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Patent Searching and Data


Title:
SHUTTLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069349
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a shuttle in which its skirt part can be quickly recovered when the skirt part is collapsed. The shuttle includes a cap and a skirt part in which an air passage hole is formed. The skirt part has a rib adjacent to the rear end of the air passage hole in the generating line direction of the skirt part. The rib has such a shape that an air pressure difference between the air flow flowing inside the rib with passing through the air flow hole and the air flow flowing outside the rib without flowing through the air flow hole is produced, whereby an aerodynamic force directed from the inside to the outside is generated.

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WO/2018/099590SHUTTLECOCK
Inventors:
TANAKA KENSUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/064876
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
August 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
YONEX KK (JP)
TANAKA KENSUKE (JP)
International Classes:
A63B67/193
Foreign References:
JPH0229974Y21990-08-13
US4509761A1985-04-09
JP3181059B22001-07-03
Other References:
See also references of EP 2216078A4
Attorney, Agent or Firm:
ISSHIKI & CO. (12-7 Shinbashi 2-chome, Minato-k, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 キャップと、気流の通過孔が形成されたスカート部と、を具備したシャトルであって、
 前記スカート部は、該スカート部の母線方向における前記通過孔の後端部に隣接するリブを備え、
 前記リブは、
 前記通過孔を通過して該リブの内側を流れる気流と前記通過孔を通過せずに該リブの外側を流れる気流との間に気圧差を生じさせて、前記内側から前記外側に向かう空気力を発生させるための形状、
 を備えることを特徴とするシャトル。
 請求項1に記載のシャトルにおいて、
 前記リブは、前記形状として、
 前記スカート部の中心軸を含む仮想平面により前記リブを切断したときの断面、の輪郭線が流線型である形状、
 を備え、
 前記輪郭線のうち、前記母線方向に沿った方向における前記流線型である形状の両端を結んだ仮想直線、よりも外側に位置する外側部が、該仮想直線よりも前記内側に位置する内側部よりも長いことを特徴とするシャトル。
 請求項2に記載のシャトルにおいて、
 前記外側部は、互いに曲率半径が異なる2つの曲線からなり、
 前記2つの曲線のうち、前記母線方向においてより前記キャップに近い前方側に位置する曲線の曲率半径は、
 前記母線方向においてより前記キャップから離れた後方側に位置する曲線の曲率半径より小さく、
 前記2つの曲線の境界が前記前方側及び前記後方側のうち前記前方側に位置し、
 前記内側部は、その両端部に位置する曲線部と、その中央部に位置する直線部と、からなることを特徴とするシャトル。
 請求項3に記載のシャトルにおいて、
 前記仮想直線は、前記シャトルが打たれたときに該仮想直線の両端のうち、より前記キャップから離れた後端がより前記キャップに近い前端よりも内側に位置するように傾くことを特徴とするシャトル。
 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシャトルにおいて、
 前記リブは、前記スカート部の周方向において全周に亘った横リブ、であることを特徴とすることを特徴とするシャトル。
 請求項5に記載のシャトルにおいて、
 前記スカート部は、2つ以上の前記横リブを備えることを特徴とするシャトル。
Description:
シャトル

 本発明は、バトミントン用のシャトルに する。

 キャップと、該キャップに隣接したスカ ト部と、を具備したシャトルは、バトミン ン用に広く使用されている。上記シャトル スカート部には気流の通過孔が形成されて り、前記シャトルが空気中を飛行する際に スカート部に向かってきた気流が当該通過 を通過することになる。

 一方、バトミントンのプレー中、シャト がラケットによる打撃を受けると、スカー 部が当該打撃によって潰れてしまう(例えば 、特許3181059号公報参照)。

 そして、スカート部が潰れた状態のまま レーが続行されると、バトミントンのプレ ヤーにとって、望み通りにプレーすること 困難になってしまう。例えば、スカート部 潰れた状態のまま空気中を飛行すると、シ トルに適切な空気抵抗がかからなくなる。 かる場合において、スマッシュ等のように ャトルに大きな飛行速度を付与する打撃を えると、シャトルの飛行速度が大きくなり ぎたり、あるいは、飛びすぎのためにコー 外にシャトルが出てしまうことがある(所謂 バックアウト)。

