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Patent Searching and Data


Title:
CONTROLLER AND CONTROL METHOD FOR A STRADDLE-TYPE VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2024/013639
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention provides a control device and a control method that can improve the operability of a saddle-ride type vehicle. In a control device 20 and a control method according to the present invention, an execution unit of the control device 20 executes a control mode that enables brake force retention control in response to a first trigger, and disables the braking force retention control in response to a second trigger, the brake force retention control being such that a brake force generated in a saddle-ride type vehicle 1 is retained irrespective of a braking operation by a rider of the saddle-ride type vehicle 1. The execution unit executes the control mode on the basis of rotation operation information that is information about a rotation operation in which an accelerator grip is rotated in an angle range located in a second direction opposite to a first direction with respect to a reference position. The accelerator grip is in the reference position when there is no load from the rider, and the driving force occurring on the saddle-ride type vehicle 1 changes when the accelerator grip is rotated in an angle range located in the first direction with respect to the reference position.

Inventors:
IWATSUKI JUNYA (JP)
TSUMURA KAITA (JP)
YAMAMOTO NAOYUKI (JP)
Application Number:
PCT/IB2023/057066
Publication Date:
January 18, 2024
Filing Date:
July 10, 2023
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
B60T8/17; B60T7/12; B62K23/04
Foreign References:
EP3708475A12020-09-16
DE112016004443T52018-07-26
DE102012223101A12014-06-18
EP3974274A22022-03-30
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Claims:
【書類名】 請求の範囲

【請求項 1】 鞍乗り型車両 ( 1 ) の挙動を制御する制御装置 (20) であって、 前記鞍乗り型車両 ( 1 ) に生じている制動力が前記鞍乗り型車両 ( 1 ) のライダーによ るブレーキ操作によらずに保持される制動力保持制御が、 第 1 トリガに応じて有効化され 、 前記制動力保持制御が、 第 2 トリガに応じて無効化される制御モードを実行する実行部 (2 2) を備え、 前記実行部 (2 2) は、 前記ライダーによる負荷が無い状態で基準位置 (P 0) にあり 、 前記基準位置 (P 0) を基準として第 1方向 (D 1 ) に位置する角度範囲で回動される と前記鞍乗り型車両 ( 1 ) に生じる駆動力が変化するアクセルグリ ップ ( 4 R) が、 前記 基準位置 (P 0) を基準として前記第 1方向 (D 1 ) と逆方向の第 2方向 (D 2) に位置 する角度範囲において回動される回動操作の情報である回動操作情報に基づいて、 前記制 御モードを実行する、 制御装置。

【請求項 2 ] 前記実行部 (2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記回動操作情報が、 前記回動操作 が行われたことを示す情報である場合に、 前記回動操作を前記第 1 トリガとして、 前記制 動力保持制御を有効化する、 請求項 1に記載の制御装置。

【請求項 3】 前記実行部 (2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記回動操作情報としての前記回動 操作の操作量の情報に基づいて、 前記制動力保持制御の開始状態を変化させる、 請求項 1又は 2に記載の制御装置。

【請求項 4】 前記実行部 (2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記回動操作情報としての前記回動 操作の操作量の変化度合いの情報に基づいて、 前記制動力保持制御の開始状態を変化させ る、 請求項 1又は 2に記載の制御装置。

【請求項 5 ] 前記実行部 (2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記回動操作情報が、 前記回動操作 が行われたことを示す情報である場合に、 前記回動操作を前記第 2 トリガとして、 前記制 動力保持制御を無効化する、 請求項 1に記載の制御装置。

【請求項 6 ] 前記実行部 (2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記回動操作情報としての前記回動 操作の操作量の情報に基づいて、 前記制動力保持制御の終了状態を変化させる、 請求項 1又は 5に記載の制御装置。

【請求項 7】 前記実行部 (2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記制動力保持制御の終了時の前記 制動力の減少度合いを、 前記回動操作の操作量の情報に基づいて変化させる、 請求項 6に記載の制御装置。

【請求項 8 ] 前記実行部 (2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記回動操作情報としての前記回動 操作の操作量の変化度合いの情報に基づいて、 前記制動力保持制御の終了状態を変化させ る、 請求項 1又は 5に記載の制御装置。

【請求項 9 ] 前記実行部 (2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記制動力保持制御の終了時の前記 制動力の減少度合いを、 前記回動操作の操作量の変化度合いの情報に基づいて変化させる 請求項 8に記載の制御装置。

【請求項 1 〇】 前記実行部 ( 2 2) は、 前記制御モードにおいて、 前記回動操作情報としての前記制動 カ保持制御の実行中に行われる前記回動操作の情報に基づいて、 前記制動力保持制御の継 続状態を変化させる、 請求項 1、 2又は 5に記載の制御装置。

【請求項 1 1】 鞍乗り型車両 ( 1 ) の挙動を制御する制御方法であって、 制御装置 ( 2 0) の実行部 ( 2 2) が、 前記鞍乗り型車両 ( 1 ) に生じている制動力が 前記鞍乗り型車両 ( 1 ) のライダーによるブレーキ操作によらずに保持される制動力保持 制御が、 第 1 トリガに応じて有効化され、 前記制動力保持制御が、 第 2 トリガに応じて無 効化される制御モードを実行し、 前記実行部 ( 2 2) は、 前記ライダーによる負荷が無い状態で基準位置 (P O ) にあり 、 前記基準位置 (P O ) を基準として第 1方向 (D 1 ) に位置する角度範囲で回動される と前記鞍乗り型車両 ( 1 ) に生じる駆動力が変化するアクセルグリ ップ ( 4 R) が、 前記 基準位置 (P O) を基準として前記第 1方向 (D 1 ) と逆方向の第 2方向 (D 2 ) に位置 する角度範囲において回動される回動操作の情報である回動操作情報に基づいて、 前記制 御モードを実行する、 制御方法。

Description:
【書類名】 明細書

【発明の名称】 鞍乗り型車両の制御装置及び制御方法

【技術分野】

【。 0 0 1】 この開示は、 鞍乗り型車両の操作性を向上させることがで きる制御装置及び制御方法に 関する。

【背景技術】

【。 0 0 2】 モータサイクル等の鞍乗り型車両に関する従 来の技術として、 ライダーの運転を支援す る技術がある。 例えば、 特許文献 1では、 走行方向又は実質的に走行方向にある障害物 を 検出するセンサ装置により検出された情報に 基づいて、 不適切に障害物に接近しているこ とをモータサイクルのライダーへ警告する運 転者支援システムが開示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【〇 0 0 3】

【特許文献 1】 特開 2 0 0 9 — 1 1 6 8 8 2号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【〇 0 0 4】 ところで、 鞍乗り型車両のライダーの運転を支援するた めの技術として、 鞍乗り型車両 の停止時に鞍乗り型車両を自動的に制動する 技術がある。 具体的には、 このような技術と して、 鞍乗り型車両に生じている制動力が鞍乗り型 車両のライダーによるブレーキ操作に よらずに保持される制動力保持制御がある。 ここで、 鞍乗り型車両の操作性を向上させる ために、 制動力保持制御に関する操作の操作性を向上 させることが望まれる。

【〇 0 0 5】 本発明は、 上述の課題を背景としてなされたものであり 、 鞍乗り型車両の操作性を向上 させることができる制御装置及び制御方法を 得るものである。

