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Title:
HIGH-FREQUENCY PART AND COMMUNICATION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/084723
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a high-frequency part including a high-frequency signal processing circuit arranged on a layered substrate formed by a plurality of dielectric layers having a conductor pattern. The high-frequency signal processing circuit includes an amplification circuit and a switch circuit. A terminal groups including an input terminal and an output terminal of the high-frequency signal, a power terminal of the amplification circuit, and a power terminal of the switch circuit is formed on one of the main surfaces of the layered substrate. The power line having one end connected to the power terminal of the amplification circuit and the power line having one end connected to the power terminal of the switch circuit are formed on one dielectric layer so as to form a power line layer. A first ground electrode is arranged on the main surface concerning the power line layer. The first ground electrode is overlapped with at least a part of the power lines in the layered direction. A second ground electrode is arranged at the side opposite to the first ground electrode concerning the power line layer. The second ground electrode is overlapped by at least a part of the power line in the layered direction. The high-frequency signal processing circuit is arranged at the side opposite to the power line layer concerning the second ground electrode.

Inventors:
KEMMOCHI SHIGERU (JP)
FUKAMACHI KEISUKE (JP)
HAGIWARA KAZUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/075199
Publication Date:
July 17, 2008
Filing Date:
December 27, 2007
Export Citation:
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Assignee:
HITACHI METALS LTD (JP)
KEMMOCHI SHIGERU (JP)
FUKAMACHI KEISUKE (JP)
HAGIWARA KAZUHIRO (JP)
International Classes:
H04B1/38; H04B1/3822; H05K3/46
Domestic Patent References:
WO2006112306A12006-10-26
WO2006003959A12006-01-12
Foreign References:
JPH11313003A1999-11-09
JPH11261398A1999-09-24
JP2006352532A2006-12-28
Other References:
See also references of EP 2120352A4
Attorney, Agent or Firm:
TAKAISHI, Kitsuma (67 Kagurazaka 6-chom, Shinjuku-ku Tokyo, JP)
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Claims:
導体パターンを有する複数の誘電体層からなる積層基板に高周波信号処理回路を設けた高周波部品であって、
 前記高周波信号処理回路は増幅回路及びスイッチ回路を有し、
 高周波信号の入力端子及び出力端子、及び前記増幅回路の電源端子及び前記スイッチ回路の電源端子を含む端子群が前記積層基板の一方の主面に形成されており、
 前記増幅回路の電源端子に一端が接続された電源ラインと前記スイッチ回路の電源端子に一端が接続された電源ラインとが一つの誘電体層に形成されて電源ライン層をなし、
 前記電源ライン層に関して前記主面側に第一のグランド電極が配置され、前記第一のグランド電極は積層方向に前記電源ラインの少なくとも一部と重なり、
 前記電源ライン層に関して前記第一のグランド電極と反対側に第二のグランド電極が配置され、前記第二のグランド電極は積層方向に前記電源ラインの少なくとも一部と重なり、
 前記高周波信号処理回路は前記第二のグランド電極に関して前記電源ライン層と反対側に配置されていることを特徴とする高周波部品。
請求項1に記載の高周波部品において、前記端子群は前記主面の外縁に沿って配列されており、前記第一のグランド電極は前記主面上で前記端子群の内側に形成されていることを特徴とする高周波部品。
請求項1又は2に記載の高周波部品において、少なくとも一部の前記電源端子が前記第二のグランド電極と積層方向に重なっていることを特徴とする高周波部品。
請求項1~3のいずれかに記載の高周波部品において、前記電源ラインの他端は、前記第一のグランド電極と積層方向に重なる領域に形成されたビア電極を介して前記高周波信号処理回路と接続していることを特徴とする高周波部品。
請求項1~4のいずれかに記載の高周波部品において、少なくとも一部の電源端子が隣接していることを特徴とする高周波部品。
請求項1~5のいずれかに記載の高周波部品において、前記誘電体層は矩形であり、前記電源ライン層を形成した誘電体層を対角線で四分割してなる三角形状領域の二つ以上に跨がって複数の電源ラインが形成されていることを特徴とする高周波部品。
請求項1~6のいずれかに記載の高周波部品において、前記電源ライン層に形成された、前記増幅回路の電源端子に一端が接続した電源ラインと、前記スイッチ回路の電源端子に一端が接続した電源ラインとの間に、グランドに接続したビア電極が配置されていることを特徴とする高周波部品。
請求項1に記載の高周波部品において、前記高周波信号の入力端子及び出力端子に接続した少なくとも一つの信号ラインが、前記電源ライン層内の前記第一のグランド電極と積層方向に重ならない領域に形成されていることを特徴とする高周波部品。
請求項1~8のいずれかに記載の高周波部品において、前記電源ラインの一部は、前記第二のグランド電極に関して前記電源ライン層と反対側に設けられた第一のライン部と、前記電源ライン層に形成され、ビア電極を介して第一のライン部の両端に接続された第二のライン部とを有し、かつ積層方向から見て、前記第一のライン部で前記電源ライン層の他の電源ラインと交差していることを特徴とする高周波部品。
請求項1~9のいずれかに記載の高周波部品において、複数の増幅回路に共通の電源端子を有することを特徴とする高周波部品。
請求項1~10のいずれかに記載の高周波部品において、前記増幅回路として低雑音増幅器回路を備え、1つの電源端子が前記スイッチ回路と前記低雑音増幅器回路に共用されていることを特徴とする高周波部品。
請求項1~11のいずれかに記載の高周波部品において、前記高周波信号の入力端子及び出力端子と前記電源端子とは、それら以外の端子を介して配置されていることを特徴とする高周波部品。
請求項1~12のいずれかに記載の高周波部品において、前記スイッチ回路は、アンテナ端子と前記高周波信号の入力端子又は出力端子との接続を切り替え、前記増幅回路は、前記入力端子に入力された送信信号を増幅する高周波増幅器回路及び/又は前記アンテナ端子から入力された受信信号を増幅する低雑音増幅器回路を有することを特徴とする高周波部品。
請求項1~13のいずれかに記載の高周波部品を具備することを特徴とする通信装置。
Description:
高周波部品及び通信装置

