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Title:
METHOD OF SECURING VISIBILITY THROUGH GLASS-PANED WINDOW
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/011196
Kind Code:
A1
Abstract:
A glass-paned window having a multiple-glazing structure including two or more glass plates facing each other is constituted so as to have a coating film formed on that surface of the glass plates which is to be exposed to a cold environment when the glass-paned window is in the closed state. The coating film is made of a urethane resin obtained by polymerizing at least a polyoxyalkylene polyol having an average molecular weight of 400-5,000 and a hydrophobic polyol, the hydrophobic polyol being either an acrylic polyol having an average molecular weight of 500-5,000 or a polyester polyol having an average molecular weight of 500-5,000 and a hydroxyl value of 10-200 mg-KOH/g. When the glass-paned window is open, the coating film absorbs water in contact therewith. After the open glass-paned window is closed, the coating film releases the water which has been absorbed therein, whereby the coating film can come into the state of being capable of absorbing water.

Inventors:
OUGITANI YUKIHIRO
AKAMATSU YOSHINORI
Application Number:
PCT/JP2008/061109
Publication Date:
January 22, 2009
Filing Date:
June 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CENTRAL GLASS CO LTD (JP)
OUGITANI YUKIHIRO
AKAMATSU YOSHINORI
International Classes:
B32B17/10; C03C27/06; C03C17/32; C08G18/48; C09K3/18; E06B3/66; E06B7/12; F25D21/04
Foreign References:
JP2007132637A2007-05-31
JP2007076999A2007-03-29
JP2002513507A2002-05-08
JPH1163793A1999-03-05
JP2000309068A2000-11-07
Other References:
See also references of EP 2174920A4
Attorney, Agent or Firm:
HASHIMOTO, Takeshi et al. (Ekisaikai Bldg. 1-29, Akashi-ch, Chuo-ku Tokyo 44, JP)
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Claims:
ガラス窓の視界を確保する方法であり、該ガラス窓が複数枚のガラス板が対向してなる多重ガラス構造を有し、且つガラス窓閉時に冷温環境にさらされるガラス板表面に被膜が形成されてなるものとし、該被膜を少なくとも平均分子量400~5000のポリオキシアルキレン系ポリオール、及び疎水性ポリオールを用いて重合されたウレタン樹脂からなるものとし、該疎水性ポリオールを平均分子量500~5000のアクリルポリオール、平均分子量500~5000で水酸基価が10~200mgKOH/gのポリエステルポリオールから選べる少なくとも一種とすることで、ガラス窓開放時に該被膜が被膜に接した水を吸水し、開放されたガラス窓を閉じた際に被膜が被膜中に吸水された水を放出して、被膜が吸水可能な状態とせしめることを特徴とするガラス窓の視界を確保する方法。
被膜の吸水率は10~40重量%であることを特徴とする請求項1に記載のガラス窓の視界を確保する方法。
ポリオキシアルキレン系ポリオールが、平均分子量が400~2000のポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラス窓の視界を確保する方法。
前記被膜がさらに架橋単位としてジメチルシロキサンユニット(Si(CH 3 ) 2 O)の数が5~300である直鎖状ポリジメチルシロキサンを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガラス窓の視界を確保する方法。
被膜の膜厚が3~60μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のガラス窓の視界を確保する方法。
Description:
ガラス窓の視界を確保する方法

 本発明は、ガラス窓を有する物品に関し ガラス窓の視界を確保する技術に関する。

発明の背景

 ガラス窓は、内部へ採光できるため建築 途、車両用途、容器や機器の窓などで広く いられている。ガラス窓を使用することで その内部の視認が確保される。例えば、ガ ス窓を有する冷蔵庫又は冷凍庫は、ガラス を通じて、冷蔵室又は冷凍室内が視認でき ので、スーパーマーケットやコンビニエン ストアー等の小売業界で広く用いられてい 。

 ガラス窓の片側が冷温環境にさらされる 、ガラス窓の視認を妨げる結露が発生する とがある。そして、冷温環境が氷点下(すな わち、冷凍環境)であると該結露は凍結され ものとして現れることがあり、ガラス窓の 認性確保は一層難しいものとなる。

 複層ガラス等の複数枚のガラス板が対向 てなる多重ガラス構造を有するガラス窓は 単板のガラス窓より断熱性に優れることか 、結露の発生を抑制することに効果を奏す 。かくして、ガラス窓の片側が冷温環境と る環境下では、ガラス窓として、多重ガラ 構造を有するガラス窓が広く採用されてい 。特に、冷蔵庫や冷凍庫の窓としての使用 度には特筆すべきものがある。

