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Title:
INFRARED TRANSMITTING GLASS FOR MOLD FORMING
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084619
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an infrared transmitting glass composed of a chalcogenide glass, which is more suitable for mold forming than the conventional glasses. Specifically disclosed is an infrared transmitting glass for mold forming which contains, in molar concentrations, 2-22% of Ge, 6-34% of at least one element selected from the group consisting of Sb and Bi, 1-20% of at least one element selected from the group consisting of Sn and Zn, and 58-70% of at least one element selected from the group consisting of S, Se and Te.

Inventors:
TANI KUNIHIKO (JP)
SUETSUGU TATSUYA (JP)
KAGA NAOKO (JP)
TANIGAWA MAKI (JP)
MORIHARA TAKESHI (JP)
MATSUMURA YOSHINOBU (JP)
SHINOHARA KIYOSHI (JP)
EINISHI TOSHIHIKO (JP)
KADONO KOHEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073695
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ISUZU GLASS CO LTD (JP)
TANI KUNIHIKO (JP)
SUETSUGU TATSUYA (JP)
KAGA NAOKO (JP)
TANIGAWA MAKI (JP)
MORIHARA TAKESHI (JP)
MATSUMURA YOSHINOBU (JP)
SHINOHARA KIYOSHI (JP)
EINISHI TOSHIHIKO (JP)
KADONO KOHEI (JP)
International Classes:
C03C3/32
Foreign References:
JP2000512611A2000-09-26
JPH05330832A1993-12-14
JP2006290738A2006-10-26
JP2006076845A2006-03-23
JPH0585769A1993-04-06
JPH0692654A1994-04-05
JPH054824A1993-01-14
Other References:
See also references of EP 2226304A4
Attorney, Agent or Firm:
Saegusa & Partners et al. (1-7-1 Doshomachi, Chuo-kuOsaka-sh, Osaka 45, JP)
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Claims:
 モル濃度で、Ge:2~22%、Sb及びBiからなる群から選択される少なくとも1種:6~34%、Sn及びZnからなる群から選択される少なくとも1種:1~20%、S、Se及びTeからなる群から選択される少なくとも1種:58~70%を含有する、モールド成型用赤外線透過ガラス。
 屈伏点が240~400℃である、請求項1に記載のモールド成型用赤外線透過ガラス。
 膨張係数が100×10 -7 ~200×10 -7 である、請求項1に記載のモールド成型用赤外線透過ガラス。
 モールド成型により球面レンズ、非球面レンズ、レンズアレイ、マイクロレンズアレイ又は回折格子を作製するための、請求項1に記載のモールド成型用赤外線透過ガラス。
Description:
モールド成型用赤外線透過ガラ

 本発明は、モールド成型用赤外線透過ガ スに関する。

 防犯、認証機器等に用いられるセンサで 、主に赤外線が使用されている。従って、 れらのセンサに用いられている光学素子は 外線を透過する赤外線透過材料から構成さ ている。近年、セキュリティやセイフティ 対する意識の高まり、社会的要請などから これらの機器も高性能・小型であり且つ高 汎用性が求められるようになってきている 従って、これらの機器に用いられるセンサ ついても小型化する必要があり、光学素子 高性能・小型で、その製造工程においては い生産性が求められる。

 赤外線透過材料としては、例えば、ゲル ニウムやセレン化亜鉛がある。しかしなが 、これらの赤外線透過材料は結晶であるた 、加工手段は研磨成型に限定されている。 って、これらの材料を用いてレンズアレイ の複雑な形状の光学素子を量産することは 難である。また、特にゲルマニウムは材料 体が高価であるため、汎用性の高いセンサ に用いることは容易ではない。

 一方、結晶でない赤外線透過材料として S、Se、Teを主成分としたカルコゲナイドガ スがある。カルコゲナイドガラスは、例え 、特許文献1~5に記載されている。

 特許文献1には、カルコゲナイドガラスを 原料として、プラスチックを成型する方法で 光学素子を作製すること及びそれに適したガ ラス組成が記載されている。

 特許文献2、3には、カルコゲナイドガラ の組成が開示されている。しかしながら、 文献にはモールド成型に適したガラスの組 は記載されていない。

 特許文献4、5には、カルコゲナイドガラス モールド成型する方法が記載されている。 かしながら、カルコゲナイドガラスの具体 な組成は記載されておらず、モールド成型 困難なガラスも含まれており、成型性を向 するには更なる検討が必要である。

