Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
CIRCUIT DEVICE DRIVING METHOD AND CIRCUIT DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122581
Kind Code:
A1
Abstract:
A driving method of a circuit device which comprises a cold cathode electron emission element (21), a MOS transistor (11) in which either of a source region (11s) and a drain region (11d) thereof is electrically connected to one electrode (211) of the cold cathode electron emission element, a first voltage source (71) electrically connected to another electrode (212) of the cold cathode electron emission element, and a second voltage source (72) electrically connected to a semiconductor well region (11w) in which the MOS transistor is formed. The driving method of the circuit device comprising a step of, while forming an electron emission section (21a) within the cold cathode electron emission element, outputting a first potential signal from the first voltage source as well as a second potential signal from the second voltage source, which is different from the first potential signal, so as to allow forward current to flow within a pn junction between the semiconductor well region and the either region (source or drain).

Inventors:
OTSUKA MASASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/056692
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
April 03, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
PIONEER CORP (JP)
PIONEER MICRO TECHNOLOGY CORP (JP)
OTSUKA MASASHI (JP)
International Classes:
H01J9/02; H01J1/312; H01J1/316
Foreign References:
JPH06176686A1994-06-24
JPH09259745A1997-10-03
JPH08255559A1996-10-01
JPH0992129A1997-04-04
JPH09219164A1997-08-19
JP2005228556A2005-08-25
Attorney, Agent or Firm:
EGAMI, Tatsuo et al. (JP)
Tatsuo Egami (JP)
Download PDF:
Claims:
 冷陰極電子放出素子と、ソース領域及びドレイン領域のうち一方の領域が、前記冷陰極電子放出素子の一の電極に電気的に接続されたMOSトランジスタと、前記冷陰極電子放出素子の他の電極に電気的に接続された第1電圧源と、前記MOSトランジスタが形成された半導体ウェル領域に電気的に接続された第2電圧源とを備える回路装置の駆動方法であって、
 前記冷陰極電子放出素子に電子放出部が形成される際に、前記半導体ウェル領域及び前記一方の領域間におけるpn接合部に順方向電流が流れるように、前記第1電圧源から第1電位信号が出力されると共に、前記第2電圧源から前記第1電位信号とは異なる第2電位信号が出力される電子放出部形成工程を備える回路装置の駆動方法。
 前記電子放出部が形成された冷陰極電子放出素子を駆動する際に、前記ソース領域及び前記ドレイン領域間に電流が流れるように、前記第1電圧源から第3電位信号が出力されると共に、前記第2電圧源から第4電位信号が出力される駆動工程を更に備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の回路装置の駆動方法。
 前記冷陰極電子放出素子は、表面導電型電子放出素子であり、
 前記MOSトランジスタは、N型MOSトランジスタである
 ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の回路装置の駆動方法。
 前記冷陰極電子放出素子は、高効率電子放出素子であり、
 前記MOSトランジスタは、P型MOSトランジスタである
 ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の回路装置の駆動方法。
 冷陰極電子放出素子と、
 ソース領域及びドレイン領域のうち一方の領域が、前記冷陰極電子放出素子の一の電極に電気的に接続されたMOSトランジスタと、
 前記冷陰極電子放出素子の他の電極に電気的に接続された第1電圧源と、
 前記MOSトランジスタが形成された半導体ウェル領域に電気的に接続された第2電圧源と、
 前記ソース領域及び前記ドレイン領域のうち他方の領域に電気的に接続されたスイッチ手段と
 を備え、
 前記MOSトランジスタの少なくとも一部は、前記冷陰極電子放出素子に電子放出部が形成される際に、ダイオードの少なくとも一部として機能する
 ことを特徴とする回路装置。
Description:
回路装置の駆動方法及び回路装

 本発明は、例えば高効率電子放出素子(Hig h Efficiency Electron-Emission Device:HEED)、表面導 型電子放出素子(Surface-conduction Electron-emitter Display:SED)等の電子放出素子に電気的に接続 れた回路装置を駆動する駆動方法及び回路 置の技術分野に関する。

