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Title:
HAIR TREATMENT COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/153050
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a hair treatment composition containing L-theanine (A), a phosphonic acid-based metal ion blocking agent (B) such as etidronic acid and an aminocarboxylic acid-based metal ion blocking agent (C) such as ethylenediaminetetraacetic acid, hydroxyethylethylenediaminetriacetic acid, and diethylenetriaminepentaacetic acid.

Inventors:
KITANO HIROKI (JP)
ARAI AKIHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060665
Publication Date:
December 18, 2008
Filing Date:
June 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HOYU KK (JP)
KITANO HIROKI (JP)
ARAI AKIHIKO (JP)
International Classes:
A61K8/44; A61K8/55; A61Q5/00; A61Q5/10
Foreign References:
JP2006104160A2006-04-20
JP2002193772A2002-07-10
JP2006348002A2006-12-28
JP2007503409A2007-02-22
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori (Ohmiya-cho 2-chomeGifu-shi, Gifu 31, JP)
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Claims:
 (A)L-テアニン、(B)ホスホン酸系の金属イオン封鎖剤、及び(C)アミノカルボン酸系の金属イオン封鎖剤を含有することを特徴とする毛髪処理用組成物。
 前記(B)ホスホン酸系の金属イオン封鎖剤は、エチドロン酸及びその塩類から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理用組成物。
 前記(C)アミノカルボン酸系の金属イオン封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸及びその塩類、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸及びその塩類、並びにジエチレントリアミン五酢酸及びその塩類から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の毛髪処理用組成物。
 酸化染毛剤として使用されることを特徴とする請求項1~3のうちいずれか一項に記載の毛髪処理用組成物。
 前記(A)L-テアニンの含有量は、0.001~5質量%であることを特徴とする請求項1~4のうちいずれか一項に記載の毛髪処理用組成物。
Description:
毛髪処理用組成物

 本発明は、金属イオン封鎖剤を含有する 髪処理用組成物に関する。

 近年、ヘアスタイルの多様化に伴って、 髪を、化学的な処理剤、例えば染毛剤、ブ ーチ剤、パーマネントウェーブ用剤、及び 毛矯正剤で処理する機会が多くなっている これらの処理剤には、例えばアルカリ剤、 化剤、又は還元剤が配合されている。その め、毛髪は、化学的な処理剤で繰り返し処 されることにより損傷を受けている。その 果、損傷を受けた毛髪では、毛髪の保湿性 び弾力性が低下し、ボリューム感のある髪 を作ることが困難になる。

 毛髪処理用組成物、例えばヘアトリート ント、シャンプー、リンス、染毛用組成物 おいて、毛髪に保湿性を付与するための成 として、アミノ酸及びポリペプチドが知ら ている。アミノ酸及びポリペプチドは、ケ チンタンパク質から構成される毛髪との親 性が高い。そのため、アミノ酸及びポリペ チドは、毛髪の表面に保湿性の保護膜を形 する。例えば、特許文献1は、アミノ酸又は ポリペプチドを配合した化粧料を開示する。 特許文献1に開示されている、頭髪化粧料に 適用可能な化粧料には、アミノ酸又はポリ プチドの異臭及び変色を防止するために金 イオン封鎖剤(キレート化剤)が配合されてい る。

 ところが、特許文献1に開示のアミノ酸及 びポリペプチドは、高い保湿効果を有するた め、毛髪のうるおい感を過剰にすることがあ る。そのため、毛髪全体が重くなり、毛髪に 対してボリューム感を十分に付与できないと いう問題がある。

 特許文献2は、整髪性を付与する化合物とし て、合成高分子、例えばポリビニルピロリド ンを配合する整髪剤を開示する。しかしなが ら、このような合成高分子を毛髪に適用した 際、毛髪の柔軟性が低下するとともに毛髪の 感触が劣るという問題がある。したがって、 合成高分子を使用したとしても、毛髪に対す る感触の低下を抑制しながら、ボリューム感 のある髪型を作ることは困難である。

特開平8-231335号公報

特開平10-87448号公報

 本発明者らは、鋭意研究の結果、毛髪処 用組成物にL-テアニン及び特定の金属イオ 封鎖剤を配合することにより上記問題が解 されることを見出した。本発明の目的は、 髪に対して保湿性を付与しながら、毛髪の リューム感が向上する毛髪処理用組成物を 供することにある。

 上記の課題を解決するため、本発明の第 の態様によれば、(A)L-テアニン、(B)ホスホ 酸系の金属イオン封鎖剤、及び(C)アミノカ ボン酸系の金属イオン封鎖剤を含有する毛 処理用組成物が提供される。

