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Patent Searching and Data


Title:
HYDROGEN GAS STORAGE DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149897
Kind Code:
A1
Abstract:
MH tank modules (2) each have a hollow metal outer shell (12), and the outer shell (12) has MH powder receiving chambers (22) separated by fins (20). The MH tank modules (2) are restrained by a first tank holder (10) and a second tank holder (11). The tank holders (10, 11) are constructed by fastening first to fourth split holder parts (28-31) by bolts (32). The first to fourth split holder parts (28-31) respectively have heat medium paths (28f-31f) in which a heat medium flows and also respectively have recesses (33) each corresponding to the shape of a side portion of each MH tank module (2). The recesses (33) individually hold the MH tank modules (2).

Inventors:
FUJITA KATSUYOSHI (JP)
KUBO HIDEHITO (JP)
MORI DAIGORO (JP)
HIROSE KATSUHIKO (JP)
HARAIKAWA NORIHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060287
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
June 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA JIDOSHOKKI KK (JP)
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
FUJITA KATSUYOSHI (JP)
KUBO HIDEHITO (JP)
MORI DAIGORO (JP)
HIROSE KATSUHIKO (JP)
HARAIKAWA NORIHIKO (JP)
International Classes:
F17C11/00; F17C13/08; H01M8/00; H01M8/04
Foreign References:
JP2004346956A2004-12-09
JP2004053009A2004-02-19
JPS588899A1983-01-19
JP2005098336A2005-04-14
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori (Ohmiya-cho 2-chome Gifu-sh, Gifu 31, JP)
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Claims:
 水素吸蔵合金を収容する中空状の金属製外郭部と、前記外郭部及び前記水素吸蔵合金の両方と熱伝導可能な熱伝導部材とを有する複数のタンクモジュールと、
 分割された複数のホルダー部品同士を締結部材によって締結固定することによって構成される少なくとも一つのタンクホルダーと、
 前記複数のホルダー部品のうちの少なくとも一つに設けられ、熱媒が流通する熱媒流路とを備え、
 前記複数のホルダー部品は前記タンクモジュールの側部形状に対応した凹部を有し、前記凹部は前記複数のタンクモジュールを個々に保持し、前記熱媒流路を流通する熱媒と前記タンクモジュールとの間で熱交換が行われる水素ガス貯蔵装置。
 前記熱媒流路を流れる熱媒が前記タンクモジュールと接しないように、熱媒流路が形成されている請求項1に記載の水素ガス貯蔵装置。
 前記熱媒流路は前記タンクモジュールの間に設けられている請求項1又は請求項2に記載の水素ガス貯蔵装置。
 前記タンクホルダーは複数のタンクホルダーのうちの一つであり、前記複数のタンクホルダーは、少なくとも、前記タンクモジュールの第1端部を拘束する第1タンクホルダーと前記タンクモジュールの第2端部を拘束する第2タンクホルダーとを含む請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の水素ガス貯蔵装置。
 前記熱媒流路を流れる熱媒が前記タンクモジュールと接するように、熱媒流路が形成されている請求項1に記載の水素ガス貯蔵装置。
 隣接するホルダー部品同士が締結固定された状態では、その隣接するホルダー部品の凹部同士が向かい合うとともに、その向かい合う凹部の対が一つのタンクモジュールを保持する請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の水素ガス貯蔵装置。
 燃料電池搭載電気自動車に用いられる請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の水素ガス貯蔵装置。
Description:
水素ガス貯蔵装置

 本発明は、水素吸蔵合金を内部に収容し いる複数のタンクモジュールからなる水素 ス貯蔵装置に関する。

 例えば、燃料電池搭載電気自動車用の水 供給源として、粉末化された水素吸蔵合金( 以下、MHという)を内部に収容している水素ガ ス貯蔵タンクを用いることが考えられている 。この水素ガス貯蔵タンクは、水素をMHに吸 させて貯蔵するとともに、MHから水素を放 させることで水素供給源に水素を供給する このような水素ガス貯蔵タンクの一種とし 、熱媒が流通する配管を、内部にMHを収容し ている収容室を通るように敷延することによ って、MHと熱媒との間で熱交換を行う水素ガ 貯蔵タンクが考えられている。

