Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
FINDER DEVICE AND OPTICAL DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/102845
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS TO BE SOLVED] A finder device and an optical device are provided for making it possible to carry out a suitable super imposed display. [MEANS FOR SOLVING THE PROBLEMS] A finder device includes a lighting unit for generating illumination light; a scanning unit for scanning the light projected from the lighting unit in two dimensional directions to output display light; and an optical member having a first plane on which picked-up image light passing through an image picking-up optical system is incident, a second plane for reflecting the light incident on the first plane, and a third plane for reflecting the picked-up image light reflected by the second plane, wherein the scanning unit outputs the display light to a plane defined between the second and third planes of the optical member.

Inventors:
IRITA TAKESHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052970
Publication Date:
August 28, 2008
Filing Date:
February 21, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
NIKON CORP (JP)
IRITA TAKESHI (JP)
International Classes:
G03B17/20; G03B13/08; G09G3/02; G09G3/20; H04N5/225; H04N101/00
Foreign References:
JPH0572620A1993-03-26
JPH09236858A1997-09-09
JP2005249834A2005-09-15
JP2002182296A2002-06-26
JP2006259078A2006-09-28
JP2006106426A2006-04-20
JP2005121734A2005-05-12
JPH0915707A1997-01-17
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hitoshi et al. (2F Tokyodo Jinboucho 3rd Bldg., 1-17, Kandajinboucho 1-chome, Chiyoda-k, Tokyo 51, JP)
Download PDF:
Claims:
 照明光を発生させる照明部と、
 前記照明部から射出された前記照明光を2次元方向に走査して表示光を出力する走査部と、
 撮影光学系を透過した撮影光が入射する第1面と、前記第1面に入射した前記撮影光を反射する第2面と、前記第2面で反射した前記撮影光を反射する第3面とを有する光学部材とを含み、
 前記走査部は、前記光学部材の前記第2面と前記第3面との間の面に前記表示光を出力することを特徴とするファインダ装置。
 請求項1に記載されたファインダ装置であって、
 前記走査部は、前記光学部材の近傍に備えられることを特徴とするファインダ装置。
 請求項1又は請求項2に記載されたファインダ装置であって、
 前記第2面は、第1ダハ面と第2ダハ面とを有し、
 前記第1面に入射した前記撮影光は、前記第1ダハ面及び前記第2ダハ面の一方で反射し、前記第1ダハ面及び前記第2ダハ面の他方で反射した後、前記第3面で反射することを特徴とするファインダ装置。
 請求項1又は請求項2に記載されたファインダ装置であって、
 前記第3面は、前記第1ダハ面と第2ダハ面とを有し、
 前記第1面に入射した前記撮影光は、前記第1ダハ面及び前記第2ダハ面の一方で反射し、前記第1ダハ面及び前記第2ダハ面の他方で反射した後、前記第3面で反射することを特徴とするファインダ装置。
 請求項1から請求項4までの何れか1項に記載されたファインダ装置であって、
 前記光学部材は、前記第1面と平行に備えられ前記撮影光を透過させるとともに前記表示光を反射するダイクロイックミラーと、
 前記ダイクロイックミラーに対向して備えられたペンタプリズム又はペンタミラーとを含むことを特徴とするファインダ装置。
 請求項1から請求項5までの何れか1項に記載されたファインダ装置であって、
 前記照明部及び前記走査部を覆う筐体を有することを特徴とするファインダ装置。
 請求項6に記載されたファインダ装置であって、
 前記筐体は、前記光学部材に固定されていることを特徴とするファインダ装置。
 請求項6に記載されたファインダ装置であって、
 前記筐体は、撮影装置の金属部分に固定されていることを特徴とするファインダ装置。
 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載されたファインダ装置であって、
 前記光学部材の射出面から射出された前記撮影光が入射する接眼光学系を有することを特徴とするファインダ装置。
 請求項1から請求項9までの何れか1項に記載されたファインダ装置であって、
 前記表示光を、前記撮影光と重ね合わせる合成手段をさらに有することを特徴とするファインダ装置。
 請求項1から請求項10までの何れか1項に記載されたファインダ装置であって、波長選択性素子と接眼光学系を含み、前記撮影光と前記表示光が前記波長選択性素子を用いて合成され、前記接眼光学系へと至ることを特徴とするファインダ装置。
 請求項1から請求項11までの何れか1項に記載されたファインダ装置であって、
 前記表示光の色を切替える切替え部を備えることを特徴とするファインダ装置。
 請求項1から請求項12までの何れか1項に記載されたファインダ装置であって、
 前記光学部材は、第1の周波数以下の光をおよび第2の周波数以上の光を反射するとともに、前記第1の周波数より高く前記第2の周波数より低い周波数の光を透過する光学部品を含むことを特徴とするファインダ装置。
 請求項1から請求項13までの何れか1項に記載されたファインダ装置と、
 被写体の像を形成する撮影光学系と、
 前記撮影光学系による像を撮像する撮像部とを含むことを特徴とする光学機器。
 請求項14に記載された光学機器であって、
 ダイクロイックミラーと、ペンタプリズム又はペンタミラーと、接眼光学系とを有し、
 前記光学部材が、前記ダイクロイックミラーを含み、
 前記撮影光は、前記ダイクロイックミラーおよび、前記ペンタプリズム又は前記ペンタミラーを通り前記接眼光学系へ至り、
 前記表示光は、前記ダイクロイックミラーで反射され前記接眼光学系へ至り、
前記撮影光と前記表示光とが、前記ダイクロイックミラーを用いることにより合成されることを特徴とする光学機器。
 請求項14又は請求項15に記載された光学機器であって、
 前記撮影光を部分的に散乱もしくは遮蔽する手段をさらに有することを特徴とする光学機器。
 請求項14から請求項16までの何れか1項に記載された光学機器であって、
 透光性液晶表示板を有し、前記撮影光は、前記透光性液晶表示板を透過した後に、接眼光学系へ至ることを特徴とする光学機器。
 請求項14から請求項17までの何れか1項に記載された光学機器であって、
前記表示光の波長は、600nm以上であることを特徴とする光学機器。
 請求項14から請求項18までの何れか1項に記載された光学機器であって、
 前記撮影光学系を透過した前記撮影光を反射して前記光学部材に入射させるミラーと、
 前記ミラーの近傍に備えられ光の反射を抑える反射防止部材とを含むことを特徴とする光学機器。
 被写体の像を形成する第1の光学系と、
 光を2次元方向に走査することにより前記被写体の像とは異なる像を形成する第2の光学系と、
 前記第1の光学系から入射する第1入射光と、前記第2の光学系から入射する第2入射光とを合成する第3の光学系とを含むことを特徴とするファインダ装置。
 請求項20に記載されたファインダ装置であって、
 前記第2の光学系が、前記光を2次元方向に走査するのに同調させて、当該光を制御する光変調手段をさらに有することを特徴とするファインダ装置。
 被写体の像を形成する第1の光学系と、
 前記被写体の像とは異なる像を形成する第2の光学系と、
 前記第1の光学系から入射する第1入射光と、前記第2の光学系から入射する第2入射光とを合成する第3の光学系とを含む光学装置であって、
 前記第3の光学系は、前記第1入射光が入射する第1面と、前記第2入射光が入射する前記第1面とは異なる第2面とを有することを特徴とするファインダ装置。
 請求項22に記載されたファインダ装置であって、
 前記第1面と前記第2面とは対向していることを特徴とするファインダ装置。
 請求項22又は請求項23に記載されたファインダ装置であって、
 前記第2の光学系が、光を2次元方向に走査する走査手段を有することを特徴とするファインダ装置。
 請求項20から請求項24までの何れか1項に記載されたファインダ装置を備えたことを特徴とする光学機器。
Description:
ファインダ装置および光学装置

