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Title:
COATING MATERIAL, LAYERED PRODUCT, AND PROCESS FOR PRODUCING CYLINDRICAL LAYERED PRODUCT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136467
Kind Code:
A1
Abstract:
A coating material with which a fixing belt or the like which satisfies required properties, e.g., heat resistance at fixing temperatures and toner releasability, can be produced at low cost and which can give a fluororesin coating film free from "sag," "slack," film thickness unevenness, etc. The coating material comprises fluororesin particles, a dispersion of resin particles undergoing volatilization or the like, a thixotropic agent, and an organic solvent. The dispersion contains the resin particles undergoing volatilization or the like and a nonvolatile matter. The resin particles undergoing volatilization or the like are resin particles which volatilize or thermally decompose at a temperature lower than the thermal decomposition temperature of the fluororesin. The nonvolatile matter is contained in an amount of at least 5 parts by weight per 100 parts by weight of the fluororesin particles.

Inventors:
SANDAIJI TAKANOBU (JP)
KATAYAMA NOBUYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058209
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
April 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
IST CORP (JP)
SANDAIJI TAKANOBU (JP)
KATAYAMA NOBUYUKI (JP)
International Classes:
C09D127/12; B32B27/30; B32B27/34; C09D7/43; C09D7/47; C09D7/61; C09D127/18; C09D133/00; C09D179/08; C09D5/04
Domestic Patent References:
WO2006088189A12006-08-24
WO2002046302A12002-06-13
WO2002046302A12002-06-13
Foreign References:
JP2006205151A2006-08-10
JP2003062948A2003-03-05
JP2007109640A2007-04-26
JP2008024918A2008-02-07
JPH08220907A1996-08-30
JP2004174555A2004-06-24
JP2004174555A2004-06-24
JPH07178741A1995-07-18
Other References:
See also references of EP 2143770A4
Attorney, Agent or Firm:
ONO, Yukio et al. (South Forest Bldg.1-4-19, Minamimori-machi,Kita-ku, Osaka-shi, Osaka 54, JP)
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Claims:
 フッ素樹脂粒子と、
 前記フッ素樹脂の熱分解温度よりも低い温度で揮散又は熱分解する樹脂粒子(以下「揮散等樹脂粒子」という)と、前記フッ素樹脂粒子100重量部に対して5重量部以上の不揮発分とを含む揮散等樹脂粒子分散液と、
 チキソトロピー性付与剤と、
 有機溶剤と
を含有するコーティング用塗料。
 前記チキソトロピー性付与剤は、水膨潤性又は水溶性アクリル系樹脂粒子である
請求項1に記載のコーティング用塗料。
 水膨潤性又は水溶性アクリル系樹脂粒子は、水膨潤性又は水溶性架橋型アクリル系樹脂粒子である
請求項2に記載のコーティング用塗料。
 前記フッ素樹脂には、テトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)が75重量%以上含まれる
請求項1から3のいずれかに記載のコーティング用塗料。
 前記揮散等樹脂粒子は、平均粒子径が0.01μm以上15μm以下であるアクリル系樹脂粒子、平均粒子径が0.01μm以上15μm以下であるウレタン系樹脂粒子又はこれらの混合物である
請求項1から4のいずれかに記載のコーティング用塗料。
 前記揮散等樹脂粒子分散液は、水性分散液である
請求項1から5のいずれかに記載のコーティング用塗料。
 前記有機溶剤は、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン又はこれらの混合物である
請求項1から6のいずれかに記載のコーティング用塗料。
 粘度が200ポイズ以上5,000ポイズ以下である
請求項1から7のいずれかに記載のコーティング用塗料。
 チキソトロピーインデックスが1よりも大きく5未満である
請求項1から8のいずれかに記載のコーティング用塗料。
 帯電防止剤をさらに含有する
請求項1から9のいずれかに記載のコーティング用塗料。
 前記帯電防止剤は、平均粒子径が0.1μm以上15μm以下であるフィラメント状ニッケルである
請求項10に記載のコーティング用塗料。
 前記フッ素樹脂粒子100重量部に対して1.0重量部以上10重量部以下含まれる接着性樹脂をさらに含有する
請求項1から11のいずれかに記載のコーティング用塗料。
 前記接着性樹脂は、ポリイミド系樹脂又は前記ポリイミド系樹脂の前駆体である
請求項12に記載のコーティング用塗料。
 基材と、
 前記基材を被覆する被膜であって、請求項1から請求項13のいずれかに記載のコーティング用塗料を焼成して得られる被膜と
を備える積層体。
 前記基材は、耐熱性樹脂又は金属である
請求項14に記載の積層体。
 前記耐熱性樹脂は、ポリイミド樹脂である
請求項15に記載の積層体。
 前記基材は、金属であり、
 前記コーティング用塗料は、請求項12又は13に記載のコーティング用塗料である
請求項14に記載の積層体。
 前記金属は、銀、アルミニウム、ニッケル、鉄およびステンレス鋼よりなる群から選択される少なくとも1つである
請求項15又は17に記載の積層体。
 ポリイミド樹脂層と、
 請求項1から12のいずれかに記載のコーティング用塗料から形成される被膜層と、
 前記ポリイミド樹脂層と連続するポリイミド樹脂相と、前記被膜層と連続する被膜樹脂相とが混在する混在層と
を備える積層体。
 形状が円筒体である
請求項14から19のいずれかに記載の積層体。
 長手方向の片端部または両端部に前記コーティング用塗料被膜が被覆されていない部分が存在する
請求項20に記載の積層体。
 前記被膜は、表面抵抗率が10 6 ω/□以上10 15 ω/□未満である
請求項14から21のいずれかに記載の積層体。
 芯体に請求項1から12のいずれかに記載のコーティング用塗料とポリイミド前駆体溶液とを重ねて塗布する重ね塗り工程と、
 前記コーティング用塗料および前記ポリイミド前駆体溶液から溶媒を除去する溶媒除去工程と、
 前記ポリイミド前駆体をイミド化すると共に前記コーティング用塗膜を被膜化するイミド化等工程と
を備える円筒積層体の製造方法。
 前記重ね塗り工程では、前記コーティング用塗料が前記ポリイミド前駆体溶液の塗布長さと同じ長さで又は前記ポリイミド前駆体溶液の前記塗布長さよりも短い長さで塗布される
請求項23に記載の円筒積層体の製造方法。
 前記重ね塗り工程では、開口を有する第1円筒壁と、開口を有し軸が前記第1円筒壁の軸に沿うように前記第1円筒壁の上側に配置される第2円筒壁と、前記ポリイミド前駆体溶液を前記第1円筒壁の開口に配送する第1配送部と、前記コーティング用塗料を前記第2円筒壁の開口に配送する第2配送部とを備える被膜形成装置に前記ポリイミド前駆体溶液および前記コーティング用塗料が供給されながら前記コーティング用塗料と前記ポリイミド前駆体溶液とが前記芯体に重ねて塗布される
請求項23又は24に記載の円筒積層体の製造方法。
 前記重ね塗り工程では、開始時に、前記第2配送部による前記2円筒壁の開口への配送が前記第1配送部による前記第1円筒壁の開口への配送よりも遅らせられて前記コーティング用塗料と前記ポリイミド前駆体溶液とが前記芯体に重ねて塗布される
請求項25に記載の円筒積層体の製造方法。
 前記重ね塗り工程では、前記第1配送部による前記第1円筒壁の開口への配送の停止が前記第2配送部による前記第2円筒壁の開口への配送の停止よりも遅らせられて塗布作業が停止される
請求項25又は26に記載の円筒積層体の製造方法。
Description:
コーティング用塗料、積層体お び円筒積層体の製造方法

 本発明は、フッ素樹脂を主成分とするコ ティング用塗料、コーティング用塗料を焼 して得られる被膜を有する積層体、および ーティング用塗料を利用した円筒積層体の 造方法に関する。詳しくは効率よく積層体 形成することができるコーティング用塗料 耐熱性や非粘着性等の特性に優れたフッ素 脂被膜を有する積層体、効率よく円筒積層 を製造することができる円筒積層体の製造 法に関する。さらに詳しくは、複写機やプ ンターなどの電子写真画像形成装置の定着 ルトの製造に好適に用いられ離型性や耐久 に優れたフッ素樹脂被膜を形成できるフッ 樹脂含有コーティング用塗料、フッ素樹脂 膜を有する定着ベルト用の円筒積層体に関 る。

 複写機やレーザービームプリンタなどの 子写真画像形成装置では、印刷や複写の最 段階において紙をはじめとするシート状転 材上のトナー像を加熱溶融して転写材上に 着させている。そして、このような電子写 画像形成装置では、通常、ポリイミド樹脂 の円筒体や金属製の円筒体が定着ベルトと て使用されている(例えば、特許文献1、2お び3参照)。

 このようなベルト定着方式の定着装置で 、図1に示されるように定着ベルト31の内側 ベルトガイド32とセラミックヒーター33とが 配置され、セラミックヒーター33に加圧ロー 34が圧接されている。なお、加圧ロール34は 、芯金36にゴムが被覆されたものであり、駆 源に連結されており、駆動源により回転駆 させられている。そして、このような定着 置では、セラミックヒーター33と加圧ロー 34との間に、トナー像が形成された複写紙37 順次送り込まれながらトナー38が加熱溶融 せられて複写紙上に定着され、最終的な定 画像39が得られる。なお、セラミックヒータ ー33の温度は、サーミスタ35の計測値に基づ て制御される。このように、ベルト定着方 の定着装置では、極めて薄いフィルム状の 着ベルトを介して、セラミックヒーターに り実質的に直接トナーが加熱される。この め、ベルト定着方式の定着装置には、加熱 が瞬時に所定の定着温度に達し電源の投入 ら定着可能状態に達するまでの待ち時間が く、また消費電力も小さいという特徴があ 。