 この種の駆動方法として、例えば、基板 イアス回路を有する半導体集積回路におい 、待機モード時に、MOSトランジスタに基板 イアスを印加して、MOSトランジスタの閾値 上昇させることによりリーク電流を低減し 動作モード時に、MOSトランジスタに基板バ アスを印加せずに、MOSトランジスタの閾値 低下させることにより高速動作を可能にす 技術が提案されている(特許文献1及び2参照) 。

 或いは、デジタル回路を構成する複数のM OSFETからなるMOS回路において、MOSFETの動作に 響を与えないことを条件として、MOSFETが形 される半導体基板、又は半導体ウェル領域 ソース領域間のpn接合が順方向電圧となる うに、半導体基板、又は半導体ウェル領域 バックバイアス電圧を印加して、高速動作 ために必要なドレイン電流を得る技術が提 されている(特許文献3参照)。

 また、この種の駆動方法が用いられる回 装置の製造方法として、例えば、表面伝導 電子放出素子に電子放出部を形成する際に 表面伝導型電子放出素子に直列に接続され ダイオード素子を介して、電子放出部を形 する通電フォーミング処理を行う製造方法 提案されている(特許文献4参照)。また、こ 種の駆動方法が用いられる回路装置として 高効率電子放出素子に電気的に接続された MOSFETを含む素子駆動回路が提案されている( 特許文献5参照)。

特開平5-108194号公報

国際公開WO97/32399号公報

国際公開WO00/45437号公報

特開平8-180799号公報

特開2005-228556号公報

 この種の駆動方法が用いられる回路装置 より、電子放出素子に電子放出部を形成す 際には、該電子放出素子に対して高電圧を 加しなければならない。このため、電子放 部を形成する際に、特許文献1乃至特許文献 3、及び特許文献5に開示された駆動用のMOSFET 介すると、該MOSFETの耐電圧を確保するため 、微細化又は小型化を図ることが困難にな という技術的問題点がある。或いは、駆動 のMOSFETの微細化又は小型化に起因して、十 な耐電圧を確保することができず、電子放 部が形成されない可能性があるという技術 問題点がある。他方、特許文献4に開示され た技術では、別途ダイオードを形成しなけれ ばならないので、小型化を図ることが困難に なると共に、製造コストが増加する可能性が あるという技術的問題点がある。

 本発明は、例えば上記問題点に鑑みてな れたものであり、電子放出素子に電子放出 を適切に形成しつつ、回路装置の小型化を ることができる回路装置の駆動方法及び回 装置を提供することを課題とする。

 本発明の回路装置の駆動方法は、上記課 を解決するために、冷陰極電子放出素子と ソース領域及びドレイン領域のうち一方の 域が、前記冷陰極電子放出素子の一の電極 電気的に接続されたMOSトランジスタと、前 冷陰極電子放出素子の他の電極に電気的に 続された第1電圧源と、前記MOSトランジスタ が形成された半導体ウェル領域に電気的に接 続された第2電圧源とを備える回路装置の駆 方法であって、前記冷陰極電子放出素子に 子放出部が形成される際に、前記半導体ウ ル領域及び前記一方の領域間におけるpn接合 部に順方向電流が流れるように、前記第1電 源から第1電位信号が出力されると共に、前 第2電圧源から前記第1電位信号とは異なる 2電位信号が出力される電子放出部形成工程 備える。

 本発明の回路装置の駆動方法によれば、 路装置は、例えばHEED、SED等の冷陰極電子放 出素子と、ソース領域及びドレイン領域のう ち一方の領域が、冷陰極電子放出素子の一の 電極に電気的に接続されたMOSトランジスタと 、冷陰極電子放出素子の他の電極に電気的に 接続された第1電圧源と、MOSトランジスタが 成された半導体ウェル領域に電気的に接続 れた第2電圧源とを備える。

 尚、本発明に係る「MOSトランジスタ」は 例えば高電圧用MOSトランジスタ、低電圧用M OSトランジスタ、DDD構造MOSトランジスタ、片 LOCOS構造MOSトランジスタ、両側LOCOS構造MOSト ランジスタ等である。

