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Patent Searching and Data


Title:
OPTICAL HEAD DEVICE AND OPTICAL DISC REPRODUCTION SYSTEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069348
Kind Code:
A1
Abstract:
An optical head device has improved reproduction qualities by efficiently detecting a reproduction signal having a low frequency noise component even at the time of reproducing data from a super-resolution optical disc including a small recording mark of a diffraction limit or smaller. An aperture control means (70) functions to reflection light from an optical disc (7) and makes the outgoing pupil diameter (D2) of an objective lens in a return optical path larger than an incoming pupil diameter (D1) in an outward optical path. Reflection light in a range larger than the incoming pupil diameter (D1) is detected by a light receiving element (11). Thus, the periphery of the reflection light having a low rate of low frequency noise component is efficiently detected by receiving light without using an objective lens having high NA and high manufacturing cost, and high quality reproducing signal is obtained.

Inventors:
NAKAI KENYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/064869
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
August 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
NAKAI KENYA (JP)
International Classes:
G11B7/005; G11B7/135
Foreign References:
JPH09185839A1997-07-15
JP2003257043A2003-09-12
JP2000251306A2000-09-14
Attorney, Agent or Firm:
TAKAHASHI, Shogo et al. (7-3 Marunouchi 2-chomeChiyoda-k, Tokyo 10, JP)
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Claims:
 光源と、
 前記光源から放射される光ビームを集光して光ディスクの情報記録層へ集光ビームを形成する対物レンズと、
 複数の受光面を有し、前記光ディスクからの反射光を、前記複数の受光面のそれぞれで受光される光量を電気信号に変換し、前記光ディスクの情報再生信号及び/又は誤差検出信号を検出する受光素子と
 前記対物レンズにおける前記光ビームの入射瞳径よりも前記対物レンズにおける前記反射光の出射瞳径を大きくする開口制御手段と
を含み、
 前記入射瞳径より大きい範囲の反射光を前記受光素子により検出して、前記受光素子から出力される電気信号の和信号又は差信号を再生信号とすることを特徴する光ヘッド装置。
 前記受光素子は、
 前記反射光の周辺部を領域で受光する第1の受光面と前記反射光の中央部を受光する第2の受光面と、
 前記第1の受光面の領域及び前記第2の受光面の領域それぞれからの電気信号ごとに信号レベルを可変できる信号レベル変換手段を有し、
 前記信号レベル変換手段からの前記第1の受光面からの電気信号と前記信号レベル変換手段からの前記第2の受光面からの電気信号の和信号又は差信号を再生信号とすることを特徴する請求項1に記載の光ヘッド装置。
 前記開口制御手段は、前記対物レンズの有効入射瞳径の略円形状の境界により分割される前記境界の内側領域と外側領域とを有した開口制御素子と、前記開口制御素子と前記対物レンズの間に配置される1/4波長板から成り、
 前記内側領域が前記光ビームを透過させる透過領域であり、且つ前記外側領域が複屈折材料が充填又は装荷された偏光回折格子領域であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の光ヘッド装置。
 前記開口制御手段は、前記対物レンズの設計上の有効入射瞳径の略円形状の境界により分割される前記境界の内側領域と外側領域を有した開口制御素子と、前記開口制御素子と前記対物レンズの間に配置され、且つ一方向の偏光成分のみを透過させる検光子から成り、
 前記外側領域が前記光ビームの偏光を90°回転する1/2波長板であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の光ヘッド装置。
 前記1/2波長板は、複屈折材料が充填又は装荷された偏光回折格子であるとともに、前記偏光回折格子の格子ピッチが前記光ビームの波長以下のサブ波長回折格子であることを特徴とする請求項4に記載の光ヘッド装置。
 前記1/2波長板は、水晶又は液晶材料によって構成されていることを特徴とする請求項4に記載の光ヘッド装置。
 請求項1から6のいずれか1項に記載の光ヘッド装置を備え、
 前記光ディスクとして超解像ディスクを用いること
 を特徴とする光ディスク再生システム。
Description:
光ヘッド装置および光ディスク 生システム

 この発明は、光記録再生媒体、特に超解 方式を採用した光記録再生媒体に対して情 の記録または再生を行う光ヘッド装置に係 るものである。

 従来、各種光ディスクの大容量化は、デ スクのトラック上に書かれる情報の大きさ 小さくするとともに、記録や再生に用いる ーザ光の短波長化及び高開口数の対物レン の採用により、焦点面での集光スポットサ ズを小さくすることによって達成してきた

