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Patent Searching and Data


Title:
FOIL SEALED LAMP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/129745
Kind Code:
A1
Abstract:
A foil sealed lamp comprising airtight container (1) having discharge part (11) provided thereinside with a discharge space and, disposed at both ends of the discharge part, seal parts (12a,12b); metal foils (3a1,3b1) of thickness T (μm) hermetically attached to the seal parts; and a pair of electrodes (3a2,3b2) each having its one end connected to the relevant metal foil and having its other end led out to the discharge space. On the periphery of areas of connection of the metal foils with the pair of electrodes, multiple recessed portions (41) satisfying 1.0 μm ≤ D ≤ T (μm) wherein D refers to the depth (μm) are provided in a fashion inhibiting superimposition on each other.

Inventors:
SHIRAKAWA OSAMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/075011
Publication Date:
October 30, 2008
Filing Date:
December 26, 2007
Export Citation:
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Assignee:
HARISON TOSHIBA LIGHTING CORP (JP)
SHIRAKAWA OSAMU (JP)
International Classes:
H01J61/36
Foreign References:
JP2003086136A2003-03-20
JP2004227970A2004-08-12
JP2006269192A2006-10-05
JP2003157794A2003-05-30
JP2004342600A2004-12-02
JPH10112262A1998-04-28
JP2000011955A2000-01-14
JP2003123695A2003-04-25
JP2005259403A2005-09-22
JP2005276471A2005-10-06
JPH11238488A1999-08-31
JP3150918B22001-03-26
JP2001266794A2001-09-28
JP2005259403A2005-09-22
JP2007051310W2007-01-26
Other References:
See also references of EP 2141731A4
Attorney, Agent or Firm:
SUYAMA, Saichi (1 Kandata-cho 2-chome, Chiyoda-ku Tokyo 46, JP)
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Claims:
 内部に空間が形成された発光部、前記発光部の少なくとも一端にシール部を有する気密容器と、前記シール部に封着された厚みがT(μm)である金属箔と、一端は前記金属箔に接続され、他端は前記空間に導出された導体とを具備し、
 前記金属箔の主面には、深さをD(μm)としたとき、1.0μm≦D<T(μm)を満たす凹部が互いに重ならないように複数形成されていることを特徴とする箔シールランプ。
 前記凹部の幅をW(μm)としたとき、10μm≦W≦100μmを満たすことを特徴とする請求項1に記載の箔シールランプ。
 前記凹部は、前記金属箔の未加工面より隆起した隆起部と前記未加工面より陥没した陥没部とを具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の箔シールランプ。
 前記凹部は、前記金属箔の主面に規則的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の箔シールランプ。
 前記金属箔の主面は、前記金属箔の表面及び裏面であり、前記表面と前記裏面とで前記凹部が互いにずれていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の箔シールランプ。
 前記凹部は隣り合う前記凹部と連続するように前記金属箔の主面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の箔シールランプ。
 前記凹部は、前記金属箔の主面において、横方向及び縦方向において少なくとも1つの隣り合う前記凹部と連続するようにして形成されていることを特徴とする請求項6に記載の箔シールランプ。
 前記凹部は少なくとも2つの隣り合う前記凹部と連続するようにして前記金属箔の主面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の箔シールランプ。
 前記金属箔の主面において、隣り合う前記凹部の間隙中に、前記凹部の幅よりも小さい幅の追加の凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の箔シールランプ。
 前記金属箔は短手方向の端部にナイフエッジ部を有しており、少なくとも厚みが前記凹部よりも薄い前記ナイフエッジ部分には、前記凹部が形成されていないことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れかに記載の箔シールランプ。
 前記凹部は、レーザー照射により形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の箔シールランプ。
 前記空間に金属ハロゲン化物が封入されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れかに記載の箔シールランプ。
 前記空間には、水銀が本質的に封入されていないことを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れかに記載の箔シールランプ。
Description:
箔シールランプ

 本発明は、自動車の前照灯やプロジェク 等に使用される高圧放電ランプ等、シール に金属箔が封着された箔シールランプに関 るものである。

 シール部に金属箔を封着したランプ(以下 、箔シールランプ)は、例えば、特開平11-23848 8号公報(以下、特許文献1)などにより知られ いる。シール部に金属箔を封着することは ランプを気密にする上でとても重要である

