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Patent Searching and Data


Title:
ERASER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/145132
Kind Code:
A1
Abstract:
An eraser comprising a polyurethane as a base material is provided.  With the eraser, pencil marks on paper can be erased well by lightly rubbing the marks with a light touch. The eraser comprises: a polyurethane obtained by reacting 20-50 wt.% at least one polyol selected from castor oil and hardened castor oil with 5-17 wt.% polyisocyanate; 3-30 wt.% plasticizer; 10-40 wt.% abrasive; and 5-20 wt.% filler.  The eraser is obtained by: dissolving, at ordinary temperature or with heating according to need, 5-17 wt.% polyisocyanate in a mixture comprising 3-30 wt.% plasticizer, 10-40 wt.% abrasive, 5-20 wt.% filler, and 20-50 wt.% at least one polyol selected from castor oil and hardened caster oil; introducing the resultant mixture into a mold; completely reacting the polyisocyanate with the polyol with heating; taking out the resultant molded object from the mold; and cutting the molded object into a desired shape.

Inventors:
TAKAHASHI MASAMITSU (JP)
FUKUO HIDETOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059505
Publication Date:
December 03, 2009
Filing Date:
May 25, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SAKURA COLOR PROD CORP (JP)
TAKAHASHI MASAMITSU (JP)
FUKUO HIDETOSHI (JP)
HIROTANI MAKOTO (JP)
TSUJIO SHINJI (JP)
KITAGUCHI TAKAYUKI (JP)
International Classes:
B43L19/00
Foreign References:
JP2000025391A2000-01-25
JPH10193880A1998-07-28
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Claims:
 ひまし油と硬化ひまし油から選ばれる少なくとも1種のポリオール20~50重量%とポリイソシアネート5~17重量%を反応させて得られるポリウレタンと可塑剤3~30重量%と研磨剤10~40重量%と充填剤5~20重量%を含有してなる消しゴム。
 ポリイソシアネートがトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、これらのアダクト体又はイソシアヌレートである請求項1に記載の消しゴム。
 可塑剤が脂肪族二塩基酸ジアルキルエステル、アセチルクエン酸トリアルキルエステル、アセチルリシノール酸アルキルエステル、アルキルスルホン酸エステル、安息香酸ジアルキレングリコールエステル、トリメリット酸トリアルキルエステル、エポキシ化シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル及び有機リン酸エステルから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の消しゴム。
 研磨剤が炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、無水珪酸、ガラスフレーク及び珪石から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の消しゴム。
 充填剤が有機球状中空微粒子及び無機球状中空微粒子から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の消しゴム。
 充填剤が無機球状中空微粒子である請求項1に記載の消しゴム。
 可塑剤3~30重量%と研磨剤10~40重量%と充填剤5~20重量%と共に、ひまし油と硬化ひまし油から選ばれる少なくとも1種のポリオール20~50重量%を含む混合物に常温下又は必要に応じて加熱下にポリイソシアネート5~17重量%を溶解させ、得られた混合物を金型中に注入して、加熱下に上記ポリイソシアネートと上記ポリオールとの反応を完了させ、得られた成形物を金型から取り出し、所要の形状に裁断する消しゴムの製造方法。
 ポリイソシアネートがトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、これらのアダクト体又はイソシアヌレートである請求項7に記載の消しゴムの製造方法。
 可塑剤が脂肪族二塩基酸ジアルキルエステル、アセチルクエン酸トリアルキルエステル、アセチルリシノール酸アルキルエステル、アルキルスルホン酸エステル、安息香酸ジアルキレングリコールエステル、トリメリット酸トリアルキルエステル、エポキシ化シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル及び有機リン酸エステルから選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の消しゴムの製造方法。
 研磨剤が炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、無水珪酸、ガラスフレーク及び珪石から選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の消しゴムの製造方法。
 充填剤が有機球状中空微粒子及び無機球状中空微粒子から選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の消しゴムの製造方法。
 充填剤が無機球状中空微粒子である請求項7に記載の消しゴムの製造方法。
 
Description:
消しゴム

 本発明は、代表的には紙面上に鉛筆で形 した筆跡を擦って、これを消去するための しゴムに関する。

 古くは、消しゴムは、軟質ゴムを基材と て構成されていた。このような消しゴムは 字性能にすぐれる反面、紙面上の筆跡を擦 たとき、消しゴムの表面に黒鉛のような汚 が付着しやすく、それによって紙面も汚れ すい等の問題があった。