 本発明は、ファインダ装置および光学装 に関する。

 従来から、カメラのファインダ視野内に 点検出エリアなどの種々の情報を被写体像 重ねて表示(いわゆるスーパーインポーズ表 示)を行うファインダ内表示装置が知られて る。このようなファインダ内表示装置のう 、たとえば下記の特許文献1に示すように、 イクロミラー素子アレイからの反射光によ スーパーインポーズ表示を実現するファイ ダ装置が知られている。

 ところが、このようにマイクロミラー素 アレイを用いてスーパーインポーズ表示を 現する従来のファインダ装置では、表示セ メントの数に対応してミラー素子の数を増 す必要がある。そのため、表示の内容が複 な場合には、画素数に対応するミラーの数 必要となり、ファインダ装置が大型になり そのファインダ装置を搭載するカメラの大 化を招くおそれがある。

 また、従来のファインダ装置では、スーパ インポーズ表示の内容や位置をカメラの製 後に自由に変更することが困難であった。

特開平11-15063号公報

 本発明は、このような実状に鑑みてなさ 、その目的は、好適なスーパーインポーズ 示が可能なファインダ装置および光学機器 提供することである。

 上記目的を達成するために、本発明に係る ァインダ装置は、
照明光を発生させる照明部と、
前記照明部から射出された前記照明光を2次 方向に走査して表示光を出力する走査部と
撮影光学系を透過した撮影光が入射する第1 と、前記第1面に入射した前記撮影光を反射 る第2面と、前記第2面で反射した前記撮影 を反射する第3面とを有する光学部材とを含 、
前記走査部は、前記光学部材の前記第2面と 記第3面との間の面に前記表示光を出力する

 また、例えば、前記走査部は、前記光学 材の近傍に備えられてもよい。

 また、例えば、前記第2面は、第1ダハ面と 2ダハ面とを有し、
前記第1面に入射した前記撮影光は、前記第1 ハ面及び前記第2ダハ面の一方で反射し、前 記第1ダハ面及び前記第2ダハ面の他方で反射 た後、前記第3面で反射してもよい。

 また、例えば、前記第3面は、前記第1ダハ と第2ダハ面とを有し、
前記第1面に入射した前記撮影光は、前記第1 ハ面及び前記第2ダハ面の一方で反射し、前 記第1ダハ面及び前記第2ダハ面の他方で反射 た後、前記第3面で反射してもよい。

 また、例えば、前記光学部材は、前記第1面 と平行に備えられ前記撮影光を透過させると ともに前記表示光を反射するダイクロイック ミラーと、
前記ダイクロイックミラーに対向して備えら れたペンタプリズム又はペンタミラーとを含 んでいてもよい。

 また、例えば、本発明に係るファインダ 置は、前記照明部及び前記走査部を覆う筐 を有していてもよい。

 また、例えば、前記筐体は、前記光学部 に固定されていてもよい。

 また、例えば、前記筐体は、撮影装置の 属部分に固定されていてもよい。

 また、例えば、本発明に係るファインダ 置は、前記光学部材の射出面から射出され 前記撮影光が入射する接眼光学系を有して てもよい。

 また、例えば、発明に係るファインダ装 は、前記表示光を、前記撮影光と重ね合わ る合成手段をさらに有していてもよい。

 また、例えば、発明に係るファインダ装 は、波長選択性素子と接眼光学系を含み、 記撮影光と前記表示光が前記波長選択性素 を用いて合成され、前記接眼光学系へと至 ものであってもよい。

 また、例えば、発明に係るファインダ装 は、前記表示光の色を切替える切替え部を えていてもよい。

 また、例えば、前記光学部材は、第1の周 波数以下の光をおよび第2の周波数以上の光 反射するとともに、前記第1の周波数より高 前記第2の周波数より低い周波数の光を透過 する光学部品を含んでいてもよい。

 本発明に係る光学機器は、上記いずれかに 載のファインダ装置と、被写体の像を形成 る撮影光学系と、
前記撮影光学系による像を撮像する撮像部と を含む。

 また、例えば、本発明に係る光学機器は、
ダイクロイックミラーと、ペンタプリズム又 はペンタミラーと、接眼光学系とを有し、
前記光学部材が、前記ダイクロイックミラー を含み、
前記撮影光は、前記ダイクロイックミラーお よび、前記ペンタプリズム又は前記ペンタミ ラーを通り前記接眼光学系へ至り、
前記表示光は、前記ダイクロイックミラーで 反射され前記接眼光学系へ至り、
前記撮影光と前記表示光とが、前記ダイクロ イックミラーを用いることにより合成されて もよい。

