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Patent Searching and Data


Title:
HINGE MECHANISM AND VEHICLE LUGGAGE BOARD STRUCTURE USING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/117764
Kind Code:
A1
Abstract:
In a hinge mechanism (29), a luggage board (27) and an auxiliary board (28) are turnably connected through an integral hinge (13), and a space section (S) is arranged between facing end surfaces (20, 21) of the luggage board (27) and the auxiliary board (28). A restoring force generating section (30a) of a spring member (30) is stored in the space section (S), and both end portions (31, 32) of the spring member (30) are fixed to the luggage board (27) and the auxiliary board (28), respectively.

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Inventors:
JOURAKU TAKESHI
Application Number:
PCT/JP2008/055328
Publication Date:
October 02, 2008
Filing Date:
March 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MEIWA SANGYO (JP)
JOURAKU TAKESHI
International Classes:
B60R5/04; E05F1/10; F16C11/04; F16C11/12
Foreign References:
JP2006219017A2006-08-24
JP2006199063A2006-08-03
JP2006335164A2006-12-14
JP2006143037A2006-06-08
JPS62148447U1987-09-19
JPH10109578A1998-04-28
JP2001354069A2001-12-25
JPH08107809A1996-04-30
Attorney, Agent or Firm:
MIYOSHI, Hidekazu et al. (2-8 Toranomon 1-chom, Minato-ku Tokyo 01, JP)
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Claims:
 一対のボードをインテグラルヒンジを介して回動可能に連設し、前記一対のボードの互いに対向する端面間に空間部が設けられたヒンジ機構であって、
 前記空間部にばね部材の復元力発生部を収納するとともに、当該ばね部材の一方の端部を前記一対のボードのうちの一方のボードに、ばね部材の他方の端部を他方のボードにそれぞれ固定したことを特徴とするヒンジ機構。
 前後に傾動可能なリヤシートバックの後方に形成されたラゲッジルームの底面を形成するラゲッジボードと、
 前記ラゲッジボードの前端にインテグラルヒンジを介して回動可能に連設される補助ボードと、
 前記ラゲッジボードの前端と前記補助ボードの後端との間に設けられた空間部に復元力発生部が収納されるとともに、両端部がラゲッジボード及び補助ボードにそれぞれ固定されるばね部材と、
 を備え、
 前記補助ボードは、前記ばね部材によって、常時リヤシートバックの背面を押付ける方向に付勢されていることを特徴とする自動車のラゲッジボード構造。
 前記ラゲッジボードは表面側シート及び裏面側シートを有するとともに、前記補助ボードは表面側シート及び裏面側シートを有し、
 前記ラゲッジボードの表面側シートと前記補助ボードの表面側シートとを略水平とした際に、前記インテグラルヒンジの高さが前記ラゲッジボードの表面側シート及び前記補助ボードの表面側シートの高さと略同一となるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の自動車のラゲッジボード構造。
 前記ラゲッジボードの裏面側シートまたは前記補助ボードの裏面側シートを樹脂で形成するとともに、当該ラゲッジボード及び補助ボードの裏面側シートに、前記ばね部材の両端部が樹脂プレートによりそれぞれ溶着固定されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の自動車のラゲッジボード構造。
 前記ラゲッジボードまたは前記補助ボードの内部にリインフォースが設けられ、前記ばね部材の両端部のうちの少なくとも一方の端部がラゲッジボードまたは補助ボード内に挿入されて前記リインフォースに係合した状態で固定されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の自動車のラゲッジボード構造。
Description:
ヒンジ機構及びそれを利用した 動車のラゲッジボード構造

 本発明は、ヒンジ機構及びそれを利用し 自動車のラゲッジボード構造に関する。

 自動車のリヤシートバックとバックドア の間にはラゲッジルームが形成されている このラゲッジルームは、前倒し可能に設け れたリヤシートバックを前倒しすることに り、拡大できるようになっている。そして ラゲッジルームの底面にはラゲッジボード 設けられている。