 ところで、定着ベルトには、定着温度(通 常、180度C~220度C)に対する耐熱性やトナーに する離型性が要求される。このため、通常 定着ベルトは、外面(トナーと接触する面)が フッ素樹脂などの耐熱性離型被膜に覆われて いる(例えば、特許文献4および5参照)。また 定着ベルトには、30~40枚/分のスピードで10万 枚程度の複写に耐え得る耐久性が要求される 。このため、定着ベルトには、基層と離型層 との強固な接着性や、離型層の耐摩耗性など の特性が要求される。

 このような定着ベルトは、一般に極性重合 媒中でテトラカルボン酸二無水物とジアミ を反応させて得られるポリイミド前駆体溶 から円筒体を成形して乾燥させ、さらにそ 円筒体にプライマーを塗布して乾燥させた に、さらにそのプライマー層の上にフッ素 脂分散液を塗布して乾燥し、最後に、高温 でポリイミド前駆体をイミド化すると共に ッ素樹脂を焼成する方法や、金属材料を円 体に加工し、その円筒体にプライマーを塗 して乾燥した後に、そのプライマー層の上 フッ素樹脂分散液を塗布して乾燥・焼成す 方法などにより得ることができる。ポリイ ド前駆体溶液から円筒体を製造する方法と ては、例えば、成形金型の外面や内面に所 の厚みでポリイミド前駆体溶液を成形した 、加熱あるいは化学的にイミド化を完結さ 、金型から分離してポリイミド円筒体を得 方法が提案されている(例えば、特許文献6 照)。

特開平3-25471号公報

特開平8-220907号公報

特開2004-174555号公報

特開2005-59588号公報

WO2002/046302号パンフレット

特開平7-178741号公報

 しかしながら、上述のような従来の積層 の製造技術では、上述したように、多数の 程が必要となるため、上述のような要求特 を満たす定着ベルトを低コストで製造する とは極めて難しい。また、通常、フッ素樹 分散液は、非常に粘度が低く、厚塗りする 塗膜がたれたり、たるんだり、長手方向に 肉したりすることがある。

 本発明の課題は、上述のような要求特性 満たす定着ベルト等を低コストで製造する とができると共にフッ素樹脂塗膜に「たれ や、「たるみ」、偏肉などが生じないよう することができるコーティング用塗料を提 することにある。また、本発明の別の課題 、そのコーティング用塗料を用いて離型性 耐久性に優れた定着ベルト用の円筒積層体 提供することにある。

 本発明に係るコーティング用塗料には、 ッ素樹脂粒子、揮散等樹脂粒子分散液、チ ソトロピー性付与剤および有機溶剤が含有 れる。フッ素樹脂粒子は平均粒子径が0.1μm 上15μm以下であるのが好ましい。揮散等樹 粒子分散液には、フッ素樹脂の熱分解温度 りも低い温度で揮散又は熱分解する樹脂粒 (以下「揮散等樹脂粒子」という)が含まれる 。また、この揮散等樹脂粒子分散液には、フ ッ素樹脂粒子100重量部に対して不揮発分が5 量部以上含まれている。なお、不揮発分の 加上限値は、コーティング用塗料として実 的に使用不可能となるまでチキソトロピー が高まる直前の重量値である。

 なお、本発明において、チキソトロピー 付与剤は水膨潤性又は水溶性アクリル系樹 粒子(製品名:ジュンロン(登録商標)やバンス ター等)であるのが好ましく、水膨潤性又は 溶性架橋型アクリル系樹脂粒子(製品名:ジュ ンロン(登録商標)等)であるのがより好ましい 。なお、このチキソトロピー性付与剤はアル カリ性環境下においてコーティング用塗料に チキソトロピー性を付与するものであること が好ましい。

 また、本発明において、フッ素樹脂には トラフルオロエチレン・パーフルオロ(アル キルビニルエーテル)共重合体(以下「PFA」と する)が75重量%以上含まれるのが好ましい。

 また、本発明において、揮散等樹脂粒子 平均粒子径が0.01μm以上15μm以下であるアク ル系樹脂粒子、平均粒子径が0.01μm以上15μm 下であるウレタン系樹脂粒子又はこれらの 合物であるのが好ましい。

 また、本発明において、揮散等樹脂粒子 散液は水性分散液であるのが好ましい。

 また、本発明において、有機溶剤はジメ ルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン又 これらの混合物であるのが好ましい。

 また、本発明において、コーティング用 料は粘度が200ポイズ以上5,000ポイズ以下で るのが好ましい。

 また、本発明において、コーティング用 料はチキソトロピーインデックスが1よりも 大きく5未満であるのが好ましい。

 また、本発明において、コーティング用 料は帯電防止剤をさらに含有するのが好ま い。なお、この帯電防止剤は平均粒子径が0 .1μm以上15μm以下であるフィラメント状ニッ ルであるのが好ましい。

 また、本発明において、コーティング用 料は接着性樹脂をさらに含有するのが好ま い。なお、この接着性樹脂は、フッ素樹脂 子100重量部に対して1.0重量部以上10重量部 下添加されるのが好ましい。また、この接 性樹脂はポリイミド系樹脂又はポリイミド 樹脂の前駆体であるのが好ましい。

 また、本発明に係る積層体は、基材およ 被膜を備える。被膜は、基材を被覆する。 た、この被膜は、上記コーティング用塗料 焼成して得られる。

 なお、本発明において、基材は耐熱性樹 又は金属であるのが好ましい。また、この 熱性樹脂はポリイミド樹脂であるのが好ま い。また、この金属は、銀、アルミニウム ニッケル、鉄およびステンレス鋼よりなる から選択される少なくとも1つであるのが好 ましい。また、基材が金属製である場合には 、コーティング用塗料に接着性樹脂が含有さ れるのが好ましい。

 また、本発明に係る積層体は、ポリイミ 樹脂層、被膜層および混在層を備える。被 層は、上記コーティング用塗料から形成さ る。混在層には、ポリイミド樹脂層と連続 るポリイミド樹脂相と、被膜層と連続する 膜樹脂相とが混在する。なお、このような 在層は、例えば、コーティング用塗料とポ イミド前駆体溶液とを重ねて塗布すると形 される。

 また、本発明に係る積層体は形状が円筒 であると定着チューブとして利用できるの 好ましい。また、この積層体は長手方向の 端部または両端部にコーティング用塗料被 が被覆されていない部分が存在するのが好 しい。

 また、本発明において、積層体は被膜の表 抵抗率が10 6 ω/□以上10 15 ω/□未満であるのが好ましい。

 また、本発明に係る円筒積層体の製造方 は、重ね塗り工程、溶媒除去工程およびイ ド化等工程を備える。重ね塗り工程では、 体に上記コーティング用塗料とポリイミド 駆体溶液とが重ねて塗布される。溶媒除去 程では、コーティング用塗料およびポリイ ド前駆体溶液から溶媒が除去される。イミ 化等工程では、ポリイミド前駆体がイミド されると共にコーティング用塗膜が被膜化 れる。

 なお、本発明において、重ね塗り工程で 、コーティング用塗料がポリイミド前駆体 液の塗布長さと同じ長さで又はポリイミド 駆体溶液の塗布長さよりも短い長さで塗布 れるのが好ましい。

 また、本発明において、重ね塗り工程で 、開口を有する第1円筒壁と、開口を有し軸 が第1円筒壁の軸に沿うように第1円筒壁の上 に配置される第2円筒壁と、ポリイミド前駆 体溶液を第1円筒壁の開口に配送する第1配送 と、コーティング用塗料を第2円筒壁の開口 に配送する第2配送部とを備える被膜形成装 にポリイミド前駆体溶液およびコーティン 用塗料が供給されながらコーティング用塗 とポリイミド前駆体溶液とが芯体に重ねて 布されるのが好ましい。なお、被膜形成装 を固定して芯体を上方又は下方に移動させ か、芯体を固定して被膜形成装置を上方又 下方に移動させればよい。

 また、本発明において、重ね塗り工程で 、開始時に、第2配送部による2円筒壁の開 への配送が第1配送部による第1円筒壁の開口 への配送よりも遅らせられてコーティング用 塗料とポリイミド前駆体溶液とが芯体に重ね て塗布されるのが好ましい。

 また、本発明において、重ね塗り工程で 、第1配送部による第1円筒壁の開口への配 の停止が第2配送部による第2円筒壁の開口へ の配送の停止よりも遅らせられて塗布作業が 停止されるのが好ましい。

 本発明に係るコーティング用塗料には、 ッ素樹脂粒子、揮散等樹脂粒子分散液、チ ソトロピー性付与剤および有機溶媒が含有 れる。このため、このコーティング用塗料 、チキソトロピー性を示すようになると共 粘度が高められることになる。したがって このコーティング用塗料を用いれば、円筒 表面にフッ素樹脂塗膜を形成する場合であ てもフッ素樹脂塗膜に「たれ」や、「たる 」、偏肉などが生じにくくすることができ 。また、円筒積層体の製造において基材が リイミド前駆体溶液から形成される場合に 、ポリイミド前駆体溶液と本発明に係るコ ティング用塗料とを芯体上に同時に積層さ て液成形することができる。つまり、この うな円筒積層体の製造工程数を少なくする とができる。したがって、定着温度に対す 耐熱性やトナーに対する離型性を満足する 着ベルト等を低コストで製造することがで る。そして、ポリイミド前駆体溶液とコー ィング用塗料とを積層した状態でポリイミ 前駆体のイミド化とコーティング用塗料の 膜化とを行えばポリイミド樹脂相とコーテ ング樹脂相とが混在した層を形成すること できる。このため、ポリイミド基材とコー ィング用塗料の被膜とを強固に一体化する とができる。したがって、本発明に係るコ ティング用塗料を利用すれば、耐久性に優 た定着ベルト用の円筒積層体を得ることが きる。また、このように円筒積層体を製造 ればフッ素樹脂層とポリイミド樹脂層(基層 )との接着性を強化するためのプライマー処 が不要となる。このため、ポリイミド樹脂 の表面の改質工程や、プライマー塗布工程 プライマー液乾燥工程等の一切の工程が排 される。したがって、このような円筒積層 の製造工程数を大幅に少なくすることがで ると共に原料コストを低減することができ 。したがって、本発明に係るコーティング 塗料を用いれば、定着温度に対する耐熱性 トナーに対する離型性を満足する定着ベル 等を低コストで製造することができる。

