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Patent Searching and Data


Title:
BARRIER UNIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/098907
Kind Code:
A1
Abstract:
A barrier unit which allows complete opening of a blade. The opening and closing type barrier unit is mounted on a camera to protect the lens of the camera. The barrier unit has a base having a circular tube section, a first ring pivotally provided to the periphery of the circular tube section, and first and second blades individually engaged with the ring and opened and closed in association with pivoting of the first ring. The first ring is, when either the first or second blade is fully open, further movable so that the other is movable in the direction in which the other is closed.

Inventors:
HIRABAYASHI KOICHIRO
KONISHI AKIO
Application Number:
PCT/JP2009/000512
Publication Date:
August 13, 2009
Filing Date:
February 09, 2009
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
HIRABAYASHI KOICHIRO
KONISHI AKIO
International Classes:
G03B11/04; G03B17/02
Foreign References:
JP2008033152A2008-02-14
JP2005070594A2005-03-17
JPH10319475A1998-12-04
JPH09211536A1997-08-15
JP2006018144A2006-01-19
JPH1068984A1998-03-10
Attorney, Agent or Firm:
OKUDA, Seiji (10th FloorOsaka Securities Exchange Bldg.,8-16, Kitahama 1-chome,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 41, JP)
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Claims:
 カメラのレンズを保護するために前記カメラに実装される開閉式のバリアユニットであって、
 円筒部を有する基盤と、
 前記円筒部の周囲に回動自在に設けられた第1のリングと、
 各々が前記リングと係合され、前記第1のリングの回動に連動して開閉される第1の羽根および第2の羽根と
 を有し、前記第1の羽根および第2の羽根のいずれか一方が完全に開状態であるときにおいて、前記第1のリングは、前記第1の羽根および第2の羽根の他方を開方向に移動させるように、さらに移動可能である、バリアユニット。
 前記円筒部の周囲に回動自在に設けられた第2のリングをさらに備え、
 前記第1及び第2のリング間には、前記第1のリングを前記第1の羽根及び第2の羽根が閉じられる方向に付勢する弾性体が設けられ、
 前記第1及び第2のリング間にはリング間係合部がさらに設けられ、
 前記係合部は、前記第1のリングにおける前記弾性体が設けられた位置の近傍に設けられている、請求項1に記載のバリアユニット。
 前記第1の羽根および第2の羽根のいずれか一方が完全に開状態であるときにおいて、前記第1のリングがさらに移動することにより、前記第1の羽根および第2の羽根の他方を完全に開状態にする、請求項2に記載のバリアユニット。
 カメラのレンズを保護するために前記カメラに実装される開閉式のバリアユニットであって、
 円筒部を有する基盤と、
 前記基盤に回動自在に設けられた第1及び第2の羽根と、
 前記円筒部に対して回動自在に設けられた第1のリングおよび第2のリングと
 を有し、
 前記第1のリングには、前記第1の羽根および前記第2の羽根とそれぞれ係合し、前記第1の羽根および前記第2の羽根をそれぞれ駆動するための第1の係合部および第2の係合部が設けられ、
 前記第1の係合部および前記第2の係合部を介して前記第1の羽根および前記第2の羽根が開く方向に前記第1のリングが回転するときの回転方向を開方向とし、
 前記第1及び第2の係合部を介して前記第1及び第2の羽根が閉じる方向に前記第1のリングが回転するときの回転方向を閉方向とするとき、
 前記第1のリングおよび前記第2のリングの間には、前記第1のリングを前記閉方向に付勢するために張架された第1の弾性体が設けられ、
 前記第1のリングおよび第2のリングの間にはリング間係合部が設けられ、
 前記基盤と前記第2のリングの間には、前記リング間係合部を介して前記第1のリングを前記閉方向に付勢するために張架された第2の弾性体が設けられ、
 前記第2のリングを回転駆動させることにより、前記リング間係合部を介して前記第1のリングが前記閉方向に回転して前記第1の羽根および前記第2の羽根を閉じ、
 前記第2のリングが駆動されない状態では、前記第1の羽根および前記第2の羽根は、前記第2の弾性体によって羽根が開状態にあり、
 前記第1のリングと前記基盤の円筒部の間に、前記第1のリングの回転方向と直角方向に間隙を設け、前記第1のリング上の前記第1の弾性体が掛けられた箇所の近傍に前記リング間係合部を1箇所のみ設けた、バリアユニット。
 前記基盤上の前記第1のリングおよび前記第2のリングの回動中心に対して、概180度対極の位置に前記第1の係合部および前記第2の係合部をそれぞれ設け、前記第1のリング上において前記第1の係合部および前記第2の係合部の中間位置近傍に前記リング間係合部を設けた、請求項4に記載のバリアユニット。
 前記リング間係合部に対して概180度対極の位置に、前記第2のリング上の前記第2の弾性体が取り付けられる、請求項5に記載のバリアユニット。
 前記請求項1~6のいずれかに記載のバリアユニットが実装されているカメラ。
Description:
バリアユニット