【課題を解決するための手段】

【〇 0 0 6】 本発明に係る制御装置は、 鞍乗り型車両の挙動を制御する制御装置であ って、 前記鞍乗 り型車両に生じている制動力が前記鞍乗り型 車両のライダーによるブレーキ操作によらず に保持される制動力保持制御が、 第 1 トリガに応じて有効化され、 前記制動力保持制御が 、 第 2 トリガに応じて無効化される制御モードを実 行する実行部を備え、 前記実行部は、 前記ライダーによる負荷が無い状態で基準位 置にあり、 前記基準位置を基準として第 1方 向に位置する角度範囲で回動されると前記鞍 乗り型車両に生じる駆動力が変化するアクセ ルグリ ップが、 前記基準位置を基準として前記第 1方向と逆方向の第 2方向に位置する角 度範囲において回動される回動操作の情報で ある回動操作情報に基づいて、 前記制御モー ドを実行する。

【〇 0 0 7】 本発明に係る制御方法は、 鞍乗り型車両の挙動を制御する制御方法であ って、 制御装置 の実行部が、 前記鞍乗り型車両に生じている制動力が前記 鞍乗り型車両のライダーによる ブレーキ操作によらずに保持される制動力保 持制御が、 第 1 トリガに応じて有効化され、 前記制動力保持制御が、 第 2 トリガに応じて無効化される制御モードを実 行し、 前記実行 部は、 前記ライダーによる負荷が無い状態で基準位 置にあり、 前記基準位置を基準として 第 1方向に位置する角度範囲で回動されると前 鞍乗り型車両に生じる駆動力が変化する アクセルグリ ップが、 前記基準位置を基準として前記第 1方向と逆方向の第 2方向に位置 する角度範囲において回動される回動操作の 情報である回動操作情報に基づいて、 前記制 御モードを実行する。

【発明の効果】

【〇 0 0 8】 本発明に係る制御装置及び制御方法では、 制御装置の実行部が、 鞍乗り型車両に生じて いる制動力が鞍乗り型車両のライダーによる ブレーキ操作によらずに保持される制動力保 持制御が、 第 1 トリガに応じて有効化され、 制動力保持制御が、 第 2 トリガに応じて無効 化される制御モードを実行し、 実行部は、 ライダーによる負荷が無い状態で基準位置に あ り、 基準位置を基準として第 1方向に位置する角度範囲で回動されると鞍 り型車両に生 じる駆動力が変化するアクセルグリ ップが、 基準位置を基準として第 1方向と逆方向の第 2 方向に位置する角度範囲において回動される 回動操作の情報である回動操作情報に基づ いて、 制御モードを実行する。 それにより、 ライダーは、 直感的な又は簡便な操作によっ て制動力保持制御を利用することができるの で、 制動力保持制御に関する操作の操作性を 向上させることができる。 ゆえに、 鞍乗り型車両の操作性を向上させることがで きる。

【図面の簡単な説明】

[ 0 0 0 9 ]

【図 1】 本発明の実施形態に係る鞍乗り型車両の概略 構成を示す模式図である。

【図 2】 本発明の実施形態に係る制御装置の機能構成 の一例を示すブロック図である

【図 3 j 本発明の実施形態に係る鞍乗り型車両のブレ ーキシステムの概略構成を示す 模式図である。

【図 4】 本発明の実施形態に係るハンドル及びその周 囲の概略構成を示す模式図であ る。

【図 5】 本発明の実施形態に係るアクセルグリ ップの回動方向を示す模式図である。

【図 6 j 本発明の実施形態に係る制御装置が行う第 1処理の流れの一例を示すフロー チャートである。

【図 7】 本発明の実施形態に係る制御装置が行う第 2処理の流れの一例を示すフロー チャートである。

【図 8】 本発明の実施形態に係る制御装置が行う第 3処理の流れの一例を示すフロー チャートである。

【発明を実施するための形態】

[ 0 0 1 0 ] 以下に、 本発明に係る制御装置及び制御方法について 、 図面を用いて説明する。

[ 0 0 1 1 ] なお、 以下では、 二輪のモータサイクルに用いられる制御装置 について説明しているが (図 1中の鞍乗り型車両 1を参照) 、 本発明に係る制御装置の制御対象となる車両 は、 鞍 乗り型車両であればよく、 二輪のモータサイクル以外の他の鞍乗り型車 両であってもよい 。 鞍乗り型車両は、 ライダーが跨って乗車する車両を意味する。 鞍乗り型車両には、 例え ば、 モータサイクル (自動二輪車、 自動三輪車) 、 バギー等が含まれる。 モータサイクル には、 エンジンを動力源とする車両、 電気モータを動力源とする車両等が含まれる 。 モー タサイクルには、 例えば、 オートバイ、 スクーター、 電動スクーター等が含まれる。

[ 0 0 1 2 ] また、 以下では、 車輪を駆動するための動力を出力可能な駆動 源としてエンジン (具体 的には、 後述される図 1中のエンジン 1 1 ) が搭載されている場合を説明しているが、 駆 動源としてエンジン以外の他の駆動源 (例えば、 電気モータ) が搭載されていてもよく、 複数の駆動源が搭載されていてもよい。

[ 0 0 1 3 ] また、 以下では、 鞍乗り型車両を制動する機構として、 ブレーキ液を用いて車輪を制動 する液圧制御ユニッ ト (具体的には、 後述される図 1中の液圧制御ユニッ ト 1 2 ) が採用 される場合を説明しているが、 鞍乗り型車両を制動する機構は、 液圧制御ユニッ ト以外で あってもよい。 例えば、 鞍乗り型車両を制動する機構として、 電力を用いて車輪を制動す る機構が採用されてもよく、 車輪を駆動するための動力を出力可能な電気 モータを用いて 車輪を制動する機構が採用されてもよい。

[ 0 0 1 4 ] れている。

[ 0 0 2 2 ] 後輪車輪速センサ 1 5は、 後輪 3の車輪速 (例えば、 後輪 3の単位時間当たりの回転数 [ r p m ] 又は単位時間当たりの移動距離 [ k m/ h : 等) を検出する車輪速センサであ り、 検出結果を出力する。 後輪車輪速センサ 1 5が、 後輪 3の車輪速に実質的に換算可能 な他の物理量を検出するものであってもよい 。 後輪車輪速センサ 1 5は、 後輪 3に設けら れている。

[ 0 0 2 3 ] 制御装置 2 0は、 鞍乗り型車両 1の挙動を制御する。 例えば、 制御装置 2 0の一部又は 全ては、 マイコン、 マイクロプロセッサユニッ ト、 メモリ等で構成されている。 また、 例 えば、 制御装置 2 0の一部又は全ては、 ファームウェア等の更新可能なもので構成さ れて もよく、 c P u等からの指令によって実行されるプログラ モジュール等であってもよい 。 制御装置 2 0は、 例えば、 1つであってもよく、 また、 複数に分かれていてもよい。

[ 0 0 2 4 ] 図 2は、 制御装置 2 0の機能構成の一例を示すブロック図である 図 2に示されるよう に、 制御装置 2〇は、 例えば、 取得部 2 1 と、 実行部 2 2とを備える。 また、 制御装置 2 〇は、 鞍乗り型車両 1の各装置と通信する。

[ 0 0 2 5 ] 取得部 2 1は、 鞍乗り型車両 1の各装置から情報を取得し、 実行部 2 2へ出力する。 例 えば、 取得部 2 1は、 慣性計測装置 1 3、 前輪車輪速センサ 1 4及び後輪車輪速センサ 1 5 から情報を取得する。 なお、 本明細書において、 情報の取得には、 情報の抽出又は生成 等が含まれ得る。

[ 0 0 2 6 ] 実行部 2 2は、 鞍乗り型車両 1の各装置の動作を制御することによって、 各種制御を実 行する。 実行部 2 2は、 例えば、 エンジン 1 1及び液圧制御ユニッ ト 1 2の動作を制御す る。

