Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR CONTROLLING TRANSMISSION POWER FOR WIRELESS BASE STATION, AND WIRELESS BASE STATION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/019751
Kind Code:
A1
Abstract:
A throughput for a communication between a wireless base station (2) and a wireless terminal (3) is improved. In this method, the wireless base station (2) controls to decrease transmission power of a first wireless terminal (3) corresponding to the signal integrity information below a first threshold which exceeds a lower limit of a range where selected transmission is unchanged and is lower than an upper limit of the range, over the range where selected transmission is unchanged among a plurality of wireless terminals (3) corresponding to the signal integrity information belonging to the above-mentioned range, and controls to increase transmission power of a second wireless terminal (3) corresponding to the signal integrity information above the first threshold such that a transmission method with improved transmission efficiency can be selected.

Inventors:
ISEDA KOHEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/065288
Publication Date:
February 12, 2009
Filing Date:
August 03, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
ISEDA KOHEI (JP)
International Classes:
H04B7/26; H04J1/00; H04J11/00
Foreign References:
JP2004343524A2004-12-02
JP2006340364A2006-12-14
JP2006237897A2006-09-07
JP2004247950A2004-09-02
JP2003348013A2003-12-05
JP2003032218A2003-01-31
JP2006101345A2006-04-13
JP2004129241A2004-04-22
JP2006050615A2006-02-16
Other References:
See also references of EP 2178225A4
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, Tamotsu (10-31 Kichijoji-honcho 1-chom, Musashino-shi Tokyo 04, JP)
Download PDF:
Claims:
 無線端末との間の信号品質情報に応じて、前記無線端末に対して伝送効率の異なる複数の送信方式のいずれかを選択して前記無線端末への送信を行なう無線基地局の送信電力制御方法であって、
 前記無線基地局は、
 複数の無線端末との間の信号品質情報を取得し、
 選択する送信方式の変わらない範囲に属する前記信号品質情報に対応する複数の無線端末のうち、前記範囲の下限を超え、かつ、前記範囲の上限よりも小さい第1の閾値未満の信号品質情報に対応する第1の無線端末の送信電力を前記送信方式の変わらない範囲で減少制御し、前記第1の閾値以上の信号品質情報に対応する第2の無線端末の送信電力をより伝送効率の良い送信方式が選択されるように増加制御する、ことを特徴とする無線基地局の送信電力制御方法。
 前記無線基地局は、
 前記送信方式の変わらない範囲の下限を超え、かつ、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値と前記第1の閾値との間の信号品質情報に対応する前記第1の無線端末の送信電力を前記減少制御することを特徴とする、請求項1記載の無線基地局の送信電力制御方法。
 前記無線基地局は、
 あるシンボル時間における前記第1の無線端末宛の送信信号と前記第2の無線端末宛の送信信号とを周波数多重して送信することを特徴とする、請求項2記載の無線基地局の送信電力制御方法。
 前記無線基地局は、
 あるシンボル時間における周波数軸方向の送信電力の和が、許容される送信電力を超えない範囲で、前記増加制御を行なうことを特徴とする、請求項2又は3に記載の無線基地局の送信電力制御方法。
 前記無線基地局は、
 複数の前記第2の無線端末についての前記増加制御による送信電力の増加量の和を、複数の前記第1の無線端末についての前記減少制御による送信電力の減少量の和以下に制御することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の無線基地局の送信電力制御方法。
 前記信号品質情報は、前記無線端末において測定され通知される受信信号品質情報であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の無線基地局の送信電力制御方法。
 前記信号品質情報は、前記無線端末からの受信信号を基に測定した受信信号品質情報であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の無線基地局の送信電力制御方法。
 無線端末との間の信号品質情報に応じて、前記無線端末に対して伝送効率の異なる複数の送信方式のいずれかを選択して前記無線端末への送信を行なう無線基地局であって、
 複数の無線端末との間の信号品質情報を取得する信号品質情報取得手段と、
 選択する送信方式の変わらない範囲に属する前記信号品質情報に対応する複数の無線端末のうち、前記範囲の下限を超え、かつ、前記範囲の上限よりも小さい第1の閾値未満の信号品質情報に対応する第1の無線端末の送信電力を前記送信方式の変わらない範囲で減少制御し、前記第1の閾値以上の信号品質情報に対応する第2の無線端末の送信電力をより伝送効率の良い送信方式が選択されるように増加制御する制御手段と、
をそなえたことを特徴とする、無線基地局。
 前記制御手段は、
 前記送信方式の変わらない範囲の下限を超え、かつ、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値と前記第1の閾値との間の信号品質情報に対応する前記第1の無線端末の送信電力を前記減少制御することを特徴とする、請求項8記載の無線基地局。
 前記制御手段は、
 あるシンボル時間における前記第1の無線端末宛の送信信号と前記第2の無線端末宛の送信信号とを周波数多重して送信することを特徴とする、請求項9記載の無線基地局。
 前記制御手段は、
 あるシンボル時間における周波数軸方向の送信電力の和が、許容される送信電力を超えない範囲で、前記増加制御を行なうことを特徴とする、請求項9又は10に記載の無線基地局。
 前記制御手段は、
 複数の前記第2の無線端末についての前記増加制御による送信電力の増加量の和を、複数の前記第1の無線端末についての前記減少制御による送信電力の減少量の和以下に制御することを特徴とする、請求項8~11のいずれか1項に記載の無線基地局。
 無線端末との間の信号品質情報が良い品質を示すほど良い送信方式を選択して前記無線端末への送信を行なう無線基地局の送信電力制御方法であって、
 前記無線基地局は、
 複数の無線端末との間の信号品質情報を取得し、
 選択される送信方式が変化しない範囲の信号品質情報に対応する無線端末のうち、当該信号品質情報の前記範囲での位置に応じて、少なくともいずれかの無線端末への送信方式が前記信号品質情報によって選択される送信方式よりも良い送信方式となるよう、前記各無線端末への送信電力の配分を制御する、
ことを特徴とする、無線基地局の送信電力制御方法。
 受信品質情報が所定の範囲内に収まる複数の無線端末のうち、少なくとも第1の無線端末については送信電力を増大させて前記所定の範囲を超える受信品質となるようにして、第1の送信方式でデータの送信を行ない、該複数の無線端末のうち、少なくとも第2の無線端末については送信電力を減少させて前記所定の範囲の受信品質となるようにして、前記第1の送信方式より低速な第2の送信方式でデータの送信を行なう送信部を備え、
 前記第1の送信方式による送信期間と、前記第2の送信方式による送信期間とが少なくとも重複する時間帯を設けた、
ことを特徴とする、無線基地局。
Description:
無線基地局の送信電力制御方法 び無線基地局

