から レジストベース樹脂100質量部に対して、通 、0.05~10質量部、好ましくは0.5~7質量部であ 。この場合、光酸発生剤の使用量が0.05質量 部未満では、感度および現像性が低下する場 合があり、一方、10質量部を越えると、放射 に対する透明性が低下して、矩形のレジス パターンを得られにくくなる場合がある。

 レジスト組成物は、通常、その使用に際 て、全固形分濃度が、通常5~50重量%、好ま くは10~25重量%となるように溶剤に溶解した 、例えば、孔径0.2μm程度のフィルターで濾 することによって調整される。

 本発明のレジスト組成物は、特に、化学 幅型レジストとして有用である。化学増幅 レジストとは、露光により光酸発生剤から 生した酸の作用によって、ベース樹脂中の 解離性基が解離して、酸性官能基、好まし はカルボキシル基を生じ、その結果、レジ トの露光部のアルカリ現像液に対する溶解 が高くなり、この露光部がアルカリ現像液 よって溶解、除去されて、ポジ型のレジス パターンが得られるものを指す。

 レジスト組成物の露光で使用される光源 しては、使用する光酸発生剤の種類に応じ 、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電 粒子線等から適宜選定して使用されるが、本 発明は、KrFエキシマーレーザー(波長248nm)ま はArFエキシマーレーザー(波長193nm)等の遠紫 線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線 、EUV等の荷電粒子線など、各種の放射線を使 用するレジスト組成物において好適に使用す ることが可能である。

 次に、本発明のカチオン重合性組成物は 上記芳香族スルホニウム塩化合物からなる 発明のカチオン重合開始剤と、カチオン重 性化合物とを含有する組成物であり、平板 凸版用印刷板の作成、プリント基板やIC、LS I作製のためのフォトレジスト、レリーフ像 画像複製等の画像形成、光硬化性のインキ 塗料、接着剤等、広範囲の応用分野におい 有用である。

 本発明のカチオン重合性組成物に用いる チオン重合性化合物は、カチオン重合によ 重合物を得られるように、1種類にて、また は2種類以上混合して使用される。

 カチオン重合性化合物として代表的なも は、エポキシ化合物およびオキセタン化合 である。これらは入手が容易であり、取り いが便利である点で好ましい化合物である

 このうちエポキシ化合物としては、脂環 エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、 肪族エポキシ化合物などが適している。

 脂環族エポキシ化合物の具体例としては 少なくとも1個の脂環族環を有する多価アル コールのポリグリシジルエーテルまたはシク ロヘキセンやシクロペンテン環含有化合物を 酸化剤でエポキシ化することによって得られ るシクロヘキセンオキサイドやシクロペンテ ンオキサイド含有化合物が挙げられる。例え ば、水素添加ビスフェノールAジグリシジル ーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル- 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレー 、3,4-エポキシ-1-メチルシクロヘキシル-3,4- ポキシ-1-メチルシクロヘキサンカルボキシ ート、6-メチル-3,4-エポキシシクロヘキシル チル-6-メチル-3,4-エポキシシクロヘキサン ルボキシレート、3,4-エポキシ-3-メチルシク ヘキシルメチル-3,4-エポキシ-3-メチルシク ヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-5- チルシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシ-5- チルシクロヘキサンカルボキシレート、2-(3, 4-エポキシシクロヘキシル-5,5-スピロ-3,4-エポ キシ)シクロヘキサン-メタジオキサン、ビス( 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペー 、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルカル ボキシレート、メチレンビス(3,4-エポキシシ ロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポ キサイド、エチレンビス(3,4-エポキシシクロ キサンカルボキシレート)、エポキシヘキサ ヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサ ヒドロフタル酸ジ-2-エチルヘキシル等が挙げ られる。

 上記脂環族エポキシ樹脂として好適に使 できる市販品としては、UVR-6100、UVR-6105、UVR -6110、UVR-6128、UVR-6200(以上、ユニオンカーバ ド社製)、セロキサイド2021、セロキサイド202 1P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セ キサイド2085、セロキサイド2000、セロキサイ ド3000、サイクロマーA200、サイクロマーM100、 サイクロマーM101、エポリードGT-301、エポリ ドGT-302、エポリード401、エポリード403、ETHB エポリードHD300(以上、ダイセル化学工業(株 )製)、KRM-2110、KRM-2199(以上、(株)ADEKA製)などを 挙げることができる。

