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Title:
HIGH-LUMINANCE LIGHT-EMITTING DIODE AND MANUFACTURING METHOD THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/017155
Kind Code:
A1
Abstract:
A red-color high-luminance light-emitting diode that eliminates defects caused by high Vf while exhibiting excellent life performance and high luminance, as well as a manufacturing method for the high-luminance light-emitting diode that assures stable manufacturing of the high-luminance light-emitting diode with improved yield and productivity. The high-luminance light-emitting diode has an AlGaInP 4-element luminescent layer that is made grown on a GaAs substrate, a p-type window layer for taking out luminescent light that is made grown on the top surface of the AlGaInP 4-element luminescent layer, and an n-type GaP window layer for taking out luminescent light that is made grown in a vapor phase epitaxial method on the rear side that is lattice-matched to GaAs on the AlGaInP 4-element luminescent layer after etching removal of the GaAs substrate. The n-type carrier density in early phase of growth of the n-type GaP window layer is increased, and then the n-type carrier density of the n-type GaP window layer after early phase of growth of the n-type GaP window layer is made lower than the n-type carrier density in early phase of growth of the n-type GaP window layer.

Inventors:
WATANABE MASATAKA (JP)
YAMADA MASATO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/063665
Publication Date:
February 05, 2009
Filing Date:
July 30, 2008
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Assignee:
SHINETSU HANDOTAI KK (JP)
WATANABE MASATAKA (JP)
YAMADA MASATO (JP)
International Classes:
H01L33/14; H01L33/30
Foreign References:
JP2001068731A2001-03-16
JP2007165612A2007-06-28
JP2004304090A2004-10-28
JP2007059756A2007-03-08
JP2006261266A2006-09-28
Attorney, Agent or Firm:
ISHIHARA, Shoji et al. (No. 302 Wakai Bldg.,7-8, Higashi-Ikebukuro 3-chome,Toshima-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 GaAs基板上に成長せしめられたAlGaInPの4元発光層と、前記AlGaInPの4元発光層の表面上に成長せしめられた発光光の取り出し用のp型窓層と、前記GaAs基板をエッチング除去した後に前記AlGaInPの4元発光層のGaAsに格子整合された裏面に気相エピタキシャル成長せしめられた発光光の取り出し用のn型GaP窓層とを有し、前記n型GaP窓層の成長初期のn型キャリア濃度を高くし続いてn型GaP窓層成長初期以降のn型GaP窓層のn型キャリア濃度を前記n型GaP窓層成長初期のn型キャリア濃度より低くすることを特徴とする高輝度発光ダイオード。
 前記AlGaInPの4元発光層の裏面側界面近傍のn型GaP窓層成長初期のn型キャリア濃度は9×10 17 個/cm 3 以上でかつ2×10 18 個/cm 3 以下であることを特徴とする請求項1記載の高輝度発光ダイオード。
 前記AlGaInPの4元発光層の裏面側のn型GaP窓層成長初期以降のn型GaP窓層のn型キャリア濃度は3×10 17 個/cm 3 以上でかつ8×10 17 個/cm 3 以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の高輝度発光ダイオード。
 請求項1記載の高輝度発光ダイオードを製造する方法であって、有機金属気相成長法(MOCVD)によってGaAs基板上にAlGaInPの4元発光層を成長する第1工程と、前記AlGaInPの4元発光層の表面上に発光光の取り出し用のp型窓層を成長する第2工程と、前記第2工程終了後に前記GaAs基板をエッチングで除去する第3工程と、前記AlGaInPの4元発光層のGaAsに格子整合された裏面に発光光の取り出し用のn型GaP窓層を気相エピタキシャル成長する第4工程とを含み,前記第4工程において前記AlGaInPの4元発光層の裏面側界面近傍のn型GaP窓層成長初期のn型キャリア濃度を高くし続いてn型GaP窓層成長初期以降のn型GaP窓層のn型キャリア濃度を前記n型GaP窓層成長初期のn型キャリア濃度より低くするようにしたことを特徴とする高輝度発光ダイオードの製造方法。
 前記AlGaInPの4元発光層の裏面側界面近傍のn型GaP窓層成長初期のn型キャリア濃度は9×10 17 個/cm 3 以上でかつ2×10 18 個/cm 3 以下であることを特徴とする請求項4記載の高輝度発光ダイオードの製造方法。
 前記AlGaInPの4元発光層の裏面側のn型GaP窓層成長初期以降のn型GaP窓層のn型キャリア濃度は3×10 17 個/cm 3 以上でかつ8×10 17 個/cm 3 以下であることを特徴とする請求項4又は5記載の高輝度発光ダイオードの製造方法。
 有機金属気相成長法(MOCVD)によってGaAs基板上にAlGaInPの4元発光層を成長する第1工程と、前記AlGaInPの4元発光層の表面上に発光光の取り出し用のp型窓層を成長する第2工程と、前記第2工程終了後に前記GaAs基板をエッチングで除去する第3工程と、前記AlGaInPの4元発光層のGaAsに格子整合された裏面にGaP発光光の取り出し用のn型窓層を気相エピタキシャル成長する第4工程とを含み、前記第2工程において前記AlGaInPの4元発光層の表面上に発光光の取り出し用のp型窓層を成長した後の前記GaAs基板でのVfをVf(p)とした場合,前記第3工程において前記GaAs基板を除去し、続いて前記第4工程において前記AlGaInPの4元発光層のGaAsに格子整合された裏面に発光光の取り出し用のn型GaP窓層を気相エピタキシャル成長した状態でのVfをVf(total)とした場合のVf(n)=Vf(total)-Vf(p)が0.1V≦Vf(n)≦0.25Vとなるようにn型GaP窓層のn型キャリア濃度を制御するようにしたことを特徴とする高輝度発光ダイオードの製造方法。
Description:
高輝度発光ダイオ-ド及びその製 造方法

