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Title:
METHOD FOR PRODUCING MODIFIED CONJUGATED DIENE POLYMER, MODIFIED CONJUGATED DIENE POLYMER, AND RUBBER COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123164
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for producing a modified conjugated diene polymer comprising a step for obtaining a modified conjugated diene polymer by reacting a conjugated diene polymer, which is obtained by bonding an alkoxysilyl group and an optionally protected primary amino group to a polymer containing at least a conjugated diene unit and has a weight average molecular weight of 150,000-2,000,000, with a metal halide. This method enables to desirably obtain a conjugated diene polymer having high Mooney viscosity, excellent shape stability and good workability.

Inventors:
SHIBATA MASAHIRO (JP)
MATSUMOTO TAKAOMI (JP)
NAGAOKA TAMOTSU (JP)
SONE TAKUO (JP)
TADAKI TOSHIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/055340
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
March 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
JSR CORP (JP)
SHIBATA MASAHIRO (JP)
MATSUMOTO TAKAOMI (JP)
NAGAOKA TAMOTSU (JP)
SONE TAKUO (JP)
TADAKI TOSHIHIRO (JP)
International Classes:
C08C19/42; C08C19/25; C08K3/04; C08K3/36; C08L15/00; C08L101/00
Domestic Patent References:
WO2003029299A12003-04-10
WO2003029299A12003-04-10
Foreign References:
JPH09235323A1997-09-09
JPH07149825A1995-06-13
JP2005298626A2005-10-27
JPS58136604A1983-08-13
JPH07238188A1995-09-12
JP2004168904A2004-06-17
JPH09235323A1997-09-09
JPH07149825A1995-06-13
Other References:
See also references of EP 2130842A4
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Kazuhira (No.8 Kikuboshi Tower Building20-18, Asakusabashi 3-chom, Taito-ku Tokyo 53, JP)
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Claims:
 少なくとも共役ジエン単位を含む重合体に、アルコキシシリル基と保護されていてもよい第1級アミノ基が結合された、重量平均分子量が15万~200万の共役ジエン系重合体に、金属ハロゲン化合物を反応させることにより、変性共役ジエン系重合体を得る工程、を備えた変性共役ジエン系重合体の製造方法。
 前記共役ジエン単位を含む重合体として、共役ジエンの単独重合体、又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物の共重合体を用いる請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
 前記金属ハロゲン化合物として、加水分解によってハロゲン化水素を発生するものを用いる請求項1又は2に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
 前記金属ハロゲン化合物として、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、及びジルコニウム(Zr)からなる群より選択される少なくとも一種の金属原子を含むものを用いる請求項1~3のいずれか一項に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
 前記金属ハロゲン化合物として、トリメチルシリルクロライド、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、四塩化ケイ素、メチルジクロロシラン、四塩化スズ、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、塩化亜鉛、四塩化チタン、チタノセンジクロライド、四塩化ジルコニウム、及びジルコノセンジクロライドからなる群より選択される少なくとも一種の化合物を用いる請求項1~4のいずれか一項に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
 前記共役ジエン系重合体として、下記反応(I)によって得られたものを用いる請求項1~5のいずれか一項に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
 反応(I):共役ジエン、あるいは共役ジエンと芳香族ビニル化合物とを含む炭化水素溶媒中に、有機アルカリ金属と有機アルカリ土類金属とのうちの少なくとも一方を含む開始剤を添加してアニオン重合させて重合体を得、得られた重合体の重合活性末端と下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を反応させる。
(但し、一般式(1)において、R 1 は炭素数1~12のアルキレン基であり、R 2 及びR 3 は各々独立に炭素数1~20のアルキル基又はアリール基であり、R 4 、R 5 及びR 6 は、各々独立に炭素数1~20のアルキル基又はアリール基であるかあるいはそれらの2つは互いに結合してそれらが結合しているケイ素原子を含む環を形成してもよく、gは1~2の整数であり、fは1~10の整数である。)
(但し、一般式(2)において、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、及びR 6 の定義は前記一般式(1)に同じであり、eは1~2の整数である。)
 前記共役ジエン系重合体に、前記共役ジエン系重合体に結合された前記保護されていてもよい第1級アミノ基の総モル数に対して、ハロゲン原子の総モル数が1~10倍となる量の前記金属ハロゲン化合物を反応させて前記変性共役ジエン系重合体を得る請求項1~6のいずれか一項に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
 請求項1~7のいずれか一項に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法によって得られた変性共役ジエン系重合体。
 ゴム成分として請求項8に記載の変性共役ジエン系重合体を含むゴム組成物。
 シリカとカーボンブラックとの少なくとも一方を更に含有する請求項9に記載のゴム組成物。
 前記変性共役ジエン系重合体を20質量%以上含む前記ゴム成分、及び前記シリカとカーボンブラックとの少なくとも一方を含有し、
 前記ゴム成分100質量部に対して、前記シリカとカーボンブラックとの少なくとも一方を20~120質量部を含有する請求項10に記載のゴム組成物。
 前記ゴム成分が、前記変性共役ジエン系重合体と他のゴム成分とからなり、前記変性共役ジエン系重合体を20~100質量%、及び前記他のゴム成分を0~80質量%(但し、前記変性共役ジエン系重合体+前記他のゴム成分=100質量%)含み、且つ前記他のゴム成分が、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、エチレン-α-オレフィン共重合ゴム、エチレン-α-オレフィン-ジエン共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム及びハロゲン化ブチルゴムからなる群より選択される少なくとも一種のゴム成分である請求項9~11のいずれか一項に記載のゴム組成物。
Description:
変性共役ジエン系重合体の製造 法、変性共役ジエン系重合体、及びゴム組 物

 本発明は、変性共役ジエン系重合体の製 方法、変性共役ジエン系重合体、及びゴム 成物に関する。更に詳しくは、ムーニー粘 が高く、形状安定性に優れた変性共役ジエ 系重合体を製造することが可能な変性共役 エン系重合体の製造方法、このような製造 法によって得られた変性共役ジエン系重合 、及びゴム組成物に関する。

 近年、省エネルギーの社会的な要請に関 して、自動車の低燃費化に対する要求はよ 過酷なものとなりつつある。このような要 に対応するため、タイヤ性能についても転 り抵抗の更なる減少が求められてきている タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては タイヤ構造の最適化による手法についても 討されてきたものの、ゴム組成物としてよ 発熱性の少ない材料を用いることが一般的 手法として行われている。

 このような発熱性の少ないゴム組成物を るために、これまで、シリカやカーボンブ ックを充填剤とするゴム組成物用の変性ゴ の技術開発が数多くなされてきた。例えば 炭化水素溶媒中で、有機アルカリ金属及び 機アルカリ土類金属からなる群より選ばれ 少なくとも一種の化合物を開始剤として用 て、共役ジオレフィンあるいは共役ジオレ ィンと芳香族ビニル化合物をアニオン重合 せた後、その重合体末端に特定のアミノ基 有アルコキシシラン化合物を反応させて重 体を製造する方法が提案されている(例えば 、特許文献1参照)。

国際公開第03/029299号パンフレット

 しかしながら、このような従来の方法に って得られる共役ジエン系重合体は、ムー ー粘度が低く、また、形状安定性が悪い(例 えば、コールドフローが悪い)ため、共役ジ ン系重合体の保管時に形状が変わり取り扱 が困難になるという問題があった。また、 ーニー粘度を高くするために、例えば、共 ジエン系重合体の分子量を大きくするなど ると、加工性が悪くなるという問題があっ 。

 本発明ば、このような従来技術の問題に みてなされたものであって、ムーニー粘度 高く、形状安定性に優れ、加工性が良好な 性共役ジエン系重合体を製造することが可 な変性共役ジエン系重合体の製造方法、こ ような製造方法によって得られた変性共役 エン系重合体、及びゴム組成物を提供する

 本発明によれば、以下の変性共役ジエン 重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合 、及びゴム組成物が提供される。

[1] 少なくとも共役ジエン単位を含む重合 に、アルコキシシリル基と保護されていて よい第1級アミノ基が結合された、重量平均 分子量が15万~200万の共役ジエン系重合体に、 金属ハロゲン化合物を反応させることにより 、変性共役ジエン系重合体を得る工程、を備 えた変性共役ジエン系重合体の製造方法。

