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Patent Searching and Data


Title:
LIGHT EMITTING DEVICE, DISPLAY DEVICE AND SOLID-STATE LIGHT EMITTING ELEMENT SUBSTRATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/078587
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a light emitting device or the like which efficiently dissipates heat with a suppressed manufacturing cost. In a backlight device, an LED substrate having a plurality of LEDs is mounted on a backlight frame with a mounting screw. On the LED substrate, a heat transfer system circuit (300) is formed from a heat transfer land (310) whereupon each LED is mounted to a contact heat transfer land (330) at a portion where the LED substrate is mounted on the backlight frame with the mounting screw through a through hole (340) and a heat transfer circuit (320).

Inventors:
GOMI SHUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/074202
Publication Date:
July 03, 2008
Filing Date:
December 17, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SHOWA DENKO KK (JP)
GOMI SHUJI (JP)
International Classes:
F21S2/00; F21V29/00; G02F1/13357; H01L33/64; F21Y101/02
Foreign References:
JP2006080117A2006-03-23
JP2002094122A2002-03-29
JP2005136224A2005-05-26
JP2002040955A2002-02-08
JP2006059607A2006-03-02
Attorney, Agent or Firm:
FURUBE, Jiro et al. (4FYamaguchi kensetsu No.2 Building,4-11, Akasaka 5-chome,Minato-k, Tokyo 52, JP)
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Claims:
 複数の固体発光素子と、当該複数の固体発光素子に駆動電流を供給するための電気回路と、を備える実装基板と、
 前記実装基板を支持する支持部材と、
 前記実装基板を前記支持部材に装着する装着手段と、
 を備え、
 前記実装基板には、熱を伝達する伝熱部と、前記複数の固体発光素子が発する熱を各々当該伝熱部に伝導する複数の熱伝導路と、が形成されており、
 前記装着手段は、前記伝熱部を前記支持部材に熱伝導可能に接触させて、前記実装基板を前記支持部材に装着することを特徴とする発光装置。
 前記複数の熱伝導路は、熱抵抗が略等しく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
 前記複数の熱伝導路は、前記実装基板の前記複数の固体発光素子が設けられる面とは反対の面に形成されており、当該複数の固体発光素子と当該複数の熱伝導路とは、当該実装基板を熱伝導可能に貫通する複数の伝熱貫通部を介して接続されていることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
 前記装着手段は、
 前記実装基板の前記伝熱部を貫通する固定部材によって、当該伝熱部を前記支持部材に熱伝導可能に接触させて、当該実装基板を当該支持部材に固定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光装置。
 画像表示を行う表示パネルと、当該表示パネルを背面から照射するバックライトとを含む表示装置であって、
 前記バックライトは、
 複数の固体発光素子と、当該複数の固体発光素子に駆動電流を供給する電気回路とを備えた実装基板と、
 前記実装基板を支持し、前記表示パネルに向けて前記複数の固体発光素子を直下型に配置するフレームと、
 前記フレームに前記実装基板を固定する固定部材と、
 を有し、
 前記実装基板は、当該実装基板を前記フレームに固定する固定部と、当該固定部に形成され当該フレームに熱を伝達する伝熱部と、前記複数の固体発光素子が発する熱を各々当該伝熱部に伝導する複数の熱伝導路と、を備え、
 前記固定部材による前記実装基板の前記フレームへの固定によって、前記複数の固体発光素子が発する熱を、前記複数の熱伝導路を介して前記伝熱部から当該フレームに伝達するように構成されていることを特徴とする表示装置。
 前記複数の熱伝導路は、熱抵抗が略等しく設定されていることを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
 実装基板と、
 前記実装基板に実装される複数の固体発光素子と、
 前記実装基板に形成され前記複数の固体発光素子に対して駆動電流を供給するための電気回路と、
 前記実装基板に形成され当該実装基板を装着対象部材に固定する固定部と、
 前記固定部に形成され前記装着対象部材と接する伝熱部と、
 前記実装基板に形成され前記複数の固体発光素子が発する熱を各々前記伝熱部に伝達する複数の熱伝導路と、
 を備え、
 前記複数の熱伝導路は、熱抵抗が略等しく設定されていることを特徴とする固体発光素子基板。
Description:
発光装置、表示装置、および固 発光素子基板

