Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
EARPHONE MICROPHONE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/139931
Kind Code:
A1
Abstract:
Intended is to provide an earphone microphone, which enables the deaf not only to hear even a speaker output sound lower than 70 dB, clearly in a large volume over 90 dB in accordance with the light, intermediate and heavy symptoms, by blocking the surrounding noises, without being annoyed by the surrounding noises but also to send and receive even a dialog. The earphone microphone comprises a first earphone having a speaker (SP) and fitted in one ear, a second earphone having a microphone (Mic) and fitted in the other ear, a changing switch (SW) for turning ON/OFF the microphone, and connecting means for connecting those changing switch, speaker and microphone with a communication device such as a mobile telephone. The microphone (Mic) of the second earphone is a microphone for collecting and introducing the sound which is acoustically transmitted as that generated in the external auditory canal, and the first earphone and the second earphone have ear pads which close, when fitted in the ears, the external auditory canals.

Inventors:
SETO SHINJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058252
Publication Date:
November 20, 2008
Filing Date:
April 30, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
NAP ENTPR CO LTD (JP)
SETO SHINJI (JP)
International Classes:
H04R1/10; H04M1/05
Foreign References:
JPS504909A1975-01-20
JP2006174007A2006-06-29
JP2004064537A2004-02-26
JP2003188967A2003-07-04
JP2006295533A2006-10-26
JP2005278015A2005-10-06
JP2005277792A2005-10-06
JPH0275891U1990-06-11
Attorney, Agent or Firm:
IGARASHI, Kazutoshi (Iidabashi KS Bldg. 2-14, Shimomiyabich, Shinjuku-kuTokyo 22, JP)
Download PDF:
Claims:
 スピーカを有し、一方の耳に装着する第1のイヤホーンと、マイクロホンを有し、他方の耳に装着する第2のイヤホーンと、前記マイクロホンのオンオフを切り換える切換スイッチと、これら切換スイッチ、スピーカ及びマイクロホンを携帯電話などの通信機器に接続する接続手段とを具備し、第2のイヤホーンのマイクロホンは、外耳道内で発生する外耳道内音声の空気伝搬される音を拾って取り込むマイクロホンであり、第1のイヤホーン及び第2のイヤホーンは、耳への装着により外耳道を密閉するイヤーパッドを有することを特徴とするイヤホーンマイク。
 接続手段は、通信機器に接続するプラグなどの接続部と、この接続部と第1のイヤホーンのスピーカを接続する第1の接続線と、前記接続部と第2のイヤホーンのマイクロホンを接続する第2の接続線とを有し、第2の接続線に切換スイッチが設けられている請求項1に記載のイヤホーンマイク。
 切換スイッチは、接続部から所定の長さ第1,2のイヤホーン側にある第1の接続線及び第2の接続線の位置に両接続線を束ねるように設けたスイッチボックスに配置されている請求項2に記載のイヤホーンマイク。
 第1のスピーカを有し、一方の耳に装着する第1のイヤホーンと、第2のスピーカとマイクロホンを有し、他方の耳に装着する第2のイヤホーンと、前記マイクロホンのオンオフを切り換える第1の切換スイッチと、第2のスピーカのオンオフを切り換える第2の切換スイッチと、これら第1,2の切換スイッチ、第1,2のスピーカ及びマイクロホンを携帯電話などの通信機器や携帯オーディオプレーヤーなどのオーディオ機器に接続する接続手段とを具備し、第2のイヤホーンのマイクロホンは、外耳道内で発生する外耳道内音声の空気伝搬される音を拾って取り込むマイクロホンであり、第1のイヤホーン及び第2のイヤホーンは、耳への装着により外耳道を密閉するイヤーパッドを有することを特徴とするイヤホーンマイク。
 接続手段は、通信機器やオーディオ機器に接続するプラグなどの接続部と、この接続部と第1のイヤホーンの第1のスピーカを接続する第1の接続線と、前記接続部と第2のイヤホーンのマイクロホンを接続する第2の接続線と、前記接続部と第2のイヤホーンの第2のスピーカを接続する第3の接続線とを有し、第2の接続線に第1の切換スイッチが設けられ、第2の接続線及び第3の接続線に第2の切換スイッチが設けられている請求項4に記載のイヤホーンマイク。
 第1の切換スイッチ及び第2の切換スイッチは、接続部から所定の長さ第1,2のイヤホーン側にある第1の接続線、第2の接続線及び第3の接続線の位置にこれら接続線を束ねるように設けたスイッチボックスに配置されている請求項5に記載のイヤホーンマイク。
Description:
イヤホーンマイク

