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Patent Searching and Data


Title:
JET PRINTING INKS AND PROCESS FOR PRODUCTION OF ELECTRODES
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/051200
Kind Code:
A1
Abstract:
The invention relates to (i) a jet printing ink comprising (a) an electrically conducting powder and (b) a compound having at least one polymerizable unsaturated linkage; (ii) a jet printing ink comprising the above components (a) and (b) and (c) a photopolymerization initiator; (iii) a jet printing ink comprising the above components (a), (b) and (c) and (d) a compound having at least two groups represented by the formula (1); and processes for the production of electrodes for FPD by the use of the inks. The inks (i) and (ii) and the processes for the production of electrodes for FPD by the use of the inks (i) and (ii) enable low-cost production of electrodes for FPD which have patterns of narrow linewidth and high accuracy, while the ink (iii) is excellent in dispersibility, filtration properties and settling resistance and the process for the production of electrodes for FPD by the use of the ink (iii) enables low-cost production of electrodes for FPD which have patterns of narrow linewidth and high accuracy. (1) wherein * represents a free valency

Inventors:
UCHIYAMA KATSUHIRO (JP)
MIYAMOTO HIDETOSHI (JP)
ITANO KOUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068793
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
October 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
JSR CORP (JP)
UCHIYAMA KATSUHIRO (JP)
MIYAMOTO HIDETOSHI (JP)
ITANO KOUJI (JP)
International Classes:
C09D11/00; B41J2/01; H01J9/02; H01J11/02
Domestic Patent References:
WO2006041030A12006-04-20
Foreign References:
JP2005229109A2005-08-25
JP2002532243A2002-10-02
JP2007292892A2007-11-08
Attorney, Agent or Firm:
SUZUKI, Shunichiro (Gotanda Yamazaki Bldg. 6F13-6, Nishigotanda 7-chome, Shinagawa-k, Tokyo 31, JP)
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Claims:
 (a)導電性粉末および(b)重合性不飽和結合を少なくとも一つ有する化合物を含有することを特徴とするインクジェット印刷用インク。
 (a)導電性粉末、(b)重合性不飽和結合を少なくとも一つ有する化合物および(c)光重合開始剤を含有することを特徴とするインクジェット印刷用インク。
 (a)導電性粉末、(b)重合性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物、(c)光重合開始剤および(d)下記式(1)で表される基を少なくとも2つ有する化合物を含有することを特徴とするインクジェット印刷用インク。
[式中、*は結合手を表す。]
 基板上に請求項1に記載のインクジェット印刷用インクを用いてインクジェット印刷してパターンを形成する工程、
 前記パターンを加熱して硬化パターンを得る工程、および
 前記硬化パターンを焼成する工程、
 を含むことを特徴とするFPD用電極の製造方法。
 基板上に請求項2または3に記載のインクジェット印刷用インクを用いてインクジェット印刷してパターンを形成する工程、
 前記パターンにエネルギー線を照射して硬化パターンを得る工程、および
 前記硬化パターンを焼成する工程、
 を含むことを特徴とするFPD用電極の製造方法。
 
Description:
インクジェット印刷用インクお び電極の製造方法

 本発明は、インクジェット印刷用インク およびフラットパネルディスプレイ部材の 造方法に関する。詳しくは、フラットパネ ディスプレイを構成する電極の形成に好適 インクジェット印刷用インクおよびこれを いたFPD用電極の製造方法に関する。

 フィールドエミッションディスプレイ(以 下、「FED」ともいう)、プラズマディスプレ パネル(以下、「PDP」ともいう)等のフラット パネルディスプレイ(以下、「FPD」ともいう) 、大型パネルでありながら製造プロセスが 易であること、視野角が広いこと、自発光 イプで表示品位が高いこと等の理由から、 ラットパネル表示技術の中で注目されてい 。特にカラープラズマディスプレイパネル 、30インチ以上の壁掛けTV用の表示デバイス として将来主流になるものと期待されている 。

 FEDは、電界印加によって陰極から真空中 電子を放出させ、その電子を陽極上の蛍光 に照射することにより蛍光体を発光させて 報を表示するディスプレイである。

 カラーPDPは、ガス放電により発生する紫 線を蛍光体に照射することによってカラー 示が可能になる。そして、一般に、カラーP DPにおいては、赤色発光用の蛍光体部位、緑 発光用の蛍光体部位および青色発光用の蛍 体部位が基板上に形成されることにより、 色の発光表示セルが全体に均一に混在した 態に構成されている。具体的には、ガラス からなる基板の表面に、バリアリブと称さ る絶縁性材料からなる隔壁が設けられてお 、この隔壁によって多数の表示セルが区画 れ、当該表示セルの内部がプラズマ作用空 になる。そして、このプラズマ作用空間に 光体部位が設けられるとともに、この蛍光 部位にプラズマを作用させる電極が設けら ることにより、各々の表示セルを表示単位 するプラズマディスプレイパネルが構成さ る。当該電極は、通常、銀等を含有する白 導電層と、当該白色導電層の下層に反射防 層(遮光層)の役割を有する暗色層(黒色層)と を有する積層パターンで構成される。また通 常、PDPのコントラストを向上させるために、 電極パターンの間にブラックマトリクスやカ ラーフィルターが設けられる。