 本発明は、たとえば液晶表示装置などに いられる発光装置等に関する。

 近年、例えば液晶表示装置等のように、表 パネルの背面側にバックライトを備える表 装置が広く用いられている。
 液晶テレビや液晶モニタのバックライトに 、蛍光管等の発光装置を液晶パネルの直下( 背面)に平面状に配置するいわゆる直下型と ばれるものがある。
 このような直下型のバックライトとして、 来用いられていた蛍光管に代えて、固体発 素子の1つである発光ダイオード(LED:Light Emi tting Diode)を光源として使用するものが近年 増加している。特に、赤、青、緑の3原色に 当する3色のLEDを用いて大画面液晶TVのバッ ライトを構成した場合には、色再現範囲を くでき、高画質を実現することができる。

 ここで、大画面液晶TV用のバックライト 直下型で構成する場合には、大光量を得る めに多数のLEDを配列する必要がある。とこ が、LEDの発光効率(電気エネルギーから光エ ルギーへの変換効率)は現状では例えば50%以 下程度等であるため、投入エネルギーの過半 が熱として出力される。その結果、LEDの温度 が上昇し、発光効率のさらなる低下とLEDの短 命化を招く。このため、LEDの熱を効率良く放 熱することが望まれる。

 LED光源や電子部品の放熱に関する公報記載 従来技術としては、例えば特許文献1乃至3 開示されたものがある。
 特許文献1に開示の技術は、エッジライト型 のバックライトにて、LEDモジュールを実装す る実装基板の実装面に、実装金属膜、金属駆 動配線、金属膜パターンを形成し、実装基板 の裏面に放熱用金属膜を形成し、その間を金 属スルーホールに接合することで、LEDモジュ ール自体の温度上昇を抑えようとするもので ある。

 また、特許文献2に開示の技術は、放熱装 置及び表示装置に関するもので、基準サイズ を有する基準表示パネルよりも大きな画面サ イズを有する適用表示パネルに対して、第1 ートシンクと第2ヒートシンクとを組み合わ てヒートシンクを構成する。第1ヒートシン クは基準表示パネル用に適合する基準幅を有 し冷却ファンの取付部を形成して成る長尺の 共用ヒートシンク素材を適用表示パネルに適 合した長さに切断して形成され、第2ヒート ンクは適用表示パネルに必要な放熱容量に して第1ヒートシンクによる放熱容量の不足 を補完するものである。これにより、放熱 品を表示パネルの画面サイズの変更とそれ 伴う発光ダイオードの数量変更に対応でき また、コスト低減や生産性を向上できると ている。

 さらに、特許文献3に開示の技術は、電子 部品の発生熱をヒートシンクに伝熱する放熱 部材に関するもので、ヒートシンクに対面す る側の表面層域が多孔質ないしハニカム構造 である金属製放熱基板の層内空孔に、常温で は非流動性で電子部品の発熱により低粘度化 して流動性を呈する熱伝導性充填材を含浸さ せたものである。この構成の放熱部材は、電 子部品の通電状態では、軟化,流動した熱伝 充填材が放熱基板/ヒートシンク管の伝熱面 介在する空隙を埋めて伝熱性を高める。

特開2006-11239号公報

特開2006-58486号公報

特開2005-347500号公報

 多数のLEDを実装基板に配列して成る直下型 バックライトの放熱構造として、LEDの熱を 実装基板を介して実装基板と結合された放 部材(フレームやヒートシンク等)に逃がし これによってLEDの加熱を抑えるものがある
 このような放熱構造では、LEDの熱を効率良 放熱するために、実装基板から放熱部材へ 接触熱抵抗を極力小さくする必要がある。

 ここで、接触して配置された部材間にお る熱の移動は、微視的に実際に接触してい 部分を介する「固体接触伝導」と、両部材 間に形成された微視的な隙間(空気層)を介 る「空気伝達」と、「輻射」との複合によ て行われるが、その熱伝導効率は、固体接 伝導が他に比べて圧倒的に高い。このため 実際の熱移動は、固体接触伝導の面積(固体 触面積)に依存する。従って、実際に接触し ている固体接触面積を大きくすることで、部 材間全体としての熱抵抗(接触熱抵抗)を小さ することができる。

 つまり、実装基板を放熱部材により広い面 で密着させることで、LEDから効率良く放熱 ることが可能になる。
 ところが、実装基板と放熱部材との結合は 所定間隔にて間欠的に配置され、例えばね 等の固定部材によって行われるのが一般的 ある。このため、全面で密着させることは しく、実装基板が反って放熱部材との間に 間(空気層)を生ずることがある。その結果 隙間部位の接触熱抵抗が増大することとな て放熱が滞り、隙間の空気層に熱が溜まっ (高温化して)その部分のLEDの発光効率の低下 を招来し、色ムラの原因となる。