 上述のような箔シールランプにおいては 金属箔がガラスから剥がれることにより、 一ル部でクラックが発生し、そのクラック ら内部に封入したガス等がリークしてラン が不灯に至る、いわゆる箔リークが問題に る。この箔リークを解決するための発明と て、特許第3150918号公報(以下、特許文献2)、 特開2001-266794号公報(以下、特許文献3)、特開2 005-259403号公報(以下、特許文献4)が出願され いる。特許文献2には、金属箔表面にサンド ラスト等の方法により梨地加工を施したメ ルハライド放電ランプの発明が開示されて る。特許文献3には、金属箔表面に表裏に貫 通する穴を形成した高圧放電ランプの発明が 開示されている。特許文献4には、金属箔の 部に切れ目などを形成した放電灯の発明が 示されている。

特開平11-238488号公報

特許第3150918号公報

特開2001-266794公報

特開2005-259403公報

 上記からわかるように箔リークに対して 様々な対策が行われてきた。しかしながら ユーザーからはさらに寿命特性の優れたラ ブが求められており、さらなる改良が必要 なっている。

 本発明の目的は、箔リークの発生を抑制 ることができる箔シールランプを提供する とにある。

 上記目的を達成するために、本発明の箔 ールランプは、内部に空間が形成された発 部、前記発光部の少なくとも一端にシール を有する機密容器と、前記シール部に封着 れた厚みがT(μm)である金属箔と、一端は前 金属箔に接続され、他端は前記空間に導出 れた導体とを具備し、前記金属箔の主面に 、深さをD(μm)としたとき、1.0μm≦D<T(μm) 満たす凹部が互いに重ならないように複数 成されていることを特徴とする。

 本発明によれば、箔シールランプにおい 、箔リークの発生を抑制することができる

本発明のメタルハライドランプの第1の 実施の形態について説明するための側面図で ある。 本発明のメタルハライドランプについ 説明するための上面図である。 図2に示したX 1 部分について説明するための拡大図である。 図2に示したY 1 -Y 1 ’断面について説明するための断面図である 。 図4に示したX 2 部分について説明するための拡大図である。 図1のメタルハライドランプの一仕様に ついて説明するための図である。 凹部の深さDを変化させたときの2000時 点灯後の箔リーク発生率について説明する めの図である。 図7の試験において、最初の一灯に箔リ ークが発生した時間について説明するための 図である。 凹部の幅Wを変化させたときの2000時間 灯後の箔リーク発生率について説明するた の図である。 図9の試験において、最初の一灯に箔 ークが発生した時間について説明するため 図である。 本発明の第2の実施の形態のメタルハ イドランプについて説明するための図であ 。 X 2 部分について説明するための拡大図である。 本発明の第3の実施の形態のメタルハ イドランプについて説明するための図であ 。 本発明の第4の実施の形態のメタルハ イドランプについて説明するための図であ 。 第4の実施の形態の変形例について説 するための図である。 本発明の第5の実施の形態のメタルハ イドフンフについて説明するための図であ 。

 以下、本発明のその他の特徴及び利点に いて、発明を実施するための最良の形態に いて説明する。

(第1の実施の形態)
 以下に、本発明の箔シールランプの一実施 態であるメタルハライドランプについて、 面を参照して説明する。図1は、本発明のメ タルハライドランプの第1の実施の形態につ て説明するための側面図、図2は、本発明の タルハライドランプについて説明するため 上面図である。

 メタルハライドランプは、主要部として 英ガラスからなる気密容器1を有する。気密 容器1はランプ軸方向に細長い形状であって その略中央部には発光部として略楕円形の 電部11が形成されている。放電部11の両端部 は、板状にピンチシールされたシール部12a 12bが形成されており、さらにその両端には 筒状の非シール部13a、13bが形成されている なお、気密容器1としては、耐熱性と透光性 を具備した材料、たとえば石英ガラスで形成 されるのが望ましい。

 放電部11の内部には、軸方向において、中 部が略円柱状、その両端部がテーパ状の放 空間14が形成されている。この放電空間14の 積は、自動車前照灯用の場合には、10mm 3 ~40mm 3 であるのが望ましい。