[ 0 0 2 7 ] ここで、 図 3を参照して、 鞍乗り型車両 1のブレーキシステム 1 0の概略構成、 及び、 鞍乗り型車両 1に生じる制動力の制御について説明する。 図 3は、 鞍乗り型車両 1のブレ ーキシステム 1 0の概略構成を示す模式図である。 ブレーキシステム 1 0は、 図 3に示さ れるように、 前輪制動機構 3 1 と、 後輪制動機構 3 2と、 第 1ブレーキ操作部 4 1 と、 第 2 ブレーキ操作部 4 2とを備える。 第 1ブレーキ操作部 4 1は、 例えば、 ブレーキレバー である。 前輪制動機構 3 1は、 少なく とも第 1ブレーキ操作部 4 1に連動して前輪 2を制 動する。 第 2ブレーキ操作部 4 2は、 例えば、 ブレーキペダルである。 後輪制動機構 3 2 は、 少なく とも第 2ブレーキ操作部 4 2に連動して後輪 3を制動する。 前輪制動機構 3 1 の一部、 及び、 後輪制動機構 3 2の一部は、 液圧制御ユニッ ト 1 2に含まれる。

[ 0 0 2 8 ] 前輪制動機構 3 1及び後輪制動機構 3 2のそれぞれは、 ピス トン (図示省略) を内蔵し ているマスタシリンダ 5 1 と、 マスタシリンダ 5 1に付設されているリザーバ 5 2と、 鞍 乗り型車両 1の胴体に保持され、 ブレーキパッ ド (図示省略) を有しているブレーキキャ リノヾ 5 3と、 ブレーキキャリパ 5 3に設けられているホイールシリンダ 5 4と、 マスタシ リンダ 5 1のブレーキ液をホイールシリンダ 5 4に流通させる主流路 5 5と、 ホイールシ リンダ 5 4のブレーキ液を逃がす副流路 5 6と、 マスタシリンダ 5 1のブレーキ液を副流 路 5 6に供給する供給流路 5 7とを備える。

[ 0 0 2 9 ] 主流路 5 5には、 込め弁 ( E V ) 6 1が設けられている。 副流路 5 6は、 主流路 5 5の うちの、 込め弁 6 1に対するホイールシリンダ 5 4側とマスタシリンダ 5 1側との間をバ イパスする。 副流路 5 6には、 上流側から順に、 弛め弁 ( A V ) 6 2と、 アキュムレータ 6 3と、 ポンプ 6 4とが設けられている。 主流路 5 5のうちの、 マスタシリンダ 5 1側の 端部と、 副流路 5 6の下流側端部が接続される箇所との間には 第 1弁 ( U S V ) 6 5が 設けられている。 供給流路 5 7は、 マスタシリンダ 5 1 と、 副流路 5 6のうちのポンプ 6 4 の吸込側との間を連通させる。 供給流路 5 7には、 第 2弁 ( H S V ) 6 6が設けられて いる。

[ 0 0 3 0 ] 込め弁 6 1は、 例えば、 非通電状態で開き、 通電状態で閉じる電磁弁である。 弛め弁 6 2 は、 例えば、 非通電状態で閉じ、 通電状態で開く電磁弁である。 第 1弁 6 5は、 例えば 、 非通電状態で開き、 通電状態で閉じる電磁弁である。 第 2弁 6 6は、 例えば、 非通電状 態で閉じ、 通電状態で開く電磁弁である。

[ 0 0 3 1 ] 液圧制御ユニッ ト 1 2は、 込め弁 6 1、 弛め弁 6 2、 アキュムレータ 6 3、 ポンプ 6 4 、 第 1弁 6 5及び第 2弁 6 6を含むブレーキ液圧を制御するためのコン ーネントと、 そ れらのコンポーネントが設けられ、 主流路 5 5、 副流路 5 6及び供給流路 5 7を構成する ための流路が内部に形成されている基体 1 2 aを含む。

[ 0 0 3 2 ] なお、 基体 1 2 aは、 1つの部材によって形成されていてもよく、 複数の部材によって 形成されていてもよい。 また、 基体 1 2 aが複数の部材によって形成されている場合 各 コンポーネントは、 異なる部材に分かれて設けられていてもよい 。

[ 0 0 3 3 ] 液圧制御ユニッ ト 1 2の上記のコンポーネントの動作は、 制御装置 2 0の実行部 2 2に よって制御される。 それにより、 前輪制動機構 3 1によって前輪 2に生じる制動力、 及び 、 後輪制動機構 3 2によって後輪 3に生じる制動力が制御される。

[ 0 0 3 4 ] 通常時 (つまり、 ライダーによるブレーキ操作に応じた制動力 を車輪に生じさせるよう に設定している時) には、 制御装置 2 0によって、 込め弁 6 1が開放され、 弛め弁 6 2が 閉鎖され、 第 1弁 6 5が開放され、 第 2弁 6 6が閉鎖される。 その状態で、 第 1ブレーキ 操作部 4 1が操作されると、 前輪制動機構 3 1において、 マスタシリンダ 5 1のピス トン (図示省略) が押し込まれてホイールシリンダ 5 4のブレーキ液の液圧が増加し、 ブレー キキャリパ 5 3のブレーキパッ ド (図示省略) が前輪 2のロータ 2 aに押し付けられて、 前輪 2に制動力が生じる。 また、 第 2ブレーキ操作部 4 2が操作されると、 後輪制動機構 3 2において、 マスタシリンダ 5 1のピス トン (図示省略) が押し込まれてホイールシリ ンダ 5 4のブレーキ液の液圧が増加し、 ブレーキキャリパ 5 3のブレーキパッ ド (図示省 略) が後輪 3のロータ 3 aに押し付けられて、 後輪 3に制動力が生じる。

[ 0 0 3 5 ] ここで、 実行部 2 2は、 鞍乗り型車両 1に生じている制動力が鞍乗り型車両 1のライダ ーによるブレーキ操作によらずに保持される 制動力保持制御を実行することができる。 制 動力保持制御は、 鞍乗り型車両 1の停止時に鞍乗り型車両 1を自動的に制動するための制 御である。

[ 0 0 3 6 ] 制動力保持制御は、 ヒルホールドコントロール ( H i l l H o l d C o n t r o l ) 又はビークルホールドコントロール ( V e h i c l e H o l d C〇 n t r 〇 ! ) と 呼ばれる制御に相当し得る。 以下では、 制動力保持制御がヒルホールドコントロール 又は ビークルホールドコントロールに相当する場 合について説明する。 ただし、 制動力保持制 御には、 イグニッションスイッチが O F Fになった状態において実行される制御 (例えば 、 電動パーキングブレーキ等) も含まれ得る。

[ 0 0 3 7 ] 制動力保持制御では、 実行部 2 2は、 例えば、 込め弁 6 1が開放され、 弛め弁 6 2が閉 鎖され、 第 1弁 6 5が閉鎖され、 第 2弁 6 6が開放された状態にし、 ポンプ 6 4を駆動す ることにより、 ホイールシリンダ 5 4のブレーキ液の液圧を増加させて車輪に制 力を生 じさせることができる。 そして、 実行部 2 2は、 例えば、 込め弁 6 1及び弛め弁 6 2の双 方が閉鎖された状態にすることにより、 ホイールシリンダ 5 4のブレーキ液の液圧を維持 して車輪に生じる制動力を維持することがで きる。 それにより、 ライダーによるブレーキ 操作によらずに、 鞍乗り型車両 1に生じている制動力が保持される。 ゆえに、 鞍乗り型車 両 1の停止時に、 鞍乗り型車両 1に作用する自重等の力によって鞍乗り型車 1が進退す ることが抑制される。