 本発明は、両面エピタキシャル窓層を備 た高輝度発光ダイオ-ド及びその製造方法に 関するものである。

 従来、高輝度発光ダイオード用基板の製 方法として、AlGaInPの4元発光層の両面に光 窓層としてGaPまたはGaAsP,AlGaAs層を取り付け 方法が知られている(特許文献1)。この公知 方法では、AlGaInPの発光層の両面に光の窓層 作るのに、基板の上にAlGaInP発光層を気相エ ピタキシャル成長し、AlGaInP発光層表面のp型 側に発光光の取り出し窓層を成長した後基 を除去し、続いて基板を除去した裏面にn型 層の発光光の取り出し窓層をGaP、GaAsP又はAlGa Asをエピタキシャル成長で成長することによ て行っていた。

 しかし、上記した従来方法においては次 ような問題点が存在していた。即ち、AlGaInP の4元発光層のGaPに格子整合されたp型層側に 光光の取り出し窓層を成長した後に基板を 去し、その基板を除去した裏面にn型層の発 光光の取り出し窓層を成長する工程で,この 板としては薬液に溶解して除去し易いGaAsが われている。このGaAsに格子整合された裏面 にGaPまたはGaAsP窓層を成長する際に格子のズ 量が大きくなるという問題があった。そこ 、基板を除去した裏面にはGaP基板を貼り合 ることにより裏面の発光光の取り出しGaP窓 を作るのが一般的であった(特許文献2)。

 しかし,貼り合せでは貼り合せ界面での貼 り合せ不良及び貼り合せ界面でのVf高不良,δV f高不良により歩留まりが悪い問題があった これを解決するためにこれまでハイドライ 気相エピタキシャル成長(HVPE)によりGaAsに格 整合された裏面にGaPまたはGaAsP窓層を成長 ることが試みられた。しかし,前記裏面のキ リア濃度が低すぎるとVf高不良,δVf高不良が 発生して,またキャリア濃度が高すぎると発 光の吸収により輝度低下を招き,また高濃度 キャリアの拡散によりライフ低下を招く問 がある。

 なお、δVfは、発光素子を高速スイッチング (PMM制御等)により調光駆動する際のスイッチ グ応答特性を示す指標であり、20mA通電によ り通電開始した直後の順方向電圧Vfを初期値 し、その後通電継続した際に漸減するVfの 定値までの順方向電圧Vfの減少代をδVfとし 測定される。