電子写真画像形成装置の定着装置の概 断面図である。 被膜成形装置の概略断面図である。

符号の説明

 31   定着ベルト
 32   ベルトガイド
 33   セラミックヒーター
 34   加圧ロール
 35   サーミスタ
 36   芯金
 37   複写紙
 38   トナー
 39   定着画像
 50   被膜成形装置
 51   芯体
 52   ポリイミド前駆体溶液成形層
 53   コーティング用塗料成形層
 54   第1被膜成形ダイス
 55   第2被膜成形ダイス
 56   導電剤入りRC5063ポリイミド前駆体液
 57   コーティング用塗料
 58   第1加圧タンク
 59   第2加圧タンク
 60   第1溶液バルブ
 61   第2溶液バルブ
 62   第1分配管
 63   第2分配管
 64   第1分配器
 65   第2分配器
 66   第1スリット開口
 67   第2スリット開口
 68   第1加圧バルブ
 69   第2加圧バルブ
 70   吊紐
 N    ニップ部分
 Y 芯体の引き上げ方向

 ここでは、本発明の実施の形態について 明する。

 なお、本発明はフッ素樹脂を含むコーテ ング用塗料、また、そのコーティング用塗 を用いて得られる積層体、特に電子写真画 形成装置の定着ベルトなどの用途に最適な 筒積層体に関する。なお、本発明に係るコ ティング用塗料は、電子写真画像形成装置 定着ベルト製造用の塗料として限定される のではなく、離型性や非粘着性を必要とす 部材あるいは製品に対して使用することも きる。

 本発明に係るコーティング用塗料には、 ッ素樹脂粒子、揮散等樹脂粒子分散液、チ ソトロピー性付与剤および有機溶剤が含有 れる。

 フッ素樹脂粒子は平均粒子径が0.1μm以上1 5μm以下である。なお、フッ素樹脂粒子は平 粒子径が0.2μm以上10μm以下であるのがより好 ましい。フッ素樹脂粒子の平均粒子径が0.1μm 未満ではフッ素樹脂被膜にクラックが生じや すくなり被膜の形成が難しく、逆にフッ素樹 脂粒子の平均粒子径が15μmを超えると、フッ 樹脂被膜の表面粗度が大きくなりすぎるか である。また、被膜の形成しやすさの点か 、フッ素樹脂粒子は、平均粒子径を2つ有す るバイモダル(二並数)タイプ又はマルチモダ (多並数)タイプであるのがより好ましい。

 また、本実施の形態において、フッ素樹 粒子の主成分は、テトラフルオロエチレン パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共 合体(以下「PFA」と略する)粒子である。具体 的には、フッ素樹脂粒子の75重量%以上がPFA粒 子であることが好ましい。なお、PFA粒子はフ ッ素樹脂粒子の85重量%以上を占めるのがより 好ましく、フッ素樹脂粒子の90重量%以上を占 めるのがさらに好ましい。なお、PFA粒子の含 有量が75重量%よりも低いと非粘着性、特に電 子写真方式による画像形成装置のトナーに対 する非粘着性が下がり好ましくない。フッ素 樹脂粒子の副成分としては、特に限定されず 、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE) 粒子、テトラフルオロエチレン・ヘキサフル オロプロピレン共重合体(FEP)粒子、ポリフッ ビニリデン(PVDF)粒子などが挙げられる。

 揮散等樹脂粒子分散液には、揮散等樹脂 子が含まれる。そして、この揮散等樹脂粒 分散液には、フッ素樹脂粒子100重量部に対 て不揮発分が5重量部以上含まれている。な お、不揮発分の添加上限値は、コーティング 用塗料として実質的に使用不可能となるまで チキソトロピー性が高まる直前の重量値であ る。

 なお、本発明において、揮散等樹脂粒子 、フッ素樹脂の熱分解温度よりも低い温度 揮散又は熱分解する。なお、この揮散等樹 粒子は、本発明に係るコーティング用塗料 塗布乾燥後焼成するとき、フッ素樹脂粒子 の結着(バインダー)効果を維持しながら徐 に揮散又は分解して、収縮によるクラック 防止する働きをする。また、揮散等樹脂粒 は、フッ素樹脂の焼成が完了するまでに、 全に揮散又は分解して除去されるのが好ま い。揮散等樹脂粒子が完全に分解揮発しな と、フッ素樹脂被膜にクラックやピンホー 等の欠陥が生じたり、フッ素樹脂被膜が着 したりするからである。

 また、揮散等樹脂粒子の平均粒子径は、 ッ素樹脂粒子の平均粒子径よりも小さいの 好ましく、具体的には、0.01μm以上15μm以下 あるのが好ましい。また、揮散等樹脂粒子 平均粒子径は0.05μm以上10μm以下であるのが り好ましい。揮散等樹脂粒子の平均粒子径 0.01μm未満であると結着(バインダー)効果が く、フッ素樹脂被膜にクラックを生じやす 、逆に、揮散等樹脂粒子の平均粒子径が15μ mを超えると、フッ素樹脂粒子の結着が難し なるからである。

 本発明に用いることのできる揮散等樹脂 子としては、例えば、アクリル系樹脂粒子 ウレタン系樹脂粒子などが挙げられる。ま 、これら混合物が用いられてもよい。なお これら揮散等樹脂粒子の分散液は水性分散 であってもよい。また、本発明において、 アクリル系樹脂」、「ウレタン系樹脂」と 、それぞれ、「カルボキシビニルポリマー 、「ウレタン結合を含むポリマー」を示す

 本発明に用いることのできるアクリル系 脂粒子としては、例えば、(メタ)アクリル モノマーを乳化、縣濁重合などの方法で重 製造したものが挙げられる。なお、「(メタ) アクリル」は、「アクリル」又は「メタクリ ル」を示す。(メタ)アクリル系モノマーとし は、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ タ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ジ メチルプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、( メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸 ヒドロキシエチルなどが挙げられる。なお、 本発明において、(メタ)アクリル系モノマー 共重合されてもよいし、スチレン、ジビニ ベンゼン、酢酸ビニルなどと共重合されて よい。

 また、本発明に用いることのできるウレ ン系樹脂粒子としては、例えば、ジイソシ ネートとポリオールを乳化、縣濁重合など 方法で重合製造したもの、あるいは水中に 制分散させたものが挙げられる。

 ジイソシアネートは、芳香族、脂肪族、 環族に大別され、例えば、芳香族ポリイソ アネートとしては、ジフェニルメタンジイ シアネート(MDI)、トリレンジイソシアネー 、1,5-ナフタレンジイソシアネート、キシリ ンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキ レンジイソシアネートなどが挙げられる。 肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサ チレンジイソシアネート、トリメチルヘキ メチレンジイソシアネートなどが挙げられ 。脂環族ポリイソシアネートとしては、イ ホロンジイソシアネート、水添MDI、水添XDI ノルボルネンジイソシアネートなどが挙げ れる。なお、本発明において、架橋等を目 として、トリイソシアネートが用いられて よい。

 ポリオールは、ポリエーテルジオール、 リエステルジオール、ポリカーボネートジ ールに大別され、ポリエーテルジオールと ては、例えば、ポリエチレングリコール、 リプロピレングリコール、ポリテトラメチ ングリコール、ジメチコンコポリオールな が挙げられる。ポリエステルジオールとし は、グリコールと二塩基酸を縮合重合した のが挙げられる。ジオールとしては、例え 、エチレングリコール、1,4-ブチレングリコ ール、1,6-ヘキサングリコール、ネオペンチ グリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール ジエチレングリコールなどが挙げられる。 た、二塩基酸としては、マロン酸、コハク 、アジピン酸、セバシン酸、デカメチレン カルボン酸、フタル酸などが挙げられる。 リカーボネートジオールとしては、グリコ ルとカーボネートを反応させたものが挙げ れる。カーボネートとしては、例えば、ジ チルカーボネート、ジエチルカーボネート ジフェニルカーボネート、エチレンカーボ ート、プロピレンカーボネートなどが挙げ れる。なお、本発明において、鎖延長剤や 橋剤として、短鎖ジオールや、トリオール 多価アルコールや、アミン系化合物が用い れてもよい。

 本発明において、揮散等樹脂粒子分散液 は、フッ素樹脂粒子を100重量部としたとき 不揮発分が5重量部以上である。なお、不揮 発分の添加上限値は、上述したように、コー ティング用塗料として実質的に使用不可能と なるまでチキソトロピー性が高まる直前の重 量値である。また、この不揮発分は7.5重量部 以上55重量部以下であることがより好ましい 不揮発分が5重量部未満では結着(バインダ )効果が低くなる結果、フッ素樹脂被膜にク ックが生じやすくなるからである。また、 こにいう「不揮発分」とは、揮散等樹脂粒 分散液を105度Cで1時間加熱した後の残渣で る。

