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Title:
COMMUNICATION TERMINAL DEVICE, PROGRAM AND COMMUNICATION METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/005054
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a communication terminal device for communicating with a communication control device. The communication terminal device is provided with a receiving section for receiving signals transmitted from the communication control device; a reception quality measuring section for measuring reception qualities, based on the signals received by the receiving section; a coefficient calculating section for calculating prescribed coefficients, based on relationship between the reception qualities measured at different times by the reception quality measuring section; a reception quality information generating section for generating reception quality information, based on the reception quality measured by the reception quality measuring section and the coefficients calculated by the coefficient calculating section; and a transmitting section for transmitting the reception quality information generated by the reception quality information generating section to the communication control device.

Inventors:
AIBA TATSUSHI
KATSURAGAWA HIROSHI
Application Number:
PCT/JP2008/061894
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
July 01, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHARP KK (JP)
AIBA TATSUSHI
KATSURAGAWA HIROSHI
International Classes:
H04Q7/34
Domestic Patent References:
WO2002041530A12002-05-23
WO2006107037A12006-10-12
Foreign References:
JP2005086304A2005-03-31
JP2003152630A2003-05-23
Attorney, Agent or Firm:
FUNAYAMA, Takeshi et al. (Marunouchi Chiyoda-k, Tokyo 20, JP)
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Claims:
 通信制御装置と通信する通信端末装置であって、
 前記通信制御装置から信号を受信する受信部と、
 前記受信部が受信した信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定部と、
 前記受信品質測定部が異なる時刻に測定した受信品質の関係に基づいて所定の係数を算出する係数算出部と、
 前記受信品質測定部が測定した受信品質と前記係数算出部が算出した係数とに基づいて受信品質情報を生成する受信品質情報生成部と、
 前記受信品質情報生成部が生成した受信品質情報を前記通信制御装置へ送信する送信部と、
 を備えることを特徴とする通信端末装置。
 前記受信品質測定部が異なる時刻に測定した受信品質に基づいて相関値を算出する相関値算出部を備え、
 前記係数算出部は、前記相関値算出部が算出した相関値に基づいて、前記所定の係数を算出することを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。
 前記受信品質情報生成部は、前記相関値算出部が算出した相関値が第1の閾値よりも大きい場合には、前記受信品質測定部が受信品質を測定する時間における受信品質の平均値を前記受信品質情報として生成することを特徴とする請求項2に記載の通信端末装置。
 前記受信品質情報生成部は、前記相関値算出部が算出した相関値が第2の閾値よりも小さい場合には、前記受信品質測定部が測定する受信品質の瞬時値を前記受信品質情報として生成することを特徴とする請求項2又は3に記載の通信端末装置。
 前記受信品質測定部が異なる時刻に測定した受信品質に基づいて分散値又は標準偏差を算出する分散値算出部を備え、
 前記係数算出部は、前記分散値算出部が算出した分散値又は標準偏差に基づいて、前記所定の係数を算出することを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。
 前記受信品質情報生成部は、前記分散値算出部が算出した分散値又は標準偏差が第3の閾値よりも小さい場合には、前記受信品質測定部が受信品質を測定する時間における受信品質の平均値を前記受信品質情報として生成することを特徴とする請求項5に記載の通信端末装置。
 前記受信品質情報生成部は、前記分散値算出部が算出した分散値又は標準偏差が第4の閾値よりも大きい場合には、前記受信品質測定部が測定する受信品質の瞬時値を前記受信品質情報として生成することを特徴とする請求項5又は6に記載の通信端末装置。
 通信制御装置と通信する通信端末装置のコンピュータを、
 前記通信制御装置から信号を受信する受信手段と、
 前記受信手段が受信した信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定手段と、
 前記受信品質測定手段が異なる時刻に測定した受信品質の関係に基づいて所定の係数を算出する係数算出手段と、
 前記受信品質測定手段が測定した受信品質と前記係数算出手段が算出した係数とに基づいて受信品質情報を生成する受信品質情報生成手段と、
 前記受信品質情報算出手段が生成した受信品質情報を前記通信制御装置へ送信する送信手段として機能させることを特徴とするプログラム。
 通信制御装置と通信する通信端末装置を用いた通信方法であって、
 前記通信制御装置から信号を受信する受信過程と、
 前記受信過程が受信した信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定過程と、
 前記受信品質測定過程が異なる時刻に測定した受信品質の関係に基づいて所定の係数を算出する係数算出過程と、
 前記受信品質測定過程で測定した受信品質と前記係数算出過程で算出した係数とに基づいて受信品質情報を生成する受信品質情報生成過程と、
 前記受信品質情報算出過程が生成した受信品質情報を前記通信制御装置へ送信する送信過程と、
 を実行することを特徴とする通信方法。
Description:
通信端末装置、プログラム及び 信方法

 本発明は、通信端末装置、プログラム及び 信方法に関し、特に、複数の周波数帯を用 て通信を行うシステムにおいて、通信端末 置から通信制御装置へ受信品質情報を送信 る通信端末装置、プログラム及び通信方法 関する。
 本願は、2007年7月3日に、日本に出願された 願2007-175186号に基づき優先権を主張し、そ 内容をここに援用する。

 現在、移動通信システムにおいてはデータ 信の需要が高まっており、それに伴う通信 ータの増加に対応した、高い周波数利用効 が得られる様々な技術が提案されている。
 周波数利用効率を高める技術の1つにOFDMA(Ort hogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波 分割多元接続)があり、これは複数のセルで 構成される通信エリアにおいて、すべてのセ ルで同じ周波数を用いて通信を行う際の変調 方式であって、より高速なデータ通信が実現 できる。
 OFDMAシステムにおける送信パケットのスケ ューリングでは、通信端末装置がすべての ブキャリアにおける下り回線状態の受信品 を示す情報であるCQI(Channel Quality Indicator:受 信品質情報)を通信制御装置に報告し、通信 御装置は各通信端末装置から報告された全 のサブキャリアのCQI値に基づいて、パケッ のスケジューリングを行うという方法が提 されている(非特許文献1)。

 同様に、複数の副搬送波を用いるOFDMシス テムにおける送信パケットのスケジューリン グにおいて、通信端末装置において下りの各 チャネル状態(周波数特性)を評価し、各チャ ル状態を量子化した情報を通信制御装置に 告し、通信制御装置は報告された情報に基 いて各通信端末装置に割り振る副搬送波を 定するという技術が知られている(特許文献 1)。

 図16(a)~図16(c)は、従来から知られている適 変調符号化と周波数選択スケジューリング ついて説明する図である。図16(a)は、従来の 技術における移動通信システムの概略構成を 示している。この移動通信システムは、通信 制御装置100と通信端末装置200とを備えている 。通信端末装置200は、通信制御装置100から送 信された制御信号及びデータ信号を受信する 。
 図16(b)は、通信端末装置200で測定される受 品質の一例を示す図である。この受信品質 、例えば、通信制御装置、通信端末装置の で既知のパイロット信号の受信電力から算 される。また、図16(c)は、通信端末装置200で 作成されるチャネルプロファイルの一例を示 す図である。図16(b)と図16(c)では、横軸に周 数をとり、縦軸に受信品質をとっている。 16(b)は、受信品質の瞬時値をとり、図16(c)は その瞬時値を量子化した値を示している。
 従来の技術では、通信端末装置200から通信 御装置100に受信品質情報を送信することに り、通信制御装置100で適応変調符号化と周 数選択スケジューリングを行っている(特許 文献1、非特許文献1)。

