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Title:
MAGNETIC SENSOR DEVICE HAVING MULTIPLE SENSING AXES
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/108387
Kind Code:
A1
Abstract:
A first magnetic sensor (11) is arranged with its horizontal installation direction substantially parallel to a main surface of a substrate (10), so that it has sensitivity in the X-axis direction. Moreover, a second magnetic sensor (12) is arranged with its vertical installation direction substantially vertical to the main surface of the substrate (10), so that it has sensitivity in the Z-axis direction. That is, the first magnetic sensor (11) extends along a direction (horizontal direction) parallel to the surface of the substrate (10) while the second magnetic sensor (12) extends along a direction (vertical direction) vertical to the surface of the substrate (10).

Inventors:
SASAKI HIROMITSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053913
Publication Date:
September 12, 2008
Filing Date:
March 05, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ALPS ELECTRIC CO LTD (JP)
SASAKI HIROMITSU (JP)
International Classes:
G01R33/09; G01P15/105; G01R33/02; H01H25/06; H01H35/14; H01L43/08
Foreign References:
JP2003078187A2003-03-14
JP2006156661A2006-06-15
JP2006234615A2006-09-07
JPH08179023A1996-07-12
Attorney, Agent or Firm:
AOKI, Hiroyoshi et al. (4-3 Niban-cho,Chiyoda-k, Tokyo 84, JP)
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Claims:
 主面を有する基体と、絶縁層中にナノグラニュラ粒子が分散してなるナノグラニュラ膜及び前記ナノグラニュラ膜を挟持する一対の軟磁性膜で構成された少なくとも2つの磁気センサと、を具備し、前記少なくとも2つの磁気センサのうちの第1磁気センサは、前記ナノグラニュラ膜及び前記軟磁性膜が前記基体の主面に対して略平行な方向に並設するように配置され、前記少なくとも2つの磁気センサのうちの第2磁気センサは、前記ナノグラニュラ膜及び前記軟磁性膜が前記基体の主面に対して略垂直な方向に立設するように配置されていることを特徴とする多感度軸を持つ磁気センサ装置。
 前記第1磁気センサの周囲に設けられたソレノイドコイルと、前記第2磁気センサの周囲に設けられたスパイラルコイルと、を具備することを特徴とする請求項1記載の多感度軸を持つ磁気センサ装置。
 前記第1磁気センサのナノグラニュラ膜の抵抗値と前記第2磁気センサのナノグラニュラ膜の抵抗値とがほぼ等しいことを特徴とする請求項1記載の多感度軸を持つ磁気センサ装置。
 請求項1記載の磁気センサ装置と、前記磁気センサ装置から所定の間隔をおいて配置され、回転可能であると共に、前記磁気センサ装置に対して進退可能である磁石と、を具備することを特徴とするスイッチングデバイス。
 請求項1記載の磁気センサ装置と、前記磁気センサ装置から所定の間隔をおいて配置されており、前記磁気センサと対向する位置に磁石を有する錘部及び前記錘部を揺動可能に支持する梁部を備えた揺動部材と、を具備することを特徴とする加速度センサデバイス。
Description:
多感度軸を持つ磁気センサ装置

 本発明は、同一基板上において、基板面 対して平行な方向と基板面に対して垂直な 向に感度を持つ磁気センサ装置に関する。

 同一基板上で2つの感度軸を持つ磁気センサ は、例えば、X軸方向の出力を検出するXセン と、Y軸方向の出力を検出するYセンサを一 にすることにより構成することができる。 のような磁気センサを用いることにより、 面での2軸方向の磁気検出を行うことができ 。一方、空間での3軸方向の磁気検出を行う ためには、X軸、Y軸に加えてZ軸(X軸-Y軸平面 対して垂直な方向)の磁気検出をも行う必要 ある。このような3軸方向の磁気検出を行う 磁気センサとしては、特許文献1,2に開示され ているものがある。

特開2004-6752号公報

特開2004-354182号公報

 しかしながら、上記先行技術文献1,2に開 された磁気センサにおいては、Z軸方向に感 応する磁気センサは、基板面に対して傾斜し た状態で設けられているので、基板面に対し て垂直な方向を正確に検出しておらず、Z軸 向の磁気検出について余分な演算処理が必 であった。

 本発明はかかる点に鑑みてなされたもの あり、同一基板において、基板面に対して 直な方向をも正確に磁気検出することが可 であり、しかも余分な演算処理が不要であ 多感度軸を持つ磁気センサ装置を提供する とを目的とする。

