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Title:
ENVIRONMENT CONTROL SYSTEM, ENVIRONMENT CONTROL METHOD, AND PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2022/070915
Kind Code:
A1
Abstract:
An environment control system (100) comprises: a lighting control unit (11) that controls one or more lighting devices (1) allocated to each of a plurality of groups (G1); and an acoustic control unit (12) that controls one or more acoustic devices (2) allocated to each of the plurality of groups (G1). The plurality of groups (G1) includes a first group (G11) and a second group (G12). The lighting control unit (11) controls the one or more lighting devices (1) of the first group (G11) so that the color temperature thereof is higher than a reference color temperature, and controls the one or more lighting devices (1) of the second group (G12) so that the color temperature thereof is lower than the reference color temperature. The acoustic control unit (12) controls the one or more acoustic devices (2) of the first group (G11) so as to replay a specified sound.

Inventors:
OKUNO TATSUYA
HARADA KAZUKI
Application Number:
PCT/JP2021/033895
Publication Date:
April 07, 2022
Filing Date:
September 15, 2021
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC IP MAN CO LTD (JP)
International Classes:
H05B47/165; A61M21/00; H05B47/125; H05B47/175
Foreign References:
JP2020089747A2020-06-11
JP2004178129A2004-06-24
JP2003310761A2003-11-05
Attorney, Agent or Firm:
NII, Hiromori et al. (JP)
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Claims:
59 請求 の範囲

[請求項 1 ] 複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の照明器具を制御す る照明制御部と、 前記複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の音響装置を制 御する音響制御部と、 を備え、 前記複数のグループは、 第 1グループと、 第 2グループと、 を含ん でおり、 前記照明制御部は、 前記第 1グループにおける前記 1以上の照明器 具を色温度が基準色温度よりも低くなるように制御し、 前記第 2グル ープにおける前記 1以上の照明器具を色温度が前記基準色温度よりも 高くなるように制御し、 前記音響制御部は、 前記第 1グループにおける前記 1以上の音響装 置を、 特定音楽を再生するように制御する、 環境制御システム。

[請求項 2] 前記基準色温度は、 4 0 0 0 Kである、 請求項 1に記載の環境制御システム。

[請求項 3] 前記特定音楽は、 ユーザにリラックス効果を与える音楽である、 請求項 1又は 2に記載の環境制御システム。

[請求項 4] 前記特定音楽は、 ジャズ又はボサノバに分類される音楽である、 請求項 3に記載の環境制御システム。

[請求項 5] 前記照明制御部は、 あらかじめ設定された照明スケジュールに従っ て前記複数のグループの各々の前記 1以上の照明器具を制御し、 前記音響制御部は、 あらかじめ設定された音響スケジュールに従っ て前記複数のグループの各々の前記 1以上の音響装置を制御する、 請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 6] ユーザの位置情報を取得する第 1取得部を更に備え、 前記第 1グループ及び前記第 2グループは、 前記第 1取得部にて取 得された前記位置情報に基づいて決定される、 引用による補充 (規則 20.6) 60 請求項 1〜 5のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項刀 ユーザの予定情報を取得する第 2取得部を更に備え、 前記第 1グループ及び前記第 2グループは、 前記第 2取得部にて取 得された前記予定情報に基づいて決定される、 請求項 1〜 6のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 8] ユーザの嗜好情報を取得する第 3取得部を更に備え、 前記第 1グループ及び前記第 2グループは、 前記第 3取得部にて取 得された前記嗜好情報に基づいて決定される、 請求項 1〜 7のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 9] 少なくとも前記第 1グループ及び前記第 2グループの状況をユーザ に通知する通知部を更に備える、 請求項 1〜 8のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 10] 複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の照明器具を制御す る照明制御ステップと、 前記複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の音響装置を制 御する音響制御ステップと、 を含み、 前記複数のグループは、 第 1グループと、 第 2グループと、 を含ん でおり、 前記照明制御ステップでは、 前記第 1グループにおける前記 1以上 の照明器具を色温度が基準色温度よりも低くなるように制御し、 前記 第 2グループにおける前記 1以上の照明器具を色温度が前記基準色温 度よりも高くなるように制御し、 前記音響制御ステップでは、 前記第 1グループにおける前記 1以上 の音響装置を、 特定音楽を再生するように制御する、 環境制御方法。

[請求項 11] 1 以上のプロセッサに、 請求項 1 〇に記載の環境制御方法を実行させる、 プログラム。 引用による補充 (規則 20.6) 61 請 求の範 囲

[請求項 1 ] 複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の照明器具を制御す る照明制御部 と、 前記複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の音響装置を制 御する音響制御部 と、 を備え、 前記複数のグループは、 第 1 グループと、 第 2グループと、 を含ん でお り、 前記照明制御部は、 前記第 1 グループにおける前記 1以上の照明器 具を色温度が基準色温度よ りも高くなるように制御し、 前記第 2グル ープにおける前記 1以上の照明器具を色温度が前記基準色温度よりも 低 くなるように制御し、 前記音響制御部は、 前記第 1 グループにおける前記 1以上の音響装 置を、 特定音を再生するように制御する、 環境制御システム。

[請求項 2] 前記基準色温度は、 3 5 0 0 Kである、 請求項 1 に記載の環境制御システム。

[請求項 3] 前記特定音は、 ホワイ トノイズである、 請求項 1又は 2に記載の環境制御システム。

[請求項 4] 前記特定音は、 自然環境音である、 請求項 1又は 2に記載の環境制御システム。

[請求項 5] 前記自然環境音は、 鳥のさえずり又は流水音である、 請求項 4に記載の環境制御システム。

[請求項 6] 前記照明制御部は、 あらかじめ設定された照明スケジュールに従っ て前記複数のグループの各々の前記 1以上の照明器具を制御し、 前記音響制御部は、 あらかじめ設定された音響スケジュールに従っ て前記複数のグループの各々の前記 1以上の音響装置を制御する、 請求項 1〜 5のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 7] ユーザの位置情報を取得する第 1取得部を更に備え、 62 前記第 1 グループ及び前記第 2グループは、 前記第 1取得部にて取 得された前記位置情報に基づいて決定される、 請求項 1〜 6のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 8] ユーザの予定情報を取得する第 2取得部を更に備え、 前記第 1 グループ及び前記第 2グループは、 前記第 2取得部にて取 得された前記予定情報に基づいて決定される、 請求項 1〜 7のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 9] ユーザの嗜好情報を取得する第 3取得部を更に備え、 前記第 1 グループ及び前記第 2グループは、 前記第 3取得部にて取 得された前記嗜好情報に基づいて決定される、 請求項 1〜 8のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 10] 少なくとも前記第 1 グループ及び前記第 2グループの状況をユーザ に通知する通知部を更に備える、 請求項 1〜 9のいずれか 1項に記載の環境制御システム。

[請求項 1 1 ] 複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の照明器具を制御す る照明制御ステ ップと、 前記複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の音響装置を制 御する音響制御ステ ップと、 を有し、 前記複数のグループのうち少なくとも 2以上のグループは、 第 1 グ ループ と、 第 2グループと、 を含んでおり、 前記照明制御ステップでは、 前記第 1 グループにおける前記 1以上 の照明器具を色温度が基準色温度よ りも高くなるように制御し、 前記 第 2グループにおける前記 1以上の照明器具を色温度が前記基準色温 度よ りも低くなるように制御し、 前記音響制御ステップでは、 前記第 1 グループにおける前記 1以上 の音響装置を、 特定音を再生するように制御する、 環境制御方法。

[請求項 12] 1 以上のプロセッサに、 請求項 1 1 に記載の環境制御方法を実行させる、 プログラム。

Description:
明 細 書 発明の名称 : 環境制御シス テム、 環境制御方法、 及びプログ ラム 技術分野

[0001 J 本発明は、 環境制御システム、 環境制御方法、 及びプログラムに関する。 背景技術

[0002J 特許文献 1には、 音響照明装置が開示されている。 この音響照明装置は、 照明部と、 音響出力部と、 設定部と、 制御部と、 を備えている。 設定部は、 周囲に存在する認識されたユーザに応じて、 照明部の照明および音響出力部 の音響出力の少なくともいずれかのパラメー タを設定する。 制御部は、 設定 部により設定されたパラメータに従って、 照明部の照明及び音響出力部の音 響出力の少なくともいずれかを制御する。 先行技術文 献 特許文献

[0003] 特許文献 1 :特開 2 0 1 4 — 0 9 3 2 0 4号公報 発明の概要 発明が解決 しようとす る課題

[0004] 本発明は、 ユーザの満足度が向上しやすい環境制御シス テム、 環境制御方 法、 及びプログラムを提供する。 課題を解決 するための 手段

[0005] 本発明の一態様に係る環境制御システムは、 照明制御部と、 音響制御部と

、 を備える。 前記照明制御部は、 複数のグループの各々に割り当てられた 1 以上の照明器具を制御する。 前記音響制御部は、 前記複数のグループの各々 に割り当てられた 1以上の音響装置を制御する。 前記複数のグループは、 第 1グループと、 第 2グループと、 を含んでいる。 前記照明制御部は、 前記第 1グループにおける前記 1以上の照明器具を色温度が基準色温度より 低く なるように制御し、 前記第 2グループにおける前記 1以上の照明器具を色温 度が前記基準色温度よりも高くなるように制 御する。 前記音響制御部は、 前 引用による補充 (規則 20.6) 記第 1グループにおける前記 1以上の音響装置を、 特定音楽を再生するよう に制御する。

[0006J 本発明の一態様に係る環境制御方法は、 照明制御ステップと、 音響制御ス テップと、 を含む。 前記照明制御ステップでは、 複数のグループの各々に割 り当てられた 1以上の照明器具を制御する。 前記音響制御ステップでは、 前 記複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の音響装置を制御する。 前 記複数のグループは、 第 1グループと、 第 2グループと、 を含んでいる。 前 記照明制御ステップでは、 前記第 1グループにおける前記 1以上の照明器具 を色温度が基準色温度よりも低くなるように 制御し、 前記第 2グループにお ける前記 1以上の照明器具を色温度が前記基準色温度 りも高くなるように 制御する。 前記音響制御ステップでは、 前記第 1グループにおける前記 1以 上の音響装置を、 特定音楽を再生するように制御する。

[0007] 本発明の一態様に係るプログラムは、 1以上のプロセッサに、 上記の環境 制御方法を実行させる。 発明の効果

[0008] 本発明の環境制御システム、 環境制御方法、 及びプログラムは、 ユーザの 満足度が向上しやすい、 という利点がある。 図面の簡単 な説明

[0009] [図 1]図 1は、 実施の形態に係る環境制御システムが使用さ れるオフィスの概 要を示す平面図である。

[図 2]図 2は、 実施の形態に係る環境制御システムの機能構 成を示すブロック 図である。

[図 3]図 3は、 照明制御及び音響制御の評価実験の結果を示 す図である。

[図 4]図 4は、 実施の形態に係る環境制御システムの動作例 を示すフローチャ ー卜である。

[図 5]図 5は、 実施の形態の変形例 1に係る環境制御システムの機能構成を示 すブロック図である。

[図 6]図 6は、 実施の形態の変形例 2に係る環境制御システムの機能構成を示 弓 I用による補充 (規則 20.6) すブロック図である。 発明を実施 するための形 態

[0010J 以下、 実施の形態について、 図面を参照しながら具体的に説明する。 なお 、 以下で説明する実施の形態は、 いずれも包括的又は具体的な例を示すもの である。 以下の実施の形態で示される数値、 形状、 材料、 構成要素、 構成要 素の配置位置及び接続形態、 ステップ、 ステップの順序などは、 一例であり 、 本発明を限定する主旨ではない。 また、 以下の実施の形態における構成要 素のうち、 独立請求項に記載されていない構成要素につ いては、 任意の構成 要素として説明される。

[0011 ] なお、 各図は模式図であり、 必ずしも厳密に図示されたものではない。 ま た、 各図において、 実質的に同一の構成に対しては同一の符号を 付し、 重複 する説明は省略又は簡略化される場合がある 。

[0012] (実施の形態)

[構成] まず、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇の構成について説明する 。 図 1は、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇が使用されるオフィス の概要を示す平面図である。 図 2は、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇の機能構成を示すブロック図である。

[0013] 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0は、 例えばオフィス等の自身の 行いたい作業に応じて自由に作業場所を選択 し得る環境で使用され、 このよ うな環境を制御するためのシステムである。 実施の形態では、 環境制御シス テム 1 0 0は、 A B W (Act i v i ty Based Worki ng) 型のオフィスに使用され る、 と仮定する。 ここで、 「A B W」 とは、 仕事内容に合わせて働く場所又 はデスク等をユーザ (従業員等) が選択する働き方をいう。 A B W型のオフ イスにおいては、 ユーザは、 集中力を要する作業を行う場合には比較的静 音 性の高い場所を選択し、 打ち合わせを行う場合にはソファ等のリラッ クス可 能な場所を選択することが可能である。

[0014] なお、 環境制御システム 1 0 0は、 A B W型のオフィスに限らず、 フリー 引用 による補充 (規則 20.6) アドレス型のオフィスで使用されてもよいし 、 ユーザが行いたい作業に応じ て自由に作業場所を選択し得る環境であれば 、 他の環境で使用されてもよい 〇 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 小学校、 中学校、 高校、 又は大学等 の教育施設で使用されてもよいし、 公民館、 又は図書館等の公共施設で使用 されてもよいし、 店舗又は商業施設で使用されてもよい。

[0015J 環境制御システム 1 0 0は、 図 2に示すように、 照明制御部 1 1 と、 音響 制御部 1 2と、 記憶部 1 3と、 を備えている。 なお、 環境制御システム 1 〇 〇は、 少なくとも照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2を備えていればよく、 記憶部 1 3は備えていなくてもよい。

[0016] また、 環境制御システム 1 0 0が使用される環境 (ここでは、 A B W型の オフィス 3 ) には、 図 1に示すように、 複数の照明器具 1と、 複数の音響装 置 2と、 が設置されている。 環境制御システム 1 0 0は、 オフィス 3に設置 されていてもよいし、 オフィス 3から離れた遠隔地に設置されていてもよい 〇

[0017] 各照明器具 1は、 オフィス 3の天井に設置されている。 もちろん、 各照明 器具 1は、 オフィス 3の天井のみならず、 壁、 床、 又はデスクに設置されて いてもよい。 実施の形態では、 各照明器具 1は、 一例として、 対象とする空 間を均一に照らすアンビエント照明としての ベースライトであって、 L E D (L i ght Em i tt i ng D i ode) 等の固体発光素子を有する光源を備えている 。 ま た、 各照明器具 1の光源は、 照明制御部 1 1に制御されることにより調光、 調色、 又はその両方が可能に構成されている。

[0018] 各照明器具 1は、 複数のグループ G 1に割り当てられている。 図 1及び図

2に示す例では、 各照明器具 1は、 3つのグループ G 1に割り当てられてい る。 もちろん、 グループ G 1の数は 3つに限らず、 2つであってもよいし、 4つ以上であってもよい。 ここで、 同じグループ G 1に割り当てられる 1以 上の照明器具 1は、 互いに近傍に位置している。 そして、 あるグループ G 1 に割り当てられる 1以上の照明器具 1は、 オフィス 3において当該グループ G 1に対応する空間を照らす。 引用による補充 (規則 20.6) [0019J 例えば、 3つのグループ G 1がグループ 「 A」 、 「B」 、 「C」 である、 と仮定する。 この場合、 グループ 「A」 に割り当てられた 1以上の照明器具 1は、 オフィス 3においてグループ 「A」 に対応する空間 「a」 を照らし、 グループ 「B」 に割り当てられた 1以上の照明器具 1は、 オフィス 3におい てグループ 「B」 に対応する空間 「8」 を照らし、 グループ 「C」 に割り当 てられた 1以上の照明器具 1は、 オフィス 3においてグループ TC J に対応 する空間 「ア」 を照らす。

