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Title:
IMAGE DISPLAY DEVICE, CONTROL METHOD OF IMAGE DISPLAY DEVICE, AND ADJUSTMENT SYSTEM OF IMAGE DISPLAY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/017156
Kind Code:
A1
Abstract:
To provide a technology with which light emission luminance of an image display device can be made stable. In order to achieve the object, an image display device comprises a pixel circuit including a light emitting element, a recognition unit which recognizes an estimated value of a parameter according to a drive of the pixel circuit according to image data, and an acquisition unit which acquires an actual measurement value of the parameter while emitting a light from the light emitting element according to the image data. The image display device further comprises a comparison unit which compares the estimated value with the actual measurement value and a control unit which controls a power supply voltage applied to the pixel circuit according to the comparison result by the comparison unit. The control unit increases or decreases the power supply voltage so that the actual measurement value is included within a first reference range and a second reference range that is smaller than the first reference range when the actual measurement value becomes out of the first reference range whose reference is the estimated value and stops increasing and decreasing the power supply voltage when the actual measurement value is included within the second reference range. The control unit may be provided outside the image display device.

Inventors:
KOBAYASHI YOSHINAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/063666
Publication Date:
February 05, 2009
Filing Date:
July 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYOCERA CORP (JP)
KOBAYASHI YOSHINAO (JP)
International Classes:
G09G3/30; G09G3/20; H01L51/50
Foreign References:
JP2004038209A2004-02-05
JP2005122076A2005-05-12
Attorney, Agent or Firm:
YOSHITAKE, Hidetoshi et al. (Sumitomo-seimei OBP Plaza Bldg.4-70, Shiromi 1-chome,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 01, JP)
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Claims:
 画像表示装置であって、
 発光素子を含む画素回路と、
 画像データに基づき、前記画素回路の駆動に係るパラメータの予測値を認識する認識部と、
 前記画像データに応じて前記発光素子を発光させつつ、前記パラメータの実測値を取得する取得部と、
 前記予測値と前記実測値とを比較する比較部と、
 前記比較部による比較結果に応じて、前記画素回路に印加される電源電圧を制御する制御部と、
を備え、
 前記制御部は、
 前記実測値が前記予測値を基準とした第1基準範囲から外れたことに応答して、前記実測値が前記第1基準範囲内で且つ該第1基準範囲よりも幅が狭い第2基準範囲に含まれるように前記電源電圧を増減させ、前記実測値が前記第2基準範囲に含まれる関係を満たしている場合には、前記電源電圧の増減を停止させることを特徴とする画像表示装置。
 請求項1に記載の画像表示装置であって、
 前記実測値が前記予測値よりも高い場合には、前記電源電圧を低減させ、前記実測値が前記予測値よりも低い場合には、前記電源電圧を増加させることを特徴とする画像表示装置。
 請求項1に記載の画像表示装置であって、
 前記画素回路に印加される電源電圧は、前記発光素子の両端に印加される電圧及び前記画像データの電圧の少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする画像表示装置。
 請求項1に記載の画像表示装置であって、
 前記電源電圧の増減を停止するのは、
 前記実測値が、前記予測値まで到達したときに行われることを特徴とする画像表示装置。
 請求項1に記載の画像表示装置であって、
 前記パラメータが、
 前記画素回路の駆動に要する電流を含むことを特徴とする画像表示装置。
 請求項1に記載の画像表示装置であって、
 前記パラメータが、
 前記画素回路に含まれる発光素子から発せられる光の輝度を含むことを特徴とする画像表示装置。
 請求項1に記載の画像表示装置であって、
 前記実測値および前記予測値が、
 それぞれ画面全体に配置される複数の画素回路の駆動に係るパラメータの値であることを特徴とする画像表示装置。
 請求項1に記載の画像表示装置であって、
 前記実測値が、
 前記発光素子が発光する1フレーム分の発光期間のうちの予め定められたタイミングで測定される値であることを特徴とする画像表示装置。 
 請求項1に記載の画像表示装置であって、
 前記画素回路にデータ信号を供給する画像信号線と、
 前記画像信号線に対して前記データ信号を供給するタイミングを制御する画像信号線駆動回路と、
を備え、
 前記制御部が、
 前記電源電圧の変更に応じて、前記画像信号線駆動回路に印加される電源電圧を増減させることを特徴とする画像表示装置。
 発光素子を含む画素回路を有する画像表示装置の制御方法であって、
 画像データに基づき、前記画素回路の駆動に係るパラメータの予測値を認識するステップと、
 前記画像データに応じて前記発光素子を発光させつつ、前記パラメータの実測値を取得するステップと、
 前記実測値が前記予測値を基準とした第1基準範囲から外れたことに応答して、前記電源電圧を増減させるステップと、
 前記実測値が前記第1基準範囲内の該第1基準範囲よりも幅が狭い第2基準範囲に含まれる関係を満たせば、前記電源電圧の増減を停止させるステップと、
を備えることを特徴とする画像表示装置の制御方法。
 発光素子を含む画素回路を有する画像表示装置の調整システムであって、
 画像表示装置と、該画像表示装置に接続される外部回路と、を備え、
 前記画像表示装置は、
 画像データに基づき、前記画素回路の駆動に係るパラメータの予測値を認識する認識部と、
 前記画像データに応じて前記発光素子を発光させつつ、前記パラメータの値を測定することで、該パラメータの実測値を取得する取得部と、
 前記予測値と前記実測値とを比較する比較部と、を備え、
 前記外部回路は、
 前記比較部による比較結果に応じて、前記画素回路に印加される電源電圧を制御する制御部、を備え、
 前記制御部は、
 前記実測値が前記予測値を基準とした第1基準範囲から外れたことに応答して、前記実測値が前記第1基準範囲内で且つ該第1基準範囲よりも幅が狭い第2基準範囲に含まれるように前記電源電圧を増減させ、前記実測値が前記第2基準範囲に含まれる関係を満たせば、前記電源電圧の増減を停止させることを特徴とする画像表示装置の調整システム。
 
Description:
画像表示装置、画像表示装置の 御方法、画像表示装置の調整システム

 本発明は、画像表示装置に関する。

 従来より、電界発光を利用した有機EL(Elec troluminescence)素子を備える画像表示装置が知 れている。

 この様な画像表示装置では、そこに使わ ている薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transist or)と有機EL素子の温度特性により、有機ELパ ルの温度が変化すると発光輝度が変化する

 このため、有機EL素子の画素回路に付与 る信号波形、信号電圧又は電源電圧を適宜 御することで、広い温度範囲(例えば、-20℃~ +60℃)における有機ELパネルの温度変化に対し て、発光輝度を安定させる技術が提案されて いる(例えば、特開平07-263142号公報、特開2000- 214824号公報、特開2001-118676号公報、特開2001-34 3932号公報、特開2003-29710号公報、特許第3389653 号公報、特開2003-150113号公報、特開2003-330419 公報、特開2004-102077号公報、特開2005-55909号 報、特開2005-208228号公報、特開2005-242115号公 、特開2005-309232号公報および特開2005-316139号 公報)。そして、例えば、3℃程度の刻みの温 区間ごとに信号波形を変更すると、温度区 の切れ目でも輝度変化が感じられない程度 輝度の変動を抑えることができる。