 この発明は、携帯電話、電話機、無線機 どの通信機器や携帯オーディオプレーヤー どのオーディオ機器などに接続されて使用 れるイヤホーンマイク、特に感音性難聴者 も周囲の騒音に悩まされることなく、前記 機器からの音声や音楽を明確な音で聞き取 ことができ、送受話も可能なイヤホーンマ クに関するものである。

 近年、携帯電話の普及が目覚しく、社会 活においてコミュニケーションの手段だけ とどまらず、ミュージック携帯による音楽 賞や、ワンセグ携帯によるTV鑑賞も可能と った。しかし、残念ながら感音性難聴者は れら多用途の携帯電話を使用できない。何 ならば、補聴器をしたまま携帯電話を使用 ると、発振やエコーが発生し、全く通話に 使用できない。また、補聴器を使用しない 合は、70dB~110dB以上の大音量が必要であり、 囲にも迷惑がかかるためである。さらに、 聴者には気にならないレベルの騒音により 聞き分けられないという問題もあり、コミ ニケーションはもとより、音楽もTVも楽し ことはできなかった。

 そこで、前記のような事情から周囲の騒 が激しい場所でも良好な通話を確保するこ ができるイヤーマイクロホンが提案されて る(例えば、特許文献1参照)。このイヤーマ クロホンは携帯電話の子機として携帯電話 接続して使用するために、両耳に装着され セパレート型のイヤホーンを1対具え、一方 のイヤホーンにスピーカ、他方のイヤホーン に口許に位置させて使用する第1のマイクロ ン(コンデンサーマイクロホン)のほかに第2 マイクロホン(骨伝導マイクロホン)を有し、 周囲に騒音があるときには第2のマイクロホ を使用することにより、良好な通話を確保 ることができるようにしている。

 しかし、特許文献1のイヤーマイクロホン においても骨伝導音を拾うマイクロホンを採 用しているため、周囲の騒音は拾わないが、 衣服や接続線等の擦れ音と、身体の振動や身 体を媒体とした周囲の振動を拾って、これが ノイズとして相手に伝わる問題がある。しか も、骨伝導マイクロホンは、声帯の振動が骨 を伝わり、機械伝播されたその振動をピック アップマイクによって拾う基本的構造のため 、明瞭度がない。そのため、20数年の時を経 も普及していないのが現状である。また、 に装着するピックアップマイクは、骨部に 着する必要があるが、作業中等では密着さ 続けることが難しく、テープ等で貼って押 える必要があるとともに、そのテープが汗 で剥がれる等の問題もあった。

 また、耳穴に装着するイヤホーンが耳穴 密着して外耳道を密閉する構造とはなって ないため、周囲の騒音がその隙間から外耳 内に入り込んでノイズとなり、スピーカで 聞き取りがしにくく、周囲の騒音よりプラ 約4dB~10dB高い出力で使用するため、騒音暴 許容基準を超えると、通常イヤホーン難聴 いわれる社会問題が発生していた。また、 聴者はともかく、感音性難聴者は軽・中・ 度難聴の差はあるが、スピーカ出力音が概 70dB~110dBなければ聞き取れないという問題が り、騒音下ではさらに大音量の出力が必要 あった。