[2] 前記共役ジエン単位を含む重合体とし 、共役ジエンの単独重合体、又は共役ジエ と芳香族ビニル化合物の共重合体を用いる 記[1]に記載の変性共役ジエン系重合体の製 方法。

[3] 前記金属ハロゲン化合物として、加水 解によってハロゲン化水素を発生するもの 用いる前記[1]又は[2]に記載の変性共役ジエ 系重合体の製造方法。

[4] 前記金属ハロゲン化合物として、ケイ (Si)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、 チタン(Ti)、及びジルコニウム(Zr)からなる群 り選択される少なくとも一種の金属原子を むものを用いる前記[1]~[3]のいずれかに記載 の変性共役ジエン系重合体の製造方法。

[5] 前記金属ハロゲン化合物として、トリ チルシリルクロライド、ジメチルジクロロ ラン、メチルトリクロロシラン、四塩化ケ 素、メチルジクロロシラン、四塩化スズ、 エチルアルミニウムクロライド、エチルア ミニウムセスキクロライド、エチルアルミ ウムジクロライド、塩化亜鉛、四塩化チタ 、チタノセンジクロライド、四塩化ジルコ ウム、及びジルコノセンジクロライドから る群より選択される少なくとも一種の化合 を用いる前記[1]~[4]のいずれかに記載の変性 共役ジエン系重合体の製造方法。

[6] 前記共役ジエン系重合体として、下記 応(I)によって得られたものを用いる前記[1]~ [5]のいずれかに記載の変性共役ジエン系重合 体の製造方法。

 反応(I):共役ジエン、あるいは共役ジエン と芳香族ビニル化合物とを含む炭化水素溶媒 中に、有機アルカリ金属と有機アルカリ土類 金属とのうちの少なくとも一方を含む開始剤 を添加してアニオン重合させて重合体を得、 得られた重合体の重合活性末端と、下記一般 式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表 される化合物からなる群より選択される少な くとも一方の化合物を反応させる。

 但し、一般式(1)において、R 1 は炭素数1~12のアルキレン基であり、R 2 及びR 3 は各々独立に炭素数1~20のアルキル基又はア ール基であり、R 4 、R 5 及びR 6 は、各々独立に炭素数1~20のアルキル基又は リール基であるかあるいはそれらの2つは互 に結合してそれらが結合しているケイ素原 を含む環を形成してもよく、gは1~2の整数で あり、fは1~10の整数である。

 但し、一般式(2)において、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、及びR 6 の定義は前記一般式(1)に同じであり、eは1~2 整数である。

[7] 前記共役ジエン系重合体に、前記共役 エン系重合体に結合された前記保護されて てもよい第1級アミノ基の総モル数に対して 、ハロゲン原子の総モル数が1~10倍となる量 前記金属ハロゲン化合物を反応させて前記 性共役ジエン系重合体を得る前記[1]~[6]のい れかに記載の変性共役ジエン系重合体の製 方法。

[8] 前記[1]~[7]のいずれかに記載の変性共役 ジエン系重合体の製造方法によって得られた 変性共役ジエン系重合体。

[9] ゴム成分として前記[8]に記載の変性共 ジエン系重合体を含むゴム組成物。

[10] シリカとカーボンブラックとの少なく とも一方を更に含有する前記[9]に記載のゴム 組成物。

[11] 前記変性共役ジエン系重合体を20質量% 以上含む前記ゴム成分、及び前記シリカとカ ーボンブラックとの少なくとも一方を含有し 、前記ゴム成分100質量部に対して、前記シリ カとカーボンブラックとの少なくとも一方を 20~120質量部を含有する前記[10]に記載のゴム 成物。

[12] 前記ゴム成分が、前記変性共役ジエン 系重合体と他のゴム成分とからなり、前記変 性共役ジエン系重合体を20~100質量%、及び前 他のゴム成分を0~80質量%(但し、前記変性共 ジエン系重合体+前記他のゴム成分=100質量%) み、且つ前記他のゴム成分が、天然ゴム、 成イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチ ン-ブタジエンゴム、エチレン-α-オレフィ 共重合ゴム、エチレン-α-オレフィン-ジエン 共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン 重合ゴム、クロロプレンゴム及びハロゲン ブチルゴムからなる群より選択される少な とも一種のゴム成分である前記[9]~[11]のいず れかに記載のゴム組成物。

 本発明によれば、ムーニー粘度が高く、 状安定性に優れ、加工性が良好な変性共役 エン系重合体を製造することが可能な共役 エン系重合体の製造方法、このような製造 法によって得られた共役ジエン系重合体、 びゴム組成物を提供することができる。

 以下、本発明を実施するための最良の形 について説明するが、本発明は以下の実施 態に限定されるものではない。即ち、本発 の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常 知識に基づいて、以下の実施形態に対し適 変更、改良等が加えられたものも本発明の 囲に属することが理解されるべきである。

[1]変性共役ジエン系重合体の製造方法:
 本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製 方法は、少なくとも共役ジエン単位を含む 合体に、アルコキシシリル基と保護されて てもよい第1級アミノ基が結合された、重量 平均分子量が15万~200万の共役ジエン系重合体 に、金属ハロゲン化合物を反応させることに より、変性共役ジエン系重合体を得る工程、 を備えた製造方法である。

 上記した工程を備えた製造方法により、 ーニー粘度が高く、形状安定性に優れた変 共役ジエン系重合体を簡便に製造すること できる。更に、このようにして得られる変 共役ジエン系重合体は、ゴム組成物を得る の加硫処理が容易であるとともに、転がり 抗性、ウェットスキッド抵抗性及び耐磨耗 に優れたゴム組成物を得ることができる。 お、本明細書において、「保護されていて よい第1級アミノ基」とは、第1級アミノ基 保護された第1級アミノ基との少なくとも一 の官能基ことをいう。

[1-1]共役ジエン系重合体:
 本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製 方法においてベースポリマーとして用いら る共役ジエン系重合体は、少なくとも共役 エン単位を含む重合体に、アルコキシシリ 基と保護されていてもよい第1級アミノ基が 結合された、重量平均分子量が15万~200万の共 役ジエン系重合体である。なお、少なくとも 共役ジエン単位を含む重合体は、共役ジエン の単独重合体、又は共役ジエンと芳香族ビニ ル化合物との共重合体であることが好ましい 。このような共役ジエン系重合体は、ヒステ リシスロス特性、耐摩耗性、及び破壊特性に 優れている。なお、上記した重量平均分子量 は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ (GPC)により測定したポリスチレン換算重量平 分子量(以下、「Mw」ともいう)のことである 。

 共役ジエン系重合体に結合された保護さ ていてもよい第1級アミノ基(以下、単に「 1級アミノ基」ということがある)の含有量は 、好ましくは0.5~200mmol/kg・重合体である。同 有量は、更に好ましくは1~100mmol/kg・重合体 あり、特に好ましくは2~50mmol/kg・重合体で る。ここで、「mmol/kg・重合体」は、ポリマ 成分の全質量(kg)に対する、第1級アミノ基 モル数(mmol)を意味する。なお、上記したポ マー成分の全質量とは、製造時又は製造後 添加される老化防止剤等の添加剤を含まな ポリマー成分のみの質量を意味する。

 第1級アミノ基は、重合開始末端、重合終 了末端、重合体主鎖、側鎖のいずれに結合し ていてもよいが、重合体末端からエネルギー 消失を抑制してヒステリシスロス特性を改良 しうる点から、重合開始末端あるいは重合終 了末端に導入されていることが好ましい。

 また、重合体に結合する第1級アミノ基の 数が200mmol/kg・重合体を超えると、得られる 性共役ジエン系重合体とカーボンブラック シリカ等の補強剤との相互作用が高くなり ぎて、配合粘度が向上して加工性が悪化す ことがある。一方、第1級アミノ基の数が0.5m mol/kg・重合体未満では、第1級アミノ基を導 したことによる効果が発現し難くなる。す わち、共役ジエン系重合体のヒステリシス ス特性、耐摩耗性、破壊特性の改良が十分 はなく、好ましくない。

 また、重合体に結合するアルコキシシリ 基の含有量は、好ましくは0.5~200mmol/kg・重 体である。同含有量は、更に好ましくは1~100 mmol/kg・重合体であり、特に好ましくは2~50mmol /kg・重合体である。