 本発明は、電子・電気機器間で無線通信 行う装置に用いる小型化された高周波部品 関する。

 現在、IEEE802.11規格に代表される無線LANに よるデータ通信が広く利用されている。例え ばパーソナルコンピュータ(PC)、プリンタ、 ードディスク、ブロードバンドルータ等のPC 周辺機器、FAX、冷蔵庫、標準テレビ(SDTV)、高 品位テレビ(HDTV)、デジタルカメラ、デジタル ビデオカメラ、携帯電話等の電子機器、自動 車や航空機の無線通信手段では、無線データ 伝送が行われている。またシングルバンド通 信に加えてマルチバンド通信も普及しつつあ る。

 無線LANを用いたマルチバンド通信装置に いられる高周波回路は、通信周波数帯が異 る二つの通信システム(IEEE802.11aとIEEE802.11b び/又はIEEE802.11g)で送受信が可能な1個のアン テナと、送信側回路、受信側回路との接続を 切り替える高周波スイッチとを備える。無線 装置の小型化及び高機能化に伴い、高周波部 品にも機能の集積化が進んでいる。

 WO 2006/003959は、スイッチ回路、パワーア プ回路等を有し、二つの通信システムに共 可能な高周波回路を有する高周波部品を開 している。この高周波部品は、スイッチ回 やパワーアンプ回路等の高周波信号処理回 を積層基板に搭載することにより小型化を っているが、高集積化により積層基板内の 極パターン同士が近接し、干渉の問題が生 ることが分った。例えば、裏面の送信ポー 、受信ポート、電源ポート等に接続した電 パターンが複数の層に渡って形成されてい ため、小型化に伴いそれらの干渉が起こり い。特にスイッチ回路等の高周波信号処理 路が増えると、その制御等に用いる多くの 源ラインが信号ラインの間に入り込み、干 が顕著になる。

 従って、本発明の目的は、電源ラインと 号ラインとの干渉を効果的に防止し、小型 を図ることができる高周波部品、及びかか 高周波部品を具備する通信装置を提供する とである。

 導体パターンを有する複数の誘電体層から る積層基板に高周波信号処理回路を設けた 発明の高周波部品は、
 前記高周波信号処理回路が増幅回路及びス ッチ回路を有し、
 高周波信号の入力端子及び出力端子、及び 記増幅回路の電源端子及び前記スイッチ回 の電源端子を含む端子群が前記積層基板の 方の主面に形成されており、
 前記増幅回路の電源端子に一端が接続され 電源ラインと前記スイッチ回路の電源端子 一端が接続された電源ラインが一つの誘電 層に形成されて電源ライン層をなし、
 前記電源ライン層に関して前記主面側に第 のグランド電極が配置され、前記第一のグ ンド電極は積層方向に前記電源ラインの少 くとも一部と重なり、
 前記電源ライン層に関して前記第一のグラ ド電極と反対側に第二のグランド電極が配 され、前記第二のグランド電極は積層方向 前記電源ラインの少なくとも一部と重なり
 前記高周波信号処理回路は前記第二のグラ ド電極に関して前記電源ライン層と反対側 配置されていることを特徴とする。

 一対のグランド電極に挟まれるとともに 一方のグランド電極を介して高周波信号処 回路と離隔した電源ライン層に電源ライン 取り回すので、電源ラインと高周波信号処 回路の信号ラインとの干渉を防止すること でき、もって高周波特性を劣化させること く高周波部品の小型化を図ることができる

 高周波信号の入力端子及び出力端子に接 した信号ラインが電源ライン層に設けられ いないのが好ましい。電源ライン層に信号 インを設けないことにより、信号ラインと 源ラインの干渉を確実に抑制することがで る。

 前記端子群は前記主面の外縁に沿って配 されており、第一のグランド電極は前記主 上で前記端子群の内側に形成されているの 好ましい。この構成により、端子群を設け 面と第一のグランド電極を設ける面を共用 き、第一のグランド電極用の別の誘電体層 不要になるので、高周波部品を低背にする とができる。

 電源ライン層において、増幅回路の電源 子に一端が接続した電源ラインとスイッチ 路の電源端子に一端が接続した電源ライン 合計が3本以上である場合でも、電源ライン と信号ラインの干渉を防ぐ効果は十分に得ら れる。本発明の構成は電源ライン層における 電源ラインの取り回し自由度が高いため、多 数の電源ラインを有する場合に特に好適であ る。