 上記脂環族エポキシ樹脂の中でも、シク ヘキセンオキシド構造を有するエポキシ樹 が、硬化性(硬化速度)の点で好ましい。

 また、芳香族エポキシ樹脂の具体例とし は、少なくとも1個の芳香族環を有する多価 フェノールまたは、そのアルキレンオキサイ ド付加物のポリグリシジルエーテル、例えば ビスフェノールA、ビスフェノールF、または れらにさらにアルキレンオキサイドを付加 た化合物のグリシジルエーテルやエポキシ ボラック樹脂などが挙げられる。

 さらに、脂肪族エポキシ樹脂の具体例と ては、脂肪族多価アルコールまたはそのア キレンオキサイド付加物のポリグリシジル ーテル、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシ ルエステル、グリシジルアクリレートまた グリシジルメタクリレートのビニル重合に り合成したホモポリマー、グリシジルアク レートまたはグリシジルメタクリレートと の他のビニルモノマーとのビニル重合によ 合成したコポリマー等が挙げられる。代表 な化合物として、1,4-ブタンジオールジグリ シジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグ シジルエーテル、グリセリンのトリグリシ ルエーテル、トリメチロールプロパンのト グリシジルエーテル、ソルビトールのテト グリシジルエーテル、ジペンタエリスリト ルのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチ ングリコールのジグリシジルエーテル、ポ プロピレングリコールのジグリシジルエー ルなどの多価アルコールのグリシジルエー ル、またプロピレングリコール、トリメチ ールプロパン、グリセリン等の脂肪族多価 ルコールに1種または2種以上のアルキレンオ キサイドを付加することによって得られるポ リエーテルポリオールのポリグリシジルエー テル、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエ ステルが挙げられる。さらに、脂肪族高級ア ルコールのモノグリシジルエーテルやフェノ ール、クレゾール、ブチルフェノール、また 、これらにアルキレンオキサイドを付加する ことによって得られるポリエーテルアルコー ルのモノグリシジルエーテル、高級脂肪酸の グリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エ ポキシステアリン酸オクチル、エポキシステ アリン酸ブチル、エポキシ化ポリブタジエン 等が挙げられる。

 上記芳香族および脂肪族エポキシ樹脂と て好適に使用できる市販品としては、エピ ート801、エピコート828(以上、油化シェルエ ポキシ社製)、PY-306、0163、DY-022(以上、チバ・ スペシャルティ・ケミカルズ社製)、KRM-2720、 EP-4100、EP-4000、EP-4080、EP-4900、ED-505、ED-506(以 、(株)ADEKA製)、エポライトM-1230、エポライ EHDG-L、エポライト40E、エポライト100E、エポ イト200E、エポライト400E、エポライト70P、 ポライト200P、エポライト400P、エポライト150 0NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポラ ト100MF、エポライト4000、エポライト3002、エ ポライトFR-1500(以上、共栄社化学(株)製)、サ トートST0000、YD-716、YH-300、PG-202、PG-207、YD-1 72、YDPN638(以上、東都化成(株)製)などを挙げ ことができる。