USP 5,008,718

USP 5,376,580

 本発明は、上記した従来技術の問題点に みなされたもので、本発明の第1の目的は、 Vf高不良の発生がなくなるとともにライフ特 が良くかつ輝度の高い赤色の高輝度発光ラ プを提供することである。本発明の第2の目 的は、上記した高輝度発光ダイオードを歩留 まりよくかつ生産性よく製造することができ る高輝度発光ダイオードの製造方法を提供す ることである。本発明の第3の目的は、従来 ら貼り合せ基板で問題になっていたδVf高不 のない高輝度発光ランプを安定して製造で る高輝度発光ダイオードの製造方法を提供 ることである。

 上記課題を解決するために、本発明の高 度発光ダイオードの第1の態様は、GaAs基板 に成長せしめられたAlGaInPの4元発光層と、前 記AlGaInPの4元発光層の表面上に成長せしめら た発光光の取り出し用のp型窓層と、前記GaA s基板をエッチング除去した後に前記AlGaInPの4 元発光層のGaAsに格子整合された裏面に気相 ピタキシャル成長せしめられた発光光の取 出し用のn型GaP窓層(以下単にn型窓層という 合もある)とを有し、前記n型GaP窓層の成長初 期のn型キャリア濃度を高くし続いてn型GaP窓 成長初期以降のn型GaP窓層のn型キャリア濃 を前記n型GaP窓層成長初期のn型キャリア濃度 より低くすることにより,Vf及びδVfが低くか 高輝度で輝度劣化が少ないようにしたこと 特徴とする。

 本発明の高輝度発光ダイオードの製造方 の第1の態様は、本発明の第1の態様の高輝 発光ダイオードを製造する方法であって、 機金属気相成長法(MOCVD)によってGaAs基板上に AlGaInPの4元発光層を成長する第1工程と、前記 AlGaInPの4元発光層の表面上に発光光の取り出 用のp型窓層を成長する第2工程と、前記第2 程終了後に前記GaAs基板をエッチングで除去 する第3工程と、前記AlGaInPの4元発光層のGaAs 格子整合された裏面に発光光の取り出し用 n型GaP窓層を気相エピタキシャル成長する第4 工程とを含み,前記第4工程において前記AlGaInP の4元発光層の裏面側界面近傍のn型GaP窓層成 初期のn型キャリア濃度を高くし続いてn型Ga P窓層成長初期以降のn型GaP窓層のn型キャリア 濃度を前記n型GaP窓層成長初期のn型キャリア 度より低くするようにしたことを特徴とす 。

 前記AlGaInPの4元発光層の裏面側界面近傍のn GaP窓層成長初期のn型キャリア濃度は9×10 17 個/cm 3 以上でかつ2×10 18 個/cm 3 以下、好ましくは1.1×10 18 個/cm 3 以上でかつ1.5×10 18 個/cm 3 以下であることが好適である。

 前記AlGaInPの4元発光層の裏面側のn型GaP窓層 長初期以降のn型GaP窓層のn型キャリア濃度 3×10 17 個/cm 3 以上でかつ8×10 17 個/cm 3 以下、好ましくは3.5×10 17 個/cm 3 以上でかつ6×10 17 個/cm 3 以下であることが好適である。

 本発明の高輝度発光ダイオードの第2の態 様は、GaAs基板上に成長せしめられたAlGaInPの4 元発光層と、前記AlGaInPの4元発光層の表面上 成長せしめられた発光光の取り出し用のp型 窓層と、前記GaAs基板をエッチング除去した に前記AlGaInPの4元発光層のGaAsに格子整合さ た裏面に気相エピタキシャル成長せしめら た発光光の取り出し用のn型GaP窓層とを有し 前記AlGaInPの4元発光層の表面上に発光光の り出し用のp型窓層を成長した後の前記GaAs基 板でのVfをVf(p)とした場合,前記GaAs基板を除去 し続いて前記AlGaInPの4元発光層のGaAsに格子整 合された裏面に発光光の取り出し用のn型GaP 層を気相エピタキシャル成長した状態でのVf をVf(total)とした場合のVf(n)=Vf(total)-Vf(p)が0.1V Vf(n)≦0.25Vとなるようにn型窓層のn型キャリ 濃度を制御することにより、δVfが低くかつ 輝度で輝度劣化が少ないようにしたことを 徴とする。

