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Patent Searching and Data


Title:
DISCHARGE LAMP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078249
Kind Code:
A1
Abstract:
In a dielectric-barrier discharge lamp or a capacitive coupling high-frequency discharge lamp having no electrode in a discharge space, creeping discharge does not occur even when a high voltage is applied. Band-shaped foil electrodes (3) are embedded in a quartz discharge container (1) in the tube wall of the discharge container (1). The discharge container (1) is disposed such that the foil electrodes (3) face each other on both sides of the axis of the quartz discharge container (1). It may be disposed such that the foil electrodes (3) have an inverted V-shaped cross-section. Discharge gas from which excimer molecules are formed by dielectric barrier discharge or capacitive coupling high-frequency discharge is filled into the single pipe-type quartz discharge container (1).

Inventors:
YASUDA MAKOTO (JP)
KOBAYASHI GO (JP)
SHIOYA SACHIO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/071217
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
November 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ORC MFG CO LTD (JP)
YASUDA MAKOTO (JP)
KOBAYASHI GO (JP)
SHIOYA SACHIO (JP)
International Classes:
H01J65/00
Foreign References:
JP2000513872A2000-10-17
JP2003036817A2003-02-07
JP2003168396A2003-06-13
JP2004349181A2004-12-09
Attorney, Agent or Firm:
YEN, Masaaki et al. (2-41-305 Hyakunincho 2-chomeShinjuku-k, Tokyo 73, JP)
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Claims:
放電容器内に放電ガスが封入され、上記放電容器の対向する両側面に電極を配置し、少なくとも片側の電極が放電容器の管壁内部に埋設されていることを特徴とする放電ランプ。
上記放電容器内で、誘電体バリア放電または容量結合型高周波放電によってエキシマ分子が形成されることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
上記放電容器の一部が少なくとも石英であることを特徴とする請求項1または2に記載の放電ランプ。
上記対向配置された電極の内、放電容器管壁の内部に設置された電極はモリブデン、タンタル、タングステンのいずれかの単体、もしくはそれらの一つを主成分とする箔であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の放電ランプ。
管状放電容器で、上記対向配置され、放電容器管壁の内部に埋設された両方の電極は、軸方向に細長く、電力を供給する給電線が反対方向に配置されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の放電ランプ。
上記放電ガスを、希ガス、または希ガスとハロゲンガスとの混合ガスとしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の放電ランプ。
対向配置した電極間の放電空間から、電極を結ぶ方向と直交する二つの光取り出し方向のうち、一方の光取出し部分に光反射部材を配置したことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の放電ランプ。
上記光反射部材を放電容器の外部に設置し、上記光反射部材が、金属板、もしくは母材に多層誘電体膜を蒸着したものであることを特徴とする請求項7に記載の放電ランプ。
上記光反射部材として、放電容器の外表面に金属膜もしくは多層誘電体膜を蒸着したことを特徴とする請求項7に記載の放電ランプ。
上記対向配置された電極のうち、一つが放電容器管壁の内部に埋設され、他の電極が放電容器外部に設置されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の放電ランプ。
上記放電容器外部に設置された電極がメッシュ状金属であることを特徴とする請求項10に記載の放電ランプ。
Description:
放電ランプ

 本発明は主として産業用のランプであっ 、誘電体バリア放電ランプ、容量結合型高 波放電ランプに関するものである。例えば 紫外線光源としてのエキシマランプ、低圧 銀ランプなどに関する。

 例えば上記産業用の紫外線光源の一つと て、172nmの発光波長を持つキセノンエキシ ランプがあり、基板洗浄などで良く用いら ている。エキシマランプでは二重管構造の ンプがよく用いられている。これらのラン は、いずれも発光部は軸方向に長い管状を ている。このようなランプとして、特許文 1などがあり、たとえば、Xeガスを封入した キシマランプは液晶パネル用基板のドライ 浄等によく用いられている。この場合、被 射対象物の基板は一定速度でコンベア上を 動しており、ランプは基板の少し上方にコ ベアの流れ方向と直交する方向に設置され いる。一度に被照射対象物の幅全体を照射 ながら、基板が一定速度で移動するため、 板全体にわたって均一に処理することがで る。一方、例えば半導体プロセスの分野に いても、その各工程において、紫外光を用 て半導体ウエハ表面の加工、改質等を行う とが多い。このため、キセノンのエキシマ らの発光である172nm、クリプトンと塩素のエ キシマからの発光である222nm、水銀共鳴線で る254nmなどの紫外光が多く用いられている また、二重管構造でなく、単管の放電容器 両側面に電極を配置した蛍光ランプも考案 れている。このランプでは使用時の沿面放 を防止し、安全性を高める目的で、ガラス ルブ又はセラミックス等の耐熱性部材にて 成した被覆層を具備している。以下に、こ に関連する従来技術の例をいくつかあげる