 本発明は、スティルカメラやビデオムー ーカメラのレンズ等を保護するために、レ ズ前面で開閉されるバリアユニットに関す 。

 近年、スティルカメラやビデオムービー メラは、小型、薄型化が進んでおり、それ に使用されるレンズ等を保護するためのバ アユニットも小型、薄型化が進んでいる。

 以下、図6~9を参照しながら、従来のバリ ユニットの一例を説明する。

 図6は従来のバリアユニットの部品構成を 表す上面斜視図であり、図7は従来のバリア ニットの部品構成を表す下面斜視図である

 従来のバリアユニットは、カバー1と、第 1の羽根2と、第2の羽根3と、基盤4と、第1のリ ング5と、第2のリング6と、第1のバネ7と、第2 のバネ8とを有している。

 第1及び第2の羽根2および3は、回転穴15,16 よって基盤4上の軸9,10に回転自在に取り付 られている。カバー1は、カバーに一体に弾 的に設けられたフック11が基盤4に設けられ フックストッパー12に係合することよって 第1、第2の羽根2,3を回動自在に所定の間隙を もってその間に挟み込んで基盤4と一体に取 付けられる。

 カバー1には開口部13が設けられている。 1及び第2のリング5,6は、基盤4の円筒部14に 転自在に取り付けられる。第1のリング5に設 けられたカムピン19,20は、第1及び第2の羽根 設けられた長穴17,18に係合し、羽根を回転駆 動する。

 第1のバネ7は、第1のリング5のバネかけ部 21と第2のリング6のバネかけ部22に張架される 。第2のバネ8は、第2のリング6のバネかけ部23 と基盤4のバネかけ部24に張架される。

 第2のリング6にはリング凸部25が設けられ ている。リング凸部25は、第1のリング5の切 欠き部26に挿入されて、組み立てられる。

 基盤4には開口部27が設けられている。

 また第2のリングにはカム部28が設けられ おり、図示されない駆動手段によってカム 28が付勢されることにより、第1、第2の羽根 2,3が閉まる方向(B方向)に、第2のリング6が駆 される。

 第1のバネ7によって第1、第2のリング5,6は 一体となっている。カム部28によって第2のリ ング6が閉まる方向(B方向)に駆動され、第1、 2の羽根2,3が閉じた後、さらに余裕をもって 第2のリング6が閉方向に回転駆動させられた 、第1のバネ7は伸びて、第2のリング6の第1 リング5に対する行き過ぎ量を回避する。

 図8は、従来のバリアユニットにおける、 第1、第2の羽根2,3の開状態を示す模式図であ 、図9は、第1、第2の羽根2,3の開状態におけ 羽根のガタつき時の模式図である。図8およ び9は、図6および7中のA方向から見た羽根開 態での部品構成を表している。