 以上のような理由により、前記スカート が潰れた場合には該スカート部を迅速に復 させることが望ましい。

 本発明は、かかる課題に鑑みてなされた のであり、その目的とするところは、スカ ト部が潰れた場合に該スカート部を迅速に 元させることである。

 上記課題を解決するために、主たる本発 は、キャップと、気流の通過孔が形成され スカート部と、を具備したシャトルであっ 、前記スカート部は、該スカート部の母線 向における前記通過孔の後端部に隣接する ブを備え、前記リブは、前記通過孔を通過 て該リブの内側を流れる気流と前記通過孔 通過せずに該リブの外側を流れる気流との に気圧差を生じさせて、前記内側から前記 側に向かう空気力を発生させるための形状 を備えることを特徴とするシャトルである

 本発明の他の特徴については、本明細書 び添付図面の記載により明らかにする。

本実施形態のシャトル10の外観図であ (その1)。 本実施形態のシャトル10の外観図であ (その2)。 図2中のA-A平面にてシャトル10を切断し たときの断面図である。 #1~#10の横リブ43の断面を示す図である #11の横リブ43の断面を示す図である。 #12の横リブ43の断面を示す図である。 シャトル10が空気中を飛行する様子を した模式図である。 #11の横リブ43の形状により空気力が発 する様子を示した図である。 本発明に係るシャトル10の第一変形例 示した図である(その1)。 本発明に係るシャトル10の第一変形例 示した図である(その2)。 本発明に係るシャトル10の第一変形例 示した図である(その3)。 本発明に係るシャトル10の第一変形例 示した図である(その4)。 本発明に係るシャトル10の第二変形例 示した図である(その1)。 本発明に係るシャトル10の第二変形例 示した図である(その2)。 本発明に係るシャトル10の第二変形例 示した図である(その3)。 本発明に係るシャトル10の第二変形例 示した図である(その4)。 本発明に係るシャトル10の第三変形例 示した図である(その1)。 本発明に係るシャトル10の第三変形例 示した図である(その2)。 本発明に係るシャトル10の第三変形例 示した図である(その3)。 本発明に係るシャトル10の第三変形例 示した図である(その4)。

符号の説明

 10 シャトル、20 キャップ、30 羽根部、
 32 結合部、40 スカート部、 41 主幹、
 41a 根元部、41b 連結部、 42 縦リブ、43  リブ、
 43a 外側直線部、43b 内側曲線部、 44 通過 孔、
 50 外側部、51 前方側曲線、52 後方側曲線 53 境界点、
 60 内側部、61 曲線部、62 直線部、 100 ラ ケット

 本明細書及び添付図面の記載により、少 くとも、以下の事項が明らかとなる。

 先ず、キャップと、気流の通過孔が形成さ たスカート部と、を具備したシャトルであ て、前記スカート部は、該スカート部の母 方向における前記通過孔の後端部に隣接す リブを備え、前記リブは、前記通過孔を通 して該リブの内側を流れる気流と前記通過 を通過せずに該リブの外側を流れる気流と 間に気圧差を生じさせて、前記内側から前 外側に向かう空気力を発生させるための形 、を備えるシャトル。 
 かかるシャトルであれば、スカート部が潰 たとしても、前記リブに作用する空気力に ってスカート部が外側に押し広げられ、該 カート部を迅速に本来の状態(すなわち、潰 れる前の状態)に復元させることが可能にな 。