 このようなFPDにおけるパネル材料の製造方 としては、(1)イオンスパッタ法や電子ビー 蒸着法などによる方法、(2)フォトリソグラ ィー法やスクリーン印刷法等により形成し 無機粉体含有樹脂層パターンを焼成し、有 物質を除去する方法などが知られている。 でも感光性ペーストや感光性のドライフィ ムを使用したフォトリソグラフィー法が、 造効率が高く、原理的にパターン精度に優 ているため好適に用いられている。

特開平11-162339号公報

特開2001-84833号公報

特開2002-245932号公報

特開2003-51250号公報

特開2000-268716号公報

 しかしながら、フォトリソグラフィー法 、パターン精度には優れているが、露光、 像、洗浄と言ったプロセスが必要であり、 像液の処理にもコストがかかる。その上、 部分の材料を現像により洗い流してしまい 現像液中の高価な無機粉体を回収するのも 難であるため、コストが高くなると言う問 がある。またフォトリソグラフィー法は、 光に用いるフォトマスクが必要であるので パターンデザイン変更時に、フォトマスク 変更も必要となり、時間とコストを余計に する。

 スクリーン印刷法は、電極パターンを直 基板に印刷するので、材料等に無駄が生じ い方法ではあるが、線幅が約100μm以上のパ ーンしか安定的に形成することができず、 年の高精細パターンの要求に対応できない いう問題がある。

 この問題を解決するために、インクジェ ト法を用いて、線幅が100μm以下の精細なパ ーンを形成する方法が開発されている。し しこの方法においては、線幅が狭くなると ターン形状を維持することが困難になり、 度良くパターンを形成することができない いう問題が生じていた。

 また、この方法においては、インク中の 料の分散性が悪く、インク調製時の濾過性 悪いという問題や、調製後のインクの沈降 定性および吐出安定性が悪く、良好なパタ ンを継続して形成することが困難であると う問題が生じていた。この分散性の問題を 決するために、粒径が50nm以下の顔料粒子を 用いる方法が一般に行われている。しかし、 そのような粒子はコストが高いので、そのよ うな粒子を用いると、コスト高のフォトリソ グラフィー法に代わる方法としてのインクジ ェット法のコストメリットが失われてしまう ので、この方法は好ましくない。

 本発明は、以上のような事情に基づいて されたものである。

 本発明の第1の目的は、FPDのパネルの線幅 が狭い精細な配線パターンを高精度で、かつ 低コストで形成することができるインクジェ ット印刷用インクを提供することにある。

 本発明の第2の目的は、低コストであり、 かつ分散安定性に優れたインクジェット印刷 用インクを提供することにある。

 本発明の第3の目的は、FPDのパネル部材で ある電極を高精度で、かつ低コストで形成す ることができる電極の製造方法を提供するこ とにある。

 上記目的を達成するための本発明は、(a) 電性粉末、(b)重合性不飽和結合を少なくと 一つ有する化合物(以下、重合性不飽和化合 物ということがある)を含有することを特徴 するインクジェット印刷用インクである。

 また本発明は、このインクジェット印刷 インクを用いてインクジェット印刷してパ ーンを形成する工程、前記パターンを加熱 て硬化パターンを得る工程、前記硬化パタ ンを焼成する工程、を含むことを特徴とす 電極の製造方法である。

  本発明のインクジェット印刷用インク 、前記(a)および(b)に加えて、(c)光重合開始 を含有してもよく、また、前記(a)、(b)およ (c)に加えて、(d)下記式(1)で表される基を少 くとも2つ有する化合物を含有してもよい。

[式中、*は結合手を表す。]
 この場合、本発明の電極の製造方法は、こ インクジェット印刷用インクを用いてイン ジェット印刷してパターンを形成する工程 前記パターンにエネルギー線を照射して硬 パターンを得る工程、前記硬化パターンを 成する工程、を含むことができる。

 インクジェット法では、基板上の必要な 分にだけインクを吐出し、部材を形成する けであるので、本発明のインクジェット印 用インクおよび電極の製造方法によれば、 ロセスを簡便化できるだけでなく、材料の 駄をなくすことができる。また、CADを描い PCをインクジェットプリンターに接続する けで、直接、回路形成が可能となり、時間 コストの削減も可能となる。また、本発明 インクジェット印刷用インクは、熱または ネルギー線により硬化させることができる で、吐出直後のパターン形状をそのまま維 することが可能となる。このため本発明の ンクジェット印刷用インクおよび電極の製 方法によれば、線幅が狭く、かつ精度の高 パターンを有する電極を製造することがで る。

 また、(d)前記式(1)で表される基を少なく も2つ有する化合物を含有する本発明のイン クジェット印刷用インクは、分散性に優れ、 インク調製時の濾過性がよく、調製後の沈降 安定性にも優れる。そのため、インク調製時 の作業性向上やフィルター交換回数の低減が 見込め、継続的に安定したインク吐出性を得 ることができ、ノズル詰まりを抑制すること が可能である。

 以下、本発明の(1)インクジェット印刷用 ンク、および(2)該インクを用いたFPD用電極 製造方法について詳細に説明する。

 [(1)インクジェット印刷用インク]
 本発明のインクジェット印刷用インクは、( a)導電性粉末および(b)重合性不飽和結合を少 くとも一つ有する化合物を含有し、さらに 記(a)および(b)の他、(c)光重合開始剤を含有 ることができ、前記(a)、(b)および(c)の他、( d)前記式(1)で表される基を少なくとも2つ有す る化合物を含有することができる。