 放電空間14には、金属ハロゲン化物2及び希 スとからなる放電媒体が封入されている。 属ハロゲン化物2は、ヨウ化ナトリウム(NaI) ヨウ化スカンジウム(ScI 3 )、ヨウ化亜鉛(ZnI 2 )、臭化インジウム(InBr)で構成されている。 お、ヨウ化スカンジウム以外の金属ハロゲ 化物に結合されているハロゲンについては 上記に限定されるものではなく、臭素、塩 、又は複数のハロゲンを組み合わせて使用 てもよい。

 希ガスとしては、始動直後の発光効率が く、主に始動用ガスとして作用するキセノ が封入されている。キセノンの圧力は常温( 25℃)において5atm以上、自動車前照灯用とし 用途を指定する場合には、11~20atmであるのが 望ましい。なお、希ガスとしては、キセノン の他に、ネオン、アルゴン、クリプトンなど を使用したり、それらを組み合わせて使用し たりしてもよい。

 ここで、放電空間14には、本質的に水銀 含まれていない。この「本質的に水銀を含 ない」とは、水銀を全く含まないか、又は 来の水銀入りのメタルハライドランプと比 してもほとんど封入されていないに等しい 度の量、例えば1mlあたり2mg未満、好ましく 1mg以下の水銀量が存在していても許容する のとする。

 シール部12a、12bの内部には、マウント3a 3bが封止されている。このマウント3a、3bは 金属箔3a1、3b1、電極3a2、3b2、コイル3a3、3b3 外部リード線3a4、3b4を一体的に構成してな 。

 金属箔3a1、3b1は、例えば、モリブデンか なる薄い金属板である。電極3a2、3b2との接 部分周辺の金属箔3a1,3b1の主面には、後述す る複数の凹部41の集合による加工部4が形成さ れている。なお、「主面」とは、金属箔3a1,3b 1の厚さ方向に垂直な面を意味し、一般的に 側面に対する表面あるいは裏面を意味する また、「金属箔と電極との接続部分周辺に 部が形成されている」とは、金属箔3a1、3b1 の電極3a2、3b2から半径0.5mm以内、望ましくは 半径0.25mm以内に、少なくとも一つ、好適には 複数の凹部41が形成されている状態を意味す 。この加工部4及び凹部41については、後で しく説明する。

 電極3a2、3b2は、タングステンに酸化トリ ムをドープしたトリエーテッドタングステ 電極である。その基端側は金属箔3a1,3b1の放 電部11側の端部にレーザー溶接によって接続 れている。一方、先端側(前記基端の相対向 する他端側)は放電空間14内で所定の電極間距 離を保って、互いの先端同士が対向するよう に配置されている。ここで、所定の電極間距 離としては、自動車前照灯用の場合には、見 た目上、すなわち実際の距離ではなく、ラン プの外観上における距離で4.2mm程度であるの 望ましい。なお、電極3a2、3b2は、本実施の 態のような直棒状に限らず、先端の直径が きい非直棒状の形状や直流点灯タイプのよ に一対の電極の大きさが異なる形状であっ もよい。

 コイル3a3、3b3は、例えば、ドープタング テンからなり、シール部12a、12bに封着され 電極3a2、3b2の軸部の軸周りに螺旋状に巻か ている。ただし、金属箔3a1、3b1と接続され 電極3a2、3b2の軸部分にはコイル3a3、3b3は巻 していない。コイル3a3、3b3は、シール部12a 12bで発生するいわゆる軸リークに対して巻 したものであり、コイル巻装長は長いほど ピッチは狭いほど(例えば、電極封着長に対 し、巻装長が60%以上、ピッチが400%以下)、軸 ークに対して効果的である。その反面、ハ ゲンが箔方向へ侵入しやすくなり、箔リー が発生しやすくなるが、本発明との組み合 せによりその問題は軽減される。

 外部リード線3a4、3b4は、例えば、モリブ ンからなり、放電部11に対して反対側の金 箔3a1、3b1の端部に、溶接等により接続され いる。そして、外部リード線3a4、3b4の他端 は、管軸に沿ってシール部12a、12bの外部に 出し、非シール部13a、13bの略中央に位置し がらさらに外部方向に延びている。なお、 端側に延出したリード線3b4には、ニッケル らなるL字状のサポートワイヤ3cの一端が接 されている。そのサポートワイヤ3cの他端は 、後述するソケット7の方向に延出している そして、管軸と平行しているサポートワイ 3cには、セラミックからなるスリーブ5が被 されている。

