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Title:
CROSSOVER MEASURING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101881
Kind Code:
A1
Abstract:
A crossover measuring device includes an illuminating member, a line-sensor image creating unit for creating line-sensor images by acquiring luminance signals from a crossover line-sensor and a pantograph line-sensor and lining the signals up in time series so as to store the images as input images, a discrimination/analysis binarizing unit for creating a binary line-sensor image showing an emphasized crossover part by discrimination/analysis binarization of the line-sensor images, a noise removing unit for removing the noise of the binary line-sensor image, a crossover part edge detecting unit for detecting an edge of the crossover part shown in the binary line-sensor image, a crossover part height calculating unit for determining the width of the crossover part shown in the image and determining the height of the crossover, a crossover part deviation calculating unit for determining the value of the edge center of the crossover part as the position of the center of gravity of the crossover and determining the deviation of the center of gravity from the center, a pantograph height/position calculating unit for determining the height and position of the pantograph, and a pantograph crossover mutual position calculating unit for determining the relative position relation between the pantograph and the crossover.

Inventors:
WATABE YUSUKE
NIWAKAWA MAKOTO
Application Number:
PCT/JP2009/051844
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 04, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MEIDENSHA ELECTRIC MFG CO LTD (JP)
WATABE YUSUKE
NIWAKAWA MAKOTO
International Classes:
G01B11/00; B60M1/28; G01B11/02
Foreign References:
JPH07329615A1995-12-19
JPH11108621A1999-04-23
JP2004286500A2004-10-14
JP2002279409A2002-09-27
JP2006250775A2006-09-21
JP2002139305A2002-05-17
Other References:
See also references of EP 2244056A4
Attorney, Agent or Firm:
HASHIMOTO, Takeshi et al. (Ekisaikai Bldg. 1-29,Akashi-cho, Chuo-k, Tokyo 44, JP)
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Claims:
 渡り線を見上げるように車両の屋根に設置された渡り線用ラインセンサと、
 パンタグラフ周辺に向けて前記車両の屋根に設置されたパンタグラフ用ラインセンサと、
 前記渡り線を照明するように前記車両の屋根に設置された照明部材と、
 前記渡り線用ラインセンサ及び前記パンタグラフ用ラインセンサにより取得された輝度信号を時系列に並ベてラインセンサ画像をそれぞれ作成し入力画像として保存するラインセンサ画像作成部と、
 前記ラインセンサ画像作成部により作成された前記ラインセンサ画像に対して判別分析二値化処理により渡り線部を強調した二値化ラインセンサ画像を作成する判別分析二値化処理部と、
 前記判別分析二値化処理部により判別分析二値化処理された該二値化ラインセンサ画像のノイズを除去するノイズ除去部と、
 前記ノイズ除去部によりノイズの除去された前記二値化ラインセンサ画像において前記渡り線部のエッジを検出する渡り線部エッジ検出部と、
 前記渡り線部エッジ検出部により検出された前記渡り線部の前記エッジの間隔から前記渡り線部の画像上の幅を求めると共に、前記渡り線用ラインセンサのレンズ焦点距離、センサ画素数及び前記渡り線のサイズデータに基づく画像分解能から前記渡り線の高さを求める渡り線部高さ計算部と、
 前記渡り線部エッジ検出部により検出された前記渡り線部の前記エッジ中央の値を渡り線重心位置として求めると共に、該渡り線重心位置、前記渡り線用ラインセンサ設置位置、レンズ焦点距離、センサ幅、センサ画素数及び前記渡り線部高さ計算部により求められた前記渡り線の高さに基づいて前記重心位置の中心からの偏位を求める渡り線部偏位計算部と、
 前記ノイズ除去部によりノイズの除去された前記二値化ラインセンサ画像及びパンタグラフ設計データに基づいて前記パンタグラフの高さ及び位置を求めるパンタグラフ高さ及び位置計算部と、
 前記渡り線部高さ計算部により求められた前記渡り線の高さ、前記渡り線部偏位計算部により求められた前記重心位置の中心からの偏位、前記パンタグラフ高さ及び位置計算部により求められた前記パンタグラフの高さ及び位置に基づいて、前記パンタグラフと前記渡り線との相対的位置関係を求めるパンタグラフ渡り線相互位置計算部と、
 を備える渡り線測定装置。
 前記照明部材としてナトリウムランプを使用すると共に、
 前記渡り線用ラインセンサには、前記ナトリウムランプの発する光の波長のみを透過するバンドパスフィルタを装着した請求項1記載の渡り線測定装置。
Description:
渡り線測定装置