 また、オキセタン化合物の具体例として 、例えば、以下の化合物を挙げることがで る。3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタ 、3-(メタ)アリルオキシメチル-3-エチルオキ タン、(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メ チルベンゼン、4-フルオロ-[1-(3-エチル-3-オキ セタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4-メト シ-[1-(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチ ル]ベンゼン、[1-(3-エチル-3-オキセタニルメ キシ)エチル]フェニルエーテル、イソブトキ シメチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エ テル、イソボルニルオキシエチル(3-エチル-3 -オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニ (3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、 2-エチルヘキシル(3-エチル-3-オキセタニルメ ル)エーテル、エチルジエチレングリコール (3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、 シクロペンタジエン(3-エチル-3-オキセタニ メチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキ エチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エー テル、ジシクロペンテニル(3-エチル-3-オキセ タニルメチル)エーテル、テトラヒドロフル リル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテ 、テトラブロモフェニル(3-エチル-3-オキセ ニルメチル)エーテル、2-テトラブロモフェ キシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル) エーテル、トリブロモフェニル(3-エチル-3-オ キセタニルメチル)エーテル、2-トリブロモフ ェノキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチ ル)エーテル、2-ヒドロキシエチル(3-エチル-3- オキセタニルメチル)エーテル、2-ヒドロキシ プロピル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エ テル、ブトキシエチル(3-エチル-3-オキセタ ルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル( 3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペ ンタブロモフェニル(3-エチル-3-オキセタニル メチル)エーテル、ボルニル(3-エチル-3-オキ タニルメチル)エーテル、3,7-ビス(3-オキセタ ニル)-5-オキサ-ノナン、3,3’-(1,3-(2-メチレニ )プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス -(3-エチルオキセタン)、1,4-ビス[(3-エチル-3- キセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2- ス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル ]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメ トキシ)メチル]プロパン、エチレングリコー ビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテ ル、ジシクロペンテニルビス(3-エチル-3-オキ セタニルメチル)エーテル、トリエチレング コールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル) ーテル、テトラエチレングリコールビス(3- チル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリ シクロデカンジイルジメチレン(3-エチル-3-オ キセタニルメチル)エーテル、トリメチロー プロパントリス(3-エチル-3-オキセタニルメ ル)エーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オキセタニ ルメトキシ)ブタン、1,6-ビス(3-エチル-3-オキ タニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリ トールトリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル )エーテル、ペンタエリスリトールテトラキ (3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、 リエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキ タニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリ トールヘキサキス(3-エチル-3-オキセタニルメ チル)エーテル、ジペンタエリスリトールペ タキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エー ル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3- チル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプ ロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキ サキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エー ル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリ ールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメ ル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテ ラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エー テル、EO変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3- オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフ ェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチ )エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス( 3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO 性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキ セタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノ ールF(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテ などを例示することができる。

 これらオキセタン化合物は、特に可撓性 必要とする場合に使用すると効果的であり 好ましい。

 カチオン重合性化合物のその他の化合物 具体例としては、テトラヒドロフラン、2,3- ジメチルテトラヒドロフランなどのオキソラ ン化合物、トリオキサン、1,3-ジオキソラン 1,3,6-トリオキサンシクロオクタンなどの環 アセタール化合物、β-プロピオラクトン、ε -カプロラクトンなどの環状ラクトン化合物 エチレンスルフィド、チオエピクロルヒド ンなどのチイラン化合物、1,3-プロピンスル ィド、3,3-ジメチルチエタンなどのチエタン 化合物、テトラヒドロチオフェン誘導体など の環状チオエーテル化合物、エチレングリコ ールジビニルエーテル、アルキルビニルエー テル、2-クロロエチルビニルエーテル、2-ヒ ロキシエチルビニルエーテル、トリエチレ グリコールジビニルエーテル、1,4-シクロヘ サンジメタノールジビニルエーテル、ヒド キシブチルビニルエーテル、プロピレング コールのプロペニルエーテルなどのビニル ーテル化合物、エポキシ化合物とラクトン 反応によって得られるスピロオルトエステ 化合物、スチレン、ビニルシクロヘキセン イソブチレン、ポリブタジエンなどのエチ ン性不飽和化合物、シリコーン類等周知の 合物が挙げられる。

 本発明の芳香族スルホニウム塩化合物か なるカチオン重合開始剤の使用量は、上記 カチオン重合性化合物100質量部に対して、0 .01~質量部~10質量部が好ましく、0.1質量部~5質 量部がより好ましい。この使用量が0.01質量 より少ないと、硬化が不充分となる場合が り、一方、10質量部を超えても使用効果の増 加が得られないばかりでなく、硬化物の物性 に悪影響を与える場合がある。

 また、本発明の芳香族スルホニウム塩化 物からなるカチオン重合開始剤は、上記カ オン重合性化合物と共に各種添加剤を配合 て、カチオン重合性組成物に用いてもよい 各種添加剤としては、有機溶剤、ベンゾト アゾール系、トリアジン系、ベンゾエート の紫外線吸収剤;フェノール系、リン系、硫 黄系酸化防止剤;カチオン系界面活性剤、ア オン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤 両性界面活性剤等からなる帯電防止剤;ハロ ン系化合物、リン酸エステル系化合物、リ 酸アミド系化合物、メラミン系化合物、フ 素樹脂または金属酸化物、(ポリ)リン酸メ ミン、(ポリ)リン酸ピペラジン等の難燃剤; 化水素系、脂肪酸系、脂肪族アルコール系 脂肪族エステル系、脂肪族アマイド系また 金属石けん系の滑剤;染料、顔料、カーボン ラック等の着色剤;フュームドシリカ、微粒 子シリカ、けい石、珪藻土類、クレー、カオ リン、珪藻土、シリカゲル、珪酸カルシウム 、セリサイト、カオリナイト、フリント、長 石粉、蛭石、アタパルジャイト、タルク、マ イカ、ミネソタイト、パイロフィライト、シ リカ等の珪酸系無機添加剤;ガラス繊維、炭 カルシウム等の充填剤;造核剤、結晶促進剤 の結晶化剤、シランカップリング剤等が挙 られる。