 また、例えば、本発明に係る光学機器は 前記撮影光を部分的に散乱もしくは遮蔽す 手段をさらに有してもよい。

 また、例えば、本発明に係る光学機器は 透光性液晶表示板を有し、前記撮影光は、 記透光性液晶表示板を透過した後に、接眼 学系へ至るものであってもよい。

 また、例えば、前記表示光の波長は、600n m以上であってもよい。

 また、例えば、本発明に係る光学機器は、 記撮影光学系を透過した前記撮影光を反射 て前記光学部材に入射させるミラーと、
前記ミラーの近傍に備えられ光の反射を抑え る反射防止部材とを含んでいてもよい。

 本発明の第2の観点に係るファインダ装置は 、被写体の像を形成する第1の光学系と、
光を2次元方向に走査することにより前記被 体の像とは異なる像を形成する第2の光学系 、
前記第1の光学系から入射する第1入射光と、 記第2の光学系から入射する第2入射光とを 成する第3の光学系とを含む。

 また、例えば、本発明の第2の観点に係る ファインダ装置は、前記第2の光学系が、前 光を2次元方向に走査するのに同調させて、 該光を制御する光変調手段をさらに有して てもよい。

 本発明の第3の観点に係るファインダ装置は 、被写体の像を形成する第1の光学系と、
前記被写体の像とは異なる像を形成する第2 光学系と、
前記第1の光学系から入射する第1入射光と、 記第2の光学系から入射する第2入射光とを 成する第3の光学系とを含む光学装置であっ 、
前記第3の光学系は、前記第1入射光が入射す 第1面と、前記第2入射光が入射する前記第1 とは異なる第2面とを有していてもよい。

 また、例えば、本発明の第3の観点に係る ファインダ装置において、前記第1面と前記 2面とは対向していてもよい。

 また、例えば、前記第2の光学系が、光を 2次元方向に走査する走査手段を有していて よい。

 また、本発明の第2の観点に係る光学機器 は、上記いずれかに記載のファインダ装置を 有する。

図1は本発明の第1実施形態に係るファ ンダ装置を含むカメラの概略断面図である 図2は図1に示す二次元光スキャナの概 図である。 図3(A)~図3(C)はそれぞれファインダ装置 おける表示例を示す概略図である。 図4は本発明の第2実施形態に係るファ ンダ装置に用いる二次元光スキャナの概略 である。 図5はダイクロイックミラーの反射領域 を示す図である。 図6は本発明の第3実施形態に係るファ ンダ装置を含むカメラの概略断面図である 図7は図6に示す筐体部の拡大図である 図8は本発明の第4実施形態に係るファ ンダ装置を含むカメラの概略断面図である 図9は図8に示す筐体部の拡大図である 図10は図8に示すダイクロイックミラー の拡大図である。 図11は図10に示すダイクロイックミラ の反射領域を示す図である。 図11は図10に示すダイクロイックミラ の反射率を示す図である。 図13は本発明の第5実施形態に係るファ インダ装置を含むカメラの概略断面図である 。 図14は、図13に示すファインダ装置の 部拡大図である。 図15は、本発明の第6実施形態にかかる ファインダ装置の要部拡大図である。 図16は、本発明の第7実施形態にかかる ファインダ装置の要部拡大図である。

 以下、本発明を、図面に示す実施形態に基 き説明する。
第1実施形態

 図1に示すように、本発明の一実施形態に 係る一眼レフカメラ2は、カメラボディ4を有 、カメラボディ4のレンズマウント部6には 撮影レンズを備えるレンズ鏡筒が交換可能 装着される。一眼レフカメラ2としては、記 媒体8として、銀塩フィルムを用いるフィル ム式カメラでも、記録媒体8としてCCDやCMOS等 撮像素子が用いられる一眼レフ方式のデジ ルカメラでもよい。

 レンズマウント部6と記録媒体8との間に 、被写体からの被写体光L1をファインダ光学 系へと反射するクイックリターンミラー10が 設されている。記録媒体8とクイックリター ンミラー10との間にはシャッタ9が設けられて いる。図1において、クイックリターンミラ 10の下方には、AFセンサユニット7が配置して あり、被写体光L1の一部を取り込み、オート ォーカス(AF)動作のためのセンシングを行う ようになっている。オートフォーカス信号は AFセンサユニットからカメラの制御回路に送 込まれる。

 記録媒体8の画像結像面と光学的に共役な 位置の近傍には、ダイクロイックミラー12が 置されている。被写体からの被写体光L1の 部分はクイックリターンミラー10に反射され て、ダイクロイックミラー12を透過し、ペン プリズム16およびファインダユニット18を介 して、ファインダ観察者により視認される。 なお、撮影の際には、クイックリターンミラ ー10がはねあがることにより被写体光L1の光 上から退避し、記録媒体8上に被写体像が結 される。図示実施例において、ペンタプリ ム16は、撮影光学系を透過した被写体光L1が 入射する第1面161と、第1面161に入射した被写 光L1を反射する第2面162と、第2面162で反射し た被写体光L1を反射する第3面163と、第3面163 反射した被写体光L1が射出する第4面164と、 示光入射面16aとを有する(図1)。表示光入射 16aは、第2面162と第3面163との間に備えられて いる。第2面162は、互いに90度に交差する方向 に配置された第1ダハ面171と第2ダハ面172とを する。

 第1面161に入射した被写体光L1は、第1ダハ 面171及び第2ダハ面172の一方で反射し、第1ダ 面171及び第2ダハ面172の他方で反射した後、 第3面163で反射するので、第4面164から射出さ る被写体光L1は正立像となる。

 また、ペンタプリズム16は、第2面162の第1 ダハ面171及び第2ダハ面172に代えて、第3面163 互いに90度に交差する方向に配置された第1 ハ面173及び第2ダハ面174を有していてもよい 。

 この場合、第1面161に入射した被写体光L1 、第2面162で反射し、第1ダハ面173及び第2ダ 面174の一方で反射し、第1ダハ面173及び第2 ハ面174の他方で反射するので、第4面164から 出される被写体光L1は正立像となる。

 カメラボディ4内には、ファインダ装置20 内蔵してある。ファインダ装置20は、ダイ ロイックミラー12、ペンタプリズム16および ァインダユニット18を有する。ファインダ ニット18の近くには、側光センサユニット22 配置してある。側光センサユニット22は、 ンタプリズム16を透過した後の光の一部を取 り込み、露出センシングを行い、その結果を カメラの制御回路に送り込むようになってい る。図示実施例において、ダイクロイックミ ラー12は、第1面161に対向して備えられている 。