 本発明は、渡り線測定装置に関する。詳 くは、画像処理による架線の位置測定、特 渡り線の高さと偏位を測定する装置に関す ものである。

発明の背景

 電気鉄道の設備としてトロリ線があるが 線路の交差する場所では、電車線も交差さ る必要がある。この本線と異なって交差す 線を「渡り線」と呼ぶ。駅構内の本線及び り線上に架設された電車線は、線路の分岐 所において相互に交差し、2条のカテナリ架 線が1個の交差金具で機械的に、またコネク により電気的に連結された特殊な架線構造 形成する。トロリ線(本線及び渡り線)はレー ル面より規定高さの範囲、及び軌道中心から 左右に規定偏位の範囲に敷設されなければな らない。

 しかし、交差する両方のトロリ線の高低差 電車線の温度変化、パンタグラフの押上り により変化すると、パンタグラフに対しト リ線が車両限界内へ接近し、トロリ線とパ タグラフなどを損傷させる(以下、巻き込み と呼ぶ)危険性がある。よってトロリ線の交 付近は十分な管理が必要となる。
 トロリ線の敷設管理には主にパンタグラフ 利用し、その高さ及び接触点を見ることで っている。

 パンタグラフの測定手段として、検測車 車両限界測定車等と呼ばれる専用の測定車 あり、営業運転の合間を縫って、一定周期 とに運用されている。これら測定車には、 体の傾きやレールの偏位等を測定するセン が多数取り付けられており、そのセンサの つとしてパンタグラフの測定センサがある パンタグラフ測定方式には、レーザセンサ 式、画像処理方式等があり、以下の特徴が る。

1)レーザセンサは、主にスキャン式が使用さ 、ミラーなどでレーザをパンタグラフに走 し、この反射波の位置差や照射したレーザ 状の変形により、パンタグラフまでの距離 測定するセンサである。
2)画像処理方式にはモデルマッチングやパタ ンマッチングでパンタグラフを検出する
方式がある。
 しかし、これら方式はそれぞれパンタグラ とトロリ線が接触していなければトロリ線 敷設状況を知ることができない。
 また、特許文献1では、パンタグラフと接触 していない物体に対してその重心を求め、3 元的な位置を測定しているが、2つのカメラ 利用したステレオ計測にて行っている。

特開2006-250775「パンタグラフ周辺支障物 出装置」

特開2002-139305「パンタグラフ支障物検出 置」

発明の概要

 トロリ線(以下本線も含めて渡り線と呼ぶ )の敷設管理には主にパンタグラフを利用し その高さ及び接触点を見ることで行ってい 。そのパンタグラフの測定方式にはレーザ ンサ方式、画像処理方式等があるが、いず もパンタグラフと渡り線が接触していない 渡り線の3次元的な位置を測定することがで ない。

 また、特許文献1では、パンタグラフと接触 していない物体に対してその重心を求め3次 的な位置を測定しているが、ステレオ計測 物体の距離などを認識しているため、カメ の台数が複数台必要となってくる。
 更に、特許文献2では、カメラ1台を用いて ンタグラフ近傍を撮影し、パンタグラフの さとトロリ線の偏位を測定することが記載 れている。