 本発明の多感度軸を持つ磁気センサ装置 、主面を有する基体と、絶縁層中にナノグ ニュラ粒子が分散してなるナノグラニュラ 及び前記ナノグラニュラ膜を挟持する一対 軟磁性膜で構成された少なくとも2つの磁気 センサと、を具備し、前記少なくとも2つの 気センサのうちの第1磁気センサは、前記ナ グラニュラ膜及び前記軟磁性膜が前記基体 主面に対して略平行な方向に並設するよう 配置され、前記少なくとも2つの磁気センサ のうちの第2磁気センサは、前記ナノグラニ ラ膜及び前記軟磁性膜が前記基体の主面に して略垂直な方向に立設するように配置さ ていることを特徴とする。

 この構成によれば、少なくとも2つの磁気 センサのうちの第2磁気センサが、その積層 向を前記基体の主面に対して略垂直に配置 れているので、同一基板において、基板面 対して垂直な方向をも正確に磁気検出する とが可能であり、しかも余分な演算処理が 要である。

 本発明の多感度軸を持つ磁気センサ装置 おいては、前記第1磁気センサの周囲に設け られたソレノイドコイルと、前記第2磁気セ サの周囲に設けられたスパイラルコイルと を具備することが好ましい。

 本発明の多感度軸を持つ磁気センサ装置 おいては、前記第1磁気センサのナノグラニ ュラ膜の抵抗値と前記第2磁気センサのナノ ラニュラ膜の抵抗値とがほぼ等しいことが ましい。

 本発明のスイッチングデバイスは、上記 気センサ装置と、前記磁気センサ装置から 定の間隔をおいて配置され、回転可能であ と共に、前記磁気センサ装置に対して進退 能である磁石と、を具備することを特徴と る。

 本発明の加速度センサデバイスは、上記 気センサ装置と、前記磁気センサ装置から 定の間隔をおいて配置されており、前記磁 センサと対向する位置に磁石を有する錘部 び前記錘部を揺動可能に支持する梁部を備 た揺動部材と、を具備することを特徴とす 。

 本発明の磁気センサ装置によれば、主面 有する基体と、絶縁層中にナノグラニュラ 子が分散してなるナノグラニュラ膜及び前 ナノグラニュラ膜を挟持する一対の軟磁性 で構成された少なくとも2つの磁気センサと 、を具備し、前記少なくとも2つの磁気セン のうちの第1磁気センサは、前記ナノグラニ ラ膜及び前記軟磁性膜が前記基体の主面に して略平行な方向に並設するように配置さ 、前記少なくとも2つの磁気センサのうちの 第2磁気センサは、前記ナノグラニュラ膜及 前記軟磁性膜が前記基体の主面に対して略 直な方向に立設するように配置されている で、同一基板において、基板面に対して垂 な方向をも正確に磁気検出することが可能 あり、しかも余分な演算処理が不要である 感度軸を持つ磁気センサ装置を提供するこ ができる。

本発明の実施の形態に係る多感度軸を つ磁気センサ装置を示す図であり、(a)は平 図であり、(b)は(a)におけるIB-IB線に沿う断 図である。 本発明の実施の形態に係る多感度軸を つ磁気センサ装置の配置を示す図である。 (a),(b)は、本発明の実施の形態に係る多 感度軸を持つ磁気センサ装置の磁気センサの 特性を示す図である。 本発明の実施の形態に係る多感度軸を つ磁気センサ装置の特性を説明するための である。 本発明の実施の形態に係る多感度軸を つ磁気センサ装置の特性を説明するための である。 従来の多感度軸を持つ磁気センサ装置 配置を示す図である。 (a),(b)は、従来の多感度軸を持つ磁気セ ンサ装置の特性を説明するための図である。 従来の多感度軸を持つ磁気センサ装置 特性を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る多感度軸を つ磁気センサ装置の他の例を示す図であり (a)は平面図であり、(b)は(a)におけるIXB-IXB線 に沿う断面図である。 本発明の実施の形態に係る多感度軸を 持つ磁気センサ装置を備えたデバイスの例を 示す図である。 本発明の実施の形態に係る多感度軸を 持つ磁気センサ装置を備えたデバイスの例を 示す図である。 本発明の実施の形態に係る多感度軸を 持つ磁気センサ装置を備えたデバイスの例を 示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は側面 図である。