 冷陰極電子放出素子に電子放出素子を形 する際に、電子放出部形成工程において、 導体ウェル領域及び前記一方の領域間にお るpn接合部に順方向電流が流れるように、 1電圧源から第1電位信号が出力されると共に 、第2電圧源から第1電位信号とは異なる第2電 位信号が出力される。ここに、「冷陰極電子 放出素子に電子放出部が形成される際」とは 、冷陰極電子放出素子に電子放出部が形成さ れる時に限らず、形成された電子放出部内部 の絶縁体層部分の表面又は内部に存在する導 電性の微細構造が成長又は増大させられる時 を含んでよい。

 本願発明者の研究によれば、冷陰極電子 出素子の製造プロセスにおいて、冷陰極電 放出素子(厳密には、冷陰極電子放出素子と なるべき素子)に対して、冷陰極電子放出素 として機能させるための電子放出部を形成 る処理(以降、適宜“活性化処理”と称する) が施される。活性化処理が施される前におけ る電子放出部となるべき部分の電気抵抗は、 活性化処理が施された後における電子放出部 の電気抵抗より高い(例えば10倍程度高い)。 のため、活性化処理の際に、電子放出部を 成するために必要な所定電流が冷陰極電子 出素子の一の電極及び他の電極間に流れる うに、一の電極及び他の電極間に比較的高 電圧を印加しなければならない。他方、電 放出部が形成された後は、電気抵抗が比較 小さくなるので、冷陰極電子放出素子を駆 する際には、一の電極及び他の電極間に比 的低い電圧を印加すればよい。

 従って、冷陰極電子放出素子を駆動する けであれば、駆動用のMOSトランジスタの微 化又は小型化は可能である。しかしながら 冷陰極電子放出素子に電気的に接続された 動用のMOSトランジスタを介して活性化処理 行う場合には、駆動用のMOSトランジスタの 電圧を確保するために、回路装置の微細化 は小型化が困難になる可能性がある。他方 例えばダイオード等、駆動用のMOSトランジ タとは別部材を介して活性化処理を行う場 には、駆動用のMOSトランジスタの微細化又 小型化を図ることは可能であるが、別部材 設けるスペースを確保するために、回路装 の小型化が困難になる可能性があることが 明している。

 しかるに本発明では、冷陰極電子放出素 に電子放出部を形成する際に、半導体ウェ 領域及び前記一方の領域間におけるpn接合 に順方向電流が流れるように、第1電圧源か 第1電位信号が出力されると共に、第2電圧 から第1電位信号とは異なる第2電位信号が出 力される。即ち、本発明では、活性化処理の 際に、半導体ウェル領域及び前記一方の領域 間におけるpn接合部を、ダイオードとして機 させている。このため、活性化処理におい 、電子放出部を形成するために必要な所定 流を、比較的低電圧で得ることができると に、MOSトランジスタの微細化又は小型化を ることができる。

 尚、MOSトランジスタのソース領域及びド イン領域のうち他方の領域には、例えばス ッチング素子が電気的に接続されている。 性化処理の際、スイッチング素子は、典型 には、ソース領域及びドレイン領域間に電 が流れないようにオフ状態とされている。

 電子放出部が形成された冷陰極電子放出 子を駆動する際には、MOSトランジスタのソ ス領域及びドレイン領域間に、所定の電流 流れるように、第1電圧源及び第2電圧源の 々から所定の電位信号が出力される。

 以上の結果、本発明の回路装置の駆動方 によれば、電子放出素子に電子放出部を適 に形成しつつ、回路装置の小型化を図るこ ができる。

 本発明の回路装置の駆動方法の一態様で 、前記電子放出部が形成された冷陰極電子 出素子を駆動する際に、前記ソース領域及 前記ドレイン領域間に電流が流れるように 前記第1電圧源から第3電位信号が出力され と共に、前記第2電圧源から第4電位信号が出 力される駆動工程を更に備える。

 この態様によれば、電子放出部が形成さ た冷陰極電子放出素子を駆動する際に、駆 工程において、ソース領域及びドレイン領 間に電流が流れるように、第1電圧源から第 3電位信号が出力されると共に、第2電圧源か 第4電位信号が出力される。これにより、MOS トランジスタが、スイッチング素子として機 能し、冷陰極電子放出素子から適切に電子ビ ームが放出されることとなる。この結果、例 えば高品質な表示画像を表示可能な表示装置 等を実現することができ、実用上非常に有利 である。