特開平10-56682号公報

 そこでこの発明は、前記のような従来の 題点を解決し、周囲の騒音を遮断してスピ カ出力音が小さい場合でも、健聴者はもと り感音性難聴者が周囲の騒音に悩まされる となく、明確な音で聞き取ることができ、 囲の騒音に影響されずに送受話も可能なイ ホーンマイクを提供することを目的とする

 前記目的を達成するため、この発明のイヤ ーンマイクは、スピーカを有し、一方の耳 装着する第1のイヤホーンと、マイクロホン を有し、他方の耳に装着する第2のイヤホー と、前記マイクロホンのオンオフを切り換 る切換スイッチと、これら切換スイッチ、 ピーカ及びマイクロホンを携帯電話などの 信機器に接続する接続手段とを具備し、第2 イヤホーンのマイクロホンは、外耳道内で 生する外耳道内音声の空気伝搬される音(以 下、単に「外耳道内音声」という。)を拾っ 取り込むマイクロホンであり、第1のイヤホ ン及び第2のイヤホーンは、耳への装着によ り外耳道を密閉するイヤーパッドを有するこ とを特徴とする。
 また、別の発明のイヤホーンマイクは、第1 のスピーカを有し、一方の耳に装着する第1 イヤホーンと、第2のスピーカとマイクロホ を有し、他方の耳に装着する第2のイヤホー ンと、前記マイクロホンのオンオフを切り換 える第1の切換スイッチと、第2のスピーカの ンオフを切り換える第2の切換スイッチと、 これら第1,2の切換スイッチ、第1,2のスピーカ 及びマイクロホンを携帯電話などの通信機器 や携帯オーディオプレーヤーなどのオーディ オ機器に接続する接続手段とを具備し、第2 イヤホーンのマイクロホンは、外耳道内音 を拾って取り込むマイクロホンであり、第1 イヤホーン及び第2のイヤホーンは、耳への 装着により外耳道を密閉するイヤーパッドを 有することを特徴とする。

 前記のようであって、この発明のイヤホ ンマイクは、第2のイヤホーンのマイクロホ ンが、骨伝導マイクロホンではなく、外耳道 内音声を拾って取り込むマイクロホンである ので、衣服や接続線等の擦れ音等、周囲の振 動を拾うことがなく、ノイズのない状態で明 瞭な音で相手に伝えることができる。また、 セパレート型になっている第1のイヤホーン び第2のイヤホーンは、耳への装着により外 道を密閉するイヤーパッドを有するので、 囲の騒音を遮断してスピーカ出力音が小さ 場合でも、感音性難聴者が周囲の騒音に悩 されることなく、明確な音で聞き取ること でき、中・重度の感音性難聴者に必要な90dB を超えるような大音量であっても発振・エコ ーを防止することもできる。したがって、携 帯電話の子機に応用すれば、その通話音を明 瞭に相手方に伝えることができて、感音性難 聴者にも有効である。また、別の発明のイヤ ホーンマイクにおいては、前記のような効果 に加えて、携帯オーディオプレーヤーなどの オーディオ機器などにも選択的に接続して音 楽を鑑賞することが可能となり、利便性が向 上する。

この発明の実施の形態1のイヤホーンマ イクを示す全体概要図である。 同上のイヤホーンマイクの使用例を示 図面である。 同上の回路構成図を示す図面である。 同上の第1のイヤホーンの詳細を示す拡 大断面図である。 同上の第2のイヤホーンの詳細を示す拡 大断面図である。 図5のVI-VI線に沿う断面図である。 実施の形態2のイヤホーンマイクを示す 全体概要図である。 同上のイヤホーンマイクの使用例を示 図面である。 同上の回路構成図を示す図面である。 同上の第2のイヤホーンの詳細を示す 大断面図である。