 通信制御装置100から受信品質測定に用いる ウンリンクデータを受信(図16(a)参照)した通 信端末装置200は、そのデータに基づいて受信 品質を測定し(図16(b)参照)、伝搬路のチャネ プロファイルを作成する(図16(c)参照)。作成 れたチャネルプロファイルは受信品質情報 して、通信端末装置200から通信制御装置100 送信され(図16(a)参照)、通信制御装置100は、 その情報に基づいて送信するダウンリンクデ ータの変調方式、符号化レートを通信端末装 置200に適応させる(この操作を、適応変調符 化という)とともに、ダウンリンクデータを 信する周波数帯の中から品質の良い周波数 の選択を行う(この操作を、周波数選択スケ ジューリングという)。

特開2005-130491号公報 “Comments on frequency scheduling and joint po wer and rate optimization for OFDM”、3GPP、TSG RAN  WG1 Meeting #29、 R-01-1321、2002年11月

 しかしながら、上記、通信端末装置200から 受信品質情報の送信による適応変調符号化 周波数選択スケジューリングにおいて、通 端末装置200が測定した受信品質情報を通信 御装置100に送信し、その情報に基づいて通 制御装置100がダウンリンクデータに適応変 符号化、周波数選択スケジューリングを施 、そのダウンリンクデータが通信端末装置2 00に到達するまでに遅延が発生する。
 この遅延により、伝搬路の受信品質が、通 端末装置200が測定を行った時点と、ダウン ンクデータを受信した時点で異なり、通信 御装置100から送信されるダウンリンクデー が、通信端末装置200がいる現時刻の伝搬路 受信品質に適さない方式で送信されるとい 問題がある。

 図17(a)~図17(c)は、従来の技術による問題に いて説明する図である。図17(a)は、通信端末 装置200が時刻tXに測定する受信品質を示して る。また、図17(b)は、通信端末装置200が時 tYに測定する受信品質を示している。図17(a) 図17(b)では、横軸に周波数をとり、縦軸に 信品質をとっている。
 図17(c)は、通信制御装置100と通信端末装置20 0との間で送受信する信号について説明する である。図17(c)では、横軸に時間をとってい る。

 通信端末装置200からの受信品質情報の送 による適応変調符号化と周波数選択スケジ ーリングにおいて、通信端末装置200が、時 tXにおいて伝搬路の受信品質を測定し(図17(a )参照)、その受信品質情報を通信制御装置100 送信し(図17(c)参照)、通信制御装置100が受信 品質情報に基づいて、ダウンリンクデータに 適応変調符号化、周波数スケジューリングを 施し、そのデータを通信端末装置200に送信し (図17(c)参照)、その送信されたダウンリンク ータが、時刻tYに通信端末装置200に到達する までに時間δTだけの遅延が発生する。この遅 延により、時刻tXのチャネル状態(図17(a)参照) と時刻tYのチャネル状態(図17(b)参照)の受信品 質が大きく変動する状況においては、時刻tX チャネル状態にいる通信端末装置200によっ 測定された受信品質情報が通信制御装置100 送信され、その受信品質情報に基づいて、 応変調符号化と周波数選択スケジューリン されたダウンリンクデータが、時刻tYのチ ネル状態に移動した通信端末装置200に送信 れたとしても、そのデータは、時刻tYのチャ ネル状態には適さない方式として通信端末装 置200に送信されてしまうという問題がある。

 本発明は、上記事情に鑑みてなされたも であり、その目的は、通信端末装置による 信品質情報の測定から、通信制御装置から 信号の受信までの時間差を異なる時刻に測 された受信品質の関係に応じて縮小するこ ができ、通信制御装置が信号を通信端末装 に適さない方式で送信することを防ぐこと できる通信端末装置、プログラム及び通信 法を提供することにある。

(1) 本発明は、上記課題を解決するためにな れたもので、本発明の一態様による通信端 装置は、通信制御装置と通信する通信端末 置であって、前記通信制御装置から信号を 信する受信部と、前記受信部が受信した信 に基づいて受信品質を測定する受信品質測 部と、前記受信品質測定部が異なる時刻に 定した受信品質の関係に基づいて所定の係 を算出する係数算出部と、前記受信品質測 部が測定した受信品質と前記係数算出部が 出した係数とに基づいて受信品質情報を生 する受信品質情報生成部と、前記受信品質 報生成部が生成した受信品質情報を前記通 制御装置へ送信する送信部とを備える。
 本発明によれば、通信端末装置が、異なる 刻に測定した受信品質の関係に基づいて所 の係数を算出し、その係数に基づいて、受 品質測定時間の経過とともに形状が変化す フィルタ処理を施して、受信品質情報を生 することにより、通信端末装置による受信 質情報の測定から、通信制御装置からの信 の受信までの時間差を、受信品質の関係に じて縮小することができ、通信制御装置が 号を通信端末装置に適さない方式で送信す ことを防ぐことができる。

(2) また、本発明の一態様による通信端末装 は、前記受信品質測定部が異なる時刻に測 した受信品質に基づいて相関値を算出する 関値算出部を備え、前記係数算出部は、前 相関値算出部が算出した相関値に基づいて 前記所定の係数を算出する。
 本発明によれば、通信端末装置が、異なる 刻に測定した受信品質の相関値に基づいて 定の係数を算出し、その係数に基づいて、 信品質測定時間の経過とともに形状が変化 るフィルタ処理を施して、受信品質情報を 成することにより、通信端末装置による受 品質情報の測定から、通信制御装置からの 号の受信までの時間差を、受信品質の相関 に応じて縮小することができ、通信制御装 が信号を通信端末装置に適さない方式で送 することを防ぐことができる。

(3) また、本発明の一態様による通信端末装 の前記受信品質情報生成部は、前記相関値 出部が算出した相関値が第1の閾値よりも大 きい場合には、前記受信品質測定部が受信品 質を測定する時間における受信品質の平均値 を前記受信品質情報として生成する。
 本発明によれば、通信端末装置が、異なる 刻に測定した受信品質の相関値を測定し、 の相関値がある閾値よりも大きい場合には 受信品質を測定する時間における受信品質 平均値を受信品質情報として通信制御装置 送信することにより、受信品質の相関値に じて、フィルタ処理を施す処理を停止する とができる。

(4) また、本発明の一態様による通信端末装 の前記受信品質情報生成部は、前記相関値 出部が算出した相関値が第2の閾値よりも小 さい場合には、前記受信品質測定部が測定す る受信品質の瞬時値を前記受信品質情報とし て生成する。
 本発明によれば、通信端末装置が、異なる 刻に測定した受信品質の相関値を測定し、 の相関値がある閾値よりも小さい場合には 測定した受信品質の瞬時値を受信品質情報 して通信制御装置に送信することにより、 信品質の相関値に応じて、フィルタ処理を す処理を停止することができる。

(5) また、本発明の一態様による通信端末装 は、前記受信品質測定部が異なる時刻に測 した受信品質に基づいて分散値又は標準偏 を算出する分散値算出部を備え、前記係数 出部は、前記分散値算出部が算出した分散 又は標準偏差に基づいて、前記所定の係数 算出する。
 本発明によれば、通信端末装置が、異なる 刻に測定した受信品質の分散値又は標準偏 に基づいて所定の係数を算出し、その係数 基づいて、受信品質測定時間の経過ととも 形状が変化するフィルタ処理を施して、受 品質情報を生成することにより、通信端末 置による受信品質情報の測定から、通信制 装置からの信号の受信までの時間差を、受 品質の分散値又は標準偏差に応じて縮小す ことができ、通信制御装置が信号を通信端 装置に適さない方式で送信することを防ぐ とができる。

(6) また、本発明の一態様による通信端末装 の前記受信品質情報生成部は、前記分散値 出部が算出した分散値又は標準偏差が第3の 閾値よりも小さい場合には、前記受信品質測 定部が受信品質を測定する時間における受信 品質の平均を前記受信品質情報として生成す る。
本発明によれば、通信端末装置が、異なる時 刻に測定した受信品質の分散値又は標準偏差 を測定し、その分散値又は標準偏差がある閾 値よりも小さい場合には、受信品質を測定す る時間における受信品質の平均値を受信品質 情報として通信制御装置に送信することによ り、受信品質の分散値又は標準偏差に応じて 、フィルタ処理を施す処理を停止することが できる。