 図8において、第2のバネ8によって第2のリ ング6が、開方向(C方向)に付勢される。その 果、第2のリング6に設けられたリング凸部25 、第1のリング5の切り欠き部26を介して第1 リング5をC方向に駆動する。カムピン19は、 穴17を介して、第1の羽根2を開方向に付勢す る。第1の羽根2は、ストッパー29に押し付け れ、当接して止まる。ストッパー29は基盤4 に設けられている。こうして第1の羽根2が止 まることによって、第1のリング5の回転が止 り、もう一方のカムピン20の位置が決まる

 一方、第1のリング5がC方向に駆動される とにより、カムピン20が長穴18を介して、第 2の羽根3を開方向に付勢する。カムピン20の 置が決まると、それに対応して第2の羽根3の 位置が決まる。なお、第2の羽根3に対しても トッパー30が設けられている。ストッパー30 もまた、基盤4上に設けられている。

 なお、従来のバリアユニットは、他にも、 えば、特許文献1等に開示されている。

特開2004-258120号公報

 しかしながら、従来の構成では、羽根を じたとする位置に羽根を駆動した場合でも 開口部13上に羽根が飛び出す、いわゆる羽 閉じ不良を発生していた。

 通常、バリアユニットのような機構ユニ トにおいて、各部品が動作するためには、 れぞれ、動作、係合する部品間に隙間が必 である。例えば、第1の長穴17とカムピン19 第2の長穴18とカムピン20の間には隙間が必要 であり、隙間がなければ動作することが出来 ない。しかしながら、それらの隙間によって 各部品間には、ガタが生じる。

 羽根閉じ不良も、図9に示すように部品の ガタにより発生する。図9に示すように、カ ピン19を介して第1の長穴17によって第1の羽 2がストッパー29に付勢されている場合には 第1の羽根2の静止位置(完全に開いた状態に ける位置)はストッパー29によって決まる。 1の羽根2の位置が決まると第1のリング5の位 が決まり、カムピン20の位置が決まる。こ 時、カムピン20と第2の長穴18の間の隙間(ガ )の分だけ第2の羽根3がガタつく。その結果 第2の羽根3はストッパー30に対して付勢され (すなわち接触せず)、そのガタ分だけ、バ ア本体の姿勢差による羽根の自重等によっ 羽根は閉方向にガタつく。その結果、開口 13に羽根が飛び出してしまっていた。

 羽根閉じ不良は、第1の羽根2がストッパ に付勢され、第2の羽根3の位置にガタが発生 する場合以外にも発生し得る。たとえば、部 品の精度によっては、第2の羽根3がストッパ 30に付勢された場合には、第1の羽根2が開き きる前に第1のリング5の回転が止まり、第1の 羽根2の位置にガタが発生することもある。

 このように、各部品の精度をいくら向上 せても、どちらか一方の羽根が開ききった に、他方の羽根の位置にガタが発生する。 来のバリアユニットは、その機構構成上、 置本体の姿勢差や使用時の振動等によって 両方の羽根が確実に開ききらないという原 的な問題点を有していた。

 また、両方の羽根が確実に開ききらない とにより、外観上の見栄えが悪くなる。外 上の見栄えを可能な限りよくするためには 設計段階でそのガタをきわめて小さくし(た とえば0.02mm~0.05mm)、非常に高い精度で部品を 造し、かつ、組み付けを行わなければなら かった。

 本発明は上記従来の問題点を解決するた になされたものであり、その目的は、羽根 完全に開ききるバリアユニットを提供する とである。

 本発明のバリアユニットは、カメラのレ ズを保護するために前記カメラに実装され 開閉式のバリアユニットであって、円筒部 有する基盤と、前記円筒部の周囲に回動自 に設けられた第1のリングと、各々が前記リ ングと係合され、前記第1のリングの回動に 動して開閉される第1の羽根および第2の羽根 とを有し、前記第1の羽根および第2の羽根の ずれか一方が完全に開状態であるときにお て、前記第1のリングは、前記第1の羽根お び第2の羽根の他方を開方向に移動させるよ に、さらに移動可能である。