 本実施形態では、明光表示によるスーパ インポーズ表示を行うために、ペンタプリ ム16の表示光入射面16aの近傍に、投射光学 32が配置してある。投射光学系32には、光源3 4から発生して、集光レンズ36を通過し、光ス キャナ38で反射されたスーパーインポーズ用 示光L2が入射し、その表示光L2をペンタプリ ズム16内に導くようになっている。

 表示光L2の光源34は、とくに限定されず、 発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)など を用いる。ただし、半導体レーザーを用いる 場合には、目に安全なパワーレベルまでフィ ルタ等で減光することが好ましい。

 光源34から出射される照明光L20(後に表示 L2となる)の表示光波長λaは、好ましくは600n m以上であり、人間の目の可視域の上限近傍 設定することが望ましい。さらに、ダイク イックミラー12は反射下限波長λb以上の波長 光を反射する(反射率が高くなる)ように、か 、このダイクロイックミラー12の反射下限 長λbが表示光波長λaよりも僅かに小さくな ように作製することが望ましい。上記の、 間の目の可視域、表示光波長λa、反射下限 長λbの関係を図5の概念図に示す。

 設計例のひとつとして、表示光波長λaを6 80nm、ダイクロイックミラーの反射下限波長λ bを660nmとすることができる。

 上記の場合、光源34を出射してペンタプ ズム16を通過した表示光L2は、ダイクロイッ ミラー12で反射され、再びペンタプリズム16 に入射した後、ファインダユニット18へと導 れ、ファインダ観察者の目に明光表示とし 視認される。

 一方、前述のとおり、被写体からの被写 光L1はクイックリターンミラー10に反射され てダイクロイックミラー12に達する。その被 体光L1のうち反射下限波長λb(660nm)以下の波 光はダイクロイックミラー12を通過しペン プリズムに入射、ファインダユニットに達 ファインダ観察者の目に被写体像として視 される。ファインダに達する被写体光はダ クロイックミラーの反射下限λb(660nm)以下の 長のみであるが、反射下限波長λbは表示光 長λa(680nm)の僅かに短波長すなわち可視域の 上限近傍であり実際の被写体観察への影響は ほとんどない。

 このように、被写体光L1と表示光L2はダイ クロイックミラー12を経ることにより合成さ 、ファインダ観察者の目には、被写体と表 が重ね合わされた状態、すなわち被写体像 明光表示がスーパーインポーズされて視認 れる。

 光源34および光スキャナ38は、制御回路30 より制御される。光スキャナ38は、図2に示 ように、たとえばMEMS(Micro-Electomechanical-System s)技術により作製され、枠体40と、枠体40の中 央に一対の支持部44を介して保持してある可 枠42と、可動枠42の中央に一対の支持部48を して保持してある微小ミラー46とを有する

 微小ミラー46は、可動枠42に対して、枠体 40のX軸方向の両端位置で一対の支持部48によ 、支持部48のX軸回りに回動可能に保持して る。また、可動枠42は、枠体40に対して、枠 体40のY軸方向の両端位置で一対の支持部44に り、支持部44のY軸回りに回動可能に保持し ある。なお、X軸とY軸とZ軸とは直交する。

 枠体40に対して支持部44を介して可動枠42 回動させるには、MEMS技術による静電力や電 磁力を用いることが多い(図示省略)が、これ 限定されるものではない。また、可動枠42 対して支持部48を介して微小ミラー46を回動 せるためにもMEMS技術による静電力や電磁力 を用いることが多い(図示省略)が、これに限 されるものではない。これら回動駆動は、 1に示す制御回路30により制御される。

 図1に示す光源34から発せられて集光レン 36を通して光スキャナ38に向かう照明光L20は 、図2に示すように、微小ミラー46によりZ軸 向に所定角度で反射される。微小ミラー46は 、前記の回動駆動機構(図示省略)によりX軸お よびY軸回りに回動制御され、照明光L20の反 光は、二次元スキャンされ、1/30秒程度もし はそれ以下で一画面50のラスタスキャンL2a 行う。このような短時間で一画面50のラスタ スキャンL2aを行うために、可動枠42は、支持 44を支点として数十Hz程度の周期で往復回動 され、微小ミラー46は、支持部48を支点とし 数十kHz程度の周期で高速往復回動制御され 。

 なお、表示画面の全体を一様に表示する スタスキャンL2aの代わりに、走査の始点終 および走査方向を可変とするベクタスキャ となるように、図1に示す制御回路30により スキャナ38のアクチュエータを制御しても い。

 このようなラスタスキャンL2aの動きに合 せて、図1に示す光源34は、制御回路30によ 、オン・オフ制御あるいは強弱の制御が成 れ、光変調制御が行われる。たとえばラス スキャンL2aの動きに合わせて、光源34からの 照明光のオン・オフ制御を行うことで、たと えば図3(B)に示すように、一画面50の中に、文 字表示54、図形表示56,58、マーク表示60,62など の明光表示が可能になる。

 光源34からの照明光L20が光変調制御され しかも光スキャナ38により二次元スキャンさ れた表示光L2は、図1に示す投射光学系32を通 て、ペンタプリズム16の内部に出射され、 イクロイックミラーで反射されると同時に 写体光L1と合成され、ファインダユニット18 通して、ファインダを覗く人の目に届く。

 ファインダを覗く人の目には、被写体光L 1と共に、光変調制御されて二次元スキャン れた表示光L2による図3(B)に示す表示54~62も明 光として映る。なお、図3(B)に示す表示54は、 たとえば露光補正量を示すキャラクタ文字で あり、表示56は、たとえば白飛び領域を示す ーク表示であり、表示58は、たとえば人の を認識しているマーク表示であり、表示60は 、たとえばオートフォーカスの合焦を示すマ ーク表示であり、表示62は、たとえばバッテ の残量を示すマーク表示である。