 例えば、CD(コンパクトディスク)では、光 透過層(情報記録層上に設けられる透明保護 及びスペース層。透明基板とも言う)となる ィスク基板の厚さが約1.2mm、レーザ光波長 約780nm、対物レンズの開口数(NA)が0.45であり 650MBの容量であったが、DVD(デジタル多用途 ィスク)では、光透過層となるディスク基板 の厚さが約0.6mm、レーザ光波長が約650nm、NAが 0.6であり、4.7GBの容量となっている。DVDは、 えば、厚さ約0.6mmのディスク基板を2枚貼り わせて1.2mmの厚さのディスクとして用いら ている。

 さらに高密度のBD(ブルーレイディスク)では 、光透過層の厚さを0.1mmに薄くした光ディス を用いて、レーザ光波長を約405nm、NAを0.85 することで1層あたり25GBの大容量化を実現し ている。
 このほか、光透過層となるディスク基板の さをDVDと同じ0.6mmとした光ディスクを用い 、レーザ光波長を約405nm、NAを0.65とすること で18GB以上の大容量化を実現するHDDVD(高精細 ジタル多用途ディスク)などがある。

 近年、光記録の分野においては、光の強度 よって屈折率が変化する非線形なマスク層 成膜された超解像光ディスクを用いた高密 記録方式が研究されている。
 この方式では、光ディスクに集光スポット の光強度の大きい又は温度の高い局所的な 分に屈折率変化をもたらすことで、光ヘッ 装置の光学要素である集光レンズの開口数N Aと光の波長λから決まる回折限界λ/4NAよりも 小さなマークを再生することができる。(例 ば、非特許文献1)

上記のような超解像光ディスクでは、前記 マスク層で光が吸収される分、従来の光ディ スクにおける再生パワーに比べて大きな再生 パワーが必要となる。結果として、再生信号 上に低周波ノイズ(又はディスクノイズ)が顕 に現れる。(例えば、非特許文献2)

 上記の低周波ノイズは回折限界の空間周 数よりも低い帯域で主に出現する。

 ところで、光ディスクの再生基本原理は凹 によるマーク又は屈折率差によるマークか の回折された光が開口数NAの対物レンズを 過してきた戻り光を受光部で検出して再生 号を得る。すなわち、空間周波数の大きな ーク列からの回折光は開口数NAの前記対物レ ンズの径の周辺部に多く含まれる。これに対 し空間周波数の小さなマーク列からの回折光 は前記対物レンズの径の中央部に多く含まれ 、すなわち前記低周波ノイズも対物レンズの 径に対して中央部に多く含まれる。また、高 密度化に伴い最短マーク列の空間周波数が大 きくなるほど前記最短マークによる回折光の 回折角が大きくなり対物レンズに取り込まれ る光量は小さくなる傾向にある。
 したがって、高密度化にともない、信号― 音比が低下する。特に、最短マークが回折 界以下になると低下は顕著になる。また、 解像光ディスクでは、再生パワーが大きく るので低周波ノイズも大きくなり、さらに 号―雑音比が低下する。

 超解像光ディスクでは、低域ノイズ成分 対する再生信号成分の比が大きく観測され 戻り光ビームの周辺部を強調して再生信号 生成する方法が有効と考えられ、光量は小 い前記戻り光ビームの周辺部をロスなく、 きる限り多く検出できることが望まれてい 。

 一般に、光ディスクを記録又は再生する 置では、光源から放射された光ビームは、 物レンズにより光ディスク上に集光された 、前記光ディスクで反射又は回折されて戻 光ビームとして再度前記対物レンズで取り まれ、受光素子へ導かれる。そして、前記 光素子から出力される電気信号をもとに再 信号が生成される。

 前記対物レンズにより光ディスク上に良 な品質の集光スポットを形成するには、対 レンズの設計上決められた光の集光に有効 入射瞳径(有効入射瞳径)の光ビームを前記 物レンズに入射させるために所定の開口制 が必要となる。

 この開口制限は、前記有効入射瞳径以上 範囲の光ビームを遮光させるものが多く、 えば、対物レンズを保持する対物レンズフ ルダに前記有効入射瞳径に合った開口部を けることによりこれを実現させている。