 このような不具合を防ぐため、例えば、実 基板と放熱部材との間に、熱伝導シート、 伝導コンパウンド又は熱伝導グリースとい た熱伝導媒体(以下サーマルインターフェイ ス材料と称する)を介装し、固体接触面積を 大させると共に隙間の形成を防ぐことが行 れる。
 しかし、このようなサーマルインターフェ ス材料を用いる構成では、サーマルインタ フェイス材料の材料費、また、それらサー ルインターフェイス材料を介装する作業が 要となり、これが製造コスト上昇の要因と るという問題がある。

 本発明は、以上のような技術的課題を解 するためになされたものであって、その目 とするところは、製造コストを抑えて効率 良い放熱を可能とする発光装置等を提供す ことにある。

 かかる目的を達成するために、本発明の 光装置は、複数の固体発光素子と、複数の 体発光素子に駆動電流を供給するための電 回路と、を備える実装基板と、実装基板を 持する支持部材と、実装基板を支持部材に 着する装着手段と、を備え、実装基板には 熱を伝達する伝熱部と、複数の固体発光素 が発する熱を各々伝熱部に伝導する複数の 伝導路と、が形成されており、装着手段は 伝熱部を支持部材に熱伝導可能に接触させ 、実装基板を支持部材に装着することを特 とする。

 ここで、複数の熱伝導路は、熱抵抗が略等 く設定されていることを特徴とすることが きる。
 また、複数の熱伝導路は、実装基板の複数 固体発光素子が設けられる面とは反対の面 形成されており、複数の固体発光素子と複 の熱伝導路とは、実装基板を熱伝導可能に 通する複数の伝熱貫通部を介して接続され いることを特徴とすることができる。
 さらに、装着手段は、実装基板の伝熱部を 通する固定部材によって、伝熱部を支持部 に熱伝導可能に接触させて、実装基板を支 部材に固定することを特徴とすることがで る。

 本発明の表示装置は、画像表示を行う表示 ネルと、表示パネルを背面から照射するバ クライトとを含む表示装置であって、バッ ライトは、複数の固体発光素子と、複数の 体発光素子に駆動電流を供給する電気回路 を備えた実装基板と、実装基板を支持し、 示パネルに向けて複数の固体発光素子を直 型に配置するフレームと、フレームに実装 板を固定する固定部材と、を有し、実装基 は、実装基板をフレームに固定する固定部 、固定部に形成されフレームに熱を伝達す 伝熱部と、複数の固体発光素子が発する熱 各々伝熱部に伝導する複数の熱伝導路と、 備え、固定部材による実装基板のフレーム の固定によって、複数の固体発光素子が発 る熱を、複数の熱伝導路を介して伝熱部か フレームに伝達するように構成されている とを特徴とする。
 ここで、複数の熱伝導路は、熱抵抗が略等 く設定されていることを特徴とすることが きる。

 本発明の固体発光素子基板は、実装基板 、実装基板に実装される複数の固体発光素 と、実装基板に形成され複数の固体発光素 に対して駆動電流を供給するための電気回 と、実装基板に形成された実装基板を装着 象部材に固定する固定部と、固定部に形成 れ装着対象部材と接する伝熱部と、実装基 に形成され複数の固体発光素子が発する熱 各々伝熱部に伝達する複数の熱伝導路と、 備え、複数の熱伝導路は、熱抵抗が略等し 設定されていることを特徴とする。

 以上のように構成された本発明によれば これらの構成を採用しない場合に比べ、固 発光素子の熱を効率良く放熱できる発光装 等を、製造コストを抑えて構成できる。

 以下、添付図面を参照して、本発明の実施 形態について詳細に説明する。
 図1は本実施の形態が適用される液晶表示装 置の全体構成を示す分解斜視図である。また 、図2はバックライト装置10を示し、(a)は平面 図,(b)は(a)のB-B断面図である。
 図1に示す液晶表示装置は、表示パネルとし ての液晶表示モジュール30と、発光装置とし のバックライト装置(バックライト)10とから 成る。更に、液晶表示装置には、図示しない 駆動用LSIなどの周辺部材が配置される。