(7) また、本発明の一態様による通信端末装 の前記受信品質情報生成部は、前記分散値 出部が算出した分散値又は標準偏差が第4の 閾値よりも大きい場合には、前記受信品質測 定部が測定する受信品質を前記受信品質情報 として生成する。
 本発明によれば、通信端末装置が、異なる 刻に測定した受信品質の分散値又は標準偏 を測定し、その分散値又は標準偏差がある 値よりも大きい場合には、測定した受信品 の瞬時値を受信品質情報として通信制御装 に送信することにより、受信品質の分散値 は標準偏差に応じて、フィルタ処理を施す 理を停止することができる。

(8) また、本発明の一態様によるプログラ は、通信制御装置と通信する通信端末装置 コンピュータを、前記通信制御装置から信 を受信する受信手段と、前記受信手段が受 した信号に基づいて受信品質を測定する受 品質測定手段と、前記受信品質測定手段が なる時刻に測定した受信品質の関係に基づ て所定の係数を算出する係数算出手段と、 記受信品質測定手段が測定した受信品質と 記係数算出手段が算出した係数とに基づい 受信品質情報を生成する受信品質情報生成 段と、前記受信品質情報算出手段が生成し 受信品質情報を前記通信制御装置へ送信す 送信手段として機能させる。

(9) また、本発明の一態様による通信方法 、通信制御装置と通信する通信端末装置は 前記通信制御装置から信号を受信する受信 程と、前記受信過程が受信した信号に基づ て受信品質を測定する受信品質測定過程と 前記受信品質測定過程が異なる時刻に測定 た受信品質の関係に基づいて所定の係数を 出する係数算出過程と、前記受信品質測定 程で測定した受信品質と前記係数算出過程 算出した係数とに基づいて受信品質情報を 成する受信品質情報生成過程と、前記受信 質情報算出過程が生成した受信品質情報を 記通信制御装置へ送信する送信過程とを実 する。

 本発明の通信端末装置、プログラム及び 信方法では、通信端末装置による受信品質 報の測定から、通信制御装置の信号の受信 での時間差を異なる時刻に測定した受信品 の関係に応じて縮小することができ、通信 御装置が信号を通信端末装置に適さない方 で送信することを防ぐことができる。

本発明の第1の実施形態による通信制御 装置10aの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による通信端末 装置20aの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による相関値算 出部30aの相関値を算出する処理について説明 するための図である。 本発明の第1の実施形態による受信品質 情報生成部29aが備えるフィルタ40の構成の一 を示す図である。 本発明の第1の実施形態による受信品質 情報生成部29aが備えるフィルタ40について説 するための図である。 本発明の第1の実施形態による受信品質 情報生成部29aが備えるフィルタ40の処理につ て説明するための図である。 本発明の第1の実施形態による通信端末 装置20aの処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態による効果につ いて説明する図である。 本発明の第1の実施形態による効果につ いて説明する図である。 本発明の第2の実施形態による通信制 装置10bの構成を示す概略ブロック図である 本発明の第2の実施形態による通信端 装置20bの構成を示す概略ブロック図である 本発明の第2の実施形態による受信品 情報生成部29bが備えるフィルタ50の構成の一 例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による通信端 装置20aの処理を示すフローチャートである 本発明の第3の実施形態による通信端 装置の処理を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態による通信端 装置の処理を示すフローチャートである。 従来から知られている適応変調符号化 と周波数選択スケジューリングについて説明 する図である。 従来の技術による問題について説明す る図である。

符号の説明

10a、10b・・・通信制御装置、11a、11b・・・ 送信バッファ、12a、12b・・・変調符号化部、 13a、13b・・・マッピング部、14a、14b・・・IFF T部、15a、15b・・・無線送信部、16a、16b・・ 無線受信部、17a、17b・・・FFT部、18a、18b・ ・適応変調符号化部、19a、19b・・・周波数 択スケジューラ部、20a、20b・・・通信端末 置、21a、21b・・・送信バッファ、22a、22b・ ・変調符号化部、23a、23b・・・マッピング 、24a、24b・・・IFFT部、25a、25b・・・無線送 部、26a、26b・・・無線受信部、27a、27b・・ FFT部、28a、28b・・・受信品質測定部、29a、2 9b・・・受信品質情報生成部、30a・・・相関 算出部、30b・・・分散値算出部、31a、31b・ ・忘却係数算出部、A1~A4・・・アンテナ

 以下に、本発明の第1~第4の実施形態につ て、図を参照しながら説明する。始めに、 発明の第1の実施形態について説明する。

(第1の実施形態)
 始めに、本発明の第1の実施形態による通信 システムについて説明する。この通信システ ムは、通信制御装置10a(図1参照)と通信端末装 置20a(図2参照)とを備えている。

 図1は、本発明の第1の実施形態による通 制御装置10aの構成を示す概略ブロック図で る。通信制御装置10aは、送信バッファ11a、 調符号化部12a、マッピング部13a、IFFT(Inverse  Fast Fourier Transport:逆高速フーリエ変換)部14a 無線送信部15a、無線受信部16a、FFT(Fast Fourie r Transport:高速フーリエ変換)部17a、適応変調 号化部18a、周波数選択スケジューラ部19a、 ンテナA1を具備する。

 通信制御装置10aには、上位レイヤから送信 ータ(ダウンリンクデータとも称する)、及 、送信データ情報(ダウンリンクデータ情報 も称する)などの信号が送られてくる。ダウ ンリンクデータ情報には、データの送信先で ある通信端末装置20aの情報が含まれており、 それぞれの通信端末装置20aに送信する上記デ ータが送信バッファ11aに一時的に蓄積される 。
 変調符号化部12aは、適応変調符号化部18aか 通知されたMCS(Modulation and Coding Scheme:変調 式及び符号化率)情報に基づいて、送信バッ ファ11aから出力されたデータに変調処理、及 び、誤り訂正符号化処理を施し、その結果で ある符号化ビット系列を出力する。

 マッピング部13aは、周波数選択スケジュー 部19aから通知されたスケジューリング情報 基づいて、変調符号化部12aから出力された 号化ビット系列を、1つのフレームを構成す る各サブキャリア上のシンボル系列にマッピ ングする。
 IFFT部14aは、マッピング部13aから出力された シンボル系列にIFFT処理を施し、上記のシン ル系列を時系列のベースバンドデジタル信 に変換する。IFFT部14aからの出力信号は無線 信部15aを介することで、無線送信に適した 周波信号にアップコンバートして、アンテ A1より無線信号として各通信端末装置20aに 信される。

 また、通信制御装置10aは、通信端末装置2 0aから送信されるアップリンクデータを無線 信部16aで受信してベースバンド信号にダウ コンバートし、FFT部17aにて各サブキャリア 変調シンボルに変換する。FFT部17aによって 換された変調シンボルは復調、及び、復号 され、適応変調符号化部18a、周波数選択ス ジューラ部19aに出力される。

 適応変調符号化部18aは、FFT部17aから出力さ る受信品質情報に基づいて、通信制御装置1 0aから通信端末装置20aに送信する信号に適用 るMCSを変調符号化部12aに出力する。
 周波数選択スケジューラ部19aは、FFT部17aか 出力される受信品質情報に基づいて、通信 御装置10aから通信端末装置20aに送信する信 のスケジューリングを行い、そのスケジュ リング情報をマッピング部13aに出力する。