 アルコキシシリル基は、重合開始末端、 合終了末端、重合体主鎖、側鎖のいずれに 合していてもよいが、重合体末端からエネ ギー消失を抑制してヒステリシスロス特性 改良しうる点から、重合終了末端に導入さ ていることが好ましい。

 また、重合体に結合するアルコキシシリ 基の数が200mmol/kg・重合体を超えると、得ら れる変性共役ジエン系重合体とカーボンブラ ックやシリカ等の補強剤との相互作用が高く なりすぎて、配合粘度が向上して加工性が悪 化することがある。一方、アルコキシシリル 基の数が0.5mmol/kg・重合体未満では、アルコ シシリル基を導入したことによる効果が発 し難くなる。すなわち、共役ジエン系重合 のヒステリシスロス特性、耐摩耗性、破壊 性の改良が十分ではなく、好ましくない。

 また、本実施形態の製造方法に用いられ 共役ジエン系重合体は、上記したように重 平均分子量が15万~200万であることが必要で る。重量平均分子量が15万未満のものであ と、得られるゴム組成物の破壊強度、耐摩 性、低ヒステリシスロス性などが低下する 一方、重量平均分子量が200万を超えるもの あると、加工性に劣り、また混練り時のフ ラー(充填剤)の分散性が悪化し、破壊強度、 耐摩耗性、低ヒステリシスロス性、ウェット スキッド性が悪化する。なお、共役ジエン系 重合体の重量平均分子量は、15万~170万である ことが好ましい。

 また、この共役ジエン系重合体のムーニ 粘度(ML1+4,100℃)は20~200の範囲であることが ましい。なお、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20 満では破壊強度、耐摩耗性、低ヒステリシ ロス性が悪化することがあり、一方、200を えると加工性が低下することがある。

 共役ジエン系重合体に用いられる、少な とも共役ジエン単位を含む重合体は、共役 エンの単独重合体、又は共役ジエンと芳香 ビニル化合物の共重合体を用いることが好 しい。具体的には、スチレン-ブタジエン共 重合体(SBR)を好適例として挙げることができ 。

 このような共役ジエン系重合体は、例え 、共役ジエン、あるいは共役ジエンと芳香 ビニル化合物とを含む炭化水素溶媒中に、 機アルカリ金属と有機アルカリ土類金属と うちの少なくとも一方を含む開始剤を添加 てアニオン重合させて重合体を得、得られ 重合体に、保護された1級アミノ基とアルコ キシシリル基を有する化合物を添加してリビ ング重合体末端に反応させることによって得 ることができる。

 より具体的な方法としては、例えば、下 反応(I)によって得られた共役ジエン系重合 を用いることが好ましい。

 反応(I):共役ジエン、あるいは共役ジエン と芳香族ビニル化合物とを含む炭化水素溶媒 中に、有機アルカリ金属と有機アルカリ土類 金属とのうちの少なくとも一方を含む開始剤 を添加してアニオン重合させて重合体を得、 得られた重合体の重合活性末端と、下記一般 式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表 される化合物からなる群より選択される少な くとも一種の化合物を反応させる。

 但し、一般式(1)において、R 1 は炭素数1~12のアルキレン基であり、R 2 及びR 3 は各々独立に炭素数1~20のアルキル基又はア ール基であり、R 4 ,R 5 及びR 6 は、各々独立に炭素数1~20のアルキル基又は リール基であるかあるいはそれらの2つは互 に結合してそれらが結合しているケイ素原 を含む環を形成してもよく、gは1~2の整数で あり、fは1~10の整数である。

 但し、一般式(2)において、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、及びR 6 の定義は前記一般式(1)に同じであり、eは1~2 整数である。

 上記反応(I)によれば、一段反応で容易に 1級アミノ基とアルコキシシリル基を同時に 導入することができ、更に、高い導入率を実 現することが可能である。

 上記一般式(1)及び一般式(2)において、R 1 の炭素数1~12のアルキレン基としては、例え 、メチレン基、エチレン基、及びプロピレ 基を挙げることができる。

 また、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 としての炭素数1~20のアルキル基としては、 えば、メチル基、エチル基、及びプロピル を挙げることができる。

 また、アリール基としては、例えば、フ ニル基、トルイル基、及びナフチル基を挙 ることができる。

 また、R 4 、R 5 、及びR 6 の2つが結合してそれらが結合しているケイ 原子を含む環を形成している場合には、4~7 環であることが好ましい。

 また、アミノ基を保護するための保護基 しては、アルキルシリル基を挙げることが きる。アルキルシリル基としては、例えば トリメチルシリル基、トリエチルシリル基 トリフェニルシリル基、メチルジフェニル リル基、及びエチルメチルフェニルシリル を挙げることができる。

 保護された第1級アミノ基とアルコキシシ リル基を有する化合物としては、例えば、N,N -ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチ ルジメトキシシラン、1-トリメチルシリル-2,2 -ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン、N, N-ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルト メトキシシラン、N,N-ビス(トリメチルシリル )アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N-ビ (トリメチルシリル)アミノプロピルメチル エトキシシラン、N,N-ビス(トリメチルシリル )アミノエチルトリメトキシシラン、N,N-ビス( トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキ シラン、N,N-ビス(トリメチルシリル)アミノ チルメチルジメトキシシラン、及びN,N-ビス( トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエ キシシラン等を挙げることができる。なお 好ましくは、N,N-ビス(トリメチルシリル)ア ノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N-ビ (トリメチルシリル)アミノプロピルメチル エトキシシラン、又は1-トリメチルシリル-2, 2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタンで る。

 リビング重合体末端(例えば、P - Li + )と、N,N-ビス(トリメチルシリル)アミノプロ ルメチルジメトキシシランとの反応は、下 反応式(3)で表すことができる。

 なお、上記反応式(3)における、Pは、共役 ジエン単位を含む重合体(具体的には、共役 エンの重合体、あるいは共役ジエンと芳香 ビニル化合物との共重合体)を示している。

 同様に、リビング重合体末端(例えば、P - Li + )と、1-トリメチルシリル-2,2-ジメトキシ-1-ア -2-シラシクロペンタンとの反応は、下記反 式(4)で表すことができる。

 また、上記した1-トリメチルシリル-2,2-ジ メトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタンは、2 子のリビング重合体末端と反応することが き、そのときには下記反応式(5)で表すこと できる。

 また、本実施形態の変性共役ジエン系重 体の製造方法に用いられる共役ジエン系重 体は、例えば、共役ジエン、あるいは共役 エンと芳香族ビニル化合物とを含む炭化水 溶媒中に、下記一般式(6)又は一般式(7)で表 れるリチウムアミド開始剤を添加してアニ ン重合させて重合体を得、得られた重合体 、下記一般式(8)で表されるアルコキシシラ 化合物を添加してリビング重合体末端に反 させることによって得ることができる。

 但し、一般式(6)において、R 1 、R 4 、R 5 、及びR 6 の定義は前記一般式(1)に同じである。

 但し、一般式(7)において、R 1 の定義は前記一般式(1)に同じであり、R 7 及びR 8 は、各々独立に水素又は炭素数1~20のアルキ 基又はアリール基であり、dは1~7の整数であ 。

 但し、一般式(8)において、R 2 及びR 3 の定義は前記一般式(1)に同じであり、Xはハ ゲン原子であり、cは0~2の整数であり、bは1~4 の整数である〔但し、c+bは2~4の整数である〕 。

 このようにして得られる共役ジエン系重 体は、共役ジエン、あるいは共役ジエンと 香族ビニル化合物、及び場合により共重合 能な第3モノマーを重合して得られた重合体 である。

 共役ジエン系重合体を構成する共役ジエ としては、例えば、1,3-ブタジエン、イソプ レン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2-クロロ- 1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、及びこれ の混合物等を挙げることができる。共役ジ ン単位の含有量としては、全単量体中に40~1 00質量%であることが好ましく、50~95質量%であ ることが更に好ましい。40質量%未満では、得 られる変性共役ジエン系重合体の転がり抵抗 、耐摩耗性が悪化し、また低温時にゴムが硬 化してグリップ性能、ウェットスキッド抵抗 が悪化することがある。