 また、特許文献1では、水素吸蔵合金が封 入されたセルを各々構成する複数のスティッ クパイプを備え、そのスティックパイプの外 側に冷熱出力用の熱媒を流し、水素吸蔵合金 の吸熱作用によりその熱媒を冷却する、水素 吸蔵合金を利用した熱利用システムが提案さ れている。この熱利用システムでは、熱媒が 流れる熱媒通路を構成するブロックケース内 に、熱媒通路を複数に仕切る仕切り壁が設け られている。前記複数のセルは仕切り壁を貫 通し、且つ熱媒通路内に配置される。熱媒が 複数のセルの外面を通ることにより、水素吸 蔵合金が熱媒から吸熱する。

 また、特許文献2では、内部に金属水素化 物が充填された扁平な複数の収容容器を積み 重ね、積み重ねられた複数の収容容器をタイ ボルトによって相互に締め付けて固定して一 つの水素ガス貯蔵装置を構成する技術が提案 されている。また、特許文献3では、水素吸 合金が封入された複数のスティック状のセ を、その軸方向において第1固定盤及び第2固 定盤によってまとめて挟みこむとともに、ボ ルトを用いて相互に締め付け固定した、水素 吸蔵合金を利用した熱利用システムが提案さ れている。

 特許文献1に記載された熱利用システムは 、例えば、燃料電池搭載電気自動車の水素供 給源として用いることを目的としていないた め、スティック状のセルは小型軽量である。 そのため、この熱利用システムでは、セルは ブロックケース内に設けられた仕切り壁のみ で支持される。ところが、特許文献1に記載 れた熱利用システムを、例えば、燃料電池 載電気自動車の水素供給源として用いる場 には、セルに多量のMHを充填する必要がある のでセルの重量が増加し、仕切り壁で支持す るだけではセルを安定して固定できない。

 また、特許文献2に記載された水素ガス貯 蔵装置は、積み重ねられた複数の収容容器が 補強板で挟んで固定された構造を有する。こ のような構造では、タイボルトによる締め付 け力は複数の収容容器に分散されるため、各 収容容器を確実に拘束するにはタイボルトに 大きな締め付け力を加える必要がある。

 特許文献3に記載された熱利用システムは、 複数のセルがその軸方向において第1固定盤 第2固定盤とによって挟まれて固定される構 を有する。そのため、上記特許文献2と同様 、第1固定盤及び第2固定盤によって複数のセ に加えられる拘束力は各セルに分散される め、各セルを確実に拘束するにはボルトに きな締め付け力を加える必要がある。

特開2001-208444号公報

特開昭60-29563号公報

特開2000-320921号公報

 本発明の目的は、締結部材に大きな締め け力を加えなくとも、MHを収容する複数の ンクモジュールに対して必要な拘束力を加 ることができる水素ガス貯蔵装置を提供す ことにある。

 上記の目的を達成するために、本発明に い、水素吸蔵合金を収容する中空状の金属 外郭部と、前記外郭部及び前記水素吸蔵合 の両方と熱伝導可能な熱伝導部材とを有す 複数のタンクモジュールと、分割された複 のホルダー部品同士を締結部材によって締 固定することによって構成される少なくと 一つのタンクホルダーと、前記複数のホル ー部品のうちの少なくとも一つに設けられ 熱媒が流通する熱媒流路とを備え、前記複 のホルダー部品は前記タンクモジュールの 部形状に対応した凹部を有し、前記凹部は 記複数のタンクモジュールを個々に保持し 前記熱媒流路を流通する熱媒と前記タンク ジュールとの間で熱交換が行われる水素ガ 貯蔵装置を提供する。

本発明の一実施形態に係る水素ガス貯 装置の概略側面図。 (a)は図1のMHタンクモジュールの断面図 (b)は図1のMHタンクモジュールの側断面図。 図1の水素ガス貯蔵装置の3-3線断面図。 図1の水素ガス貯蔵装置の概略部分側断 面図。 本発明の別の実施形態に係る水素ガス 蔵装置の概略断面図。

 以下、本発明を具体化した一実施形態を図1 ~図4に従って説明する。
 図1及び図3に示すように、水素ガス貯蔵装 1は、横置きに積み上げられた状態で設けら る複数(本実施形態では、10本)のMHタンクモ ュール2を備え、複数のMHタンクモジュール2 は第1タンクホルダー10及び第2タンクホルダ 11によって拘束されている。

