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Title:
METHOD OF PRODUCING FERTILIZER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/087829
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide a method of producing a fertilizer by processing waste matters wherein the processing time can be reduced and the inhibitory effects of sodium and aluminum contained in the fertilizer on the growth of plants can be prevented, in the case of using waste matters containing sodium and aluminum as the starting material for producing the fertilizer. Namely, a method of producing a fertilizer which comprises: the first step of recovering an aqueous ammonia solution (12) from putrid matters (10) containing ammonia; the second step of burning the residue (14) remaining after recovering the aqueous ammonia solution (12) in the first step to give a burned ash (16); the third step of mixing the aqueous ammonia solution (12) with the burned ash (16) to give a mixture (18) and then adding a mineral component (20) to the mixture (18) to give another mixture (22); and the fourth step of adding conc. sulfuric acid (24) and wollastonite (26) to the mixture (22) to give a solidified product (28).

Inventors:
NOGUCHI KAZUTOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/071609
Publication Date:
July 16, 2009
Filing Date:
November 28, 2008
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Assignee:
NOGUCHI KAZUTOSHI (JP)
International Classes:
C05G1/00; B09B3/00; C02F11/00; C02F11/06; C05C3/00; C05D5/00; C05D9/02; C05D11/00
Foreign References:
JPS4720371B1
JP2008105898A2008-05-08
Attorney, Agent or Firm:
YOSHIDA, Atsushi et al. (3rd Floor Takamine Bldg.,5-16, Meizan-cho,Kagoshima-sh, Kagoshima 21, JP)
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Claims:
 アンモニア、尿素、及び、尿酸のうちの少なくともいずれかひとつの成分を含有する廃棄物から、アンモニアの気体、アンモニアが溶けこんだ液体、あるいは、アンモニウム塩のうちのいずれかを抽出物として取り出す第1の工程と、
 前記第1の工程で前記抽出物を取り出した後に残る残渣物を焼却して焼却灰をつくる第2の工程と、
 前記抽出物と前記焼却灰とを混合して混合物をつくり、当該混合物に、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれかひとつをミネラル成分として加える第3の工程と、
 前記第3の工程で前記ミネラル成分を加えた前記混合物に、ウォラストナイトと濃硫酸とを加えて固化物をつくる第4の工程と、を有することを特徴とする肥料製造方法。
 前記廃棄物が、飲食物を製造する際に副次的に発生する産物の腐敗物、下水の汚泥、及び、糞尿、のうちの少なくともいずれかひとつを含有することを特徴とする請求項1に記載の肥料製造方法。
 前記抽出物がアンモニア水溶液であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の肥料製造方法。
Description:
肥料製造方法

 本発明は、廃棄物を処理して肥料を製造 るにあたって、その処理時間の短縮が可能 あり、廃棄物の有効利用が可能である肥料 造方法に関する。

 畜産農家においては、家畜の糞尿が廃棄物 して日々排出される。この家畜の糞尿をい にして処理するかが畜産農家にとって大き 問題になっている。例えば、家畜の糞尿を 肥化することによって、畜産農家は家畜の 尿の処理と有効利用とを両立させることが きる。
 これまで、家畜の糞尿の堆肥化に関する数 くの技術が提唱されている。かかる技術の 例として、以下に説明する堆肥発酵処理装 がある(特許文献1を参照)。

 この堆肥発酵処理装置は、発酵槽、切り し装置、粉砕機、悪臭吸収装置、汚水処理 置を備えている。発酵槽は、堆肥原料を投 する槽である。切り返し装置は、発酵槽の 手方向に沿って移動する架台に支持され、 酵槽の堆肥排出口側から堆肥原料投入口側 向けて移動しながら斜め上方に向けて回動 るエンドレスの揚送手段によって堆肥原料 上方に揚送して落下させる。粉砕機は、切 返し装置の堆肥原料落下位置に取付けられ 落下してくる堆肥原料を破砕しながら飛散 せる。