 なお、「白飛び」とは、CCDなどの撮像手 に対して飽和点以上の光量が入り込み、一 以上の明るさの被写体が真っ白に塗りつぶ れてしまう現象のことである。白飛びが生 ると推定される領域は、たとえば図1に示す 側光センサユニット22からの出力信号に応じ 判断され、図1に示す制御回路30に基づき光 34の光変調制御と、光スキャナ38による二次 元スキャンを制御して、図3(B)に示す表示56を 行う。

 また、表示58が、人の顔の認識マーク表 である場合には、被写体光L1に基づく人の顔 の移動位置に応じて、そのマーク表示58を追 して移動させるように、図1に示す制御回路 30に基づき光源34の光変調制御と、光スキャ 38による二次元スキャンを制御しても良い。 人の顔の位置の特定は、たとえば図1に示す 光センサユニット22からの出力信号により行 っても良いし、あるいは、図示省略してある 被写体認識用サブ画像センサにより行っても 良い。

 マーク表示60におけるオートフォーカス 合焦位置情報は、図1に示すAFセンサユニッ 7からの出力信号に基づき、AF処理回路(図示 略)で処理され、さらにその出力信号を制御 回路30に入力処理することによって光源34の 変調制御と、光スキャナ38による二次元スキ ャンを制御して、図3(B)に示す表示60を行う。

 なお、図1に示すように、ダイクロイック ミラー12の前面に、透光性液晶表示板11が配 してあっても良く、透光性液晶表示板11によ り、図3(A)に示すAF(オートフォーカス)セグメ トマーク52,52aを、ファインダの画面50内で 表示させても良い。マーク52,52aに対応する 分は、透光性液晶表示板11に対する電圧印加 の制御に応じて、被写体光L1を散乱させ透過 せないことにより、暗いマークとして暗表 される。なお、マーク52は撮影者が選択可 なオートフォーカスセグメント(複数)であり 、マーク52aは選択されているオートフォーカ スセグメントを示す。

 図3(A)に示す暗表示AFセグメントマーク52 52aと、図3(B)に示す明光の表示54~62(露光補正 、白飛び領域、顔認識、AF合焦、バッテリ 残量)とが組み合わされて、図3(C)に示すよう な画面表示が得られ、図1に示すファインダ ニット18を覗く撮影者は、被写体光に重ねて 、図3(C)に示すような画面表示を見ることが きる。

 本実施形態に係るファインダ装置20では ファインダ内画面50の任意の位置に、任意の マーク、キャラクタ、図形などの複雑な表示 54~62を、明光としてスーパーインポーズ表示 ることが可能となる。

 また、本実施形態のファインダ装置20で 、カメラ2などの光学装置に搭載後であって 、制御回路30に組み込むプログラムなどの フトウェアを変更することにより、スーパ インポーズ表示の表示内容や表示位置を変 したり追加したりすることが可能である。

 さらに、本実施形態のファインダ装置20 は、照明光を二次元方向に走査する光スキ ナ38を有するために、画素数に対応するミラ ーの数は必要ではなく、部品点数が少なく、 製造が容易で、装置の小型化を図ることが可 能である。

 また、本実施形態のファインダ装置20で 、投射光学系32が、ペンタプリズム16におけ 特定の表示光入射面16aに密着して取り付け ある。本実施形態では、ペンタプリズム16 おける特定の表示光入射面16aは、ペンタプ ズム16内で被写体光L1が反射する面の間に位 する面であり、被写体光L1が反射しない面 ある。

 しかも、本実施形態では、表示光入射面16a 、その表示光入射面16aからペンタプリズム1 6内に入射する表示光L2がダイクロイックミラ ー12に対して一直線で向かう位置にある。そ ため、表示光L2はダイクロイックミラー12で 反射し、再びペンタプリズム16に入射した後 ファインダユニット18へと導かれ、被写体 L1と共に、スーパーインポーズ表示され易い 。
第2実施形態

 第2実施形態では、走査手段として、図2 示す光スキャナ38ではなく、たとえば図4に す光スキャナ38aを用いた以外は、第1実施形 と同様であり、共通する説明は省略する。 お、本発明では、走査手段として、図2およ び図4に示す光スキャナ以外に、その他の走 手段を用いても良い。

 図4に示す光スキャナ38aは、二つの枠体40a および40bを有し、これらの枠体40aおよび40bは 、照明光L20を二回反射してラスタスキャンL2b を実現できるように、所定の位置関係に配置 してある。

 枠体40aには、一対の支持部44aを介して、 体40aの中央に第1微小ミラー42aが保持してあ る。枠体40bには、一対の支持部48aを介して、 枠体40bの中央に第2微小ミラー46aが保持して る。

 第2微小ミラー46aは、枠体40bに対して、X 方向の両端位置で一対の支持部48aにより、 持部48aのX軸回りに回動可能に保持してある また、第1微小ミラー42aは、枠体40aに対して 、枠体40aのY軸方向の両端位置で一対の支持 44aにより、支持部44aのY軸回りに回動可能に 持してある。

 図1に示す光源34から発せられて集光レン 36を通して光スキャナ38に向かう照明光L20は 、図4に示すように、第1微小ミラー42aで反射 れる。第1微小ミラー42aは、図示省略してあ る駆動機構によりY軸回りに回動制御され、 の反射光は、第2微小ミラー46aにおける支持 48aの軸芯に対応する表面で一次元方向にス ャンされる。

 第2ミラー46aは、図示省略してある駆動機 構によりX軸回りに回動制御され、第2ミラー4 6aにより反射された反射光は、二次元スキャ され、1/30秒程度もしくはそれ以下の時間で 一画面50のラスタスキャンを行う。

 本実施形態に係るファインダ装置におい も、前述した実施形態に係るファインダ装 と同様な作用効果を奏する。

 なお、本発明は、上述した実施形態に限 されるものではなく、本発明の範囲内で種 に改変することができる。

 たとえば、図1に示す光源34としては、単 色の単一光源のみでも良いが、光の三原色B GBに合わせた複数色の複数光源であっても良 。また、単一の光源から分岐させて複数色 光線を光スキャナ38へと導くようにしても い。

 また、光変調手段としては、制御回路30 よる光源34の直接の変調、すなわちオン・オ フ制御あるいは強弱の制御以外であっても良 い。また、別途、光スイッチや変調器を設け て、光変調手段としても良い。