  (a)導電性粉末
 本発明の(a)導電性粉末については、特に限 されることはなく、該インクジェット印刷 インクにより形成される焼結体の用途(FPD部 材の種類)、仕様(抵抗)等に応じて適宜選択し て使用することができる。(a)導電性粉末とし ては、優れた導電性を示すことから、金、銀 、銅、白金、ニッケル、アルミニウム、パラ ジウム、鉄、スズ、インジウムの金属微粒子 、ならびにそれらの酸化物微粒子および合金 微粒子が好ましい。本発明のインクジェット 印刷用インクは、これらの微粒子を少なくと も1種含有することが好ましい。

 また、(a)導電性粉末の平均粒径(D50)は、 ンクの分散性、沈降性、インクジェットノ ルからの吐出性、パターニング精度、およ コストの観点から、0.05μm以上、5μm以下であ ることが望ましい。

 本発明のインクジェット印刷用インクに いて、(a)導電性粉末の使用量は、インクの 体量に対して10~90質量%であり、好ましくは3 0~80質量%である。

  (b)重合性不飽和化合物
 本発明における(b)重合性不飽和化合物とし は、重合性不飽和基としてメタクリロイル (CH =C(CH 3 )-CO-)を少なくとも1つ有する化合物(以下、「 タクリル系化合物」という。)、アクリルロ イル基(CH =CH-CO-)を少なくとも1つ有する化合物(以下、 アクリル系化合物」という。)、ビニル基(CH =CH-)を少なくとも1つ有する化合物(以下、「 ニル系化合物」という。)等を挙げることが きる。前記(b)重合性不飽和化合物は、単独 または2種以上を組み合わせて使用すること ができる。

 (b)重合性不飽和化合物を用いる利点は、 ンクジェット吐出により形成したパターン 加熱して、その中に含まれる(b)化合物を架 させることにより硬化させたり、または該 ターンを紫外線等のエネルギー線照射によ 硬化させたりすることができるようになり 吐出直後のパターン形状を維持することが 能になることである。

 前記メタクリル系化合物としては、エチ ングリコールジメタクリレート、エチレン リコールモノメタクリレート、ジエチレン リコールジメタクリレート、ジエチレング コールモノメタクリレート、トリエチレン リコールジメタクリレート、トリエチレン リコールモノメタクリレート、テトラエチ ングリコールジメタクリレート、テトラエ レングリコールモノメタクリレート、1,3-プ ロパンジオールジメタクリレート、1,3-プロ ンジオールモノメタクリレート、1,4-ブタン オールジメタクリレート、1,4-ブタンジオー ルモノメタクリレート、1,5-ペンタンジオー ジメタクリレート、1,5-ペンタンジオールモ メタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメ タクリレート、1,6-ヘキサンジオールモノメ クリレート等を挙げることができるが、こ らに限定されるものではない。

 これらのメタクリル系化合物のうち、低 度である点で、エチレングリコールジメタ リレート、エチレングリコールモノメタク レート、ジエチレングリコールジメタクリ ート、ジエチレングリコールモノメタクリ ート、トリエチレングリコールジメタクリ ート、トリエチレングリコールモノメタク レート、1,3-プロパンジオールジメタクリレ ート、1,3-プロパンジオールモノメタクリレ ト、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1 ,4-ブタンジオールモノメタクリレート等が好 ましく、特に、エチレングリコールジメタク リレート、ジエチレングリコールジメタクリ レートが好ましい。

 本発明において、メタクリル系化合物は 単独でまたは2種以上を混合して使用するこ とができる。

 前記アクリル系化合物としては、テトラ ドロフルフリルアクリレート、2-フェノキ エチルアクリレート、フェノキシジエチレ グリコールアクリレート、イソボルニルア リレート、エチレングリコールジアタリレ ト、エチレングリコールモノアクリレート ジエチレングリコールジアクリレート、ジ チレングリコールモノアクリレート、トリ チレングリコールジアクリレート、トリエ レングリコールモノアクリレート、テトラ チレングリコールジアクリレート、テトラ チレングリコールモノアクリレート、ポリ チレングリコールモノアクリレート(エチレ グリコール単位数が5~9)、トリプロピレング リコールジアクリレート、ポリプロピレング リコールジアクリレート(プロプレングリコ ル単位数が5~14)、1,3-プロパンジオールジア リレート、1,3-プロパンジオールモノアクリ ート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、 1,4-ブタンジオールモノアクリレート、1,5-ペ タンジオールジアクリレート、1,5-ペンタン ジオールモノアクリレート、1,6-ヘキサンジ ールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオール ノアクリレート、ジメチロールトリシクロ カンジアクリレート、モノメチロールトリ クロデカンモノアクリレート、トリメチロ ルプロパンモノアクリレート、トリメチロ ルプロパンジアクリレート、トリメチロー プロパントリアクリレート、ペンタエリス トールジアクリレート、ペンタエリスリト ルトリアクリレート、ペンタエリスリトー テトラアクリレート、ジペンタエリスリト ルペンタアクリレート、ジペンタエリスリ ールヘキサアクエチート、エトキシ化ペン エリスリトールテトアクリレート(ペンタエ リスリトールとエチレンオキサイドとの付加 反応生成物のテトアクリレート)等を挙げる とができるが、これらに限定されるもので ない。

