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Title:
HARDENING SILICON COMPOSITION AND WATER REPELLENT COATING AGENT CONTAINING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/060535
Kind Code:
A1
Abstract:
A hardening silicon composition that would form a water repellent coating film excelling in durability and antifouling performance; and a water repellent coating agent containing the same. The hardening silicon composition comprises 0.1 to 75 mass% of organopolysiloxane of 0.1 to 1,000,000 cst with a structure having its molecular terminal blocked with an alkoxysilyl group and 0.1 to 40 mass% of water repellent substance being solid at ordinary temperature and further comprises a hardening agent. The water repellent coating agent comprises a hydrocarbon solvent and, dissolved therein, 0.1 to 90 mass% of hardening silicon composition mentioned above.

Inventors:
MATSUHISA KENICHI (JP)
MATSUNO SHIGEAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/071810
Publication Date:
May 14, 2009
Filing Date:
November 09, 2007
Export Citation:
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Assignee:
COSMOSTECHNO CORP (JP)
MATSUHISA KENICHI (JP)
MATSUNO SHIGEAKI (JP)
International Classes:
C08L83/06; C09D183/06; C09K3/18
Domestic Patent References:
WO2002061007A12002-08-08
Foreign References:
JPH0748560A1995-02-21
JPH07196988A1995-08-01
JP2007270071A2007-10-18
JPH036284A1991-01-11
JPS5418487A1979-02-10
JPH0368676A1991-03-25
JPH1036771A1998-02-10
JPH07305053A1995-11-21
JP2006045507A2006-02-16
Attorney, Agent or Firm:
HONDA, Ichiro (Ikeden Building12-5, Shimbashi 2-chome,Minato-ku, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 分子末端がアルコキシシリル基で封鎖された構造をもつ0.1~1,000,000cstのオルガノポリシロキサン0.1~75質量%と、常温で固体の撥水性物質0.1~40質量%とを含有し、さらに硬化剤を含有してなることを特徴とする硬化性シリコーン組成物。
 前記硬化剤が、酸、酸発生剤、塩基および塩基発生剤からなる群から選択される請求項1記載の硬化性シリコーン組成物。
 炭化水素系溶剤に請求項1または2記載の硬化性シリコーン組成物を0.1~90質量%溶解させてなることを特徴とする撥水コーティング剤。
 分子側鎖または末端がアミノ基で変成された構造をもつ0.1~1,000,000cstのアミノ変成オルガノポリシロキサンを0.1~5質量%溶解させてなる請求項3記載の撥水コーティング剤。
Description:
硬化性シリコーン組成物および れを含有する撥水コーティング剤

 本発明は、硬化性シリコーン組成物およ これを含有する撥水コーティング剤に関し 特に、自動車用の撥水コーティング剤とし 幅広く利用することができる硬化性シリコ ン組成物およびこれを含有する撥水コーテ ング剤に関するものである。

 従来のコーティング剤は、シリコーン組 物やフッ素組成物を主成分としており、光 および撥水性は十分であったが、耐久性が いという問題があった。そこで、耐久性の 上および防汚性を向上させた親水性ガラス 被膜を形成するコーティング剤が開示され いる(特許文献1)。これはガラス特有の硬い 面硬度から傷が付きづらく、耐久性が良い いう特徴を持っている。

 また、特許文献2には、湿気硬化性シリコー ンレジン、硬化触媒および少なくとも1つの ルコキシ基を有する反応性シリコーンオイ を含有する表面保護剤が開示されている。

特許第3846563号公報

特開2006-45507号公報

 しかしながら、特許文献1の方法では、水 酸基が表面に形成されるため、親水性を示し 、撥水生が不十分であるという問題点があっ た。

 そこで、このような欠点を解決する撥水 のコーティング剤として、親水性のコーテ ング剤の上に撥水性の被膜をコーティング る手法が考えられるが、作業時間が長くな 、また撥水性被膜の硬度が低いことにより 汚れを抱き込み易いなどという欠点もあり 完全なる改善には至らなかった。

 また、特許文献2の方法では、未だ強力な 撥水性を維持することができず、さらにジメ チルシリコーンを添加する必要があるため、 液体で粘性を持ち被膜が完全硬化せず、防汚 性は低下するという問題点があった。

