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Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR MEASURING DISCHARGE QUANTITY OF ELECTROMAGNETIC PUMP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/153984
Kind Code:
A1
Abstract:
A discharge flow quantity of a conductive fluid from an electromagnetic pump is simply and accurately measured with a small space limitation.  Specifically, each flow quantity of each electromagnetic pump is suitably measured by an electromagnetic pump unit wherein a plurality of electromagnetic pumps are arranged in parallel in one pump container.  A magnetic sensor, for instance, a magnetic flux density measuring coil (6), is arranged at the vicinity of a discharge port (2) of an electromagnetic pump (1), the magnetic flux density of a magnetic field (4), which is generated in the electromagnetic pump (1) and is pushed out from the discharge port (2) of the electromagnetic pump (1) with a flow of the conductive fluid (5), is measured, and a flow quantity of the electromagnetic pump (1) is measured, based on the relationship between a previously obtained magnetic flux density of the magnetic field (4) pushed out from the discharge port (2) of the electromagnetic pump (1) and the flow quantity of the conductive fluid (5).

Inventors:
ARASEKI HIDEO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/002755
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
June 17, 2009
Export Citation:
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Assignee:
CENTRAL RES INST ELECT (JP)
ARASEKI HIDEO (JP)
International Classes:
G01F1/00; H02K44/06; G01F1/56
Foreign References:
JPS5833965A1983-02-28
JPH0530725A1993-02-05
JP2001119921A2001-04-27
JPS60144614A1985-07-31
JP3285894B22002-05-27
Other References:
See also references of EP 2302770A4
Attorney, Agent or Firm:
MURASE, Kazumi (JP)
Kazumi Murase (JP)
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Claims:
電磁ポンプからの吐出量を測定する方法において、前記電磁ポンプの吐出口近傍に磁気センサを配置して前記導電性流体の流れに伴って前記電磁ポンプの吐出口から押し出される前記電磁ポンプに発生する磁場の磁束密度を測定し、予め求めた前記電磁ポンプの吐出口から押し出される磁場の磁束密度と前記導電性流体の流量との関係から前記電磁ポンプの流量を計測することを特徴とする電磁ポンプ吐出量測定方法。
前記電磁ポンプは、1つのポンプ容器内に複数の電磁ポンプを並列配置して成るものであり、各電磁ポンプ毎に前記磁気センサを配置して前記導電性流体の流れに伴って各前記電磁ポンプの吐出口から押し出される前記電磁ポンプに発生する磁場の磁束密度を各々計測するものである請求項1記載の電磁ポンプ吐出量測定方法。
前記磁気センサは前記導電性流体の流れる管路の周りに前記管路の軸心と同心状にコイル軸心が配置されるように円周方向に巻回されている磁束密度測定用コイルである請求項1記載の電磁ポンプ吐出量測定方法。
前記磁気センサは前記導電性流体の流れる管路の周りに配置される磁束密度測定用ピックアップ・コイルである請求項1記載の電磁ポンプ吐出量測定方法。
Description:
電磁ポンプ吐出量測定方法

 本発明は、電磁ポンプから吐出される導 性流体の吐出量を測定する方法に関する。 に詳述すると、本発明は複数の電磁ポンプ 並列配置されて構成される電磁ポンプユニ トにおいて各電磁ポンプ毎に電磁ポンプか 吐出される導電性流体の吐出量を測定する に用いて好適な吐出量測定方法に関する。

 一般に、導電性流体例えば液体金属の流 を計測する方法としては、電磁流量計や超 波流量計が知られている。電磁流量計は、 路の外に、管路の中を流れる導電性流体に 場をかける磁石を配置すると共に磁場と鎖 する導電性流体の流れに伴って導電性流体 に発生する電流を検出する電極を配置し、 電性流体の流れの方向と直交する方向に印 される磁場とその磁場の方向と流れの方向 いずれにも直交する方向に発生する電場に る起電力を測定することにより流量を計測 るものである。また、超音波流量計は、超 波の送信器と受信器とを配管に設置し、超 波の伝播速度が流体の流速に関係している とを利用して信号到達までの時間から導電 流体の流速を求め、さらに既知の断面積か 流量を算出するものである。