 本発明の高輝度発光ダイオードの製造方 の第2の態様は、本発明の第2の態様の高輝 発光ダイオードを製造する方法であって、 機金属気相成長法(MOCVD)によってGaAs基板上に AlGaInPの4元発光層を成長する第1工程と、前記 AlGaInPの4元発光層の表面上に発光光の取り出 用のp型窓層を成長する第2工程と、前記第2 程終了後に前記GaAs基板をエッチングで除去 する第3工程と、前記AlGaInPの4元発光層のGaAs 格子整合された裏面に発光光の取り出し用 n型GaP窓層を気相エピタキシャル成長する第4 工程とを含み、前記第2工程において前記AlGaI nPの4元発光層の表面上に発光光の取り出し用 のp型窓層を成長した後の前記GaAs基板でのVf Vf(p)とした場合,前記第3工程において前記GaAs 基板を除去し、続いて前記第4工程において 記AlGaInPの4元発光層のGaAsに格子整合された 面に発光光の取り出し用のn型GaP窓層を気相 ピタキシャル成長した状態でのVfをVf(total) した場合のVf(n)=Vf(total)-Vf(p)が0.1V≦Vf(n)≦0.25V となるようにn型窓層のキャリア濃度を制御 るようにしたことを特徴とする。

 本発明の高輝度発光ダイオードは、Vf高 良の発生がなくなるとともにライフ特性が くかつ輝度の高い赤色の高輝度発光ダイオ ドであり、本発明方法の第1の態様によれば 本発明の高輝度発光ダイオードを歩留まり くかつ生産性よく製造することができる。 発明方法の第2の態様によれば、従来から貼 り合せ基板で問題になっていたδVf高不良の い高輝度発光ランプを安定して製造できる いう効果が達成される。

本発明の高輝度発光ダイオードの製造 法の第1の態様の工程順の一例を模式的に示 す説明図である。 図1の工程順のフローチャートである。 本発明の高輝度発光ダイオードの構造 1例を示す模式的説明図である。 本発明の高輝度発光ダイオードの製造 法の第2の態様の工程順の一例を模式的に示 す説明図である。 図4の工程順のフローチャートである。 実施例1及び比較例1におけるn型窓層の ャリア濃度分布を示すグラフである。 実験例1におけるn層界面のキャリア濃 とδVfの関係を示すグラフである。 実験例1におけるVf(total)-Vf(p)とδVfの関 を示すグラフである。 実験例1におけるn層界面のキャリア濃 とライフの関係を示すグラフである。 実験例1におけるn型GaP窓層成長初期以 のn型GaP窓層のキャリア濃度と出力の関係を 示すグラフである。

符号の説明

 10:GaAs基板、12:AlGaInPの4元発光層、14:p型窓 層、16、17:n型窓層、16a:高キャリア濃度窓層 16b:低キャリア濃度窓層。

 以下、本発明の実施の形態について添付 面に基づいて説明するが、図示例は本発明 好ましい実施の形態を示すもので、本発明 技術思想から逸脱しない限り、種々の変形 可能であることはいうまでもない。

 図1及び図2に示すように、本発明方法の第1 態様においては、まず有機金属気相成長法( MOCVD)によってGaAs基板10上にAlGaInPの4元発光層1 2を成長させる(図1(a)第1工程、図2のステップ1 00)。GaAs基板10としては280μm±10μm程度の厚さ ものを用いる。AlGaInPの4元発光層12の厚さは8 μm程度である。次いで、前記AlGaInPの4元発光 12の表面上に気相エピタキシャル成長(VPE)反 応機によってZn等のp型不純物をドープして発 光光の取り出し用のp型窓層14を成長させる( 1(b)第2工程、図2のステップ102)。このp型窓層 14のキャリア濃度は6×10 17 個/cm 3 以上でかつ1.6×10 18 個/cm 3 以下程度である。このp型窓層14はAlGaAs,GaAsP又 はGaP層を150μm±30μmの厚さに成長させて得ら る。前記第2工程終了後に、前記GaAs基板10を 酸・過酸化水素水等の薬液によりエッチン して除去する(図1(c)第3工程、図2のステップ 104)。続いて、前記AlGaInPの4元発光層12のGaAsに 格子整合された裏面に気相エピタキシャル成 長(VPE)反応機によってSi、Te又はS等のn型不純 をドープして発光光の取り出し用のn型GaP窓 層16を気相エピタキシャル成長させる(図1(d) 4工程、図2のステップ106)。