 本発明は、無線基地局の送信電力制御方 及び無線基地局に関する。本発明は、例え 、無線区間の信号品質に応じて、無線端末 無線基地局との間の通信に用いる変調方式 誤り訂正符号化率などを変更するような無 通信システムに用いると好適である。

 無線基地局(BS:Base Station)と無線端末(MS:Mobile  Station)とをそなえた無線通信システムでは MSは、前記BSを介して他のMSや有線端末、サ バ等と通信を行なうことができる。
 上記無線通信システムの1つとして、近年、 開発が進められているWiMAX(Worldwide
Interoperability for Microwave Access)と呼ばれる方 に準拠したWiMAXシステムがある。このWiMAXシ ステムでは、通信効率の向上を図るために、 直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequenc y Division Multiplexing Access)方式及び適応変調 式(AMC:Adaptive Modulation and Coding)が採用され 。

 WiMAXシステムに用いられる無線フレームは BSからMSへの方向であるダウンリンク(DL)のサ ブフレーム(DLサブフレーム)と、MSからBSへの 向であるアップリンク(UL)のサブフレーム(UL サブフレーム)とが時間多重される。
 DLサブフレームは、さらに、時間軸(シンボ 時間)方向と周波数軸(サブチャネル周波数) 向の2次元領域において、プリアンブル、フ レームコントロールヘッダ(FCH)、DLのマップ 報(DLマップ)、ULのマップ情報(ULマップ)(以下 、これらをヘッダ情報ということがある)、1 上のDLバーストが多重され、ULサブフレーム には、1以上のULバーストが多重される。なお 、「バースト」とは、サブチャネル周波数及 び時間(送信タイミング)で特定される無線リ ース(通信領域)を意味する。

 ここで、プリアンブルは、フレーム同期 報が挿入される領域(フィールド)であり、FC Hは、マップ情報の大きさや位置等のマップ 報を定義する情報が挿入される領域である また、マップ情報には、バーストで送信さ る通信コネクションのID(CID)、無線フレーム おける当該コネクションのバーストの配置 置(バースト位置)、バーストの大きさ(バー トサイズ)、バーストの変調方式(QPSK、16QAM 64QAM等)や符号化率、送信電力制御情報(ブー トアップ・ダウン)等の情報が含まれる。

 つまり、マップ情報は、MSが受信及び送 すべき無線フレームの領域(受信領域及び送 領域)を指定する(割り当てる)情報(バースト 割当情報)として位置付けることができる。 お、前記バースト位置は、無線フレームの 頭シンボルからのシンボルオフセット及び ブチャネルオフセットで指定することがで 、前記バーストサイズは、シンボル数及び ブチャネル数で指定することができる。

 したがって、MSは、上記プリアンブルを 出することでDL及びULの無線フレーム同期を 立し、DLマップで指定されたDLバースト領域 をDLマップで指定された変調方式、符号化率 に対応する復調方式、復号化率で復調、復 処理することで、自MS宛のDLバーストを選択 的に受信処理する一方、ULマップで指定され ULバースト領域でBSへのデータ送信を行なう ことができる。

 また、MSは、BSとの無線区間における通信 品質(受信品質)を測定し、その測定結果(受信 品質情報、例えばSINR:Signal to Interference and  Noise Ratioなど)を定期あるいは不定期にBS宛に 報告することができ、BSは、当該MSからの前 受信品質情報に基づき、前記バースト毎に 調方式及び符号化率を適応的に制御するこ ができる。これをAMC(Adaptive Modulation and Codi ng)と呼ぶ。

 なお、OFDMAシステムにおける電力割振りの 法として、各無線ユニットのCQIに応答して 無線ユニットに関する送信電力レベルを選 する方法が下記特許文献1に記載されている
 また、下記特許文献2には、複数のサブキャ リアを使用するマルチユーザ電気通信システ ムにおいて、少なくとも1つのユーザに割り てられるサブチャネルにサブキャリアを割 当てる方法として、サブチャネルごとに品 を検出し、この品質レベルに応じてサブキ リアにサブチャネルを割り当てる方法が記 されている。

特開2004-129241号公報

特開2006-50615号公報

 図7及び図8を用いて前記AMC制御について説 する。図7は各変調方式及び符号化率でのDL スループット特性を示す図であり、図8はAMC 御の一例を説明する図である。
 図7に示すように、SINRを横軸、スループッ を縦軸とすると、SINRとスループットとの関 は階段状の関係にあり、MSとBSとの無線区間 の通信環境(MSでの前記受信品質情報)に応じ 、好適な変調方式及び符号化率が存在する 例えば、図8に示すように、MSからの受信品 情報であるSINR(dB)が、A以上かつB未満の値で る場合、BSは、図7中で記号aのスループット (kbps)特性を示す16QAM(1/2)(括弧内は符号化率を す)を選択する。

 同様に、MSからのSINRが、図8中のB以上かつC 満の値である場合、BSは、図7中で記号bのス ループット特性を示す16QAM(3/4)を選択し、MSか らのSINRが図8中のC以上の値である場合、図7 で記号cのスループット特性を示す64QAM(2/3)を 選択する。
 このようにして、BSは、MSとの通信環境に応 じて、適した変調方式及び符号化率を選択し て、MS宛のデータ送信を行なう。

 ここで、例えば、図7及び図8においてA≦S INR<Bの範囲のSINRを報告したMSのうち、当該 囲の上限値であるBに近いSINRを報告したMSに 着目すると、SINRが少し向上するだけで、BSで 選択される変調方式(符号化率)が16QAM(1/2)から 16QAM(3/4)となり、大幅なスループット増加を 込めることが分かる。

 同様に、図7及び図8においてB≦SINR<Cの範 のSINRを報告したMSのうち、当該範囲の上限 であるCに近いSINRを報告したMSに着目すると 、SINRが少し向上するだけで、BSで選択される 変調方式(符号化率)が16QAM(3/4)から64QAM(2/3)と り、大幅なスループット増加を見込める。
 そのため、前記のようにBSにおいて選択さ る変調方式(符号化率)が変更される境界近傍 のSINRを報告したMSに関して、当該MSで計測さ るSINRを向上させることができれば、大幅な スループット増加が期待できる。

 そこで、MSでの受信SINRはBSからの送信電力 増加することで向上させることができるか 、BS側で上記MS宛のDLバーストの送信電力を 加(ブーストアップ)することが考えられる。
 しかしながら、このような送信電力増加制 を実現するには、次のような課題がある。
 即ち、無線フレームにおいて、あるシンボ (時間)における送信電力の周波数軸(サブキ リア周波数)方向の総和は、法規制及び送信 アンプの制限等により上限が存在するため、 あるシンボルにおいて、周波数軸方向のサブ キャリアが全て使用されるようにバーストが 割り当てられ、送信電力が前記上限まで達し ている場合、上述したような送信電力増加制 御を行なうことは不可能である。