 この発明の実施の形態を、添付図面を参 して説明する。

[実施の形態1]
 この実施の形態1は通話専用タイプのイヤホ ーンマイクを示すものである。
図1ないし図3において、1はイヤホーンマイク で、このイヤホーンマイク1は、スピーカSPを 有し、一方の耳に装着する第1のイヤホーン2 、マイクロホンMicを有し、他方の耳に装着 る第2のイヤホーン3と、マイクロホンMicの ンオフを切り換える切換スイッチSWと、これ ら切換スイッチSW、スピーカSP及びマイクロ ンMicを携帯電話、電話機、無線機などの図 しない通信機器に接続する接続手段5とを具 している。

 接続手段5は、前記通信機器のジャックな どに接続する接続部としてのプラグ6と、こ プラグ6と第1のイヤホーン2のスピーカSPを接 続する第1の接続線7と、プラグ6と第2のイヤ ーン3のマイクロホンMicを接続する第2の接続 線8とを有している。プラグ6から所定の長さ 1,2のイヤホーン2,3側にある第1の接続線7及 第2の接続線8の位置には両接続線を束ねるよ うにスイッチボックス9が設けられ、該ボッ スには切換スイッチSWが第2の接続線8に設け れて配置されている。第2の接続線8には切 スイッチSWのほかに抵抗Rが設けられている 第2のイヤホーン3のマイクロホンMicは、鼓膜 側からの外耳道内音声(骨伝導による音では い)を拾って取り込むマイクロホンである。 伝導マイクロホンは、機械伝播音をピック ップマイクによってピックアップし、音声 号として伝送するが、このマイクロホンMic 、外耳道内音声による空気振動音が一般的 コンデンサーマイクのダイヤフラムを揺ら 、それを音声信号として伝送する。また、1 1は外耳道を密閉するイヤーパッドであり、 れぞれイヤホーン2,3の後記する本体の耳穴 の挿入部に装着されている。

 第1のイヤホーン2及び第2のイヤホーン3の 内部構造について詳しく説明する。まず第1 イヤホーン2であるが、図4に示すように耳穴 に適合する大きさに形成された開口13付き挿 部14を有する中空状の本体15を具えている。 本体15は合成樹脂製で、側面から見て円形と った略円筒形状を呈し、挿入部14に開口13を 有する以外に開口部がなく、内部は密閉状の 中空部となっている。挿入部14は本体15の側 中央部から突出状に設けられ、その外周に ゴムなど弾性材料からなり、どのような大 さの耳穴(外耳道)でも密着する前記したイヤ ーパッド11が嵌合されている。本体15は、イ ーパッド11側の半部15aと反対側の半部15bとが 嵌合され、さらに半部15bの外周にはリング部 材17が介装されたうえ、第1の接続線7を収容 るチューブ体18の一端拡開部が嵌合により装 着され、一体化されている。

 本体15内には1つの放音孔以外は密閉状に 成されて前記通信機器から受信する音声信 を拡声するスピーカSPが挿入部14側の内側層 を形成するように配置されたエラストマー19 形成した型孔16に嵌入して固定されている スピーカSPは、図示しない前記放音孔が挿入 部14の開口13を向いて設けられている。また スピーカSPの放音孔から開口13のある方向の 入部14には漏斗状にやや拡開した放音道20が 所定長さにわたり形成されている。スピーカ SPの放音道20は、前記のように本体15の合成樹 脂やエラストマー19又は後記イヤーパッド11 本体21によって二重壁構造に形成され、外部 騒音を抑制できるようになっている。

 イヤーパッド11は生体に適するシリコー ゴムで製作され、中空円筒状に形成された 、後端の両端が開口した本体21を有している 。本体21には内周面中間部に環状の係止凸部2 2が形成され、その前後に環状の凹部23,24が形 成されている。そして係止凸部22がイヤホー 2の本体15の挿入部14の外周面に形成した環 の係止凹部26に嵌合係止し、かつ凹部23,24に 外周面に形成した環状凸部27,28が嵌合する とにより、図示したようにイヤーパッド11は イヤホーン2の本体15の挿入部14に装着された 態になる。また、イヤーパッド11の本体21の 外周面には本体21と同じ材料からなる多数の 肉ひだ状遮音壁25が軸方向に所定の間隔を いてリング状に一体に設けられている。こ ら遮音壁25は全て同一外径となっており、や や後端側に傾いている。また、遮音壁25は外 道の敏感な触覚を刺激せず、イヤーパッド1 1に求められる柔らかい装着性を保つため、 厚が外周縁に向けて薄くなっている。この うに構成されたイヤーパッド11はイヤホーン 2が耳に装着されると、外周に多数形成した 音壁25が挿入側と反対側にたわんで倒れ込み 、その外周縁が外耳道の内壁に接触して外耳 道を密閉する。

