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Patent Searching and Data


Title:
(METH)ACRYLATE COMPOUND
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057452
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a novel (meth)acrylate compound. Specifically disclosed is a (meth)acrylate compound represented by the following general formula (1). (In the general formula (1), R1 and R2 independently represent a hydrogen atom or a methyl group; X represents a trivalent or higher-valent polyhydric alcohol or an organic group residue derived from a hydroxybenzene; and m and n each represents an integer not less than 1, with m + n being not less than 3.)

Inventors:
FUJITA AKINORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068709
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUJIFILM CORP (JP)
FUJITA AKINORI (JP)
International Classes:
C07C69/54
Foreign References:
JP2004300315A2004-10-28
JP2003505557A2003-02-12
JP2005132751A2005-05-26
Attorney, Agent or Firm:
SIKs & Co. (Kyobashi-Nisshoku Bldg.8-7, Kyobashi 1-chome,Chuo-k, Tokyo 31, JP)
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Claims:
下記一般式(1)で示される(メタ)アクリレート化合物。
(一般式(1)中、R 1 およびR 2 はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、Xは3価以上の多価アルコールまたはヒドロキシベンゼン由来の有機基残基を表し、mおよびnはそれぞれ1以上の整数を表し、かつ、m+nが3以上である。)
一般式(1)のR 1 およびR 2 の少なくとも一方は、水素原子である、請求項1に記載の(メタ)アクリレート化合物。
一般式(1)のR 1 およびR 2 の両方が、水素原子である、請求項1に記載の(メタ)アクリレート化合物。
前記一般式(1)中、Xの内、アルコール性水酸基またはフェノール性水酸基を除いた有機基残基部位の炭素原子と酸素原子の数の総和が3~9であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の(メタ)アクリレート化合物。
前記多価アルコールまたはヒドロキシベンゼンが、プロパントリオール、トリメチロールプロパン、エリスリトール、1,3,5-シクロヘキサントリオール、1,2,4-シクロヘキサントリオール、フロログリシン、1,2,4-ベンゼントリオール、1,2,3-ベンゼントリオール、グルコース、マンノース、フルクトースおよびイノシトールから選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の(メタ)アクリレート化合物。
前記3価以上の多価アルコールまたはヒドロキシベンゼンが下記構造であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の(メタ)アクリレート化合物。
m+nが3または4である、請求項1~6のいずれか1項に記載の(メタ)アクリレート化合物。
下記のいずれかで表される(メタ)アクリレート化合物。
請求項1~8のいずれか1項に記載の(メタ)アクリレート化合物を含む組成物。
請求項1~8のいずれか1項に記載の(メタ)アクリレート化合物を含む反応性希釈剤。
Description:
(メタ)アクリレート化合物

 本発明は、アリルエーテル基を有する(メ タ)アクリレート化合物に関するものである 特に、光および熱重合に利用される反応性 釈剤や各種保護膜として有用な(メタ)アクリ レート化合物に関するものである。

 従来から、(メタ)アクリレート化合物は、 ンキ、塗料、各種レジスト材料の反応性希 剤として幅広く利用されている。これらの 合物の硬化は、光(紫外線、活性エネルギー 等)や熱により硬化させるのが一般的である 。そして、反応性希釈剤としての(メタ)アク レート化合物は、その硬化性(硬化感度)や 化膜の強度の観点からトリメチロールプロ ントリアクリレート、ペンタエリスリトー テトラアクリレートやジペンタエリスリト ルヘキサアクリレート等の多官能モノマー 用いることが一般的である。
 ここで、反応性希釈剤としての(メタ)アク レート化合物を、UV硬化型インキや光ナノイ ンプリントリソグラフィー等に用いる場合、 インクの打滴性、構造体への追随性の観点か ら組成物として、低粘度であることが求めら れる。しかしながら、上記多官能モノマーは 、粘度が高いため、反応性希釈剤として用い ることが困難である。
 更に低粘度な反応性希釈剤としては、ベン ルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリ ート、N-ビニルピロリドン、エチレングリコ ールジアクリレート、ネオペンチルグリコー ルジアクリレート等の低分子量の単官能およ び2官能アクリレートがあるが、これらは組 物の粘度を低下させる目的では効果がある 、その硬化膜の強度には問題がある。