 ラゲッジボード構造として、従来、特開2 003-118500号公報に開示されているように、ラ ージフロアトリムのフロント縁部に付設し ラゲージフロアトリムとリヤシートとの間 隙間を隠すスペーサボードにヒンジ凹溝を け、当該ヒンジ凹溝を基点として前半部分 上下方向に撓むようにするとともに、ヒン 凹溝を基にスペーサボードのフロント側が 時下方向に付勢するようにヒンジ凹溝にば 部材を取り付けることで、スペーサボード リヤシートバックの前倒し操作に追従させ 構造が知られている。

 しかしながら、かかる従来技術では、ス ーサボードの回動中心であるヒンジ凹溝と ばね部材の回動中心である中心軸とが異な た位置にあるため、スペーサボードとばね 材とが回動する際に発生する両者の相対的 位置ずれにより回動が妨げられるおそれが る。

 そのため、特開2006-143037号公報に開示さ ているように、相対的な位置ずれを吸収す ために、ばね部材のアームの先端を補助ボ ドに対してスライド可能に係合させたもの 知られている。

 しかしながら、ばね部材のアームの先端 補助ボードに対してスライド可能に係合さ るためには、スペーサボードとばね部材と ヒンジ機構が複雑になる上、相対的な位置 れを吸収させる分ばね部材のアームの長さ 長くする必要があるため、重量が増加して まうという問題がある。特に、スペーサボ ドの回動角度が大きくなると相対的な位置 れも大きくなるため、かかる重量増加の問 はスペーサボードの回動角度を大きくした 合に顕著に現れる。

 そこで、本発明は、軽量かつ簡単な構造 回動角度を大きくすることのできるヒンジ 構を得るとともに、それを利用した自動車 ラゲッジボード構造を得ることを目的とす 。

 請求項1に記載の発明は、一対のボードを インテグラルヒンジを介して回動可能に連設 し、前記一対のボードの互いに対向する端面 間に空間部が設けられたヒンジ機構であって 、前記空間部にばね部材の復元力発生部を収 納するとともに、当該ばね部材の一方の端部 を前記一対のボードのうちの一方のボードに 、ばね部材の他方の端部を他方のボードにそ れぞれ固定したことを特徴とする。

 請求項2に記載の発明は、自動車のラゲッ ジボード構造において、前後に傾動可能なリ ヤシートバックの後方に形成されたラゲッジ ルームの底面を形成するラゲッジボードと、 前記ラゲッジボードの前端にインテグラルヒ ンジを介して回動可能に連設される補助ボー ドと、前記ラゲッジボードの前端と前記補助 ボードの後端との間に設けられた空間部に復 元力発生部が収納されるとともに、両端部が ラゲッジボード及び補助ボードにそれぞれ固 定されるばね部材と、を備え、前記補助ボー ドは、前記ばね部材によって、常時リヤシー トバックの背面を押付ける方向に付勢されて いることを特徴とする。

 請求項3に記載の発明は、請求項2に記載 自動車のラゲッジボード構造において、前 ラゲッジボードは表面側シート及び裏面側 ートを有するとともに、前記補助ボードは 面側シート及び裏面側シートを有し、前記 ゲッジボードの表面側シートと前記補助ボ ドの表面側シートとを略水平とした際に、 記インテグラルヒンジの高さが前記ラゲッ ボードの表面側シート及び前記補助ボード 表面側シートの高さと略同一となるように たことを特徴とする。

 請求項4に記載の発明は、請求項2または 求項3に記載の自動車のラゲッジボード構造 おいて、前記ラゲッジボードの裏面側シー または前記補助ボードの裏面側シートを樹 で形成するとともに、当該ラゲッジボード び補助ボードの裏面側シートに、前記ばね 材の両端部が樹脂プレートによりそれぞれ 着固定されていることを特徴とする。

