Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
BONDING APPARATUS AND BONDING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072348
Kind Code:
A1
Abstract:
A bonding apparatus (10) is provided with a chamber (12) whose inside is kept under inert gas atmosphere; a first plasma torch (20) which is attached to the chamber (12) for performing surface treatment to a pad and an electrode by applying a gas brought into the plasma state to a substrate (41) and a semiconductor chip (42) placed inside the chamber (12); a second plasma torch (30), which is attached to the chamber (12) for performing surface treatment to an initial ball (19) or a wire (18) by applying the gas brought into the plasma state to the initial ball (19) or the wire (18) at the leading end of a capillary (17) positioned in the chamber (12); and a bonding processing section (100) for bonding the surface-treated initial ball (19) and the wire (18) to the surface-treated pad and electrode in the chamber (12). Thus, cleaning of the surfaces of the electrode, the pad and the wire can be effectively performed.

Inventors:
MAEDA TORU (JP)
UTANO TETSUYA (JP)
TERAMOTO AKINOBU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068248
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
October 07, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
SHINKAWA KK (JP)
UNIV TOHOKU (JP)
MAEDA TORU (JP)
UTANO TETSUYA (JP)
TERAMOTO AKINOBU (JP)
International Classes:
H01L21/60
Foreign References:
JP2007012909A2007-01-18
JPH06132343A1994-05-13
JPH02112246A1990-04-24
JP2007012910A2007-01-18
JPS6355946A1988-03-10
JPH04196333A1992-07-16
Attorney, Agent or Firm:
YOSHIDA, Kenji et al. (Kichijoji-honcho 1-chomeMusashino-shi, Tokyo 04, JP)
Download PDF:
Claims:
 ボンディングツールに挿通したワイヤによってボンディング対象にボンディング処理を行うボンディング装置であって、
 内部を不活性ガス雰囲気に保持するチャンバと、
 チャンバに取付けられ、プラズマ化したガスをチャンバ内に置かれたボンディング対象に照射してボンディング対象の表面処理を行う第1のプラズマトーチと、
 チャンバに取付けられ、プラズマ化したガスをチャンバ内に位置するボンディングツール先端のイニシャルボールとワイヤのいずれか一方又は両方に照射してイニシャルボールとワイヤのいずれか一方又は両方の表面処理を行う第2のプラズマトーチと、
 表面処理されたボンディング対象に表面処理されたイニシャルボールとワイヤのいずれか一方又は両方をチャンバ内でボンディングするボンディング処理部と、
 を備えることを特徴とするボンディング装置。
 請求の範囲1に記載のボンディング装置において、
 チャンバは架台に取り付けられ、
 ボンディング処理部は、ボンディング対象のボンディング面に沿った方向にボンディング対象を移動させるステージと、ボンディング対象に接離する方向にボンディングツールを移動させるボンディングヘッドとを含むこと、
 を特徴とするボンディング装置。
 請求の範囲1に記載のボンディング装置であって、
 プラズマ化したガスは、希ガスと水素との混合ガスをプラズマ化したものであること、
 を特徴とするボンディング装置。
 請求の範囲1に記載のボンディング装置であって、
 プラズマ化した希ガスに水素を混入する混入ノズルを備えること、
 を特徴とするボンディング装置。
 ボンディングツールに挿通したワイヤによってボンディング対象にボンディング処理を行うボンディング方法であって、
 内部を不活性ガス雰囲気に保持するチャンバに取付けられた第1のプラズマトーチによってプラズマ化したガスをチャンバ内に置かれたボンディング対象に照射してボンディング対象の表面処理を行う第1の表面処理工程と、
 チャンバに取付けられた第2のプラズマトーチによってプラズマ化したガスをチャンバ内に位置するボンディングツール先端のイニシャルボールとワイヤのいずれか一方又は両方に照射してイニシャルボールとワイヤのいずれか一方又は両方の表面処理を行う第2の表面処理工程と、
 表面処理されたボンディング対象に表面処理されたイニシャルボールとワイヤのいずれか一方又は両方をチャンバ内でボンディングするボンディング工程と、
 を備えることを特徴とするボンディング方法。
 請求の範囲5に記載のボンディング方法であって、
 希ガスと水素との混合ガスをプラズマ化すること、
 を特徴とするボンディング方法。
 請求の範囲5に記載のボンディング方法であって、
 第1、第2の表面処理工程は、それぞれプラズマ化した希ガスに水素を混入して、ボンディング対象と、イニシャルボールとワイヤのいずれか一方又は両方と、に照射すること、
 を特徴とするボンディング方法。
Description:
ボンディング装置及びボンディ グ方法