 上記で構成された気密容器1の外側には、 石英ガラスにチタン、セリウム、アルミニウ ム等の酸化物を添加することにより、紫外線 を遮断性する作用を有する筒状の外管6が、 軸に沿って気密容器1と同心状に設けられて る。それらの接続は、気密容器1両端の筒状 の非シール部13a、13bと外管6の両端部を溶融 ることにより行なわれている。すなわち、 密容器1と外管6の両端には、溶着部61a、61bが 形成されている。なお、気密容器1と外管6と 間の空間には、例えば、窒素やネオン、ア ゴン、キセノン等の希ガスを一種又は混合 て封入したりすることができる。

 そして、気密容器1を内部に覆った状態の 外管6の非シール部13a側には、ソケット7が接 される。これらの接続は、外管6の非シール 部13a付近の外周面に装着された金属バンド81 、ソケット7の気密容器1保持側の開口端に 成された4本の金属製の舌片82(図1では、2本 図示)により挟持することによって行なわれ いる。そして、接続をさらに強固にするた 、金属バンド81及び舌片82の接触点をレーザ ーによって溶接している。なお、ソケット7 底部には底部端子9a、側部には側部端子9bが 成されており、それぞれリード線3a4、サポ トワイヤ3cが接続されている。

 これらで構成されたメタルハライドラン は、管軸が略水平の状態で配置され、底部 子9a、側部端子9bに点灯回路を接続すること により、安定時は約35W、始動時は安定時電力 に対して2倍以上である約75Wで点灯される。

 ここで、金属箔3a1、3b1の表面に形成された 工部4について詳しく説明する。図3は、図2 示したX 1 部分について説明するための拡大図、図4は 図2に示したY 1 -Y 1 ’断面について説明するための断面図、図5 、図4に示したX 2 部分について説明するための拡大図である。

 加工部4は、箔表面において、略円形の凹部 41が互いに重ならないように、かつ略規則的 複数形成することにより構成されている。 体的には、箔長手方向は隣り合う凹部41同 が略連続的に接触するように形成されてい 。一方、箔短手方向は凹部41同士が繋がって おらず、その間には未加工部42が存在してい 。すなわち、箔長手方向はピツチP X が凹部41の幅W(μm)と等しく、箔短手方向はピ チP Y が幅Wよりも大きくなっている。なお、本実 の形態のように箔短手方向に未加工部42を設 ける場合は、箔リークの発生の観点から、そ のピッチP Y (μm)を、W<P≦200μmの関係を満たすように形 するのが望ましい。

 ここで、「略円形」とは、真円、楕円の か、一部は直線状であるが、大部分が円で るようなものも含んでいる。また、「略規 的」とは、ある一定の規則性を有している 態を意味している。凹部41が規則性を有す ことにより、本発明の加工部4を有する金属 3a1、3b1を大量生産したときに、そのそれぞ にほぼ同じ効果を期待できるため、ブラス 加工等のように箔表面にランダムに粗さを 成した場合と比較して、作用効果の再現性 び信頼性が高くなる。なお、誤差又は意図 に規則性から逸脱している箇所が存在して ても、その作用効果を害さない程度であれ 「略規則的」と考えることができる。

 また、「互いに重ならないように」とは 隣り合う凹部41が互いに重なっていない状 を意味する。この凹部41が重なっている状態 、例えば凹部41の約半分が重なっている状態 、その重なり方向の表面積が低下し、望ま くない。しかし、凹部41同士が多少重なっ いる程度であれば、その表面積の低下は無 できるほど少ないため、許容するものとす 。また、「略連続的」とは、図3の箔長手方 のように隣り合う凹部41が接触又は接近し いるような場合を意味している。このよう 凹部41を「略連続的」に形成することにより 、箔表面において未加工部42が少なくなり、 の表面積が増大するため、ガラスとの密着 が向上するとともに、ハロゲンの拡散遅延 対して大きな効果を得ることができる。な 、その連続的な状態は箔長手方向に限らず れかの方向においてあればよい。