 悪臭吸収装置は、発酵槽の一部又は全部 上方を覆ったフードの内部から発酵槽の堆 排出口側の所定範囲の床面間に配設され、 ード内の悪臭空気を吸引して発酵の進んだ 肥層に下方から長手方向の多数の排気孔群 介して吸収させる通気管路を備えている。 水処理装置は、家畜等の汚水槽から圧送手 を介在させて発酵槽の堆肥排出口側床面の 定範囲に配設された汚水供給管と、この汚 供給管に所定間隔をもって形成された注出 を有し、汚水供給管から送られる汚水を発 の進んだ発酵槽の堆肥に下方床面から注入 る。

 この堆肥発酵処理装置によって、家畜の糞 の好気発酵が促進され、悪臭を発生するこ なく堆肥が製造される。

特許第3978293号公報

[発明が解決しようとする課題]
 家畜の糞尿を堆肥化するためには、家畜の 尿の発酵が必要である。家畜の糞尿の発酵 は、およそ一ヶ月以上の長い月日がかかる すなわち、家畜の糞尿が堆肥となるまでの 、一ヶ月以上の期間にわたって発酵中の家 の糞尿を貯蔵し管理しておく必要がある。 量の家畜の糞尿を堆肥化しようとするなら 、発酵中の家畜の糞尿を多量に貯蔵しなく はならない。発酵中の家畜の糞尿を多量に 蔵するには、大型化した広大な設備が必要 ある。

 前記堆肥発酵処理装置においても同様の問 が存在する。すなわち、前記堆肥発酵処理 置よって多量の家畜の糞尿を堆肥化しよう する場合、処理中の多量の家畜の糞尿の貯 と管理が必要になり、少なくとも発酵槽の 型化を図らなければならない。
 家畜の糞尿以外にも、たんぱく質を含有す 様々な廃棄物が、発酵の過程を経て堆肥化 れている。このような廃棄物の発酵におい も、相当な期間の月日が必要である。した って、このような廃棄物を多量に堆肥化し うとする場合にも、その処理量に応じて大 化した広大な設備が必要になってしまう。

 また、発酵の過程を経て廃棄物を堆肥化 るに際して、廃棄物の中にナトリウム(Na)や アルミニウム(Al)が混入していることがある 発酵の過程を経てかかる廃棄物を堆肥化し 場合、製造される肥料の中に、ナトリウム アルミニウムが含まれることになってしま 。このような肥料を畑等に施肥すると、ナ リウムやアルミニウムが畑の作物の生長に 害を及ぼしてしまう。すなわち、ナトリウ は、いわゆる塩害の原因となる。また、ア ミニウムは、土壌が酸性化する原因となる

 本発明は、上記問題を解決するものであ 、その目的とするところは、廃棄物を処理 て肥料を製造するにあたって、その処理時 の短縮が可能であり、ナトリウムやアルミ ウムを含有する廃棄物を処理して肥料とし 場合においても、この肥料の中に含まれる トリウムやアルミニウムが植物の生長の障 となることを防止することが可能であり、 棄物の有効利用が可能である肥料製造方法 提供することである。

[課題を解決するための手段]
 本発明は、その課題を解決するために以下 ような構成をとる。請求項1の発明に係る肥 料製造方法は、アンモニア、尿素、及び、尿 酸のうちの少なくともいずれかひとつの成分 を含有する廃棄物から、アンモニアの気体、 アンモニアが溶けこんだ液体、あるいは、ア ンモニウム塩のうちのいずれかを抽出物とし て取り出す第1の工程と、前記第1の工程で前 抽出物を取り出した後に残る残渣物を焼却 て焼却灰をつくる第2の工程と、前記抽出物 と前記焼却灰とを混合して混合物をつくり、 当該混合物に、リン、カリウム、カルシウム 、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜 鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの 少なくともいずれかひとつをミネラル成分と して加える第3の工程と、前記第3の工程で前 ミネラル成分を加えた前記混合物に、ウォ ストナイトと濃硫酸とを加えて固化物をつ る第4の工程と、を有している。

 第1の工程で処理される廃棄物は、窒素をア ンモニア、尿素、あるいは、尿酸の形態で含 有している。第1の工程において、廃棄物の の窒素を、アンモニアの気体、アンモニア 溶けこんだ液体、あるいは、アンモニウム のうちのいずれかの形態の抽出物として取 出す。
 廃棄物の中にアンモニアが含まれている場 、アンモニアをそのまま気体として取り出 ことが可能であるし、アンモニアを水等の 体に溶かして取り出すことも可能であるし アンモニアをアンモニウム塩として取り出 ことも可能である。