 しかしながら、有機ELパネルの温度を測 し、その温度変化に対して輝度を調整する 様では、初期状態における温度変化に対し は対応可能であるが、有機ELパネルの劣化な どによる経時的な特性の変化には対応できな い。すなわち、TFT又は有機EL素子の経時的な 性の変化に対し、同じ画像データに対して 像表示装置の発光輝度を一定に保つことが きない。

 また、温度変化に応じた発光制御を行う 、制御を行ってから有機ELパネルの温度が 従するまである程度の期間が必要となり、 御の遅れが生じ易い。

 この様な問題は、経時的な特性の変化又 温度変化によって発光輝度が変動する画像 示装置一般に共通する。

 本発明は上記問題に鑑みてなされたもの あり、画像表示装置の発光輝度を安定化さ ることができる技術を提供することを目的 する。

 第1の態様に係る画像表示装置は、発光素 子を含む画素回路と、画像データに基づき、 前記画素回路の駆動に係るパラメータの予測 値を認識する認識部と、前記画像データに応 じて前記発光素子を発光させつつ、前記パラ メータの実測値を取得する取得部と、を備え る。さらに、この画像表示装置は、前記予測 値と前記実測値とを比較する比較部と、前記 比較部による比較結果に応じて、前記画素回 路に印加される電源電圧を制御する制御部と 、を備える。そして、前記制御部は、前記実 測値が前記予測値を基準とした第1基準範囲 ら外れたことに応答して、前記実測値が前 第1基準範囲内で且つ該第1基準範囲よりも幅 が狭い第2基準範囲に含まれるように前記電 電圧を増減させ、前記実測値が前記第2基準 囲に含まれる関係を満たしている場合には 前記電源電圧の増減を停止させるようにし 。

 第2の態様に係る発光素子を含む画素回路 を有する画像表示装置の制御方法は、画像デ ータに基づき、前記画素回路の駆動に係るパ ラメータの予測値を認識するステップと、前 記画像データに応じて前記発光素子を発光さ せつつ、前記所定パラメータの実測値を取得 するステップと、を備える。さらに、この制 御方法は、前記実測値が前記予測値を基準と した第1基準範囲から外れたことに応答して 前記電源電圧を増減させるステップと、前 実測値が前記予測値を基準とする前記第1基 範囲内の第2基準範囲に含まれる関係を満た せば、前記電源電圧の増減を停止させるステ ップと、を備えるようにした。

 第3の態様に係る発光素子を含む画素回路 を有する画像表示装置の調整システムは、画 像表示装置と、該画像表示装置に接続される 外部回路と、を備えている。前記画像表示装 置は、画像データに基づき、前記画素回路の 駆動に係るパラメータの予測値を認識する認 識部と、前記画像データに応じて前記発光素 子を発光させつつ、前記所定パラメータの値 を測定することで、該所定パラメータの実測 値を取得する取得部と、前記予測値と前記実 測値とを比較する比較部と、を備えている。 前記外部回路は、前記比較部による比較結果 に応じて、前記画素回路に印加される電源電 圧を制御する制御部、を備える。そして、前 記制御部は、前記実測値が前記予測値を基準 とした第1基準範囲から外れたことに応答し 、前記実測値が前記第1基準範囲内で且つ該 1基準範囲よりも幅狭い第2基準範囲に含ま るように前記電源電圧を増減させ、前記実 値が前記第2基準範囲に含まれる関係を満た ば、前記電源電圧の増減を停止させるよう した。

図1は、本発明の一実施形態に係る画像 表示装置の機能構成を示すブロック図である 。 図2は、電源電圧の制御例を説明するた めの図である。 図3は、電源電圧の制御例を説明するた めの図である。 図4は、電源電圧の制御動作フローを示 すフローチャートである。 図5は、電源電圧の制御動作フローを示 すフローチャートである。 図6は、変形例1に係る電源電圧の制御 を説明するための図である。 図7は、変形例1に係る電源電圧の制御 を説明するための図である。 図8は、変形例1に係る電源電圧の制御 作フローを示すフローチャートである。 図9は、変形例2に係る画像表示装置の 能構成を示すブロック図である。 図10は、変形例3に係る調整システムの 概要を示す図である。 図11は、変形例3に係る調整システムの 機能構成を示すブロック図である。 図12は、変形例3に係る調整システムを 説明するための図である。 図13は、変形例4に係る調整システムの 概要を示す図である。 図14は、変形例4に係る調整システムの 機能構成を示すブロック図である。 図15は、変形例5に係る画像表示装置の 機能構成を示すブロック図である。

 以下、本発明の一実施形態を図面に基づ て説明する。

 <画像表示装置の機能構成>
 画像表示装置1は、主に、制御手段としての 制御部2、有機ELパネル3、取得手段としての 流値取得部4、電源回路5、XドライバXdおよび YドライバYdを備えている。なお、ここでは、 画像データが赤(R),緑(G),青(B)の3原色に係る画 像信号によって構成され、有機ELパネル3が、 R色の光を発する発光素子、G色の光を発する 光素子、B色の光を発する発光素子を備えて 構成されているものとする。

 制御部2は、画像表示装置1の動作を統括 御する部分であり、CPU、ROM又はRAMなどを備 て構成される。例えば、ROM内には、プログ ムや各種データが格納され、ROM内のプロク ムをCPUが読み込んで実行することで、制御 2における各種制御や機能が実現される。

 この制御部2では、画像データから有機EL ネル3で消費される電流の予測値を算出する 。そして、制御部2は、この予測値と、画像 ータに応じた発光により有機ELパネル3で実 に消費される電流(実測値)とを比較して、予 測値と実測値とが略一致するように有機ELパ ル3に付与する電圧を調節する。

 以下、有機ELパネル3の駆動に係る電流お び電圧を制御する機能について説明する。

 図1で示すように、制御部2でプログラム 実行されることで、指数演算部10R,10G,10B、積 算部20R,20G,20B、予測値取得部30、γ変換部40R,40 G,40B、タイミングジェネレータ(TG)50、比較部6 0および電圧制御部70が機能構成として実現さ れる。

 指数演算部10R,10G,10Bは、各画素に対応す 各色のデータ信号が示す値(すなわち画素値) がDr,Dg,Dbである画像データを受け付ける。そ て、指数演算部10R,10G,10Bは、各色の画素値Dr ,Dg,Dbを底とし、所定値(ここでは、2.2)を指数 する指数関数の演算を行う。

