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Title:
LAMINATELAMINATE, ADHESIVE COMPOSITION, AND ADHESIVE SHEET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175087
Kind Code:
A1
Abstract:
The purpose of the present invention is to provide a laminate having excellent heat resistance and flexibility at low temperatures. The present invention provides a laminate including a front plate, a first adhesive layer, a polarizer layer, a second adhesive layer, and a back plate in this order. Both the first adhesive layer and the second adhesive layer exhibit a tanδ from 1.5 to 2.0 at a temperature of -40°C and are formed from an adhesive composition including a (meth)acrylic polymer. The (meth)acrylic polymer contains, on the basis of the total polymer mass, less than 5 mass% of a structural unit derived from a monomer having a reactive functional group.

Inventors:
LEE SEUNGWOO (KR)
KIM JUNGHEE (KR)
Application Number:
PCT/JP2020/004750
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 07, 2020
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO CHEMICAL CO (JP)
International Classes:
B32B27/00; B32B7/022; B32B7/023; B32B27/30; C09J4/02; C09J7/38; C09J133/00; G02B1/14; G02B5/30
Domestic Patent References:
WO2017188308A12017-11-02
Foreign References:
JP2017095660A2017-06-01
JP2018168305A2018-11-01
JP2018027995A2018-02-22
Attorney, Agent or Firm:
NAKAYAMA, Tohru et al. (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175087 47 卩(:17 2020 /004750

請求の範囲

[請求項 1 ] 前面板と、 第 1粘着剤層と、 偏光子層と、 第 2粘着剤層と、 背面板 と、 をこの順に含み、

前記第 1粘着剤層および前記第 2粘着剤層はいずれも、 温度 _ 4 0 °0における I 3 n 5が 1 . 5以上 2 . 0以下であり、 かつ (メタ) ア クリル系ポリマーを含む粘着剤組成物から形成され、 前記 (メタ) アクリル系ポリマーは、 反応性官能基を有するモノマ 一に由来する構成単位がポリマーの全質量を基準に 5質量%未満であ る、 積層体。

[請求項 2] 前記前面板は、 基材フィルムの少なくとも一方の面にハードコート 層が設けられたフィルムである、 請求項 1 に記載の積層体。

[請求項 3] 前記 (メタ) アクリル系ポリマーの重量平均分子量 が 2 0 万以上 1 5 0万以下である、 請求項 1 または 2に記載の積層体。

[請求項 4] 前記粘着剤組成物は、 アルコキシ基を有する単官能性 (メタ) アク リル系モノマーをさらに含む、 請求項 1〜 3のいずれか一項に記載の 積層体。

[請求項 5] 前記背面板は、 タッチセンサパネルである、 請求項 1〜 4のいずれ か一項に記載の積層体。

[請求項 6] 請求項 1〜 5のいずれか一項に記載の積層体を含む表示装置。

[請求項 7] (メタ) アクリル系ポリマーと、 アルコキシ基を有する単官能性 ( メタ) アクリル系モノマーとを含む粘着剤組成物であって、

前記 (メタ) アクリル系ポリマーは、 反応性官能基を有するモノマ 一に由来する構成単位がポリマーの全質量を基準に 5質量%未満であ る、 粘着剤組成物。

[請求項 8] 請求項 7に記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤層を含む粘着 シート。

Description:
\¥02020/175087 1 卩(:17 2020 /004750 明 細 書

発明の名称 : 積層体、 粘着剤組成物および粘着シート

技術分野

[0001] 本発明は、 積層体、 粘着剤組成物および粘着シートに関する。

背景技術

[0002] 粘着剤組成物から構成された粘着剤層を有す る粘着フィルムを表示装置に 用いることが知られている (特許文献 1〜 3) 。

先行技術文献

特許文献

[0003] 特許文献 1 :韓国特許第 1 0— 201 4— 0085299号明細書

特許文献 2 :韓国特許第 1 0— 201 6— 0053736号明細書 特許文献 3 :特開第 201 8— 27995号明細書

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004] 表示装置に用いる積層体を低温において屈曲 をさせた場合、 粘着剤層にク ラックが発生する場合があった。 また、 低温において、 粘着剤層の粘着力が 減少し、 粘着剤層と被着部材との間に浮きや剥がれが 生じる場合があった。

[0005] 本発明の目的は、 低温時の屈曲性、 低温時の粘着力に優れた積層体、 それ に用いる粘着剤組成物および粘着シートを提 供することである。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明は、 以下の積層体、 粘着剤組成物および粘着シートを提供する。

[1 ] 前面板と、 第 1粘着剤層と、 偏光子層と、 第 2粘着剤層と、 背面板 と、 をこの順に含み、

前記第 1粘着剤層および前記第 2粘着剤層はいずれも、 温度一 40°◦にお ける t a n Sが 1. 5以上 2. 0以下であり、 および (メタ) アクリル系ポ リマーを含む粘着剤組成物から形成され、

前記 (メタ) アクリル系ポリマーは、 反応性官能基を有するモノマーに由 〇 2020/175087 2 卩(:170? 2020 /004750

来する構成単位がポリマーの全質量を基準 に 5質量%未満である、 積層体。

[2] 前記前面板は、 基材フィルムの少なくとも一方の面にハード コート 層が設けられたフィルムである、 [1] に記載の積層体。

[3] 前記 (メタ) アクリル系ポリマーの重量平均分子量 が 2 0 万以上 1 5 0万以下である、 [1] または [2] に記載の積層体。

[4] 前記粘着剤組成物は、 アルコキシ基を有する単官能性 (メタ) アク リル系モノマーをさらに含む、 [1] 〜 [3] のいずれかに記載の積層体。

[5] 前記背面板は、 タッチセンサパネルである、 [1] 〜 [4] のいず れかに記載の積層体。

[6] [1] 〜 [5] のいずれかに記載の積層体を含む表示装置。

[7] (メタ) アクリル系ポリマーと、 アルコキシ基を有する単官能性 ( メタ) アクリル系モノマーとを含む粘着剤組成物で あって、

前記 (メタ) アクリル系ポリマーは、 反応性官能基を有するモノマーに由 来する構成単位がポリマーの全質量を基準に 5質量%未満である、 粘着剤組 成物。

[8] [7] に記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤 層を含む粘着シ -卜。

発明の効果

[0007] 本発明によれば、 低温時の屈曲性、 低温時の粘着力に優れた積層体、 それ に用いる粘着剤組成物および粘着シートを提 供することができる。

図面の簡単な説明

[0008] [図 1]本発明に係る積層体の一例を示す概略断 図である。

[図 2]本発明に係る積層体の一例を示す概略断 図である。

[図 3]屈曲性試験の方法を説明する概略図であ 。

[図 4]本発明の積層体の製造方法を模式的に示 断面図である。

発明を実施するための形態

[0009] 以下、 図面を参照して、 本発明の一態様に係る積層体 (以下、 単に 「積層 体」 ともいう) について説明する。 〇 2020/175087 3 卩(:170? 2020 /004750

[0010] <積層体>

図 1 に本発明の一態様に係る積層体の概略断面図 を示す。 積層体 1 〇〇は 、 前面板 1 0 1 と、 第 1粘着剤層 1 0 2と、 偏光子層 1 0 3と、 第 2粘着剤 層 1 0 4と、 背面板 1 0 5とをこの順に含む。 以下、 第 1粘着剤層 1 0 2お よび第 2粘着剤層 1 0 4は総称して粘着剤層ということがある。

[001 1 ] 積層体 1 0 0の厚みは、 積層体に求められる機能および積層体の用途 等に 応じて異なるため特に限定されないが、 例えば 5 0 以上 4 , 0 0 0 以下であり、 好ましくは 1 0 0 以上 2 0 0 0 以下であり、 より好ま しく 1 5 0 01以上 1 0 0 0 以下である。

[0012] 積層体 1 0 0の平面視形状は、 例えば方形形状であってよく、 好ましくは 長辺と短辺とを有する方形形状であり、 より好ましくは長方形である。 積層 体 1 0 0の面方向の形状が長方形である場合、 長辺の長さは、 例えば 1 〇

以下である。 短辺の長さは、 例えば 5 以下であり、 好ま 以下であり、 より好ましくは 5 0 以上 3 構成する各層は、 角部が 加工されたり、 端 部を切り欠き加工されたり、 穴あき加工されたりしていてもよい。

[0013] 積層体 1 0 0は、 例えば表示装置等に用いることができる。 表示装置は特 に限定されず、 例えば有機エレクトロルミネッセンス (有機巳 !_) 表示装置 、 無機エレクトロルミネッセンス (無機巳 !_) 表示装置、 液晶表示装置、 電 界発光表示装置等が挙げられる。 表示装置はタッチパネル機能を有していて よい。

[0014] [粘着剤層の I 3 n 5 ]

積層体 1 0 0は、 第 1粘着剤層 1 0 2および第 2粘着剤層 1 0 4の温度一 4 0 °◦における I 3 n 5がいずれも 1 . 5以上 2 . 0以下である。 これによ り、 積層体 1 〇〇は、 低温時の屈曲性に優れる傾向にある。 積層体 1 〇〇は 、 第 1粘着剤層 1 0 2および第 2粘着剤層 1 0 4の温度一 4 0 ° 〇における 1 a n 8がいずれも、 クラック抑制の観点から好ましくは 1 . 6以上·! . 9以 〇 2020/175087 4 卩(:170? 2020 /004750

下である。 温度一 4 0 ° 〇における 1 3 n 5は、 後述の実施例の欄に記載の測 定方法に従って測定される。

[0015] 表示装置に用いる積層体において、 粘着剤層に要求される特性の 1つとし て応力緩和特性がある。 しかしながら、 応力緩和特性に優れる粘着剤層であ っても、 低温における屈曲により粘着剤層にはクラッ クが発生する場合があ る。 本発明者による研究の結果、 温度一 4 0 ° 〇における 1 3 n 3が上記範囲 内にある場合、 低温においても応力緩和特性が持続し易くな る傾向にあり、 その結果、 低温において繰り返し屈曲させたときでも粘 着剤層と積層体の構 成部材との間において密着性が維持され、 粘着剤層のクラックを抑制できる ことを見出した。

[0016] 低温時の屈曲性に優れるとは、 積層体 1 0 0の面内における少なくとも一 方向に関して、 温度一 2 0 ° 〇において積層体 1 0 0の内面の屈曲半径が 3 . となるように屈曲させたときに、 クラックを生じず屈曲させることが 可能であることを意味する。 積層体 1 〇〇は、 その面内における少なくとも —方向に関して、 温度一 2 0 ° 〇において積層体 1 0 0の内面の屈曲半径が 3 . となるように繰り返し屈曲させるとき、 好ましくは、 その屈曲回数 が 1万回であってもクラックが生じない。 本発明において、 粘着剤層のクラ ックには、 粘着剤層に生じる亀裂や、 粘着剤層と積層体の構成部材との間に おける剥離等が含まれる。 本明細書において、 屈曲には、 曲げ部分に曲面が 形成される折り曲げの形態が含まれる。 折り曲げの形態において、 折り曲げ た内面の屈曲半径は特に限定されない。 また、 屈曲には、 内面の屈折角が 0 度より大きく 1 8 0度未満である屈折の形態、 および内面の屈曲半径がゼロ に近似、 または内面の屈折角が 0度である折り畳みの形態が含まれる。

[0017] 積層体 1 0 0は、 第 1粘着剤層および第 2粘着剤層の温度一 4 0 °〇におけ る n 5がいずれも 1 . 5以上 2 . 0以下であることから、 前面板側を内 側にして屈曲すること (インフォールド) および前面板側を外側にして屈曲 すること (アウトフォールド) がいずれも可能となることができる。

[0018] 積層体 1 0 0は、 第 1粘着剤層 1 0 2および第 2粘着剤層 1 0 4の温度一 〇 2020/175087 5 卩(:170? 2020 /004750

4 0 °◦における I 3 n 5がいずれも 1 . 5以上 2 . 0以下であることにより 、 その面内における少なくとも一方向に関して 、 温度一 2 0 ° 〇において積層 体 1 0 0の内面の屈曲半径が 3 . となるように繰り返し屈曲させると き、 好ましくは、 その屈曲回数が 1万回であってもクラックが生じない。 積 層体 1 0 0は、 その面内における少なくとも一方向に関して 、 温度一 2 0 ° 〇 において積層体 1 0 0の内面の屈曲半径が 3 . となるように繰り返し 屈曲させるとき、 より好ましくは、 その屈曲回数が 2万回であってもクラッ クが生じず、 さらに好ましくは、 その屈曲回数が 5万回であってもクラック が生じず、 なおさらに好ましくは、 その屈曲回数が 1 0万回であってもクラ ックが生じない。 積層体 1 0 0は、 少なくとも、 その面内における一方向お よびそれに直交する方向に関して、 温度一 4 0 ° 〇において上記繰り返しの屈 曲をさせたときのクラックを生じない屈曲回 数が上記範囲であることが好ま しい。 積層体 1 〇〇を適用した表示装置は、 屈曲または巻回等が可能なフレ キシブルディスプレイとして用いることがで きる。