 一方、光ディスクからの戻り光ビームに いても、前記開口部を通り抜けた有効入射 径の範囲内の光ビーム以外は遮光され、前 したように光ディスクで反射又は回折され 戻り光ビームのうち前記有効入射瞳径の範 内に制限された光ビームのみが受光素子へ かれる。

 ここで、光ビームをすべて理想的な光線 して扱えば、戻り光ビームが対物レンズで 行光束に変換されると、おのずと前記有効 射瞳径と等しい光束径の光ビームとなる。 なわち、有効入射瞳径と戻り光ビームの径 等しくなるが、実際の戻り光ビームは、光 ィスクによる回折や伝播中の回折作用によ て光ビームは広がり、前記有効入射瞳以上 径となって対物レンズへ再入射しており、 記開口部のように有効入射瞳径と対物レン の出射瞳径が等しい場合には、戻り光ビー が開口制限を受けていることになる。

 前記戻り光ビームの周辺部を多く取り込 方法として、開口数の大きい対物レンズを 用して、前記出射瞳のみならず有効入射瞳 大きくして、再生分解能自体を高める方法 考えられるが、この場合、集光スポットの 質に悪影響を及ぼさないように開口数を大 くした分まで集光性能を保証された、製造 ストの高い対物レンズを用いなければなら 、安価な光ヘッド装置を提供することがで なくなる。

“Observation of Eye Pattern on Super-Resolution  Near-Field Structure Disk with Write-Strategy Techniq ue”,Jpn.J.Appl.Phys.,Vol.43,No.7A,2004,pp.4212-4215 “Low Frequency Noise Reduction of Super-Resolut ion Near-Field Structure Disc with Platinum-Oxide Laye r”,ODS Technical Digest,ThC3(2005)

 本発明は、かかる問題点を解決するため なされたもので、コストの高い大きな開口 の対物レンズを用いることなく、戻り光ビ ムの周辺部をロスなく効率よく検出して、 域ノイズ成分に対する再生信号成分の比が きい再生信号を検出する光ヘッド装置を提 することを目的とする。

 この発明に係る光ヘッド装置は、光源と、 記光源から放射される光ビームを集光して ディスクの情報記録層へ集光ビームを形成 る対物レンズと、複数の受光面を有し、前 光ディスクからの反射光を、前記複数の受 面のそれぞれで受光される光量を電気信号 変換し、前記光ディスクの情報再生信号及 /又は誤差検出信号を検出する受光素子と
前記対物レンズにおける前記光ビームの入射 瞳径よりも前記対物レンズにおける前記反射 光の出射瞳径を大きくする開口制御手段とを 含み、前記入射瞳径より大きい範囲の反射光 を前記受光素子により検出して、前記受光素 子から出力される電気信号の和信号又は差信 号を再生信号とすることを特徴するものであ る。

 本発明によれば、製造コストの高い開口 の大きな対物レンズを用いることなく、戻 光ビームの周辺部をロスなく検出して、低 ノイズ成分に対する再生信号成分の比が大 い再生信号を得る光ヘッド装置を提供する とができる。

本発明の実施の形態1による光ヘッド装 置の全体構成を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係わる光ヘッド 装置の開口制御素子の概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係わる光ヘッド 装置の受光素子の受光面の一例と戻り光ビー ム及び再生信号演算回路の概略図である。 本発明の実施の形態1に係わる光ヘッド 装置の開口制御素子と1/4波長板による開口制 御手段の機能を説明する機能説明図である。 本発明の実施の形態2による光ヘッド装 置の全体構成を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態2に係わる光ヘッド 装置の開口制御素子の概略構成図である。 本発明の実施の形態2に係わる光ヘッド 装置の開口制御素子と検光子による開口制御 手段の機能を説明する機能説明図である。

符号の説明

1 半導体レーザ
2a,2b,2c 光ビーム
3 コリメータレンズ
4 ビームスプリッタ
5,15 開口制御素子
6 1/4波長板
7 光ディスク
8 対物レンズ
9 戻り光ビーム
10 集光レンズ
11 受光素子
16 検光子
20 格子基板
21 格子溝
30,31,32,33 光ビーム
40,41,42 エレメント
50,51,52,53,54 ゲイン回路
70,71 開口制御手段

