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Title:
EXCAVATION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/019999
Kind Code:
A1
Abstract:
An excavation device in which, even if an engagement pin is pushed in an insertion/removal direction by an impact during excavation, the engagement pin is firmly fixed so as not to move. The excavation device (10) has a tool body (20) having an installation hole (32) and also has an installation member (40). The installation member (40) has an installation shaft (45) inserted into the installation hole (32) and also has a groove (46) formed in the outer peripheral surface of the installation shaft (45) so as to cross the direction of extension of the installation shaft (45). In the tool body (40) is formed a pin hole (33) extending in the direction crossing the direction of extension of the installation hole (32), with a part of the pin hole (33) penetrating the installation hole (32). The engagement pin (56) engaging with the groove (46) in the installation shaft (45) that is inserted in the installation hole (32) is inserted in the pin hole (33). At an opening of the pin hole (33), there are arranged a fixation member (50) and an engagement section (57). The fixation member (50) is a rigid body and makes contact with an end surface of the engagement pin (56) to fix it. The engagement section (57) fixes the fixation member (50) by engaging it in the direction of extension of the pin hole (33).

Inventors:
NAKAMURA KAZUYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/063499
Publication Date:
February 12, 2009
Filing Date:
July 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI MATERIALS CORP (JP)
NAKAMURA KAZUYOSHI (JP)
International Classes:
E21B17/04; E21B10/32
Foreign References:
JPH10184260A1998-07-14
JP2004211492A2004-07-29
JP2006283516A2006-10-19
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Claims:
 掘削機械の先端側に装着され、取付孔部を備えた工具本体と、この工具本体に着脱可能に装着される取付部材と、を有する掘削工具において、
 前記取付部材には、前記取付孔部に挿入される取付軸部が設けられ、該取付軸部の外周面には、前記取付軸部の延在方向に交差する凹溝が形成され、
 前記工具本体には、前記取付孔部の延在方向に交差する方向に延びて一部が前記取付孔部を貫通するピン孔が形成され、該ピン孔には、前記取付孔部に挿入された取付軸部の前記凹溝に係合する係止ピンが挿入されており、
 前記ピン孔の開口部には、剛性体からなり、前記係止ピンの端面に当接して固定する固定部材と、この固定部材を前記ピン孔の延在方向に係止して固定する係止部とが設けられていることを特徴とする掘削工具。
 前記工具本体には、前記固定部材と前記係止部との係合状態を維持する補助部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の掘削工具。
 前記補助部材が弾性材で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の掘削工具。
 前記工具本体には、前記固定部材がスライド移動されるスライド溝が形成され、該スライド溝の一端に前記ピン孔が開口されるとともに前記係止部が形成され、前記スライド溝の他端に前記固定部材の装入部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の掘削工具。
 前記工具本体が中心軸回りに回転されるデバイスとされ、このデバイスの先端に開口するように前記取付孔部が形成され、
 前記取付部材が、硬質材料からなるチップが固定されたビット掘削部を有するビットヘッドとされ、前記ビット掘削部に前記取付軸部が連設され、該取付軸部の外周面には、前記取付軸部の延在方向に交差するとともに周方向に沿って延びる凹溝が形成され、
 前記デバイスが一方向に回転した際に前記ビットヘッドが前記回転軸回りに回転して外方に張り出し、かつ、前記デバイスが他方向に回転した際に前記ビットヘッドが前記回転軸回りに回転して前記ビットヘッドが内方に後退する構成とされていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の掘削工具。
Description:
掘削工具

 本発明は、アンカーの各種工事、各種さく 工事、あるいは各種基礎杭孔工事等におい 、地盤や土砂を掘削する際に用いられる掘 工具に関するものである。

 一般に、地盤や土砂を掘削する掘削工具と て、中心軸回りに回転されるデバイスと、 記中心軸から偏心した回転軸回りに回転自 とされたビットヘッドとを備え、前記デバ スが一方向に回転した際に、前記ビットヘ ドが径方向外方に張り出し、かつ、前記デ イスが他方向に回転した際に、前記ビット ッドが径方向内方に後退するように構成さ た、いわゆる拡径式の掘削工具が提供され いる(例えば、特許文献1参照)。