 29は本体15の挿入部14と反対側の内側層を 成するムンクス(ブリヂストン社製)で、本 15内に前端がエラストマー19の後端及びスピ カSPの後端と接し、かつ後ろ側の外面が本 15の半部15bに密接して配置されている。ムン クス29とは、MNCS(Micro Network Controlled Structure) の商品名であり、特殊ポリマーとオイルとの コンパウンド技術を用いて、人間の細胞に近 い構造を形成した熱可塑性の素材である。こ のムンクス29は、防振性や、耐薬品性に優れ いる。ムンクス29は、吸音材の一例として したもので、ほかに同効のものに置き換え もよい。

 次に第2のイヤホーン3であるが、図5,6に すように耳の穴に適合する大きさに形成さ た開口13付き挿入部14を有する中空状の本体1 5を具えている構造になっている点、イヤー ッド11を具えている点等、基本的な構成は、 図4に示す第1のイヤホーン2と同様である。そ のため、同様の部材には同一符号を付して説 明を簡略し、主として異なる構成について説 明することとする。

 イヤホーン3において、本体15内には挿入 14の開口13を経て空気振動として伝わってく る音声信号としての外耳道内音声を拾って取 り込むマイクロホンMicがエラストマー31に形 した型孔32に嵌入して固定されている。エ ストマー31は本体15の挿入部14側の内側層を 成するように開口13を塞いで半部15aにその外 面が密接して配置されている。マイクロホン Micの開口13側を向いた前面中央部には集音孔3 3が設けられている。集音孔33の前方には半球 状の集音ホール34が形成されているとともに そのやや上方の前方には集音道35が形成さ 、該集音道の前端はエラストマー31の前端面 に横向きに溝状に形成された分岐音道36の一 の端を介して開口13と連通している。37は分 岐音道36を介して型孔32のないエラストマー31 に集音道35と並行に形成された集音道で、そ 前端開口が分岐音道36の集音道35のある一方 の端とは反対側の他方の端において連通し、 後端開口がエラストマー31の内部空間38と連 している。集音道37の後端開口の近くのマイ クロホンMicの後面やや上方部には集音孔33と 径の集音孔39が設けられている。

 マイクロホンMicの前面にある集音孔33は エラストマー31に形成した集音ホール34、集 道35及び分岐音道36によって開口13と連通し 開口側からの外耳道内音声を集音可能とな ている。一方、後面にある集音孔39は、密 された内部空間38を向いて、エラストマー31 形成した集音道37及び分岐音道36によって開 口13と連通して開口13側からの外耳道内音声 一部、すなわち集音道37から内部空間38に入 た音でムンクス29等で吸音・減衰されない りの回折音を集音可能となっている。41は第 2の接続線8を収容するチューブ体を示す。

 次に、イヤホーンマイク1の作用(使用方 )について説明する。通信機器に接続して通 の通話をするには、図2に示すように第1の ヤホーン2を一方の耳に装着し、第2のイヤホ ーン3を他方の耳に装着する。この際に、両 ヤホーンの挿入部14に装着されたイヤーパッ ド11の遮音壁25が挿入反対側に倒れ込んで徐 にフイットする位置まで挿入され、その外 縁が外耳道の内壁に接触して外耳道を密閉 るとともに、遮音壁25がくさび状に食い込む 形となるので、装着がきわめて安定したもの となる。しかも、隣接する遮音壁25と遮音壁2 5の間に密閉空間がいくつか形成された状態 なるので、これら密閉空間の減衰効果によ 密閉性、遮音性にすぐれたものとなり、外 道内を密閉状態にする。そのため、外部か 外耳道内に進入しようとする音はイヤーパ ド11の遮音壁25の外周縁が外耳道の内壁に接 して外耳道を密閉することによって防がれ 。