 また、上記のシャトルにおいて、前記リブ 、前記形状として、前記スカート部の中心 を含む仮想平面により前記リブを切断した きの断面、の輪郭線が流線型である形状、 備え、前記輪郭線のうち、前記母線方向に った方向における前記流線型である形状の 端を結んだ仮想直線、よりも外側に位置す 外側部が、該仮想直線よりも前記内側に位 する内側部よりも長いこととしてもよい。
 かかる構成であれば、前記リブの内側から 側に向かう空気力を的確に発生させること 可能になる。

 また、上記のシャトルにおいて、前記外 部は、互いに曲率半径が異なる2つの曲線か らなり、前記2つの曲線のうち、前記母線方 においてより前記キャップに近い前方側に 置する曲線の曲率半径は、前記母線方向に いてより前記キャップから離れた後方側に 置する曲線の曲率半径より小さく、前記2つ 曲線の境界が前記前方側及び前記後方側の ち前記前方側に位置し、前記内側部は、そ 両端部に位置する曲線部と、その中央部に 置する直線部と、からなることとしてもよ 。

 また、上記のシャトルにおいて、前記仮 直線は、前記シャトルが打たれたときに該 想直線の両端のうち、より前記キャップか 離れた後端がより前記キャップに近い前端 りも内側に位置するように傾くこととして よい。これにより、シャトルが打たれた際 前記リブが風圧の反作用を受けて前記空気 がより大きくなる。

 また、上記のシャトルにおいて、前記リ は、前記スカート部の周方向において全周 亘った横リブ、であることとしてもよい。 かる構成であれば、空気力の発生範囲がス ート部の周方向において全周に亘ることに る。これにより、スカート部を適切に復元 せることが可能になる。

 また、上記のシャトルにおいて、前記ス ート部は、2つ以上の前記横リブを備えるこ ととしてもよい。かかる構成であれば、スカ ート部の復元性がより向上する。

 ===本実施形態のシャトルの概要===
 先ず、本実施形態のシャトル10の基本構成 ついて図1及び図2を用いて説明する。図1及 図2は、本実施形態のシャトル10の外観図で る。図1は、シャトル10を側方から見た図で る。図中には、シャトル10の中心軸が示され ている。また、図中には、矢印にてスカート 部40の母線方向(すなわち、中心軸方向におい て前方から後方にかけて拡がっていくスカー ト部40の拡がり方向)が示されている。図2は シャトル10を前方から見た図であり、図中、 矢印にてスカート部40の周方向(より正確には 、前記中心軸を中心とするスカート部40の外 面の周方向)が示されている。なお、以下の 説明では、シャトル10の中心軸方向において キャップ20が設けられた方を前方とし、ス ート部40の裾部が設けられた方を後方とする 。すなわち、スカート部40から見たときには 該スカート部40の母線方向において、より ャップ20に近い側が前方側となり、よりキャ ップ20から離れた側が後方側となる。

 本実施形態のシャトル10は、図1に示すよ に、キャップ20及び羽根部30を有する。キャ ップ20は、シャトル10の先端に取り付けられ 略半球状の部材である。羽根部30は、ポリエ ーテルエステルアミド、ポリアミド、ポリエ ステルなどの合成樹脂により成形された部材 であり、結合部32(図3参照)と、該結合部32の 方に設けられたスカート部40とを有する。

 結合部32は、キャップ20と羽根部30とを結 させるためのものである。この結合部32が ャップ20に設けられた穴(不図示)に嵌入され ことにより、キャップ20と羽根部30とが結合 する。

 スカート部40は、図1に示すように、複数 主幹41、複数の縦リブ42、及び、複数の横リ ブ43からなる。これらの構成要素は、上記の 成樹脂により一体成形されている。また、 カート部40は弾性を有している。このため 例えば、シャトル10がラケット100(図4参照)に よる打撃を受けると、前記スカート部40は潰 るように弾性変形する。さらに、本実施形 に係るスカート部40は所謂フレアスカート であり、その裾部はスカート部40の周方向に 沿って波打っている。

