WO/1985/003848 | SOUR MILK PRODUCT |
WO/2009/008726 | NITRATE REDUCTION BY A PROBIOTIC IN THE PRESENCE OF A HEME |
JP2019058105 | MANUFACTURING METHOD OF FERMENTED MILK |
TANI HISANORI (JP)
SUZUKI KAZUHITO (JP)
YABUMOTO TETSUMI (JP)
YOSHIDA YURIKO (JP)
YABUMOTO YOSHIE (JP)
TANI HISANORI (JP)
SUZUKI KAZUHITO (JP)
YABUMOTO TETSUMI (JP)
YOSHIDA YURIKO (JP)
JP2005312424A | 2005-11-10 |
KOICHI WATANABE ET AL.: "Diversity of lactic acid bacteria and yeasts in Airag and Tarag, traditional fermented milk products of Mongolia.", WORLD J MICROBIOL BIOTECHNOL, vol. 24, no. 8, August 2008 (2008-08-01), pages 1313 - 1325
Shigeru Matsui (JP)
乳原料を、(1)ラクトバチルス ケフィリ(Lactobacillus kefiri)と、(2)カザツタニア ツリセンシス(Kazachstania turicensis)、カザツタニア ユニスポラ(Kazachstania unispora)、及びクリュイベロミセス マルシアヌス(Kluyveromyces marxianus)からなる群から選ばれた少なくとも1種とを含む複合微生物群で発酵して得られることを特徴とする乳発酵物。 |
前記ラクトバチルス ケフィリ(Lactobacillus kefiri)が、ラクトバチルス ケフィリP-IF(Lactobacillus kefiri P-IF)(受託番号FERM BP-10896)である請求項1記載の乳発酵物。 |
乳原料を、ラクトバチルス ケフィリP-IF(Lactobacillus kefiri P-IF)(受託番号FERM BP-10896)、ラクトバチルス ケフィリP-B1(Lactobacillus kefiri P-B1)(受託番号FERM BP-11115)、カザツタニア ツリセンシスP-Y3(Kazachstania turicensis P-Y3)(受託番号FERM BP-11116)、カザツタニア ユニスポラP-Y4(Kazachstania unispora P-Y4)(受託番号FERM BP-11117)、及びクリュイベロミセス マルシアヌスP-Y5(Kluyveromyces marxianus P-Y5)(受託番号FERM BP-11118)を少なくとも含む複合微生物群で発酵して得られる請求項1又は2記載の乳発酵物。 |
請求項1~3記載の乳発酵物を有効成分として含有する抗菌剤。 |
請求項1~3記載の乳発酵物を有効成分として含有する腸内環境改善剤。 |
請求項1~3記載の乳発酵物を含有する飲食品。 |
本発明は、乳原料を乳酸菌及び酵母菌を む複合微生物群で発酵して得られる乳発酵 、その乳発酵物を有効成分として含有する 菌剤、及びその乳発酵物を含有する飲食品 関するものである。
乳酸菌発酵産物であるヨーグルトなどに 、バクテリオリオシンなどの抗菌物質が含 れていることが知られている。そして、そ 抗菌性により、腸内環境に悪い影響を与え 腸内細菌の成長を抑制し、腸内環境に良い 響を与える腸内細菌の成長を促すものと考 られている。
乳酸菌による腸内細菌に対する抗菌性に いては、下記特許文献1に、大腸菌(E. coli)O1 57:H7および他の病原菌の発生率および増殖を 制するために、ラクトバチルス ケフィリ の乳酸生成バクテリアを、動物に投与する とが記載されている。
しかし、上記特許文献1に記載の技術は、 反芻動物の腸内病原菌の発生を抑えるための 技術であり、必ずしもヒトの腸内環境改善等 の健康増進に資するための技術ではなかった 。
したがって、本発明の目的は、ヒトの腸 環境に悪い影響を与える腸内細菌に対する い抗菌性を有し、腸内環境改善等の健康増 に有用な乳発酵物を提供することにある。
本発明は下記のとおりである。
[1]乳原料を、(1)ラクトバチルス ケフィリ(Lac