 特許文献1に開示された二重管方式の「誘 電体バリア放電ランプ」は、内側管の内側面 に片方の電極を形成し、外側管の外側面に他 方の電極を形成していた。この両方の電極の 間に数kVの高周波電圧を印加すると、内側管 外側管の間の放電空間で誘電体バリア放電 発生する。電極間に数kVという高電圧を印 することから両電極間で、放電容器表面を わって沿面放電が発生する恐れがある。放 容器の両端から電極端までの距離を十分に るか、放電容器端に絶縁性の物質を付加す ことにより、沿面放電を阻止できる。従来 エキシマランプでは上記したような二重管 造の管状ランプがよく用いられ、一般的で る。

 特許文献2に開示された「希ガス放電灯」 は、外壁電極の絶縁保護をして、沿面放電や 感電事故を防止したものである。図5(b)に示 ように、内壁に蛍光体膜を塗布した管状ガ スバルブの中に、キセノンガスを主成分と る希ガスを封入する。ガラスバルブの外壁 、ガラスバルブのほぼ全長に亘って、一対 帯状電極を配置する。帯状電極を含めたガ スバルブ上に、シリコンレジン等の絶縁性 膜を塗布する。さらに、この絶縁性被膜上 、熱収縮性絶縁チューブを被せる。

 特許文献3に開示された「希ガス放電灯」 は、外壁電極を絶縁保護して、沿面放電を防 止したものである。図5(c)に示すように、内 に蛍光体膜を塗布した管状ガラスバルブの に、キセノンガスを主成分とする希ガスを 入する。ガラスバルブの外壁に、一対の帯 電極を配設する。ガラスバルブの表面上に シリコンレジンの透明な絶縁被膜を形成す 。更にこの上から、ポリエステルの熱収縮 脂チューブを被せる。このようにして、帯 電極を2重に絶縁して保護する。

 特許文献4に開示された「蛍光ランプ」は 、外部電極に印加される高電圧に対する安全 性を高めたものである。図5(d)に示すように ガラスバルブよりなる外囲器の内面には、 パーチャー部が形成されるように、発光層 被着されている。この外囲器の外面には、 方向に沿って、アルミテープよりなる外部 極が、対向するように固定されている。こ 外部電極の端部には、外部回路との接続用 リードが接続されている。外囲器の外面に 、外部電極の主要部分が被覆されるように ガラスバルブよりなる被覆層が形成されて る。

 特許文献5に開示された「蛍光放電管」は 、絶縁被膜で外部放電を防止し、補助バルブ で機械的強度を高めたものである。図5(e)に すように、内部に希ガスを封入した硝子バ ブの筒体外面に、対向する一対の外部電極 、軸方向に沿って帯状に設ける。筒体の外 全域を絶縁被膜で覆う。硝子バルブに補助 ルブを外装して、絶縁被膜を補助バルブで って、絶縁被膜を保護する。この蛍光放電 をファクシミリ等の機器内に設置しても、 散するカーボン粉末等が絶縁被膜に付着す ことはなく、外部放電を防止できる。

 特許文献6に開示された「蛍光ランプ」は、 ガラスバルブ面上の外部電極間の絶縁抵抗が 、湿気の付着によって低下することを防止し たものである。図5(f)に示すように、管状の ラスバルブの内面に、蛍光体被膜を形成す 。バルブの管軸方向に沿って、バルブ外面 、透光性を有する一対の外部電極を形成す 。バルブ内に、放電媒体を封入する。湿気 付着し易いガラスバルブの絶縁低下を防ぎ 両外部電極間の短絡を防ぐために、ガラス ルブ外面の一対の外部電極間には、シリコ レジンなどからなる電気絶縁層を形成する 電気絶縁層は、外部電極間のみならず、バ ブの全周に亘り形成してもよい。全周に形 すれば、電極間が絶縁されるとともに、電 にリード線を接続するものでは、強固な固 が可能となる。バルブの全周に亘る場合は ポリエチレンなどの熱収縮性チューブを被 てもよい。