 請求項5に記載の発明は、請求項2または 求項3に記載の自動車のラゲッジボード構造 おいて、前記ラゲッジボードまたは前記補 ボードの内部にリインフォースが設けられ 前記ばね部材の両端部のうちの少なくとも 方の端部がラゲッジボードまたは補助ボー 内に挿入されて前記リインフォースに係合 た状態で固定されていることを特徴とする

図1は、本発明の第1実施形態にかかる ゲッジボード構造を示す斜視図である。 図2は、本発明の第1実施形態にかかる ヤシートバックが通常状態の場合のラゲッ ボード及び補助ボードを示す断面図である 図3は、本発明の第1実施形態にかかる ヤシートバックが前倒し状態の場合を示す ゲッジボード及び補助ボードを示す断面図 ある。 図4は、本発明の第1実施形態にかかる 間部内のコイルスプリングを示す斜視図で る。 図5は、本発明の第1実施形態にかかる ゲッジボードの構造を示す分解斜視図であ 。 図6は、本発明の第1実施形態にかかる 助ボードの起立状態におけるインテグラル ンジ付近を示す断面図である。 図7は、本発明の第1実施形態にかかる 助ボードの前倒し状態におけるインテグラ ヒンジ付近を示す断面図である。 図8は、本発明の第2実施形態にかかる ヤシートバックが通常状態の場合のラゲッ ボード及び補助ボードを示す断面図である 図9は、本発明の第2実施形態にかかる ヤシートバックが前倒し状態の場合を示す ゲッジボード及び補助ボードを示す断面図 ある。 図10は、本発明の第2実施形態にかかる 空間部内のコイルスプリングを示す斜視図で ある。 図11は、本発明の第2実施形態にかかる ラゲッジボードの構造を示す分解斜視図であ る。 図12は、本発明の第2実施形態にかかる 補助ボードの起立状態におけるインテグラル ヒンジ付近を示す断面図である。 図13は、本発明の第2実施形態にかかる 補助ボードの前倒し状態におけるインテグラ ルヒンジ付近を示す断面図である。

 以下、本発明の実施形態について図面を 照しながら詳細に説明する。

 (第1実施形態)図1は、本実施形態にかかる ラゲッジボード構造を示す斜視図、図2は、 ヤシートバックが起立した通常状態のラゲ ジボード及び補助ボードを示す断面図、図3 、リヤシートバックが前倒し状態の場合を すラゲッジボード及び補助ボードを示す断 図、図4は、空間部内のコイルスプリングを 示す斜視図、図5は、ラゲッジボードの構造 示す分解斜視図、図6は、補助ボードの起立 態におけるインテグラルヒンジ付近を示す 面図、図7は、補助ボードが前倒し状態にお けるインテグラルヒンジ付近を示す断面図で ある。

 自動車の車室内後方には左右一対のリヤ ート1が設置されている。リヤシート1はリ シートクッション2とリヤシートバック3とを 備えている。本実施形態では、リヤシートク ッション2は、スライドレール4に脚部5が固定 されており、前後にスライド可能になってい る。また、リヤシートバック3は、リヤシー クッション2に対して前後へリクライニング 能になっているとともに、前方へ大きく倒 て折りたたむことができるようになってい 。

 リヤシートバック3の後方にはラゲッジル ームRが形成されている。そして、ラゲッジ ームRの後方には車体のバックパネル6が形成 されている。このバックパネル6の開口は図 せぬバックドアにて開閉される。

 ラゲッジルームRのフロアパネル上には、 工具類やスペアタイヤを収納する収納ボック ス7が設置されている。収納ボックス7の上部 はデッキボード8が載置されている。デッキ ボード8は収納ボックス7に係合されており、 要な場合だけ開閉及び取外しを行うことが きるようになっている。

 デッキボード8の上部には、ラゲッジルー ムRの底面を構成する部材であるラゲッジボ ド9が載置されている。

 ラゲッジボード9の前端下部は、リヤシー トクッション2の脚部5から延びるブラケット1 0の先端に回動軸11を介して回動可能に連結さ れている。したがって、ラゲッジボード9は ヤシートクッション2を前後にスライドさせ 際に一緒にデッキボード8上を前後にスライ ドするようになっている。また、ラゲッジボ ード9は回動軸11を中心に全体を上方へ回動さ せることも可能である。