 本発明は、ボンディング装置の構造及び のボンディング装置を用いるボンディング 法に関する。

 半導体チップの電極部のパッドと回路基 の電極との間を金属細線のワイヤで接続す ワイヤボンディング装置において、パッド は電極にワイヤを超音波あるいは熱圧着に って接続する際には、パッド又は電極の表 状態がボンディング品質にとって重要とな 。つまり、パッド或いは電極の金属層表面 汚染、水分或いは異物の付着があると、パ ド或いは電極とワイヤとの間で良好な電気 接合を行うことができず、また機械的接合 度も弱くなってしまうという問題が発生す 。そこで、ボンディング処理を行う前に、 ッド或いは電極の汚染、水分或いは異物を 去する表面処理が行われることが多い。

 従来、このような金属表面の汚染、或い 異物の除去を行う表面処理は、水分除去溶 、有機物汚染除去溶剤をそれぞれ接合する 属表面に向かってスプレーした後、不活性 ス雰囲気で乾燥、除電するウェット洗浄が いられていた。しかし、このようなウェッ 洗浄を行う装置は洗浄液の供給、排出、廃 処理が必要なため、装置全体が大型となっ しまいワイヤボンディング装置に組み込み くいという問題があった。

 そこで、溶剤を用いず、ドライ状態で金 表面の洗浄を行う方法として、金属表面に ラズマを照射して洗浄を行う方法が提案さ ている。例えば、特許文献1には、半導体チ ップのパッド表面にアルゴンガスのプラズマ を照射して金属表面を洗浄する方法が提案さ れている。また、特許文献1には、良好なボ ディングを行うために、ワイヤをスパーク よってボールに成形する際にスパーク電圧 電流を調整して結晶粒を大径化させ、ボー を軟らかくしてから半導体チップのパッド 押圧して接合する方法が提案されている。 の方法はボールを軟らかくすることによっ 、パッドに押圧した際のボールの変形を大 くし、変形によってボール形成の際にボー 表面に形成される酸化膜や付着物による殻 破り、金属の新生面を露出させ、その新生 を洗浄されたパッド表面に押圧することに って良好なボンディングを行おうとするも である。

 また、特許文献2には、半導体チップをリ ードフレームあるいは基板にフリップチップ 実装する際に、リードフレームあるいは基板 の表面の電極にアルゴンガスのプラズマを照 射して洗浄を行うと共に、半導体チップの電 極上に形成されたスタッドバンプの表面にレ ーザーを照射し、スタッドバンプの結晶粒を 大径化してスタッドバンプを軟らかくし、ス タッドバンプを電極に押圧する方法が提案さ れている。この方法は、スタッドバンプがリ ードフレームあるいは基板の電極に押圧され た際の変形を大きくし、この変形によってス タッドバンプ表面の酸化膜や付着物による殻 を破り金属の新生面を露出させ、その新生面 を洗浄されたパッド表面に押圧することによ って良好なボンディングを行おうとするもの である。

 また、特許文献3には、マイクロアークに よってキャピラリ先端に延出したワイヤをボ ールに成形し、ボールが溶融状態のままパッ ドにボンディングすることによって超音波を 使わずに少ない荷重でワイヤをパッドにボン ディングする方法、及び電極の金属表面にア ルゴンのマイクロプラズマアークを照射して 金属表面の洗浄を行った後、電極にワイヤを ボンディングする方法が提案されている。

特開2006-332152号公報

特開2006-332151号公報

特開2001-68500号公報

 特許文献1又は2に記載された従来技術は ボール又はスタッドバンプを軟らかくし、 ール又はスタッドバンプが電極面に押し付 られる際に表面の酸化膜や付着物の殻が破 るようにして金属の新生面が電極面に接触 きるようにすることにより良好なボンディ グを行おうとする方法であり、表面の酸化 の或いは付着物を除去するものではない。 のため、特許文献1又は2に記載された従来技 術では、ボール又はスタッドバンプ表面の酸 化膜や付着物の殻はボンディングの際に金属 表面とボール或いはスタッドバンプとの間に 挟まれてしまい、良好な接合を行うことがで きない場合がある。

 また、特許文献1から3に記載された従来 術では、半導体チップのパッド或いはリー フレーム又は基板の電極の表面については ラズマ照射によって洗浄が行えるものの、 ッド或いは電極にボンディングされるボー 又はワイヤの洗浄が行えず、ボール又はワ ヤ表面の付着物によって良好な接合ができ い場合がある。

