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Patent Searching and Data


Title:
MICROSTRIP LINE FILTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/102502
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a small-sized microstrip line filter, which suppresses the deterioration of a conforming percentage due to a bleeding or a cutting error, thereby to reduce the dispersion of frequency characteristics. Principal plane lines (6A - 6D) of the microstrip line filter are formed on the surface principal face of a dielectric substrate (1). Side face lines (5A - 5D, and 9A - 9D) are formed on the side faces. A ground electrode (4) and input/output electrodes (2A and 2B) are formed on the back principal face. Electrode extending portions (4A - 4F) disposed at the end side of a back principal face (1A) are formed in the ground electrode (4), such that the electrode extending portions (4A - 4F) and the input/output electrodes (2A and 2B) are spaced from each other by electrode non-forming portions (3A - 3F). The back principal face (1A) is enclosed by the electrode extending portions (4A - 4F), the electrode non-forming portions (3A - 3F) and the input/output electrodes (2A and 2B), and the principal plane lines (6A - 6D) are made conductive to the electrode extending portions (4A - 4F) through the side face lines (5A - 5D).

Inventors:
HONDA NOBUYOSHI (JP)
TSUJIGUCHI TATSUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/073701
Publication Date:
August 28, 2008
Filing Date:
December 07, 2007
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
HONDA NOBUYOSHI (JP)
TSUJIGUCHI TATSUYA (JP)
International Classes:
H01P1/203; H01P1/205
Foreign References:
JPH07336107A1995-12-22
JPH05308202A1993-11-19
JPH02215201A1990-08-28
JPH10224117A1998-08-21
JPH08279702A1996-10-22
JPH07162213A1995-06-23
Attorney, Agent or Firm:
KOMORI, Hisao (Noninbashi Chuo-k, Osaka-shi Osaka 11, JP)
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Claims:
 矩形平板状の誘電体基板と、前記誘電体基板の表主面に設けた主面線路と、前記誘電体基板の側面に設けた側面線路と、前記誘電体基板の裏主面に設けた接地電極と、前記誘電体基板の裏主面に前記接地電極から離間して設けた入出力電極と、を備えるマイクロストリップラインフィルタにおいて、
 前記接地電極は、電極非形成部により互いに離間する前記裏主面の端辺に設けた複数の電極延長部と、前記電極延長部と前記電極非形成部と前記入出力電極とにより外周を囲まれる前記裏主面の中央に設けた電極中央部と、を備え、
 前記主面線路を、前記側面線路を介して前記接地電極の前記電極延長部に導通させ、共振器を構成したマイクロストリップラインフィルタ。
 前記共振器を構成する主面線路の接地端に、前記誘電体基板を介して第1の電極延長部を対向させ、
 この主面線路の開放端に、前記誘電体基板を介して第2の電極延長部を対向させた請求項1に記載のマイクロストリップラインフィルタ。
 前記第1の電極延長部と前記第2の電極延長部とを、前記裏主面内の対称な位置に配した請求項2に記載のマイクロストリップラインフィルタ。
 前記側面線路を介して前記主面線路に導通させた前記入出力電極を、前記共振器を構成する主面線路の開放端に前記誘電体基板を介して対向させるとともに、前記裏主面内の前記電極延長部と対称な位置に配した請求項1~3のいずれかに記載のマイクロストリップラインフィルタ。
 前記電極中央部と裏主面端辺との間隔寸法を、前記主面線路と表主面端辺との間隔寸法よりも小さく、当該誘電体基板を母基板からカットする際のカット誤差と、当該接地電極を印刷する際の滲み誤差と、の加算寸法よりも大きく設定した請求項1~4のいずれかに記載のマイクロストリップラインフィルタ。
Description:
マイクロストリップラインフィ タ

 この発明は、誘電体基板にストリップラ ン型の共振器を設けたマイクロストリップ インフィルタに関する。

 ストリップライン型の共振器を誘電体基 に設けたマイクロストリップラインフィル が様々な分野で利用されている(例えば、特 許文献1参照。)。

 ここで従来のマイクロストリップライン ィルタの構成例を説明する。図1は特許文献 1を参考にした従来のマイクロストリップラ ンフィルタの底面図である。また、図2は同 イクロストリップラインフィルタの上面斜 図である。