[0020] 各照明器具 1のグループ G 1への割り当ては、 例えば、 環境制御システム 1 0 0の管理者によって、 あらかじめ実行される。 管理者は、 例えば環境制 御システム 1 0〇のパラメータを設定可能な情報端末を用 て、 上記割り当 てを実行する。 情報端末は、 一例として、 スマートフォン、 タブレツト端末 、 又はパーソナルコンピュータ等を含み得る。

[0021 ] なお、 オフィス 3において、 隣り合う空間の間は仕切られていてもよいし 、 仕切られていなくてもよい。 実施の形態では、 オフィス 3は 1つの大部屋 で構成されており、 壁又は什器によって仕切られた他の部屋が存 在しない、 と仮定する。 この場合、 オフィス 3の見通しが向上したり、 意匠性が向上し たりするため、 好ましい。

[0022] また、 実施の形態では、 隣り合う 2つの空間において、 一方の空間に設置 された照明器具 1から照射される光は、 厳密に一方の空間のみを照らしてい なくてもよく、 一部の光が他方の空間へと漏れることが許容 されている。 っ まり、 任意の空間においては、 当該空間に対応する照明器具 1から照射され る光が主たる照明光となっていればよく、 当該空間とは異なる空間からの照 明光の一部が漏れてきても、 当該空間の照明に殆ど影響を与えなければよ い 〇 なぜならば、 このとき当該空間を使用するユーザの視認性 又はユーザが視 る作業環境に対して、 当該空間とは異なる空間からの照明光の一部 が及ぼす 影響は限定的であるためである。

[0023] 各音響装置 2は、 オフィス 3の天井に設置されている。 もちろん、 各音響 装置 2は、 オフィス 3の天井のみならず、 壁、 床、 又はデスクに設置されて 引用による補充 (規則 20.6) いてもよい。 実施の形態では、 各音響装置 2は、 一例として無指向性のスピ ー力であって、 音響制御部 1 2から送信されるコンテンツを再生する。 なお 、 各音響装置 2は、 例えばパラメトリック ・スピーカ、 超音波を用いたスピ ーカ、 又は筐体をホーン構造にしたスピーカ等の指 向性を有するスピーカで あってもよい。 指向性を有するスピーカを用いた場合、 一部の音が他の空間 へ漏れ出る割合を小さくしやすいため、 好ましい。

[0024J 各音響装置 2は、 各照明器具 1と同様に、 複数のグループ G 1に割り当て られている。 図 1及び図 2に示す例では、 各音響装置 2は、 3つのグループ G 1に割り当てられている。 ここで、 同じグループ G 1に割り当てられる 1 以上の音響装置 2は、 互いに近傍に位置している。 そして、 あるグループ G 1に割り当てられる 1以上の音響装置 2は、 オフィス 3において当該グルー プ G 1に対応する空間に音を出力する。

[0025l 例えば、 3つのグループ G 1がグループ 「 A」 、 「B」 、 「C」 である、 と仮定する。 この場合、 グループ 「A」 に割り当てられた 1以上の音響装置 2は、 オフィス 3においてグループ 「A」 に対応する空間 「a」 に音を出力 し、 グループ 「B」 に割り当てられた 1以上の音響装置 2は、 オフィス 3に おいてグループ 「B」 に対応する空間 「6」 に音を出力し、 グループ 「C」 に割り当てられた 1以上の音響装置 2は、 オフィス 3においてグループ 「C J に対応する空間 「ア」 に音を出力する。

[0026] 各音響装置 2のグループ G 1への割り当ては、 各照明器具 !のグループ G 1への割り当てと同様に、 環境制御システム 1 〇〇の管理者が情報端末を用 いることで、 あらかじめ実行される。

[0027] なお、 実施の形態では、 隣り合う 2つの空間において、 一方の空間に設置 された音響装置 2から出力される音は、 一方の空間のみに出力されなくても よく、 一部の音が他方の空間へと漏れ出ることが許 容されている。 つまり、 任意の空間においては、 当該空間に対応する音響装置 2から出力される音が 主たる音となっていればよく、 当該空間とは異なる空間からの音の一部が漏 れてきても、 当該空間の音響に影響を与えなければよい。 弓 l用による補充 (規則 20.6) [0028J 照明制御部 1 1は、 各照明器具 1と通信可能であって、 各照明器具 1に照 明制御信号を送信することにより、 各照明器具 1の調光、 調色、 又はその両 方を制御する。 言い換えれば、 照明制御部 1 1は、 複数のグループ G 1に割 り当てられた 1以上の照明器具 1を制御する。 実施の形態では、 照明制御部 1 1は、 同じグループ G 1に割り当てられた 1以上の照明器具 1に対しては 、 同じ照明制御信号を送信する。 つまり、 照明制御部 1 1は、 各照明器具 1 をグループ G 1ごとに制御する。 照明制御部 1 1と各照明器具 1 との通信は 、 有線通信であってもよいし、 無線通信であってもよいし、 通信規格も特に 限定されない。 また、 照明制御信号は厳密に同時に送信される必要 はなく、 複数の照明制御信号の送信の時差は、 好ましくは 6〇分以内、 より好ましく は 3 0分以内、 さらに好ましくは 1分以内である。 上記時差が 6 0分以内であ れば、 什器又は家具を人力で移動させて空間の環境 を変化させることに比べ 、 省労力となるため好ましい。

[0029] また、 照明制御部 1 1から同じグループ G 1に割り当てられた 1以上の照 明器具 1に対して送信される照明制御信号は厳密に 一である必要はなく、 当該空間の影響が限定的である範囲で制御内 容に誤差があることが許容され る。 例えば、 許容範囲は、 色温度では ± 5 0 0 K、 調光率では ± 2 0 %であ る。

[0030i 音響制御部 1 2は、 各音響装置 2と通信可能であって、 各音響装置 2に音 響制御信号 (再生させたいコンテンツを含む) を送信することにより、 各音 響装置 2にコンテンツを再生させるように制御する 言い換えれば、 音響制 御部 1 2は、 複数のグループ G 1に割り当てられた 1以上の音響装置 2を制 御する。 実施の形態では、 音響制御部 1 2は、 同じグループ G 1に割り当て られた 1以上の音響装置 2に対しては、 同じ音響制御信号を送信する。 つま り、 音響制御部 1 2は、 各音響装置 2をグループ G 1ごとに制御する。 音響 制御部 1 2と各音響装置 2との間の通信は、 有線通信であってもよいし、 無 線通信であってもよいし、 通信規格も特に限定されない。

[0031 ] また、 コンテンツは、 音響制御部 1 2に保存されていてもよいし、 各音響 引用による補充 (規則 20.6) 装置 2に保存されていてもよいし、 記憶部 1 3に保存されていてもよい。 コ ンテンツは、 例えば、 WA V形式、 m p 3形式などの電子データ媒体で保存 されるが、 これに限定されるものではなく、 たとえばコンパクトディスク ( C D ) など、 公知のいかなる保存方法で保存されてもよい 。

[0032] 記憶部 1 3は、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2の各々が制御を行うた めに必要な情報 (コンピュータプログラム等) が記憶される記憶装置である 〇 記憶部 1 3は、 例えば H D D (Hard Di sk Dr i ve) によって実現されるが、 半導体メモリによって実現されてもよく、 特に限定されることなく公知の電 子情報記憶の手段を用いることができる。 記憶部 1 3は、 照明制御部 1 1に より参照される照明スケジュール、 及び音響制御部 1 2による参照される音 響スケジュールに関する情報を記憶する。

[0033I 照明制御部 1 1、 音響制御部 1 2、 及び記憶部 1 3は、 いずれも同一の基 板に実装されるか、 又は同一の筐体に納められていてもよい。 上記基板又は 筐体は、 オフィス 3の天井、 壁、 床、 又はデスク等の什器・家具に備え付け られていてもよい。 この場合、 環境制御システム 1 0 0が小型化されるため 好ましい。

[0034] [第 1グループ及び第 2グループでの制御] ここで、 実施の形態では、 複数のグループ G 1は、 第 1グループ G 1 1と 、 第 2グループ G 1 2と、 を含んでいる。 第 1グループ G 1 1は、 1つであ ってもよいし、 2以上であってもよい。 同様に、 第 2グループ G 1 2は、 1 つであってもよいし、 2以上であってもよい。 第 1グループ G 1 1及び第 2 グループ G 1 2は、 例えば環境制御システム 1 0 0の管理者が情報端末を用 いて決定されてもよいし、 後述するようにスケジュールに従って決定さ れて もよいし、 後述するように取得部 1 4 (第 1取得部、 第 2取得部、 又は第 3 取得部) により得られる情報に基づいて決定されても よい。 そして、 照明制 御部 1 1は、 第 1グループ G 1 1における 1以上の照明器具 1と、 第 2グル ープ G 1 2における 1以上の照明器具 1と、 について以下のように制御して いる。 引用 による補充 (規則 20.6) [0035I すなわち、 照明制御部 1 1は、 第 1グループ G 1 1における 1以上の照明 器具 1を色温度が基準色温度よりも低くなるよう 制御する。 また、 照明制 御部 1 1は、 第 2グループ G 1 2における 1以上の照明器具 1を色温度が基 準色温度よりも高くなるように制御する。 このように、 第 1グループ G 1に 対応する空間に照射される光の色温度を、 第 2グループ G 2に対応する空間 に照射される光の色温度と異ならせることに より、 いわゆるゾーニング効果 が期待できる。

[0036] 図 1に示す例では、 3つのグループ G 1のうちのオフィス 3の左下のグル ープ G 1が第 1グループ G 1 1に、 オフィス 3の右上のグループ G 1が第 2 グループ G 1 2に割り当てられている。 このため、 オフィス 3において第 1 グループ G 1 1に対応する左下の空間は、 照明光の色温度が基準色温度より も低い空間となっており、 オフィス 3において第 2グループ G 1 2に対応す る右上の空間は、 照明光の色温度が基準色温度よりも高い空間 となっている 。 図 1では、 ドットハッチングの密度が色温度の高低を表 しており、 ドット ハッチングの密度が小さいほど色温度が高く 、 ドットハッチングの密度が大 きいほど色温度が低いことを表している。

[0037] なお、 実施の形態では、 照明制御部 1 1は、 第 1グループ G 1 1及び第 2 グループ G 1 2のいずれにも割り当てられていないグルー G!に対しては 、 1以上の照明器具 1を色温度が基準色温度となるように制御す 。 したが って、 図 1に示す例では、 オフィス 3の右下の空間は、 照明光の色温度が基 準色温度となっている。

[0038] ここで、 ゾーニング効果とは、 例えば、 空間の認知上の区切れ感を意味し 、 外観上複数の空間が互いに異なる空間である とユーザが認知しやすい効果 を含み得る。 また、 ゾーニング効果は、 ユーザによる認知をもって、 ゾー二 ングの意図通りにユーザの行動又は動線の変 化を促しやすくする効果を含み 得る。 例えば、 任意の空間について、 ユーザが集中力を要する作業を行いや すい空間となることを意図してゾーニングを した、 と仮定する。 この場合、 当該空間を見たユーザが、 集中力を要する作業を行うことを主目的とし て当 引 用による補充 (規則 20.6) 該空間を使用すれば、 ゾーニング効果が発揮されたと言える。

[0039J また、 ゾーニング効果は、 ユーザが実際にゾーニングされた空間を利用 し た場合に、 ユーザの主観的な効果 •実感、 又は生理 •心理・生体的作用がゾ ーニングの主旨に応じた傾向を示す効果を含 み得る。 例えば、 任意の空間に ついて、 集中力を要する作業を行いやすい空間となる ことを意図してゾーニ ングを行い、 当該空間をユーザが利用した、 と仮定する。 この場合、 ユーザ が当該空間を利用することで集中できたとい う実感を得たり、 心理・生体作 用としてユーザが集中をしていたことを示唆 する指標 •データが得られたり すれば、 ゾーニング効果が発揮されたと言える。

[0040] 上述のように照明制御を行うことで、 什器又は家具を用いることなく空間 をゾーニングすることが可能である。 このため、 空間の意匠性を高めやすく 、 かつ、 調光・調色等の照明制御により瞬時にオフィ ス 3のレイアウトを変 化させる、 いわゆるアクティブゾーニングが可能となる 。 すなわち、 上記の 照明制御によりゾーニングを行う場合、 各空間における調光・調色の制御パ ラメータの変更は例えば数秒で完了する。 この場合、 結果としてオフィス 3 のレイアウトを数秒で変更することが可能で ある。 ここで、 什器又は家具を 人力で移動させることでオフィス 3のレイアウトを変更する場合であれば、 6 0分、 数時間、 又は一日、 場合によっては数日を要する。 この点から、 上 記の照明制御によるゾーニングは、 極めて顕著な効果を奏し得る。

[0041 I アクティブゾーニングにより、 従来の什器又は家具の配置を変更すること によるオフィスのレイアウトの変更と比較し て、 時間ごと、 日ごと、 又は月 ごと等の短周期でオフィス 3のレイアウトを変化させることが可能であ 。

[0042J 実施の形態では、 基準色温度は、 4 0 0 0 Kである。 すなわち、 照明制御 部 1 1は、 第 1グループ G 1 1に対応する空間においては照明光の色温度 4 0 0 0 Kよりも低い、 つまり暖色系の照明となるように、 第 1グループ G 1 1における 1以上の照明器具 1を制御する。 第 1グループ G 1 1に対応す る空間における照明光の色温度は、 一例として、 2 5 0 O K〜 4 0 0 O Kで あるのが好ましい。 一方、 照明制御部 1 1は、 第 2グループ G 1 2に対応す 引用による補充 (規則 20. 6) る空間においては照明光の色温度が 4〇〇 0 Kよりも高い、 つまり寒色系の 照明となるように、 第 2グループ G 1 2における 1以上の照明器具 1を制御 する。 第 2グループ G 1 2に対応する空間における照明光の色温度は 一例 として、 5 0 0 0 K- 7 5 0 0 Kであるのが好ましい。

[0043J このように制御することにより、 第 1グループ G 1 1に対応する空間にお いては、 ユーザが比較的リラックスしやすい空間を提 供することができる。 また、 第 2グループ G 1 2に対応する空間においては、 ユーザが比較的集中 しやすい空間を提供することができる。

[0044] なお、 第 1グループ G 1 1に対応する空間での照明光の色温度と、 第 2グ ループ G 1 2に対応する空間での照明光の色温度との間 は、 ゾーニング効 果を高めるために、 これらの空間の差異をユーザが視覚的に又は 潜在的に感 知できる程度に有意な差があるのが好ましい 。 例えば、 第 1グループ G 1 1 に対応する空間での照明光の色温度と、 第 2グループ G 1 2に対応する空間 での照明光の色温度との差は、 1 O O O K以上であるのが好ましく、 更に好 ましくは 2 0 0 0 K以上である。

[0045] 実施の形態では、 上記のゾーニング効果を更に高めるべく、 音響制御部 1 2は、 第 1グループ G 1 1における 1以上の音響装置 2を、 特定音楽を再生 するように制御する。 すなわち、 音響制御部 1 2は、 第 1グループ G 1 !に 対応する空間においては、 当該空間に滞在するユーザが感知し得る程度 の音 量で特定音楽を再生するように、 第 1グループ G 1 1における 1以上の音響 装置 2を制御する。

[0046] 特定音楽は、 楽器により演奏された曲、 又は歌等を含み得る。 また、 特定 音楽は、 照明光により期待できるゾーニング効果と同 様のゾーニング効果が 期待できるような音楽であるのが好ましい。 なぜならば、 そのようにするこ とで照明光により期待できるゾーニング効果 と、 音楽により期待できるゾー ニング効果を、 単純に足し合わせた以上の効果を発現しやす くなり、 予期せ ぬ好適な相乗効果を有しやすくなるからであ る。 この点については、 後述す る [ゾーニング効果の検証]にて詳細に説明する 引用による補充 (規則 20. 6) [0047] 実施の形態では、 特定音楽は、 ユーザにリラックス効果を与える音楽であ る。 例えば、 特定音楽は、 ユーザの副交感神経が交感神経よりも優位に なり やすい音楽である。 より具体的には、 ユーザにリラックス効果を与える音楽 としての特定音楽は、 ジャズ又はボサノバに分類される音楽である 。 特定音 楽によるゾーニング効果については、 後述する [ゾーニング効果の検証] に て詳細に説明する。