 前記バリアユニットは、前記円筒部の周 に回動自在に設けられた第2のリングをさら に備え、前記第1及び第2のリング間には、前 第1のリングを前記第1の羽根及び第2の羽根 閉じられる方向に付勢する弾性体が設けら 、前記第1及び第2のリング間にはリング間 合部がさらに設けられ、前記係合部は、前 第1のリングにおける前記弾性体が設けられ 位置の近傍に設けられていてもよい。

 前記第1の羽根および第2の羽根のいずれ 一方が完全に開状態であるときにおいて、 記第1のリングがさらに移動することにより 前記第1の羽根および第2の羽根の他方を完 に開状態にしてもよい。

 本発明のバリアユニットは、カメラのレ ズを保護するために前記カメラに実装され 開閉式のバリアユニットであって、円筒部 有する基盤と、前記基盤に回動自在に設け れた第1及び第2の羽根と、前記円筒部に対 て回動自在に設けられた第1のリングおよび 2のリングとを有し、前記第1のリングには 前記第1の羽根および前記第2の羽根とそれぞ れ係合し、前記第1の羽根および前記第2の羽 をそれぞれ駆動するための第1の係合部およ び第2の係合部が設けられ、前記第1の係合部 よび前記第2の係合部を介して前記第1の羽 および前記第2の羽根が開く方向に前記第1の リングが回転するときの回転方向を開方向と し、前記第1及び第2の係合部を介して前記第1 及び第2の羽根が閉じる方向に前記第1のリン が回転するときの回転方向を閉方向とする き、前記第1のリングおよび前記第2のリン の間には、前記第1のリングを前記閉方向に 勢するために張架された第1の弾性体が設け られ、前記第1のリングおよび第2のリングの にはリング間係合部が設けられ、前記基盤 前記第2のリングの間には、前記リング間係 合部を介して前記第1のリングを前記閉方向 付勢するために張架された第2の弾性体が設 られ、前記第2のリングを回転駆動させるこ とにより、前記リング間係合部を介して前記 第1のリングが前記閉方向に回転して前記第1 羽根および前記第2の羽根を閉じ、前記第2 リングが駆動されない状態では、前記第1の 根および前記第2の羽根は、前記第2の弾性 によって羽根が開状態にあり、前記第1のリ グと前記基盤の円筒部の間に、前記第1のリ ングの回転方向と直角方向に間隙を設け、前 記第1のリング上の前記第1の弾性体が掛けら た箇所の近傍に前記リング間係合部を1箇所 のみ設けている。

 前記基盤上の前記第1のリングおよび前記 第2のリングの回動中心に対して、概180度対 の位置に前記第1の係合部および前記第2の係 合部をそれぞれ設け、前記第1のリング上に いて前記第1の係合部および前記第2の係合部 の中間位置近傍に前記リング間係合部を設け られていてもよい。

 前記リング間係合部に対して概180度対極 位置に、前記第2のリング上の前記第2の弾 体が取り付けられてもよい。

 本発明によるカメラには、上述のいずれ のバリアユニットが実装されている。

 本発明のバリアユニットによれば、2枚の 羽根の一方が開状態において、羽根と係合さ れたリングが、その係合点を中心としてさら に回転可能である。これにより、2枚の羽根 どちらもストッパーに当接する定位置まで 実に付勢され、バリアユニット、またはバ アユニットが実装された装置の姿勢差や、 用時の振動等によっても羽根の開き残り不 を発生することがなくなる。