 上記の毛髪処理用組成物において、前記(B) スホン酸系の金属イオン封鎖剤は、エチド ン酸及びその塩類から選ばれる少なくとも 種であることが好ましい。
 上記の毛髪処理用組成物において、前記(C) ミノカルボン酸系の金属イオン封鎖剤は、 チレンジアミン四酢酸及びその塩類、ヒド キシエチルエチレンジアミン三酢酸及びそ 塩類、並びにジエチレントリアミン五酢酸 びその塩類から選ばれる少なくとも一種で ることが好ましい。

 上記の毛髪処理用組成物において、上記の 髪処理用組成物は、酸化染毛剤として使用 れることが好ましい。
 上記の毛髪処理用組成物において、前記(A)L -テアニンの含有量は、0.001~5質量%であること が好ましい。

毛髪のボリューム感の評価を示す参考 。

 以下、本発明を毛髪処理用組成物に具体 した実施形態について詳細に説明する。本 施形態に係る毛髪処理用組成物は、(A)L-テ ニン、(B)ホスホン酸系の金属イオン封鎖剤 及び(C)アミノカルボン酸系の金属イオン封 剤を含有している。

 (A)L-テアニンは、(B)ホスホン酸系の金属 オン封鎖剤、及び(C)アミノカルボン酸系の 属イオン封鎖剤との併用により、毛髪に対 て保湿性を付与しながら、毛髪のボリュー 感を向上させる。(A)L-テアニンは、単独で毛 髪の修復効果も有する。(A)L-テアニンは、L- ルタミン酸の誘導体であり、アミノ酸の一 である。L-テアニンは、茶葉、特に玉露に多 く含まれており、緑茶の旨味成分として知ら れている。L-テアニンは、茶葉から常法によ て抽出される他、化学的な合成によっても られる。毛髪処理用組成物には、天然由来 び合成由来のいずれのL-テアニンも使用で る。

 毛髪処理用組成物中における(A)L-テアニ の含有量は、好ましくは0.001~5質量%、より好 ましくは0.01~3質量%である。(A)L-テアニンの含 有量が0.001質量%未満であると、毛髪のボリュ ーム感は十分に向上しない。(A)L-テアニンの 有量が5質量%を超えても、毛髪のボリュー 感は向上しない。

 (B)ホスホン酸系の金属イオン封鎖剤は、( A)L-テアニン及び(C)アミノカルボン酸系の金 イオン封鎖剤との併用により、毛髪に対し 保湿性を付与しながら、毛髪のボリューム を向上させる。金属イオン封鎖剤は、金属 オンと結合して水溶性錯体を生成し、金属 オンと他の化合物との固有の反応を起こさ くする配位子を持つ化合物である。(B)ホス ン酸系の金属イオン封鎖剤としては、例え エチドロン酸(ヒドロキシエタンジホスホン とも呼ばれる)及びその塩類、ニトリロトリ スメチレンホスホン酸及びその塩類、ホスホ ノブタントリカルボン酸及びその塩類、並び にエチレンジアミンテトラ(メチレンホスホ 酸)及びその塩類が挙げられる。これらの(B) スホン酸系の金属イオン封鎖剤は、単独で 用してもよく、2種以上を組み合わせて使用 してもよい。これらの中でも、毛髪に対して 保湿性を付与しながら、毛髪のボリューム感 を向上させる効果の高いエチドロン酸及びそ の塩類がより好ましい。

 毛髪処理用組成物中における(B)ホスホン 系の金属イオン封鎖剤の含有量は、好まし は0.001~3質量%、より好ましくは0.005~2質量%で ある。(B)ホスホン酸系の金属イオン封鎖剤の 含有量が0.001質量%未満であると、毛髪のボリ ューム感は十分に向上しない。(B)ホスホン酸 系の金属イオン封鎖剤の含有量が3質量%を超 ても、毛髪に対するボリューム感の更なる 上は得られず、毛髪の感触が悪化するおそ がある。

