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Title:
ASSEMBLED-TYPE MIST NOZZLE AND FIRE-EXTINGUISHING EQUIPMENT INCLUDING THE MIST NOZZLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/139069
Kind Code:
A1
Abstract:
An assembled-type mist nozzle (100) constituted of an orifice plate (1), a control plate (2), a duct plate (3) and a lid plate (4) which are stacked. The nozzle is structured so that spray angles of the mist sprayed from respective orifices (1a) intersect with one another. This constitution can improve straightness and directivity of the sprayed mist and lengthen the spray travel of the mist.

Inventors:
MURAI EIICHI (JP)
ASAI KIYOMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059063
Publication Date:
November 19, 2009
Filing Date:
May 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HATSUTA SEISAKUSHO (JP)
MURAI EIICHI (JP)
ASAI KIYOMU (JP)
International Classes:
B05B1/14; A62C31/02; B05B1/34
Domestic Patent References:
WO2008059984A12008-05-22
Foreign References:
US5860602A1999-01-19
JPS61185449U1986-11-19
US20040135006A12004-07-15
Attorney, Agent or Firm:
KOUNO, HIROAKI (JP)
Hiroaki Kono (JP)
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Claims:
 液体を噴射するための複数のオリフィスを有するオリフィス板を備えるとともに、前記各々のオリフィスに通じる渦室を構成する凹部、前記凹部に対して前記液体の略回転方向に向けて流入する流路を構成する溝、及び前記液体を前記溝に導く第2導入口を前記各々のオリフィスに連通するように配設された制御板と、前記第2導入口に連通するように配設されて液体の供給路となる開口部を有する流路板と、前記開口部に液体を導入するための第1導入口を有する蓋板とを重ね合わせて形成され、かつ
 前記オリフィス板が、前記各々のオリフィスから噴射されるミストの噴射角度が互いに交差するように形成される
 集合型ミストノズル。
 液体を噴射するための複数のオリフィスを有するオリフィス板を備えるとともに、前記各々のオリフィスに通じる渦室を構成する凹部、前記凹部に対して前記液体の略回転方向に向けて流入する流路を構成する溝、及び前記液体を前記溝に導く第2導入口を前記各々のオリフィスに連通するように配設された制御板と、前記第2導入口に連通するように配設されて前記第2導入口に液体を導入するための第1導入口を有する蓋板とを重ね合わせて形成され、かつ
 前記オリフィス板が、前記各々のオリフィスから噴射されるミストの噴射角度が互いに交差するように形成される
 集合型ミストノズル。
 液体を噴射するための複数のオリフィスを有するオリフィス板を備えるとともに、前記各々のオリフィスに通じる渦室を構成する凹部、前記凹部に対して前記液体の略回転方向に向けて流入する流路を構成する溝、及び前記液体を前記溝に導く第2導入口を前記各々のオリフィスに連通するように配設された制御板とを重ね合わせて形成され、かつ
 前記オリフィス板が、前記各々のオリフィスから噴射されるミストの噴射角度が互いに交差するように形成される
 集合型ミストノズル。
 液体を噴射するための複数のオリフィスを備えるとともに、前記各々のオリフィスに通じる渦室を構成する凹部、前記凹部に対して前記液体の略回転方向に向けて流入する流路を構成する溝、及び前記液体を前記溝に導く第2導入口が前記各々のオリフィスに連通するように配設された制御板と、前記各々のオリフィス、前記凹部、及び前記溝を塞ぐ蓋板とを重ね合わせて形成され、かつ
 前記オリフィス板が、前記各々のオリフィスから噴射されるミストの噴射角度が互いに交差するように形成される
 集合型ミストノズル。
 前記オリフィス板からの距離が、2mm以上100mm以下の範囲内で前記噴射角度が互いに交差する
 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の集合型ミストノズル。
 前記各々のオリフィス間の間隔が、5mm以上30mm以下であり、前記噴射角度が、20°以上100°以下である
 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の集合型ミストノズル。
 前記各々のオリフィスが外部に面するように請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の集合型ミストノズルを備えた
 消火設備。
 オリフィスが外部に面するように請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の集合型ミストノズルを管壁の少なくとも一部に備えた管状体内に液体を流すことによって、前記オリフィスからミストが噴射されるように配設されたミスト噴射装置を備えた
 消火設備。
Description:
集合型ミストノズル及びそのミ トノズルを備えた消火設備