 本発明は、このような課題に鑑み創案され もので、その目的の一つは、無線基地局と 線端末との間の通信のスループット向上を ることにある。
 なお、上記目的に限らず、後述する発明を 施するための最良の形態に示す各構成によ 導かれる作用効果であって、従来の技術に っては得られない作用効果を奏することも 発明の他の目的の一つとして位置付けるこ ができる。

 前記目的を達成するために、本発明では、 記の無線基地局の送信電力制御方法及び無 基地局を用いる。即ち、
 (1)本発明の無線基地局の送信電力制御方法 、無線端末との間の信号品質情報に応じて 前記無線端末に対して伝送効率の異なる複 の送信方式のいずれかを選択して前記無線 末への送信を行なう無線基地局の送信電力 御方法であって、前記無線基地局は、複数 無線端末との間の信号品質情報を取得し、 択する送信方式の変わらない範囲に属する 記信号品質情報に対応する複数の無線端末 うち、前記範囲の下限を超え、かつ、前記 囲の上限よりも小さい第1の閾値未満の信号 品質情報に対応する第1の無線端末の送信電 を前記送信方式の変わらない範囲で減少制 し、前記第1の閾値以上の信号品質情報に対 する第2の無線端末の送信電力をより伝送効 率の良い送信方式が選択されるように増加制 御する。

 (2)ここで、前記無線基地局は、前記送信方 の変わらない範囲の下限を超え、かつ、前 第1の閾値よりも小さい第2の閾値と前記第1 閾値との間の信号品質情報に対応する前記 1の無線端末の送信電力を前記減少制御する 。
 (3)また、前記無線基地局は、あるシンボル 間における前記第1の無線端末宛の送信信号 と前記第2の無線端末宛の送信信号とを周波 多重して送信するようにしてもよい。

 (4)さらに、前記無線基地局は、あるシンボ 時間における周波数軸方向の送信電力の和 、許容される送信電力を超えない範囲で、 記増加制御を行なうようにしてもよい。
 (5)また、前記無線基地局は、複数の前記第2 の無線端末についての前記増加制御による送 信電力の増加量の和を、複数の前記第1の無 端末についての前記減少制御による送信電 の減少量の和以下に制御するようにしても い。

 (6)さらに、前記信号品質情報は、前記無線 末において測定され通知される受信信号品 情報であってもよい。
 (7)あるいは、前記信号品質情報は、前記無 端末からの受信信号を基に測定した受信信 品質情報であってもよい。
 (8)また、本発明の無線基地局は、無線端末 の間の信号品質情報に応じて、前記無線端 に対して伝送効率の異なる複数の送信方式 いずれかを選択して前記無線端末への送信 行なう無線基地局であって、複数の無線端 との間の信号品質情報を取得する信号品質 報取得手段と、選択する送信方式の変わら い範囲に属する前記信号品質情報に対応す 複数の無線端末のうち、前記範囲の下限を え、かつ、前記範囲の上限よりも小さい第1 の閾値未満の信号品質情報に対応する第1の 線端末の送信電力を前記送信方式の変わら い範囲で減少制御し、前記第1の閾値以上の 号品質情報に対応する第2の無線端末の送信 電力をより伝送効率の良い送信方式が選択さ れるように増加制御する制御手段と、をそな えている。

 (9)ここで、前記制御手段は、前記送信方式 変わらない範囲の下限を超え、かつ、前記 1の閾値よりも小さい第2の閾値と前記第1の 値との間の信号品質情報に対応する前記第1 の無線端末の送信電力を前記減少制御するよ うにしてもよい。
 (10)また、前記制御手段は、あるシンボル時 間における前記第1の無線端末宛の送信信号 前記第2の無線端末宛の送信信号とを周波数 重して送信するようにしてもよい。

 (11)さらに、前記制御手段は、あるシンボル 時間における周波数軸方向の送信電力の和が 、許容される送信電力を超えない範囲で、前 記増加制御を行なうようにしてもよい。
 (12)また、前記制御手段は、複数の前記第2 無線端末についての前記増加制御による送 電力の増加量の和を、複数の前記第1の無線 末についての前記減少制御による送信電力 減少量の和以下に制御するようにしてもよ 。

 (13)さらに、本発明の無線基地局の送信電 力制御方法は、無線端末との間の信号品質情 報が良い品質を示すほど良い送信方式を選択 して前記無線端末への送信を行なう無線基地 局の送信電力制御方法であって、前記無線基 地局は、複数の無線端末との間の信号品質情 報を取得し、選択される送信方式が変化しな い範囲の信号品質情報に対応する無線端末の うち、当該信号品質情報の前記範囲での位置 に応じて、少なくともいずれかの無線端末へ の送信方式が前記信号品質情報によって選択 される送信方式よりも良い送信方式となるよ う、前記各無線端末への送信電力の配分を制 御する。

 (14)また、本発明の無線基地局は、受信品 質情報が所定の範囲内に収まる複数の無線端 末のうち、少なくとも第1の無線端末につい は送信電力を増大させて前記所定の範囲を える受信品質となるようにして、第1の送信 式でデータの送信を行ない、該複数の無線 末のうち、少なくとも第2の無線端末につい ては送信電力を減少させて前記所定の範囲の 受信品質となるようにして、前記第1の送信 式より低速な第2の送信方式でデータの送信 行なう送信部を備え、前記第1の送信方式に よる送信期間と、前記第2の送信方式による 信期間とが少なくとも重複する時間帯を設 る。

 上記本発明によれば、以下に示すいずれか 効果ないし利点が得られる。
 (1)無線基地局が、複数の無線端末との間の 号品質情報を取得し、選択する送信方式の わらない範囲に属する信号品質情報に対応 る複数の無線端末のうち、前記範囲の下限 超え、かつ、前記範囲の上限よりも小さい 1の閾値未満の信号品質情報に対応する第1 無線端末の送信電力を前記送信方式の変わ ない範囲で減少制御し、前記第1の閾値以上 信号品質情報に対応する第2の無線端末の送 信電力をより伝送効率の良い送信方式が選択 されるように増加制御するので、大規模な装 置変更を行なうことなく、より良い送信方式 で前記無線端末との通信を実現でき、無線通 信システムの伝送効率(スループット)を向上 せることが可能となる。