[0019] 第 1粘着剤層 1 0 2および第 2粘着剤層 1 0 4の温度 _ 4 0 °〇における 1

a n Sを 1 . 5以上 2 . 0以下とする方法としては、 例えば粘着剤層を後述 する粘着剤組成物八から構成したり、 後述する (メタ) アクリル系ポリマー 八を構成するモノマーの種類を変更したり、 (メタ) アクリル系ポリマー八 の分子量を調節したり、 粘着剤組成物 にアルコキシ基を有する単官能性 ( メタ) アクリル系モノマーを含有させたり、 架橋剤の種類や粘着剤組成物八 中の各成分の含有量を調節したりする方法、 およびこれらの方法を組合せる 方法等が挙げられる。

[0020] [粘着剤組成物]

第 1粘着剤層 1 0 2および第 2粘着剤層 1 0 4はいずれも、 クラック抑制 の観点から (メタ) アクリル系ポリマーを含む粘着剤組成物 (以下、 粘着剤 組成物 ともいう) から形成される。 粘着剤組成物 は、 活性エネルギー線 硬化型、 または熱硬化型であってもよい。 なお本明細書において 「 (メタ) アクリル系ポリマー」 とは、 アクリル系ポリマーおよびメタクリル系ポリ マ 〇 2020/175087 6 卩(:170? 2020 /004750

—よりなる群から選ばれる少なくとも 1種を表す。 その他の 「 (メタ) 」 を 付した用語においても同様である。 以下、 粘着剤組成物 に含まれる (メタ ) アクリル系ポリマーを (メタ) アクリル系ポリマー八ともいう。

[0021 ] ( 1) 活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物

粘着剤組成物 が活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物であ る場合、 (メ 夕) アクリル系ポリマー八は、 反応性官能基を有するモノマーに由来する構 成単位がポリマーの全質量を基準に 5質量%未満である。 反応性官能基とし ては、 例えば水酸基、 カルボキシル基、 アミノ基、 アミ ド基、 およびエポキ シ基等が挙げられる。 これにより、 粘着剤層の柔軟性が向上し、 低温時の粘 着剤層のクラックを抑制し易くなる傾向にあ る。 (メタ) アクリル系ポリマ _八は、 クラック抑制の観点から好ましくは、 反応性官能基を有するモノマ 一に由来する構成単位がポリマーの全質量を 基準に 1質量%以下であり、 よ り好ましくは 0 . 0 1質量%以下であり、 さらに好ましくは反応性官能基を 有するモノマーに由来する構成単位を有さず 、 なおさらに好ましくは水酸基 、 カルボキシル基、 アミノ基、 アミ ド基、 およびエポキシ基を有しない。

[0022] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 直鎖状または分岐鎖状の炭素原子数 1 以上 2 4以下のアルキル基を有する (メタ) アクリル系モノマーに由来する 構成単位を含むことができる。 直鎖状または分岐鎖状の炭素原子数 1以上 2 4以下のアルキル基を有する (メタ) アクリル系モノマーとしては、 例えば (メタ) アクリル酸アルキルエステル等であってよく 、 その例としては、 ( メタ) アクリル酸プチル、 (メタ) アクリル酸メチル、 (メタ) アクリル酸 エチル、 (メタ) アクリル酸ヘキシル、 (メタ) アクリル酸オクチル、 (メ 夕) アクリル酸ラウリル、 (メタ) アクリル酸イソオクチル、 (メタ) アク リル酸イソデシル、 (メタ) アクリル酸 2 -エチルヘキシル、 (メタ) アク リル酸イソボルニル等が挙げられる。 (メタ) アクリル系ポリマー八は、 上 記 (メタ) アクリル酸アルキルエステルの 1種または 2種以上をモノマーと する重合体または共重合体であってよい。 粘着剤組成物 中の (メタ) アク リル系ポリマー の含有量は、 例えば粘着剤組成物八の固形分の全質量%を 〇 2020/175087 7 卩(:170? 2020 /004750

基準に 5 0質量%以上 1 0 0質量%以下であってよく、 好ましくは 8 0質量 %以上9 9 . 5質量%以下であり、 より好ましくは 9 0質量%以上 9 9質量 %以下である。

[0023] (メタ) アクリル系ポリマー八の重量平均分子量 は、 例えば 2 0 万以上 1 5 0万以下であってよく、 3 0万以上 7 0万以下であってよく、 屈 曲性を高める観点から、 好ましくは 3 0万以上 6 0万以下である。 重量平均 分子量 は、 後述する実施例の欄において説明する測定方 法に従って 測定することができる。

[0024] 粘着剤組成物八は、 (メタ) アクリル系ポリマー八を 1種または 2種以上 含むものであってよい。 また、 粘着剤組成物 は、 その構成成分として (メ 夕) アクリル系ポリマー八のみを含むものであっ てもよいし、 架橋剤をさら に含有してもよい。 架橋剤としては、 2価以上の金属イオンであって、 カル ボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成 するもの;ポリアミン化合物で あって、 カルボキシル基との間でアミ ド結合を形成するもの;ポリエポキシ 化合物やポリオールであって、 カルボキシル基との間でエステル結合を形成 するもの;ポリイソシアネート化合物であっ て、 カルボキシル基との間でア ミ ド結合を形成するもの等が挙げられる。 中でも、 架橋剤としては、 ポリイ ソシアネート化合物が好ましい。 粘着剤組成物 が架橋剤を含む場合、 架橋 剤の含有量は、 (メタ) アクリル系ポリマー八 1 0 0質量部に対して、 例え ば 5質量部以下であってよく、 好ましくは 1質量部以下、 より好ましくは 0 . 5質量部以下、 さらに好ましくは〇. 1質量部以下である。 粘着剤組成物 八は架橋剤を含まないことが最も好ましい。

[0025] 活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物とは、 紫外線や電子線のような活性 エネルギー線の照射を受けて硬化する性質を 有しており、 活性エネルギー線 照射前においても粘着性を有してフィルム等 の被着体に密着させることがで き、 活性エネルギー線の照射によって硬化して密 着力等の調整ができる性質 を有する粘着剤組成物である。

[0026] 活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、 紫外線硬化型であることが好ま 〇 2020/175087 8 卩(:170? 2020 /004750

しい。

[0027] 粘着剤組成物八は、 (メタ) アクリル系ポリマー八に加えて、 屈曲性を高 める観点から好ましくはアルコキシ基を有す る単官能性 (メタ) アクリル系 モノマーを含有する。 アルコキシ基としては、 例えばメ トキシ基、 エトキシ 基、 —プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 —ブトキシ基、 3㊀〇—ブト キシ基、 I 6 「 I -ブトキシ等が挙げられる。 アルコキシ基を有する単官能 性 (メタ) アクリル系モノマーの例としては、 エトキシエトキシエチルアク リレート (巳〇巳〇巳八) 、 ノニルフエノール巳〇変性アクリレート [ (巳〇) 8八] 等が挙げられる。 粘着剤組成物八中のアルコキシ基を有する 単官能性 (メタ) アクリル系モノマーの含有量は、 例えば粘着剤組成物八の 固形分の全質量を基準に 3質量%以上 1 0質量%以下であってよい。 アルコ キシ基を有する単官能性 (メタ) アクリル系モノマーを含有することにより 、 高分子鎖の形態が柔軟な直鎖状構造となり易 い傾向にある。

[0028] 粘着剤組成物 が活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物であ る場合、 粘着 剤組成物 は、 活性エネルギー線重合性化合物、 光重合開始剤や光増感剤等 をさらに含有することができる。

[0029] 活性エネルギー線重合性化合物としては、 例えば、 分子内に少なくとも 1 個の (メタ) アクリロイルオキシ基を有する (メタ) アクリレートモノマー ;官能基含有化合物を 2種以上反応させて得られ、 分子内に少なくとも 2個 の (メタ) アクリロイルオキシ基を有する (メタ) アクリレートオリゴマ_ 等の (メタ) アクリロイルオキシ基含有化合物等の (メタ) アクリル系化合 物が挙げられる。 粘着剤組成物 は、 活性エネルギー線重合性化合物を、 粘 着剤組成物 の固形分の全質量を基準に 3質量%以上 1 0質量%以下含むこ とができる。

[0030] 光重合開始剤としては、 例えばベンジルジメチルケタール、 1 —ヒドロキ シシクロヘキシルフエニルケトン等が挙げら れる。 粘着剤組成物 が光重合 開始剤を含むとき、 1種または 2種以上を含むことができる。 粘着剤組成物 八が光重合開始剤を含む場合、 その全含有量は、 例えば粘着剤組成物 の固 〇 2020/175087 9 卩(:170? 2020 /004750

形分の全質量を基準に〇. 0 1質量%以上 1 . 0質量%以下であってよい。

[0031 ] 粘着剤組成物 は、 光散乱性を付与するための微粒子、 ビーズ (樹脂ビー ズ、 ガラスビーズ等) 、 ガラス繊維、 ベースポリマー以外の樹脂、 粘着性付 与剤、 充填剤 (金属粉やその他の無機粉末等) 、 酸化防止剤、 紫外線吸収剤 、 染料、 顔料、 着色剤、 消泡剤、 腐食防止剤、 光重合開始剤等の添加剤を含 むことができる。 粘着剤組成物 は、 残存溶剤による耐久性低下の問題を防 ぐ観点から有機溶剤を含まないことが好まし い。

[0032] 粘着剤層が粘着剤組成物 から形成される場合、 粘着剤層は、 粘着剤組成 物八を基材上に塗布することにより形成する ことができる。 活性エネルギー 線硬化型粘着剤組成物を用いた場合は、 形成された粘着剤層に、 活性エネル ギー線を照射することにより所望の硬化度を 有する硬化物とすることができ る。

[0033] (2) 熱硬化型粘着剤組成物

粘着剤組成物 が熱硬化型粘着剤組成物である場合、 (メタ) アクリル系 ポリマー八は、 当該重合体を構成するモノマー単位として、 アルキル基の炭 素数が 2〜 2 0の (メタ) アクリル酸アルキルエステルと、 分子内に反応性 官能基を有するモノマー (反応性官能基含有モノマー) とを含有することが 好ましい。

[0034] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 当該重合体を構成するモノマー単位と して、 アルキル基の炭素数が 2〜 2 0の (メタ) アクリル酸アルキルエステ ルを含有することで、 好ましい粘着性を発現することができる。 アルキル基 の炭素数が 2〜 2 0の (メタ) アクリル酸アルキルエステルとしては、 ホモ ポリマーとしてのガラス転移温度 (丁 9) が一 4 0 ° 〇以下であるもの (以下 「低丁 9アルキルアクリレート」 という場合がある。 ) が好ましい。 かかる 低丁 9アルキルアクリレートを構成モノマー単位 して含有することにより 、 粘着剤層の柔軟性が向上し、 低温時の粘着剤層のクラック発生、 低温時の 粘着剤層の浮きや剥がれの発生、 及び低温時の気泡発生を防止し易くなる傾 向にある。 〇 2020/175087 10 卩(:170? 2020 /004750

[0035] 低丁 9アルキルアクリレートとしては、 例えば、 アクリル酸 n -ブチル ( 丁 9 -55°〇) 、 アクリル酸门ーオクチル (丁 9 -65°〇) 、 アクリル酸イ ソオクチル (丁 9 -58°〇) 、 アクリル酸 2 -エチルヘキシル (丁 9 -70 °〇) 、 アクリル酸イソノニル (丁 9 -58°〇) 、 アクリル酸イソデシル (丁 9 - 60 °〇 、 メタクリル酸イソデシル (丁 9 - 4 1 °〇 、 メタクリル酸 n -ラウリル (丁 9 -65 ° 〇 、 アクリル酸トリデシル (丁 9 -55 ° 〇 、 メ タクリル酸トリデシル (_40 ° 〇) 等が好ましく挙げられる。 中でも、 得ら れる粘着剤の一 40°〇における I 3 n 5が前述の範囲に入り易くなる観点か ら、 低丁 9アルキルアクリレートとして、 ホモポリマーの丁 9が、 一 45°〇 以下であるものであることがより好ましく、 _ 50°◦以下であるものである ことが特に好ましい。 具体的には、 アクリル酸 -ブチルおよびアクリル酸 2—エチルヘキシルが特に好ましい。 これらは単独で用いてもよいし、 2種 以上を組み合わせて用いてもよい。

[0036] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 当該重合体を構成するモノマー単位と して、 低丁 9アルキルアクリレートを、 下限値として 85質量%以上含有す ることが好ましく、 90質量%以上含有することがより好ましく、 95質量 %以上含有することがさらに好ましい。

このような範囲であると、 温度一 40°〇における 1 3 n 5が前述の範囲に入 りやすい。

[0037] また、 (メタ) アクリル系ポリマー八は、 当該重合体を構成するモノマー 単位として上記低丁 9アルキルアクリレートを、 上限値として 99. 9質量 %以下含有することが好ましく、 99. 5質量%以下含有することがより好 ましく、 99質量%以下含有することがさらに好ましい 上記低丁 9アルキ ルアクリレートを 99. 9質量%以下含有することにより、 (メタ) アクリ ル系ポリマー八中に他のモノマー成分 (特に反応性官能基含有モノマー) を 好適な量導入することができる。