 これらのアクリル系化合物のうち、低皮 刺激性である点で、イソボルニルアクリレ ト、テトラエチレングリコールジアクリレ ト、テトラエチレングリコールモノアクリ ート、ポリエチレングリコールジアクリレ ト、ポリエチレングリコールモノアクリレ ト、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、 1,6-ヘキサンジオールモノアクリレート、ペ タエリスリトールテトラアクリレート、ジ ンタエリスリトールペンタアクリレート、 ペンタエリスリトールヘキサアクリレート エトキシ化ペンタエリスリトールテトラア リレート等が好ましく、特に、イソボルニ アクリレート、テトラエチレングリコール アクリレート、テトラエチレングリコール ノアクリレート、ポリエチレングリコール ノアクリレート、ペンタエリスリトールテ ラアクリレート、ジペンタエリスリトール ンタアクリレート、ジペンタエリスリトー ヘキサアクリレート、エトキシ化ペンタエ スリトールテトラアクリレートが好ましい

 本発明において、前記アクリル系化合物 、単独でまたは2種以上を混合して使用する ことができる。

 前記ビニル系化合物としては、N-ビニル ロリドン、N-ビニル-ε-カプロラクタム、エ レングリコールジビニルエーテル、エチレ グリコールモノビニルエーテル、ジエチレ グリコールジビニルエーテル、ジエチレン リコールモノビニルエーテル、トリエチレ グリコールジビニルエーテル、トリエチレ グリコールモノビニルエーテル、テトラエ レングリコールジビニルエーテル、テトラ チレングリコールモノビニルエーテル、2-(2- ビニルオキシエトキシ)エチルアクリレート 2-(2-ビニルオキシエトキシ)エチルメタクリ ート等を挙げることができるが、これらに 定されるものではない。

 これらのビニル系化合物のうち、低粘度 あるという点で、N-ビニルピロリドン、N-ビ ニル-ε-カプロラクタム、エチレングリコー ジビニルエーテル、エチレングリコールモ ビニルエーテル、ジエチレングリコールジ ニルエーテル、ジエチレングリコールモノ ニルエーテル、トリエチレングリコールジ ニルエーテル、トリエチレングリコールモ ビニルエーテル、2-(2'-ビニルオキシエトキ )エチルアクリレート、2-(2'-ビニルオキシエ キシ)エチルメタクリレート等が好ましく、 特に、N-ビニルピロリドン、N-ビニル-ε-カプ ラクタム、ジエチレングリコールジビニル ーテル、ジエチレングリコールモノビニル ーテル、トリエチレングリコールジビニル ーテル、トリエチレングリコールモノビニ エーテル、2-(2-ビニルオキシエトキシ)エチ アクリレート、2-(2-ビニルオキシエトキシ) チルメタクリレートが好ましい。

 本発明において、前記ビニル系化合物は 単独でまたは2種以上を混合して使用するこ とができる。

 本発明のインクジェット印刷用インクに いて、(b)重合性不飽和化合物の使用量は、( a)導電性粉末100質量部に対して、通常30~300質 部であり、好ましくは50~200質量部である。

  (c)光重合開始剤
 本発明のインクジェット印刷用インクが前 (a)および(b)の他、(c)光重合開始剤を含有す と、該インクを加熱以外に、エネルギー線 射によっても硬化させて、吐出直後のパタ ン形状をそのまま維持させることができる

 本発明の(c)光重合開始剤としては、例えば
 ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、 ンファーキノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェ ルエタン-1-オン、4,4'-ビス(ジメチルアミノ) ベンゾフェノン、4,4'-ビス(ジエチルアミノ) ンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェ ニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘ シルフェニルケトン、2,2-ジメトキシ-2-フェ ニルアセトフェノン、2-メチル-1-〔4'-(メチル チオ)フェニル〕-2-モルフォリノプロパン-1- ン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフ ォリノフェニル)-ブタン-1-オン、などのカル ニル化合物;
 アゾイソブチロニトリル、4-アジドベンズ ルデヒドおよびエタノン-1-[9-エチル-6-[2-メ ル-4-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラニル)メトキ シベンゾイル]-9.H.-カルバゾール-3-イル]-1-(O- セチルオキシム)などのアゾ化合物またはア ジド化合物;
 2-メルカプトベンゾチアゾールおよびメル プタンジスルフィドなどの有機硫黄化合物;
 ベンゾイルパーオキシド、ジ-tert-ブチルパ オキシド、tert-ブチルハイドロパーオキシ 、クメンハイドロパーオキシドおよびパラ タンハイドロパーオキシドなどの有機パー キシド;
 1,3-ビス(トリクロロメチル)-5-(2'-クロロフェ ニル)-1,3,5-トリアジンおよび2-〔2-(2-フラニル )エチレニル〕-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3 ,5-トリアジンなどのトリハロメタン類;
 2,2'-ビス(2-クロロフェニル)4,5,4',5'-テトラフ ェニル1,2'-ビイミダゾールなどのイミダゾー 二量体;
 2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチ チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサント ン、2,4-ジクロロチオキサントンなどのチオ サントン系化合物;
 2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホス フィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベ ゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイドな どのフォスフィンオキサイド化合物;
 1,2オクタンジオン、1-[4-(フェニルチオ)-、2- (O-ベンゾイルオキシム)]などのO-アシルオキ ム化合物などが挙げられる。