 本発明は、渡り線の高さと偏位を、1台の カメラで画像処理によって簡便に測定するこ とができる渡り線測定装置を提供することを 目的とする。

 本発明によれば、渡り線測定装置は、渡 線を見上げるように車両の屋根に設置され 渡り線用ラインセンサと、パンタグラフ周 に向けて前記車両の屋根に設置されたパン グラフ用ラインセンサと、前記渡り線を照 するように前記車両の屋根に設置された照 部材と、前記渡り線用ラインセンサ及び前 パンタグラフ用ラインセンサにより取得さ た輝度信号を時系列に並ベてラインセンサ 像をそれぞれ作成し入力画像として保存す ラインセンサ画像作成部と、前記ラインセ サ画像作成部により作成された前記ライン ンサ画像に対して判別分析二値化処理によ 渡り線部を強調した二値化ラインセンサ画 を作成する判別分析二値化処理部と、前記 別分析二値化処理部により判別分析二値化 理された該二値化ラインセンサ画像のノイ を除去するノイズ除去部と、前記ノイズ除 部によりノイズの除去された前記二値化ラ ンセンサ画像において前記渡り線部のエッ を検出する渡り線部エッジ検出部と、前記 り線部エッジ検出部により検出された前記 り線部の前記エッジの間隔から前記渡り線 の画像上の幅を求めると共に、前記渡り線 ラインセンサのレンズ焦点距離、センサ画 数及び前記渡り線のサイズデータに基づく 像分解能から前記渡り線の高さを求める渡 線部高さ計算部と、前記渡り線部エッジ検 部により検出された前記渡り線部の前記エ ジ中央の値を渡り線重心位置として求める 共に、該渡り線重心位置、前記渡り線用ラ ンセンサ設置位置、レンズ焦点距離、セン 幅、センサ画素数及び前記渡り線部高さ計 部により求められた前記渡り線の高さに基 いて前記重心位置の中心からの偏位を求め 渡り線部偏位計算部と、前記ノイズ除去部 よりノイズの除去された前記二値化ライン ンサ画像及びパンタグラフ設計データに基 いて前記パンタグラフの高さ及び位置を求 るパンタグラフ高さ及び位置計算部と、前 渡り線部高さ計算部により求められた前記 り線の高さ、前記渡り線部偏位計算部によ 求められた前記重心位置の中心からの偏位 前記パンタグラフ高さ及び位置計算部によ 求められた前記パンタグラフの高さ及び位 に基づいて、前記パンタグラフと前記渡り との相対的位置関係を求めるパンタグラフ り線相互位置計算部と、を備える。

 さらに、本発明によれば、渡り線測定装 は、前記照明部材としてナトリウムランプ 使用すると共に、前記渡り線用ラインセン には、前記ナトリウムランプの発する光の 長のみを透過するバンドパスフィルタを装 した。

本発明の基本的な考え方による渡り線 定装置の概略図である。 渡り線のラインセンサ画像(原画像)を す説明図である。 2値化ラインセンサ画像を示す説明図 ある。 渡り線のエッジ画像を示す説明図であ 。 重心の検出されたエッジ画像を示す説 図である。 本発明の基本的な考え方による渡り線 定のフローチャートである。 本発明の基本的な考え方による渡り線 定装置の構成図である。 本発明の第3の実施例に係る渡り線測定 装置の概略図である。 本発明の第3の実施例に係る渡り線測定 のフローチャートである。 本発明の第3の実施例に係る渡り線測定 装置の構成図である。

詳細な説明

 本発明の基本的な考え方の効果を列記する 以下の通りである。
(1)1台のカメラで渡り線の3次元的位置を求め ことが出来る。
(2)非接触の方式であるため高速走行の運用が 可能であり、短期間で長い距離の区間を測定 することができる。

(3)装置の構造上、ポイント、エアーセクショ ン、アンカーといった既存構造物から離れた 位置にセンサが設置されているため、既存構 造物との衝突を考慮する必要が無く、既存構 造物が存在する場所にても連続的に測定を行 うことができる。
(4)判別分析二値化法により渡り線の偏位等に よる撮像輝度の強弱に関係なく測定を行うこ とができる。

(5)基本的に全ての区間においてラインセンサ 画像の撮像が可能であり、測定区間での渡り 線及び近傍にある地上の既存構造物の画像デ ータを取得することができる。
(6)レーザ光を使用する方法に比べて人体への 影響を考慮する必要が無く、取り扱いが簡単 である。

(7)渡り線からの反射光を正反射で受ける必要 が無いため、光源と受光装置間で精密な位置 あわせを行う煩わしさが無い。
(8)測定区間のラインセンサ画像が録画されて いるため、渡り線として問題があった部分に ついては、その部分の画像を見ることで問題 の確認を行うことか可能である。
(9)渡り線が交差する位置が規定位置内に収ま っているかどうかを知ることができ、パンタ グラフの巻き込み監視を行うことができる。

 更に、前記照明手段部材としてナトリウ ランプを使用すると共に、前記渡り線用ラ ンセンサには、前記ナトリウムランプの発 る光の波長のみを透過するバンドパスフィ タを装着したことにより、外灯や太陽光な の外乱光を除去でき良好な画像を得ること よって精度の向上効果がある。

(1)基本的な考え方
 本発明では、画像の入力手段としてライン ンサを用い、照明には通常の白色照明を使 し、ラインセンサを検査車両の屋根上に鉛 上向きを見上げるように設置し、ラインセ サの走査線が検査車両の進行方向と垂直に るように設置して走査線が渡り線を横切る うにする(図1参照)。ラインセンサより得ら る走査線の輝度信号を時系列に並ベライン ンサ画像(平面の画像)を作成し、入力画像 して保存する。
 画像処理により照明で浮かび上がった渡り の幅を次の手順により求める。