[ 0 0 3 8 ] 制動力保持制御では、 実行部 2 2は、 例えば、 前輪 2及び後輪 3のうち後輪 3のみを制 動する。 ただし、 制動力保持制御において制動される車輪はこ の例に限定されず、 例えば 、 前輪 2及び後輪 3の双方が制動されてもよい。

[ 0 0 3 9 ] 上記では、 図 3を参照して、 ブレーキシステム 1 0について説明したが、 図 3の例はあ くまでも一例に過ぎず、 ブレーキシステム 1 0の構成は図 3の例に限定されない。 例えば 、 液圧制御ユニッ ト 1 2は、 前輪 2及び後輪 3の一方に生じる制動力のみを制御するもの であってもよい。 また、 例えば、 液圧制御ユニッ ト 1 2は、 供給流路 5 7、 第 1弁 6 5及 び第 2弁 6 6を備えなくてもよい。 この場合においても、 例えば、 ライダーによるブレー キ操作に応じて車輪に制動力が生じている状 態で、 込め弁 6 1及び弛め弁 6 2の双方を閉 じることによって、 ホイールシリンダ 5 4のブレーキ液の液圧を維持して鞍乗り型車 1 を自動的に制動することができる。 つまり、 この場合においても、 実行部 2 2は、 制動力 保持制御を実行することができる。

[ 0 0 4 0 ] ここで、 図 4及び図 5を参照して、 ハンドル 4及びその周囲の構成について、 より詳細 に説明する。 図 4は、 ハンドル 4及びその周囲の概略構成を示す模式図であ 。 具体的に は、 図 4は、 鞍乗り型車両 1の上前部を鉛直上方から見た図である。

[ 0 0 4 1 ] 図 4に示されるように、 ハンドル 4は、 右グリ ップ 4 Rと、 左グリ ップ 4 Lとを含む。 ハンドル 4は、 車幅方向に延びている。 右グリ ップ 4 Rは、 ハンドル 4の右端部に形成さ れ、 走行時にライダーの右手により把持される。 左グリ ップ 4 Lは、 ハンドル 4の左端部 に形成され、 走行時にライダーの左手により把持される。 特に、 右グリ ップ 4 Rは、 ライ ダーによるアクセル操作 (つまり、 鞍乗り型車両 1を加速させる操作) において用いられ るアクセルグリ ップである。 アクセルグリ ップを回動させる操作がアクセル操作に相当 す る。 以下、 右グリ ップ 4 Rをアクセルグリ ップ 4 Rとも呼ぶ。

[ 0 0 4 2 ] 右グリ ップ (アクセルグリ ップ) 4 Rの近傍には、 第 1ブレーキ操作部 4 1が設けられ ている。 ライダーは、 右手で第 1ブレーキ操作部 4 1を握ることができる。 第 1ブレーキ 操作部 4 1を握る操作がブレーキ操作 (つまり、 鞍乗り型車両 1を減速させる操作) に相 当する。 なお、 上述した第 2ブレーキ操作部 4 2を踏み込む操作もブレーキ操作に相当す る。 また、 左グリ ップ 4 Lの近傍には、 クラッチ操作部 4 3が設けられている。 クラッチ 操作部 4 3は、 例えば、 クラッチレバーである。 ライダーは、 左手でクラッチ操作部 4 3 を握ることができる。 クラッチ操作部 4 3を握る操作がクラッチ操作 (つまり、 エンジン 1 1から駆動輪への動力の伝達を断接するクラ チを開放させる操作) に相当する。

[ 0 0 4 3 ] 図 5は、 アクセルグリ ップ 4 Rの回動方向を示す模式図である。 具体的には、 図 5は、 アクセルグリ ップ 4 Rを図 4中の矢印 Aの方向に見た図 (つまり、 アクセルグリ ップ 4 R の軸方向に沿って車両右側から見た図) である。

[ 0 0 4 4 ] 具体的には、 アクセルグリ ップ 4 Rは、 円筒状又は円柱状であり、 当該アクセルグリ ッ プ 4 Rの中心軸周りに回動可能となっている。 アクセルグリ ップ 4 Rは、 ライダーによる 負荷が無い状態 (つまり、 外部からアクセルグリ ップ 4 Rへの荷重入力がない状態) で、 アクセルグリ ップ 4 Rの回動位置が基準位置 P〇に戻る構造を含む。 このような構造は、 例えば、 バネ等の復元力を利用することによって実現 され得る。 このように、 アクセルグ リ ップ 4 Rは、 ライダーによる負荷が無い状態で、 基準位置 P 0にある。 [ 0 0 4 5 ] アクセルグリ ップ 4 Rが基準位置 P 0を基準として第 1方向 D 1 (具体的には、 車両右 側から見て反時計回りの方向) に位置する角度範囲 (具体的には、 基準位置 P Oよりも第 1 方向 D 1側の全範囲) で回動されると、 鞍乗り型車両 1に生じる駆動力が変化する。 具 体的には、 アクセルグリ ップ 4 Rの回動位置が基準位置 P 0となっている場合、 鞍乗り型 車両 1に生じる駆動力が最小となる。 そして、 アクセルグリ ップ 4 Rを基準位置 P 0から 第 1方向 D 1に回動させることによって、 鞍乗り型車両 1に生じる駆動力を大きくするこ とができる。

[ 0 0 4 6 ] アクセルグリ ップ 4 Rが基準位置 P〇を基準として第 1方向 D 1に位置する角度範囲に ある場合において、 鞍乗り型車両 1に生じる駆動力は、 アクセルグリ ップ 4 Rの回動位置 の基準位置 P〇に対する相対角度が大きいほど大きくな 。 例えば、 アクセルグリ ップ 4 R の回動位置が図 5中の位置 P 1 (具体的には、 基準位置 P 0から第 1方向 D 1に角度〇 1 だけ回動した位置) となっている場合、 角度 0 1に応じた駆動力が鞍乗り型車両 1に生 じる。 ゆえに、 アクセルグリ ップ 4 Rが基準位置 P 0を基準として第 1方向 D 1に位置す る角度範囲にある場合において、 アクセルグリ ップ 4 Rが第 1方向 D 1に回動されると駆 動力が増加し、 アクセルグリ ップ 4 Rが第 1方向 D 1 と逆方向の第 2方向 D 2 (具体的に は、 車両右側から見て時計回りの方向) に回動されると駆動力が減少する。

[ 0 0 4 7 ] く制御装置の動作> 図 6〜図 8を参照して、 本発明の実施形態に係る制御装置 2〇の動作について説明する

[ 0 0 4 8 ] 上述したように、 制御装置 2 0の実行部 2 2は、 鞍乗り型車両 1に生じている制動力が 鞍乗り型車両 1のライダーによるブレーキ操作によらずに 持される制動力保持制御を実 行することができる。 具体的には、 実行部 2 2は、 制動力保持制御が、 第 1 トリガに応じ て有効化され、 制動力保持制御が、 第 2 トリガに応じて無効化される制御モードを実 行す る。 以下、 上記の制御モードを単に制御モードとも呼ぶ 。

[ 0 0 4 9 ] また、 上記では、 図 5を参照して、 アクセルグリ ップ 4 Rの回動方向について説明した 。 ここで、 アクセルグリ ップ 4 Rは、 基準位置 P〇を基準として第 1方向 D 1 と逆方向の 第 2方向 D 2に回動できるようになっている。 ゆえに、 ライダーは、 アクセルグリ ップ 4 R を基準位置 P 0よりも第 2方向 D 2側まで回動する回動操作 (つまり、 アクセルグリ ッ プ 4 Rが、 基準位置 P〇を基準として第 1方向 D 1 と逆方向の第 2方向 D 2に位置する角 度範囲において回動される回動操作) を行うことができる。 以下、 上記の回動操作を単に 回動操作とも呼ぶ。