tobacillus kefiri)と、(2)カザツタニア ツリセン
シス(Kazachstania turicensis)、カザツタニア ユ
スポラ(Kazachstania unispora)、及びクリュイベ
ミセス マルシアヌス(Kluyveromyces marxianus)か
なる群から選ばれた少なくとも1種とを含む
複合微生物群で発酵して得られることを特徴
とする乳発酵物。
[2]前記ラクトバチルス ケフィリ(Lactobacillus
kefiri)が、ラクトバチルス ケフィリP-IF(Lactoba
cillus kefiri P-IF)(受託番号FERM BP-10896)である
記[1]記載の乳発酵物。
[3]乳原料を、ラクトバチルス ケフィリP-IF(La
ctobacillus kefiri P-IF)(受託番号FERM BP-10896)、ラ
クトバチルス ケフィリP-B1(Lactobacillus kefiri
P-B1)(受託番号FERM BP-11115)、カザツタニア ツ
センシスP-Y3(Kazachstania turicensis P-Y3)(受託番
号FERM BP-11116)、カザツタニア ユニスポラP-Y4
(Kazachstania unispora P-Y4)(受託番号FERM BP-11117)
及びクリュイベロミセス マルシアヌスP-Y5(K
luyveromyces marxianus P-Y5)(受託番号FERM BP-11118)
を少なくとも含む複合微生物群で発酵して得
られる上記[1]又は[2]記載の乳発酵物。
[4]上記の乳発酵物を有効成分として含有する
抗菌剤。
[5]上記の乳発酵物を有効成分として含有する
腸内環境改善剤。
[6]上記の乳発酵物を含有する飲食品。
本発明の乳発酵物によれば、腸内環境に い影響を与える腸内細菌の成長を抑制する とができる。したがって、これを経口的に 取することで、腸内環境改善等の健康増進 図ることができる。また、本発明の抗菌剤 よれば、その抗菌活性により、腸内環境に い影響を与える腸内細菌の成長を抑制し、 内環境に良い影響を与える腸内細菌の成長 促すことができる。また、本発明の飲食品 よれば、腸内環境改善等の健康増進に資す 飲食品を提供することができる。
本発明において用いられる微生物は、乳 菌であるラクトバチルス ケフィリ(Lactobacil lus kefiri)、酵母菌であるカザツタニア ツリ ンシス(Kazachstania turicensis)、酵母菌である ザツタニア ユニスポラ(Kazachstania unispora)、 及び酵母菌であるクリュイベロミセス マル アヌス(Kluyveromyces marxianus)であり、好まし は、ラクトバチルス ケフィリP-IF(Lactobacillus kefiri P-IF)(受託番号:FERM BP-10896、寄託機関: 立行政法人産業技術総合研究所 特許生物 託センター 茨城県つくば市東1丁目1番地1 央第6) (以下、これを「P-IF菌」ともいう。) と、ラクトバチルス ケフィリP-B1(Lactobacillus kefiri P-B1)(受託番号FERM BP-11115、寄託機関:独 立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄 センター 茨城県つくば市東1丁目1番地1 中 央第6)(以下、これを「P-B1菌」ともいう。)と カザツタニア ツリセンシスP-Y3(Kazachstania t uricensis P-Y3)(受託番号FERM BP-11116、寄託機関: 立行政法人産業技術総合研究所 特許生物 託センター 茨城県つくば市東1丁目1番地1 央第6)(以下、これを「P-Y3菌」ともいう。) 、カザツタニア ユニスポラP-Y4(Kazachstania un ispora P-Y4)(受託番号FERM BP-11117、寄託機関:独 行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄 センター 茨城県つくば市東1丁目1番地1 中 第6)(以下、これを「P- Y4菌」ともいう。)と 、及びクリュイベロミセス マルシアヌスP-Y5 (Kluyveromyces marxianus P-Y5)(受託番号FERM BP-11118 寄託機関:独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター 茨城県つくば市東1 目1番地1 中央第6)(以下、これを「P-Y5菌」 もいう。)である。