 液晶表示モジュール30は、2枚のガラス基板 間に液晶を挟んだ液晶パネル31と、この液 パネル31の各々のガラス基板に積層され、光 波の振動をある方向に制限するための偏光板 (偏光フィルタ)32,33とを備えている。
 液晶パネル31は、図示しない各種構成要素 含んで構成されている。例えば、2枚のガラ 基板に、図示しない表示電極、薄膜トラン スタ(TFT:Thin Film Transistor)などのアクティブ 素子、液晶、スペーサ、シール剤、配向膜、 共通電極、保護膜、カラーフィルタ等を備え ている。

 バックライト装置10は、支持部材としての ックライトフレーム(フレーム)11の内部に、 体発光素子であるLED21を複数備える実装基 としてのLED基板20が装着されて、構成されて いる。また、バックライト装置10は、LED基板2 0の前面側に、面全体を均一な明るさとする めに光を散乱・拡散させる透明な板(または ィルム)である拡散板(または拡散フィルム)1 3と、前方への集光効果を持たせた回折格子 ィルムであるプリズムシート14,15とを備えて いる。
 これにより、バックライト装置10は、液晶 示モジュール30の背面の全体に対してほぼ均 等にLED21が配列されたいわゆる直下型のバッ ライトを構成するようになっている。
 なお、バックライト装置10の構成単位は任 に選択される。例えば、バックライトフレ ム11にLED基板20が装着されただけの単位にて バックライト」と呼び、拡散板13やプリズ シート14,15などの光学補償シートの積層体を 含まない流通形態もあり得る。

 バックライトフレーム11は、前面側(液晶表 モジュール30と対向する側)に開放する箱状 、良好な強度と熱伝導が良好な素材、例え アルミニウムやマグネシウム、鉄、または れらの金属合金等によって形成されている その平面形状は液晶表示モジュール30と対 する大きさの矩形で、内側面には例えば白 高反射の性能を有するポリエステルフィル などが貼られ、リフレクタとしての機能を えている。また、その背面部や側面部には 排熱のための冷却フィン等からなるヒート ンク構造が必要によって形成される場合が る。
 このようなバックライトフレーム11に対し 図2に示すように、複数(本実施の形態では16 )のLED基板20がそれぞれ隣り合って配置され それぞれ複数の固定部材としての装着ねじ1 7によって、バックライトフレーム11に固定さ れている。つまり、装着ねじ17が本発明にお る装着手段を構成している。装着ねじ17は 本実施の形態では1枚のLED基板20に対して4本 けられている。

 LED基板20の上面には、複数(本実施の形態で 16個)のLED21が配置されている。以下、このLE D21が装着された側を、LED基板20の表面側と称 る。
 なお、詳しくは図示しないが、複数のLED21 は、赤色を発光する発光ダイオードと、緑 を発光する発光ダイオードと、青色を発光 る発光ダイオードとがあり、これらの各色 発光ダイオードが一定の規則に従って配置 れている。これらの各色の発光ダイオード らの光を混合させることで、色再現の範囲 広い光源を得ることが可能となっている。

 また、各LED21は、このように各々が赤色 緑色、あるいは青色を発光する単体のLEDを1 たは複数含んでいてもよいし、例えば青紫 を発光する単体のLEDにYAG蛍光体を組み合わ ることで疑似白色を発光する疑似白色発光 子を用いてもよい。さらには、各々が赤色 緑色、および青色を発光する複数個のLEDを み、これら各LEDを組み合わせることで白色 発光するように構成してもよい。

 そして、このようなLED基板20がバックラ トフレーム11に複数整然と取り付けられるこ とで、バックライトフレーム11の全面にLED21 均等に配置されている。これにより、バッ ライトフレーム11に存在するLED21の全体で輝 および色度が均一なバックライト(光)を発 することが可能となる。なお、LED基板20の構 成枚数等は、適宜設定されるものである。

 つぎに、前述の図2と、図3乃至図7を参照し LED基板20について詳細に説明する。
 図3はLED基板20を示し、(a)はLED21が装着され いない状態の平面図(表面側を示す図),(b)は のLED基板20の背面図(裏面側を示す図)である また、図4はLED基板20のLED21が装着される実 部23の表面側拡大図、図5はLED基板20の裏面側 に形成される伝熱回路320の拡大図である。さ らに、図6はLED21が装着された実装部23の拡大 面図、図7は装着ねじ17による締着部位の拡 断面図である。