 主幹41は、スカート部40の母線方向に沿っ て、キャップ20(より正確には、キャップ20の スカート部40との対向面)からスカート部40 後端に向かって放射状に伸びた部分である さらに、主幹41の根元部41a(前端部)には、主 間を連結している連結部41bがスカート部40 周方向に沿って設けられている。縦リブ42は 、主幹41の間に配置され、スカート部40の母 方向に沿って該スカート部40の母線方向中央 から母線方向後端まで形成された補強用リブ である。

 横リブ43は、スカート部40の周方向に沿っ て形成された補強用リブである。この横リブ 43は、図2に示すように、前記周方向に沿って 形成されており、母線方向において最も後端 側に位置する横リブ43を除いた横リブ43は全 に亘って形成されている。また、横リブ43は 、前記主幹41及び前記縦リブ42と交差してい 。つまり、主幹41及び縦リブ42と、横リブ43 が格子を形成している。このため、スカー 部40には、略四角形の通気孔44が複数形成さ ている。換言すると、各通過孔44の母線方 後端部に横リブ43が隣接していることになる 。なお、横リブ43の詳細については後述する

 以上のような構造を有するシャトル10は ラケット100による打撃を受けると、中心軸 中心に回転しながら空気中を飛行する。ま 、シャトル10の飛行に伴い、該シャトル10の 行方向と対向する方向に流れる気流(すなわ ち、シャトル10の中心軸方向において前方か 後方へ流れる気流)が発生する。そして、気 流はスカート部40に向かい、その一部は前記 過孔44を通過してスカート部40の内側を流れ るようになる。

 ===横リブの形状について===
 次に、前述した複数の横リブ43の形状につ て図3A乃至図3Dを用いて説明する。

 図3Aは、図2中のA-A平面にてシャトル10を 断したときの断面(以下、単に断面とも言う) を示す図である。図3Aには、矢印にてスカー 部40の母線方向が示されている。なお、図3A に図示された複数の横リブ43には、母線方向 端側に位置する横リブ43ほど小さい数の番 が付されている(#1~#12)。例えば、最も前端側 に位置した横リブ43には#12が付されている。 3B乃至図3Dは、図3Aに図示された各横リブ43 断面の拡大図である。図3Bは#1~#10の横リブ43 断面を、図3Cは#11の横リブ43の断面を、図3D #12の横リブ43の断面を、それぞれ示してい 。なお、図3B乃至図3Dの各々には、矢印にて 記母線方向が示されている。

 複数の横リブ43の各々(#1の横リブ43を除く )は、前述したように、スカート部40の周方向 において全周に亘って形成されている。そし て、スカート部40の中心軸(すなわち、シャト ル10の中心軸)を含む仮想平面であるA-A平面、 により各横リブ43を切断したときの断面は、 3B乃至図3Dに示す通りになる。また、本実施 形態では、前述した複数の横リブ43のうち、# 11の横リブ43の形状が、他の横リブ43の形状と 異なっている。

 複数の横リブ43のうち、#1~#10及び#12の横 ブ43の断面は、図3B及び図3Dに示すように、 三角形状の断面である。また、当該断面の 郭線は、スカート部40の母線方向に沿った外 側直線部43aと、スカート部40の内側に向かっ 膨らむように屈曲した内側曲線部43bとから る。また、内側曲線部43bの長さは外側直線 43aの長さより長くなっている。

 一方、複数の横リブ43のうち、#11の横リ 43の断面は、図3Cに示すように、翼型状の断 である。そして、当該断面の輪郭線は流線 である(すなわち、#11の横リブ43は、その断 の輪郭線が流線型である形状を備えている) 。つまり、#11の横リブ43の断面は、スカート 40の母線方向に沿って細長く、尖った後端 を有している(すなわち、前記輪郭線の後端 の曲率は、前端部の曲率よりも大きくなっ いる)。