 本発明は、複数のオリフィスを配設した 合型ミストノズル、及びそのミストノズル 備えた消火設備に関するものである。

 従来のミストノズルは、一般的に図8に示 すようにノズルヘッド21に嵌め込まれるオリ ィス部材22とこれに合体するように嵌め込 れる制御部材23とからなっている。オリフィ ス部材22にはオリフィス22aに通じる渦室22bと 路22cとがあり、また制御部材23には渦室22b 流路22cとの間に位置する旋回溝23aがある。

 液体は、矢印方向に従って制御部材23の 囲から流路22cに入り、旋回溝23aにより旋回 を与えられて渦室22b内で旋回流となり、そ ままオリフィス22aから液滴の微粒子となっ 噴射される。

 しかしながら、従来のミストノズルにお ては、前記したように渦室22bを有するオリ ィス部材22と旋回溝23aを有する制御部材23と がそれぞれ構造が複雑なために切削加工によ り製作せざるを得ないため、ノズル製造コス トが高くなる。また、例えば消火活動に用い た場合に、消火対象の異なるものに対応する ための微粒化性能を変更する際に、寸法・形 状の異なるものを新たに切削加工しなければ ならない。従って、製造コストを下げるため には、寸法・形状のバリエーションを増やす ことが極めて困難という問題があった。

 また、特に消火に対してミストノズルを 用しようとした場合、従来のミストノズル は到達距離が十分ではなく、火炎近くで噴 しなければならなかったため、消火活動の に大きな危険が伴った。

 加えて、従来のミストノズルを利用して 数のオリフィスを設けたいと思っても、こ ミストノズルを複数個設置するか、あるい このミストノズルに複数のオリフィスを設 るように加工しなければならなかった。そ ため、狭い設置スペースで複雑なミスト噴 条件に対応した複数のオリフィスを有する ストノズルを製造することが困難であった

 本発明は、上述の技術課題を解決するこ により、ミストノズルの噴射性能の向上、 び、そのミストノズルを消火に適用した際 火炎に対する消火効果の更なる向上に貢献 るものである。

 本発明の1つの集合型ミストノズルは、液 体を噴射するための複数のオリフィスを有す るオリフィス板を備えるとともに、その各々 のオリフィスに通じる渦室を構成する凹部、 その凹部に対して前述の液体の略回転方向に 向けて流入する流路を構成する溝、及びその 液体をその溝に導く第2導入口を前述の各々 オリフィスに連通するように配設された制 板と、その第2導入口に連通するように配設 れて液体の供給路となる開口部を有する流 板と、その開口部に液体を導入するための 1導入口を有する蓋板とを重ね合わせて形成 され、かつそのオリフィス板が、前述の各々 のオリフィスから噴射されるミストの噴射角 度が互いに交差するように形成されている。

 この集合型ミストノズルによれば、上述 オリフィス板、制御板、流路板、及び蓋板 、個別にエッチング又はレーザ加工又は打 き加工により容易に製作できるようになる め、ミストノズル全体としての製造が極め 簡単になり、コストダウンが図れる。また 例えば、制御板や、流路板の板数又はその 状を変更するだけで微粒化性能を簡単に変 できるため、要求される噴射条件に合った ストノズルを容易かつ安価に対応できる。 らに、前述の各々のオリフィスから噴射さ るミストの噴射角度が互いに交差すること より、噴射されたミストの直進性又は指向 が高まる。その結果、ミストの到達距離を 常に長くすることができる。