 本発明のカチオン重合開始剤の用途とし は、インキ、保護膜(保護層)、塗料、接着 、絶縁材、構造材、光学的立体造形、光学 ィルム、カラーフィルタ、FRP、半導体用レ スト等が挙げられる。

 以下、実施例および比較例を示して本発 をさらに詳細に説明するが、本発明はこれ の実施例等に限定されるものではない。

 下記実施例1~12は、芳香族スルホニウム塩 化合物No.1~No.12の製造例を示す。また、下記 施例13~17および比較例1~3は、実施例1~4及び12 得られた芳香族スルホニウム塩および比較 合物を用いて、それぞれの酸発生効率の測 を行うことによる評価例を示す。さらに、 記実施例18および比較例4~6は、実施例1およ 12で得られた芳香族スルホニウム塩No.1、No.1 2および比較化合物を用いて得たレジスト組 物の、アルカリ現像性の評価例を示す。さ にまた、下記実施例19は、実施例1で得られ 芳香族スルホニウム塩No.1を用いたカチオン 合性組成物の製造および硬化性の評価を示 。

[実施例1]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕 ス(4-ヒドロキシフェニル)スルホニウム(化 物No.1)の合成

化合物No.1

 3Lの三口フラスコにメタンスルホン酸1441g (15モル)と五酸化リン141.9g(1モル)を仕込み窒 置換し、100℃に加熱し溶解した。冷却した 、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド234 g(1モル)と9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-9H- ルオレン350g(1モル)を加え、15℃で2時間反応 行った。次いで、氷水5000g、メタノール2500g を混合しておき、ここに反応液を投入した。 析出した固体をろ過回収し、メチルイソブチ ルケトン4000gと水3000gを加え撹拌した。ここ トリフルオロメタンスルホン酸リチウム158g( 1.01モル)を添加し、2時間撹拌した。メチルイ ソブチルケトン層を水3000gで3回洗浄後、減圧 濃縮し、白色固体587gを得た。これをシリカ ルクロマトグラムに付し、目的物が含まれ フラクションを回収し、減圧濃縮すること より白色の固体を得た。これに水2000gおよび メタノール2000gを加え加熱し溶解させ、その ゆっくり冷却すると無色の結晶が徐々に析 した。析出した結晶をろ過した。この操作 3回繰り返し、乾燥して化合物No.1を得た。 量164g、収率23%であった。

[実施例2]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- メトキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕ビ (4-メトキシフェニル)スルホニウム(化合物No .2)の合成

化合物No.2

 100mL四つ口フラスコに、実施例1で得たト フルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4-ヒド ロキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕ビス( 4-ヒドロキシフェニル)スルホニウム7.17g(0.01 ル)とジメチルホルムアミド22gを入れ溶解し さらに炭酸カリウム11.06g(0.08モル)を入れ攪 し、窒素置換した。これにヨウ化メチル6.39 g(0.045モル)を滴下し、室温で8時間攪拌するこ とにより、反応を行なった。塩化メチレン100 mLを仕込み溶解させ、水100mLで3回水洗した。 機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒留去 て、得られたクルードをシリカゲルクロマ グラムに付し、化合物No.2を得た。収量4.25g 収率55%であった。

[実施例3]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- t-ブトキシカルボニルオキシフェニル)-9H-フ オレン-2-イル〕ビス(4-t-ブトキシカルボニル オキシフェニル)スルホニウム(化合物No.3)の 成

化合物No.3

 100mL四つ口フラスコに、実施例1で得られ トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕 ス(4-ヒドロキシフェニル)スルホニウム7.17g( 0.01モル)と、ピリジン25g、テトラブチルアン ニウムブロミド0.32g(0.001モル)、二炭酸ジ-ter t-ブチル8.73g(0.04モル)を仕込み、窒素置換後 60℃で48時間攪拌することにより、反応を行 った。ジクロロエタン300gを加え溶解し、水 500gで水洗し、溶媒を減圧蒸留により留去す と固体が得られた。この固体をメタノール50 0gに50℃で溶解させ、水を加えると白色の沈 を生じた。これをろ過し、メタノールおよ 水による再沈殿を2回繰り返し、乾燥するこ により化合物No.3を得た。収量5.70g、収率51% あった。