 #11の横リブ43の断面についてより具体的 説明すると、該断面の輪郭線の前端及び後 (すなわち、前記流線型である形状の両端)を 結んだ仮想直線Lは、スカート部40の中心軸方 向に対して傾いており、該スカート部40の母 方向に沿っている。すなわち、#11の横リブ4 3は中心軸に対して傾斜して配置されている このため、#11の横リブ43は、前記仮想直線L 前記中心軸方向において前方から流れてく 気流に対して迎角θ(図5参照)だけ傾斜した状 態でスカート部40に備えられている。

 また、#11の横リブ43の断面の輪郭線は、 記仮想直線Lよりもスカート部40の外側に位 する外側部50と、前記仮想直線Lよりもスカ ト部40の内側に位置する内側部60とからなる

 内側部60は、その両端部に位置する曲線 61と、その中央部に位置する直線部62と、か なる。外側部50は、互いに曲率半径が異な 2つの曲線、すなわち、より前方側に位置す 前方側曲線51、及び、より後方側に位置す 後方側曲線52からなる。前方側曲線51の曲率 径(本実施形態では、約0.4mm)は、後方側曲線 52の曲率半径(本実施形態では、約10mm)より小 くなっている。また、前方側曲線51と後方 曲線52との境界点53はより前方側に位置して り、該境界点53において前方側曲線51と後方 側曲線52は滑らかに繋がっている。さらに、 側部50の長さは、内側部60の長さよりも長く なっている。

 ==横リブ43に作用する空気力について==
 上述した横リブ43の形状のうち、#11の横リ 43の形状は、該横リブ43の内側を流れる気流 該横リブ43の外側を流れる気流との間に気 差を生じさせて、前記内側から前記外側に かう空気力を発生させるための形状となっ いる。このことを、図4及び図5を用いて説明 する。図4は、シャトル10が空気中を飛行する 様子を示した模式図である。図5は、#11の横 ブ43の形状により空気力が発生する様子を示 した図である。なお、図5中、矢印にてスカ ト部40の母線方向及び中心軸方向が示されて いる。

 シャトル10がラケット100による打撃を受 ると、図4に示すように、スカート部40は押 潰れるように弾性変形する。その後、シャ ル10は、ラケット100から遠ざかるように空気 中を飛行する。

 一方、シャトル10の飛行中には、スカー 部40の中心軸方向において該スカート部40に かってくる気流が発生する。当該気流の一 は、スカート部40に設けられた各横リブ43の 母線方向前端部よりも前方で分岐する。つま り、複数の横リブ43の各々は、スカート部40 向かってくる気流の一部を分岐させるもの ある。そして、横リブ43により分岐した気流 のうちの一方は、該横リブ43の前端部に隣接 た通過孔44(つまり、前記横リブ43の前方に 該横リブ43と隣接した通過孔44)を通過して、 前記ある横リブ43の内側に回り込むようにな 。また、分岐した気流のうちの他方は、前 通過孔44を通過せずに前記横リブ43の外側を 流れるようになる。

 以上のような気流の分岐は、当然ながら# 11の横リブ43によっても発生する。つまり、 カート部40の母線方向において#11の横リブ43 備えられた位置は、スカート部40に向かっ くる気流を当該#11の横リブ43により分岐させ ることが可能な位置となっている。具体的に 説明すると、#11の横リブ43は、キャップ20の スカート部40との対向面との間が10mm以上離 た位置に備えられている。すなわち、#11の リブ43と前記対向面との間隔は、前記気流が #11の横リブ43の前方に達する程度に十分確保 れている。これにより、図5に示すように、 スカート部40に向かってくる気流は#11の横リ 43の前方で分岐する。そして、分岐した気 の一方(図5中、記号S1にて示す)は#11の横リブ 43の外側を流れ、また、分岐した気流の他方( 図5中、記号S2にて示す)は、#11の横リブ43の前 端部に隣接した通過孔44内を通過して#11の横 ブ43の内側を流れるようになる。さらに、#1 1の横リブ43の断面の輪郭線が流線型となって いるため、気流S1は#11の横リブ43の外側表面( 述のA-A平面との交線が外側部50である表面) 沿って流れ、気流S2は#11の横リブ43の内側表 面(前述のA-A平面との交線が内側部60である表 面)に沿って流れる。