特許公報第3170952号

特開平04-087249号公報

特開平04-112449号公報

実開平05-090803号公報

特開平07-272691号公報

特開平09-092227号公報

 しかしながら、エキシマ発光させるため は封入圧力を高くし、特に印加電圧を高く なければならず、単なる絶縁性物質で被覆 るという程度の対策では、信頼性が全く低 ことがわかった。例え、被覆層をガラスで 成し、過熱して密着したとしても放電容器 被覆層との極わずかな隙間を通って絶縁破 が生じる可能性があるためである。

 アルミ箔等を電極として使用する場合は ルミ箔の融点が低いため加熱しても十分に 度が上げられず、したがって、電極形状に わせて隙間無く被覆することは難しかった また、放電容器と被覆層との熱膨張係数に いがあると、ランプの点滅による熱履歴に って応力が生じて、界面で極わずかな隙間 徐々に生じてきて、絶縁破壊に至る恐れが った。ガラス材の溶射等によって被着させ 場合にも、気泡や隙間ができ、この気泡や 間を通して絶縁破壊する恐れがあった。こ らのために、従来の単管の放電容器を用い ランプでは十分な高電圧を印加できず、放 出力の低いランプしか実現できなかった。

 本発明の目的は、高い放射出力を得るた に十分な高電圧を印加しても、沿面放電が 生せず、信頼性の高い外部電極型放電ラン を提供することである。

 上記の課題を解決するために、本発明で 、誘電体バリア放電や容量結合型高周波放 によってエキシマ分子が形成される放電ガ が封入された石英製の管状の放電容器と、 電容器の両側の管壁内部に軸方向に平行に 向して放電容器に埋設された箔電極とを具 する放電ランプの放電容器であって、箔電 は、放電容器の円筒状側面に沿って対称的 埋設されているか、放電容器の円筒状側面 沿ってハの字状断面となるように埋設され いるか、平行平板状であり、対称的に埋設 れているか、平板状であり、ハの字状断面 なるように埋設されている。

 また、放電容器の管壁内部に軸方向に放 容器に埋設された箔電極と、放電容器の外 円筒面に軸方向に設けられた外部電極とを 備する放電ランプの放電容器であって、箔 極は、放電容器の円筒状側面に沿って埋設 れているか、平板状である。放電容器の外 に、金属板または多層誘電体膜の光反射部 を設けた。

 また、放電容器の管壁内部に軸方向に放 容器に埋設された箔電極と、放電容器の管 内部に軸方向に放電容器に埋設された網状 極。あるいは、放電容器の外側円筒面に軸 向に網状電極を設けた。箔電極は、放電容 の円筒状側面に沿って埋設されているか、 板状である。箔電極は、モリブデンとタン ルとタングステンのいずれかを主成分とす 箔である。

 また、各電極のそれぞれの給電線は、互 に軸方向の反対側に配置されている。放電 スは、希ガスまたは希ガスとハロゲンガス の混合ガスである。放電容器の軸方向の一 部に、光取り出し口を設けた。

 上記のように構成したことにより、確実 沿面放電が防止できるので、信頼性の高い ンプが実現できる。また、印加電圧を十分 くすることができるので、放射出力の高い ンプが実現できるようになる。また、単管 も構成できるため、小型で細く、安価なラ プが実現できる。

 以下、本発明を実施するための最良の形 について、図1~図4を参照しながら詳細に説 する。

 本発明の実施例1は、箔電極を、放電容器 の両側の管壁内部に軸方向に平行に対向させ て放電容器に埋設した放電ランプである。

 図1は、本発明の実施例1における放電ラ プの概念図である。図1(a)は、放電ランプの 方向の断面図である。図1(b)は、放電ランプ の径方向の断面図である。図1(c)は、反射部 を備えた放電ランプの径方向の断面図であ 。図1(d)は、ハの字状断面の電極を備えた放 ランプの径方向の断面図である。図1(e)は、 軸方向の光取り出し口を備えた放電ランプの 径方向の断面図である。図1(f)、(g)は、放電 ンプの製造方法を示す径方向の断面図であ 。