 本発明において、(c)光重合開始剤は、単 でまたは2種以上を混合して使用することが できる。

 本発明のインクジェット印刷用インクに いて、(c)光重合開始剤の使用量は、(b)重合 不飽和化合物100質量部に対して、通常0.1~30 量部であり、好ましくは0.5~20質量部である

  (d)式(1)で表される基を少なくとも 2つ有する化合物 
 本発明においては、(d)前記式(1)で表される を少なくとも2つ有する化合物(以下、単に (d)化合物」ともいう。)を用いることにより 分散性に優れ、インク調製時の濾過性がよ 、調製後の沈降安定性にも優れるインクジ ット印刷用インクを調製することが可能と り、また、継続的に安定したインク吐出性 得ることができる。このため、(d)化合物を 有する本発明のインクジェット印刷用イン を用いれば、精度の高いパターンを有する 極を効率よく製造することができる。

 前記(d)化合物の前記式(1)で表される基の 有数は、2つ以上、好ましくは2~6、より好ま しくは2~4である。前記式(1)で表される基の含 有数が前記範囲にあると、インクジェット印 刷用インクの分散性と保存安定性とのバラン スに優れる。

 前記(d)化合物としては、例えば、トリメ ロールプロパントリス(3-メルカプトプロピ ネート)、ペンタエリスリトールテトラキス (3-メルカプトプロピオネート)、テトラエチ ングリコールビス(3-メルカプトプロピオネ ト)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3- ルカプトプロピオネート)等が挙げられる。

 本発明において、(d)化合物は、単独でま は2種以上を混合して使用することができる 。

 本発明のインクジェット印刷用インクに いて、(d)化合物の使用量は、(a)導電性粉末1 00質量部に対して、通常0.1~30質量部であり、 ましくは0.5~20質量部である。

  (e)任意成分 
 本発明のインクジェット印刷用インクには 焼成後の基板との密着性、構造物の機械的 度を上げるという目的で、結着ガラスを含 させてもよい。

 前記結着ガラスとしては、軟化点が350~700 ℃、好ましくは400~620℃の範囲内にあるガラ 粉末を挙げることができる。ガラス粉末の 化点が前記範囲の下限値を下回る場合には 該ガラス粉末を含有するインクにより作成 た硬化パターンの焼成工程において、可塑 等の有機物質が完全には分解除去されてい い段階でガラス粉末が溶融し始め、この溶 したガラスにより、残存する有機物質の分 および揮発が阻止されることがある。その めこの場合、形成される部材の中に有機物 の一部が不純物として残留し、その結果、 部材の抵抗値が上昇するおそれがある。一 、ガラス粉末の軟化点が前記範囲の上限値 上回る場合には、620℃以上の高温で焼成す 必要があるので、被印刷材であるガラス基 等に歪み等が発生しやすい。

 好適なガラス粉末の具体例としては、
1.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO-B 2 O 3 -SiO 2 系)の混合物、
2.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(ZnO-B 2 O 3 -SiO 2 系)の混合物、
3.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化ア ミニウム(PbO-B 2 O 3 -SiO 2 -Al 2 O 3 系)の混合物、
4.酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ (PbO-ZnO-B 2 O 3 -SiO 2 系)の混合物、
5.酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素(Bi 2 O 3 -B 2 O 3 -SiO 2 系)の混合物、
6.酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素(ZnO-P 2 O 5 -SiO 2 系)の混合物、
7.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化カリウム(ZnO-B 2 O 3 -K 2 O系)の混合物、
8.酸化リン、酸化ホウ素、酸化アルミニウム( P 2 O 5 -B 2 O 3 -Al 2 O 3 系)の混合物、
9.酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素、酸化ア ミニウム(ZnO-P 2 O 5 -SiO 2 -Al 2 O 3 系)の混合物、
10.酸化亜鉛、酸化リン、酸化チタン(ZnO-P 2 O 5 -TiO 2 系)の混合物、
11.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化 カリウム(ZnO-B 2 O 3 -SiO 2 -K 2 O系)の混合物、
12.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化 カリウム、酸化カルシウム(ZnO-B 2 O 3 -SiO 2 -K 2 O-CaO系)の混合物、
13.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化 カリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウ ム(ZnO-B 2 O 3 -SiO 2 -K 2 O-CaO-Al 2 O 3 系)の混合物
 等が挙げられる。

 前記ガラス粉末の平均粒子径(D50)は、0.1~5 μmであることが好ましい。

 前記ガラス粉末の添加量は、(a)導電性粉 100質量部に対し、0~20質量部であることが好 ましい。

 本発明のインクジェット印刷用インクに 、粘度調整のための溶剤、可塑剤、アクリ 樹脂およびセルロース樹脂等が含有されて てもよい。

 また、本発明のインクジェット印刷用イ クには、基板との密着性を上げるためのシ ンカップリング剤、分散性向上や沈降抑制 ための前記(d)化合物以外の分散剤、接着助 、ハレーション防止剤、レベリング剤、保 安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収 、増感剤、粘着性付与剤、表面張力調整剤 よび乾燥防止剤等の各種添加剤が含有され もよい。