 ラゲッジボード9の前端には、左右のリヤ シートバック3にそれぞれ対応した左右一対 補助ボード12が結合されている。各補助ボー ド12は、インテグラルヒンジ13を介してラゲ ジボード9に対して回動可能に結合されてい 。そして、図1に示すように、補助ボード12 ラゲッジボード9の間のインテグラルヒンジ 13には、各補助ボード12に対して左右一対の ンジ機構14がそれぞれ設置されている。

 次に、ラゲッジボード9、補助ボード12、 ンジ機構14の説明をする。

 ラゲッジボード9及び補助ボード12は、い れも上下2枚のカバーシート(表面側シート び裏面側シート)15,16を有し、当該カバーシ ト15,16の間にコアシート17を挟んだ状態で、 互に溶着した三層構造をしている。そして ラゲッジボード9及び補助ボード12は、とも インテグラルヒンジ13以外の周縁部に端末 理が施されている。本実施形態では、カバ シート15,16及びコアシート17として、いずれ 熱可塑性樹脂であるポリプロピレン(PP)製の ものを使用している。なお、カバーシート及 びコアシートの素材として、アクリルニトリ ルブダジエンスチレン樹脂(ABS)、ポリスチレ 樹脂(PS)、ポリエチレン(PE)等の熱可塑性樹 を用いることも可能である。

 コアシート17は、円柱状のエンボスを有 る断面凹凸形状をしている。このコアシー 17をカバーシート15,16の間に挟むことで、軽 かつ薄型でありながら高い剛性を有するラ ッジボード9ならびに補助ボード12を形成す ことができる。また、表面側のカバーシー 15の上面にはカーペット18が接着されている 。

 本実施形態では、一対の補助ボード12は それぞれラゲッジボード9の前端にインテグ ルヒンジ13を介して一体的に連設されてい 。具体的には、ラゲッジボード9と補助ボー 12とを一体化させた1つのボードの外周形状 対応した一対の金型(図示せず)を用い、上 1つのボードの外周縁部を端末処理するとと に型抜きする際に、裏面側金型に設けられ 押圧部材にて裏面側のカバーシート16を下 から車幅方向に沿ってライン状に押圧し、 バーシート15に重合させて熱溶着しインテグ ラルヒンジ13を形成することで、インテグラ ヒンジ13を介してラゲッジボード9と補助ボ ド12とを一体に連設させている。なお、一 化させた1つのボードを端末処理するととも 型抜きして形成した後に、押圧部材にてイ テグラルヒンジを形成するようにしてもよ 。

 インテグラルヒンジ13は、上述のように 表面側のカバーシート15に対して裏面側のカ バーシート16を合わせた状態で溶着している め、インテグラルヒンジ13は、表面側のカ ーシート15と面一になっている。すなわち、 インテグラルヒンジ13は、ラゲッジボード9の 表面側のカバーシート15と補助ボード12の表 側のカバーシート15とが略水平となるように した状態(補助ボード12をラゲッジボード9に して真っ直ぐにした状態)で、インテグラル ンジ13の高さがラゲッジボード9の表面側の バーシート15及び補助ボード12の表面側のカ バーシート15の高さと略同一の高さとなるよ に形成されている。

 そして、かかる状態で、インテグラルヒ ジ13を挟んでラゲッジボード9及び補助ボー 12の端面(ラゲッジボード9の前端)20と端面( 助ボード12の後端)21とを対向させると、これ らの端面20,21は互いに下方へ向けて間隔を拡 るように逃げた斜面となる。すなわち、イ テグラルヒンジ13の下方には、端面20,21の間 に、車幅方向に沿う断面略三角形状の空間部 Sが形成される。上述したように、かかる状 では、インテグラルヒンジ13が表面側のカバ ーシート15と同じ高さに形成されているため インテグラルヒンジ13の下方に形成される 間部Sが大きくなる。