 詳述すると、デバイスの先端面に開口して 記中心軸に平行に延びる取付孔部が、前記 心軸から偏心した位置に穿設されており、 の取付孔部には、デバイスの外周面に開口 て取付孔部の内周面の一部を貫通するピン が形成され、このピン孔に係止ピンが配設 れている。

 ビッドヘッドは、超硬合金等の硬質材料か なるチップが固定されたビット掘削部と、 のビット掘削部に連設して前記取付孔部へ 挿入される取付軸部とを備えており、取付 部の外周面には、前記係止ピンと係合する 溝が形成されている。

 ビットヘッドの取付軸部がデバイスの取付 部に挿入されるとともに、デバイスの外周 からピン孔に係止ピンが挿入され、係止ピ と取付軸部の凹溝とが係合される。これに り、ビットヘッドは回転軸の先端側に抜け めされる。また、ビッドヘッドは、凹溝の 面と係止ピンの外周面とが摺動することで 取付孔部(及び取付軸部)の軸線を回転軸と て回動することが可能な構成とされている

 このような掘削工具においては、掘削を行 場合には、デバイスを一方向(順方向)に回 させ、回転により生じるデバイス及びビッ ヘッドと被掘削物(山地や地盤等)又はケーシ ングトップとの摩擦力によってビットヘッド を径方向外方に張り出し、掘削孔を形成する 。そして、掘削孔の形成が終了したら、デバ イスを他方向(逆方向)に回転させて被切削物 はケーシングトップとの摩擦力によってビ トヘッドを径方向内方に後退させ、掘削孔 通じて掘削工具を回収する。

 ここで、係止ピンが抜け落ちた場合には、 ットヘッドがデバイスから抜け落ちて掘削 の内部に残存してしまい、掘削工事を中断 たり、中止して再度掘削したりすることに る。したがって、係止ピンがデバイスから け落ちることがないように抜け止め手段を ける必要がある。

 このような係止ピンの抜け止め手段として 例えば特許文献2~4に開示されているように 弾性部材を用いたものが提案されている。

特開平05-065787号公報

特開平06-074222号公報

特開平08-295268号公報

特開平08-295269号公報

 ところで、前述の掘削工具に設けられた係 ピンに、特許文献2~4に開示された抜け止め 段を採用した場合、掘削時の衝撃や反発に って係止ピンが弾性部材を押圧して弾性変 させてしまうため、係止ピンを強固に固定 ることができなくなるおそれがあった。ま 、ビットヘッドが回転軸回りに回転させら たときに、ビットヘッドの取付軸部と係止 ンとが接触していると、係止ピンが挿抜方 に押し出されてしまう問題があった。

 この発明は、前述した事情に鑑みてなされ ものであって、掘削時の衝撃や係止ピンが 抜方向に押し出されるような場合でも、係 ピンが移動しないように係止ピンを強固に 定することが可能な掘削工具を提供するこ を目的とする。

 このような課題を解決して、前記目的を達 するために、本発明の掘削工具は、掘削機 の先端側に装着され、取付孔部を備えた工 本体と、この工具本体に着脱可能に装着さ る取付部材と、を有する掘削工具において 前記取付部材には、前記取付孔部に挿入さ る取付軸部が設けられ、該取付軸部の外周 には、前記取付軸部の延在方向に交差する 溝が形成され、前記工具本体には、前記取 孔部の延在方向に交差する方向に延びて一 が前記取付孔部を貫通するピン孔が形成さ 、該ピン孔には、前記取付孔部に挿入され 取付軸部の前記凹溝に係合する係止ピンが 入されており、前記ピン孔の開口部には、 性体からなり、前記係止ピンの端面に当接 て固定する固定部材と、この固定部材を前 ピン孔の延在方向に係止して固定する係止 とが設けられていることを特徴としている

 この構成の掘削工具においては、工具本体 形成されたピン孔の開口部に、剛性体から り、係止ピンの端面に当接して係止ピンを 定する固定部材が配設されているので、掘 時の衝撃等によって固定部材が大きく弾性 形することがなく、係止ピンを強固に固定 ることが可能となる。また、この固定部材 、ピン孔の延在方向(係止ピンの挿抜方向) 係止して固定する係止部が設けられている で、係止ピンが挿抜方向に向けて移動する とが防止され、係止ピンの抜け落ちを確実 防止できる。