 芳香族ビニル化合物としては、例えば、 チレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレ ン、4-メチルスチレン、α-メチルスチレン、2 ,4-ジメチルスチレン、2,4-ジイソプロピルス レン、4-tert-ブチルスチレン、ジビニルベン ン、tert-ブトキシスチレン、ビニルベンジ ジメチルアミン、(4-ビニルベンジル)ジメチ アミノエチルエーテル、N,N-ジメチルアミノ エチルスチレン、2-t-ブチルスチレン、3-t-ブ ルスチレン、4-t-ブチルスチレン、ビニルピ リジン及びこれらの混合物等を挙げることが できる。これらのうち、スチレンが特に好ま しい。このような芳香族ビニル化合物の使用 量は、全単量体中に60質量%以下であることが 好ましく、50~5質量%であることが更に好まし 。

 また、第3モノマーとしては、例えば、ア クリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタ クリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリ ル酸エチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル 、及びアクリル酸ヒドロキシエチル等を挙げ ることができる。第3モノマーの使用量は、 単量体中に25質量%未満であることが好まし 、15質量%以下であることが更に好ましく、10 質量%以下であることが特に好ましい。

[1-1A]共役ジエン系重合体の製造方法:
 次に、本実施形態の変性共役ジエン系重合 の製造方法に用いられる共役ジエン系重合 を製造する方法(第一の方法)について説明 る。

 共役ジエン系重合体を得るための、重合 応、及び第1級アミノ基(保護された第1級ア ノ基)とアルコキシシリル基とを有する化合 物との反応は、一定温度条件下でも上昇温度 条件下でもよい。具体的な反応温度としては 、0~120℃であることが好ましい。保護された 1級アミノ基を脱保護させるための加水分解 の温度は、80~150℃であることが好ましく、90~ 120℃であることが更に好ましい。この加水分 解は、上記温度範囲にて、保護された第1級 ミノ基とアルコキシシリル基を有する化合 の2倍モル以上の水もしくは酸性水などを添 し、反応させることにより行われる。反応 間は、10分間以上であることが好ましく、30 分間以上であることが更に好ましい。重合方 式は、バッチ重合方式又は連続重合方式のい ずれでもよい。

 重合に使用される有機アルカリ金属及び 機アルカリ土類金属の開始剤の例としては n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、t- チルリチウムなどのアルキルリチウム、1,4- リチオブタンなどのアルキレンジリチウム フェニルリチウム、スチルベンリチウム、 チウムナフタレン、ナトリウムナフタレン カリウムナフタレン、n-ブチルマグネシウ 、n-ヘキシルマグネシウム、エトキシカルシ ウム、ステアリン酸カルシウム、t-ブトキシ トロンチウム、エトキシバリウム、イソプ ポキシバリウム、エチルメルカプトバリウ t-ブトキシバリウム、フェノキシバリウム ジエチルアミノバリウム、ステアリン酸バ ウム等を挙げることができる。

 また、上記開始剤としての有機アルカリ 属は、第2級アミン化合物又は第3級アミン 合物との反応生成物として、共役ジエンと 香族ビニル化合物の共重合に使用すること できる。上記第2級アミン化合物又は第3級ア ミン化合物と反応させる有機アルカリ金属と しては、有機リチウム化合物が好ましい。よ り好ましくは、n-ブチルリチウム、sec-ブチル リチウム、t-ブチルリチウムを挙げることが きる。

 有機アルカリ金属と反応させる第2級アミ ン化合物の例としては、ジメチルアミン、ジ エチルアミン、ジプロピルアミン、ジ-n-ブチ ルアミン、ジ-sec-ブチルアミン、ジペンチル ミン、ジヘキシルアミン、ジ-n-オクチルア ン、ジ-(2-エチルヘキシル)アミン、ジシク ヘキシルアミン、N-メチルベンジルアミン、 ジアリルアミン、モルホリン、ピペラジン、 2,6-ジメチルモルホリン、2,6-ジメチルピペラ ン、1-エチルピペラジン、2-メチルピペラジ ン、1-ベンジルピペラジン、ピペリジン、3,3- ジメチルピペリジン、2,6-ジメチルピペリジ 、1-メチル-4-(メチルアミノ)ピペリジン、2,2, 6,6-テトラメチルピペリジン、ピロリジン、2, 5-ジメチルピロリジン、アゼチジン、ヘキサ チレンイミン、ヘプタメチレンイミン、5- ンジルオキシインドール、3-アザスピロ[5,5] ンデカン、3-アザビシクロ[3.2.2]ノナン、カ バゾール等を挙げることができる。

 また、有機アルカリ金属と反応させる第3 級アミン化合物の例としては、N,N-ジメチル-o -トルイジン、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N- ジメチル-m-トルイジン、α-ピコリン、β-ピコ リン、γ-ピコリン、ベンジルジメチルアミン 、ベンジルジエチルアミン、ベンジルジプロ ピルアミン、ベンジルジブチルアミン、(o-メ チルベンジル)ジメチルアミン、(m-メチルベ ジル)ジメチルアミン、(p-メチルベンジル)ジ メチルアミン、N,N-テトラメチレン-o-トルイ ン、N,N-ヘプタメチレン-o-トルイジン、N,N-ヘ キサメチレン-o-トルイジン、N,N-トリメチレ ベンジルアミン、N,N-テトラメチレンベンジ アミン、N,N-ヘキサメチレンベンジルアミン 、N,N-テトラメチレン(o-メチルベンジル)アミ 、N,N-テトラメチレン(p-メチルベンジル)ア ン、N,N-ヘキサメチレン(o-メチルベンジル)ア ミン、N,N-ヘキサメチレン(p-メチルベンジル) ミン等を挙げることができる。

 また、重合には、必要に応じて、ジエチ エーテル、ジ-n-ブチルエーテル、エチレン リコールジエチルエーテル、エチレングリ ールジブチルエーテル、ジエチレングリコ ルジメチルエーテル、プロピレングリコー ジメチルエーテル、プロピレングリコール エチルエーテル、プロピレングリコールジ チルエーテル、テトラヒドロフラン、2,2-( ステトラヒドロフルフリル)プロパン、ビス トラヒドロフルフリルホルマール、テトラ ドロフルフリルアルコールのメチルエーテ 、テトラヒドロフルフリルアルコールのエ ルエーテル、テトラヒドロフルフリルアル ールのブチルエーテル、α-メトキシテトラ ドロフラン、ジメトキシベンゼン、ジメト シエタン等のエーテル化合物及び/又はトリ エチルアミン、ピリジン、N,N,N’,N’-テトラ チルエチレンジアミン、ジピペリジノエタ 、N,N-ジエチルエタノールアミンのメチルエ ーテル、N,N-ジエチルエタノールアミンのエ ルエーテル、N,N-ジエチルエタノールアミン ブチルエーテル等の第3級アミン化合物を、 重合系中に添加して、共役ジエン系重合体の 共役ジエン部分のミクロ構造(ビニル結合含 )を調整することができる。

 炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタ 、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチル クロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン トルエン、キシレン等を挙げることができ 。これらのうち、シクロヘキサン、ヘプタ が好ましい。

 共役ジエン系重合体を製造する際におい 、使用する開始剤の反応性を向上させよう する場合、あるいは重合体中に導入される 香族ビニル化合物をランダムに配列するか は芳香族ビニル化合物の単連鎖を付与させ うとする場合に、重合開始剤とともにカリ ム化合物を添加してもよい。重合開始剤と もに添加されるカリウム化合物としては、 えば、カリウムイソプロポキシド、カリウ -t-ブトキシド、カリウム-t-アミロキシド、 リウム-n-ヘプタオキシド、カリウムベンジ オキシド、カリウムフェノキシドに代表さ るカリウムアルコキシド、カリウムフェノ シド;イソバレリアン酸、カプリル酸、ラウ リル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ イン酸、リノレイン酸、安息香酸、フタル酸 、2-エチルヘキサン酸等のカリウム塩;ドデシ ルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼ ンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホ ン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸等の 有機スルホン酸のカリウム塩;亜リン酸ジエ ル、亜リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジ ェニル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸ジラ リル等の、有機亜リン酸部分エステルのカ ウム塩等が用いられる。