 ここで、画像の階調の応答特性を表わす きに「ガンマ(γ)」という数値が使われる。 例えば、ディスプレイの場合、表面の明るさ は入力電圧に正比例せずに、指数関数的な変 化をする。入力電圧が小さいときは明るさの 変化は緩やかで、入力電圧が大きくなると明 るさの変化が急激に大きくなる。この関係が 、例えば2.2乗のカーブを描くとき、ガンマは 2.2であるという。このγ(ガンマ)は、画質の 調・軟調を決める指数であり、γが比較的大 きい場合には画質が硬調となり、γが比較的 さい場合には画質が軟調となる。

 そして、有機ELパネルの場合には、γ=2.2 一般に使用されるため、画像データの画素 Xに対して2.2乗することで、各画素に対して 与する画像信号、すなわち各発光素子の発 輝度に対応するデータ信号(画素データ信号 )の値、すなわち階調が求まる。また、この 調は、各色の画素で消費される電流に略比 する。

 したがって、指数演算部10R,10G,10Bでは、 色の画素値Dr,Dg,Dbを底とし、2.2を指数とする 指数関数の演算がそれぞれ行われる。その結 果、各色の画素で消費される電流が間接的に 算出される。

 具体的には、指数演算部10Rが、画像デー (例えば、6ビットの画像データ)のうち、R色 の画素値Dr(例えば、0~63)を2.2乗した値iRを算 する。また、指数演算部10Gが、画像データ( えば、6ビットの画像データ)のうち、G色の 素値Dg(例えば、0~63)を2.2乗した値iGを算出す る。また、指数演算部10Bが、画像データ(例 ば、6ビットの画像データ)のうち、B色の画 値Db(例えば、0~63)を2.2乗した値iBを算出する

 例えば、6ビットで表現される画素値Xが 0/63,1/63,2/63,・・・,63/63であり、且つ0≦X≦(63 /63)である場合には、下式(1)を用いることで 画素値Xを2.2乗した値が近似的に求められる すなわち、画素値Xの2.2乗の近似値が求めら れる。

  X 2.2 ≒(3/4)・X 2 +(1/4)・X 3 =(1/4)×(3X+1)・X 2 ・・・(1)

 積算部20R,20G,20Bは、指数演算部10R,10G,10Bで 得られた画素値を2.2乗した値を、R,G,Bの色ご に、有機ELパネル3の画素数(例えば、横1280 ×縦960個の合計約1228800個)分だけ累積加算す 。

 詳細には、積算部20Rが、画素値Drを2.2乗 た値iRを有機ELパネル3のR色の画素数分だけ 積加算した値SumRを算出する。また、積算部2 0Gが、画素値Dgを2.2乗した値iGを有機ELパネル3 のG色の画素数分だけ累積加算した値SumGを算 する。また、積算部20Bが、画素値Dbを2.2乗 た値iBを有機ELパネル3のB色の画素数分だけ 積加算した値SumBを算出する。

 予測値取得部30は、積算部20R,20G,20Bで算出 された値SumR,SumG,SumBから、各色の画素値がDr,D g,Dbである画像データに対応して有機ELパネル 3で消費されると予測される電流の予測値(予 消費電流)Ipを算出する。

 ここで、有機ELパネル3では、RGBの3色の発 光素子において消費される電流の最大値は、 有機ELパネル3のホワイトバランスの設定によ って異なる。このため、予め設計上決められ るRGBの間で異なる係数Cr,Cg,Cbを、値SumR,値SumG, 値SumBに乗じて加算することで、予測消費電 Ipが算出される。

 具体的には、下式(2)を用いることで、予 消費電流Ipが算出される。

  Ip=Cr×σiR+Cg×σiG+Cb×σiB
    =Cr×SumR+Cg×SumG+Cb×SumB・・・(2)

 このようにして、認識部としての指数演 部10R,10G,10B、積算部20R,20G,20B 、および予測 取得部30により、画像データの各画素値が2. 2乗された値が有機ELパネル3の画面の全体に いて加算される。そして、有機ELパネル3の 測消費電流Ipが算出される。すなわち、画像 データに対して、上述した制御部2の動作に づき、有機ELパネル3の画面全体に配列され 複数の画素回路Pcの駆動において消費される 電流の予測値(予測消費電流)Ipが認識される

 γ変換部40R,40G,40Bは、各色の画素値がDr,Dg, Dbである画像データを受け付けて、いわゆる ンマ補正を行う。ここでは、各色の画素値D r,Dg,Dbが約2.2乗された値に変換される。

 詳細には、γ変換部40Rは、画素値Drから画 素値Drを約2.2乗した画素データ信号(すなわち 階調)に変換する。また、γ変換部40Gは、画素 値Dgから画素値Dgを約2.2乗した画素データ信 (すなわち階調)に変換する。また、γ変換部4 0Bは、画素値Dbから画素値Dbを約2.2乗した画素 データ信号(すなわち階調)に変換する。この 換により、画像信号は、10ビットの画像信 (すなわち、画素値が0~1023の画像信号)に変換 される。そして、変換後の画像信号は、Xド イバXdに入力される。

 なお、γ変換部40R,40G,40Bにおける変換処理 については、変換前の値と変換後の値とを関 連付けたテーブルを予め準備しておき、この テーブルが参照されて行われても良いし、逐 一演算によって行われても良い。

 TG50は、XドライバXdおよびYドライバYdに対 して、XドライバXdおよびYドライバYdの動作を 制御するための信号を出力する。

 この比較部60は、予測値取得部30において 取得される予測消費電流Ipと、電流値取得部4 (後述)から入力される有機ELパネル3における 費電流の実測値(実測消費電流)Irとを比較し て、比較結果に応じた制御信号を電圧制御部 70に対して出力する。

 電圧制御部70は、比較部60による比較結果 に応じて、有機ELパネル3に配列されている複 数の画素回路Pcに印加される電源電圧、ここ は各画素回路Pcに含まれている発光素子の 端に印加される電源電圧(電源電圧)を制御す る。詳細には、電源回路5の変圧器Trを制御す るための制御信号を送出する。

 有機ELパネル3は、略長方形の輪郭を有す 有機ELディスプレイ(organic electroluminescence d isplay)であり、有機材料に電流を流すことで 料自らが発光する自発光型の発光素子を有 る自発光型画像表示装置である。

 この有機ELパネル3には、多数の画素回路P cが配列され、各画素回路Pcには、発光素子( こでは、有機EL素子)が含まれる。そして、 数の発光素子は、例えば、格子状に配列さ る。

 また、有機ELパネル3は、発光輝度に対応 るデータ信号(画素データ信号)を各画素回 Pcに供給するための画像信号線と、当該画像 信号線に対して略直交するように設けられ、 各画素回路Pcに走査信号を供給するための走 信号線とを有する。なお、走査信号は、各 素回路Pcに画像信号線を介して画素データ 号を供給するタイミングを制御する信号で る。

 XドライバXdは、画像信号線に対して電気 に接続され、画素データ信号を画像信号線 供給するタイミングを制御する回路(画像信 号線駆動回路)である。

 YドライバYdは、走査信号を走査信号線に 給するタイミングを制御する回路(走査信号 線駆動回路)である。

 なお、画像表示装置1では、例えば、Xド イバXdが、有機ELパネル3の一辺(例えば、短 または長辺)に沿って配置され、YドライバYd 、有機ELパネル3の一辺と略直交する他辺(例 えば、長辺または短辺)に沿って配置される