(1.1)二値化処理による渡り線部の強調
 渡り線と背景部分と切り分けるように閾値 決める必要があるが、閾値を固定値で決め 場合、撮像時の環境によっては、渡り線部 外が強調・抽出され、または渡り線自身が 出されないといった問題が発生する。
 ここで渡り線の偏位や渡り線からの反射光 強さの違いに対応するために判別分析二値 法を用いる。判別分析二値化法とは画像に じて閾値を決定する方式であり、各画像に けるヒストグラムにおいて「ある程度の範 の輝度値で集合する画素数の塊」(以下クラ スと呼ぶ)があり、二値化した時背景とパタ ン領域に関するクラス内分散とクラス間分 の分散比が最大になるように、いかなる画 においても比較的良好な閾値を決定する。
 この方式を用い、渡り線部分が白、背景部 が黒となるように2値化ラインセンサ画像を 構成する(図2参照)。

(1.2)二値化ラインセンサ画像のノイズ除去
 ラインセンサ画像から二値化処理により二 化ラインセンサ画像を構成した場合、その までは渡り線部の傷や背景部分の状態によ 細かな点々状のノイズが含まれる問題があ 。
 そこで、二値化処理の膨張、収縮処理を行 これらのノイズを除去する。

(1.3)渡り線部のエッジ検出
 ノイズ、既存構造物を除去した二値化ライ センサ画像上において白で表されている渡 線部の両側のエッジを検出する。これらの ッジ点は、あるラインについて左から探索 た場合、背景の黒から渡り線部分の白へ変 する点がトロリ線部左側のエッジ点として またトロリ線部分の白から背景の黒へ変化 る点を渡り線部右側のエッジ点として検出 ることができる。
 この処理を画像の上から下ヘライン毎に行 ことで1枚の二値化ラインセンサ画像に関す る渡り線部分のエッジを検出する(図3参照)。

(1.4)渡り線高さの計算
 二値化ラインセンサ画像から検出した渡り 部分の両側のエッジデータを用いて、ライ センサの一つの走査ライン上にある両側の ッジ点間距離を渡り線部分の画像上の幅と て計算する。
 また、敷設されている渡り線のサイズは予 知られているので、この情報を外部から入 し、レンズ焦点距離、センサ幅、センサ画 数から1画素[pix]に対する実寸法[mm]の度合い である画像分解能[mm/pix]を計算し、ラインセ サから渡り線までの高さを求める。
 また、レールからラインセンサまでの高さ 予め判っているので、それを加えることで ールから渡り線までの高さを求める。

(1.5)渡り線偏位の計算
 二値化ラインセンサ画像から検出した渡り 部分の両側エッジデータの真中の値を渡り 重心位置とする(図4参照)。
 この画像上の重心位置[pix]とラインセンサ 設置位置、レンズ焦点距離、センサ幅、セ サ画素数、また(1.4)で求めた渡り線の高さか らその重心位置が中心からどの程度偏位して いるかを求める。
 こうして求めたエッジデータ、渡り線部、 算に用いたラインセンサ画像や対応するラ ン番号を指し示すデータ等を記録しておく

 本発明においては、パンタグラフと接触し いない渡り線の「高さと偏位」(以後3次元 位置と呼ぶ)を1台のカメラで非接触に求める ことができ、また高速走行の運用が可能であ り、短期で長い距離の区間を測定することが できる。
 また、装置の構造上、ポイント、エアーセ ション、アンカーといった既存構造物から れた位置にセンサが設置されているため、 存構造物との衝突を考慮する必要がなく、 本的に全ての区間においてラインセンサ画 の撮像が可能であり、測定区間での渡り線 よび近傍にある地上の既存構造物の画像デ タを取得することができる。
 また、レーザ光を使用するような人体への 響を考慮するような取り扱いへの難しさが い。

 光源と受光装置間での精密な位置合わせを う煩わしさかない。
 さらにどのような撮像環境においても、自 的に比較的良好な閾値を算出することが可 になり、閾値を定数で決めていた場合に起 る輝度の低さによるトロリ線が抽出されな 現象が改善され、また、データとしてライ センサ画像が残っているため、渡り線とし 問題があった部分については、その部分の 像を、見ることで問題の確認を行うことが 能である。