 図2(a)及び図2(b)に示すように、MHタンクモ ジュール2は、細長で略円柱状に形成される もに、その大きさは、MHタンクモジュール2 数を考慮して、十分に水素供給先へ水素を 給できるように設定されている。MHタンクモ ジュール2は金属製(例えば、アルミニウム合 製)であり、また、満充填された水素によっ て内部が所定の圧力(例えば、10MPa)となった 合でも十分耐えることができる強度を有す 外郭部12を備えている。外郭部12は、中空状 、かつ両端部がドーム状に形成されている 外郭部12は、ドーム状の底部を有する筒状 胴部13と、胴部13の開口端部に溶接によって 合されたドーム体15とを備えている。

 ドーム体15には孔部14が設けられるととも に、その孔部14にバルブ16が設けられている バルブ16のポートが切り換えられると、MHタ クモジュール2が水素放出状態と水素充填状 態との間で切り換えられる。なお、バルブ16 孔部14との間には図示しないシールリング 介装されている。

 図2(a)に示すように、外郭部12内の中心部 には、多孔質材からなるとともに外周面に 方向に延びる複数の溝17が形成された水素 通管18が設けられている。水素流通管18には その中心に沿って軸方向に延び水素を流通 能な経路としての水素流通経路19が設けら 、水素流通経路19を通じてMHタンクモジュー 2の長手方向全体において水素が流通するこ とができる。複数の溝17は、水素流通管18の 方向に等間隔に設けられるとともに、水素 通管18の全長にわたって延びている。

 熱伝導部材としてのフィン20は、金属製( えば、アルミニウム合金製)の板で形成され るとともに、その第1端部21が溝17に嵌着され ことで水素流通管18の外周に取り付けられ いる。フィン20の第2端部23は外郭部12の内壁 に当接している。複数のフィン20が水素流 管18に取り付けられた状態では、複数のフィ ン20と水素流通管18と外郭部12とによって、MH 末Pを収容する複数の収容室22が形成される フィン20はMH粉末P及び外郭部12と熱伝導可能 に構成されている。

 図2(b)に示すように、フィン20の長手方向 端部にはそれぞれ円板状の端板24a,24bが溶接 によって取り付けられ、端板24a,24bは収容室22 の長手方向両側における開口を閉塞している 。なお、一方の端板24aには各収容室22と対応 る位置にいずれも図示しない注入孔と該注 孔を閉塞する栓とが設けられ、注入孔を介 て各収容室22にMH粉末Pが充填可能である。 た、一方の端板24aには水素流通管18が貫通可 能な貫通孔24cが設けられている。

 本実施形態では、MHタンクモジュール2は5 0~100mmの径T1と、800~1000mmの全長とを有してい 。図1に示すように、第1タンクホルダー10は 数のMHタンクモジュール2の第1端部を拘束し ており、第2タンクホルダー11は複数のMHタン モジュール2の第2端部を拘束している。第1 ンクホルダー10及び第2タンクホルダー11は 物製であるとともに、MHタンクモジュール2 径T1より大きな幅を有する。

 第1タンクホルダー10は、複数のMHタンク ジュール2を、それらMHタンクモジュール2が3 段に積み上げられた状態で、かつ、1段目と2 目ではそれぞれ4つずつ並べられ3段目では 側寄りに2つ並べられた状態で拘束している 第1タンクホルダー10は、段状に積み上げら た複数のMHタンクモジュール2を個々に保持 きるように、第1ホルダー部品28、第2ホルダ ー部品29、第3ホルダー部品30及び第4ホルダー 部品31に分割されている。第1タンクホルダー 10の底部は第1ホルダー部品28によって構成さ ており、第1ホルダー部品28の底面には図示 ないねじ穴が設けられている。

 第1~第4ホルダー部品28~31の各々は、隣接 る他のホルダー部品28~31との境界部分に被締 結部28a~31aを備えている。図3において、被締 部28a~31aは第1~第4ホルダー部品28~31の左右両 に設けられている。隣接するホルダー部品 境界部分において、一方のホルダー部品の 右両側の被締結部が、他方のホルダー部品 左右両側の被締結部に対向している。互い 対向する2つの被締結部の一方には2つのね 穴が設けられ、他方には2つの挿通孔が設け れている。ねじ穴は符号28b~31bで示され、挿 通孔は符号28c~31cで示される。

 第1~第4ホルダー部品28~31の第1側面28d~31d側 において、対向する被締結部28a~31a同士は、 結部材としてのボルト32が上方から挿通孔29c ~31cに挿通されるとともにねじ穴28b~30bに螺合 れることで連結されている。また、第1~第4 ルダー部品28~31の第2側面28e~31e側において、 対向する被締結部28a~31a同士は、締結部材と てのボルト32が下方から挿通孔28c~30cに挿通 れるとともにねじ穴29b~31bに螺合されること 連結されている。対向する被締結部28a~31a同 士が連結されることで、分割された第1~第4ホ ルダー部品28~31が相互に締結固定されて一体 される。