 (C)アミノカルボン酸系の金属イオン封鎖 は、(A)L-テアニン及び(B)ホスホン酸系の金 イオン封鎖剤との併用により、毛髪に対し 保湿性を付与しながら、毛髪のボリューム を向上させる。(C)アミノカルボン酸系の金 イオン封鎖剤として、例えばエチレンジア ン四酢酸及びその塩類、ジエチレントリア ン五酢酸及びその塩類、ヒドロキシエチル チレンジアミン三酢酸及びその塩類、グリ ールエーテルジアミン四酢酸及びその塩類 ニトリロ三酢酸及びその塩類、ヒドロキシ チルイミノ二酢酸及びその塩類、ジヒドロ シエチルグリシン及びその塩類、トリエチ ンテトラアミン六酢酸及びその塩類、1,3-プ パンジアミン四酢酸及びその塩類、ジカル キシメチルグルタミン酸及びその塩類、並 に1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン四酢酸 及びその塩類が挙げられる。(C)アミノカルボ ン酸系の金属イオン封鎖剤は、単独で使用し てもよく、2種以上を組み合わせて使用して よい。これらの中でも、毛髪に対して保湿 を付与しながら、毛髪のボリューム感を向 させる効果の高いエチレンジアミン四酢酸 ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 ジエチレントリアミン五酢酸、及びそれら 塩類がより好ましい。

 毛髪処理用組成物中における(C)アミノカ ボン酸系の金属イオン封鎖剤の含有量は、 ましくは0.001~4質量%、より好ましくは0.005~3 量%である。(C)アミノカルボン酸系の金属イ オン封鎖剤の含有量が0.001質量%未満であると 、毛髪のボリューム感は十分に向上しない。 (C)アミノカルボン酸系の金属イオン封鎖剤の 含有量が4質量%を超えても、毛髪に対するボ ューム感の更なる向上は得られず、毛髪の 触が悪化するおそれがある。

 毛髪処理用組成物は、必要に応じて、例 ば水、水溶性高分子化合物、油性成分、多 アルコール、界面活性剤、糖類、防腐剤、 記以外のキレート剤、安定剤、pH調整剤、 物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料 及び紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも 種を含有してもよい。

 水は、各成分の溶媒又は分散媒として使 される。水は、界面活性剤とともに適量配 されて、毛髪処理用組成物を乳化させる。 髪処理用組成物中における水の含有量は、 ましくは50~95質量%、さらに好ましくは70~90 量%である。水の含有量が50質量%未満である 、毛髪処理用組成物の乳化が不十分となる それがある。水の含有量が95質量%を超える 、毛髪処理用組成物の均一性及び安定性の 保が困難になる。

 水溶性高分子化合物としては、例えばア ビアガム、カラヤガム、トラガントガム、 ルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セ ロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、及び リ塩化ジメチルメチレンピペリジウムが挙 られる。架橋ポリアクリル酸としては、例 ばカルボマーが挙げられる。

 油性成分は、毛髪にうるおい感を付与す 。そのため、毛髪処理用組成物は、好まし は油性成分を含有する。油性成分としては 例えば油脂類、ロウ類、高級アルコール、 化水素類、高級脂肪酸、アルキルグリセリ エーテル、エステル類、及びシリコーン類 挙げられる。

 油脂類としては、例えばオリーブ油、ツ キ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー 、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、 ウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コ 胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカ ミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、及び月 草油が挙げられる。ロウ類としては、例え ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバ ウ、ホホバ油、及びラノリンが挙げられる

 高級アルコールとしては、例えばラウリ アルコール、ミリスチルアルコール、セタ ール、ステアリルアルコール、セトステア ルアルコール、アラキルアルコール、ベヘ ルアルコール、2-ヘキシルデカノール、イ ステアリルアルコール、2-オクチルドデカノ ール、デシルテトラデカノール、オレイルア ルコール、及びラノリンアルコールが挙げら れる。

 炭化水素としては、例えばパラフィン、 レフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水 ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワ ン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロ リスタリンワックス、及びワセリンが挙げ れる。高級脂肪酸としては、例えばラウリ 酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア ン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12- ドロキシステアリン酸、オレイン酸、及び ノリン脂肪酸が挙げられる。アルキルグリ リルエーテルとしては、例えばバチルアル ール、キミルアルコール、セラキルアルコ ル、及びイソステアリルグリセリルエーテ が挙げられる。

 エステル類としては、例えばアジピン酸 イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニ 、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミ ン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリ 、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸 ソトリデシル、パルミチン酸2-エチルへキ ル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪 (C10-30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸セ チル、酢酸ラノリン、ジ-2-エチルヘキサン酸 エチレングリコール、ペンタエリスリトール 脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂 肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプ リル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリ ル、及びコハク酸ジオクチルが挙げられる。