 本発明は、ボンディング対象及びイニシ ルボール、ワイヤ双方の表面処理を効果的 行うことを目的とする。

 本発明によるボンディング装置は、ボン ィングツールに挿通したワイヤによってボ ディング対象にボンディング処理を行うボ ディング装置であって、内部を不活性ガス 囲気に保持するチャンバと、チャンバに取 けられ、プラズマ化したガスをチャンバ内 置かれたボンディング対象に照射してボン ィング対象の表面処理を行う第1のプラズマ トーチと、チャンバに取付けられ、プラズマ 化したガスをチャンバ内に位置するボンディ ングツール先端のイニシャルボールとワイヤ のいずれか一方又は両方に照射してイニシャ ルボールとワイヤのいずれか一方又は両方の 表面処理を行う第2のプラズマトーチと、表 処理されたボンディング対象に表面処理さ たイニシャルボールとワイヤのいずれか一 又は両方をチャンバ内でボンディングする ンディング処理部と、を備えることを特徴 する。

 本発明によるボンディング装置において チャンバは架台に取り付けられ、ボンディ グ処理部は、ボンディング対象のボンディ グ面に沿った方向にボンディング対象を移 させるステージと、ボンディング対象に接 する方向にボンディングツールを移動させ ボンディングヘッドとを含むこと、として 好適であるし、プラズマ化したガスは、希 スと水素との混合ガスをプラズマ化したも であること、としても好適であるし、プラ マ化した希ガスに水素を混入する混入ノズ を備えること、としても好適である。

 本発明によるボンディング方法は、ボン ィングツールに挿通したワイヤによってボ ディング対象にボンディング処理を行うボ ディング方法であって、内部を不活性ガス 囲気に保持するチャンバに取付けられた第1 のプラズマトーチによってプラズマ化したガ スをチャンバ内に置かれたボンディング対象 に照射してボンディング対象の表面処理を行 う第1の表面処理工程と、チャンバに取付け れた第2のプラズマトーチによってプラズマ したガスをチャンバ内に位置するボンディ グツール先端のイニシャルボールとワイヤ いずれか一方又は両方に照射してイニシャ ボールとワイヤのいずれか一方又は両方の 面処理を行う第2の表面処理工程と、表面処 理されたボンディング対象に表面処理された イニシャルボールとワイヤのいずれか一方又 は両方をチャンバ内でボンディングするボン ディング工程と、を備えることを特徴とする 。また、本発明によるボンディング方法にお いて、希ガスと水素との混合ガスをプラズマ 化すること、としても好適であるし、第1、 2の表面処理工程は、それぞれプラズマ化し 希ガスに水素を混入して、ボンディング対 と、イニシャルボールとワイヤのいずれか 方又は両方と、に照射すること、としても 適である。

 本発明は、ボンディング対象及びイニシ ルボール、ワイヤ双方の表面処理を効果的 行うことができるという効果を奏する。

本発明の実施形態のボンディング装置 構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態のボンディング装置 構成を示す断面図である。 本発明の実施形態のボンディング装置 おいて、第1のプラズマトーチの構成とプラ ズマ化したガスの照射を示す斜視図である。 本発明の実施形態のボンディング装置 おいて、第2のプラズマトーチでプラズマ化 したガスをイニシャルボールに照射する状態 を示す斜視図である。 本発明の実施形態のボンディング装置 おいて、第2の表面処理工程を示す説明図で ある。 本発明の実施形態のボンディング装置 おいて、パッドへのボンディング工程を示 説明図である。 本発明の実施形態のボンディング装置 おいて、ワイヤ繰り出しを示す説明図であ 。 本発明の実施形態のボンディング装置 おいて、ワイヤルーピングを示す説明図で る。 本発明の実施形態のボンディング装置 おいて、電極へのボンディング工程を示す 明図である。 本発明の実施形態のボンディング装置 において、水素混入ノズルを備えるプラズマ トーチの構成とプラズマ化したガスの照射を 示す斜視図である。

符号の説明

 10 ボンディング装置、11 架台、12 チャ バ、12a,12b 上面板、13 ボンディングステー ジ、14 搬送路、15 ボンディングヘッド、16  ボンディングアーム、17 キャピラリ、18 ワ ヤ、19 イニシャルボール、19a 圧着ボール 20 第1のプラズマトーチ、21,31 先端部、22,3 2 外部電極、23,33 ガス導入管、24,34 ガス配 、25,35 電線、26,36 噴流、27 洗浄位置、28,3 8 内部電極、30 第2のプラズマトーチ、41 基 板、42 半導体チップ、43 パッド、44 電極、 51 入口スロット、52 出口スロット、53 供給 スタック、54 製品スタック、55 キャピラリ 孔、60 プラズマ用ガス供給部、61 混合ボ クス、62 アルゴンガスボンベ、63 水素ガス ボンベ、64,65 接続配管、66 プラズマ用ガス 給管、67,68 水素混入ノズル、70 高周波電 供給部、71 整合回路、72 高周波電源、73  周波電力接続線、74 高周波電力出力線、80  制御部、100 ボンディング処理部。