[0038] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 本実施形態に係る粘着剤の主ポリマー のガラス転移温度 (丁 9) を前述した範囲に設定し易くするために、 ホモポ 〇 2020/175087 11 卩(:170? 2020 /004750

リマーとしてのガラス転移温度 (丁 9) が 0 ° 〇を超えるモノマー (以下 「ハ —ドモノマー」 と称する場合がある。 ) の含有量を、 なるべく少なくするこ とが好ましい。 具体的には、 (メタ) アクリル系ポリマー八は、 当該重合体 を構成するモノマー単位として、 ハードモノマーの含有量を、 上限値として 1 5質量%以下とすることが好ましく、 1 0質量%以下とすることがより好 ましく、 5質量%以下とすることがさらに好ましい。 なお、 このハードモノ マーには、 後述する反応性官能基含有モノマーも含まれ る。

[0039] 上記ハードモノマーとしては、 例えば、 アクリル酸メチル (丁 9 1 0 ° 〇 、 メタクリル酸メチル (丁 9 1 05 ° 〇 、 メタクリル酸エチル (丁 965 ° 〇 ) 、 メタクリル酸门ーブチル (丁 9 20°〇) 、 メタクリル酸イソプチル (丁 948°〇 、 メタクリル酸 I -ブチル (丁 9 1 07°〇 、 アクリル酸 n -ス テアリル (丁 9 30°〇) 、 メタクリル酸 -ステアリル (丁 9 38°〇) 、 ア クリル酸シクロヘキシル (丁 9 1 5°〇) 、 メタクリル酸シクロヘキシル (丁 966 ° 〇 , アクリル酸フエノキシエチル (丁 9 5 ° 〇) 、 メタクリル酸フエ ノキシエチル (丁 9 54°〇) 、 メタクリル酸ベンジル (丁 9 54°〇) 、 アク リル酸イソボルニル (丁 9 94 ° 〇) 、 メタクリル酸イソボルニル (丁 9 1 8 〇 ° 〇) 、 アクリロイルモルホリン (丁 9 1 45 ° 〇) 、 アクリル酸アダマンチ ル (丁 9 1 1 5°〇 、 メタクリル酸アダマンチル (丁 9 1 4 1 °〇 、 アクリ ル酸 (丁 9 1 03°〇 、 ジメチルアクリルアミ ド (丁 989°〇 、 アクリル アミ ド (丁 9 1 65 ° 〇 等のアクリル系モノマー、 酢酸ビニル (丁 932 ° 〇 ) 、 スチレン (丁 9 80 ° 〇) 等が挙げられる。

[0040] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 当該重合体を構成するモノマー単位と して反応性官能基含有モノマーを含有するこ とで、 当該反応性官能基含有モ ノマー由来の反応性官能基を介して、 後述する熱架橋剤と反応し、 これによ り架橋構造 (三次元網目構造) が形成され、 所望の凝集力を有する粘着剤が 得られる。

[0041] (メタ) アクリル系ポリマー八が、 当該重合体を構成するモノマー単位と して含有する反応性官能基含有モノマーとし ては、 分子内に水酸基を有する 〇 2020/175087 12 卩(:170? 2020 /004750

モノマー (水酸基含有モノマー) 、 分子内にカルボキシ基を有するモノマー (カルボキシ基含有モノマー) 、 分子内にアミノ基を有するモノマー (アミ ノ基含有モノマー) などが好ましく挙げられる。 これらの中でも、 ガラス転 移温度 (丁 9) が 0 ° 〇以下であるものが多いことから、 水酸基含有モノマー が特に好ましい。

[0042] 水酸基含有モノマーとしては、 例えば、 (メタ) アクリル酸 2 -ヒドロキ シエチル、 (メタ) アクリル酸 2—ヒドロキシプロピル、 (メタ) アクリル 酸 3 -ヒドロキシプロピル、 (メタ) アクリル酸 2 -ヒドロキシブチル、 ( メタ) アクリル酸 3 -ヒドロキシブチル、 (メタ) アクリル酸 4 -ヒドロキ シブチルなどの (メタ) アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等が 挙げら れる。 中でも、 ガラス転移温度 (丁 9) 、 得られる (メタ) アクリル系ポリ マー における水酸基の熱架橋剤との反応性、 および他の単量体との共重合 性の点から、 アクリル酸 2 -ヒドロキシエチル、 アクリル酸 2 -ヒドロキシ プロピル、 アクリル酸 3 -ヒドロキシプロピル、 およびアクリル酸 4 -ヒド ロキシブチルの少なくとも一つであることが 好ましい。 これらは単独で用い てもよいし、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。

[0043] カルボキシ基含有モノマーとしては、 例えば、 アクリル酸、 メタクリル酸 、 クロトン酸、 マレイン酸、 イタコン酸、 シトラコン酸等のエチレン性不飽 和カルボン酸が挙げられる。 これらは単独で用いてもよいし、 2種以上を組 み合わせて用いてもよい。

[0044] アミノ基含有モノマーとしては、 例えば、 (メタ) アクリル酸アミノエチ ル、 (メタ) アクリル酸门ーブチルアミノエチル等が挙げ られる。 これらは 単独で用いてもよいし、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。

[0045] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 反応性官能基を有するモノマーに由来 する構成単位がポリマーの全質量を基準に 5質量%未満である。 (メタ) ア クリル系ポリマー八は、 反応性官能基を有するモノマーに由来する構 成単位 の下限値が〇. 1質量%以上であることが好ましく、 特に〇. 5質量%以上 であることが好ましく、 さらには 1質量%以上であることが好ましい。 また 〇 2020/175087 13 卩(:170? 2020 /004750

、 上限値が 4質量%以下であることが好ましく、 特に 3 . 5質量%以下であ ることが好ましく、 さらには 3質量%以下であることが好ましい。 (メタ) アクリル系ポリマー八がモノマー単位として 上記の量で反応性官能基含有モ ノマー、 特に水酸基含有モノマーを含有すると、 得られる粘着剤の温度一 4 0 °〇における I 3 n 5が前述した範囲に入り易くなる。

[0046] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 当該重合体を構成するモノマー単位と して、 カルボキシ基含有モノマー、 特にハードモノマーでもあるアクリル酸 を含まなくてもよい。 カルボキシ基は酸成分であるため、 カルボキシ基含有 モノマーを含有しないことにより、 粘着剤の貼付対象に、 酸により不具合が 生じるもの、 例えばスズドープ酸化インジウム (丨 丁〇) 等の透明導電膜や 、 金属膜、 金属メッシュなどが存在する場合にも、 酸によるそれらの不具合 (腐食、 抵抗値変化等) を抑制することができる。

[0047] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 所望により、 当該重合体を構成するモ ノマー単位として、 他のモノマーを含有してもよい。 他のモノマーとしては 、 反応性官能基含有モノマーの作用を妨げない ためにも、 反応性を有する官 能基を含まないモノマーが好ましい。 かかる他のモノマーとしては、 例えば 、 (メタ) アクリル酸メ トキシエチル、 (メタ) アクリル酸エトキシエチル 等の (メタ) アクリル酸アルコキシアルキルエステルの他 、 ホモポリマーと してのガラス転移温度 (丁 9) が一 4 0 °〇超、 0 °〇以下であるモノマー (以 下 「中丁 9アルキルアクリレート」 という場合がある。 ) などが挙げられる 。 中丁 9アルキルアクリレートとしては、 例えば、 アクリル酸エチル (丁 9 _ 2 0 °〇 、 アクリル酸イソプチル (丁 9 - 2 6 °〇 、 メタクリル酸 2 -エ チルヘキシル (丁 9 - 1 0 °〇) 、 アクリル酸门ーラウリル (丁 9 - 2 3 °〇)

、 アクリル酸イソステアリル (丁 9 - 1 8 ° 〇 等が挙げられる。 これらは単 独で用いてもよいし、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。

[0048] (メタ) アクリル系ポリマー八の重合態様は、 ランダム共重合体であって もよいし、 ブロック共重合体であってもよい。

[0049] (メタ) アクリル系ポリマー八の重量平均分子量の下 限値は、 2 0万以上 〇 2020/175087 14 卩(:170? 2020 /004750

であることが好ましく、 特に 3 0万以上であることが好ましく、 さらには 4 0万以上であることが好ましい。 (メタ) アクリル系ポリマー八の重量平均 分子量の下限値が上記以上であると、 粘着剤の浸み出し等の不具合が抑制さ れる。 なお、 本明細書における重量平均分子量は、 ゲルパーミエーシヨンク ロマトグラフイー (〇 〇) 法により測定した標準ポリスチレン換算の値 で ぁる。

[0050] また、 (メタ) アクリル系ポリマー八の重量平均分子量の上 限値は、 1 5

0万以下であることが好ましく、 特に 1 3 5万以下であることが好ましく、 さらには 1 2 0万以下であることが好ましい。 (メタ) アクリル酸エステル 重合体 ( ) の重量平均分子量の上限値が上記以下である と、 得られる粘着 剤の温度一 4 0 °〇における I 3 n 5が前述した範囲に入り易くなる。

[0051 ] なお、 粘着剤組成物八において、 (メタ) アクリル系ポリマー八は、 1種 を単独で用いてもよいし、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。

[0052] 熱架橋剤を含有する粘着剤組成物 を加熱すると、 熱架橋剤は (メタ) ア クリル系ポリマー八を架橋し、 三次元網目構造を形成する。 これにより、 得 られる粘着剤の凝集力が向上するとともに、 当該粘着剤の温度一 4 0 ° 〇にお ける 3 11 5が前述した範囲に入り易くなる。

[0053] 上記熱架橋剤としては、 (メタ) アクリル系ポリマー八が有する反応性基 と反応するものであればよく、 例えば、 イソシアネート系架橋剤、 エポキシ 系架橋剤、 アミン系架橋剤、 メラミン系架橋剤、 アジリジン系架橋剤、 ヒド ラジン系架橋剤、 アルデヒド系架橋剤、 オキサゾリン系架橋剤、 金属アルコ キシド系架橋剤、 金属キレ _卜系架橋剤、 金属塩系架橋剤、 アンモニウム塩 系架橋剤等が挙げられる。 上記の中でも、 (メタ) アクリル系ポリマー八が 有する反応性基が水酸基の場合、 水酸基との反応性に優れたイソシアネート 系架橋剤を使用することが好ましい。 なお、 熱架橋剤は、 1種を単独で、 ま たは 2種以上を組み合わせて使用することができ 。

[0054] イソシアネート系架橋剤は、 少なくともポリイソシアネート化合物を含む ものである。 〇 2020/175087 15 卩(:170? 2020 /004750

ポリイソシアネート化合物としては、 例えば、 トリレンジイソシアネート、 ジフエニルメタンジイソシアネート、 キシリレンジイソシアネート等の芳香 族ポリイソシアネート、 ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族 ポリイ ソシアネート、 イソホロンジイソシアネート、 水素添加ジフエニルメタンジ イソシアネート等の脂環式ポリイソシアネー トなど、 及びそれらのピウレツ 卜体、 イソシアヌレート体、 さらにはエチレングリコール、 プロピレングリ コール、 ネオペンチルグリコール、 トリメチロールプロパン、 ヒマシ油等の 低分子活性水素含有化合物との反応物である アダクト体などが挙げられる。 中でも水酸基との反応性の観点から、 トリメチロールプロパン変性の芳香族 ポリイソシアネート、 特にトリメチロールプロパン変性トリレンジ イソシア ネートおよびトリメチロールプロパン変性キ シリレンジイソシアネートが好 ましい。

[0055] エポキシ系架橋剤としては、 例えば、 1 , 3 -ビス ( 1\1 , 1\1 -ジグリシジ ルアミノメチル) シクロヘキサン、 1\1 , 1\1 , 1\1’ , 1\1’ ーテトラグリシジル キシリレンジアミン、 エチレングリコールジグリシジルエーテル、 1 , 6—ヘキサンジオールジグリシジルエーテル トリメチロールプロパンジ グリシジルエーテル、 ジグリシジルアニリン、 ジグリシジルアミン等が挙げ られる。

[0056] 粘着剤組成物 中における熱架橋剤の含有量は、 (メタ) アクリル系ポリ マー八 1 0 0質量%に対して、 〇. 0 1質量%以上であることが好ましく、 0 . 0 5質量%以上であることがより好ましく、 0 . 1質量%以上であるこ とがさらに好ましい。 また、 当該含有量は、 1質量%以下であることが好ま しく、 〇. 8質量%以下であることがより好ましく、 〇. 5質量%以下であ ることがさらに好ましい。 熱架橋剤の含有量が上記の範囲にあることで 、 得 られる粘着剤の温度一 4 0 °〇における 1 3 n 5が前述した範囲に入り易くな る。

[0057] 粘着剤組成物 は、 上記のシランカツプリング剤を含有すること が好まし い。 これにより、 得られる粘着剤層は、 被着体となるフレキシブル積層体中 〇 2020/175087 16 卩(:170? 2020 /004750

における各部材との密着性が向上し、 屈曲に対する耐久性がより優れたもの となる。

[0058] シランカップリング剤としては、 分子内にアルコキシシリル基を少なくと も 1個有する有機ケイ素化合物であって、 (メタ) アクリル系ポリマー八と の相溶性がよく、 光透過性を有するものが好ましい。