バリアユニット50の部品構成を表す上 斜視図である。 バリアユニット50の部品構成を表す下 斜視図である。 バリアユニット50における、第1、第2の 羽根2,3の開状態を示す模式図である。 バリアユニット50の羽根開状態におい 羽根に付勢される力を表す模式図である。 バリアユニット50の羽根開状態におい 羽根に付勢される力を表す模式図である。 従来のバリアユニットの部品構成を表 上面斜視図である。 従来のバリアユニットの部品構成を表 下面斜視図である。 従来のバリアユニットにおける、第1、 第2の羽根2,3の開状態を示す模式図である。 第1、第2の羽根2,3の開状態における羽 のガタつき時の模式図である。

符号の説明

 1 カバー
 2 第1の羽根
 3 第2の羽根
 4 基盤
 5 第1のリング
 6 第2のリング
 7 第1のバネ
 8 第2のバネ
 19,20 カムピン
 17,18 長穴
 21,22,23,24 バネかけ部
 25a リング凸部
 26b 切り欠き部

 以下、添付の図面を参照しながら、本発 によるバリアユニットの実施形態を説明す 。

 図1は、本発明のバリアユニット50の部品 成を表す上面斜視図であり、図2は本発明の バリアユニット50の部品構成を表す下面斜視 である。

 図1、2において、バリアユニット50は、カ バー1と、第1の羽根2と、第2の羽根3と、基盤4 と、第1のリング5と、第2のリング6と、第1の ネ7と、第2のバネ8とを有している。

 第1及び第2の羽根2および3は、たとえばバ リアユニット50がカメラに実装されたときに そのカメラのレンズを保護するために設け れている。当該カメラを用いた撮影時には 1及び第2の羽根2および3は開き、非撮影時( とえば電源オフ時)には第1及び第2の羽根2お び3は閉じる。

 第1及び第2の羽根2および3は、回転穴15,16 よって基盤4上の軸9,10に回転自在に取り付 られている。カバー1は、カバー1に一体に弾 性的に設けられたフック11が基盤4に設けられ たフックストッパー12に係合することよって 第1、第2の羽根2,3を回動自在に所定の間隙 もってその間に挟み込んで基盤4と一体に取 付けられる。

 カバー1は、第1及び第2の羽根2および3が いているときに、それらを保護するために けられている。

 カバー1には開口部13が設けられている。 1及び第2のリング5,6は、基盤4の円筒部14に 転自在に取り付けられる。第1のリング5に設 けられたカムピン19,20は、第1及び第2の羽根 設けられた長穴17,18に係合し、羽根を回転駆 動する。

 第1のバネ7は、第1のリング5のバネかけ部 21と第2のリング6のバネかけ部22に張架される 。第2のバネ8は、第2のリング6のバネかけ部23 と基盤4のバネかけ部24に張架される。

 第2のリング6にはリング凸部25aが設けら ている。リング凸部25aは第1のリング5の切り 欠き部26aに挿入されて、組み立てられる。

 基盤4には開口部27が設けられている。基 4はカバー1と対向して設けられる。このと 、被写体像が、基盤4の開口部27およびカバ 1の開口部13を通過するよう、開口部27および 開口部13も対向して設けられる。これにより 被写体像をレンズに導くための光路が形成 れる。

 第2のリング6にはカム部28が設けられてお り、図示されない駆動手段によって、カム部 28が付勢されることにより、第1、第2の羽根2, 3が閉まる方向(B方向)に、第2のリング6が駆動 される。

 第1のバネ7によって第1、第2のリング5,6は 一体となっている。第2のリング6が閉まる方 (B方向)にカム部28によって駆動され、第1、 2の羽根2,3が閉じた後、さらに余裕をもって 第2のリング6が閉方向に回転駆動させられた 、第1のバネ7は伸びて、第2のリング6の第1 リング5に対する行き過ぎ量を回避する。

 第2のバネ8によって、第2のリング6が開方 向に付勢され、リング凸部25aおよび切り欠き 部26を介して第1のリング5が駆動される。カ ピン19は、第1の羽根2の長穴17を介して、第1 羽根2を開方向に付勢する。第1の羽根2は、 トッパー29に押し付けられ、当接して止ま 。