 しかしながら、これらガラス窓は、多くの ースで、可動可能な装置、例えば、扉、蓋 戸等に組み込まれて使用される。ガラス窓 開放されたとき、冷蔵室、冷凍室等の冷温 境に接していたガラス板表面は、冷却され 状態で暖温環境にもたらされることになる で、該表面には結露が生じやすくなる。こ は、ガラス窓密閉後の視認の妨げをもたら 。これを解決するために、特許文献1は、該 ガラス板面を加熱するガラスユニットシステ ムを開示している。

特表2002-513507号公報

特開平11-63793号公報

特開2000-309068号公報

発明の概要

 ガラス窓の視界を確保する技術に関して 、依然として次の課題点が残されていると えられる。

 1)ガラス窓を加熱して結露を防止する方 は、エネルギーをより消耗することとなる で、省エネルギー化の観点から望ましい方 ではないこと。

 2)ガラス窓の加熱と冷蔵室又は冷凍室の 冷とは相反する要求事項なので、室内の保 特性に悪影響を及ぼす可能性があること。

 これらを解決するためには、ガラス窓を 熱することなしに視認を妨げる結露がない 態とされなければならない。本発明は、ガ ス窓を加熱しないで、ガラス窓の視界を確 する技術を提供することを課題とする。

 ガラス窓の結露を防止する方法として、 許文献2及び3では、吸水機能を有するフィ ム基材を使用することを開示している。し しながら、フィルムを、多重ガラス構造を するガラス窓の冷蔵室又は冷凍室に接する に適用しようとすると、次の技術的な問題 があることがわかった。なぜなら、これら 、ショーケースの外側面に使用することを 定し、吸水機能が設計されたものであるか である。

 ガラス窓の冷蔵室又は冷凍室に接する面 、ガラス窓開閉の度に、冷温の環境が変化 る。ドア開放時に、吸水機能を有するフィ ム基材が吸水し、再度、窓が密閉されたと に、吸水された水が放出しなければ、いず は、該フィルム基材は吸水限界に達し、吸 機能を奏しなくなり、結露が発生するよう なる。ドア開閉時に被膜が吸水可能な状態 しておくためには、窓密閉時に被膜から水 効率的に脱水される必要があり、これに見 った被膜を設計する必要が生じる。 

 本発明は、該設計思想に見合った被膜を 出し、ガラス窓の視界を確保する方法を見 だすに至った。すなわち、本発明のガラス の視界を確保する方法は、該ガラス窓が複 枚のガラス板が対向してなる多重ガラス構 を有するものとし、ガラス窓閉時に冷温環 にさらされるガラス板表面に被膜が形成さ ており、該被膜を少なくとも平均分子量400~ 5000のポリオキシアルキレン系ポリオール、 び疎水性ポリオールを用いて重合されたウ タン樹脂からなるものとし、該疎水性ポリ ールを平均分子量500~5000のアクリルポリオー ル、及び平均分子量500~5000で水酸基価が10~200m gKOH/gのポリエステルポリオールから選べる少 なくとも一種、又はいずれか一方を用いてな るものとすることで、ガラス窓開放時に該被 膜が被膜に接した水を吸水し、開放されたド アガラスを閉じた際に被膜が被膜中に吸水さ れた水を放出して、被膜が吸水可能な状態と せしめることを特徴とする。

 複層ガラスに代表される多重ガラス構造 物品は、単板のガラス板と比較して断熱性 優れる。断熱性が良いことで、冷温環境に ったガラス板表面が暖温環境にもたらされ 場合に、却って、ガラス板表面が冷却され 状態で保持されやすくなる。本発明では、 ラス窓の冷温環境に接するガラス板面に上 被膜を形成することで、ガラス窓の開閉作 を繰り返してもガラス窓の視界を妨げる結 の発生を抑制しやすくさせた。

 上記被膜が、ガラス窓の開閉作業を繰り してもガラス窓の視界を妨げる結露の発生 抑制しやすくすることに奏功する理由、す わちガラス密閉時に被膜からの水の脱水を 率的に行えることの理由は、吸水性を有す 樹脂としては、剛直な構造、すなわち架橋 度の高い構造を有するからだと考えられる

 ウレタン樹脂の重合時に原料のポリオー に平均分子量400~5000のポリオキシアルキレ 系ポリオール、及び疎水性ポリオールを平 分子量500~5000のアクリルポリオール、及び平 均分子量500~5000で水酸基価が10~200mgKOH/gのポリ エステルポリオールから選べる少なくとも一 種とすることで、吸水性が良く、架橋密度が 高いウレタン樹脂とせしめる。