[0059] シランカップリング剤としては、 例えば、 ビニルトリメ トキシシラン、 ビ ニルトリエトキシシラン、 メタクリロキシプロピルトリメ トキシシラン等の 重合性不飽和基含有ケイ素化合物、 3—グリシドキシプロピルトリメ トキシ シラン、 2 - (3 , 4—エポキシシクロヘキシル) エチルトリメ トキシシラ ン等のエポキシ構造を有するケイ素化合物、 3—メルカプトプロピルトリメ トキシシラン、 3—メルカプトプロピルトリエトキシシラン 3—メルカプ トプロピルジメ トキシメチルシラン等のメルカプト基含有ケ イ素化合物、 3 —アミノプロピルトリメ トキシシラン、 1\!— (2—アミノエチル) 一3—ア ミノプロピルトリメ トキシシラン、 1\!— (2—アミノエチル) 一3—アミノ プロピルメチルジメ トキシシラン等のアミノ基含有ケイ素化合物 、 3—クロ ロプロピルトリメ トキシシラン、 3—イソシアネートプロピルトリエトキシ シラン、 あるいはこれらの少なくとも 1つと、 メチルトリエトキシシラン、 エチルトリエトキシシラン、 メチルトリメ トキシシラン、 エチルトリメ トキ シシラン等のアルキル基含有ケイ素化合物と の縮合物などが挙げられる。 こ れらは、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を組み合わせて用いてもよい

[0060] 粘着剤組成物 中におけるシランカップリング剤の含有量は 、 (メタ) ア クリル系ポリマー八 1 0 0質量%に対して、 〇. 0 1質量%以上であること が好ましく、 0 . 0 5質量%以上であることがより好ましく、 0 . 1質量% 以上であることがさらに好ましい。 また、 当該含有量は、 1質量%以下であ ることが好ましく、 〇. 5質量%以下であることがより好ましく、 〇. 3質 量%以下であることがさらに好ましい。 シランカップリング剤の含有量が上 記の範囲にあることで、 得られる粘着剤層は、 被着体となるフレキシブル積 〇 2020/175087 17 卩(:170? 2020 /004750

層体中における各部材との密着性がより好 ましいものとなる。

[0061 ] 粘着剤組成物 には、 所望により、 上述の各種添加剤を添加することがで きる。 なお、 重合溶媒や希釈溶媒は、 粘着剤組成物 を構成する添加剤に含 まれないものとする。

[0062] (メタ) アクリル系ポリマー八は、 重合体を構成するモノマーの混合物を 通常のラジカル重合法で重合することにより 製造することができる。 (メタ ) アクリル系ポリマー の重合は、 所望により重合開始剤を使用して、 溶液 重合法により行うことが好ましい。 重合溶媒としては、 例えば、 酢酸エチル 、 酢酸 1·! -ブチル、 酢酸イソプチル、 トルエン、 アセトン、 ヘキサン、 メチ ルエチルケトン等が挙げられ、 2種類以上を併用してもよい。

[0063] 重合開始剤としては、 アゾ系化合物、 有機過酸化物等が挙げられ、 2種類 以上を併用してもよい。 アゾ系化合物としては、 例えば、 2 , 2’ ーアゾビ スイソプチロニトリル、 2 , 2’ ーアゾビス (2—メチルプチロニトリル)

、 1 , 1’ ーアゾビス (シクロヘキサン ·! ーカルボニトリル) 、 2 , 2’ 一 アゾビス (2 , 4 -ジメチルバレロニトリル) 、 2 , 2’ ーアゾビス (2 ,

4—ジメチルー 4—メ トキシバレロニトリル) 、 ジメチル 2 , 2’ ーアゾビ ス (2 -メチルプロビオネート) 、 4 , 4’ ーアゾビス (4 -シアノバレリ ック酸) 、 2 , 2’ ーアゾビス (2—ヒドロキシメチルプロピオニトリル)

、 2 , 2’ ーアゾビス [ 2— (2—イミダゾリンー 2—イル) プロパン] 等 が挙げられる。

[0064] 有機過酸化物としては、 例えば、 過酸化べンゾイル、 1 -ブチルパーベン ゾエイ ト、 クメンヒドロパーオキシド、 ジイソプロピルパーオキシジカーボ ネート、 ジ _门 _プロピルパーオキシジカーボネート、 ジ (2—エトキシエ チル) パーオキシジカーボネート、 I _ブチルパーオキシネオデカノエート 、 1—ブチルパーオキシビバレート、 (3 , 5 , 5—トリメチルへキサノイ ル) パーオキシド、 ジプロピオニルパーオキシド、 ジアセチルパーオキシド 等が挙げられる。

[0065] なお、 上記重合工程において、 2 -メルカプトエタノール等の連鎖移動剤 〇 2020/175087 18 卩(:170? 2020 /004750

を配合することにより、 得られる重合体の重量平均分子量を調節する ことが できる。

[0066] (メタ) アクリル系ポリマー八が得られたら、 (メタ) アクリル系ポリマ _八の溶液に、 熱架橋剤、 シランカップリング剤ならびに所望により添 加剤 および希釈溶剤を添加し、 十分に混合することにより、 溶剤で希釈された粘 着剤組成物 (塗布溶液) を得る。

[0067] なお、 上記各成分のいずれかにおいて、 固体状のものを用いる場合、 ある いは、 希釈されていない状態で他の成分と混合した 際に析出を生じる場合に は、 その成分を単独で予め希釈溶媒に溶解もしく は希釈してから、 その他の 成分と混合してもよい。

[0068] 上記希釈溶剤としては、 例えば、 ヘキサン、 ヘプタン、 シクロヘキサン等 の脂肪族炭化水素、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素、 塩化メチレン 、 塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素、 メタノール、 エタノール、 プロパ ノール、 ブタノール、 1 —メ トキシ _ 2—プロパノール等のアルコール、 ア セトン、 メチルエチルケトン、 2—ペンタノン、 イソホロン、 シクロへキサ ノン等のケトン、 酢酸エチル、 酢酸プチル等のエステル、 エチルセロソルブ 等のセロソルブ系溶剤などが用いられる。

[0069] このようにして調製された塗布溶液の濃度 ·粘度としては、 コーティング 可能な範囲であればよく、 特に制限されず、 状況に応じて適宜選定すること ができる。 例えば、 粘着剤組成物八の濃度が 1 〇〜 6 0質量%となるように 希釈する。 なお、 塗布溶液を得るに際して、 希釈溶剤等の添加は必要条件で はなく、 粘着剤組成物 がコーティング可能な粘度等であれば、 希釈溶剤を 添加しなくてもよい。 この場合、 粘着剤組成物八は、 (メタ) アクリル系ポ リマー の重合溶媒をそのまま希釈溶剤とする塗布溶 液となる。

[0070] 本実施形態に係る粘着剤として好ましい粘着 剤は、 粘着剤組成物 を架橋 してなるものである。 粘着剤組成物八の架橋は、 加熱処理により行うことが できる。 なお、 この加熱処理は、 所望の対象物に塗布した粘着剤組成物八の 塗膜から希釈溶剤等を揮発させる際の乾燥処 理で兼ねることもできる。 〇 2020/175087 19 卩(:170? 2020 /004750

[0071 ] 加熱処理の加熱温度は、 5 0〜 1 5 0 °〇であることが好ましく、 7 0〜 1

2 0 ° 〇であることがより好ましい。 また、 加熱時間は、 1 0秒〜 1 0分であ ることが好ましく、 5 0秒〜 2分であることがより好ましい。

[0072] 加熱処理後、 必要に応じて、 常温 (例えば、 2 3 °〇、 5 0 % [¾ 1 ~ 1) で 1〜

2週間程度の養生期間を設けてもよい。 この養生期間が必要な場合は、 養生 期間経過後、 養生期間が不要な場合には、 加熱処理終了後、 粘着剤が形成さ れる。

[0073] 上記の加熱処理 (及び養生) により、 架橋剤を介して (メタ) アクリル系 ポリマー が十分に架橋されて架橋構造が形成され、 粘着剤が得られる。 か かる粘着剤は、 _ 4 0 °〇における I 3 n 5が前述した範囲に入り易くなる。

[0074] 本発明にかかる粘着シートは、 上記の本発明に係る粘着剤組成物 から形 成された粘着剤層を含む。 粘着剤層は、 粘着剤組成物 を基材上に塗布する ことにより形成することができる。 粘着剤組成物 として、 熱硬化型の粘着 剤組成物を用いた場合は、 形成された粘着剤層に加熱処理 (及び養生) を施 すことにより、 所望の硬化度を有する硬化物とすることがで きる。 なお、 加 熱処理および養生の条件については、 前述した通りである。

[0075] 基材は離型処理が施された剥離フィルムであ ってもよい。 粘着シートは、 離型フィルム上に粘着剤からなる層をシート 状に形成しておき、 その粘着剤 層上にさらに別の剥離フィルムを貼合するこ とにより作製することができる

[0076] 上記粘着剤組成物 の塗布液を塗布する方法としては、 例えばバーコート 法、 ナイフコート法、 口ールコート法、 ブレードコート法、 ダイコート法、 グラビアコート法等を利用することができる 。

[0077] [前面板]

前面板 1 0 1は、 光を透過可能な板状体であれば、 材料および厚みは限定 されることはなく、 また 1層のみから構成されてよく、 2層以上から構成さ れてもよい。 その例としては、 樹脂製の板状体 (例えば樹脂板、 樹脂シート 、 樹脂フィルム等) 、 ガラス製の板状体 (例えばガラス板、 ガラスフィルム 〇 2020/175087 20 卩(:170? 2020 /004750

等) 、 後述のタッチセンサパネルが挙げられる。 前面板は、 表示装置の最表 面を構成するものであることができる。

[0078] 前面板 1 0 1の厚みは、 例えば 1 0 以上 5 0 0 以下であってよく 、 好ましくは 2 0 以上 2 0 0 以下であり、 より好ましくは 3 0 以上 1 〇〇 以下である。 本発明において、 各層の厚みは、 後述する実施 例において説明する厚み測定方法にしたがっ て測定することができる。

[0079] 前面板 1 0 1が樹脂製の板状体である場合、 樹脂製の板状体は、 光を透過 可能なものであれば限定されることはない。 樹脂フィルム等の樹脂製の板状 体を構成する樹脂としては、 例えばトリアセチルセルロース、 アセチルセル 口ースブチレート、 エチレンー酢酸ビニル共重合体、 プロピオニルセルロー ス、 プチリルセルロース、 アセチルプロピオニルセルロース、 ポリエステル 、 ポリスチレン、 ポリアミ ド、 ポリエーテルイミ ド、 ポリ (メタ) アクリル 、 ポリイミ ド、 ポリエーテルスルホン、 ポリスルホン、 ポリエチレン、 ポリ プロピレン、 ポリメチルペンテン、 ポリ塩化ビニル、 ポリ塩化ビニリデン、 ポリビニルアルコール、 ポリビニルアセタール、 ポリエーテルケトン、 ポリ エーテルエーテルケトン、 ポリエーテルスルホン、 ポリメチルメタアクリレ —卜、 ポリエチレンテレフタレート、 ポリプチレンテレフタレート、 ポリエ チレンナフタレート、 ポリカーボネート、 ポリアミ ドイミ ドなどの高分子で 形成されたフィルムが挙げられる。 これらの高分子は、 単独でまたは 2種以 上混合して用いることができる。 強度および透明性向上の観点から好ましく はポリイミ ド、 ポリアミ ド、 ポリアミ ドイミ ドなどの高分子で形成された樹 脂フィルムである。 樹脂製の板状体の厚みは、 例えば 1 〇 以上 5 0 0 以下であってよく、 好ましくは 2 0 以上 2 0 0 以下であり、 より 好ましくは 3 0 〇!以上 1 5 0 以下であり、 1 0 0 以下であっても よい。

[0080] 前面板 1 0 1は、 硬度を高める観点から好ましくは基材フィル ムの少なく とも一方の面にハードコート層が設けられた フィルムである。 基材フィルム としては、 上記樹脂からできたフィルムを用いることが できる。 ハードコー 〇 2020/175087 21 卩(:170? 2020 /004750

卜層は、 基材フィルムの一方の面に形成されていても よいし、 両方の面に形 成されていてもよい。 ハードコート層を設けることにより、 硬度およびスク ラッチ性を向上させた樹脂フィルムとするこ とができる。 ハードコート層は 、 例えば紫外線硬化型樹脂の硬化層である。 紫外線硬化型樹脂としては、 例 えばアクリル系樹脂、 シリコーン系樹脂、 ポリエステル系樹脂、 ウレタン系 樹脂、 アミ ド系樹脂、 エポキシ系樹脂等が挙げられる。 ハードコート層は、 硬度を向上させるために、 添加剤を含んでいてもよい。 添加剤は限定される ことはなく、 無機系微粒子、 有機系微粒子、 またはこれらの混合物が挙げら れる。

[0081 ] 前面板 1 0 1がガラス板である場合、 ガラス板は、 ディスプレイ用強化ガ ラスが好ましく用いられる。 ガラス板の厚みは、 例えば 1 〇 以上 5 0 0 以下であってよい。 ガラス板を用いることにより、 優れた機械的強度お よび表面硬度を有する前面板 1 0 1 を構成することができる。