 また、本発明のもう1つの集合型ミストノ ズルは、液体を噴射するための複数のオリフ ィスを有するオリフィス板を備えるとともに 、その各々のオリフィスに通じる渦室を構成 する凹部、その凹部に対して前述の液体の略 回転方向に向けて流入する流路を構成する溝 、及びその液体をその溝に導く第2導入口を 述の各々のオリフィスに連通するように配 された制御板と、その第2導入口に連通する うに配設されてその第2導入口に液体を導入 するための第1導入口を有する蓋板とを重ね わせて形成され、かつそのオリフィス板が 前述の各々のオリフィスから噴射されるミ トの噴射角度が互いに交差するように形成 れている。

 この集合型ミストノズルによれば、上述 オリフィス板、制御板、及び蓋板が、個別 エッチング又はレーザ加工又は打抜き加工 より容易に製作できるようになるため、ミ トノズル全体としての製造が極めて簡単に り、コストダウンが図れる。また、例えば 制御板や、流路板の板数又はその形状を変 するだけで微粒化性能を簡単に変更できる め、要求される噴射条件に合ったミストノ ルを容易かつ安価に対応できる。また、上 の発明と比較して部品数が低減されている め、コストダウンが更に図られる。さらに 前述の各々のオリフィスから噴射されるミ トの噴射角度が互いに交差することにより 噴射されたミストの直進性又は指向性が高 る。その結果、ミストの到達距離を非常に くすることができる。

 また、本発明のもう1つの集合型ミストノ ズルは、液体を噴射するための複数のオリフ ィスを有するオリフィス板を備えるとともに 、その各々のオリフィスに通じる渦室を構成 する凹部、その凹部に対して前述の液体の略 回転方向に向けて流入する流路を構成する溝 、及びその液体をその溝に導く第2導入口を 述の各々のオリフィスに連通するように配 された制御板とを重ね合わせて形成され、 つそのオリフィス板が、前述の各々のオリ ィスから噴射されるミストの噴射角度が互 に交差するように形成されている。

 この集合型ミストノズルによれば、上述 オリフィス板、及び制御板が、個別にエッ ング又はレーザ加工又は打抜き加工により 易に製作できるようになるため、ミストノ ル全体としての製造が極めて簡単になり、 ストダウンが図れる。また、上述の発明と 較して部品数が低減されているため、コス ダウンが更に図られる。また、この集合型 ストノズルの構成を採用すれば、液体が満 された管状体の壁面の一部にこの構成を備 るだけでミストを噴射することができる。 言すれば、ミストノズルの配置の自在性が まる。

 また、本発明のもう1つの集合型ミストノ ズルは、液体を噴射するための複数のオリフ ィスを備えるとともに、その各々のオリフィ スに通じる渦室を構成する凹部、その凹部に 対して前述の液体の略回転方向に向けて流入 する流路を構成する溝、及びその液体をその 溝に導く第2導入口を前述の各々のオリフィ に連通するように配設された制御板と、そ 各々のオリフィス、その凹部、及びその溝 塞ぐ蓋板とを重ね合わせて形成され、かつ のオリフィス板が、前述の各々のオリフィ から噴射されるミストの噴射角度が互いに 差するように形成されている。

 この集合型ミストノズルによれば、上述 制御板が個別にエッチング又はレーザ加工 は打抜き加工により容易に製作できるよう なり、さらにオリフィス部と、渦室(凹部) び流路(溝)との位置合わせの困難さが解消さ れるため、ミストノズル全体としての製造が 極めて簡単になり、コストダウンが図れる。 また、上述の発明と比較して部品数が低減さ れているため、コストダウンが更に図られる 。

 尚、本発明において、「略回転方向」は 好ましくは、流入する液体が、渦室内で渦 形成している液体に角速度を与える又はそ 液体の角速度を維持する方向を意味する。

 本発明の1つの集合型ミストノズルによれ ば、その集合型ノズルを構成するオリフィス 板、制御板と、所望により流路板及び所望に より蓋板が、個別にエッチング又はレーザ加 工又は打抜き加工により容易に製作できる。 従って、ミストノズル全体としての製造が極 めて簡単になり、コストダウンが図れる。ま た、例えば制御板や流路板の板数や形状を変 更するだけで微粒化性能を簡単に変更できる ため、要求される噴射条件に合ったミストノ ズルを容易かつ安価に対応できる。