 第1~第4ホルダー部品28~31の各々は、MHタン クモジュール2の周面に沿う凹面よりなる複 の凹部33を有している。すなわち、凹部33はM Hタンクモジュール2の側部形状に対応する形 に形成されている。各ホルダー部品28~31に ける複数の凹部33は等間隔で並ぶように配置 されている。第2ホルダー部品29に設けられた 複数の上側向きの凹部33は、それぞれ第2ホル ダー部品29に設けられた下側向きの凹部33に して、凹部33の配置間隔の1/2だけずれた状態 で設けられている。第2ホルダー部品29に設け られた上側向きの各凹部33は、第2ホルダー部 品29に設けられた下側向きの複数の凹部33の てと接する仮想平面と交差するように設け れている。また、同様に、第3ホルダー部品3 0に設けられた複数の上側向きの凹部33は、そ れぞれ第3ホルダー部品30に設けられた下側向 きの凹部33に対して、凹部33の配置間隔の1/2 けずれた状態で設けられている。第3ホルダ 部品30に設けられた上側向きの各凹部33は、 第3ホルダー部品30に設けられた下側向きの複 数の凹部33の全てと接する仮想平面と交差す ように配置されている。

 隣接するホルダー部品28~31同士が締結固 された状態では、その隣接するホルダー部 28~31の凹部33同士が向い合うように配置され とともに、その向かい合う各対の凹部33の 面全体がMHタンクモジュール2の周面と接触 能である。向かい合う各対の凹部33において 、一方の凹部33の開口を通る仮想平面から同 部33の最底部位までの距離T2と他方の凹部33 開口を通る仮想平面から同凹部33の最底部 までの距離T2との和は、MHタンクモジュール2 の径T1より小さい。言い換えれば、向かい合 各対の凹部33のそれぞれの深さT2の和は、MH ンクモジュール2の径T1より小さい。隣接す ホルダー部品28~31同士が締結固定された状 では、向かい合う凹部33によってMHタンクモ ュール2が挟持される。

 第1~第4ホルダー部品28~31の各々には、MHタ ンクモジュール2の軸方向に対して直交する 向で、かつ、凹部33の凹面に沿って延びる熱 媒流路28f~31fが設けられている。熱媒流路28f~3 1fは、熱媒(水、オイル、エンジンクーラント 等)がMHタンクモジュール2と接しないように 通することを可能とするように形成されて る。各熱媒流路28f~31fは、対応するホルダー 品28~31を、その第1側面28d~31dから、第1側面28 d~31dとは反対側に位置する第2側面28e~31eまで 通するように延びる孔である。各熱媒流路28 f~31fは第1側面28d~31dに開口する流入口28g~31gと 第2側面28e~31eに開口する排出口28h~31hとを有 ている。第2ホルダー部品29に設けられた熱 流路29fは、1段目のMHタンクモジュール2の列 と2段目のMHタンクモジュール2の列との間に 置している。第3ホルダー部品30に設けられ 熱媒流路30fの一部は、2段目のMHタンクモジ ール2の列と3段目のMHタンクモジュール2の列 との間に位置している。熱媒流路28f~31fの形 及び/又は大きさは、第1~第4ホルダー部品28~3 1がMHタンクモジュール2を挟持しても破損し い程度の強度を有するように設計されてい 。具体的には、図4に示すように、熱媒流路2 8f~31fはその延設方向と直交する方向の断面形 状が扁平形状に形成されている。各熱媒流路 28f~31fを流れる熱媒は、対応するホルダー部 28~31を介して、各凹部33に保持されているMH ンクモジュール2と熱交換する。

 流入口28g~31g及び排出口28h~31hはそれぞれ 示しない熱媒タンクに接続されたパイプと 通されている。熱媒は熱媒タンクから流入 28g~31gを通じて熱媒流路28f~31fに流入し、そし て排出口28h~31hから排出されて熱媒タンクに る。なお、第2タンクホルダー11は第1タンク ルダー10と同様に構成されている。