 図3は、本実施形態によるバリアユニット 50における、第1、第2の羽根2,3の開状態を示 模式図である。図3は、いずれも、図1および 2中のA方向から見た羽根開状態での部品構成 表している。

 図2に関連して上述したように、本実施形 態では、基盤の円筒部14に対して、第1及び第 2のリング5,6が回転自在に係合している。そ て図3に示す通り、第2のリング6の内径32に対 して第1のリング5の内径33が所定量大きく設 されている。その結果、第1のリング5と基盤 4の円筒部14(図2)との間には、第1のリング5の 転方向と直角方向に間隙31が設けられてい 。

 ここで、図3に示す本実施形態の構成と、 図8に示す従来例の構成とを対比する。

 図8に示す従来例によれば、第1のリング5 内径と、第2のリング6の内径とが、実質的 一致している。これは、たとえば図8のリン 凸部25周辺において、第2のリング6の内径を 示す破線と、第1のリング5の内径を示す実線 が概ね一致している点から明らかである。

 一方、図3に示す本実施形態の構成では、 上述のように、第2のリング6の内径32よりも 1のリング5の内径33が大きく設定されており 両者は一致しない。これは、第1のリング5 基盤4の円筒部14(図2)との間に第2のリング6と 基盤の円筒部14との間の間隙よりも大きな間 31が設けられているためである。

 また、図3に示す本実施形態の構成では、 第1及び第2の羽根が係合されている第1のリン グ5上のバネかけ部21の近傍に第1のリング5お び第2のリング6の係合部であるリング凸部25 a,切り欠き部26aが設けられている。これに対 、図8に示す従来例では、第1及び第2の羽根 係合されている第1のリング5上のバネかけ 21の近傍には、第1のリング5および第2のリン グ6は互いに係合していない。よって、本実 形態におけるリング凸部25,切り欠き部26に相 当する構成は設けられていない。

 本実施形態においては、第1の羽根2およ 第2の羽根3のうちの一方がストッパーに当接 する定位置まで付勢されたとき(すなわち一 の羽根が完全に開状態になったとき)、リン と羽根との係合点を中心として、第1のリン グがさらに回動可能になっている。上述した 間隙31が存在することにより、第1のリングが 間隙31に相当する距離だけ、さらに移動でき ためである。

 また、第1及び第2の羽根が係合されてい 第1のリング5上のバネかけ近傍に第1のリン と第2のリングの係合部であるリング凸部25a, 切り欠き部26aが設けられているため、他方の 羽根が、さらに開く方向に移動することが可 能になる。

 この間隙31の大きさは、一方の羽根が対 するストッパーに当接する定位置まで付勢 れた時において、他方の羽根と他方のスト パーとの間に設計上想定される距離以上で る。これにより、第1の羽根2および第2の羽 3がいずれもストッパーに当接する定位置ま 確実に付勢され、装置本体の姿勢差や、使 時の振動等にかかわらず、第1の羽根2およ 第2の羽根3をいずれも完全に開ききることが 可能になる。

 以下、図3に示す本実施形態の構成を説明 する。

 図3の上方に記載されているように、第1 バネ7を取り付けるための、第1のリング5上 バネかけ部21近傍には、第1のリング5の切り き部26aと第2のリング6上のリング凸部25aと 配置されている。

 次に、基盤4上の第1及び第2のリング5,6の 動中心Fを、右から左へと通る直径に着目す る。この直径上には、第1の羽根2の長穴17お び第1のリング5上のカムピン19の組と、第2の 羽根3の長穴18および第1のリング5上のカムピ 20の組がそれぞれ配置されている。なお、 ずしも同じ直径上に位置する必要はない。 動中心Fをはさんで、概ね180度対極の位置に 穴17および18が配置され、カムピン19および2 0が配置されていればよい。