菌株「P-IF菌」、「P-B1菌」、「P-Y3菌」、 P-Y4菌」、及び「P-Y5菌」は、寒天培地上で ングルコロニーを釣菌することで、それぞ を単離し、菌種を同定するために遺伝子配 解析を行った。具体的には、菌株「P-IF菌」 び「P-B1菌」については、ゲノムDNA上のリボ ゾームRNA遺伝子16SrDNA領域の塩基配列を決定 、相同解析を行った。また、菌株「P-Y3菌」 「P-Y4菌」、及び「P-Y5菌」については、ゲ ムDNA上のリボゾームRNA遺伝子26SrDNA-D1/D2領域 塩基配列を決定し、相同解析を行った。そ 結果、「P-IF菌」はラクトバチルス ケフィ (Lactobacillus kefiri)の配列に99.6%の相同性を示 したことから、「P-IF菌」はラクトバチルス ケフィリ(Lactobacillus kefiri)に属すると推定さ た。同様に、「P-B1菌」はラクトバチルス フィリ(Lactobacillus kefiri)の配列に99.6%の相同 性を示したことから、「P-B1菌」はラクトバ ルス ケフィリ(Lactobacillus kefiri)に属すると 定された。また、「P-Y3菌」はカザツタニア ツリセンシス(Kazachstania turicensis)の配列に10 0%の相同性を示したことから、「P-Y3菌」はカ ザツタニア ツリセンシス(Kazachstania turicensis )に属すると推定された。また、「P-Y4菌」は ザツタニア ユニスポラ(Kazachstania unispora) 配列に100%の相同性を示したことから、「P- Y4菌」はカザツタニア ユニスポラ(Kazachstania unispora)に属すると推定された。そして、「P- Y5菌」はクリュイベロミセス マルシアヌス(K luyveromyces marxianus)の配列に100%の相同性を示 たことから、「P-Y5菌」はクリュイベロミセ マルシアヌス(Kluyveromyces marxianus)に属する と推定された。
以下には、「P-IF菌」の菌学的性質につい て更に詳細に説明する。
表1には、「P-IF菌」の菌学的性質を示す
また、表2には、「P-IF菌」の資化特性を す。
上述したように「P-IF菌」の16S rDNA の塩 配列を決定し、微生物の16S rDNA 塩基配列 データベースを利用して相同解析したとこ 、ラクトバチルス ケフィリ(Lactobacillus kefir i)の配列に99.6%の相同性を示したことから、 P-IF菌」はラクトバチルス ケフィリ(Lactobacil lus kefiri)に属すると推定された。また、上記 菌学的性質や資化特性もラクトバチルス ケ ィリ(Lactobacillus kefiri)の特性と一致してい 。
ただし、ガラクトース資化性を有する点 おいては、従来のラクトバチルス ケフィ (Lactobacillus kefiri)とは異なっていた。また、 試験管で液体培養すると、その試験管に少し の振動を与えるただけで、シャンパンのよう に炭酸ガスが発生した。これも、従来のラク トバチルス ケフィリ(Lactobacillus kefiri)には られない特徴であった。更に、図1に示すよ に、電子顕微鏡下に観察すると、通常では に平面的に分裂して伸びていくのに対して 「P-IF菌」では、他の菌と接着して3次元的 組み合っているという特徴を有していた。 のことは、菌体表面の糖鎖などの構造が異 ることを示唆していた。
また、「P-IF菌」はMRS液体培地における発 酵過程においてpH4.3の低いpHに達し、生育を けることが明らかとなっており、このこと ら胃酸に耐性をもち、腸管まで生きたまま する可能性が示唆された。
以上から、「P-IF菌」は、ラクトバチルス ケフィリ(Lactobacillus kefiri)に属する微生物 あるが、形態的に独特の特徴を有する新菌 であることが明らかであった。
なお、「P-B1菌」、「P-Y3菌」、「P-Y4菌」 及び「P-Y5菌」の菌学的性質については、そ れぞれ同種の微生物と同様の菌学的性質を有 していた。