 そこで、本発明の目的は、耐久性と防汚 の優れた撥水性被膜を形成する硬化性シリ ーン組成物およびこれを含有する撥水コー ィング剤を提供することである。

 本発明者は、上記課題を改善するために 意研究を重ねた結果、特定のオルガノポリ ロキサン、常温で固体の撥水性物質および 化剤を含有することにより、耐久性と防汚 の優れた撥水性被膜を形成する硬化性シリ ーン組成物、およびこれを含有する撥水コ ティング剤が得られることを見出し、本発 を完成するに至った。

 すなわち、本発明の硬化性シリコーン組 物は、分子末端がアルコキシシリル基で封 された構造をもつ0.1~1,000,000cstのオルガノポ リシロキサン0.1~75質量%と、常温で固体の撥 性物質0.1~40質量%とを含有し、さらに硬化剤 含有してなることを特徴とするものである

 また、本発明においては、硬化剤が、酸、 発生剤、塩基および塩基発生剤からなる群 ら選択されることが好ましい。
 

 本発明の撥水コーティング剤は、炭化水 系溶剤に前記硬化性シリコーン組成物を0.1~ 90質量%溶解させてなることを特徴とするもの である。

 また、本発明の撥水コーティング剤は、 子側鎖または末端がアミノ基で変成された 造をもつ0.1~1,000,000cstのアミノ変成オルガノ ポリシロキサンを0.1~5質量%溶解させてなるこ とが好ましい。

 本発明により、耐久性と防汚性の優れた 水性被膜を形成する硬化性シリコーン組成 およびこれを含有する撥水コーティング剤 提供することができる。

 以下、本発明の実施の形態について詳細に 明する。
 本発明の硬化性シリコーン組成物は、分子 端がアルコキシシリル基で封鎖された構造 もつ0.1~1,000,000cstのオルガノポリシロキサン 0.1~75質量%と、常温で固体の撥水性物質0.1~40 量%とを含有し、さらに硬化剤を含有してな ことを特徴とするものである。室温での硬 、短時間の加熱又は紫外線照射により速や に硬化する新規の硬化性シリコーン組成物 、それと相溶性の高い撥水性物質が含まれ もので、撥水コーティング剤として幅広く 用することができる。

 本発明に使用することができるオルガノポ シロキサンは、
下記一般式(1)、
   R-Si-(OR 1 ) 3    (1)
で表すことができ、その架橋反応は、下記式 、
(A)R-Si-(OR 1 ) 3 +3H 2 O →R-Si-(OH) 3 +3R 1 OH
(B)R-Si-(OH) 3 +3R-Si-(OR 1 ) 3
  →R-Si-(O-Si(OR 1 ) 2 R) 3 +3R 1 OH
に従うものである。これら(A)および(B)は競争 反応で架橋し続け高分子化する。

 上記一般式(1)中のRは、アルキル基であり、 好ましくは、炭素数1~10のアルキル基であり 直鎖型、側鎖型および環状型でもよい。ま 、炭化水素ではなく水素を別な元素、例え 、フッ素などで置換されていてもよい。R 1 は、その後の反応過程で生成するアルコール のアルキル基になるものであり、塗装への影 響および揮発性を考えると、メチル基もしく はエチル基が好ましい。

 また、架橋反応は、2分子での反応だけで はなく、多数の分子と架橋反応を起こして巨 大分子化して硬化被膜とすることもできる。

 本発明に使用することができるオルガノ リシロキサンは、0.1~1,000,000cstであり、室温 でオイル状であることが好ましく、さらに1~1 00,000cstであることが好ましく、特に1~350cstで ることが好ましい。粘度が0.1cstより小さい 液状となり撥水効果が得られず、1,000,000cst り大きいと塗布時にムラを生じ易く好まし ない。

 ここで、かかるオルガノポリシロキサン 粘度は、ウッベローデ粘度計(東京硝子器械 社製)を使用して、室温でASTM D 445-46Tにより 定する。

 また、かかるオルガノポリシロキサンの 有量は、0.1~75質量%であり、好ましくは5~75 量%であり、さらに好ましくは50~75質量%であ 。含有量が0.1質量%より少ないと十分な撥水 効果が得られず、75質量%より多いと塗布時に ムラを生じ易く好ましくない。

 さらに、このような上記一般式(1)のオル ノポリシロキサンの好適例としては、信越 学社製のKR400(商品名)、KR401(商品名)等を例 することができ、これらを単独で又は2種以 を混合して使用することができる。