 以下、本発明の実施の形態について添付図 を参照して詳細に説明する。
 図1は、本発明の実施の形態に係る多感度軸 を持つ磁気センサ装置を示す図であり、(a)は 平面図であり、(b)は(a)におけるIB-IB線に沿う 面図である。

 図1に示す磁気センサ装置1は、X軸方向に感 を持つ第1磁気センサ11と、Z軸方向に感度を 持つ第2磁気センサ12とを備えている。この第 1磁気センサ11及び第2磁気センサ12は、絶縁層 13内に埋め込まれるように設けられており、 1磁気センサ11及び第2磁気センサ12を埋め込 だ絶縁層13が、図1(b)に示すように、主面を する基体である基板10上に設けられている ここで、基板10としては、シリコン基板、ガ ラス基板などを用いることができ、絶縁層13 構成する材料としては、SiO 2 、Al 2 O 3 などを挙げることができる。また、第1磁気 ンサ11には、リード14,15が設けられており、 2磁気センサ12には、リード16,17が設けられ いる。これらのリード14~17は、第1磁気セン 11、第2磁気センサ12に印加される磁場変化に 起因する抵抗変化を測定するための端子であ る。

 第1磁気センサ11は、絶縁層中にナノグラ ュラ粒子が分散してなるナノグラニュラ膜1 11と、このナノグラニュラ膜111を挟持する一 の軟磁性膜112,113とから構成されている。ま た、第2磁気センサ12は、絶縁層中にナノグラ ニュラ粒子が分散してなるナノグラニュラ膜 121と、このナノグラニュラ膜121を挟持する一 対の軟磁性膜122,123とから構成されている。

 ナノグラニュラ膜111,112は、絶縁層中にナ ノグラニュラ粒子が分散してなるものであり 、GMR(Giant MagnetoResistance)素子やTMR(Tunnel Magneto Resistance)素子と異なり、磁気抵抗変化の感度 の異方性を持たないので、後述する軟磁性 を用いて特定方向に感度を持つ磁気センサ 容易に構成することができる。このため、G MR素子やTMR素子では困難である、基板面に対 て垂直な方向に感度を持つ磁気センサを実 することができる。

 ナノグラニュラ膜111,121における絶縁層を 構成する材料としては、Mg,Al,Y,Si,Ti,Taなどの 属のフッ化物や酸化物などを挙げることが きる。また、ナノグラニュラ膜111,121におけ ナノグラニュラ粒子としては、粒径がナノ ーダーであるNi,Co,Feなどの磁性金属微粒子 挙げることができる。

 軟磁性膜112,113,122,123は、ナノグラニュラ 111,121に対してヨークとして機能するもので あり、ナノグラニュラ膜111,121の両側に、互 に接触しないように設けることにより、長 状の磁気センサ11,12を構成する。この長尺状 の磁気センサ11は、ナノグラニュラ膜111及び 磁性膜112,113が基板10の主面に対して略平行 方向に並設するように配置され、長尺状の 気センサ12は、ナノグラニュラ膜121及び軟 性膜122,123が基板10の主面に対して略垂直な 向に立設するように配置されている。この 合、その並設方向あるいは立設方向(軸方向) に感度を持つので、磁気センサ11,12間でその 設方向あるいは立設方向を調整して配置す ことにより、多感度軸を持つ磁気センサ装 を構成することが可能となる。

 軟磁性膜112,113,122,123を構成する材料とし は、パーマロイ(FeNi合金)、センダスト(FeSiAl 合金)、ハードパーム(FeNiNb合金)、CoNbZrアモル ファス合金、CoFeSiBアモルファス合金、ファ ンメットFeSiBNbCu合金などを挙げることがで る。

 第1磁気センサ11は、図1(a),(b)から分かる うに、その並設方向(長手方向)を基板10の主 に対して略平行に配置されており、X軸方向 に感度を持つように配置されている。また、 第2磁気センサ12は、図1(b)から分かるように その立設方向を基板10の主面に対して略垂直 に配置されており、Z軸方向に感度を持つよ に配置されている。すなわち、第1磁気セン 11が基板10の表面に平行な方向(水平方向)に って延在するように配置され、第2磁気セン サ12が基板10の表面に垂直な方向(鉛直方向)に 沿って延在するように配置される。これによ り、同一基板において、基板面に対して垂直 な方向をも正確に磁気検出すること可能であ り、しかも余分な演算処理が不要である多感 度軸を持つ磁気センサ装置を実現することが 可能となる。