単離された「P-IF菌」、「P-B1菌」、「P-Y3 」、「P-Y4菌」、及び「P-Y5菌」はいずれも 公知の方法に準じて培養を行うことができ 例えば、乳酸菌である「P-IF菌」及び「P-B1菌 」の場合には、市販のMRS培地「Lactobacilli MRS Broth」(商品名、Difco社製品)用いて、嫌気静 培養することができる。また、酵母菌であ 「P-Y3菌」、「P-Y4菌」、及び「P-Y5菌」の場 には、例えば、市販のYM培地「グルコース1% ペプトン0.5%、麦芽エキス0.3%、酵母エキス0. 3%、寒天2%」(Difco社製品)用いて、嫌気静置培 することができる。
本発明の乳発酵物は、乳原料を、(1)ラク バチルス ケフィリ(Lactobacillus kefiri)と、(2) カザツタニア ツリセンシス(Kazachstania turicen sis)、カザツタニア ユニスポラ(Kazachstania uni spora)、及びクリュイベロミセス マルシアヌ (Kluyveromyces marxianus)からなる群から選ばれ 少なくとも1種とを含む複合微生物群で発酵 て得られる。前記ラクトバチルス ケフィ (Lactobacillus kefiri)としては、好ましくはラク トバチルス ケフィリP-IF(Lactobacillus kefiri P-I F)(受託番号FERM BP-10896)を用いる。
また、更に好ましくは、乳原料を、ラク バチルス ケフィリP-IF(Lactobacillus kefiri P-IF )(受託番号FERM BP-10896)、ラクトバチルス ケ ィリP-B1(Lactobacillus kefiri P-B1)(受託番号FERM B P-11115)、カザツタニア ツリセンシスP-Y3(Kazach stania turicensis P-Y3)(受託番号FERM BP-11116)、カ ツタニア ユニスポラP-Y4(Kazachstania unispora P-Y4)(受託番号FERM BP-11117)、及びクリュイベロ ミセス マルシアヌスP-Y5(Kluyveromyces marxianus P-Y5)(受託番号FERM BP-11118) を少なくとも含む 合微生物群で発酵して得られる。
乳原料としては、例えば、牛乳、乳清、 酵乳、乳酸菌飲料、脱脂乳、脱脂粉乳、調 粉乳、全脂粉乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、練 、脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳等が げられる。
本発明において、乳原料の発酵は、例え 、上記複合微生物群からなるスターターが 種された乳原料を、公知の発酵・培養条件 曝すことにより行うことができるが、好ま くは、まず24~26℃、20~28時間の発酵で、次い で20~22℃、20~28時間、それ以降10~12℃に温度を 低下させ42~54時間の熟成を行う方法である。 るいは、別の培養方法としては、初発の培 を24~26℃で開始した後、20~28時間の中で直線 的に20~22℃までその培養温度を低下させる。 に20~22℃、20~28時間追発酵を行った後、10~12 で42~54時間保持して熟成させる方法がある これによれば、上記複合微生物群に含まれ 各々の微生物が共生的に培養されて有効成 を産生し易くなる。
本発明においては、上記のようにして発 が進んだ乳発酵物をそのまま殺菌処理しな で用いることもでき、殺菌処理して用いる ともできる。もしくは、上記のようにして 酵が進んだ乳発酵物から遠心分離やろ過等 よって菌体部分を分離除去した溶液部分を 本発明の乳発酵物とすることもできる。あ いは、その他の乳発酵物としての態様が制 されるものではない。
本発明の乳発酵物を経口的に摂取する場 、その1日当りの摂取量に特に制限はないが 、固形分換算で0.01(mg/kg体重)~10(g/kg体重)であ ことが好ましく、0.05(mg/kg体重)~1(g/kg体重)で あることがより好ましい。
本発明の乳発酵物は、医薬品、健康食品 加工食品等の各種分野で用いることができ 。そして、製剤的形態に特に制限はなく、 宜公知の方法で、液剤、シロップ剤、ゼリ 剤、カプセル剤、散剤、錠剤、顆粒剤、ト ーチ剤等に製剤して使用することができる また、本発明の乳発酵物は、各種飲食品に 合して用いることもできる。
本発明の乳発酵物は、後述の実施例で示 、その抗菌作用により、抗菌剤の有効成分 して有用である。また、特に、腸内細菌の 気性菌叢であり悪玉菌と言われているクロ トリジウム属微生物等に対して強い抗菌効 を示すことから、腸内環境改善剤の有効成 として有用である。
以下に例を挙げて本発明を具体的に説明 るが、これらの例は本発明の範囲を限定す ものではない。
(製造例1)<乳発酵物の調製>