 (2)また、無線基地局は、前記送信方式の わらない範囲の下限を超え、かつ、前記第1 の閾値よりも小さい第2の閾値と前記第1の閾 との間の信号品質情報に対応する前記第1の 無線端末の送信電力を前記減少制御するので 、送信電力の制御を効率的に実施することが でき、より効果的に無線通信システムのスル ープットを向上させることができる。

 (3)さらに、無線基地局は、あるシンボル時 における前記第1の無線端末宛の送信信号と 前記第2の無線端末宛の送信信号とを周波数 重して送信するようにすれば、より効率的 無線フレームのバーストを利用することが きるので、無線通信システムの伝送効率を 上させることが可能となる。
 (4)また、無線基地局は、あるシンボル時間 おける周波数軸方向の送信電力の和が、許 される送信電力を超えない範囲で、前記増 制御を行なうようにすれば、無線基地局内 装置構成を変更することなく上記効果を得 ことができるので、コストの削減を図るこ も可能となる。

本発明の一実施形態に係る無線通信シ テムの要部の構成を示すブロック図である 図1に示すBS(DL/ULマップ生成部)の構成を 示すブロック図である。 変調方式及び符号化率のスループット 性を示す図である。 受信品質情報と領域との関係を示す図 ある。 無線フレームのバースト割り当てを説 する図である。 図2に示すBSの動作の一例を説明するフ ーチャートである。 変調方式及び符号化率のスループット 性を示す図である。 AMC制御の一例を説明する図である。

符号の説明

1 無線通信システム
2 無線基地局(BS)
3 無線端末(MS)
4 ネットワークインタフェース
5 BS側PDU生成部
6 BS側送信処理部
7,15 デュプレクサ
8,14 アンテナ
9 BS側受信処理部
10 BS側パケット生成部
11 DL/UL変調方式符号化率制御部
12 DL/ULマップ生成部
13 コネクション管理部
16 MS側受信処理部
17 MS側パケット生成部
18 アプリケーション処理部
19 MS側PDU生成部
20 MS側送信処理部
21 コネクション詳細分類部
22 受信品質予測部
23 ブースト無しDLマップ生成部
24 ブーストダウンDLマップ生成部
25 ブーストアップDLマップ生成部
26 余剰電力計算部

 以下、図面を参照して本発明の実施の形態 説明する。ただし、本発明は、以下に説明 る実施形態に限定されず、本発明の趣旨を 脱しない範囲で種々変形して実施できるこ はいうまでもない。
 〔A〕一実施形態の説明
 図1は本発明の一実施形態に係る無線通信シ ステムの要部の構成を示すブロック図である 。この図1に示す無線通信システム1は、複数 無線端末(MS)3と、これらのMS3と無線通信を なう無線基地局(BS)2とをそなえている。BS2は 、例えば、OFDMA方式による無線フレームへの 信データ多重化を行ない、複数のMS3宛に下 データを送信する。一方、MS3は、BS2から受 した下りデータについての信号品質情報(受 信品質情報)(SINRなど)を計測し、BS2宛に報告 る。

 (MS3の説明)
 図1に示すMS3は、その要部の機能に着目する と、例えば、アンテナ14と、デュプレクサ15 、MS側受信処理部16と、MS側パケット生成部17 と、アプリケーション処理部18と、MS側PDU生 部19と、MS側送信処理部20とをそなえる。
 ここで、アンテナ14は、BS2宛のULの無線信号 をBS2へ送出する一方、BS2からのDLの無線信号 受信する機能を具備する。

 デュプレクサ15は、MS側送信処理部20からのU Lの無線信号をアンテナ14へ出力する一方、BS2 からアンテナ14を介して受信したDL(マップ情 含む)の無線信号をMS側受信処理部16へ出力 る機能を具備する。
 MS側受信処理部16は、デュプレクサ15から受 たBS2からの受信信号について所定の受信処 を施すもので、例えば、受信信号からマッ 情報(DL/ULマップ)を抽出し、DLマップにより 定される変調方式及び符号化率等のDLバー トの送信方式に応じた復調方式及び復号方 で復調、復号することができる。

 また、本例のMS側受信処理部16は、BS2から の受信信号に基づいてSINR等の受信品質情報 定期的あるいは不定期に計測する機能も具 している。計測した受信品質情報は、前記UL マップとともにMS側送信処理部20に通知され 当該MS側送信処理部20から、前記ULマップで 定されるULバーストにてBS2宛へ送信(報告)さ る。

 MS側パケット生成部17は、BS2からの受信信号 を基にDLデータ(DLパケット)を生成するもので 、生成したパケットはアプリケーション処理 部18へ送出される。
 アプリケーション処理部18は、所定のアプ ケーション処理に応じたBS2宛の送信データ(U Lデータ)を生成するもので、例えば、MS側パ ット生成部17からのDLデータに対する応答をU Lデータにて生成することができる。

 MS側PDU生成部19は、アプリケーション処理部 18からのULデータに基づいて、PDU(Protocol
Data Unit)を生成するものである。このPDUは、 該送信パケットのプロトコルが扱うデータ 単位であり、例えば、TCP/IP(Transmission Control  Protocol/Internet Protocol)のPDUは、「パケット」 であり、ATM(Asynchronous Transfer Mode)のPDUは、「 セル」である。なお、このPDUの先頭には、デ ータ本体とは別に、当該送信データのプロト コルで使用されるヘッダ等の通信制御情報が 付加される。

 MS側送信処理部20は、MS側PDU生成部19から PDUに所定の送信処理を施すもので、例えば MS側受信処理部16で抽出されたULマップによ 特定される符号化率、変調方式にて、当該PD Uを符号化し、変調する機能を具備する。な 、本例のMS側送信処理部20は、MS側受信処理 16で測定された受信品質情報を前記ULマップ 特定されるULバーストにマッピングしてBS2 に送信する機能も具備している。

 本例のMS3は、上述のごとく構成されること より、BS2からの受信信号を基に、SINR等の受 信品質情報を求め、この受信品質情報を定期 的あるいは不定期にBS2に送信(報告)すること できる。
 (BS2の説明)
 一方、図1に示すBS2は、その要部の機能に着 目すると、例えば、ネットワークインタフェ ース4と、BS側PDU生成部5と、BS側送信処理部6 、デュプレクサ7と、アンテナ8と、BS側受信 理部9と、BS側パケット生成部10と、DL/UL変調 方式符号化率制御部11と、DL/ULマップ生成部12 と、コネクション管理部13とをそなえる。

 ここで、アンテナ8は、MS3宛のDLの無線信号 送出する一方、MS3からのULの無線信号を受 する機能を具備する。
 デュプレクサ7は、BS側送信処理部6からのDL 無線信号をアンテナ8へ出力する一方、アン テナ8で受信されたULの無線信号をBS側受信処 部9へ出力する機能を具備する。