 廃棄物の中に尿素や尿酸が含まれている 合、いったん、廃棄物から尿素や尿酸を取 出してから、この取り出した尿素や尿酸を ンモニアに変化させることが可能である。 た、廃棄物の中に尿素や尿酸が含まれてい 場合、廃棄物を放置しておけば、廃棄物の の尿素や尿酸は、時間の経過とともに、ア モニアに変化する。そして、変化してでき アンモニアを、アンモニアの気体、アンモ アが溶けこんだ液体、あるいは、アンモニ ム塩として取り出すことが可能である。

 第1の工程で抽出物を取り出すと、後に残渣 物が残る。この残渣物は、廃棄物に由来する 様々な成分の元素を含有している。
 第2の工程において、第1の工程で残った残 物を焼却し、焼却灰をつくる。この焼却灰 、残渣物の中の様々な成分の元素、すなわ 、廃棄物に由来する様々な成分の元素を含 している。

 残渣物の含水率が高い場合、残渣物を焼 する前に予め残渣物の含水率を低くしてお ことが好ましい。残渣物の含水率を低くす ことによって、残渣物を焼却する際の燃料 率が向上し、また、残渣物を焼却する設備 かかる負荷が小さくなる。残渣物の含水率 低下させることは、例えば、残渣物の水分 遠心分離することによって可能である。ま 、残渣物を加熱して、残渣物の水分をとば ことによっても可能である。

 第2の工程で残渣物から焼却灰がつくられた ら、第3の工程にすすむ。
 第3の工程において、まず、第1の工程で取 出した抽出物と、第2の工程でつくった焼却 と、を混合し、混合物をつくる。そして、 の混合物に、リン(P)、カリウム(K)、カルシ ム(Ca)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、マンガン( Mn)、ホウ素(B)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、銅( Cu)、及び、セレン(Se)のうちの少なくともい れかひとつをミネラル成分として加える。 ン、カリウム、カルシウム、マグネシウム 鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン 銅、及び、セレンは、植物の生長に不可欠 元素であり、必須元素といわれている。

 なお、第3の工程で加えるミネラル成分の種 類及び量は、第1の工程で処理される廃棄物 組成に応じて決定すればよい。また、第4の 程でつくられる固化物の組成をフィードバ クして、第3の工程で加えるミネラル成分の 内容及び量を調節することも可能である。
 第3の工程で混合物にミネラル成分が加えら れたら、第4の工程にすすむ。

 第4の工程において、ミネラル成分を加えた 混合物に、ウォラストナイト(Wallastonite:ケイ カルシウム:CaSiO 3 )と濃硫酸とを加える。混合物にウォラスト イトと濃硫酸とを加えると、混合物は固化 て固化物になる。なお、ウォラストナイト 天然に産するものでもよいし、合成したも でもよい。
 第4の工程でつくられた固化物は、抽出物に 由来する窒素、残渣物に由来する様々な成分 、第3の工程で加えたミネラル成分、第4の工 で加えたウォラストナイトに由来するケイ とカルシウム、第4の工程で加えた濃硫酸に 由来するイオウ(S)を含有している。固化物が 含有するこれらの成分は、植物が生長してい く上で有用な成分である。したがって、第4 工程でつくられる固化物は、植物が生育す 土壌の肥料として好ましく、この固化物を 等に施肥することが可能である。

 第1の工程から第4の工程までの各工程の においては、発酵が必要とされない。また 第1の工程から第4の工程までの各工程の中に は、発酵のように長い日数を必要とする処理 が存在していない。廃棄物から固化物になる までにかかる時間は、数時間という短い時間 で足りる。すなわち、廃棄物を連続して多量 に処理する場合であっても、第1の工程から 4の工程までの各工程の中において、処理中 物質を多量に貯蔵し管理する必要がない。