 図1において、石英製放電容器1は、石英 の単管である。単に、放電容器ともいう。 円形状や四角形状や六角形状などの多角形 でもよい。放電容器は必ずしも石英製であ 必要はない。代表として、石英製の管状の 電容器とするが、同様な特性の他の材質の のも含むことを意味する。キセノンと塩素 の混合ガスを封入して308nmの光を放射する誘 電体バリア放電ランプでは、放電容器として 硬質ガラス製容器を使うことができる。放電 容器のガラスの脆化保護やガラスと封入ガス との反応防止のために、適宜、放電容器の表 面にアルミナ膜やチタニア膜やマグネシア膜 などの保護膜を形成する。封入ガスにハロゲ ンを含む場合は、フッ化マグネシウム膜等を 形成する。

 放電空間2は、放電容器の内部の放電空間 である。放電空間内に電極は無い。放電空間 には、キセノンガスや、クリプトンガスと塩 素との混合ガスが封入されている。放電空間 内に封入するガスは、エキシマ光を発生する ガスとする。または、水銀の特性紫外線であ る波長254nmや185nmの紫外線を発生するガスと る。その他の適当な封入物を選ぶことによ 、それに対応した波長の光を得ることがで る。代表として、エキシマ分子が形成され 放電ガスとするが、同様に発光する他の放 ガスも含むことを意味する。

 箔電極3は、帯状の箔電極である。軸に対 称に上方と下方に対向するように放電容器1 壁の内部に埋め込まれている。箔電極3は、 リブデン箔でできている。モリブデン箔の 方の端は、放電容器1の外部に取り出されて いる。他の端は、完全に放電容器壁の内部に 埋め込まれて終端している。箔電極3の外部 の電気的接続のため、端が外部にまで延び いるが、取り出し場所はそれぞれ反対側で る。モリブデン棒等を電気的に接続して外 に取り出してもよい。箔電極3は、モリブデ 箔以外の同様な材質のものでもよい。反射 材4は、光を反射させる部材である。放電ラ ンプの使用目的によっては、無くてもよい。 出射窓6は、軸方向に光を取り出す窓である

 上記のように構成された本発明の実施例1 における放電ランプの機能と動作を説明する 。最初に、図1(a)、(b)を参照しながら、放電 ンプの機能の概要を説明する。石英製の管 の放電容器1の両側の管壁内部に、軸方向に 行に対向させて、箔電極3を放電容器1に埋 する。箔電極3は、放電容器1の円筒状側面に 沿って対称的に埋設されている。箔電極3は モリブデンかタンタルかタングステンかを 成分とする箔である。各箔電極3のそれぞれ 給電線は、互いに軸方向の反対側に配置さ ている。誘電体バリア放電や容量結合型高 波放電によってエキシマ分子が形成される 電ガスを、放電容器1に封入する。放電ガス は、希ガスまたは希ガスとハロゲンガスとの 混合ガスである。

 箔電極3間に高周波電圧を印加すると、誘 電体バリア放電が発生する。この時発生する キセノンのエキシマ光(波長172nm)は、箔電極3 から取り出すことができる。放電ガスがク プトンと塩素の場合は、波長222nmのエキシ 光が取り出される。また、封入物を水銀と 動用のアルゴンガスとすると、低圧水銀の 周波放電をして、波長254nmや185nmの水銀特有 紫外光を得ることもできる。この時は、点 中の水銀蒸気圧を最適に保つため、最冷部 適温に冷却するように制御する。この放電 ンプを複数用いて、広い範囲を照射するよ にできる。

 次に、図1(c)を参照しながら、光反射部材 を設けた放電ランプを説明する。放電容器1 上方の外表面に、反射部材7を設ける。反射 材7は、酸化シリコンと酸化チタンの多層膜 からなり、蒸着で形成する。単なる金属板で もよい。図1(b)の構成では、光の取り出し方 は、対向する箔電極3と直角方向になる。そ うちの一方(上方)に出射する光を、反射部 7により反対方向に取り出して、下方の放射 度を向上させる。