[0048] なお、 音楽は、 全体に亘って明確な旋律又はメロディーを有 している必要 はなく、 例えば打楽器等の無音階楽器による演奏で構 成されていてもよい。

[0049] このように制御することにより、 第 1グループ G 1 1に対応する空間にお いては、 1以上の照明器具 1からの照明光のみが提供される場合と比較 て 、 更なるリラックス効果が期待できる空間を提 供することができる。

[0050] [スケジュールに従った制御] ここで、 実施の形態では、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2は、 環境制 御システム 1 〇〇の管理者によるリアルタイムの指示があ る場合を除き、 あ らかじめ設定されたスケジュールに従って各 々の制御を実行する。 すなわち 、 照明制御部 1 1は、 あらかじめ設定された照明スケジュールに従 って複数 のグループの各々の 1以上の照明器具 1を制御する。 また、 音響制御部 1 2 は、 あらかじめ設定された音響スケジュールに従 って複数のグループの各々 の 1以上の音響装置 2を制御する。 照明スケジュール及び音響スケジュール は、 例えば環境制御システム 1 〇〇の管理者により設定される。

[0051 ] 照明スケジュールは、 例えば任意の日における就業時刻から終業時 刻まで のスケジュールであって、 複数の時間帯に区切られている。 そして、 複数の 時間帯の各々においては、 複数のグループ G 1のうちの少なくとも 2以上の グループ G !の各々が第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2のいずれ かに割り当てられている。

[0052] 音響スケジュールは、 照明スケジュールと同様に、 例えば任意の日におけ る就業時刻から終業時刻までのスケジュール であって、 複数の時間帯に区切 られている。 そして、 複数の時間帯の各々においては、 複数のグループ G 1 引用による補充 (規則 20. 6) のうちの少なくとも 2以上のグループ G 1の各々が第 1グループ G 1 1及び 第 2グループ G 1 2のいずれかに割り当てられている。

[0053J 例えば、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2は、 照明スケジュール及び音 響スケジュールに従って、 午前中は全てのグループ G 1における第 1グルー プ G 1 Iの占有率が第 2グループ G 1 2の占有率よりも小さくなるように制 御する。 また、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2は、 照明スケジュール及 び音響スケジュールに従って、 午後からは全てのグループ G 1における第 1 グループ G 1 1の占有率が第 2グループ G 1 2の占有率よりも大きくなるよ うに制御する。 このように制御すれば、 午前中においてはユーザが集中しや すい、 つまりユーザの作業効率の向上を図りやすい 空間を多く提供し、 午後 においてはユーザがリラックスしやすい、 つまりユーザが他のユーザとコミ ユニケーションを図りやすい空間を多く提供 することが可能である。

[0054J このようにスケジュールに従って制御するこ とにより、 環境制御システム

1 〇〇の管理者が特にリアルタイムに指示する ことなく、 管理者の要望に沿 ったゾーニング効果が期待できる空間をユー ザに提供することができる。

[0055! なお、 スケジュールに従って制御する場合、 例えば所定の時間帯において は、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2が同時期に存在しなくても よい。 つまり、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 全ての時間 帯において同時期に存在しなくてもよい。 一例として、 終業時刻に近い時間 帯においては、 全てのグループ G !を第 2グループ G 1 2に割り当ててもよ い。 この場合、 ユーザが暖色系の照明環境に晒されやすくな ることで終業時 刻が近いことを直接的又は潜在的に意識しや すくなり、 結果として、 ユーザ に帰宅を促しやすくなり、 残響時間の低減といった効果が期待できる。

[0056] [ゾーニング効果の検証] ここで、 本願の発明者等は、 色温度と特定音楽との組み合わせによるゾー ニング効果を検証すべく、 以下に示す実験を行った。 すなわち、 実験対象の 空間 (ここでは、 オフィスの一室) に複数 (ここでは、 1 〇人) の被験者を 集め、 実験対象の空間の条件を変えながら各被験者 に所定の作業 (ここでは 弓 |用による補充 (規則 20.6) 、 パーソナルコンピュータでの 1分間のタイピング作業) を行ってもらった 〇 そして、 各被験者に対して、 実験対象の空間の条件ごとに、 実験対象の空 間に対する印象についてアンケートを実施し た。

[0057J 実験対象の空間には、 複数のデスクが設置されている。 そして' 各被験者 は、 いずれかのデスクにてパーソナルコンピュー タ (ここでは、 ラップトツ プ型のパーソナルコンピュータ) を用いてタイピング作業を行った。 また、 実験対象の空間の天井には、 実験対象の空間全体を均一に照らすための複 数 のベースライトが設置されている。 さらに、 各デスクには、 対応するデスク を局所的に照らすためのスポットライトが設 置されている。

[0058I 実験対象の空間の条件は、 照明に関する 4つの照明条件のうちのいずれか 1つの条件と、 音に関する 4つの音条件のうちのいずれか 1つの条件との組 み合わせである。 つまり、 実験は、 計 1 6通りの条件について行われた。

[0059] 照明条件は、 以下の (A 1 ) 〜 (A4) の 4つの条件である。 (A 1 ) は ' 照明光の色温度が 3000 K、 実験対象の空間の照度が 8〇〇 I xとなる ように各ベースライトを制御することである 。 (A2) は、 照明光の色温度 が 400 0 K' 実験対象の空間の照度が 800 I xとなるように各ベースラ イトを制御することである。 (A3 ) は、 照明光の色温度が 5000 K、 実 験対象の空間の照度が 800 I xとなるように各ベースライトを制御するこ とである。 (A4) は、 照明光の色温度が 4000 K、 各デスクの中央部の 照度が 1 200 1 xとなるように各スポットライトを制御する とである。

[0060] 音条件は、 以下の (B 1 ) 〜 (B4) の 4つの条件である。 (B 1 ) は、 実験対象の空間に対して音を流さない、 つまり無音とすることである。 (B 2) は、 実験対象の空間に対して小川のせせらぎの音 (流水音) を流すこと である。 (B3) は、 実験対象の空間に対してジャズを流すことで ある。 ( B4) は、 実験対象の空間に対して瞑想用の音楽を流す ことである。 瞑想用 の音楽は、 瞑想又はヨガを行う際に流す音楽であって、 いわゆるヒーリング 系の音楽である。

[0061] 各被験者に対するアンケートでは、 実験対象の空間に対する好みの度合い 引用による補充 (規則 20.6) 、 言い換えれば実験対象の空間に対する依存度 について回答を得た。 具体的 には、 実験対象の空間に対する好みの度合いが、 (a) 非常に好き、 (b) かなり好き、 (c) やや好き、 (d) どちらでもない、 (e) やや嫌い、 ( f ) かなり嫌い、 (g) 非常に嫌い、 の 7段階評価のうちのいずれであるか 、 各被験者から回答を得た。

[0062J そして、 本願発明者等は、 各被験者に対するアンケートの結果に基づい て 、 実験対象の空間の条件を定量的に評価した。 具体的には、 アンケートで得 られた 7段階評価を等間隔尺度として取り扱い、 上記 (g) 、 (f ) 、 …、 (a) の評価にそれぞれ 「 7」 、 「6」 、 …、 「 1」 のスカラ値を割り当て た。 そして、 実験対象の空間を評価するための評価関数を 以下の式 (1 ) の ように定義し、 かつ、 評価関数を用いた以下の式 (2) により、 実験対象の 空間の条件ごとにスコア V (m) を求めた。

[0063] 以下の式 (1 ) 、 (2) においては、 「f (n, m) J は評価関数を、 「 vj は上記のスカラ値を表している。 また、 以下の式 (1 ) 、 (2) におい ては、 「n」 は被験者に割り当てられた番号を、 「N」 は被験者の人数、 「 mJ は照明条件と音条件との組み合わせに対して 割り当てられた番号を表し ている。 ここでは、 被験者が 1 〇名であるため、 「N」 は 1 〇であり、 「n J は 1〜 1 〇のいずれかの自然数をとり得る。 また、 ここでは、 照明条件と 音条件との組み合わせが計 1 6通りであるため、 「m」 は 1〜 1 6のいずれ かの自然数をとり得る。

[0064] 以下の式 (2) においては、 実験対象の空間に対して好悪の印象を特段抱 かない場合、 つまり上記 (d) の評価である場合にスコア V (m) が 「〇」 となるように補正するために、 「4」 を減算している。 したがって、 スコア V (m) の最大値は 「3」 、 スコア V (m) の最小値は 「ー 3」 となる。 例 えば、 スコア V (m) が最大値であれば、 全ての被験者が実験対象の空間に 対して 「非常に好き」 という印象を抱いていることを表している。 一方、 ス コア V (m) が最小値であれば、 全ての被験者が実験対象の空間に対して 「 非常に嫌い」 という印象を抱いていることを表している。 引用による補充 (規則 20.6) [0065] [数 1]

[0066i 上記実験の結果について図 3を用いて説明する。 図 3は、 照明制御及び音 響制御の評価実験の結果の一部を示す図であ る。 図 3において、 縦軸は実験 対象の空間に対するスコア V (m) を表している。 また、 図 3において、 横 軸は実験対象の空間の条件を表している。 具体的には、 図 3の横軸において 、 F40 00 KJ は照明条件の (A 1 ) 、 F3000 KJ は照明条件の (A 2) を表している。 また、 図 3の横軸において、 「無音」 は音条件の (B 1 ) 、 「ジャズ」 は音条件の (B 3) を表している。

[0067] 図 3において、 「無音」 及び 「 4〇 00 KJ の組み合わせでのスコア V ( m) が 「 -0. 1」 であるのに対して、 「無音」 及び 「 3000 K」 の組み 合わせでのスコア V (m) は 「 +0. 3」 となっている。 つまり、 実験対象 の空間における照明光の色温度を低くするこ とで、 スコア V (m) の上昇が 確認されたが、 その変化量は比較的小さい。

[0068] 一方、 図 3において、 「無音」 及び F4000 K」 の組み合わせでのスコ ア V (m) が 「ー〇• 1」 であるのに対して、 「ジャズ」 及び 「 3000 K 」 の組み合わせでのスコア V (m) は 「 + 1 . 2」 となっている。 つまり、 実験対象の空間における照明光の色温度を低 くし、 かつ、 実験対象の空間に てジャズを再生することで、 色温度のみを変化させた場合と比較してスコ ア V (m) の顕著な上昇が確認された。

[0069] なお、 実験対象の空間における照明光の色温度を低 くした場合であっても 、 ジャズ以外の音 (ここでは、 流水音又は瞑想用の音楽) を再生した場合に は、 スコア V (m) が上昇するどころか、 逆にスコア V (m) の低下が確認 された。

[0070] 上記実験の結果により、 本願発明者等は、 照明光の色温度を基準色温度よ りも低くし、 かつ、 ジャズ等の特定音楽を再生させることで、 照明光の色温 引用による補充 (規則 20.6) 度のみを変化させる場合と比較して照明光に より期待できるゾーニング効果 と、 音楽により期待できるゾーニング効果と、 を単純に足し合わせた以上の 効果を発現しやすくなり、 予期せぬ好適な相乗効果を奏しやすくなる効 果が 期待できる、 という知見を得た。

[0071 ] [動作] 以下、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇の動作の一例について説 明する。 図 4は、 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0の動作例を示す フローチャートである。 以下では、 照明スケジュール及び音響スケジュール は、 いずれもあらかじめ設定されている、 と仮定する。 また、 以下では、 照 明スケジュール及び音響スケジュールに従っ た制御タイミングが到来するま での間は、 照明制御部 1 1は、 照明光の色温度が基準色温度となるように全 てのグループ G !の各照明器具 1を制御し、 音響制御部 1 2は、 特に制御を 実行しない、 と仮定する。 つまり、 制御タイミングが到来するまでの間は、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は存在しない、 と仮定する。

[0072] まず、 制御タイミングが到来すると ( S 1 : Y e s ) 、 照明制御部 1 1は 、 照明スケジュールに従って第 1グループ G 1 1の各照明器具 1、 及び第 2 グループ G 1 2の各照明器具 1を制御する ( S 2 ) 。 これにより、 第 1グル ープ G 1 1に対応する空間では、 照明光の色温度が基準色温度よりも低くな り、 第 2グループ G 1 2に対応する空間では、 照明光の色温度が基準色温度 よりも高くなる。 処理 S 2及び後述する処理 S 5は、 環境制御方法の照明制 御ステップ S T 1に相当する。 また、 音響制御部 1 2は、 音響スケジュール に従って第 1グループ G 1 1の各音響装置 2を制御する ( S 3 ) 。 これによ り、 第 1グループ G 1 1に対応する空間では、 特定音楽が再生される。 処理 S 3及び後述する処理 S 6は、 環境制御方法の音響制御ステップ S T 2に相 当する。

[0073] 照明スケジュール及び音響スケジュールの途 中において、 例えば環境制御 システム 1 0 0の管理者による指示があれば ( S 4 : Y e s ) 、 照明制御部 1 1は、 照明スケジュールに割り込む形で、 当該指示に従って第 1グループ 引用による補充 (規則 20.6) G 1 1の各照明器具 1、 及び第 2グループ G 1 2の各照明器具 1を制御する ( S 5 ) 。 また、 音響制御部 1 2は、 音響スケジュールに割り込む形で、 当 該指示に従って第 1グループ G 1 1の各音響装置 2を制御する ( S 6 ) 。

[0074J 上記の一連の処理は、 照明スケジュール及び音響スケジュールが終 了する まで ( S 7 : Y e s ) 、 繰り返される。

[0075] [利点] 以下、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇の利点について説明する 〇 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0では、 第 1グループ G 1 1に対 応する空間、 及び第 2グループ G 1 2に対応する空間という互いに異なる環 境となるように制御された 2以上の空間を、 ユーザに同時に提供することが 可能である。 言い換えれば、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇は、 互いに異なるゾーニング効果を奏するように 制御された 2以上の空間を、 ユ ーザに同時に提供することが可能である。 すなわち、 第 1グループ G 1 1に 対応する空間では、 ユーザがリラックスしやすい環境となり、 第 2グループ G 1 2に対応する空間では、 ユーザが集中しやすい環境となっている。 さら に、 第 1グループ G 1 1に対応する空間は、 特定音楽が再生されることで、 特定音楽を再生しない場合と比較して、 ユーザが更にリラックスしやすい環 境となっており、 第 2グループ G 1 2に対応する空間との差異をユーザがよ り認知しやすくなっている。

[0076] したがって、 ユーザは、 例えばリラックスした状態で作業を行う場合 、 又 は他のユーザとコミュニケーションを図りた い場合には、 第 1グループ G 1 1に対応する空間に移動する。 また、 ユーザは、 例えば集中して作業を行い たい場合、 又は他のユーザとのコミュニケーションを避 けたい場合には、 第 2 グループ G 1 2に対応する空間に移動する。 このように、 実施の形態に係 る環境制御システム 1 〇〇では、 ユーザは、 互いに異なる環境となるように 制御された 2以上の空間から自身が望む環境を選択して 用することができ るので、 自身が望む環境に滞在しやすくなり、 ユーザの満足度が向上しやす い、 という利点がある。 引用による補充 (規則 20.6) [0077] (その他の実施の形態) 以上、 実施の形態について説明したが、 本発明は、 上記実施の形態に限定 されるものではない。 以下、 実施の形態の変形例について列挙する。 以下に 説明する変形例は、 適宜組み合わせてもよい。

[0078] [実施の形態の変形例 1 ] 実施の形態の変形例 1に係る環境制御システム 1 〇〇は、 図 5に示すよう に、 取得部 1 4を備えている点で、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇 〇と相違する。 図 5は、 実施の形態の変形例 1に係る環境制御システム 1 〇 〇の機能構成を示すブロック図である。

[0079] 取得部 1 4は、 ユーザに関する情報を取得する。 以下、 取得部 1 4にて取 得するユーザに関する情報の例、 及び取得した情報に基づく制御の例につい て列挙する。 なお、 環境制御システム 1 0 0は、 以下に示す第 1例〜第 3例 のうち少なくともいずれか 1つを実行すればよく、 複数の例を実行してもよ い。