 前記耳への装着と併行して、プラグ6を通 信機器のジャックに接続する。そして切換ス イッチSWをオンとし、このオン状態で通話を うこととなる。すなわち、通信機器からの 手方の音声は第1の接続線7を経てイヤホー 2にあるスピーカSPで拡声されて使用者に伝 られる。また、使用者の話した音は外耳道 音声としてイヤホーン3にあるマイクロホンM icで拾われ、第2の接続線8を経て通話機器へ 送されて相手方へ伝えられる。この際に、 イクロホンMicがノイズも同時に拾ってしま 通信機器に感度のよい音を送れないことも えられるが、このようなときでも懸念する とがない。

 これについて図5に基づき詳しく述べると 、使用者の話した音は口からの直接的な発声 音のほかに、矢印aで示すように鼓膜側から 指向性が強い外耳道内音声として、開口13か ら空気伝播して分岐音道36の両端からそれぞ 集音道35と集音道37に入り、集音ホール34か マイクロホンMicの集音孔33で100%集音される これと同時に、集音道37に入った音は矢印b 示すように内部空間38に分散され、ムンク 29によって約90%は吸収されて減衰し、残りの 回折音約10%が矢印cで示すようにマイクロホ Micの集音孔39で集音される。そして、この集 音孔33,39に入る音の音圧差でマイクロホンMic にあるダイヤフラムにプラスとマイナスで 力され、打ち消し合うこととなるが、外耳 内の音声信号の約90%は打ち消されずに残り この充分に残った音声が第2の接続線8を経 通信機器に送信され、相手側へ送られるた 、消えることはない。また、ノイズとして ピーカSPの音もあるが、この音は感音性難聴 者に必要な約70dB以上~110dBの出力であっても マイクロホンMicと反対側の耳に分離して装 されたイヤホーン2内の音であるからマイク ホンMicに入ることがない。したがって、マ クロホンMicからはノイズのない感度のよい 声を送ることができる。しかも、この場合 は発振・エコーの影響もない。

 前記のことは使用者が健聴者であれば問 がないが、感音性難聴者においては左右の 聴度が同じではないので、その使用方法に 夫を要する。可聴度が悪くても、その外耳 内音声は通常と同じである。これを利用し 感音性難聴者がイヤホーンマイク1を使用す るときには、左右の耳の可聴度がよい(高い) の耳に、スピーカSP専用の第1のイヤホーン2 を装着し、他方の可聴度が悪い(低い)方の耳 、マイクロホンMic専用のイヤホーン3を装着 する。このようにすればスピーカSPとマイク ホンMicが左右の耳に分離され、発振やエコ は一切発生せず、軽度難聴者には、感音性 聴者が聞き取れないとされる聴覚に悪影響 ない70dBに満たない音でもスピーカSPから良 に聞き取ることができ、中・重度難聴者に 80dBを超えるような大音量の出力も可能とな り、マイクロホンMicにより通常と同じように 外耳道内音声を送ることができる。

 また、感音性難聴者は大きな音なら聞こ るものではなく複雑に混在する環境音の中 ら、人の発声音やTVや音楽の音だけを聞き けるカクテルパーティー効果の能力も劣っ おり、マスキング現象にも影響を受け易い であるが、感音性難聴者の外耳道をイヤー ッド11により密閉させることで、イヤホーン 2から出力させる音だけを聞くことが可能な め、聞き分ける能力が必要なく、マスキン 現象もなくイヤホーン2からの出力音に集中 きるのでよく聞こえる。