本実施形態における1つの集合型ミスト ノズルの分解斜視図である。 図1の各板を重ね合わせて構成した部分 縦断面図である。 図2の一部である単体のミストノズル 取り出してF方向(右方向)から見た平面図 本実施形態における集合型ミストノズ ルの制御板を示す平面図である。 図3Bの一部拡大図である。 各オリフィスの内径及び各オリフィス 間の間隔を説明する図である。 本実施形態における集合型ミストノズ ルを備えたミスト噴射装置の全体概観図であ る。 図4Aの一部(B領域)拡大図である。 図4AのC-C断面図である。 本実施形態における他の集合型ミスト ノズルを備えたミスト噴射装置の全体概観図 である。 図5Aの一部(X領域)拡大図である。 図5AのY-Y断面図である。 図5Cの一部(Z領域)拡大図である。 本実施形態における他の集合型ミスト ノズルを備えたミスト噴射装置の図5Dに相当 る図である。 本実施形態における他の集合型ミスト ズルを備えたミスト噴射装置の図2に相当す る図である。 本実施形態における1つの消火設備の全 体概観図である。 従来のミストノズルを示す縦断側面図 ある。 ミストの噴出角度を説明する図である

 つぎに、本発明の実施形態を、添付する 面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明 際し、全図にわたり、特に言及がない限り 共通する部分には共通する参照符号が付さ ている。また、図中、本実施形態の要素は ずしもスケール通りに示されていない。ま 、各図面を見やすくするために一部の符号 省略されうる。

 本実施形態の1つの集合型ミストノズルは 、複数のオリフィスを有するオリフィス板と 、制御板と、所望により流路板と、所望によ り蓋板とを重ね合わせて構成することにより 、容易かつ安価な方法で様々な噴射条件に対 応することができる。また、本実施形態の1 の集合型ミストノズルは、狭いスペースに 設置することが可能である。さらに加えて この集合型ミストノズル、又はこの集合型 ストノズルを管壁の一部に備えた管状体は 消火設備としても適している。以下の複数 実施形態は、かかる内容のより具体的な説 である。

<第1の実施形態>
 図1は、本実施形態の集合型ミストノズル100 の分解斜視図であり、オリフィス板1、制御 2、流路板3、及び蓋板4の四種類の板状体を している。図2は、図1の各板を重ね合わせて 構成した部分縦断面図であり、図3Aは、図2の 一部である単体のミストノズルを取り出して F方向(右方向)から見た平面図である。また、 図3Bは、本実施形態における集合型ミストノ ル100の制御板2を示す平面図であり、図3Cは 図3Bの一部拡大図である。

 本実施形態において、オリフィス板1は、 液体を噴射するための90個のオリフィス1aを している。また、制御板2は、オリフィス1a 通じる渦室を構成する凹部2aと、その凹部( 室)2a対して前述の液体が形成する渦の略回 方向に向けて流入する流路を構成するため 溝2bと、この溝(流路)2bへの第2導入口2cとを オリフィス1aに連通するように配設されてい る。この制御板2は、本実施形態では一体物 して形成されている。また、流路板3は、前 の第2導入口2cに連通するように配設されて 体の供給路となる開口部3aを有している。 板4は、開口部3aに液体を導入するための第1 入口4aを有している。尚、本実施形態のオ フィス板1、制御板2、流路板3、及び蓋板4の 質は、SUS304である。