[ 0 0 5 0 ] 本実施形態では、 実行部 2 2が上記の回動操作の情報である回動操作情 に基づいて、 上記の制御モードを実行する。 それにより、 後述するように、 鞍乗り型車両 1の操作性を 向上させることが実現される。 以下、 回動操作情報に基づいて制御モードが実行さ れる処 理例として、 第 1処理、 第 2処理及び第 3処理を順に説明する。

[ 0 0 5 1 ] 図 6は、 制御装置 2 0が行う第 1処理の流れの一例を示すフローチャートで る。 図 6 におけるステップ S 1 0 1は、 図 6に示される制御フローの開始に対応する。 図 6に示さ れる制御フローが開始された際には、 制動力保持制御が無効化されている状態とな ってい る。

[ 0 0 5 2 ] 図 6に示される制御フローが開始されると、 ステップ S 1 0 2において、 実行部 2 2は 、 制動力保持制御の許可条件が満たされている か否かを判定する。 制動力保持制御の許可 条件は、 制動力保持制御を許可するための条件である 。 制動力保持制御の許可条件が満た されている場合、 制動力保持制御が許可される。 一方、 制動力保持制御の許可条件が満た されていない場合、 制動力保持制御が禁止される。

[ 0 0 5 3 ] 制動力保持制御の許可条件としては、 例えば、 鞍乗り型車両 1が停止している、 との条 件が用いられる。 実行部 2 2は、 鞍乗り型車両 1の車速に基づいて、 鞍乗り型車両 1が停 止しているか否かを判定できる。 鞍乗り型車両 1の車速は、 例えば、 前輪車輪速センサ 1 4 の検出結果、 及び、 後輪車輪速センサ 1 5の検出結果に基づいて取得され得る。

[ 0 0 5 4 ] なお、 制動力保持制御の許可条件として、 鞍乗り型車両 1が停止している場所が登坂路 である、 との条件が追加されてもよい。 実行部 2 2は、 鞍乗り型車両 1が位置する路面の 勾配に基づいて、 鞍乗り型車両 1が停止している場所が登坂路であるか否か 判定できる 。 鞍乗り型車両 1が位置する路面の勾配は、 例えば、 慣性計測装置 1 3の検出結果に基づ いて取得され得る。

[ 0 0 5 5 ] ステップ S 1 〇 2において、 制動力保持制御の許可条件が満たされていな いと判定され た場合 (ステップ S ! 〇 2 / N O ) 、 ステップ S ! 〇 2が繰り返される。 一方、 制動力保 持制御の許可条件が満たされていると判定さ れた場合 (ステップ S ! 〇 2 / Y E S ) 、 ス テップ S 1 〇 3に進む。

[ 0 0 5 6 ] ステップ S 1 〇 3において、 実行部 2 2は、 回動操作情報が、 回動操作が行われたこと を示す情報であるか否かを判定する。 回動操作情報は、 例えば、 アクセルグリ ップ 4 Rに 設けられるセンサ等から制御装置 2〇に出力されるようになっている。 回動操作情報は、 回動操作に関する情報であればよく、 例えば、 アクセルグリ ップ 4 Rの回動位置に関する 情報を含み得る。 なお、 回動操作情報は、 アクセルグリ ップ 4 Rに設けられるセンサ以外 の装置 (例えば、 アクセルグリ ップ 4 Rを撮像するカメラ等) から制御装置 2 0に出力さ れてもよい。

[ 0 0 5 7 ] 回動操作は、 例えば、 アクセルグリ ップ 4 Rを基準位置 P 0から第 2方向 D 2に回動す る操作である。 例えば、 回動操作は、 アクセルグリ ップ 4 Rを基準位置 P 0から第 2方向 D 2に所定の角度だけ回動する操作である。 図 5の例では、 例えば、 アクセルグリ ップ 4 R を基準位置 P 0から位置 P 2 (具体的には、 基準位置 P 0から第 2方向 D 2に角度。 2 だけ回動した位置) まで回動させる操作が、 回動操作に相当する。

[ 0 0 5 8 ] なお、 回動操作は、 アクセルグリ ップ 4 Rを基準位置 P 0から第 2方向 D 2に回動し、 その後、 第 1方向 D 1に少し戻すように回動する操作であっても い。 例えば、 回動操作 は、 アクセルグリ ップ 4 Rを基準位置 P〇から第 2方向 D 2に所定の角度だけ回動する操 作に加えて、 その後、 アクセルグリ ップ 4 Rを第 1方向 D 1に回動して戻す操作を含む操 作であってもよい。 図 5の例では、 例えば、 アクセルグリ ップ 4 Rを基準位置 P 0から位 置 P 2まで回動させ、 その後、 アクセルグリ ップ 4 Rを基準位置 P 0又は基準位置 P 0よ りも位置 P 2側の位置まで第 1方向 D 1に回動して戻すまでの操作が、 回動操作に相当す る。

[ 0 0 5 9 ] 図 6のステップ S 1 0 3において、 回動操作情報が、 回動操作が行われたことを示す情 報でないと判定された場合 (ステップ S 1 0 3 / N O ) 、 ステップ S 1 0 2に戻る。 一方 、 回動操作情報が、 回動操作が行われたことを示す情報であると 判定された場合 (ステッ プ S 1 0 3 / Y E S ) 、 ステップ S 1 0 4に進む。

[ 0 0 6 0 ] ステップ S 1 〇 4において、 実行部 2 2は、 回動操作を第 1 トリガとして、 制動力保持 制御を有効化する。 それにより、 制動力保持制御が開始する。 このように、 第 1処理では 、 回動操作が制動力保持制御の開始トリガとし て利用される。 ゆえに、 ライダーは、 回動 操作を行うことによって、 制動力保持制御を開始させることができる。

[ 0 0 6 1 ] 制動力保持制御の開始時において、 実行部 2 2は、 鞍乗り型車両 1に生じている制動力 を、 例えば、 路面の勾配に応じて決定される目標制動力ま で増加させる。 ここで、 実行部 2 2は、 回動操作情報に基づいて、 制動力保持制御の開始状態を変化させてもよ い。 制動 カ保持制御の開始状態は、 換言すると、 制動力保持制御の開始時の制御状態である。 例え ば、 実行部 2 2は、 回動操作情報に基づいて、 制動力保持制御の開始時の制動力の増加度 合いを変化させてもよい。

[ 0 0 6 2 ] 実行部 2 2は、 例えば、 回動操作情報としての回動操作の操作量の情 報に基づいて、 制 動力保持制御の開始状態を変化させてもよい 。 例えば、 図 5の例において、 回動操作が行 われた際に、 アクセルグリ ップ 4 Rの回動位置が位置 P 2を超えてさらに第 2方向 D 2に 移動することが考えられる。 この場合において、 回動操作の操作量として、 アクセルグリ ップ 4 Rが位置 P 2を基準として第 2方向 D 2にさらに回動した分の回動量が用いられ得 る。 例えば、 実行部 2 2は、 上記の回動量が大きいほど、 制動力保持制御の開始時の制動 力の増加度合いを大きく (つまり、 増加速度を速く ) してもよい。