 また、気流S2が#11の横リブ43の内側表面に 沿って流れるときの流動距離(すなわち、内 部60の長さ)は、気流S1が#11の横リブ43の外側 面に沿って流れるときの流動距離(すなわち 、外側部50の長さ)よりも短い。したがって、 分岐した気流のうちの気流S2は、気流S1より 早く#11の横リブ43の後端に到達し、図5に示 ように、該横リブ43の外側表面にまで回り込 むようになる。そして、外側表面に回り込ん だ気流S2は、該横リブ43の後端側で気流S1と合 流する。

 ところで、気流S2が#11の横リブ43の内側表 面から外側表面に回り込む際には、前記気流 S2は、#11の横リブ43の後端部の表面に沿って がりながら流れる。このとき、前述したよ に、#11の横リブ43の後端部が尖っていること により、気流S2の流速が#11の横リブ43の後端 近においてより加速される。これに対し、 流S2と気流S1との合流部(所謂よどみ部)では 双方の気流の流速が略0になる。このように 記よどみ部と#11の横リブ43の後端付近との において気流の流速に差が生じると、渦流( 5中、記号Tにて示す)が発生し、当該渦流Tは 図5に示すように#11の横リブ43の後端側に放出 される。

 さらに、ケルビンの循環定理によれば、 記渦流Tが発生すると、#11の横リブ43の周り は該渦流とは反対回りの循環流(図5中、記 Cにて示す)が発生する。この循環流Cは、図5 おいて破線にて示す方向に循環する流れで る。つまり、#11の横リブ43の内側において 環流Cは前方から後方に向かって流れ、該横 ブ43の外側において前記循環流Cは後方から 方に向かって流れる。このような循環流Cが 発生することによって、気流S1の流速は分岐 の気流の流速よりも大きくなる一方、気流S 2の流速は分岐前の気流の流速よりも小さく る。

 そして、ベルヌーイの定理によれば、気 S1における気圧は分岐前の気流における気 よりも低くなり、気流S2における気圧が分岐 前の気流における気圧よりも高くなることに なる。この結果、気流S1と気流S2との間に気 差が生じ、当該気圧差により#11の横リブ43の 内側から外側に向かう空気力(図5中、記号Fに て示す)が発生するようになる。

 そして、前記空気力Fは、#11の横リブ43を 側に押すように作用する。また、前述した うに、主幹41と、縦リブ42と、横リブ43とが 体化しているため、#11の横リブ43が外側に されることにより、潰れた状態のスカート 40が外側に押し広げられる。これにより、図 4に示すように、スカート部40は本来の状態( ケット100による打撃を受ける前の状態)に復 する。

 さらに、本実施形態では、シャトル10が ケット100による打撃を受けたとき(すなわち ラケット100により打たれたとき)に、#11の横 リブ43が、前述した仮想直線Lの気流に対する 傾き角度(すなわち、迎角θ)が変化するよう 傾く。具体的に説明すると、前記仮想直線L 、シャトル10が打たれたときに該仮想直線L 両端のうち、よりキャップ20から離れた後 がよりキャップ20に近い前端よりも内側に位 置するように傾く。これにより、シャトル10 打たれたときに#11の横リブ43が風圧の反作 を受ける結果、空気力Fが更に大きくなり、 カート部40の復元性がより一層向上する。

 ===本実施形態のシャトル10の有効性につい ===
 以上のように、本実施形態のシャトル10に えられた#11の横リブ43は、気流S1と気流S2と 間に気圧差を生じさせて該横リブ43の内側か ら外側に向かう空気力Fを発生させるための 状、を備えている。これにより、スカート 40がラケット100による打撃を受けて潰れたと しても、該スカート部40を迅速に本来の状態 復元させることが可能になる。