 電流値取得部4は、画像データに応じて各 発光素子を発光させつつ、電源回路5から供 され、有機ELパネル3で消費される電流(電源 流)を実測することで、有機ELパネル3におけ る消費電流の実測値(実測消費電流)Irを取得 るものである。

 この電流値取得部4は、電流計などを備え て構成され、例えば、電源回路5から有機ELパ ネル3に至る回路上に抵抗を設け、その抵抗 両端に電流計が接続されている。

 また、電流値取得部4では、有機ELパネル3 の各発光素子が発光する1フレーム分の発光 間のうちの予め決められたタイミングにお る消費電流が測定される。ここでは、各フ ームの発光期間の予め決められたタイミン において消費電流が測定される。

 電源回路5は、電源(例えば、バッテリー) ら供給される電力を、制御部2からの制御信 号に基づいて、有機ELパネル3の各画素に対し て供給するものである。詳細には、各画素回 路に含まれる発光素子に対して電力を供給す る。

 この電源回路5は、変圧器Trを備え、電圧 御部70からの制御信号に応答して、変圧器( えば、DC-DCコンバータ)Trにより、有機ELパネ ル3の各画素回路に対して供給する電力を変 する。すなわち、各画素回路に含まれる発 素子の両極間に印加される電源電圧を変更 る。例えば、ここでは、1フレームごとに電 電圧が変更される。より詳細には、電源電 の変更は、1フレーム分の発光期間と次の1 レーム分の発光期間との間に行われる。そ て、この電源電圧の変更により、有機ELパネ ル3における消費電流が変更される。

 なお、ここでは、制御部2の各種機能が、 CPUでプログラムが実行されることで実現され たが、これに限られない。例えば、制御部2 全て又は一部の構成が、専用の電子回路な のハードウェア構成によって実現されても い。

 <電源電圧の制御方法>
 図2および図3は、電源電圧の制御例を説明 るための図である。ここでは、ある程度の 間(時刻t1~t6)において、画像データ、すなわ 予測消費電流Ipが一定である場合を例にと て説明する。

 図2では、実測消費電流Irが、予測消費電 Ipを基準とした第1基準範囲R1から外れ、且 実測消費電流Irが予測消費電流Ipよりも低い のと比較部60により、認識された場合の電 電圧Erの制御例が示されている。具体的には 、図2(a)では、縦軸が消費電流、横軸が時刻 示すとともに、実測消費電流Ir(黒丸および 線)の経時的な変化が示されている。図2(b)で は、縦軸が電源電圧、横軸が時刻を示すとと もに、電源電圧Er(黒丸および実線)の経時的 変化が示されている。

 実測消費電流Irが、第1基準範囲R1内にな 、実測消費電流Irが予測消費電流Ip(図2(a)の 破線)よりも低い場合(時刻t1)、電圧制御部70 よび電源回路5により、電源電圧Erの増加が 始される。ここでは、経時的な特性の変化 は温度変化により、実測消費電流Irが予測 費電流Ipよりも低くなっているため、実測消 費電流Irが上昇するように、電源電圧Erが増 される。

 第1基準範囲R1は、例えば、予測消費電流I pを中心とした範囲に設定される。具体的に 、予測消費電流Ipを基準とした所定の範囲( えば、予測消費電流Ipから±2%以内など)に設 される。また、電源電圧Erの1回の増加量は 所定値(例えば、10ビットの1階調分に対応す る電圧、すなわち10mV単位の値)に設定されて る。

 その後、実測消費電流Irが予測消費電流Ip を基準とする第2基準範囲R2に含まれる関係を 満たすまで、電圧制御部70および電源回路5に より、電源電圧Erが段階的に増加される(時刻 t1~t6)。そして、実測消費電流Irが第2基準範囲 R2に含まれる関係を満たせば、電源電圧Erの 減が停止される(時刻t6)。

 第2基準範囲R2は、予測消費電流Ipを中心 した範囲に設定される。また、第2基準範囲R 2の幅は、第1基準範囲R1の幅よりも相対的に く設定されている。さらに、第2基準範囲R2 、第1基準範囲R1内に含まれている。具体的 は、第2基準範囲R2は、予測消費電流Ipを基準 とした所定の範囲(例えば、±1%以内など)に設 定される。

 電圧制御部70および電源回路5は、実測消 電流Irが、予測消費電流Ipを中心とした第1 準範囲R1から外れたことに応答する。具体的 には、実測消費電流Irが予測消費電流Ipより 低い場合には、実測消費電流Irが予測消費電 流Ipを中心とした第2基準範囲R2に到達するま 、電圧制御部70および電源回路5により電源 圧Erが段階的に増加される。

 図3では、実測消費電流Irが、予測消費電 Ipを基準とした第1基準範囲R1から外れ、且 実測消費電流Irが予測消費電流Ipよりも高い のと比較部60により、認識された場合の電 電圧Erの制御例が示されている。具体的には 、図3(a)では、縦軸が消費電流、横軸が時刻 示すとともに、実測消費電流Ir(黒丸および 線)の経時的な変化が示されている。また、 3(b)では、縦軸が電源電圧、横軸が時刻を示 すとともに、電源電圧Er(黒丸および実線)の 時的な変化が示されている。

 実測消費電流Irが、第1基準範囲R1内にな 、実測消費電流Irが予測消費電流Ip(図3(a)の 破線)よりも高い場合(時刻t1)、電圧制御部70 よび電源回路5により、電源電圧Erの低減が 始される。ここでは、経時的な特性の変化 は温度変化により、実測消費電流Irが予測 費電流Ipよりも高くなっているため、実測消 費電流Irが低下するように、電源電圧Erが低 される。なお、電源電圧Erの1回の低減量は 例えば、所定値(例えば、10ビットの1階調分 対応する電圧、すなわち10mV単位の値)に設 されている。

 そして、実測消費電流Irが予測消費電流Ip を基準とした第2基準範囲R2に含まれるまで、 電圧制御部70および電源回路5により、電源電 圧が段階的に低減される(時刻t1~t6)。その後 実測消費電流Irと予測消費電流Ipとが所定の 係を満たせば、電源電圧の増減が停止され (時刻t6)。

 このようにして、電圧制御部70および電 回路5により、実測消費電流Irが、予測消費 流Ipを中心とした第1基準範囲R1から外れたこ とに応答して、実測消費電流Irが予測消費電 Ipよりも高い場合には、実測消費電流Irが予 測消費電流Ipを中心とした第2基準範囲R2に到 するまで、電源電圧が低減される。

 そして、ここでは、図2および図3を示し 説明したように、実測消費電流Irが、予測消 費電流Ipを基準とした第2基準範囲R2に入ると 電源電圧の増減が停止されるため、有機EL ネル3における経時的な特性の変化又は温度 化に対して迅速に発光輝度が安定化される