 チキソトロピー性付与剤は、直鎖状では い水溶性架橋型アクリル系樹脂粒子である が好ましい。水溶性架橋型アクリル系樹脂 子としては、例えば、(メタ)アクリル系モ マーを乳化、縣濁重合などの方法で重合製 したアクリル系樹脂粒子が挙げられる。(メ )アクリル系モノマーとしては、例えば、( タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、( タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ ピル、(メタ)アクリル酸ジメチルプロピル (メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸 ンチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチ などが挙げられる。なお、(メタ)アクリル系 モノマーは共重合されてもよいし、スチレン 、ジビニルベンゼン、酢酸ビニルなどと共重 合されてもよい。また、ポリ(メタ)アクリル は、塩であってもよい。アクリル酸塩とし は、例えば、アンモニウム塩、ナトリウム などが挙げられる。

 また、本発明に係るコーティング用塗料 接着性樹脂を含むのが好ましい。接着性樹 は、耐熱性樹脂製の基材又は金属製の基材 の接着に寄与するだけでなく、コーティン 用塗料を焼成して得られるフッ素樹脂被膜 クラック防止や、フッ素樹脂被膜の耐磨耗 を向上させるからである。本発明に用いる とのできる接着性樹脂としては、ポリイミ 系樹脂又はポリイミド系樹脂の前駆体が挙 られる。なお、「ポリイミド系樹脂」とは 「イミド結合を含むポリマー」を示す。本 明に用いることのできるポリイミド系樹脂 しては、特に限定されるものではないが、 えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド 脂、ポリエーテルイミド樹脂などが挙げら る。

 なお、ポリイミド系樹脂はフッ素樹脂粒 100重量部に対して1.0重量部以上10重量部以 添加されるのが好ましい。ポリイミド系樹 はフッ素樹脂粒子100重量部に対して2.0重量 以上8.0重量部以下添加されるのがより好ま い。ポリイミド系樹脂がフッ素樹脂粒子100 量部に対して1.0重量部未満しか添加されて ないと、耐熱性樹脂又は金属との接着力が くなる傾向にあるからである。逆に、ポリ ミド系樹脂がフッ素樹脂粒子100重量部に対 て10重量部以上添加されると、フッ素樹脂被 膜の非粘着性が低くなり好ましくない。

 また、本発明に係るコーティング用塗料 、塗膜の風乾燥後のクラックを防止するた に、水溶性高分子を含むのが好ましい。水 性高分子としては、例えば、ポリエチレン リコール、ポリプロピレングリコール、ポ テトラメチレングリコール、ジメチコンコ リオールなどが挙げられる。なお、これら 水溶性高分子の中でも、安価な点で、ポリ チレングリコールが好ましい。水溶性高分 の添加方法は、特に限定されない。水溶性 分子は、もちろん最終のコーティング用塗 に添加されてもよいし、予め前工程で添加 れてもよい。

 また、本発明に係るコーティング用塗料 は、粘度調整等のため、次のような公知の 媒が添加されても何ら差し支えない。この うな公知の溶媒としては、例えば、メタノ ル、エタノール、イソプロパノール、ブタ ール、ジアセトンアルコールなどのアルコ ル類、エチレングリコール、プロピレング コール、ブチレングリコール、2-ブテン-1,4- ジオール、ペンタメチレングリコール、2-メ ル-2,4-ペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキ ンジオール、ジエチレングリコール、トリ チレングリコール、テトラエチレングリコ ルなどのジオール類、グリセリン、2-エチ -2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、 1,2,6-ヘキサントリオールなどのトリオール類 、エチレングリコールメチルエーテル、エチ レングリコールブチルエーテル、エチレング リコールジメチルエーテル、ジエチレングリ コールメチルエーテル、ジエチレングリコー ルブチルエーテル、ジエチレングリコールジ メチルエーテル、トリエチレングリコールメ チルエーテル、トリエチレングリコールジメ チルエーテル、ポリプロピレングリコール、 ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシ エチレンポリオキシプロピレングリコールな どのグリコールエーテル類、ジメチコンコポ リオールやポリ(オキシエチレン・オキシプ ピレン)メチルポリシロキサン共重合体その 、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの 状エーテル類、アセトン、メチルエチルケ ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ ノンなどのケトン類、トルエン、キシレン どの芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸 チル、炭酸ジエチル、γ-ブチロラクトンな のエステル類、N、N-ジメチルホルムアミド N、N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピ リドンなどのアミド類などが挙げられる。 知の溶媒の添加方法は、特に限定されない 公知の溶媒は、もちろん最終のコーティン 用塗料に添加されてもよいし、予め前工程 添加されてもよい。

 また、本発明に係るコーティング用塗料 は、成形後に得られる積層体の外面から余 な電荷を逃がす必要がある場合、帯電防止 が添加されてもかまわない。なお、帯電防 剤としては、例えば、カーボンブラック、 鉛、カーボンナノチューブなどの炭素系導 剤、ニッケル、銀、酸化チタン、アルミナ どの金属や金属酸化物、五酸化アンチモン どのイオン導電剤などが挙げられる。また 帯電防止剤の添加方法は、特に限定されず 公知の様々な方法から選択してもかまわな 。例えば、最終のコーティング用塗料に導 剤が添加されてもよいし、製造工程中に導 剤が添加されてもよい。また、帯電防止剤 、予めフッ素樹脂粒子とドライブレンドさ ていてもよいし、予めフッ素樹脂粒子に埋 込まれていてもよい。このような例として 、三井・デュポンフロロケミカル社のMP-600 リーズなどが挙げられる。なお、本発明に いて、帯電防止剤はフィラメント状ニッケ であるのが好ましい。帯電防止剤としてフ ラメント状ニッケルを用いると、本発明に るコーティング用塗料を製造する際、混合 比較的容易で、かつ、そのコーティング用 料から形成されるフッ素樹脂被膜の平滑性 び非粘着性を良好に維持することができる らである。なお、本発明に用いるフィラメ ト状ニッケルは平均粒子径が0.1μm以上15μm 下であるものが好ましい。フィラメント状 ッケルの平均粒子径が0.1μm未満であると取 いが困難となり好ましくない。一方、フィ メント状ニッケルの平均粒子径が15μmを超え ると、フッ素樹脂被膜の表面粗度が高くなり 、好ましくない。

 なお、帯電防止剤は、フッ素樹脂粒子100 量部に対して1重量部以上50重量部以下添加 れるのが好ましく、フッ素樹脂粒子100重量 に対して2重量部以上40重量部以下添加され のがより好ましい。帯電防止剤がフッ素樹 粒子100重量部に対して1重量部未満しか添加 されないと、フッ素樹脂被膜の表面抵抗がほ とんど下がらず、添加する意味がなくなる。 逆に、帯電防止剤がフッ素樹脂粒子100重量部 に対して50重量部よりも多い量添加されると フッ素樹脂被膜の非粘着性が低くなり好ま くない。

 また、本発明に係るコーティング用塗料 は、本発明の目的を損なわない範囲で、次 ような公知の添加剤が添加されても何ら差 支えない。このような公知の添加剤として 、例えば、充填材、顔料、顔料分散剤、固 潤滑剤、沈降防止剤、レベリング剤、表面 節剤、水分吸収剤、ゲル化防止剤、酸化防 剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、色 かれ防止剤、皮張り防止剤、界面活性剤、 泡剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐剤、増粘剤 熱伝導性付与剤などが挙げられる。なお、 伝導性付与剤としては、例えば、炭化ケイ 、窒化ホウ素、窒化アルミ、アルミナ、酸 亜鉛、酸化マグネシウム、ダイヤモンド、 鉛、炭素繊維、カーボンナノファイバー、 ーボンナノチューブ、銅、アルミニウム、 、鉄、ニッケルなどが挙げられる。また、 知の添加剤の添加方法は、特に限定されず 公知の様々な方法から選択してもかまわな 。例えば、最終のコーティング用塗料に添 剤が添加されてもよいし、製造工程中に添 剤が添加されてもよい。また、公知の添加 は、予めフッ素樹脂粒子とドライブレンド れていてもよいし、予めフッ素樹脂粒子に め込まれていてもよい。このような例とし は、三井・デュポンフロロケミカル社のMP-6 00シリーズなどが挙げられる。

 有機溶剤は、フッ素樹脂粒子の分散剤と て働く。なお、接着性樹脂がコーティング 塗料に添加されている場合には、接着性樹 (例えば、ポリイミド系樹脂など)の溶媒と ても働く。また、本発明に用いることので る溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホル アミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジ チルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、 1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルカ プロラクタム、ヘキサメチルホスホリックト リアミド、1,2-ジメトキシエタン、ジグライ 、トリグライムなどが挙げられる。なお、 リイミドワニスやポリイミド前駆体ワニス どと本発明に係るコーティング用塗料とを 時液状成形する場合、有機溶剤としてはN,N- メチルアセトアミド(DMAC)やN-メチル-2-ピロ ドン(NMP)が特に好ましい。なお、これらの溶 媒は、単独で又は混合物として用いることも できるし、芳香族炭化水素、例えば、トルエ ンやキシレンなどの他の溶媒と混合して用い ることもできる。また、少量であれば、水を 含んでもよい。

 本発明に係るコーティング用塗料は、E型粘 度計における0.5rpm、すなわち、ずり速度1.92s -1 での粘度が200ポイズ以上5,000ポイズ以下であ のが好ましい。なぜなら、円筒積層体の製 の際、図2に示されるような製造設備を用い て同時液状成形法を利用できるからである。 コーティング用塗料のこの粘度が200ポイズ未 満であると、コーティング用塗料の塗布が困 難になったり塗布後の膜厚が薄くなり好まし くなく、逆に、コーティング用塗料のこの粘 度が5,000ポイズよりも大きいと、例えば、エ ー圧やギアポンプによる送液が困難になる ど取扱い性が悪くなり、好ましくない。