 廃棄物の中に発酵する成分が混入してい 場合、その発酵する成分は第2の工程におい て焼却されて分解し、焼却灰になってしまう 。したがって、第4の工程でつくられる固化 の中に発酵する成分が混じることはなく、 等に施肥した固化物が土壌中で発酵してし うこともない。施肥した固化物が土壌中で 酵しないので、その土壌で生育する植物に 腐れが発生することもない。

 第1の工程で処理する廃棄物が、固形物を含 んでいたり塊状をなしていたりする場合には 、第1の工程の前に予め廃棄物を破砕してお ことが好ましい。
 第2の工程において残渣物を焼却する際に、 熱が発生する。この熱を、第1の工程で廃棄 から抽出物を取り出すためのエネルギー源 して利用することが可能である。また、こ 熱によって、第1の工程から第4の工程で発生 する排気に含まれる成分を分解してしまうこ とも可能である。

 第4の工程において、第3の工程でミネラル 分を加えた混合物に、ウォラストナイトと 硫酸とを加えると、発熱する。この熱を、 1の工程で廃棄物から抽出物を取り出すため エネルギー源として利用することも可能で る。
 また、廃棄物の中にナトリウム(Na)やアルミ ニウム(Al)が混入している場合、廃棄物の中 ナトリウムやアルミニウムは、まず、第1の 程で抽出物を取り出した後に残る残渣物の に入り、次いで、その残渣物の焼却灰の中 入る。そして、焼却灰の中のナトリウムや ルミニウムは、第3の工程でつくられる混合 物の中に入る。混合物の中のナトリウムやア ルミニウムは、第4の工程において、ウォラ トナイト及び濃硫酸と反応し、ケイ酸ナト ウム(Na 2 SiO 3 )やケイ酸アルミニウム(Al 2 SiO 5 )となって固化物の中に入る。

 ケイ酸ナトリウムやケイ酸アルミニウム 入っている固化物を肥料として畑等に施肥 る場合、固化物の中のケイ酸ナトリウムや イ酸アルミニウムは、土壌の中においてゆ くりとしたスピードで徐々に分解していく したがって、固化物を介して、一挙に多量 ナトリウムやアルミニウムが、直接、土中 入ってしまうことがなく、固化物を施肥し 土壌の中のナトリウムやアルミニウムの濃 が低く保たれる。畑等の土壌の中における 量のナトリウムやアルミニウムは、その畑 で生長する植物に対して好ましい影響を与 る。なぜならば、微量のナトリウムやアル ニウムは、植物の生長に不可欠の元素だか である。

 請求項2の発明に係る肥料製造方法は、請求 項1に記載の肥料製造方法であって、前記廃 物が、飲食物を製造する際に副次的に発生 る産物の腐敗物、下水の汚泥、及び、糞尿 のうちの少なくともいずれかひとつを含有 る。
 飲食物を製造する際に副次的に発生する産 とは、例えば、焼酎、日本酒、泡盛、ぶど 酒、ウイスキー、ビールをはじめとする各 酒類を製造する過程で発生する残渣物であ 、また、野菜飲料や果実飲料を製造する過 で発生する残渣物である。各種飲食業や家 等から発生する生ゴミも、飲食物を製造す 際に副次的に発生する産物に含まれる。

 飲食物を製造する際に副次的に発生する 物は、たんぱく質を含有している。たんぱ 質はアミノ酸のポリマーであり、窒素はア ノ酸を形成する主要元素のひとつである。 んぱく質中の窒素は、微生物の働き等によ てアンモニア、尿素、あるいは、尿酸の形 に変化する。ここで、微生物の働きとは、 えば、微生物によるたんぱく質の腐敗であ 。

 飲食物を製造する際に副次的に発生する産 の腐敗物は、アンモニア、尿素、及び、尿 のうちのいずれかを含有しているので、第1 の工程に供給される廃棄物になり得る。
 下水の汚泥は様々な成分を含んでおり、糞 や様々なたんぱく質に由来するアンモニア 尿素、及び、尿酸のうちのいずれかを含ん いる。したがって、下水の汚泥は、第1の工 程に供給される廃棄物になり得る。