[0080] 第 1例では、 取得部 1 4は、 ユーザの位置情報を取得する。 つまり、 第 1 例においては、 取得部 1 4は、 「第 1取得部」 とも言える。 ここで、 位置情 報は、 環境制御システム 1 〇〇が制御対象とする空間 (ここでは、 オフィス 3 ) におけるユーザの位置を表す情報であればよ く、 当該空間以外の場所で のユーザの位置を表す情報は含んでいなくて よい。

[0081 ] 取得部 1 4は、 例えばオフィス 3に設置された赤外線センサ等の人感セン サから送信される検知結果を取得することに より、 ユーザの位置情報を取得 することが可能である。 すなわち、 ある人感センサから、 検知範囲内に人が 存在するという検知結果を取得した場合、 取得部 1 4は、 当該人感センサの 設置された位置及び検知範囲に基づいて、 オフィス 3におけるユーザの位置 情報を取得することが可能である。

[0082] また、 取得部 1 4は、 例えばオフィス 3に採用された、 B L E (B luetooth (登録商標) Low Energy) 等を用いた屋内位置情報検知システムからの 検知 結果を取得することにより、 オフィス 3におけるユーザの位置情報を取得す 弓 I用による補充 (規則 20.6) ることが可能である。

[0083] また、 取得部 1 4は、 例えばオフィス 3に設置されたカメラからオフィス 3 を撮像した画像を取得し、 この画像に対して適宜の画像解析処理を実行 す ることで、 オフィス 3におけるユーザの位置情報を取得すること 可能であ る〇

[0084] その他、 取得部 1 4は、 例えばオフィス 3に設置されたタグリーダから、 ユーザが所持する無線 I cタグの読み取り結果を取得することにより オフ イス 3におけるユーザの位置情報を取得すること 可能である。

[0085] そして、 第 1例では、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取 得部 1 4にて取得された位置情報に基づいて決定さ る。 例えば、 任意の時 点において、 第 1グループ G 1 1に対応する空間が第 2グループ G 1 2に対 応する空間よりも混雑している、 と仮定する。 この場合、 照明制御部 1 1及 び音響制御部 1 2は、 第 1グループ G 1 1の数を増やすように、 第 1グルー プ G 1 1及び第 2グループ G 1 2を決定する。 これにより、 第 1グループ G 1 1に対応する空間の床面積が増えることから 混雑の解消を図ることが可 能である。

[0086] 上述のように、 第 1例では、 ユーザの位置情報に基づいて第 1グループ G

1 1及び第 2グループ G 1 2が決定されるので、 ユーザの位置に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。 この態様では、 オフィス 3のオーナーにとって、 比較 的小さな面積でユーザ満足度の高いオフィス 環境を提供しやすくなるので、 好ましい。

[0087] 第 2例では、 取得部 1 4は、 ユーザの予定情報を取得する。 つまり、 第 2 例においては、 取得部 1 4は、 「第 2取得部」 とも言える。 ここで、 予定情 報は、 環境制御システム 1 0 0が制御対象とする空間 (ここでは、 オフィス 3 ) にユーザが滞在する予定を表す情報であれば よく、 当該空間以外の場所 でのユーザが滞在する予定を表す情報は含ん でいなくてよい。 予定情報は、 例えばユーザの就業開始時刻及び終業時刻を 含んでいる。 引用 による補充 (規則 20.6) [0088] 予定情報は、 例えばユーザが情報端末を用いて入力するこ とにより、 予定 情報を管理するデータベースへと送信され、 蓄積される。 取得部 1 4は、 こ のデータベースから予定情報を取得すること が可能である。

[0089] そして、 第 2例では、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取 得部 1 4にて取得された予定情報に基づいて決定さ る。 例えば、 就業開始 時刻が午前 9時であるユーザの数が、 就業開始時刻が午前 1 0時であるユー ザの数よりも少ない、 と仮定する。 この場合、 照明制御部 1 1及び音響制御 部 1 2は、 午前 9時〜午前 1 〇時においては第 2グループ G 1 2の数を少な くし' 午前 1 〇時以降においては第 2グループ G 1 2の数を増やすように、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2を決定する。 これにより、 作業 の扌步りやすい午前中において、 集中力を要する作業を行いやすい第 2グルー プ G 1 2に対応する空間をユーザに適切に提供する とが可能である。

[0090] 上述のように、 第 2例では、 ユーザの予定情報に基づいて第 1グループ G

1 1及び第 2グループ G 1 2が決定されるので、 ユーザの予定に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。 この態様では、 オフィス 3のオーナーにとって、 比較 的小さな面積でユーザ満足度の高いオフィス 環境を提供しやすくなるので、 好ましい。

[0091 ] 第 3例では、 取得部 1 4は、 ユーザの嗜好情報を取得する。 つまり、 第 3 例においては、 取得部 1 4は、 「第 3取得部」 とも言える。 嗜好情報は、 一 例として、 ユーザの空間に対する好みの度合いを含んで いる。 具体的には、 嗜好情報は、 ユーザが第 1グループ G 1 1に対応する空間を好むか、 第 2グ ループ G 1 2に対応する空間を好むか、 又はどちらでもない、 等の情報を含 んでいる。

[0092] 嗜好情報は、 例えばユーザが情報端末を用いて入力するこ とにより、 嗜好 情報を管理するデータベースへと送信され、 蓄積される。 取得部 1 4は、 こ のデータベースから嗜好情報を取得すること が可能である。

[0093] また、 取得部 1 4は、 ユーザの位置情報に基づいて、 ユーザがどの空間に 弓闻による補充 (規則 20.6) 滞在しがちであるかの傾向を適宜の処理によ り解析することで、 嗜好情報を 取得することが可能である。 この場合、 ユーザによる嗜好情報の入力は不要 である。

[0094! そして、 第 3例では、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取 得部 1 4にて取得された嗜好情報に基づいて決定さ る。 例えば、 第 1グル ープ G 1 1に対応する空間を好むユーザの数が、 第 2グループ G 1 2に対応 する空間を好むユーザの数よりも多い、 と仮定する。 この場合、 照明制御部 1 I及び音響制御部 1 2は、 第 1グループ G 1 1に対応する空間の占有率が 、 第 1グループ G 1 2に対応する空間の占有率よりも大きくなる うに、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2を決定する。 これにより、 多数の ユーザが好む空間が混雑するのを回避しやす くなる。

[0095I 上述のように、 第 3例では、 ユーザの嗜好情報に基づいて第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2が決定されるので、 ユーザの嗜好に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。 この態様では、 オフィス 3のオーナーにとって、 比較 的小さな面積でユーザ満足度の高いオフィス 環境を提供しやすくなるので、 好ましい。

[0096] [実施の形態の変形例 2 ] 実施の形態の変形例 2に係る環境制御システム 1 0〇は、 図 6に示すよう に、 通知部 1 5を備えている点で、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇 〇と相違する。 図 6は、 実施の形態の変形例 2に係る環境制御システム 1 〇 〇の機能構成を示すブロック図である。

[0097J 通知部 1 5は、 少なくとも第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の 状況をユーザに通知する。 例えば、 通知部 1 5は、 オフィス 3の平面図であ って、 全てのグループ G 1の各々が第 1グループ G 1 1、 第 2グループ G 1 2、 又はどちらでもない、 のいずれに属するかを表したマップを生成す る。 そして、 通知部 1 5は、 生成したマップをユーザの使用する情報端末 へ送信 する。 これにより、 ユーザは、 情報端末にて受信したマップを確認すること 引用による補充 (規則 20.6) により、 第 1グループ G 1 1に対応する空間 (リラックスしやすい空間) ヽ 及び第 2グループ G 1 2に対応する空間 (集中しやすい空間) がオフィス 3 の何処にあるかを把握することが可能である 。

[0098J また、 通知部 1 5は、 生成したマップを、 オフィス 3に設置されたプロジ エクタへ送信してもよい。 この場合、 プロジェクタは、 受信したマップをス クリーンに投影する。 これにより、 ユーザは、 スクリーンに投影されたマッ プを確認することにより、 第 1グループ G 1 1に対応する空間、 及び第 2グ ループ G 1 2に対応する空間がオフィス 3の何処にあるかを把握することが 可能である。 なお、 プロジェクタは、 スクリーンの代わりに、 オフィス 3の 壁、 又は天井等にマップを投影してもよい。

[0099] その他、 通知部 1 5は、 マップを送信する代わりに、 第 1グループ G 1 1 及び第 2グループ G 1 2の状況を表すメッセージ、 又は第 1グループ G 1 1 及び第 2グループ G 1 2の状況を表す音声コンテンツをユーザに通 しても よい。 もちろん、 通知部 1 5は、 上記のマップ、 メッセージ、 及び音声コン テンツを適宜組み合わせてユーザに通知して もよい。

[0100] 上述のように、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の状況がユー ザに通知されるので、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の状況を ユーザが把握することが可能である。

[0101 ] [その他の変形例] 実施の形態では、 第 2グループ G 1 2に割り当てられた 1以上の音響装置 2は音を再生していないが、 音を再生してもよい。 この場合、 再生する音の 種類は、 例えば第 1グループ G 1 1に割り当てられた 1以上の音響装置 2が 再生する特定音楽とは異なる音であるのが好 ましい。 つまり、 この場合、 第 2グループ G 1 2に割り当てられた 1以上の音響装置 2は、 第 1グループ G 1 1と第 2グループ G 1 2との差異が、 よりユーザに知覚されるような音を 再生するのが好ましい。

[0102] 実施の形態では、 各照明器具 1には、 アンビエント照明としてのベースラ イトが採用されているが、 これに限らない。 例えば、 複数の照明器具 1のー 弓 I用による補充 (規則 20. 6) 部には、 タスクライトとしてのスポットライトが採用 されていてもよい。 っ まり、 各照明器具 1は、 少なくとも第 1グループ G 1 1に対応する空間と、 第 2グループ G 1 2に対応する空間と、 をユーザが互いに異なる空間である と認知し得る程度に光を照射する態様であれ ばよい。

[0103] 実施の形態では、 全てのグループ G !の各々に 1以上の音響装置 2が割り 当てられているが、 これに限らない。 例えば、 少なくとも第 1グループ G 1 1となり得るグループ G!に 1以上の音響装置 2が割り当てられていればよ く、 第 1グループ G 1 !となり得ないグループ G 1には音響装置 2が割り当 てられていなくてもよい。

[0104] 実施の形態では、 照明器具 1 と音響装置 2とは別体に構成されているが、 これに限らない。 例えば、 照明器具 1に音響装置 2が内蔵されることにより 、 照明器具 1と音響装置 2とが一体に構成されていてもよい。

[0105] 実施の形態では、 オフィス 3は、 他に部屋の存在しない 1つの大部屋で構 成されているが、 これに限らない。 例えば、 オフィス 3は、 1以上の部屋を 有する大部屋で構成されていてもよいし、 複数の階層に跨って構成されてい てもよい。

[0106] 実施の形態では、 環境制御システム 1 0〇は、 1つのオフィス 3を対象と しているが、 これに限らない。 例えば、 環境制御システム 1 〇〇は、 複数の オフィス 3を対象とし、 オフィス 3ごとに各照明器具 1及び各音響装置 2を 制御してもよい。

[0107] 実施の形態では、 照明器具 1及び音響装置 2は環境制御システ厶 1 0〇の 構成要素に含まれていないが、 照明器具 1及び音響装置 2の少なくとも一方 が環境制御システム 1 〇〇の構成要素に含まれていてもよい。

[0108] また、 例えば、 上記実施の形態では、 環境制御システム 1 〇〇は、 複数の 装置によって実現されたが、 単一の装置として実現されてもよい。 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 サーバ装置に相当する単一の装置として実現 さ れてもよい。 環境制御システム 1 〇〇が複数の装置によって実現される場合 、 環境制御システム 1 〇〇が備える構成要素は、 複数の装置にどのように振 引用による補充 (規則 20.6) り分けられてもよい。 例えば、 上記実施の形態でサーバ装置が備える構成要 ・ 素は、 閉空間に設置された情報端末に備えられても よい。 つまり、 本発明は ' クラウドコンピューティングによって実現さ れてもよいし、 エッジコンピ ューティングによって実現されてもよい。

[0109J 例えば、 上記実施の形態における装置間の通信方法に ついては特に限定さ れるものではない。 また、 装置間の通信においては、 図示されない中継装置 が介在してもよい。

[0110] また、 上記実施の形態において、 各構成要素は、 各構成要素に適したソフ トウェアプログラムを実行することによって 実現されてもよい。 各構成要素 は、 C P U又はプロセッサなどのプログラム実行部が ハードディスク又は 半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソ フトウェアプログラムを読み出 して実行することによって実現されてもよい 。

[0111 ] また、 各構成要素は、 ハードウェアによって実現されてもよい。 例えば' 各構成要素は、 回路 (又は集積回路) でもよい。 これらの回路は、 全体とし て 1つの回路を構成してもよいし、 それぞれ別々の回路でもよい。 また、 こ れらの回路は、 それぞれ' 汎用的な回路でもよいし、 専用の回路でもよい。

[0112] また、 本発明の全般的又は具体的な態様は、 システム、 装置、 方法' 集積 回路、 コンピュータプログラム又はコンピュータ読 み取り可能な C D - R O Mなどの記録媒体で実現されてもよい。 また、 システム、 装置、 方法' 集積 回路、 コンピュータプログラム及び記録媒体の任意 な組み合わせで実現され てもよい。

[0113] 例えば、 本発明は、 環境制御システム 1 0 0等のコンピュータが実行する 環境制御方法として実現されてもよいし、 このような環境制御方法をコンピ ュータに実行させるためのプログラムとして 実現されてもよいし' このよう なプログラムが記録されたコンピュータ読み 取り可能な非一時的な記録媒体 として実現されてもよい。

[0114] その他、 各実施の形態に対して当業者が思いつく各種 変形を施して得られ る形態' 又は、 本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形 態における構成 引用 による補充 (規則 20.6) 要素及び機能を任意に組み合わ荘ることで実 現される形態も本発明に含まれ る〇

[0115] (まとめ) 以上述べたように、 環境制御システム 1 0 0は、 複数のグループ G 1の各 々に割り当てられた 1以上の照明器具 1を制御する照明制御部 1 1と、 複数 のグループ G !の各々に割り当てられた 1以上の音響装置 2を制御する音響 制御部 1 2と、 を備える。 複数のグループ G 1は、 第 1グループ G 1 !と、 第 2グループ G 1 2と、 を含んでいる。 照明制御部 1 1は、 第 1グループ G 1 1における 1以上の照明器具 1を色温度が基準色温度よりも低くなるよう に制御し、 第 2グループ G 1 2における 1以上の照明器具 1を色温度が基準 色温度よりも高くなるように制御する。 音響制御部 1 2は、 第 1グループ G 1 1における 1以上の音響装置 2を、 特定音楽を再生するように制御する。• [0116] このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 互いに異なる環境となるよ うに制御された 2以上の空間をユーザに提供することができ ので、 ユーザ が自身の望む環境に滞在しやすくなり、 ユーザの満足度が向上しやすい、 と いう利点がある。

[0117] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 基準色温度は、 4 0 0 0 K であってもよい。

[0118] このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 第 1グループ G 1 1に対応 する空間においては、 ユーザが比較的リラックスしやすい空間を提 供するこ とができる。 また、 第 2グループ G 1 2に対応する空間においては、 ユーザ が比較的集中しやすい空間を提供することが できる。

[0119] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 特定音楽は、 ユーザにリラ ックス効果を与える音楽であってもよい。

[0120] このような環境制御システム 1 〇〇によれば、 第 1グループ G 1 1に対応 する空間においては、 1以上の照明器具 1からの照明光のみが提供される場 合と比較して、 更なるリラックス効果が期待できる空間を提 供することがで きる。 引用による補充 (規則 20.6) [0121 J また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 特定音楽は、 ジャズ又はボ サノバに分類される音楽であってもよい。