 シリコーン類としては、例えばジメチル リシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニ ポリシロキサン、デカメチルシクロペンタ ロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロ サン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキ ン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重 度が650~10000の高重合シリコーン、アミノ変 シリコーン、ベタイン変性シリコーン、ア キル変性シリコーン、アルコキシ変性シリ ーン、メルカプト変性シリコーン、カルボ シ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコ ンが挙げられる。ポリエーテル変性シリコ ンとしては、例えばPEG-12ジメチコンが挙げ れる。これらの油性成分は、単独で使用し もよく、2種以上を組み合わせて使用しても い。

 多価アルコールとしては、例えばグリセ ン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチ ングリコール、イソペンチルジオール、プ ピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコ ール(DPG)、及び1,3-ブチレングリコール(BG)が げられる。

 界面活性剤は、組成物の乳化剤又は組成 中の各成分の可溶化剤として、毛髪処理用 成物の安定性を保持するために配合される 界面活性剤としては、イオン性界面活性剤 び非イオン性界面活性剤が挙げられる。イ ン性界面活性剤としては、カチオン性界面 性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面 性剤が挙げられる。アニオン界面活性剤と ては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、ア キル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、 ルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩 アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂 酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカ ボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシル ミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエ テル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エ テルが挙げられる。アルキルエーテル硫酸 としては、例えばラウレス硫酸ナトリウム 挙げられる。N-アシルアミノ酸型界面活性剤 としては、例えばN-ラウロイル-L-グルタミン ナトリウムが挙げられる。これらの界面活 剤のアニオン基の対イオンとしては、例え ナトリウムイオン、カリウムイオン、及び リエタノールアミンが挙げられる。

 カチオン性界面活性剤としては、例えば ルキルトリメチルアンモニウム塩、アルケ ルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキル メチルアンモニウム塩、ジアルケニルジメ ルアンモニウム塩、ラノリン脂肪酸アミノ ロピルエチルジメチルアンモニウム、及び ルキロイルアミドプロピルジメチルアミン 挙げられる。アルキルトリメチルアンモニ ム塩として、例えば塩化ステアリルトリメ ルアンモニウムが挙げられる。ジアルキル メチルアンモニウム塩として、塩化ジステ リルジメチルアンモニウムが挙げられる。 れらの界面活性剤のカチオン基の対イオン しては、例えば塩化物イオン、臭化物イオ 、ヨウ化物イオン、アルキル硫酸イオン、 びサッカリンが挙げられる。

 両性界面活性剤としては、例えばココベ イン、ラウラミドプロピルベタイン、コカ ドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナ リウム、及びココアンホ酢酸ナトリウムが げられる。

 非イオン性界面活性剤としては、例えば ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、 リオキシアルキレンアルケニルエーテル、 リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ 、ショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂 酸エステル、アルキルサッカライド界面活 剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキ エチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノー アミド、及びアルキルアミンオキサイドが げられる。ポリオキシアルキレンアルキル ーテルとしては、例えばラウレス、セテス ステアレス、及びパレスが挙げられる。こ らの界面活性剤は、単独で使用してもよく 二種以上を組み合わせて使用してもよい。

 糖類としては、例えばソルビトール、及 マルトースが挙げられる。防腐剤としては 例えばパラベンが挙げられる。安定剤とし は、例えばフェナセチン、8-ヒドロキシキ リン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリ ム、バルビツール酸、尿酸、及びタンニン が挙げられる。pH調整剤としては、例えば乳 酸、グリコール酸、酒石酸、リンゴ酸、ピロ リドンカルボン酸(PCA)、コハク酸、クエン酸 グルタミン酸、2-アミノ-2-メチル-1-プロパ ール(AMP)、トリエタノールアミン(TEA)、及び ルギニンが挙げられる。

 毛髪処理用組成物は、液状、ミスト状、 ル状、フォーム状、クリーム状等の剤型が 能である。毛髪処理用組成物は、毛髪に保 効果を付与するためのヘアケア剤、例えば ャンプー、リンス、及びヘアトリートメン 剤として使用することができる。この場合 毛髪処理用組成物は、毛髪に適用した後に や温水で洗い流してもよく、毛髪に付着し 同組成物を水や温水で洗い流さなくてもよ 。毛髪処理用組成物は、整髪剤として使用 てもよい。この場合、毛髪処理用組成物は 毛髪に適用した後に水や温水で洗い流して よく、毛髪に付着した同組成物を水や温水 洗い流さなくてもよい。毛髪処理用組成物 、例えば染料をさらに配合することにより 毛処理剤、例えば酸化染毛剤及び酸性染毛 として使用してもよい。また、毛髪処理用 成物は、例えば酸化剤を配合することによ 、ブリーチ剤として適用してもよい。更に 毛髪処理用組成物は、例えば還元剤を配合 ることによりパーマネントウェーブ剤、縮 矯正剤及び脱染剤として使用してもよい。