 次に、図1(d)を参照しながら、ハの字状断 面の箔電極をもつ放電ランプを説明する。放 電容器1の円筒状側面に沿って、ハの字状断 となるように、箔電極3を埋設する。箔電極3 の位置が、放電容器1の中心軸より上方に位 している。このため、箔電極3の間隔が、上 は狭くなっていて下側が広くなっている。 電発生領域は対向電極間にあるので、中心 り上方寄りに放電が発生する。箔電極3が上 方に寄っているため、箔電極3自身によって がさえぎられることが少なく、放電により 生する光が下方に効率よく取り出され、強 放射出力を得ることができる。

 次に、図1(e)を参照しながら、軸方向に光 を取り出す放電ランプを説明する。放電容器 1の軸方向の一端部に、光取り出し口を設け 。放電容器1の一方の端部が出射窓6になり、 箔電極3,3間で発光した光が、軸方向に取り出 される。このため、出射光は、軸方向に長い 放電領域での発光が重なって、強い光が得ら れる。また、箔電極3による遮光に関係なく を取り出せる。

 次に、図1(f)、(g)を参照しながら、放電ラ ンプの製作方法を説明する。図1(f)に示すよ に、放電容器1の製造のために、径の異なる2 本の石英管を用意する。細い石英管を太い石 英管に挿入して重ねあわせ、それらの間にモ リブデン箔を挿入する。太い石英管と細い石 英管の隙間を減圧状態にしながら、外側から 加熱する。太い石英管は変形して、細い石英 管に密着する。さらに加熱すると、モリブデ ン箔以外の部分で完全に溶着される。2本の 英管は一体となって、図1(g)に示すように、 電容器1が形成される。モリブデン箔は、放 電容器1の壁中に埋め込まれた形となり、放 空間2以外での沿面放電などが防止できる。

 上記のように、本発明の実施例1では、箔 電極を、放電容器の両側の管壁内部に軸方向 に平行に対向させて放電容器に埋設して構成 したので、沿面放電を確実に防止でき、信頼 性の高いランプが実現できる。また、印加電 圧を十分高くすることができるので、放射出 力の高いランプで実現できるようになる。ま た、単管でも構成できるため、小型で細く、 安価なランプが実現できる。

 本発明の実施例2は、箔電極を、放電容器 の管壁内部に軸方向に放電容器に埋設し、放 電容器の外側円筒面に軸方向に外部電極を設 けた放電ランプである。

 図2は、本発明の実施例2における放電ラ プの概念図である。図2(a)は、放電ランプの 方向の断面図である。図2(b)は、放電ランプ の径方向の断面図である。図2(c)は、反射部 を備えた放電ランプの径方向の断面図であ 。図2(d)は、ハの字状断面の電極を備えた放 ランプの径方向の断面図である。図2(e)は、 軸方向の光取り出し口を備えた放電ランプの 径方向の断面図である。図2(f)、(g)は、放電 ンプの製造方法を示す径方向の断面図であ 。図2において、外部電極7は、放電容器の外 側円筒面に軸方向に設けた電極である。その 他の基本的な構成は、実施例1と同様である 実施例1と同じ部分については、説明を省略 る。

 上記のように構成された本発明の実施例2 における放電ランプの機能と動作を説明する 。最初に、図2(a)、(b)を参照しながら、放電 ンプの機能の概要を説明する。石英製の管 の放電容器1の管壁内部に、箔電極3を放電容 器1に埋設する。外部電極7を、放電容器1の外 側円筒面に軸方向に設ける。

 次に、図2(c)~(e)を参照しながら、放電ラ プの変形例を説明する。図2(c)は、光反射部 を設けた放電ランプである。放電容器1の上 方の外表面に、反射部材7を設ける。図2(d)は ハの字状断面の電極をもつ放電ランプであ 。放電容器1の円筒状側面に沿って、ハの字 状断面となるように、箔電極3を埋設し、外 電極7を設ける。図2(e)は、軸方向に光を取り 出す放電ランプである。放電容器1の軸方向 一端部に、光取り出し口を設ける。