実施の形態1.
 以下、本発明の実施の形態1を図1~図4に基づ いて説明する。
 図1は、本発明の実施の形態1に係わる光ヘ ド装置の構成を示す概略構成図である。

 1は波長λの光を放射する半導体レーザ、2 aは前記半導体レーザ1から放射される略直線 光の光ビーム、3は前記光ビーム2aを略平行 光ビーム2bに変換するコリメータレンズ、4 反射透過の機能を有し前記光ビーム2bを反 させるビームスプリッタ、5は入射する光の 光方向によって回折作用に異方性を有する 口制御素子であり、光ビーム2bの光束のう 直径D1の中央円形部の光のみを略平行光束と して透過させる機能を有する。6は直線偏光 円偏光に変換する1/4波長板、光ビーム2cは前 記開口制御素子5の直径D1の中央円形部を透過 した後に前記1/4波長板6を透過した光ビーム 7は情報記録面を有する光ディスク、8は光ビ ーム2cを前記光ディスク7の情報記録面上に集 光スポットを形成する対物レンズ、9は前記 ディスク7で反射及び回折される戻り光ビー 、10は前記対物レンズ8、前記1/4波長板6、前 記開口制御素子5、及び前記ビームスプリッ 4を透過してきた戻り光ビーム9を収束光ビー ムに変換する集光レンズ、11は収束光ビーム なった前記戻り光ビーム9を受光してその受 光量を検出できる受光素子である。図1では 戻り光ビーム9の光束径は光ビーム2bの光束 よりも大きく示されているが、これに限ら 、光ビーム2bの光束径が戻り光ビーム9の光 径よりも大きくてもよく、本発明の効果に んら影響はない。

 図2は、前記受光素子11の受光面、前記受 面で受光される前記戻り光ビームQ、前記受 光面の分割領域であるエレメント40~42と、前 エレメント40~42のそれぞれで受光された光 に対応した電気信号の出力A~Cから再生信号 生成する演算回路を示したものである。

 50~52はそれぞれ、前記出力A~Cの信号レベ を変換するゲイン回路であり、それぞれゲ ン値Ka~Kcをもつ。また、53は加算器、54はゲ ン値Krfを持つゲイン回路である。これらゲ ン回路50~52、54はお互いにその機能を実質的 兼用できる場合には省略できる。

 再生信号RFはRF=Krf×(Ka×A+Kb×B+Kc×C)なる演 式により生成する。(ゲイン値Ka~Kcは、正負 ずれをも取り得る。)

 図2のエレメント40~42からなる3分割の受光 面パターンは、戻り光ビームの周辺部を受光 検出するエレメント40とエレメント41、戻り ビームの中央部を受光検出するエレメント42 から成っており、前記ゲイン値Ka~KcのうちKa びKbの絶対値を大きくして、前記戻り光の中 央部に比べて周辺部を強調した再生信号RFを るものである。

 図2の受光面パターンは、前記戻り光の中 央部に比べて周辺部を強調して検出するため の一例であり、実質的に同じ効果を得るため の受光面パターンであれば、エレメントの分 割数やゲイン回路数などはこれに限らず他の パターンを適用してよい。

 これにより、Ka=Kb=Kc=1と設定した場合に比 べて、低周波ノイズの小さい、すなわち、ノ イズ成分に対する信号成分の比率が増大する 再生信号を得ることができる。

 以下、光源である半導体レーザ1から光デ ィスク7までの光路を往路光路、光ディスク7 ら受光素子11までの光路を復路光路と呼ぶ

 前記光ビーム2aの直線偏光の方向は、後 する開口制御素子5の構造に合わせて設定さ る。

 前記対物レンズ8は、開口数NA及び入射瞳 D1の範囲において集光性能が保証されたも であり、前記入射瞳径D1より外側のレンズ面 は、前記集光性能の保証がされておらず、集 光時の往路光路においては未使用の領域であ る。

 前記戻り光ビーム9は、光ビームが光ディ スク7により回折及び反射して、入射時の開 数NAよりも広い開口範囲に広がって戻ってき た光ビーム全体である。よって、図1の破線 示す戻り光ビーム9は、その内側の光ビーム 含んだものを意味する。

 また、前記戻り光ビーム9は、前記1/4波長 板6を透過することで、前記開口制御素子5側 ら入射する前記光ビーム2bの偏光と90°回転 た偏光の光に変換される。

 また、前記ビームスプリッタ4は、往路光 路の光ビーム2bの偏光に対しては反射し、前 光ビームの偏光と90°回転した偏光に対して は透過させることを主な機能とする偏光ビー ムスプリッタでもよく、光学系の光利用効率 を上げることができる。