 以下、本発明の好適な実施形態について 面を参照しながら説明する。図1に示すよう に、本実施形態のボンディング装置10は、架 11と、架台11の上に取り付けられたボンディ ングステージ13と、ボンディング対象である 面に半導体チップ42が取り付けられた基板41 を図中のX方向に向けて搬送する搬送路14と、 ボンディングツールであるキャピラリ17と、 ャピラリ17が取り付けられたボンディング ーム16と、架台11に固定され、ボンディング ーム16を駆動するボンディングヘッド15と、 架台11に取り付けられ、ボンディングステー 13と搬送路14とを囲むチャンバ12と、チャン 12に取り付けられた第1のプラズマトーチ20 、2つの第2のプラズマトーチ30と、各プラズ トーチ20,30とにプラズマ用ガスを供給する ラズマ用ガス供給部60と、各プラズマトーチ 20,30にプラズマ発生用の高周波電力を供給す 高周波電力供給部70と、ボンディングヘッ 15とプラズマ用ガス供給部60と高周波電力供 部70と搬送路14とボンディングステージ13が 続され、各要素を一体として制御する制御 80と、図2に示すように、搬送路14に半導体 ップ42が表面に取り付けられた基板41を供給 る供給スタック53と、ボンディングステー 13でボンディング処理の終了した基板41をス ックする製品スタック54とを備えている。

 ボンディングステージ13は、ボンディン を行うボンディング面の表面に基板41を固定 する真空吸着孔を備え、図示しない真空装置 によって真空吸着孔を真空とすることによっ てボンディング面に基板41を吸着固定する。 た、図1に示すようにボンディングステージ 13は、XY方向駆動機構によって基板41のボンデ ィング面に沿って図中のXY方向に移動するよ 構成されている。搬送路14は、搬送方向の 側で基板41を支持し、図2に示す供給スタッ 53から製品スタック54に向かって図中のX方向 に基板41を搬送すると共に、図1に示すように 、搬送路14の途中にある洗浄位置27に基板41を 停止させ、また洗浄位置27からボンディング テージ13に基板41を移動させ、或いはボンデ ィングステージ13から製品スタック54に基板41 を搬送する。

 ボンディングヘッド15は、内部にボンデ ングアーム16を揺動駆動して、ボンディング アーム16の先端をボンディングステージ13に 着固定された基板41の接離方向であるZ方向 駆動するZ方向モータが設けられている。ボ ディングアーム16のボンディングステージ13 に向かう先端にはボンディングツールである キャピラリ17が取り付けられている。キャピ リ17の先端側は先端に向かって細くなるテ パ形状で、根元側は円筒形状であり、円筒 分でボンディングアーム16に取り付けられて いる。キャピラリ17は、その中心に貫通孔を し、貫通孔には金製の細線であるワイヤ18 挿通されている。キャピラリ17の先端から延 出したワイヤ18の先端にはスパーク等によっ イニシャルボール19が形成される。ボンデ ングヘッド15とボンディングアーム16とキャ ラリ17とボンディングステージ13とは基板41 基板41に取り付けられた半導体チップ42との 間をワイヤ18で接続するボンディング処理部1 00を構成する。

 図1及び図2に示すようにチャンバ12は、架 台11に取り付けられ、ボンディングステージ1 3と搬送路14とを囲む段差の有る箱形形状で、 供給スタック53からチャンバ12内部の搬送路14 に供給される基板41が入る側の側板には入口 ロット51が設けられ、チャンバ12の搬送路14 らボンディング処理の終了した製品を製品 タック54に排出する側の側板には出口スロ ト52が設けられている。また、チャンバ12の ンディングステージ13を囲む側の上面板12a 、ボンディングステージ13とボンディングア ーム16との間に設けられ、上面板12aにはボン ィングアーム16に取り付けられたキャピラ 17が貫通するキャピラリ用孔55が設けられて る。ボンディングステージ13よりも搬送路14 の搬送方向上流側にある洗浄位置27を覆う上 板12bは上面板12aと段差を持って配置されて る。