 ここで、前記工具本体に、前記固定部材と 記係止部との係合状態を維持する補助部材 配設してもよい。

 この場合、補助部材によって固定部材と係 部との係合状態が維持されることになり、 削時の衝撃等によって固定部材が係止部か 外れてしまうことを防止でき、係止ピンの け落ちを確実に防止することができる。

 また、前記補助部材を弾性材で構成しても い。

 この場合、弾性材の弾性力を利用して固定 材と係止部との係合状態を維持させること 可能となり、固定部材の移動を防止できる なお、弾性材で構成された補助部材には、 止ピンが直接接触することがないため、係 ピンからの押圧力によって補助部材が弾性 形することはなく、係止ピンを強固に固定 ることができる。

 さらに、前記工具本体に、前記固定部材が ライド移動されるスライド溝を形成し、該 ライド溝の一端に前記ピン孔を開口させる ともに前記係止部を形成し、前記スライド の他端に前記固定部材の装入部を設けても い。

 この場合、スライド溝の他端側に設けられ 装入部から固定部材をスライド溝内に装入 、固定部材をスライド溝の一端側に向けて 動させることで、固定部材をピン孔の開口 に配設するとともに係止部によって係止し 固定することができる。よって、簡単な操 で固定部材を配設して、係止ピンを強固に 定することが可能となる。

 また、前記工具本体を中心軸回りに回転さ るデバイスとし、このデバイスの先端に開 するように前記取付孔部を形成し、前記取 部材を硬質材料からなるチップが固定され ビット掘削部を有するビットヘッドとし、 記ビット掘削部に前記取付軸部を連設し、 取付軸部の外周面に、前記取付軸部の延在 向に交差するとともに周方向に沿って延び 凹溝を形成し、前記デバイスを一方向に回 した際に前記ビットヘッドが前記回転軸回 に回転して外方に張り出し、かつ、前記デ イスを他方向に回転した際に前記ビットヘ ドが前記回転軸回りに回転して前記ビット ッドが内方に後退する構成としてもよい。

 この場合、いわゆる拡径式の掘削工具にお て、ビットヘッドを係止する係止ピンを強 に固定することが可能となる。

 本発明によれば、掘削時の衝撃や係止ピン 挿抜方向に押し出されるような場合でも、 止ピンが移動しないように係止ピンを強固 固定することが可能な掘削工具を提供する とができる。

本発明の第1の実施形態である掘削工具 の側面部分断面図である。 図1に示す掘削工具の拡径状態を示す正 面図である。 図1に示す掘削工具の縮径状態を示す正 面図である。 図1におけるX-X断面図である。 図4におけるY-Y断面図である。 図5におけるZ方向矢視図である。 図1に示す掘削工具に備えられた固定部 材の上面図である。 図7に示す固定部材の側面断面図である 。 図1に示す掘削工具に備えられた補助部 材の上面図である。 図9に示す補助部材の側面断面図であ 。 図1に示す掘削工具における係止ピン 固定方法を示す説明図である。 図1に示す掘削工具における係止ピン 固定方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態である掘削工 の側面部分断面図である。 図13に示す掘削工具の拡径状態を示す 面図である。 図13に示す掘削工具の縮径状態を示す 面図である。 補助部材の他の例を示す説明図である 。 図16におけるZ方向矢視図である。 補助部材の他の例を示す説明図である 。 図18におけるZ方向矢視図である。 本発明の他の実施形態である掘削工具 の側面部分断面図である。 図20に示す掘削工具の拡径状態を示す 面図である。 本発明の他の実施形態である掘削工具 の側面部分断面図である。 図22に示す掘削工具の拡径状態を示す 面図である。 本発明の他の実施形態である掘削工具 の側面部分断面図である。 図24におけるA-A断面図である。 図24におけるB-B断面図である。