 また、電源電圧の増減を開始させる条件 規定する予測消費電流Ipを基準とした第1基 範囲R1の幅の方が、電源電圧の増減を停止 せる条件を既定する予測消費電流Ipを基準と した第2基準範囲R2の幅のよりも広く設定され る。このような設定により、電源電圧の頻繁 な変更による発光輝度の頻繁な変化が低減さ れるため、画像表示装置1の発光輝度が安定 される。

 <電源電圧の制御動作>
 図4および図5は、画像表示装置1における電 電圧の制御動作フローを示すフローチャー である。本動作フローは、制御部2で所定の プログラムが実行されることで実現され、例 えば、画像データが制御部2に入力されると 始される。

 まず、ステップS1では、指数演算部10R,10G, 10B、積算部20R,20G,20B、および予測値取得部30 より、予測値(ここでは、予測消費電流Ip)が 得される。

 詳細には、図5で示すように、まず、指数 演算部10R,10G,10Bにより、各色の6ビットの画像 信号を2.2乗した値iR,iG,iBが算出される(ステッ プS11)。次に、積算部20R,20G,20Bにより、各色に ついて、値iR,iG,iBを有機ELパネル3の各色の画 数分だけ累積加算した値SumR,SumG,SumBが算出 れる(ステップS12)。更に、予測値取得部30に り、値SumR,SumG,SumBから、予測消費電流Ipが算 出される(ステップS13)。

 ステップS2では、電流値取得部4により、1 フレームの発光期間の予め定められたタイミ ングで実測値(ここでは、実測消費電流Ir)が 得される。

 ステップS3では、ステップS2で取得された 実測消費電流Irが、ステップS1で取得された 測消費電流Ipを基準とした第1基準範囲R1外に あるか否か比較部60により、判定される。こ では、実測消費電流Irが、第1基準範囲R1外 あれば、ステップS4に進み、実測消費電流Ir 、第1基準範囲R1外になければ、本動作フロ が終了される。

 ステップS4では、実測消費電流Irが、予測 消費電流Ipよりも高いか低いか比較部60によ 、判定される。ここで、実測消費電流Irが、 予測消費電流Ipよりも高ければ、電圧制御部7 0および電源回路5により、電源電圧を低下さ る(ステップS5)。また、実測消費電流Irが、 測消費電流Ipよりも低ければ、電圧制御部70 および電源回路5により、電源電圧を上昇さ る(ステップS6)。なお、ステップS5,S6におけ 電源電圧の変更は、有機ELパネル3の1フレー 分の発光期間と発光期間との間に行われる

 ステップS7では、ステップS1と同様な処理 により予測消費電流Ipが取得される。なお、 の予測消費電流Ipは、前回に予測消費電流Ip が取得されたフレームの次のフレームの画像 データから取得される。

 ステップS8では、ステップS2と同様な処理 により実測消費電流Irが取得される。この実 消費電流Irは、前回に実測消費電流Irが取得 されたフレームの次のフレームの発光期間に おいて取得される。

 ステップS9では、、実測消費電流Irが、予 測消費電流Ipを基準とした第2基準範囲R2内に るかないか比較部60により判定される。こ で、実測消費電流Irが、第2基準範囲R2内にな ければ、ステップS4に進む。また、実測消費 流Irが、第2基準範囲R2内にあれば、本動作 ローが終了される。

 つまり、実測消費電流Irが、第2基準範囲R 2内に入るまで、ステップS4~S9の処理が繰り返 される。

 このような動作フローが実行されること 、例えば、各フレームの画像データについ 、予測消費電流Ipと実測消費電流Irとが取得 され、その比較結果に応じて、各フレームの 切れ目に電源電圧が切り替えられる。例えば 、フレームレートが1/60秒の場合には、1/60秒 とに予測消費電流Ipと実測消費電流Irとが比 較され、適宜電源電圧の調整が実施される。

 以上のように、本発明の一実施形態に係 画像表示装置1では、ある画像データについ て、複数の画素回路Pcの駆動に係るパラメー (ここでは電流)の予測値と実測値とが比較 れ、その比較結果に応じて電源電圧が増減 れる。このため、有機EL素子において、特性 の経時変化又は温度の変化によって、TFT又は 有機EL素子が動作する電圧が変化しても、同 画像データに対する発光輝度を良好に保持 ることができる。すなわち、画像表示装置 発光輝度を安定化させることができる。

 また、電源電圧が低く設定されるため、有 ELパネル3の発光に要する電力が低減される その結果、発熱の抑制による有機ELパネル3 長寿命化が図られるとともに、低消費電力 、ひいてはCO 2 ガスの排出削減に資する環境に優しい画像表 示装置1が実現される。

 更に、本発明の一実施形態に係る手法に れば、有機ELパネル3の温度を測定し、この 定結果に基づいて有機EL素子の画素回路Pcに 付与する電源電圧等を制御する技術と比較し て、電圧の変更から発光輝度が所望の値とな るまでの時間を短くすることができる。これ は有機EL素子の輝度が電源電流(画素回路の駆 動に係る電流値)に略比例する特性を利用し 電源電流の測定値を電源電圧の調整に反映 せるようにしているからである。

 また、比較的簡単な構成で測定可能な電 の実測値とその予測値との比較により、電 電圧が増減する。このため、構成の複雑化 招くことなく、経時的な特性の変化又は温 変化に対して発光輝度が安定化される。

 また、有機ELパネル3の画面全体について 複数の画素回路Pcの駆動に係る所定のパラ ータ(ここでは、消費電流)の予測値と実測値 とが比較され、その比較結果に応じて電源電 圧が増減される。このため、有機ELパネル3の 画面全体について、まとめて画像データと発 光状態との関係を認識して、効率良く、経時 的な特性の変化又は温度変化に対して発光輝 度が安定化される。

 また、1フレーム分の発光期間中において も発光状態が変化するため、1フレーム分の 光期間の同じタイミングで実測値が測定さ る。このため、より高精度に、経時的な特 の変化又は温度変化に対して発光輝度が安 化される。

 なお、本発明は上述の一実施形態に限定 れるものではなく、本発明の要旨を逸脱し い範囲において種々の変更、改良等が可能 ある。

 <変形例1>
 ◎上記一実施形態では、実測消費電流Irが 予測消費電流Ipを中心とした第2基準範囲R2に 到達するまで、電源電圧を調整するようにし たが、これに限られない。

 例えば、実測消費電流Irが予測消費電流Ip に到達するまで電源電圧が調整されるように しても良い。具体的には、実測消費電流Irが 測消費電流Ipよりも高ければ、実測消費電 Irが予測消費電流Ip以下となるまで、電源電 が低減され、実測消費電流Irが予測消費電 Ipよりも低ければ、実測消費電流Irが予測消 電流Ip以上となるまで、電源電圧が増加さ るようにしても良い。

 図6および図7は、変形例1に係る電源電圧 制御例を説明するための図である。ここで 、図2および図3と同様に、ある程度の期間( 刻t1~t6)において、予測消費電流Ipが一定で る場合を例にとって説明する。