 少なくとも一部の電源端子が第二のグラ ド電極と積層方向に重なっているのが好ま い。この構成により、高周波信号処理回路 電源端子との干渉を防ぐことができる。

 電源ラインの他端は、第一のグランド電 と積層方向に重なる領域に形成されたビア 極を介して高周波信号処理回路と接続して るのが好ましい。この構成により、高周波 号の入力端子及び出力端子との干渉を防ぐ とができる。また電源端子の位置に関係な 、電源ラインと高周波信号処理回路との接 位置を電源ライン層の面内で自由に配置す ことができるので、電源ラインの配置の自 度が向上する。

 少なくとも一部の電源端子は隣接してい のが好ましい。この構成により、電源端子 まとめて配置することができ、もって高周 信号端子と電源端子との干渉を防ぐことが きる。矩形の主面を有する高周波部品の場 、電源端子を主面の外縁の対向辺に配置す のが好ましい。

 前記誘電体層は矩形であり、前記電源ラ ン層を対角線で四分割してなる三角形状領 の二つ以上に跨がって複数の電源ラインが 成されているのが好ましい。この構成によ 、スイッチ回路及び増幅回路の配置に合わ て電源ライン層内で電源ラインを大きく引 回すことができ、高周波部品の小型化が図 る。

 増幅回路の電源端子に一端が接続した電 ラインと、スイッチ回路の電源端子に一端 接続した電源ラインとの間に、グランドに 続したビア電極が配置されているのが好ま い。この構成により、電源ライン同士の干 を抑制することができる。

 高周波信号の入力端子及び出力端子に接 した少なくとも一つの信号ラインは、電源 イン層内の前記第一のグランド電極と積層 向に重ならない領域に形成されていても良 。電源ライン層有する誘電体層上に信号ラ ンがある場合でも、電源ラインの他端が集 する領域以外の領域(第一のグランド電極と は重ならない領域)に信号ラインを配置すれ 、電源ラインと信号ラインの干渉を防ぐこ ができる。

 電源ラインの一部は、第二のグランド電 に関して電源ライン層と反対側に設けられ 第一のライン部と、電源ライン層に形成さ 、ビア電極を介して第一のライン部の両端 接続された第二のライン部とを有し、かつ 層方向から見て、第一のライン部で電源ラ ン層の他の電源ラインと交差しているのが ましい。

 複数の増幅回路に共通の電源端子を有す のが好ましい。この構成により、高周波部 の小型化を図ることができる。

 前記増幅回路として低雑音増幅器回路を え、1つの電源端子が前記スイッチ回路と前 記低雑音増幅器回路に共用されているのが好 ましい。この構成により、高周波部品を小型 にするとともに、スイッチ回路と低雑音増幅 器回路の動作の同期を図ることもできる。

 高周波信号の入力端子及び出力端子と電 端子とは、それら以外の端子を介して配置 れているのが好ましい。この構成により、 源端子と高周波信号の入力端子及び出力端 との干渉を抑制することができる。

 スイッチ回路は、アンテナ端子と高周波 号の入力端子又は出力端子との接続を切り え、増幅回路は、入力端子に入力された送 信号を増幅する高周波増幅器回路及び/又は 前記アンテナ端子から入力された受信信号を 増幅する低雑音増幅器回路を有するのが好ま しい。

 本発明の通信装置は上記高周波部品を具 することを特徴とする。上記高周波部品を 備することにより、通信装置の小型化を図 ことができる。

 導体パターンを形成した複数の誘電体層 積層してなる積層基板に高周波信号処理回 を設けた本発明の高周波部品は、電源ライ と信号ラインのとの干渉が低減されており 高周波特性を劣化させることなく小型化で る。このような高周波部品を用いることに り、通信装置の小型化が図れる。

本発明の一実施形態による高周波部品 一部を示す展開図である。 本発明の他の実施形態による高周波部 の一部を示す展開図である。 本発明の一実施形態による高周波部品 回路を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態による高周波部 の回路を示すブロック図である。 本発明のさらに他の実施形態による高 波部品の一部を示す展開図である。

 本発明の高周波部品は、導体パターンを 成した複数の誘電体層を積層してなる積層 板に高周波信号処理回路を設けたものであ 。高周波信号処理回路は、高周波信号の信 経路を切り替えるスイッチ回路、高周波信 を増幅する半導体素子を備えた増幅回路等 ある。スイッチ回路としてはGa-Asスイッチ のFET(電界効果型トランジスタ)スイッチが好 ましく、供給電源及び/又は制御電源を合計2 以上有するのが好ましい。増幅回路は送信 号を増幅する高周波増幅器回路、受信信号 増幅する低雑音増幅器回路等であり、供給 源及び/又は制御電源を合計2つ以上有する が好ましい。高周波増幅器回路は、出力電 をモニターする検波回路を有しても良い。 波回路の出力信号は直流電圧であるので、 源ラインと同様に扱うことができる。以下 周波増幅回路及び低雑音増幅回路を両方有 る例を説明するが、勿論限定的ではない。

 本発明の一実施形態による高周波部品は 図3に示す回路を構成する導体パターンを形 成した20層の誘電体層からなる積層基板を具 する。図1は、上記積層基板のうち下側の3 に形成された電極パターン、及び1つの主面( 裏面)の外縁に沿って高密度に配列された端 群(高周波信号の入力端子及び出力端子、並 に高周波信号処理回路の電源端子を含む)の 配置を示す。裏面の端子は積層方向上から見 たときの配置である。