 上記説明及び図1においては、X軸方向及 Z軸方向に感度を持つ磁気センサを同一基板 設けた場合について説明しているが、本発 においては、X軸方向及びZ軸方向以外の方 に感度を持つ磁気センサを同じ基板上に設 ても良い。例えば、基板10の表面において第 1磁気センサ11の並設方向に直交する方向が並 設方向になるような磁気センサをさらに設け ることによりY軸方向に感度を持つ磁気セン を同一基板に形成することができ、これに り3軸方向に感度を持つ磁気センサ装置を実 することができる。

 このような多感度軸を持つ磁気センサ装 においては、それぞれの磁気センサの感度 ほぼ同じであることが好ましい。この場合 おいて、Z軸方向に感度を持つ磁気センサ( 2磁気センサ12)は、基板10の表面に対して垂 な方向に延在するように配置されるので、 気センサ装置の厚さが厚くなってしまう。 のため、Z軸方向に感度を持つ磁気センサに いては、基板10の表面に対して平行な方向 延在するように配置される磁気センサと感 が同じになるようにして、その寸法(特に基 10の表面に対して垂直な方向の寸法を小さ することが望ましい。これにより、基板面 対して垂直な方向をも正確に磁気検出する と可能である磁気センサ装置の厚さを薄く ることが可能である。

 ナノグラニュラ膜は、絶縁層中にナノグ ニュラ粒子が分散してなるものであるので 非常に高い抵抗値を持つ。このため、磁気 ンサの感度を合わせる場合には、ナノグラ ュラ膜の抵抗値を合わせることが好ましい 図1に示す磁気センサ装置においては、第1 気センサ11のナノグラニュラ膜111の抵抗値と 第2磁気センサのナノグラニュラ膜121の抵抗 とがほぼ等しくなるように、ナノグラニュ 膜111,121及び軟磁性膜112,113,122,123の寸法を調 する。

 図1に示す例で算出すると、第1磁気センサ11 のナノグラニュラ膜111におけるX軸方向(水平 向)の寸法はL x_111 であり、第2磁気センサ12のナノグラニュラ膜 121のZ軸方向(鉛直方向)の寸法はT z_121 である。この寸法比はT z_121 /L x_111 となり、この比をaとすると、第1磁気センサ1 1の軟磁性膜112,113と第2磁気センサ12の軟磁性 122,123の寸法は以下の式(1)により算出するこ とができる。
   L z_122,123 =a・L x_112,113
   W z_122,123_1 ×W z_122,123_2 =a・T x_112,113 ×W x_112,113     式(1)
 なお、ナノグラニュラ膜111,121は同一工程で 形成することが好ましいので、同一工程で形 成すると、T x_111 =T z_121 となる。

 ナノグラニュラ膜111,121の抵抗値については 、第1磁気センサ11のナノグラニュラ膜111の抵 抗値をR x とし、第2磁気センサ12のナノグラニュラ膜121 の抵抗値をR z とし、ナノグラニュラ膜111,121自体の比抵抗 ρとすると、以下の式(2)のようになる。
   R x =L x_111 ×ρ/(T x_111 ×W x_111 )
   R z =T z_121 ×ρ/(W z_121_1 ×W z_121_2 )            式(2)

 ここで、R x =R z 及びT x_111 =T z_121 を式(2)に代入すると、以下の式(3)のようにな る。
   L x_111 /(T x_111 ×W x_111 )=T x_111 /(W z_121_1 ×W z_121_2 ) 式(3)
 この式(3)に示す関係式を満足することによ ナノグラニュラ膜111,121の抵抗値を合わせる ことができる。

 また、軟磁性膜で収束させた磁束をナノグ ニュラ膜で効率的に検出するためには、一 の軟磁性膜で挟持されたナノグラニュラ膜 軟磁性膜からはみ出して延在しないことが ましい。このためには、以下の式(4)を満足 ることが好ましい。
   W x_112,113 >W x_111
   T x_112,113 >T x_112,113
   W z_122,123_1 >W z_121_1
   W z_122,123_2 >W z_121_2                      式(4)

 さらに、より効率的にするためには、それ れが1/2以下であること、すなわち以下の式( 5)を満足することが好ましい。
   W x_112,113 /2>W x_111
   T x_112,113 /2>T x_112,113
   W z_122,123_1 /2>W z_121_1
   W z_122,123_2 /2>W z_121_2                    式(5)