 図3B,図3Cに示すように、制御板2に形成さ る複数の渦室(凹部)2a,・・・,2a、流路(溝部) 2b,・・・,2b、第2導入口2c,・・・,2cのうち、1 の第2導入口2cは、隣り合う最大で3つの流路 2b,2b,2bによって共有されている。また、本実 形態では、1つの渦室2aの中心と、その渦室2 aに隣り合う2つの渦室2a,2aの中心とを結ぶ線 正三角形を形成するように配置されている また、本実施形態では、渦室2a,・・・,2a、 び第2導入口2c,・・・,2cの内径は2mmである。 、図3Cでは、便宜上、1つの渦室2aの中心と その渦室2aに隣り合う2つの渦室2a,2aの中心と を結ぶ線が正三角形を形成されている様子を 示すため、補助線Aが描かれている。

 また、図3Dは、オリフィス板1と制御板2が重 ね合わされた状態でオリフィス板1側から観 したときの、本実施形態の集合型ミストノ ル100の一部の拡大図である。本図面には、 オリフィス1aの内径(図中のP 1 )及び各オリフィス間の間隔(図中のP 2 )が示されている。本実施形態の各オリフィ 1aの内径(P 1 )は、0.5mmである。また、各オリフィス間の間 隔(P 2 )は、9mmである。さらに、各オリフィス1aから 噴射されるミストの噴射角度は、70°である 従って、本実施形態の集合体ミストノズル10 0から噴射されるミストは、オリフィス板1の 面から6.5mm離れた位置において重なること なる。換言すれば、オリフィス板1は、各々 オリフィス1aから噴射されるミストの噴射 度が、オリフィス板1の表面から6.5mm離れた 置で互いに交差するように形成されている 尚、ミストノズルから噴射されるミストの 射角度とは、代表的には、図9に示す、ミス ノズル70から噴射される消火剤の飛行範囲 広がり角度θを意味する。尚、ミストノズル 70は、噴射角度の説明のための公知のミスト ズルである。

 上述のようにオリフィス1aの位置とその噴 角度が設定されることにより、集合体ミス ノズル100から噴射されたミストが重なり合 て流れることになるため、噴射されたミス の直進性又は指向性が大いに高まる。その 果、例えば、集合体ミストノズル100が消火 備として用いられた場合に、遠くに離れた 火対象、つまり火炎に対してもミストを到 させることができる。これは、消火設備が 炎の熱等の影響を免れるとともに、消火に わる人間の安全性を大きく高めることにな 。なお、噴射されたミストが、オリフィス 1の表面から100mmを超えて離れた位置で重な 合うと、ミストの直進性又は指向性が失わ る危険性が高まるため、好ましくない。他 、噴射されたミストが、オリフィス板1の表 から2mm未満離れた位置で重なり合うと、噴 された液体が微粒化される前、つまりミス 状になる前の液膜の状態同士が重なり合う とになるため、微粒化の進行の少なくとも 部が妨げられることになる。加えて、オリ ィス板1の表面から2mm未満離れた位置で重な り合うと、ミストの十分な噴射速度が得られ ないという問題も生じる危険性が高まる。他 方、ミストの直進性又は指向性を大きく高め るためには、上述の範囲において噴射された ミストが重なり合うがことが出来るように、 ミストの噴射角度が設定されることが望まし い。具体的には、各々のオリフィス間の間隔 (P 2 )が、5mm以上30mm以下であり、かつ、その噴射 度が、20°以上100°以下であれば、上述の範 におけるミストの十分な重なりが得られる

 ところで、上述の制御板2内に形成された ミストノズルの構成部材の単体(以下、単に 「ミストノズル単体」という)(2a,2b,2c)は、図 3Aに示すように渦室となる凹部2aに対して三 向から3つの流路となる溝2bを臨ませて構成 れているので、渦室(凹部2a)内に均一な角速 が得られて安定することによりオリフィス1 aからの噴射が均質になる。また、本実施形 では、流路板3を2枚重ねることによって開口 部3aの流路断面積が2倍になっている。

 上述の構造を有する四種類の板状体1,2,3,4 は、全てエッチング又はレーザー加工により 製作できるので、製造が簡単で安価に提供で きる。特に、製造の際のイニシャルコストの 低減に大きく寄与する。また、ミストノズル 単体(2a,2b,2c)の形状又は/及び寸法も細かく変 できるため、噴射されるミストの状態が異 るものを容易かつ安価に提供することがで る。