 このマイクロストリップラインフィルタ1 00は、第1の誘電体基板101に、図示していない 第2の誘電体基板を積層してなる。誘電体基 101の裏主面101Aには接地電極104Aと入出力電極 102A,102B,103A,103Bとが形成される。接地電極104A 、入出力電極102A,102B,103A,103Bを除く裏主面101 A全面に形成される。誘電体基板101の表主面10 1Bには、主面線路106A~106Cと引出電極105A,105Bと 形成される。誘電体基板101の側面101Cには側 面接地電極104Bが形成される。誘電体基板101 側面101Dには、側面線路107が形成される。

 主面線路106Aは1段目の共振器を構成し、 面線路106Bは2段目の共振器を構成し、主面線 路106Cは3段目の共振器を構成する。各共振器 、一端開放、一端短絡の1/4波長共振器であ 。2段目の共振器は、1段目と3段目の共振器 インターディジタル結合する。1段目と3段 の共振器は、それぞれ引出電極105A,105Bを介 て入出力電極に接続され、入出力電極とタ プ結合する。

 また、従来のマイクロストリップライン ィルタの他の構成例を説明する。図3は従来 のマイクロストリップラインフィルタの斜視 図である。

 このマイクロストリップラインフィルタ2 00では、誘電体基板201の裏主面201Aに接地電極 204および入出力電極202、203が形成される。図 示しない表主面201Bには、主面線路が図左右 向に延設される。側面201Fおよび側面201Dには 側面線路207が形成され、側面201Cおよび側面20 1Eには何の電極も形成されない。

 側面201Dに形成された側面線路207は各々主 面線路に接続され、いずれも主面線路および 接地電極204と共振器を構成する。各共振器は 、一端開放、一端短絡の1/4波長共振器である 。最初段の共振器と最終段の共振器は、側面 201Fに設けられた側面線路(不図示)を介して入 出力電極202、203に接続され、入出力電極202,20 3とタップ結合する。

 以上のような各従来構成のマイクロストリ プラインフィルタでは、誘電体基板を小型 するために、各主面線路の特性インピーダ スが小さくなるように、接地電極が可能な り大きく形成される。

特許第3018214号公報

 無線技術の高周波化により、マイクロス リップラインフィルタの小型化が進んでい 。それに伴って、マイクロストリップライ フィルタの製造における良品率の低下が問 となってきている。

 マイクロストリップラインの製造工程で 、複数の誘電体基板を切り出す前の母基板 対して両主面の電極パターンの印刷が行わ る。印刷後には母基板から各誘電体基板が イシングにより切り出される。切り出され 誘電体基板は、側面に電極パターンが印刷 れる。

 母基板からの各誘電体基板の切り出し時 ダイシング位置の周囲には、電極パターン 剥がれやバリなどの欠陥が生じることがあ 。この欠陥はマイクロストリップラインフ ルタの周波数特性に影響を及ぼし、製品ご のばらつきの要因となる。特にサイズを小 化した製品では個々の欠陥による影響が大 く、要求性能を満足できない製品が多くな 、信頼性に悪影響を及ぼす。

 また、母基板の裏主面への電極パターン 印刷では、スクリーンマスクやメタルマス などが用いられ電極ペーストが母基板の裏 面に一度に塗布される。一般に電極ペース は高粘性流体であり、印刷時に電極ペース の自重や表面張力によって電極パターンが 刷形状から変形し、滲みが生じてしまい問 となる。