 本発明の回路装置の駆動方法の他の態様 は、前記冷陰極電子放出素子は、表面導電 電子放出素子であり、前記MOSトランジスタ 、N型MOSトランジスタである。

 この態様によれば、MOSトランジスタは、N 型MOSトランジスタであるので、活性化処理の 際に、第1電位信号により示される電位は、 2電位信号により示される電位よりも低くな 。他方、冷陰極電子放出素子を駆動する際 は、第3電位信号により示される電位は、第 4電位信号により示される電位より高くなる

 本発明の回路装置の駆動方法の他の態様 は、前記冷陰極電子放出素子は、高効率電 放出素子であり、前記MOSトランジスタは、P 型MOSトランジスタである。

 この態様によれば、MOSトランジスタは、P 型MOSトランジスタであるので、活性化処理の 際に、第1電位信号により示される電位は、 2電位信号により示される電位よりも高くな 。他方、冷陰極電子放出素子を駆動する際 は、第3電位信号により示される電位は、第 4電位信号により示される電位以下となる。

 本発明の回路装置は、上記課題を解決す ために、冷陰極電子放出素子と、ソース領 及びドレイン領域のうち一方の領域が、前 冷陰極電子放出素子の一の電極に電気的に 続されたMOSトランジスタと、前記冷陰極電 放出素子の他の電極に電気的に接続された 1電圧源と、前記MOSトランジスタが形成され た半導体ウェル領域に電気的に接続された第 2電圧源と、前記ソース領域及び前記ドレイ 領域のうち他方の領域に電気的に接続され スイッチ手段とを備え、前記MOSトランジス の少なくとも一部は、前記冷陰極電子放出 子に電子放出部が形成される際に、ダイオ ドの少なくとも一部として機能する。

 本発明の回路装置によれば、例えばHEED、 SED等の冷陰極電子放出素子に電気放出部が形 成される際に、MOSトランジスタの少なくとも 一部が、ダイオードの少なくとも一部として 機能する。例えば、半導体ウェル領域及び前 記一方の領域間におけるpn接合部がダイオー として機能する。このため、活性化処理に いて、電子放出部を形成するために必要な 定電流を、比較的低電圧で得ることができ と共に、MOSトランジスタの微細化又は小型 を図ることができる。

 尚、活性化処理の際、スイッチ手段は、 型的には、ソース領域及びドレイン領域間 電流が流れないようにオフ状態とされる。 方、電子放出部が形成された冷陰極電子放 素子を駆動する際、スイッチ手段は、ソー 領域及びドレイン領域間に電流が流れるよ に、オン状態とされる。

 以上の結果、本発明の回路装置によれば 電子放出素子に電子放出部を適切に形成し つ、回路装置の小型化を図ることができる

 本発明の作用及びその他の利得は次に説 する実施するための最良の形態から明らか されよう。

第1実施形態に係る回路装置の構成を示 す断面図である。 第1実施形態に係る回路装置の等価回路 図である。 第1実施形態の実施例に係る画像表示装 置の電気的な構成を概略的に示すブロック図 である。 第1実施形態の実施例に係る活性化処理 において、各端子及び各配線に入力される電 位信号の一例である。 第1実施形態の実施例に係るSEDが駆動さ れる際に、各端子及び各配線に入力される電 位信号の一例である。 第2実施形態に係る回路装置の構成を示 す断面図である。 第2実施形態に係る回路装置の等価回路 図である。 第2実施形態の実施例に係る画像表示装 置の電気的な構成を概略的に示すブロック図 である。 第2実施形態の実施例に係る活性化処理 において、各端子及び各配線に入力される電 位信号の一例である。 第2実施形態の実施例に係るHEEDが駆動 れる際に、各端子及び各配線に入力される 位信号の一例である。 第3実施形態に係る回路装置の構成を す断面図である。 第3実施形態に係る回路装置の等価回 図である。 第3実施形態の実施例に係る画像表示 置の電気的な構成を概略的に示すブロック である。 第3実施形態の実施例に係る活性化処 において、各端子及び各配線に入力される 位信号の一例である。 第3実施形態の実施例に係るSEDが駆動 れる際に、各端子及び各配線に入力される 位信号の一例である。