 BS側受信処理部(信号品質情報取得手段)9 、MS3からアンテナ8及びデュプレクサ7を介し て受信した信号に各種の受信処理を施すもの で、例えば、受信信号(ULバースト)を、ULマッ プによりMS3に指定した変調方式、符号化率に 応じた復調方式、復号方式で復調、復号して ULデータを得る機能と、ULバースト(ULデータ) 、MS3で測定された前記受信品質情報が含ま る場合に、当該情報をDL/UL変調方式符号化 制御部11に通知する機能とを具備する。なお 、前記受信品質情報は、BS2側で受信したULデ タに基づき測定してもよく、この場合、そ 測定機能は当該BS側受信処理部9に具備する とができる。このとき、BS2がULデータに基 き測定した受信品質情報は上り方向の受信 質情報(BS2側の受信品質情報)であるが、上り 方向と下り方向とで通信品質が同様である場 合は、前記受信品質情報は送信側の送信電力 に比例する。従って、BS2は、BS2の送信電力と MS3の既知の送信電力との比に基づき、前記BS2 側の受信品質情報を補正して、MS3側での受信 品質情報(下り方向の受信品質情報)を算出し もよい。

 BS側パケット生成部10は、BS側受信処理部9か らのULデータと、コネクション管理部13で管 されているコネクションIDとに基づいて、IP( Internet Protocol)網やATM網等の上位ネットワー (図示省略)へ転送すべきパケットや、受信UL ータに対する応答パケット等のDLデータを 成する機能を具備する。
 ネットワークインタフェース4は、前記のIP やATM網等の上位ネットワークとのインタフ ース機能(各種プロトコル制御を行なう機能 等)を具備し、ULデータは上位ネットワーク側 へ、上位ネットワークからのMS3宛のDLデータ MS3への応答のためのDLデータはBS側PDU生成部 5へそれぞれ転送する。

 BS側PDU生成部5は、ネットワークインタフェ ス4からのDLデータに基づいて、PDUを生成す ものである。このPDUの先頭にもデータ本体 は別に、当該DLデータのプロトコルで使用 れるヘッダ等の通信制御情報が付加されて る。
 コネクション管理部13は、MS3との間の通信 ネクション(CID)を管理するもので、BS側パケ ト生成部10,BS側PDU生成部5及びDL/UL変調方式 号化率制御部11は、その管理情報に基づいて それぞれの処理(UL/DLバーストのマッピング、 送信処理など)を行なうものである。

 DL/UL変調方式符号化率制御部11は、BS側受信 理部9からの受信品質情報に基づき、DL及びU Lデータ(バースト)の変調方式及び符号化率を 制御(選択)する、つまり既述のAMC制御を行な 機能を具備する。
 換言すれば、本例のDL/UL変調方式符号化率 御部11は、前記受信品質情報に基づき、各MS3 宛のDLデータの送信方式を選択する機能を具 する。

 DL/ULマップ生成部12は、DL/UL変調方式符号 率制御部11からの制御の下、マップ情報(DL ップ及びULマップ)を生成するもので、本例 は、後述するように、受信品質情報が一定 向上するとBS2において選択される送信方式 より良い条件に変わる境界近傍の受信品質 報(以下、単に「受信SINR」とも表記する)に 応するMS3宛のDLバーストの送信電力を増加( ーストアップ)するとともに、その増加に伴 て周波数軸方向についての送信電力の上限 超えないように、他のMS3宛のDLバーストの 信電力を減少(ブーストダウン)する制御を行 なうための情報(制御対象DLバーストのCIDや送 信電力情報など)を含むマップ情報を生成す 。

 その際、好ましくは、送信電力を下げても 信方式の変わらないものと推定される他のM S3宛のDLバーストの送信電力を減少(ブースト ウン)する制御を行なうための情報(制御対 DLバーストのCIDや送信電力情報など)を含む ップ情報を生成する。
 なお、前記マップ情報は、前記送信電力の 限を超えない範囲での前記ブーストアップ 容易にすべく、ブーストアップ対象、ブー トダウン対象及びこれら以外(つまりブース トアップもブーストダウンもしない対象)の DLバーストが前記無線フレームにおいて所定 の位置となるように構築(生成)される。その 細については図5を用いて後述する。

 BS側送信処理部6は、DL/ULマップ生成部12で 生成された前記DLマップに基づき、BS側PDU生 部5からのDLデータに所定の送信処理を施す ので、例えば、上記DLマップにより特定され る符号化率、変調方式にて当該DLデータを符 化し、変調する機能と、前記DLマップに含 れるCID及び前記送信電力情報に基づいてDLバ ーストの送信電力を制御(ブーストアップ又 ブーストダウン)する機能とを具備している

 加えて、本例のBS側送信処理部(送信部)6 、後述するように、DL/ULマップ生成部12にて 信電力を減少制御(ブーストダウン)する対 とされたMS3(第1の無線端末)宛のDLデータと、 DL/ULマップ生成部12にて送信電力を増加(ブー トアップ)制御する対象とされたMS3(第2の無 端末)宛のDLデータと、これら以外のDLデー とを、それぞれ、前記DLマップにより特定さ れる前記所定の配置となるように、前記無線 フレームのDLバーストへマッピングする機能 具備する。

 本例の一実施形態に係るBS2は、上述のご く構成されることにより、前記受信品質情 に応じてMS3宛のDLバーストの変調方式や符 化率等の送信方式を適応的に変更(選択)して MS3への送信を行なうことができるとともに、 BS2において選択される送信方式が少しの送信 電力増加でより伝送効率の良い条件に変わる MS3宛のDLバーストの送信電力を優先的にブー トアップできるようにすることで、前記よ 良い条件がBS2において選択されるようにす ことができる。したがって、DLのスループ トを向上することができる。

 (DL/ULマップ生成部12の詳細説明)
 次に、図2~図6を用いて上述のDL/ULマップ生 部12の構成及び動作について説明する。
 図2は図1に示すDL/ULマップ生成部12の構成を すブロック図である。
 この図2に示すように、本例のDL/ULマップ生 部12は、受信品質予測部21を有するコネクシ ョン詳細分類部21と、ブースト無しDLマップ 成部23と、ブーストダウンDLマップ生成部24 、ブーストアップDLマップ生成部25と、余剰 力計算部26とをそなえる。