 本発明のインクジェット印刷用インクは 前記(a)導電性粉末および(b)重合性不飽和、 記(a)導電性粉末、(b)重合性不飽和および(c) 重合開始剤、または前記(a)導電性粉末、(b) 合性不飽和、(c)光重合開始剤および(d)化合 と、必要に応じて前記(e)任意成分とを、ロ ル混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボー ミル、ビーズミル等の混練機を用いて混練 ることにより調製することができる。

 前記のようにして調製されるインクジェ ト印刷用インクは、インクジェットによる 出に適した流動性を有するインク状の組成 であり、その粘度は、25℃において通常1~100 0cP、好ましくは3~100cPとされる。

 本発明のインクジェット印刷用インクは ピエゾ型、バブルジェット(登録商標)型、 ームジェット型等、特に制限されることな いかなる方式のインクジェットにも使用す ことができる。

 本発明のインクジェット印刷用インクは 導電性を要する部材の製造、特にPDP用電極 、FPD用電極の製造に好適に用いることがで る。

 [(2)FPD用電極の製造方法]
 以下、本発明のインクジェット印刷用イン を用いたFPD用電極の製造方法について説明 る。

 本発明のFPD用電極の製造方法は、[1] 基 上に前記インクジェット印刷用インクを用 てインクジェット印刷してパターンを形成 る工程、[2]前記パターンを加熱して、また 前記パターンにエネルギー線を照射して硬 パターンを得る工程、および[3]前記硬化パ ーンを焼成する工程を含む。本発明におい 「エネルギー線」とは、紫外線、遠紫外線 X線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロ 放射線およびプロトンビーム線等を意味す 。

 以下、プラズマディスプレイパネルの前 基板上のバス電極形成プロセスにおける、 記各工程について説明する。他の電極の形 も、基本的に同様の方法により行うことが きる。

 -[1]工程-
 本発明におけるパターンの形成は、公知の ンクジェット方式によるパターン形成法に って行うことができる。例えば、被印刷材 あるガラス基板(例えば、旭硝子製PD200)上に 形成された透明電極の上に、このガラス基板 またはインクジェットのヘッドを移動させな がら、インクジェットのヘッドからインクを 吐出させることによって、目的のパターンを 透明電極上に形成する。この際、ノズルの数 を増やすことで描写時間が短くなり、効率よ く電極を形成することができる。

 次の[2]工程において加熱により硬化パタ ンを得る場合には、少なくとも(a)導電性粉 および(b)重合性不飽和化合物を含有するイ クジェット印刷用インクが使用され、エネ ギー線の照射により硬化パターンを得る場 には、少なくとも(a)導電性粉末、(b)重合性 飽和化合物および(c)光重合開始剤を含有す インクジェット印刷用インクが使用される

 この工程においては、安定した連続吐出 可能となるように、インクジェット印刷イ クおよびノズルヘッドを、例えば、通常、1 0~100℃、好ましくは、15~60℃の一定温度に保 することが望ましい。

 また、印刷インクのノズルからの吐出量 、例えば、通常2~15ピコリットル/秒、好ま くは4~12ピコリットル/秒である。

  -[2]工程-
 前記パターンを加熱することにより該パタ ン中の成分を架橋させ、または前記パター にエネルギー線を照射することにより該パ ーンを硬化させて、硬化パターンを形成す 。

 熱による硬化は、印刷インクの着弾後、 常80~200℃で、1~15分間行うことが望ましい。

 露光による硬化は印刷インクの着弾後、 常0.001~2.0秒、好ましくは、0.001~1.0秒の間に うことが望ましい。高精細な印刷を行うた には、インクジェット印刷用インクの着弾 、速やかに露光を行うことが望ましい。

 露光に使用されるエネルギー線としては、 常200~500nm、好ましくは240~420nmの波長の紫外 または可視光線が用いられる。露光量は、 常1~1000mJ/cm 2 である。露光方法としては、たとえば特開昭 60-132767号公報や米国特許第6145979号明細書に 載されている方法、より具体的にはシャト 方式やファイバー方式等を採用することが きる。

 印刷に際しては、単層で印刷しても、多 重ねに印刷してもよい。なお、多層重ねに 刷する場合は、各層の印刷後に、その都度 熱またはエネルギー線による硬化をするこ が望ましい。

  -[3]工程-
 この工程においては、硬化パターンを焼成 理する。この焼成処理により、硬化パター 中に残留する有機物質が焼失されて、電極 形成される。

 焼成処理の温度は、硬化パターン中に残 する有機物質が焼失される温度であること 必要であり、通常400~600℃である。また、焼 成時間は、通常10~90分間である。

 以下、本発明の実施例について説明する 、本発明はこれらによって限定されるもの はない。なお、以下について「部」は「質 部」を示す。

 以下、濾過性、沈降安定性および粘度の 価方法について記す。

 -濾過性-
 インクの濾過性に関しては、SUS製の2000メッ シュ(通過粒球子参考値12μm)フィルターを用 て圧送によりインクを濾過し、その濾過詰 り回数により、次の三段階で評価した。濾 詰まり回数が0ないし1回の場合を「良好(○) 、濾過詰まり回数が2回ないし3回の場合を やや悪い(△)」、濾過詰まり回数が4回以上 こった場合を「悪い(×)」と評価した。