符号の説明

 10、110、410、510、610 掘削工具
 20、120 デバイス(工具本体)
 32、132、432、532、661、662 取付孔部
 33、133 ピン孔
 34、134、234、334 スライド溝
 35、135、235 装入凹部(装入部)
 37、137 係止溝部(係止部)
 40、140、440、540、640 ビットヘッド(取付部 )
 41、141 ビット掘削部
 45、145 取付軸部
 46、146 凹溝
 50、150、250、350、450、550、650 固定部材
 53、153、253、353 補助部材
 56、156、456、556、656 係止ピン
 660 工具本体

 以下に、本発明の第1の実施形態である掘削 工具について添付した図面を参照して説明す る。

 この掘削工具10は、図1に示すように、中心 Oに沿って延びる概略多段円柱状をなすデバ イス20と、このデバイス20の先端側(図1、図5 おいて左側)に着脱可能に装着されたビット ッド40と、デバイス20の外周側に嵌合された ケーシングトップ11と、ケーシングトップ11 後端側に接続されたケーシングパイプ13とを 備えている。

 ケーシングトップ11は、概略円筒状をなし おり、デバイス20の外周側に嵌合される構成 とされており、デバイス20から打撃を受けて 進力を与えられるものである。ケーシング ップ11の後端側部分は、外径が一段小さく れており、ケーシングパイプ13の接続部12と れている。

 ケーシングパイプ13は、円筒状をなし、そ 外径がケーシングトップ11と同一とされ、内 径がケーシングトップ11の接続部12の外径と 同一とされている。このケーシングパイプ13 は、ケーシングトップ11の接続部12に嵌合さ た状態で、先端部がケーシングトップ11に溶 接されている。

 デバイス20は、先端側に位置するデバイス 体21と、デバイス本体21の後端側に連なり径 向外方に張り出した大径部22と、大径部22の 後端側に連なり大きく径方向内方に後退した 小径部23と、を有している。なお、デバイス 体21、大径部22及び小径部23は一体に成形さ ている。小径部23は、図示しない打撃力付 機構(エアハンマ)に接続されるとともに、図 示しない回転駆動機構によって回転される構 成とされている。このデバイス20は、中心軸O 回りに回転されるとともに、中心軸O方向に 撃力を受けるものである。

 大径部22の外径は、ケーシングパイプ13の内 径と略同一とされている。また、デバイス本 体21の外周側にケーシングトップ11が嵌合さ 、大径部22の先端面がケーシングトップ11の 端面に当接させられている。こうして、ケ シングトップ11は、大径部22を介して打撃を 受けて推進力を与えられるように構成されて いる。

 また、デバイス20の内部には、中心線Oに沿 て延びる流体供給路24が、小径部23の後端面 に開口してデバイス本体21にまで達するよう 設けられている。この流体供給路24の先端 分には、中心線Oに直交する方向(径方向外方 )に向けて延びる連絡路25が連設され、この連 絡路25から中心線Oに平行に延びて後述する取 付孔部32の底面に開口する連通孔26が形成さ ている。

 さらに、流体供給路24の先端部分には、先 側に向かうにしたがい漸次径方向外方に向 う流体吐出孔27が連設されている。

 デバイス本体21の先端面には、後端側及び 方向内方に向けて凹む収容凹部30が設けられ ている。本実施形態では、先端面視して図2 び図3に示すように、2つの収容凹部30が中心 Oに対して点対称となるように設けられてい る。これにより、デバイス本体21の先端面の ち、収容凹部30以外の部分は、先端面視し 概略H字状をなし、先端側に向けて突出する とになる。この概略H字状をなす部分には、 超硬合金等の硬質材料で構成されたチップ15 複数植設されており、被掘削物を掘削する バイス掘削部29とされている。

 詳述すると、デバイス掘削部29は、デバイ 本体21の外周面に沿って延びる一対の外周掘 削部29Aと、中心軸Oを通過するとともに一対 外周掘削部29Aを連絡する中央掘削部29Bとを えている。中央掘削部29Bは、中心軸Oに直交 るように延在し、5つのチップ15が、それぞ のチップ15の中心軸Oからの径方向距離が互 に異なるように配列されている。また、外 掘削部29Aは、径方向外方に向かうにしたが 漸次後端側へと後退するように僅かに中央 削部29Bに対して傾斜しており、周方向に沿 て6つのチップ15が配列されている。