 本発明の硬化性シリコーン組成物には、 記成分の他、常温で固体の撥水性物質を含 する。撥水性物質としては、上記成分と相 性の高い物質であれば特に限定されないが 例えば、カルナバワックス、キャンデリラ ックス、木ロウ、蜜蝋、ラノリン、鯨ロウ モンタンワックス、オゾケライト、ポリエ レンワックス、フィッシャートロプシュワ クス、硬化ひまし油、パラフィンワックス マイクロクリスタリンワックス、ケトンワ クス、酸化ワックス、酸化ポリエチレンワ クス、エチレンビスアミド、硬化被膜を形 する変成シリコーンオイル、ステアリルア コール、ベヘニルアルコール、シリコーン ジン、アクリル樹脂等が挙げられる。油状 質は仕上り時に光沢を付与するが、雨等で 膜を剥がし耐久性および仕上り時の光沢の 与を考慮すると、変成シリコーンオイル等 好ましい。具体的には、シリコーンレジン ウダー(商品名:MQ 803TF、旭化成ワッカーシ コーン社製)、アクリルシリコーン(粘度100~50 0cst、商品名:KP545、信越化学社製)等が挙げら る。

 かかる常温で固体の撥水性物質の含有量 0.1~40質量%であり、好ましくは3~40質量%であ 、さらに好ましくは20~40質量%である。含有 が0.1質量%より少ないと十分な撥水効果が得 られず、40質量%より多いと塗布時にムラを生 じ易く好ましくない。

 本発明の硬化性シリコーン組成物には、 記オルガノポリシロキサンおよび撥水性物 に加えて、硬化剤が含有される。この硬化 としては、酸、酸発生剤、塩基および塩基 生剤が好適に使用される。また、本発明に いては、硬化剤を含んでいることを必須と ているため、硬化による被膜形成を妨げる メチルシリコーンなどの被膜軟化剤を含ま いものである。

 かかる酸としては、例えば塩酸や硫酸、 ラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼン ルホン酸、酢酸、メタンスルホン酸、トリ ロロ酢酸等のブレンステッド酸、三塩化ア ミニウム、三フッ化ホウ素、四塩化チタン 塩化鉄(III)、塩化亜鉛、トリアルキルアル ニウム、オクチル酸亜鉛、ジブチルスズジ ウレート、アルミニウムアセチルアセトナ ト等のルイス酸を使用できる。

 また、硬化剤として酸発生剤も使用でき 。具体的には、オニウム塩系光開始剤が使 できる。ジアリールヨードニウム塩、トリ リールスルホニウム塩、トリアリールセレ ニウム塩、などが挙げられる他、トリアジ 系光酸発生剤、スルホン酸エステル系光酸 生剤、ジスルホン系光酸発生剤なども用い ことができる。

 さらに、塩基としては、例えば、水酸化リ ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム の金属水酸化物、ブチルリチウム等のアル ル金属、ナトリウムメトキシド等の金属シ ノレート、トリエチルアミン、エチレンジ ミン、ジエチレントリアミン等を使用でき 。なお、塩基発生剤としては、C 6 H 5 OOCNHで示される基を有するものも使用できる

 なお、本発明では、上記の硬化剤の中で 特にオニウム塩系光開始剤、ルイス酸を使 することが好ましい。

 かかる硬化剤の含有量としては、アルコ シシリル基で封鎖された構造をもつオルガ ポリシロキサン100質量%に対し硬化剤0.1~15質 量%であることが好ましい。含有量が0.1質量% り少ないとオルガノポリシロキサンが十分 硬化しないことがあり、15質量%より多いと 発明の効果が十分に得られないことがあり 好ましくない。

 また、かかる硬化剤は、オルガノポリシ キサン中に含有されていることが好ましい 具体的には、KR400、KR401(商品名:信越化学社 )等が挙げられる。

 本発明の硬化性シリコーン組成物は室温 硬化するが、紫外線および赤外線ランプ等 公知の硬化促進方法を利用できる。また、 熱により硬化させることもでき、その場合 、60℃、15分程度で硬化することが好ましい 。また、硬化剤をあらかじめ含有しているオ ルガノポリシロキサンを用いてもよい。

 また、本発明の硬化性シリコーン組成物 は、充填剤、基材への密着向上剤、レベリ グ剤、顔料、染料等を添加してもよい。

 本発明の撥水コーティング剤は、炭化水 系溶剤に前記硬化性シリコーン組成物を0.1~ 90質量%溶解し、好ましくは10~50質量%溶解させ てなる。溶解量が0.1質量%より少ないと十分 撥水効果が得られず、90質量%より多いと塗 時にムラを生じ易く、好ましくない。