 -沈降安定性-
 インクの沈降安定性に関しては、得られた ンクをサンプル瓶に充填して封をした後、 温にて三日間静置したときのインク成分の 降具合により、次の三段階で評価した。本 明では、完全に沈降を抑制することは出来 かったが、三日経過した後に初めてインク 澄みに導電性粒子が浮遊した場合を「良好( ○)」、一日~三日の間で完全に導電性粒子が 降した場合を「やや悪い(△)」、一日以内 完全に導電性粒子が沈降した場合を「悪い( )」と評価した。

 -粘度-
 インクの粘度は、E型粘土計を用いて、温度 25℃、回転数20rpmの条件で測定した。
[実施例1]
 (a)導電性粉末として銀粉末(平均粒径(D50)0.5 m)100部、(b)重合性不飽和結合を少なくとも一 つ有する化合物として、N-ビニルピロリドン1 00部、トリプロピレングリコールジアクリレ ト100部、分散剤としてオレイン酸5部を使用 し、分散機を用いてこれらを混練し、2000メ シュのフィルターで濾過することによりイ クジェット印刷用インクを調製した。得ら たインクをインクジェットパターニング装 (Microjet社製、NanoPrinter-1500S)を用い、35μmのノ ズル径を有するノズルヘッド(Dimatix社製 SE-12 8)から、ガラス基板上に吐出し、直線状の導 性パターンの印刷を行った。その後、150℃ クリーンオーブンにて、10分間、ベークを った後、走査型電子顕微鏡によりパターン 観察を行ったところ、線幅80μm、高さ5μmの ァインパターンが得られているのが確認さ た。

 このようにして得られた硬化パターンを600 で30分間焼成することにより、線幅が狭い 当初のパターン形状を維持した精度の高い 極を製造することができた。
[実施例2]
 (a)導電性粉末として銀粉末(平均粒径(D50)0.5 m)100部、(b)重合性不飽和結合を少なくとも一 つ有する化合物として、N-ビニルピロリドン1 00部、トリプロピレングリコールジアクリレ ト100部、(c)光重合開始剤として、2-メチル-1 -〔4'-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノ プロパン-1-オン4部、2,4-ジエチルチオキサン ン2部、分散剤としてオレイン酸5部を使用 、分散機を用いてこれらを混練し、2000メッ ュのフィルターで濾過することによりイン ジェット印刷用インクを調製した。得られ インクを、上記インクジェット吐出装置を いてガラス基板上に吐出し、導電性パター の印刷を行った。その後、超高圧水銀灯に りg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)の混合光を 射した。その際の露光量は、365nmのセンサ で測定した照度換算で20J/m 2 とした。走査型電子顕微鏡により露光後のパ ターンの観察を行ったところ、線幅75μm、高 5μmのファインパターンが得られているのが 確認された。

 このようにして得られた硬化パターンを6 00℃で30分間焼成することにより、線幅が狭 、当初のパターン形状を維持した精度の高 電極を製造することができた。

 [比較例1]
 (a)導電性粉末として銀粉末(平均粒径(D50)0.5 m)100部、可塑剤として、ジ-2-エチルヘキシル アゼレート200部、分散剤としてオレイン酸5 を使用し、分散機を用いてこれらを混練し 2000メッシュのフィルターで濾過することに りインクジェット印刷用インクを調製した 得られたインクを、上記インクジェット吐 装置を用いてガラス基板上に吐出し、導電 パターンの印刷を行った。その後、走査型 子顕微鏡によりパターンの観察を行ったと ろ、線幅100μm、高さ5μmのパターンが得られ ているのが確認されたが、銀粒子の偏在や、 直線性の乱れが見られた。

 このようにして得られた硬化パターンを6 00℃で30分間焼成したところ、上記実施例の うには線幅が狭く、精度の高いパターンを する電極を製造することはできなかった。

 [実施例3]
 (a)導電性粉末として、銀粉末(平均粒径(D50)0 .5μm)100部、(b)重合性不飽和化合物として、N- ニルピロリドン100部、トリプロピレングリ ールジアクリレート100部、(c)光重合開始剤 して、2-メチル-1-[4'-(メチルチオ)フェニル]- 2-モルフォリノプロパン-1-オン4部、2,4-ジエ ルチオキサントン2部、(d)化合物としてテト エチレングリコールビス(3-メルカプトプロ オネート)5部を使用し、分散機を用いてこ らを混練して、インクジェット印刷用イン を得た。前記インクの25℃における粘度は、 9.3cPであった。

 実施例3で得られたインクジェット印刷用 インクの濾過性および沈降安定性についての 評価結果を表1に示す。

 なお表1中、前記式(1)で表される基を有す る化合物を、β-メルカプトプロピオン酸誘導 体と記載している。

 [実施例4]
 (a)導電性粉末として、銀粉末(平均粒径(D50)0 .5μm)100部、(b)重合性不飽和化合物として、N- ニルピロリドン100部、トリプロピレングリ ールジアクリレート100部、(c)光重合開始剤 して、2-メチル-1-[4’-(メチルチオ)フェニル ]-2-モルフォリノプロパン-1-オン4部、2,4-ジエ チルチオキサントン2部、(d)化合物としてペ タエリスリトールテトラキス(3-メルカプト ロピオネート)5部を使用し、分散機を用いて これらを混練して、インクジェット印刷用イ ンクを得た。前記インクの25℃における粘度 、9.4cPであった。