 図3に示す高周波信号処理回路は一送信一 受信型のデュアルバンド無線LANフロントエン ドモジュールであって、アンテナに接続され るアンテナ端子Ant1と、アンテナ端子Ant1に接 し、高周波信号の入力端子(送信端子)Tx1-1,Tx 2-1と出力端子(受信端子)Rx1-1,Rx2-1との接続を り替える第一のスイッチ回路SPDT1と、高周波 信号の入力端子Tx1-1に入力された送信信号を 幅する第一の高周波増幅器回路PA1と入力端 Tx2-1に入力された送信信号を増幅する第二 高周波増幅器回路PA2と、アンテナ端子Ant1か 入力された受信信号を増幅して出力端子Rx1- 1又はRx2-1に出力する第一の低雑音増幅器回路 LNA1とを具備する。第一のスイッチ回路SPDT1に 第一の分波回路Dip1が接続している。第一の 波回路は低周波側フィルタ及び高周波側フ ルタからなり、低周波側フィルタには順に 第一のローパスフィルタLPF1、第一の検波回 DET1、第一の高周波増幅器回路PA1、第一のバ ンドパスフィルタBPF1、第一の平衡-不平衡変 回路BAL1及び入力端子Tx1-1が接続しており、 周波側フィルタには順に、第二のローパス ィルタLPF2、第二の検波回路DET2、第二の高 波増幅器回路PA2、第二のバンドパスフィル BPF2、第二の平衡-不平衡変換回路BAL2及び入 端子Tx2-1が接続している。第一のスイッチ回 路SPDT1に、第一の低雑音増幅器回路LNA1及び第 一のバイパススイッチ回路BypSW1からなる並列 回路を介して、第二の分波回路Dip2が接続し いる。第二の分波回路は低周波側フィルタ び高周波側フィルタからなり、低周波側フ ルタには順に、第3のバンドパスフィルタBPF3 及び出力端子Rx1-1が接続しており、高周波側 ィルタには順に、第4のバンドパスフィルタ BPF4及び出力端子Rx2-1が接続している。

図1に示すように、高周波信号の入力端子 び出力端子(アンテナ端子とともにRFと表記 る)、及び高周波信号処理回路の電源端子Vtx1 、Vrx1、Vcc、Vab、Vgb、Vpd、VccL、VbL1、Vby1を含 端子群が積層基板の裏面に形成されている NCはダミー端子である。なお検波回路DET1、DE T2の検波出力端子Vpdは直流信号ラインに係る め、便宜上電源端子に含めている。電源端 Vtx1,Vrx1は、第一のスイッチ回路SPDT1を制御 る端子である。例えばVtx1に3 V、Vrx1に0 Vを 加すると、第一のスイッチ回路SPDT1は第一 アンテナ端子Ant1と高周波信号の入力端子Tx1- 1,Tx2-1とを接続するように制御される。またVt x1に0 V、Vrx1に3 Vを印加すると、第一のスイ チ回路SPDT1は第一のアンテナ端子Ant1と高周 信号の出力端子Rx1-1,Rx2-1とを接続するよう 制御される。

 電源端子Vccは、第一の高周波増幅器回路P A1と第二の高周波増幅器回路PA2の共通の電源 子である。一つの電源端子を複数の増幅回 に共用することにより、端子数が低減し、 周波部品の小型化が図られる。電源端子Vgb 、第一の高周波増幅器回路PA1のON/OFFを制御 る電源端子である。例えば電源端子Vccに3.3 Vの電圧を印加した状態でVgbに2.8 Vの電圧を 加すると、第一の高周波増幅器回路PA1はON 態となり、入力された高周波信号を増幅す 。電源端子Vabは、第二の高周波増幅器回路PA 2のON/OFFを制御する電源端子である。例えば 源端子Vccに3.3 Vの電圧を印加した状態でVab 2.8 Vの電圧を印加すると、第二の高周波増 器回路PA2はON状態となり、入力された高周波 信号を増幅する。

 電源端子VccLは、第一の低雑音増幅器回路 LNA1の供給電源端子である。電源端子VbL1は、 一の低雑音増幅器回路LNA1のON/OFFを制御する 電源端子と、第一のバイパススイッチ回路Byp SW1を制御する電源端子に共通の端子である。 スイッチ回路とそれに接続する低雑音増幅器 回路に共通の電源端子を有するため、端子数 が低減し、高周波部品の小型化が図られる。 また電源端子Vby1も第一のバイパススイッチ 路BypSW1を制御する端子である。例えば、VbL1 3 Vを印加し、Vby1に0 Vを印加すると、第一 バイパススイッチ回路BypSW1は、第一の低雑 増幅回路LNA1の入力側と第一のスイッチ回路 SPDT1を接続し、第一の低雑音増幅器回路LNA1の 出力側と第二の分波回路Dip2を接続するよう 制御される。この時、VccLに3 Vの電圧が印加 されている状態であれば、第一の低雑音増幅 器回路LNA1はON状態となり、入力された高周波 信号を増幅する。またVbL1に0 Vを印加し、Vby1 に3 Vを印加すると、第一のバイパススイッ 回路BypSW1は、第一の低雑音増幅回路LNA1を通 せずに第一のスイッチ回路SPDT1と第二の分 回路Dip2を接続するように制御される。この 、VccLに3 Vの電圧が印加されている状態で 、第一の低雑音増幅器回路LNA1に接続したVbL1 に0 Vが印加されているので、第一の低雑音 幅回路LNA1はOFF状態である。