 一方、同一分子内にアリルエーテル基と(メ タ)アクリレート基を有する化合物である、 リルアクリレート、3-アリルオキシ-2-ヒドロ キシプロピルアクリレートや特許文献1に記 のアリルフェニルエーテル類、特許文献2に 載のペンタエリスリトールを基本骨格とす (メタ)アクリレート化合物が知られている
 これらの化合物を反応性希釈剤として用い 場合、アリルアクリレート、3-アリルオキ -2-ヒドロキシプロピルアクリレートおよび 許文献1に記載のアリルフェニルエーテル類 低粘度であり、かかる観点からは有用であ が、該化合物は2官能(アクリレート基およ アリルエーテル基)であるため、これを用い 得られる硬化膜の強度に問題がある。
 一方、特許文献2に記載されているペンタエ リスリトールを基本骨格とするメタアクリレ ート化合物は、多官能(6官能)であるため、そ の硬化膜の強度は高い。しかしながら、その 粘度が高く、反応性希釈剤として使用するに は問題がある。

米国特許第6231714号公報

特許第3888163号公報

 本発明は上記従来の課題を解決すること 目的としたものであって、低粘度で、該化 物を用いた硬化膜の強度が高い多官能反応 化合物を提供することを目的とする。特に インキ、塗料、各種レジスト材料、ナノイ プリント材料の反応性希釈剤として有用な( メタ)アクリレート化合物であって、反応性 釈剤として十分な低粘度を有し、かつ、該 合物を用いた硬化膜の強度が高い、多官能 応性化合物を提供することを目的とする。

 上記課題のもと、発明者が鋭意検討を行 た結果、硬化膜の強度を向上させるには、 橋密度を高めることが必要であり、架橋密 を高めるためには、複数の重合性(反応性) 能基を持ち、かつ、単位重合性基当たりの 子量が小さいことが必要であることを見出 た。より具体的には、同一分子内にアリル ーテル基と(メタ)アクリレート基を合計で3 上有する化合物は、低粘度で、かつ、硬化 (硬化感度)および硬化膜の強度を満足させる ことができることを見出した。具体的には、 以下の手段により、本発明の課題は達成され た。

(1)下記一般式(1)で示される(メタ)アクリレー 化合物。

(一般式(1)中、R 1 およびR 2 はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を 表し、Xは3価以上の多価アルコールまたはヒ ロキシベンゼン由来の有機基残基を表し、m およびnはそれぞれ1以上の整数を表し、かつ m+nが3以上である。)
(2)一般式(1)のR 1 およびR 2 の少なくとも一方は、水素原子である、(1)に 記載の(メタ)アクリレート化合物。
(3)一般式(1)のR 1 およびR 2 の両方が、水素原子である、(1)に記載の(メ )アクリレート化合物。
(4)前記一般式(1)中、Xの内、アルコール性水 基またはフェノール性水酸基を除いた有機 残基部位の炭素原子と酸素原子の数の総和 3~9であることを特徴とする、(1)~(3)のいずれ 1項に記載の(メタ)アクリレート化合物。
(5)前記多価アルコールまたはヒドロキシベン ゼンが、プロパントリオール、トリメチロー ルプロパン、エリスリトール、1,3,5-シクロヘ キサントリオール、1,2,4-シクロヘキサントリ オール、フロログリシン、1,2,4-ベンゼントリ オール、1,2,3-ベンゼントリオール、グルコー ス、マンノース、フルクトースおよびイノシ トールから選択される、(1)~(4)のいずれか1項 記載の(メタ)アクリレート化合物。
(6)前記3価以上の多価アルコールまたはヒド キシベンゼンが下記構造であることを特徴 する、(1)~(5)のいずれか1項に記載の(メタ)ア リレート化合物。