 図2は、本発明の第1の実施形態による通 端末装置20aの構成を示す概略ブロック図で る。通信端末装置20aは、送信バッファ21a、 調符号化部22a、マッピング部23a、IFFT部24a、 線送信部25a、無線受信部26a、FFT部27a、受信 質測定部28a、受信品質情報生成部29a、相関 算出部30a、忘却係数算出部31a、アンテナA2 具備する。

 通信端末装置20aには、上位レイヤから送信 ータ(アップリンクデータとも称する)、及 、送信データ情報(アップリンクデータ情報 も称する)などの信号が送られてくる。アッ プリンクデータ情報には、データの送信先で ある通信制御装置10aの情報が含まれており、 それぞれの通信制御装置10aに送信する上記デ ータが送信バッファ21aに一時的に蓄積される 。
 変調符号化部22aは、送信バッファ21aから出 されたデータに変調処理、及び、誤り訂正 号化処理を施し、その結果である符号化ビ ト系列を出力する。

 マッピング部23aは、変調符号化部22aから出 された符号化ビット系列を、1つのフレーム を構成する各サブキャリア上のシンボル系列 にマッピングする。
 IFFT部24aは、マッピング部23aから出力された シンボル系列にIFFT処理を施し、上記のシン ル系列を時系列のベースバンドデジタル信 に変換する。IFFT部24aからの出力信号は無線 信部25aを介することで、無線送信に適した 周波信号にアップコンバートして、アンテ A2より無線信号として通信制御装置10aに送 される。

 また、通信端末装置20aは、通信制御装置10a ら送信されたダウンリンクデータを無線受 部26aで受信してベースバンド信号にダウン ンバートし、FFT部27aにて各サブキャリアを 調シンボルに変換する。FFT部27aによって変 された変調シンボルは復調、及び、復号化 れ、受信品質測定部28a、相関値算出部30aに 力される。
 受信品質測定部28aは、受信されたダウンリ クデータの受信品質の測定を行い、相関値 出部30aは、測定した受信品質の相関値の算 を行う。
 忘却係数算出部31aは、相関値算出部30aが算 した相関値に基づいて忘却係数を算出する 本実施形態における忘却係数は、相関値算 部30aによって相関値を算出した時刻が早い ど影響が小さくなり、相関値を算出した時 が遅いほど影響が大きくなる所定の係数で る。例えば、相関値を算出した時刻が早い ど忘却係数は0に近づき、相関値を算出した 時刻が遅いほど忘却係数は1に近づく。
 受信品質情報生成部29aは、受信品質測定部2 8aが測定する受信品質と、相関値算出部30aが 出する相関値と、忘却係数算出部31aが算出 る忘却係数とに基づいて受信品質情報の生 を行う。受信品質情報は、送信バッファ21a 一時的に記録された後に、送信データとと に、無線送信部25aを介して通信制御装置10a 送信される。

 図3は、本発明の第1の実施形態による相 値算出部30aの相関値を算出する処理につい 説明する図である。図3において、通信端末 置20aにて測定された、ある時刻t、ある周波 数fにおける受信品質をX(t,f)とする。このと 、受信品質X(t,f)の時間方向の相関値は以下 様に求めることができる。なお、図3では、 信端末装置20aの受信品質測定部28aにおいて 時刻tA、tB、tCにそれぞれ受信品質g0(t,f)、g1( t,f)、g2(t,f)を測定した場合を示している。

 通信端末装置20aにて測定された、ある時 tでの受信品質X(t,f)と時刻差Tだけ以前の時 t-Tでの受信品質X(t-T,f)の相関値は下記の式(1) のように表せる。

 ここで、式(1)におけるnは、受信品質の相関 値を測定する区間を示している。例えば、受 信品質の相関値を測定する区間が5TTI(Time Tran smission
 Interval)であるならば、n=5となる。
 また、式(1)におけるE(t)、S(t)は、それぞれ 時刻tにおける受信品質X(t,f)の周波数方向の 均値、及び、標準偏差を示し、それぞれ、 下の式(2)、式(3)のように表わされる。

 さらに、相関値を算出するための受信品 X(t,f)の測定時間長をL(=tC-tA(図3))とすると、R T(t)を時刻τ近傍で平均化したものは、以下の 式(4)で表すことができる。

 ここで、受信品質X(t,f)の時間方向の変化 度が十分に緩やかであるとすると、RT,τを 定した時刻τでの受信品質X(τ,f)と、それよ 時刻差Tだけ後の時刻での受信品質X(τ+T,f)に 、大きい相関値RT,τがあると推定できる。

 なお、上述した相関値算出部30aによる相 値の算出方法は一例であり、通信端末装置2 0aが測定した受信品質の相関値を算出できる のであれば、その他の算出方法を用いても い。また、上述した説明では、相関値の算 を、受信品質情報(CINR)を用いる場合につい 説明したが、通信端末装置20aが通信制御装 10aから受信するダウンリンクデータなど、 関値を算出できるものであれば、いずれの 報を用いても良い。

 忘却係数算出部31aは、相関値算出部30aで 出された相関値に基づいて忘却係数の算出 行う。そして、受信品質情報生成部29aは、 信品質測定部28aで測定された受信品質に、 却係数算出部31aで算出された忘却係数が設 されたフィルタ40を適用することにより、 信品質情報を生成する。

 図4は、本発明の第1の実施形態による受信 質情報生成部29aが備えるフィルタ40の構成の 一例を示す図である。このフィルタ40は、遅 素子41-1、41-2、41-3、・・・、41-n(nは、自然 )、忘却係数記憶部42-0、42-1、42-2、42-3、・ ・、42-n、乗算部43-0、43-1、43-2、43-3、・・・ 、43-n、加算部44-1、44-2、44-3、・・・、44-nを えている。
 遅延素子41-1、41-2、41-3、・・・、41-nは、上 流から入力される信号に対して、例えば、1TT I遅延させる処理を行い、下流に接続されて る遅延素子と、乗算部とに処理結果を出力 る。
 また、乗算部43-0、43-1、43-2、43-3、・・・、 43-nは、忘却係数記憶部42-0、42-1、42-2、42-3、 ・・、42-nに記録されている信号と、上流に 接続されている遅延素子41-1、41-2、41-3、・・ ・、41-nが出力する信号とを乗算し、下流に 続されている加算部44-1、44-2、44-3、・・・ 44-nにそれぞれ出力する。
 また、加算部44-1、44-2、44-3、・・・、44-nは 、接続されている2つの乗算部の出力信号を 算し、下流の加算部に出力する。

 本実施形態では、忘却係数算出部31a(図2) 、忘却係数の算出を、トランスポートブロ クのデータが送信される時間間隔であるTTI( Transmission Time Interval)毎に算出し、その算出 た忘却係数を受信品質情報生成部29aに出力 て、その忘却係数記憶部42-0、42-1、42-2、42-3 、・・・、42-nにそれぞれ設定する。

 ここで、受信品質測定部28aで測定された 信品質に施されるフィルタ処理の具体例を す。忘却係数算出部31aは、時刻がTTIだけ離 た相関値RTTIに基づいて、忘却係数α0、・・ ・、αnを算出する。すなわち、受信品質測定 部28aで現在測定した受信品質と、1TTI前に測 した受信品質の相関値R1に基づく忘却係数を α1とし、1TTI前に測定した受信品質と2TTI前に 定した受信品質の相関値R2に基づく忘却係 をα2とし、2TTI前に測定した受信品質と3TTI前 に測定した受信品質の相関値R3に基づく忘却 数をα3とし、・・・、(n-1)TTI前に測定した 信品質とnTTI前に測定した受信品質の相関値R nに基づく忘却係数をαnとする。ここでは、 却係数αiは0≦αi≦1.0の値とする。