 本発明方法の第1の態様においては、前記第 4工程において前記AlGaInPの4元発光層12の裏面 界面近傍のn型GaP窓層成長初期のn型キャリ 濃度を高くする。例えば、前記AlGaInPの4元発 光層の裏面側界面近傍のn型GaP窓層成長初期 高キャリア濃度窓層16aのn型キャリア濃度は9 ×10 17 個/cm 3 以上でかつ2×10 18 個/cm 3 以下、好ましくは1.1×10 18 個/cm 3 以上でかつ1.5×10 18 個/cm 3 以下であることが好適である。また、当該高 キャリア濃度窓層16aの厚さは0.1μm~10μm、好ま しくは1μm~5μm程度とすればよい。

 続いてn型GaP窓層成長初期以降のn型GaP窓層 n型キャリア濃度を前記n型GaP窓層成長初期の n型キャリア濃度より低くする。例えば、前 AlGaInPの4元発光層の裏面側のn型GaP窓層成長 期以降の低キャリア濃度窓層16bのn型キャリ 濃度は3×10 17 個/cm 3 以上でかつ8×10 17 個/cm 3 以下、好ましくは3.5×10 17 個/cm 3 以上でかつ6×10 17 個/cm 3 以下であることが好適である。また、当該低 キャリア濃度窓層16bの厚さは125μm±30μm程度 すればよい。

 本発明の高輝度発光ダイオードの構成は、 1(d)及び図3に示されるように、AlGaInPの4元発 光層と、前記AlGaInPの4元発光層のp型層側に成 長せしめられた発光光の取り出し用のp型窓 と、前記AlGaInPの4元発光層のGaAsに格子整合 れた裏面に気相エピタキシャル成長せしめ れた発光光の取り出し用のn型GaP窓層とを有 、前記n型GaP窓層の成長初期のn型キャリア 度を高く、例えば、9×10 17 個/cm 3 以上でかつ2×10 18 個/cm 3 以下、好ましくは1.1×10 18 個/cm 3 以上でかつ1.5×10 18 個/cm 3 以下とし、続いてn型GaP窓層成長初期以降のn GaP窓層のn型キャリア濃度を前記n型GaP窓層 長初期のn型キャリア濃度より低く、例えば 3×10 17 個/cm 3 以上でかつ8×10 17 個/cm 3 以下、好ましくは3.5×10 17 個/cm 3 以上でかつ6×10 17 個/cm 3 以下とすることにより,Vf及びδVfが低くかつ 輝度で輝度劣化が少ないようにしたもので る。

 次に、本発明の高輝度発光ダイオードの 造方法の第2の態様について図4及び図5によ て説明する。図4は本発明の高輝度発光ダイ オードの製造方法の第2の態様の工程順の一 を模式的に示す説明図である。図5は図4の工 程順のフローチャートである。本発明方法の 第2の態様の第1工程~第3工程は、本発明方法 第1の態様の場合と同様の工程が実施される 即ち、まず有機金属気相成長法(MOCVD)によっ てGaAs基板10上にAlGaInPの4元発光層12を成長さ る(図4(a)第1工程、図5のステップ100)。次いで 、前記AlGaInPの4元発光層12の表面上に気相エ タキシャル成長(VPE)反応機によってZn等のp型 不純物をドープして発光光の取り出し用のp 窓層14を成長させる(図4(b)第2工程、図5のス ップ102)。前記第2工程終了後に、前記GaAs基 10を硫酸・過酸化水素水等の薬液によりエッ チングして除去する(図4(c)第3工程、図5のス ップ104)。続いて、前記AlGaInPの4元発光層12の GaAsに格子整合された裏面に気相エピタキシ ル成長(VPE)反応機によってSi、Te又はS等のn型 不純物をドープして発光光の取り出し用のn GaP窓層17を気相エピタキシャル成長させる( 4(d)第4工程、図5のステップ106A)。   