 さらに、人間の聴力は、保身のため、周 の混在する環境音を常に聞き取ることを目 として周囲の音場環境に合わせて可聴の感 が自動的に上下している。例えば80dBを超え るような騒音環境であれば、聴覚の感度は鈍 くなり、深夜のような音のない環境になれば 、「シーン」という音を感じるほど、聴覚の 感度は鋭くなるのであるが、このような場合 であってもイヤーパッド11で外耳道を密閉し 周囲の音を約30dBカットすることで、自動的 に聴覚の感度が上がるため、感音性難聴者も 同様に聞こえ易くなる。出願人の調査によれ ば、通常のイヤホーンと、イヤーパッド11で 耳道を密閉したイヤホーンではイヤーパッ 11で密閉したイヤホーンの方が可聴周波数 域に個人差はあるものの、通常可聴域より1k Hz~3kHz上の高帯域まで聞こえることが判明し いる。

[実施の形態2]
 この実施の形態2はオーディオや映像兼用タ イプのイヤホーンマイクを示すものである。
図7ないし図9において、51はイヤホーンマイ で、このイヤホーンマイク51は、第1のスピ カSP1を有し、一方の耳に装着する第1のイヤ ーン52と、第2のスピーカSP2とマイクロホンM icを有し、他方の耳に装着する第2のイヤホー ン53と、マイクロホンMicのオンオフを切り換 る第1の切換スイッチSW1と、第2のスピーカSP 2及びマイクロホンMicのオンオフを第2のスピ カSP2がオンのときはマイクロホンMicがオフ なり、第2のスピーカSP2がオフのときはマイ クロホンMicがオンとなるように同時に切り換 える第2の切換スイッチSW2と、これら第1,2の 換スイッチSW1,SW2、第1,2のスピーカSP1,SP2及び マイクロホンMicを携帯電話などの図示しない 通信機器や携帯オーディオプレーヤーなどの 図示しないオーディオ機器に接続する接続手 段55とを具備している。第2の切換スイッチSW2 は、第2のスピーカSP2のオンオフを切り換え だけの機能のスイッチとしてもよい。

 接続手段55は、通信機器やオーディオ機 のジャックなどに接続する接続部としての ラグ56と、このプラグ56と第1のイヤホーン52 スピーカSP1を接続する第1の接続線57と、プ グ56と第2のイヤホーン53のマイクロホンMic 接続する第2の接続線58と、プラグ56と第2の ヤホーン53の第2のスピーカSP2を接続する第3 接続線59とを有している。プラグ56から所定 の長さ第1,2のイヤホーン52,53側にある第1の接 続線57、第2の接続線58及び第3の接続線59の位 にはこれら接続線を束ねるようにスイッチ ックス60が設けられ、該ボックスには切換 イッチSW1が第2の接続線58に設けられて配置 れているとともに、切換スイッチSW2が第2の 続線58及び第3の接続線59に設けられて配置 れている。第2の接続線58には切換スイッチSW 1,SW2のほかに抵抗Rが設けられている。第2の ヤホーン53のマイクロホンMicは、外耳道内音 声を拾って取り込むマイクロホンである。ま た、61は外耳道を密閉するイヤーパッドであ 、それぞれイヤホーン52,53の後記する本体 耳穴への挿入部に装着されている。

 実施の形態2の第1のイヤホーン52は、図4 示す実施の形態1の第1のイヤホーン2と同構 である。したがって、ここでは説明の重複 避けるために詳しい内部構造についての説 は省略する。図7に示すようにスピーカの表 のみSPに代えてSP1としている。一方、第2の ヤホーン53は、マイクロホンMicのほかにス ーカSP2を有していて、実施の形態1の第2のイ ヤホーン3と異なる構造となっている。すな ち、第2のイヤホーン53は図10に示す通りであ るが、該図と図4,5の対比から明らかなように 、これらのイヤホーン2,3に配置したスピーカ SPとマイクロホンMicを併せもつ同様な内部構 となっており、それらについてはすでに説 した通りである。そのため、同様の部材に 同一符号を付して説明を省略する。図10に すようにスピーカの表示のみSPに代えてSP2と している。また、図10において63は第2の接続 58及び第3の接続線59を収容するチューブ体 示す。