[ 0 0 6 3 ] また、 実行部 2 2は、 例えば、 回動操作情報としての回動操作の操作量の変 化度合いの 情報に基づいて、 制動力保持制御の開始状態を変化させてもよ い。 回動操作の操作量の変 化度合いとしては、 例えば、 アクセルグリ ップ 4 Rの平均回動速度が用いられ得る。 例え ば、 図 5の例では、 アクセルグリ ップ 4 Rの平均回動速度は、 アクセルグリ ップ 4 Rの回 動位置が基準位置 P〇から位置 P 2まで移動する際におけるアクセルグリ ップ 4 Rの平均 回動速度であってもよく、 アクセルグリ ップ 4 Rの回動位置が位置 P 2を超えてさらに第 2 方向 D 2に移動する場合においては、 アクセルグリ ップ 4 Rの第 2方向 D 2への移動が 開始してから終了するまでの間におけるアク セルグリ ップ 4 Rの平均回動速度であっても よい。 例えば、 実行部 2 2は、 アクセルグリ ップ 4 Rの平均回動速度が速いほど、 制動力 保持制御の開始時の制動力の増加度合いを大 きく (つまり、 増加速度を速く ) してもよい 〇

[ 0 0 6 4 ] ステップ S 1 0 4の次に、 ステップ S 1 0 5において、 実行部 2 2は、 制動力保持制御 の終了条件が満たされているか否かを判定す る。 制動力保持制御の終了条件は、 制動力保 持制御を無効化して終了するための条件であ る。 制動力保持制御の終了条件としては、 例 えば、 鞍乗り型車両 1のライダーによりブレーキ操作又はアクセ 操作が行われた、 との 条件が用いられる。

[ 0 0 6 5 ] ステップ S 1 〇 5において、 制動力保持制御の終了条件が満たされていな いと判定され た場合 (ステップ S ! 〇 5 / N O ) 、 ステップ S ! 〇 5が繰り返される。 一方、 制動力保 持制御の終了条件が満たされていると判定さ れた場合 (ステップ S ! 〇 5 / Y E S ) 、 フ、 テップ S 1 〇 6に進む。

[ 0 0 6 6 ] ステップ S 1 〇 6において、 実行部 2 2は、 制動力保持制御の終了条件が満たされたこ とを第 2 トリガとして、 制動力保持制御を無効化する。 それにより、 制動力保持制御が終 了する。 そして、 ステップ S 1 0 6の次に、 処理はステップ S 1 〇 2に戻る。

[ 0 0 6 7 ] 以上説明したように、 第 1処理では、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報が、 回動操作が行われたことを示す情報である場 合に、 回動操作を第 1 トリガとして、 制動力保持制御を有効化する。 このように、 第 1処理では、 回動操作が制動力保持制御の 開始トリガとして利用される。 ゆえに、 ライダーは、 回動操作を行うことによって、 制動 カ保持制御を開始させることができる。

[ 0 0 6 8 ] ここで、 制動力保持制御の開始トリガとして、 回動操作以外の操作が採用される場合が 考えられる。 例えば、 後述する第 2処理のように、 制動力保持制御の開始トリガとして、 所定の操作量以上での一時的なブレーキ操作 が採用される場合がある。 この場合、 ライダ 一は鞍乗り型車両 1を停止させるためだけにブレーキ操作を行 たにもかかわらず、 ライ ダーの意図に反して制動力保持制御が開始さ れるおそれがある。 一方、 第 1処理のように 、 制動力保持制御の開始トリガとして回動操作 を採用することによって、 ライダーは、 直 感的な操作によって制動力保持制御を意図通 りに開始させることができる。 ゆえに、 制動 カ保持制御に関する操作の操作性を向上させ ることができる。

[ 0 0 6 9 ] なお、 上記では、 回動操作が制動力保持制御の開始トリガとし て利用される場合におい て、 実行部 2 2が、 回動操作情報に基づいて、 制動力保持制御の開始状態を変化させる例 について説明した。 ただし、 回動操作が制動力保持制御の開始トリガとし て利用されない 場合において、 実行部 2 2が、 回動操作情報に基づいて、 制動力保持制御の開始状態を変 化させてもよい。

[ 0 0 7 0 ] 図 7は、 制御装置 2 0が行う第 2処理の流れの一例を示すフローチャートで る。 図 7 におけるステップ S 2 0 1は、 図 7に示される制御フローの開始に対応する。 図 7に示さ れる制御フローが開始された際には、 制動力保持制御が無効化されている状態とな ってい る。

[ 0 0 7 1 ] 図 7に示される制御フローが開始されると、 ステップ S 2 0 2において、 実行部 2 2は 、 制動力保持制御の許可条件が満たされている か否かを判定する。 ステップ S 2 0 2の処 理は、 図 6のステップ S 1 0 2の処理と同様である。

[ 0 0 7 2 ] ステップ S 2 0 2において、 制動力保持制御の許可条件が満たされていな いと判定され た場合 (ステップ S 2 0 2 / N O ) 、 ステップ S 2 0 2が繰り返される。 一方、 制動力保 持制御の許可条件が満たされていると判定さ れた場合 (ステップ S 2 0 2 / Y E S ) 、 ス テップ S 2 0 3に進む。

[ 0 0 7 3 ] ステップ S 2 0 3において、 実行部 2 2は、 制動力保持制御の開始条件が満たされてい るか否かを判定する。 制動力保持制御の開始条件は、 制動力保持制御を有効化して開始す るための条件である。 制動力保持制御の開始条件としては、 例えば、 鞍乗り型車両 1のラ イダーにより所定の操作量以上での一時的な ブレーキ操作が行われた、 との条件が用いら れる。

[ 0 0 7 4 ] ステップ S 2 0 3において、 制動力保持制御の開始条件が満たされていな いと判定され た場合 (ステップ S 2 0 3 / N O ) 、 ステップ S 2 0 2に戻る。 一方、 制動力保持制御の 開始条件が満たされていると判定された場合 (ステップ S 2 0 3 / Y E S ) 、 ステップ S 2 0 4に進む。

[ 0 0 7 5 ] ステップ S 2 0 4において、 実行部 2 2は、 制動力保持制御の開始条件が満たされたこ とを第 1 トリガとして、 制動力保持制御を有効化する。 それにより、 制動力保持制御が開 始する。

[ 0 0 7 6 ] ステップ S 2 0 4の次に、 ステップ S 2 0 5において、 回動操作情報が、 回動操作が行 われたことを示す情報であるか否かを判定す る。 ステップ S 2 0 5の処理は、 図 6のステ ップ S 1 0 3の処理と同様である。

[ 0 0 7 7 ] ステップ S 2 0 5において、 回動操作情報が、 回動操作が行われたことを示す情報でな いと判定された場合 (ステップ S 2 0 5 / N O ) 、 ステップ S 2 0 5が繰り返される。 ー 方、 回動操作情報が、 回動操作が行われたことを示す情報であると 判定された場合 (ステ ップ S 2 0 5 / Y E S ) 、 ステップ S 2 0 6に進む。

[ 0 0 7 8 ] ステップ S 2 0 6において、 実行部 2 2は、 回動操作を第 2 トリガとして、 制動力保持 制御を無効化する。 それにより、 制動力保持制御が終了する。 そして、 ステップ S 2 0 6 の次に、 処理はステップ S 2 0 2に戻る。 このように、 第 2処理では、 回動操作が制動力 保持制御の終了トリガとして利用される。 ゆえに、 ライダーは、 回動操作を行うことによ って、 制動力保持制御を終了させることができる。

[ 0 0 7 9 ] 制動力保持制御の終了時において、 実行部 2 2は、 例えば、 液圧制御ユニッ ト 1 2のポ ンプ 6 4を停止させ、 第 1弁 6 5を開放することによって、 鞍乗り型車両 1に生じている 制動力を減少させる。 ここで、 実行部 2 2は、 回動操作情報に基づいて、 制動力保持制御 の終了状態を変化させてもよい。 制動力保持制御の終了状態は、 換言すると、 制動力保持 制御の終了時の制御状態である。 例えば、 実行部 2 2は、 回動操作情報に基づいて、 制動 カ保持制御の終了時の制動力の減少度合いを 変化させてもよい。