 また、「未加工部」とは、凹部41の影響 受けていない部分のことを意味し、通常は さの少ない面状態のことを指すが、粗さが ってはいけないという意味ではない。すな ち、未加工部42が予め粗さを持った面状態で あってもよく、つまりは加工部4が凹部41と粗 面からなる未加工部42との組み合わせによっ 構成されていてもよい。

 一方、図4からわかるように箔の断面におい ては、凹部41は略逆台形であり、箔の表裏面 ほぼ等間隔に形成されている。その際、Y 2 -Y 2 ’直線からわかるように、凹部41が表面と裏 とで互いにずれている。これにより、表裏 に凹部41を形成したとしても、それらの凹 41が貫通しにくくなる。なお、表裏面の凹部 41のずれは、W/2(μm)だけずれているのが最適 あり、この場合には表面及び裏面の凹部42を かなり深く形成することができる。

 また、X 2 の拡大図である図5からわかるように、凹部41 は未加工部42よりも高い隆起部411と、未加工 42よりも低い陥没部412とで構成されている この隆起部411は、ガラスとの接触面積を増 させるため、ガラスと箔表面との密着性を 大させる。また、凹部41の深さDが陥没部412 深さD’だけの場合よりも隆起部411の高さHだ け深くすることができるため、ハロゲンを封 入したランプにおいて発生するハロゲンの箔 端方向への拡散をいっそう遅延させる。なお 、隆起部411の高さH(μm)としては、0<H≦0.5μm が好適である。

 また、金属箔3a1(及び金属箔3b1)の両端部 、ナイフエッジ部3a11を有している。そのた 、当該部分のガラスとの密着性は高くなっ いる。ここで、「ナイフエッジ部」とは、 部がその箔の実質的な厚さよりも細くなっ いることを意味し、その厚みが細くなる過 は急峻なものであっても、緩やかなもので ってもよい。このナイフエツジ部3a11は、端 部が荒らされてその形状が崩れると、ガラス との密着性が低下してしまうため、少なくと も厚みが凹部41よりも薄いナイフェツジ部分 は、凹部41を形成していない。「少なくと 厚みが凹部41よりも薄いナイフェツジ部分に は、凹部41を形成していない」とは、少なく も箔短手方向の端部には凹部41を形成して ないことを意味する。そして、さらに信頼 を高める場合には、ナイフエッジ部3a11のあ 部分の厚さをT’としたとき、凹部41が箔の 面に形成された場合はD、表裏面に形成され た場合はDよりも、T’が小さくなるナイフエ ジ部分に凹部41を形成しないようにするの 望ましい。

 ここで、加工部4の形成方法について説明 する。加工部4は、レーザー加工によって形 することができる。すなわち、レーザー加 では一回のレーザー照射で一つの凹部41を形 成可能であるので、それを所定のピッチで複 数回順次繰り返し照射することにより所望の 加工部4を得ることができる一方、特定部位 例えばナイフエッジ部3a11や製造上、箔の厚 が薄くなりやすい箔長手方向の端部付近は 工しないといった制御も可能である。ここ 、凹部41の幅Wや深さDは、用いるレーザー照 射装置のレーザー照射部の径やレーザー照射 時の入力電流値を変化させることで調整でき る。また、隆起部411は、凹部41をレーザー照 により形成する過程で形成され、その照射 の入力が大きいほど高さのある隆起部411が 成される傾向がある。また、本実施の形態 逆台形状の凹部41は、照射するレーザーの 点を少し外すことにより形成できる。

 図6は、図1のメタルハライドランプの一 様について説明するための図である。なお 以下の試験は特に言及しない限り寸法、材 等はこの仕様に基づいて行っている。

 放電容器1:石英ガラス製、放電空間14の内容 積=27.5mm 3 、内径a=2.5mm、外径B:6.2mm、長手方向の球体長C =7.8mm、
 金属ハロゲン化物2:ScI 3 =0.068mg、NaI=0.109mg、ZnI 2 =0.022mg、InBr=0.0005mg、
 希ガス:キセノン=13.5atm、
 水銀:0mg、
 金属箔3a1、3b1:モリブデン製、長さE×幅F=6.5m m×1.5mm、厚さT=20mm、
 電極3a2、3b2:トリエーテッドタングステン製 、直径r=0.38mm、電極間距離D=4.2mm(実際の電極 距離:3.75mm)、
 加工部4:形成範囲L1×L2=3.0mm×1.3mm、
 凹部41:幅W=38μm、深さD=2.0μm(隆起部411の高さ H=0.5μm、陥没部412の深さD’=1.5μm)、箔長手方 のピッチPx=38μm、箔短手方向のピッチPY=50μm 、レーザー照射部の径が約30μmのYAGレーザー 18Aの電流値を流して形成、
 コイル3a3、3b3:ドープタングステン製、線径 =0.06mm、ピッチ=250%、巻装長=3.2mm、
 外部リード線3a4、3b4:モリブデン製、直径=0. 6mm。