 ここで、コネクション詳細分類部21は、 記コネクション管理部13と連携して、受信UL ーストのCID毎に、MS3から報告された受信品 情報(あるいはBS2側で測定した受信品質情報 )を管理する機能と、当該受信品質情報に基 いて、図8に示した選択テーブルと同等の選 テーブルにより変調方式、符号化率を選択 る機能と、当該受信品質情報に基づいて、M S3(CID)を、例えば、図3及び図4に示すように、 16QAM(3/4)が選択される領域(B≦SINR<C)を細分 した3つの領域、即ち、(1)B≦SINR<B1、(2)B1≦ SINR<B2、(3)B2≦SINR<Cのいずれかの領域に分 類する機能とを具備する。

 ここで、これらの領域(1),(2),(3)は、それぞ 、以下を意味する。
 (1)受信品質情報が少量(所定量)劣化すると より効率(スループット)の低い変調方式、符 号化率が選択される領域
 (2)受信品質情報が前記所定量変化(劣化又は 向上)しても、同じ変調方式、符号化率(ここ は、変調方式16QAM、符号化率3/4)が選択され 領域
 (3)受信品質情報が少量改善すると、よりス ープットの高い変調方式、符号化率(例えば 、変調方式64QAM、符号化率2/3)が選択される領 域
 なお、MS3で計測される受信品質情報はBS2か のDLバーストの送信電力を変えると変化さ ることができるから、前記の領域(1),(2),(3)は 、以下を意味するものと捉えることもできる 。

 (1)DLバーストの送信電力を少量(所定量)減少 すると、より効率の低い変調方式、符号化率 が選択される領域
 (2)DLバーストの送信電力を少量増加しても より効率の高い変調方式、符号化率が選択 きず、また、送信電力を少量減少しても、 り効率の低い変調方式、符号化率が選択さ ない領域
 (3)DLバーストの送信電力を少量増加するこ で、より効率の高い変調方式、符号化率を 択できる領域
 そのため、コネクション詳細分類部21は、 4に示すような分類(選択)テーブル(送信方式 選択情報)をテーブル形式のデータとして図 示しないメモリ等に保持している。当該テー ブルは、図4に示すSINRとスループットとの関 を示す情報(理論値でも実測値でもよい)か 生成することも可能である。

 なお、前記の例では、変調方式や符号化 を決定する閾値に挟まれた領域(受信品質情 報がこの間に存在すれば、ある変調方式と誤 り符号化率とが選択される領域)として、変 方式16QAM、符号化率3/4の領域について分類( 分化)を行なったが、使用可能な全て又は一 の変調方式、符号化率について同様の分類( 細分化)を行なうことができる。

 また、受信品質予測部22は、各MS3に関し 所定量のブーストアップあるいはブースト ウンを実施した場合に、各MS3から報告され SINRがどのように変化するか(つまり、そのSIN R変化によりどの変調方式、符号化率が選択 れて、DLのスループットがどの程度変化する か)を予測する機能を具備している。この予 は、例えば、無線通信システムのシミュレ ションなどにより実現される。そして、そ 予測結果により、各MS3は、前記のどの領域(1 ),(2),(3)に属するかが分類されて、ブーストア ップ、ブーストダウン及びそれ以外(ブース 無し)の対象のMS3(CID)が決定される。

 ブースト無しDLマップ生成部23は、前記ブー スト無し対象と決定されたMS3、つまりは前記 領域(1)(B≦SINR<B1)に属するMS3についてのDLマ ップ情報を生成するものである。
 ブーストダウンDLマップ生成部24は、前記ブ ーストダウン対象と決定されたMS3、つまりは 前記領域(2)(B1≦SINR<B2)に属するMS3(第1の無 端末)についてのDLマップ情報を生成するも である。このDLマップ情報には、CID、DLバー ト位置、ブーストダウン後の送信電力(送信 電力の減少量としてもよい)、変調方式、符 化率などの情報が含まれ、当該情報に基づ てBS側送信処理部6にて該当DLバーストのブー ストダウン(送信電力減少)制御が実施される とになる。

 余剰電力計算部26は、ブースト無しDLマップ 生成部23及びブーストダウンDLマップ生成部24 で生成された各DLマップ情報に基づいて無線 レームにおける周波数軸方向の余剰電力を 算するものである。
 ブーストアップDLマップ生成部25は、前記ブ ーストアップ対象と決定されたMS3、つまりは 前記領域(3)(B2≦SINR<C)に属するMS3(第2の無線 端末)についてのDLマップ情報を生成するもの で、その際、前記余剰電力を超えないように 対象DLバーストのブーストアップ幅、無線フ ームへのマッピング位置を決定できるよう なっている。ここでのDLマップ情報にも、CI D、DLバースト位置、ブーストアップ後の送信 電力、変調方式、符号化率などの情報が含ま れ、当該情報に基づいてBS側送信処理部6にて 該当DLバーストのブーストアップ(送信電力増 加)制御が実施されることになる。

 このように、DL/ULマップ生成部12は、前記 領域(2)〔B1(第2の閾値)≦SINR<B2(第1の閾値)〕 に属するMS3(第1の無線端末)の送信電力を前記 送信方式の変わらない範囲で減少制御し、前 記領域(3)〔B2(第1の閾値)≦SINR<C〕に属するM S3(第2の無線端末)の送信電力をより伝送効率 良い送信方式が選択されるように増加制御 る制御手段としての機能を具備する。

 つまり、上記DL/ULマップ生成部12を有する 本例のBS2は、受信品質情報により選択される 送信方式が変化しない範囲(上記の例では、B SINR<C)の受信品質情報に対応するMS3のうち 、当該受信品質情報の前記範囲での位置に応 じて、少なくともいずれかのBS2への送信方式 が前記受信品質情報によって選択される送信 方式よりも良い送信方式となるよう、前記各 MS3への送信電力の配分を制御する機能を具備 する。

 尚、他の例では、〔B2(第1の閾値)≦SINR<C に属するMS3の一部はブーストアップにより 信方式をより高速な伝送方式に変更させ、 B2(第1の閾値)≦SINR<C〕に属するMS3の他の一 部はブーストダウンさせる。好ましくは、こ のブーストダウンにより送信方式が変更され ない程度にブーストダウンさせる。
 もちろん、1つのMS3のブーストアップ(L>0) 対して、1つのMS3のブーストダウン(-L)を対 させてもよいが、1つのMS3のブーストアップ( L)に対して、複数(M:Mは2以上の自然数)のMS3の ーストダウン(Ni:i=1~M)を対応させて、L≦σNi 実現することもできる。