 そこで、近年、基材として軟質塩化ビニ 樹脂を用い、これに可塑剤や充填剤のほか 無機球状中空微粒子を含有させてなる消し ムが広く実用化されている(例えば、特許文 献1参照)。しかし、最近になって、塩化ビニ 樹脂が塩素原子を含むところから、例えば 消しゴムや消し屑の焼却に際して有害なダ オキシンの生成が懸念されており、また、 タル酸系可塑剤に由来する環境汚染も懸念 れている。そこで、消しゴムに水酸化アル ニウムを充填剤として配合して、焼却の際 ダイオキシンの生成を抑えることや(特許文 献2参照)、また、基材として、塩素を含まな スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体を いた消しゴムが提案されているが(特許文献3 参照)、塩化ビニル樹脂を基剤とする消しゴ に比べて、消字性能に劣る。

 このように、塩化ビニル樹脂を基剤とす 消しゴムについて、従来、種々の改良が提 されてきているが、基材として、塩化ビニ 樹脂を用いる限りは、環境汚染の問題を完 に払拭することはできないようにみえる。

 そこで、最近、従来の塩化ビニル樹脂に えて、ポリウレタンを基材とする消しゴム 提案されている(特許文献4参照)。しかし、 の消しゴムにおいては、ポリウレタンの形 のためにゴム系ポリオールを用いるので、 字する際のタッチ、即ち、滑りが悪く、従 て、消字性能にも尚、改善の余地がある。

特開平10-193880号公報

特開2004-188850号公報

特開平05-147392号公報

特開2000-025391号公報)

 本発明者らは、上述した従来のポリウレ ンを基材とする消しゴムにおける問題を解 するために鋭意、研究した結果、ひまし油 硬化ひまし油から選ばれる少なくとも1種の ポリオールとポリイソシアネートを反応させ て得られるポリウレタンを基材とし、これに 可塑剤と研磨剤と充填剤を含有させることに よって、消字する際のタッチ、即ち、滑りを 改善すると共に、消字性能をも一層高めるこ とに成功して、本発明に至ったものである。 従って、本発明は、消字する際の滑りと共に 消字性能に一層すぐれるポリウレタンを基材 とする消しゴムを提供することを目的とする 。

 本発明によれば、ひまし油と硬化ひまし油 ら選ばれる少なくとも1種のポリオール20~50 量%とポリイソシアネート5~17重量%を反応さ て得られるポリウレタンと可塑剤3~30重量% 研磨剤10~40重量%と充填剤5~20重量%を含有させ てなる消しゴムが提供される。
また、本発明によれば、可塑剤3~30重量%と研 剤10~40重量%と充填剤5~20重量%と共に、ひま 油と硬化ひまし油から選ばれる少なくとも1 のポリオール20~50重量%を含む混合物に常温 又は必要に応じて加熱下にポリイソシアネ ト5~17重量%を溶解させ、得られた混合物を 型中に注入して、加熱下に上記ポリイソシ ネートと上記ポリオールとの反応を完了さ 、得られた成形物を金型から取り出し、所 の形状に裁断する消しゴムの製造方法が提 される。

 本発明によれば、ひまし油と硬化ひまし から選ばれる少なくとも1種のポリオールと ポリイソシアネートを反応させて得られる架 橋密度の高いポリウレタンを基材とし、これ に可塑剤と研磨剤と充填剤を組み合わせて、 均一な組成物とすることによって、紙面上の 筆跡を軽く擦ることによって、即ち、滑りよ く、軽いタッチにて、よく消字することがで きる消しゴムを得ることができる。