 図7は、凹部の深さDを変化させたときの20 00時間点灯後の箔リーク発生率について説明 るための図である。試験条件は、自動車前 灯HID光源の規格であるJEL215に定められたEU12 0分モードの点滅サイクルであり、試験灯数 12灯である。また、凹部41の深さDは、レーザ ー照射時の入力電流値を変えること三変化さ せた。なお、測定は箔の断面を電子顕微鏡で 観察し、比較的凹凸が安定している部分の平 均をとることにより測定値を算出している。

 結果から、凹部41の深さDが0.2μm、0.5μmの 合、箔リーク発生率が高いが、1.0μmよりも くなると2000時間以前での箔リークの発生を 抑制できることがわかる。また、当該試験に おいて最初の一灯に箔リークが発生した時間 を示す図8では、深さDが3.0μm以上であれば、 リークの発生を2300時間抑制することができ る。この結果には、ガラスと箔の接触面積及 びハロゲン拡散の遅延が関係しているものと 考えられる。すなわち、凹部41が浅ければ、 ラスと箔の十分な密着性が得られず、また 属箔3a1、3b1と電極3a2、3b2の接合部付近から 短手方向端部までの箔表面を沿う距離が短 なり、ハロゲンが短時間で箔端に達してし うため、箔リークの発生率が高くなったと えられる。すなわち、凹部41の深さDが深い ど箔リークに対して効果がある。ただし、 部41が貫通してしまうと、その穴付近で亀 が生じ、微小なクラックが発生してしまう め、深さDは箔の厚さT(μm)よりも少なくとも い必要がある。したがって、凹部41の深さD( μm)は、1.0μm≦D<T(μm)、さらには3.0μm≦D<T (μm)であるのが望ましい。

 図9は、凹部の幅Wを変化させたときの2000 間点灯後の箔リーク発生率について説明す ための図である。試験条件等は、図7の試験 と同じである。

 結果から、凹部41の幅Wが150μm、200μmの場 、箔リーク発生率が高いが、100μmよりも小 くなると2000時間以前での箔リークの発生を 抑制できることがわかる。また、当該試験に おいて最初の一灯に箔リークが発生した時間 を示す図10では、幅Wが40μm以下であれば、箔 ークの発生を2500時間抑制することができる 。すなわち、幅Wは小さいほど箔リークに対 て効果がある。ただし、凹部41の幅Wが小さ ぎると、レーザー照射回数が増え、箔の生 効率が低下してしまうため、10μm以上である のが好適である。したがって、凹部41の幅W(μ m)は、10μm≦W≦100μm、好適には10μm≦W≦40μm 最適には10μm≦W≦35μmであるのが望ましい。

 一般に、金属箔3a1、3b1とシール部12a、12bと 密着性は、平均表面粗さRaとRzと相関がある 。そこで、本発明における加工部4の平均表 粗さRa(μm)とRz(μm)とを変化させ、EUモードで 灯する試験を行ったところ、0.4μm≦Ra、1.0μ m≦Rz≦7.0μmを満たしていれば、箔リークを抑 制する上でさらに効果的であることが確認さ れた。なお、加工部4の平均表面粗さRa、Rzは 50倍の倍率で230μm 2 の範囲をJIS B0601に基づいて測定した数値で る。また、本発明においては平均表面粗さRa 、Rzは、凹部41の深さD、幅W、ピッチP X 、P Y 等により変化させることができる。