 測定された受信品質に施されるフィルタ 理としては、現在測定された受信品質に忘 係数α0を0乗(すなわち、1)して乗算し、1TTI に測定された受信品質に忘却係数α1を1乗し 乗算し、2TTI前に測定された受信品質に忘却 係数α2を2乗して乗算し、3TTI前に測定された 信品質に忘却係数α3を3乗して乗算し、・・ ・、nTTI前に測定した受信品質に忘却係数αn n乗して乗算し、それらを加算したフィルタ 施す。

 図5(a)及び図5(b)を用いてさらに詳細を説 する。図5(a)は、上記で説明した忘却係数を 用したフィルタを示している。ここでは、 明を分かり易くするため3段のフィルタ構成 を示している。また、測定された受信品質( えば、図3で示すg0(t,f)、g1(t,f)、g2(t,f))から算 出される相関値は、全て0.8とする。図5(a)で すフィルタにおいて、現在測定された受信 質としてg0(t,f)が入力されたとすると、g0(t,f) には忘却係数α0を0乗(すなわち、1)したもの 乗算される。g0(t,f)が遅延素子によって1TTI遅 延処理されたg1(t,f)には忘却係数α1を1乗(すな わち、0.8)したものが乗算される。g1(t,f)が遅 素子によって1TTI遅延処理されたg2(t,f)には 却係数α2を2乗(すなわち、0.64)したものが乗 される。g2(t,f)が遅延素子によって1TTI遅延 理されたg3(t,f)には忘却係数α3を3乗(すなわ 、0.512)したものが乗算される。出力信号と ては、これらの値が加算された値が出力さ ることになる。図5(b)は得られる出力信号を しており、横軸は時間をとっている。図5(a) のフィルタが出力する信号goutは、以下の式(4 ’)で表される。

 受信品質情報生成部29aは、受信品質測定 28aで測定された受信品質に、忘却係数算出 31aで算出された忘却係数が設定された上記 示したようなフィルタ40を適用し、適切な イン調整を行って、受信品質情報を生成す 。

 なお、上述した本実施形態では、受信品 情報生成部29aのフィルタ40の忘却係数記憶 42-0、42-1、42-2、42-3、・・・、42-nに設定され る忘却係数の算出間隔が、TTI毎である場合に ついて説明したが、さらに長い間隔(例えば 数TTI毎や数十TTI毎)で設定されてもよく、ま 、通信端末装置20aによって、忘却係数の算 を行うものであれば、その他の算出間隔を いても良い。

 図6(b)は、本実施形態による受信品質情報生 成部29aのフィルタ処理が施した信号の例を説 明するものである。比較のため、図6(a)にフ ルタ処理を施さない信号、図6(b)にフィルタ 理を施した信号の例を示している。図6(a)及 び図6(b)において、横軸は時間である。
 図6(a)で示されるフィルタ処理を施さない信 号では、受信品質測定部28aで測定された受信 品質が、そのまま受信品質情報として生成さ れる。それに対して、上記で示したようなフ ィルタを施された受信品質は、時間の経過と ともに指数的に値が減少して受信品質情報が 生成されることになる。すなわち、受信品質 情報生成部29aでフィルタ処理を施して生成さ れる受信品質情報は、現在測定された受信品 質に、より重みが置かれた受信品質情報とな る。また、この時間の経過とともに減少する 割合(傾き)は、異なる時刻に測定された受信 質の相関値から算出された忘却係数に基づ て設定されるため、受信品質測定部28aで測 された受信品質の相関値に応じて異なって る。

 図7は、本発明の第1の実施形態による通信 末装置20aの処理を示すフローチャートであ 。始めに、無線受信部26aは、通信制御装置10 aから信号を受信する(ステップS11)。
 そして、受信品質測定部28aは、無線受信部2 6aが受信した信号をFFT部27aを介して取得し、 の取得した信号に基づいて受信品質を測定 る(ステップS12)。
 そして、相関値算出部30aは、受信品質測定 28aが異なる時刻に測定した受信品質に基づ て、式(1)~式(4)の計算を行うことにより、受 信品質測定部28aが異なる時刻に測定した受信 品質の相関値を算出する(ステップS13)。

 そして、忘却係数算出部31aは、相関値算出 30aが算出した相関値に基づいて忘却係数(所 定の係数とも称する)を算出する(ステップS14) 。忘却係数算出部31aが算出した忘却係数は、 受信品質情報生成部29aのフィルタ40の忘却係 記憶部に設定される。
 そして、受信品質情報生成部29aは、受信品 測定部28aが測定する受信品質と、忘却係数 出部31aが算出した忘却係数とに基づいて、 信品質情報を生成する(ステップS15)。つま 、受信品質情報生成部29aは、受信品質測定 28aが測定する受信品質に対して、上記で示 たようなフィルタ40を適用して受信品質情報 を生成する。
 そして、無線送信部25aは、受信品質情報生 部29aが生成した受信品質情報を、送信バッ ァ21a、変調符号化部22a、マッピング部23a、I FFT部24aを介して取得し、その受信品質情報を 通信制御装置10aへ送信する(ステップS16)。そ て、ステップS11に進む。

 図8は、本発明の第1の実施形態による効果 ついて説明する図である。
 通信端末装置20aの相関値算出部30aは、受信 質測定部28aで測定した現在の受信品質と、 信品質測定部28aで測定した前回の受信品質 の相関値を、式(1)-(4)を使用して算出し、忘 却係数算出部31aは、算出された受信品質の相 関値に基づいて、フィルタ処理に設定される 忘却係数の算出を行う。なお、相関値算出部 30aは、ある一定時間測定した受信品質同士か ら相関値の算出を行っても良い。

 図8(a)~図8(d)は、本実施形態の効果を説明 る図である。なお、図8(a)~図8(d)において、 軸は時間である。図8(b)から図8(d)は、受信 質測定部28aで、異なる時刻に測定された受 品質の相関値に応じて変化する出力信号を している。比較のため、図8(a)は、フィルタ 理を施さない出力信号を示している。図8(b) から図8(d)で示すように、異なる時刻に測定 れた受信品質の相関値に応じて変化する出 信号は、時間の経過とともに、相関値が大 いほど緩やかに減少し、相関値が小さいほ 急激に減少する。ここでは、図8(a)、図8(b)、 図8(c)、図8(d)の順に相関値が小さい。

 上記で示したように、通信端末装置から 信制御装置に対して、受信品質情報を送信 る際に遅延が発生する。図8(a)で示すように 、通信端末装置からフィルタ処理を施さない で受信品質情報を送信する際の遅延をδTとし た場合、出力信号が時間の経過とともに緩や かに減少するフィルタ処理を施した受信品質 情報を送信した際の遅延は、図8(b)で示すよ に、δt1減少して(δT-δt1)となる。また、出力 信号が時間とともに急激に減少するフィルタ 処理を施した受信品質情報を送信した際の遅 延は、図8(d)で示すように、δt3減少して(δT-δ t3)となる。すなわち、時間の経過とともに減 少する割合の変化は、異なる時刻に測定した 受信品質の相関値に応じて異なってくる。

 よって、通信端末装置が異なる時刻に測 した受信品質の相関値を算出し、その値に づいた忘却係数を設定したフィルタ処理を して受信品質情報を生成し、通信制御装置 送信することにより、異なる時刻に測定し 受信品質の相関値に応じた、遅延時間の縮 を行うことができる。受信品質の相関値が きい場合には、時間の経過とともに緩やか 変化する信号が出力されるフィルタ処理を すため、遅延時間をδt1縮小することができ る(図8(b)参照)。受信品質の相関値が小さい場 合には、時間の経過とともに急激に変化する 信号が出力されるフィルタ処理を施すため、 遅延時間をδt3縮小できる(図8(d)参照)。