 第1のリング5上における、カムピン19およ び20の中間位置近傍(図3の上方)には、第1のリ ング5の切り欠き部26aおよび第2のリング6上の リング凸部25aが配置されている。また、切り 欠き部26aとリング凸部25aに対して、回動中心 Fをはさんで、概ね180度対極の位置には、第2 リング6上の第2のバネ8を取り付けるための ネかけ部23が配置されている。

 次に、図4および5を参照しながら、本実 形態によるバリアユニット50の羽根が開いた 状態において、羽根に付勢される力およびそ の力に基づくモーメントを説明する。力のモ ーメントを考える際には、支点の位置を特定 する必要がある。支点の位置は、第1の羽根2 よび第2の羽根3のいずれが先に、ストッパ 29および30のいずれに押し付けられるかによ て変化する。本願明細書では、支点が異な 場合の力のモーメントを説明するため、図4 および図5に分けている。

 図4、5はバリアユニット50の羽根開状態に おいて羽根に付勢される力を表す模式図であ る。図4および5もまた、図1および2中のA方向 ら見た羽根開状態での部品構成を表してい 。

 図4において、図下方の第2のバネ8により 破線で示す第2のリング6が、開方向(C方向) 付勢され、図上方のリング凸部25aおよび切 欠き部26aを介して、実線で示す第1のリング5 をC方向に駆動する。カムピン19は、長穴17を して、第1の羽根2を開方向(C方向)に付勢す 。第1の羽根2は、ストッパー29に押し付けら 、当接して止まる。

 この状態では、第1のリング5には、第1の ネ7から受ける力P1、および、第2のリング6 のリング凸部25aから受ける力P3がそれぞれ作 用している。一方、第2のリング6には、第2の リング6のバネかけ部22が第1のバネ7から受け 力P1の反力、第2のバネ8から受ける力P2、お び、第1のリング5から受ける力P3の反力が作 用している。従って、第2のリング6がリング 部25aを介して第1のリング5を付勢する力P3は 、第1のバネ7から受ける力P1の反力と第2のバ 8から受ける力P2との合力となる。

 力P1の方向に対して垂直な方向に関して カムピン19から長穴17の当接点34から力P1の作 用点までの距離をL1とする。また、力P3の方 に対して垂直な方向に関して、カムピン19か ら力P3の作用点までの距離をL2とする。

 このとき、第1のリング5には、当接点34を中 心として2つの力のモーメントが作用する。 なわち、B方向に作用する
              P1×L1
のモーメントと、C方向に作用する
              P3×L2
のモーメントである。

 いま、バネかけ部21近傍に第1のリング5の切 り欠き部26aと第2のリング6上のリング凸部25a 配置されているため、
              L1≒L2
であり、
 P1×L1<(P1+P2)×L2、つまり、P1×L1<P3×L2
となる。よって、
           P3×L2-P1×L1
の合成モーメントによって、第1のリング5は 間隙31の量だけ、当接点34を中心としてD方 に回転移動する。これにより、第1のリング5 上のカムピン20は第2の羽根3の長穴18を、第2 羽根3が開く方向に付勢する。この付勢力に って、第2の羽根3はストッパー30に当接し、 ガタなく、完全に第2の羽根3が開く位置で停 することになる。

 図4では、第1の羽根2が先行してストッパ 29に付勢される状態を説明した。しかしな ら、部品の精度によっては、第2の羽根3が先 行してストッパー30に付勢されることがある そこで、次に図5を参照しながら、このとき の羽根に付勢される力を説明する。

 図5において、図下方の第2のバネ8により 破線で示す第2のリング6が、開方向(C方向) 付勢され、図上方のリング凸部25a、切り欠 部26aを介して、実線で示す第1のリング5をC 向(C方向)に駆動する。カムピン20は、長穴18 介して、第2の羽根3を開方向(C方向)に付勢 る。第2の羽根3は、ストッパー30に押し付け れ、当接して止まる。