 次に、水素ガス貯蔵装置1の製造方法につい て説明する。
 まず、MHタンクモジュール2を製作するため 、胴部13を準備し、水素流通管18に複数のフ ィン20を取り付け、さらにフィン20の長手方 両端部に端板24a,24bを溶接によって接合し、 部13内に水素流通管18、フィン20及び端板24a, 24bを含む組立体を配設する。次に、図示しな い注入孔を介してMH粉末Pを各収容室22に充填 た後、注入孔に栓をして収容室22を密閉し その後、バルブ16が設けられたドーム体15を 部13の開口端部に対して溶接によって接合 る。これにより、MHタンクモジュール2が製 される。このようにして、必要な数のMHタン クモジュール2を製作した後、水素ガス貯蔵 置1の組み立て作業に移行する。

 水素ガス貯蔵装置1の組み立て作業では、 まず、両タンクホルダー10,11の第1ホルダー部 品28を載置するとともに、複数のMHタンクモ ュール2を用意して、第1ホルダー部品28の4つ の凹部33に4つのMHタンクモジュール2を配置す る。そして、第2ホルダー部品29の下側の各凹 部33が第1ホルダー部品28上の各MHタンクモジ ール2と係合するように、第2ホルダー部品29 第1ホルダー部品28上に配置し、ボルト32に って第1ホルダー部品28と第2ホルダー部品29 を締結固定する。

 次に、第2ホルダー部品29の上側の凹部33 4つのMHタンクモジュール2を配置する。その 、第3ホルダー部品30の下側の各凹部33が第2 ルダー部品29上の各MHタンクモジュール2と 合するように、第3ホルダー部品30を第2ホル ー部品29上に配置し、ボルト32によって第2 ルダー部品29と第3ホルダー部品30とを締結固 定する。さらに、第3ホルダー部品30の上側の 凹部33に2つのMHタンクモジュール2を配置し、 第4ホルダー部品31の凹部33が第3ホルダー部品 30上のMHタンクモジュール2と係合するように 第4ホルダー部品31を第3ホルダー部品30上に 置する。ボルト32によって第3ホルダー部品3 0と第4ホルダー部品31とを締結固定すること 、水素ガス貯蔵装置1が製作される。

 次に、前記のように構成された水素ガス貯 装置1の作用を説明する。
 例えば、燃料として水素を直接使用する燃 電池搭載電気自動車(以下、電気自動車とい う。)の水素供給源として、水素ガス貯蔵装 1を使用する場合には、電気自動車に水素ガ 貯蔵装置1が搭載される。そのため、まず、 電気自動車に設けられた図示しないブラケッ トの孔にボルトを挿通し、そのボルトを第1 ルダー部品28に設けられた図示しないねじ穴 に螺合させることで、水素ガス貯蔵装置1を 気自動車に対して固定する。その後、図示 ないパイプを熱媒流路28f~31fの流入口28g~31g及 び排出口28h~31hにそれぞれ接続することで、 イプを介して各熱媒流路28f~31fを図示しない 媒タンクに接続する。これにより、水素ガ 貯蔵装置1の搭載が完了する。

 第1~第4ホルダー部品28~31が凹部33において 複数のMHタンクモジュール2を個々に挟持して いるので、ボルト32に対して加えられている め付け力は、複数のMHタンクモジュール2の 々に対する拘束力として作用する。したが て、ボルト32に対して加えられた締め付け が、複数のMHタンクモジュール2に対する拘 力として有効に作用して、MHタンクモジュー ル2が確実に拘束される。そのため、水素ガ 貯蔵装置1を搭載した電気自動車が走行する に振動してその振動が水素ガス貯蔵装置1に 伝達されても、複数のMHタンクモジュール2の 拘束状態を確実に維持することができる。

 また、水素ガス貯蔵装置1から水素供給先 としての燃料極に水素を供給する際には、バ ルブ16が水素放出状態に切り換えられる。こ により、各MHタンクモジュール2からの水素 放出が許容されて、図示しないパイプを介 て燃料極に供給される。各MHタンクモジュ ル2からの水素の放出が許容されると、MH粉 Pの水素吸蔵反応と水素放出反応との平衡が 出側へ移動してMH粉末Pから水素が放出され 。水素の放出は吸熱反応であるので、水素 放出に必要な熱が熱媒により供給されない 、MH粉末Pは顕熱を消費して水素を放出する め、その温度が低下する。しかし、第1~第4 ルダー部品28~31それぞれに設けられた熱媒 路28f~31fに所定温度の熱媒を供給して流通さ ることによって、各MHタンクモジュール2の 下両側で熱交換が行われる。そのため、MH 末Pは第1~第4ホルダー部品28~31、外郭部12及び フィン20を介して予め設定された温度に加熱 れて、水素放出の反応が円滑に進行する。 お、第2ホルダー部品29に設けられた熱媒流 29fと第3ホルダー部品30に設けられた熱媒流 30fの一部とは、MHタンクモジュール2間に位 している。このため、熱媒流路29f及び熱媒 路30fを流れる熱媒は、熱媒流路29f又は熱媒 路30fを間に挟むMHタンクモジュール2それぞ を加熱する。