 したがって、本実施の形態では、厚みがT (μm)である金属箔3a1、3b1の中央から電極3a2、3 b2方向の表裏面に、深さD(μm)が、1.0μm≦D<T( μm)を満たす複数の凹部41を互いに重ならない ように形成することにより、金属箔3a1、3b1と 電極3a2、3b2との接続部分とガラスとの剥がれ が原因となる箔リークの発生を抑制すること ができる。また、箔短手方向のハロゲンの拡 散を遅延することができるため、箔リークの 発生を抑制することができる。また、凹部41 幅をW(μm)としたとき、10μm≦W≦100μmを満た ことにより、さらに箔リークの発生を抑制 ることができる。

 また、凹部41を未加工面42より隆起した隆 起部411と未加工面42より陥没した陥没部412と 構成したことにより、ガラスとの密着性が すとともに、ハロゲンの遅延作用が高まる め、さらに箔リークの発生を抑制すること できる。

 また、凹部41を略規則的に金属箔3a1、3b1 表面に形成したことにより、効果の再現性 高い箔を実現でき、信頼性の高い箔リーク 制効果を期待することができる。

 また、凹部41を隣り合う凹部41と連続する ように金属箔3a1、3b1表面に形成したことによ り、未加工部42が少なくなりガラスとの密着 が増すとともに、ハロゲンの遅延作用が高 るため、さらに箔リークの発生を抑制する とができる。

 また、凹部41を金属箔3a1、3b1の両面に形 し、表面と裏面とで凹部41を互いにずらすこ とにより、表裏の凹部41同士が繋がって貫通 にくくすることができる。また、凹部41を く形成することができる。

 また、箔短手方向の端部にナイフエッジ 3a11を有する金属箔3a1、3b1において、少なく とも厚みが凹部41よりも薄いナイフェツジ部 には、凹部41を形成していないことにより ナイフエッジ部3a11の機能低下を防止するこ ができる。

 また、凹部41をレーザー照射により形成 ることにより、所望の場所に所望の深さ、 をもつ凹部41を形成することができるため、 所望のパターンを管の表面に形成することが できる。すなわち、凹部41を略規則的に形成 たり、隣り合う凹部41を略連続的に形成し り、ナイフエッジ部3a11の所定部分は形成し いようにしたりすることが容易にできる。 た、隆起部411を容易に形成することができ 。

 放電空間14に金属ハロゲン化物2を封入し ランプでは、ランプ点灯中に放電空間14か 金属箔3a1、3b1の箔短手方向端部にハロゲン 拡散したことが原因で箔リークが発生しや くなる傾向があるが、箔短手方向端部への ロゲンの拡散を複数の凹部41によって遅延す ることができるので、箔リークを抑制するこ とができる。

 放電空間14に水銀を本質的に封入していな ランプでは、金属箔3a1、3b1にか
かる負担が従来よりも大きくなり、箔リーク が発生しやすくなる傾向があるが、複数の凹 部41によって箔リークを抑制することができ 。

(第2の実施の形態)
 図11は、本発明の第2の実施の形態のメタル ライドランプについて説明するための図で る。この第2の実施の形態以降の各部につい ては、第1の実施の形態のメタルハフイドラ プの各部と同一部分は同一符号で示し、そ 説明を省略する。

 第2の実施の形態では、金属箔3a1、3b1の箔長 手方向および箔短手方向に接触するように凹 部41を形成している。すなわち、箔長手方向 ピッチP X および箔短手方向のピッチP Y が凹部の幅Wとほぼ同じ条件になっている。 のため、未加工部42が少なくなり、ガラスと 箔表面との接触面積がさらに増大する。また 、図5と同じ部分の拡大断面図を示した図12か らわかるように、第1の実施の形態と同様、 起部411が未加工部41(ここでは、Y 3 -Y 3 ’に相当)よりも高くなっている。その高さH 、隣り合う凹部41の隆起の重畳となるため 第1の実施の形態の場合よりも若干高くなり 箔リークに対してさらに効果的である。

 したがって、本実施の形態では、第1の実 施の形態よりも箔リークに対して高い効果を 得ることができる。

(第3の実施の形態)
 図13は、本発明の第3の実施の形態のメタル ライドランプについて説明するための図で る。

 第3の実施の形態では、第2の実施の形態 凹部41の斜め方向に生じた未加工部42に、凹 41の幅よりも小さい小凹部43を形成している 。具体的には、凹部41の幅Wは38μmであるのに し、小凹部43の幅W’は8μmであり、小凹部43 その4箇所において凹部41と接するようにな ている。そのため、未加工部42がさらに少 くなり、第2の実施の形態よりもガラスと箔 面との接触面積が増大する。