[実施例4]
 ノナフルオロブタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕 ス(4-ヒドロキシフェニル)スルホニウム(化 物No.4)の合成

化合物No.4

 実施例1の手順に従い、トリフルオロメタ ンスルホン酸リチウムに代えてノナフルオロ ブタンスルホン酸カリウムを使用することに より、白色粉末として化合物No.4を得た。収 182g、収率は21%であった。

[実施例5]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- メトキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕ビ (4-ベンゼンスルホニルフェニル)スルホニウ ム(化合物No.5)の合成

化合物No.5

 100mL四つ口フラスコに、メタンスルホン酸36 0g(3.75モル)と五酸化リン35.5g(0.25モル)を仕込 窒素置換後、100℃に加熱し、溶解した。冷 後、ビス(4-フルオロフェニル)スルホキシド5 9.6g(0.25モル)と9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル) -9H-フルオレン87.5g(0.25モル)を仕込み50℃で2時 間攪拌することにより反応を行なった。次い で、氷水2000mLとメタノール1000mLを混合してお き、ここに反応液を投入した。これに塩化メ チレン1000mLと水500mL、トリフルオロメタンス ホン酸リチウム40.6g(0.26モル)を添加し、2時 攪拌した。塩化メチレン層を水500mLで3回洗 後、減圧濃縮し、得られた白色固体をシリ ゲルクロマトグラムに付し、目的物が含ま るフラクションを回収し、減圧濃縮するこ により、トリフルオロメタンスルホン酸〔9 ,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-9H-フルオレン- 2-イル〕ビス(4-フルオロフェニル)スルホニウ ム54.1gを得た。収率30%であった。50mL四つ口フ ラスコに、このクルード体5.41gとジメチルホ ムアミド10.8gに溶解し、水酸化ナトリウム0. 84g(0.021モル)とテトラブチルアンモニウムハ ドロサルフェート0.061g(1.5×10 -4 モル)を添加し、ベンゼンチオール2.09g(0.019モ ル)を滴下し、3時間攪拌した。塩化メチレン5 5mLを仕込み、水50mLで3回水洗後、減圧濃縮し ルード体6.89gを得た。50mL四つ口フラスコに れとジクロロエタン50.0gを仕込み溶解し、 タノール20.0gとタングステン酸ナトリウム二 水和物0.125g(3.8×10 -4 モル)を添加し、攪拌した。これに30%過酸化 素水6.80g(0.060モル)を滴下し、50℃に加熱して 、3時間攪拌した。ジクロロエタン50mLを仕込 水50mLで3回水洗し、減圧濃縮しクルード体6. 37gを得た。50mL四つ口フラスコに、これとジ チルホルムアミド40mLを仕込み溶解し、炭酸 リウム4.20g(0.030モル)を添加した。これにヨ 化メチル2.06g(0.015モル)を滴下し、3時間攪拌 した。塩化メチレン40mLを仕込み、水40mLで3回 水洗し、減圧濃縮しクルード体を得た。クル ード体のMALDI-TOFMASSを測定したところ、1308.32 ピークを確認、フルオレンビスフェノール1 分子に対し二箇所スルホニオ化したもの(化 物No.5B)が混在することを確認した。シリカ ルクロマトグラムに付し、目的物が含まれ フラクションを回収し、減圧濃縮すること より化合物No.5を得た。収量3.41g、収率46%で った。

化合物No.5B

[実施例6]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- メトキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕ビ (4-ブタンスルホニルフェニル)スルホニウム (化合物No.6)の合成