(7)m+nが3または4である、(1)~(6)のいずれか1項 記載の(メタ)アクリレート化合物。
(8)下記のいずれかで表される(メタ)アクリレ ト化合物。

(9)(1)~(8)のいずれか1項に記載の(メタ)アクリ ート化合物を含む組成物。
(10)(1)~(8)のいずれか1項に記載の(メタ)アクリ ート化合物を含む反応性希釈剤。

 本発明のアリルエーテル基を含有する(メ タ)アクリレート化合物を用いることにより 反応性希釈剤として十分な低粘度を有し、 つ、その硬化膜の強度が高いものが得られ 。従って、硬化性インク、各種レジスト材 の反応性希釈剤として極めて有用である。

 以下において、本発明の内容について詳 に説明する。尚、本願明細書において「~」 とはその前後に記載される数値を下限値及び 上限値として含む意味で使用される。本明細 書において、アルキル基等の「基」は、特に 述べない限り、置換基を有していてもよいし 、有していなくてもよい。さらに、炭素数が 限定されている基の場合、該炭素数は、置換 基が有する炭素数を含めた数を意味している 。

 本発明で開示する(メタ)アクリレート化合 は、下記一般式(1)で示される。

(一般式(1)中、R 1 およびR 2 はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を 表し、Xは3価以上の多価アルコールまたはヒ ロキシベンゼン由来の有機基残基を表し、m およびnはそれぞれ1以上の整数を表し、かつ m+nが3以上である。)

 R 1 およびR 2 はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を 表し、R 1 およびR 2 の少なくとも一方が水素原子であることが好 ましく、R 1 およびR 2 の両方が、水素原子であることがより好まし い。R 1 およびR 2 が水素原子であるほうが、反応重合性に富み 好ましい。

 Xは3価以上の多価アルコールまたはヒドロ シベンゼン由来の有機基残基を表し、Xの内 アルコール性水酸基またはフェノール性水 基を除いた有機基残基部位の炭素原子と酸 原子の数の総和が3~9であることが好ましく 3~6がより好ましい。このような範囲とする とにより、本発明の化合物を反応性希釈剤 して用いる場合の官能基密度が高くなり、 り反応性を高めることができる。
 多価アルコールまたはヒドロキシベンゼン しては、プロパントリオール、トリメチロ ルプロパン、エリスリトール、1,3,5-シクロ キサントリオール、1,2,4-シクロヘキサント オール、フロログリシン、1,2,4-ベンゼント オール、1,2,3-ベンゼントリオール、グルコ ス、マンノース、フルクトース、イノシト ルが好ましい例として挙げられ、プロパン リオール、トリメチロールプロパン、エリ リトール、1,3,5-シクロヘキサントリオール フロログリシンがより好ましく、下記化合 がさらに好ましい。

 mおよびnはそれぞれ1以上の整数を表し、mは 、1~6であることが好ましく、1~3であることが より好ましい。nは、1~6であることが好まし 、1~3であることがより好ましい。
 さらに、m+nは3以上であり、3~6であることが 好ましく、3または4であることがより好まし 。

 本発明の化合物は、E型粘度計によって測定 した粘度が、25℃で50mPa・s以下であることが ましく、20mPa・s以下であることがより好ま い。
 本発明の化合物の分子量は、200~700であるこ とが好ましく、200~400であることがより好ま い。