 ここで、上記滲みによる問題を、図3に示 した従来構成を例に説明する。

 マイクロストリップラインフィルタ200の 合、裏主面201Aへの電極パターンの印刷は、 誘電体基板201を切り出す前の母基板に対して 行われる。

 図4に示す母基板210は、目的形状と略同形 状に電極パターンが印刷された例である。目 的形状と略同形状に電極パターンが印刷され ると、カット線Xで母基板210をカットすれば 切り出された各マイクロストリップライン ィルタ200A,200Bはそれぞれ、適切な裏主面の 極パターンとなる。切り出し後のマイクロ トリップラインフィルタ200Aでは、接地電極2 04Aと入出力電極202A,203Aとは互いに独立した電 極パターンとなる。

 一方、図5に示す母基板220は、電極ペース トが滲んで印刷された例である。このように 電極パターンが滲むと、滲み誤差の分だけ電 極がカット線Xから突出する。このような状 で母基板220をカットした場合は、切り出し のマイクロストリップラインフィルタ200Aで 、接地電極204Aと入出力電極202A,203Aとの間が 滲み部分によって導通してしまう。このよう に、滲みによって、独立すべき電極パターン の間に不要な導通が生じることがあり、フィ ルタ特性が得られなくなることが問題となる 。

 また、母基板からのマイクロストリップ インフィルタの切り出し時に、カット位置 ずれてしまうカット誤差が生じても、やは 、接地電極204Aと入出力電極202A,203Aとの間が 導通してしまうことがあり、やはりフィルタ 特性が得られなくなることが問題となる。

 本発明は、以上の問題に鑑みて、滲みや ット誤差による良品率の悪化を抑制し、周 数特性のばらつきを小さくした小型のマイ ロストリップラインフィルタを提供するこ を目的とする。

 この発明のマイクロストリップラインフ ルタは、主面線路と側面線路と接地電極と 出力電極とを備える。主面線路は誘電体基 の表主面に設ける。側面線路は誘電体基板 側面に設ける。接地電極は誘電体基板の裏 面に設ける。入出力電極は誘電体基板の裏 面に接地電極から離間して設ける。

 接地電極は、裏主面の端辺に設けた複数 電極延長部と裏主面の中央に設けた電極中 部とを備える。複数の電極延長部は、電極 形成部により互いに離間する。電極中央部 電極延長部と電極非形成部と入出力電極と より外周を囲まれる。主面線路を側面線路 介して接地電極の電極延長部に導通させ、 振器を構成する。

 接地電極の電極中央部を裏主面の端辺か 離間しているので、製造工程における母基 のカット位置に、電極中央部が配置される とが無くなり、このカット位置には電極非 成部または電極延長部あるいは入出力電極 配置される。したがって、誘電体基板の切 出し時に生じる電極パターンの剥がれやバ の発生範囲を狭められる。また、誘電体基 の切り出し時にカット誤差や滲み誤差が生 ても、それらの誤差を電極延長部によって 収し、不要な導通を無くすことができる。

 第1の電極延長部を、共振器を構成する主 面線路の接地端に誘電体基板を介して対向さ せ、第2の電極延長部を、共振器を構成する 面線路の開放端に誘電体基板を介して対向 せてもよい。このようにすれば、主面線路 接地端から開放端までの全体が、接地電極 対向し、この主面線路の特性インピーダン が小さくなる。このため、隣接する主面線 の間隔を小さくできる。よって、マイクロ トリップラインフィルタの小型化に貢献で る。また、接地電極の形状バラツキを起因 する製品間の周波数特性のバラツキ、特に 性インピーダンスのバラツキが低減できる

 また、第1の電極延長部と第2の電極延長 とを、裏主面内の対称な位置に配置しても い。このようにすれば、切り出し前の母基 で、隣接するフィルタの第1の電極延長部と 2の電極延長部とが連続する。そのため、誘 電体基板の切り出し時にカット誤差や滲み誤 差が大きく生じても、それらの誤差を第1・ 2の電極延長部によって吸収することができ 不要な導通を無くすことができる。

 側面線路を介して主面線路に導通させた 出力電極を、共振器を構成する主面線路の 放端に誘電体基板を介して対向させるとと に、裏主面内の電極延長部と対称な位置に 置してもよい。このようにすれば、切り出 前の母基板で、隣接するフィルタの電極延 部と入出力電極とが連続する。そのため、 電体基板の切り出し時にカット誤差や滲み 差が大きく生じても、それらの誤差を電極 長部と入出力電極とによって吸収すること でき、入出力電極と接地電極との不要な導 を無くすことができる。