 この剛直な構造が、水が吸脱するときの 路を安定的に提供し、水の脱水がスムーズ なるのだと推察される。尚、本発明では、 均分子量は、原則、数平均分子量のことを 味する。また、冷温環境は、好ましくは、1 5℃以下、より好ましくは、10℃以下、さらに 好ましくは5℃以下で、より好ましくは5℃~-30 ℃である。さらには、暖温環境は、好ましく は10℃以上、より好ましくは15℃以上、さら 好ましくは20℃以上で、より好ましくは15℃~ 40℃である。

 「開放されたガラス窓を密閉した際に被 が被膜中に吸水された水を放出することで 膜が吸水可能な状態とせしめること」を効 化し、ガラス窓の開閉作業を繰り返しても ラス窓の視界を妨げる結露の発生の抑制を 進していくためにも、前記した被膜は、吸 率が10~40重量%、好ましくは15~35重量%とする とが好ましい。

 該範囲とした理由は、吸水率が10重量%未 では、ガラス窓の開閉作業を繰り返したと 、ガラス窓の視界を妨げる結露が発生しや くなり、40重量%超では、被膜の硬度を低く ざるを得ない場合が多いからである。ガラ 窓は、清掃するために払拭する頻度が多く 被膜の硬度が低いと、被膜に傷がつきやす 、ガラス窓の視認性に悪影響を及ぼす。

 また、ポリオキシアルキレン系ポリオー の数平均分子量が400未満の場合は、水を吸 する能力が低く、数平均分子量が5000を超え る場合は、被膜の強度が低下しやすくなる。

 本発明では、特に前記ポリオキシアルキ ン系ポリオールが、ポリエチレングリコー の場合、吸水性と得られる被膜の強度を考 し、数平均分子量が400~2000、好ましくは500~1 600とすることが好ましい。

 ポリエチレングリコールのオキシエチレ 鎖は、水を吸収する機能や低温時でも被膜 に吸水された水の放出性能に優れている。 を吸収する機構は、オキシエチレン鎖の酸 部が水を結合水として取り込むことで発現 る。低温時でも水を放出する機構は、オキ エチレン鎖に吸収された水は結合水として 在するため氷点下環境においても凍らず、 冷却水として被膜中に存在するため、氷点 環境でも湿度が低い状態であれば、被膜に 収した水を効率的に脱水することが可能と る。

 かくして、氷点下環境での結露抑制効果 考慮するとオキシエチレン鎖を有するポリ チレングリコールを使用することが好まし 、平均分子量が400未満の場合、水を結合水 して吸収する能力が低く、平均分子量が2000 を超える場合は、塗布剤の硬化不良や膜強度 の低下等の不具合が生じやすくなる。

 また、水が被膜に吸水した後に被膜から を放出する場合、樹脂の骨格が硬いと、樹 内の網目構造が確保されるため、水を吸収 たオキシエチレン鎖から水を放出するとき 水の経路が明確になり、被膜への吸水と脱 がスムーズになる。この硬い骨格の樹脂を るには、疎水性ポリオールとして平均分子 500~5000、好ましくは1000~4000、より好ましく 1500~3500のアクリルポリオール、及び平均分 量500~5000、好ましくは500~4000、より好ましく 550~3000で水酸基価が10~200mgKOH/g、好ましくは5 0~200mgKOH、より好ましくは100~200mgKOHのポリエ テルポリオールから選べる少なくとも一種 用いることが好ましい。これらポリオール 用いて重合されたウレタン樹脂には、剛直 構造がもたらされることから、水が吸脱す ときの経路を安定的に提供し、水の脱水が ムーズとせしめることに奏する。

 該アクリルポリオールは、平均分子量500~ 5000とすることが好ましい。平均分子量が500 満の場合は、樹脂の網目構造が小さくなり を放出するときの水の経路が狭くなり、脱 する能力が低くなりやすい。一方、平均分 量が5000を超える場合は、被膜の強度が低下 やすくなる。

 また、該ポリエステルポリオールは、平 分子量500~5000で水酸基価が10~200mgKOH/gとする とが好ましい。該ポリオールの場合、この 値範囲外とすると、樹脂の網目構造が小さ なることや、被膜の剛直性の低下等の理由 より、水を放出するときの水の経路が狭く り、脱水する能力が低下しやすくなる。

 さらに本発明では、被膜の表面にスリップ をもたせて、清掃時等の払拭作業性を向上 せるために、被膜がさらに架橋単位として メチルシロキサンユニット(Si(CH 3 ) 2 O)の数が5~300である直鎖状ポリジメチルシロ サンを有することが好ましい。

 ここで、前記直鎖状ポリジメチルシロキサ においてジメチルシロキサンユニット(Si(CH 3 ) 2 O)の数を5~300としたのは、ジメチルシロキサ ユニット数が5未満、又は300超の場合、直鎖 ポリジメチルシロキサンを架橋単位として レタン樹脂中に導入することが難しくなる らである。

