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Patent Searching and Data


Title:
OPTICAL MEMBER AND IMAGING DEVICE HAVING SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/108268
Kind Code:
A1
Abstract:
An infrared wavelength cut film (3) is formed on a light-transmitting substrate (1), and a lens (2) having a first flat surface (2a) on the infrared wavelength cut film (3) side is provided on the infrared wavelength cut film (3). The peripheral part of the lens (2) which is outside the lens effective radius (R) is fixed to the light-transmitting substrate (1). With this, an optical member in which penetration of the resin into the infrared wavelength cut film is prevented when the lens is formed, separation of the lens caused by the difference in linear expansion due to fixation of the lens made of resin to the infrared cut filter made of glass is prevented, dust originated from the infrared wavelength cut film is prevented from falling on the imaging element and an imaging device having the same are provided.

Inventors:
KANAZAWA YASUNORI
MINAMI KOHJI
Application Number:
PCT/JP2008/053512
Publication Date:
September 12, 2008
Filing Date:
February 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHARP KK (JP)
KANAZAWA YASUNORI
MINAMI KOHJI
International Classes:
G02B3/00; G02B1/10; G02B1/11; G02B3/02; G02B5/22; G02B7/02; H04N5/225
Foreign References:
JP2006031029A2006-02-02
JP2006018253A2006-01-19
JP2005064591A2005-03-10
JP2004139035A2004-05-13
JP2008092314A2008-04-17
Attorney, Agent or Firm:
HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK (2-6 Tenjinbashi 2-chome,Kita, Kita-ku, Osaka-shi, Osaka 41, JP)
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Claims:
 光透過性基板上に赤外波長カット膜が設けられ、さらにその上側に、赤外波長カット膜側に第1の平坦面を有するレンズが設けられていると共に、
 上記レンズは、レンズ有効径よりも外周部で上記光透過性基板と固定されていることを特徴とする光学部材。
 前記光透過性基板は、前記レンズ側に第2の平坦面を有する一方、
 前記赤外波長カット膜は、上記光透過性基板の第2の平坦面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の光学部材。
 前記レンズと前記赤外波長カット膜との間には第1の反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光学部材。
 前記第1の反射防止膜は、前記レンズの第1の平坦面に設けられていることを特徴とする請求項3記載の光学部材。
 前記第1の反射防止膜は、空気層を介して前記赤外波長カット膜と対向していることを特徴とする請求項3記載の光学部材。
 前記空気層は、前記赤外波長カット膜と、前記第1の反射防止膜と、上記赤外波長カット膜と前記レンズとを固定する接着材とによって封止されていることを特徴とする請求項5記載の光学部材。
 前記レンズにおける有効径よりも外周部には、前記赤外波長カット膜側に突出し、かつ該赤外波長カット膜と前記第1の反射防止膜との間に空気層を設ける外周突起部が該赤外波長カット膜に当接するように形成されていることを特徴とする請求項6記載の光学部材。
 前記空気層は、前記赤外波長カット膜と、前記第1の反射防止膜と、前記外周突起部と、上記外周突起部と前記第1の反射防止膜とを固定する接着剤とによって封止されていることを特徴とする請求項7記載の光学部材。