[0082] 積層体 1 0 0が表示装置に用いられる場合、 前面板 1 0 1は、 表示装置の 前面 (画面) を保護する機能 (ウィンドウフィルムとしての機能) を有する のみではなく、 タッチセンサとしての機能、 ブルーライ トカッ ト機能、 視野 角調整機能等を有するものであってもよい。

[0083] [第 1粘着剤層]

第 1粘着剤層 1 0 2は、 前面板 1 0 1 と偏光子層 1 0 3との間に介在して これらを貼合する層であり、 例えば粘着剤や接着剤から構成される層また は 該層に対して何らかの処理を施してなる層で あってよい。 第 1粘着剤層は、 積層体を構成する粘着剤層の中で、 最も前面板に近い位置に配置される粘着 剤層であることができる。 粘着剤とは、 感圧式接着剤とも呼ばれるものであ る。 本明細書において 「接着剤」 とは、 粘着剤 (感圧式接着剤) 以外の接着 剤をいい、 粘着剤とは明確に区別される。 第 1粘着剤層 1 0 2は、 1層から なるものであってもよく、 または 2層以上からなるものであってもよいが、 好ましくは 1層である。

[0084] 第 1粘着剤層 1 0 2は、 上述の通り粘着剤組成物 から形成することがで 〇 2020/175087 22 卩(:170? 2020 /004750

きる。

[0085] 第 1粘着剤層 1 0 2は、 クラック抑制の観点から好ましくは温度一 4 0 °〇 における 6以上·! . 9以下である。

[0086] 第 1粘着剤層 1 0 2の厚みは、 例えば 3 以上 1 〇〇 以下であるこ とが好ましく、 5 以上 5〇 以下であることがより好ましく、 2 0 01以上であってもよい。

[0087] [偏光子層]

偏光子層 1 0 3としては、 二色性色素を吸着させた延伸フィルムまたは 延 伸層、 二色性色素及び重合性化合物を含む組成物を 塗布し硬化させてなる層 等が挙げられる。 二色性色素として、 具体的には、 ヨウ素や二色性の有機染 料が用いられる。 二色性有機染料には、 〇. 丨 . 0 丨 [¾巳〇丁 3

9等のジスアゾ化合物からなる二色性直接 料、 トリスアゾ、 テトラキスア ゾ等の化合物からなる二色性直接染料が包含 される。

[0088] 二色性色素及び重合性化合物を含む組成物を 塗布し硬化させてなる偏光子 層としては、 液晶性を有する二色性色素を含む組成物また は二色性色素と重 合性液晶とを含む組成物を塗布し硬化させて 得られる層等の重合性液晶化合 物の硬化物を含む偏光子層が挙げられる。

二色性色素及び重合性化合物を含む組成物を 塗布し硬化させてなる偏光子 層は、 二色性色素を吸着させた延伸フィルムまたは 延伸層に比べて、 屈曲方 向に制限がないため好ましい。

[0089] [延伸フィルムまたは延伸層である偏光子層 ]

二色性色素を吸着させた延伸フィルムである 偏光子層は、 通常、 ポリビニ ルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する 工程、 ポリビニルアルコール系 樹脂フィルムを二色性色素で染色することに より、 その二色性色素を吸着さ せる工程、 二色性色素が吸着されたポリビニルアルコー ル系樹脂フィルムを ホウ酸水溶液で処理する工程、 およびホウ酸水溶液による処理後に水洗する 工程を経て製造することができる。

偏光子層 1 0 3の厚みは、 例えば 2 以上 4 0 以下である。 偏光子 〇 2020/175087 23 卩(:170? 2020 /004750

層 1 0 3の厚みは 5 01以上であってもよく、 2 0 〇!以下、 さらには 1 5 以下、 なおさらには 1 0 以下であってもよい。

[0090] ポリビニルアルコール系樹脂は、 ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化すること によって得られる。 ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、 酢酸ビニルの単独重合 体であるポリ酢酸ビニルのほか、 酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量 体との共重合体が用いられる。 酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体として は、 例えば、 不飽和カルボン酸類、 オレフィン類、 ビニルエーテル類、 不飽 和スルホン酸類、 アンモニウム基を有する (メタ) アクリルアミ ド類等が挙 げられる。

[0091 ] ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、 通常 8 5モル%以上 1 0 0モ ル%以下程度であり、 好ましくは 9 8モル%以上である。 ポリビニルアルコ —ル系樹脂は変性されていてもよく、 例えば、 アルデヒ ド類で変性されたポ リビニルホルマールやポリビニルアセタール も使用することができる。 ポリ ビニルアルコール系樹脂の重合度は、 通常 1 , 0 0 0以上 1 0 , 0 0 0以下 であり、 好ましくは 1 , 5 0 0以上 5 , 0 0 0以下である。

[0092] 二色性色素を吸着させた延伸層である偏光子 層は、 通常、 上記ポリビニル アルコール系樹脂を含む塗布液を基材フィル ム上に塗布する工程、 得られた 積層フィルムを _ 軸延伸する工程、 _ 軸延伸された積層フィルムのポリビニ ルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色す ることにより、 その二色性色素 を吸着させて偏光子層とする工程、 二色性色素が吸着されたフィルムをホウ 酸水溶液で処理する工程、 およびホウ酸水溶液による処理後に水洗する 工程 を経て製造することができる。

必要に応じて、 基材フィルムを偏光子層から剥離除去しても よい。 基材フ ィルムの材料および厚みは、 後述する熱可塑性樹脂フィルムの材料および 厚 みと同様であってよい。

[0093] 延伸フィルムまたは延伸層である偏光子層は 、 その片面または両面に熱可 塑性樹脂フィルムが貼合されている形態で積 層体に組み込まれてもよい。 こ の熱可塑性樹脂フィルムは、 偏光子層 1 0 3用の保護フィルム、 または位相 〇 2020/175087 24 卩(:170? 2020 /004750

差フィルムとして機能し得る。 熱可塑性樹脂フィルムは、 例えば、 鎖状ポリ オレフィン系樹脂 (ポリプロピレン系樹脂など) 、 環状ポリオレフィン系樹 月旨 (ノルボルネン系樹脂など) 等のポリオレフィン系樹脂; トリアセチルセ ルロース等のセルロース系樹脂;ポリエチレ ンテレフタレート、 ポリエチレ ンナフタレート、 ポリプチレンテレフタレート等のポリエステ ル系樹脂;ポ リカーボネート系樹脂; (メタ) アクリル系樹脂; またはこれらの混合物等 からなるフイルムであることができる。

[0094] 熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、 薄型化の観点から、 通常 3 0 0 以下 であり、 好ましくは 2 0 0 以下であり、 より好ましくは 1 0 0 以下 であり、 さらに好ましくは 8 0 以下であり、 なおさらに好ましくは 6 0 以下であり、 また、 通常 5 以上であり、 好ましくは 2 0 〇!以上で ある。

[0095] 熱可塑性樹脂フィルムは位相差を有していて も、 有していなくてもよい。

[0096] 熱可塑性樹脂フィルムは、 例えば、 接着剤層を用いて偏光子層 1 0 3に貼 合することができる。

[0097] [二色性色素及び重合性化合物を含む組成物 塗布し硬化させてなる偏光 子層]

二色性色素及び重合性化合物を含む組成物を 塗布し硬化させてなる偏光子 層としては、 液晶性を有する重合性の二色性色素を含む組 成物または二色性 色素と重合性液晶とを含む組成物を基材フィ ルムに塗布し硬化させて得られ る層等の重合性液晶化合物の硬化物を含む偏 光子層が挙げられる。

[0098] 必要に応じて、 基材フィルムを偏光子層から剥離除去しても よい。 基材フ ィルムの材料および厚みは、 上述した熱可塑性樹脂フィルムの材料および 厚 みと同様であってよい。 偏光子層は、 配向膜を備えてもよい。 配向膜は、 剥 離されてもよい。

[0099] 二色性色素及び重合性化合物を含む組成物を 塗布し硬化させてなる偏光子 層は、 その片面または両面に熱可塑性樹脂フィルム が貼合されている形態で 光学積層体に組み込まれてもよい。 熱可塑性樹脂フィルムとしては、 延伸フ 〇 2020/175087 25 卩(:170? 2020 /004750

ィルムまたは延伸層である偏光子層に用い 得る熱可塑性樹脂フィルムと同様 のものを用いることができる。 熱可塑性樹脂フィルムは、 例えば、 接着剤層 を用いて偏光子層に貼合することができる。

[0100] 二色性色素及び重合性化合物を含む組成物を 塗布し硬化させてなる偏光子 層は、 その片面または両面に、 保護層として才ーバーコート (〇〇 層が形 成されてもよい。 光硬化性樹脂や水溶性ポリマー等が挙げられ る。 光硬化性 樹脂としては、 例えば、 (メタ) アクリル系樹脂、 ウレタン系樹脂、 (メタ ) アクリルウレタン系樹脂、 エポキシ系樹脂、 シリコーン系樹脂等が挙げら れる。 水溶性ポリマーとしては、 例えば、 ポリ (メタ) アクリルアミ ド系ポ リマー;ポリビニルアルコール、 およびエチレンービニルアルコール共重合 体、 エチレンー酢酸ビニル共重合体、 (メタ) アクリル酸又はその無水物一 ビニルアルコール共重合体等のビニルアルコ ール系ポリマー;カルボキシビ ニル系ポリマー;ポリビニルピロリ ドン;デンプン類; アルギン酸ナトリウ ム;ポリエチレンオキシド系ポリマー等が挙 げられる。 〇〇層の厚みは、 2 0 以下であることが好ましくは、 1 5 以下であることがより好まし く、 1 〇 以下であることがさらに好ましく、 5 以下であってもよく 、 また、 〇. 0 5 以上であり、 〇. 5 〇!以上であってもよい。

[0101 ] 二色性色素及び重合性化合物を含む組成物を 塗布し硬化させてなる偏光子 層の厚みは、 通常 1 〇 以下であり、 好ましくは〇. 5 以上 8 〇1以 下であり、 より好ましくは 1 以上 5 以下である。

[0102] [第 2粘着剤層]

第 2粘着剤層 1 0 4は、 偏光子層 1 0 3と背面板 1 0 5との間に配置され る粘着剤層である。 第 2粘着剤層は、 積層体を構成する粘着剤層の中で、 最 も背面板に近い位置に配置される粘着剤層で あることができる。 第 2粘着剤 層 1 0 4は、 1層であってもよく、 または 2層以上からなるものであっても よいが、 好ましくは 1層である。

[0103] 第 2粘着剤層 1 0 4は、 上述の通り粘着剤組成物八から形成すること がで きる。 第 2粘着剤層の厚み、 第 2粘着剤層の温度一 4 0 °〇における I 3 n 5 〇 2020/175087 26 卩(:170? 2020 /004750

およびその範囲については、 上述の第 1粘着剤層 1 0 2の説明において示し たものと同じである。

第 2粘着剤層 1 0 4は、 粘着剤組成物の組成および配合成分、 厚み、 温度 — 4 0 °〇における I 3 n 5等において、 第 1粘着剤層 1 0 2と同じであって もよいし、 異なっていてもよい。

[0104] [背面板]

背面板 1 0 5としては、 光を透過可能な板状体や通常の表示装置に用 いら れる構成要素等を用いることができる。

[0105] 背面板 1 0 5の厚みは、 例えば 5 以上 2 , 0 0 0 以下であってよ く、 好ましくは 1 0 以上 1 , 0 0 0 以下であり、 より好ましくは 1 5 以上 5 0 0 〇1以下である。

[0106] 背面板 1 0 5に用いる板状体としては、 1層のみから構成されてよく、 2 層以上から構成されたものであってよく、 前面板 1 0 1 において述べた板状 体について例示したものを用いることができ る。

[0107] 背面板 1 0 5に用いる通常の表示装置に用いられる構成 素としては、 例 えばセパレータ、 タッチセンサパネル、 有機巳 !_表示素子等が挙げられる。 表示装置における構成要素の積層順としては 、 例えば前面板/円偏光板/セ パレータ、 前面板/円偏光板/有機日 !_表示素子、 前面板/円偏光板/タッ チセンサパネル/有機巳 !_表示素子、 前面板/タッチセンサパネル/円偏光 板/有機巳 !_表示素子等が挙げられる。

[0108] (タッチセンサパネル)

タッチセンサパネルとしては、 タッチされた位置を検出可能なセンサであ れば、 検出方式は限定されることはなく、 抵抗膜方式、 静電容量結合方式、 光センサ方式、 超音波方式、 電磁誘導結合方式、 表面弾性波方式等のタッチ センサパネルが例示される。 低コストであることから、 抵抗膜方式、 静電容 量結合方式のタッチセンサパネルが好適に用 いられる。

[0109] 抵抗膜方式のタッチセンサパネルの _ 例は、 互いに対向配置された _ 対の 基板と、 それら一対の基板の間に挟持された絶縁性ス ぺーサーと、 各基板の 〇 2020/175087 27 卩(:170? 2020 /004750