 以下に、一般式(1)で示される化合物を例示 る。本発明の化合物がこれらに限定される のではないことは言うまでもない。

 次に、本発明の化合物の製造方法に関して 明する。
 本発明の化合物の原料としては、多価アル ールやヒドロキシベンゼンや多価アルコー およびヒドロキシベンゼンの保護体やオキ ラン等の多価アルコール前駆体を用いるこ ができる。
 (メタ)アクリロイル基の導入は、塩化(メタ) アクリロイルとアルコールとのエステル化反 応、(メタ)アクリル酸とオキシランまたはア キルハライドとの求核付加もしくは置換反 を利用することができる。また、アリルエ テル基の導入はアリルハライドとアルコー とのエーテル化反応およびアリルアルコー とオキシランまたはアルキルハライドとの 核付加もしくは置換反応を利用することが きる。これらの反応は種々の実験化学書(例 えば、実験化学講座、丸善株式会社)に記載 方法をそのまま用いることができる。
 また、アリルエーテル基の導入は過激な条 が必要なことが多い為、最初に導入してお ことが望ましい。

 本発明の化合物は、硬化させることにより 高い硬度を有するため(例えば、鉛筆硬度で 3H以上)、各種保護膜として用いることができ る。
 また、本発明の化合物は、反応性希釈剤と て用いることができる。例えば、本発明の 合物は、UV硬化型インク用組成物や各種レ スト用組成物に添加することができる。そ 結果、これらの組成物の粘度を低くするこ ができる。本発明の化合物を反応性希釈剤 して用いる場合の、組成物への添加量は、10 ~99質量%の範囲であることが好ましい。10質量 %以上使用することにより、組成物の低粘度 または粘度上昇抑制とその硬化膜の強度を 上させることができる。本発明の化合物は 特に、アクリレート基を有する化合物の反 性希釈剤として好ましく用いることができ 。アクリレート基を有する化合物としては 2-アクリロイロキシエチルフタレート、2-ア リロイロキシ2-ヒドロキシエチルフタレー 、2-アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフ タレート、2-アクリロイロキシプロピルフタ ート、2-エチル-2-ブチルプロパンジオール クリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリ ート、2-エチルヘキシルカルビトール(メタ) アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)ア リレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリ ート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ ート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート 3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒ ロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル 酸ダイマー、ベンジル(メタ)アクリレート、 タンジオールモノ(メタ)アクリレート、ブ キシエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ )アクリレート、セチル(メタ)アクリレート エチレンオキシド変性(以下「EO」という。) レゾール(メタ)アクリレート、ジプロピレ グリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化 フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ) クリレート、イソアミル(メタ)アクリレート 、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオク ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ )アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリ ート、ジシクロヘンタニル(メタ)アクリレ ト、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ) アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリ ート、ラウリル(メタ)アクリレート、メト シジプロピレングリコール(メタ)アクリレー ト、メトキシトリプロピレングリコール(メ )アクリレート、メトキシポリエチレングリ ール(メタ)アクリレート、メトキシトリエ レングリコール(メタ)アクリレート、メチル (メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー ベンゾエート(メタ)アクリレート、ノニル ェノキシポリエチレングリコール(メタ)アク リレート、ノニルフェノキシポリプロピレン グリコール(メタ)アクリレート、オクチル(メ タ)アクリレート、パラクミルフェノキシエ レングリコール(メタ)アクリレート、エピク ロロヒドリン(以下「ECH」という)変性フェノ シアクリレート、フェノキシエチル(メタ) クリレート、フェノキシジエチレングリコ ル(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエ チレングリコール(メタ)アクリレート、フェ キシテトラエチレングリコール(メタ)アク レート、ポリエチレングリコール(メタ)アク リレート、ポリエチレングリコール-ポリプ ピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリ プロピレングリコール(メタ)アクリレート、 テアリル(メタ)アクリレート、EO変性コハク 酸(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アク リレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリ ート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アク リレート、トリドデシル(メタ)アクリレート ジエチレングリコールモノエチルエーテル( メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロ ンタンジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アク ル化イソシアヌレート、1,3-ブチレングリコ ールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオー ルジ(メタ)アクリレート、EO変性1,6-ヘキサン オールジ(メタ)アクリレート、ECH変性1,6-ヘ サンジオールジ(メタ)アクリレート、アリ キシポリエチレングリコールアクリレート 1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、EO 変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、 PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート 変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレー 、ECH変性ヘキサヒドロフタル酸ジアクリレ ト、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ コールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル グリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネ ペンチルグリコールジアクリレート、プロ レンオキシド(以後「PO」という。)変性ネオ ンチルグリコールジアクリレート、カプロ クトン変性ヒドロキシピバリン酸エステル オペンチルグリコール、ステアリン酸変性 ンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリ (エチレングリコール-テトラメチレングリコ ル)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレン グリコール-テトラメチレングリコール)ジ(メ タ)アクリレート、ポリエステル(ジ)アクリレ ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ )アクリレート、ECH変性プロピレングリコー ジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ) クリレート、トリエチレングリコールジ(メ タ)アクリレート、テトラエチレングリコー ジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシ クロデカンジ(メタ)アクリレート、ネオペン ルグリコール変性トリメチロールプロパン (メタ)アクリレート、トリプロピレングリ ールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリプロ レングリコールジ(メタ)アクリレート、ト グリセロールジ(メタ)アクリレート、ジプロ ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト メチロールプロパントリアクリレート、ペ タエリスリトールトリアクリレート、ペン エリスリトールテトラアクリレート、ジペ タエリスリトールヘキサアクリレート等が げられる。これらの中で特に、ネオペンチ グリコールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナ ジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロ レングリコールジ(メタ)アクリレート、テト ラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー ルプロパントリアクリレート、ペンタエリス リトールトリアクリレート、ペンタエリスリ トールテトラアクリレート、ジペンタエリス リトールヘキサアクリレート等が好ましく用 いられる。