 LED基板20は、ガラス布を基材としたエポキ 樹脂による電子機器用の基板であって、所 厚さ且つ所定形状(本実施の形態では正方形) に形成されている。
 LED基板20の表面側には、図2に示すように複 のLED21が実装されている。本実施の形態で 、LED21は16個実装されている。
 これらのLED21は、LED基板20の実装部23にそれ れ装着されて、縦横に均等な間隔(LED間隔:P) で配置されている。LED基板20の外縁から最も 側のLED21までの距離は、LED間隔:Pの半分未満 に設定されており、これによって複数のLED基 板20を並べて配置した際に、隣接するLED基板2 0のLED21をLED間隔:Pに設定し得るようになって る。
 また、LED基板20の所定位置には、LED基板20を 装着ねじ17でバックライトフレーム11に締着 る装着穴22が形成されている。本実施の形態 では、装着穴22は4箇所設けられている。この 装着穴22の形成部位が、本発明におけるLED基 20の固定部である。

 また、LED基板20は、各LED21に駆動電流を供 給するための電気系回路200と、各LED21が生ず 熱を伝導するための伝熱系回路300とを有し いる。なお、これらの電気系回路200および 熱系回路300は、LED基板20の表裏面にそれぞ 設けられた銅又は銅合金等による所定厚さ 金属箔の層を、一般的なプリント配線回路 成工程と同様にエッチング工程で所定の形 に残存させて形成されるものである。

 電気系回路200は、LED21が電気的に接続され 端子ランド210と、これら端子ランド210に接 された図示しない電気配線回路とを備えて る。これら端子ランド210及び電気配線回路 、LED基板20の表面側に形成されている。
 端子ランド210は、LED基板20の各LED21が装着さ れる部位(実装部23)に、拡大図である図4に示 ように実装部23の中心(装着されるLED21の真 )を挟んで所定間隔で一対設けられている。 の端子ランド210には、LED21のリードが接続 れる。
 電気配線回路は、これら端子ランド210に接 されて、LED21に駆動電力を供給する。

 伝熱系回路300は、拡大図である図4および図 5に示すように、LED基板20の表面側に形成され た伝熱用ランド310と、LED基板20の裏面側に形 された熱伝導路としての伝熱回路320と、伝 部としての接触伝熱ランド330と、伝熱用ラ ド310と伝熱回路320とを熱伝導可能に接続す 伝熱貫通部としてのスルーホール340とから る。
 伝熱用ランド310は、実装部23の中央のLED21が 配置される部位(一対の端子ランド210の間)か 後述するスルーホール340の形成域まで、LED2 1と対応する幅で延設されている。

 スルーホール340は、実装部23の中心に対し 端子ランド210の配列方向と直交する方向に 定量偏心した位置に、所定の直径(たとえば0 .3~0.5mm)でLED基板20の表裏を貫通して形成され いる。その内周面には、金属(たとえば銅) メッキ層が形成されており、この金属メッ 層がLED基板20の表面側の伝熱用ランド310と、 LED基板20の裏面側の伝熱回路320とを熱伝導可 に接続している。
 なお、本発明における伝熱貫通部は、この うなスルーホール340による構成に限るもの はない。たとえば本実施の形態におけるス ーホール340の内部に導電性ペースト等を充 してソルダーレジストによって塞いだ(すな わち穴として貫通しない)構成としても良く さらには、線状の伝熱部材をLED基板20を貫通 させて設けたものであっても良い。要は、LED 基板20の表面側の伝熱用ランド310と、LED基板2 0の裏面側の伝熱回路320とを熱伝導可能に接 すれば良いものである。
 また、本実施の形態ではスルーホール340は 装部23の中心から偏心した位置に設定され いるが、スルーホール340の位置はこれに限 されるものではなく、実装部23の中心(LED21の 装着位置の直下)等であっても良いことは勿 である。その場合、伝熱用ランド310はLED21と 対応する大きさで良い。

 伝熱回路320は、スルーホール340のLED基板20 裏面側開口部と、接触伝熱ランド330とを接 するように形成されている。
 接触伝熱ランド330は、装着穴22の周囲に、 着穴22と同心状の円形に形成されている。そ の直径は、装着穴22に挿通された装着ねじ17 よって、LED基板20をバックライトフレーム11 締着する際に、所定の圧力で密着する領域 設定されている。たとえば、装着ねじ17の じ頭または用いる座金の径とほぼ同じに設 される。たとえば、平座金(みがき丸)付きの M3のセムスねじの場合、φ7mm程度とすれば良 。
 装着穴22は、本実施の形態では正方形のLED 板20を前後左右に均等に4分割した正方形の 領域(単位領域20A)に対して一カ所設けられ、 その位置は、単位領域20A内に配置される4個 LED21の略中心に設定される。より正確には、 単位領域20Aの各LED21の実装部23に形成された スルーホール340から、直線距離が等しくな 位置に設定される。単位領域20Aには4個のLED2 1が正方形を成すように配置され、装着穴22は それらの中央にこの条件を満たして設けるこ とが可能である。