 電極中央部と裏主面端辺との間隔寸法を 主面線路と表主面端辺との間隔寸法よりも さく、当該誘電体基板を母基板からカット る際のカット誤差と、当該接地電極を印刷 る際の滲み誤差と、の加算寸法よりも大き 設定してもよい。電極中央部と裏主面端辺 の間隔寸法を、主面線路と表主面端辺との 隔寸法よりも短くすることで、印刷ずれに る特性インピーダンスへの影響を小さくす ことができる。また、電極中央部と裏主面 辺との間隔寸法を、カット誤差と滲み誤差 の加算寸法よりも長くすることで、電極延 部を確実にカットすることができる。

 この発明によれば、マイクロストリップ インフィルタを、滲みやカット誤差による 品率の悪化を抑制し、周波数特性のばらつ を小さくして製造し、小型化できる。

マイクロストリップラインフィルタの 来構成を説明する底面図である。 マイクロストリップラインフィルタの 来構成を説明する上面斜視図である。 マイクロストリップラインフィルタの 来構成を説明する斜視図である。 従来構成のマイクロストリップライン ィルタを母基板から切り出す工程を説明す 図である。 従来構成のマイクロストリップライン ィルタを母基板から切り出す工程を説明す 図である。 本発明に係るマイクロストリップライ フィルタの構成例を示す底面図である。 本発明に係るマイクロストリップライ フィルタの構成例を示す正面図である。 本発明に係るマイクロストリップライ フィルタの構成例を示す上面図である。 本発明に係るマイクロストリップライ フィルタの構成例を示す背面図である。 本発明に係るマイクロストリップライ ンフィルタの製造方法を説明するフローであ る。 本発明に係るマイクロストリップライ ンフィルタを母基板から切り出す工程を説明 する図である。 本発明に係るマイクロストリップライ ンフィルタを母基板から切り出す工程を説明 する図である。

符号の説明

1…誘電体基板
1C…表主面
1A…裏主面
1B,1D,1E,1F…側面
2A,2B…入出力電極
3A~3F…電極非形成部
4…接地電極
4A~4F…電極延長部
5A~5D…側面線路
6A~6D…主面線路
7A,7B…先端容量電極
8A,8B…引出電極
9A~9D…側面線路
10…母基板
20…マイクロストリップラインフィルタ

 以下、マイクロストリップラインフィル の構成例に基づいて本発明を説明する。図6 は底面図、図7は正面図、図8は上面図、図9は 背面図である。

 ここで示すマイクロストリップラインフ ルタ20は帯域通過型のフィルタである。こ フィルタは、誘電体基板1の各面に電極パタ ンを形成して、4段の1/4波長共振器を互いに 結合させてなる。

 誘電体基板1は酸化チタン等からなる比誘 電率が約111の小型直方体状のセラミック焼結 基板である。なお、誘電体基板1の組成およ 寸法は周波数特性などを考慮して適宜設定 るとよい。

 この誘電体基板1の表主面1C側には、表主 電極パターンの機械的保護および電気絶縁 ための保護層として、図示していないガラ 層を15μm以上の厚みで積層する。このガラ 層は、結晶性SiO2および硼珪酸ガラス等の絶 体からなるガラスペーストの印刷と焼成と より形成している。なお、ガラスペースト して感光性ガラスペーストを用いてもよい また、透光性のあるガラス層と遮光性のあ ガラス層とを積層するようにしてもよい。 のようなガラス層によって、表主面電極パ ーンを機械的に保護するとともに耐候性を 上させることができる。また、ガラス層の 面側にさらに電極を形成することも可能で る。その場合、ガラス層上面に電極を設け もガラス層により表主面電極パターンとの 絡を防止することができる。なお、ガラス のパターンおよび寸法は、誘電体基板1とガ ラス層との密着度や耐環境性、周波数特性な どを考慮して適宜設定すればよい。