 図1及び図2に示すように、チャンバ12の洗 浄位置27側の上面板12bにはプラズマ化したガ を洗浄位置27に停止している基板41に照射す る第1のプラズマトーチ20が洗浄位置27に停止 た基板41に対して略垂直となるように取り けられている。第1のプラズマトーチ20は、 ャンバ12内にあって、プラズマ化したガスが 噴出する開口を有する先端部21と、プラズマ ス発生用の高周波電力が供給される外部電 22と、プラズマ用ガスが導入されるガス導 管23とを備え、ガス導入管23は上面板12bを貫 してチャンバ12外部に突出し、ガス導入管23 に接続されたガス配管24によってプラズマ用 ス供給部60に接続され、外部電極22は上面板 12bを貫通する電線25によって高周波電力供給 70に接続されている。

 図1及び図2に示すように、チャンバ12のボ ンディングステージ13側の上面板12aには、キ ピラリ用孔55の両側に対向するように2つの 2のプラズマトーチ30が設けられている。各 2のプラズマトーチ30はチャンバ12の内部に ンディングステージ13のボンディング面に略 平行で、プラズマ化したガスが噴出する先端 部31はキャピラリ17先端に成形されたイニシ ルボール19に向かうように取り付けられてい る。また、第2のプラズマトーチ30は、プラズ マガス発生用の高周波電力が供給される外部 電極32と、プラズマ用ガスが導入されるガス 入管33とを備えている。ガス導入管33はチャ ンバ12の内部で屈曲し上面板12aを貫通してチ ンバ12の外部に突出し、ガス導入管33に接続 されたガス配管34によってプラズマ用ガス供 部60に接続され、外部電極32は上面板12bを貫 通する電線35によって高周波電力供給部70に 続されている。

 チャンバ12には図示しない不活性ガス供 装置が接続され、チャンバ12内に不活性ガス を供給している。不活性ガスとしては、窒素 などが用いられる。チャンバ12内に供給され 不活性ガスは入口スロット51、出口スロッ 52或いはキャピラリ用孔55から流出し、これ の開口部から外気がチャンバ12内に浸入す ことを防止し、チャンバ12の内部を不活性ガ ス雰囲気に保持する。また、入口、出口スロ ット51,52に蓋を取り付けて不活性ガスの流出 抑制するよう構成しても良い。

 図3に示すように、第1のプラズマトーチ20 は、絶縁体からなる円筒形状で先端の開口か らプラズマ化したガスを噴出する先端部21と 先端部21の外部に設けられた円筒形状の外 電極22と、先端部21に接続され、導電性材料 構成された円筒形状のガス導入管23と、ガ 導入管23の内部に設けられ、一端がガス導入 管23の内面に接触し、他端が先端部21の内部 延びる内部電極28とを備えている。ガス導入 管23は電気的に接地されている。プラズマ用 ス供給部60は、プラズマの源となるガスを 給する機能を有し、具体的には、還元処理 ガスを希ガスに混合するための混合ボック 61と、希ガス源としてのアルゴンガスが充填 されたアルゴンガスボンベ62と還元処理用の 素ガスが充填された水素ガスボンベ63と各 スボンベ62,63と混合ボックス61とを接続する 続配管64,65とプラズマ用ガスを供給するプ ズマ用ガス供給管66とを備えている。プラズ マ用ガス供給管66はガス配管24によってガス 入管23に接続されている。本実施形態では、 希ガスとしてアルゴンガスを用いることとし て説明するが、窒素ガスなどを用いてもよい 。

 図3に示すように、高周波電力供給部70は 第1のプラズマトーチ20の外部電極22にプラ マの発生を維持するための高周波電力を供 するもので、整合回路71と高周波電源72とを えている。整合回路71は外部電極22に高周波 電力を供給する際の電力反射を抑制するため の回路で、例えばLCR共振回路などが用いられ る。高周波電源72は例えば100Mzから500MHz等の 波数の電源を用いることができる。供給す 電力の大きさは、プラズマ用ガス供給部60か ら供給されるプラズマ用ガスの種類、流量、 プラズマの安定性を考慮して決定される。高 周波電源72の制御は制御部80によって行われ 。高周波電源72と整合回路71は高周波電力接 線73によって接続され、高周波電力は整合 路71から高周波電力出力線74を通って電線25 出力される。