 更に、高速増速炉の主循環配管系におい は、スペース的に電磁ポンプと別個の流量 を設置することに制約を受けることから、 磁ポンプの流量を求める手法として、電磁 ンプの巻線の端子電圧と入力電流を測定し の比をとって入力インピーダンスを求め、 め求められた入力インピーダンスと導電性 体の流量との関係から導電性流体の流量に 算して求めることが提案されている(特許文 献1)。

特許第3285894号

 しかしながら、電磁流量計は、磁場を生 させるマグネットを設置する必要があると に管路の内部で生じる起電力を取り出すた の電極を配管に設置する必要がある。また 超音波流量計も、超音波送受信器を設置す ために一定の配管の長さが必要とされると に、配管自体に発信器や受信器を設置する めの加工を施す必要がある。このため、一 の設置スペースを必要とすることから、ス ース的な制約を受ける場所例えば高速増速 のような設備でのナトリウム流量の測定に 不向きである。特に、電磁ポンプ固有の大 量化に伴う電磁流体力学的不安定特性を回 するために、小容量の複数の電磁ポンプを つのポンプ容器内に並列配置して電磁ポン ユニットを構成する場合には、各電磁ポン 毎の流量を測定するために上述の電磁流量 や超音波流量計をポンプ容器内に収めるこ は難しい。

 また、特許文献1記載の高速増速炉の電磁 ポンプから吐出されるナトリウムの流量を測 定する方法では、流量に直接関連しない物理 量であるインピーダンスの測定を行うので、 流量の測定ができないか、あるいは測定の精 度が低下する場合が考えられる。即ち、一般 に、電圧の変化に伴って流量が変化しても、 インピーダンスも同様に変化するとは限らな い。しかも、流量とインピーダンスの相関は 直線的ではないことから、流量の変化に対し てインピーダンスの変化が小さい領域がある 。このことは、インピーダンスを求めるだけ では、流量の測定が測定できないか、あるい は測定精度が低下する場合があることを示し ている。

 さらに、複数の電磁ポンプを並列配置す 場合、各電磁ポンプの吐出圧を等しく保つ めに、各ポンプの電気回路を直列に結線す ことが通常である。そのため、例えば1台の ポンプの流路がルースパーツなどによって閉 塞された場合、そのポンプの流量は低下する が、特許文献1の方法では、どのポンプに流 閉塞が起きてインピーダンスが低下したか 特定できない問題がある。

 本発明は、スペース上の制約が少なく、 磁ポンプの導電性流体の吐出流量を簡単か 精度良く測定できる電磁ポンプ吐出量測定 法を提供することを目的とする。特に、本 明は複数の電磁ポンプを1つのポンプ容器内 に並列配置した電磁ポンプユニットにおいて 各電磁ポンプ毎の流量の測定に好適な電磁ポ ンプ吐出量測定方法を提供することを目的と する。

 かかる目的を解決するため、本発明者等 種々研究・実験した結果、電磁ポンプの吐 口近傍には、吐出口から外に押し出される うに歪んだ磁場即ち漏れ磁場が存在し、こ 漏れ磁場の磁束密度が導電性流体の流量に じて増減することを知見するに至った。そ て、導電性流体の流量と漏れ磁場の磁束密 との相関関係を利用して電磁ポンプの吐出 ・流量の測定が可能であることを知見する 至った。

 本発明はかかる知見に基づくものであり 電磁ポンプからの吐出量を測定する方法に いて、電磁ポンプの吐出口近傍に磁気セン を配置して導電性流体の流れに伴って電磁 ンプの吐出口から押し出される電磁ポンプ 発生する磁場の磁束密度を測定し、予め求 た電磁ポンプの吐出口から押し出される磁 の磁束密度と導電性流体の流量との関係か 電磁ポンプの流量を計測するようにしてい 。 

 ここで、本発明の流量測定方法は、1つの ポンプ容器に1つの電磁ポンプを収容した単 の電磁ポンプに適用する場合においても効 的であるが、より好ましくは一つのポンプ 器内に複数の電磁ポンプを並列配置して全 として大流量の電磁ポンプとして構成され 電磁ポンプに適用し、各電磁ポンプ毎に磁 センサを配置して導電性流体の流量を測定 ることである。

 また、磁気センサは導電性流体の流れる 路の周りに管路の軸心と同心状にコイル軸 が配置されるように円周方向に巻回されて る磁束密度測定用コイルであることが好ま い。