符号の説明

 1、2、3…回路装置
 11…N型MOSトランジスタ
 12…P型MOSトランジスタ
 13…NPNバイポーラトランジスタ
 21…SED
 22…HEED
 30…基板
 41、42、43…層間絶縁膜
 51、52、53、54…配線
 60…分離層
 71、72…電圧源
 SW…スイッチ

 以下、本発明の回路装置の駆動方法に係 実施形態を図面に基づいて説明する。尚、 下の図では、各層・各部材を図面上で認識 能な程度の大きさとするため、該各層・各 材ごとに縮尺を異ならしめてある。

 <第1実施形態>
 本発明に係る回路装置の駆動方法の第1実施 形態について、図1及び図2を参照して説明す 。

 先ず、本実施形態に係る回路装置の構成 ついて、図1を参照して説明する。ここに、 図1は、本実施形態に係る回路装置の構成を す断面図である。

 図1において、回路装置1は、N型MOSトラン スタ11、SED21、電圧源71及び72、並びにスイ チSWを備えて構成されている。ここに、本実 施形態に係る「SED21」、「電圧源71」、「電 源72」及び「スイッチSW」は、夫々、本発明 係る「冷陰極電子放出素子」、「第1電圧源 」、「第2電圧源」及び「スイッチ手段」の 例である。尚、電圧源72は、所謂基板バイア スである。

 N型MOSトランジスタ11は、基板30に設けら た分離層60内に形成されている。N型MOSトラ ジスタ11は、本発明に係る「半導体ウェル領 域」の一例としてのP型ウェル領域11w、基板 イアス端子11b、ドレイン領域11d、ソース領 11s及びゲート電極11gを備えて構成されてい 。尚、N型MOSトランジスタ11が分離層60内に形 成されることにより、基板バイアス端子11bを 介してP型ウェル領域11wに電流を流しても、 接するN型MOSトランジスタに電流が流れてし うことを防止することができ、実用上非常 有利である。尚、分離層60は、例えばエッ ングにより形成された空洞、絶縁膜、逆方 電圧を印加して電流が基板30に流れないよう にする等により形成すればよい。

 SED21は、電子放出部21a、並びに電極211及 212を備えて構成されている。電極211は、層 絶縁膜41乃至43に形成されたコンタクトホー h2を介して、ドレイン領域11dに電気的に接 されている。電極212は、電圧源71に電気的に 接続されている。ここに、本実施形態に係る 「電極211」及び「電極212」は、夫々、本発明 に係る「一の電極」及び「他の電極」の一例 である。

 電圧源72は、配線51並びに層間絶縁膜41及 42に形成されたコンタクトホールh1を介して 基板バイアス端子11bに電気的に接続されてい る。スイッチSWは、配線52並びに層間絶縁膜41 及び42に形成されたコンタクトホールh3を介 てソース領域11sに電気的に接続されている

 次に、以上のように構成された回路装置1 の駆動方法について、図2を参照して説明す 。ここに、図2は、本実施形態に係る回路装 の等価回路図である。

 SED21に電子放出部21aを形成する際には、P ウェル領域11w及びドレイン領域11d間におけ pn接合部に順方向電流が流れるように(即ち P型ウェル領域11wからドレイン領域11dに電流 が流れるように)、電圧源71から第1電位信号 出力されると共に、電圧源72から第1電位信 とは異なる第2電位信号が出力される。従っ 、第1電位信号により示される電位は、第2 位信号により示される電位より低い。尚、 の際、ソース領域11s及びドレイン領域11d間 電流が流れないように、スイッチSWはオフ状 態とされる。また、ゲート電極11gに入力され る電位信号により示される電位は、どのよう な値でもよい。

 このように、本実施形態では、活性化処 の際に、P型ウェル領域11w及びドレイン領域 11d間におけるpn接合部(図2中の点線aで囲われ 部分)をダイオードとして機能させている。 このため、活性化処理において、電子放出部 21aを形成するために必要な所定電流を、比較 的低電圧で得ることができる。