 これにより、単位領域20Aの各実装部23のス ーホール340と接触伝熱ランド330とを結ぶ各 熱回路320は、直線で等しい長さ(回路長:L)と っている。また、各伝熱回路320は、その幅: Wが等しく設定されている。さらに、伝熱回 320の厚さ(伝熱回路320を形成する金属箔の厚 )も等しい。従って、各伝熱回路320は、その 断面積と長さが等しく、各スルーホール340か ら接触伝熱ランド330に至る熱抵抗も等しくな っている。つまり、各伝熱回路320は、熱伝導 の点で等しい長さに設定されているものであ る。
 上記のごとき伝熱系回路300の構成により、 LED21が装着される伝熱用ランド310から、そ ぞれスルーホール340および伝熱回路320を介 て接触伝熱ランド330に至る熱伝導経路が形 される。本実施の形態では、単位領域20Aに 置された4個のLED21の熱伝導経路は、一つの 触伝熱ランド330に集中する。

 なお、LED基板20の表面側は、実装部23を除 いて非導電性の樹脂による被覆が施されて、 保護絶縁被膜24(図6及び図7に示す)が形成され ている。また、LED基板20の裏面側は、接触伝 ランド330を除いて(装着穴22の周辺を除いて) 非導電性の樹脂による被覆が施されて、保護 絶縁被膜25(図6及び図7に示す)が形成されてい る。

 LED基板20の各実装部23には、前述のごとくそ れぞれLED21が装着される。
 LED21は、拡大断面図である図6に示すように 実装部23の伝熱用ランド310に熱伝導可能に 触した状態で、図示しないリードが端子ラ ド210に接続されて装着される。また、LED21の 外面周囲には、透明樹脂による半球状のカバ ー21Cが形成される。なお、この実施の形態で は、カバー21CはLED基板20にLEDチップを実装し 後に成形されるが、これに限らずLEDチップ カバー21Cを一体的に備えて成るLEDランプをL ED基板20に実装してこのように構成しても良 ものである。

 そして、上記のごときLED基板20は、図7に拡 断面図を示すように、装着穴22に挿通され 装着ねじ17で、バックライトフレーム11に締 される。これにより、装着穴22の周囲の接 伝熱ランド330がバックライトフレーム11の表 面に圧接する。すなわち、LED基板20の裏面側 図6に誇張して示すように伝熱回路320や保護 絶縁被膜25があって平滑ではないが、装着ね 17の締め付け圧力でLED基板20は微妙に変形し 、接触伝熱ランド330がバックライトフレーム 11の表面に所定の圧力で接触するものである
 その結果、図7中に矢印で示すように接触伝 熱ランド330からバックライトフレーム11へと が流れ易い状態となる。つまり、接触伝熱 ンド330がバックライトフレーム11に圧接さ て接触圧が高くなると、両者の間に介在す 空気層が薄くなると共に固体接触面積が増 するために、接触熱抵抗が小さくなり、熱 導が容易になる。
 なお、図7に示す接触伝熱ランド330は、装着 穴22の周囲は穴径より少し(半径で0.5mm~1.0mm程 )大きい範囲で形成されていない。これは、 LED基板20に装着穴22をプレス等で形成する際 接触伝熱ランド330の金属箔が剥がれること 防ぐためである。

 上記のごとき構成のLED基板20を備えるバッ ライト装置10では、LED21が生じた熱は、伝熱 回路300(伝熱用ランド310,スルーホール340,伝 回路320および接触伝熱ランド330)を伝導して バックライトフレーム11に放熱される。つま 、換言すれば、LED21が生ずる熱を、高い圧 でバックライトフレーム11に接触する装着ね じ17による締着部に伝熱系回路300によって導 て放熱するものである。
 これにより、LED基板20とバックライトフレ ム11との間に熱伝導シート,熱伝導コンパウ ド又は熱伝導グリースといったサーマルイ ターフェイス材料を介設しなくてもLED21の熱 を効率良くバックライトフレーム11に逃がし LED21の高温化を抑制することができる。従 て、サーマルインターフェイス材料の材料 、また、それらサーマルインターフェイス 料を介装する作業が不要となり、製造コス を抑えることができる。