 図6では、実測消費電流Irが、予測消費電 Ipを基準とした第1基準範囲R1から外れ、且 実測消費電流Irが予測消費電流Ipよりも低い のと比較部60により、認識された場合の電 電圧の制御例が示されている。また、図7で 、実測消費電流Irが、予測消費電流Ipを基準 とした第1基準範囲R1から外れ、且つ実測消費 電流Irが予測消費電流Ipよりも高いものと比 部60により、認識された場合の電源電圧の制 御例が示されている。具体的には、図2と同 に、図6(a),図7(a)では、縦軸が消費電流、横 が時刻を示すとともに、実測消費電流Ir(黒 および実線)の経時的な変化が示されている 図6(b),図7(b)では、縦軸が電源電圧、横軸が 刻を示すとともに、電源電圧Er(黒丸および 線)の経時的な変化が示されている。

 まず、図6で示すように、実測消費電流Ir 、第1基準範囲R1内になく、実測消費電流Ir 予測消費電流Ip(図6(a)中の太破線)よりも低い 場合(時刻t1)、電圧制御部70および電源回路5 より、電源電圧Erの増加が開始される。ここ では、経時的な特性の変化又は温度変化によ り、実測消費電流Irが予測消費電流Ipよりも くなっているため、実測消費電流Irが上昇す るように、電源電圧Erが増加される。そして 実測消費電流Irが予測消費電流Ipに到達する まで、すなわち、実測消費電流Irが予測消費 流Ip以上となるまで、電源電圧Erが段階的に 増加され(時刻t1~t6)る。そして、実測消費電 Irが予測消費電流Ipに到達すれば、すなわち 実測消費電流Irが予測消費電流Ip以上となれ ば、電源電圧Erの増減が停止される(時刻t6)。

 図7で示すように、実測消費電流Irが、第1 基準範囲R1内になく、実測消費電流Irが予測 費電流Ip(図7(a)中の太破線)よりも高い場合( 刻t1)、電圧制御部70および電源回路5により 電源電圧Erの低減が開始される。ここでは、 経時的な特性の変化又は温度変化により、実 測消費電流Irが予測消費電流Ipよりも高くな ているため、実測消費電流Irが低下するよう に、電源電圧Erが低減される。そして、実測 費電流Irが予測消費電流Ipに到達するまで、 すなわち、実測消費電流Irが予測消費電流Ip 下となるまで、電源電圧Erが増加される(時 t1~t6)。そして、実測消費電流Irが予測消費電 流Ipに到達すれば、すなわち、実測消費電流I rが予測消費電流Ip以下となれば、電源電圧Er 増減が停止される(時刻t6)。

 図8は、変形例1に係る電源電圧の制御動 フローを示すフローチャートである。本動 フローは、制御部2で所定のプログラムが実 されることで実現され、例えば、画像デー が制御部2に入力されると開始される。

 まず、ステップST1~ST5では、図4のステッ S1~S5と同様な処理が行われる。

 ステップST6,ST7では、図4のステップS1,S2と 同様な処理が行われる。

 ステップST8では、実測値(ここでは、実測 消費電流Ir)が予測値(ここでは、予測消費電 Ip)よりも低いか否か判定される。ここでは 実測値が予測値よりも高ければ、ステップST 5に進み、実測値が予測値よりも低ければ、 動作フローが終了される。つまり、実測消 電流Irが、予測消費電流Ipに到達するまで、 テップST5~ST8の処理が繰り返される。

 また、ステップST9では、図4のステップS6 同様な処理が行われ、ステップST10,ST11では 図4のステップS1,S2と同様な処理が行われる

 ステップST12では、実測値(ここでは、実 消費電流Ir)が予測値(ここでは、予測消費電 Ip)よりも高いか低いか判定される。ここで 、実測値が予測値よりも低ければ、ステッ ST9に進み、実測値が予測値よりも高ければ 本動作フローが終了される。つまり、実測 費電流Irが、予測消費電流Ipに到達するまで 、ステップST9~ST12の処理が繰り返される。

 このような動作フローが実行されること 、例えば、各フレームの画像データについ 、予測消費電流Ipと実測消費電流Irとが取得 され、その比較結果に応じて、各フレームの 発光期間の切れ目に電源電圧が切り替えられ る。

 このように、実測値が予測値まで到達す と、電源電圧の増減が停止されるような構 が採用されると、第2基準範囲R2を設定して 実測値が第2基準範囲R2内にあるかないかと った複雑な比較演算を行うことなく、経時 な特性の変化又は温度変化に対して容易に 光輝度を安定化させることができる。

 <変形例2>
 ◎また、上記実施形態では、指数演算部10R, 10G,10Bが、指数関数に画素値Dr,Dg,Dbを代入する ことで、各色の画素値Dr,Dg,Dbを2.2乗した値iR,i G,iBを逐一算出したが、これに限られない。 えば、入力される画素値Dr,Dg,Dbとその画素値 Dr,Dg,Dbを2.2乗した値iR,iG,iBとを関連付けたデ タテーブル(以下「テーブル」と略称する)を 記憶部などに格納しておき、そのテーブルを 参照することで、各色の画素値を2.2乗した値 を取得するようにしても良い。

 図9は、変形例2に係る画像表示装置1Aの機 能構成を示すブロック図である。画像表示装 置1Aは、上記一実施形態に係る画像表示装置1 と比較して、指数演算部10R,10G,10Bおよび制御 2が、階調認識部10RA,10GA,10BAおよび制御部2A 変更され、テーブルTAを格納した記憶部500が 追加された点で異なる。その他の構成は、同 様であるため、同じ符号を付して説明を省略 する。なお、この変形例2では、認識部が、 調認識部10RA,10GA,10BA、積算部20R,20G,20B、予測 取得部30、並びに記憶部500である。

 記憶部500は、ハードディスクなどを備え 構成され、テーブルTAを格納する。このテ ブルTAは、画素値Dr,Dg,Dbとその画素値Dr,Dg,Db 2.2乗した値iR,iG,iBとを関連付けたテーブルで ある。なお、テーブルTAは、記憶部500に格納 れることなく、制御部2Aに内蔵されたROM内 格納されても良い。

 階調認識部10RA,10GA,10BAは、画素値Dr,Dg,Dbが 入力されると、テーブルTAを参照し、各色の 素値Dr,Dg,Dbを2.2乗した値iR,iG,iBを認識する。 詳細には、階調認識部10RAが、画像データ(例 ば、6ビットの画像データ)のうち、R色の画 値Dr(例えば、0~63)を2.2乗した値iRを認識する 。また、階調認識部10GAが、画像データ(例え 、6ビットの画像データ)のうち、G色の画素 Dg(例えば、0~63)を2.2乗した値iGを認識する。 さらに、階調認識部10BAが、画像データ(例え 、6ビットの画像データ)のうち、B色の画素 Db(例えば、0~63)を2.2乗した値iBを認識する。