 一つの誘電体層DL1には、増幅回路電源端 Vabに一端が接続した電源ラインlvabと、スイ ッチ回路の電源端子Vrx1に一端が接続した電 ラインlvrx1と、スイッチ回路の電源端子Vtx1 一端が接続した電源ラインlvtx1が形成されて いる。電源ラインlvrx1及びlvtx1は、第二のグ ンド電極GND2に関して電源ライン層と反対側 層DL3に設けられた第一のライン部(DL3でlvrx1 びlvtx1と表示)と、電源ライン層に形成され ビア電極を介して第一のライン部の両端に 続された二本の第二のライン部とを有する 同様に、検波出力端子Vpdに一端が接続した 流信号ラインlvpdも第二のグランド電極GND2 関して電源ライン層と反対側の層DL3に設け れた第一のライン部と、電源ライン層に形 され、ビア電極を介して第一のライン部の 端に接続された二本の第二のライン部とを する。接続された第一のライン部と第二の イン部は一本の電源ラインを構成する。従 て、誘電体層DL1上の電源ライン層は3本の電 ラインを有する。なお、検波出力端子Vpdに 端が接続した直流信号ラインlvpdも便宜上電 源ラインに含めると、誘電体層DL1上の電源ラ イン層は4本の電源ラインを有することにな 。

 電源ラインlvtx1は、積層方向から見て、 一のライン部で電源ライン層の電源ラインlv tx1及びlvpdと交差している。また電源ラインlv pdは、積層方向から見て、第一のライン部で 源ライン層の電源ラインlvabと交差している 。電源ラインが交差する部分だけ第二のグラ ンド電極に関して電源ライン層と反対側に設 け、その両側の部分は電源ライン層に設ける ことにより、接地容量電極等の他の電極との 干渉を抑制できる。かかる構成は電源ライン 同士を交差させる必要がある場合に好適であ る。この場合、第一のライン部に関して、第 二のグランド電極と反対側に第一のライン部 と重なるように第三のグランド電極を設ける のが好ましい。例えば、DL3に隣接する層DL4( 示せず)に第二のグランド電極と同様な広い ランド電極を設ければよい。図1のようにグ ランド電極に挟まれた層DL3に高周波処理回路 の接地容量の電極パターンを設ければ、高周 波部品の小型化が可能である。

 裏面には上記電源ラインの少なくとも一 と積層方向に重なる第一のグランド電極GND1 が配置されており、上の誘電体層DL2には上記 電源ラインの少なくとも一部と積層方向に重 なる第二のグランド電極GND2が配置されてい 。この例では、第一及び第二のグランド電 GND1,GND2は実質的に電源ライン層全体を覆っ いる。第一のスイッチ回路SPDT1、第一及び第 二の高周波増幅器回路PA1,PA2、低雑音増幅器 路LNA1等の高周波信号処理回路は、第二のグ ンド電極GND2に関して電源ライン層と反対側 の誘電体層DL3より上に配置されている。高周 波信号ラインはビア電極を介して第二のグラ ンド電極GND2より上の導体パターンと接続し いる。従って、ビア電極に関係する電極(ビ 電極の形成に付随して設けられる周囲の電 等)を除き、高周波信号ラインは電源ライン 層には設けられていない。電源端子の一部は そのままビア電極を介して高周波信号処理回 路と接続している。このように電源ライン層 を高周波信号ラインを形成した他の層を介さ ずに一対のグランド電極で挟むことにより、 電源ラインの配置の自由度が高くなるだけで なく、電源ラインと信号ラインとの干渉を抑 制することができ、もって高周波部品の小型 化に寄与する。

 上述のように、電源ライン層には高周波 号処理回路の供給電源ライン及び制御電源 インと、検波出力端子の直流信号ラインと 形成されている。電源端子Vrx1、Vtx1、Vab、Vp dに一端が接続した電源ラインlvrx1、lvtx1、lvab 、lvpdは、電源ライン層で屈曲しながら電源 子から遠ざかり、他端は上記電源端子から 隔したビア電極を介して上層の高周波信号 理回路と接続する。その結果、電源ライン 他端の間隔は、電源端子と信号の入出力端 との間隔より大きくできる。なお必要に応 て、第二のグランド電極GND2より上の高周波 号処理回路まで電源ラインを延長しても良 。

 電源ライン層内で自在に配置できる電源 インによりチョークコイルを形成すると、 周波信号処理回路の前段で電源ラインから 周波ノイズを除去することができる。ビア 極は、第二のグランド電極GND2の切り欠き部 及び空隙部に形成する。第二のグランド電極 GND2の切り欠き部及び空隙部と積層方向に重 る誘電体層DL1の部分には、外部との干渉を ぐ観点から、第一のグランド電極GND1が形成 れているのが好ましい。

 電源端子と信号端子との干渉を防止する め、端子RF及び電源端子は、グランド端子G ダミー端子NC等の他の端子を介して配置さ ている。また裏面には端子群の内側に大面 の矩形の第一のグランド電極GND1が形成され いる。第一のグランド電極GND1と端子群との 間隔は端子間隔とほぼ同じである。第一のグ ランド電極GND1は積層基板中に形成しても良 が、端子群を設けた裏面に設けると高周波 品の低背化が実現できる。また一部の電源 子Vab、Vpd、Vtx1、Vrx1は第二のグランド電極GND 2と積層方向に重なるので、これらの電源端 と第二のグランド電極GND2より上の高周波信 処理回路との干渉が抑えられる。