 ここで、図2に示すように、集合型ミスト ノズル100を一枚の平らな板状体として構成し た場合の液体の流れについて以下に説明する 。図1に示す蓋板4の第1導入口4aから入った液 は、流路板3の開口部3aを経由して制御板2の 第2導入口2cを通過した後、溝2bによって角速 を与えられて凹部2a内で旋回流となる。そ 後、オリフィス板1のオリフィス1aから液滴 微粒子となって噴射される。従って、これ 狭いスペースに設置すると、平板の板状体 スペースのみで90個のミストノズルを配設で きる。

 図2、及び図3A乃至図3Cに示すミストノズ 単体(2a,2b,2c)に着目すると、3つの第2導入口2c ,2c,2cから同様に液体が進入し、各溝2b,2b,2bに りそれぞれ角速度が与えられて凹部2aに送 込まれる結果、その液体が凹部2a内で旋回流 となる。従って、90個のミストノズル単体(2a, 2b,2c)の場合も同様に、凹部2a,・・・,2a内の液 体が旋回流となるため、90個のオリフィス1a らそれぞれ液滴の微粒子となって噴射され ことになる。

 本実施形態では、図1に示すように、ミスト ノズル群が上下の領域に二分されているため 、液体の流れも上下に二分されている。従っ て、蓋板4の上下の各第1導入口4aから分かれ 流路板3等に液体が流入するため、集合型ミ トノズル100の上下の各領域において均等な 射圧力を得ることができる。
<第2の実施形態>

 図4A乃至図4Cに示す装置は、本実施形態の 集合型ミストノズルを備えたミスト噴射装置 200である。ここで、図4Aは、その集合型ミス ノズルを備えたミスト噴射装置200の全体概 図である。図4Bは、図4Aの一部(B領域)拡大図 である。また、図4Cは、図4AのC-C断面図であ 。本実施形態では、液体の第2導入口5c、流 となる溝部5b、渦室となる凹部5a、及びオリ ィス5dが、一枚の板状体5から公知のエッチ グ技術によって形成されている。尚、本実 形態の板状体5の材質は、SUS304である。ここ で、板状体5は、第1の実施形態のように、オ フィス5dが形成された板状体と、第2導入口5 c、溝部5b、及び凹部5aが形成されたもう1つの 板状体とが接着又は接合されたものであって もよい。

 図4A乃至図4Cに示すように、本実施形態では 、一列に並んだミストノズル(5a,5b,5c,5d)が形 された板状体5は、オリフィス5dがパイプの 側になるように折り曲げられて接合される とにより、断面が略矩形の管状体に形成さ る。蓋板7は、第2導入口5cの一部を残してそ ぞれの単体のミストノズル(5a,5b,5c,5d)を塞ぐ ように板状体5と接合されている。この構造 より、第1の実施形態と同様、パイプ内部6の 液体は、第2導入口5cから溝部5bを経由して渦 となる凹部5aに送り込まれて旋回した後、 ストとしてオリフィス5dから噴射される。尚 、液体の清浄度が低い場合、オリフィス5dが 物によって塞がれるおそれがあるため、適 、金網状のストレーナ10がパイプ内部に配 される。
<第3の実施形態>

 図5A乃至図5Dに示す装置は、本実施形態の 集合型ミストノズルを備えたミスト噴射装置 300である。ここで、図5Aは、その集合型ミス ノズルを備えたミスト噴射装置300の全体概 図である。図5Bは、図5Aの一部(X領域)拡大図 である。また、図5Cは、図5AのY-Y断面図であ 。また、図5Dは、図5Cの一部(Z領域)拡大図で る。

 図5A乃至図5Dに示すように、本実施形態で は、オリフィス1aが形成されたオリフィス板8 と、液体の第2導入口2c、流路となる溝部2b、 び渦室となる凹部2aが形成された制御板9と 蓋板7によって単体のミストノズルが形成さ れている。オリフィス板8、制御板9、及び蓋 7は、第1の実施形態のように重ね合わされ 接着又は接合されたものである。尚、オリ ィス1a、第2導入口2c、溝部2b、及び凹部2aは 第1の実施形態と同様に、公知のエッチング 術又はレーザー加工によって形成されてい 。また、本実施形態の各板の材質は、第1の 実施形態と同じである。