 他方、電子放出部21aが形成されたSED21が 動される際には、ソース領域11s及びドレイ 領域11d間に電流が流れるように、スイッチSW がオン状態とされた後に、電圧源71から第3電 位信号が出力されると共に、電圧源72から第4 電位信号が出力される。この際、第4電位信 により示される電位は、典型的には、ゼロ ある。第3電位信号により示される電位は、 4電位信号により示される電位より高い。尚 、ゲート電極11gに入力される電位信号により 示される電位は、N型MOSトランジスタ11の閾値 よりも高い電位である。

 このように、本実施形態では、SED21を駆 する際に、N型MOSトランジスタ11(図2中の破線 bで囲われた部分)をN型MOSトランジスタとして 機能させている。従って、上述の如く回路装 置1を駆動させることにより、SED21の活性化処 理と駆動とを一つのN型MOSトランジスタ11によ り実現することができ、実用上非常に有利で ある。

 (実施例)
 次に、本実施形態に係る回路装置を、画像 示装置に適用した実施例について、図3乃至 図5を参照して説明する。ここに、図3は、本 施例に係る画像表示装置の電気的な構成を 略的に示すブロック図である。尚、図中の FF」は、フリップフロップ回路を示してい 。

 図3において、端子p1には、電圧源71(図1参 照)からの電位信号が入力される。端子p2には 、ゲート電極11g(図1参照)に入力される電位信 号(即ち、N型MOSトランジスタ11の制御用の電 信号)が入力される。端子p3及びp5には、電圧 源72(図1参照)からの電位信号が入力される。 子p4及び端子p6には、スイッチSW(図1参照)の 御用の電位信号が入力される。

 次に、当該画像表示装置において、SED21 活性化処理が施される際の電位信号につい 、図4を参照して説明する。ここに、図4は、 本実施例に係る活性化処理において、各端子 及び各配線に入力される電位信号の一例であ る。尚、図4では、相互に隣接して配置され 二つのSED21A及び21B(図3参照)に活性化処理を す際の電位信号を示している。また、図中 期間T1及びT2は、夫々、SED21Aに活性化処理を す期間及びSED21Bに活性化処理を施す期間を している。

 図4に示すように、SED21Aに活性化処理が施 される場合(図中の期間T1)、配線y2に入力され る電位信号(図1における電極212に入力される 位信号、即ち、第1電位信号)により示され 電位は、端子p3に入力される電位信号(図1に ける基板バイアス端子11bに入力される電位 号、即ち、第2電位信号)により示される電 より低い。尚、端子p4に入力される電位信号 は、ソース領域11s及びドレイン領域11d(図1参 )間に電流が流れないように設定されている 。

 次に、電子放出部21a(図1参照)が形成され SEDが駆動される際の電位信号について、図5 を参照して説明する。ここに、図5は、本実 例に係るSEDが駆動される際に、各端子及び 配線に入力される電位信号の一例である。

 図5に示すように、SED21Aが駆動される場合 (図中の期間T1)、配線y2に入力される電位信号 (即ち、第3電位信号)により示される電位は、 端子p3に入力される電位信号(即ち、第4電位 号)により示される電位より高い。尚、端子p 4に入力される電位信号は、ソース領域11s及 ドレイン領域11d間に電流が流れるように設 されている。

 <第2実施形態>
 次に、本発明の回路装置の駆動方法に係る 2実施形態を、図6及び図7を参照して説明す 。第2実施形態では、冷陰極電子放出素子の 種類及びMOSトランジスタの種類が異なる以外 は、第1実施形態と同様である。よって、第2 施形態について、第1実施形態と重複する説 明を省略すると共に、図面上における共通箇 所には同一符号を付して示し、基本的に異な る点についてのみ、図6及び図7を参照して説 する。ここに、図6は、図1と同趣旨の、本 施形態に係る回路装置の構成を示す断面図 ある。

 図6において、回路装置2は、P型MOSトラン スタ12、HEED22、電圧源71及び72、並びにスイ チSWを備えて構成されている。ここに、本 施形態に係る「HEED22」は、本発明に係る「 陰極電子放出素子」の他の例である。