(2)ナトリウムランプとバンドパスフィルタの 使用
 通常の白色照明の代わりにナトリウムラン を使用して渡り線を照明する方法である。
また、ラインセンサのカメラレンズにナトリ ウムランプ光の発する波長のみを通すバンド パスフィルタを設置する。
 これにより、渡り線から反射してくるナト ウムランプ光のみを捉え、外灯や太陽光を む外乱光を除去でき良好な画像を得ること よって精度の向上効果がある。

(3)渡り線とパンタグラフとの相対位置の測定
 渡り線の敷設状況確認をするうえで重要な 目となるのが、パンタグラフの巻き込みで る。パンタグラフのホーン部分に渡り線が 触して交差するのだが、巻き込みが発生し いように、渡り線はある規定値内で敷設さ ている必要がある。
 そこで、渡り線の3次元的位置とは別に、パ ンタグラフ向けてラインセンサ等を設置し( 7参照)、パンタグラフの高さを計測する。計 測されたパンタグラフの高さと、パンタグラ フの設計図面からパンタグラフの3次元的位 を推定することができる。
 更に、パンタグラフの3次元的推定位置と渡 り線の3次元的位置の相対位置を知ることに って、パンタグラフと渡り線が交差する位 が規定位置内であるか監視する点に特徴が る。

 以下、本発明の実施例について、図面を参 して詳細に説明する。
 本発明の第1の実施例を図1~図6に示す。図1 本発明の基本的な考え方による渡り線測定 置の概略図である。図2Aは渡り線のラインセ ンサ画像(原画像)、図2Bは2値化ラインセンサ 像を示す説明図である。図3は渡り線のエッ ジ画像を示す説明図である。図4は重心の検 されたエッジ画像を示す説明図である。図5 本発明の基本的な考え方による渡り線測定 フローチャートである。図6は本発明の基本 的な考え方による渡り線測定装置の構成図で ある。

 図1に示すように、車両1の屋根上には、 り線2を見上げるように渡り線用ラインセン 10が設置されると共にこの渡り線2を照明す 白色灯4が設置されている。車両1の屋根上 は、渡り線用ラインセンサ10、白色灯4の他 、パンタグラフ6が設置され、パンタグラフ6 は本線3に接触している。

 本実施例の渡り線測定装置は、図6に示すよ うに、渡り線用ラインセンサ10、ラインセン 画像作成部20、メモリ30,40、判別分析2値化 理部50、ノイズ除去処理部60、渡り線部エッ 検出部70、渡り線部高さ計算部80及び渡り線 部偏位計算部90から構成され、図5に示すフロ ーチャートに従って順次処理を進める。
 先ず、ラインセンサ画像作成部20は、渡り 用ラインセンサ10により取得された渡り線2 画像信号(走査線の輝度信号)を時系列に並ベ ラインセンサ画像を作成し、入力画像として 保存する(ステップS1)。

 次に、判別分析2値化処理部50は、ラインセ サ画像作成部20により作成されたラインセ サ画像を2値化する際、判別分析二値化法に り画像に応じて比較的良好な閾値を決定し 渡り線を強調する(ステップS2)。例えば、ラ インセンサ画像(原画像)は図2Aに示すように り線部に濃淡を生じるのに対し、2値化ライ センサ画像は図2Bに示す通り、渡り線部分 白、背景部分が黒となる。
 引き続き、ノイズ除去処理部60は、判別分 2値化処理部50により2値化された二値化ライ センサ画像のノイズを除去する(ステップS3) 。

 更に、渡り線部エッジ検出部70は、ノイ 除去処理部60によりノイズの除去された二値 化ラインセンサ画像上において白で表されて いる渡り線部の両側のエッジを検出する(ス ップS4)。例えば、図3に示す通り、背景の黒 ら渡り線部分の白へ変化する点がトロリ線 左側のエッジ点Aとして、またトロリ線部分 の白から背景の黒へ変化する点を渡り線部右 側のエッジ点Bとして検出する。

 そして、渡り線部高さ計算部80は、ライン ンサ10の一つの走査ライン上にある両側のエ ッジ点A,Bの間の距離を渡り線部分の画像上の 幅として計算し、予め既知の渡り線のサイズ データ、レンズ焦点距離、センサ幅、センサ 画素数から1画素[pix]に対する実寸法[mm]の度 いである画像分解能[mm/pix]を計算し、ライン センサ10から渡り線2までの高さを求める(ス ップS5)。
 その後、渡り線部偏位計算部90は、図4に示 ように、二値化ラインセンサ画像から検出 た渡り線部分の両側エッジデータの真中の を渡り線重心位置Cとし、この画像上の重心 位置[pix]とラインセンサの設置位置、レンズ 点距離、センサ幅、センサ画素数、また、 テップS5(1.4)で求めた渡り線2の高さからそ 重心位置Cが中心からどの程度偏位している を求める(ステップS6)。