 また、軟磁性膜112,113,122,123については、低 場側まで検出できることを考慮すると、そ アスペクト比(L x_112,113 又はL z_122,123 )/(W x_112,113 又はW z_122,123 )が大きいことが好ましい。この場合におい 、反磁場係数の関係から、以下の式(6)を満 することが好ましい。
   W x_112,113 ×T x_112,113 /L x_112,113 2
   W z_122,123_1 ×W z_122,123_2 /L z_122,123 2             式(6)

 図1に示す磁気センサ装置を製造する場合 、基板10上に第2磁気センサ12の軟磁性膜123及 リード17を埋め込むように絶縁層13を形成し 、絶縁層13を平坦化した後で第1磁気センサ11 ナノグラニュラ膜111及び第2磁気センサ12の ノグラニュラ膜121を形成する。このとき、 1磁気センサ11のナノグラニュラ膜111及び第2 磁気センサ12のナノグラニュラ膜121を同一工 で形成することが好ましい。また、ナノグ ニュラ膜111,121の形成前に絶縁層13を平坦化 ることにより、ナノグラニュラ膜111,121の成 膜を安定化させることができる。その後、第 2磁気センサ12の軟磁性膜122、第1磁気センサ11 の軟磁性膜112,113及びリード14,15,16を形成する 。

 このように、本発明に係る多感度軸を持 磁気センサ装置は、少なくとも2つの磁気セ ンサのうちの第2磁気センサ12が、ナノグラニ ュラ膜121及び軟磁性膜122,123が基板10の主面に 対して略垂直な方向に立設するように配置さ れているので、同一基板において、基板面に 対して垂直な方向をも正確に磁気検出するこ と可能であり、しかも余分な演算処理が不要 である。

 ここで、第2磁気センサ12が、その立設方 を基板10の主面に対して略垂直に配置され いるモデルと、その立設方向を基板10の主面 に対して垂直な方向から所定の角度を持って 傾斜して配置されているモデル(従来技術)と 間のZ軸方向の磁気検出の精度について説明 する。図2に示すモデルは、図1(b)と同様に、 1磁気センサ11がその並設方向を基板10の主 に対して略平行に配置されており、第2磁気 ンサ12がその並設方向を基板10の主面に対し て略垂直に配置されている。ここで、第1磁 センサ11における外部磁場に対する出力は図 3(b)に示すようになり、第2磁気センサ12にお る外部磁場に対する出力は図3(a)に示すよう なっている。

 図3(a),(b)に示す出力がある第1磁気センサ11 び第2磁気センサ12は、それぞれ回転させる とにより外部磁界から出力が独立して変化 、図5に示す回転角をθ 1 とすると、図5に示すX-Z平面において、X=Xi×co sθ 1 、Z=Zi×sinθ 1 である合成ベクトルとして表すことができる 。そして、角度θとX-Z平面における座標(Xi,Zi) とから図6に示すように表すことができる。

 一方、図6(a),(b)に示すように、第2磁気セン 12の立設方向を基板10の主面に対して垂直な 方向から所定の角度θ 2 3 を持って傾斜して配置されているモデルでは 、それぞれ図7(a),(b)に示すように、Z軸方向の 出力tZは、X軸方向の成分tXaとZ軸方向の成分tZ aのベクトルの和の出力となる。ここで、出 tZは角度θ 2 3 だけずれているので、その出力は図5に示す うにはならず、図8に示すようになる。すな ち、図6(a),(b)に示すモデルでは、Z軸方向の 気検出を正確に行うことができない。

 図6(a),(b)に示すモデルを用いる場合、次の うな演算により補正を行うことが必要とな 。すなわち、Z軸方向に感度を持つ第2磁気セ ンサ12の最大出力は、Z軸方向からθ 2 3 だけずれた方向であるので、この最大出力tZ すなわち合成ベクトルのX軸方向成分tXaやZ 方向成分tZaを考慮して補正を行う必要があ 。このため、Z軸方向の磁気検出を正確に行 ためには、補正演算が必須となり、処理が 雑となることが分かる。

 本発明に係る磁気センサ装置は、種々の 器に組み込むことが想定される。この場合 機器に発生する磁場の影響があるため、外 磁場をキャンセルして必要な感度を得るた に、磁気センサの周りにコイルを形成する とが考えられる。