 また、収容凹部30の先端側を向く底面のう 、回転方向R1前方側部分には、径方向外側に 向かうにしたがい漸次後端側に向けて後退す る傾斜面部31がそれぞれ形成されている。こ 傾斜面部31には、前述した流体吐出孔27が開 口させられている。また、この傾斜面部31の 方向外方端に連なるデバイス20の側面には 図1から図3に示すように、径方向内方に向け て一段凹むとともに中心軸Oに平行に延びる 欠溝28が形成されている。

 収容凹部30の先端側を向く底面のうち、回 方向R1後方側には、図2及び図3に示すように 心軸Oから偏心するとともに中心軸Oに対し 点対称となり、かつ、図1に示すように中心 Oと平行に延びる2つの回転軸P1、P2に沿って れぞれ延びる2つの取付孔部32が形成されて る。

 そして、デバイス本体21には、中心軸O及び 転軸P1、P2に直交する方向に延びて、2つの 付孔部32に貫通するピン孔33が形成されてい 。このピン孔33は、中心軸Oに直交する断面 おいて図4に示すように、中心軸Oを通過す とともに、2つの取付孔部32の内周面の一部 貫通するように設けられている。つまり、 のピン孔33は、デバイス20の径方向に延びる うに構成されているのである。

 ピン孔33の一端側(図1及び図5において下側) 分は、一段小径とされている。また、ピン 33の他端側(図1及び図5において上側)の開口 には、図1及び図5に示すように、ピン孔33の 延在方向に直交する方向に延びる(中心軸Oに 行に延びる)スライド溝34が形成されている

 スライド溝34の中心軸O方向後端側には、図5 及び図6に示すように、デバイス本体21の外周 面に開口して断面円形をなす装入凹部35が形 されている。装入凹部35は、底部と内周面 の間にリング状溝36が形成されている。

 また、装入凹部35の中心軸O方向先端側には 装入凹部35の直径よりも小さな幅で延びる 止溝部37が設けられている。本実施形態では 、図6に示すように、係止溝部37は装入凹部35 向けて開口したU字状をなしている。

 そして、スライド溝34の中心軸O先端側に、 ン孔33の開口部が配設されている。

 次に、ビットヘッド40について説明する。

 ビットヘッド40は、図1から図3に示すように 、超硬合金等の硬質材料で構成されたチップ 15が複数植設されたビット掘削部41と、この ット掘削部41の後端側に向けて延びる概略円 柱状をなす取付軸部45とを備えている。

 ビット掘削部41は、取付軸部45の先端側に連 設され、取付軸部45の軸線に対して直交する 向に延在する平面部42と、この平面部42に連 なるテーパ部43と、テーパ部43よりも一段後 側に後退した段部44と、を備えている。なお 、本実施形態では、図2及び図3に示すように 平面部42に3つのチップ15が植設され、テー 部43に2つのチップ15が植設され、段部44に3つ のチップ15が一列に植設されている。

 取付軸部45は、デバイス20の先端面に開口し た取付孔部32に嵌入される構成とされており 取付軸部45の軸線が回転軸P1、P2とそれぞれ 致することになる。この取付軸部45には、 線(回転軸P1、P2)に対して直交するとともに 付軸部45の周面に沿った凹溝46が形成されて る。本実施形態では、図2から図4に示すよ に、凹溝46は、取付軸部45の外周面の一部に 成され、取付軸部45の軸線(回転軸P1、P2)方 から見て概略L字状をなしている。なお、こ 凹溝46は、取付軸部45の軸線(回転軸P1、P2)方 向から見てビット掘削部41のテーパ部43及び 部44が設けられた側とは反対側に形成されて いる。

 次に、スライド溝34に配設される固定部材50 と、補助部材53について説明する。

 固定部材50は、図7及び図8に示すように、フ ランジ部51を備えた円板状をなしている。こ 固定部材50は、容易に弾性変形することが いように鋼材等の剛性体から構成されてい 。フランジ部51の外径は、スライド溝34の装 凹部35の直径よりも小さく、かつ、係止溝 37の溝幅よりも大きく設定されている。