 実施例4で得られたインクジェット印刷用 インクの濾過性および沈降安定性についての 評価結果を表1に示す。

 [参考例1]
 (a)導電性粉末として、銀粉末(平均粒径(D50)0 .5μm)100部、(b)重合性不飽和化合物として、N- ニルピロリドン100部、トリプロピレングリ ールジアクリレート100部、(c)光重合開始剤 して、2-メチル-1-[4'-(メチルチオ)フェニル]- 2-モルフォリノプロパン-1-オン2部、2,4-ジエ ルチオキサントン1部、分散剤としてβ-メル プトプロピオン酸5部を使用し、分散機を用 いてこれらを混練して、インクジェット印刷 用インクを得た。前記インクの25℃における 度は、8.8cPであった。

 参考例1で得られたインクジェット印刷用 インクの濾過性および沈降安定性についての 評価結果を表1に示す。

 [参考例2]
(a)導電性粉末として、銀粉末(平均粒径(D50)0.5 μm)100部、(b)重合性不飽和化合物として、N-ビ ニルピロリドン100部、トリプロピレングリコ ールジアクリレート100部、(c)光重合開始剤と して、2-メチル-1-[4'-(メチルチオ)フェニル]-2- モルフォリノプロパン-1-オン2部、2,4-ジエチ チオキサントン1部、分散剤として2-エチル キシル-3-メルカプトプロピオネート5部を使 用し、分散機を用いてこれらを混練して、イ ンクジェット印刷用インクを得た。前記イン クの25℃における粘度は、9.3cPであった。

 参考例2で得られたインクジェット印刷用 インクの濾過性および沈降安定性についての 評価結果を表1に示す。

 [参考例3]
 (a)導電性粉末として、銀粉末(平均粒径(D50)0 .5μm)100部、(b)重合性不飽和化合物として、N- ニルピロリドン100部、トリプロピレングリ ールジアクリレート100部、(c)光重合開始剤 して、2-メチル-1-[4'-(メチルチオ)フェニル]- 2-モルフォリノプロパン-1-オン2部、2,4-ジエ ルチオキサントン1部、分散剤として1,6-ヘキ サンジチオール5部を使用し、分散機を用い これらを混練して、インクジェット印刷用 ンクを得た。前記インクの25℃における粘度 は、8.9cPであった。

 参考例3で得られたインクジェット印刷用 インクの濾過性および沈降安定性についての 評価結果を表1に示す。

 [参考例4]
 (a)導電性粉末として、銀粉末(平均粒径(D50)0 .5μm)100部、(b)重合性不飽和化合物として、N- ニルピロリドン100部、トリプロピレングリ ールジアクリレート100部、(c)光重合開始剤 して、2-メチル-1-[4'-(メチルチオ)フェニル]- 2-モルフォリノプロパン-1-オン2部、2,4-ジエ ルチオキサントン1部、分散剤として1-ペン ンチオール5部を使用し、分散機を用いてこ らを混練して、インクジェット印刷用イン を得た。前記インクの25℃における粘度は 8.8cPであった。

 参考例4で得られたインクジェット印刷用 インクの濾過性および沈降安定性についての 評価結果を表1に示す。

 [参考例5]
(a)導電性粉末として、銀粉末(平均粒径(D50)0.5 μm)100部、(b)重合性不飽和化合物として、N-ビ ニルピロリドン100部、トリプロピレングリコ ールジアクリレート100部、(c)光重合開始剤と して、2-メチル-1-[4'-(メチルチオ)フェニル]-2- モルフォリノプロパン-1-オン2部、2,4-ジエチ チオキサントン1部を使用し、分散機を用い てこれらを混練して、インクジェット印刷用 インクを得た。前記インクの25℃における粘 は、8.8cPであった。

 参考例5で得られたインクジェット印刷用 インクの濾過性および沈降安定性についての 評価結果を表1に示す。

 [実施例5]
 実施例3で得られたインクジェット印刷用イ ンクを用いて、インクジェットパターニング 装置(Microjet社製、NanoPrinter-1500S)を用い、35μm ノズル径を有するノズルヘッド(Dimatix社製  SE-128)から、ガラス基板上に吐出し、直線状 導電性パターンの印刷を行った。その後、 高圧水銀灯によりg線(436nm)、h線(405nm)、i線(36 5nm)の混合光を照射した。その際の露光量は 365nmのセンサーで測定した照度換算で20mJ/cm 2 とした。走査型電子顕微鏡により露光後のパ ターンの観察を行ったところ、線幅75μm、高 5μmのファインパターンが得られていること が確認された。

 [実施例6]
 実施例4で得られたインクジェット印刷用イ ンクを用いたこと以外は実施例5と同様に実 した。走査型電子顕微鏡により露光後のパ ーンの観察を行ったところ、線幅75μm、高さ 5μmのファインパターンが得られていること 確認された。