[ 0 0 8 0 ] なお、 実行部 2 2は、 例えば、 ポンプ 6 4を停止させて第 1弁 6 5を開放する際におけ る第 1弁 6 5の開度の変化度合いを調整することによっ 、 制動力の減少度合いを調整で きる。 また、 液圧制御ユニッ ト 1 2が、 供給流路 5 7、 第 1弁 6 5及び第 2弁 6 6を備え ない場合には、 実行部 2 2は、 例えば、 込め弁 6 1及び弛め弁 6 2の開閉速度等を調整す ることによって、 制動力の減少度合いを調整できる。

[ 0 0 8 1 ] 実行部 2 2は、 例えば、 回動操作情報としての回動操作の操作量の情 報に基づいて、 制 動力保持制御の終了状態を変化させてもよい 。 上述したように、 例えば、 図 5の例では、 回動操作の操作量として、 アクセルグリ ップ 4 Rが位置 P 2を基準として第 2方向 D 2に さらに回動した分の回動量が用いられ得る。 例えば、 実行部 2 2は、 制動力保持制御の終 了時の制動力の減少度合いを、 回動操作の操作量の情報に基づいて変化させ る。 具体的に は、 図 5の例では、 実行部 2 2は、 上記の回動量が大きいほど、 制動力保持制御の終了時 の制動力の減少度合いを大きく (つまり、 減少速度を速く ) してもよい。

[ 0 0 8 2 ] また、 実行部 2 2は、 例えば、 回動操作情報としての回動操作の操作量の変 化度合いの 情報に基づいて、 制動力保持制御の終了状態を変化させてもよ い。 上述したように、 例え ば、 回動操作の操作量の変化度合いとして、 アクセルグリ ップ 4 Rの平均回動速度が用い られ得る。 例えば、 実行部 2 2は、 制動力保持制御の終了時の制動力の減少度合 いを、 回 動操作の操作量の変化度合いの情報に基づい て変化させる。 具体的には、 実行部 2 2は、 アクセルグリ ップ 4 Rの平均回動速度が速いほど、 制動力保持制御の終了時の制動力の減 少度合いを大きく (つまり、 減少速度を速く ) してもよい。

[ 0 0 8 3 ] 以上説明したように、 第 2処理では、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報が、 回動操作が行われたことを示す情報である場 合に、 回動操作を第 2 トリガとして、 制動力保持制御を無効化する。 このように、 第 2処理では、 回動操作が制動力保持制御の 終了トリガとして利用される。 ゆえに、 ライダーは、 回動操作を行うことによって、 制動 カ保持制御を終了させることができる。

[ 0 0 8 4 ] ここで、 制動力保持制御の終了トリガとして、 回動操作以外の操作が採用される場合が 考えられる。 例えば、 上述した第 1処理のように、 制動力保持制御の終了トリガとして、 ブレーキ操作が採用される場合がある。 この場合、 ライダーは制動力保持制御を終了させ るために、 本来的には鞍乗り型車両 1を制動するための操作であるブレーキ操作 行う必 要が生じる。 このように行われるブレーキ操作は、 ライダーにとって直感的な操作とは言 い難い。 また、 例えば、 上述した第 1処理のように、 制動力保持制御の終了トリガとして 、 アクセル操作が採用される場合がある。 この場合、 例えば、 鞍乗り型車両 1が降坂路で 停止している状況であっても、 制動力保持制御を終了させるために、 アクセル操作を行う 必要が生じる。 このように行われるアクセル操作は、 ライダーにとって直感的な操作とは 言い難い。 一方、 第 2処理のように、 制動力保持制御の終了トリガとして回動操作 を採用 することによって、 ライダーは、 違和感がなく直感的な操作によって制動力保 持制御を終 了させることができる。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操作の操作性を向上 させること ができる。

[ 0 0 8 5 ] なお、 上記では、 回動操作が制動力保持制御の終了トリガとし て利用される場合におい て、 実行部 2 2が、 回動操作情報に基づいて、 制動力保持制御の終了状態を変化させる例 について説明した。 ただし、 回動操作が制動力保持制御の終了トリガとし て利用されない 場合において、 実行部 2 2が、 回動操作情報に基づいて、 制動力保持制御の終了状態を変 化させてもよい。

[ 0 0 8 6 ] 図 8は、 制御装置 2 0が行う第 3処理の流れの一例を示すフローチャートで る。 図 8 におけるステップ S 3 0 1は、 図 8に示される制御フローの開始に対応する。 図 8に示さ れる制御フローは、 制動力保持制御の実行中に行われる。

[ 0 0 8 7 ] 図 8に示される制御フローが開始されると、 ステップ S 3 0 2において、 実行部 2 2は 、 回動操作情報が、 回動操作が行われたことを示す情報であるか 否かを判定する。 ステッ プ S 3 0 2の処理は、 図 6のステップ S ! 〇 3の処理と同様である。

[ 0 0 8 8 ] ステップ S 3 0 2において、 回動操作情報が、 回動操作が行われたことを示す情報でな いと判定された場合 (ステップ S 3 0 2 / N O ) 、 ステップ S 3 0 2が繰り返される。 ー 方、 回動操作情報が、 回動操作が行われたことを示す情報であると 判定された場合 (ステ ップ S 3 0 2 / Y E S ) 、 ステップ S 3 0 3に進む。

[ 0 0 8 9 ] ステップ S 3 0 3において、 実行部 2 2は、 制動力保持制御によって鞍乗り型車両 1に 生じている制動力を増加させ、 ステップ S 3 0 2に戻る。

[ 0 0 9 0 ] 上記のように、 実行部 2 2は、 回動操作情報としての制動力保持制御の実行 中に行われ る回動操作の情報に基づいて、 制動力保持制御の継続状態を変化させてもよ い。 制動力保 持制御の継続状態は、 換言すると、 制動力保持制御の実行中 (つまり、 継続中) の制御状 態である。 例えば、 実行部 2 2は、 回動操作情報としての制動力保持制御の実行 中に行わ れる回動操作の情報に基づいて、 制動力保持制御により鞍乗り型車両 1に生じている制動 力を変化させてもよい。

[ 0 0 9 1 ] 上記の例では、 実行部 2 2が、 制動力保持制御の実行中に回動操作が行われ た場合に、 制動力保持制御により鞍乗り型車両 1に生じている制動力を増加させる例を説明 た。 た だし、 実行部 2 2は、 制動力保持制御の実行中に回動操作が行われ た場合に、 制動力保持 制御により鞍乗り型車両 1に生じている制動力を減少させてもよい。

[ 0 0 9 2 ] また、 実行部 2 2は、 制動力保持制御の継続時の鞍乗り型車両 1に生じている制動力を 変化させる場合において、 回動操作情報に基づいて制動力の変化量を変 化させてもよい。

[ 0 0 9 3 ] 例えば、 実行部 2 2は、 回動操作情報としての回動操作の操作量の情 報に基づいて、 制 動力保持制御の継続状態を変化させてもよい 。 具体的には、 実行部 2 2は、 制動力保持制 御の継続時の鞍乗り型車両 1に生じている制動力を変化させる場合にお て、 回動操作の 操作量に基づいて、 制動力の変化量を変化させてもよい。

[ 0 0 9 4 ] また、 例えば、 実行部 2 2は、 回動操作情報としての回動操作の操作量の変 化度合いの 情報に基づいて、 制動力保持制御の継続状態を変化させてもよ い。 具体的には、 実行部 2 2 は、 制動力保持制御の継続時の鞍乗り型車両 1に生じている制動力を変化させる場合に おいて、 回動操作の操作量の変化度合いに基づいて、 制動力の変化量を変化させてもよい