[0122] このような環境制御システム 1 0 0によれば、 第 1グループ G 1 1に対応 する空間においては、 1以上の照明器具 1からの照明光のみが提供される場 合と比較して、 更なるリラックス効果が期待できる空間を提 供することがで きる。

[0123] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 照明制御部 1 1は、 あらか じめ設定された照明スケジュールに従って複 数のグループ G 1の各々の 1以 上の照明器具 1を制御してもよい。 さらに、 音響制御部 1 2は、 あらかじめ 設定された音響スケジュールに従って複数の グループ G !の各々の 1以上の 音響装置 2を制御してもよい。

[0124] このような環境制御システム 1 0 0によれば、 環境制御システム 1 0 0の 管理者が特にリアルタイムに指示することな く、 管理者の要望に沿ったゾー ニング効果が期待できる空間をユーザに提供 することができる。

[0125] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 ユーザの位置情報を取得する 取得部 (第 1取得部) 1 4を更に備えていてもよい。 そして、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取得部 (第 1取得部) 1 4にて取得され た位置情報に基づいて決定されてもよい。

[0126] このような環境制御システム 1 0 0によれば、 ユーザの位置に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。

[0127] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 ユーザの予定情報を取得する 取得部 (第 2取得部) 1 4を更に備えていてもよい。 そして、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取得部 (第 2取得部) 1 4にて取得され た予定情報に基づいて決定されてもよい。

[0128] このような環境制御システム 1 0 0によれば、 ユーザの予定に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。 引用による補充 (規則 20.6) [0129] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 ユーザの嗜好情報を取得する 取得部 (第 3取得部) 1 4を更に備えていてもよい。 そして、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取得部 (第 3取得部) 1 4にて取得され た嗜好情報に基づいて決定されてもよい。

[0130] このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 ユーザの嗜好に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。

[0131 ] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 少なくとも第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の状況をユーザに通知する通知部 1 5を更に備え ていてもよい。

[0132] このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 第 1グループ G 1 1及び第

2グループ G 1 2の状況をユーザが把握することが可能であ 。

[0133] また、 環境制御方法は、 複数のグループ G 1の各々に割り当てられた 1以 上の照明器具 1を制御する照明制御ステップ S T 1と、 複数のグループ G 1 の各々に割り当てられた 1以上の音響装置 2を制御する音響制御ステップ S T 2と、 を含む。 複数のグループ G 1は、 第 1グループ G 1 1と、 第 2グル ープ G 1 2と、 を含んでいる。 照明制御ステップ S T 1では、 第 1グループ G 1 1における 1以上の照明器具 1を色温度が基準色温度よりも低くなるよ うに制御し、 第 2グループ G 1 2における 1以上の照明器具 1を色温度が基 準色温度よりも高くなるように制御する。 音響制御ステップ S T 2では、 第 1グループ G 1 1における 1以上の音響装置 2を、 特定音楽を再生するよう に制御する。

[0134] このような環境制御方法によれば、 相反する環境となるように制御された

2以上の空間をユーザに提供することがで るので、 ユーザが自身の望む環 境に滞在しやすくなり、 ユーザの満足度が向上しやすい、 という利点がある 〇

[0135] また、 例えば、 プログラムは、 1以上のプロセッサに、 上記・の環境制御方 法を実行させる。 引用による補充 (規則 20.6) [0136] このようなプログラムによれば、 互いに異なる環境となるように制御され た 2以上の空間をユーザに提供することができ ので、 ユーザが自身の望む 環境に滞在しやすくなり、 ユーザの満足度が向上しやすい、 という利点があ る〇 符号の説明

[0137] 1 0 0 環境制御システム

1 1 照明制御部

1 2 音響制御部

1 4 取得部

1 5 通知部

1 照明器具

2 音響装置

G 1 グループ

G 1 1 第 1グループ

G 1 2 第 2グループ

S T 1 照明制御ステップ

S T 2 音響制御ステップ 引用による補充 (規則 20.6) 明 細 書 発明 の名称 : 環境制御シ ステム、 環境制御方法、 及びプログラ ム 技術分 野

[0001 I 本発明は、 環境制御システム、 環境制御方法、 及びプログラムに関する。 背景技 術

[0002] 特許文献 1には、 音響照明装置が開示されている。 この音響照明装置は、 照明部と、 音響出力部と、 設定部と、 制御部と、 を備えている。 設定部は、 周囲に存在する認識されたユーザに応じて、 照明部の照明および音響出力部 の音響出力の少なくともいずれかのパラメー タを設定する。 制御部は、 設定 部により設定されたパラメータに従って、 照明部の照明及び音響出力部の音 響出力の少なくともいずれかを制御する。 先行技 術文献 特許文 献

[0003] 特許文献 1 :特開 2 0 1 4 - 0 9 3 2 0 4号公報 発明 の概要 発明 が解決 しようと する課題

[0004] 本発明は、 ユーザの満足度が向上しやすい環境制御シス テム、 環境制御方 法、 及びプログラムを提供する。 課題 を解決す るため の手段

[0005] 本発明の一態様に係る環境制御システムは、 照明制御部と、 音響制御部と

、 を備える。 前記照明制御部は、 複数のグループの各々に割り当てられた 1 以上の照明器具を制御する。 前記音響制御部は、 前記複数のグループの各々 に割り当てられた 1以上の音響装置を制御する。 前記複数のグループは、 第 1 グループと、 第 2グループと、 を含んでいる。 前記照明制御部は、 前記第 1 グループにおける前記 1以上の照明器具を色温度が基準色温度より 高く なるように制御し、 前記第 2グループにおける前記 1以上の照明器具を色温 度が前記基準色温度よりも低くなるように制 御する。 前記音響制御部は、 前 記第 1 グループにおける前記 1以上の音響装置を、 特定音を再生するように 制御する。

[0006] 本発明の一態様に係る環境制御方法は、 照明制御ステップと、 音響制御ス テップと、 を含む。 前記照明制御ステップでは、 複数のグループの各々に割 り当てられた 1以上の照明器具を制御する。 前記音響制御ステップでは、 前 記複数のグループの各々に割り当てられた 1以上の音響装置を制御する。 前 記複数のグループのうち少なくとも 2以上のグループは、 第 1 グループと、 第 2グループと、 を含んでいる。 前記照明制御ステップでは、 前記第 1 グル ープにおける前記 1以上の照明器具を色温度が基準色温度より 高くなるよ うに制御し、 前記第 2グループにおける前記 1以上の照明器具を色温度が前 記基準色温度よりも低くなるように制御する 。 前記音響制御ステップでは、 前記第 1 グループにおける前記 1以上の音響装置を、 特定音を再生するよう に制御する。

[0007] 本発明の一態様に係るプログラムは、 1以上のプロセッサに、 上記の環境 制御方法を実行させる。 発明 の効果

[0008I 本発明の環境制御システム、 環境制御方法、 及びプログラムは、 ユーザの 満足度が向上しやすい、 という利点がある。 図面 の簡単な 説明

[0009] [図 1]図 1は、 実施の形態に係る環境制御システムが使用さ れるオフィスの概 要を示す図である。

[図 2]図 2は、 実施の形態に係る環境制御システムの機能構 成を示すブロック 図である。

[図 3]図 3は、 照明制御及び音響制御の評価実験の結果を示 す図である。

[図 4]図 4は、 実施の形態に係る環境制御システムの動作例 を示すフローチャ ー卜である。

[図 5]図 5は、 実施の形態の変形例 1 に係る環境制御システムの機能構成を示 すブロック図である。 [図 6]図 6は、 実施の形態の変形例 2に係る環境制御システムの機能構成を示 すブロック図である。 発明 を実施す るため の形態

[0010I 以下、 実施の形態について、 図面を参照しながら具体的に説明する。 なお 、 以下で説明する実施の形態は、 いずれも包括的又は具体的な例を示すもの である。 以下の実施の形態で示される数値、 形状、 材料、 構成要素、 構成要 素の配置位置及び接続形態、 ステップ、 ステップの順序などは、 一例であり 、 本発明を限定する主旨ではない。 また、 以下の実施の形態における構成要 素のうち、 独立請求項に記載されていない構成要素につ いては、 任意の構成 要素として説明される。

[001 1 ] なお、 各図は模式図であり、 必ずしも厳密に図示されたものではない。 ま た、 各図において、 実質的に同一の構成に対しては同一の符号を 付し、 重複 する説明は省略又は簡略化される場合がある 。

[0012] (実施の形態)

[構成] まず、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇の構成について説明する 〇 図 1は、 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0が使用されるオフィス の概要を示す平面図である。 図 2は、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇の機能構成を示すブロック図である。

[0013] 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0は、 例えばオフィス等の自身の 行いたい作業に応じて自由に作業場所を選択 し得る環境で使用され、 このよ うな環境を制御するためのシステムである。 実施の形態では、 環境制御シス テム 1 0 0は、 A B W (Act i v i ty BasedWork i ng) 型のオフィスに使用される 、 と仮定する。 ここで、 「 A B WJ とは、 仕事内容に合わせて働く場所又は デスク等をユーザ (従業員等) が選択する働き方をいう。 A B W型のオフィ スにおいては、 ユーザは、 集中力を要する作業を行う場合には比較的静 音性 の高い場所を選択し、 打ち合わせを行う場合にはソファ等のリラッ クス可能 な場所を選択することが可能である。 [0014! なお、 環境制御システ厶 1 0〇は、 A B W型のオフィスに限らず、 フリー アドレス型のオフィスで使用されてもよいし 、 ユーザが行いたい作業に応じ て自由に作業場所を選択し得る環境であれば 、 他の環境で使用されてもよい 。 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 小学校、 中学校、 高校、 又は大学等 の教育施設で使用されてもよいし、 公民館、 又は図書館等の公共施設で使用 されてもよいし、 店舗又は商業施設で使用されてもよい。

[0015] 環境制御システム 1 0 0は、 図 2に示すように、 照明制御部 1 1 と、 音響 制御部 1 2と、 記憶部 1 3と、 を備えている。 なお、 環境制御システム 1 〇 〇は、 少なくとも照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2を備えていればよく、 記憶部 1 3は備えていなくてもよい。

[0016] また、 環境制御システム 1 0 0が使用される環境 (ここでは、 A B W型の オフィス 3 ) には、 図 1に示すように、 複数の照明器具 1 と、 複数の音響装 置 2と、 が設置されている。 環境制御システム 1 0 0は、 オフィス 3に設置 されていてもよいし、 オフィス 3から離れた遠隔地に設置されていてもよい 〇

[0017] 各照明器具 1は、 オフィス 3の天井に設置されている。 もちろん、 各照明 器具 1は、 オフィス 3の天井のみならず、 壁、 床、 又はデスクに設置されて いてもよい。 実施の形態では、 各照明器具 1は、 一例として、 対象とする空 間を均一に照らすアンビエント照明としての ベースライトであって、 L E D (L i ght Em i tt i ng D i ode) 等の固体発光素子を有する光源を備えている 。 ま た、 各照明器具 1の光源は、 照明制御部 1 1に制御されることにより調光、 調色、 又はその両方が可能に構成されている。

[0018] 各照明器具 1は、 複数のグループ G 1に割り当てられている。 図 1及び図

2 に示す例では、 各照明器具 1は、 3つのグループ G 1に割り当てられてい る。 もちろん、 グループ G 1の数は 3つに限らず、 2つであってもよいし、 4 つ以上であってもよい。 ここで、 同じグループ G 1に割り当てられる 1以 上の照明器具 1は、 互いに近傍に位置している。 そして、 あるグループ G 1 に割り当てられる 1以上の照明器具 1は、 オフィス 3において当該グループ G 1 に対応する空間を照らす。

[0019I 例えば、 3つのグループ G 1がグループ 「 A」 、 「 B」 、 「C」 である、 と仮定する。 この場合、 グループ 「A」 に割り当てられた 1以上の照明器具 1 は、 オフィス 3においてグループ 「A」 に対応する空間 「a」 を照らし、 グループ 「B」 に割り当てられた 1以上の照明器具 1は、 オフィス 3におい てグループ 「B」 に対応する空間 「6」 を照らし、 グループ 「C」 に割り当 てられた 1以上の照明器具 1は、 オフィス 3においてグループ 「C」 に対応 する空間 「ア」 を照らす。

[0020] 各照明器具 1のグループ G 1への割り当ては、 例えば、 環境制御システム 1 0 0の管理者によって、 あらかじめ実行される。 管理者は、 例えば環境制 御システム 1 0 0のパラメータを設定可能な情報端末を用い 、 上記割り当 てを実行する。 情報端末は、 一例として、 スマートフォン、 タブレッ ト端末 、 又はパーソナルコンピュータ等を含み得る。

[0021 ] なお、 オフィス 3において、 隣り合う空間の間は仕切られていてもよいし 、 仕切られていなくてもよい。 実施の形態では、 オフィス 3は 1つの大部屋 で構成されており、 壁又は什器によって仕切られた他の部屋が存 在しない、 と仮定する。 この場合、 オフィス 3の見通しが向上したり、 意匠性が向上し たりするため、 好ましい。

[0022] また、 実施の形態では、 隣り合う 2つの空間において、 一方の空間に設置 された照明器具 1から照射される光は、 厳密に一方の空間のみを照らしてい なくてもよく、 一部の光が他方の空間へと漏れることが許容 されている。 っ まり、 任意の空間においては、 当該空間に対応する照明器具 1から照射され る光が主たる照明光となっていればよく、 当該空間とは異なる空間からの照 明光の一部が漏れてきても、 当該空間の照明に殆ど影響を与えなければよ い 〇 なぜならば、 このとき当該空間を使用するユーザの視認性 又はユーザが視 る作業環境に対して、 当該空間とは異なる空間からの照明光の一部 が及ぼす 影響は限定的であるためである。

[0023] 各音響装置 2は、 オフィス 3の天井に設置されている。 もちろん、 各音響 装置 2は、 オフィス 3の天井のみならず、 壁、 床、 又はデスクに設置されて いてもよい。 実施の形態では、 各音響装置 2は、 一例として無指向性のスピ ー力であって、 音響制御部 1 2から送信されるコンテンツを再生する。 なお 、 各音響装置 2は、 例えばパラメトリック ・スピーカ、 超音波を用いたスピ ーカ、 又は筐体をホーン構造にしたスピーカ等の指 向性を有するスピーカで あってもよい。 指向性を有するスピーカを用いた場合、 一部の音が他の空間 へ漏れ出る割合を小さくしやすいため、 好ましい。

[0024I 各音響装置 2は、 各照明器具 1 と同様に、 複数のグループ G 1に割り当て られている。 図 1及び図 2に示す例では、 各音響装置 2は、 3つのグループ G 1に割り当てられている。 ここで、 同じグループ G 1に割り当てられる 1 以上の音響装置 2は、 互いに近傍に位置している。 そして、 あるグループ G 1 に割り当てられる 1以上の音響装置 2は、 オフィス 3において当該グルー プ G 1に対応する空間に音を出力する。

[0025] 例えば、 3つのグループ G 1がグループ 「 A」 、 「 B」 、 「C」 である、 と仮定する。 この場合、 グループ 「A」 に割り当てられた 1以上の音響装置 2 は、 オフィス 3においてグループ 「A」 に対応する空間 「a」 に音を出力 し、 グループ 「B」 に割り当てられた 1以上の音響装置 2は、 オフィス 3に おいてグループ 「B」 に対応する空間 「6」 に音を出力し、 グループ 「C」 に割り当てられた 1以上の音響装置 2は、 オフィス 3においてグループ 「C J に対応する空間 「ア」 に音を出力する。

[0026] 各音響装置 2のグループ G 1への割り当ては、 各照明器具 1のグループ G 1 への割り当てと同様に、 環境制御システム 1 0 0の管理者が情報端末を用 いることで、 あらかじめ実行される。

[0027] なお、 実施の形態では、 隣り合う 2つの空間において、 一方の空間に設置 された音響装置 2から出力される音は、 一方の空間のみに出力されなくても よく、 一部の音が他方の空間へと漏れ出ることが許 容されている。 つまり、 任意の空間においては、 当該空間に対応する音響装置 2から出力される音が 主たる音となっていればよく、 当該空間とは異なる空間からの音の一部が漏 れてきても、 当該空間の音響に影響を与えなければよい。