 本実施形態では、図5Cに示すように、ミ トノズル(2a,2b,2c)が4列に並んだ板状体が、オ リフィス1aがパイプの外側になるように折り げられて接合されることにより、断面が略 六角形の管状体に形成されている。尚、図5 Cに示すとおり、各列のミストノズル群は、 面が略正六角形をなす管状体の4つの面に配 されている。また、蓋板7は、第2導入口2cの 一部を残してそれぞれの単体のミストノズル (2a,2b,2c)を塞ぐように制御板9と接合されてい 。この構造により、第1の実施形態と同様、 パイプ内部11の液体は、第2開口部2cから溝部2 bを経由して渦室となる凹部2aに送り込まれて 旋回した後、ミストとしてオリフィス1aから 射される。尚、液体の清浄度が低い場合、 リフィス5dが異物によって塞がれるおそれ あるため、適宜、金網状のストレーナ10がパ イプ内部に配設される。

 第2及び第3の実施形態のように、オリフ スをパイプの外側になるように板状体を折 曲げて接合することによって管状体に成形 れば、その全外周面の好みの方向(360度内に いて)に自在に噴射できる集合型ミストノズ ルを備えたミスト噴射装置が得られる。また 、上述の実施形態とは別に、板状体を湾曲さ せて構成すれば、その半円状外周面の好みの 角度の方向(180度内において)に自在に噴射で る集合型ミストノズルを備えたミスト噴射 置も得られる。このとき、前述のミスト噴 装置は、公知の種々の方法によってパイプ 、又は半円状に製造されうる。

 ところで、上記の第3の実施形態のミスト ノズルの代わりに、図5Eに示すような、蓋板7 が取り除かれた構成も採用されうる。管状体 (パイプ)が形成されると、そのパイプ内部(例 えば、第3の実施形態における11)が液体の流 となるため、図5Eのようなミストノズル(2a,2b ,2c)の構成であれば、蓋板7が特に必要とされ い。換言すれば、制御板9は蓋板7の機能を ねるように形成される。

 他方、機械的な強度を高めるなどの理由で 御板上に蓋板の接合を要する場合は、図6に 示すように、蓋板7の第1導入口7a(第1の実施形 態の4aに相当)と制御板9の第2導入口2cの形状 び配置をそれぞれ連通するように配設され 。換言すれば、第1の実施形態の集合型ミス ノズル100から流路板3が取り除かれた集積型 ミストノズルであっても、前述の内容に沿っ て配置すれば、本発明の効果の少なくとも一 部を発揮させることができる。
<第4の実施形態>

 図7は、本実施形態の集合型ミストノズル を備えた消火設備400の全体概観図である。本 実施形態の消火設備400は、第1の実施形態の 合型ミストノズル100の蓋板4における第1導入 口4aに配管が接続され、さらに、加圧ポンプ3 1と消火剤としての液体(例えば、水)の供給源 30が接続されている。この構成により、火災 発生したときに加圧ポンプ31によって消火 が集合型ミストノズル100に送り込まれ、そ 後、図7に示すように、消火剤は火炎40に対 てミストとして噴射される。

 本実施形態の消火設備400を用いてミスト 噴射を行ったところ、ミストノズル単体に るミストの噴射、あるいはミスト化されて ない液体の噴射の場合と比較して、消火剤( 水)の到達距離が約2倍又はそれ以上長くなる とが分かった。より具体的には、本実施形 の消火設備400を用いた場合、液体の圧力が0 .9MPaとしたときに、その到達距離は15mに達し 。また、噴霧量は12L/min.であったため、消 される液体量がミストではない液体の噴射 比べて非常に少量であることも確認された