 補助部材53は、図9及び図10に示すように、 略円板状をなし、合成ゴム等の弾性部材で 成されている。補助部材53の一端は、テーパ 状に形成されるとともに径方向外方へと突出 した爪部54が形成されている。

 次に、ビットヘッド40とデバイス20との連結 方法について、図11、図12を参照にして説明 る。

 まず、デバイス20の先端面に開口した取付 部32に、ビットヘッド40の取付軸部45を挿入 る。このとき、取付孔部32の一部を貫通した ピン孔33部分と取付軸部45の外周面に形成さ た凹溝46とが対向するように、ビットヘッド 40を配置する。

 この状態で、スライド溝34に開口されたピ 孔33に、円柱状をなす係止ピン56を挿入する( 図11(a)、図12(b))。すると、係止ピン56は、中 軸Oと直交して2つの取付孔部32に貫通するよ に配置される。

 スライド溝34の装入凹部35から、固定部材50 フランジ部51が径方向内方に向くようにし 、スライド溝34内へと装入し、係止溝部37へ スライド移動させる(図11(b)、図12(c))。こう て、係止ピン56の端面に固定部材50が当接さ れるとともに、フランジ部51が係止溝部37に ってピン孔33の延在方向に係合し、固定部材 50が固定される。

 そして、装入凹部35に、弾性変形可能な補 部材53が圧入される(図11(c)(d)、図12(d))。この とき、補助部材53に設けられた爪部54が装入 部35の内周面に形成されたリング状溝36に係 して補助部材53が固定される。また、補助 材53の外周面が固定部材50の外周面を押圧す ことになり、固定部材50がスライド溝34内を 移動することが防止される。

 このようにして、デバイス20とビットヘッ 40とが連結される。ビットヘッド40は、取付 部45の外周面に形成された凹溝46が、係止ピ ン56によって係止されることで回転軸P1、P2方 向先端側には、抜け止めされる。

 このように構成された掘削工具10において 、デバイス20を回転駆動手段によって、図2 び図3に示す回転方向R1へと回転させること 、被掘削物又はケーシングトップとの摩擦 によってビットヘッド40が回転軸P1、P2回り 回転して、ビットヘッド40のテーパ部43及び 部44が径方向外方へと突出される。

 一方、デバイス20を回転駆動手段によって 図2及び図3に示す回転方向R2へと回転させる とで、被掘削物又はケーシングトップとの 擦力によってビットヘッド40が回転軸P1、P2 りに回転して、ビットヘッド40がデバイス20 の先端面に形成された収容凹部30へと収容さ る。

 この掘削工具10は、掘削機械(図示なし)に備 えられた打撃装置によって駆動され、掘削工 具10に回転力、打撃力及び推力が伝達され、 削工具10の先端に形成されたデバイス掘削 29及びビットヘッド40によって岩盤等の被掘 物を破壊して掘削するものである。この掘 作業においては、流体供給路24からエア等 流体が吐出され、被掘削物を破壊して生成 れた掘削屑を切欠溝28を介して掘削工具10の 端側へと排出する。

 掘削時には、デバイス20を回転方向R1に回転 させることで、ビットヘッド40を径方向外方 と突出させて径の大きな掘削孔を形成する ともに、ケーシングトップ11に推力を与え ケーシングパイプ13を埋設していく。

 掘削孔の形成が終了したら、デバイス20を 転方向R2に回転させることで、ビットヘッド 40を収容凹部30内へと収容し、掘削工具10をケ ーシングパイプ13の内径よりも小さくする。 の状態で掘削工具10を引き抜くことで、埋 したケーシングパイプ13の内部を通じて掘削 工具10を回収する。

 本実施形態である掘削工具10においては、 バイス20とビットヘッド40とを係止する係止 ン56が挿入されるピン孔33の開口部に、鋼材 等の剛性体からなる固定部材50が配設され、 の固定部材50が係止ピン56の端面に当接され ているので、掘削時の衝撃等によって固定部 材50が大きく弾性変形することがなく、係止 ン56を強固に固定することが可能となる。 た、この固定部材50を、ピン孔33の延在方向( 係止ピン56の挿入方向)に係止して固定する係 止溝部37が設けられているので、係止ピン56 ピン孔33の延在方向(係止ピン56の挿入方向) 向けて移動することが防止され、係止ピン56 の抜け落ちを確実に防止できる。