 また、図1において、対物レンズ8の瞳径D1 内の形状と瞳径D1からD2の範囲の形状の変化 が不連続となっているが、瞳径D1内が対物レ ンズ8の設計保証された集光に有効な有効入 瞳で、その外側は上記の設計保証がない瞳 域であることをわかり易くするために表現 たものであり、必ずしも図示のような形状 成している必要はない。

 また、図1は、本発明の実施の形態1に係 る光ヘッド装置の最小構成を示したもので って、これに限らず、必要に応じて光学素 が追加されてもよい。

 次に、図3(平面を示す図3(a)、および図3(a) のE-E’切断面を示す図3(b))は、図1の開口制御 素子5と1/4波長板6とから成る開口制御手段70 開口制御素子5部分の構成を示した概略構成 である。これについて説明をする。

 開口制御素子5は、略円形の境界60により けられる領域A1とその外側に位置する領域A2 を有する。

 領域A1は、単にガラス板の作用と同様に をそのまま透過させる全透過領域である。

 前記領域A1より外側の領域A2は、図3(a)で 紙面上下方向(図3(b)では奥行き方向)、つま y方向に沿って格子溝が形成された格子基板2 0と、前記格子溝に充填される複屈折率性材 から成り、入射する光の偏光方向に依存し 異なる透過特性を有する偏光回折格子領域 ある。

 前記偏光回折領域A2は、例えば、屈折率n 格子基板20の格子溝21内にx方向に屈折率n、y 方向に屈折率ne(ne≠n)の複屈折率材料が充填 れたものである。

 前記偏光回折格子領域A2の格子基板20の屈 折率はnであり、偏光がx方向である光に対し は偏光回折格子領域A2の格子基板20と前記格 子溝21に充填される複屈折率性材料との屈折 差δnxはδnx=0(=n-n)となって回折格子としての 機能は発生しないのに対し、偏光がy方向で る光に対しては屈折率差δny=(n-ne)から生じる 回折格子として機能する。

 図4は、図1の光ヘッド装置の開口制御素 5と1/4波長板6の部分を示した図である。領域 A1に入射したy方向に偏光を有する光ビーム30 開口制御素子5と1/4波長板6を透過し、光デ スク7で反射され、再び1/4波長板6と開口制御 素子5を透過してx方向の偏光の光として戻っ くる。

 領域A2に入射した光ビーム31は、開口制御 素子5において、上記のように屈折率差δny=(n- ne)から回折格子として機能し、対物レンズへ 入射されない光、又は対物レンズ8による集 スポットに寄与しない光となる。

 一方、領域A1を透過した光ビーム30が、光 ディスク7で回折及び反射し、入射瞳径D1より も広がった戻り光ビーム9として伝播し、1/4 長板6によりx方向の偏光の光となって領域A2 入射するが、このx方向の偏光に対しては回 折作用を受けることなく開口制御素子5をそ まま透過することができる。また、領域A1の 直径はD1に対応しているものとする。

 以上のような開口制御素子5を図1の光ヘ ド装置で用いる。光ビーム2aの偏光を図4の ビーム30及び光ビーム31と同じy方向に設定す る。対物レンズ8の出射瞳径D2を入射瞳径D1に して広げることができるので、対物レンズ8 の開口数の保証範囲を大きくすることなく、 光ディスク7で回折又は反射されて広がった り光ビーム9をロスなく受光素子11へ導くこ ができる。

 とくに、偏光方向に依存して異なる透過 性となる偏光回折領域A2を有し、且つ実質 に対物レンズ8の入射瞳径D1と出射瞳径D2を異 なる大きさに設定可能とする開口制御手段70 、対物レンズ8の瞳付近に配置して、入射瞳 径D1よりも広い範囲の戻り光ビームを受光素 11により検出するようにしたので、製造コ トの高い開口数の大きな対物レンズを用い ことなく、戻り光ビームの周辺部をロスな 検出して、低域ノイズ成分に対する再生信 成分の比が大きい再生信号を得る光ヘッド 置を提供することができる。

 したがって、本発明の実施の形態1の光ヘ ッド装置により、製造コストを抑えながら、 低域ノイズ成分に対する再生信号成分の比が 大きい再生信号を得る光ヘッド装置を提供す ることができる。

 また、前記複屈折率性材料を、開口制御 子5の溝にy方向に屈折率n、x方向に屈折率ne( ne≠n)である複屈折率性材料とし、且つ入射 せる光ビーム2bの偏光をx方向に設定した構 でもよく、上記の場合と同様な効果を得る とができる。