 また、磁気センサは導電性流体の流れる 路の周りに配置される磁束密度測定用ピッ アップ・コイルであることが好ましい。

 請求項1記載の電磁ポンプ吐出量測定方法 によると、電圧の変化に伴う流量の変化に磁 束密度が必ず対応するので、流量の測定は常 に可能である。しかも、流量と磁束密度の関 係は直線的であるので、良好な測定精度が期 待できる。また、電磁ポンプの吐出口近傍に 磁気センサを配置するだけの簡単な構造で大 きなスペースをとらないため、設置する上で スペース上の制約を受けない。したがって、 既存の電磁流量計や超音波流量計に比べてス ペース的な制約を受けず、構造が簡略である 。

 さらに、電磁ポンプの吐出口近傍の磁場 測定し、予め求めた磁束密度と流量との相 関係を用いて流量を求めるだけなので、測 系全体が極めて簡素なものとして構成する とができる。

 また、本発明の電磁ポンプ吐出量測定方 を、一つのポンプ容器内に複数の電磁ポン を並列配置して全体として大流量の電磁ポ プとして構成される電磁ポンプに適用する 合には、各電磁ポンプ毎の流量を測定でき ので、各電磁ポンプ毎に規定量が吐出され いるか否か、あるいはどの電磁ポンプにト ブルが起きているのか容易に特定すること できる。しかも、電磁ポンプの吐出口近傍 磁気センサを配置するだけの簡単な構造で きなスペースをとらないため、複数の電磁 ンプを並列配置した大流量の電磁ポンプ、 えば高速増殖炉用の電磁ポンプに適用する 合においても、設置する上でスペース上の 約を受けない。

 また、請求項3記載の方法によると、コイ ルを導電性流体の管路の周りに巻いて磁束密 度を測定するので、構造がシンプルかつコン パクトであると共に設置が簡易にでき、電磁 ポンプの周囲に配置するのに好適である。し かも、磁束密度測定用コイルを管路に巻回す ることで、周方向平均磁場が測定されること から、ポンプの組み立て公差や管路等の熱変 形などによって磁場分布が軸対称となってい なくとも、測定値を平均化することにより測 定誤差を小さくすることができる。

 さらに、請求項4記載の方法によると、磁 束密度測定用ピックアップ・コイルを使用す るので、コイルを管路の周りに適宜間隔を開 けて配置するだけで済み、管路の全周に巻く より更に設置スペースが少なくて済むという 利点がある。

シングルステータタイプの誘導型電磁 ンプの吐出口付近の環状管路において磁場 液体ナトリウムの流れに押し出される状態 低流速の場合について示す概略図である。 シングルステータタイプの誘導型電磁 ンプの吐出口付近の環状管路において磁場 液体ナトリウムの流れに押し出される状態 高流速の場合について示す概略図である。 本発明の電磁ポンプ吐出量測定方法を 施するための概念図であり、シングルステ タタイプの誘導型電磁ポンプの吐出口付近 環状管路の周りに磁束密度測定用コイルを 置した場合を示す。 本発明の電磁ポンプ吐出量測定方法を 施するための概念図であり、ダブルステー タイプの誘導型電磁ポンプの吐出口付近の 状管路の周りに磁束密度測定用コイルを配 した場合を示す。 定格流量7m 3 /minのシングルステータタイプの誘導型電磁 ンプを50Hzで運転した場合の磁束密度の時間 均値と液体金属ナトリウムの流量との関係 示すグラフである。 定格流量7m 3 /minのシングルステータタイプの誘導型電磁 ンプを30Hzで運転した場合の磁束密度の時間 均値と液体金属ナトリウムの流量との関係 示すグラフである。 環状流路のシングルステータタイプの 導型電磁ポンプの概略構造を示す部分断面 視図である。 環状流路のダブルステータタイプの誘 型電磁ポンプの概略構造を示す部分断面斜 図である。 複数の電磁ポンプを1つのポンプ容器内 に並列配置して大流量の電磁ポンプユニット を構成する場合を示す平面概念図である。 複数の電磁ポンプを1つのポンプ容器 に並列配置して大流量の電磁ポンプユニッ を構成する場合の概念図であり、正面側か 見た斜視図である。 本発明方法を実施する並列配置の電磁 ポンプの概念図である。 磁束密度の径方向成分Brの測定原理図 ある。 磁束密度の軸方向成分Bzの測定原理図 ある。 ピックアップコイルを用いるときの径 方向成分の磁束密度Brを測定するコイル配置 を示す図である。 ピックアップコイルを用いるときの軸 方向成分の磁束密度Bzを測定するコイル配置 を示す図である。