 この理由として次のことが考えられる。 メチルシロキサンユニット数が5未満の場合 、被膜のスリップ性向上に効果が無く、他方 、300超の場合、直鎖状ポリジメチルシロキサ ンのウレタン結合が形成されるべき部位が相 対的に低いものとなるため、樹脂形成時に直 鎖状ポリジメチルシロキサンが架橋単位とし て樹脂中に取り込まれなく可能性が高くなり 、結果、得られた被膜は、直鎖状ポリジメチ ルシロキサンが溶出しやすいものとなる。

 そして、前記した被膜のスリップ性、清 時等の払拭作業性の向上させる効果を考慮 ると、前記直鎖状ポリジメチルシロキサン 、被膜に対して、重量濃度で0.05~3.0重量%添 されることが好ましい。

 さらに本発明では、被膜の膜厚が、3μm以 上60μm以下とすることが好ましい。被膜の吸 量は、膜厚にも依存する傾向があるので、 膜にある程度の吸水量を確保できるように るためには、その膜厚は3μm以上、好ましく は10μm以上、より好ましくは20μm以上とする とが好ましい。他方、厚い膜を形成しよう すると、被膜の製造に不利な条件をもたら 。そのため、その膜厚は60μm以下、好ましく は55μm、より好ましくは50μmとすることが好 しい。

本発明の冷蔵庫又は冷凍庫のガラス窓 一例の要部を説明する断面図である。

詳細な説明

 ガラス窓に可逆的な吸脱水性を呈する被 を有するため、該被膜が被膜に接した水を 水し、湿度が低い状態であれば、被膜中に 収された水が被膜から効率的に放出する。 くして、被膜が吸水可能な状態になりやす 、ガラス窓の視界が保たれるようになる。

 本発明のガラス窓の例を図面で説明する 図1は、本発明のガラス窓の一例の要部を説 明する断面図である。ガラス窓は複数枚のガ ラス板3が対向してなる多重ガラス構造を有 、周辺にスペーサー5を配置することで内部 間6が形成される。ガラス窓2は、被膜4とガ ス板3とを有している。スペーサー5とガラ 板3との間は、接着剤を用いて気密構造、又 水密構造が形成されることが好ましい。ガ ス窓1は密閉状態となったとき、被膜4は冷 環境にさらされる。このような状態となる 表的な例は、ガラス窓1が冷蔵庫や冷凍庫の に使用された場合である。

 ガラス板3は、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラス や、無アルカリガラス、硼ケイ酸塩ガラス等 からなるものを使用でき、自動車用、建築用 、及び産業用ガラス等に通常用いられている 板ガラスで、フロート法、デュープレックス 法、ロールアウト法等に製造されるものを使 用することが特に好ましい。ガラス種として は、クリアガラス、グリーンガラス、ブロン ズガラス等の各種着色ガラスやUV、IRカット ラス、電磁遮蔽ガラス等の各種機能性ガラ 、網入りガラス、低膨張ガラス、ゼロ膨張 ラス等防火ガラスに供し得るガラス、風冷 化ガラス、化学強化ガラス、合わせガラス 使用できる。前記した無機系のガラス以外 も、プラスチック製のガラス等も使用され る。

 ガラス板3の板厚は特に制限されないが、 0.1mm以上10mm以下が好ましく、特には0.2mm以上5 .0mm以下が好ましい。

 スペーサー5は、ガラス板3が対向してな 多重ガラス構造として断熱性能を高めるた に、ある程度の空間を設けるために使用さ るもので、使用される材料に特に制限はな 、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ スチレン樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂等の 用の樹脂によるものや、金属製のもの、エ ジニアリングプラスチック等が使用される

 内部空間6には乾燥空気または窒素ガスが 封入される構成が一般的であるが、内部空間 にヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン 、キセノン等の不活性ガスをそれぞれ封入す ることで断熱性能を高めることができる。

 被膜4は、ポリオキシアルキレン鎖を含ん だポリウレタンを有する被膜が使用される。 ポリウレタンは、ウレタン特有の弾性を有し ているので、他の樹脂と比べて、耐磨耗性に 優れているからである。経済性を考慮すると 被膜は、樹脂単独とすることが好ましい。

 ポリウレタンは、イソシアネートプレポ マーとポリオールとを反応させて得られ、 リオールを適宜選択することで被膜の機能 設定でき、イソシアネートプレポリマー、 リオール、及びその他の化学種、及び/又は それらの反応物を有する塗布剤をガラス板表 面にスピンコート法、ディップコート法、フ ローコート法、カーテンコート法等の公知の 塗布手段により塗布し、硬化させることで被 膜を得ることができる。このとき、ガラス基 材にはプライマー層を形成させてもよい。