[0028I 照明制御部 1 1は、 各照明器具 1 と通信可能であって、 各照明器具 1 に照 明制御信号を送信することにより、 各照明器具 1の調光、 調色、 又はその両 方を制御する。 言い換えれば、 照明制御部 1 1は、 複数のグループ G 1 に割 り当てられた 1以上の照明器具 1 を制御する。 実施の形態では、 照明制御部 1 1は、 同じグループ G 1 に割り当てられた 1以上の照明器具 1 に対しては 、 同じ照明制御信号を送信する。 つまり、 照明制御部 1 1は、 各照明器具 1 をグループ G 1 ごとに制御する。 照明制御部 1 1 と各照明器具 1 との通信は 、 有線通信であってもよいし、 無線通信であってもよいし、 通信規格も特に 限定されない。 また、 複数の照明制御信号は厳密に同時に送信され る必要は なく、 複数の照明制御信号の送信の時差は、 好ましくは 6 0分以内、 より好 ましくは 3 0分以内、 さらに好ましくは 1分以内である。 上記時差が 6 0分 以内であれば、 什器又は家具を人力で移動させて空間の環境 を変化させるこ とに比べ、 省労力となるため好ましい。

[0029I また、 照明制御部 1 1から同じグループ G 1 に割り当てられた 1以上の照 明器具 1 に対して送信される照明制御信号は厳密に同 一である必要はなく、 当該空間の影響が限定的である範囲で制御内 容に誤差があることが許容され る。 例えば、 許容範囲は、 色温度では士 5 0 0 K、 調光率では士 2〇%であ る。

[0030] 音響制御部 1 2は、 各音響装置 2と通信可能であって、 各音響装置 2に音 響制御信号 (再生させたいコンテンツを含む) を送信することにより、 各音 響装置 2にコンテンツを再生させるように制御する 言い換えれば、 音響制 御部 1 2は、 複数のグループ G 1 に割り当てられた 1以上の音響装置 2を制 御する。 実施の形態では、 音響制御部 1 2は、 同じグループ G 1 に割り当て られた 1以上の音響装置 2に対しては、 同じ音響制御信号を送信する。 つま り、 音響制御部 1 2は、 各音響装置 2をグループ G 1 ごとに制御する。 音響 制御部 1 2と各音響装置 2との間の通信は、 有線通信であってもよいし、 無 線通信であってもよいし、 通信規格も特に限定されない。 [0031 I また、 コンテンツは、 音響制御部 1 2に保存されていてもよいし、 各音響 装置 2に保存されていてもよいし、 記憶部 1 3に保存されていてもよい。 コ ンテンツは、 例えば、 W A V形式、 m p 3形式などの電子データ媒体で保存 されるが、 これに限定されるものではなく、 たとえばコンパクトディスク ( C D ) など、 公知のいかなる保存方法で保存されてもよい 。

[0032] 記憶部 1 3は、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2の各々が制御を行うた めに必要な情報 (コンピュータプログラム等) が記憶される記憶装置である 〇 記憶部 1 3は、 例えば H D D (Hard D i sk Dr i ve) によって実現されるが、 半導体メモリによって実現されてもよく、 特に限定されることなく公知の電 子情報記憶の手段を用いることができる。 記憶部 1 3は、 照明制御部 1 1 に より参照される照明スケジュール、 及び音響制御部 1 2による参照される音 響スケジュールに関する情報を記憶する。

[0033] 照明制御部 1 1、 音響制御部 1 2、 及び記憶部 1 3は、 いずれも同一の基 板に実装されるか、 又は同一の筐体に納められていてもよい。 上記基板又は 筐体は、 オフィス 3の天井、 壁、 床、 又はデスク等の什器・家具に備え付け られていてもよい。 この場合、 環境制御システム 1 0 0が小型化されるため 好ましい。

[0034] [第 1 グループ及び第 2グループでの制御] ここで、 実施の形態では、 複数のグループ G 1は、 第 1 グループ G 1 1 と 、 第 2グループ G 1 2と、 を含んでいる。 第 1 グループ G 1 1は、 1つであ ってもよいし、 2以上であってもよい。 同様に、 第 2グループ G 1 2は、 1 つであってもよいし、 2以上であってもよい。 第 1 グループ G 1 1及び第 2 グループ G 1 2は、 例えば環境制御システム 1 0 0の管理者が情報端末を用 いて決定されてもよいし、 後述するようにスケジュールに従って決定さ れて もよいし、 後述するように取得部 1 4 (第 1取得部、 第 2取得部、 又は第 3 取得部) により得られる情報に基づいて決定されても よい。 そして、 照明制 御部 1 1は、 第 1 グループ G 1 1 における 1以上の照明器具 1 と、 第 2グル ープ G 1 2における 1以上の照明器具 1 と、 について以下のように制御して いる。

[0035I すなわち、 照明制御部 1 1は、 第 1 グループ G 1 1 における 1以上の照明 器具 1 を色温度が基準色温度よりも高くなるように 制御する。 また、 照明制 御部 1 1は、 第 2グループ G 1 2における 1以上の照明器具 1 を色温度が基 準色温度よりも低くなるように制御する。 このように、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間に照射される光の色温度を、 第 2グループ G 1 2に対応する 空間に照射される光の色温度と異ならせるこ とにより、 いわゆるゾーニング 効果が期待できる。

[0036] 図 1 に示す例では、 3つのグループ G 1のうちのオフィス 3の左下のグル ープ G 1が第 1 グループ G 1 1 に、 オフィス 3の右上のグループ G 1が第 2 グループ G 1 2に割り当てられている。 このため、 オフィス 3において第 1 グループ G 1 1 に対応する左下の空間は、 照明光の色温度が基準色温度より も高い空間となっており、 オフィス 3において第 2グループ G 1 2に対応す る右上の空間は、 照明光の色温度が基準色温度よりも低い空間 となっている 〇 図 1では、 ドッ トハッチングの密度が色温度の高低を表して おり、 ドッ ト ハッチングの密度が小さいほど色温度が高く 、 ドッ トハッチングの密度が大 きいほど色温度が低いことを表している。

[0037] なお、 実施の形態では、 照明制御部 1 1は、 第 1 グループ G 1 1及び第 2 グループ G 1 2のいずれにも割り当てられていないグルー G 1 に対しては 、 1以上の照明器具 1 を色温度が基準色温度となるように制御する 。 したが って、 図 1 に示す例では、 オフィス 3の右下の空間は、 照明光の色温度が基 準色温度となっている。

[0038] ここで、 ゾーニング効果とは、 例えば、 空間の認知上の区切れ感を意味し 、 外観上複数の空間が互いに異なる空間である とユーザが認知しやすい効果 を含み得る。 また、 ゾーニング効果は、 ユーザによる認知をもって、 ゾー二 ングの意図通りにユーザの行動又は動線の変 化を促しやすくする効果を含み 得る。 例えば、 任意の空間について、 ユーザが集中力を要する作業を行いや すい空間となることを意図してゾーニングを した、 と仮定する。 この場合、 当該空間を見たユーザが、 集中力を要する作業を行うことを主目的とし て当 該空間を使用すれば、 ゾーニング効果が発揮されたと言える。

[0039I また、 ゾーニング効果は、 ユーザが実際にゾーニングされた空間を利用 し た場合に、 ユーザの主観的な効果 •実感、 又は生理 •心理・生体的作用がゾ ーニングの主旨に応じた傾向を示す効果を含 み得る。 例えば、 任意の空間に ついて、 集中力を要する作業を行いやすい空間となる ことを意図してゾーニ ングを行い、 当該空間をユーザが利用した、 と仮定する。 この場合、 ユーザ が当該空間を利用することで集中できたとい う実感を得たり、 心理・生体作 用としてユーザが集中をしていたことを示唆 する指標 •データが得られたり すれば、 ゾーニング効果が発揮されたと言える。

[0040I 上述のように照明制御を行うことで、 什器又は家具を用いることなく空間 をゾーニングすることが可能である。 このため、 空間の意匠性を高めやすく 、 かつ、 調光・調色等の照明制御により瞬時にオフィ ス 3のレイアウトを変 化させる、 いわゆるアクティブゾーニングが可能となる 。 すなわち、 上記の 照明制御によりゾーニングを行う場合、 各空間における調光・調色の制御パ ラメータの変更は例えば数秒で完了する。 この場合、 結果としてオフィス 3 のレイアウトを数秒で変更することが可能で ある。 ここで、 什器又は家具を 人力で移動させることでオフィス 3のレイアウトを変更する場合であれば、 6 0分、 数時間、 又は一日、 場合によっては数日を要する。 この点から、 上 記の照明制御によるゾーニングは、 極めて顕著な効果を奏し得る。

[0041 I アクティブゾーニングにより、 従来の什器又は家具の配置を変更すること によるオフィスのレイアウトの変更と比較し て、 時間ごと、 日ごと、 又は月 ごと等の短周期でオフィス 3のレイアウトを変化させることが可能であ 。

[0042I 実施の形態では、 基準色温度は、 3 5 0 0 Kである。 すなわち、 照明制御 部 1 1は、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間においては照明光の色温度が 3 5 0 0 Kよりも高い、 つまり寒色系の照明となるように、 第 1 グループ G 1 1 における 1以上の照明器具 1 を制御する。 第 1 グループ G 1 1 に対応す る空間における照明光の色温度は、 一例として、 5 0 0 0 K - 7 0 0 0 Kで あるのが好ましい。 一方、 照明制御部 1 1は、 第 2グループ G 1 2に対応す る空間においては照明光の色温度が 3 5 0 0 Kよりも低い、 つまり暖色系の 照明となるように、 第 2グループ G 1 2における 1以上の照明器具 1 を制御 する。 第 2グループ G 1 2に対応する空間における照明光の色温度は 一例 として、 2 5 0 0 K〜 3 5 0 0 K未満であるのが好ましい。

[0043I このように制御することにより、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間にお いては、 ユーザが比較的集中しやすい空間を提供する ことができる。 また、 第 2グループ G 1 2に対応する空間においては、 ユーザが比較的リラックス しやすい空間を提供することができる。

[0044] なお、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間での照明光の色温度と、 第 2グ ループ G 1 2に対応する空間での照明光の色温度との間 は、 ゾーニング効 果を高めるために、 これらの空間の差異をユーザが視覚的に又は 潜在的に感 知できる程度に有意な差があるのが好ましい 。 例えば、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間での照明光の色温度と、 第 2グループ G 1 2に対応する空間 での照明光の色温度との差は、 1 0 0 0 K以上であるのが好ましく、 更に好 ましくは 2 0 0 0 K以上である。

[0045] 実施の形態では、 上記のゾーニング効果を更に高めるべく、 音響制御部 1 2 は、 第 1 グループ G 1 1 における 1以上の音響装置 2を、 特定音を再生す るように制御する。 すなわち、 音響制御部 1 2は、 第 1 グループ G 1 1 に対 応する空間においては、 当該空間に滞在するユーザが感知し得る程度 の音量 で特定音を再生するように、 第 1 グループ G 1 1 における 1以上の音響装置 2 を制御する。

[0046] 特定音は、 照明光により期待できるゾーニング効果と同 様のゾーニング効 果が期待できるような音であるのが好ましい 。 なぜならば、 そのようにする ことで照明光により期待できるゾーニング効 果と、 音により期待できるゾー ニング効果を、 単純に足し合わせた以上の効果を発現しやす くなり、 予期せ ぬ好適な相乗効果を有しやすくなるからであ る。 この点については、 後述す る [ゾーニング効果の検証]にて詳細に説明する [0047I 例えば、 特定音は、 ユーザの副交感神経を高めやすい音である。 実施の形 態では、 一例として、 特定音は、 ホワイ トノイズである。 ここでいう 「ホワ イ トノイズ」 は、 広範囲の周波数領域において一定以上の音圧 を有するよう な音である。 また、 一例として、 特定音は、 自然環境音である。 ここでいう 「自然環境音」 とは、 風の音、 波の音、 雷の音、 動物の発する音、 又は昆虫 の発する音等、 自然界において日常的な環境が発している音 声及び音楽以外 の音である。 実施の形態では、 自然環境音は、 鳥のさえずり又は流水音であ るのが好ましい。 その他、 特定音は、 ホワイ トノイズ及び自然環境音以外の 音を含み得る。 例えば、 特定音は、 市街地、 店舗 (カフェ等) における喧噪 音又は雑踏音であってもよい。 特定音によるゾーニング効果については、 後 述する [ゾーニング効果の検証] にて詳細に説明する。

[0048] このように制御することにより、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間にお いては、 1以上の照明器具 1からの照明光のみが提供される場合と比較 て 、 更に集中力を高める効果が期待できる空間を 提供することができる。

[0049] [スケジュールに従った制御] ここで、 実施の形態では、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2は、 環境制 御システム 1 〇〇の管理者によるリアルタイムの指示があ る場合を除き、 あ らかじめ設定されたスケジュールに従って各 々の制御を実行する。 すなわち 、 照明制御部 1 1は、 あらかじめ設定された照明スケジュールに従 って複数 のグループの各々の 1以上の照明器具 1 を制御する。 また、 音響制御部 1 2 は、 あらかじめ設定された音響スケジュールに従 って複数のグループの各々 の 1以上の音響装置 2を制御する。 照明スケジュール及び音響スケジュール は、 例えば環境制御システム 1 〇〇の管理者により設定される。

[0050] 照明スケジュールは、 例えば任意の日における就業時刻から終業時 刻まで のスケジュールであって、 複数の時間帯に区切られている。 そして、 複数の 時間帯の各々においては、 複数のグループ G 1のうちの少なくとも 2以上の グループ G 1の各々が第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2のいずれ かに割り当てられている。 [0051 I 音響スケジュールは、 照明スケジュールと同様に、 例えば任意の日におけ る就業時刻から終業時刻までのスケジュール であって、 複数の時間帯に区切 られている。 そして、 複数の時間帯の各々においては、 複数のグループ G 1 のうちの少なくとも 2以上のグループ G 1の各々が第 1 グループ G 1 1及び 第 2グループ G 1 2のいずれかに割り当てられている。

[0052] 例えば、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2は、 照明スケジュール及び音 響スケジュールに従って、 午前中は全てのグループ G 1 における第 1 グルー プ G 1 1の占有率が第 2グループ G 1 2の占有率よりも大きくなるように制 御する。 また、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2は、 照明スケジュール及 び音響スケジュールに従って、 午後からは全てのグループ G 1 における第 1 グループ G 1 1の占有率が第 2グループ G 1 2の占有率よりも小さくなるよ うに制御する。 このように制御すれば、 午前中においてはユーザが集中しや すい、 つまりユーザの作業効率の向上を図りやすい 空間を多く提供し、 午後 においてはユーザがリラックスしやすい、 つまりユーザが他のユーザとコミ ユニケーションを図りやすい空間を多く提供 することが可能である。

[0053] このようにスケジュールに従って制御するこ とにより、 環境制御システム

1 〇〇の管理者が特にリアルタイムに指示する ことなく、 管理者の要望に沿 ったゾーニング効果が期待できる空間をユー ザに提供することができる。

[0054] なお、 スケジュールに従って制御する場合、 例えば所定の時間帯において は、 第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2が同時期に存在しなくても よい。 つまり、 第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 全ての時間 帯において同時期に存在しなくてもよい。 一例として、 終業時刻に近い時間 帯においては、 全てのグループ G 1 を第 2グループ G 1 2に割り当ててもよ い。 この場合、 ユーザが暖色系の照明環境に晒されやすくな ることで終業時 刻が近いことを直接的又は潜在的に意識しや すくなり、 結果として、 ユーザ に帰宅を促しやすくなり、 残響時間の低減といった効果が期待できる。