 図9は、本発明の実施の形態に係る多感度 軸を持つ磁気センサ装置の他の例を示す図で あり、(a)は平面図であり、(b)は(a)におけるIXB -IXB線に沿う断面図である。この磁気センサ 置は、X軸方向に感度を持つ第1磁気センサ11 Y軸方向に感度を持つ第1磁気センサ11、Z軸 向に感度を持つ第2磁気センサ12を備えてお 、第1磁気センサ11の周囲にはソレノイドコ ル21が設けられており、第2磁気センサ12の周 囲にはスパイラルコイル22が設けられている

 このように磁気センサの周りにコイルを 置することにより、外部磁場をキャンセル て必要な感度を得ることが可能となる。な 、スパイラルコイル22で発生する磁場はソ ノイドコイル21で発生する磁場よりも小さい ので、この発生磁場の違いを考慮して、第1 気センサと第2磁気センサとで特性がほぼ等 くなるようにコイル巻き数を調整する、す わちスパイラルコイル22の巻き数をソレノ ドコイル21の巻き数よりも多くすることが好 ましい。

 上述した本発明に係る多感度軸を持つ磁 センサ装置は、ナノグラニュラ膜を挟持す 一対の軟磁性膜で構成された少なくとも2つ の磁気センサ、例えば図10に示すように、X軸 方向に感度を持つ第1磁気センサ11と、Y軸方 に感度を持つ第1磁気センサ11と、Z軸方向に 度を持つ第2磁気センサ12とを同一基板であ 基板10上に設けて構成されており、この磁 センサ装置は、種々のデバイスに応用する とができる。

 図11は、本発明の実施の形態に係る多感 軸を持つ磁気センサ装置を備えたデバイス 例を示す図である。図11に示すデバイスは、 上記磁気センサ装置と、磁気センサ装置から 所定の間隔をおいて配置され、回転可能であ ると共に、磁気センサ装置に対して進退可能 である磁石30とを具備するスイッチングデバ スである。このスイッチングデバイスにお る磁気センサ装置は、X軸方向に感度を持つ 第1磁気センサ11と、Z軸方向に感度を持つ第2 気センサ12とを同一基板である基板10上に設 けて構成されている。このような構成を有す るスイッチングデバイスにおいては、磁石30 回転による磁場変化を第1磁気センサで検出 し、磁石30の昇降(磁気センサ装置に対する進 退)による磁場変化を第2磁気センサ12で検出 る。このため、磁石30の動きに伴ってスイッ チングを行うことができる。

 図12は、本発明の実施の形態に係る多感 軸を持つ磁気センサ装置を備えたデバイス 例を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b) 側面図である。図12に示すデバイスは、上記 磁気センサ装置と、磁気センサ装置から所定 の間隔をおいて配置されており、磁気センサ 11,12と対向する位置に磁石43を有する錘部42及 び錘部42を揺動可能に支持する梁部41を備え 揺動部材40とを具備する加速度センデバイス である。このスイッチングデバイスにおける 磁気センサ装置は、X軸方向に感度を持つ第1 気センサ11と、Y軸方向に感度を持つ第1磁気 センサ11と、Z軸方向に感度を持つ第2磁気セ サ12とを同一基板である基板10上に設けて構 されている。揺動部材40は、枠体に対して 部41を介して錘部42が設けられており、加速 が加わると錘部42が揺動する。このとき、 部42の磁石43と磁気センサ11,12との間の距離 変わるので、この磁場変化をパラメータと て加速度を求めることができる。

 また、図12に示す揺動部材40の代わりに、 磁気センサ11,12と対向する位置に磁石を有す ダイヤフラムを用いることにより、圧力セ サデバイスを構成することができる。この 力センサデバイスにおいて、ダイヤフラム 圧力が加わると、磁石と磁気センサ11,12と 間の距離が変わるので、この磁場変化をパ メータとして圧力を求めることができる。

 本発明は上記実施の形態に限定されず、 々変更して実施することが可能である。上 実施の形態においては、ナノグラニュラ膜 挟持する一対の軟磁性膜の並設方向あるい 立設方向が磁気センサの長手方向である場 について説明しているが、本発明において 、前記並設方向あるいは立設方向が磁気セ サの長手方向以外の方向である場合にも適 することができる。また、上記実施の形態 説明した装置構成、デバイス構成、数値、 法、材質などについては、本発明の範囲を 脱しないで適宜変更することができる。そ 他、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲 で適宜変更して実施することができる。