化合物No.6

 実施例5記載の方法で合成したトリフルオロ メタンスルホン酸〔9,9-ビス(4-ヒドロキシフ ニル)-9H-フルオレン-2-イル〕ビス(4-フルオロ フェニル)スルホニウム5.41gとジメチルホルム アミド25gに溶解し、水酸化ナトリウム0.84g(0.0 21モル)とテトラブチルアンモニウムハイドロ サルフェート0.061g(1.5×10 -4 モル)を添加し、1-ブタンチオール1.71g(0.019モ )を滴下し、3時間攪拌した。塩化メチレン50 mLを仕込み、水50mLで3回水洗後、減圧濃縮し ルード体6.66gを得た。50mL四つ口フラスコに れとジクロロエタン30.0gを仕込み溶解し、エ タノール12.0gとタングステン酸ナトリウム二 和物0.125g(3.8×10 -4 モル)を添加し、攪拌した。これに30%過酸化 素水6.80g(0.060モル)を滴下し、50℃に加熱して 、3時間攪拌した。ジクロロエタン50mLを仕込 水50mLで3回水洗し、減圧濃縮しクルード体5. 69gを得た。50mL四つ口フラスコに、これとジ チルホルムアミド30mLを仕込み溶解し、炭酸 リウム3.91g(0.028モル)を添加した。これにヨ 化メチル1.92g(0.014モル)を滴下し、3時間攪拌 した。塩化メチレン50mLを仕込み、水50mLで3回 水洗し、減圧濃縮しクルード体を得た。これ をシリカゲルクロマトグラムに付し、目的物 が含まれるフラクションを回収し、減圧濃縮 することにより化合物No.6を得た。収量3.11g、 収率42%であった。

[実施例7]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- メタンスルホニルオキシフェニル)-9H-フルオ ン-2-イル〕ビス(4-メタンスルホニルオキシ ェニル)スルホニウム(化合物No.7)の合成

化合物No.7

 100mL四つ口フラスコに、実施例1で得た化 物No.1の7.17g(0.01モル)とジメチルホルムアミ 40gを入れ溶解し、トリエチルアミン4.25g(0.04 2モル)を入れ攪拌し、窒素置換した。これに 化メタンスルホニル4.81g(0.042モル)を滴下し 室温で1時間攪拌することにより、反応を行 なった。塩化メチレン60mLを仕込み溶解させ 水60mLで3回水洗した。減圧濃縮し、得られた クルードをシリカゲルクロマトグラムに付し 、減圧濃縮することにより、化合物No.7を得 。収量4.25g、収率55%であった。

[実施例8]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕 ス(4-アセチルフェニル)スルホニウム(化合 No.8)の合成

化合物No.8

 300mL四つ口フラスコに、ジフェニルスル ィド20.0g(0.107モル)とクロロベンゼン140.0gを 込み攪拌し、溶解した。これに塩化アルミ ウム31.5g(0.236モル)を添加して10℃に冷却し、 20℃以下を保ちアセチルクロライド17.7g(0.225 ル)を滴下し、10℃で2時間攪拌することによ 反応を行なった。氷水1000gと塩化メチレン10 00mL仕込み攪拌しながら30℃以下で反応液を投 入した。塩化メチレン層を水1000mLで3回水洗 た後、減圧濃縮し、これにメタノール1000mL 投入し、生じた結晶を濾別し、乾燥するこ により、ビス(4-アセチルフェニル)スルフィ 19.67gを得た。収率68%であった。100mL四つ口 ラスコに、ビス(4-アセチルフェニル)スルフ ド6.22g(0.023モル)と酢酸60.0gとジクロロエタ 40gを仕込み加熱し溶解させた。これに20%三 化チタン水溶液0.18g(0.001モル)を添加し30%過 化水素水2.07g(0.018モル)を滴下し、2時間攪拌 た。これに水100mLを投入し、10℃に冷却、生 成した結晶を濾別した。この結晶をメタノー ル30mLで洗浄し、濾別して乾燥することによ 、ビス(4-アセチルフェニル)スルホキシド6.39 gを得た。収率は97%であった。実施例1の手順 従い、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキ ドに代えてビス(4-アセチルフェニル)スルホ シド5.73g(0.020モル)を使用することにより、 合物No.8を得た。収量3.98g、収率は26%であっ 。

[実施例9]
 トリフルオロメタンスルホン酸-5-〔9,9-ビス (4-ヒドロキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル ジベンゾチオフェニウム(化合物No.9)の合成

化合物No.9

 実施例1の手順に従い、ビス(ヒドロキシ ェニル)スルホキシドに代えてジベンゾチオ ェン-5-オキシド8.01g(0.04モル)を使用するこ により淡黄色粉末として化合物No.9を得た。 量8.15g、収率は30%であった。

[実施例10]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス〔 4-(4-フルオロベンゾイルオキシ)フェニル〕-9H -フルオレン-2-イル〕ビス〔4-(4-フルオロベン ゾイルオキシ)フェニル〕スルホニウム(化合 No.10)の合成