特開2006-290738号公報

特開2006-76845号公報

特開平5-85769号公報

特開平6-92654号公報

特開平5-4824号公報

 本発明は、カルコゲナイドガラスであっ 、従来品よりもモールド成型に適した赤外 透過ガラスを提供することを主な目的とす 。

 本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意 究を重ねた結果、特定組成のカルコゲナイ ガラスが上記目的を達成できることを見出 、本発明を完成するに至った。

 即ち、本発明は、下記のモールド成型用赤 線透過ガラスに関する。
1.モル濃度で、Ge:2~22%、Sb及びBiからなる群か 選択される少なくとも1種:6~34%、Sn及びZnか なる群から選択される少なくとも1種:1~20%、S 、Se及びTeからなる群から選択される少なく も1種:58~70%を含有する、モールド成型用赤外 線透過ガラス。
2.屈伏点が240~400℃である、上記項1に記載の ールド成型用赤外線透過ガラス。
3.膨張係数が100×10 -7 ~200×10 -7 である、上記項1に記載のモールド成型用赤 線透過ガラス。
4.モールド成型により球面レンズ、非球面レ ズ、レンズアレイ、マイクロレンズアレイ は回折格子を作製するための、上記項1に記 載のモールド成型用赤外線透過ガラス。

 以下、本発明のモールド成型用赤外線透 ガラスについて説明する。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラ は、カルコゲナイドガラスであって、モル 度で、Ge:2~22%、Sb及びBiからなる群から選択 れる少なくとも1種:6~34%、Sn及びZnからなる から選択される少なくとも1種:1~20%、S、Se及 Teからなる群から選択される少なくとも1種: 58~70%を含有する。

 上記組成を有する本発明のモールド成型 赤外線透過ガラスは、従来のカルコゲナイ ガラスと比較してモールド成型性が高い。 って、本発明のモールド成型用赤外線透過 ラスを用いることにより、複雑形状の光学 子であってもモールド成型により簡便に赤 線透過性を有する光学素子を作製すること できる。

 以下、本発明のモールド成型用赤外線透 ガラスの各成分について説明する。多成分 ガラス材料においては、各成分が相互に影 してガラス材料の固有の特性を決定するた 、各成分の量的範囲を各成分の特性に応じ 論じることは必ずしも妥当ではないが、以 に、上記好適組成において各成分の量的範 を規定した根拠を述べる。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラス 、モル濃度で、
Ge:2~22%、
Sb及びBiからなる群から選択される少なくと 1種:6~34%、
Sn及びZnからなる群から選択される少なくと 1種:1~20%、
S、Se及びTeからなる群から選択される少なく も1種:58~70%、を含む。

 Geは、ガラスの骨格構造を形成する役割 ある。含有量はモル濃度で2~22%であれば良い が、3~22%が好ましい。含有量が2%未満の場合 は22%を超える場合には、結晶化するおそれ ある。

 Sb及びBiからなる群から選択される少なく とも1種は、ガラスの骨格構造を形成する役 がある。含有量(合計量)はモル濃度で6~34%で れば良いが、8~34%が好ましい。含有量が6%未 満又は34%を超える場合には、結晶化するおそ れがある。

 Sn及びZnからなる群から選択される少なく とも1種は、ガラスを形成し易くする役割が る。含有量(合計量)はモル濃度で1~20%であれ 良いが、2~19%が好ましい。含有量が1%未満又 は20%を超える場合には、結晶化するおそれが ある。