 より具体的に説明すると、横リブ43の内 から外側に向かう空気力Fを発生させるため は、該横リブ43により分岐して該横リブ43の 内側及び外側を流れる各気流(すなわち、気 S1及び気流S2)が該横リブ43の表面に沿って流 る必要がある。このため、本実施形態では #11の横リブ43は、該横リブ43の断面の輪郭線 が流線型である形状を備えている。さらに、 前記空気力Fを発生させるためには、前記横 ブ43の内側を流れる気流が該横リブ43の外側 回り込み、分岐した各気流が該横リブ43の 端側で合流する必要がある。このため、本 施形態では、#11の横リブ43の断面の輪郭線に おいて、外側部50の長さが内側部60の長さよ も長くなっている。以上のような形状を備 た#11の横リブ43であれば、シャトル10がラケ ト100による打撃を受けた後に空気中を飛行 る間に(換言すると、シャトル10の進行方向 対向する方向に流れる気流が発生している に)、該横リブ43の内側から外側に向かう空 力Fを的確に発生させることが可能になる。

 そして、当該空気力Fによってスカート部 40を外側に押し広げて、該スカート部40を迅 に本来の状態に復元させることが可能にな 。これにより、飛行中のシャトル10は適切な 空気抵抗を受けるようになる。したがって、 前記打撃によりシャトル10に付与される飛行 度が適正な速度となり(すなわち、シャトル 10の飛行速度に対してブレーキが掛かる)、該 シャトル10は適切な飛行距離だけ飛行するよ になる。

 以上のような効果が得られる結果、従来 シャトル(より詳しくは、羽根部が合成樹脂 部材からなる従来のシャトル)における課題 解消される。すなわち、スカート部40が潰れ た後にシャトル10に空気抵抗が適切にかから いために、シャトルの飛行速度が大きくな 過ぎたり、あるいは、バックアウトとなっ しまうことを適切に防止することが可能と る。これにより、バトミントンのプレーヤ にとって、望み通りにプレーすることが可 となる。なお、前記空気力Fは、シャトル10 、ラケット100による打撃を受けた後の飛行 度が速いほど(換言すると、シャトル10の飛 方向に対向する方向に流れる気流の流速が いほど)大きくなる。すなわち、特にスマッ シュのような、シャトル10に大きな飛行速度 付与する打撃を該シャトル10が受けた場合 は、シャトル10の復元性を向上させる本発明 の効果がより有効に発揮されるようになる。

 さらに、羽根部が合成樹脂部材からなる ャトル(以下、合成シャトルとも言う)につ て復元性を向上させることが可能となる結 、性能面において、水鳥や陸鳥の羽を用い 製造される高級シャトル(以下、天然シャト とも言う)にも引けを取らない合成シャトル を提供することが可能になる。より詳しく説 明すると、天然シャトルは、その剛性の高さ から、ラケット100による打撃を受けて潰れた としても迅速に復元することが可能である。 一方、従来の合成シャトルについては、剛性 の低さから迅速に復元させることが困難であ った。これに対し、本実施形態に係るシャト ル10であれば、剛性を高めることなく復元性 向上する。これにより、コスト面や耐久性 面において従来の合成シャトルに劣ること く、さらに、性能面において天然シャトル 引けを取らない合成シャトルを提供するこ が可能になる。

 また、本実施形態では、前述の仮想直線L がスカート部40の母線方向に沿うように、#11 横リブ43がスカート部40に備えられている。 かかる構成において前記空気力Fをより効率 く発生させるためには、前記仮想直線Lがス ート部40に向かってくる気流の流れ方向(す わち、中心軸方向)に対して傾斜している角 度(すなわち、図5に図示された迎角θ)が小さ ほど望ましい。

 特に、前記仮想直線Lが、シャトル10が打 れたときに、母線方向における#11の横リブ4 3の後端が前端よりも内側に位置するように くと、前述したように、#11の横リブ43が風圧 の反作用を受けて前記空気力Fがより大きく る。換言すると、気流の流れ方向から見て#1 1の横リブ43の後端が前端よりも内側に位置し たとき(例えば、図5に示す状態にあるとき)の 迎角θを正の角度とした場合、該迎角θが負 角度になれば前記空気力Fがより大きくなる