 また、本実施形態の消火設備400による消 を行った際、オリフィス板1から約10m離れた 位置でそのミストの分散状況を確認したとこ ろ、噴射されたミストが直径約300mmの円状領 内に納まっていることが分かった。すなわ 、この噴射されたミストは、互いに重なり うことにより、高い直進性又は指向性を備 ていることが分かった。特に、本実施形態 は、そのミストの散逸が通常のミストに比 て大きく低減されているため、消火に対す ミストの無駄遣いが殆どされないという効 が確認された。従って、本実施形態の消火 備400は、そのような適切なミストの密度を 持した状態で遠方まで送り込むことができ ため、安全でかつ有用な消火設備であるこ が分かる。また、そのようなミストは消火 象の表面を十分に覆って消火することがで るため、非常に効率的である。また、本実 形態の消火設備400によって形成されたミス は、ミストではない液体の噴射と比べて対 物への衝撃力を格段に低減させることがで るため、消火後の対象物の破損を防ぐこと できる。

 このように、本実施形態の消火設備400を いれば、火炎から十分に離れた位置からミ トを噴射しても十分に消火活動に貢献しう ことが確認された。尚、本実施形態では、 を消火剤として用いたが、これに限定され い。人体への影響が大きくなると共に環境 の負荷は増えるが、消火能力を増大させる の代替消火剤も適用しうる。例えば、アル リ性強化液や中性強化液等の公知の消火薬 、界面活性剤、及びエタノール等のアルコ ル類の群から選ばれた少なくとも一種類を 加剤として含む水は、本実施形態及び上述 各変形例に適用しうる。但し、安全性と取 いの容易性の観点から、水を用いることが も好ましい。

 なお、上述の実施形態では集合型ミスト ズル100を用いて消火する場合の構成及び効 を説明したが、これに限定されない。例え 、その他の実施形態の集合型ミストノズル はミスト噴射装置を用いた場合であっても 噴射されたミストが、オリフィス板の表面 ら2mm以上100mm以下の範囲で重なり合う場合 、ミストの到達距離が従来とそれと比較し 大きく伸びる。また、上述の集合型ミスト ズル100以外の実施形態の集合型ミストノズ 又はミスト噴射装置は、適切な密度のミス を噴射させることもできる。

 ところで、上述の各実施形態では、ミス ノズル単体(2a,2b,2c)の形状として3個の溝2b,2b ,2bを用いて3方向から渦室に流入させる構成 採用されているが、これに限定されない。 えば、1個の溝2bを用いて1方向から、あるい 、2個の溝2b,2bを用いて2方向から液体を流入 としても良い。但し、均一な角速度を得ると いう観点、及び複雑過ぎる構造を避ける観点 から、3方向から渦室に流入させる構成が最 好ましい。

 また、上述の各実施形態では、流路板3を 二枚重ねて開口部3aの流路断面積を二倍にし ものを示したが、流路板3は一枚でも三枚で もそれ以上でも良い。

 また、第2及び第3の実施形態のように、 路板3は所望により省略することができる。 た、オリフィス板1のオリフィス1aの数は90 に限らず、適宜設定可能である。

 本実施例の集合型ミストノズルは、平ら 板状体をベースとするが、以上のように板 体を折り曲げて管状体に構成することもで 、また板状体を湾曲させて半円状に構成す ことも可能である。従って、設置対象スペ スの形状(特に狭いスペース)に自在に対応 て、所望の方向又は微粒化条件で自在にミ トを噴射することができる。また、特に管 体のものは、送液管としても併用できるた 、狭いスペースで使用する場合に特に効果 である。また、上述の第3の実施形態では、 面が略正六角形の管状体の4つの面に配設さ れていたが、これに限定されない。少なくと もその一面に前述の複数のミストノズルが配 設されることによって、本発明の少なくとも 一部の効果が発揮される。

 本発明は、例えば、消火用、農業用、又 粉塵除去や消臭等の空気清浄化用のミスト ズルとして広く利用されうる。特に、本発 は、消火用として極めて有用である。




 
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