 次に、図2(f)、(g)を参照しながら、放電ラ ンプの製作方法を説明する。放電容器1の製 のために、径の異なる2本の石英管を用意す 。図2(f)に示すように、細い石英管を太い石 英管に挿入して重ねあわせ、それらの間にモ リブデン箔を挿入する。太い石英管と細い石 英管の隙間を減圧状態にしながら、外側から 加熱する。太い石英管は変形して、細い石英 管に密着する。さらに加熱すると、モリブデ ン箔以外の部分で完全に溶着される。2本の 英管は一体となって、図2(g)に示すように、 電容器1が形成される。モリブデン箔は、放 電容器1の壁中に埋め込まれた形となり、放 空間2以外での沿面放電などが防止できる。

 上記のように、本発明の実施例2では、箔 電極を、放電容器の管壁内部に軸方向に放電 容器に対して隙間なく埋設し、放電容器の外 側円筒面に軸方向に外部電極を設けた構成と したので、沿面放電を確実に防止でき、信頼 性の高いランプが実現できる。また、印加電 圧を十分高くすることができるので、放射出 力の高いランプで実現できるようになる。ま た、単管でも構成できるため、小型で細く、 安価なランプが実現できる。

 本発明の実施例3は、平板状の箔電極を、 放電容器の両側の管壁内部に軸方向に平行に 対向させて放電容器に埋設した放電ランプで ある。

 図3は、本発明の実施例3における放電ラ プの概念図である。図3(a)は、放電ランプの 方向の断面図である。図3(b)は、放電ランプ の径方向の段面図である。図3(c)は、反射部 を備えた放電ランプの径方向の断面図であ 。図3(d)は、ハの字状断面の電極と反射部材 備えた放電ランプの径方向の断面図である 図3(e)は、軸方向の光取り出し口を備えた放 電ランプの径方向の断面図である。基本的な 構成は、実施例1と同様であるので、実施例1 同じ部分については、説明を省略する。

 上記のように構成された本発明の実施例3 における放電ランプの機能と動作を説明する 。最初に、図3(a)、(b)を参照しながら、放電 ンプの機能の概要を説明する。石英製の管 の放電容器1の管壁内部に、箔電極3を放電容 器1に埋設する。箔電極3は、平行平板状であ 、対称的に埋設されている。金属箔とラン 内面との厚みbが薄くなっている。厚みbを くするには、次のようにして製作すればよ 。径の異なる石英管を重ねて、それらの間 箔を挿入して製作する時に、内側の管の両 面をあらかじめ平らに削っておく。平らに ってあることにより、金属箔が移動するこ を防ぎ、放電容器に対して所望な位置に金 箔を封着することができる。また、平らに ってあることにより、内側の管の強度が弱 なるので、元の管(金属箔以外の部分)の厚み aは太くしておくのが良い。厚みbを薄く構成 ると、電極間に印加された外部電圧のうち 電空間にかかる電圧部分が大きくなる。こ ため、同じ光出力を得るための外部印加電 を低くすることができる。

 次に、図3(c)を参照しながら、光反射部材 を設けた放電ランプを説明する。放電容器1 上方の外表面に、反射部材7を設ける。反射 材7は、酸化シリコンと酸化チタンの多層膜 からなり、蒸着で形成する。単なる金属板で もよい。図1(b)の構成では、光の取り出し方 は、対向する箔電極3と直角方向になる。そ うちの一方(上方)に出射する光を、反射部 7により反対方向に取り出して、下方の放射 度を向上させる。

 次に、図3(d)を参照しながら、平板状でハ の字状断面の箔電極を用いる例を説明する。 ハの字状断面となるように、箔電極3を放電 器1に埋設する。箔電極3が放電容器1の中心 より上方にあるため、箔電極3の間隔が上側 は狭くなっていて下側では広くなっている 箔電極3が上方に寄っているため、箔電極3 身によって光がさえぎられることが少なく 放電により発生する光が下方に効率よく取 出され、強い放射出力を得ることができる 必要に応じて反射部材4を設ける。