 また、本発明に係るコーティング用塗料はE 型粘度計における0.5rpm、すなわち、ずり速度 1.92s -1 での粘度が1.0rpmでの粘度よりも高いことが好 ましい。すなわち、本発明に係るコーティン グ用塗料はチキソトロピー性を有するのが好 ましい。より好ましくは、[0.5rpmでの粘度]/[1. 0rpmでの粘度]の値が1よりも大きく5未満であ のが好ましい。[0.5rpmでの粘度]/[1.0rpmでの粘 ]の値がこの範囲内であると、コーティング 用塗料を高いずり速度によって塗布すること ができ、塗布後、すなわち、低いずり速度に おいて粘度が上昇し、塗膜の「たれ」や「た るみ」などを防止できると共に、塗膜のレベ リングにも十分な時間を取れるからである。 [0.5rpmでの粘度]/[1.0rpmでの粘度]の値は1.25より も大きく5未満であるのがより好ましく、1.5 りも大きく5未満であるのがさらに好ましい

 また、このコーティング用塗料を用いて得 れるフッ素樹脂被膜は表面抵抗が10 6 ω/□以上10 14 ω/□未満であるのが好ましい。フッ素樹脂被 膜の表面抵抗がこの範囲であると、フッ素樹 脂被膜の平滑性、非粘着性を失わずに帯電を 防止することができるからである。

 また、本発明に係るコーティング用塗料 用いて積層体を形成する場合、耐熱性樹脂 は金属を基材として用いることができる。 熱性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹 、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエ テルケトン(PEEK)樹脂、ポリフェニレンスル ィド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂など 挙げられる。金属としては、例えば、銀、 ルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼 どが挙げられる。また、耐熱性樹脂および 属の少なくとも一方を、2種以上を積層した ものを基材として用いてもよい。

 また、耐熱性樹脂に、適宜、次のような 知の添加剤が添加されていても何ら差し支 ない。このような公知の添加剤としては、 えば、充填材、顔料、顔料分散剤、固体潤 剤、沈降防止剤、レベリング剤、表面調節 、水分吸収剤、ゲル化防止剤、酸化防止剤 紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、色分か 防止剤、皮張り防止剤、界面活性剤、帯電 止剤、消泡剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐剤 増粘剤、熱伝導性付与剤などが挙げられる なお、熱伝導性付与剤としては、例えば、 化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミ、アル ナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ダイヤ ンド、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノファ バー、カーボンナノチューブ、銅、アルミ ウム、銀、鉄、ニッケルなどが挙げられる

 なお、本発明において基材の形状は特に 限されず、基材は、円筒状、シート状又は の他の形状であってよい。ただし、ファク ミリ、複写機、レーザービームプリンタな の電子写真画像形成装置のトナー定着ベル を製造する場合、基材は円筒体であるのが ましい。また、円筒積層体の外面から余分 電荷を逃がす必要がある場合、円筒積層体 おいて、基材は、端部が長さ方向に露出し いることが好ましい。

 本発明に係るコーティング用塗料を基材 面に塗布する方法としては、刷毛塗り法、 ピン法、スプレー法、ディスペンサー法、 漬法、押出し法など、公知の方法が挙げら る。なお、1回の塗装で焼成後の膜厚として 、5μm以上50μm以下のフッ素樹脂被膜が得られ るのが好ましい。1回の塗装で5μm未満のフッ 樹脂被膜を形成することも可能であるが、 材表面の凹凸の影響を受けて表面粗度が高 なりやすい、フッ素樹脂被膜の強度が十分 なくなるなどの理由から好ましくない。

 本発明に係るコーティング用塗料の焼成 、フッ素樹脂の溶融温度以上、フッ素樹脂 分解して気化する温度未満で行われればよ 。フッ素樹脂被膜からアクリル系樹脂を除 するために、最終の焼成温度は、350度C以上 450度C未満であるのが好ましい。なお、金属 もちろん、ポリイミド系樹脂の中でも高耐 性のポリイミド樹脂が基材として用いられ いる場合には、本発明に係るコーティング 塗料は400度C以上450度C未満の温度で最終焼成 されても差し支えない。

 なお、フッ素樹脂被膜は、表面粗度(十点 平均粗さRz)が7μm未満であるのが好ましく、4 m未満であるのがより好ましい。表面粗度が7 μm以上であると外観が損なわれ好ましくない からである。特に、ファクシミリ、複写機、 レーザービームプリンタなどの電子写真方式 による画像形成装置のトナー定着ベルトの表 層材には、非粘着性とともに、再現性の高い 文字の印字が要求される。このため、フッ素 樹脂被膜がそのような表層材とされる場合に は、その表面粗度は低いことが好ましい。

 以下、実施例および比較例を示して本発 をさらに具体的に説明する。なお、各実施 及び比較例で作製したコーティング用塗料 びフッ素樹脂被膜の諸物性については下記 測定方法で測定した。

 (1)粘度
 東京計器製のE型回転粘度計VISCONIC EH Dを用 いて、雰囲気温度23±0.2度C、回転数0.5rpm(ずり 速度1.92s -1 )の条件で測定した。

 (2)チキソトロピーインデックス
 東京計器製のE型回転粘度計VISCONIC EH Dを用 いて、雰囲気温度23±0.2度Cの条件で測定した チキソトロピーインデックスは、回転数を0 .5rpm(ずり速度1.92s -1 )としたときの粘度V 0.5 および回転数を1.0rpm(ずり速度3.84s -1 )としたときの粘度V 1.0 を下式(1)に代入して算出した。

   チキソトロピーインデックス=V 0.5 /V 1.0    (1)
 (3)表面粗度
 小坂研究所製の表面粗さ測定器SE-3Hを用い 、十点平均粗さRz(JIS B0601:1982)を求めた。

 (4)表面抵抗
 三菱化学製高抵抗計ハイレスタMCP-HT450を用 て測定した。

 (5)エタノールはじき性
 フッ素樹脂被膜に、エタノールを滴下し、 ッ素樹脂被膜がエタノールをはじくか否か 確認した。

 (6)引掻き試験
 本試験により接着強度を評価した。なお、 試験は、安田精機製作所製No.553鉛筆硬度試 機を用いてJIS K5400に従って荷重500gfおよび 動速度5mm/sの条件下で行われた。具体的に 、Hから7Hまでの硬度の鉛筆で試験片を引っ き、その結果、試験片のコーティング層が 間剥離するか否かを確認した。

 1.コーティング用塗料Aの原材料
 (1)フッ素樹脂粒子
 平均粒子径が8μmであるPFA粒子(ソルベイソ クシス製)を使用した。

 (2)揮散等樹脂粒子分散液
 平均粒子径が0.13μmであるスチレン-メタ(ア リル)酸エステル共重合樹脂粒子の水性分散 液であるポリゾールAP-691T(昭和高分子製、不 発分:55重量%)335gをN-メチル-2-ピロリドン(NMP) 500gで希釈して使用した。

 (3)溶媒
 N-メチル-2-ピロリドン(NMP)を使用した。

 (4)増粘及びチキソトロピー性付与剤
 水溶性架橋型アクリル系樹脂のジュンロンP W-110(日本純薬製)を使用した。

 2.コーティング用塗料Aの作製
 100gのフッ素樹脂粒子と、167gの揮散等樹脂 子分散液とを混合した。なお、このとき、 散等樹脂粒子分散液の不揮発分は、フッ素 脂粒子100重量部に対して37.8重量部存在する とになる。

 そして、この混合物に、チキソトロピー 付与剤28gをNMP191gに添加したものを43.8g添加 て、コーティング用塗料Aを得た。

 なお、このコーティング用塗料Aは、粘度 が750ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 3.液状同時成形
 粘度980ポイズに調整した導電剤入りRC5063(( )IST製)ポリイミド前駆体液とコーティング用 塗料Aとを、図2に示される被膜成形装置を用 て同時液状成形した後に、80度Cで10分間、10 0度Cで10分間、150度Cで10分間、200度Cで20分間 250度Cで20分間、320度Cで20分間、360度Cで20分 、400度Cで20分間焼成して、内径24mmの2液成形 円筒積層体を得た。この2液成形円筒積層体 は、ポリイミド層の厚みが約60μmであり、コ ーティング用塗料Aにより成形されたフッ素 脂被膜の厚みが約15μmであった。なお、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは、強固に 接着していた。また、フッ素樹脂被膜の表面 粗度(Rz)は、2μmであった。

 なお、ここで、図2を用いて被膜成形装置 50について説明する。

 この被膜成形装置50は、図2に示されるよ に、主に、第1被膜成形ダイス54、第2被膜成 形ダイス55、第1加圧タンク58、第2加圧タンク 59、第1溶液バルブ60、第2溶液バルブ61、第1主 管、第2主管、第1分配管62、第2分配管63、第1 配器64、第2分配器65、第1加圧バルブ68、及 第2加圧バルブ69から構成される。

 第1被膜成形ダイス54は、中空の円筒成形 である。また、第2被膜成形ダイス55は第1被 膜成形ダイス54と同様に中空の円筒成形体で る。なお、被膜成形ダイス54,55の内径は、 的とする多層ポリイミド円筒体の内径や厚 の仕様により決定される。なお、その際、 体の外径、芯体の引き上げ速度、ポリイミ 前駆体溶液の粘度あるいはスリット開口66,67 からの吐出速度などを考慮する必要がある。 また、第2被膜成形ダイス55の内周径は第1被 成形ダイス54の内周径よりも若干小さくされ ている。そして、第1被膜成形ダイス54は、軸 が第2被膜成形ダイス55の軸と沿うように第2 膜成形ダイス55の下側に近接して配置される 。なお、第1被膜成形ダイス54及び第2被膜成 ダイス55には、内周壁に所定の間隙で全周に 渡ってスリット開口66,67が複数形成されてい 。このようにスリット開口66,67を形成する 、円周方向の吐出むらがなく、均一な厚さ 溶液成形層を形成できるからである。また スリット開口の幅は、0.5mm~5mmの範囲内であ ことが好ましい。また、第1被膜成形ダイス5 4及び第2被膜成形ダイス55には外周壁に複数 液投入口が形成されており、その液投入口 は複数の分配管62,63が接続される。また、被 膜成形ダイスが3以上重ねられる場合、下段 位置する被膜成形ダイスの内径が小さく、 段に位置する被膜成形ダイスの内径が大き なることが必要である。