 かかる炭化水素系溶剤としては特に限定 れないが、例えば、ケロシン、ミネラルス リット、石油エーテル、石油ナフサ、ソル ントナフサ、石油ベンジン、イソパラフィ 、ノルマルパラフィン、デカリン、工業用 ソリン、灯油等を挙げることができる。コ ティング剤と相溶性の高く、塗装へ悪影響 及さないものが好ましく、イソパラフィン イル、ノルマルパラフィンオイル、ミネラ スピリット等が好ましい。

 また、本発明の撥水コーティング剤は、 子側鎖または末端がアミノ基で変成された 造をもつ0.1~1,000,000cstのアミノ変成オルガノ ポリシロキサンを0.1~5質量%溶解させてなるこ とが好ましく、0.5~3,000cstのものであることが さらに好ましい。これにより、塗装と被膜の 密着性を向上させることが可能である。具体 的には、分子側鎖をアミノ基で変成された構 造をもつ0.1~1,000,000cstのアミノ変成オルガノ リシロキサンと、末端をアルコキシシリル にて変成された0.1~1,000,000cstのオルガノポリ ロキサンとを使用すると、アミノ変成オル ノポリシロキサンのアミノ基が、分子末端 アルコキシシリル基で封鎖された構造をも 0.1~1,000,000cstのオルガノポリシロキサンと結 合するために、アミノ基の効果により密着性 が向上し、強固な被膜を形成する。

 かかるアミノ変成オルガノポリシロキサ としては、分子側鎖または末端がアミノ基 変成された構造をもつ0.1~1,000,000cstのもので あれば限定されず、例えば、KF857(商品名:信 化学社製)などが挙げられる。

 本発明の撥水コーティング剤は、自動車 コーティング剤として使用できる。自動車 コーティング剤として使用した場合、室温 硬化し、得られた硬化物は撥水性と耐久性 良好である。また、本発明の撥水コーティ グ剤は、ゴム、プラスチック、セラミック 金属、プラスチックなどの幅広いコーティ グに利用することができる。

 自動車塗装面に本発明の撥水コーティン 剤を塗布するには、スプレー塗布や含浸布 の塗布等公知の方法を用いることができる 塗布厚みは、ムラにならない程度とするこ が、好ましい。

 以下、実施例および比較例を示すが、本 明は下記実施例に制限されるものではない

 以下の方法で、実施例1~4および比較例1~5の ンプルを作製した。
(実施例1)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度1.2 cst、商品名:KR400、信越化学社製、有機アルミ ニウム化合物系硬化剤10%含む)3質量部、シリ ーンレジンパウダー(商品名:MQ 803TF、旭化 ワッカーシリコーン社製)2質量部を混合して 硬化性シリコーン組成物を調製し、これを第 二石油類のイソパラフィンオイル(商品名:ス パーゾルFP25、出光興産社製)95質量部にて希 釈混合して、撥水コーティング剤を調製した 。

(実施例2)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度1.2 cst、商品名:KR400、有機アルミニウム化合物系 硬化剤10%含む)7.5質量部、シリコーンレジン ウダー(商品名:MQ 803TF)5質量部を混合して硬 性シリコーン組成物を調製し、これを第二 油類のイソパラフィンオイル(商品名:スー ーゾルFP25)87.5質量部にて希釈混合して、撥 コーティング剤を調製した。

(実施例3)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度20c st、商品名:KR401、信越化学社製、有機アルミ ウム化合物系硬化剤10%含む)3質量部、シリ ーンレジンパウダー(商品名:MQ 803TF)2質量部 混合して硬化性シリコーン組成物を調製し これを第二石油類のイソパラフィンオイル( 商品名:スーパーゾルFP25)95質量部にて希釈混 して、撥水コーティング剤を調製した。

(実施例4)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度1.2 cst、商品名:KR400、有機アルミニウム化合物系 硬化剤10%含む)3質量部、アクリルシリコーン( 粘度100~500cst、商品名:KP545、信越化学社製)2質 量部を混合して硬化性シリコーン組成物を調 製し、これを第二石油類のイソパラフィンオ イル(商品名:スーパーゾルFP25)95質量部にて希 釈混合して、撥水コーティング剤を調製した 。