 本発明の第1の実施形態によれば、通信端 末装置が異なる時刻に測定した受信品質の相 関値を算出し、その値に基づいた忘却係数を 設定したフィルタ処理を施して受信品質情報 を生成し、通信制御装置に送信することによ り、通信端末装置による受信品質情報の測定 から、通信制御装置の信号の受信までの時間 差を、受信品質の相関値に応じて縮小するこ とができ、通信制御装置がダウンリンクデー タを通信端末装置に適さない方式で送信する ことを防ぐことができる。

 さらに本発明の第1の実施形態による効果 について図9(a)~図9(d)を用いて説明する。図9(a )~図9(c)は、通信端末装置20bが、低速移動の状 態(図9(a)、図9(b)参照)から、高速移動の状態( 9(b)、図9(c)参照)に変化するときの受信品質 示している。図9(a)~図9(c)では、横軸に周波 をとり、縦軸に受信品質をとっている。図9 (d)は、通信制御装置10bと通信端末装置20bとの 間で送受信する信号について説明する図であ る。

 通信端末装置20bが低速移動のときの伝搬路 状態は、異なる時刻において図9(a)、図9(b) ように変化し、ほぼ同様の特性になるため 、チャネルの変化速度は小さく、通信端末 置で測定される受信品質情報の相関値は大 い値となる。
 通信端末装置20bが高速移動のときの伝搬路 状態は、異なる時刻において図9(b)、図9(c) ように変化し、大きく変化するために、チ ネルの変化速度は大きく、通信端末装置20b 測定される受信品質情報の相関値は小さい となる。

 すなわち、通信端末装置20bが、低速移動 状態から高速移動の状態に変化すると、通 端末装置20bによって算出される相関値は、 きい値から小さい値へ変化することになる 上述した通信端末装置20bの分散値算出部30b 、受信品質に基づいて相関値を算出し、そ らの値に基づいて算出した忘却係数を設定 たフィルタ50を、受信品質を測定する時間 適用して受信品質の測定を行うということ 、通信端末装置20bの速度が、低速移動から 速移動に変化する状態に合わせて、受信品 を測定する時間に適用するフィルタ50の特性 を動的に変化させながら、受信品質情報を生 成し、基地局装置に対して送信することを示 している。

 本発明の第1の実施形態によれば、通信端 末装置が異なる時刻に測定した受信品質の相 関値を算出し、その値に基づいた忘却係数を 設定したフィルタ処理を施して受信品質情報 を生成し、通信制御装置に送信することによ り、通信端末装置の状況に応じて、通信制御 装置に送信することにより、通信端末装置に よる受信品質情報の測定から、通信制御装置 の信号の受信までの時間差を、通信端末装置 の状況に応じて縮小することができ、通信制 御装置がダウンリンクデータを通信端末装置 に適さない方式で送信することを防ぐことが できる。

(第2の実施形態)
 次に、本発明の第2の実施形態による通信シ ステムについて説明する。この通信システム は、通信制御装置10b(図10参照)と通信端末装 20b(図11参照)とを備えている。なお、本実施 態が第1の実施形態と同様のところについて は、その説明を省略する。

 図10は、本発明の第2の実施形態による通信 御装置10bの構成を示す概略ブロック図であ 。通信制御装置10bは、送信バッファ11b、変 符号化部12b、マッピング部13b、IFFT部14b、無 線送信部15b、無線受信部16b、FFT部17b、適応変 調符号化部18b、周波数選択スケジューラ部19b 、アンテナA3を具備する。
 送信バッファ11b、変調符号化部12b、マッピ グ部13b、IFFT部14b、無線送信部15b、無線受信 部16b、FFT部17b、適応変調符号化部18b、周波数 選択スケジューラ部19bは、それぞれ送信バッ ファ11a、変調符号化部12a、マッピング部13a、 IFFT部14a、無線送信部15a、無線受信部16a、FFT 17a、適応変調符号化部18a、周波数選択スケ ューラ部19a、アンテナA1と同じであるため、 それらの説明を省略する。

 図11は、本発明の第2の実施形態による通 端末装置20bの構成を示す概略ブロック図で る。通信端末装置20bは、送信バッファ21b、 調符号化部22b、マッピング部23b、IFFT部24b、 無線送信部25b、無線受信部26b、FFT部27、受信 質測定部28b、受信品質情報生成部29b、分散 算出部30b、忘却係数算出部31b、アンテナA4 具備する。

 送信バッファ21b、変調符号化部22b、マッ ング部23b、FFT部27、IFFT部24b、無線送信部25b 無線受信部26b、受信品質測定部28b、アンテ A4は、それぞれ送信バッファ21a、変調符号 部22a、マッピング部23a、IFFT部24a、無線送信 25a、無線受信部26a、FFT部27a、受信品質測定 28a、アンテナA2と同じであるため、それら 説明を省略する。第2の実施形態は、相関値 出部30aの代わりに分散値算出部30bを備えて る点において、第1の実施形態と相違する。

 本発明の第2の実施形態では、分散値算出 部30bが、現在測定した受信品質と、前回測定 した受信品質とに基づいて分散値の算出を行 う。また、忘却係数算出部31bが、分散値算出 部30bが算出した分散値に基づいて、忘却係数 の算出を行う。受信品質情報生成部29bは、受 信品質測定部28bで測定した受信品質に、分散 値に基づいて算出した忘却係数を設定したフ ィルタ処理を施すことにより、受信品質情報 を生成する。ここで、受信品質測定部28bが、 ある一定時間測定した受信品質同士から分散 値を算出するようにしても良い。

 次に、本発明の第2の実施形態による分散 値算出部30bの処理について説明する。通信端 末装置20bにて、ある時刻t、ある周波数fで測 された受信品質をX(t,f)とする。このとき、 定された受信品質X(t,f)の時間方向の分散は 以下の様に求めることができる。

 通信端末装置20bの受信品質測定部28bが、 信品質を測定する測定時間長をLとした時、 周波数fにおけるX(t,f)の時刻τ近傍での分散は 以下の式(5)ように表せる。

 ここで、E(t,f)は、時間τ±L/2、周波数fに ける受信品質X(t,f)の時間方向の平均値を示 、以下の式(6)で表すことができる。

 さらに、周波数fにおける分散V(τ,f)を周 数方向に平均化することにより、以下の式(7 )で表わされる分散値V(τ)を求めることができ る。

 ここで、分散値V(τ)が小さい場合には、 散値V(τ)を測定した時刻τでの受信品質X(τ,f) と、それより時間差Tだけ後の時刻での受信 質X(τ+T,f)とには、強い相関があり、逆に分 値V(τ)が大きい場合には、測定した受信品質 X(τ,f)から時間差T後の受信品質X(τ+T,f)を推定 ることは困難であると考えられる。

 忘却係数算出部31bは、分散値算出部30bで 出された分散値に基づいて忘却係数の算出 行う。そして、受信品質情報生成部29bは、 信品質測定部28bで測定した受信品質に、忘 係数算出部31bで算出された忘却係数が設定 れたフィルタ50を適用することにより、受 品質情報を生成する。

 なお、上述した分散値の算出方法は一例 あり、通信端末装置20bが測定した受信品質 分散値を算出できるものであれば、その他 算出方法を用いても良い。また、上述した 明では、分散値の算出を、受信品質情報(CIN R)を用いる場合について説明したが、通信端 装置20bが通信制御装置10bから受信するダウ リンクデータから算出できるものであれば その他の情報を用いても良い。

 図12は、本発明の第2の実施形態による受 品質情報生成部29bが備えるフィルタ50の構 の一例を示す図である。このフィルタ50は、 遅延素子51-1、51-2、51-3、・・・、51-n(nは、自 然数)、忘却係数記憶部52-0、52-1、52-2、52-3、 ・・、52-n、乗算部53-0、53-1、53-2、53-3、・ ・、53-n、加算部54-1、54-2、54-3、・・・、54-n を備えており、第1の実施形態で示した処理 同様の処理を行う。