 図8に示す誘電体基板1の表主面1Cには、主 面線路6A~6Dと先端容量電極7A,7Bと引出電極8A,8B とからなる表主面電極パターンを形成してい る。この表主面電極パターンは厚み約5μmの 電極であり、母基板に感光性銀ペーストを 布し、フォトリソグラフィプロセスにより ターン形成し、焼成してなる。主面線路6A~6D はそれぞれ、側面1Dとの境界である端辺から 面1B方向に延設した略I字型の電極であり、 いに平行に形成している。先端容量電極7A,7 Bは、それぞれ主面線路6B,6Cの開放端に一定間 隔だけ離して形成していて、主面線路6B,6Cの 放端に先端容量を付加している。この先端 量を付加することにより、主面線路6B,6Cの 成する共振器の共振器長が短くなり、スト ップラインフィルタの小型化に貢献できる なお、先端容量の大きさは、先端容量電極7A ,7Bと主面線路6B,6Cとの間の間隔寸法により定 り、間隔調整によって周波数特性の調整が 能となる。

 主面線路6Aと主面線路6Dとはそれぞれ最初 段および最終段の共振器として作用し、それ ぞれ入力段および出力段の共振器となってい る。ここでは、主面線路6Aと主面線路6Dの開 端に引出電極8A,8Bを接続している。主面線路 6A,6Dは、引出電極8A,8Bと後述する側面線路9A,9D とを介して入出力電極2A,2Bにタップ結合させ いる。これらの表主面1Cに設けた主面電極 ターンは、その形状精度によってマイクロ トリップラインフィルタの周波数特性に大 な影響を及ぼすため、ここでは、フォトリ グラフィプロセスにより電極精度を改善し 形成している。

 図9に示す誘電体基板1の側面1Dには、側面 線路5A~5Dを側面電極パターンとして形成して る。この側面電極パターンは厚み約12μmの 電極であり、誘電体基板の側面1Dに、スクリ ーンマスクまたはメタルマスクを用いて非感 光性の銀ペーストを塗布し、焼成してなる。

 図7に示す誘電体基板1の側面1Bには、側面 線路9A~9Dを側面電極パターンとして形成して る。この側面電極パターンは厚み約12μmの 電極であり、誘電体基板の側面1Bに、スクリ ーンマスクまたはメタルマスクを用いて非感 光性の銀ペーストを塗布し、焼成してなる。

 なお、側面1Dの側面電極パターンと側面1Bの 側面電極パターンとは、互いに合同に形成し ている。また、それぞれ形成面内で点対称に 形成している。これは、側面1Dの側面電極パ ーンと側面1Bの側面電極パターンとの印刷 程を略同一にするためであり、このような 状を採用することで、側面電極パターンの 刷時に側面1Dおよび側面1B
の向きや、表主面1Cおよび裏主面1Aの向きを 列させる必要が無くなる。

 図6に示す誘電体基板1の裏主面1Aは、この マイクロストリップラインフィルタの実装面 であり、接地電極4と入出力電極2A,2Bとを裏主 面電極パターンとして設けている。この裏主 面電極パターンは厚み約12μmの銀電極であり 誘電体基板の裏主面1Aに、スクリーンマス またはメタルマスクを用いて非感光性の銀 ーストを塗布し、焼成してなる。

 入出力電極2A,2Bは、裏主面1Aの側面1Bに接 る両角付近にそれぞれ接地電極4とは分離し て形成している。入出力電極2A,2Bは、このマ クロストリップラインフィルタを実装基板 実装する際に、高周波信号入出力端子に接 される。

 接地電極4は共振器のグランド面である。 接地電極4は、側面線路5A~5D,9B,9Cとの接続に必 要な箇所のみ裏主面1Aの端辺まで電極を形成 、それ以外は裏主面の端辺から30μm程度、 して形成している。この裏主面1Aの端辺まで 形成した電極が本発明の電極延長部4A~4Fであ 。また、電極延長部4A~4Dの間の電極を形成 ていない部位が、本発明の電極非形成部3A~3C ,3Eである。また、接地電極4の電極延長部4A~4F を除く部位が本発明の電極中央部である。