 第1加圧タンク58は、導電剤入りRC5063ポリ ミド前駆体液56を貯蔵するための貯蔵容器 ある。そして、この第1加圧タンク58には、 蓋に第1加圧バルブ68が取り付けられており また、下方に第1溶液バルブ60が取り付けら ている。

 第2加圧タンク59は、コーティング用塗料5 7を貯蔵するための貯蔵容器である。そして この第2加圧タンク59には、蓋に第2加圧バル 69が取り付けられており、また、下方に第2 液バルブ61が取り付けられている。

 第1加圧バルブ68及び第2加圧バルブ69には 圧空気ボンベ等が取り付けられ、第1加圧バ ルブ68及び第2加圧バルブ69が開状態となると 加圧タンク58,59内部が加圧される。なお、 のとき、溶液バルブ60,61が開状態となってい ると、加圧タンク58,59に貯蔵される導電剤入 RC5063ポリイミド前駆体液56およびコーティ グ用塗料57が被膜成形ダイス54,55の中空空間 送出される。

 第1溶液バルブ60及び第2溶液バルブ61は、 閉式の電動弁である。なお、これらの溶液 ルブ60,61は図示しないタイミング制御装置 通信接続されており、このタイミング制御 置の運転開始ボタンが押されると、先ず、 1溶液バルブ60が開状態となり、その後所定 間が経過した後に第2溶液バルブ61が開状態 なる。

 第1分配器62及び第2分配器63は1つの入口と 複数の出口を有しており、その入口には主管 が接続され、出口には分配管62,63が接続され 。つまり、この分配器62,63は、加圧タンク68 ,69から主管を通って配送される導電剤入りRC5 063ポリイミド前駆体液56およびコーティング 塗料57を複数経路に分配する役割を担う。

 つまり、第1加圧バルブ68及び第2加圧バル ブ69が開いた状態で、タイミング制御装置の 転開始ボタンが押されると、導電剤入りRC50 63ポリイミド前駆体液56が第1分配器64により 数の経路に分配された後、第1被膜成形ダイ 54に供給され、スリット開口部66から吐出さ れる。そして、少し遅れて、コーティング用 塗料57が第2分配器65により複数の経路に分配 れた後、第2被膜成形ダイス55に供給され、 リット開口部67から吐出される。

 次に同時液状成形方法について説明する

 被膜成形装置50では、第1加圧タンク58に 電剤入りRC5063ポリイミド前駆体液56が投入さ れ、第2加圧タンク59にコーティング用塗料A57 が投入される。そして、先ず、芯体51の軸が 直方向を向くように芯体51が吊紐70で吊され た状態で芯体51が第1被膜成形ダイス54の内孔 挿入され、その後、芯体51の最上端部が第1 膜成形ダイス54のスリット開口66とほぼ同位 置となるように芯体51が配置される。次に、 1加圧タンク58内を第1加圧バルブ68から加圧 た状態で第1溶液バルブ60が開かれると、導 剤入りRC5063ポリイミド前駆体液56が第1被膜 形ダイス54まで圧送される。そして、芯体51 がY方向に引き上げられ、芯体51の最上端から 30mm下の位置が第1スリット開口66を通過した 点で第1スリット開口66から導電剤入りRC5063 リイミド前駆体液56が、芯体51の外面に約600 mの厚みで塗布され始める。

 一方、第2加圧タンク59に貯蔵されている ーティング用塗料A57は導電剤入りRC5063ポリ ミド前駆体液56と同様に、第2加圧タンク59 を第2加圧バルブ69から加圧した状態で第2溶 バルブ61が開かれると、コーティング用塗 A57が第2被膜成形ダイス55まで圧送される。 して、芯体51の表面に成形された導電剤入り RC5063ポリイミド前駆体液56の成形開始位置が 2スリット開口67を通過した直後に、コーテ ング用塗料A57が第2スリット開口67から吐出 れ、導電剤入りRC5063ポリイミド前駆体液56 成形層の上に約150μmの厚みでコーティング 塗料A57が塗布され始める。

 すると、芯体51上にポリイミド前駆体溶 成形層52とコーティング用塗料成形層53とが 時に塗布されていく。

 その後、芯体51の最下端から約30mm上の位 が第2スリット開口67の位置を通過した時点 、両加圧タンク58,59からの各原料56,57の圧送 が停止され、芯体51上に約440mmの長さの溶液 形層が形成される。そして、被膜成形装置50 から芯体51が取り出され、芯体51はそのまま ーブンに入れられる。すると、溶液成形層 上記条件で乾燥されると共にポリイミド前 体がイミド化されて所望の円筒積層体が得 れた。そして、その芯体51を室温まで冷却さ せた後、芯体51から円筒積層体取り外した。

 なお、第1加圧タンク58にコーティング用 料A57を投入し、第2加圧タンク59に導電剤入 RC5063ポリイミド前駆体液56を投入して、芯 51をY方向に押し下げていってもかまわない また、芯体51を固定して、第1被膜成形ダイ 54と第2被膜成形ダイス55と上又は下に移動さ せてもかまわない。

 4.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込みカーボン ラシにより内面から除電して、24枚/分の画 定着テストを行った結果、オフセットの発 もなく良好な画像が得られた。

 5.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、6Hでフッ素樹脂被膜が削れ が、層間剥離は見られず、ポリイミド樹脂 とフッ素樹脂被膜とは強固に一体化してい ことが窺えた。

 1.コーティング用塗料Bの作製
 チキソトロピー性付与剤を添加する前に、 リイミド樹脂分が17.5重量%であるRC5063ポリ ミドワニス((株)IST製 BPDA/PPD、NMP溶媒)を30.3g えて混合した以外は実施例1と同様にしてコ ーティング用塗料Bを得た。なお、このとき 揮散等樹脂粒子分散液の不揮発分は、フッ 樹脂粒子100重量部に対して37.8重量部存在す ことになる。また、ポリイミド樹脂は、フ 素樹脂粒子100重量部に対して5.3重量部存在 ることになる。

 なお、このコーティング用塗料Bは、粘度 が750ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 2.基材への塗布
 コーティング用塗料Bを、カーボン導電剤入 りポリイミド円筒体(内径24mm、厚み60μm)、ス ンレス円筒体(内径30mm、厚み50μm)およびニ ケル電鋳円筒体(内径24mm、厚み75μm)それぞれ に、焼成後厚みが15μmになるように塗布した なお、ステンレス円筒体に対しては、端部 長さ方向に10mm露出するようにコーティング 用塗料Bを塗布した。そして、これらの円筒 を立てた状態で80度Cで10分間、100度Cで10分間 、150度Cで10分間、200度Cで20分間、250度Cで20分 間、320度Cで20分間、360度Cで20分間、400度Cで20 分間焼成し、最終的な円筒積層体を得た。な お、いずれの円筒積層体においてもフッ素樹 脂被膜に「たれ」が生じることなく、フッ素 樹脂被膜が基材と強固に接着していた。また 、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、いずれ 2μmであった。

 3.定着ベルトとしての評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体を基 とする円筒積層体を図1に示すレーザービー ムプリンタの定着装置に組み込みカーボンブ ラシにより内面から除電して、24枚/分の画像 定着テストを行った結果、オフセットの発生 もなく良好な画像が得られた。

 ステンレス円筒体を基材とする円筒積層 を図1に示すレーザービームプリンタの定着 装置に組み込みカーボンブラシにより外面に 露出しているステンレス部から除電して、36 /分の画像定着テストを行った結果、オフセ ットの発生もなく良好な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体、ス ンレス円筒体およびニッケル電鋳円筒体そ ぞれを基材とする3種類の円筒積層体を切り 開き、引掻き試験を行ったところ、全ての円 筒体において2Hでフッ素樹脂被膜が削れたが 層間剥離は見られず、フッ素樹脂被膜が円 体に強固に一体化していることが窺えた。

 5.液状同時成形
 コーティング用塗料Aをコーティング用塗料 Bに代えた以外は実施例1と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、2 mであった。

 6.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 7.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、5Hでフッ素樹脂被膜が削れ が、層間剥離は見られず、ポリイミド樹脂 とフッ素樹脂被膜とは強固に一体化してい ことが窺えた。

 1.コーティング用塗料Cの作製
 揮散等樹脂粒子分散液の量を167gから78.1gに えた以外は実施例1と同様にしてコーティン グ用塗料Cを得た。なお、このとき、揮散等 脂粒子分散液の不揮発分は、フッ素樹脂粒 100重量部に対して17.2重量部存在することに る。

 なお、このコーティング用塗料Cは、粘度 が770ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 2.液状同時成形
 コーティング用塗料Aをコーティング用塗料 Cに代えた以外は実施例1と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、3 mであった。

 3.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、5Hでフッ素樹脂被膜が削れ が、層間剥離は見られず、ポリイミド樹脂 とフッ素樹脂被膜とは強固に一体化してい ことが窺えた。