菌株「P-IF菌」、「P-B1菌」、「P-Y3菌」、「P
-Y4菌」、及び「P-Y5菌」を含有する複合微生
群からなるスターターが接種された乳原料(
清)に対して、まず25℃、24時間の発酵で、
いで21℃、24時間、それ以降11℃に温度を低
させ48時間の熟成を行った。
(実施例1)<抗菌活性試験>
上記例1で得られた乳発酵物の抗菌活性を調
べた。具体的には、菌体をフィルター除去し
た乳発酵物(1L)に、同容のn -ブタノールを加
十分に混合し一晩静置した。次に遠心にて
タノール層と水層に分けそれぞれを回収し
。その後ブタノール層を減圧下で濃縮・乾
させた。これを少量の脱イオン水に溶解さ
ガラスフィルターで濾過後、分画分子量1kDa
の透析チューブにて脱イオン水に対して透析
を行なった。低分子画分である透析外液を回
収し減圧下で 濃縮し、凍結乾燥した。
得られたn-ブタノール抽出-低分子画分の 結乾燥物を10mg/mlになるように脱イオン水に 溶解させ、1/10Nの乳酸にてpHを4.5に調整し、AD VANTEC社製ペーパーディスク(8mm)に25μ1又は50μ1 吸収させた。
一方、ヒト糞便の一部を滅菌生理的食塩 で希釈しGAMブイヨン(日水製薬社製)を用い 、簡易嫌気培養ジャー「アネロパックケン 」(商品名、三菱ガス化学社製)にて嫌気培養 した。24時間後、GAMブイヨンより少量をシャ レにとり、プレートカウントアガー培地(Mer ck社製)を加えて混釈する混釈法によりプレー トを作成した。
ヒト糞便からの菌を含む寒天平板培地に 各被検試料を吸収させたペーパーディスク のせ、35℃、24時間培養を行い阻止円を観察 した。その結果を下記表3に示す。
(比較例1)
牛乳に市販品の粉末ケフィアA(ケフィア種
として、各家庭にて牛乳に添加し、発酵さ
て食するタイプ)を加え25℃、18時間発酵させ
た。この発酵液に同容量のn-ブタノールを加
、実施例1と同様の方法にてn-ブタノール抽
-低分子画分の凍結乾燥物を調製し、抗菌活
性試験を行った。その結果を下記表3に示す
(比較例2)
市販の乳酸菌飲料Bに同容量のn-ブタノール
加え、実施例1と同様の方法にてn-ブタノー
抽出-低分子画分の凍結乾燥物を調製し、抗
菌活性試験を行った。その結果を下記表3に
す。
(比較例3)
市販品のヨーグルトCに同容量のn-ブタノー
を加え、実施例1と同様の方法にてn-ブタノ
ル抽出-低分子画分の凍結乾燥物を調製し、
抗菌活性試験を行った。その結果を下記表3
示す。
表3に示すように、本発明の乳発酵物には強 い抗菌活性が認められた(実施例1)。一方、対 照として用いられた市販の醗酵乳製品では、 阻止円の形成がみられず、抗菌活性は認めら れなかった(比較例1~3)。なお、結果には示さ いが、「P-IF菌」をMRS液体培地に植菌して、 25℃で48~72時間、10 10 ~10 11 cfu/mlに至るまで増菌させた後、その一部を脱 脂乳培地(イオン交換水90質量部に脱脂粉乳を 10質量部を添加、混合し、121℃/15分で滅菌し 調製した培地)の3mlに植菌して、25℃、5日間 嫌気静置培養し発酵させて得られた培養物に も、若干の抗菌活性が認められた。したがっ て、「P-IF菌」による乳原料の発酵が、上記 菌活性の発現のための主要な要因となって ると考えられた。
今回試験に用いたヒト糞便由来の菌は腸 細菌の嫌気性菌叢であり、悪玉菌と言われ いるクロストリジウム属微生物が含まれて る。本発明の乳発酵物はこれらの菌叢に対 て強い抗菌効果を示したことから、より優 た腸内環境改善作用を有するものと考えら た。
(1)受託番号FERM BP-10896:ラクトバチルス ケフ
リP-IF(Lactobacillus kefiri P-IF)
(2)受託番号FERM BP-11115:ラクトバチルス ケフ
リP-B1(Lactobacillus kefiri P-B1)
(3)受託番号FERM BP-11116:カザツタニア ツリセ
シスP-Y3(Kazachstania turicensis P-Y3)
(4)受託番号FERM BP-11117:カザツタニア ユニス
ラP-Y4(Kazachstania unispora
P-Y4)
(5)受託番号FERM BP-11118:クリュイベロミセス
ルシアヌスP-Y5(Kluyveromyces marxianus P-Y5)
[規則26に基づく補充 18.06.2009]
Next Patent: METHOD FOR PRODUCING PROPYLENE GLYCOL