 前記レンズは、前記光透過性基板への対向面とは反対側面の断面が、非球面形状となるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の光学部材。
 前記レンズは、前記光透過性基板への対向面とは反対側面の断面が、光軸中心部とレンズ有効径外周との間に最大厚みを有する非球面形状となるように形成されていることを特徴とする請求項9記載の光学部材。
 前記レンズは、前記光透過性基板への対向面とは反対側面の断面が、光軸中心部に最大値を有し、かつ、レンズ有効径外周とレンズ最外周との間に最小厚みを有する非球面形状となるように形成されていることを特徴とする請求項9記載の光学部材。
 前記レンズには、前記光透過性基板への対向面とは反対側面に、第2の反射防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光学部材。
 前記レンズは、複数個が1列のシート状に製造されたものであることを特徴とする請求項1記載の光学部材。
 前記製造された1列のシート状のレンズが光透過性基板上に設けられた後、個々に切り離されていることを特徴とする請求項13記載の光学部材。
 前記レンズは、複数個がアレイ状に製造されたものであることを特徴とする請求項1記載の光学部材。
 前記製造されたアレイ状のレンズが前記光透過性基板上に設けられた後、個々に切り離されていることを特徴とする請求項15記載の光学部材。
 請求項1記載の光学部材を備えた撮像デバイスであって、
 上記光学部材における前記光透過性基板の、前記レンズとは反対側には、上記光透過性基板側に開口部を有するパッケージが設けられていると共に、
 上記パッケージ内には、該パッケージに固定された固体撮像素子と、上記固体撮像素子を覆い、かつ上記開口部を閉塞する光透過性の防塵カバーとが設けられていることを特徴とする撮像デバイス。
 光透過性基板上に赤外波長カット膜が設けられ、さらにその上側に、赤外波長カット膜側に第3の平坦面を有するレンズが設けられ、かつ上記光透過性基板の側壁と接するように樹脂製筐体が設けられていると共に、
 上記レンズは、レンズ有効径よりも外周部で上記樹脂製筐体と固定されていることを特徴とする光学部材。
 前記光透過性基板は、前記レンズ側に第4の平坦面を有する一方、
 前記赤外波長カット膜は、上記光透過性基板の第4の平坦面に設けられていることを特徴とする請求項18記載の光学部材。
 前記レンズにおける、該レンズの光軸方向から見たときの全体の平面形状は、前記光透過性基板全体の平面形状及び前記樹脂製筐体の一部の平面形状を含んでいることを特徴とする請求項19記載の光学部材。
 前記レンズにおける、該レンズの光軸方向から見たときの全体の平面形状は、前記光透過性基板の一部の平面形状及び前記樹脂製筐体の一部の平面形状を含んでいることを特徴とする請求項19記載の光学部材。
 前記樹脂製筐体は、前記レンズ側に前記光透過性基板の第4の平坦面と平行な第5の平坦面を有していると共に、
 前記レンズは、上記樹脂製筐体の第5の平坦面に接着剤により固定されていることを特徴とする請求項20記載の光学部材。
 前記樹脂製筐体の第5の平坦面は、前記光透過性基板の第4の平坦面と同一平面上に存在するか、又は該第4の平坦面よりも前記レンズ側には突出していないことを特徴とする請求項22記載の光学部材。
 前記光透過性基板の第4の平坦面は、前記樹脂製筐体の第5の平坦面よりも前記レンズの第3の平坦面側に配設されていることを特徴とする請求項22記載の光学部材。
 前記レンズにおける有効径よりも外周部には、前記樹脂製筐体の第5の平坦面側に突出し、かつ前記レンズの第3の平坦面と前記光透過性基板の第4の平坦面との間に空気層を設ける外周突起部が該第5の平坦面に当接するように形成されていることを特徴とする請求項23記載の光学部材。
 前記レンズの第3の平坦面には、第3の反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項25記載の光学部材。
 前記空気層は、前記レンズの第3の平坦面に設けられた第3の反射防止膜と、前記外周突起部と、前記光透過性基板上に設けられた赤外波長カット膜と、前記樹脂製筐体の第5の平坦面とによって封止されていることを特徴とする請求項26記載の光学部材。
 請求項18記載の光学部材を備えた撮像デバイスであって、
 上記光学部材における前記光透過性基板の、前記レンズとは反対側には、固体撮像素子が設けられていると共に、
 上記固体撮像素子は、前記樹脂製筐体の樹脂に封止されていることを特徴とする撮像デバイス。
Description:
光学部材及びそれを備えた撮像 バイス

 本発明は、デジタルカメラやビデオカメ などに使用されている赤外波長カット膜と 束レンズとを含む光学部材及びそれを備え 撮像デバイスに関するものである。

 ビデオカメラ、デジタルカメラ等の撮像 子として、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合) 子やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)素 が多く用いられている。これらの撮像素子 、比較的広い波長範囲の光に対して感度を ち、可視光領域のみならず、近赤外領域(750~ 2500nm)の光に対しても良好な感度をもってい 。しかし、通常のカメラの用途では、人間 目に見えない赤外領域の光は必要ではなく また、近赤外光が撮像素子に入射すると、 像度の低下や画像ムラなどの不都合を引き こすことになる。このため、カメラの光学 には色ガラスなどの赤外カットフィルタが 入され、入射する光の中の近赤外光をカッ している。