 前記イソシアネートプレポリマーには、 イソシアネート、好ましくは、ヘキサメチ ンジイソシアネートを出発原料としたビウ ット及び/又はイソシアヌレート構造を有す る3官能のポリイソシアネートを使用できる 当該物質は、耐候性、耐薬品性、耐熱性が り、特に耐候性に対して有効である。又、 該物質以外にも、ジイソフォロンジイソシ ネート、ジフェニルメタンジイソシアネー 、ビス(メチルシクロヘキシル)ジイソシアネ ート及びトリレンジイソシアネート等も使用 することができる。

 前記イソシアネート成分に存在するイソ アネート基の数は、ポリオール成分に存在 る水酸基の数に対して、1倍量~3倍量、より ましくは1.2倍量~2.5倍量となるように調整す ることが好ましい。1倍量未満の場合は、塗 剤の硬化性が悪化するとともに、形成され 膜は軟らかく、耐候性、耐溶剤性、耐薬品 等の耐久性が低下する。一方、3倍量を超え 場合は、過剰硬化により、被膜の製造が困 になりやすい。

 ポリオキシアルキレン系ポリオールのよ な被膜に吸水性をもたせる吸水性ポリオー は、分子内の水酸基がイソシアネートプレ リマーのイソシアネート基と反応してウレ ン結合を生じ、ポリウレタンに吸水性の性 を導入することができる。

 吸水飽和時の被膜の吸水率が、好適には1 5重量%以上となるように、吸水性ポリオール 使用量を調整し、被膜中の吸水性ポリオー 由来の吸水成分量を調整する。該吸水性成 は、オキシアルキレン系のポリオール由来 ものを使用でき、オキシエチレン鎖、オキ プロピレン鎖等を有することが好ましく、 水性に優れるオキシエチレン鎖を有するポ エチレングリコールが特に好ましい。

 ポリエチレングリコールを使用する場合 、吸水性と得られる被膜の強度を考慮し、 平均分子量を400~2000とすることが好ましい

 また、疎水性ポリオールは、被膜の耐水 及び耐摩耗性を向上させることができ、さ に被膜内の網目構造を確保し、水を吸収し オキシエチレン鎖から水を放出するときの の経路が明確になり、被膜への吸水と脱水 スムーズすることができる。前記疎水性ポ オールにはアクリルポリオール、ポリカー ネートポリオール、ポリカプロラクトンポ オールが好ましい。

 アクリルポリオールの場合、可撓性と耐 傷性の両方を併せ持ち、被膜の吸水性の機 を低下させにくく、結果、被膜の耐水性及 耐摩耗性を向上させることができる。これ 加え、アクリルポリオールは、被膜を形成 るための塗布剤を基材に塗布した際の膜厚 差を均一化するレベリング工程を短縮化さ ることに奏功する。このため、冷凍および 蔵ショーケースに適した平坦な膜表面を得 ためにはこのアクリルポリオールを使用す ことが好ましい。

 前記ポリオキシアルキレン系ポリオール び前記疎水性ポリオールとの比は、被膜は 水率が10~40重量%となるように調整される。 えば、ポリエチレングリコールとアクリル リオールの場合、重量比で「ポリエチレン リコール:アクリルポリオール=50:50~70:30」と なる成分比とすることが好ましい。

 疎水性ポリオール由来の疎水成分は、被 の吸水率が上記した範囲となるように導入 、好ましくは、「JIS K5600(1999年)」に準拠し て得られる被膜の鉛筆硬度が被膜の吸水飽和 時において、HB乃至Hとなるように導入するこ とが好ましい。これは、被膜の硬度が低いと 、冷凍および冷蔵ショーケース清掃等の払拭 作業性が難しくなるためである。

 また、前記した清掃等の払拭作業性を考 すると、両側末端にイソシアネート基と反 可能な官能基を有する直鎖状ポリジメチル ロキサンを被膜中に導入することができる 被膜中に好適に導入される直鎖状ポリジメ ルシロキサンは、被膜を形成する樹脂中の 橋単位として導入することができる。

 該イソシアネート基と反応可能な官能基 しては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、 ミノ基、イミノ基、メルカプト基、スルフ ノ基、スルホ基等の電気陰性度の大きな酸 、窒素、硫黄に結合した活性水素を含む官 基を使用することができる。この中で、取 いの容易さ、塗布剤としたときのポットラ フ、得られる被膜の耐久性を考慮すると、 ソシアネート基と反応可能な官能基として ヒドロキシ基を使用することが好ましい。