 信号端子及び信号ラインとの干渉を抑制 るには電源端子をまとめて配置するのが好 しいので、一部の電源端子Vtx1、Vrx1は隣接 ている。また電源端子群は矩形の裏面の対 辺(図1では上下の辺)に配置されている。こ により、入力端子、出力端子及びアンテナ 子等の高周波信号端子を他の対向辺(図1では 左右の辺)にまとめて配置することができ、 源端子群と高周波信号端子との干渉が抑制 れる。従来の高周波部品では電源端子群を とめて配置すると、表層に実装する素子の 線と高周波信号の配線とが入り組んだ構造 なり、電源ラインと高周波信号ラインとの イソレーションを犠牲にするか、高周波部 の大きさを犠牲にするしかなかった。これ 対して、電源ライン層がグランド電極に挟 れた構造を用いることにより、電源端子を とめて配置しつつ、電源ラインと高周波信 ラインとのアイソレーションを十分に確保 ることができる。

 隣接する電源端子の間隔より電源ライン 他端の間隔を大きくすることができる。ま 電源ラインの一端と他端とが異なる辺に近 する構造も可能であり、大規模な電源ライ の引き回しが可能になる。その結果、電源 インと高周波信号ラインとのアイソレーシ ン及び高周波部品の小型化を両立すること きる。

 図1に示すように、電源ライン層を二本の 対角線で四つの三角形状の領域に分割すると 、電源ラインlvpdは四つの領域に跨がり、電 ラインlvab及びlvrx1は三つの領域に跨がり、 源ラインlvtx1は二つの領域に跨がる。スイッ チ回路及び増幅回路は実装面全体に配置され ることが多いため、電源端子からスイッチ回 路及び増幅回路の接続端子が大きく離れてい ることがある。この場合、高周波信号ライン を形成した誘電体層に電源ラインを構成する と、高周波信号ラインと電源ラインとの干渉 が起こり、それを避けようとすると高周波部 品が大型化してしまう。これに対して、図1 示すように、電源ライン層を対角線で四分 してなる三角形状領域の二つ以上に跨がる うに電源ラインが大きく引き回わされる場 、裏面の一辺に配置された電源端子に接続 れた電源ラインは他辺付近まで延びること でき、もって電源端子を一辺にまとめて配 しても、電源ラインの配置の自由度は著し 高い。その結果、高周波部品を大型化する となく高周波信号ラインと電源ラインとの 渉を防止することができる。少なくとも一 の電源ラインが四分割された三角形状領域 三つ以上の領域に跨がって延びる構成はよ 好ましい。

 誘電体層DL1上では、電源端子Vabに一端が 続した増幅回路の電源ラインlvabと、電源端 子Vtx1に一端が接続したスイッチ回路の電源 インlvtx1との間に、ビア電極(小さい丸で示 )が配置されている。ビア電極は第一及び第 のグランド電極GND1,GND2に接続しており、増 回路の電源ラインとスイッチ回路の電源ラ ンとの間の干渉を抑制する。

 図2に示す本発明の他の実施形態による高 周波部品は、図4に示す高周波回路を構成す 導体パターンを形成した24枚の誘電体層から なる積層基板を具備する。図2は下側の3層に 成された電極パターン及び裏面に形成され 端子を示す。裏面の端子は、積層方向上か 見たときの配置である。

 図4に示す高周波回路は、図3に示す高周 回路に受信経路として副高周波回路(以下「 二の副高周波回路」という)を付加した一送 信二受信型のデュアルバンド無線LANフロント エンドモジュールである。第二の副高周波回 路以外の部分(以下「第一の副高周波回路」 いう)の構成は図3に示すものと同じであるの で、説明を省略する。第二の副高周波回路は 、第一の副高周波回路の第一のアンテナとは 別の第二のアンテナに接続する第二のアンテ ナ端子Ant2と、第二のアンテナ端子Ant2から入 された受信信号を増幅して出力端子Rx1-2又 Rx2-2に出力する第二の低雑音増幅器回路LNA2 を備える。アンテナ端子Ant2には第二のスイ チ回路SPDT2が接続し、第二の低雑音増幅器 路LNA2と第二のバイパススイッチ回路BypSW2と 並列回路を介して第3の分波回路Dip3が接続 ている。第3の分波回路は低周波側フィルタ 高周波側フィルタからなり、低周波側フィ タには順に第5のバンドパスフィルタBPF5及 出力端子Rx1-2が接続し、高周波側フィルタに は順に第6のバンドパスフィルタBPF6及び出力 子Rx2-2が接続している。第二のスイッチ回 SPDT2の別の端子に入出力端子TxRxが接続して る。

 図2に示すように、高周波信号の入力端子 及び出力端子(アンテナ端子とともにRFと表記 する)、及び高周波信号処理回路の電源端子Vt x1、Vrx1、Vcc、Vab、Vgb、Vpd、VccL、VbL1、Vby1、Vtx 2、Vrx2、VbL2、Vby2を含む端子群が積層基板の 面に形成されている。電源端子Vtx1、Vrx1、Vcc 、Vab、Vgb、Vpd、VbL1、Vby1は図3に示すものと同 じであるので、説明を省略する。電源端子Vtx 2及びVrx2は第二のスイッチ回路SPDT2を制御す 電源端子である。例えばVtx2に3 Vを印加し、 Vrx2に0 Vを印加すると、第二のスイッチ回路S PDT2は、第二のアンテナ端子Ant2と高周波信号 入出力端子TxRxとの間を接続するように制御 される。またVtx2に0 Vを印加し、Vrx2に3 Vを 加すると、第二のスイッチ回路SPDT2は、第二 のアンテナ端子Ant2と高周波信号の出力端子Rx 1-2及びRx2-2との間を接続するように制御され 。