 1.コーティング用塗料Dの作製
 RC5063ポリイミドワニスの量を30.3gから17.7gに 代えた以外は実施例2と同様にしてコーティ グ用塗料Dを得た。なお、このとき、ポリイ ド樹脂は、フッ素樹脂粒子100重量部に対し 3.1重量部存在することになる。

 なお、このコーティング用塗料Dは、粘度 が750ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 2.基材への塗布
 実施例2と同様にして、コーティング用塗料 Dから、フッ素樹脂被膜を有する円筒積層体 作製した。なお、いずれの基材に対しても ッ素樹脂被膜が強固に接着していた。また フッ素樹脂被膜の表面粗度はいずれも2μmで った。

 3.定着ベルトとしての評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体を基 とする円筒積層体を図1に示すレーザービー ムプリンタの定着装置に組み込みカーボンブ ラシにより内面から除電して、24枚/分の画像 定着テストを行った結果、オフセットの発生 もなく良好な画像が得られた。

 ステンレス円筒体を基材とする円筒積層 を図1に示すレーザービームプリンタの定着 装置に組み込みカーボンブラシにより外面に 露出しているステンレス部から除電して、36 /分の画像定着テストを行った結果、オフセ ットの発生もなく良好な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体、ス ンレス円筒体およびニッケル電鋳円筒体そ ぞれを基材とする3種類の円筒積層体を切り 開き、引掻き試験を行ったところ、全ての円 筒体において層間剥離は見られず、フッ素樹 脂被膜が円筒体に強固に一体化していること が窺えた。

 5.液状同時成形
 コーティング用塗料Bをコーティング用塗料 Dに代えた以外は実施例2と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、2 mであった。

 6.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 7.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、層間剥離は見られず、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは強固に一 体化していることが窺えた。

 1.コーティング用塗料Eの作製
 RC5063ポリイミドワニスの量を30.3gから43.1gに 代えた以外は実施例2と同様にしてコーティ グ用塗料Eを作製した。なお、このとき、ポ イミド樹脂は、フッ素樹脂粒子100重量部に して7.5重量部存在することになる。

 なお、このコーティング用塗料Eは、粘度 が750ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 2.基材への塗布
 実施例2と同様にして、コーティング用塗料 Eから、フッ素樹脂被膜を有する円筒積層体 作製した。なお、いずれの基材に対しても ッ素樹脂被膜が強固に接着していた。また フッ素樹脂被膜の表面粗度はいずれも3μmで った。また、この円筒積層体を画像定着テ トしたところ良好な画像を得ることができ 。

 3.定着ベルトとしての評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体を基 とする円筒積層体を図1に示すレーザービー ムプリンタの定着装置に組み込みカーボンブ ラシにより内面から除電して、24枚/分の画像 定着テストを行った結果、オフセットの発生 もなく良好な画像が得られた。

 ステンレス円筒体を基材とする円筒積層 を図1に示すレーザービームプリンタの定着 装置に組み込みカーボンブラシにより外面に 露出しているステンレス部から除電して、36 /分の画像定着テストを行った結果、オフセ ットの発生もなく良好な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体、ス ンレス円筒体およびニッケル電鋳円筒体そ ぞれを基材とする3種類の円筒積層体を切り 開き、引掻き試験を行ったところ、全ての円 筒体において層間剥離は見られず、フッ素樹 脂被膜が円筒体に強固に一体化していること が窺えた。

 5.液状同時成形
 コーティング用塗料Bをコーティング用塗料 Eに代えた以外は実施例2と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、3 mであった。

 6.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 7.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、層間剥離は見られず、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは強固に一 体化していることが窺えた。

 1.コーティング用塗料Fの作製
 フッ素樹脂粒子を、平均粒子径平均粒子径8 μmのPFA粒子80gと、平均粒子径3.5μmのポリテト ラフルオロエチレン(PTFE)(喜多村製)20gとの混 物に代えた以外は、実施例1と同様にしてコ ーティング用塗料Fを得た。

 なお、このコーティング用塗料Fは、粘度 が700ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.5であった。

 2.液状同時成形
 コーティング用塗料Aをコーティング用塗料 Fに代えた以外は実施例1と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、2 mであった。

 3.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、層間剥離は見られず、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは強固に一 体化していることが窺えた。

 1.コーティング用塗料Gの作製
 RC5063ポリイミドワニス30.3gをRC5019ポリイミ ワニス35.3g((株)IST製、PMDA/ODA、NMP溶媒、ポリ ミド樹脂分15.0重量%)に代えた以外は実施例2 と同様にしてコーティング用塗料Gを得た。 お、このとき、ポリイミド樹脂は、フッ素 脂粒子100重量部に対して5.3重量部存在する とになる。

 なお、このコーティング用塗料Gは、粘度 が750ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 2.基材への塗布
 実施例2と同様にして、コーティング用塗料 Gから、フッ素樹脂被膜を有する円筒積層体 作製した。なお、いずれの円筒積層体にお てもフッ素樹脂被膜に「たれ」が生じるこ なく、フッ素樹脂被膜が基材と強固に接着 ていた。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度 いずれも2μmであった。

 3.定着ベルトとしての評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体を基 とする円筒積層体を図1に示すレーザービー ムプリンタの定着装置に組み込みカーボンブ ラシにより内面から除電して、24枚/分の画像 定着テストを行った結果、オフセットの発生 もなく良好な画像が得られた。

 ステンレス円筒体を基材とする円筒積層 を図1に示すレーザービームプリンタの定着 装置に組み込みカーボンブラシにより外面に 露出しているステンレス部から除電して、36 /分の画像定着テストを行った結果、オフセ ットの発生もなく良好な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体、ス ンレス円筒体およびニッケル電鋳円筒体そ ぞれを基材とする3種類の円筒積層体を切り 開き、引掻き試験を行ったところ、全ての円 筒体において層間剥離は見られず、フッ素樹 脂被膜が円筒体に強固に一体化していること が窺えた。

 5.液状同時成形
 コーティング用塗料Bをコーティング用塗料 Gに代えた以外は実施例2と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、2 mであった。

 6.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 7.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、層間剥離は見られず、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは強固に一 体化していることが窺えた。

 1.コーティング用塗料Hの作製
 RC5063ポリイミドワニス30.3gをポリエーテル ミド(日本GEプラスチックス製、17.5重量%、NMP 溶液)30.3gに代えた以外は実施例2と同様にし コーティング用塗料Hを得た。

 なお、このコーティング用塗料Hは、粘度 が750ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 2.基材への塗布
 実施例2と同様にして、コーティング用塗料 Hから、フッ素樹脂被膜を有する円筒積層体 作製した。なお、いずれの円筒積層体にお てもフッ素樹脂被膜に「たれ」が生じるこ なく、フッ素樹脂被膜が基材と強固に接着 ていた。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度 いずれも2μmであった。

 3.定着ベルトとしての評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体を基 とする円筒積層体を図1に示すレーザービー ムプリンタの定着装置に組み込みカーボンブ ラシにより内面から除電して、24枚/分の画像 定着テストを行った結果、オフセットの発生 もなく良好な画像が得られた。

 ステンレス円筒体を基材とする円筒積層 を図1に示すレーザービームプリンタの定着 装置に組み込みカーボンブラシにより外面に 露出しているステンレス部から除電して、36 /分の画像定着テストを行った結果、オフセ ットの発生もなく良好な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体、ス ンレス円筒体およびニッケル電鋳円筒体そ ぞれを基材とする3種類の円筒積層体を切り 開き、引掻き試験を行ったところ、全ての円 筒体において層間剥離は見られず、フッ素樹 脂被膜が円筒体に強固に一体化していること が窺えた。

 5.液状同時成形
 コーティング用塗料Bをコーティング用塗料 Hに代えた以外は実施例2と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、2 mであった。

 6.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 7.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、層間剥離は見られず、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは強固に一 体化していることが窺えた。

 1.コーティング用塗料Iの作製
 実施例1で作製したコーティング用塗料Aに 平均粒子径が0.5μm~1.0μmであるフィラメント ニッケルINCO TYPE210(インコ社製)を22.5g混合 て、コーティング用塗料Iを得た。なお、こ とき、フィラメント状ニッケルは、フッ素 脂粒子100重量部に対して22.5重量部存在する ことになる。

 なお、このコーティング用塗料Iは、粘度 が820ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 2.基材への塗布
 コーティング用塗料Iを、窒化ホウ素入りポ リイミド円筒体(60μm厚)に、焼成後厚みが15μm になるように塗布した。そして、この円筒体 を立てた状態で80度Cで10分間、100度Cで10分間 150度Cで10分間、200度Cで20分間、250度Cで20分 、320度Cで20分間、360度Cで20分間、400度Cで20 間焼成し、最終的な円筒積層体を得た。な 、この円筒積層体においてフッ素樹脂被膜 「たれ」が生じることなく、フッ素樹脂被 が基材と強固に接着していた。また、フッ 樹脂被膜の表面粗度は2μmであった。また、 フッ素樹脂被膜の表面抵抗は10 10 ω/□であった。

 3.定着ベルトとしての評価
 上記円筒積層体を図1に示すレーザービーム プリンタの定着装置に組み込み、円筒積層体 の表面から除電し、36枚/分の画像定着テスト を行った結果、オフセットの発生もなく良好 な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 上記円筒積層体を切り開き、引掻き試験を ったところ、3Hでフッ素樹脂被膜が削れた 、層間剥離は見られず、ポリイミド樹脂層 フッ素樹脂被膜とは強固に一体化している とが窺えた。

 1.コーティング用塗料Jの原材料
 揮散等樹脂粒子分散液として、「ポリゾー AP-691T335gをN-メチル-2-ピロリドン500gで希釈 たもの」に代えて、「平均粒子径が約0.02μm あるポリエーテル系ウレタン樹脂粒子の水 分散液であるNeoRez R-9403(楠本化成製、不揮 分31重量%)347gをN-メチル-2-ピロリドン500gで 釈したもの」に代えた以外は実施例1と同じ 材料を用いた。