 なお、積算部20R,20G,20Bは、階調認識部10RA, 10GA,10BAで認識された画素値Dr,Dg,Dbを2.2乗した iR,iG,iBを、色ごとに有機ELパネル3の画素数 だけ累積加算する。

 このように、画素値Dr,Dg,Dbと画素値Dr,Dg,Db を2.2乗した値iR,iG,iBとを関連付けた情報を予 準備しておくことで、演算量を低減するこ ができる。すなわち、処理の高速化が図ら る。

 ところで、有機EL素子においては、流れ 電流と発光輝度とが略正比例の関係を示す 、厳密に言えば、電流が高くなればなる程 流れる電流が光に変換される効率(すなわち 流効率)が若干低下する傾向を示す。

 そこで、設計段階で、予め、有機ELパネ 3が発光している際の輝度を輝度計で測定し つ、画素値Dr,Dg,Dbに対して所望の輝度が得 れる電流を測定する。そして、予め、画素 Dr,Dg,Dbの組合せと予測消費電流Ipとを関連付 たテーブルを準備しておき、そのテーブル 参照することで、各色の画素値Dr,Dg,Dbに対 する予測消費電流Ipを取得するようにしても 良い。

 このような構成によれば、電流効率の影 をも考慮して、高精度に、経時的な特性の 化又は温度変化に対して発光輝度を安定化 せることができる。

 <変形例3>
 ◎また、上記変形例1では、有機ELパネル3に おける消費電流を、予測消費電流Ipと実測消 電流Irとの比較結果に応じて、有機ELパネル 3に係る電源電圧を制御したが、これに限ら ない。

 例えば、有機ELパネル3の複数の画素回路P cに含まれる複数の発光素子から発せられる の輝度を、パラメータととしてもよい。こ 場合、まず、ある画像データに対して、予 定められたルールに基づき、有機ELパネル3 ら発せられる光の輝度の予測値を認識する そして、その実測値を取得して、予測値と 測値との比較結果に応じて、有機ELパネル3 係る電源電圧を制御するようにしても良い

 このような構成によれば、実際の画面の え方と直結する輝度の実測値とその予測値 の比較により、電源電圧が増減されるため 精度良く、経時的な特性の変化又は温度変 に対して発光輝度を安定化させることがで る。

 図10は、変形例3に係る画像表示装置1Bを 整する調整システム700Bの概要を示す図であ 。

 調整システム700Bは、画像表示装置1Bと、 度取得部200とを備えている。ここでは、輝 取得部200は、画像表示装置1Bとは別体とし 構成され、有機ELパネル3から発せられる光 輝度を正面側から測定する輝度計を有する

 この輝度取得部200は、ケーブル又は接続 JTを介して、画像表示装置1Bに対してデータ 伝送可能に接続される。詳細には、輝度取得 部200から引き出されたケーブルの端部の端子 Jbを、画像表示装置1Bに設けられた端子Jaに対 して電気的に接続することで、接続部JTが形 される。

 輝度取得部200によって、有機ELパネル3の 面側から有機ELパネル3から発せられる光の 度を適正に測定するために、例えば、所定 基台に対して輝度取得部200が固設されると もに、基台に設けられた所定の溝部に画像 示装置1Bを嵌合させることで、輝度取得部20 0と、有機ELパネル3との位置関係が所定の設 条件となるように構成されていることが好 しい。

 図11は、変形例3に係る画像表示装置1Bを 整する調整システム700Bの機能構成を示すブ ック図である。ここでは、上記一実施形態 同様な構成について同じ符号を付して説明 省略する。なお、この変形例3では、認識部 が、輝度認識部10RB,10GB,10BB、積算部20RB,20GB,20B B、予測値取得部30B、並びに記憶部500Bである

 調整システム700Bは、制御部2B、有機ELパ ル3、輝度取得部200、電源回路5、XドライバXd 、YドライバYd、および記憶部500Bを備えてい 。

 記憶部500Bには、画素値Dr,Dg,Dbと、輝度と 関係を示すデータテーブル(テーブル)TBが格 納されている。このテーブルTB内には、例え 、画素値Dr,Dg,Dbに対応させて、輝度計によ 実測などによって得られた値を、初期値と て予め格納しておけば良い。

 制御部2Bでは、ROM内などに格納される所 のプログラムが実行されることで、各種機 又は動作が実行される。

 具体的には、輝度認識部10RB,10GB,10BBが、 画素に対応する各色のデータ信号が示す値( なわち画素値)がDr,Dg,Dbである画像データを け付けて、テーブルTBを参照し、対応する 度Pr,Pg,Pbをそれぞれ認識する。詳細には、輝 度認識部10RBが、R色の画素値Drに対応する輝 Prを認識する。輝度認識部10GBが、G色の画素 Dgに対応する輝度Pgを認識する。輝度認識部 10BBが、B色の画素値Dbに対応する輝度Pbを認識 する。

 積算部20RB,20GB,20BBが、輝度認識部10RB,10GB,1 0BBで認識された輝度Pr,Pg,Pbを、色ごとに有機E Lパネル3の画素数分だけ累積加算する。詳細 は、積算部20RBが、R色に係る輝度の積算値Su mPrを算出する。積算部20GBが、G色に係る輝度 積算値SumPgを算出する。積算部20BBが、B色に 係る輝度の積算値SumPbを算出する。

 予測値取得部30Bが、積算値SumPr,SumPg,SumPb 加算することで、有機ELパネル3から発せら る光の輝度の予測値(以下「予測輝度」とも する)を認識(取得)する。

 比較部60Bは、輝度取得部200によって取得 れた有機ELパネル3の輝度の実測値(以下「実 測輝度」とも称する)を、接続部JTを介して取 得する。そして、予測輝度と実測輝度とを比 較して、比較結果に応じた制御信号を電圧制 御部70に対して出力する。

 電源電圧の制御方法については、上記一 施形態の予測消費電流と実測消費電流とが 予測輝度と実測輝度とに変更されているが 予測消費電流と実測消費電流との関係に応 た電源電圧の制御と同様に、予測輝度と実 輝度との関係に応じた電源電圧の制御が行 れる。

 輝度計は、例えば、所定期間(例えば数秒 間)において有機ELパネル3から発せられる光 輝度が測定される。このため、電源電圧を 更するタイミングの間隔が、上記一実施形 よりも長くなる傾向となる。

 ここでは、図10で示すように、輝度取得 200が、画像表示装置1Bとは別体として設けら れた調整システム700Bを具体例として説明し が、これに限られず、画像表示装置に輝度 得部を内蔵させる構成であっても良い。

 例えば、図12で示すように、有機ELパネル 3の前面側ではなく、側面側に輝度取得部200B 配置するような態様が考えられる。詳細に 、例えば、輝度取得部200Bが、有機ELパネル3 の前面側に設けられた保護ガラスの側方に出 射される光(横向きの光)の輝度を取得するよ に構成されている。なお、図12では、上方 有機ELパネル3の前面側であり、また、矢印 有機ELパネル3から出射される光の進行方向 示している。