 電極延長部4A・4B間は電極非形成部3Aによ て離間される。電極延長部4B・4C間は電極非 形成部3Bによって離間される。電極延長部4C 4D間は電極非形成部3Cによって離間される。 極延長部4E・4F間は電極非形成部3Eによって 間される。なお、電極延長部4Eと入出力電 2Aとの間は電極非形成部3Dによって離間され 。また、電極延長部4Fと入出力電極2Bとの間 は電極非形成部3Fによって離間される。

 主面線路6Aは、その接地端が側面1Dの側面 線路5Aを介して接地電極4の電極延長部4Aに導 する。また、その開放端から引出電極8Aが き出され、側面1Bの側面線路9Aを介して入出 電極2Aに導通する。したがって、電極延長 4Aが本発明の第1の電極延長部である。

 主面線路6Bは、その接地端が側面1Dの側面 線路5Bを介して接地電極4の電極延長部4Bに導 する。また、その開放端には、先端容量電 7Aが近接し、先端容量が付加される。先端 量電極7Aは側面1Bの側面線路9Bを介して接地 極4の電極延長部4Eに導通する。したがって 電極延長部4Bが本発明の第1の電極延長部で り、電極延長部4Eが本発明の第2の電極延長 である。

 主面線路6Cは、その接地端が側面1Dの側面 線路5Cを介して接地電極4の電極延長部4Cに導 する。また、その開放端には、先端容量電 7Bが近接し、先端容量が付加される。先端 量電極7Bは側面1Bの側面線路9Cを介して接地 極4の電極延長部4Fに導通する。したがって 電極延長部4Cが本発明の第1の電極延長部で り、電極延長部4Fが本発明の第2の電極延長 である。

 主面線路6Dは、その接地端が側面1Dの側面 線路5Dを介して接地電極4の電極延長部4Dに導 する。また、その開放端から引出電極8Bが き出され、側面1Bの側面線路9Dを介して入出 電極2Bに導通する。したがって、電極延長 4Dが本発明の第1の電極延長部である。

 なお図示していないが、誘電体基板の右 の側面1Fと左側の側面1Eには何の電極も設け ていない。

 このように、主面線路6A~6Dはそれぞれ、 面線路5A~5Dによって接地電極4に接続されて 互いにコムライン結合する4段の1/4波長共振 を構成する。最初段および最終段の共振器 構成する主面線路6A,6Dの開放端は、引出電 8A,8Bを介して裏主面1Aの入出力電極2A,2Bに接 して、強い外部結合(タップ結合)を得ている 。

 また、接地電極4は、電極延長部4A~4Fと入 力電極2A,2Bとを除く位置の電極端を、裏主 端辺から所定間隔(約30μm)だけ離して形成し いる。

 この間隔は、誘電体基板を母基板からカ トする際のカット誤差や、接地電極を印刷 る際の滲み誤差を考慮して設定すると好適 あり、ここでは、それら誤差を予め計測し おき、カット誤差と滲み誤差との最大値を 算した加算寸法よりも、間隔寸法を大きく 定している。このように設定することで、 造工程における母基板のカット位置に、電 非形成部または電極延長部あるいは入出力 極のみが配置される。したがって、母基板 カットによる電極パターンの剥がれやバリ 発生範囲を狭められる。また、誘電体基板 切り出し時にカット誤差や滲み誤差が生じ も、それらの誤差を電極延長部によって吸 し、不要な導通を無くすことができる。な 、接地電極4の側面1E,1F側の電極端も、裏主 の端辺から所定間隔(約30μm)だけ離して形成 しているので、当然、バリや剥がれを抑制で きている。