 収容室22に収容されたMH粉末PはMHタンクモ ジュール2の長手方向全体において水素を放 する。放出された水素は水素流通管18の微細 な孔を経て水素流通経路19に至り、バルブ16 ら水素ガス貯蔵装置1の外部へ放出され、燃 極へと供給される。MH粉末Pの温度は、熱媒 温度あるいは流量を調整することによって 水素の放出反応が円滑に進行する値に保持 れ、よって、燃料電池で必要な水素量に対 した量の水素が放出されるように水素の放 が効率よく行われる。

 また、水素を放出した水素ガス貯蔵装置1 に再び水素を充填する、即ちMH粉末Pに水素を 吸蔵させる場合には、バルブ16が水素充填状 に切り換えられて、水素をバルブ16から水 流通管18の水素流通経路19に流入させる。水 流通経路19内に流入した水素は、MHタンクモ ジュール2の長手方向全体に亘って流通しつ 拡散する。すると、水素は水素流通管18の微 細な孔を経て、収容室22内のMH粉末Pと反応し 水素化物となることで、MH粉末Pに吸蔵され 。なお、MH粉末Pに対する水素の供給は、各M Hタンクモジュール2内が所定の圧力(例えば、 10MPa)となるまで行われる。また、MH粉末Pが水 素の吸蔵と放出を繰り返し行い微粉化しても 、水素流通管18はMH粉末Pに対するフィルタと ての機能を有しているため、微粉化したMH 末PがMHタンクモジュール2の外部に漏れるこ は抑制される。

 水素の吸蔵は発熱反応であるので、水素 吸蔵で発生した熱を除去しないと、吸蔵は 滑に行われない。しかし、水素を充填する には、各熱媒流路28f~31fに低温の熱媒を供給 して流通させることによって、MHタンクモジ ール2の上下両側で熱交換が行われる。その ため、MH粉末Pから発生した熱は第1~第4ホルダ ー部品28~31、外郭部12及びフィン20を介して熱 媒に吸熱され水素ガス貯蔵装置1外に運搬さ る。したがって、MH粉末Pの温度は水素の吸 が円滑に進行する値に保持され、水素の吸 が効率よく行われる。なお、第2ホルダー部 29に設けられた熱媒流路29fと第3ホルダー部 30に設けられた熱媒流路30fの一部とは、MHタ ンクモジュール2間に位置している。そのた 、熱媒流路29f及び熱媒流路30fを流れる熱媒 、熱媒流路29f又は熱媒流路30fを間に挟むMHタ ンクモジュール2のそれぞれを吸熱する。

 この実施形態では以下の利点を得ることが きる。
 (1)水素ガス貯蔵装置1は、第1~第4ホルダー部 品28~31同士が相互に締結固定されることで構 されたタンクホルダーを備え、タンクホル ーによって複数のMHタンクモジュール2を拘 している。したがって、複数のMHタンクモ ュール2をコンパクトに配置された状態で拘 し、その状態でタンクホルダーを電気自動 に設けられたブラケットに固定することで 水素ガス貯蔵装置1の取り付け作業を行うこ とができる。したがって、電気自動車に対す る水素ガス貯蔵装置1の取り付け作業が、複 のMHタンクモジュール2を個々に固定する場 に比べて簡素である。

 (2)複数のMHタンクモジュール2は、第1タン クホルダー10及び第2タンクホルダー11に設け れた凹部33によって、個々に保持されてい 。したがって、MHタンクモジュール2に対し 個々に拘束力を加えることができるため、 ルト32に大きな締め付け力を加えなくとも、 各MHタンクモジュール2に対して必要な拘束力 を加えることができる。

 (3)熱媒流路28f~31fはMHタンクモジュール2と 接しないように形成されている。したがって 、タンクホルダーの幅が同じ場合には、MHタ クモジュールと接する熱媒流路を形成した 合より、凹部33がMHタンクモジュール2と接 る領域を広く確保することができるため、 1タンクホルダー10及び第2タンクホルダー11 よるMHタンクモジュール2の拘束力を大きく ることができる。