 そして、各補助ボード12に対して2個ずつ コイルスプリング(ばね部材)22が、端面20,21 間に介在するように取り付けられている。

 コイルスプリング22は、捻れ復元力を発 させるコイル部(復元力発生部)22aと、その両 端に、ラゲッジボード9及び補助ボード12に取 り付けるための固定部としての端部23,24と、 備えている。

 そして、上記空間部S内に、コイル部22aが 収納されている。特に、本実施形態では、空 間部Sが大きいため、コイル部22aをより確実 空間部Sに収納させることができ、見栄えの 上を図ることができる。

 コイルスプリング22の両側の端部23,24は、 それぞれラゲッジボード9及び補助ボード12の 裏面側のカバーシート16に至る長さを有し、 の端末には、コイルスプリング22の軸方向 向けてL形に折り曲げられた曲折部23a,24aがそ れぞれ形成されている。

 そして、この曲折部23a,24aが短冊状の樹脂 プレート25,26によりラゲッジボード9及び補助 ボード12の裏面側のカバーシート16にそれぞ 固定されている。この樹脂プレート25,26はポ リプロピレン製で、曲折部23a,24aを跨ぐ形状 しており、その両端部が超音波溶着により バーシート16に固定されている。このように 、樹脂プレート25,26をカバーシート16に溶着 ることで、コイルスプリング22の端部23、24 ラゲッジボード9及び補助ボード12に固定し いるため、コイルスプリング22の固定構造を 簡単な構造にすることができる。

 本実施形態では、裏面側に空間部Sを有す るインテグラルヒンジ13と、コイル部22aが空 部S内に収納されるとともに端部23,24がラゲ ジボード9及び補助ボード12に固定されたコ ルスプリング22と、によりヒンジ機構14が構 成されている。

 なお、本実施形態では、補助ボード12が ヤシートバック3の背面を押付ける方向に常 付勢されるようにしている。具体的には、 助ボード12をラゲッジボード9に対して真っ ぐにした状態でも、両側の端部23,24が下側 回動しようとする小さな捻れ復元力がコイ スプリング22のコイル部22aに発生するように 予め設定している。こうすれば、リクライニ ング操作等によりリヤシートバック3の角度 どのように変えたとしても、捻れて変形し コイルスプリング22のコイル部22aの捻れ復元 力によって、補助ボード12がリヤシートバッ 3の背面に常時押付けられた状態とすること ができる。

 以上の本実施形態によれば、図2に示すよ うに、リヤシートバック3を起立させて通常 状態にすると、補助ボード12がインテグラル ヒンジ13を中心に上側に回動しているため、 イルスプリング22の端部23,24のうち、補助ボ ード12に固定された方の端部24は上方へ回転 ながら引っ張られ、コイルスプリング22のコ イル部22aは更に捻られた状態となって、強い 捻れ復元力が発生する。

 このとき、コイル部22aは、単に空間部S内 に収納されているだけでコイル部22aを貫く軸 が存在しないため、比較的自由に変形するこ とができる。すなわち、図6に示すように、 イルスプリング22のコイル部22aは、補助ボー ド12側の端部24が引っ張られることにより、 イルスプリング22の両側の端部23,24の位置関 が変化し、かかる位置変化によりコイルス リング22のコイル部22a全体が斜めに自由変 することとなる。

 このように、軸を設けずにコイルスプリ グ22をラゲッジボード9及び補助ボード12に 定することで、コイルスプリング22は、補助 ボード12を回動させる際の回動中心軸となる とがなく、補助ボード12はあくまでもイン グラルヒンジ13を中心に回動するので、コイ ルスプリング22がインテグラルヒンジ13を中 とした回動を邪魔するのを抑制することが きる。

 また、本実施形態によれば、図3に示すよ うに、リヤシートバック3を前倒しした状態 も、コイルスプリング22のコイル部22aに小さ なねじれ復元力が作用するようにしているた め、補助ボード12もコイルスプリング22のコ ル部22aのねじれ復元力により前側へ回動し 、リヤシートバック3の背面に接した状態が 持される。その結果、補助ボード12が車両 行時の振動等により上下にばたつくのを抑 することができる。