 このように説明した通り、本実施例に係 渡り線測定装置によれば、ラインセンサ10 用いてラインセンサ画像を作成し入力画像 して保存する手段(ラインセンサ画像作成部2 0)と、入力したラインセンサ画像に対して判 分析二値化処理による渡り線を強調する手 (判別分析2値化処理部50)と、二値化ライン ンサ画像ノイズ除去を行う手段(ノイズ除去 理部60)と、渡り線のエッジ検出を行う手段( 渡り線部エッジ検出部70)と、渡り線高さの計 算を行う手段(渡り線部高さ計算部80)と、渡 線偏位の計算を行う手段(渡り線部偏位計算 90)から構成され、渡り線の3次元的位置を測 定することができる。

 本実施例は、実施例1で使用している通常の 白色灯4に代えてナトリウムランプを使用し ラインセンサ10のカメラレンズにナトリウム ランプ光の発する波長のみを通すバンドパス フィルタを設置した渡り線測定装置であり、 その他の構成は、実施例1と同様である。
 従って、本実施例によれば、実施例1と同様 な効果を奏する他、渡り線2から反射してく ナトリウムランプ光のみを捉え、外灯や太 光を含む外乱光を除去でき良好な画像を得 ことによって精度の向上効果がある。

 本発明の第3の実施例を図7~図9に示す。図7 本発明の第3の実施例に係る渡り線測定装置 概略図、図8は本発明の第3の実施例に係る り線測定のフローチャート、図9は本発明の 3の実施例に係る渡り線測定装置の構成図で ある。
 本実施例は、実施例1に加え、図7に示すよ に、車両1の屋根にパンタグラフ6周辺に向け てパンタグラフ用ラインセンサ11を設置し、 両1の屋根にパンタグラフ6を照らす照明灯5 設置したものであり、その他は実施例1と同 様である。

 本実施例の渡り線測定装置は、実施例1に加 え、図9に示すように、パンタグラフ高さ及 位置計算部100及びパンタグラフ渡り線相互 置計算部110を追加したものであり、図8に示 フローチャートに従って順次処理を進める
 先ず、ラインセンサ画像作成部20は、渡り 用ラインセンサ10により取得された渡り線2 画像信号(走査線の輝度信号)を時系列に並ベ ラインセンサ画像を作成すると共に、パンタ グラフ用ラインセンサ11により取得されたパ タグラフ6の画像信号(走査線の輝度信号)を 系列に並ベラインセンサ画像を作成し、そ ぞれ入力画像として保存する(ステップS1)。
 ステップS2~ステップS6までは実施例1と同様 ある。

 引き続き、パンタグラフ高さ及び位置計算 100は、パンタグラフ用ラインセンサ11によ 取得され、ラインセンサ画像として作成さ 、ノイズの除去された2値化ラインセンサ画 に基づいて、パンタグラフ6の高さを計測す ると共に計測されたパンタグラフ6の高さ、 ンタグラフ6の設計データからパンタグラフ6 の3次元的位置を計算する(ステップS7)。
 更に、パンタグラフ渡り線相互位置計算部1 10は、渡り線部高さ計算部80により求められ 渡り線の高さ、渡り線部偏位計算部90により 求められた重心位置の中心からの偏位、パン タグラフ高さ及び位置計算部100により求めら れたパンタグラフの高さ及び位置とに基づい て、パンタグラフと渡り線との相対的位置関 係を求める(ステップS8)。

 このように、本実施例の渡り線測定装置 、実施例1と同様な効果を奏する他、パンタ グラフ6の画像を取得する手段(パンタグラフ ラインセンサ11)と、パンタグラフの高さを 算すると共に、パンタグラフの設計図から ンタグラフの3次元的位置を推定する手段( ンタグラフ高さ及び位置計算部100)と、渡り 2とパンタグラフ6の相対的な位置関係を導 する手段(パンタグラフ渡り線相互位置計算 110)を実施例1の渡り線測定装置に加えたも であり、パンタグラフ6の3次元的推定位置と 渡り線2の3次元的位置の相対位置を知ること よって、パンタグラフ6と渡り線2が交差す 位置が規定位置内であるか監視することが きる。

 本発明の渡り線測定装置は、画像処理に る架線の位置測定、特に渡り線の高さと偏 を測定する装置として広く利用可能なもの ある。