 本発明による消しゴムは、ひまし油と硬化 まし油から選ばれる少なくとも1種のポリオ ール20~50重量%とポリイソシアネート5~17重量% 反応させて得られるポリウレタンと可塑剤3 ~30重量%と研磨剤10~40重量%と充填剤5~20重量%を 含有してなるものである。本発明においては 、消しゴムの製造に用いるそれぞれの成分の 割合を、得られる消しゴムの重量に基づく百 分率(即ち、重量%)にて規定しており、従って 、上記それぞれの成分を用いて得られる消し ゴムが100重量%を構成する。
本発明によれば、基材であるポリウレタンを 得るためのポリオールとして、ひまし油と硬 化ひまし油から選ばれる少なくとも1種が用 られる。よく知られているように、ひまし の主成分(約90%)はリシノール酸トリグリセリ ドであり、リシノール酸は分子中にヒドロキ シ基と二重結合を有する不飽和オキシ酸であ る。従って、ひまし油は3官能ポリオールが 成分であり、ひまし油の水酸基価は、通常 150~170mgKOH/gの範囲である。
また、硬化ひまし油は、ひまし油を触媒の存 在下に水添して得られる融点が約85℃のワッ ス状のものであり、ひまし油に対応して、 の主成分は12-ヒドロキシステアリン酸トリ リセリドである。硬化ひまし油の水酸基価 、通常、150~170mgKOH/g範囲である。
本発明によれば、このようなポリオールを後 述するポリイソシアネートと反応させてなる 架橋密度の高いポリウレタンを基材とし、こ れに可塑剤と研磨剤と充填剤を組み合わせて 含有させることによって、紙面上の筆跡を軽 く擦ることによって、即ち、滑りよく、軽い タッチにて、よく消字することができる消し ゴムを得ることができる。

 本発明によれば、ポリオールは、消しゴ の重量に基づいて、通常、20~50重量%の範囲 用いられる。ポリオールの使用量が上記範 を外れるときは、後述する可塑剤と研磨剤 充填剤と共に、ポリイソシアネートを本発 で規定する割合で用いても、固形化物を得 ことができない。

 また、本発明において、ポリイソシアネー としては、常温又は必要に応じて加熱下に 用いるポリオールと後述する可塑剤の混合 に溶解するものであれば、脂肪族、脂環族 芳香族及び芳香脂肪族ポリイソシアネート いずれでも用いることができる。
このようなポリイソシアネートの具体例とし て、テトラメチレンジイソシアネート、ドデ カメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ ンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサ メチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチル ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ イソシアネート、2-メチルペンタン-1,5-ジイ シアネート、3-メチルペンタン-1,5-ジイソシ ネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イ ホロンジイソシアネート、水添キシリレン イソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメ タンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサン イソシアネート、メチルシクロヘキシレン イソシアネート、1,3-ビス(イソシアネートメ チル)シクロヘキサン等の脂環族ポリイソシ ネート、トリレンジイソシアネート、ジフ ニルメタンジイソシアネート、ポリメチレ ポリフェニルポリイソシアネート、トリジ ジイソシアネート、4,4’-ジベンジルジイソ アネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート 、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェ レンジイソシアネート等の芳香族ポリイソ アネート、キシリレンジイソシアネート、 トラメチルキシリレンジイソシアネート等 芳香脂肪族ポリイソシアネートを挙げるこ ができる。
なかでも、本発明において好ましく用いられ るポリイソシアネートとして、例えば、トリ レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ イソシアネート、ポリメチレンポリフェニル ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ シアネート、イソホロンジイソシアネート、 テトラメチルキシリレンジイソシアネート、 水添キシリレンジイソシアネート等を挙げる ことができる。しかし、本発明においては、 なかでも、トリレンジイソシアネート、ポリ メチレンポリフェニルポリイソシアネート、 ヘキサメチレンジイソシアネート又はイソホ ロンジイソシアネートが好ましく用いられる 。これらは、単独で用いられてもよく、また 、2種以上が併用されてもよい。
本発明においては、これらのポリイソシアネ ートは、予め、上述したポリオールと反応さ せて、プレポリマーとして用いてもよい。
更に、上記ポリイソシアネートのアダクト体 やイソシアヌレートも、常温又は必要に応じ て加熱下に、用いるポリオールと後述する可 塑剤の混合物に溶解するものであれば、本発 明において、前記ポリイソシアネートと共に 、又は単独にて、ポリイソシアネートとして 用いられる。アダクト体は、例えば、トリメ チロールプロパンやグリセリンのような3価 ルコール1モル部にジイソシアネート3モル部 を付加反応させて得られる3官能ポリイソシ ネートであって、トリレンジイソシアネー 、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ ロンジイソシアネート等のアダクト体を挙 ることができる。
また、イソシアヌレートは、ジイソシアネー トを3量化させて得られる3官能ポリイソシア ートであって、同じく、トリレンジイソシ ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート イソホロンジイソシアネート等のシアヌレ トを挙げることができる。
本発明によれば、ポリイソシアネートは、消 しゴムの重量に基づいて、通常、5~17重量%の 囲、好ましくは、5~10重量%の範囲で用いら る。ポリイソシアネートの使用量が上記範 を外れるときは、後述する可塑剤と研磨剤 充填剤と共に、ポリオールを本発明で規定 る割合で用いても、固形化物を得ることが きない。
かくして、本発明によれば、消しゴムは、そ の重量に基づいてポリイソシアネート5~17重 %、好ましくは、5~10重量%とポリオール20~50重 量%との反応によって得られるポリウレタン 基材として有する。用いるポリイソシアネ トとポリオールの量が共に少なすぎるとき 又は多すぎるときは、ポリイソシアネート ポリオールの反応によって形成される基材 割合が得られる消しゴムにおいて過小又は 大となって、固形化物が得られたとしても 適度の弾力性と消字性能を有する消しゴム 得ることができない。
可塑剤は、得られる消しゴムに適度の弾性与 えて、消字の際のタッチをよくして、使い勝 手をよくすると共に、紙面上の筆跡を擦ると きに、黒鉛からなる筆跡を吸着して、消字性 能を高める役割を担っている。本発明によれ ば、このような可塑剤として、種々のものが 用いられる。