 本発明方法の第2の態様においては、前記 第2工程において前記AlGaInPの4元発光層12の表 上に発光光の取り出し用のp型窓層14を成長 た後の前記GaAs基板12でのVfをVf(p)とした場合 ,前記第3工程において前記GaAs基板12を除去し 続いて前記第4工程において前記AlGaInPの4元 光層のGaAsに格子整合された裏面に発光光の 取り出し用のn型GaP窓層17を気相エピタキシャ ル成長した状態でのVfをVf(total)とした場合のV f(n)=Vf(total)-Vf(p)が0.1V≦Vf(n)≦0.25Vとなるよう n型GaP窓層17のキャリア濃度を制御すること より、δVfが低くかつ高輝度で輝度劣化の少 い高輝度発光ダイオ-ドを製造する点を特徴 とするものである。

 上記した本発明の高輝度発光ダイオード 切断してチップとし、当該チップに電極付 加工して赤色ランプを作ることにより高輝 の赤色ランプが得られる。

 以下に本発明の実施例を挙げてさらに詳 に説明するが、これらの実施例は例示的に されるもので、限定的に解釈されるべきで いことはいうまでもない。  

(実施例1及び比較例1)
 図1及び2に示したように、280μm厚さのGaAs基 を用意し、そのGaAs基板上に有機金属気相成 長法(MOCVD)により8μm厚さのAlGaInPの4元発光層 成長した。次いで、前記AlGaInPの4元発光層の 表面上にVPE反応機によってZnをドープして発 光の取り出し用のp型GaP窓層を150μm成長させ た。前記p型GaP窓層を成長させた後に、前記Ga As基板を硫酸・過酸化水素水によりエッチン して除去した。続いて、前記AlGaInPの4元発 層のGaAsに格子整合された裏面にVPE反応機に ってTeをドープして発光光の取り出し用のn GaP窓層を気相エピタキシャル成長させた。

 前記AlGaInPの4元発光層の裏面側界面近傍のn GaP窓層成長初期の高キャリア濃度窓層のn型 キャリア濃度を1.1×10 18 個/cm 3 とし、また、当該高キャリア濃度窓層の厚さ は1μmとした。

 一方、前記AlGaInPの4元発光層の裏面側のn型G aP窓層成長初期以降の低キャリア濃度窓層のn 型キャリア濃度を6.0×10 17 個/cm 3 とし、また、当該低キャリア濃度窓層の厚さ は125μmとした。実施例1のn型窓層のキャリア 度分布を比較例1(n型窓層のキャリア濃度を1 .0×10 18 個/cm 3 としその他は実施例1と同様の手順で発光ダ オードを作製)とともに図6に示した。

(実験例1)
 実施例1と同様にして発光ダイオードを作製 してその性能を確認した。まず、n層界面の ャリア濃度とδVfの関係を調べ両者の相関関 を図7にグラフとして示した。図7のグラフ り、n層界面のキャリア濃度が9×10 17 以上でδVfが200mV以下となることが読み取れる 。また、Vf(total)―Vf(p)とδVfの関係を調べ両者 の相関関係を図8にグラフとして示した。図8 グラフより、0.1V≦Vf(n)≦0.25Vであれば、δVf 200mV以下となることが読み取れる。さらに n層界面のキャリア濃度とライフの関係を調 両者の相関関係を図9にグラフとして示した 。図9のグラフより、2×10 18 以下であれば、ライフが94.5%以上となること 読み取れる。さらにまた、n型GaP窓層成長初 期以降のn型GaP窓層のキャリア濃度と出力の 係を調べ両者の相関関係を図10にグラフとし て示した。図10のグラフより、8×10 18 以下であれば、出力が5以上となることが読 取れる。

 なお、上記実施例1及び実験例1において キャリア濃度は、CV測定及びSIMS測定により 定した。Vfは公知の電気特性測定機で20mA通 時の順方向電圧を測定した。Vf(total)は公知 電気特性測定機でn型GaP窓層を形成した状態 20mA通電時の順方向電圧を測定した。ライフ は通電(通電電流20mA)直後の出力(初期値)と100 間経過後の出力の変化率を測定(測定電流20m A)した。出力は公知の電気光学特性測定機で2 0mA通電時の積分球光出力(単位mW)を測定した