 ヒト、家畜、その他の動物の糞尿は、アン ニア、尿素、及び、尿酸のうちのいずれか 含有している。したがって、糞尿を含有し いるものは、第1の工程に供給される廃棄物 になり得る。
 飲食物を製造する際に副次的に発生する産 の腐敗物、下水の汚泥、及び、糞尿は、様 な成分を含有しており、これらの成分を構 する元素は、肥料が含有する成分として好 しいものである。したがって、飲食物を製 する際に副次的に発生する産物の腐敗物、 水の汚泥、あるいは、糞尿に第1の工程から 第4の工程を施してつくられた固化物は、好 しい肥料になる。

 請求項3の発明に係る肥料製造方法は、請求 項1又は請求項2に記載の肥料製造方法であっ 、前記抽出物がアンモニア水溶液である。
 アンモニアは水に溶けやすく、アンモニア 溶液はその取り扱いが容易である。したが て、第1の工程においてアンモニア水溶液を 容易に抽出物として取り出すことができる。 抽出物がアンモニア水溶液であれば、第3の 程において混合物をつくることも容易な作 となり、混合物にミネラル成分を加えるこ も容易な作業になる。

 第1の工程で処理される廃棄物中にアンモ ニアが含まれている場合、例えば、この廃棄 物を加熱し、アンモニアを気化させて、気化 したアンモニアを捕集する。廃棄物の加熱を 減圧環境下において行うと、アンモニアの気 化を促進することができる。気化したアンモ ニアを水の中に通せば、アンモニアは水に溶 けてアンモニア水溶液ができる。また、廃棄 物からアンモニアとともに水が気化してくる 場合、気化したアンモニアと水蒸気を冷却す ればアンモニア水溶液ができる。

[発明の効果]
 上記のような肥料製造方法であるので、廃 物を処理して肥料を製造するにあたってそ 処理時間を短縮することが可能であり、ナ リウムやアルミニウムを含有する廃棄物を 理して肥料とした場合においても、この肥 の中に含まれるナトリウムやアルミニウム 植物の生長の障害となることを防止するこ が可能であり、廃棄物の有効利用が可能で る。

本発明に係る肥料製造方法の工程の流 図である。

符号の説明

 10  腐敗物
 12  アンモニア水溶液
 14  残渣物
 16  焼却灰
 18  混合物
 20  ミネラル成分
 22  混合物
 24  濃硫酸
 26  ウォラストナイト
 28  固化物
 S1  第1の工程
 S2  第2の工程
 S3  第3の工程
 S4  第4の工程

 本発明を実施するための最良の形態を図1を 参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る 料製造方法の工程の流れ図である。
 穀物から焼酎を製造すると、その製造過程 穀物残渣が発生する。この穀物残渣は、タ パク質、炭水化物、脂質をはじめとする様 な成分を含んでいる。穀物残渣が腐敗して 敗物10になる。穀物残渣中のタンパク質に まれていた窒素は、穀物残渣が腐敗するに れて、アンモニアの形態をとる。

 まず、第1の工程S1において、腐敗物10を減 環境下で加熱する。腐敗物10を減圧環境下で 加熱すると、腐敗物10中の水分やアンモニア 気化する。そして、気化した水分やアンモ アを捕集して冷やすと、抽出物としてアン ニア水溶液12が取り出される。アンモニア 溶液12は、後述する第3の工程S3に送られる。
 腐敗物10からアンモニア水溶液12を取り出す と、後に残渣物14が残る。残渣物14の含水率 高い場合、残渣物14を遠心分離機にかけて水 をきり、残渣物14の含水率を低くする。残渣 14の含水率を例えば5%以下にすることが好ま しい。残渣物14を加熱してその含水率を低く ることも可能である。残渣物14を遠心分離 にかけ、遠心分離機にかけた残渣物14をさら に加熱してその含水率を低くすることも可能 である。

 含水率が5%以下になった残渣物14は、次に説 明する第2の工程S2に送られる。
 第2の工程S2において、第1の工程S1から送ら てくる残渣物14が焼却される。残渣物14は燃 えて焼却灰16になる。残渣物14に含まれてい 様々な成分の元素、すなわち、腐敗物10に含 まれていた様々な成分の元素は、焼却灰16中 残っている。その後、焼却灰16は第3の工程S 3に送られる。
 残渣物14中に、発酵する成分が含まれてい としても、この発酵する成分は焼却によっ 分解されてしまう。したがって、焼却灰16中 には、発酵する成分は含まれていない。