 本発明の化合物は、光照射により硬化させ 用いることが好ましく、通常、本発明の化 物を含む組成物に、光重合開始剤を添加し 光照射により硬化させて用いる。
 本発明の化合物の硬化に用いる光ラジカル 合開始剤に関しては特に制限は無く、例え 、特許第3888163号公報に記載のラジカル重合 開始剤を用いることができる。
 本発明の化合物を反応性希釈剤として用い 場合、光照射により硬化物を作成した後、 加熱(ベーク)することによりさらに、硬化 の強度を向上させることができる。後加熱 より、アクリレート部位、およびアリルエ テル部位をさらに反応させていることに起 している。その際のベーク条件は、温度は10 0℃~300℃が好ましく、時間は10分~150分が好ま い。ベーク温度が100℃以下では、アリルエ テル部位を十分に反応させることができず 300℃以上では硬化膜の分解が進行してしま 。

 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具 的に説明する。以下の実施例に示す材料、 用量、割合、処理内容、処理手順等は、本 明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更す ことができる。従って、本発明の範囲は以 に示す具体例に限定されるものではない。

実施例1 化合物M-1の合成
 デナコールアクリレート(ナガセケムテック ス株式会社社製、DA-111)70g、トリエチルアミ 57g、酢酸エチル700mLの混合溶液を氷浴下で10 まで冷却した。塩化アクリロイル(東京化成 株式会社社製)37mlを混合溶液に滴下した。同 度で2時間反応させた後、薄層クロマトグラ フィーにてデナコールアクリレートの消失を 確認した後、反応混合液に酢酸エチル300ml、 200ml、飽和食塩水200mlを加え、抽出を行った 。有機層を分離後、酢酸エチルを減圧留去し 、淡黄色液体を得た。得られた淡黄色液体に 重合禁止剤として2,5-ジターシャリーブチル イドロキノンを1g加え、減圧蒸留を行うこと により、化合物M-1を無色透明液体として54g( 率60%)得た。

 得られた化合物の 1 H-NMRおよびE型粘度計による粘度の値を示す。
1 H-NMR(300MHz、CDCl3)δ3.6(d,2H),4.0(d,2H),4.4(dd,2H),5.2-5. 4(m,3H),5.8-6.0(m, 3H),6.2(dd,2H),6.5(dd,2H)
粘度7.4mPa・s(25℃)
分子量=240.25