 さらに、固定部材50と係止溝部37との係合状 態を維持する補助部材53が配設されているの 、掘削時の衝撃等によって固定部材50が係 溝部37から外れてしまうことを防止でき、係 止ピン56の抜け落ちを確実に防止することが きる。また、補助部材53が弾性材で構成さ ているので、弾性材の弾性力を利用して固 部材50と係止溝部37との係合状態を維持させ ことが可能となり、固定部材50の位置ずれ 防止できる。なお、弾性材で構成された補 部材53には、係止ピン56が直接接触すること ないため、係止ピン56からの押圧力によっ 補助部材53が弾性変形することはなく、係止 ピン56を強固に固定することができる。

 また、デバイス20の外周面に、固定部材50が スライド移動されるスライド溝34が形成され スライド溝34の後端側に固定部材50をスライ ド溝34内部に装入するための装入凹部35が形 され、この装入凹部35の先端側に係止溝部37 形成されているので、装入凹部35から固定 材50をスライド溝34内に装入し、固定部材50 スライド移動させることで、固定部材50をピ ン孔33の開口部に配設するとともに係止溝部3 7によって係止して固定することができる。 って、簡単な操作で固定部材50を配設して、 係止ピン56を強固に固定することができる。

 次に、本発明の第2の実施形態である掘削工 具について説明する。図13から図15に、本発 の第2の実施形態である掘削工具を示す。

 この第2の実施形態である掘削工具110におい ては、デバイス120の先端に3つのビットヘッ 140が着脱可能に装着されている。

 デバイス本体121の先端面には、先端面視し 図14及び図15に示すように、3つの収容凹部13 0が中心軸Oに対して点対称に形成されている

 また、収容凹部130の先端側を向く底面のう 、回転方向R1前方側部分には、径方向外方 向かうにしたがい漸次後端側に向けて後退 る傾斜面部131がそれぞれ形成されている。 の傾斜面部131には、前述した流体吐出孔127 開口させられている。この傾斜面部131の径 向外方端に連なるデバイス120の側面には、 方向内方に向けて一段凹むとともに中心軸O 平行に延びる切欠溝128が形成されている。

 さらに、本実施形態では、流体供給孔124が 述する取付孔部132の底面よりも先端側にま 延びるように形成されており、この流体供 孔124に連設され、傾斜面部131に開口する流 吐出孔127が設けられている。

 収容凹部130の先端側を向く底面のうち、回 方向R1後方側には、図14及び図15に示すよう 中心軸Oから偏心するとともに中心軸Oに対 て点対称となり、かつ、図13に示すように中 心軸Oと平行に延びる3つの回転軸P1、P2、P3に ってそれぞれ延びる3つの取付孔部132が形成 されている。

 そして、これらの取付孔部132には、それぞ 回転軸P1、P2、P3に直交する方向に延びて取 孔部132に貫通するピン孔133がぞれぞれに形 されている。なお、このピン孔133は、デバ ス120の径方向に延びるように構成されてい 。

 これらピン孔133の開口部には、ピン孔133の 在方向に直交する方向に延びる(中心軸Oに 行に延びる)スライド溝134がそれぞれ形成さ ている。つまり、3つのスライド溝134が形成 されているのである。

 取付孔部132に装着されるビットヘッド140は 図13から図15に示すように、超硬合金等の硬 質材料で構成されたチップ115が複数植設され たビット掘削部141と、このビット掘削部141の 後端側に向けて延びる概略円柱状をなす取付 軸部145とを備えている。

 取付軸部145は、デバイス120の先端面に開口 た取付孔部132に嵌入される構成とされてお 、取付軸部145の軸線が回転軸P1、P2、P3とそ ぞれ一致することになる。この取付軸部145 は、軸線(回転軸P1、P2、P3)に対して直交す とともに取付軸部145の周面に沿った凹溝146 形成されている。