 図3に示すように、第1のプラズマトーチ20 は、内部電極28、接地されたガス導入管23と 部電極22との間に高周波電力を通電すること によってガス導入管23から導入されたガスを ラズマ化し、プラズマ化したガスを先端部2 1の開口から基板41と基板の上に取り付けられ ている半導体チップ42に向かって照射する。 3中のクロスハッチングした領域はプラズマ 化したガスの噴流26を示す。図3に示すように 、先端部21から噴出したプラズマ化したガス 噴流26は、基板41と半導体チップ42に向かっ 広がるように噴出し、半導体チップ42の表 に形成されているパッド43と基板41の上に形 されている電極44のボンディングする領域 カバーしている。このため、基板41を洗浄位 置27に停止させ、第1のプラズマトーチ20によ てプラズマ化したガスを照射すると、半導 チップ42の各パッド43と基板41の各電極44と 同時に表面処理することができる。本実施 態では、第1のプラズマトーチ20は1本で各パ ド43と電極44をカバーすることとして説明し たが、第1のプラズマトーチ20を複数本設ける ようにしても良いし、第1のプラズマトーチ20 からプラズマ化したガスを基板41、半導体チ プ42に向けて照射した状態で基板41を移動さ せて各パッド43,電極44の表面処理を行うよう 構成してもよい。

 図4に示すように、第2のプラズマトーチ30 は、第1のプラズマトーチ20と同様、絶縁体か らなる円筒形状で先端の開口からプラズマ化 したガスの噴流36を噴出する先端部31と、先 部31の外部に設けられた円筒形状の外部電極 32と、先端部31に接続され、導電性材料で構 された円筒形状のガス導入管33と、ガス導入 管33の内部に設けられ、一端がガス導入管33 内面に接触し、他端が先端部31の内部に延び る内部電極38とを備えている。ガス導入管33 図3に示したプラズマ用ガス供給部60に接続 れ、外部電極32は高周波電力供給部70に接続 れている。また、ガス導入管33は接地され いる。2つの第2のプラズマトーチ30は、内部 極38、接地されたガス導入管33と外部電極32 の間に高周波電力を通電することによって ス導入管33に導入されたプラズマ用ガスを ラズマ化し、プラズマ化したガスを先端部31 の開口からキャピラリ17の先端に延出したイ シャルボール19に向かって照射する。

 以上のように構成されたボンディング装 10によって基板41表面の電極44、半導体チッ 42表面のパッド43、イニシャルボール19、ワ ヤ18の表面処理工程とボンディング工程と ついて説明する。

 図2に示すように、供給スタック53にスト クされている基板41は入口スロット51から搬 送路14に供給される。基板41には前の工程で 導体チップ42が取り付けられている。制御部 80は搬送路14によって基板41を不活性ガス雰囲 気に保持されたチャンバ12の内部に導入し、 1のプラズマトーチ20の取り付けられている 浄位置27まで移動させる。基板41を洗浄位置 27まで移動させると、制御部80は、第1の表面 理工程を行う。制御部80は、第1のプラズマ ーチ20にプラズマ用ガス供給部60からプラズ マ用ガスを供給すると共に、外部電極22に高 波電力供給部70から高周波電力を供給し、 1のプラズマトーチ20の内部でプラズマ用ガ をプラズマ化し、図3に示した様にプラズマ したガスを基板41の電極44の表面と半導体チ ップ42のパッド43の表面とに向かって噴出さ 、パッド43と電極44の表面処理を行う。この 、常時プラズマ化したガスを噴出させても いし、基板又は半導体チップごとに噴出さ るようにしてもよい。プラズマ化したガス チャンバ12内部の不活性ガス雰囲気の中で ッド43と電極44の表面に照射され、パッド43 電極44表面の汚染、水分或いは異物を除去し 、清浄表面とする。また、プラズマ用ガスに は還元ガスとしての水素が混合されているの で、パッド43と電極44表面の酸化膜の除去も 時に行う。所定の時間だけ第1のプラズマト チ20からのプラズマ化したガスの照射を行 と、制御部80は第1の表面処理工程を終了す 。

 制御部80は、第1の表面処理工程を終了す と、搬送路14によって基板41をボンディング ステージ13の上に搬送し、ボンディングステ ジ13の真空吸着孔を真空として基板41をボン ディングステージ13のボンディング面に吸着 定する。制御部80は、図示しないスパーク 置によってキャピラリ17の先端から延出する ワイヤ18をイニシャルボール19に成形する。 して、ボンディングヘッド15内部のZ方向モ タを駆動して、形成したイニシャルボール19 の位置が不活性ガス雰囲気に保持されている チャンバ12の内部であって、第2のプラズマト ーチ30から噴出したプラズマ化したガスが当 る位置に調整する。