[0055] [ゾーニング効果の検証] ここで、 本願の発明者等は、 色温度と特定音との組み合わせによるゾーニ ング効果を検証すべく、 以下に示す実験を行った。 すなわち、 実験対象の空 間 (ここでは、 オフィスの一室) に複数 (ここでは、 1 〇人) の被験者を集 め、 実験対象の空間の条件を変えながら各被験者 に所定の作業 (ここでは、 パーソナルコンピュータでの 1分間のタイピング作業) を行ってもらった。 そして、 各被験者に対して、 実験対象の空間の条件ごとに、 実験対象の空間 に対する印象についてアンケートを実施した 。

[0056I 実験対象の空間には、 複数のデスクが設置されている。 そして、 各被験者 は、 いずれかのデスクにてパーソナルコンピュー タ (ここでは、 ラップトッ プ型のパーソナルコンピュータ) を用いてタイピング作業を行った。 また、 実験対象の空間の天井には、 実験対象の空間全体を均一に照らすための複 数 のベースライ トが設置されている。 さらに、 各デスクには、 対応するデスク を局所的に照らすためのスポッ トライ トが設置されている。

[0057I 実験対象の空間の条件は、 照明に関する 4つの照明条件のうちのいずれか 1 つの条件と、 音に関する 4つの音条件のうちのいずれか 1つの条件との組 み合わせである。 つまり、 実験は、 計 1 6通りの条件について行われた。

[0058] 照明条件は、 以下の (A 1 ) 〜 (A4) の 4つの条件である。 (A 1 ) は 、 照明光の色温度が 3000 K、 実験対象の空間の照度が 8〇〇 I xとなる ように各ベースライ トを制御することである。 (A2) は、 照明光の色温度 が 35 00 K s 実験対象の空間の照度が 800 I xとなるように各ベースラ イ トを制御することである。 (A3) は、 照明光の色温度が 5000 K s 実 験対象の空間の照度が 80 0 I xとなるように各ベースライ トを制御するこ とである。 (A4) は、 照明光の色温度が 3500 K s 各デスクの中央部の 照度が 1 200 1 xとなるように各スポッ トライ トを制御することである。

[0059] 音条件は、 以下の (B 1 ) 〜 (B4) の 4つの条件である。 (B 1 ) は、 実験対象の空間に対して音を流さない、 つまり無音とすることである。 (B 2) は、 実験対象の空間に対して小川のせせらぎの音 等の自然環境音を流す ことである。 (B3) は、 実験対象の空間に対してジャズを流すことで ある 〇 (B4) は、 実験対象の空間に対して瞑想用の音楽を流す ことである。 瞑 想用の音楽は、 瞑想又はヨガを行う際に流す音楽であって、 いわゆるヒーリ ング系の音楽である。

[0060I 各被験者に対するアンケートでは、 実験対象の空間に対する好みの度合い 、 言い換えれば実験対象の空間に対する依存度 について回答を得た。 具体的 には、 実験対象の空間に対する好みの度合いが、 (a) 非常に好き、 (b) かなり好き、 (c) やや好き、 (d) どちらでもない、 (e) やや嫌い、 ( f ) かなり嫌い、 (g) 非常に嫌い、 の 7段階評価のうちのいずれであるか 、 各被験者から回答を得た。

[0061] そして、 本願発明者等は、 各被験者に対するアンケートの結果に基づい て 、 実験対象の空間の条件を定量的に評価した。 具体的には、 アンケートで得 られた 7段階評価を等間隔尺度として取り扱い、 上記 (g) 、 (f ) 、 …、 (a) の評価にそれぞれ 「 7」 、 「 6」 、 …、 「 1」 のスカラ値を割り当て た。 そして、 実験対象の空間を評価するための評価関数を 以下の式 (1 ) の ように定義し、 かつ、 評価関数を用いた以下の式 (2) により、 実験対象の 空間の条件ごとにスコア V (m) を求めた。

[0062] 以下の式 (1 ) 、 (2) においては、 「f (n, m) J は評価関数を、 「 vj は上記のスカラ値を表している。 また、 以下の式 (1 ) 、 (2) におい ては、 「n」 は被験者に割り当てられた番号を、 「N」 は被験者の人数、 「 m J は照明条件と音条件との組み合わせに対して 割り当てられた番号を表し ている。 ここでは、 被験者が 1 〇名であるため、 「N」 は 1 〇であり、 「n J は 1〜 1 〇のいずれかの自然数をとり得る。 また、 ここでは、 照明条件と 音条件との組み合わせが計 1 6通りであるため、 「m」 は 1〜 1 6のいずれ かの自然数をとり得る。

[0063] 以下の式 (2) においては、 実験対象の空間に対して好悪の印象を特段抱 かない場合、 つまり上記 (d) の評価である場合にスコア V (m) が 「〇」 となるように補正するために、 「4」 を減算している。 したがって、 スコア V (m) の最大値は 「 3」 、 スコア V (m) の最小値は 「ー 3」 となる。 例 えば、 スコア V (m) が最大値であれば、 全ての被験者が実験対象の空間に 対して 「非常に好き」 という印象を抱いていることを表している。 一方、 ス コア V (m) が最小値であれば、 全ての被験者が実験対象の空間に対して 「 非常に嫌い」 という印象を抱いていることを表している。

[0064] [数 1]

[0065] 上記実験の結果について図 3を用いて説明する。 図 3は、 照明制御及び音 響制御の評価実験の結果の一部を示す図であ る。 図 3において、 縦軸は実験 対象の空間に対するスコア V (m) を表している。 また、 図 3において、 横 軸は実験対象の空間の条件を表している。 具体的には、 図 3の横軸において 、 「 5000 K」 は照明条件の ( A3) 、 「 3500 K」 は照明条件の (A 2) を表している。 また、 図 3の横軸において、 「無音」 は音条件の (B 1 ) 、 「自然環境音」 は音条件の (B 2) を表している。

[0066] 図 3において、 「無音」 及び 「 3500 K」 の組み合わせでのスコア V ( m) が 「 + 0. 6」 であるのに対して、 「無音」 及び 「 5000 K」 の組み 合わせでのスコア V (m) は 「 + 0. 6」 となっている。 つまり、 実験対象 の空間における照明光の色温度を高くしても 、 スコア V (m) の上昇が確認 されなかった。 また、 「自然環境音」 及び 「 3500 K」 の組み合わせでの スコア V (m) が 「 + 0. 4」 となっている。 つまり、 ここでは、 実験対象 の空間に自然環境音を再生しても、 スコア V (m) の上昇が確認されなかっ た。

[0067] 一方、 図 3において、 「無音」 及び 「 3500 K」 の組み合わせでのスコ ア V (m) が 「 +0. 6」 であるのに対して、 「自然環境音」 及び 「 500 0 K」 の組み合わせでのスコア V (m) は 「 + 1 . 4」 となっている。 前述 の実験結果から鑑みると、 後者の組み合わせにおいてもスコア V (m) の上 昇が確認されない、 と想定される。 しかしながら、 これに反して、 実験対象 の空間における照明光の色温度を高くし、 かつ、 実験対象の空間にて自然環 境音を再生することで、 色温度のみを変化させた場合と比較してスコ ア V ( m ) の顕著な上昇が確認された。

[0068I 上記実験の結果により、 本願発明者等は、 照明光の色温度を基準色温度よ りも高く し、 かつ、 自然環境音等の特定音を再生させることで、 照明光の色 温度のみを変化させる場合と比較して照明光 により期待できるゾーニング効 果と、 音により期待できるゾーニング効果と、 を単純に足し合わせた以上の 効果を発現しやすくなり、 予期せぬ好適な相乗効果を奏しやすくなる効 果が 期待できる、 という知見を得た。

[0069] [動作] 以下、 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0の動作の一例について説 明する。 図 4は、 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0の動作例を示す フローチャートである。 以下では、 照明スケジュール及び音響スケジュール は、 いずれもあらかじめ設定されている、 と仮定する。 また、 以下では、 照 明スケジュール及び音響スケジュールに従っ た制御タイミングが到来するま での間は、 照明制御部 1 1は、 照明光の色温度が基準色温度となるように全 てのグループ G 1の各照明器具 1 を制御し、 音響制御部 1 2は、 特に制御を 実行しない、 と仮定する。 つまり、 制御タイミングが到来するまでの間は、 第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は存在しない、 と仮定する。

[0070] まず、 制御タイミングが到来すると ( S 1 : Y e s ) 、 照明制御部 1 1は 、 照明スケジュールに従って第 1 グループ G 1 1の各照明器具 1、 及び第 2 グループ G 1 2の各照明器具 1 を制御する ( S 2 ) 。 これにより、 第 1 グル ープ G 1 1 に対応する空間では、 照明光の色温度が基準色温度よりも高くな り、 第 2グループ G 1 2に対応する空間では、 照明光の色温度が基準色温度 よりも低くなる。 処理 S 2及び後述する処理 S 5は、 環境制御方法の照明制 御ステップ S T 1 に相当する。 また、 音響制御部 1 2は、 音響スケジュール に従って第 1 グループ G 1 1の各音響装置 2を制御する ( S 3 ) 。 これによ り、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間では、 特定音が再生される。 処理 S 3 及び後述する処理 S 6は、 環境制御方法の音響制御ステップ S T 2に相当 する。

[0071 I 照明スケジュール及び音響スケジュールの途 中において、 例えば環境制御 システム 1 0 0の管理者による指示があれば ( S 4 : Y e s ) 、 照明制御部 1 1は、 照明スケジュールに割り込む形で、 当該指示に従って第 1グループ G 1 1の各照明器具 1、 及び第 2グループ G 1 2の各照明器具 1を制御する ( S 5 ) 〇 また、 音響制御部 1 2は、 音響スケジュールに割り込む形で、 当 該指示に従って第 1グループ G 1 1の各音響装置 2を制御する ( S 6 ) 〇 [0072] 上記の一連の処理は、 照明スケジュール及び音響スケジュールが終 了する まで ( S 7 : Y e s ) 、 繰り返される。

[0073] [利点] 以下、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇〇の利点について説明する 〇 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0では、 第 1グループ G 1 1に対 応する空間、 及び第 2グループ G 1 2に対応する空間という互いに異なる環 境となるように制御された 2以上の空間を、 ユーザに同時に提供することが 可能である。 言い換えれば、 実施の形態に係る環境制御システム 1 0 0は、 互いに異なるゾーニング効果を奏するように 制御された 2以上の空間を、 ユ ーザに同時に提供することが可能である。 すなわち、 第 1グループ G 1 1に 対応する空間では、 ユーザが集中しやすい環境となり、 第 2グループ G 1 2 に対応する空間では、 ユーザがリラックスしやすい環境となってい る。 さら に、 第 1グループ G 1 1に対応する空間は、 特定音が再生されることで、 特 定音を再生しない場合と比較して、 ユーザが更に集中しやすい環境となって おり、 第 2グループ G 1 2に対応する空間との差異をユーザがより認 しや すくなっている。

[0074] したがって、 ユーザは、 例えばリラックスした状態で作業を行う場合 、 又 は他のユーザとコミュニケーションを図りた い場合には、 第 2グループ G 1 2 に対応する空間に移動する。 また、 ユーザは、 例えば集中して作業を行い たい場合、 又は他のユーザとのコミュニケーションを避 けたい場合には、 第 1 グループ G 1 1に対応する空間に移動する。 このように、 実施の形態に係 る環境制御システム 1 0 0では、 ユーザは、 互いに異なる環境となるように 制御された 2以上の空間から自身が望む環境を選択して 用することができ るので、 自身が望む環境に滞在しやすくなり、 ユーザの満足度が向上しやす い、 という利点がある。

[0075] (その他の実施の形態) 以上、 実施の形態について説明したが、 本発明は、 上記実施の形態に限定 されるものではない。 以下、 実施の形態の変形例について列挙する。 以下に 説明する変形例は、 適宜組み合わせてもよい。

[0076] [実施の形態の変形例 1 ] 実施の形態の変形例 1 に係る環境制御システム 1 0 0は、 図 5に示すよう に、 取得部 1 4を備えている点で、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇 〇と相違する。 図 5は、 実施の形態の変形例 1 に係る環境制御システム 1 〇 〇の機能構成を示すブロック図である。

[0077] 取得部 1 4は、 ユーザに関する情報を取得する。 以下、 取得部 1 4にて取 得するユーザに関する情報の例、 及び取得した情報に基づく制御の例につい て列挙する。 なお、 環境制御システム 1 0 0は、 以下に示す第 1例〜第 3例 のうち少なくともいずれか 1つを実行すればよく、 複数の例を実行してもよ い。

[0078] 第 1例では、 取得部 1 4は、 ユーザの位置情報を取得する。 つまり、 第 1 例においては、 取得部 1 4は、 「第 1取得部」 とも言える。 ここで、 位置情 報は、 環境制御システム 1 0 0が制御対象とする空間 (ここでは、 オフィス 3 ) におけるユーザの位置を表す情報であればよ く、 当該空間以外の場所で のユーザの位置を表す情報は含んでいなくて よい。

[0079] 取得部 1 4は、 例えばオフィス 3に設置された赤外線センサ等の人感セン サから送信される検知結果を取得することに より、 ユーザの位置情報を取得 することが可能である。 すなわち、 ある人感センサから、 検知範囲内に人が 存在するという検知結果を取得した場合、 取得部 1 4は、 当該人感センサの 設置された位置及び検知範囲に基づいて、 オフィス 3におけるユーザの位置 情報を取得することが可能である。

[0080I また、 取得部 1 4は、 例えばオフィス 3に採用された、 B L E (B luetooth (登録商標) Low Energy) 等を用いた屋内位置情報検知システムからの 検知 結果を取得することにより、 オフィス 3におけるユーザの位置情報を取得す ることが可能である。

[0081 ] また、 取得部 1 4は、 例えばオフィス 3に設置されたカメラからオフィス 3 を撮像した画像を取得し、 この画像に対して適宜の画像解析処理を実行 す ることで、 オフィス 3におけるユーザの位置情報を取得すること 可能であ る〇

[0082] その他、 取得部 1 4は、 例えばオフィス 3に設置されたタグリーダから、 ユーザが所持する無線 i cタグの読み取り結果を取得することにより オフ イス 3におけるユーザの位置情報を取得すること 可能である。

[0083] そして、 第 1例では、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取 得部 1 4にて取得された位置情報に基づいて決定さ る。 例えば、 任意の時 点において、 第 1グループ G 1 1に対応する空間が第 2グループ G 1 2に対 応する空間よりも混雑している、 と仮定する。 この場合、 照明制御部 1 1及 び音響制御部 1 2は、 第 1グループ G 1 1の数を増やすように、 第 1グルー プ G 1 1及び第 2グループ G 1 2を決定する。 これにより、 第 1グループ G 1 1に対応する空間の床面積が増えることから 混雑の解消を図ることが可 能である。

[0084] 上述のように、 第 1例では、 ユーザの位置情報に基づいて第 1グループ G

1 1及び第 2グループ G 1 2が決定されるので、 ユーザの位置に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。 この態様では、 オフィス 3のオーナーにとって、 比較 的小さな面積でユーザ満足度の高いオフィス 環境を提供しやすくなるので、 好ましい。

[0085] 第 2例では、 取得部 1 4は、 ユーザの予定情報を取得する。 つまり、 第 2 例においては、 取得部 1 4は、 「第 2取得部」 とも言える。 ここで、 予定情 報は、 環境制御システム 1 0 0が制御対象とする空間 (ここでは、 オフィス 3 ) にユーザが滞在する予定を表す情報であれば よく、 当該空間以外の場所 でのユーザが滞在する予定を表す情報は含ん でいなくてよい。 予定情報は、 例えばユーザの就業開始時刻及び終業時刻を 含んでいる。

[0086I 予定情報は、 例えばユーザが情報端末を用いて入力するこ とにより、 予定 情報を管理するデータベースへと送信され、 蓄積される。 取得部 1 4は、 こ のデータベースから予定情報を取得すること が可能である。

[0087] そして、 第 2例では、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取 得部 1 4にて取得された予定情報に基づいて決定さ る。 例えば、 就業開始 時刻が午前 9時であるユーザの数が、 就業開始時刻が午前 1 〇時であるユー ザの数よりも少ない、 と仮定する。 この場合、 照明制御部 1 1及び音響制御 部 1 2は、 午前 9時〜午前 1 〇時においては第 1グループ G 1 1の数を少な くし、 午前 1 〇時以降においては第 1グループ G 1 1の数を増やすように、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2を決定する。 これにより、 作業 の拔りやすい午前中において、 集中力を要する作業を行いやすい第 1グルー プ G 1 1に対応する空間をユーザに適切に提供する とが可能である。