 (4)第2ホルダー部品29に設けられた熱媒流 29fと第3ホルダー部品30に設けられた熱媒流 30fの一部とは、MHタンクモジュール2間に位 している。そして、MHタンクモジュール2間 設けられている熱媒流路29f及び熱媒流路30f おいては、その熱媒流路29f,30fを流れる熱媒 によって、自身を間に挟む少なくとも二つの MHタンクモジュール2と熱交換を行うことがで きる。したがって、MHタンクモジュール2毎に 熱媒流路を設ける場合に比べて熱媒流路の数 を減らすことができる。

 (5)複数のMHタンクモジュール2はその第1端 部が第1タンクホルダー10で拘束されるととも にその第2端部が第2タンクホルダー11で拘束 れることで相互に固定されている。したが て、例えば、MHタンクモジュール2の中央部 けを拘束する場合に比べて、MHタンクモジュ ール2をバランスよく確実に拘束することが きる。また、その幅がMHタンクモジュール2 全長に亘って延びるように形成された単体 タンクホルダーを用いる場合に比べて、タ クホルダーを軽量化することができる。

 (6)水素ガス貯蔵装置1は燃料電池搭載電気 自動車の水素供給源として使用されている。 そして、水素ガス貯蔵装置1は、複数のMHタン クモジュール2をコンパクトに配置した状態 拘束することができるため、自動車のよう スペース的に制約がある場合であっても容 に搭載することができる。

 (7)凹部33の凹面全体でMHタンクモジュール 2を支持している。したがって、穴の開いた にMHタンクモジュールを挿入し、その板でMH ンクモジュールを支持する場合に比べて、M Hタンクモジュール2の耐振動性が向上する。

 (8)熱媒流路29fは第2ホルダー部品29に形成 れた上側向きの凹部33及び下側向きの凹部33 の凹面に沿って延びている。したがって、熱 媒流路29fを間に挟むMHタンクモジュール2に対 して、熱媒流路29fを極力近づけることができ るため、熱媒流路29fを流れる熱媒とMHタンク ジュール2との熱交換効率を向上させること ができる。

 (9)向い合う各一対の凹部33において、一 の凹部33の開口を通る仮想平面から同凹部33 最底部までの距離T2と他方の凹部33の開口を 通る仮想平面から同凹部33の最底部までの距 T2との和は、MHタンクモジュール2の径T1より 小さくなっている。したがって、凹部33の寸 精度が低くとも、第1~第4ホルダー部品28~31 士を締結固定した場合に各一対の凹部33にお ける凹面全体がMHタンクモジュール2の周面と 接するように構成することができる。

 実施形態は、前記に限定されるものではな 、例えば、次のように具体化してもよい。
 熱媒流路28f~31fはMHタンクモジュール2と接す るように形成されてもよい。例えば、各凹部 33にそれぞれ溝を形成するとともにそれらの を相互に連通させて熱媒流路として構成す ことで、MHタンクモジュール2と接する熱媒 路28f~31fを構成してもよい。この場合、熱媒 がMHタンクモジュール2の外郭部12と直接接す ようになるため、第1~第4ホルダー部品28~31 介して熱媒とMH粉末Pとの熱交換を行う場合 比べて、熱媒とMH粉末Pとの熱交換を効率よ 行わせることができる。また、熱媒流路28f~3 1fがMHタンクモジュール2と接するように構成 た場合、熱媒流路28fを流通する熱媒は殆ど 1ホルダー部品28を介さずに、直接MHタンク ジュール2と熱交換を行い、また、熱媒流路3 1fを流通する熱媒は殆ど第4ホルダー部品31を さずに、直接MHタンクモジュール2と熱交換 行う。したがって、熱媒流路28f~31fがMHタン モジュール2と接するように構成した場合、 第1ホルダー部品28及び第4ホルダー部品31を繊 維強化プラスチックや樹脂から構成してもよ い。