 図5に示すように、イニシャルボール19の さの調整が終了したら、制御部80は、2つの 2のプラズマトーチ30にプラズマ用ガス供給 60からプラズマ用ガスを供給すると共に、 部電極32に高周波電力供給部70から高周波電 を供給し、第2のプラズマトーチ30の内部で ラズマ用ガスをプラズマ化し、プラズマ化 たガスをイニシャルボール19の側面に向か て噴出させ、イニシャルボール19表面の表面 処理を行う。プラズマ化したガスはチャンバ 12内部の不活性ガス雰囲気の中でイニシャル ール19の表面に対向する2方向から照射され イニシャルボール19表面の汚染、水分或い 異物を除去し、清浄表面とする。また、プ ズマ用ガスには還元ガスとしての水素が混 されているので、スパークによってイニシ ルボール19を成形した際に表面に成形された 酸化膜の除去も同時に行う。所定の時間だけ 第2のプラズマトーチ30からのプラズマ化した ガスの照射を行うと、制御部80は第2の表面処 理工程を終了する。

 第1の表面処理工程、第2の表面処理工程 も不活性ガス雰囲気に保持されたチャンバ12 の内部で行われているため、プラズマ化した ガスの照射によって表面処理したパッド43,電 極44の表面やイニシャルボール19の表面は清 な状態を保っている。また、プラズマ化し ガスを照射することによって金属表面が活 化され、接合しやすい状態となっている。

 図6に示すように、制御部80は、第2の表面 処理工程を終了すると、ボンディング工程を 開始する。表面に半導体チップ42の取り付け れた基板41をボンディング面に吸着してい ボンディングステージ13は、制御部80の指令 よって、1次ボンディングしようとするパッ ド43の上にキャピラリ17の中心が来るようにXY 方向に移動する。そして、パッド43の位置が ャピラリ17の中心位置になったら、制御部80 はボンディングステージ13のXY方向の移動を 止し、ボンディングヘッド15のZ方向モータ 駆動してボンディングアーム16を下動させ、 キャピラリ17をボンディングステージ13に向 て降下させる。そして、キャピラリ17の先端 のイニシャルボール19をパッド43に押し付け 。イニシャルボール19はパッド43に押し付け れると変形して圧着ボール19aとなってワイ 18とパッド43の接合が行われる。この接合は 、不活性ガスの雰囲気を保持しているチャン バ12の中で行われ、パッド43とイニシャルボ ル19の各表面が清浄で活性のある状態で行わ れるので、超音波加振或いはパッド43の加熱 用いなくとも良好なボンディングを行うこ ができる。このボンディング工程中、第2の プラズマトーチ30からのプラズマ化したガス 照射は継続して行ってもよいし、ボンディ グ工程中は停止していてもよい。

 図7に示す様に、パッド43へのイニシャル ール19のボンディングが終了したら、制御 80は、ボンディングヘッド15のZ方向モータを 駆動してキャピラリ17の先端からワイヤ18を り出しながらキャピラリ先端のワイヤ18に第 2のプラズマトーチ30から噴出するプラズマ化 したガスが当たる高さまで上昇させる。そし て、制御部80は、第2のプラズマトーチ30から プラズマ化したガスの照射を行い、繰り出 れたワイヤ18の表面処理を行う。

 図8に示す様に、キャピラリ17が所定の高 まで上昇したらキャピラリ17の先端からワ ヤ18を繰り出しながらボンディングステージ 13をXY方向に移動させて2次ボンディングしよ とする電極44の上にキャピラリ17の中心が来 るようにワイヤ18をルーピングする。ルーピ グの際、キャピラリ17の先端に繰り出され ワイヤ18は第2のプラズマトーチ30から噴出す るプラズマ化したガスの中を通った状態とな るので、繰り出されたワイヤ18の表面は連続 に洗浄、表面処理される。

 図9に示すように、キャピラリ17の中心が2 次ボンディングしようとする電極44の上に来 と、制御部80は、ボンディングステージ13の 移動を停止し、ボンディングヘッド15のZ方向 モータを駆動してボンディングアーム16を下 させ、キャピラリ17をボンディングステー 13に向けて降下させてキャピラリ17の先端に り出したワイヤ18を電極44に押し付けてワイ ヤ18と電極44を接合する。この接合は、不活 ガス雰囲気を保持しているチャンバ12の中で 行われ、電極44とワイヤ18双方の各表面が清 で活性のある状態で行われるので、超音波 振或いは電極44の加熱を用いなくとも良好な ボンディングを行うことができる。