 本発明において好ましく用いられている 塑剤として、例えば、アジピン酸ジ-2-エチ ヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、セバ ン酸ジブチル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキ ル、アゼライン酸ジ-2-エチルヘキシル等の 肪族二塩基酸ジアルキルエステル、アセチ クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸ト ブチル等のアセチルクエン酸トリアルキル ステル、メチルアセチルリシノレート、ブ ルアセチルリシノレート等のアセチルリシ ール酸アルキルエステル、アルキルスルホ 酸フェニル等のアルキルスルホン酸エステ 、安息香酸ジアルキレングリコールエステ 、トリメリット酸トリス(2-エチルヘキシル) 等のトリメリット酸トリアルキルエステル、 4,5-エポキシ-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸 ビス(2-エチルヘキシル)等のエポキシ化シク ヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル リン酸トリブチル、リン酸トリ-2-エチルヘ シル、リン酸トリフェニル、リン酸トリク ジル等の有機リン酸エステル等が好ましく いられる。これらの可塑剤は、単独で用い もよく、また、2種以上を組み合わせて用い もよい。

 このような可塑剤は、消しゴムに基づい 、通常、3~30重量%の範囲、好ましくは、10~30 重量%の範囲で用いられる。消しゴムにおけ 可塑剤の割合が3重量%よりも少ないときは、 得られる消しゴムが硬く、消字する際のタッ チが悪く、また、消字性能も低い。しかし、 消しゴムにおける可塑剤の割合が30重量%より も多いときは、得られる消しゴムが柔らかす ぎて、使い勝手が悪い。

 研磨剤は、紙面上の筆跡を擦って消字す 際に、紙面及び筆跡を削って、消字を助け と共に、消しゴムの表面を摩耗脱落させて 消し屑を生じさせる作用を促進し、かくし 、紙面上への黒鉛等の汚れの付着を防止す 役割を担っている。

 このような研磨剤としては、例えば、炭 カルシウム、タルク、クレー、マイカ、水 化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸 マグネシウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛 酸化アルミニウム、酸化チタン、無水珪酸 ガラスフレーク、珪石等が用いられる。

 本発明において、研磨剤は、消しゴムに づいて、通常、10~40重量%の範囲で用いられ 。消しゴムにおける研磨剤の割合が10重量% りも少ないときは、得られる消しゴムが十 な消字性能をもたない。反面、消しゴムに ける研磨剤の割合が40重量%よりも多いとき 、消字に際して、紙面を必要以上に傷付け のみならず、消字性能を低くする。また、 し屑がまとまりにくい。

 本発明において、充填剤としては、球状 空微粒子が好ましく用いられる。球状中空 粒子には無機球状中空微粒子と有機球状中 微粒子が知られており、これらは単独で、 は組み合わせて用いられる。

 有機球状中空微粒子の具体例としては、 えば、フェノールバルーンや塩化ビニリデ バルーン等を挙げることができる。これら 有機球状中空微粒子は、例えば、ポリ塩化 ニリデン─アクリロニトリル共重合体、ア リロニトリル-アクリルエステル共重合体、 ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン- クリル共重合体等の樹脂からなる外壁を有 る平均粒径50μm程度の球状中空微粒子である 。