 電源端子VccLは、第一の低雑音増幅器回路 LNA1と第二の低雑音増幅器回路LNA2に共通の供 電源端子である。電源端子VbL2は、第二の低 雑音増幅器回路LNA2のON/OFFを制御する電源端 と第二のバイパススイッチ回路BypSW2を制御 る電源端子に共通の端子である。電源端子Vb y2も第二のバイパススイッチ回路BypSW2を制御 る電源端子である。例えばVbL2に3 Vを印加 、Vby2に0 Vを印加すると、第二のバイパスス イッチ回路BypSW2は、第二の低雑音増幅回路LNA 2の入力側と第二のスイッチ回路SPDT2を接続し 、第二の低雑音増幅器回路LNA2の出力側と第3 分波回路Dip3を接続するように制御される。 この時、VccLに3 Vの電圧が印加されている状 であれば、第二の低雑音増幅器回路LNA2はON 態となり、入力された高周波信号を増幅す 。またVbL2に0Vを印加し、Vby2に3 Vを印加す と、第二のバイパススイッチ回路BypSW2は、 二の低雑音増幅回路LNA2を通過せずに第二の イッチ回路SPDT2と第3の分波回路Dip3を接続す るように制御される。この時、VccLに3 Vの電 が印加されていても、第二の低雑音増幅器 路LNA2の制御電圧端子に接続されるVbL2に0 V 印加されるので、第二の低雑音増幅回路LNA2 はOFF状態である。電源端子をスイッチ回路と 低雑音増幅器回路に共用することにより、端 子数が低減し、スイッチ回路と低雑音増幅器 回路の制御が簡単となる。

 電源端子Vrx1、Vtx1、Vrx2、Vtx2、Vcc、Vab、Vcc L、Vpd、Vby1、VbL1及びVby2に一端が接続した電 ラインlvrx1、lvtx1、lvrx2、lvtx2、lvcc、lvab、lvcc L、lvpd1、lvby1、lvbL1及びlvby2は、一つの誘電体 層DL1に形成されて電源ライン層をなしている 。積層基板の裏面には積層方向に電源ライン の少なくとも一部と重なる第一のグランド電 極GND1が配置され、誘電体層DL1より上の誘電 層DL2(積層方向裏面と反対側)には積層方向に 電源ラインの少なくとも一部と重なる第二の グランド電極GND2が配置されている。スイッ 回路SPDT1,SPDT2、高周波増幅器回路PA1,PA2、低 音増幅器回路LNA1,LNA2等の高周波信号処理回 は、誘電体層DL3より上の層(第二のグランド 極GND2を挟んで電源ライン層と反対側)に配 されている。

 第一及び第二の低雑音増幅器回路LNA1,LNA2 、電源端子VccLに接続した電源ラインlvccLを 用しているので、電源ライン数の低減によ 高周波部品の小型化と、干渉抑制に寄与し いる。第一の低雑音増幅器回路LNA1と第一の バイパススイッチ回路BypSW1は、電源端子VbL1 接続した電源ラインlvbL1を共用している。共 用された電源ラインは電源ライン層又は第二 のグランド電極より上の層で分岐しても良い 。図2及び4に示す実施形態では、低雑音増幅 回路と電源端子を共用するスイッチ回路が イパススイッチ回路であるが、アンテナ端 Ant1に接続して送受信を切り替えるスイッチ 回路SPDT1と低雑音増幅器回路LNA1が電源端子を 共用しても良い。同様にアンテナ端子Ant2に 続して送受信を切り替えるスイッチ回路SPDT2 と低雑音増幅器回路LNA2が電源端子を共用し も良い。

 電源端子Vrx1等に一端が接続した電源ライ ンlvrx1等は、電源ライン層で屈曲しながら電 端子から遠ざかり、他端は上記電源端子か 離隔したビア電極を介して上層の高周波信 処理回路と接続する。図1に示す実施形態と 同様に、増幅回路の電源端子とスイッチ回路 の電源端子の一部VccL、Vrx1、Vtx1、Vrx2、Vtx2、V cc及びVabは隣接している。また電源端子群は 形の裏面の対向辺(図2では上下の辺)に配置 れている。これにより、入力端子、出力端 及びアンテナ端子等の高周波信号端子を他 対向辺(図2では左右の辺)にまとめて配置す ことができ、電源端子群と高周波信号端子 の干渉が抑制される。

 誘電体層DL1上では、異なるスイッチ回路 電源ラインlvtx1,lvrx2の間等に、ビア電極(小 い丸で示す)が配置されている。ビア電極は 第一及び第二のグランド電極GND1,GND2に接続し ており、増幅回路の電源ラインとスイッチ回 路の電源ラインとの間の干渉を抑制する。電 源ライン及び電源端子の配置の効果は図1に す実施形態と同じである。