 一方、フィルタ特性を考慮するならば、 の間隔はできる限り小さくし、接地電極4の 形成面積を大きくする好適である。そこで、 ここでは電極中央部の電極端と裏主面端辺と の間隔寸法が、主面線路の電極端と表主面端 辺との間隔寸法よりも小さくなるようにして いる。このようにして、主面線路6A~6Dが対向 る位置よりも外側に接地電極4の電極端を配 置する。これにより、接地電極面積が大きく なって主面線路の特性インピーダンスが小さ くなる。主面線路の特性インピーダンスが小 さくなることで、隣接する主面線路間隔を小 さくできる。よって、マイクロストリップラ インフィルタの小型化に貢献できる。また、 接地電極の形状バラツキが低減でき、製品間 の周波数特性のバラツキ、特に特性インピー ダンスのバラツキが低減できる。

 また、電極延長部4A~4Dは、それぞれ主面 路6A~6Dとともに共振線路の一部を構成する。 したがって、電極延長部4A~4Dの線路長と、主 線路6A~6Dの線路長とによって、各共振線路 おける共振器長が定まる。これにより、必 とする共振器長を実現しながら、電極延長 4A~4Dが形成された分だけ主面線路6A~6Dの線路 を短縮化することが可能になり、マイクロ トリップラインフィルタを小型化できる。

 なお、側面電極パターンの電極厚みを表 面電極パターンの電極厚みよりは厚いもの しているので、一般に電流集中が生じる接 端側の部位での電流を分散させ、導体ロス 低減させている。この構成によって、この イクロストリップラインフィルタは挿入損 が小さい素子になっている。

 以上の構成のフィルタ素子は、図10に示す 程を経て製造される。
(S1)まず、いずれの面にも電極を形成してい い母基板を用意する。
(S2)次に、上記母基板に対して、裏主面側に 電体ペーストをスクリーン印刷またはメタ マスク印刷し、焼成を経て接地電極および 出力電極を形成する。
(S3)次に、母基板に対して、表主面側に感光 導電体ペーストを印刷し、露光、現像する ォトリソグラフィプロセスを経て、焼成に り主面線路および先端容量電極、引出電極 形成する。
(S4)次に、母基板の表主面側にガラスペース を印刷し、焼成を経てガラス層を形成する
(S5)次に、上記のようにして構成した母基板 らダイシングやレーザスクライブなどによ 多数のマイクロストリップラインフィルタ 切り出す。切り出し後に一部のマイクロス リップラインフィルタの表主面電極パター に対して電気特性の予備測定を行う。
(S6)次に、マイクロストリップラインフィル の一方の側面に対して、所定パターンのメ ルマスクまたはスクリーンマスクにより導 体ペーストを印刷して側面電極パターンを 成し、焼成する。また、マイクロストリッ ラインフィルタの他方の側面に対して、前 メタルマスクまたは前記スクリーンマスク より導電体ペーストを印刷して側面電極パ ーンを形成し、焼成する。
 ここで、上記した母基板から多数のマイク ストリップラインフィルタを切り出す工程S 5について詳細に説明する。

 この工程S5の直前の母基板10についての説明 図を図11および図12として示す。なお、ここ 示す母基板は、説明の簡素化のため2つのマ クロストリップラインフィルタを配列した 成としているが、実際には、より多くのマ クロストリップラインフィルタを2次元配列 して母基板を構成する。
 図11に、母基板10に対して目的形状と略同形 状に電極パターンが印刷できた場合の例を、 図12に、母基板10に対して電極ペーストが滲 で印刷された例を示す。なお、図12では、隣 接するマイクロストリップラインフィルタの 境界部位にのみ電極ペーストの滲みが生じた 例を示している。

 本実施形態では、図11に示すように電極 長部4Aと入出力電極2Aとが、マイクロストリ プラインフィルタの境界部位で連続するよ に、すなわち、電極延長部4Aと入出力電極2A とが互いに側面1E,1Fから同距離となり、且つ 端辺での横断寸法が等しくなるように形成 ている。また、電極延長部4Bと電極延長部4E とについても、また、電極延長部4Cと電極延 部4Fとについても、また、電極延長部4Dと入 出力電極2Bとについても、マイクロストリッ ラインフィルタの境界部位で連続するよう 形成している。