 以上説明したように、本実施形態のボン ィング装置10は、不活性ガス雰囲気のチャ バ12の中で第1のプラズマトーチ20によってパ ッド43と電極44との表面処理を行った後、チ ンバ12の中でボンディングステージ13に移動 、チャンバ12の中でイニシャルボール19の表 面処理を行った後、チャンバ12の中で表面処 されたパッド43に表面処理されたイニシャ ボール19を押し付けて接合するので、パッド 43、イニシャルボール19双方の表面を清浄で 性のある状態でボンディングすることがで 、良好な接合を行うことができるという効 を奏する。また、清浄で活性のある表面同 の接合となるので、超音波加振や加熱を行 なくとも良好な接合をすることができるこ から、超音波振動や加熱によって半導体チ プ42の受けるダメージを抑制することができ るという効果を奏する。

 本実施形態のボンディング装置10は、イ シャルボール19を接合したパッド43からワイ 18を第2のプラズマトーチ30によって表面処 しながら2次ボンディングする電極44の上に ーピングして、表面処理されたワイヤ18を表 面処理された電極44に押し付けて接合するの 、ワイヤ18の電極44への接合の際も、電極44 表面処理された面にワイヤ18の表面処理さ た面を接合するので、電極44、ワイヤ18双方 表面が清浄で活性のある状態でボンディン することができ、良好な接合を行うことが きるという効果を奏する。また、清浄で活 のある表面同士の接合となるので、超音波 振や加熱を行わなくとも良好な接合をする とができ、簡便にボンディングを行うこと できるという効果を奏する。

 また、本実施形態のボンディング装置10 は、プラズマ用ガスに還元ガスである水素 スを混合しているので、プラズマ化したガ を照射することによって表面の汚染、水分 いは異物の除去に加えて表面の酸化皮膜の 去も同時に行うことができるという効果を する。

 以上述べたように、本実施形態のボンデ ング装置10は、ボンディング対象及びイニ ャルボール19、ワイヤ18双方の表面処理を効 的に行うことができ、良好な接合を行うこ ができるという効果を奏する。

 本実施形態の第1、第2のプラズマトーチ20 ,30は、希ガスと水素ガスとを混合ボックス61 混合した混合ガスをプラズマ化して対象に 射するものとして説明したが、プラズマ化 た希ガスに水素ガスを混入したものとして 良い。図10に示すように、ガス導入管23,33に は希ガスを導入し、内部電極28,38、ガス導入 23,33と外部電極22,32との間に高周波電力を通 電することによってガス導入管23,33から導入 れた希ガスをプラズマ化し、先端部21,31に けた水素混入ノズル67からプラズマ化した希 ガスに水素ガスを混入させて先端部21,31の各 口からプラズマ化した希ガスに水素ガスを 入させたガスを噴出させるようにしてもよ 。また、図10に示すように、各開口から噴 したプラズマ化した希ガスの各噴流26,36に延 びてプラズマ化した希ガスに水素ガスを混入 させるような水素混入ノズル68としてもよい

 以上説明した本実施形態では、プラズマ 源となるガスとしてアルゴンなどの希ガス 用いることとして説明したが、希ガスに換 て窒素をプラズマの源となるガスとして用 ることとしても良い。また、水素ガスを希 スに混合させてからプラズマ化したり、プ ズマ化した希ガスに水素混入ノズル67,68か 水素ガスを混入させたりすることとして説 したが、水素ガスの代わりに酸素ガスを混 或いは混入させることとしても良い。酸素 スを混入させる場合には、図10で説明した水 素混入ノズル67,68と同様の形状の酸素混入ノ ルから酸素をプラズマ化したガスに混入さ ることができる。このように酸素を混入さ ることによって表面処理を行う基板41表面 電極44、半導体チップ42表面のパッド43、イ シャルボール19、ワイヤ18表面の有機物汚染 除去効果を向上させることができる。

 また、本実施形態では、基板41の電極44に ワイヤ18をボンディングする場合について説 したが、本発明は、リードフレームのリー にワイヤ18をボンディングする場合にも適 することができる。

 本実施形態では、ワイヤ18の繰り出し、 ーピングの際に第2のプラズマトーチ30によ てワイヤ18の表面処理を行うこととして説明 したが、ワイヤ18の表面が清浄な状態であれ 、ワイヤ18の繰り出し、ルーピングの際の イヤ18の表面処理を省略してもよい。この場 合には、ワイヤ18の繰り出し高さは第2のプラ ズマトーチ30のプラズマ化したガスの当たる さよりも低い高さまでの繰り出しでよく、 イヤループの高さを低くすることができる