 これらのカリウム化合物は、開始剤のア カリ金属1グラム原子当量あたり、0.005~0.5モ ルの量で添加することが好ましい。0.005モル 満では、カリウム化合物の添加効果(開始剤 の反応性向上、芳香族ビニル化合物のランダ ム化又は単連鎖付与)が現れないことがあり 一方0.5モルを超えると、重合活性が低下し 生産性を大幅に低下させることになるとと に、重合体末端を官能基で変性する反応を う際の変性効率が低下する。

 共役ジエン系重合体を製造する際には、 ミノ基を有するアルコキシシラン化合物(以 下、「アミノ基含有アルコキシシラン化合物 」ということがある)と併用してカップリン 剤を添加することも可能である。カップリ グ剤の具体例は、以下のとおりである。な 、このカップリング剤は、上記したアミノ 含有アルコキシシラン化合物によって共役 エン系重合体を生成する段階で(具体的には アミノ基含有アルコキシシラン化合物より 前に)添加される。

 すなわち、アミノ基含有アルコキシシラ 化合物と併用して、重合活性末端に反応さ るカップリング剤としては、(a)イソシアナ ト化合物及びイソチオシアナート化合物の なくとも一方、(b)アミド化合物及びイミド 合物の少なくとも一方、(c)ピリジル置換ケ ン化合物及びピリジル置換ビニル化合物の なくとも一方、(d)ケイ素化合物、(e)エステ 化合物、(f)ケトン化合物並びに(g)スズ化合 からなる群より選ばれる少なくとも一種の 合物が挙げられる。

 これらの化合物のうち、(a)成分であるイ シアナート化合物又はチオイソシアナート 合物としては、2,4-トリレンジイソシアナー ト、2,6-トリレンジイソシアナート、ジフェ ルメタンジイソシアナート、ポリメリック イプのジフェニルメタンジイソシアナート(C -MDI)、イソホロンジイソシアナート、ヘキサ チレンジイソシアナート、1,3,5-ベンゼント イソシアナート、フェニル-1,4-ジイソチオ アナート等を好適例として挙げることがで る。

 (b)成分であるアミド化合物又はイミド化 物としては、コハク酸アミド、フタル酸ア ド、N,N,N’,N’-テトラメチルフタル酸アミ 、オキサミド、N,N,N’,N’-テトラメチルオキ サミドなどのアミド化合物、コハク酸イミド 、N-メチルコハクイミド、マレイミド、N-メ ルマレイミド、フタルイミド、N-メチルフタ ルイミドなどのイミド化合物等を好適例とし て挙げることができる。

 (c)成分であるピリジル置換ケトン化合物 はピリジル置換ビニル化合物としては、ジ ンゾイルピリジン、ジアセチルピリジン、 ビニルピリジン等を好適例として挙げるこ ができる。

 (d)成分であるケイ素化合物としては、ジ チルジクロロケイ素、メチルトリクロロケ 素、メチルジクロロケイ素、テトラクロロ イ素、トリエトキシメチルシラン、トリフ ノキシメチルシラン、トリメトキシシラン メチルトリエトキシシラン、4,5-エポキシヘ プチルメチルジメトキシシラン、ビス(トリ トキシシリルプロピル)テトラサルファイド を好適例として挙げることができる。

 (e)成分であるエステル化合物としては、 ジピン酸ジエチル、マロン酸ジエチル、フ ル酸ジエチル、グルタル酸ジエチル、マレ ン酸ジエチル等を好適例として挙げること できる。

 (f)成分であるケトン化合物の具体例とし は、N,N,N’,N’-テトラメチル-4,4’-ジアミノ ベンゾフェノン、N,N,N’,N’-テトラエチル(4,4 ’-ジアミノ)-ベンゾフェノン、N,N-ジメチル-1 -アミノベンゾキノン、N,N,N’,N’-テトラメチ ル-1,3-ジアミノベンゾキノン、N,N-ジメチル-1- アミノアントラキノン、N,N,N’,N’-テトラメ ル-1,4-ジアミノアントラキノン等を好適例 して挙げることができる。

 (g)成分であるスズ化合物としては、テト クロロスズ、テトラブロムスズ、トリクロ ブチルスズ、トリクロロメチルスズ、トリ ロロオクチルスズ、ジブロムジメチルスズ ジクロロジメチルスズ、ジクロロジブチル ズ、ジクロロジオクチルスズ、1,2-ビス(ト クロロスタニル)エタン、1,2-ビス(メチルジ ロロスタニルエタン)、1,4-ビス(トリクロロ タニル)ブタン、1,4-ビス(メチルジクロロス ニル)ブタン、エチルスズトリステアレート ブチルスズトリスオクタノエート、ブチル ズトリスステアレート、ブチルスズトリス ウレート、ジブチルスズビスオクタノエー 、ジブチルスズビスステアレート、ジブチ スズビスラウレート等を好適例として挙げ ことができる。

 アミノ基含有アルコキシシラン化合物と 用して、重合活性末端に反応させるこれら 化合物は、一種単独で使用することも、あ いは二種以上を併用することもできる。

 上記カップリング剤の使用量は、開始剤 アルカリ金属1グラム原子当量あたり、カッ プリング剤中のカップリング可能な置換基の 量として1モル以下、好ましくは、0.1~0.5モル 量で添加できる。1モルを超えると、上記一 般式(1)で表される化合物及び上記一般式(2)で 表される化合物の反応率が低下し、期待する 性能が得られないことがある。

 次に、共役ジエン系重合体を製造する他 方法(第二の方法)について説明する。共役 エン系重合体を製造する他の方法としては 炭化水素溶媒中で、共役ジエン、あるいは 役ジエンと芳香族ビニル化合物を、上記一 式(6)又は上記一般式(7)で表されるリチウム ミド開始剤を用いて、アニオン重合させて 合体を得、得られた重合体を、上記一般式(8 )で表されるアルコキシシラン化合物を添加 てリビング重合体末端に反応させる。第1級 ミノ基が保護されたリチウムアミド開始剤 よる重合反応、及びアルコキシシラン化合 との反応は、一定温度条件下でも上昇温度 件下でもよい。具体的な反応温度としては 0~120℃であることが好ましい。保護された 1級アミノ基を脱保護させるための加水分解 温度は、80~150℃であることが好ましく、90~1 20であることが更に好ましい。この加水分解 、上記温度範囲にて、第1級アミノ基が保護 されたリチウムアミド開始剤の2倍モル以上 水もしくは酸性水等を添加し、反応させる とにより行われる。反応時間は、10分間以上 であることが好ましく、30分間以上であるこ が更に好ましい。重合方式は、バッチ重合 式又は連続重合方式のいずれでもよい。

 なお、以下に説明すること以外の事項は 上記した方法(第一の方法)にて記載した事 がそのままあるいは当業者に自明の変更を えて適用されると理解されるべきである。

 上記一般式(6)で表されるリチウムアミド 始剤としては、例えば、3-[N,N-ビス(トリメ ルシリル)]-1-プロピルリチウム、3-[N,N-ビス( リメチルシリル)]-2-メチル-1-プロピルリチ ム、3-[N,N-ビス(トリメチルシリル)]-2,2-ジメ ル-1-プロピルリチウム、4-[N,N-ビス(トリメチ ルシリル)]-1-ブチルリチウム、5-[N,N-ビス(ト メチルシリル)]-1-ペンチルリチウム、8-[N,N- ス(トリメチルシリル)]-1-オクチルリチウム 挙げることができる。

 また、上記一般式(7)で表されるリチウム ミド開始剤としては、例えば、3-(2,2,5,5,-テ ラメチル-2,5-ジシラ-1-アザシクロペンタン)- 1-プロピルリチウム、2-メチル-3-(2,2,5,5,-テト メチル-2,5-ジシラ-1-アザシクロペンタン)-1- ロピルリチウム、2,2-ジメチル-3-(2,2,5,5,-テ ラメチル-2,5-ジシラ-1-アザシクロペンタン)-1 -プロピルリチウム、4-(2,2,5,5,-テトラメチル-2 ,5-ジシラ-1-アザシクロペンタン)-1-ブチルリ ウム、6-(2,2,5,5,-テトラメチル-2,5-ジシラ-1-ア ザシクロペンタン)-1-ヘキシルリチウム等を げることができる。