 ここで、図5を用いて、ブースト無しDLマッ 生成部23,ブーストダウンDLマップ生成部24及 びブーストアップDLマップ生成部25でのマッ 情報(DLマップ情報)生成動作について説明す 。図5は無線フレームのバースト割り当てを 説明する図である。
 この図5に示すように、無線通信システム1 用いる無線フレームをOFDMA方式に準拠した無 線フレームとした場合、当該無線フレームに は、ヘッダ領域と、DLサブフレーム(DL信号領 )と、ULサブフレーム(UL信号領域)とが時間多 重され、ヘッダ領域には、プリアンブル信号 やFCH、DL/ULマップがマッピングされ、DLサブ レームには、時間軸(シンボル時間)方向と周 波数軸(サブチャネル周波数)方向の2次元領域 において、UL/DLマップ、1以上のDLバーストが 重され、ULサブフレームには、1以上のULバ ストが多重される。

 そして、まず、ブースト無しDLマップ生 部23は、ブースト無し対象と決定されたMS3、 つまりは前記領域(1)(B≦SINR<B1)に属するMS3 のDLバースト#1~#4が、図5に示すごとく、それ ぞれ時間軸(シンボル)方向のスロットよりも 波数軸(サブチャネル)方向のスロットが多 縦長のバーストとして時間軸方向に積み重 るようにマッピング(時間多重)するバースト 割当情報を、ブースト無しDLマップ情報とし 生成する。

 好ましくは、周波数方向にデータを順に配 していき、周波数方向にデータを積み込め くなると、次の時間において、同様に周波 方向にデータを順に配置する。
 次に、ブーストダウンDLマップ生成部24は、 ブーストダウン対象のMS3と決定されたMS3、つ まりは前記領域(2)(B1≦SINR<B2)に属するMS3宛 DLバースト#5~#10が、図4に示すごとく、残り DL信号領域(空き領域)において、それぞれ周 波数軸方向のスロットよりも時間軸方向のス ロットが多い横長のバーストとして周波数軸 方向に積み重なるようにマッピング(周波数 重)するバースト割当情報をブーストダウンD Lマップ情報として生成する。

 好ましくは、時間方向にデータを順に配置 ていき、所定時間幅の配置が完了した場合 、次の周波数について、同様に時間方向に ータを順に配置する。
 その際、ブーストダウンDLマップ生成部24は 、ブーストダウン対象のDLバースト#5~#10につ て、選択される変調方式、符号化率が変化 ない範囲で送信電力をブーストダウンでき か否かを判定しながら、DLマップ情報に含 る送信電力情報のブーストダウンを行なう

 次いで、ブーストアップDLマップ生成部25 は、ブーストアップ対象のMS3と決定されたMS3 、つまりは前記領域(3)(B2≦SINR<C)に属するMS 3宛のDLバースト#11~#16が、図4に示すごとく、 りのDL信号領域(空き領域)において、それぞ れ横長のバーストとして周波数軸方向に積み 重なるようにマッピング(周波数多重)するバ スト割当情報をブーストアップDLマップ情 として生成する。

 好ましくは、時間方向にデータ順に配置し いき、所定時間幅の配置が完了した場合に 次の周波数について、同様に時間方向にデ タを順に配置する。
 その際、ブーストアップDLマップ生成部25は 、既述のとおり、余剰電力計算部26により計 された余剰電力に基づき、ブーストアップ 象のDLバースト#11~#16について、より効率(ス ループット)の高い変調方式、符号化率が選 可能となるまで当該送信電力をブーストア プできるか否かを判定しながら、全ての時 (シンボル)における送信電力が所定の上限値 を超えない範囲でDLマップ情報に含める送信 力情報をブーストアップする。

 このように、各マップ生成部23~25は、あ シンボル時間における前記第1のMS3宛の送信 号と前記第2のMS3宛の送信信号とを周波数多 重して送信するためのマップを生成する機能 と、あるシンボル時間における周波数軸方向 の送信電力の和が、許容される送信電力を超 えない範囲で、前記増加制御を行なう機能と 、複数の前記第2のMS3についての前記増加制 による送信電力の増加量の和を、複数の前 第1のMS3についての前記減少制御による送信 力の減少量の和以下に制御する機能とを具 する。

 以上のようにして、ブーストアップ及び ーストダウン対象(つまりは、送信電力制御 対象)のMS3宛のDLバースト#5~#10,#11~#16を横長の ーストとして周波数軸方向に多重すること 、同一時間(シンボル)での送信電力の上限 を超えない範囲での送信電力制御が容易と る。換言すれば、本例のBS2は、ブーストア プ及びブーストダウン対象のMS3に対して、 一時間(シンボル)でのDLバーストの送信電力 配分を、ブーストアップ対象のMS3の方が高 なるように制御しているということができ 。

 尚、領域(3)のバースト#11についてブースト ップする場合、バースト#12、バースト#13に いてブーストダウンすることで、送信電力 抑えることもできる。この場合、領域(2)も 域(1)と同様の配置方法にしてもよい。
 即ち、或るバーストについてブーストアッ する場合、当該バーストと時間的に一部又 全部が重複するバーストについてブースト ウンすれば、その重複する時間帯での送信 力を抑えることができる。例えば図5におい て、バースト#12をブーストアップする場合、 当該バースト#12と時間的に一部又は全部が重 複するバーストはバースト#7,#13を除く各バー ストであるから、これらのうちのいずれかの バーストをブーストダウン対象とすることが できる。

 換言すれば、本例のBS2は、SINR(受信品質 報)が所定の範囲内(例えば、B≦SINR<C)に収 る複数のMS3のうち、少なくとも第1のMS3につ いては送信電力を増大させて前記所定の範囲 を超える受信品質となるようにして、第1の 信方式(例えば、64QAM(2/3))でデータの送信を ない、前記複数のMS3のうち、少なくとも第2 MS3については送信電力を減少させて前記所 の範囲の受信品質となるようにして、前記 1の送信方式より低速な第2の送信方式(例え 、16QAM(3/4))でデータの送信を行なう送信部6, 11,12,13を備え、図5に示す無線フレームにおい て、前記第1の送信方式(64QAM(2/3))での送信期 (シンボル時間)と、前記第2の送信方式(例え 、16QAM(3/4))での送信期間(シンボル時間)とが 少なくとも重複する時間帯を設けているとい うことができる。

 したがって、少なくとも前記重複する時間 に関して送信電力が既述のように増加、減 されることで送信電力の配分制御が柔軟か 容易に可能となり、送信電力を抑えながら SINRが前記所定の範囲内を超えるMS3を生じさ せることができる。結果として、無線通信シ ステム1の伝送効率(スループット)を向上させ ることが可能となる。
 次に、図6を用いて上述のBS2の動作について 説明する。図6はBS2の動作の一例を説明する ローチャートである。