 デバイス120の先端面に開口した3つの取付孔 部132に、それぞれビットヘッド140の取付軸部 145が挿入され、スライド溝134にそれぞれ開口 された3つのピン孔133に、円柱状をなす3つの 止ピン156がそれぞれ挿入される。

 スライド溝134の装入凹部135から、固定部材1 50を、フランジ部151が径方向内方に向くよう してスライド溝134内へと装入し、係止溝部1 37へとスライド移動させ、係止ピン156の端面 固定部材150を当接させるとともに、フラン 部151を係止溝部137に係合させる。

 そして、装入凹部135に、弾性変形可能な補 部材153を圧入し、固定部材150がスライド溝1 34内を移動しないように固定する。

 このように構成された掘削工具110において 、デバイス120を回転駆動手段によって、図1 4及び図15に示す回転方向R1へと回転させるこ で、被掘削物又はケーシングトップとの摩 力によってビットヘッド140が回転軸P1、P2、 P3回りに回転して、ビット掘削部141が径方向 方へと突出される。

 一方、デバイス120を回転駆動手段によって 図14及び図15に示す回転方向R2へと回転させ ことで、被掘削物又はケーシングトップと 摩擦力によってビットヘッド140が回転軸P1 P2、P3回りに回転して、ビット掘削部141がデ イス120の先端面に形成された収容凹部130へ 収容される。

 このような構成とされた本実施形態である 削工具110においては、3つのビットヘッド140 を備えており、例えば大径の掘削孔を掘削す る場合でも、径方向外方部分でのチップ115の 数を確保して効率的に掘削を行うことができ る。

 また、流体供給孔127がデバイス本体121の先 側にまで延びるように形成されているので エア等の流体を確実に掘削孔の内部へと吐 することで掘削屑の排出を促進してスムー に掘削作業を進めることができる。

 以上、本発明の実施形態である掘削工具に いて説明したが、本発明はこれに限定され ことはなく、その発明の技術的思想を逸脱 ない範囲で適宜変更可能である。

 デバイス掘削部及びビット掘削部に植設さ るチップの個数や配置には、特に制限はな 、掘削条件等を考慮して適宜設定すること 好ましい。

 また、弾性材で構成された補助部材を装入 部に圧入するものとして説明したが、これ 限定されることはなく、他の構成の補助部 を用いても良い。例えば、図16及び図17に示 すように、スライド溝234に設けられた装入凹 部235に、固定部材250のフランジ部251に当接す るように当接部材257を装入するとともに、こ の当接部材257をいわゆるスナップリング258で 固定したものであってもよい。つまり、当接 部材257とスナップリング258とで補助部材253を 構成してもよい。

 また、例えば図18及び図19に示すように、ス ライド溝334に、スライド方向に交差する方向 に延びる貫通孔339を設け、この貫通孔339に固 定部材350のフランジ部351に当接するスプリン グピン(補助部材)353を挿入してもよい。

 さらに、デバイスの先端面にチップを植設 てデバイス掘削部を設けたものとして説明 たが、これに限定されることはなく、例え 、図20及び図21、図22及び図23に示すように チップ415、515をすべてビットヘッド440、540 植設したものであってもよい。

 また、本実施形態では、工具本体をデバイ とし、取付部材をビットヘッドとしたもの 説明したが、これに限定されることはなく 例えば、図24~図26に示すように、工具本体66 0の中心軸Oに沿って延びる取付孔部661に、取 部材としてパイロットビット670を着脱可能 装着し、工具本体660とパイロットビット670 の固定に係止ピン656及び固定部材650を利用 てもよい。さらに、工具本体660の後端側に けて開口する取付孔部662を設け、この取付 部662に装着する取付部材としてアダプタ680 着脱可能に装着し、工具本体660とアダプタ6 80との固定に係止ピン662及び固定部材650を利 してもよい。

 また、取付軸部及び取付孔部は、断面円形 限らず、図25に示すような正六角形等の断 多角形でもよく、係止ピンがこの多角形の に沿って取り付けられていてもよい。

 掘削時の衝撃や係止ピンが挿抜方向に押 出されるような場合でも、係止ピンが移動 ないように係止ピンを強固に固定すること 可能な掘削工具を提供することができる。