実施の形態2.
 以下、本発明の実施の形態2を図5~図7に基づ いて説明する。
 図5は、本発明の実施の形態2に係わる光ヘ ド装置の構成を示す概略構成図である。

 本発明の実施の形態1の構成と共通してい る内容については、ここでの説明を省略し、 本発明の実施の形態1と異なった点について み説明する。

 15は本発明の実施の形態2における開口制 素子、16はある方向の偏光成分のみを透過 せる検光子である。

 ビームスプリッタ4は、どの方向の偏光成 分も透過及び反射率を有する無偏光ビームス プリッタとする。

 開口制御素子15は、対物レンズの有効入 瞳径D1の光ビームが透過する領域A1と透過特 が異なる前記領域A1の外側の領域A2とを有す るものであり、本発明の実施の形態1の図2で したのと同様に機能の異なる2つの領域を有 する。

 すなわち、開口制御素子15は、図6(平面を 示す図6(a)、および図6(a)のE-E’切断面を示す 6(b))に示す略円形の境界60により分けられる 領域A1とその外側に位置する領域A2を有し、 域A1は、単にガラス板の作用と同様に光をそ のまま透過させる全透過領域である。

 図6に示す本発明の実施の形態2の開口制 素子の特徴は、領域A2が1/2波長板として機能 する点である。

 図7は、本発明の実施の形態2の開口制御 段71を示した図であり、この機能について説 明する。

 光ビーム2bの偏光がy方向になるように光 ーム2aの偏光をy方向に設定すると、往路光 においては、領域A1に入射した光ビーム32は 開口制御素子15と検光子16を透過する。ここ 、検光子16は、y方向の偏光成分のみを透過 るように配置されているものとする。

 光ディスク7で反射された後の復路光路に おいては、領域A1を透過した光ビーム32が光 ィスク7で回折及び反射して入射瞳径D1より 広がって出射瞳径D2に相当する戻り光ビーム 9として伝播するが、以前y方向の偏光の光の まであるため、再び検光子16を透過し、開 制御素子15を透過することができる。

 一方、開口制御素子15の領域A2に入射した 光ビーム33は、1/2波長板の作用により、光ビ ム33の偏光方向は、入射時に対して90°回転 て、x方向に変換される。

 検光子16は、上記の通り、y方向の偏光成 のみを透過するように設定されているので 光ビーム33は対物レンズへ入射されない光 なる。

 以上のような開口制御素子15と検光子16を 図5の光ヘッド装置で用いる。光ビーム2aの偏 光を図7の光ビーム32及び光ビーム33と同じy方 向に設定する。対物レンズ8の出射瞳径D2を入 射瞳径D1に対して広げることができるので、 物レンズ8の開口数の保証範囲を大きくする ことなく、光ディスク7で回折又は反射され 広がった戻り光ビーム9をロスなく受光素子1 1へ導くことができる。

 したがって、本発明の実施の形態1の光ヘ ッド装置により、製造コストを抑えながら、 低域ノイズ成分に対する再生信号成分の比が 大きい再生信号を得る光ヘッド装置を提供す ることができる。

 前記領域A2は、例えば、液晶や水晶から る1/2波長板により構成できる。

 前記領域A2は、上記の液晶や水晶による の以外でもよく、1/2波長板と同等の機能を するものであればよい。

 一般的に、光の波長よりも十分に小さい 子ピッチの回折格子は、その格子の深さを 適に設定することによって、格子の方向と の偏光方向に依存して光の偏光方向を制御 きる偏光素子として機能させることができ 。このようなサブ波長オーダーの構造によ 偏光又は位相を制御する偏光板又は位相板 、例えば、特開2007-122017で報告されている

 上記サブ波長オーダーの回折格子の構造 光を入射すると、格子と平行方向の偏光と 交方向の偏光に対する屈折率差が発生する いうものであり、前記格子に対して斜め45° 方向の偏光の光ビームを入射させ、回折格子 の溝深さ等を最適化することにより、例えば 1/2波長板とすることができる。

 したがって、開口制御素子15の領域A2を、 上記の技術を用いた1/2波長板で構成すること によっても、前記液晶又は水晶を用いた場合 と同様な効果を得ることができる。

 上記サブ波長オーダーの回折格子による 光板又は位相板は、エッチング等の方法に り加工できるので、領域A1と領域A2の境界面 精度が高い開口制御素子を得ることができる という利点がある。