 また、本実施形態では、#11の横リブ43が 記スカート部40の周方向において全周に亘っ て形成されているため、空気力Fの発生範囲 スカート部40の周方向において全周に亘るこ とになる。つまり、スカート部40は、その周 向において偏りなく、外側に押し広げられ ようになる。これにより、潰れた状態のス ート部40が本来の状態に適切に復元される とになる。

 ===その他の実施形態===
 以上、上記実施の形態に基づき本発明に係 シャトル10について説明したが、上記した 明の実施の形態は、本発明の理解を容易に るためのものであり、本発明を限定するも ではない。本発明は、その趣旨を逸脱する となく、変更、改良され得ると共に、本発 にはその等価物が含まれることはもちろん ある。

 また、上記実施の形態では、#11の横リブ4 3の断面の輪郭線が、互いに曲率半径が異な 2つの曲線からなる外側部50、及び、両端部 位置する曲線部61と中央部に位置する直線部 62とからなる内側部60、により構成されてい こととした。そして、外側部50の前方側曲線 51の曲率半径は、後方側曲線52の曲率半径よ 小さく、また、両曲線の境界点53が前方側に 位置していることとした。但し、これに限定 されるものでない。#11の横リブ43の形状は、 気力Fを発生させるための形状である限り、 他の形状であってもよい。そして、少なくと も、該横リブ43の形状が、その断面の輪郭線 流線型の形状であり、前記外側部50が前記 側部60よりも長くなっている限り、的確に前 記空気力Fを発生させることが可能である。

 また、上記実施の形態では、複数の横リ 43のうち、#11の横リブ43が前記空気力Fを発 させるための形状、を備えることとしたが これに限定されるものではない。例えば、 6A乃至図6Dに示すように、#11以外の横リブ43 前記形状を備えていることとしてもよい。 6A乃至図6Dは、本発明に係るシャトル10の第 変形例として、#12の横リブ43が前記形状を備 えているケースを示した図であり、図3A乃至 3Dと対応している。

 また、上記実施の形態では、複数の横リ 43のうち、#11の横リブ43のみが前記形状を備 えていることとした。すなわち、上記実施の 形態では、スカート部40は、前記形状を備え 横リブ43を1個のみ備えている例について説 したが、これに限定されるものではない。 えば、図7A乃至図7D、及び、図8A及び図8Dに すように、スカート部40が前記形状を備えた 横リブ43を2個以上備えていてもよい。図7A乃 図7Dは、本発明に係るシャトル10の第二変形 例を示す図である。図7Aは、第二変形例に係 シャトル10の断面を示し、図7B乃至図7Dは、 二変形例に係るシャトル10の各横リブ43の断 面を拡大して示している。図8A乃至図8Dは、 発明に係るシャトル10の第三変形例を示す図 である。図8Aは、第三変形例に係るシャトル1 0の断面を示し、図8B乃至図8Dは、第三変形例 係るシャトル10の各横リブ43の断面を拡大し て示している。

 第二変形例及び第三変形例は、ともに、 気力Fを発生させるための形状を有する横リ ブ43が複数個備えられている例である。第二 形例及び第三変形例では、空気力Fを発生さ せるための形状を備えた横リブ43が増えるた 、当該空気力Fの発生範囲も増えることにな る。この結果、スカート部40の復元性がより 上する。なお、図7A及び図8Aに図示されたシ ャトル10は、#1~#10の横リブ43を備えたスカー 部40を有する。そして、図7Aに図示されたシ トル10では、2個の横リブ43(具体的には、#8 び#9の横リブ43)が前記形状を備えている(図7A 乃至図7D参照)。図8Aに図示されたシャトル10 は9個の横リブ43(具体的には、#1~#9の横リブ43 )が前記形状を備えている(図8A乃至図8D参照)