 2.コーティング用塗料Jの作製
 100gのフッ素樹脂粒子と、141gの揮散等樹脂 子(ウレタン系樹脂粒子)分散液とを混合した 。なお、このとき、揮散等樹脂粒子分散液の 不揮発分は、フッ素樹脂粒子100重量部に対し て17.9重量部存在することになる。

 そして、この混合物に、チキソトロピー 付与剤15gをNMP314gに添加したものを110g添加 て、コーティング用塗料Jを得た。

 なお、このコーティング用塗料Jは、粘度 が725ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.65であった。

 3.基材への塗布
 コーティング用塗料Jを、カーボン導電剤入 りポリイミド円筒体(内径24mm、厚み60μm)、ス ンレス円筒体内径30mm、厚み50μm)およびニッ ケル電鋳円筒体(内径24mm、厚み75μm)それぞれ 、焼成後厚みが15μmになるように塗布した なお、ステンレス円筒体に対しては、端部 長さ方向に10mm露出するようにコーティング 塗料Jを塗布した。そして、これらの円筒体 を立てた状態で80度Cで10分間、100度Cで10分間 150度Cで10分間、200度Cで20分間、250度Cで20分 、320度Cで20分間、360度Cで20分間、400度Cで20 間焼成し、最終的な円筒積層体を得た。な 、いずれの円筒積層体においてもフッ素樹 被膜に「たれ」が生じることなく、フッ素 脂被膜が基材と強固に接着していた。また フッ素樹脂被膜の表面粗度はいずれも2μmで あった。

 4.定着ベルトとしての評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体を基 とする円筒積層体を図1に示すレーザービー ムプリンタの定着装置に組み込みカーボンブ ラシにより内面から除電して、24枚/分の画像 定着テストを行った結果、オフセットの発生 もなく良好な画像が得られた。

 ステンレス円筒体を基材とする円筒積層 を図1に示すレーザービームプリンタの定着 装置に組み込みカーボンブラシにより外面に 露出しているステンレス部から除電して、36 /分の画像定着テストを行った結果、オフセ ットの発生もなく良好な画像が得られた。

 5.接着性の評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体、ス ンレス円筒体およびニッケル電鋳円筒体そ ぞれを基材とする3種類の円筒積層体を切り 開き、引掻き試験を行ったところ、層間剥離 は見られず、フッ素樹脂被膜が円筒体に強固 に一体化していることが窺えた。

 1.コーティング用塗料Kの作製
 揮散等樹脂粒子分散液の量を141gから100gに えた以外は実施例2と同様にして、コーティ グ用塗料Kを得た。なお、このとき、揮散等 樹脂粒子分散液の不揮発分は、フッ素樹脂粒 子100重量部に対して12.7重量部存在すること なる。

 なお、このコーティング用塗料Kは、粘度 が725ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.65であった。

 2.基材への塗布
 実施例2と同様にして、コーティング用塗料 Kから、フッ素樹脂被膜を有する円筒積層体 作製した。なお、いずれの円筒積層体にお てもフッ素樹脂被膜に「たれ」が生じるこ なく、フッ素樹脂被膜が基材と強固に接着 ていた。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度 いずれも2μmであった。

 3.定着ベルトとしての評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体を基 とする円筒積層体を図1に示すレーザービー ムプリンタの定着装置に組み込みカーボンブ ラシにより内面から除電して、24枚/分の画像 定着テストを行った結果、オフセットの発生 もなく良好な画像が得られた。

 ステンレス円筒体を基材とする円筒積層 を図1に示すレーザービームプリンタの定着 装置に組み込みカーボンブラシにより外面に 露出しているステンレス部から除電して、36 /分の画像定着テストを行った結果、オフセ ットの発生もなく良好な画像が得られた。

 4.接着性の評価
 カーボン導電剤入りポリイミド円筒体、ス ンレス円筒体およびニッケル電鋳円筒体そ ぞれを基材とする3種類の円筒積層体を切り 開き、引掻き試験を行ったところ、層間剥離 は見られず、フッ素樹脂被膜が円筒体に強固 に一体化していることが窺えた。

 5.液状同時成形
 コーティング用塗料Bをコーティング用塗料 Kに代えた以外は実施例2と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、2 mであった。

 6.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 7.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、層間剥離は見られず、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは強固に一 体化していることが窺えた。

 1.コーティング用塗料Lの原材料
 増粘及びチキソトロピー性付与剤として、 ュンロンPW-110に代えて、会合型アクリルエ ルションのバンスターST900に代えた以外は 施例1と同じ原材料を用いた。

 2.コーティング用塗料Lの作製
 100gのフッ素樹脂粒子と、167gの揮散等樹脂 子分散液とを混合した。なお、このとき、 散等樹脂粒子分散液の不揮発分は、フッ素 脂粒子100重量部に対して37.8重量部存在する とになる。

 そして、この混合物に、17.1gのチキソト ピー性付与剤および10.1gの10重量%アンモニア 水を添加して、コーティング用塗料Lを得た

 なお、このコーティング用塗料Lは、粘度 が730ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.6であった。

 3.液状同時成形
 コーティング用塗料Aをコーティング用塗料 Lに代えた以外は実施例1と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、2 mであった。

 4.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 5.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、層間剥離は見られず、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは強固に一 体化していることが窺えた。

 1.コーティング用塗料Mの作製
 揮散等樹脂粒子分散液の量を167gから317.2gに 代えた以外は実施例1と同様にしてコーティ グ用塗料Mを得た。なお、このとき、揮散等 脂粒子分散液の不揮発分は、フッ素樹脂粒 100重量部に対して70.0重量部存在することに なる。

 なお、このコーティング用塗料Mは、粘度 が770ポイズであり、チキソトロピーインデッ クスが1.7であった。

 2.液状同時成形
 コーティング用塗料Aをコーティング用塗料 Mに代えた以外は実施例1と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。なお、ポリイミド樹脂層 とフッ素樹脂被膜とは、強固に接着していた 。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度(Rz)は、2 mであった。

 4.定着ベルトとしての評価
 2液成形円筒積層体を図1に示すレーザービ ムプリンタの定着装置に組み込み36枚/分の 像定着テストを行った結果、オフセットの 生もなく良好な画像が得られた。

 5.接着性の評価
 2液成形円筒積層体を切り開き、引掻き試験 を行ったところ、層間剥離は見られず、ポリ イミド樹脂層とフッ素樹脂被膜とは強固に一 体化していることが窺えた。
(比較例1)
 1.コーティング用塗料Nの作製
 フッ素樹脂粒子を100重量部としたときの揮 等樹脂粒子分散液の不揮発分が4.5重量部と るように、揮散等樹脂粒子分散液の量を167g から20.3gに代えた以外は実施例2と同様にして コーティング用塗料Nを得た。

 2.基材への塗布
 実施例2と同様にして、コーティング用塗料 Nから、フッ素樹脂被膜を有する円筒積層体 作製した。しかしながら、フッ素樹脂被膜 クラックが入ってしまった。また、フッ素 脂被膜の表面粗度も8.8μmとなり、好ましく くなった。

 3.液状同時成形
 コーティング用塗料Bをコーティング用塗料 Nに代えた以外は実施例2と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。しかしながら、先と同様 に、フッ素樹脂被膜にクラックが入ってしま った。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度も先 と同様に8.8μmとなり、好ましくなくなった。
(比較例2)
 1.コーティング用塗料Oの作製
 フッ素樹脂粒子を100重量部としたときの揮 等樹脂粒子分散液の不揮発分が4.5重量部と るように、揮散等樹脂粒子分散液の量を141g から35.4gに代えた以外は実施例10と同様にし コーティング用塗料Oを得た。

 2.基材への塗布
 実施例10と同様にして、コーティング用塗 Oから、フッ素樹脂被膜を有する円筒積層体 作製した。しかしながら、フッ素樹脂被膜 クラックが入ってしまった。また、フッ素 脂被膜の表面粗度も8.8μmとなり、好ましく くなった。

 3.液状同時成形
 コーティング用塗料Bをコーティング用塗料 Oに代えた以外は実施例2と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。しかしながら、先と同様 に、フッ素樹脂被膜にクラックが入ってしま った。また、フッ素樹脂被膜の表面粗度も先 と同様に8.8μmとなり、好ましくなくなった。
(比較例3)
 1.コーティング用塗料Pの作製
 フッ素樹脂粒子を100重量部としたときの揮 等樹脂粒子分散液の不揮発分が75重量部と るように、揮散等樹脂粒子分散液の量を141g ら590.5gに代えた以外は実施例10と同様にし コーティング用塗料Pを得た。

 2.基材への塗布
 実施例10と同様にして、コーティング用塗 Pから、フッ素樹脂被膜を有する円筒積層体 作製した。しかしながら、フッ素樹脂被膜 、エタノールをはじかず、非粘着性が低下 てしまった。

 3.液状同時成形
 コーティング用塗料Bをコーティング用塗料 Pに代えた以外は実施例2と同様にして2液成形 円筒積層体を得た。しかしながら、先と同様 に、フッ素樹脂被膜は、エタノールをはじか ず、非粘着性が低下してしまった。

 本発明に係るコーティング用塗料は、基 への接着性、基材に被膜成形した場合の離 性および耐熱性に優れているため、離型性 、耐熱性、耐久性を必要とする種々の部品 コーティング用塗料として有用である。ま 、本発明に係るコーティング用塗料をポリ ミド樹脂や金属の基材からなる円筒体へコ ティングして被膜成形して得られる円筒積 体は電子写真画像形成装置の定着ベルトに も好ましく適用することができる。