 この状態では、第1のリング5には、第1の ネ7から受ける力P1、および、第2のリング6 のリング凸部25aから受ける力P3がそれぞれ作 用している。一方、第2のリング6には、第1の バネ7から受ける力P1の反力、第2のバネ8から ける力P2、および、第1のリング5から受ける 力P3の反力が作用している。従って、第2のリ ング6がリング凸部25aを介して第1のリングを 勢する力P2は、第1のバネ7から受ける力P1の 力と第2のバネ8から受ける力P2との合力とな る。

 力P1の方向に対して垂直な方向に関して カムピン20と長穴18の当接点35から力P1の作用 点までの距離をL3とする。また、力P3の方向 対して垂直な方向に関して、P3までの距離を L4とする。

 このとき、第1のリング5には、当接点35を中 心として2つの力のモーメントが作用する。 なわち、B方向に作用する
              P1×L3
のモーメントと、C方向に作用する
              P3×L4
のモーメントである。

 いま、バネかけ部21近傍に第1のリング5の切 り欠き部26aと第2のリング6上のリング凸部25a 配置されているため、
              L3≒L4
であり、
           P1×L3<P3×L4
となるため、
           P3×L4-P1×L3
の合成モーメントによって、第1のリング5は 間隙31の量だけ、当接点35を中心としてE方 に回転移動する。これにより、第1のリング5 上のカムピン19は第1の羽根2の長穴17を、第1 羽根2が開く方向に付勢する。この付勢力に って、第1の羽根2はストッパー29に当接し、 ガタなく、完全に第1の羽根2が開く位置で停 することになる。

 本実施形態によれば、第1のリング5の内 と基盤4の円筒部14のガタを従来よりもはる に大きく出来る。たとえば、従来ではガタ 0.02mm~0.05mm程度に抑える必要があった。一方 本発明の例では、ガタを0.2~0.3mm程度に抑え ばよい。

 従来と比較すると、本発明では精度のオ ダーを一桁大きくできるため、組み付けの 度、および、精度検査も容易となり、歩留 りを大幅に向上させることができる。

 また、従来のようにガタを小さくすると 異物等の浸入によって動作不良が発生しや くなるが、本願のようにガタを大きくする とが出来ると、多少の異物が浸入しても動 不良が発生しにくくなる。

 また、バリアの羽根の開閉動作途中の第1 のリング5および第2のリング6と、基盤の円筒 部14との関係において、従来例および本願で 共に、第1及び第2のリングはリング間係合 であるリング凸部25、切り欠き部26が当接し 状態で、一体となって基盤の円筒部を中心 回転する。しかしながら、従来例では、リ グ間係合部が第1のバネ7が設けられた位置 近傍に設けられていないため、リング間係 部を中心として第1のバネ7の張力によって、 基盤の円筒部を第1及び第2のリングが互いに み込むモーメントが発生する。これによっ 、基盤の円筒部と、第1及び第2のリングの に摺動負荷が発生し、滑らかな羽根の開閉 作を阻害していた。

 本願では、リング間係合部であるリング 部25a、切り欠き部26aが第1のバネ7が設けら た位置の近傍に設けられているため、リン 間係合部を中心として第1のバネ7の張力によ って、基盤4の円筒部14を第1及び第2のリング 互いに挟み込むモーメントがほとんど発生 ない。これによって、基盤4の円筒部14と、 1及び第2のリングの間に摺動負荷が発生せ 、滑らかな羽根の開閉動作を実現すること 出来る。

 なお、本実施形態では、第1のバネ7およ 第2のバネ8を利用したバリアユニットを説明 したが、バネは例である。ゴムなどの他の弾 性体を利用してもよい。

 本発明は、スティルカメラやビデオムー ーカメラのレンズ等を保護するために、使 されるバリアユニットに適用可能である。