 以上、本実施形態によれば、次のような効 が発揮される。
 (1)毛髪処理用組成物に(A)L-テアニン、(B)ホ ホン酸系の金属イオン封鎖剤、及び(C)アミ カルボン酸系の金属イオン封鎖剤が配合さ ている。したがって、毛髪に対して保湿性 付与しながら、毛髪のボリューム感が向上 る。

 (2)毛髪処理用組成物に(A)L-テアニン、(B) スホン酸系の金属イオン封鎖剤、及び(C)ア ノカルボン酸系の金属イオン封鎖剤が配合 れている。したがって、化学的な処理剤、 えば染毛処理剤により繰り返し処理されて 傷を受けることにより、毛髪本来のはりや しが低下した毛髪に対しても、ボリューム のある髪型を作ることができる。

 (3)毛髪処理用組成物に(A)L-テアニン、(B) スホン酸系の金属イオン封鎖剤、及び(C)ア ノカルボン酸系の金属イオン封鎖剤が配合 れている。したがって、毛髪に付与された 湿効果の持続性も向上する。

 (4)(B)ホスホン酸系の金属イオン封鎖剤と て、エチドロン酸及びその塩類から選ばれ 少なくとも一種が使用される。したがって 毛髪に対する保湿性の付与効果、及び毛髪 ボリューム感を向上させる効果をより高め ことができる。

 (5)(C)アミノカルボン酸系の金属イオン封 剤として、エチレンジアミン四酢酸及びそ 塩類、ヒドロキシエチルエチレンジアミン 酢酸及びその塩類、並びにジエチレントリ ミン五酢酸及びその塩類から選ばれる少な とも一種が使用される。したがって、毛髪 対する保湿性の付与効果、及び毛髪のボリ ーム感を向上させる効果をより高めること できる。

 (6)毛髪処理用組成物中に(A)L-テアニンが 合されている。したがって、毛髪処理用組 物は、例えば染毛処理、脱色処理、パーマ ント処理及び紫外線照射による毛髪への損 を修復する効果を発揮する。また、その修 効果の持続性も良好である。

 上記実施形態を次のように変更してもよい
 ・毛髪処理用組成物に配合される各成分を けて、複数の剤型より、毛髪処理用組成物 構成してもよい。

 ・本発明を、酸化染料及びアルカリ剤を 合する酸化染毛剤第1剤と、酸化剤を配合す る酸化染毛剤第2剤とから構成される毛髪処 用組成物に適用してもよい。その場合、(A)L- テアニン、(B)ホスホン酸系の金属イオン封鎖 剤、及び(C)アミノカルボン酸系の金属イオン 封鎖剤の各成分は、酸化染毛剤第1剤及び酸 染毛剤第2剤のいずれに配合してもよい。

 次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施 態をさらに具体的に説明する。
 まず、酸化染毛剤により染毛処理を施した ト黒毛束又はストレートボブスタイルのか ら(黒色毛ウイッグ:図1参照)を準備した。酸 化染毛剤は、酸化染料及びアルカリ剤を含有 する酸化染毛剤第1剤(以下「第1剤」とする) 、酸化剤を含有する酸化染毛剤第2剤(以下「 第2剤」とする)とから構成されている。次に 表1に示す各例の第1剤及び第2剤を調製した そして、第1剤及び第2剤を1:2の質量比で混 し、その混合物をヒト黒毛束又はかつらに 布して、20分間放置した。その後、ヒト黒毛 束又はかつらに付着した混合物を水で洗い流 し乾燥することにより、ヒト黒毛束又はかつ らに染毛処理を施した。こうして染毛処理し たヒト黒毛束又はかつらを用いて、毛髪のボ リューム感、毛髪の強度評価、及び毛髪の水 分保持性を評価した。それらの評価結果を表 1,2に示す。表1,2において、各成分の配合量を 示す数値の単位は質量%である。

 (毛髪のボリューム感)
 毛髪のボリューム感は、各例の酸化染毛剤 処理したかつらを目視にて観察することに り判断した。毛髪のボリューム感の評価に いて、毛髪の根元付近の弾力性が十分にあ 、ボリューム感が十分にある場合を「優れ 」とした。毛髪の根元付近の弾力性があり ボリューム感がある場合を「良好」とした 毛髪の根元付近の弾力性がやや失われ、ボ ューム感がやや劣る場合を「やや悪い」と た。また、毛髪の根元付近の弾力性が失わ 、ボリューム感がない場合を「悪い」とし 。