 以下、本発明の構成を図面に示す実施の 態に基づいて詳細に説明する。

 本発明の実施対象となる電磁ポンプの代 的なものとして、環状流路を有する三相交 誘導型電磁ポンプを図7及び図8に示す。図7 電磁ポンプ1は、三相交流コイル9を外側ダ ト3a及び内側ダクト3bの二重管で構成される 状流路(管路)3の外側に巻いたもので、環状 路の中を矢印の示す方向に液体ナトリウム 流すシングルステータタイプの誘導型電磁 ンプである。図8の電磁ポンプ1は、コイル9 環状流路3の内側にも巻いたダブル・ステー タの誘導型電磁ポンプである。本発明の電磁 ポンプ吐出量測定方法はいずれのタイプの電 磁ポンプに対しても適用できるものである。 これら電磁ポンプ1は、三相交流コイル9が作 移動磁場によって液体ナトリウム中に流れ 誘導電流と移動磁界とで電磁力を液体ナト ウムに作用させることによって、磁場の進 方向と同方向に液体ナトリウムを吐出させ ものである。尚、図中の符号17は誘導電流 18は磁場、19はコイル電流、20は磁場の進行 向、21はナトリウム流を示す。

 この電磁ポンプ1の吐出口2の付近では、 磁ポンプ内で発生した磁場があたかも導電 流体(以下、液体ナトリウムと言い換える)5 流れに引きずられるように歪む。即ち、誘 型電磁ポンプ1の外側では、磁場は交流磁場 あるのにも拘わらず、あたかも直流磁場の うに液体金属電磁流体の流れに引きずられ という現象を起こす。このことから、電磁 ンプ1の吐出口2の付近では、液体ナトリウ の流速が大きい程に電磁ポンプ1の外側に磁 4が押し出される漏れ磁場が生ずる(図1,図2 照)ことに本発明者等は着目した。ここで、 号4が示す破線は、電磁ポンプ1の吐出口2の 近で磁力線22が液体ナトリウム5の流れによ 外側へ押し出される様子を模式的に示した のであり、吐出口2から外に押し出されるよ うに歪んだ磁場4即ち漏れ磁場を示す。

 そこで、例えば図3あるいは図4に示すよ に、電磁ポンプ1の吐出口2の近傍の管路3の りに磁気センサ例えば磁場測定用コイル6を くことによって、ファラデーの法則を利用 て電磁ポンプ1の吐出口2の外に押し出され 磁場4の磁束密度の時間変化を測定可能とし いる。ファラデーの法則によると、磁束密 の時間変化は起電力(電圧)の勾配(厳密に言 ば回転)に等しい。ここで、磁束密度の径方 向成分を測定する場合には、図12に示すよう 、管路3の軸方向に複数の磁場測定用コイル 6を配置し、複数の磁場測定用コイル6の各々 生じる起電力(電圧)の周方向成分の軸方向 勾配を測定する。また、磁束密度の軸方向 分を測定する場合には、図13に示すように、 管路3の径方向に複数の磁場測定用コイル6を えばスペーサ等を介在させて同心円状に配 し、起電力の周方向成分の径方向の勾配を 定する。ファラデーの法則によると、起電 の勾配は磁束密度の時間変化に比例する。 のため、起電力の勾配から磁束密度を換算 、この磁束密度と流量でキャリブレーショ しても良いが、実際には流量と起電力の勾 でキャリブレーションすれば足りる。また 図3や図4に示すように、誘導型電磁ポンプ1 環状流路3に磁束密度測定用コイル6を巻い 場合、起電力の大きさが磁束密度の大きさ 比例することから、起電力の勾配に代えて 電力そのものを測定して流量との相関をと てもよい。さらに言えば、起電力(電圧)を測 定する代わりにコイルを流れる電流を測定し てもよい。尚、本発明の説明においては、導 電性流体の流量と漏れ磁場の磁束密度との関 係を利用していることから、物理的な関係は 導電性流体の流量の変化が漏れ磁場の磁束密 度の変化として現れ、さらにこの磁束密度の 変化が起電力の勾配の変化として現れる関係 にあるので、流量と磁束密度の関係の方が流 量と起電力の勾配の関係に比べて直接的な関 係になる。また、ピックアップコイル15を使 する場合には、漏れ磁場を直接測定するの 、流量と漏れ磁場4の磁束密度とは直接的な 関係になる。そこで、本明細書においては、 発明を直感的に理解し易くするため、説明の 便宜上、場合によっては起電力の勾配の測定 値を磁束密度に換算し、物理的な対応関係が より直接的になっている導電性流体の流量と 漏れ磁場の磁束密度の時間変化との関係で説 明することがある。