 熱媒が流通する熱媒流路として、熱媒が 1~第4ホルダー部品28~31の第1側面28d~31dから第 2側面28e~31eに向かう方向に流れる熱媒流路と 熱媒が第1~第4ホルダー部品28~31の第2側面28e~ 31eから第1側面28d~31dに向かう方向に流れる熱 流路とを設けてもよい。この場合、例えば 第1ホルダー部品28及び第3ホルダー部品30に いては、それぞれ第2側面28e,30eに流入口を けるとともに第1側面28d,30dに排出口を設け、 第2ホルダー部品29及び第4ホルダー部品31にお いては、第1側面29d,31dに流入口を設けるとと に第2側面29e,31eに排出口を設ける。そして 第1ホルダー部品28及び第3ホルダー部品30に けられた熱媒流路28f,30fでは第2側面28e,30eか 第1側面28d,30dに向う方向に熱媒が流れるよう に構成し、第2ホルダー部品29及び第4ホルダ 部品31に設けられた熱媒流路29f,31fでは、第1 面29d,31dから第2側面29e,31eに向う方向に熱媒 流れるように構成する。このように構成す ば、第1側面28d~31d寄りに位置するMHタンクモ ジュール2と第2側面28e~31e寄りに位置するMHタ クモジュール2とにおいて、熱媒との熱交換 をバランスよく行うことができる。

 熱媒流路28f~31fの形状は、各MHタンクモジ ール2を挟持した状態であっても破損しない 程度の強度を第1~第4ホルダー部品28~31が確保 きるのであれば変更されてもよい。例えば 熱媒流路28f~31fの延設方向と直交する方向の 断面形状を楕円形状にしてもよい。また、扁 平形状の熱媒流路28f~31f内にリブを設け、第1~ 第4ホルダー部品28~31の強度を向上させてもよ い。

 第1タンクホルダー10及び第2タンクホルダ ー11に設ける熱媒流路28f~31fの数を変更しても よい。第1ホルダー部品28に設けられた熱媒流 路28fを省略し熱媒流路29f~31fだけにしてもよ し、第4ホルダー部品31に設けられた熱媒流 31fを省略し熱媒流路28f~30fだけにしてもよい ただし、この場合、ホルダー部品を介して 交換を行えるように、第1~第4ホルダー部品2 8~31を、隣接するもの同士が互いに接する状 で締結固定する必要がある。また、熱媒流 を一つだけ設ける場合には、例えば、図5に すように、熱媒流路がMHタンクモジュール2 間に位置するように第2ホルダー部品29だけ 熱媒流路39を設ける。そして、第1~第4ホル ー部品28~31を隣接するもの同士が互いに接す る状態で締結固定し、3段目に位置している つのMHタンクモジュール2については、第3ホ ダー部品30を介して熱媒と熱交換できるよ に構成すればよい。このように構成すれば 第1ホルダー部品28だけに熱媒流路を設ける とで熱媒流路がタンクホルダーの片側だけ 位置する場合に比べて、熱媒流路を流れる 媒が複数のMHタンクモジュール2と全体的に 交換することができる。なお、図5では、第1 ~第4ホルダー部品28~31を断面図で示し、MHタン クモジュール2を正面図で示している。

 第1タンクホルダー10及び第2タンクホルダ ー11を一体にして、単体のタンクホルダーと てもよい。この場合、タンクホルダーの幅 、複数のMHタンクモジュール2を十分に拘束 きる程度に設計される。

 積み上げられた複数のMHタンクモジュー 2の段方向においてタンクホルダーを分割す 代わりに、MHタンクモジュール2の列方向に いてタンクホルダーを複数のタンクホルダ 部品に分割してもよい。

 横置き状態のMHタンクモジュール2を拘束 るためにタンクホルダーを使用する代わり 、縦置き状態のMHタンクモジュールを拘束 るためにタンクホルダーを使用してもよい

 外郭部12を構成する材料については、要 される熱伝導性を満たすことができる金属 あるならば、アルミニウム合金製でなくと よい。例えば、外郭部12を銅によって構成し てもよいし、鉄によって構成してもよい。

 収容室22の形状についてはとくに限定しな 。例えば、複数のフィンを格子状に組み付 ることで、収容室22を区画してもよい。
 フィン20を構成する材料は、要求される熱 導性を満たすことができる金属であるなら 、例えば、銅から構成してもよいし、鉄か 構成してもよい。

 MHタンクモジュール2の内部において胴部1 3の底部側に設けられた端板24bを省略すると もに、水素流通管18をその端面が胴部13の底 に当接するまで延長し、MH粉末Pを胴部13の 部にまで充填してもよい。このように構成 れば、MHタンクモジュール2に充填可能な水 量を増やすことができる。

 水素ガス貯蔵装置1を燃料電池搭載電気自動 車に使用する場合に限らず、水素エンジンの 水素源やヒートポンプ等に適用してもよい。
 MHタンクモジュールの製作方法において、 接以外の方法で外郭部を製作してもよい。 えば、金属製のパイプに対してスピニング 工等の塑性加工を施すことによって、両端 ドーム形状である外郭部を製作してもよい