 また、本実施形態によれば、ラゲッジボ ド9及び補助ボード12の互いに対向する端面2 0,21間に設けられている空間部Sにコイル部22a 収納し、その両側の端部23,24をラゲッジボ ド9及び補助ボード12にそれぞれ固定させた 造とすることで、軽量かつ簡単なラゲッジ ード構造を得ることができる。さらに、コ ル部22aを空間部S内に収納することで、端部2 3、24以外が外部に突出してしまうのを抑制す ることができるため、コイルスプリング22が ゲッジルームR内の周辺構造と干渉してしま うのを抑制することができる。

 (第2実施形態)図8は、本実施形態にかかる リヤシートバックが通常状態の場合のラゲッ ジボード及び補助ボードを示す断面図、図9 、リヤシートバックが前倒し状態の場合を すラゲッジボード及び補助ボードを示す断 図、図10は、空間部内のコイルスプリングを 示す斜視図、図11は、ラゲッジボードの構造 示す分解斜視図、図12は、補助ボードの起 状態におけるインテグラルヒンジ付近を示 断面図、図13は、補助ボードの前倒し状態に おけるインテグラルヒンジ付近を示す断面図 である。なお、本実施形態は、上記第1実施 態と同様の構成要素を備えている。よって それら同様の構成要素については共通の符 を付すとともに、重複する説明を省略する

 本実施形態では、シートがスライドしな 固定タイプのものにラゲッジボード構造を 用させた場合を例示する。なお、上記第1実 施形態にかかるラゲッジボード構造をシート がスライドしない固定タイプのものに適用す ることや、本実施形態にかかるラゲッジボー ド構造をスライドタイプのものに適用するこ とが可能であることは言うまでもない。

 本実施形態においては、ラゲッジボード2 7及び補助ボード28の内部構造と、ヒンジ機構 29におけるコイルスプリング30の端部31,32の固 定の仕方が上記第1実施形態と異なっている

 本実施形態にかかるラゲッジボード27で 、内部に発泡ポリプロピレン製の発泡材33と 、アルミ合金製のH形押出材であるリインフ ース34が交互に収納されている。なお、発泡 材として発砲ウレタン製のものを用いること も可能である。本実施形態では、発泡材33を インフォース34との間に配置しており、各 バーシート15,16の内面に発泡材33を溶着させ ことでラゲッジボード27を形成している。 して、このラゲッジボード27は、車両側面に 回動可能に支持されている。

 さらに、本実施形態では、インテグラル ンジ13の近傍にリインフォース34が配置され るようにしている。そして、このリインフォ ース34の縦面部には略中央高さ位置に横長の 孔35が形成されている。なお、インテグラ ヒンジ13の近傍に発泡材33を配置させてもよ 。

 また、この長孔35に対応する位置の端面20 には上下方向に沿う挿通孔39が形成されてい 。なお、本実施形態では、ラゲッジボード2 7形成時に、予め端面20の長孔35に対応する位 を薄肉に形成し、かかる部位に針を突き刺 ことで、挿通孔39を形成している。

 補助ボード28は、内部に発泡ポリプロピ ン製の発泡材33aが収納されている。本実施 態では、発泡材33aは、補助ボード28側の各カ バーシート15,16の内面に溶着された状態で収 されている。この発泡材33aの厚さは、ラゲ ジボード27の発泡材33の厚さよりも薄いもの である。したがって、補助ボード28の厚さは ラゲッジボード27の厚さよりも薄くなって る。

 コイルスプリング30のラゲッジボード27側 の端部31は、端末に垂直方向(コイルスプリン グ30の軸方向と直交する方向)でL形の曲折部31 aが形成されている。また、補助ボード28側の 端部32の端末には、U形の折返部32aが補助ボー ド28側の裏面側のカバーシート16に沿うよう 形成されている。また、補助ボード28の裏面 側のカバーシート16には、コイルスプリング3 0の端部32を収納するための溝部36が形成され その先端部には厚肉部分37が成形されてい 。