 ここで、磁束密度測定用コイル6は、電磁 ポンプ1の吐出口2付近の液体ナトリウム5の流 れる管路3の周りに、管路3の軸心Oと同心状に コイル軸心が配置されるように円周方向に巻 回されている。本実施形態の電磁ポンプの場 合、管路3は環状流路を構成するように二重 (外側ダクトと内側ダクト)で構成されている ことから、電磁ポンプがシングル・ステータ の場合は、図3に示すように管壁表面での磁 の強さが内側ダクト壁の外表面より強く現 る外側ダクト壁の外表面にコイルを巻くこ が好ましい。また、誘導型電磁ポンプがダ ル・ステータの場合は、外側ダクト壁の表 と内側ダクト壁の表面とでは磁場の強さは ぼ等しいことから、磁束密度測定用コイル 外側ダクト壁の外表面と内側ダクト壁の外 面の少なくともいずれか一方に、場合によ ては図4に示すように、外側ダクト壁の外表 と内側ダクト壁の外表面の双方に設置する ともできる。尚、図中の符号7は電磁ポンプ 1を構成するステーター、8はコア、9はコイル 、10はギャップである。

 また、磁束密度測定用コイル6は、起電力 の勾配を測定する場合は最少で2つが必要で るが、起電力そのものを測定する場合は最 で1つあればよい。但し、いずれの場合でも イルの数が少なければ測定値にばらつきが ずる可能性があるので、コイルの数を適当 増やして平均値をとることが好ましい。ま 、コイル6の巻き数は、任意であるが、1か 3ターン程度で十分である。コイルの数も任 であるが、5から10個で十分である。磁束密 測定用コイル6を巻く領域は、電磁ポンプ1 吐出口2の外であり、かつ液体ナトリウム5の 流れに伴って電磁ポンプ1の吐出口2から押し される磁場4が到達する範囲であることが好 ましい。そこで、電磁ポンプ1の吐出口2から5 0mmから100mm程度の範囲内に配置することが好 しい。

 以上のように配置された磁束密度測定用 イル6によって、ナトリウム流量に応じて増 減する電磁ポンプ1の吐出口2の外に押し出さ る磁場4を測定することによって、ナトリウ ム流量の計測・監視が可能となる。即ち、電 磁ポンプ1の吐出口2の近傍における磁場4の磁 束密度の変化を測定し、予め求めた電磁ポン プ1の吐出口2から押し出される磁場4の磁束密 度と液体ナトリウム5の流量との関係(図5及び 図6参照)から電磁ポンプ1の流量を求めること ができる。ここで、電磁ポンプ1から押し出 れる磁場4の磁束密度と液体ナトリウム5の流 量との相関関係は予め求めておくことができ る。例えば、実施例1及び2で実施したように 試験ループに設置した電磁流量計で液体ナ リウムの流量を実測しながら、そのときの 磁ポンプ1から押し出される磁場4の磁束密 を測定することにより、相関は簡単に求め れる。この電磁ポンプ1の吐出口2から押し出 される磁場4の磁束密度と、そのときの液体 トリウム即ち導電性流体5の流量との相関関 は、検量線として求められ、該検量線から 格運転時の実際の電磁ポンプの流量を求め ことができる。相関関係は、場合によって 関数で表し、あるいはテーブルにしてメモ に格納し、中央演算処理装置でコイルから 出された誘導電流から求められた磁束密度 基づいて流量を算出することにより、若し は電磁ポンプが規定の流量を吐出している 否かの判定を行うことにより、電磁ポンプ 運転状況をモニターすることが可能である 例えば、上述の漏れ磁場4の磁束密度とその ときの液体ナトリウム即ち導電性流体5の流 との相関関係を関数あるいはテーブルにし 予めメモリに格納しておき、電磁ポンプ1の 出口2付近に設置した磁束密度測定用コイル 6によって電磁ポンプ1の吐出口2から外に押し 出される磁場4の磁束密度の変化を検出させ この検出され磁束密度の値とメモリに格納 れた上述の相関関係とに基づいて対象とな ている電磁ポンプの導電性流体の吐出流を めることをコンピューターに実行させるこ により、対象となる電磁ポンプの吐出量の 定、あるいは単純に電磁ポンプの閉塞の有 を監視することができる。この測定方法並 に測定装置は、1つのポンプ容器内に複数の 磁ポンプを並列配置して成る並列配置型電 ポンプの各電磁ポンプ毎の吐出量の測定あ いは閉塞の有無の監視を可能とするが、さ に複数の電磁ポンプの間の相対的磁束密度 変化から発生している変動が個別の電磁ポ プに起因するものか、共通する因子に起因 るものかの判断もすることができる。