[ 0 0 9 5 ] 以上説明したように、 第 3処理では、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報としての制動力保持制御の実行中に行われ る回動操作の情報に基づいて、 制動力保持制 御の継続状態を変化させる。 それにより、 制動力保持制御の実行中において、 簡便な操作 によって、 制動力保持制御の継続状態を変化させること ができる。 ゆえに、 制動力保持制 御に関する操作の操作性を向上させることが できる。

[ 0 0 9 6 ] 上記では、 図 6〜図 8を参照して、 回動操作情報に基づいて制御モードが実行さ れる処 理例として、 第 1処理、 第 2処理及び第 3処理を説明した。 第 1処理、 第 2処理及び第 3 処理の各処理は、 それぞれ単独で行われてもよく、 組み合わせて行われてもよい。 例えば 、 第 1処理のように制動力保持制御の開始トリガ して回動操作を採用し、 かつ、 第 2処 理のように制動力保持制御の終了トリガとし て回動操作を採用してもよい。 また、 例えば 、 第 1処理における制動力保持制御の実行中にお て (つまり、 図 6のステップ S 1 0 4 において) 、 第 3処理が行われてもよい。 また、 例えば、 第 2処理における制動力保持制 御の実行中において (つまり、 図 7のステップ S 2 0 4において) 、 第 3処理が行われて もよい。 また、 例えば、 回動操作を制動力保持制御の開始トリガ及び 終了トリガの双方に 採用した場合における制動力保持制御の実行 中に第 3処理が行われてもよい。

[ 0 0 9 7 ] く制御装置の効果> 本発明の実施形態に係る制御装置 2〇の効果について説明する。

[ 0 0 9 8 ] 制御装置 2 0において、 実行部 2 2は、 鞍乗り型車両 1に生じている制動力が鞍乗り型 車両 1のライダーによるブレーキ操作によらずに 持される制動力保持制御が、 第 1 トリ ガに応じて有効化され、 制動力保持制御が、 第 2 トリガに応じて無効化される制御モード を実行する。 そして、 実行部 2 2は、 ライダーによる負荷が無い状態で基準位置 P 0にあ り、 基準位置 P〇を基準として第 1方向 D 1に位置する角度範囲で回動されると鞍乗り 車両 1に生じる駆動力が変化するアクセルグリ ップ 4 Rが、 基準位置 P〇を基準として第 1 方向 D 1 と逆方向の第 2方向 D 2に位置する角度範囲において回動される回 操作の情 報である回動操作情報に基づいて、 制御モードを実行する。 それにより、 ライダーは、 直 感的な又は簡便な操作によって制動力保持制 御を利用することができるので、 制動力保持 制御に関する操作の操作性を向上させること ができる。 ゆえに、 鞍乗り型車両 1の操作性 を向上させることができる。

[ 0 0 9 9 ] 好ましくは、 制御装置 2 0において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報が、 回動操作が行われたことを示す情報である場 合に、 回動操作を第 1 トリガとして、 制動力保持制御を有効化する。 それにより、 ライダーは、 直感的な操作によって制動力保 持制御を意図通りに開始させることができる 。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操作の操 作性を向上させることが適切に実現される。

[ 0 1 0 0 ] 好ましくは、 制御装置 2 0において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報としての回動操作の操作量の情報に基づい て、 制動力保持制御の開始状態を変化させる 。 それにより、 制動力保持制御の開始時において、 簡便な操作によって、 制動力保持制御 の開始状態を変化させることができる。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操作の操作性を より効果的に向上させることができる。

[ 0 1 0 1 ] 好ましくは、 制御装置 20において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報としての回動操作の操作量の変化度合いの 情報に基づいて、 制動力保持制御の開始状態 を変化させる。 それにより、 制動力保持制御の開始時において、 簡便な操作によって、 制 動力保持制御の開始状態を変化させることが できる。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操 作の操作性をより効果的に向上させることが できる。

[0 1 0 2] 好ましくは、 制御装置 20において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報が、 回動操作が行われたことを示す情報である場 合に、 回動操作を第 2 トリガとして、 制動力保持制御を無効化する。 それにより、 ライダーは、 違和感がなく直感的な操作によ って制動力保持制御を終了させることができ る。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操作の 操作性を向上させることが適切に実現される 。

[0 1 0 3] 好ましくは、 制御装置 20において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報としての回動操作の操作量の情報に基づい て、 制動力保持制御の終了状態を変化させる 。 それにより、 制動力保持制御の終了時において、 簡便な操作によって、 制動力保持制御 の終了状態を変化させることができる。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操作の操作性を より効果的に向上させることができる。

[0 1 04] 好ましくは、 制御装置 20において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 制動力保持 制御の終了時の制動力の減少度合いを、 回動操作の操作量の情報に基づいて変化させ る。 それにより、 制動力保持制御の終了時において、 簡便な操作によって、 制動力の減少度合 いを変化させることができる。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操作の操作性をさら に効 果的に向上させることができる。

[0 1 0 5] 好ましくは、 制御装置 20において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報としての回動操作の操作量の変化度合いの 情報に基づいて、 制動力保持制御の終了状態 を変化させる。 それにより、 制動力保持制御の終了時において、 簡便な操作によって、 制 動力保持制御の終了状態を変化させることが できる。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操 作の操作性をより効果的に向上させることが できる。

[0 1 0 6 ] 好ましくは、 制御装置 20において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 制動力保持 制御の終了時の制動力の減少度合いを、 回動操作の操作量の変化度合いの情報に基づ いて 変化させる。 それにより、 制動力保持制御の終了時において、 簡便な操作によって、 制動 力の減少度合いを変化させることができる。 ゆえに、 制動力保持制御に関する操作の操作 性をさらに効果的に向上させることができる 。

[0 1 0 7] 好ましくは、 制御装置 20において、 実行部 2 2は、 制御モードにおいて、 回動操作情 報としての制動力保持制御の実行中に行われ る回動操作の情報に基づいて、 制動力保持制 御の継続状態を変化させる。 それにより、 制動力保持制御の実行中において、 簡便な操作 によって、 制動力保持制御の継続状態を変化させること ができる。 ゆえに、 制動力保持制 御に関する操作の操作性を向上させることが 適切に実現される。

[0 1 08 ] 本発明は実施形態の説明に限定されない。 例えば、 実施形態の一部のみが実施されても よい。

【符号の説明】

[0 1 0 9 ]

1 鞍乗り型車両、 2 前輪、 2 a ロータ、 3 後輪、 3 a ロータ、 4 ハンドル

、 4 L 左グリ ップ、 4 R 右グリ ップ (アクセルグリ ップ) 、 1 〇 ブレーキシステム ヽ 1 1 エンジン、 1 2 液圧制御ユニッ ト、 1 2 a 基体、 1 3 慣性計測装置、 1 4 前輪車輪速センサ、 1 5 後輪車輪速センサ、 2〇 制御装置、 2 1 取得部、 2 2 実 行部、 3 1 前輪制動機構、 3 2 後輪制動機構、 4 1 第 1ブレーキ操作部、 4 2 第 2 ブレーキ操作部、 4 3 クラッチ操作部、 5 1 マスタシリンダ、 5 2 リザーバ、 5 3 ブレーキキャリパ、 5 4 ホイールシリンダ、 5 5 主流路、 5 6 副流路、 5 7 供給流路、 6 1 込め弁、 6 2 弛め弁、 6 3 アキュムレータ、 6 4 ポンプ、 6 5 第 1弁、 6 6 第 2弁、 A 矢印、 D 1 第 1方向、 D 2 第 2方向、 P〇 基準位置、 P 1 位置、 P 2 位置、 6 1 角度、 6 2 角度。