 また、上記リチウムアミド開始剤は、対 するハライドと有機リチウム化合物を炭化 素溶媒中で反応させた合成体を使用しても い。なお、ハライドと有機リチウムの反応 、重合リアクターと別の反応容器にて予め ってもよい。

 更に、上記式(8)で表されるアルコキシシ ン化合物としては、例えば、テトラメトキ シラン、テトラエトキシシラン、テトラプ ポキシシラン、テトラブトキシシラン、テ ラフェノキシシラン、テトラトルイロキシ ラン、メチルトリメトキシシラン、メチル リエトキシシラン、メチルトリプロポキシ ラン、メチルトリブトキシシラン、メチル リフェノキシシラン、エチルトリメトキシ ラン、エチルトリエトキシシラン、エチル リプロポキシシラン、エチルトリブトキシ ラン、エチルトリフェノキシシラン、ジメ ルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシ ラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメ ルジブトキシシラン、ジメチルジフェノキ シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエ ルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキ シラン、ジエチルジブトキシシラン、ジエ ルジフェノキシシラン、ビニルトリメトキ シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ トリプロポキシシラン、ビニルトリブトキ シラン、ビニルトリフェノキシシラン、ア ルトリフェノキシシラン、オクテニルトリ トキシシラン、フェニルトリメトキシシラ 、フェニルトリエトキシシラン、フェニル リプロポキシシラン、フェニルトリブトキ シラン、フェニルトリフェノキシシラン、 リメトキシクロロシラン、トリエトキシク ロシラン、トリプロポキシクロロシラン、 リブトキシクロロシラン、トリフェノキシ ロロシラン、ジメトキシジクロロシラン、 プロポキシジクロロシラン、ジフェノキシ クロロシランを挙げることができる。

 なお、これまでに説明した共役ジエン系 合体としては、例えば、本出願人による国 出願にかかる国際公開公報03/029299号パンフ ットに記載された共役ジオレフィン(共)重 ゴムを好適に用いることができる。

[1-2]金属ハロゲン化合物:
 本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製 方法において、上記した共役ジエン系重合 と反応させるために用いられる金属ハロゲ 化合物は、加水分解によってハロゲン化水 を発生するものを用いることが好ましい。 のような金属ハロゲン化合物を用いること よって、共役ジエン系重合体と金属ハロゲ 化合物との反応を良好に行うことができる

 また、金属ハロゲン化合物としては、ケ 素(Si)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn) 、チタン(Ti)、及びジルコニウム(Zr)からなる より選択される少なくとも一種の金属原子 含むものを用いることが好ましい。

 具体的には、例えば、トリメチルシリル ロライド、ジメチルジクロロシラン、メチ トリクロロシラン、四塩化ケイ素、メチル クロロシラン、四塩化スズ、ジエチルアル ニウムクロライド、エチルアルミニウムセ キクロライド、エチルアルミニウムジクロ イド、塩化亜鉛、四塩化チタン、チタノセ ジクロライド、四塩化ジルコニウム、及び ルコノセンジクロライドからなる群より選 される少なくとも一種の化合物を挙げるこ ができる。

 本実施形態の変性共役ジエン系重合体の 造方法においては、これまでに説明した共 ジエン系重合体、例えば、上記した開始剤 用いて得られた共役ジエン系重合体に、共 ジエン系重合体に結合された保護されてい もよい第1級アミノ基の総モル数に対して、 ハロゲン原子の総モル数が1~10倍となる量の 属ハロゲン化合物を反応させて変性共役ジ ン系重合体を得ることが好ましい。ハロゲ 原子の総モル数が1倍未満であると、共役ジ ン系重合体と金属ハロゲン化合物との反応 十分に行われず、ムーニー粘度が高く、形 安定性に優れた変性共役ジエン系重合体を ることが困難になる。また、ハロゲン原子 総モル数が10倍を超えると、遊離したハロ ン化水素の発生量が増加するため好ましく い。

[1-3]変性共役ジエン系重合体の製造:
 本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製 方法においては、これまでに説明したよう 、少なくとも共役ジエン単位を含む重合体 、アルコキシシリル基と保護されていても い第1級アミノ基が結合された、重量平均分 子量が15万~200万の共役ジエン系重合体に、上 記金属ハロゲン化合物を反応させて変性共役 ジエン系重合体を製造する。

 なお、本実施形態の変性共役ジエン系重 体の製造方法においては、金属ハロゲン化 物を反応させた後、共役ジエン系重合体の 造における公知の脱溶媒(例えば、スチーム ストリッピング等)、乾燥操作により、変性 役ジエン系重合体を回収することができる

 共役ジエン系重合体と、金属ハロゲン化 物とを反応させる方法としては、特に制限 なく、例えば、重合体溶液中に水を直接又 溶媒に溶解させて添加してから混合するこ によって、或いは、重合体を回収する際の チームストリッピング等によって行うこと できる。

 また、反応時の温度は、10~150℃であるこ が好ましく、80~120℃であることが更に好ま い。

 この工程において、使用される共役ジエ 系重合体は、共役ジエン系重合体を調製す 際に得られた重合体溶液を、脱溶媒しない ま、重合体溶液の状態で用いてもよいし、 記重合体溶液を、スチームストリッピング により脱溶媒を行い、更に乾燥して得られ 共役ジエン系重合体を、シクロヘキサン等 溶媒に再度溶解させて用いてもよい。

[2]変性共役ジエン系重合体:
 本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、 れまでに説明した変性共役ジエン系重合体 製造方法によって得られた変性共役ジエン 重合体である。このような変性共役ジエン 重合体は、ムーニー粘度が高く、形状安定 に優れ、加工性が良好なものである。

 本実施形態の変性共役ジエン系重合体の ーニー粘度(ML1+4,100℃)は、35~150であること 好ましく、40~120であることが更に好ましい ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が35未満であると、 壊特性を始めとするゴム物性が低下する傾 にある。一方、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が15 0を超えるものであると、作業性が悪くなり 配合剤とともに混練りすることが困難にな ことがある。

[3]ゴム組成物:
 本発明のゴム組成物の一実施形態は、ゴム 分として前述の変性共役ジエン系重合体を むものである。以下、その詳細について説 する。

[3-1]ゴム成分:
 本実施形態のゴム組成物に含有されている ム成分は、本発明の一実施形態である、前 の変性共役ジエン系重合体を含むものであ 。このゴム成分中の変性共役ジエン系重合 の含有割合は、20質量%以上であることが好 しく、30質量%以上であることが更に好まし 、40質量%以上であることが特に好ましい。 ム成分中の変性共役ジエン系重合体の含有 合が20質量%未満であると、ゴム組成物の引 強さ・引張伸び等の機械的特性、耐亀裂成 性、及び耐摩耗性が不十分となる傾向にあ 。

 また、このゴム成分には、一種類の変性 役ジエン系重合体が含有されていても、二 類以上の変性共役ジエン系重合体が含有さ ていてもよい。また、変性共役ジエン系重 体以外にも、他のゴム成分が含有されてい もよい。他のゴム成分としては、天然ゴム 合成イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ス レン-ブタジエンゴム、エチレン-α-オレフ ン共重合ゴム、エチレン-α-オレフィン-ジエ ン共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエ 共重合ゴム、クロロプレンゴム、及びハロ ン化ブチルゴム、並びにこれらの混合物等 挙げることができる。

[3-2]その他成分(カーボンブラック、シリカ):
 本実施形態のゴム組成物は、カーボンブラ クとシリカとの少なくとも一方を更に含有 るものであることが好ましい。カーボンブ ックの具体例としては、SRF、GPF、FEF、HAF、I SAF、SAF等の各グレードのカーボンブラックを 挙げることができる。また、ヨウ素吸着量(IA )が60mg/g以上であり、ジブチルフタレート吸 量(DBP)が80ml/100g以上のカーボンブラックが好 ましい。カーボンブラックを用いることによ り、ゴム組成物のグリップ性能、及び耐破壊 特性の改良効果は大きくなる。なお、耐摩耗 性に優れるHAF、ISAF、SAFが特に好ましい。カ ボンブラックは、単独で又は二種以上を組 合わせて用いることができる。

 シリカの具体例としては、湿式シリカ(含 水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸 カルシウム、ケイ酸アルミニウム等を挙げる ことができる。これらのうち、耐破壊特性の 改良効果、ウェットグリップ性、及び低転が り抵抗性の両立効果が最も顕著である湿式シ リカが好ましい。シリカは、単独で又は二種 以上を組み合わせて用いることができる。