 コイルスプリング30は、ラゲッジボード27 側の端部31に形成された曲折部31aをリインフ ース34の長孔35に係合することで、ラゲッジ ボード27に固定されている。具体的には、コ ルスプリング30の端部31のL形の曲折部31aを 通孔39に挿通してラゲッジボード27内に挿入 、コイルスプリング30のコイル部30aを起立 せた状態(空間部S内の正規位置に収納された コイル部30aに対して直交した状態)で内部の インフォース34の長孔35内に挿入する。その 、コイルスプリング30を回転させて空間部S の正規位置に収納された状態にすることで 曲折部31aと長孔35とを係合させ、以て、コ ルスプリング30の端部31をラゲッジボード27 固定している。

 次に、コイルスプリング30の補助ボード28 側の端部32をカバーシート16の溝部36内に収納 し、その端末の折返部32aをビス38により、溝 36の先端部に予め成形したカバーシート16の 厚肉部分37に固定する。

 以上の本実施形態によっても、上記第1実 施形態とほぼ同様の効果を得ることができる 。

 また、本実施形態によれば、コイルスプ ング30の端部31がラゲッジボード27の内部に 入されて、内部にあるリインフォース34と 合した状態で固定されるため、コイルスプ ング30の端部31の固定強度を高めることがで る。

 また、コイルスプリング30の端部31とリイ ンフォース34との係合部が外部に露出してい いため、上記係合部に何かが当たる等して イルスプリング30の端部31とリインフォース 34との係合状態が解除されてしまうのを抑制 ることができる。

 さらに、コイルスプリング30における補 ボード28側の端部32も溝部36内に収納されて り、カバーシート16から突出しないようにし ているため、補助ボード28側でも、端部32と 助ボード28の裏面との固定状態が壊されてし まうのを抑制することができる。

 また、本実施形態によれば、コイルスプ ング30の端部31を、ラゲッジボード27の内部 挿入し、リインフォース34に設けた長孔35に 係合させて固定しているため、端部31をリイ フォース34の上下面で固定させた場合と比 、製品の厚みを一定とした際に取り得るリ ンフォース34の最大厚さを大きくすることが できる。したがって、より強度の強い薄型の ラゲッジボード27を得ることが可能となる。

 以上、本発明の好適な実施形態について 明したが、本発明は上記実施形態に限定さ るものではなく、種々の変形が可能である

 例えば、上記第1および第2実施形態では ばね部材としてコイルスプリングを用いた のを例示したが、これに限らず、板ばね、 ばね、ゴム製のばね部材等を用いても本発 を実施することができる。

 また、上記第2実施形態では、コイルスプ リングのラゲッジボード側の端部をリインフ ォースと係合させたものを例示したが、補助 ボードにリインフォースを設けて補助ボード 側の端部を係合させてもよいし、両端部を係 合させるようにしてもよい。

 また、上記第2実施形態では、リインフォ ースとしてアルミ合金製のH形押出材のもの 用いているが、リインフォースの素材とし 、鉄、エンジニアリングプラスチック、耐 性樹脂等種々の材料を用いることができる 、リインフォースの形状も角形、丸形、I型 様々な形状とすることができる。

 また、ラゲッジボード及び補助ボードの 部構造は、上記実施例に限定されず種々の 造のものを用いることが可能である。

 また、上記第1および第2実施形態では、 ゲッジボードの表面側のカバーシートと補 ボードの表面側のカバーシートとが略水平 なるようにした状態における空間の形状が 三角形状となるものを例示したが、本発明 、これに限らず台形状や半円状、自由曲線 状等様々な形状の空間が形成されるように てもよい。

 本発明によれば、軽量かつ簡単な構造で 動角度を大きくすることのできるヒンジ機 を得るとともに、それを利用した自動車の ゲッジボード構造を得ることができる。