化合物No.10

 100mL四つ口フラスコに、実施例1で得られ トリフルオロメタンスルホン酸〔9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル)-9H-フルオレン-2-イル〕 ス(4-ヒドロキシフェニル)スルホニウム7.17g( 0.01モル)とジメチルホルムアミド70gを仕込み 解し、トリエチルアミン7.08g(0.07モル)を仕 んだ。窒素置換後、5℃に冷却し、4-フルオ ベンゾイルクロライド9.51モル(0.06モル)を液 10℃以下に保ちながら滴下し、その後25℃で 4時間攪拌した。充分冷却し、塩化メチレン70 mLを仕込み、水70mLで3回水洗した後、減圧濃 しクルード体を得た。再び塩化メチレン70mL 溶解し、イソプロピルエーテル250mLに投入 1時間攪拌し、生じた固体を濾別して、シリ ゲルクロマトグラムに付した。再び塩化メ レン-イソプロピルエーテルで再沈殿を行い 、生成した固体を回収し、乾燥することによ り化合物No.10を得た。収量4.80g、収率40%であ た。

[実施例11]
 トリフルオロメタンスルホン酸ビス〔4-(2,4- ジメチルベンゼンスルホニル)フェニル〕〔2- メトキシ-〔5-(9H-フルオレン-9-イル(4-メトキ フェニル)メチル)フェニル〕スルホニウム( 合物No.11)の合成

化合物No.11

 500mL四つ口フラスコに、9,9-ビス(4-ヒドロキ フェニル)-9H-フルオレン35.0g(0.10モル)とジメ チルホルムアミド300mLを仕込み溶解し、炭酸 リウム63.6g(0.46モル)を添加した。10℃に冷却 し、ヨウ化メチル31.2g(0.22モル)を滴下し、6時 間攪拌した。メチルイソブチルケトン500mLを 込み、水400mLで3回水洗し、減圧濃縮しクル ド体を得た。これにメチルイソブチルケト 300mLを添加し加熱溶解し、メタノール300mLを 投入し、生成した結晶を濾別し、乾燥するこ とにより、9,9-ビス(4-メトキシフェニル)-9H-フ ルオレン29.7gを得た。収率79%であった。一方 100mL四つ口フラスコに、ビス(4-フルオロフ ニル)スルホキシド4.77g(0.02モル)とジメチル ルムアミド30mlを仕込み溶解し、水酸化ナト ウム2.20g(0.055モル)とテトラブチルアンモニ ムハイドロサルフェート1.60g(4.0×10 -3 モル)を添加し、窒素置換した。2,4-ジメチル ンゼンチオール6.91g(0.05モル)を滴下し、48℃ に加熱して11時間攪拌した。酢酸エチル500mL 仕込み、水300mLで4回水洗し減圧濃縮し、生 した結晶を濾別し乾燥することにより、ビ {4-(2,4-ジメチルフェニルスルファニル)フェ ル)スルホキシド5.67gを得た。収率60%であっ 。実施例1の手順に従い、ビス(ヒドロキシフ ェニル)スルホキシドに代えてビス{4-(2,4-ジメ チルフェニルスルファニル)フェニル}スルホ シド2.28g(0.0048モル)を使用し、9,9-ビス(4-ヒ ロキシフェニル)-9H-フルオレンに代えて9,9- ス(4-メトキシフェニル)-9H-フルオレン1.75g(0.0 048モル)を使用することにより、トリフルオ メタンスルホン酸ビス〔4-(2,4-ジメチルベン ンスルファニル)フェニル〕〔2-メトキシ-〔 5-(9H-フルオレン-9-イル(4-メトキシフェニル) チル)フェニル〕スルホニウム3.48gを得た。 率74%であった。50mL四つ口フラスコにこのも 0.99g(1.0×10 -3 モル)と酢酸10.0gを仕込み溶解し、更にタング ステン酸ナトリウム二水和物0.0165g(5.0×10 -5 モル)を添加し、30%過酸化水素水0.91g(8.0×10 -3 モル)を滴下し、60℃に加熱し3時間攪拌した メチルイソブチルケトン30mLを投入し、水30mL で3回水洗し、減圧濃縮した。このクルード のMALDI-TOFMASSを測定したところ、1307.22のピー クを確認、フルオレンビスフェノール1分子 対し二箇所スルホニオ化したもの(化合物No.1 1B)が混在することを確認した。これを再びメ チルイソブチルケトン30mLに溶解し、p-キシレ ン30mL加え、生じた結晶を濾別、乾燥するこ により化合物No.11を得た。収量0.051g、収率4.8 %であった。