 P型MOSトランジスタ12は、本発明に係る「 導体ウェル領域」の他の例としてのN型ウェ ル領域12w、基板バイアス端子12b、ソース領域 12s、ドレイン領域12d及びゲート電極12gを備え て構成されている。

 HEED22は、下部電極221、上部電極222、例え 非晶質シリコン等からなる電子供給層223、 えば酸化シリコン等からなる絶縁膜224及び 素膜225を備えて構成されている。ここに、 実施形態に係る「下部電極221」及び「上部 極222」は、夫々、本発明に係る「一の電極 及び「他の電極」の他の例である。尚、HEED 22のうち窪んでいる部分近傍が電子放出部に 当する。

 下部電極221は、コンタクトホールh2を介 てソース領域12sに電気的に接続されている 上部電極222は、電圧源71に電気的に接続され ている。電圧源72は、配線51並びにコンタク ホールh1を介して基板バイアス端子12bに電気 的に接続されている。スイッチSWは、配線52 びコンタクトホールh3を介してドレイン領域 12dに電気的に接続されている。

 次に、以上のように構成された回路装置2 の駆動方法について、図7を参照して説明す 。ここに、図7は、図2と同趣旨の、本実施形 態に係る回路装置の等価回路図である。

 HEED22に電子放出部を形成する際には、N型 ウェル領域12w及びソース領域12s間におけるpn 合部に順方向に電流が流れるように、電圧 71から第1電位信号が出力されると共に、電 源72から第2電位信号が出力される。従って 第1電位信号により示される電位は、第2電 信号により示される電位より高い。

 他方、電子放出部が形成されたHEED22が駆 される際には、ソース領域12s及びドレイン 域12d間に電流が流れるように、電圧源71か 第3電位信号が出力されると共に、電圧源72 ら第4電位信号が出力される。この際、第3電 位信号により示される電位は、ゼロより大き く、第4電位信号により示される電位以下で る。尚、ゲート電極12gに入力される電位信 により示される電位は、P型MOSトランジスタ1 2の閾値よりも低い電位である。

 (実施例)
 次に、本実施形態に係る回路装置を、画像 示装置に適用した実施例について、図8乃至 図10を参照して説明する。ここに、図8は、図 3と同趣旨の、本実施例に係る画像表示装置 電気的な構成を概略的に示すブロック図で る。

 次に、当該画像表示装置において、HEED22 活性化処理が施される際の電位信号につい 、図9を参照して説明する。ここに、図9は 図4と同趣旨の、本実施例に係る活性化処理 おいて、各端子及び各配線に入力される電 信号の一例である。尚、図9では、相互に隣 接して配置された二つのHEED22A及び22B(図8参照 )に活性化処理を施す際の電位信号を示して る。また、図中の期間T1及びT2は、夫々、HEED 22Aに活性化処理を施す期間及びHEED22Bに活性 処理を施す期間を示している。

 図9に示すように、HEED22Aに活性化処理が される場合(図中の期間T1)、配線y2に入力さ る電位信号(図6における上部電極222に入力さ れる電位信号、即ち、第1電位信号)により示 れる電位は、端子p3に入力される電位信号( 6における基板バイアス端子12bに入力される 電位信号、即ち、第2電位信号)により示され 電位より高い。

 次に、電子放出部が形成されたHEED22が駆 される際の電位信号について、図10を参照 て説明する。ここに、図10は、図5と同趣旨 、本実施例に係るHEEDが駆動される際に、各 子及び各配線に入力される電位信号の一例 ある。

 図10に示すように、HEED22Aが駆動される場 (図中の期間T1)、配線y2に入力される電位信 (即ち、第3電位信号)により示される電位は 端子p3に入力される電位信号(即ち、第4電位 信号)により示される電位以下である。