 無機球状中空微粒子としては、ガラスバ ーン、シラスバルーン、シリカバルーン等 好ましく用いられる。このような無機球状 空微粒子は、通常、数μm乃至数十μm程度の 空の球体である。

 本発明によれば、球状中空微粒子は、消 ゴムに基づいて、5~20重量%の範囲で用いら 、これによって、消字に際して、紙面と消 ゴムとの間の摩擦抵抗を低減して、軽い擦 にて、即ち、軽いタッチにて、消字するこ ができる。消しゴムにおける無機球状中空 粒子の割合が5重量%よりも少ないときは、上 記効果を得ることができない。しかし、消し ゴムにおける無機球状中空微粒子の割合が20 量%よりも多いときは、消字に際して、筆跡 を擦ったときに、消しゴムが割れやすい欠点 を有する。

 本発明においては、上述したように、消 に際して、紙面と消しゴムとの間の摩擦抵 を低減する効果にすぐれる点から、特に、 機球状中空微粒子が好ましく用いられる。

 本発明による消しゴムは、その製造方法に いて、特に限定されるものではないが、通 、好ましくは、反応容器中、それぞれ前記 定量の可塑剤と研磨剤と充填剤とポリオー を含む混合物に常温下又は必要に応じて加 下に前記所定量のポリイソシアネートを溶 させ、得られた混合物を金型中に注入し、 熱下に上記ポリイソシアネートと上記ポリ ールとの反応を完了させ、得られた成形物 金型から取り出し、所要の形状に裁断する とによって得ることができる。
より詳細には、例えば、適宜の反応容器内に 前記所定量の可塑剤と研磨剤と充填剤と共に ポリオールを仕込み、常温又は必要に応じて 50~100℃の加熱下に攪拌して、均一な混合物と した後、50~100℃に加熱する。この混合物の温 度が安定した後、これに前記所定量のポリイ ソシアネートを加え、10分乃至1時間程度攪拌 する。この後、このようにして獲られた混合 物を脱気し、金型中に注入し、110~150℃、好 しくは、115~130℃のオーブン中にて、限定さ るものではないが、30分乃至3時間程度加熱 、上記ポリイソシアネートと上記ポリオー との反応を完了させる。このようにして得 れた成形物を金型から取り出し、所要の形 に裁断すれば、本発明による消しゴムを得 。

 ポリイソシアネートとポリオールとの反 に際しては、これを促進するために、必要 応じて、例えば、トリエチレンジアミンや N,N’-ジメチルヘキサメチレンジアミン、N,N ’-ジメチルブタンジアミン等の第3級アミン や、オクチル酸鉛、ラウリル酸ジブチルス 等の有機金属化合物等、従来、知られてい ウレタン化触媒を用いてもよい。

 更に、本発明による消しゴムには、必要 応じて、着色剤、難燃剤等の添加剤を含有 せてもよく、また、得られる消しゴムの耐 性や安定性を向上させるために、熱安定剤 酸化防止剤、紫外線吸収剤等を適宜に含有 せてもよい。