 単位領域20Aの4個のLED21と一つの接触伝熱ラ ド330とを接続する各伝熱回路320の熱抵抗は しく(実際の長さも等しい)、これにより単 領域20Aに配設された各LED21の熱を均等に逃が すことができる。また、伝熱回路320の熱抵抗 は、全ての単位領域20Aにおいて等しく、従っ て、LED基板20に配設された全てのLED21から均 に放熱することが可能となる。さらに、こ らの条件は、バックライトフレーム11に装着 された複数のLED基板20全てにおいて同様であ 。
 このため、バックライト装置10の全てのLED21 から均等に放熱して温度分布を平均化でき、 局所的な温度集中(熱溜まり)に起因する色ム を防ぐことができる。

 ここで、伝熱回路320の幅は、熱伝導の観点 らは広い方が好ましい。しかし、あまり広 するとバックライトフレーム11とLED基板20の 間の隙間(空気層)を加熱して熱溜まりを生ず 虞があり、このようなことのないように設 する。
 すなわち、LED基板20は、4本の装着ねじ17に ってバックライトフレーム11に締着されるた め、LED基板20の裏面全体をバックライトフレ ム11に密着させることは難しく、バックラ トフレーム11とLED基板20の間には隙間(空気層 )が形成される。仮に、LED基板20の裏面側を全 面銅箔とすると、銅箔の熱が隙間の空気層を 加熱する(銅箔から空気に熱が放射する)こと なる。空気層を介した熱伝達は熱抵抗が大 いために熱はバックライトフレーム11に迅 に伝達されず、空気層が高温化していわゆ 熱溜まりを生ずる。その結果、LED21の発光効 率が低下して色ムラを招来する。

 このような隙間の空気層に起因する熱溜ま を抑制するためには、伝熱回路320の表面積 より狭い方が好ましい。このため、伝熱回 320はスルーホール340と接触伝熱ランド330と 最短距離で(すなわち直線的に)結び、幅は 伝導と熱溜まり抑制とを勘案して設定する
 一方、伝熱回路320の厚さは、断面積を大き して熱伝導効率を向上させるためにできる り厚く構成するのが好ましい。伝熱回路320 厚く構成しても、隙間の空気層への熱伝導 増大することはない。

 本実施の形態では、限られた表面積の伝熱 路320で熱を接触伝熱ランド330に導いてバッ ライトフレーム11に逃がすため、バックラ トフレーム11とLED基板20の間に隙間(空気層) 形成されても、空気層を加熱し難く、熱溜 りを生じ難い。
 さらに、本実施の形態では、LED基板20の裏 側は熱伝導率の小さい樹脂製の保護絶縁被 25で覆われており、これによっても伝熱回路 320から隙間の空気層へ熱伝導を抑えて隙間部 位に熱が溜まることを防ぐ。
 このように、バックライトフレーム11とLED 板20の間に隙間が生じても、熱溜まりを生じ させることがなく、LED21の熱を伝熱回路320お び接触伝熱ランド330を介してバックライト レーム11に効率良く伝導させて放熱するこ ができるものである。

 なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ るものではない。たとえば、LED基板20に配 するLED21の数や、装着穴22の数、また、ひと の接触伝熱ランド330に接続する伝熱回路320 数等は、適宜変更可能なものである。
 さらに、LED基板20のバックライトフレーム11 への装着手段は、ねじ(装着ねじ17)に限らず LED基板20(接触伝熱ランド330)をバックライト レーム11に圧接させて装着できるものであ ば良い。たとえば、金属製のリベットや樹 によって形成されたカヌークリップ等を用 ることができる。

 ここで、LED基板20をバックライトフレーム11 に装着する装着穴22の配置と、LED21の配置と よっては、伝熱系回路300の伝熱回路320の長 を各LED21において等しく設定できない場合が ある。
 つぎに、このように伝熱回路320の長さが異 る例について、図8および図9を参照して説 する。図8は長さの異なる伝熱回路320を備え LED基板40の背面図、図9はその伝熱回路320の 大図である。なお、図中前述の実施の形態 同じ構成要素については同符号を付して説 を省略する。