 次に、イヤホーンマイク51の作用(使用方 )について説明する。通信機器を介して通常 の通話をするには、図8に示すように第1のイ ホーン52を一方の耳に装着し、第2のイヤホ ン53を他方の耳に装着する。この際に、両 ヤホーンの挿入部14に装着されたイヤーパッ ド61の遮音壁25が挿入反対側に倒れ込んで徐 にフイットする位置まで挿入され、装着が わめて安定したものとなるとともに、多数 遮音壁により外耳道を密閉することは前記 た通りである。

 これと併行して、プラグ56を通信機器の ャックに接続する。そして切換スイッチSW1 オン、切換スイッチSW2をマイクロホンMicが ン、第2のスピーカSP2がオフとなるように切 換えた状態で通話を行う。すなわち、通信 器からの相手方の音声はイヤホーン52にあ スピーカSP1で拡声されて使用者に伝えられ 。また、使用者の話した音は外耳道内音声 してイヤホーン53にあるマイクロホンMicで拾 われ、通話機器へ伝送されて相手方へ伝えら れる。

 一方、通話ではなくオーディオ用として 用するには、切換スイッチSW2を第2のスピー カSP2がオン、マイクロホンMicがオフとなるよ うに切り換える。これにより両イヤホーンの スピーカSP1,SP2が作動可能となり、オーディ 機器からの音声が両スピーカで拡声されて 用者に伝えられる。両スピーカSP1,SP2は同構 で同機能をもっているため、左右の耳から 音圧の音声を聞くことができる。また、ワ セグ携帯などの携帯電話に接続してTV鑑賞 や音楽鑑賞用として使用することもでき、 のときにも前記と同様な用い方をする。

 スピーカSP2とマイクロホンMicを有する第2 のイヤホーン53だけでも通話することが可能 あるが(例えば、特願2006-19016)、健聴者が使 する場合はスピーカSP2とマイクロホンMicの 体化によるスピーカSP2の動作可能出力は物 的に70dB以下であり、これ以上の出力は外耳 道内の容積が約2ccという現状により、飽和し て発振・エコーは制御不能となる。一方、イ ヤホーン難聴を防止する上でもこれ以上の出 力は80dBが限界である。これに対して、感音 難聴者が使用する場合のスピーカ出力は約70 dB以上~110dBの出力がなければ聞き取れないと う問題がある。そのためにスピーカとマイ を左右の耳に分離することで、約70dB以上~11 0dBの出力であっても、マイクが反対側にある ためスピーカ音がマイクに入力されることが なく、発振・エコーを防止する。

 尚、前記に示した実施の形態1,2は好まし 一例を挙げたにすぎず、これ以外の実施の 態を排除するものではない。また、イヤホ ンの内部構造におけるスピーカ、マイクロ ンの配置も任意であり、図示した以外の配 としてもよい。また、通信機器等との接続 段を構成する接続部の例としてプラグを示 たが、接続可能な部材であればプラグ以外 もよい。また、実施の形態1,2ではスイッチ ックスを接続線の長さの中間位置に設け、 ヤホーンを耳穴に装着したときにスイッチ ックスがちょうど使用者の胸前の操作し易 位置となるようにイヤホーンからスイッチ ックスまでの長さを調整し、該長さ分につ ては接続線がセパレートとされ、それ以外 スイッチボックスからプラグまでの接続線 分はセパレートとすることなく接合したも としているが、ほかにスイッチボックスか プラグまでの接続線部分もセパレートとし もよい。また、スイッチボックスを接続線 対してスライド可能な構成としてもよいな 細部の設計は実施に際して任意に変更、修 が可能である。