実施例2 化合物M-2の合成
 アリルグリシジルエーテル(東京化成株式会 社製)20g、酢酸30g、酢酸カリウム5gの混合溶液 を100℃に加熱し、6時間反応させた。反応液 酢酸エチル500mL、水200mL、飽和食塩水200mLを え、抽出を行った。有機層を再度、飽和食 水で洗浄後、有機層を分離し濃縮すること より、アリルグリシジルエーテルの酢酸付 物を得た。次いで、得られた付加物にテト ヒドロフラン150mL、水素化ナトリウム(含量60 %)4.8gを加え、さらに臭化アリルを添加した。 2時間反応させた後、30%水酸化ナトリウム水 液10gを加え、60℃で3時間攪拌した。反応混 物に酢酸エチル500mL、1N塩酸水溶液200mL、飽 食塩水200mLを加え抽出後、再度飽和食塩水に より有機層を洗浄した。有機層を分離後、濃 縮を行い、シリカゲルクロマトグラフィーで 精製することにより、化合物M-2の前駆体であ る1,2-ジアリルオキシプロパン-3-オールを10g た。

 得られた化合物の 1 H-NMRの測定結果を示す。
1 H-NMR(300MHz、CDCl3)δ3.4-3.8(m,4H),4.0(m,3H),4.2(m,1H),5.2 (d,2H),5.3(d,2H),5.9(m,2H)

 上記で得られた1,2-ジアリルオキシプロパ ン-3-オール10g、トリエチルアミン9g、酢酸エ ル100mLの混合溶液を、氷浴下10℃まで冷却し た。塩化アクリロイル6mlを混合液に滴下した のち、同温度で2時間反応させた。反応混合 に酢酸エチル200mL、水100mL、飽和食塩水100mL 加え抽出を行った。有機層を分離後、酢酸 チルを減圧留去した。得られた粗体をシリ ゲルクロマトグラフィーにより精製するこ により、目的化合物M-2を8g得た。

 得られた化合物の 1 H-NMRおよびE型粘度計による粘度の値を示す。
1 H-NMR(300MHz、CDCl3)δ3.6(dd,2H),3.8(m,1H),4.0(d,2H),4.2(d, 2H),4.3(dd,2H),5.8-6.0(m,3H),6.2(dd,1H),6.4(d,1H)
粘度3.7mPa・s(25℃)
分子量=226.27

実施例3 化合物M-6の合成
 ペンタエリスリトール13.6g、ジメチルスル キシド100mLの混合溶液に水酸化ナトリウム20g を加え室温で攪拌した。臭化アリル60gを混合 溶液に滴下し、室温で6時間反応させた。反 液に酢酸エチル600mL、0.5N塩酸水溶液200mLを加 え、抽出を行った。有機層を分離後、酢酸エ チルを減圧留去した。得られた粗体をシリカ ゲルクロマトグラフィーにより精製すること により化合物M-6の前駆体であるペンタエリス リトールトリアリルエーテルを10g得た。得ら れたペンタエリスリトールトリアクリレート 10g、トリエチルアミン5g、酢酸エチル100mLの 合溶液を、氷浴下10℃まで冷却した。塩化ア クリロイル4mLを混合溶液に滴下した後、同温 度で2時間反応させた。反応混合液に酢酸エ ル200mL、水100mL、飽和食塩水100mLを加え抽出 行った。有機層を分離後、酢酸エチルを減 留去した。得られた粗体をシリカゲルクロ トグラフィーにより精製することにより、 的化合物M-6を6g得た。

 得られた化合物の 1 H-NMRおよびE型粘度計による粘度の値を示す。
1 H-NMR(300MHz、CDCl3)δ3.5(s,4H),3.9(d,4H),4.2(s,2H),5.1(d,2 H),5.3(d,2H),5.8-5.9(m,3H),6.1(dd,1H),6.4(d,1H)
粘度8.3mPa・s(25℃)
分子量=310.39