 この図6に示すように、まず、BS側受信処理 9が、MS3からアンテナ8及びデュプレクサ7を して受信した信号から受信品質情報を得て( ステップS1参照)、当該情報をDL/UL変調方式符 化率制御部11に通知する。
 DL/UL変調方式符号化率制御部11は、BS側受信 理部9からのMS3から受信した受信品質情報及 びBS2の受信品質情報に基づき、DL及びULデー (バースト)の変調方式及び符号化率を制御( 択)する(ステップS2参照)。

 次いで、DL/ULマップ生成部12(コネクショ 詳細分類部21、受信品質予測部22)が、各MS3に 関して所定量のブーストアップあるいはブー ストダウンを実施した場合に、各MS3から報告 されるSINRがどのように変化するかを予測し( テップS3及びS4参照)、その予測結果に基づ 、各MS3とのコネクションについて、ブース アップ対象のMS3、ブーストダウン対象のMS3 びこれら以外のMS3(つまりブースト無し対象 MS3)に分類する(ステップS5~S7参照)。

 ここで、DL/ULマップ生成部12は、全てのコ ネクションについて上記分類を実施したかど うかを判定(確認)し(ステップS8参照)、まだ分 類していないコネクションがある場合(ステ プS8のNoルート参照)、上記ステップS2~S7まで 処理を再度行なう一方、全てのコネクショ について分類が終了したと判定した場合(ス テップS8のYesルート参照)、ブースト無しDLマ プ生成部23が、ブースト無し対象コネクシ ンであると決定されたMS3、つまりは前記領 (1)(B≦SINR<B1)に属するMS3についてのDLマッ 情報を生成し、ブーストダウンDLマップ生成 部24が、ブーストダウン対象と決定されたMS3 つまりは前記領域(2)(B1≦SINR<B2)に属するMS 3(第1の無線端末)についてのDLマップ情報を生 成する(ステップS9参照)。ここでのDLマップ情 報には、CID、DLバースト位置、上記ステップ2 において選択された変調方式、符号化率、ブ ーストダウン後の送信電力、などの情報が含 まれ、当該情報に基づいてBS側送信処理部6に て該当DLバーストのブーストダウン(送信電力 減少)制御が実施される。

 そして、余剰電力計算部26が、ブースト しDLマップ生成部23及びブーストダウンDLマ プ生成部24で生成された各DLマップ情報に基 いて無線フレームにおける周波数軸方向の 剰電力を計算し(ステップS10参照)、ブース アップDLマップ生成部25が、ブーストアップ 象と決定されたMS3、つまりは前記領域(3)(B2 SINR<C)に属するMS3(第2の無線端末)について のDLマップ情報を生成する(ステップS11参照) ここでのDLマップ情報にも、CID、DLバースト 置、上記ステップ2において選択された変調 方式、符号化率、ブーストアップ後の送信電 力などの情報が含まれ、当該情報に基づいて BS側送信処理部6にて該当DLバーストのブース アップ(送信電力増加)制御が実施される。

 ここで、ブーストアップDLマップ生成部25 は、前記ブーストアップ対象と決定されたMS3 についてのDLマップ情報を生成する際、余剰 力計算部26での余剰電力計算結果に基づき 無線フレームにおける周波数軸方向の余剰 力に空き(余裕)があるか否かを判定し(ステ プS12参照)、まだ余剰電力があると判定した 合(ステップS12のYesルート参照)、再度ステ プS11にて、ブーストアップ対象のDLマップ情 報を生成する一方、余剰電力がないと判定し た場合(ステップS12のNoルート参照)、BS側PDU生 成部5がPDUを生成する(ステップS13参照)。

 次いで、BS側送信処理部6が、ブーストダ ン対象のMS3(第1の無線端末)宛のDLデータと ブーストアップ対象のMS3(第2の無線端末)宛 DLデータと、これら以外のDLデータとを、上 のように、無線フレームのDLバーストへそ ぞれマッピングし、所定の無線送信処理(変 、符号化など)を施して、MS3宛に送信する( テップS14参照)。

 そして、BS2は、上記送信電力制御の後にMS3 ら報告される受信品質情報に応じて、AMC制 を実施する(ステップS1及びS2参照)。
 以上のように、図6に示した処理手順により 、BS2は、大規模な装置変更を行なうことなく 、より良い送信方式でMS3との通信を実現でき 、その結果、無線通信システム1の伝送効率( ループット)を向上させることが可能となる 。

 また、BS2は、あるシンボル時間における周 数軸方向の送信電力の和が、許容される送 電力を超えない範囲で、前記増加制御を行 うので、BS2内の装置構成を大幅に変更する となく上記効果を得ることができ、コスト 削減を図ることが可能となる。
 〔B〕その他
 以上、本発明の実施形態について詳細に説 したが、本発明は上記の実施形態に限定さ るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな 範囲において任意に変形して実施すること できる。

 例えば、上記実施形態では、図3にも示すよ うに、変調方式16QAM、符号化率3/4の領域(B≦SI NR<C)に属するMS3について、送信電力制御を なったが、もちろん他の領域(例えば、A≦SI NR<B、B≦SINR<C)に属するMS3についても同様 の送信電力制御を行なうことが可能である。
 また、上記実施形態では、受信品質予測部2 2が、各MS3に関して所定量のブーストアップ るいはブーストダウンを実施した場合に、 MS3から報告されるSINRがどのように変化する を予測し、この予測結果に基づいて、各MS3 、図3中のどの領域に属するかが分類される が、より簡単な分類方法を採用することもで きる。例えば、図3中のBからCの範囲の領域を 3等分し、各MS3から報告されるSINRがどの領域 属するかに応じて上記分類を行なうことが きる。このようにすれば、受信品質予測部2 2での予測処理を省略することができるので BS2での処理を簡便化して動作を高速化する とが可能となる。

 さらに、上記実施形態では、BS2がブース アップ対象のMS3宛のDLバーストの送信電力 優先的にブーストアップした後に、MS3から 告されたSINRにより、より効率の良い送信方 を選択しているが、例えば、BS2がブースト ップあるいはブーストダウンした後に、MS3 らのSINR報告を待たずに、MS3の送信方式を選 択してもよい。例えば、BS2がブーストアップ 対象のMS3について、自発的にMS3の送信方式を より効率の良い送信方式とすれば、より迅速 にMS3の送信方式を選択(変更)することができ ので、無線通信システム1全体のスループッ トを効率的に向上させることが可能となる。

 また、本発明は、上述のようなWiMAXシス ムに限らず適用できる。例えば、BS2がMS3の 信電力を制御し、当該MS3の送信方式を選択 て送信を行なうような通信システムに適用 ることができる。

 以上詳述したように、本発明によれば、 線通信システム全体の伝送効率(スループッ ト)を向上させることができるので、無線通 技術分野、例えば、AMC機能を具備する移動 線通信技術分野に極めて有用と考えられる