 さらに、走査手段としては、MEMS技術によ り作製された光スキャナ38,38a以外に、電気光 学デバイス、音響光学デバイスなどを光スキ ャナとして用いても良い。

 合成手段としては、ペンタプリズム以外 、その他の光学素子を用いることも可能で る。

 また、上記実施形態において、被写体光L1 表示光L2を重ね合わせる合成手段として、図 1に示すダイクロイックミラー12の代わりに、 回折格子などのホログラム板を用いることも 可能であるし、また、その他、光学素子を用 いてもかまわない。
第3実施形態

 図6は本発明の第3実施形態に係るファイ ダ装置を含むカメラの概略断面図である。 3実施形態のカメラ2aのファインダ装置20aは 上述した第1実施形態または第2実施形態に係 るカメラ2のファインダ装置20の変形例であり 、共通する部材には共通する符号を付し、そ の説明は一部省略する。以下の説明では、主 として、上述した第1実施形態または第2実施 態と異なる部分について詳細に説明する。

 この実施形態に係るカメラ2aのファイン 装置20aは、光学ユニット25と、その光学ユニ ット25を、カメラボディ4の筺体5の内側に取 付けるための取付部材24とを有する。光学ユ ニット25は、カバー部材38を有し、その内部 、光源34、集光レンズ36、光スキャナ38およ 投射光学系32が、密封して収納されている。

 具体的には、図7に示すように、カバー部 材26の内部には、ユニット台座28が配置して り、その上に、光源34と、集光レンズ36と、 スキャナ38と、投射光学系32とが、一体的に 固定されている。なお、光源34に半導体レー ーを用いる場合には、撮影者の目に与える 激が少なくなるように表示光L2であるレー ー光を所定レベルまで減光するフィルター( 示せず)を投射光学系32の近傍に備えること 好ましい。

 光学ユニット25内の構成部品は、カバー 材26によって囲まれ密封されている。図示実 施例においては、カバー部材26から露出して るのは、コネクタ72と、投射光学系32の射出 窓32aのみであり、光学ユニット25内部は封止 れている。コネクタ72は、カメラボディ2aの 内部でユニット25の外部に配置してある制御 路30と、光学ユニット25の内部とを接続する ためのものである。

 光学ユニット25は、内部の部品がカバー 材26によって密封されているので、光学ユニ ット25の外部の塵埃が、ユニット25の内部に 入することが防止され、光源34から投射光学 系32に至る照明光L20または表示光L2が阻害さ ることはなく、ファインダ表示の欠落が防 される。

 なお、前述の半導体製造プロセスを応用 たMEMS技術を用いて製造された光スキャナ38 、スキャン駆動しても塵埃はほとんど発生 ず、ユニット内部に塵埃が発生する危険性 極めて少ない。

 また、カバー部材26の壁面またはコネク 72を黒色などの遮光色としておけば、光源34 ら射出された光が、投射光学系32の射出窓32 a以外の部分から漏れない。このため、光源34 から出射された光がカメラ2の内部に漏れ、 光として表示光L2や被写体光L1の外乱(ノイズ )になることを有効に防止できる。

 図6に示すように、光学ユニット25は、光 34から発生する熱により温度上昇が起きや いが、光学ユニット25がカメラ2aの筐体5に固 定されているため、筐体5がヒートシンクと て機能し、光源34から発生した熱を有効に放 熱させることができる。このため、光学ユニ ット25に搭載された光スキャナ38等の部品が による影響を受けにくくなり、好適な制御 可能になる。

 また、本実施形態のカメラ2aでは、取付 材24を用いて、表示光L2を発生させるための 学ユニット25を、カメラボディ4の筺体5の内 側に、容易に取り付けることができるという 利点がある。また、光学ユニット25を、カメ ボディ4の筺体5の内側に取り付けるのみで 表示光L2を出射する投射光学系32の射出窓32a 、ペンタプリズム16における所定の表示光 射面16aに近接して取り付けることができる

 投射光学系32の射出窓32aと、ペンタプリズ 16の表示光入射面16aとは、多少の隙間があっ ても良いが、密着していることが好ましい。 あるいは、投射光学系32の射出窓32aと、ペン プリズム16における表示光入射面16aとの間 、光学的に透明な接着剤などで接着してあ ても良い。
第4実施形態

 図8は、本発明の第4実施形態に係るファ ンダ装置を含むカメラの概略断面図である 第4実施形態のカメラ2bのファインダ装置20b 、上述した第3実施形態に係るカメラ2aのフ インダ装置20aの変形例であり、共通する部 には共通する符号を付し、その説明は一部 略する。以下の説明では、主として、上述 た第3実施形態と異なる部分について詳細に 明する。

 この実施形態に係るカメラ2bのファイン 装置20bは、第3実施形態と同様に、光学ユニ ト25aを有するが、その光学ユニット25aが、 付部材24aを用いて、断熱材シート80を介し ペンタプリズム16に取り付けてある。断熱材 シート78は、投射光学系32がペンタプリズム16 の表示光入射面と密着する部分以外で、少な くとも光源34が備えられた部分の近傍に取り けられることが好ましい。特に、光源34か 発生する熱がペンタプリズム16に伝わること を防止するためである。

 図9に示すように、光学ユニット25aの内側 には、2種類の光源34a,34bと、小型のダイクロ ックミラー71と、集光レンズ36と、光スキャ ナ38と、投射光学系32sが、ユニット台座28に 体的に固定されている。光学ユニット25a内 構成部品は、密封のためのカバー部材26によ って囲まれている。光学ユニット25aの内部は 封止されている。

 この実施形態では、投射光学系32の射出 32aはペンタプリズム16の表示光入射面16aに接 着されているので、外部からの塵埃がユニッ ト25a内部の光路に侵入し難い構成になってい る。

 なお、ユニット25a内の光源34a,34bから発生 する熱を効率よく放出させるには、図8に示 カメラボディ4の筐体5がヒートシンクとなる ように、光学ユニット25aを筐体5に直接に接 しても良く、あるいは熱伝導部材(図示せず) を介して間接に接続してもよい。

 図8に示す二つの光源34a,34bの内の一つの 源34aは、可視域の赤外領域近傍の波長光を 射する光源(以下、赤色光源34aとも称する)で あり、光源34b(以下、青色光源34bとも称する) 、可視域の紫外領域近傍の波長光を出射す 光源である。