 図2及び4に示す実施形態では、高周波増 器回路、低雑音増幅器回路及びスイッチ回 に接続する11種(11本)の電源ラインが電源ラ ン層を構成する。一部の電源ラインは裏面 一辺の長さの半分以上も延在する。電源ラ ン層により、多数の電源ラインの配線の自 度を確保している。図1の場合と同様に、複 の電源ラインは、電源ライン層を対角線で 分割してなる三角形状領域の二つ以上に跨 る。具体的には、電源ラインlvrx1は三つの 角形状領域に跨がり、電源ラインlvtx1、lvrx2 lvtx2、lvccL及びlvpd1は二つの三角形状領域に がる。

 図5は本発明のさらに他の実施形態による 高周波部品を示す。この高周波部品は、図1 び図3に示す実施形態と同じ高周波回路を有 る一送信一受信型のデュアルバンド無線LAN ロントエンドモジュールである。図5は下側 の3層に形成された電極パターン及び裏面に 成された端子を示す。裏面の端子は、積層 向上から見たときの配置である。

 電源端子Vrx1、Vtx1、Vcc、Vab、Vgb、VccL及びV bL1、並びに検波出力端子Vpdに一端が接続した 電源ラインlvrx1、lvtx1、lvcc、lvab、lvgb、lvccL及 びlvbL1、並びに直流信号ラインlvpdは、一つの 誘電体層DL1に形成されて電源ライン層をなし ている。図1の場合と同様に、複数の電源ラ ンは、電源ライン層を対角線で四分割して る三角形状領域の二つ以上に跨がる。具体 には、電源ラインlvbL1は三つの領域に跨がり 、電源ラインlvab、lvgb及びlvtx1は二つの領域 跨がる。

 図5に示す実施形態は、電源ライン層に高 周波信号の入力端子又は出力端子に接続した 信号ライン1btx、1brx及び1arxが形成されている 点で、第一の実施形態と異なる。これらの信 号ラインは積層方向に第一のグランド電極GND 1とは重ならない領域に形成されている。こ 構成では、電源ラインの他端が集中する領 (第一のグランド電極GND1と重なる)から信号 インが離れているので、信号ラインと電源 インとの干渉を防ぐことができる。しかし 信号ラインと電源ラインとの干渉を確実に ぐには、電源ライン層に電源ラインのみ形 する方が有利である。

 本発明の高周波部品は、積層基板(セラミ ック積層基板を用いた部品)により構成され 。例えば1000℃以下の低温で焼結可能なセラ ック誘電体材料LTCC(Low-Temperature-Co-Fired Cerami cs)からなる厚さ10~200μmの各グリーンシートに 、低抵抗率のAg,Cu等の導電ペーストを印刷し 、上記高周波回路を構成する電極パターン 形成し、それらを一体的に積層し、焼結す ことにより製造することができる。セラミ ク誘電体材料としては、例えば(a) Al、Si及 Srを主成分とし、Ti、Bi、Cu、Mn、Na、K等を副 成分とする組成、(b) Al、Si及びSrを主成分と 、Ca、Pb、Na、K等を副成分とする組成、(c) A l、Mg、Si及びGdを含む組成、又は(d) Al、Si、Zr 及びMgを含む組成を有するのが好ましい。セ ミック誘電体の誘電率は5~15程度が好ましい 。セラミック誘電体材料の他に、樹脂又は樹 脂/セラミック誘電体粉末の複合材を用いて 良い。HTCC(高温同時焼成セラミック)技術に り、アルミナを主体とするセラミック誘電 材料からなる基板に、タングステン、モリ デン等の高温焼結可能な金属パターンを形 し、一体的に焼結することができる。

 セラミック積層基板でフロントエンドモ ュール等の高周波部品を構成する場合、各 にインダクタンス素子、容量素子、電源ラ ン及びグランド電極用の電極パターン、並 にビア電極を形成する。主に分波回路、バ ドパスフィルタ回路、ローパスフィルタ回 、平衡-不平衡変換回路をセラミック積層基 板の内部に構成する。またセラミック積層基 板の上面に、単極双投型スイッチ(SPDTスイッ 又はダイオードスイッチ)、高周波増幅器回 路PA、低雑音増幅器回路LNA用の半導体素子、 ップコンデンサ、チップ抵抗、チップイン クタ等を搭載し、ワイヤボンド、LGA、BGA等 セラミック積層基板内の電極パターンに接 する。

 Agの電極パターンを形成した複数のセラ ックスグリーンシートを積層一体化し、約90 0℃で焼成して積層基板を作製し、その積層 板の上にスイッチ回路用半導体素子、高周 増幅器回路用半導体素子、低雑音増幅器用 導体素子、チップコンデンサ、チップ抵抗 びチップインダクタを搭載し、図1に示す実 形態の高周波部品(7 mm×7 mm×1.4 mmの寸法を 有する)を得た。この高周波部品は、電源ラ ン層を設けずに電源ラインを配線した高周 部品に比べて、25%小型化された。また電源 インとRF回路の干渉が少なくなり、フロント エンドモジュールの特性が向上した。

 本発明の高周波部品は、多くの信号ライ 及び電源ラインを必要するMIMO(Mu1ti-Input, Mu1 ti-Output)型の無線通信装置に好適である。MIMO は一送信二受信型のようなSIMO(Sing1e-Input, Mu 1ti-Output)型を含む。上記高周波部品は通信装 の小型化及び低コスト化に寄与する。また 記高周波部品は、無線通信機能を備えた携 機器、パーソナルコンピュータ等に広く用 ることができる。