 第3の工程S3において、第1の工程S1から送 れてくるアンモニア水溶液12と、第2の工程S 2から送られてくる焼却灰16と、が、混合され 、混合物18になる。そして、混合物18は、リ 、カリウム、カルシウム、マグネシウム、 、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、 、及び、セレンのうちの少なくともいずれ をミネラル成分20として加えられ、混合物22 なる。混合物22は、次に説明する第4の工程S 4に送られる。

 第4の工程S4において、第3の工程S3から送 れてくる混合物22に、まずウォラストナイ 26が加えられる。ウォラストナイト26を加え れた混合物22はよく撹拌される。そして、 の撹拌された混合物22に、さらに濃硫酸24が えられる。混合物22内において、ウォラス ナイト26と濃硫酸24とが反応し、混合物22は 化して固化物28になる。

 そして、固化物28をペレットに成型し、ペ ット化した固化物28を袋詰めして肥料として 出荷する。
 腐敗物10中のタンパク質、炭水化物、脂質 形成していた元素、アンモニア水溶液12に由 来する窒素、第3の工程S3で加えたミネラル成 分20、第4の工程S4で加えたウォラストナイト2 6に由来するケイ素とカルシウム、第4の工程S 4で加えた濃硫酸24に由来するイオウが、固化 物28に含まれている。固化物28に含まれるこ らの成分は植物が生長していく上で有用な 分である。

 すなわち、第4の工程S4からつくられる固化 28は、植物が生育する土壌の肥料として好 しい成分を含有しており、固化物28を畑等に 施肥することが可能である。また、固化物28 他の肥料を製造する際の原料にすることも 能である。
 固化物28の中には、微生物の作用によって 酵する成分が含まれていない。したがって 固化物28を畑等に施肥しても、施肥した畑の 作物に根腐れが発生するようなことはない。

 第1の工程S1から第4の工程S4までの各工程 中において、発酵が行われていない。また 第1の工程S1から第4の工程S4までの各工程の においては、発酵のように長い日数を必要 する処理が行われていない。したがって、 敗物10が固化物28になるまでに要する時間は 短くて足りる。このため、腐敗物10を連続し 多量に処理する場合であっても、第1の工程 S1から第4の工程S4までの各工程の中において 腐敗物10、アンモニア水溶液12、残渣物14、 却灰16、混合物18、混合物22を多量に貯蔵し 理する必要がない。

 残渣物14の含水率を低くすることによって 第2の工程S2で残渣物14を焼却する設備にかか る負荷が小さくなる。そして、残渣物14を焼 する設備の燃料効率が向上し、残渣物14を 却する設備の寿命が長くなる。
 第2の工程S2において、残渣物14を焼却する に発生する熱を、腐敗物10や残渣物14を加熱 るための熱源として利用することができる

 腐敗物10の中に、ナトリウムやアルミニ ムが含まれている場合、これらのナトリウ やアルミニウムは、まず、残渣物14の中に入 り、その後、焼却灰16の中に入る。そして、 渣物14の中のナトリウムやアルミニウムは 混合物18を介して混合物22の中に入る。混合 22の中のナトリウムやアルミニウムは、第4 工程で加えられるウォラストナイト26及び 硫酸24と反応し、ケイ酸ナトリウムやケイ酸 アルミニウムになり、固化物28の中に入る。

 固化物28を畑等に施肥した場合、固化物28 の中のケイ酸ナトリウムやケイ酸アルミニウ ムは、土壌の中においてゆっくりとしたスピ ードで徐々に分解していく。したがって、固 化物28を介して、一挙に多量のナトリウムや ルミニウムが、直接、土壌の中に入ってし うことがなく、固化物28を施肥した土壌の のナトリウムやアルミニウムの濃度が低く たれる。このような畑で生長する植物にと て、土壌の中のナトリウムやアルミニウム 、植物の生長にとって不可欠の元素として 用する。

産業上の利用の可能性

 本発明に係る肥料製造方法は、廃棄物を 理して肥料を製造する肥料製造方法として 用である。




 
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