 光学ユニット25a内の小型ダイクロイック ラー71は、赤色光源34aの波長光は反射し、 色光源34bの波長光は透過する特性を有して る。なお、光源34a,34bに半導体レーザーを用 る場合には、撮影者の目に与える刺激が少 くなるように、表示光となるレーザー光を 定レベルまで減光するフィルター(図示せず )を投射光学系32の近傍に備えることが好まし い。

 図10(a)は、図8に示すダイクロイックミラ (波長選択性ミラーとも称する)120を示す概 図である。このダイクロイックミラー120は 互いに間隔を隔てて組み合わされて構成さ ている第1ミラー120aと第2ミラー120bとを有す 。

 第1ミラー120aは、赤色の表示光L21(例えば6 00nm以上の波長光)を反射し、それ以外の人間 可視域の波長の光を透過し、第2ミラー120b 、青色の表示光L22(例えば500nm以下の波長光) 反射し、それ以外の人間の可視域の波長の を透過する。

 図11は、人の目の可視域、2つの表示光L21 よびL22の波長、波長選択性ミラー120の反射 域の関係を示す図である。図X12(a)は波長選 性ミラー120の反射特性を抜き出して示す図 ある。

 図11および図12(a)から、波長選択性ミラー 120により、赤色の表示光L21及び青色の表示光 L22が反射し、それ以外の人間の可視域の波長 の光が透過していることがわかる。

 図12(b)は第1ミラー120aまたは第2ミラー120b 反射特性を抜き出して示す図である。図11 よび図12(b)から波長選択性ミラー120により、 赤色の表示光L21および青色の表示光L22が反射 し、それ以外の人間の可視域の波長の光が透 過していることがわかる。波長選択性ミラー 120は図10(a)に示すように2枚で構成してもよい し、図10(b)に示すように1枚で構成してもよい 。

 図示実施例においては、図8に示すように 、画像解析処理部78は、例えば、測光センサ2 2やサブ画像センサ(図示せず)と連動すること により、撮影画像に赤色が多く含まれている か青色が多く含まれているかを解析する。表 示光源制御回路30aは、画像解析処理部78の解 結果に応じて、画像解析処理部78の解析結 に応じて、被写界に青色が強い領域では赤 光源34aをオンするようにスイッチングし、 写界に赤色が強い領域では青色光源34bをオ するようにスイッチングする。

 例えば、画像解析処理部78は、測光セン 22やサブ画像センサで得られた被写界に青色 が多く含まれているか、赤色が多く含まれて いるかを判断する。例えば、被写界が夕焼け であるとき赤色が多く含まれていると判断す る。表示光源制御回路30aは、画像解析処理部 78の解析結果に応じて赤色光源34aと青色光源3 4bとを制御する。

 赤色光源34aから出射された光は図9に示す 小型ダイクロイックミラー71で反射して光ス ャナ38に向かう。青色光源34bから出射され 光は小型ダイクロイックミラー71で反射して 光スキャナ38に向かう。

 赤色光源34aから出射された光と、青色光 34bから出射された光とは、光学ユニット25a 投影光学系32から出射され、ペンタプリズ 16に入射した後、波長選択性ミラー120で反射 され再びペンタプリズム16に入射し、ペンタ リズム16の内部で反射した後、接眼光学系18 に至る。これにより、被写界が夕焼けなどの 赤っぽい場合には青色の表示光L22(青色の明 表示)がファインダ内に表示され、被写界が っぽい場合には赤色の表示光L21(赤色の明光 表示)がファインダ内表示される。

 このように本実施形態では、測光センサ22 サブ画像センサで得られた被写界に応じて 赤色光源34aまたは青色光源34bが選択される で、撮影者が被写体光L1と表示光L2とを容易 識別できるようになるという優れた作用効 を奏する。その他の作用効果は、前述した 1~第4実施形態と同様である。
第5実施形態

 図13に示すように、本発明の第5~第7実施 態に係るファインダ装置20cを有する一眼レ カメラ2cは、カメラボディ4を有し、カメラ ディ4のレンズマウント部6には、撮影レンズ を備えるレンズ鏡筒が交換可能に装着される 。一眼レフカメラ2としては、記録媒体8とし CCDやCMOS等の撮像素子が用いられるデジタル カメラであってもよく、また、銀塩フィルム を用いるフィルム式カメラであっても良い。

 レンズマウント部6と記録媒体8との間に 、被写体からの被写体光L1をファインダ光学 系へと反射するクイックリターンミラー10が 設されている。記録媒体8とクイックリター ンミラー10との間にはシャッタ9が設けられて いる。記録媒体8とシャッタ9との間には光学 ーパスフィルタ181が備えられている。

 撮影レンズ(非図示)を通過した被写体光L1 は、クイックリターンミラー10に反射された 、フォーカシングスクリーン111、コンデン レンズ112およびペンタプリズム16を経て、 ァインダユニット118に導かれる。撮影者は ァインダユニット118を介して、被写体光L1を 視認することができる。

 一方で、撮影の際には、クイックリター ミラー10がはねあがることにより被写体光L1 の光路上から退避し、さらに、シャッタ9を くことによって、被写体光L1が記録媒体8上 導かれる。

 カメラボディ4内の中央部から上部にかけ ては、ファインダ装置20が内蔵されている。 ァインダ装置20は、フォーカシングスクリ ン111、コンデンサレンズ112、ペンタプリズ 16およびファインダユニット118を有する。

 本実施形態に係るファインダユニット118 、明光表示によるスーパーインポーズ表示 行うために、表示光発生部132、合成光学系1 42およびファインダレンズ群152を有する。ス パーインポーズ表示を行うための表示光L2 、表示光発生部132で発生した後、合成光学 142に導かれる。合成光学系142では、表示光L2 と被写体光L1とを合成し、ファインダレンズ 152に導く。撮影者は、ファインダレンズ群1 52を介して、合成された像を観察することが きる。

 図14に示すように、第1実施形態に係るフ インダユニット118では、表示光発生部132が 合成光学系142に対して、ペンタプリズム16 側に配置されている。表示光発生部132では 光源34で発生した照明光L20が、集光レンズ36 通過した後、光スキャナ38で反射されるこ によって表示光L2となり、合成光学系142の導 光板144に入射する。なお、光スキャナ38と合 光学系142との間には、図14に示すように、 リメータレンズ140が配置されても良い。コ メータレンズ140は、表示光L2を平行光束化し 、表示光L2の伝搬の際における減衰を抑制す ことができる。