 尚、電磁ポンプの流量は、三相交流コイ の電圧と運転周波数で決まり、また磁束密 はナトリウムの電気伝導率、言い換えれば 度に依存する。したがって、ナトリウム流 と磁束密度との相関関係は、電圧と運転周 数と温度の3つのパラメータで決まることか ら、各要素毎に検量線が求められることとな る。しかしながら、各電磁ポンプが規定流量 を吐出しているか否かを検出することは、定 格運転時において必要となるため、定格運転 条件に対する検量線があれば足りる。そこで 、予め定格運転に対する検量線を少なくとも 1つ求めておけば足りる。

 本発明の電磁ポンプ吐出量測定方法は、1 つのポンプ容器内に1つの電磁ポンプを収容 たタイプに適用することもできるが、より ましくは複数の電磁ポンプを一つのポンプ 器の中に並列配置して全体として大流量の ンプとして使用する電磁ポンプユニットに いて各電磁ポンプからの吐出量をそれぞれ 定するために適用することである。この場 には、各電磁ポンプ毎に規定量が吐出され いるか否かを判断し、さらにはどの電磁ポ プに流路閉塞が起きているのかを容易に特 することができる。例えば、図9、図10及び 11に示すように、アルゴンガス12が密封され 1つのポンプ容器11内に円周方向に並列配置 れた複数の電磁ポンプ1a,1b,…,1fの各々の吐 口2の外に磁束密度測定用コイル6を配置す ことによって、電磁ポンプ1a,1b,…,1f毎に吐 流量を測定することができる。複数の電磁 ンプ1a,1b,…,1fを囲うポンプ容器11は、その両 端がヘッダ13,14に接続されて各電磁ポンプ1a,1 b,…,1fの環状管路3が合流され、1つの流路と て循環経路などに組み込まれるようにして る。ここで、並列配置された複数の電磁ポ プ1a,1b,…,1fの電気回路は、互いに直列に結 することにより、各電磁ポンプ1a,1b,…,1fの 出圧を等しく保つように設けられている。

 なお、上述の形態は本発明の好適な形態 一例ではあるがこれに限定されるものでは く本発明の要旨を逸脱しない範囲において 々変形実施可能である。例えば、磁束密度 定用コイルとしては磁束密度測定用ピック ップ・コイル15を用いて直接磁束密度Bを測 することも可能である。径方向成分の磁束 度Brを測定する場合には、図14に示すように 、導電性流体の流れる管路3の周りに管路3の 心と平行になるようにピックアップ・コイ 15のコイル軸心が配置されて管路3の周りに 置される。また、軸方向成分の磁束密度Bz 測定する場合には、図15に示すように、管路 3の軸心と直交するように管路3の径方向にピ クアップ・コイル15のコイル軸心16が配置さ れて管路3の周りに設置される。電磁ポンプ1 出口側の外側に発生する漏れ磁場は、径方 成分と軸方向成分から成り、これらの成分 同じオーダーの大きさなので、コイルの軸 向が流れ方向に向ける場合と、流れ方向に 交する方向に向ける場合とで測定磁束量に きな差はない。したがって、ピックアップ コイル15はどちらの方向を向いていても構 ない。ここで、電磁ポンプ1の吐出口2から押 し出される磁束密度B(Br,Bz)は軸対象であると 限らない。つまり、磁束密度は周方向に一 とは限らない。そこで、ピックアップ・コ ルは、管路3の周方向に複数配置することが 好ましい。