 また、ガラス板に塗布剤を塗布して被膜 形成する場合、基材と被膜との密着性を向 させるためにシランカップリング剤を有す 液を前記塗布剤の塗布前に塗布しておくこ が好ましい。適切なシランカップリング剤 してはアミノシラン、メルカプトシラン及 エポキシシランが挙げられる。好ましいの γ-グリシドオキシプロピルトリメトキシシ ン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン である。

 以下、実施例により本発明を具体的に説 する。なお、本実施例および比較例で得ら た被膜が形成された物品に対し、以下に示 方法により品質評価を行った。

〔被膜の吸水率〕:湿度50%、温度55℃の環境 で12時間保持後、同湿度にて温度25℃の環境 12時間保持したときの被膜が形成された物品 の重量(a)を測定し、被膜に43℃飽和水蒸気を5 分間接触させ、その後、すぐに被膜表面の水 膜を払拭後に物品の重量(b)を測定し、[b-a]/[a- (ガラス板の重量)]×100(%)の計算式で得られた を吸水飽和時の吸水率とした。即ち、吸水 は被膜の重量に対する吸水可能な水分量を 量百分率で表したものである。尚、ここで (a)値は、被膜が吸水していない状態のもの 相当する。

〔被膜に吸水された水の脱水速度〕:上記 うにして得られた吸水飽和状態の被膜に関 、湿度50%、温度25℃の環境においたときに上 記重量(b)から上記重量(a)までに到達する時間 が3分以内のものを水の脱水性に優れる被膜 して合格(○)、これを満たさないものを不合 格(×)とした。

〔被膜の結露抑制効果〕:"JIS S 4030眼鏡用 もり止め剤試験法"に準拠して43℃に設定し 温水からの飽和水蒸気中に1分間保持した時 の曇り具合と、保持後に常温(23℃、湿度63%) に取り出したときの呼気による曇り具合を 察する。この操作を1サイクルとして30サイ ル行い、膜の外観に異常がなく曇りが発生 ないものを合格(〇)、曇りが発生したものを 不合格(×)とした。

〔冷凍環境での被膜の結露抑制効果〕:-25 に設定した冷凍庫内に30分保持した後、常温 (23℃、湿度63%)中に取り出したときの外観、 り具合、呼気による曇りを観察する。この 作を1サイクルとして10サイクル行い、膜の 観に異常がなく曇りが発生にしないものを 格(○)、曇りが発生したものを不合格(×)と た。

〔耐トラバース磨耗性〕:膜表面に荷重4.9N/4cm 2 でネル(綿300番)を5000往復させた時の外観と呼 気防曇性を測定し、異常なきものを合格(○) 異常があったものを不合格(×)とした。

〔鉛筆硬度〕:"JIS K 5600 塗料一般試験方 "に準拠して、鉛筆で膜表面を5回引っ掻き、 膜の破れが2回未満であった鉛筆を鉛筆硬度 した。該鉛筆硬度は耐擦傷性の指標とする とができる。

〔耐水性〕:40±2℃の水中に24時間浸漬させ 浸漬後に外観に異常がないもの、及び呼気 よって曇りが発生しなかったもの、並びに 筆硬度の低下が1ランク以内であるものを( )、2ランク以上低下するものを不合格(×)と た。

〔スリップ性〕:"JIS K 7125 プラスチック-フ ルム及びシート-摩擦係数試験方法"に準拠 て、接触面積40cm 2 (一辺の長さ6.3cm)の正方形の滑り片を200g荷重 被膜上に乗せ、スリップ性を測定した。尚 滑り片の底面(供試体との接地面)は、実使 での布払拭を想定してネル(綿300番)で覆った 。

 ここで、測定値より導かれた静摩擦係数 おいて、被膜が吸水していない状態で0.8以 、被膜が吸水飽和状態で0.9以下のものを合 (○)、これを満たさないものを不合格(×)と た。

 尚、試験される被膜が樹脂単独でなる場 、耐トラバース磨耗性、鉛筆硬度、耐水性 及びスリップ性の評価結果は、樹脂の剛直 を評価するものとして代用してもよい。

〔被膜への水滴の接触角〕:被膜への水滴 接触角については、“JISR 3257「基板ガラス 面のぬれ性試験方法」”に準拠して測定し 。100mm角に切断した試験片を、湿度50%、温 55℃の環境で12時間保持後、同湿度にて温度2 5℃の環境で12時間保持することで、被膜が吸 水されていない状態の試験片とした。該試験 片を協和界面化学製接触角計(CA-2型)に設置し 、被膜上に2μlの水を滴下させて、水滴の接 角を測定した。また、同試験片の被膜に43℃ 飽和水蒸気を5分間接触させ、被膜を吸水飽 状態し、該試験片を前記接触角計に設置し 被膜上に2μlの水を滴下させて、水滴の接触 を測定した。