 近年、ビデオカメラ、デジタルカメラ、 に携帯電話に搭載するカメラモジュールに いて、小型化、軽量化の要望が大きくなっ いる。小型化を実現するために、レンズの 点距離を短くすることによって、光学系全 の光軸方向の薄型化をする手法がある。し しながら、光学系全体の光軸方向の薄型化 より、レンズから撮像素子までの距離が小 くなると、光軸周辺部を通る光線において その光線が撮像素子に入射する際、入射角 大きくなってしまう。

 入射角が大きくなると以下の2つの問題が 生じる。

 1つ目の問題は、赤外波長カットフィルタ に入射角度依存性があることに起因する。す なわち、入射角度依存性により、入射角の小 さい光軸中心部では赤外波長領域の光は十分 にカットされるが、光線が中心から光軸周辺 部に行くに伴って、撮像素子への入射角が大 きくなり、その結果、赤外波長領域の光はカ ットされず、可視光である赤色波長領域の光 がカットされてしまうことになる。このため 、撮像素子から、電気信号に変換されて得た 画像は、中心部から周辺部に行くにつれ、青 みが強くなる傾向を示す。この結果、入射角 度が大きくなるほど、赤外波長カットフィル タにカットされる光の波長が短くなっていく ことは、画面の色ムラの原因となる。

 2つ目の問題は、光軸周辺部の光量が光軸 中心部に対して少なくなることである。すな わち、撮像素子から電気信号に変換された画 像は、中心部から周辺部に行くにつれ、暗く なる傾向を示す。

 例えば、特許文献1では、板状光透過性基 板の一方の平坦面に赤外波長カットフィルタ である赤外波長カット膜を設け、その赤外波 長カット膜の上に樹脂製の集束レンズを直接 形成することが開示されている。具体的には 、図15に示すように、光透過性基板101上に赤 波長カット膜103が設けられ、さらにその上 樹脂からなるレンズ102が形成されている。 た、図示しないが、図面上側から入射した 線は、レンズ102により屈折され赤外波長カ ト膜103に入射する。入射した光線は、赤外 長カット膜103により赤外波長領域の光線が ットされる。その後、光線は光透過性基板1 01を通過し、最終的に撮像素子107上に結像す 。

 光学系の光軸を通過する光線がレンズ102 中心部を通って撮像素子107に入射するとき 赤外波長カット膜103に対する入射角は0°で る。一方、撮像素子107の端部に入射する光 は、レンズ102により光軸側へ集束するよう 屈折され、レンズ102がない場合の入射角よ も小さい入射角で赤外波長カット膜103に入 し、その赤外波長カット膜103を通過した光 撮像素子107に入射する。このように、レン 102は入射角を低減するレンズとして機能す 。

 また、その他の従来例では、図16に示す撮 デバイスが挙げられる。上記の特許文献1と なる箇所は、赤外波長カット膜203がパッケ ジ207側に配置され、レンズ202と光透過性基 201とが直接接着されていることである。レ ズ202は非球面(同図には表示せず)で、光軸 辺部の入射角を小さくする効果がある。こ レンズ202により、赤外波長カット膜の角度 存性を少なくさせて画像の色ムラを抑制す 技術が開示されている。

日本国公開特許公報「特開2005-234038号公 (2005年9月2日公開)」

 しかしながら、上記従来の技術には、以 に述べる幾つかの問題点を有している。

 まず、従来の図15に示す構成においては レンズ102の原材料は液体状の樹脂からなっ おり、この樹脂を紫外線又は熱にて硬化さ ることにより定形のレンズを作製する。こ で、樹脂の硬化を赤外波長カット膜103上で うと、赤外波長カット膜103の微小クラック 樹脂が浸入し、赤外波長カット膜103の特性 劣化する。また、樹脂は硬化により体積収 が起こる。このため、ガラスからなる赤外 長カット膜103に接したまま樹脂が硬化する 、この硬化した樹脂がガラスからなる赤外 長カット膜103から剥がれる可能性もある。