内側の前面に抵抗膜として設けられた透明 導電膜と、 タッチ位置検知回路と により構成されている。 抵抗膜方式のタッチセンサパネルを設けた画 像表示 装置においては、 前面板の表面がタッチされると、 対向する抵抗膜が短絡し て、 抵抗膜に電流が流れる。 タッチ位置検知回路が、 このときの電圧の変化 を検知し、 タッチされた位置が検出される。

[01 10] 静電容量結合方式のタッチセンサパネルの一 例は、 基板と、 基板の全面に 設けられた位置検出用透明電極と、 タッチ位置検知回路とにより構成されて いる。 静電容量結合方式のタッチセンサパネルを設 けた画像表示装置におい ては、 前面板の表面がタッチされると、 タッチされた点で人体の静電容量を 介して透明電極が接地される。 タッチ位置検知回路が、 透明電極の接地を検 知し、 タッチされた位置が検出される。

[01 1 1 ] タッチセンサパネルの厚みは、 例えば 5 以上 2 , 0 0 0 以下であ ってよく、 5 〇!以上 1 0 0 以下であってもよい。

[01 12] [位相差層]

積層体 1 0 0は、 1層又は 2層以上の位相差層をさらに含むことができ 。 位相差層は通常、 偏光子層 1 0 3と背面板 1 0 5との間に配置される。 位 相差層は、 第 1粘着剤層 1 0 2、 第 2粘着剤層 1 0 4、 又はこれらの層以外 の粘着剤若しくは接着剤から構成される層 (以下、 貼合層ともいう) を介し て他の層 (他の位相差層を含む。 ) 上に積層させることができる。

[01 13] [貼合層]

貼合層は、 第 1粘着剤層 1 0 2及び第 2粘着剤層 1 0 4の間に配置される 層であり、 粘着剤又は接着剤から構成される層である。 貼合層を構成する粘 着剤は、 第 1粘着剤層 1 〇 2や第 2粘着剤層を構成する粘着剤組成物にっい て例示したものと同じ剤であってもよいし、 他の粘着剤、 例えば (メタ) ア クリル系粘着剤、 スチレン系粘着剤、 シリコーン系粘着剤、 ゴム系粘着剤、 ウレタン系粘着剤、 ポリエステル系粘着剤、 エポキシ系共重合体粘着剤等で あってもよい。

[01 14] 貼合層を構成する接着剤としては、 例えば、 水系接着剤、 活性エネルギー 〇 2020/175087 28 卩(:170? 2020 /004750

線硬化型接着剤、 粘着剤等のうち 1 または 2種以上を組み合せて形成するこ とができる。 水系接着剤としては、 例えばポリビニルアルコール系樹脂水溶 液、 水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等 を挙げることができる。 活 性エネルギー線硬化型接着剤としては、 紫外線等の活性エネルギー線を照射 することによって硬化する接着剤であり、 例えば重合性化合物および光重合 性開始剤を含むもの、 光反応性樹脂を含むもの、 バインダー樹脂および光反 応性架橋剤を含むもの等を挙げることができ る。 上記重合性化合物としては 、 光硬化性エポキシ系モノマー、 光硬化性アクリル系モノマー、 光硬化性ウ レタン系モノマー等の光重合性モノマーや、 これらモノマーに由来するオリ ゴマー等を挙げることができる。 上記光重合開始剤としては、 紫外線等の活 性エネルギー線を照射して中性ラジカル、 アニオンラジカル、 カチオンラジ カルといった活性種を発生する物質を含むも のを挙げることができる。

[01 15] 貼合層の厚みは、 例えば 1 以上であってよく、 好ましくは 1 以上

2 5 以下、 より好ましくは 2 以上 1 5 以下、 さらに好ましくは 2 . 5 以上 5 以下である。

[01 16] 図 2に示す積層体 2 0 0は、 前面板 1 0 1、 第 1粘着剤層 1 0 2、 偏光子 層 1 0 3、 貼合層 1 0 8および背面板 1 0 5を備え、 第 1位相差層 1 0 6、 貼合層 1 0 9、 第 2位相差層 1 0 7および第 2粘着剤層 1 0 4をさらに備え る。

[01 17] 位相差層の例としては、 ス / 4板やス / 2板等のポジティブ八プレート、 およびポジティブ〇プレート等が挙げられる 。

位相差層は、 例えば上述の熱可塑性樹脂フィルムから形成 することができ る位相差フィルムであってもよいし、 重合性液晶化合物を硬化してなる層、 すなわち、 重合性液晶化合物の硬化物を含む層であって もよいが、 好ましく は後者である。

位相差フィルムの厚みは、 上述の熱可塑性樹脂フィルムの厚みと同様で あ ってよい。 重合性液晶化合物を硬化してなる位相差層の 厚みは、 例えば、 〇 . 1 〇1以上 1 〇 以下であり、 好ましくは〇. 5 〇!以上 8 〇!以下で 〇 2020/175087 29 卩(:170? 2020 /004750 あり、 より好ましくは 1 以上 6 01以下である。

[01 18] 重合性液晶化合物を硬化してなる位相差層は 、 重合性液晶化合物を含む組 成物を基材フィルムに塗布し硬化させること によって形成することができる 。 基材フィルムと塗布層との間に配向層が形成 されていてもよい。 基材フィ ルムの材料および厚みは、 上述した熱可塑性樹脂フィルムの材料および 厚み と同様であってよい。

重合性液晶化合物を硬化してなる位相差層は 、 配向層および/または基材 フィルムを有する形態で積層体 1 0 0に組み込まれてもよい。 背面板 1 0 5 が、 上記組成物が塗布される基材フィルムであっ てもよい。

[01 19] 上述のように、 貼合層 1 0 8は、 粘着剤を用いてもよいし、 接着剤を用い てもよい。 この粘着剤は上述の粘着剤組成物 であってよい。

接着剤としては、 水系接着剤または活性エネルギー線硬化性接 着剤を用い ることができる。 水系接着剤としては、 ポリビニルアルコール系樹脂水溶液 からなる接着剤、 水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等 が挙げられる

[0120] 活性エネルギー線硬化性接着剤とは、 紫外線等の活性エネルギー線を照射 することで硬化する接着剤をいい、 例えば、 重合性化合物および光重合開始 剤を含むもの、 光反応性樹脂を含むもの、 バインダー樹脂および光反応性架 橋剤を含むもの等が挙げられる。

重合性化合物としては、 光硬化性エポキシ系モノマー、 光硬化性 (メタ) アクリル系モノマー、 光硬化性ウレタン系モノマー等の光重合性モ ノマーや 、 光重合性モノマーに由来するオリゴマー等が 挙げられる。

光重合開始剤としては、 紫外線等の活性エネルギー線の照射により中 性ラ ジカル、 アニオンラジカル、 カチオンラジカルのような活性種を発生する 物 質を含むものが挙げられる。 重合性化合物および光重合開始剤を含む活性 エ ネルギー線硬化性接着剤として、 光硬化性エポキシ系モノマーおよび光カチ オン重合開始剤を含むものを好ましく用いる ことができる。

[0121 ] [積層体の製造方法] 〇 2020/175087 30 卩(:170? 2020 /004750

積層体 1 0 0は、 粘着剤層、 あるいはさらに接着剤層を介して積層体 1 0 0を構成する層同士を貼合する工程を含む方 によつて製造することができ る。 粘着剤層や接着剤層を介して層同士を貼合す る場合には、 密着性を高め るために、 貼合面の一方または両方に対して、 例えばコロナ処理等の表面活 性化処理を施すことが好ましい。

偏光子層 1 〇 3は、 熱可塑性樹脂フイルムまたは基材フイルム上 に直接形 成することが可能であり、 この熱可塑性樹脂フイルムまたは基材フイル ムは 積層体 1 0 0に組み込まれてもよいし、 あるいは、 偏光子層 1 0 3から剥離 されて積層体の構成要素とはならなくてもよ い。

[0122] <表示装置 >

本発明に係る表示装置は、 上記本発明に係る積層体 1 〇〇を含む。 表示装 置は特に限定されず、 例えば有機巳 !_表示装置、 無機巳 !_表示装置、 液晶表 示装置、 電界発光表示装置等の画像表示装置が挙げら れる。 表示装置はタッ チパネル機能を有していてもよい。 光学積層体は、 屈曲または折り曲げ等が 可能な可撓性を有する表示装置に好適である 。

[0123] 表示装置において、 光学積層体は、 前面板を外側 (表示素子側とは反対側 、 すなわち視認側) に向けて表示装置が有する表示素子の視認側 に配置され る。

[0124] 本発明に係る表示装置は、 スマートフォン、 タブレッ ト等のモバイル機器 、 テレビ、 デジタルフォトフレーム、 電子看板、 測定器や計器類、 事務用機 器、 医療機器、 電算機器等として用いることができる。

[0125] <粘着剤組成物 >

本発明に係る粘着剤組成物は、 (メタ) アクリル系ポリマーと、 アルコキ シ基を有する単官能性 (メタ) アクリル系モノマーとを含む粘着剤組成物で あり、 (メタ) アクリル系ポリマーは、 反応性官能基を有するモノマーに由 来する構成単位がポリマーの全質量を基準に 5質量%未満である。 本発明に 係る粘着剤組成物は低温環境下での粘着耐久 性に優れるため、 積層体の粘着 剤層を形成する材料として好適である。 〇 2020/175087 31 卩(:170? 2020 /004750

[0126] (メタ) アクリル系ポリマーを構成するモノマーの種 類や分子量、 アルコキ シ基を有する単官能性 (メタ) アクリル系モノマーの種類、 反応性官能基の 種類やその含有量、 粘着剤組成物の組成、 粘着剤組成物のタイプ、 粘着剤組 成物に配合され得る添加剤等の例示は、 上述の粘着剤組成物 の説明におい て例示したものと同じである。

[0127] 本発明に係る粘着剤組成物は、 公知の方法により、 例えば各成分をミキサ —等を用いて一括混合することにより製造す ることができる。

[0128] <粘着シ _卜>

本発明に係る粘着シートは、 上記の本発明に係る粘着剤組成物から形成さ れ た粘着剤層を含む。 粘着剤層は、 粘着剤組成物を基材上に塗布することによ り形成することができる。 粘着剤組成物として活性エネルギー線硬化型 粘着 剤組成物を用いた場合は、 形成された粘着剤層に、 活性エネルギー線を照射 することにより所望の硬化度を有する硬化物 とすることができる。

[0129] 基材は離型処理が施された剥離フィルムであ ってよい。 粘着シートは、 離 型フィルム上に粘着剤からなる層をシート状 に形成しておき、 その粘着剤層 上にさらに別の剥離フィルムを貼合すること により作製することができる。

[0130] 本発明に係る粘着シートは、 低温環境下での優れた粘着耐久性を有する。

また、 本発明に係る粘着シートは、 温度一 4 0 ° 〇における I 3 n 5が 1 . 5 以上 2 . 0以下である。 これにより、 本発明に係る粘着シートを積層体に用 いた場合、 積層体の低温時の屈曲性に優れる傾向にある 。 粘著シ _卜は、 温 度一 4 0 ° 〇における I 3 n 5が、 粘着剤層のクラック抑制の観点から好まし くは 1 . 6以上·! . 9以下である。 温度一 4 0 °〇における I 3 n 5は、 後述 の実施例の欄に記載の測定方法に従って測定 される。

[0131 ] 以下、 実施例により本発明をさらに詳細に説明する が、 本発明はこれらの 例によって限定されるものではない。

実施例

[0132] [層の厚み]

接触式膜厚測定装置 (株式会社ニコン製 ) を用いて測定し 〇 2020/175087 32 卩(:170? 2020 /004750

た。

ただし、 偏光子層および配向膜については、 レーザー顕微鏡 (オリンパス 株式会社製 「〇1_33000」 ) を用いて測定した。

[0133] [温度一 40°〇における I 3门 5]

温度一 40°〇における I 3 n 5は、 粘弾性測定装置 八 n I〇 n 3 3 「社) を使用して測定した。 実施例および比較例で用いた ものと同じ粘着シートを幅 30〇1〇1 長さ 3 に裁断した。 粘着シート から剥離フィルムを剥がし、 粘着剤層の厚みが 1 5〇 となるように複数 枚積層してガラス板に接合した。 粘着剤層と測定チップとを接着した状態で _40°〇から 1 00°◦の温度領域で周波数 1. 01 ~ 12、 変形量 1 %、 昇温速 度 5 °〇/分の条件下にて測定を行い、 温度一 40°〇における 1 3 n 3の測定 値を確認した。 なお I 3 n 3と貯蔵弾性率 および損失弾性率◦ とは 以下の関係を有する。

[0134] [数 1]

[0135] [低温屈曲性 (一20 ° 〇 ]

各実施例および比較例において得られた積層 体について、 以下のように低 温屈曲性試験を行った。 図 3は、 本評価試験の方法を模式的に示す図である 。 まず積層体の重セパレータを剥がして、 巳丁フィルム (厚み 1 00 ) を貼合した。 2つのステージ 501、 502を備えた屈曲装置 门〇 6 丁〇 门社製、 3丁3 - [¾丁一500) を準備し、 ステージ 50 1、 502の上に積層体 1 00を載せた (図 33) 。 2つのステージ 501 、 502の間の距離 (ギャップ) 〇は (3 [¾) に設定した。 このステ