 S、Se及びTeからなる群から選択される少 くとも1種は、ガラスの骨格構造を形成する 割がある。含有量(合計量)はモル濃度で58~70 %であれば良いが、59~65%が好ましい。含有量 58%未満の場合には、結晶化するおそれがあ 。含有量が70%を超える場合には、モールド 型性が低下するおそれがある。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラ は、上記成分以外にP、Ga、In等を含んでも い。これらの成分の含有量(合計量)は限定的 ではないが、0~7%が好ましく、1~5%がより好ま い。これらの元素の添加理由は限定されな が、例えば、ガラスを形成し易くする目的 添加する。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラ の赤外線透過性能は最終製品に応じて適宜 定できる。例えば、波長が2~10μmの赤外線の 平均透過率が50~70%程度である。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラ は、屈伏点は240~400℃程度が好ましく、250~39 0℃がより好ましい。屈伏点が240℃未満であ と、モールド成型時にガラスが結晶化する それがある。また、屈伏点が400℃を超える 合には、モールドとガラスとが反応を起こ おそれがある。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラス 、膨張係数は100×10 -7 ~200×10 -7 が好ましく、105×10 -7 ~170×10 -7 がより好ましい。膨張係数が100×10 -7 未満であるか又は200×10 -7 を超える場合には、モールド成型が困難とな るおそれがある。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラス 製造方法は限定されないが、例えば、石英 ンプル内に各成分の原料を所定量封入し、 処理により内容物をガラス化させることに り製造できる。原料としてはGe,Sb,Bi,Sn,Zn,S,Se ,Te等の単体金属、又は、GeS 2 ,GeSe 2 ,GeTe 2 ,Sb 2 S 3 ,Sb 2 Se 3 ,Sb 2 Te 3 ,Bi 2 S 3 ,Bi 2 Se 3 ,BiTe 3 ,SnS,SnSe,SnTe,ZnS,ZnSe,ZnTe等のカルコゲン化物を 用できる。

 上記製造方法により製造する際は、使用 る石英アンプルは真空乾燥機により十分に 部を乾燥させることが好ましい。また、ガ ス化の際は、500~1000℃で加熱することが好 しく、600~800℃で加熱することがより好まし 。熱処理時間は内容物が十分にガラス化さ る時間であれば良いが、一般に3~30時間が好 ましく、6~24時間がより好ましい。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラ はモールド成型性が高い。モールド成型す 際には、前記ガラスを軟化点付近まで加熱 、例えば、上型と下型とで挟み込んで熱プ スすることにより所望の形状に成型する。 型に要する加熱温度は限定的ではないが、 伏点より10~70℃程度高い温度が好ましく、 伏点より20~50℃程度高い温度がより好ましい 。

 モールド成型により作製する光学素子と ては限定されないが、例えば、赤外線を透 する性質が求められる、非球面レンズ、レ ズアレイ、マイクロレンズアレイ、回折格 等が挙げられる。これらは、赤外線を用い 各種センサに用いられる光学素子として有 である。

 本発明のモールド成型用赤外線透過ガラ は、従来のカルコゲナイドガラスと比較し モールド成型性が高い。よって、本発明の ールド成型用赤外線透過ガラスを用いるこ により、複雑形状の光学素子であってもモ ルド成型により簡便に赤外線透過性を有す 光学素子を作製することができる。

実施例1と比較例1で作製した赤外線透 ガラスのX線回折パターンである。 実施例1で作製した赤外線透過ガラスの 赤外線透過率曲線である。 実施例1のガラスサンプルから作製した 非球面ガラスレンズの上面撮影像である。

 以下に実施例及び比較例を示して本発明 具体的に説明する。但し、本発明は実施例 限定されない。

  実施例1~10及び比較例1~3
(モールド成型用赤外線透過ガラスの作製)
 石英アンプルを用意し、その内部を精製水 洗浄した。次に、ロータリー真空ポンプを 動させて真空下で石英アンプルをバーナー 熱して水分を蒸発させた。次に、下記表1に 示される組成となるように各成分を混合して 石英アンプル内部に入れ、ロータリー真空ポ ンプでアンプル内部を十分に真空にした後、 H 2 -O 2 バーナーを用いて封管した。

 封管した石英アンプルを20℃/時間の昇温 度で750℃まで昇温後、同温度で12時間保持 た。次に、室温まで自然冷却して内容物を ラス化させた。

 内容物がガラス化されていることを確認 るために、X線回折装置を用いて内容物のXRD 測定を行った。その結果、実施例1~10はガラ 化していた。他方、比較例1~3はガラス化し おらず結晶が生成していた。ガラス化した のを○とし、ガラス化していないものを×と し、表1に示した。

 次に、ガラス化した実施例1~10の内容物を 220℃において24時間熱処理をした。

 熱処理した内容物(ガラスサンプル)をアン ルから取りだして光学研磨した。次に、ガ スサンプルの屈伏点と膨張係数を熱機械分 装置(TMA-60 島津製作所製)を用いて測定した その結果、実施例1のガラスサンプルの屈伏 点は256℃、膨張係数は165×10 -7 であった。

(赤外線透過レンズの作製)
 実施例1~10のガラスサンプルを窒素雰囲気中 270℃においてモールド成型をし、非球面レン ズを作製した。その結果、良好な非球面レン ズが作製できた。