 次に、図3(e)を参照しながら、軸方向に光 を取り出す放電ランプを説明する。放電容器 1の軸方向の一端部に、光取り出し口を設け 。放電容器1の一方の端部が出射窓6になり、 箔電極3,3間で発光した光が、軸方向に取り出 される。このため、出射光は、軸方向に長い 放電領域での発光が重なって、強い光が得ら れる。また、箔電極3による遮光に関係なく を取り出せる。

 上記のように、本発明の実施例3では、平 板状の箔電極を、放電容器の両側の管壁内部 に軸方向に平行に対向させて放電容器に埋設 した構成としたので、沿面放電を確実に防止 でき、信頼性の高いランプが実現できる。ま た、印加電圧を十分高くすることができるの で、放射出力の高いランプで実現できるよう になる。また、単管でも構成できるため、小 型で細く、安価なランプが実現できる。

 本発明の実施例4は、箔電極を、放電容器 の管壁内部に軸方向に放電容器に埋設し、放 電容器の外側円筒面に、網状電極を軸方向に 設けた放電ランプである。

 図4は、本発明の実施例4における放電ラ プの概念図である。図4(a)は、放電容器外部 網状電極を備えた放電ランプの径方向の断 図である。図4(b)は、放電容器内部に、平板 状の箔電極と網状電極を備えた放電ランプの 径方向の断面図である。図4(c)は、放電容器 部に平板状の箔電極を備え、放電容器外部 網状電極を備えた放電ランプの径方向の断 図である。図4(d)は、平面型ランプの例であ 。図4において、網状電極5は、網状の電極 ある。基本的な構成は、実施例1と同様であ ので、実施例1と同じ部分については、説明 を省略する。

 上記のように構成された本発明の実施例4 における放電ランプの機能と動作を説明する 。最初に、図4(a)を参照しながら、放電ラン の機能の概要を説明する。石英製の管状の 電容器1の管壁内部に、放電容器1より箔電極 3を放電容器1に埋設する。この例では、一方 箔電極3のみが、放電容器1の壁内に埋め込 れている。金属製の網状電極5は、箔電極3と 対になる電極である。網状電極5は、放電容 1に導電性物質を網状に直接印刷して形成し もよい。網状電極5は通常、接地電極である 。箔電極3に、高周波の高電圧が印加される 箔電極3を2つ用いるものでは、箔電極3での 光により、発光の一部が外部に取り出され い。網状電極5を用いるものでは、遮光され 光の割合が大幅に減少するので、照射光量 多くて発光効率の高い放電ランプが実現で る。

 次に、図4(b)を参照しながら、放電ランプ の変形例を説明する。石英製の管状の放電容 器1の管壁内部に、平板型の箔電極3を放電容 1埋設する。放電容器1の管壁内部に網状電 5を、放電容器1に埋設する。電極間に印加さ れた外部電圧のうち、放電空間にかかる電圧 部分が大きくなるので、同じ光出力を得るた めに外部から電極に印加する電圧を低くする ことができる。

 次に、図4(c)を参照しながら、放電ランプ の別の変形例を説明する。石英製の管状の放 電容器1の管壁内部に、平板型の箔電極3を放 容器1に埋設する。箔電極3と対になる金属 の網状電極5を、放電容器1の外側に設ける。 電極間に印加された外部電圧のうち、放電空 間にかかる電圧部分が大きくなるので、同じ 光出力を得るために外部から電極に印加する 電圧を低くすることができる。図4(d)は、平 型ランプとした例である。

 上記のように、本発明の実施例4では、箔 電極を、放電容器の管壁内部に軸方向に放電 容器に埋設し、放電容器の外側円筒面に、網 状電極を軸方向に設けた構成としたので、沿 面放電を確実に防止でき、信頼性の高いラン プが実現できる。また、印加電圧を十分高く することができるので、放射出力の高いラン プで実現できるようになる。また、単管でも 構成できるため、小型で細く、安価なランプ が実現できる。

 本発明の放電ランプは、産業用の紫外線 源として最適である。

本発明の実施例1における放電ランプの 概念図である。 本発明の実施例2における放電ランプの 概念図である。 本発明の実施例3における放電ランプの 概念図である。 本発明の実施例4における放電ランプの 概念図である。 従来の放電ランプの概念図である。

符号の説明

1 石英製放電容器
2 放電空間
3 箔電極
4 反射部材
5 網状電極
6 出射窓
7 外部電極