 図13は、本発明の第2の実施形態による通信 末装置20bの処理を示すフローチャートであ 。始めに、無線受信部26bは、通信制御装置1 0bから信号を受信する(ステップS21)。
 そして、受信品質測定部28bは、無線受信部2 6bが受信した信号をFFT部27bを介して取得し、 の取得した信号に基づいて受信品質を測定 る(ステップS22)。
 そして、分散値算出部30bは、受信品質測定 28bが異なる時刻に測定した受信品質に基づ て、式(5)から式(7)の計算を行うことにより 受信品質測定部28bが異なる時刻に測定した 信品質の分散値を算出する(ステップS23)。
 そして、忘却係数算出部31bは、分散値算出 30bが算出した分散値に基づいて忘却係数(所 定の係数とも称する)を算出する(ステップS24) 。忘却係数算出部31bが算出した忘却係数は、 受信品質情報生成部29bのフィルタ50の忘却係 記憶部に設定される。

 そして、受信品質情報生成部29bは、受信品 測定部28bが測定する受信品質と、忘却係数 出部31bが算出した忘却係数とに基づいて、 信品質情報を生成する(ステップS25)。つま 、受信品質情報生成部29bは、受信品質測定 28bが測定する受信品質に対して、フィルタ50 を用いて受信品質情報を生成する。
 そして、無線送信部25bは、受信品質情報生 部29bが生成した受信品質情報を、送信バッ ァ21b、変調符号化部22b、マッピング部23b、I FFT部24bを介して取得し、その受信品質情報を 通信制御装置10bへ送信する(ステップS26)。そ て、ステップS21に進む。

 本発明の第2の実施形態によれば、通信端 末装置が異なる時刻に測定した受信品質の分 散値を算出し、その値に基づいた忘却係数を 設定したフィルタ50による処理を施して受信 質情報を生成し、通信制御装置に送信する とにより、異なる時刻に測定した受信品質 分散値に応じた、遅延時間の縮小が行うこ ができる。すなわち、受信品質の分散値が さい場合には、時間の経過とともに緩やか 変化する信号が出力されるフィルタ処理を すため、遅延時間をわずかに縮小すること でき、受信品質の分散値が大きい場合には 時間の経過とともに急激に変化する信号が 力されるフィルタ処理を施すため、遅延時 を大幅に縮小することができる。すなわち 通信端末装置による受信品質情報の測定か 、通信制御装置の信号の受信までの時間差 、測定した受信品質の分散値(通信端末装置 の状況)に応じて縮小することができ、通信 御装置がダウンリンクデータを通信端末装 に適さない方式で送信することを防ぐこと できる。

(第3の実施形態)
 次に、本発明の第3の実施形態による通信シ ステムについて説明する。この通信システム は、通信制御装置と通信端末装置とを備えて いる。なお、本実施形態が第1の実施形態と 様のところについては、その説明を省略す 。

 本実施形態の通信制御装置の構成は、第1の 実施形態による通信制御装置10a(図1)の構成と 同様であるため、その説明を省略する。
 また、本実施形態の通信端末装置の構成は 第1の実施形態による通信端末装置20a(図2)の 構成とほぼ同様であるため、その説明を省略 する。
 ただし、本実施形態による通信端末装置の 信品質情報生成部の処理が、第1の実施形態 による通信端末装置20aの受信品質情報生成部 29aの処理と相違する。

 通信端末装置は、現在測定した受信品質情 と、前回測定した受信品質情報の相関値の 出を相関値算出部で行い、相関値が所定の 値(第1の閾値)よりも大きい場合には、受信 質測定部が受信品質情報を測定する時間に 忘却係数を設定したフィルタを施す処理を 全に止め、受信品質情報を単純な時間軸の 均で測定し、通信制御装置に送信する方法 切り替える。
 また、相関値算出部が算出した相関値が所 の閾値(第2の閾値)よりも小さい場合には、 信品質を測定する時間に忘却係数を持った ィルタを施す処理を完全に止め、現在測定 た受信品質情報のみ(瞬時値)を通信制御装 に送信する方法に切り替える。

 図14は、本発明の第3の実施形態による通信 末装置の処理を示すフローチャートである 始めに、無線受信部は、通信制御装置から 号を受信する(ステップS31)。
 そして、受信品質測定部は、無線受信部が 信した信号をFFT部を介して取得し、その取 した信号に基づいて受信品質を測定する(ス テップS32)。
 そして、相関値算出部は、受信品質測定部 異なる時刻に測定した受信品質に基づいて 式(1)~式(4)の計算を行うことにより、受信品 質測定部が異なる時刻に測定した受信品質の 相関値を算出する(ステップS33)。
 そして、忘却係数算出部は、相関値算出部 算出した相関値に基づいて忘却係数(所定の 係数とも称する)を算出する(ステップS34)。忘 却係数算出部が算出した忘却係数は、受信品 質情報生成部のフィルタの忘却係数記憶部に 設定される。

 そして、受信品質情報生成部は、相関値算 部が算出した相関値が第1の閾値よりも大き いか否かについて判定する(ステップS35)。
 相関値算出部が算出した相関値が第1の閾値 よりも大きい場合には、ステップS35で「YES」 と判定し、受信品質測定部が受信品質を測定 する時間における受信品質の平均を、受信品 質情報として生成する(ステップS36)。
 一方、相関値算出部が算出した相関値が第1 の閾値以下である場合には、ステップS37で「 NO」と判定し、ステップS37に進む。

 そして、受信品質情報生成部は、相関値算 部が算出した相関値が第2の閾値よりも小さ いか否かについて判定する(ステップS37)。
 相関値算出部が算出した相関値が第2の閾値 よりも小さい場合には、ステップS37で「YES」 と判定し、受信品質測定部が現在測定した受 信品質のみ(瞬時値)を、受信品質情報として 成する(ステップS38)。
 一方、相関値算出部が算出した相関値が第2 の閾値以上である場合には、ステップS37で「 NO」と判定し、ステップS39に進む。

 そして、受信品質情報生成部は、受信品質 定部が測定する受信品質と、忘却係数算出 が算出した忘却係数とに基づいて、受信品 情報を生成する(ステップS39)。つまり、受 品質情報生成部は、受信品質測定部が測定 る受信品質に対して、フィルタを用いて受 品質情報を生成する。
 そして、無線送信部は、受信品質情報生成 が生成した受信品質情報を、送信バッファ 変調符号化部、マッピング部、IFFT部を介し て取得し、その受信品質情報を通信制御装置 へ送信する(ステップS40)。そして、ステップS 31に進む。

 本発明の第3の実施形態によれば、通信端 末装置が、受信品質情報の相関値を算出し、 その相関値と第1の閾値又は第2の閾値との関 に応じて、忘却係数を持ったフィルタを施 処理を完全に止め、受信品質情報の測定方 を切り替えることにより、通信端末装置に って算出された相関値の値が、第1の閾値よ りも大きい場合や第2の閾値よりも小さい場 に、受信品質情報を生成する際の処理量を 減することができる。これにより、通信端 装置によって測定されるチャネルの変化が 定の閾値よりも大きい(高速移動している)、 もしくは、所定の閾値よりも小さい(低速移 している)場合に、受信品質情報の測定に使 する処理量を削減することができる。

(第4の実施形態)
 次に、本発明の第4の実施形態による通信シ ステムについて説明する。この通信システム は、通信制御装置と通信端末装置とを備えて いる。なお、本実施形態が第2の実施形態と 様のところについては、その説明を省略す 。