 したがって、本実施の形態では、第2の実 施の形態よりも箔リークに対して高い効果を 得ることができる。

(第4の実施の形態)
 図14は、本発明の第4の実施の形態のメタル ライドランプについて説明するための図で る。

 第4の実施の形態では、第2の実施の形態の うに、同じ幅Wの凹部41を複数形成している 、箔長手方向のピッチP X をW、箔短手方向のピッチP Y を(γ3/2)Wで形成している。つまり、一つの凹 41に対し、凹部41が6箇所接触しており、未 工部42が少なくなるため、ガラスと箔表面と の接触面積が増大する。また、本実施の形態 では、同じ大きさの凹部41により未加工部42 少なくすることができるため、第3の実施の 態よりも形成しやすい利点がある。なお、 15のように、箔長手方専のピッチP X を(γ3/2)W、箔短手方向のピッチP Y をWとしても同様の効果が得られる。

 したがって、本実施の形態では、第3の実 施の形態と同様の効果を得ることができ、か つその凹部41の形成を容易に行うことができ 。

(第5の実施の形態)
 図16は、本発明の第5の実施の形態のメタル ライドランプについて説明するための図で る。

 第5の実施の形態では、隣り合う凹部41と接 しないように凹部41を形成している。この 施の形態では、未加工部42が多くなるため、 ガラスと箔表面との接触面積が減少し、密着 性が多少弱くなるが、それでも凹部41により 箔リーク制御効果が得られる。なお、この 施の形態では、箔長手方向のピッチP X =2W、箔単手方向のピッチP Y =2Wである。

 したがって、本実施の形態では、第1の実 施の形態とほぼ同様の効果を得ることができ る。

 なお、本発明の実施の形態は上記に限ら るわけではなく、例えば次のように変更し もよい。

 本発明は、上述したような自動車前照灯 用いられるメタルハライドランプに限られ ものではなく、放電空間およびシール部が 較的大きなショートアークランプやUVラン 、またハロゲン電球やハロゲンヒータなど シール部に金属箔を封止した箔シールラン であれば同様の効果を期待することができ 。

 シール部12a、12bは、ピンチシールに限ら 、シュリンクシールで形成したものであっ も本発明の効果を得ることができる。

 金属箔3a1、3b1の材料としては、モリブデ に限らず、レニウムモリブテン、タングス ン、レニウムタングステンなどで構成して 本発明の効果を得ることができ、材料に限 されない。また、表面に薄膜や層を形成し ものであってもよい。

 加工部4の形成範囲としては、第1の実施 形態のように略半面まで形成する必要はな 、少なくとも金属箔3a1、3b1の電極3b1、3b2接 部分の箔幅方向一帯に形成されていれば実 的な効果が望める。ただし、加工部4の形成 囲は、広ければ広いほどガラスと箔との密 性が高まるため、金属箔3a1、3b1のほぼ全面 わたって形成されているのが最も望ましい

 凹部41の表面形状は、略円形以外に多角 であってもよく、例えば6角形や8角形であっ てもよい。このような多角形形状は、レーザ ー照射部分に所望形状のマスクを当てて、レ ーザー照射することで得ることができる。ま た、第1の実施の形態のよって箔長手方高に 部41を連続させる場合、国際出願番号PCT/JP200 7/051310の図11や図12に記載したような、波状や 三角波状にしてもよい。

 また、凹部41の断面形状は、略逆台形に ぎらず、逆三角形等であってもよく、その 合は、レーザーの焦点を合わせることで得 ことができる。また、形成した凹部41の斜面 は、立ち上がり角度が50°以上、80°以下のよ に急峻であれば本発明の効果を得る上で有 な傾向がある。なお、凹部41の角度を小さ するには、レーザー照射部の直径を小さく ればよい。

 また、凹部41は、レーザー加工以外にド ルなどの機械的手段で形成してもよい。

 以上、具体例を挙げながら発明の実施の 態に基づいて本発明を詳細に説明してきた 、本発明は上記内容に限定されるものでは く、本発明の範疇を逸脱しない限りにおい あらゆる変形や変更が可能である。