—ジ 501、 502は、 2つのステージの間 (ギャップ) 〇を中心に揺動可 能であり、 初期は 2つのステージ 501、 502は同一平面を構成する。 2 つのステージ 501 , 502を位置 1及び位置 2を回転軸の中心として 上方に 90度回転させて 2つのステージ 501、 502を閉じ (図 3匕) 、 〇 2020/175087 33 卩(:170? 2020 /004750

再びステージ 5 0 1、 5 0 2を開く動作を 1回の屈曲と定義する。 この動作 を繰り返し、 積層体 1 〇〇へ最初にクラックが生じるまでの屈曲回 数を数え た。 評価の基準は以下の通りである。

◎ (極めて良い) : 2万回以上、

〇 (良い) : 1万回以上 2万回未満、

△ (使用可能) : 〇. 5万回以上 1万回未満、

X (やや劣る) : 〇. 1万回以上〇. 5万回未満、

X X (劣る) : 0 . 1万回未満

[0136] [低温粘着耐久性 (一 4 0 ° 〇 ]

各実施例及び比較例において得られた積層体 を幅 1 〇〇 X長さ 1 0 0 01 01にカッティングした。 重セパレータを剥がして、 無アルカリガラスに貼 合した。 オートクレープ (5 0 °〇、 5気圧) 中で約 2 0分圧着処理し、 恒温 恒湿条件 ( 2 3 °〇、 5 0 % [¾ 1 ~ 1) で 4時間保持した。 一 4 0 °〇の才ーブンに サンプルを入れて、 2 5 0時間後、 浮き、 剥がれ、 気泡の有無を判断した。 〇:浮き、 剥れ、 発泡等の外観変化がほとんどみられない。

△ :浮き、 剥れ、 発泡等の外観変化がやや目立つ。

X :浮き、 剥れ、 発泡等の外観変化が顕著に認められる。

[0137] [重量平均分子量 ]

(メタ) アクリル系ポリマーの重量平均分子量 は、 ポリスチレン 換算の数平均分子量 (M n ) として、 移動相にテトラヒドロフランを用い、 下記のサイズエクスクルージョンクロマトグ ラフィー (3巳〇) により求め た。 測定する (メタ) アクリル系ポリマーを約〇. 0 5質量%の濃度でテト ラヒドロフランに溶解させ、 3巳(3に 1 〇 し注入した。 移動相は、 1 . 0 の流量で流した。 カラムとして、 1_ 9 6 I IV! I X巳 0—巳 (ポ リマーラボラトリーズ製) を用いた。 検出器には 丨 3検出器 (商品 名 : 八 9 丨 丨 6 1^ 〇 〇) を用いた。

[0138] <実施例 1 >

[ (メタ) アクリル系ポリマー八 1の調製] 〇 2020/175087 34 卩(:170? 2020 /004750

アクリル酸门ーブチル 5 4質量部、 アクリル酸 2 -エチルヘキシル 4 5質 量部およびアクリル酸 4 -ヒドロキシブチル 1質量部を共重合させて、 (メ 夕) アクリル系ポリマー八 1 を調製した。 この (メタ) アクリル系ポリマー 八 1の分子量を後述する方法で測定したところ 重量平均分子量 は 8 0万であった。

[0139] [粘着剤組成物の調製]

上記工程で得られた (メタ) アクリル系ポリマー八 1 を 1 0 0質量部 (固 形分換算値;以下同じ) と、 熱架橋剤巳としてのトリメチロールプロパン 変 性キシリレンジイソシアネート (綜研化学社製、 製品名 「丁0 - 7 5」 ) 0 . 2 5質量部、 およびシランカップリング剤〇としての 3—グリシドキシプ ロピルトリメ トキシシラン (信越化学工業社製、 製品名 「<巳!\/1 4 0 3」 ) 〇. 2質量部とを混合し、 十分に撹拌して、 メチルエチルケトンで希釈する ことにより、 粘着剤組成物の塗布溶液を得た。

[0140] [粘着シートの製造]

得られた粘着剤組成物の塗布溶液を、 軽セパレータ (リンテック社製, 製 品名 「3 一 巳丁 7 5 2 1 5 0」 ) の剥離処理面に、 ナイフコーターで塗 布した。 そして、 塗布層に対し、 9 0 ° 〇で 1分間加熱処理して塗布層を形成 した。 次いで、 上記で得られた軽セパレータ上の塗布層と、 重セパレータ ( リンテック社製、 製品名 「3 一 巳丁 3 8 2 1 2 0」 ) とを、 当該セパレ

条件下で 7日間養生することにより、 厚さ 2 5 の粘着剤層を有する粘着 シート、 すなわち、 軽セパレータ/粘着剤層 (厚さ /重セパレ

—夕の構成からなる粘着シートを作製した 。 なお、 粘着剤層の厚さは、 上述 の方法で測定した値である。 (メタ) アクリル系ポリマー八 1 を 1 0 0質量 部 (固形分換算値) とした場合の粘着剤組成物の各配合 (固形分換算値) を 表 1 に示す。 なお、 表 1 に記載の略号等の詳細は以下の通りである。

巳八 : アクリル酸 -ブチル

2巳 1 ~ 1八 : アクリル酸 2 -エチルヘキシル 4 1 ~ 1巳八 : アクリル酸 4 -ヒドロキシブチル

[0141 ] <実施例 2及び 3 >

(メタ) アクリル系ポリマー八 1 を構成する各モノマーの割合、 (メタ) アクリル系ポリマー八 1の重量平均分子量 (1\/1 ) 、 ならびに架橋剤の配合 量を表 1 に示すように変更する以外、 実施例 1 と同様にして (メタ) アクリ ル系ポリマー八 2、 八 3及びそれらの粘着シートを製造した。

[0142] <比較例 1及び 2 >

(メタ) アクリル系ポリマー八 1 を構成する各モノマーの割合、 (メタ) アクリル系ポリマー八 1の重量平均分子量 (1\/1 ) 、 ならびに架橋剤の配合 量を表 1 に示すように変更する以外、 実施例 1 と同様にして (メタ) アクリ ル系ポリマー巳 1、 巳 2及びそれらの粘着シートを製造した。

[0143] [表 1 ]

Tab l e 1

[0144] く比較例 3 >

[シリコンウレタンアクリレート樹脂の製造]

電子式撹拌器、 加熱マントル、 冷却管、 温度コントローラを備えた 2 !_の フラスコにポリイソシアネート、 両末端にヒドロキシ基を有するポリシリコ ン、 及び触媒としてジブチル錫ジラウレートを以 下の質量部で投入し、 撹拌 しながら反応温度を 7 0 °〇まで上昇させ、 反応を 4時間維持した。 この後、 ヒドロキシ基を有する (メタ) アクリレート、 及び重合禁止剤としてメ トキ シヒドロキノンを反応させ、 投入完了後 2時間維持した。

ポリイソシアネート (4 , 4’ ーメチレンジシクロヘキシルジイソシアネー 卜、 分子量 2 6 2) : 5 2 4質量部 〇 2020/175087 36 卩(:170? 2020 /004750

両末端にヒドロキシ基を有するポリシリコ ン (乂一2 2 - 1 6 0八3、 信越 化学、 分子量 9 3 3) : 9 3 3質量部

ジブチル錫ジラウレート : 〇. 4質量部

メ トキシヒドロキノン: 〇. 3質量部

ヒドロキシ基を有する (メタ) アクリレート (2 -ヒドロキシエチルアクリ レート、 分子量 1 1 6) : 2 3 2質量部

[0145] [粘着シートの製造]

粘着剤組成物をシリコン離型剤がコーティン グされた離型フィルム上に厚 さが 2 5 になるよう塗布し、 その上に離型フィルムを接合した後、 高圧 リ ランプを用いて 5 0 0 の光量で粘着シートを製造した。

[0146] <実施例 4 >

[ (メタ) アクリル系ポリマー (八 4) の調製]

窒素ガスが還流して温度調節が容易になるよ う、 冷却装置を設置した 1 !_ の反応器に、 2—エチルヘキシルアクリレート (2—巳 1 ~ 1八) モノマー 8 9 . 9質童%、 プチルアクリレート (巳八) モノマー 1 0質童%からなるモノ マー混合物を投入した後、 酸素を除去するため、 窒素ガスを 1時間還流した 後、 8 0 ° 〇に維持した。 上記モノマー混合物を均一に混合した後、 光重合開 始剤ベンジルジメチルケタール (丨 一 6 5 1) 0 . 0 5質量%と 1 —ヒドロ キシシクロヘキシルフエニルケトン (丨 _ 1 8 4) 〇. 0 5質量%とを投入 した。 次いで攪拌しながら、 II Vランプ ( 1 0 ) を照射して重量平均分 子量 (1\/1 ) 3 3万の (メタ) アクリレートポリマー (八4) を製造した。 表 2に各成分の比率を集約して示す。

[0147] [粘着シートの製造]

表 3に示す組成にて製造した粘着剤組成物をシ コン離型剤がコーティン グされた軽セパレータ (ポリエチレンテレフタレートフィルム、 厚み 3 8 〇〇 上に厚みが 2 5 になるように塗布した。 その上に重セパレータ (ポ リエチレンテレフタレートフィルム、 厚み 3 8 ) を接合し、 II V照射を 行い、 軽セパレータ/粘着剤層/重セパレータからな 粘着シートを作製し 〇 2020/175087 37 卩(:170? 2020 /004750

た。 なお、 表 3に記載の略号等の詳細は以下の通りである

巳〇巳〇巳八 :ェトキシエトキシエチルアクリレート

(巳〇) 8八 : ノニルフエノール巳〇変性アクリレート

[0148] <実施例 5 >

[ (メタ) アクリル系ポリマー (八 5) の調製]

窒素ガスが還流して温度調節が容易になるよ う、 冷却装置を設置した 1 !_ の反応器に 2—エチルヘキシルアクリレート (2—巳 1 ~ 1八) モノマー 8 9 .

9質量%、 プチルアクリレート (巳八) モノマー 4質量%、 ラウリルアクリ レート (!_八) モノマー 6質量%からなるモノマー混合物を投入した 、 酸 素を除去するため、 窒素ガスを 1時間還流した後、 8 0 ° 〇に維持した。 上記 モノマー混合物を均一に混合した後、 光重合開始剤ベンジルジメチルケター ル (丨 一 6 5 1) 0 . 0 5質量%と 1 —ヒドロキシシクロヘキシルフエニル ケトン (丨 一 1 8 4) 〇. 0 5質量%とを投入した。 次いで攪拌しながら、

II Vランプ (1 〇 ) を照射して重量平均分子量 (IV! ) 4 0万の (メタ ) アクリレートポリマー (八 5) を製造した。

[0149] [粘着シートの製造]

実施例 4と同様にして、 表 3に示す組成にて製造した粘着剤組成物を用 て粘着シートを作製した。

[0150] <実施例 6 >

[ (メタ) アクリル系ポリマー (八 6) の調製]

窒素ガスが還流して温度調節が容易になるよ う、 冷却装置を設置した 1 !_ の反応器に 2—エチルヘキシルアクリレート (2—巳 1 ~ 1八) モノマー 8 9 .

9質量%、 ラウリルアクリレート (!_八) モノマー 6質量%、 イソデシルア クリレート (丨 口八) モノマー 4質量%からなるモノマー混合物を投入した 後、 酸素を除去するため、 窒素ガスを 1時間還流した後、 8 0 ° 〇に維持した 。 上記モノマー混合物を均一に混合した後、 光重合開始剤ベンジルジメチル ケタール ( 1 —6 5 1) 0 . 0 5質量%と 1 —ヒドロキシシクロヘキシルフ エニルケトン (丨 _ 1 8 4) 〇. 0 5質量%とを投入した。 次いで攪拌しな がら、 II Vランプ (1 〇 ) を照射して重量平均分子量 (1\/1 ) 4 0万の (メタ) アクリレートポリマー (八 6) を製造した。

[0151 ] [粘着シートの製造]

実施例 4と同様にして、 表 3に示す組成にて製造した粘着剤組成物を用 て粘着シートを作製した。

[0152] [表 2]

丁31^ 2

[0153] [表 3]

Tab l e 3

[0154] 実施例 1〜 6および比較例 1〜 3において製造した粘着シートについて温 度一 4 0 °〇における I 3 n 5の測定を行った。 結果を表 4に示す。

[0155] [前面板(ウインドウフイルム)]

前面板として、 片面にハードコート層 (厚み 1 〇 ) を有するポリイミ ドフイルム (厚み 5 0 〇〇 を用意した。

[0156] [偏光子層]

1 . 以下の材料を準備した。

1) 厚み 2 5 〇1の丁八〇フイルム。

2) 配向膜形成用組成物。

[ポリマー 1 ]

以下の構造単位からなる光反応性基を有する ポリマー 1 を準備した。 [0157] [化 1]

[0158] ポリマー 1 を濃度 5質量%でシクロペンタノンに溶解した溶液 配向膜形 成用組成物 [以下、 組成物 (〇_ 1 ) ともいう] として用いた。

[0159] 3) 偏光子層形成用組成物

[重合性液晶化合物]

重合性液晶化合物は、 式 ( 1 _ 1 ) で表される重合性液晶化合物 [以下、 化合物 ( 1 _ 1 ) ともいう] と式 ( 1 _ 2) で表される重合性液晶化合物 [ 以下、 化合物 ( 1 — 2) ともいう] とを用いた。

[0160] [化 2]

[0161] [化 3]

(1-2)

[0162] 化合物 ( 1 _ 1 ) および化合物 ( 1 — 2) は、 L u b e t a l . R e c I . T r a v . C h i m . P a y s— B a s、 1 1 5、 32 1 —328 ( 1 996) 記載の方法により合成した。

[0163] [二色性色素]

二色性色素には、 下記式 (2 _ 1 a) 、 (2— 1 b) 、 (2— 3 a) で示 される特開 20 1 3 - 1 0 1 328号公報の実施例に記載のアゾ色素を用い た。 〇 2020/175087 40 卩(:170? 2020 /004750

[0164] [化 4]

[0167] 偏光子層形成用組成物 [以下、 組成物 (八_ 1) ともいう] は、 化合物 (

1 - 1) 75重量部、 化合物 (1 _2) 25重量部、 二色性染料としての上 記式 (2— 1 3) 、 (2— 1 13) 、 (2— 33) で示されるアゾ色素各 2.