〔被膜の膜厚測定〕:試料作製の際に基材 一部にマスキングフィルム(商品名「SPV-400X 日東電工製)を貼付しておき、被膜が形成さ た物品を作製した後、マスキングフィルム 剥がす。そして、被膜と基材とで形成され 段差部分を高精度微細形状測定器(SUREFCORDER ET 4000A 小坂研究所製)で測定することによ 、被膜の膜厚を測定した。

  実施例1
(被膜を形成するための塗布剤の調製)
 イソシアネート基を有するイソシアネート して、ヘキサメチレンジイソシアネートの ューレットタイプポリイソシアネート(商品 名「N3200」住友バイエルウレタン製)を塗布剤 Aとした。

 平均分子量1000のポリエチレングリコール 、及び平均分子量3000で水酸基価33mgKOH/gのア リルポリオールを50重量%有する溶液(「デス フェンA450BA」;住化バイエルウレタン社製) 準備し、ポリエチレングリコールとアクリ ポリオールの重量比が「ポリエチレングリ ール:アクリルポリオール=60:40」となるよう 混合し、これを塗布剤Bとした。

 塗布剤Aのイソシアネート成分に存在する イソシアネート基の数を、塗布剤B中のポリ ール成分に存在する水酸基の数に対して、1. 6倍量となるように、100gの塗布剤Bに対し、33g の塗布剤Aを添加混合し、ウレタン成分総量 35重量%となるように塗布剤A及び塗布剤Bの混 合物に希釈溶媒として酢酸イソブチルを添加 混合し、被膜を形成するための塗布剤を調製 した。

(ガラス板表面への被膜の形成)
 γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(LS-315 0、信越シリコーン社製)を、90重量%のエタノ ルと10重量%のイソプロピルアルコールから る変性アルコール(エキネンF-1、キシダ化学 社製)で1重量%となるように溶液を調製した。 次に該溶液を吸収したセルロース繊維からな るワイパー(商品名「ベンコット」、型式M-1 50mm×50mm、小津産業製)で、フロート法によっ て得られた100mm×100mm(3.5mm厚)のガラス板の表 を払拭することで該溶液を塗布し、室温状 にて乾燥後、水道水を用いてワイパーで膜 面を水洗することで、ガラス板を準備した

 該ガラス板に上記で得られた被膜を形成 るための塗布剤をスピンコートにより塗布 、該被塗布ガラス板を約100℃で約30分間熱 理することにより、膜厚56μmの被膜が形成さ れたガラス板を得た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよう に、各種性能が優れたものであることが確認 された。

   実施例2
 実施例1での塗布剤Bの調製での各成分の重 比が「ポリエチレングリコール:アクリルポ オール=50:50」となるように混合し、塗布剤A のイソシアネート成分に存在するイソシアネ ート基の数を、塗布剤B中のポリオール成分 存在する水酸基の数に対して、1.8倍量とな ように、100gの塗布剤Bへの塗布剤Aの添加混 量を35gとした以外は実施例1と同様の操作を い膜厚27μmの被膜が形成されたガラス板を た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、各種性能が優れたものであることが確 認された。

  実施例3
 実施例1での塗布剤Bの調製での各成分の重 比が「ポリエチレングリコール:アクリルポ オール=70:30」となるように混合し、塗布剤A のイソシアネート成分に存在するイソシアネ ート基の数を、塗布剤B中のポリオール成分 存在する水酸基の数に対して、2.0倍量とな ように、100gの塗布剤Bへの塗布剤Aの添加混 量を30gとした以外は実施例1と同様の操作を い膜厚33μmの被膜が形成されたガラス板を た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、各種性能が優れたものであることが確 認された。

  実施例4
 実施例1でのウレタン成分総量が35重量%であ る塗布剤A及び塗布剤Bの混合物にジメチルシ キサンユニットの数が7の両末端ヒドロキシ 直鎖状ポリジメチルシロキサン(商品名「DMS-S 12」アヅマックス製)をウレタン成分総量に対 して1.0重量%添加した以外は実施例1と同様の 作を行い膜厚20μmの被膜が形成されたガラ 板を得た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、各種性能が優れたものであることが確 認された。

  実施例5
 ジメチルシロキサンユニットの数が243の両 端ヒドロキシ直鎖状ポリジメチルシロキサ (商品名「DMS-S27」アヅマックス社製)を用い 以外はすべて実施例4と同様の操作を行い膜 厚8μmの被膜が形成されたガラス板を得た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、各種性能が優れたものであることが確 認された。