 本実施形態のゴム組成物においては、ゴ 成分100質量部に対して、カーボンブラック シリカとの少なくとも一方を20~120質量部含 するものであることが好ましく、補強性と れによる諸物性の改良効果の観点から、25~1 00質量部含有するものであることが更に好ま い。なお、カーボンブラック及びシリカの ずれか一方又はその両方の含有割合が少な と、耐破壊特性等の向上効果が不十分とな 傾向にある。一方、上記含有割合が多いと ゴム組成物の加工性が低下する傾向にある

 本実施形態のゴム組成物に、補強用充填 としてシリカを含有させる場合、補強効果 更に向上させるために、シランカップリッ 剤を配合することが好ましい。このシラン ップリング剤としては、例えば、ビス(3-ト エトキシシリルプロピル)テトラスルフィド 、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)トリ ルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロ ル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリ エチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメト キシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビ (2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフ ド、3-メルカプトプロピルトリメトキシシ ン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラ ン、2-メルカプトエチルトリメトキシシラン 2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、3- トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチ カルバモイルテトラスルフィド、3-トリエ キシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバ モイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシ ルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテ ラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピ ルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-ト エトキシシリルプロピルベンゾリルテトラ ルフィド、3-トリエトキシシリルプロピル タクリレートモノスルフィド、3-トリメトキ シシリルプロピルメタクリレートモノスルフ ィド、ビス(3-ジエトキシメチルシリルプロピ ル)テトラスルフィド、3-メルカプトプロピル ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル シリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイ テトラスルフィド、ジメトキシメチルシリ プロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィ 等を挙げることができる。これらのうち、 強性改善効果等の点から、ビス(3-トリエト シシリルプロピル)ポリスルフィド、3-トリ トキシシリルプロピルベンゾチアジルテト スルフィドが好適である。なお、これらの ランカップリング剤は、単独で又は二種以 組み合わせて用いることができる。

 シランカップリング剤の配合量は、シラ カップリング剤の種類等により異なるが、 リカ100質量%に対して、1~20質量%とすること 好ましく、3~15質量%とすることが更に好ま い。1質量%未満であると、カップリング剤と しての効果が十分に発揮され難くなる傾向に ある。一方、20質量%超であると、ゴム成分が ゲル化し易くなる傾向にある。

 本実施形態のゴム組成物には、本発明の 的が損なわれない範囲で、所望により、ゴ 工業界で通常用いられている各種の薬品や 加剤等を加えることができる。本実施形態 ゴム組成物に加えることのできる各種薬品 添加剤等としては、例えば、加硫剤、加硫 剤、加工助剤、加硫促進剤、プロセス油、 化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステ リン酸等を挙げることができる。

 加硫剤としては、通常、硫黄が使用され その使用量は、原料ゴム(ゴム成分)100質量 に対して、0.1~3質量部であることが好ましく 、0.5~2質量部であることが更に好ましい。加 助剤及び加工助剤としては、一般的にステ リン酸が用いられ、その使用量は、原料ゴ (ゴム成分)100質量部に対して、0.5~5質量部で ある。また、加硫促進剤は、特に限定されな いが、好ましくはM(2-メルカプトベンゾチア ール)、DM(ジベンゾチアジルジサルファイド) 、CZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスル ェンアミド)などのチアゾール系加硫促進剤 を挙げることができ、その使用量は、原料ゴ ム(ゴム成分)100質量部に対して、通常、0.1~5 量であり、0.2~3質量部であることが好ましい 。

 本発明のゴム組成物は、ロールをはじめ する開放式混練機、バンバリーミキサーを じめとする密閉式混練機等の混練機を使用 、混練することによって製造することがで る。また、成形加工後に加硫することによ て、各種ゴム製品に適用可能である。本実 形態のゴム組成物は、例えば、タイヤトレ ド、アンダートレッド、カーカス、サイド ォール、ビード部等のタイヤ用途;防振ゴム 、防舷材、ベルト、ホース、その他の工業品 等の用途に好適である。本実施形態のゴム組 成物は、特に、タイヤトレッド用ゴムとして 好適に使用される。

 以下、本発明を実施例に基づいて具体的 説明するが、本発明はこれらの実施例に限 されるものではない。なお、実施例、比較 中の「部」及び「%」は、特に断らない限り 質量基準である。また、各種物性値の測定方 法、及び評価方法を以下に示す。

 [結合スチレン含量(%)]:270MHz 1 H-NMRによって求めた。

 [ビニル含量(%)]:270MHz 1 H-NMRによって求めた。

 [変性反応前ピーク分子量]:ゲルパーミエ ションクロマトグラフィー(GPC)(商品名:HLC-81 20GPC(東ソー社製))を使用して得られたGPC曲線 、多官能単量体、シリカと反応し得る化合 、及びカップリング剤との反応により分子 が増加したポリマーを除いたポリマー部分 相当する山の部分の頂点に相当する保持時 から、ポリスチレン換算で求めた。

 [ムーニー粘度(ML1+4,100℃)]:JIS K6300に準拠 、Lローターを使用して、予熱1分、ロータ 作動時間4分、温度100℃の条件で求めた。

 [コールドフロー(C/F)]:圧力3.5ポンド/平方 ンチ、温度50℃で重合体を1/4インチオリフ スに通して押し出すことによりコールドフ ー(C/F)を測定した。定常状態にするために、 10分間放置後、押し出し速度を測定し、値を 分のミリグラム数(mg/min)で示した。なお、 ールドフロー値は、その値が小さいほど、 状安定性(貯蔵安定性)が良好であることを示 す。

 [ゴム組成物の特性の評価及び測定]:
 (i)[配合ムーニー粘度]:加硫前の配合ゴムを 定用試料とし、JIS K6300に準拠し、Lロータ を使用して、予熱1分、ローター作動時間4分 、温度100℃の条件で測定した。指数で表示し 、数値が大きいほど加工性が良好である。

 (ii)[70℃tanδ]:加硫ゴムを測定用試料とし 動的スペクトロメーター(米国レオメトリッ ス社製)を使用し、引張動歪0.7%、角速度100 ジアン毎秒、70℃の条件で測定した。指数で 表示し、数値が大きいほど転がり抵抗性が小 さく良好である。

 (iii)[0℃tanδ]:加硫ゴムを測定用試料とし 動的スペクトロメーター(米国レオメトリッ ス社製)を使用し、引張動歪0.14%、角速度100 ジアン毎秒、0℃の条件で測定した。指数で 表示し、数値が大きいほどウェットスキッド 抵抗性が大きく良好である。

 (iv)[DIN摩耗試験]:加硫ゴムを測定用試料と し、DIN摩耗試験機(東洋精機社製)を使用し、J IS K6264に準拠し、荷重10Nで25℃にて測定した 指数で表示し、数値が大きいほど耐摩耗性 良好である。

(実施例1)
 窒素置換された内容積5リットルのオートク レーブ反応器に、シクロヘキサン2500g、テト ヒドロフラン25g、スチレン100g、1,3-ブタジ ン390gを仕込んだ。反応器内容物の温度を10 に調整した後、n-ブチルリチウム335mgを添加 て重合を開始した。重合は断熱条件で実施 、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99 %に達した時点(重合開始から26分経過後)で、1 ,3-ブタジエン10gを2分間かけて追加し、更に 3分間重合させた後、N,N-ビス(トリメチルシ ル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン1 400mgを加えて15分間反応を行って、共役ジエ 系重合体を含む重合体溶液を得た。この共 ジエン系重合体の変性反応前ピーク分子量 、20万であった。

 なお、N,N-ビス(トリメチルシリル)アミノ ロピルメチルジエトキシシランが、共役ジ ン系重合体と結合しているかについての確 は、ポリマー溶液中のN,N-ビス(トリメチル リル)アミノプロピルメチルジエトキシシラ の残量をガスクロマトグラフィーによって 定して逆算することによって行った。