5重量部、 重合開始剤としての 2—ジメチルアミノー 2—ベンジルー 1 — ( 4 -モルホリノフエニル) ブタンー 1 -オン ( I 「 93〇リ 「 6369、 巳 八 3 ジャパン社製) 6重量部、 およびレべリング剤としてのポリアクリレ -卜化合物 (巳丫[<-36 1 1\1、 巳丫[<-〇 6〇1 丨 6 社製) 1. 2重量部 を、 溶剤のトルエン 400重量部に混合し、 得られた混合物を 80°〇で 1時 間攪拌することにより調製した。

[0168] 4) 保護層 (0◦層) 形成用組成物

保護層 (〇◦層) 形成用組成物 [以下、 組成物 (巳_ 1) ともいう] は、 水: 1 〇〇質量部、 ポリビニルアルコール樹脂粉末 ( (株) クラレ製、 平均 重合度 1 8000、 商品名 : <!__3 1 8) : 3重量部、 ポリアミ ドエポキ シ樹脂 (架橋剤、 住化ケムテックス (株) 製、 商品名 : 3 650 (30)

) : 1. 5重量部を混合することにより調製した。

[0169] 2. 作製方法

1) 以下のようにして丁八(3フィルム側に配向 形成用組成物をコーティン グした。 〇 2020/175087 41 卩(:170? 2020 /004750

まず丁八〇フィルム側にコロナ処理を 1回施した。 コロナ処理の条件は、 出力〇. 処理速度 した。 その後、 該丁 (3上に、 上述の 通り得られた組成物 (〇_ 1) をバーコート法により塗布し、 80 ° 〇の乾燥 オーブン中で 1分間加熱乾燥した。 得られた乾燥被膜に偏光 II V照射処理を 施して第 1配向膜 ( 1_ 1) を形成した。 偏光 II V処理は、 II V照射装置 ( 3 〇丁 3 _7 ; ウシオ電機株式会社製) から照射される光 を、 ワイヤーグリッ ド (II 丨 3-27 1 32 ##、 ゥシオ電機株式会社製) を透過させて、 で測定した積算光量が

る条件で行った。 第 1配向膜 (八 !_ 1) の厚みは 1 00 n であった。

2) 以下のようにして配向膜側に偏光子層形成用 組成物をコーティングした まず形成した第 1配向膜 (八1_ 1) 上に、 組成物 (八一 1) をパーコート 法により塗布し、 1 20 ° 〇の乾燥オーブンにて 1分間加熱乾燥した後、 室温 まで冷却した。 上記 II V照射装置を用いて、 積算光量 1 200 ( 365 n m基準) で紫外線を、 乾燥被膜に照射することにより、 偏光子層 ( 〇 丨) を形成した。 得られた偏光子層 ( 〇 丨) の厚みをレーザー顕微鏡 (オリンパス株式会社社製 〇!_33000) により測定したところ、 1.

8仰 であった。 このようにして 「丁八〇/八1_ 1 / 〇 丨 」 からなる積層 体を得た。

3) 以下のようにして偏光子層側に保護層 (〇<3層) 形成用組成物をコーテ ィングした。

形成した偏光子層 ( 〇 丨) 層上に、 組成物 (巳_ 1) をバーコート法に より塗布し、 乾燥後の厚みが 1. 〇 となるように塗工し、 温度 80 ° 〇で 3分間乾燥した。 このようにして 「丁八〇フィルム/〇 !_ (八1_ 1 + 〇 I 十保護層) 」 からなる積層体を得た。

[0170] [位相差層]

1. 材料準備

以下の材料を準備した。 〇 2020/175087 42 卩(:170? 2020 /004750

1) 厚み 1 0 0 〇1の 巳丁フイルム。

2) 配向膜形成用組成物。

[ポリマー 1 ]

以下の構造単位からなる光反応性基を有する ポリマー 1 を準備した。

[0171 ] [化 7]

[0172] ポリマー 1 を濃度 5重量%で、 シクロペンタノンに溶解した溶液を配向膜 形成用組成物 [以下、 組成物 (〇_ 1) ともいう] として用いた。

[0173] 3) 位相差層形成用組成物

下記に示す各成分を混合し、 得られた混合物を 8 0 ° ◦で 1時間攪拌するこ とにより、 組成物 (巳_ 1) を得た。

下記式で示される化合物匕 _ 1 : 8 0質量部

[0174] [化 8]

[0175] 下記式で示される化合物匕_ 2 : 2 0質量部

[0176] 〇 2020/175087 43 卩(:170? 2020 /004750

[化 9]

[0177] 重合開始剤 (丨 「 9 3 〇リ 「 6369、 2—ジメチルアミノー 2—ベンジ ルー ·! 一 (4—モルホリノフエニル) ブタンー 1 —オン、 巳八3 ジャパン 社製) : 6質量部

レべリング剤 (巳丫[<-36 1 1\1、 ポリアクリレート化合物、 巳丫 ー〇 ㊀社製) : 0. 1質量部

溶剤 (シクロペンタノン) : 400質量部

[0178] 2. 作製方法

1) 以下のようにして 巳丁フィルムに配向膜形成用組成物をコーテ ィング した。

基材として厚み 1 00 〇1のポリエチレンテレフタレートフイルム ( 巳 丁) を準備し、 該フィルム上に組成物 (0_ 1) をバーコート法により塗布 し、 80 ° 〇の乾燥オーブン中で 1分間加熱乾燥した。 得られた乾燥被膜に偏 光 II V照射処理を施して第 2配向膜 ( !_ 2) を形成した。 偏光 II V処理は 、 上記リ V照射装置を用いて、 波長 365 n mで測定した積算光量が 1 00 2 である条件で行った。 また、 偏光 II Vの偏光方向は偏光子層の吸 収軸に対して 45° となるように行った。 このようにして 「基材 ( 巳丁)

/第 2配向膜 (八1_ 2) 」 からなる積層体を得た。

2) 以下のようにして 巳丁フィルムの配向膜側に位相差層形成用組 成物を コーティングした。

こうして得られた第 1基材の第 3配向膜 (八!_ 2) 上に、 組成物 (巳_ 1 ) をバーコート法により塗布し、 1 20 ° 〇の乾燥オーブンで 1分間加熱乾燥 した後、 室温まで冷却した。 得られた乾燥被膜に、 上記 II V照射装置を用い て、 積算光量 (365 n 基準) の紫外線を照射するこ 〇 2020/175087 44 卩(:170? 2020 /004750

とにより、 位相差層を形成した。 得られた位相差層の厚みをレーザー顕微鏡 (オリンパス株式会社製 01-33000) により測定したところ、 2. 〇 であった。 位相差層は、 面内方向にス /4の位相差値を示すス /4板 (〇 ) であった。 このようにして 「基材 ( 巳丁) /八1_ 2/〇\^/ 」 から なる積層体を得た。

[0179] [共通粘着シート]

1) アクリル樹脂の重合

下記成分を、 窒素雰囲気下で撹拌しながら 55 ° 〇で反応させることにより アクリル樹脂を得た。

アクリル酸プチル: 70質量部

アクリル酸メチル: 20質量部

アクリル酸: 2. 0質量部

ラジカル重合開始剤 (2, 2’ ーアゾビスイソプチロニトリル) : 0. 2 質量部

2) 粘着剤組成物調液

下記成分を混合し、 粘着剤組成物を得た。

アクリル樹脂: 1 〇〇質量部

架橋剤 (東ソー株式会社製 「コロネート!-」 ) : 1. 0質量部 シランカップリング剤 (信越シリコン株式会社製 「乂_ 1 2-981」 )

: 〇. 5質量部

全体固形分濃度が 1 〇質量%になるように酢酸エチルを添加して 、 粘着剤 組成物を得た。

[0180] 3) 粘着シートの製造

得られた粘着剤組成物を離型処理されたポリ エチレンテレフタレートフィ ルム (重セパレータ、 厚み 38 ) の離型処理面に、 アプリケーターを利 用して乾燥後の厚みが 5 になるように塗布した。 塗布層を 1 00°〇で1 分間乾燥して、 粘着剤層を備えるフィルムを得た。 その後、 粘着剤層の露出 面上に、 離型処理された別のポリエチレンテレフタレ ートフイルム (軽セパ 〇 2020/175087 45 卩(:170? 2020 /004750

レータ、 厚み 38 ) を貼合した。 その後、 温度 23°(:、 相対湿度 50% 軽セパレータ/共通粘着剤層/重セパレータ を得た。

[0181] <実施例 7>

以下の手順で積層体を製造した。 まず、 上述の偏光子層を含む積層体 4 1 0 [丁八〇フイルム 301 /〇 1_ ( (八1_ 1 + 〇 1) 302/0〇層 3 03) ] と上述の共通粘着シート 420 (軽セパレータ 304/共通粘着剤 層 305/重セパレータ 306) とを準備した (図 4 3 ) 。 偏光子層を含む 積層体 4 1 0の〇〇層 303很と、 共通粘着シート 420の軽セパレータ 3 04を剥離した面とにコロナ処理 (出力〇. を施し た後、 貼合し、 積層体 3430を得た。 上述の位相差層 440 [基材 ( 巳 丁) 308/八1_ 2/0\^/ 307] を準備した。 (図 4匕) 。

[0182] 次に位相差層 44〇の〇 307側と、 積層体 3の重セパレータ 306 とを剥離した面にコロナ処理 (出力〇. を施した後

、 貼合し、 積層体匕 450を得た。 その後、 実施例 1で作製した粘着シート 460 (軽セパレータ 309/粘着剤層 3 1 0/重セパレータ 3 1 1) を準 備した (図 4〇) 。

[0183] 積層体匕 450の基材 ( 巳丁) 308を剥離した面と、 粘着シート 46

0の軽セパレータ 309を剥離した面とにコロナ処理 (出力〇. 3 <\^/、 速 度 を施した後、 貼合し、 積層体〇 470を得た。 さらに、 実施例 1で作製した粘着シート 490 (軽セパレータ 3 1 4/粘着剤層 3 1 5 /重 セパレータ 3 1 6) を準備し、 軽セパレータ 3 1 4を剥離した面と、 上述の 前面板 480 (ポリイミ ドフィルム 3 1 3/ハードコート層 3 1 2) のポリ イミ ドフィルム 3 1 3側とにコロナ処理 (出力〇. 速度 3 /分) を施した後、 貼合し、 積層体 500を得た (図 4〇1) 。

[0184] 積層体 500の重セパレータ 3 1 6を剥離した面と、 積層体〇 470の 丁八0301側にコロナ処理 (出力〇. を施した後

、 貼合し、 実施例 7の積層体 300を得た (図 4 6 ) 。 結果を表 4に示す。 [0185] <実施例 8〜 1 2及び比較例 4〜 6 >

実施例 7において実施例 1で作製した粘着シートを用いたことに代え 表 4に示す粘着シートを用いたこと以外は実施 7と同様にして積層体を作製 した。 結果を表 4に示す。

[0186] [表 4]

Table 4

符号の説明

[0187] 1 00, 200, 300 積層体、 1 01 前面板、 1 02 第 1粘着剤 層、 1 03 偏光子層、 1 04 第 2粘着剤層、 1 05 背面板、 1 06 第 1位相差層、 1 07 第 2位相差層、 1 08, 1 09 貼合層、 301 丁八〇フィルム、 302 〇 丨、 303 〇〇層、 305 共通粘着剤層

、 306, 3 1 1 , 3 1 6 重セパレータ、 307 0\^/ 、 308 基材 、 304, 309, 3 1 4 軽セパレータ、 3 1 0, 3 1 5 粘着剤層、 3 1 2 ハードコート層、 3 1 3 ポリイミ ドフィルム、 4 1 0 偏光子層を 含む積層体、 420 共通粘着シート、 430 積層体 3、 440 位相差 層、 450 積層体 460, 490 粘着シート、 470 積層体〇、

500 積層体 、 501 , 502 ステージ。