 表示光L2の光源34は、特に限定されず、発 光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)などを 用いる。ただし、半導体レーザーを用いる場 合には、目に安全なパワーレベルまでフィル ター等で減光することが好ましい。

 光源34から出射される表示光波長λaは、 視領域内の上限近傍及び可視領域内の下限 傍の少なくとも一方であることが好ましく 具体的には、600nm以上もしくは500nm以下であ ことが好ましい。

 合成光学系142は、導光板144と波長選択性 学素子146によって構成されている。導光板1 44の上方に入射した表示光L2は、導光板144の さ方向に反射しながら、導光板144の下方に 置された波長選択性光学素子146に導かれる この際、表示光L2が導光板144内を全反射しな がら伝搬するように、表示光L2の入反射角度 を設計することが好ましい。ただし、例え 導光板144における一部の反射面144b等では、 反射面144に反射膜を形成することによって、 表示光L2を反射させても良い。なお、第1実施 形態において、表示光L2は、導光板144内にお て3回の全反射を繰り返した後、波長選択性 光学素子146の波長選択面146aに入射する。

 波長選択性光学素子146は、図14に示すよ に、導光板144と接触する面146aに、波長選択 146aが形成されている。本実施形態では、波 長選択面146aは、導光板144の表面に接触して り、導光板144と一体的に形成されているが 導光板144と波長選択性光学素子146とを別体 し、間隔を空けて配置することも可能であ 。

 波長選択面146aでの反射下限波長λbまたは 反射上限波長λcは、表示光波長λaに応じて設 計される。例えば、表示光波長λaが、可視領 域内の上限近傍である場合、波長選択面146a の反射下限波長λbは、表示光波長λaよりも かに小さくなるように設計されることが好 しい。設計例のひとつとして、表示光波長λ aを680nm、反射下限波長λbを660nmとすることが きる。一方、表示光波長λaが、可視領域内 下限近傍である場合、波長選択面146aでの反 射上限波長λcは、表示光波長λaよりも僅かに 大きくなるように設計されることが好ましい 。設計例のひとつとして、表示光波長λaを420 nm、反射上限波長λcを440nmとすることができ 。

 波長選択性光学素子146の波長選択面146aは 、前述のように、表示光L2を反射し、被写体 L1を透過させるように設計されている。そ によって、導光板144から導かれた表示光L2と 、ペンタプリズム16から導かれた被写体光L1 は、波長選択面146aにおいて合成され、共に ァインダレンズ群152へと導かれる。したが て、ファインダ観察者の目には、被写体と 示が重ね合わされた状態、すなわち被写体 に表示光L2による明光表示がスーパーイン ーズされて視認される。

 ここで、ファインダレンズ群152へと導か る被写体光L1は、波長選択面146aの反射上限 長λb(660nm)以下の波長のみであるか、あるい は、反射下限波長λc(440nm)以上の波長のみで る。しかし、反射上限波長λb(660nm)は可視領 の上限近傍であり、反射下限波長λc(440nm)は 可視領域の下限近傍であるため、いずれの場 合においても実際の被写体観察への影響はほ とんどない。

 表示光発生部132の光スキャナ38は、本発明 第1実施形態にて説明した光スキャナ38と同 の機能を有するものであり、ここでは説明 省略する。本実施形態に係るファインダユ ット118によれば、第1実施形態と同様に、任 の文字、図形等を、十分なコントラストを する明光としてスーパーインポーズ表示す ことが可能である。
第6実施形態

 図15に示すように、第6実施形態に係るフ インダユニット118は、表示光発生部132が、 成光学系142に対して、被写体光L1を合成光 系142に導くペンタプリズム16の反対側に配置 されている。合成光学系142に対する表示光発 生部132の配置以外の構成は、第1実施形態に るファインダユニット118と同様である。

 第6実施形態では、表示光発生部132で発生 した表示光L2、合成光学系142に、ペンタプリ ム16とは反対側の面144aから入射する。それ 対して、被写体光L1は、合成光学系142に、 ンタプリズム側の面146bから入射する。すな ち、第2実施形態では、表示光L2が合成光学 142に入射する面144aと、被写体光L1が合成光 系142に入射する面146bとは、対向するように 設計されている。

 第6実施形態において表示光L2は、面144aか ら導光板144に入射した後、導光板144内におい て2回の全反射を行った後、波長選択性光学 子146の波長選択面146aに入射する。波長選択 光学素子146の波長選択面146aは、第1実施形 と同様に、表示光L2を反射し、被写体光L1を 過させるように設計されている。それによ て、導光板144から導かれた表示光L2と、ペ タプリズム16から導かれた被写体光L1とは、 長選択面146aにおいて合成された後、共にフ ァインダレンズ群152へと導かれる。したがっ て、ファインダ観察者の目には、被写体と表 示が重ね合わされた状態、すなわち被写体像 に表示光L2による明光表示がスーパーインポ ズされて視認される。

 このように第6実施形態に係る合成光学系 142は、表示光L2が、ペンタプリズム16とは反 側の面から入射するため、少ない反射回数 表示光L2をファインダレンズ群152に導くこと ができる。また、反射回数が減少したり、伝 搬距離が短縮したりすることによって、導光 板144内での表示光L2の光量の低下を抑制する とができる。

 また、第2実施形態では、表示光発生部132が 、合成光学系142に対してファインダレンズ群 側に配置されているため、ファインダユニッ ト118全体をコンパクトにできる。したがって 、たとえばペンタプリズム16を大きくできる ど、カメラボディ4内の他の光学部材の設計 自由度が上昇する。また、カメラの小型化に も貢献できる。
第7実施形態

 図16に示すように、第7実施形態に係るフ インダユニット118では、合成光学系142が、 ァインダレンズ群152の第2レンズ152bと第3レ ズ152cとの間に配置されている。その他の構 成は、第1実施形態に係るファインダユニッ 118と同様である。

 このような構成とすることによって、第3 実施形態に係るファインダユニット118は、ユ ニット18全体がコンパクトになり、カメラの 型化に貢献できる。