化合物No.11B

[実施例12]
 トリフルオロメタンスルホン酸〔2-メトキ -〔5-(9H-フルオレン-9-イル(4-メトキシフェニ )メチル)フェニル〕ジフェニルスルホニウ (化合物No.12)の合成

化合物No.12

 実施例1の手順に従い、ビス(ヒドロキシ ェニル)スルホキシドに代えてジフェニルス ホキシド4.04g(0.02モル)を使用し、9,9-ビス(4- ドロキシフェニル)-9H-フルオレンに代えて 施例11で得た9,9-ビス(4-メトキシフェニル)-9H- フルオレン7.31g(0.02モル)を使用することによ 、化合物No.12を得た。収量8.48g、収率60%。

 上記により得られた化合物1~12の、純度お よび性状を表1に、同定結果を表2に示す。な 、各化合物の付加位置については、表2に示 す溶媒を用いたNMRのcosy、HMQC、HMBCの各種測定 により決定した。

*HPLC測定条件
カラム:「Inertsil ODS-2」5μm、4.6×250mm、40℃
溶離液:アセトニトリル/水=9/1(1-オクタンスル ホン酸ナトリウム4.38g/水1L)、1.00mL/min
検出器:UV230nm

[評価例1~11]
 実施例1~11で得られた化合物No.1~No.11につい 、元素分析とICP-MASSによる金属含有量の分析 を行った。その結果を表3に示す。

 上記表3の結果から、本発明の芳香族スル ホニウム塩化合物は極めて高純度であり、精 密加工用途に有用であることが明らかである 。

[実施例13~17および比較例1~3]
(光照射による分解および酸発生量の評価)
 上記化合物No.1~No.4、No.12および以下に示す 較化合物No.1~No.3について、それぞれ0.02mmol/g アセトニトリル溶液を調製した。内径93mmの シャーレに調製したアセトニトリル溶液を5.0 0g入れ、TOSHIBA製蛍光ランプ(FL10BL、330mm)の下 365nmの光を0.8mW/cm 2 で5分間露光した。露光後の溶液について、BT Bを指示薬とし、0.05Nの水酸化カリウムエタノ ール溶液で滴定を行った。得られた測定滴定 値について、光照射前の溶液について同様に 滴定をした値をブランクとして差し引く補正 を行った滴定値から、下記式、
酸発生率(%)=酸滴定値(mol)í各化合物理論モル (mol)×100
により、酸発生率を求めた。その結果を、下 記の表4に示す。

 上記表4の結果から、本発明の芳香族スル ホニウム塩化合物は、比較化合物と比べて光 による酸発生率が高く、光酸発生剤として優 位であることが確認された。

[実施例18および比較例4~6]
(レジスト組成物のアルカリ現像性の評価)
 上記化合物No.1および比較化合物No.1~No.3につ いて、それぞれ0.02mmol/gのアセトニトリル溶 を調整した。シリコンウェハーにそれぞれ スピンコートし80℃で5分間乾燥し、その後 3%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶 液を用いて30秒現像を行い、現像性を評価し 。その評価基準は、○:目視により残留物無 し、×:目視により残留物有り、である。その 結果を表5に示す。

 上記表5の結果から、本発明の芳香族スル ホニウム塩化合物は、比較化合物No.1やNo.2と べて現像性に優れることが明らかである。 れらの結果より、本発明の芳香族スルホニ ム化合物が現像性に優れ、酸発生効率が良 な光酸発生剤であることが確認された。

[実施例19]
(カチオン重合性組成物の製造および評価)
 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポ シシクロヘキシルカルボキシレート80g、お び、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテ ル20gを混合したものに、上記化合物No.1を4mmol 添加し、よく攪拌し均一にした。これをアル ミコート紙上に#3のバーコーターで塗布した これに、ベルトコンベア付き光照射装置を 用して80W/cmの高圧水銀灯の光を照射した。 ンプからベルトコンベアまでの距離は10cm、 ベルトコンベアのラインスピードは8m/分とし た。

 硬化後24時間室温に放置後、メチルエチ ケトンを付けた綿棒で塗膜を擦った結果200 復しても塗膜は侵されず、硬化が十分に進 していることが確認された。




 
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