 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが 本発明はこれら実施例によって何ら限定さ るものではない。
実施例1~22及び比較例1~9
(消しゴムの製造)
 前述した方法に従って、表1~3に示す原料を いて、それぞれの消しゴムを製造した。表1 ~3において、各原料の量は重量部である。ま 、表1~3に示す各原料は次のとおりである。
ひまし油:豊国製油(株)製工業用1号ひまし油( 和滴定法による水酸基価161mgKOH/g)
硬化ひまし油:伊藤製油(株)製ヒマシ硬化油( 和滴定法による水酸基価160mgKOH/g)
可塑剤1:大八化学工業(株)製リン酸トリクレ ル
可塑剤2:新日本理化(株)製サンソサイザー(ア ピン酸ジイソノニル)
可塑剤3:旭化成ファインケム(株)製アセチル エン酸トリブチル
可塑剤4:Lanxess (株)製アルキル基の炭素原子 10~21のアルキルスルホン酸フェニル「Mesamoll II」
 可塑剤5:DIC(株)製4,5-エポキシ-1,2-シクロヘキ サンカルボン酸ビス(2-エチルヘキシル)「モ サイザーW-150」
 可塑剤6:DIC(株)製ジアルキレングリコールベ ンゾエート「モノサイザーPB-3A」
 可塑剤7:DIC(株)製トリメリット酸トリス(2-エ チルヘキシル)「モノサイザーW-705」
 可塑剤8:伊藤製油(株)製メチルアセチルリシ ノレート「リックサイザーC-101」
 可塑剤9:伊藤製油(株)製ブチルアセチルリシ ノレート「リックサイザーC-401」
研磨剤:丸釜釜戸陶料(株)製雪印珪石特級4号
充填剤:富士シリシア化学(株)製フジバルーン S-35(ガラスバルーン)
着色剤:堺化学工業(株)製酸化チタン「R-25」
 ポリイソシアネート1:日本ポリウレタン工 (株)製2,4-トリレンジイソシアネート80%/2,6-ト リレンジイソシアネート20%の混合物「コロネ ートT-80」
 ポリイソシアネート2:日本ポリウレタン工 (株)製ポリメチレンポリフェニルポリイソシ アネート「ミリオネートMR-100」
 ポリイソシアネート3:住化バイエルウレタ (株)製トリレンジイソシアネート付加体「ス ミジュールL-75」(固形分濃度75%の酢酸エチル 液)
 ポリイソシアネート4:日本ポリウレタン工 (株)製ヘキサメチレンジイソシアネート3量 (イソシアヌレート)「コロネートHX」
 ポリイソシアネート5:日本ポリウレタン工 (株)製ヘキサメチレンジイソシアネート)「HD I」
 ポリイソシアネート6:住化バイエルウレタ (株)製イソホロンジイソシアネート「デスモ ジュールI」
反応物の成形性
 消しゴムの製造において、ポリオールとポ イソシアネートとの反応によって得られた 応物の成形性を調べた。反応物を固形化物 して得ることができ、その固形化物が消し ムとしての機能を有するときをAとし、反応 物は辛うじて固形化したが、柔らか過ぎて、 消しゴムのとしての機能を有しないときをB した。得られた反応物が固形化せず、流動 を有するときをCとした。
消しゴムの性能評価
 原稿用紙に鉛筆にて筆記し、その筆跡をそ ぞれの消しゴムにて擦って、それぞれにつ て、消字性能と消字の際の感触を調べた。
(消字性能)
よく消字することができるときをAとし、消 することはできるが、やや強く擦ることを 要とするときをBとし、複数回にわたって擦 ても、消字することができないときをCとし た。
(消字の際の感触)
軽く擦ることによって、即ち、軽いタッチに よって、よく消字することができるときをA し、消字することはできるが、ややタッチ 重いときをBとし、タッチが重く、消字によ て紙面が撓むときをCとした。
結果を表1、表2及び表3に示す。

 本発明による消しゴムは、消字性能にすぐ るのみならず、軽いタッチで筆跡を擦るこ によって消字することができる。但し、実 例3では、ポリイソシアネートとしてトリレ ンジイソシアネート付加体を用いたので、実 施例1で得られた消しゴムよりも幾分、硬く また、実施例4では、ポリイソシアネートと てヘキサメチレンイジイソシアネート3量体 (イソシアヌレート)を用いたので、実施例5で 得られた消しゴムよりも幾分、硬く、そのた め、いずれも、その分、消字性能が幾分、劣 ることとなったとみられる。
これに対して、比較例1の消しゴムは、用い ポリイソシアネート量が少なすぎて、固形 物を得ることができない。反対に、比較例2 おいては、用いたポリイソシアネート量が すぎて、固形化物を得ることができない。
比較例3においては、用いたポリオール量が すぎ、そのために、研磨剤や充填剤の割合 少なすぎて、固形化物が得られるものの、 れは殆ど消字性能をもたない。比較例4によ 消しゴムは研磨剤を含まず、消字性能に劣 。比較例5による消しゴムは充填剤を含まず 、消字の際に比較的強く擦らなければ、消字 することができない。比較例6による消しゴ は、充填剤の割合が高すぎて、紙面が撓む どに強く擦れば消字することができるが、 ッチが悪い。

 比較例7による消しゴムは、可塑剤量が多 すぎるため、柔らか過ぎて、使いかってが悪 い。比較例8は可塑剤を含まず、消字する際 感触が悪い。比較例9は、用いたポリイソシ ネートとポリオールの量が共に少なすぎて 辛うじて固形化物を得ることができたもの 、柔らかすぎて、消しゴムとしての機能を たない。