 但し、このような態様では、輝度取得部2 00Bによって、有機ELパネル3の画面全体から出 射される光の輝度を測定することは難しいた め、測定される光の輝度に対応する予測輝度 を認識して、比較を行う必要性がある。

 <変形例4>
 ◎また、上記一実施形態では、画像表示装 1に電流値取得部4が内蔵されていたが、こ に限られず、電流値取得部を画像表示装置 対して付加するような態様も考えられる。

 図13は、変形例4に係る画像表示装置1Cを 整する調整システム700Cの概要を示す図であ 。

 調整システム700Cは、画像表示装置1Cと、 流値取得部4Cとを備え、電流値取得部4Cは、 画像表示装置1Cとは別体として構成されてい 。

 電流値取得部4Cは、有機ELパネル3におけ 実測消費電流Irを取得する。ここでは、実測 消費電流Irは、画像データに応じて有機ELパ ル3の各発光素子を発光させつつ、電源回路5 から供給され、有機ELパネル3で消費される電 流(電源電流)を実測することで得られる。

 この電流値取得部4Cは、ケーブル又は接 部JTcを介して、画像表示装置1Cに対して電気 的に接続される。例えば、電流値取得部4Cか 引き出されたケーブルの端部の端子を、画 表示装置1Cに設けられた端子に対して電気 に接続することで、接続部JTcが形成される そして、例えば、電源回路5と有機ELパネル3 を電気的に接続する回路中に抵抗RRが設け れ、その抵抗RRに対して電気的に並列に電流 値取得部4Cが接続される。

 図14は、変形例4に係る画像表示装置1Cを 整する調整システム700Cの機能構成を示すブ ック図である。

 調整システム700Cは、上記実施形態に係る 画像表示装置1と比較して、上記実施形態に る画像表示装置1の電流値取得部4が、画像表 示装置の外部に設けられている。そして、電 流値取得部4は、接続部JTcを介して、実測消 電流Irを取得し、比較部60に実測消費電流Ir 示す情報を送出するように構成されている その他の構成については同様な構成となっ いる。なお、上記一実施形態と同様な構成 ついて同じ符号を付して説明を省略する。 の変形例4では、認識部が、指数演算部10R,10G ,10B、積算部20R,20G,20B、および予測値取得部30 ある。さらに、電圧制御部を備えた外部回 を画像表示装置に対して付加するような態 であっても良い。

 <変形例5>
 ◎また、上記変形例1では、経時的な特性の 変化又は温度変化に対して発光輝度を安定化 させるために、各画素回路に含まれる発光素 子の両端に印加される電源電圧を調整したが 、これに限られない。例えば、有機ELパネル3 の各画素回路に対して供給される画像データ の電力を調整しても良い。また、発光素子の 両端に印加される電圧及び画像データ信号の 電圧の双方を調整しても良い。後者の場合、 有機EL素子の両端に印加される電源電圧の変 分の30~50%程度の変動を画像データ信号の電 に対して行うことで、各画素回路Pcに含ま る有機EL素子の電流-電圧特性(I-V特性)だけで なく、各画素回路Pcにおいて有機EL素子への 流の流れを制御するためのTFTの電流-電圧特 (I-V特性)を利用して、有機ELパネル3におけ 消費電流を変化させることができる。この うな構成を採用すれば、有機ELパネル3に係 電源電圧の変更に対する輝度の変化の幅を きくすることができる。なお、このような 成を採用した画像表示装置の機能構成の具 例を以下に示す。

 図15は、変形例5に係る画像表示装置1Dの 能構成を示すブロック図である。電圧制御 70からの信号に応じて、電源回路5Dが、各画 回路に含まれる発光素子の両端に印加され 電源電圧を調整するとともに、XドライバXd 印加される電源電圧を調整する。Xドライバ Xdに印加される電圧が調整されると、画素回 に供給される画像データ信号の電圧が変更 れる。

 <変形例6>
 上記変形例3では、有機ELパネル3の複数の画 素回路Pcに含まれる複数の発光素子から発せ れる光の輝度を、比較の対象であるパラメ タとしたが、これに限られない。

 有機ELパネル3の周囲の照度及び輝度(例え ば、照度/輝度)を、パラメータとしても良い つまり、有機ELパネル3の使用される状況、 なわち周囲の明るさに応じて、有機ELパネ 3に係る電源電圧を制御しても良い。具体的 は、上記変形例3において、有機ELパネル3か ら発せられる光の輝度を測定した輝度計に加 えて、有機ELパネル3の周囲の明るさを測定す る照度計を設ける。

 照度計が、消灯時における有機ELパネル3 周囲の照度を実測し、これを発光時の有機E Lパネルの輝度値で割った値を実測値とする また、予め所望の照度/輝度値を予測値と定 、その予測値を基準に第1基準範囲及び第2 準範囲を定めておく。

 実測値が、予測値よりも大きい場合は、 機ELパネル3に係る電源電圧を大きくする。 た、実測値が、予測値よりも小さい場合は 有機ELパネル3に係る電源電圧を小さくする

 このような構成によれば、実際の画面の え方と直結する照度に合わせて、電源電圧 増減されるため、発光輝度を安定化させる とができる。

 <その他の変形例>
 ◎また、上記一実施形態では、画像データ RGBの3色に係る画像信号を有し、有機ELパネ 3がRGBの3色の光を発するものとして説明し が、これに限られず、例えば、画像データ 所定の1色(より一般的には、1色以上)の画像 号を有し、有機ELパネル3が所定の1色(より 般的には、1色以上)の光を発するような構成 についても、本発明を適用することができる 。

 ◎また、上記一実施形態および変形例で 、有機ELパネル3の画面全体に配置される複 の画素回路Pcの駆動に係るパラメータ(例え 、消費電流又は輝度等)の実測値と予測値と を取得し、その実測値と予測値との比較結果 に応じて、電源電圧が適宜制御されたが、こ れに限られない。

 例えば、有機ELパネル3の画面全体を複数 エリアに分割し、各エリアについて、複数 画素回路Pcの駆動に係る所定のパラメータ 実測値と予測値とを取得し、その実測値と 測値との比較結果に応じて、電源電圧が適 制御されるような構成も考えられる。なお 上記画面全体の一部のエリアとして、例え 、所定方向に沿って複数の画素回路Pcが配列 されて構成されているいわゆる1ライン分の リアや、複数ライン分のエリアなど多種多 なエリアを採用しても良い。

 ◎また、上記一実施形態では、各フレーム 発光期間において、予め定められたタイミ グで画素回路Pcの駆動に係るパラメータ(例 ば、消費電流)が測定されたが、これに限ら れない。例えば、所定数のフレームのうちの 1フレームの発光期間において、予め定めら たタイミングでパラメータが測定されても い。つまり、1フレーム分の発光期間のN倍(N 自然数)の間隔で消費電流が測定されても良 い。なお、このような構成では、所定数のフ レームごとに、
電源電圧の調整が行われる。