 得られた共役ジエン系重合体を含む重合 溶液に、金属ハロゲン化合物として四塩化 イ素460mgを添加し、更に、2,6-ジ-tert-ブチル- p-クレゾールを添加した。次いで、スチーム トリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に 温された熱ロールで乾燥することにより変 共役ジエン系重合体(実施例1)を得た。得ら た変性共役ジエン系重合体の各種物性値等 表1に示す。なお、四塩化ケイ素460mgは、n- チルリチウム(有機アルカリ金属)335mgに含ま る有機基の総モル数に対して、塩素原子の モル数が2.1倍(Cl/Liモル比2.1)となる量である 。

(実施例2)
 窒素置換された内容積5リットルのオートク レーブ反応器に、シクロヘキサン2500g、テト ヒドロフラン25g、スチレン100g、1,3-ブタジ ン390gを仕込んだ。反応器内容物の温度を10 に調整した後、n-ブチルリチウム335mgを添加 て重合を開始した。重合は断熱条件で実施 、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99 %に達した時点(重合開始から26分経過後)で、1 ,3-ブタジエン10gを2分間かけて追加し、更に 3分間重合させた後、N,N-ビス(トリメチルシ ル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン1 400mgを加えて15分間反応を行った。反応後の 合体溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール 添加して共役ジエン系重合体を含む重合溶 を得た。この共役ジエン系重合体の変性反 前ピーク分子量は、20万であった。

 得られた共役ジエン系重合体を含む重合 液を10リットルのポリビンに移した後、金 ハロゲン化合物として四塩化ケイ素460mgを添 加した。次いで、スチームストリッピングに より脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロー ルで乾燥することにより変性共役ジエン系重 合体(実施例2)を得た。得られた変性共役ジエ ン系重合体の各種物性値等を表1に示す。

(実施例3)
 窒素置換された内容積5リットルのオートク レーブ反応器に、シクロヘキサン2500g、テト ヒドロフラン25g、スチレン100g、1,3-ブタジ ン390gを仕込んだ。反応器内容物の温度を10 に調整した後、n-ブチルリチウム335mgを添加 て重合を開始した。重合は断熱条件で実施 、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99 %に達した時点(重合開始から26分経過後)で、1 ,3-ブタジエン10gを2分間かけて追加し、更に 3分間重合させた後、N,N-ビス(トリメチルシ ル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン1 400mgを加えて15分間反応を行った。反応後の 合体溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール 添加し、次いで、スチームストリッピング より脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロ ルで乾燥することにより共役ジエン系重合 を得た。

 得られた共役ジエン系重合体を、シクロ キサン3000gに溶解させ、金属ハロゲン化合 として四塩化ケイ素460mgを添加した。次いで 、再度、スチームストリッピングにより脱溶 媒を行い、110℃に調温された熱ロールで乾燥 することにより変性共役ジエン系重合体(実 例3)を得た。得られた変性共役ジエン系重合 体の各種物性値等を表1に示す。

(実施例4)
 金属ハロゲン化合物として四塩化ケイ素920m gを添加したこと以外は、実施例1と同様の方 により変性共役ジエン系重合体(実施例4)を た。得られた変性共役ジエン系重合体の各 物性値等を表1に示す。なお、四塩化ケイ素 920mgは、n-ブチルリチウム(有機アルカリ金属) 335mgに含まれる有機基の総モル数に対して、 素原子の総モル数が4.1倍(Cl/Liモル比4.1)とな る量である。

(実施例5)
 四塩化ケイ素460mgに変えて、金属ハロゲン 合物としてジメチルジクロロシラン700mgを添 加したこと以外は、実施例1と同様の方法に り変性共役ジエン系重合体(実施例5)を得た 得られた変性共役ジエン系重合体の各種物 値等を表1に示す。なお、ジメチルジクロロ ラン700mgは、n-ブチルリチウム(有機アルカ 金属)335mgに含まれる有機基の総モル数に対 て、塩素原子の総モル数が2.1倍(Cl/Liモル比2. 1)となる量である。

(実施例6)
 四塩化ケイ素460mgに変えて、金属ハロゲン 合物として四塩化スズ700mgを添加したこと以 外は、実施例1と同様の方法により変性共役 エン系重合体(実施例6)を得た。得られた変 共役ジエン系重合体の各種物性値等を表1に す。なお、四塩化スズ700mgは、n-ブチルリチ ウム(有機アルカリ金属)335mgに含まれる有機 の総モル数に対して、塩素原子の総モル数 2.1倍(Cl/Liモル比2.1)となる量である。

(実施例7)
 四塩化ケイ素460mgに変えて、金属ハロゲン 合物としてジエチルアルミニウムクロライ 1300mgを添加したこと以外は、実施例1と同様 方法により変性共役ジエン系重合体(実施例 6)を得た。得られた変性共役ジエン系重合体 各種物性値等を表1に示す。なお、ジエチル アルミニウムクロライド1300mgは、n-ブチルリ ウム(有機アルカリ金属)335mgに含まれる有機 基の総モル数に対して、塩素原子の総モル数 が2.1倍(Cl/Liモル比2.1)となる量である。

(比較例1)
 窒素置換された内容積5リットルのオートク レーブ反応器に、シクロヘキサン2500g、テト ヒドロフラン25g、スチレン100g、1,3-ブタジ ン390gを仕込んだ。反応器内容物の温度を10 に調整した後、n-ブチルリチウム335mgを添加 て重合を開始した。重合は断熱条件で実施 、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99 %に達した時点(重合開始から26分経過後)で、1 ,3-ブタジエン10gを2分間かけて追加し、更に 3分間重合させた後、N,N-ビス(トリメチルシ ル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン1 400mgを加えて15分間反応を行った。

 反応後の重合体溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル -p-クレゾールを添加した。次いで、スチーム ストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に 調温された熱ロールで乾燥することにより共 役ジエン系重合体(比較例1)を得た。得られた 共役ジエン系重合体の各種物性値等を表1に す。なお、比較例1によって得られた重合体 、金属ハロゲン化合物による変性反応が行 れていない共役ジエン系重合体である。

(ゴム組成物(加硫物)の調製)
 実施例1~7によって得られた変性共役ジエン 重合体、及び比較例1によって得られた共役 ジエン系重合体を用いて、ゴム組成物(加硫 )を調製した。このゴム組成物の配合処方を 2に示す。調製方法は、250mlラボプラストミ を使用してゴム組成物(配合ゴム)を調製し 得られたゴム組成物(配合ゴム)を更に加硫し てゴム組成物(加硫物)を調製した。なお、A練 りは100℃×50rpmで約3分間行い、その際のダン の計器温度は約140℃、実温度は約150℃であ た。また、A練り後の配合ゴムに硫黄と加硫 促進剤を追加してから行う練り(「B練り」と いう)は、70℃×60rpmで1分間行った。さらに 加硫は160℃で30分間行った。得られたゴム組 成物(加硫物)の加工性、転がり抵抗性、ウェ トスキッド抵抗性、及び耐摩耗性を評価し 。結果を表3に示す。

(考察)
 実施例1~7によって得られた変性共役ジエン 重合体は、比較例1によって得られた共役ジ エン系重合体と比較して、ムーニー粘度が高 く、且つコールドフローの値が低い(形状安 性が優れている)にも関わらず、得られたゴ 組成物の加工性(配合ムーニー粘度)と物性 比較例1のゴム組成物に対して略同程度の値 示している。具体的には、比較例1における ゴム組成物の各特性値を100とした場合に、実 施例1~7におけるゴム組成物の各特性値は、98~ 102の範囲に収まっている。このように、本発 明の変性共役ジエン系重合体の製造方法は、 得られたゴム組成物の加工性(配合ムーニー 度)と物性を低下させることなく、ムーニー 度が高く、且つコールドフローの値が低い( 形状安定性が優れている)変性共役ジエン系 合体を製造することができるということが 認された。

 本発明の変性共役ジエン系重合体の製造 法は、ムーニー粘度が高く、形状安定性に れ、加工性が良好な変性共役ジエン系重合 を良好に得ることができる。したがって、 発明で得られる変性共役ジエン系重合体を むゴム組成物は、例えば、タイヤトレッド アンダートレッド、カーカス、サイドウォ ル、ビード部等のタイヤ用途を始め、防振 ム、防舷材、ベルト、ホースその他の工業 等の用途に用いることができるが、特にタ ヤトレッド用ゴムとして好適に使用される