[0088] 上述のように、 第 2例では、 ユーザの予定情報に基づいて第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2が決定されるので、 ユーザの予定に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。 この態様では、 オフィス 3のオーナーにとって、 比較 的小さな面積でユーザ満足度の高いオフィス 環境を提供しやすくなるので、 好ましい。

[0089] 第 3例では、 取得部 1 4は、 ユーザの嗜好情報を取得する。 つまり、 第 3 例においては、 取得部 1 4は、 「第 3取得部」 とも言える。 嗜好情報は、 ー 例として、 ユーザの空間に対する好みの度合いを含んで いる。 具体的には、 嗜好情報は、 ユーザが第 1グループ G 1 1に対応する空間を好むか、 第 2グ ループ G 1 2に対応する空間を好むか、 又はどちらでもない、 等の情報を含 んでいる。 [0090I 嗜好情報は、 例えばユーザが情報端末を用いて入力するこ とにより、 嗜好 情報を管理するデータベースへと送信され、 蓄積される。 取得部 1 4は、 こ のデータベースから嗜好情報を取得すること が可能である。

[0091 ] また、 取得部 1 4は、 ユーザの位置情報に基づいて、 ユーザがどの空間に 滞在しがちであるかの傾向を適宜の処理によ り解析することで、 嗜好情報を 取得することが可能である。 この場合、 ユーザによる嗜好情報の入力は不要 である。

[0092] そして、 第 3例では、 第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取 得部 1 4にて取得された嗜好情報に基づいて決定さ る。 例えば、 第 1 グル ープ G 1 1 に対応する空間を好むユーザの数が、 第 2グループ G 1 2に対応 する空間を好むユーザの数よりも多い、 と仮定する。 この場合、 照明制御部 1 1及び音響制御部 1 2は、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間の占有率が 、 第 1 グループ G 1 2に対応する空間の占有率よりも大きくなる うに、 第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2を決定する。 これにより、 多数の ユーザが好む空間が混雑するのを回避しやす くなる。

[0093] 上述のように、 第 3例では、 ユーザの嗜好情報に基づいて第 1 グループ G

1 1及び第 2グループ G 1 2が決定されるので、 ユーザの嗜好に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。 この態様では、 オフィス 3のオーナーにとって、 比較 的小さな面積でユーザ満足度の高いオフィス 環境を提供しやすくなるので、 好ましい。

[0094] [実施の形態の変形例 2 ] 実施の形態の変形例 2に係る環境制御システム 1 0 0は、 図 6に示すよう に、 通知部 1 5を備えている点で、 実施の形態に係る環境制御システム 1 〇 〇と相違する。 図 6は、 実施の形態の変形例 2に係る環境制御システム 1 〇 〇の機能構成を示すブロック図である。

[0095] 通知部 1 5は、 少なくとも第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の 状況をユーザに通知する。 例えば、 通知部 1 5は、 オフィス 3の平面図であ って、 全てのグループ G 1の各々が第 1 グループ G 1 1、 第 2グループ G 1 2 、 又はどちらでもない、 のいずれに属するかを表したマップを生成す る。 そして、 通知部 1 5は、 生成したマップをユーザの使用する情報端末 へ送信 する。 これにより、 ユーザは、 情報端末にて受信したマップを確認すること により、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間 (リラックスしやすい空間) 、 及び第 2グループ G 1 2に対応する空間 (集中しやすい空間) がオフィス 3 の何処にあるかを把握することが可能である 。

[0096I また、 通知部 1 5は、 生成したマップを、 オフィス 3に設置されたプロジ エクタへ送信してもよい。 この場合、 プロジェクタは、 受信したマップをス クリーンに投影する。 これにより、 ユーザは、 スクリーンに投影されたマッ プを確認することにより、 第 1 グループ G 1 1 に対応する空間、 及び第 2グ ループ G 1 2に対応する空間がオフィス 3の何処にあるかを把握することが 可能である。 なお、 プロジェクタは、 スクリーンの代わりに、 オフィス 3の 壁、 又は天井等にマップを投影してもよい。

[0097I その他、 通知部 1 5は、 マップを送信する代わりに、 第 1 グループ G 1 1 及び第 2グループ G 1 2の状況を表すメッセージ、 又は第 1 グループ G 1 1 及び第 2グループ G 1 2の状況を表す音声コンテンツをユーザに通 しても よい。 もちろん、 通知部 1 5は、 上記のマップ、 メッセージ、 及び音声コン テンツを適宜組み合わせてユーザに通知して もよい。

[0098I 上述のように、 第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の状況がユー ザに通知されるので、 第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の状況を ユーザが把握することが可能である。

[0099] [その他の変形例] 実施の形態では、 第 2グループ G 1 2に割り当てられた 1以上の音響装置 2 は音を再生していないが、 音を再生してもよい。 この場合、 再生する音の 種類は、 例えば第 1 グループ G 1 1 に割り当てられた 1以上の音響装置 2が 再生する特定音とは異なる音であるのが好ま しい。 つまり、 この場合、 第 2 グループ G 1 2に割り当てられた 1以上の音響装置 2は、 第 1 グループ G 1 1 と第 2グループ G 1 2との差異が、 よりユーザに知覚されるような音を再 生するのが好ましい。

[0100I 実施の形態では、 各照明器具 1 には、 アンビエント照明としてのベースラ イ トが採用されているが、 これに限らない。 例えば、 複数の照明器具 1の一 部には、 タスクライ トとしてのスポッ トライ トが採用されていてもよい。 っ まり、 各照明器具 1は、 少なくとも第 1 グループ G 1 1 に対応する空間と、 第 2グループ G 1 2に対応する空間と、 をユーザが互いに異なる空間である と認知し得る程度に光を照射する態様であれ ばよい。

[0101 ] 実施の形態では、 全てのグループ G 1の各々に 1以上の音響装置 2が割り 当てられているが、 これに限らない。 例えば、 少なくとも第 1 グループ G 1 1 となり得るグループ G 1 に 1以上の音響装置 2が割り当てられていればよ く、 第 1 グループ G 1 1 となり得ないグループ G 1 には音響装置 2が割り当 てられていなくてもよい。

[0102] 実施の形態では、 照明器具 1 と音響装置 2とは別体に構成されているが、 これに限らない。 例えば、 照明器具 1 に音響装置 2が内蔵されることにより 、 照明器具 1 と音響装置 2とが一体に構成されていてもよい。

[0103] 実施の形態では、 オフィス 3は、 他に部屋の存在しない 1つの大部屋で構 成されているが、 これに限らない。 例えば、 オフィス 3は、 1以上の部屋を 有する大部屋で構成されていてもよいし、 複数の階層に跨って構成されてい てもよい。

[0104] 実施の形態では、 環境制御システ厶 1 0〇は、 1つのオフィス 3を対象と しているが、 これに限らない。 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 複数の オフィス 3を対象とし、 オフィス 3ごとに各照明器具 1及び各音響装置 2を 制御してもよい。

[0105] 実施の形態では、 照明器具 1及び音響装置 2は環境制御システム 1 0 0の 構成要素に含まれていないが、 照明器具 1及び音響装置 2の少なくとも一方 が環境制御システム 1 〇〇の構成要素に含まれていてもよい。

[0106] また、 例えば、 上記実施の形態では、 環境制御システム 1 0 0は、 複数の 装置によって実現されたが、 単一の装置として実現されてもよい。 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 サーバ装置に相当する単一の装置として実現 さ れてもよい。 環境制御システム 1 0〇が複数の装置によって実現される場合 、 環境制御システム 1 〇〇が備える構成要素は、 複数の装置にどのように振 り分けられてもよい。 例えば、 上記実施の形態でサーバ装置が備える構成要 素は、 閉空間に設置された情報端末に備えられても よい。 つまり、 本発明は 、 クラウドコンピューティングによって実現さ れてもよいし、 エッジコンピ ューティングによって実現されてもよい。

[0107I 例えば、 上記実施の形態における装置間の通信方法に ついては特に限定さ れるものではない。 また、 装置間の通信においては、 図示されない中継装置 が介在してもよい。

[0108] また、 上記実施の形態において、 各構成要素は、 各構成要素に適したソフ トウエアプログラムを実行することによって 実現されてもよい。 各構成要素 は、 C P U又はプロセッサなどのプログラム実行部が ハードディスク又は 半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソ フトウエアプログラムを読み出 して実行することによって実現されてもよい 。

[0109] また、 各構成要素は、 ハードウェアによって実現されてもよい。 例えば、 各構成要素は、 回路 (又は集積回路) でもよい。 これらの回路は、 全体とし て 1つの回路を構成してもよいし、 それぞれ別々の回路でもよい。 また、 こ れらの回路は、 それぞれ、 汎用的な回路でもよいし、 専用の回路でもよい。

[01 10] また、 本発明の全般的又は具体的な態様は、 システム、 装置、 方法、 集積 回路、 コンピュータプログラム又はコンピュータ読 み取り可能な C D — R〇 M などの記録媒体で実現されてもよい。 また、 システム、 装置、 方法、 集積 回路、 コンピュータプログラム及び記録媒体の任意 な組み合わせで実現され てもよい。

[01 1 1 ] 例えば、 本発明は、 環境制御システム 1 〇〇等のコンピュータが実行する 環境制御方法として実現されてもよいし、 このような環境制御方法をコンピ ュータに実行させるためのプログラムとして 実現されてもよいし、 このよう なプログラムが記録されたコンピュータ読み 取り可能な非一時的な記録媒体 として実現されてもよい。

[01 12I その他、 各実施の形態に対して当業者が思いつく各種 変形を施して得られ る形態、 又は、 本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形 態における構成 要素及び機能を任意に組み合わせることで実 現される形態も本発明に含まれ る〇

[01 13] (まとめ) 以上述べたように、 環境制御システム 1 0 0は、 複数のグループ G 1の各 々に割り当てられた 1以上の照明器具 1 を制御する照明制御部 1 1 と、 複数 のグループ G 1の各々に割り当てられた 1以上の音響装置 2を制御する音響 制御部 1 2と、 を備える。 複数のグループ G 1は、 第 1 グループ G 1 1 と、 第 2グループ G 1 2と、 を含んでいる。 照明制御部 1 1は、 第 1 グループ G 1 1 における 1以上の照明器具 1 を色温度が基準色温度よりも高くなるよう に制御し、 第 2グループ G 1 2における 1以上の照明器具 1 を色温度が基準 色温度よりも低くなるように制御する。 音響制御部 1 2は、 第 1 グループ G 1 1 における 1以上の音響装置 2を、 特定音を再生するように制御する。

[01 14] このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 互いに異なる環境となるよ うに制御された 2以上の空間をユーザに提供することができ ので、 ユーザ が自身の望む環境に滞在しやすくなり、 ユーザの満足度が向上しやすい、 と いう利点がある。

[01 15] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 基準色温度は、 3 5 0 0 K であってもよい。

[01 16] このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 第 1 グループ G 1 1 に対応 する空間においては、 ユーザが比較的集中しやすい空間を提供する ことがで きる。 また、 第 2グループ G 1 2に対応する空間においては、 ユーザが比較 的リラックスしやすい空間を提供することが できる。

[01 17] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 特定音は、 ホワイ トノイズ であってもよい。 [01 18I このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 第 1 グループ G 1 1 に対応 する空間においては、 1以上の照明器具 1からの照明光のみが提供される場 合と比較して、 更に集中力を高める効果が期待できる空間を 提供することが できる。

[01 19] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 特定音は、 自然環境音であ ってもよい。

[0120] このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 第 1 グループ G 1 1 に対応 する空間においては、 1以上の照明器具 1からの照明光のみが提供される場 合と比較して、 更に集中力を高める効果が期待できる空間を 提供することが できる。

[0121 ] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 特定音は、 鳥のさえずり又 は流水音であってもよい。

[0122] このような環境制御システム 1 0 0によれば、 第 1 グループ G 1 1 に対応 する空間においては、 1以上の照明器具 1からの照明光のみが提供される場 合と比較して、 更に集中力を高める効果が期待できる空間を 提供することが できる。

[0123] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0では、 照明制御部 1 1は、 あらか じめ設定された照明スケジュールに従って複 数のグループ G 1の各々の 1以 上の照明器具 1 を制御してもよい。 さらに、 音響制御部 1 2は、 あらかじめ 設定された音響スケジュールに従って複数の グループ G 1の各々の 1以上の 音響装置 2を制御してもよい。

[0124] このような環境制御システム 1 0 0によれば、 環境制御システム 1 0 0の 管理者が特にリアルタイムに指示することな く、 管理者の要望に沿ったゾー ニング効果が期待できる空間をユーザに提供 することができる。

[0125] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 ユーザの位置情報を取得する 取得部 (第 1取得部) 1 4を更に備えていてもよい。 そして、 第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取得部 (第 1取得部) 1 4にて取得され た位置情報に基づいて決定されてもよい。 [0126I このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 ユーザの位置に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。

[0127] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 ユーザの予定情報を取得する 取得部 (第 2取得部) 1 4を更に備えていてもよい。 そして、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取得部 (第 2取得部) 1 4にて取得され た予定情報に基づいて決定されてもよい。

[0128] このような環境制御システ厶 1 0〇によれば、 ユーザの予定に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。

[0129] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 ユーザの嗜好情報を取得する 取得部 (第 3取得部) 1 4を更に備えていてもよい。 そして、 第 1グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2は、 取得部 (第 3取得部) 1 4にて取得され た嗜好情報に基づいて決定されてもよい。

[0130] このような環境制御システム 1 0 0によれば、 ユーザの嗜好に応じて第 1 グループ G 1 1及び第 2グループ G 1 2の各々の占有率のバランスを調整す ることが可能である。

[0131 ] また、 例えば、 環境制御システム 1 0 0は、 少なくとも第 1グループ G 1 1 及び第 2グループ G 1 2の状況をユーザに通知する通知部 1 5を更に備え ていてもよい。

[0132] このような環境制御システム 1 0 0によれば、 第 1グループ G 1 1及び第

2 グループ G 1 2の状況をユーザが把握することが可能であ 。

[0133] また、 環境制御方法は、 複数のグループ G 1の各々に割り当てられた 1以 上の照明器具 1を制御する照明制御ステップ S T 1 と、 複数のグループ G 1 の各々に割り当てられた 1以上の音響装置 2を制御する音響制御ステップ S T 2と、 を含む。 複数のグループ G 1は、 第 1グループ G 1 1 と、 第 2グル ープ G 1 2と、 を含んでいる。 照明制御ステップ S T 1では、 第 1グループ G 1 1における 1以上の照明器具 1を色温度が基準色温度よりも高くなるよ うに制御し、 第 2グループ G 1 2における 1以上の照明器具 1を色温度が基 準色温度よりも低くなるように制御する。 音響制御ステップ S T 2では、 第 1 グループ G 1 1における 1以上の音響装置 2を、 特定音を再生するように 制御する。

[0134I このような環境制御方法によれば、 相反する環境となるように制御された 2 以上の空間をユーザに提供することができる ので、 ユーザが自身の望む環 境に滞在しやすくなり、 ユーザの満足度が向上しやすい、 という利点がある 〇

[0135] また、 例えば、 プログラムは、 1以上のプロセッサに、 上記の環境制御方 法を実行させる。

[0136] このようなプログラムによれば、 互いに異なる環境となるように制御され た 2以上の空間をユーザに提供することができ ので、 ユーザが自身の望む 環境に滞在しやすくなり、 ユーザの満足度が向上しやすい、 という利点があ る〇 符号 の説明

[0137] 1 〇〇 環境制御システム

1 1 照明制御部

1 2 音響制御部

1 4 取得部

1 5 通知部

1 照明器具

2 音響装置

G 1 グループ

G 1 1 第 1グループ

G 1 2 第 2グループ

S T 1 照明制御ステップ

S T 2 音響制御ステップ