(実施例5)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度1.2 cst、商品名:KR400、有機アルミニウム化合物系 硬化剤10%含む)3質量部、シリコーンレジンパ ダー(商品名:MQ 803TF)2質量部を混合して硬化 性シリコーン組成物を調製し、これに、アミ ノアルコキシシリコーン(粘度70cst、商品名:KF 857、信越化学社製)1質量部を加え、さらに、 二石油類のイソパラフィンオイル(商品名: ーパーゾルFP25)94質量部にて希釈混合して、 水コーティング剤を調製した。

(実施例6)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度1.2 cst、商品名:KR400、有機アルミニウム化合物系 硬化剤10%含む)10質量部、シリコーンレジンパ ウダー(商品名:MQ 803TF)2.5質量部を混合して硬 化性シリコーン組成物を調製し、これを第二 石油類のイソパラフィンオイル(商品名:スー ーゾルFP25)87.5質量部にて希釈混合して、撥 コーティング剤を調製した。

(実施例7)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度1.2 cst、商品名:KR400、有機アルミニウム化合物系 硬化剤10%含む)60質量部と、シリコーンレジン パウダー(商品名:MQ 803TF)40質量部を混合して 化性シリコーン組成物を調製し、これを撥 コーティング剤として使用した。

(比較例1)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度1.2 cst、商品名:KR400、有機アルミニウム化合物系 硬化剤10%含む)5質量部を、第二石油類のイソ ラフィンオイル(商品名:スーパーゾルFP25)95 量部にて希釈混合して、撥水コーティング を調製した。

(比較例2)
 シリコーンレジンパウダー(商品名:MQ 803TF)5 質量部を、第二石油類のイソパラフィンオイ ル(商品名:スーパーゾルFP25)95質量部にて希釈 混合して、撥水コーティング剤を調製した。

(比較例3)
 硬化剤含有オルガノポリシロキサン(粘度1.2 cst、商品名:KR400、有機アルミニウム化合物系 硬化剤10%含む)3質量部、四フッ化エチレン樹 (以下、「PTFE」:商品名:ダイニオンTF9207、住 友3M社製)2質量部を、第二石油類のイソパラ ィンオイル(商品名:スーパーゾルFP25)95質量 にて希釈混合して、撥水コーティング剤を 製した。

 サンプルの評価を、以下の方法で行った。
(撥水性(接触角))
 接触角は、市販の液適法による接触角測定 置(ASTP社製、VCA Optima)を用いて測定した。

(撥水持続性、光沢増加度、ふきとりやすさ)
 JISK2306「自動車用つや出しコーティング剤 中の撥水持続性試験に準拠して行った。

(防汚性)
 実車にサンプルを施工し、1ヶ月間放置後カ ーシャンプーにて洗浄を行い、表面の汚れを 除去した後、水垢のような慢性的な汚れがあ るかどうかで防汚性を評価した。汚れが多い 場合を×、少ない場合を△、ほとんど付いて ない場合を○として、評価した。

 表1に実施例1~7、表2に比較例1~3の評価を 記する。

(実施例1~7の試験結果)
 実施例1~7では、撥水性、耐久性、光沢にお て非常に優れた被膜が得られた。また、塗 時にムラは発生せず、施工性は良好であっ 。

 また、実施例7では、耐久性と防汚性の優 れた撥水性被膜を形成する硬化性シリコーン 組成物が得られた。ただし、液剤の粘性が高 く、撥水コーティング剤として使用すると塗 布時にムラになった。

(比較例1の試験結果)
 比較例1では、オルガノポリシロキサンのみ であるため、撥水性が悪化した。

(比較例2の試験結果)
 比較例2では、有効成分がシリコーンレジン パウダーのみであるため、充分な光沢と撥水 耐久性が得られなかった。

(比較例3の試験結果)
 比較例3では、オルガノポリシロキサンとPTF Eが相溶しないために、PTFEをオルガノポリシ キサン被膜中に留めておくことができず、 水性、耐久性、防汚性共に期待の効果を得 れなかった。相溶性がないものの組み合わ では、本発明の所望の効果を発揮しなかっ 。

 以上のように、室温での硬化、短時間の 熱又は紫外線照射により速やかに硬化する 規のオルガノポリシロキサンと、それと相 性の高い撥水性物質、さらに硬化剤を含む とにより、撥水コーティング剤として幅広 利用することができた。撥水補助剤および 体分を含まない固体被膜という特性から、 久性、撥水性、防汚性に優れた被膜を得る とができた。