 <第3実施形態>
 次に、本発明の回路装置の駆動方法に係る 3実施形態を、図11及び図12を参照して説明 る。第3実施形態では、トランジスタの種類 異なる以外は、第1実施形態と同様である。 よって、第3実施形態について、第1実施形態 重複する説明を省略すると共に、図面上に ける共通箇所には同一符号を付して示し、 本的に異なる点についてのみ、図11及び図12 を参照して説明する。ここに、図11は、図1と 同趣旨の、本実施形態に係る回路装置の構成 を示す断面図である。

 図11において、回路装置3は、NPNバイポー トランジスタ13、SED21、電圧源71及び72、並 にスイッチSWを備えて構成されている。NPNバ イポーラトランジスタ13は、N型ウェル領域13w 、コレクタ領域13c、ベース領域13b及びエミッ タ領域13eを備えて構成されている。

 電極211は、コンタクトホールh1を介して レクタ領域13cに電気的に接続されている。 圧源72は、配線53及びコンタクトホールh2を してベース領域13bに電気的に接続されてい 。スイッチSWは、配線54及びコンタクトホー h3を介してエミッタ領域13eに電気的に接続 れている。

 次に、以上にように構成された回路装置3 の駆動方法について、図12を参照して説明す 。ここに、図12は、図2と同趣旨の、本実施 態に係る回路装置の等価回路図である。

 SED21に電子放出部21aを形成する際には、 レクタ領域13c及びベース領域13b間におけるpn 接合部に順方向に電流が流れるように、電圧 源71から第1電位信号が出力されると共に、電 圧源72から第2電位信号が出力される。従って 、第1電位信号により示される電位は、第2電 信号により示される電位より低い。尚、エ ッタ領域13eに電流が流れないように、スイ チSWはオフ状態とされる。

 他方、電子放出部21aが形成されたSED21が 動される際には、NPNバイポーラトランジス 13が動作するように、電圧源71から第3電位信 号が出力されると共に、電圧源72から第4電位 信号が出力される。従って、第3電位信号に り示される電位は、第4電位信号により示さ る電位より高い。尚、スイッチSWはオン状 とされる。

 (実施例)
 次に、本実施形態に係る回路装置を、画像 示装置に適用した実施例について、図13乃 図15を参照して説明する。ここに、図13は、 3と同趣旨の、本実施例に係る画像表示装置 の電気的な構成を概略的に示すブロック図で ある。

 図13において、端子p7には、電圧源72(図11 照)からの電位信号が入力される。端子p8及 p10には、電圧源71(図11参照)からの電位信号 入力される。端子p9及びp11には、スイッチSW (図11参照)の制御用の電位信号が入力される

 次に、当該画像表示装置において、SED21 活性化処理が施される際の電位信号につい 、図14を参照して説明する。ここに、図14は 図4と同趣旨の、本実施例に係る活性化処理 において、各端子及び各配線に入力される電 位信号の一例である。

 図14に示すように、SED21A(図13参照)に活性 処理が施される場合(図中の期間T1)、端子p8 入力される電位信号(図11における電極212に 力される電位信号、即ち、第1電位信号)に り示される電位は、配線y5に入力される電位 信号(図11におけるベース領域13bに入力される 電位信号、即ち、第2電位信号)により示され 電位より低い。尚、端子p9に入力される電 信号は、エミッタ領域13e(図11参照)に電流が れないように設定されている。

 次に、電子放出部21a(図11参照)が形成され たSEDが駆動される際の電位信号について、図 15を参照して説明する。ここに、図15は、図5 同趣旨の、本実施例に係るSEDが駆動される に、各端子及び各配線に入力される電位信 の一例である。

 図15に示すように、SED21Aが駆動される場 (図中の期間T1)、端子p8に入力される電位信 (即ち、第3電位信号)により示される電位は 配線y5に入力される電位信号(即ち、第4電位 号)により示される電位より高い。尚、端子 p9に入力される電位信号は、エミッタ領域13e 電流が流れるように設定されている。

 尚、本実施形態に係る回路装置3は、SED21 代えて、HEEDを備えていてもよい。

 本発明は、上述した実施形態に限られる のではなく、請求の範囲及び明細書全体か 読み取れる発明の要旨或いは思想に反しな 範囲で適宜変更可能であり、そのような変 を伴う回路装置の駆動方法及び回路装置も た本発明の技術的範囲に含まれるものであ 。