  実施例6
 実施例1での塗布剤Bの調製で、アクリルポ オールの代わりに疎水性を呈するポリオー として平均分子量1400で水酸基価124mgKOH/gのポ リカーボネートポリオールを80重量%有する溶 液(商品名「PC-61」日本ポリウレタン社製)を 用し、各成分の混合比を「ポリエチレング コール:ポリカーボネートポリオール=60:40」 なるように混合し、塗布剤Aのイソシアネー ト成分に存在するイソシアネート基の数を、 塗布剤B中のポリオール成分に存在する水酸 の数に対して、1.7倍量となるように、100gの 布剤Bに対し、73gの塗布剤Aを添加混合量し 以外は実施例1と同様の操作で行い、膜厚40μ mの被膜が形成されたガラス板を得た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、各種性能が優れたものであることが確 認された。

  実施例7
 実施例1での塗布剤Bの調製で、アクリルポ オールの代わりに疎水性を呈するポリオー として平均分子量550で水酸基価198mgKOH/gのポ カプロラクトントリオール(商品名「プラク セル308」ダイセル化学工業製)を使用し、各 分の混合比を「ポリエチレングリコール:ポ カプロラクトントリオール=60:40」となるよ に混合し、塗布剤Aのイソシアネート成分に 存在するイソシアネート基の数を、塗布剤B のポリオール成分に存在する水酸基の数に して、1.6倍量となるように、100gの塗布剤Bに 対し、64gの塗布剤Aを添加混合量した以外は 施例1と同様の操作で行い、膜厚30μmの被膜 形成されたガラス板を得た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、各種性能が優れたものであることが確 認された。

  比較例1
 塗布剤Bにて、ポリエチレングリコールを使 用しないでアクリルポリオールのみを使用し 、塗布剤Aのイソシアネート成分に存在する ソシアネート基の数を、塗布剤B中のポリオ ル成分に存在する水酸基の数に対して、1.6 量となるように、100gの塗布剤Bに対し、18g 塗布剤Aを添加混合量した以外は実施例1と同 様の操作で行い、膜厚11μmの被膜が形成され ガラス板を得た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、表1に示すように、結露抑制効果を全 示さないものであった。

  比較例2
 塗布剤Bにて、アクリルポリオールを使用し ないでポリエチレングリコールのみを使用し 、塗布剤Aのイソシアネート成分に存在する ソシアネート基の数を、塗布剤B中のポリオ ル成分に存在する水酸基の数に対して、1.4 量となるように、100gの塗布剤Bに対し、51g 塗布剤Aを添加混合した以外は、実施例1と同 様の操作を行い、膜厚28μmの被膜が形成され ガラス板を得た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、耐トラバース磨耗性試験において布が 膜面に付着し外観不良になると共に、スリッ プ性が劣っており、膜表面には、べとつき感 があった。また、〔被膜に吸水された水の脱 水速度〕試験において、水が脱水されるまで 、6分間要し吸脱水の応答性の悪い被膜でも った。

  比較例3
 実施例1での塗布剤Bの調製での各成分の重 比が「ポリエチレングリコール:アクリルポ オール=25:75」となるように混合し、塗布剤A のイソシアネート成分に存在するイソシアネ ート基の数を、塗布剤B中のポリオール成分 存在する水酸基の数に対して、1.4倍量とな ように、100gの塗布剤Bへの塗布剤Aの添加混 量を20gとした以外は実施例1と同様の操作を い、膜厚15μmの被膜が形成されたガラス板 得た。

 上記方法で得られた被膜は、表1に示すよ うに、結露抑制効果が劣るものであった。

  比較例4
 実施例1での塗布剤Bの調製で、アクリルポ オールの代わりに疎水性を呈するポリオー として平均分子量300で水酸基価305mgKOH/gのポ カプロラクトントリオール(商品名「プラク セル305」ダイセル化学工業製)を使用し、各 分の混合比を「ポリエチレングリコール:ポ カプロラクトントリオール=60:40」となるよ に混合し、塗布剤Aのイソシアネート成分に 存在するイソシアネート基の数を、塗布剤B のポリオール成分に存在する水酸基の数に して、1.8倍量となるように、100gの塗布剤Bに 対し、73gの塗布剤Aを添加混合量した以外は 施例1と同様の操作で行い、膜厚19μmの被膜 物品を得た。

 上記方法で得られた物品は、表1に示すよ うに、結露抑制効果が劣るものであり、また 、膜が脆く、耐トラバース磨耗性試験におい て膜が傷つき外観不良となった。

符号の説明

1  ガラス窓
2  被膜が形成されたガラス板
3  ガラス板
4  被膜
5  スペーサー
6  内部空間