 そして、電極非形成部3A,3Dもマイクロス リップラインフィルタの境界部位で連続す ように形成し、電極非形成部3B,3Eもマイクロ ストリップラインフィルタの境界部位で連続 するように形成し、電極非形成部3C,3Fもマイ ロストリップラインフィルタの境界部位で 続するように形成している。

 このように、裏主面電極パターンの各電 がほとんど滲まずに印刷できた場合には、 然、電極非形成部3A~3Fと電極延長部4A~4Fと入 出力電極2A,2Bとに重なるカット線Xで母基板10 カットすれば、切り出された各マイクロス リップラインフィルタはそれぞれ、適切な 主面の電極パターンとなり、切り出し後の イクロストリップラインフィルタでは、接 電極4と入出力電極2A,2Bとは互いに独立した 極パターンとなる。

 仮にカット誤差が生じるとしても、カッ 線Xが電極非形成部3A~3Fと電極延長部4A~4Fと 出力電極2A,2Bとに重なる場合には、カット後 の接地電極4と入出力電極2A,2Bとは互いに独立 した電極パターンとなる。また、カット線X の電極の長さが抑制されるので、電極パタ ンの剥がれやバリが発生する可能性のある 囲を小さくできる。

 また、図12に示すように、裏主面電極パ ーンの各電極が滲んで印刷された場合、滲 誤差の分だけ電極非形成部3A~3Dが小さくなり 、電極ペーストの角部位が丸みを帯びる。し かし図11の時と同様、電極延長部4Aと入出力 極2Aとが、マイクロストリップラインフィル タの境界部位で連続するように形成される。 また、電極延長部4Bと電極延長部4Eとについ も、また、電極延長部4Cと電極延長部4Fとに いても、また、電極延長部4Dと入出力電極2B とについても、マイクロストリップラインフ ィルタの境界部位で連続するように形成され る。

 そして、電極非形成部3A,3Dもマイクロス リップラインフィルタの境界部位で連続す ように形成され、電極非形成部3B,3Eもマイク ロストリップラインフィルタの境界部位で連 続するように形成され、電極非形成部3C,3Fも イクロストリップラインフィルタの境界部 で連続するように形成される。

 このように裏主面電極パターンが滲んで 刷された場合でも、カット線Xが電極非形成 部3A~3Fと電極延長部4A~4Fと入出力電極2A,2Bとに 重なる場合には、カット後の接地電極4と入 力電極2A,2Bとは互いに独立した電極パターン となる。また、カット線X上の電極の長さが 制されるので、電極パターンの剥がれやバ が発生する可能性のある範囲を小さくでき 。

 以上のように、本実施形態のマイクロス リップラインフィルタでは、カット誤差や み誤差の影響を低減することができ、接地 極と入出力電極との間で不要な導通が生じ 可能性を極めて低いものにすることができ さらには、母基板のカット時に生じる電極 剥がれやバリを減少させることができる。 たがって、製造工程における良品率を改善 ることが容易になる。

 なお、本実施形態では、4段のコムライン 結合する1/4波長共振器を用いたフィルタの例 を示したが、本発明は、それ以外の段数のフ ィルタや、インターディジタル型のフィルタ 、1/4波長共振器と半波長共振器とをともに含 むフィルタであっても、同様に適用可能であ る。

 また、本実施形態では入出力電極を主面 路に導通させる側面線路を、主面線路の延 方向に垂直な側面1Bに形成していたが、こ 側面線路を他の側面(側面1Dや側面1E,1F)に設 てもよい。

 また、上記した実施形態での主面線路や 面線路の配置位置や形状は製品仕様に応じ ものであり、製品仕様に応じたどのような 置位置や形状であっても良い。本発明は上 構成以外であっても適用でき、多様なフィ タ素子のパターン形状に採用できる。また このフィルタ素子に、他の構成(高周波回路 )をさらに配しても良い。