 本実施形態の通信制御装置の構成は、第2の 実施形態による通信制御装置10b(図10)の構成 同様であるため、その説明を省略する。
 また、本実施形態の通信端末装置の構成は 第2の実施形態による通信端末装置20b(図11) 構成とほぼ同様であるため、その説明を省 する。
 ただし、本実施形態による通信端末装置の 信品質情報生成部の処理が、第2の実施形態 による通信端末装置20bの受信品質情報生成部 29bの処理と相違する。

 通信端末装置は、現在測定した受信品質情 と、前回測定した受信品質情報の分散値の 出を分散値算出部で行い、分散値が所定の 値(第3の閾値)よりも小さい場合には、受信 質測定部が受信品質情報を測定する時間に 忘却係数を設定したフィルタを適用する処 を完全に止め、受信品質情報を単純な時間 の平均で測定し、通信制御装置に送信する 法に切り替える。
 また、分散値算出部が算出した分散値が所 の閾値(第4の閾値)よりも大きい場合には、 信品質を測定する時間に忘却係数を持った ィルタを施す処理を完全に止め、現在測定 た受信品質情報のみ(瞬時値)を通信制御装 に送信する方法に切り替える。

 図15は、本発明の第4の実施形態による通信 末装置の処理を示すフローチャートである 始めに、無線受信部は、通信制御装置から 号を受信する(ステップS41)。
 そして、受信品質測定部は、無線受信部が 信した信号をFFT部を介して取得し、その取 した信号に基づいて受信品質を測定する(ス テップS42)。
 そして、分散値算出部は、受信品質測定部 異なる時刻に測定した受信品質に基づいて 式(5)~式(7)の計算を行うことにより、受信品 質測定部が異なる時刻に測定した受信品質の 分散値を算出する(ステップS43)。
 そして、忘却係数算出部は、分散値算出部 算出した分散値に基づいて忘却係数(所定の 係数とも称する)を算出する(ステップS44)。忘 却係数算出部が算出した忘却係数は、受信品 質情報生成部のフィルタの忘却係数記憶部に 設定される。

 そして、受信品質情報生成部は、分散値算 部が算出した分散値が第3の閾値よりも小さ いか否かについて判定する(ステップS45)。
 分散値算出部が算出した分散値が第3の閾値 よりも小さい場合には、ステップS45で「YES」 と判定し、受信品質測定部が受信品質を測定 する時間における受信品質の平均を、受信品 質情報として生成する(ステップS46)。
 一方、分散値算出部が算出した分散値が第3 の閾値以上である場合には、ステップS45で「 NO」と判定し、ステップS47に進む。

 そして、受信品質情報生成部は、分散値算 部が算出した分散値が第4の閾値よりも大き いか否かについて判定する(ステップS47)。
 分散値算出部が算出した分散値が第4の閾値 よりも大きい場合には、ステップS47で「YES」 と判定し、受信品質測定部が現在測定した受 信品質のみ(瞬時値)を、受信品質情報として 成する(ステップS48)。
 一方、分散値算出部が算出した分散値が第4 の閾値以下である場合には、ステップS47で「 NO」と判定し、ステップS49に進む。

 そして、受信品質情報生成部は、受信品質 定部が測定する受信品質と、忘却係数算出 が算出した忘却係数とに基づいて、受信品 情報を生成する(ステップS49)。つまり、受 品質情報生成部は、受信品質測定部が測定 る受信品質に対して、フィルタを用いて受 品質情報を生成する。
 そして、無線送信部は、受信品質情報生成 が生成した受信品質情報を、送信バッファ 変調符号化部、マッピング部、IFFT部を介し て取得し、その受信品質情報を通信制御装置 へ送信する(ステップS50)。そして、ステップS 41に進む。

 本発明の第4の実施形態によれば、通信端 末装置が、受信品質情報の分散値を算出し、 その分散値と第3の閾値又は第4の閾値との関 に応じて、忘却係数を持ったフィルタを施 処理を完全に止め、受信品質情報の測定方 を切り替えることにより、通信端末装置に って算出された分散値の値が、第3の閾値よ りも小さい場合や第4の閾値よりも大きい場 に、受信品質情報を生成する際の処理量を 減することができる。これにより、通信端 装置によって測定されるチャネルの変化が 定の閾値よりも大きい(高速移動している)、 もしくは、所定の閾値よりも小さい(低速移 している)場合に、受信品質情報の測定に使 する処理量を削減することができる。

 なお、上述した第2の実施形態と第4の実 形態では、無線端装置が分散値に基づいて 却係数を算出する場合について説明したが これに限定されるものではない。例えば、 線端装置が標準偏差に基づいて忘却係数を 出するようにしても良い。

 なお、上述した第1~第4の実施形態の説明 は、受信品質としてCINR(Carrier-to-Interference p lus Noise power Ratio:搬送波対干渉波+雑音電力 )を用いた場合について説明するが、受信品 質としてはこの他のものを適用することも可 能である。例えばRSSI(Receive Signal Strength Indi cation)、SNR(Signal to Noise power Ratio:信号対雑 電力比)、SIR(Signal to Interference power Ratio:信 号対干渉電力比)、SINR(Signal to Interference plus  Noise power Ratio:信号対干渉及び雑音電力比) CNR(Carrier to Noise power Ratio:搬送波対雑音電 力比)、CIR(Carrier to Interference power Ratio:搬送 波対干渉波電力比)など受信信号電力や搬送 電力に関連して受信品質を示す指標、ある はBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)、PER(Packet E rror Rate:パケット誤り率)、BLER(Block Error Rate: ブロック誤り率)など受信の成否に関連して 信品質を示す指標受信の成否に関連して受 品質を示す指標などを用いても良い。

 また、上述した第1~第4の実施形態で用い 周波数帯は、1つあるいは複数のサブキャリ アを意味しており、例えばMIMO(Multiple Input Mu ltiple Output)などのSDMA(Space Division Multiple Acce ss)においての送信アンテナあるいは固有モー ドが示す複数のチャネル、あるいは、これら の組み合わせとしてのチャネルなど、サブフ レーム内の複数のチャネルを用いて通信を行 うシステムであってチャネル毎に受信品質が 異なる可能性があるシステムにおいても適用 が可能である。

 なお、以上説明した実施形態において、 1、図10の通信制御装置や、図2、図11の通信 末装置の各部の機能又はこれらの機能の一 を実現するためのプログラムをコンピュー 読み取り可能な記録媒体に記録して、この 録媒体に記録されたプログラムをコンピュ タシステムに読み込ませ、実行することに り通信制御装置や通信端末装置の制御を行 ても良い。なお、ここでいう「コンピュー システム」とは、OSや周辺機器等のハード ェアを含むものとする。

 また、「コンピュータ読み取り可能な記 媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁 ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピ ータシステムに内蔵されるハードディスク の記憶装置のことをいう。さらに「コンピ ータ読み取り可能な記録媒体」とは、イン ーネット等のネットワークや電話回線等の 信回線を介してプログラムを送信する場合 通信線のように、短時刻の間、動的にプロ ラムを保持するもの、その場合のサーバや ライアントとなるコンピュータシステム内 の揮発性メモリのように、一定時刻プログ ムを保持しているものも含むものとする。 た上記プログラムは、前述した機能の一部 実現するためのものであっても良く、さら 前述した機能をコンピュータシステムにす に記録されているプログラムとの組み合わ で実現できるものであっても良い。

 以上、この発明の実施形態について図面 参照して詳述してきたが、具体的な構成は の実施形態に限られるものではなく、この 明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許 求の範囲に含まれる。

 本発明は、通信端末装置による受信品質 報の測定から、通信制御装置からの信号の 信までの時間差を縮小することができ、通 制御装置が信号を通信端末装置に適さない 式で送信することを防ぐことができる通信 末装置、プログラム及び通信方法などに適 できる。