実施例4 化合物M-7の合成
 1,3,5-シクロヘキサントリオール15g、ジメチ アセトアミド100mLの混合溶液に、水素化ナ リウム(純度60%)9gを添加した。次いで、臭化 リル27gを加え、同温度で3時間攪拌した。反 応液に酢酸エチル500mL、0.5N塩酸水溶液200mLを え、抽出した。有機層を飽和食塩水200mLで 浄後、有機層を分離し、酢酸エチルを減圧 去した。得られた粗体をシリカゲルクロマ グラフィーにより精製することにより、1,3- アリルオキシシクロヘキサン-5-オール5gを た。
 次いで、得られた1,3-ジアリルオキシシクロ ヘキサン-5-オール5g、トリエチルアミン7g、 酸エチル50mLの混合溶液を、氷浴下10℃まで 却した。塩化アクリロイル2.5mLを混合溶液に 滴下した後、同温度で2時間反応させた。反 混合液に酢酸エチル200mL、水100mL、飽和食塩 100mLを加え抽出を行った。有機層を分離後 酢酸エチルを減圧留去した。得られた粗体 シリカゲルクロマトグラフィーにより精製 ることにより、目的化合物M-7を3g得た。

 得られた化合物の 1 H-NMRおよびE型粘度計による粘度の値を示す。
1 H-NMR(300MHz、CDCl3)δ1.4(m,2H),2.4(m,4H),3.4(m,2H),4.0(d,4 H),4.8(m,1H),5.2(d,2H),5.3(d,2H),5.8-6.0(m,3H),6.2(dd,1H),6. 4(d,1H)
粘度5.0mPa・s(25℃)
分子量=266.33

実施例5~10、比較例1~3
 上記実施例1~4で得られた本発明の(メタ)ア リレート化合物を含む硬化性組成物をガラ 基板上に膜厚3μmになるようにスピンコート によって塗布し、窒素雰囲気下でUV光照射 (HBT1000シリーズ、セン特殊工業社製)を用い 露光した。次いで、オーブンを用いて230℃ 30分間加熱し熱硬化を行った。
 硬化膜の強度の指標として表面硬度を調べ 。表面硬度はJIS K 5400の鉛筆引っかき試験 準じた。
 また露光量は、感光材料表面のベタツキが くなる量を最適露光量とした(タックフリー 感度)。露光量の下限は100mJ/cm 2 からはじめ、100mJ/cm 2 毎に照射し、最大で600mJ/cm 2 とした。組成物の配合、評価結果を表1に示 。尚、重合開始剤としては、TPO-L(BASF社製)を 用いた。
 尚、実施例9は、重合性化合物として、M309( リメチロールプロパントリアクリレート(ア ロニックスM309、東亜合成社製、粘度73mPa*s(25 ))を用い、本発明の化合物で希釈したもの ある。同様に、実施例10は、重合性化合物と して、DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサア リレート(DPHA、ダイセルUCB社製、粘度>1000 mPa*s(25℃))を用い、本発明の化合物で希釈し ものである。

 また、比較例1、2として、上記(メタ)アク リレート化合物に代えて、下記の化合物を用 い、他は同様に行った。さらに、比較例3は 上記(メタ)アクリレート化合物に代えて、下 記の化合物を用い、さらに、メチルエチルケ トン(MEK)で組成物を希釈し、他は同様に行っ 。比較例3の表3に記載の粘度はメチルエチ ケトンで希釈前の組成物粘度である。

(比較例1で用いた化合物 DA-111)
3-アリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルアクリ ート(ナガセケムテックス社製)

(比較例2で用いた化合物 化合物X-1)
4-アリルオキシフェニルメタクリレート(米国 特許US6231714記載化合物)

(比較例3で用いた化合物 化合物X-2)

Zはペンタエリスリトール骨格を表す。
フマル酸モノ(2-アリルオキシ-フェニルエチ )およびメタクリル酸とペンタエリスリトー 縮合物(特許第388163号に記載の化合物)