 図1の毛髪(かつら)において、頭頂部より 側のように、毛髪の根元付近の弾力性が十 にあり、ボリューム感が十分にある場合を( 「優れる」)と評価した。また、同図におい 、頭頂部より右側のように、毛髪の根元付 の弾力性が失われ、ボリューム感がない場 を(「悪い」)と評価した。

 (毛髪の引っ張り強度)
 各例の酸化染毛剤による処理の前と後とで ヒト黒毛束の破断応力値を、引張試験機(テ ンシロン(商品名)UTM-II、東洋ボールドウィン 製)を用いて測定した。そして、そのときの 破断応力値の増加率を、強度増加率(%)として 求めた。

 求めた強度増加率から、毛髪の強度を、 の基準で評価した。強度増加率が9%以上で る場合を「優れる」とし、強度増加率が7%以 上9%未満である場合を「良好」とし、強度増 率が5%以上7%未満である場合を「やや悪い」 とし、強度増加率が5%未満である場合を「悪 」とした。

 (毛髪の水分保持性)
 各例の酸化染毛剤で処理したヒト黒毛束を まず25℃湿度50%RHの雰囲気中に24時間放置し 初期毛髪質量(X)を測定した。次に、同一の 束をさらに25℃湿度10%RHの雰囲気中に24時間 置し、二次毛髪質量(Y)を測定した。次に、 一の毛束を五酸化二リンとともにデシケー 中に減圧状態で1週間放置し、完全に乾燥さ せた時の乾燥毛髪質量(Z)を測定した。乾燥毛 髪質量(Z)を初期毛髪質量(X)及び二次毛髪質量 (Y)からそれぞれ差し引き、各乾燥工程での毛 髪水分量を得た。水のみで処理した毛髪(コ トロール毛髪)も同様の乾燥処理を施し、コ トロール毛髪の各乾燥工程での毛髪水分量 得た。各例における各乾燥工程での水分量 、コントロール毛髪の各乾燥工程での水分 を100%とした場合、コントロール毛髪に対す る比率([各例の毛髪水分量]×100/[コントロー 毛髪の水分量])(%)として表わした。各例につ いて各工程におけるコントロール毛髪に対す る比率(%)の平均を算出した。水分保持性の評 価として、110%以上の場合を「優れる」とし 105%以上110%未満の場合を「良好」とし、101% 上105%未満の場合を「やや悪い」とし、101%未 満の場合を「悪い」とした。

 表1,2に示すように、(A)L-テアニン、(B)ホ ホン酸系の金属イオン封鎖剤、及び(C)アミ カルボン酸系の金属イオン封鎖剤を含有す 実施例1~13では、毛髪のボリューム感、引っ り強度、及び水分保持性のいずれの評価も 優れる」であった。また、実施例1~8に示す うに(A)L-テアニン、(B)ホスホン酸系の金属 オン封鎖剤、及び(C)アミノカルボン酸系の 属イオン封鎖剤の各成分が第1剤及び第2剤の いずれに配合されても、評価結果に影響を与 えないことも確認された。

 一方、(A)L-テアニンを含有しない比較例1 は、表2に示すように、毛髪のボリューム感 、引っ張り強度、及び水分保持性のいずれの 評価も、実施例1と比較して低下していた。(B )ホスホン酸系の金属イオン封鎖剤及び(C)ア ノカルボン酸系の金属イオン封鎖剤とアミ 酸としてのグルタミンとを併用する比較例2, 3では、毛髪のボリューム感、引っ張り強度 及び水分保持性は改善されなかった。

 (A)L-テアニンと、(B)ホスホン酸系の金属 オン封鎖剤及び(C)アミノカルボン酸系の金 イオン封鎖剤のいずれか一方とを配合する 較例4~11では、毛髪のボリューム感は向上し かった。(A)L-テアニンと、(B)ホスホン酸系 金属イオン封鎖剤及び(C)アミノカルボン酸 の金属イオン封鎖剤のいずれか一方とを併 した比較例4~11では、水分保持性が比較例1~3 比較して僅かに向上した。

 表中における(A)~(C)は、本願の請求項に記 載の各成分に対応する化合物を示す。表中の aは、本願の請求項に記載の各成分の対比化 物を示す。