 図8に示すLED基板40は、平面形状が長方形で その四隅近傍にそれぞれ装着穴22が設けら ている。すなわち、LED基板40は、4個の装着 22を介して図示しないバックライトフレーム に装着されるようになっている。
 LED基板40は、各装着穴22に対応するように縦 横に均等な4区画の単位領域に分割され、各 位領域40Aにはそれぞれ図示しないLEDが装着 れる6箇所の実装部23(23A,23B,23C)が設定されて る。すなわち、各単位領域40Aにはそれぞれ6 個のLEDが装着されるものである。

 単位領域40A内には、実装部23が、図中横方 に所定間隔で3箇所並んで列を成し、この列 縦方向に所定間隔で2列に配置されている。
 装着穴22は、LED基板40の側端近傍に位置する 2箇所の実装部23Aの中間付近に配置されてい 。
 このため、装着穴22の周囲に形成された接 伝熱ランド330と、各実装部23A,23B,23C(スルー ール340A,340B,340C)との距離は、三段階に異な 。すなわち、最も近い実装部23Aが2箇所、中 距離の実装部23Bが2箇所、最も離間した実装 部23Cが2箇所となる。

 ここで、各実装部23(23A,23B,23C)のスルーホー 340(340A,340B,340C)と接触伝熱ランド330とを結ぶ 伝熱回路320(320A,320B,320C)は、その長さに応じ 断面積が異なり、熱抵抗がほぼ等しくなる うに設定されている。
 すなわち、熱伝導の理論式は、
 Q : 熱量(W)
 K : 熱伝導率(W/mK)
 A : 断面積(m 2 )
 δt: 温度差(K)
 L : 長さ(m)
 として、
  Q=K×A×δt/L
 で与えられる。
 つまり、伝導する熱量:Qは、断面積:Aに比例 し、長さ(距離):Lに反比例する。
 なお、この場合の熱抵抗:R(℃/W)は、
  R=δt/Q
 である。

 このような関係に基づいて、伝熱回路320の さ(接触伝熱ランド330と実装部23のスルーホ ル340との距離)に応じて伝導する熱量がほぼ 等しくなるように(熱抵抗がほぼ等しくなる うに)伝熱回路320の断面積を変えてある。
 この伝熱回路320の断面積の変更は、銅箔等 よって形成される伝熱回路320の厚さを変更 ることは難しいために伝熱回路320の幅を変 することで行っている。すなわち、伝熱回 320の幅を、最も近い実装部23Aのスルーホー 340Aに接続する最も短い伝熱回路320Aの幅(WA) 基準とすれば、その長さに応じた割合で、 間距離の実装部23Bのスルーホール340Bに接続 する伝熱回路320Bの幅(WB)を広く、最も離間し 実装部23Cのスルーホール340Cに接続する伝熱 回路320Cの幅(WC)をさらに広く設定するもので る。なお、断面積の変更は伝熱回路320の厚 を変えて行っても良いことは勿論であり、 らには幅と厚さの両方を変えて行っても良 ものである。

 このような構成のLED基板40によれば、単 領域40Aの6箇所の実装部23に配置される各LED 一つの接触伝熱ランド330とを接続する各伝 回路320の熱抵抗をほぼ等しくすることがで る。これにより単位領域40Aに配設された各LE Dの熱を均等に逃がすことができ、局所的な 度集中(熱溜まり)の発生を防ぐことができる 。また、この構成によれば、装着穴22(接触伝 熱ランド330)とLEDの配置の制限が緩和され、 計の自由度が向上するものである。

本実施の形態が適用される液晶表示装 の全体構成を示す分解斜視図である。 バックライト装置を示し、(a)はその平 図,(b)は(a)のB-B断面図である。 (a)はLED基板の平面図,(b)はLED基板の背面 図である。 LEDが装着される実装部の拡大図である 伝熱回路の拡大図である。 LEDが装着された実装部の拡大断面図で る。 装着ねじによる締着部位の拡大断面図 ある。 長さの異なる伝熱回路を備えるLED基板 背面図である。 図8に示すLED基板の伝熱回路の拡大図で ある。

符号の説明

10…バックライト装置(発光装置,バックラ ト)、11…バックライトフレーム(支持部材,フ レーム)、17…装着ねじ(装着手段,固定部材)、 20,40…LED基板(実装基板)、21…LED(固体発光素 )、22…装着穴(固定部)、30…液晶表示モジュ ル(表示パネル)、300…伝熱系回路、310…伝 用ランド、320…伝熱回路(熱伝導路)、330…接 触伝熱ランド(伝熱部)、340…スルーホール(伝 熱貫通部)