 また、電磁ポンプ1の吐出口2から押し出 れる磁場が交流磁場であることから磁気セ サとして磁束密度測定用コイルを使用した を挙げて説明したが、磁束密度が測定でき ばコイルに限定されるものではなく、また 該磁気センサの応答速度も高速のものが必 ではないことから、磁気センサとしては、 気センサーの使用温度の条件を満たせば(導 性流体は高温である場合が多い)、例えば、 ホール起電力を利用したもの、磁場による電 気抵抗の変化を利用したものでもよい。また 、光ファイバーを使用してファラデー効果に より光の偏光の影響を利用したものでもよい 。

 (実施例1)
 定格流量が7m 3 /minのシングル・ステータの誘導型電磁ポン を50Hzで運転し、比較的高流量域(5.7~7m 3 /minの範囲)で吐出流量を変えると共にそのと の吐出口2付近の磁束密度を測定し、液体ナ トリウム5の流量と電磁ポンプ吐出口2付近の 束密度との関係を求めた。尚、磁束密度測 用コイル6としては1ターン・コイルを使用 、電磁ポンプ1の吐出口2の側の管路3の外側 管壁(ダクト壁)に、吐出口2から76mmの領域に たって7.5mmから8.5mm間隔で11個配置し、磁束 度を測定した。また、液体ナトリウム5の流 量は試験ループに設置した電磁流量計で計測 した。
 この場合の磁束密度の測定値と電磁流量計 計測した液体ナトリウム5の流量との関係を 図5に示す。図5から明らかなように、液体ナ リウムの吐出流量と磁束密度の相関関係は 線関係になることがわかった。したがって 電磁ポンプ1の吐出口2の付近で管路3の周り 磁束密度測定用コイル6を配置して、管路3 を流れる液体ナトリウム5によって電磁ポン 1の外に押し出される磁場の磁束密度を測定 することにより、前述の相関関係を用いて電 磁ポンプ1から吐出される液体ナトリウムの 量を求めることができる。なお、図5に示す 束密度は、11個の磁束密度測定用コイル6に る磁束密度測定値の時間平均値である。1タ ーン・コイルを11個並べた場合、それぞれの イルに発生する電流(または電圧)の位相は 密に言えば各コイル毎に異なるが、磁場を 定する領域の長さが最大で100mm程度であって ポールピッチよりも短いので、位相が大きく 異なることはない。また、ステータ領域の外 側では磁場は減衰するので、直列に繋いだ場 合もステータに近いコイルの起電力(又は電 )の影響をより大きく受けることになる。し がって、各コイルで検出された測定値の平 値を求めれば足りる。尚、時間平均を行う パンは最短で半サイクルで十分であるが、 容量ポンプでも周波数は20Hzくらいなので、 実際に測定する際は数サイクルの平均値を時 々刻々測定して時間平均をとることとなる。

 (実施例2)
 定格流量が7m 3 /minのシングル・ステータの誘導型電磁ポン を、30Hzで運転し、比較的低流量域(3.2~4.7m 3 /minの範囲)で吐出流量を変えた場合の液体ナ リウムの流量と電磁ポンプ吐出口付近の磁 密度との関係を求めた。尚、磁束密度測定 コイル6の配置位置、配置間隔、配置本数、 コイルの形態などは全て実施例1と同じであ 。
 この場合の磁束密度の測定値と電磁流量計 計測した液体ナトリウムの流量との関係を 6に示す。この実験では、液体ナトリウムの 流量は定格流量に対して比較的低流量域の範 囲とされているが、電磁ポンプの運転周波数 を30Hzに下げることで安定な運転を実現する うにしている。このため、磁場の分布も周 向に一様であり、ナトリウム流量と磁束密 との相関に直線性が得られる。つまり、電 ポンプが安定に運転できる領域であれば、 6に示すように、比較的流量の少ない領域に いても、液体ナトリウムの流量と磁束密度 相関関係は直線関係を示す。反面、電磁ポ プの運転が不安定な領域では、磁場の分布 周方向に一様ではなくなり、ナトリウム流 と磁束密度との相関に直線性がなくなる。

1 電磁ポンプ
2 電磁ポンプの吐出口
3 環状流路
4 電磁ポンプの吐出口から押し出される磁場 (磁力線)
5 導電性流体
6 磁束密度測定用コイル
15 ピックアップコイル