 このことから、赤外波長カット膜103上と 別の場所で樹脂を硬化させる必要がある。 の場合、樹脂を硬化して作製したレンズ102 赤外波長カット膜103上に貼り付けることに るが、レンズ102の平面全面で貼れば、体積 張率の違いにより剥がれ易くなる。すなわ 、赤外波長カット膜103と樹脂との線膨張係 は一般的に一桁以上異なるため、温度変化 より、レンズ102の剥がれの原因、及び赤外 長カット膜103の割れの原因となる。

 また、レンズ102を赤外波長カット膜103上 貼り付ける場合には、光線が通る領域に接 剤を設ける構成になるため、接着剤への光 特性の要求がシビアになり、その要求との ね合いで十分な接着力を得ることができな 可能性がある。

 一方、従来例の図16に示す構成では、赤 波長カット膜203を形成した側に固体撮像素 206を設ける構成となる。この構成では、赤 波長カット膜203からでる微小な破片、ゴミ 固体撮像素子206上に落ちることになり、電 信号に変換された画像のしみが生じる。

 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされ ものであり、その目的は、レンズを形成す 際の樹脂の赤外波長カット膜への浸入を防 、樹脂からなるレンズとガラスからなる赤 波長カットフィルタとの固定による線膨張 違いに起因するレンズの剥がれを抑制し、 つ赤外波長カット膜からでるゴミが撮像素 上に落ちるのを回避し得る光学部材及びそ を備えた撮像デバイスを提供することにあ 。

 本発明の光学部材は、上記課題を解決す ために、光透過性基板上に赤外波長カット が設けられ、さらにその上側に、赤外波長 ット膜側に第1の平坦面を有するレンズが設 けられていると共に、上記レンズは、レンズ 有効径よりも外周部で上記光透過性基板と固 定されていることを特徴としている。

 上記の構成によれば、赤外波長カット膜 設けられているので、赤外波長をカットし 解像度の低下や画像ムラなどの不都合を除 することができる。

 また、レンズは、レンズ有効径よりも外 部で上記光透過性基板と固定されている。 の結果、レンズは、レンズ有効径内ではガ スからなる赤外波長カット膜と固定されて ないことになる。したがって、樹脂からな レンズをガラスからなる赤外波長カット膜 で直接形成したり、樹脂からなるレンズを ラスからなる赤外波長カット膜に貼り付け りした場合に生じたレンズと赤外波長カッ 膜との線膨張の違いによる剥がれを抑制す ことができる。また、レンズと光透過性基 とは全面で接着されるのではなく、レンズ 外周部で固定されるため、線膨張の違いに る影響が生じない。さらに、レンズ有効径 で貼り付けた場合は、接着剤は光透過性を するものに限定されたが、レンズ有効径よ も外周部で固定することとなり光学特性を 要としない接着剤の使用が可能となり、接 力の大きなものを優先的に用いることがで る。

 また、本発明の構成では、樹脂の硬化を 外波長カット膜上で行うものではないとい る。樹脂の硬化を赤外波長カット膜上で行 と、必然的に、レンズ有効径内ではガラス らなる赤外波長カット膜とレンズとが固定 れるためである。すなわち、本発明では、 め形成したレンズが用いられる。

 したがって、図15に示す特許文献1のよう 、光透過性基板101に樹脂からなるレンズ102 直接形成する場合は、固体撮像素子106とレ ズ102との位置合わせが難しいが、本発明の 成では、予め形成したレンズが用いられる で、レンズを通して固体撮像素子を確認し がら固体撮像素子とレンズとの位置合わせ することが容易である。

 また、予め形成したレンズを用いること よって、樹脂の硬化を赤外波長カット膜上 行わないので、樹脂の赤外波長カット膜へ 浸入による赤外波長カット膜へのダメージ 抑制し、赤外波長カット膜の特性が劣化す のを抑制することができる。

 さらに、本発明の構成では、赤外波長カ ト膜は光透過性基板上に設けられているの 、光透過性基板の下側に設けられる撮像素 に赤外波長カット膜のゴミが落ちることも い。

 それゆえ、レンズを形成する際の樹脂の 外波長カット膜への浸入を防ぎ、樹脂から るレンズとガラスからなる赤外波長カット ィルタとの固定による線膨張の違いに起因 るレンズの剥がれを抑制し、かつ赤外波長 ット膜からでるゴミが撮像素子上に落ちる を回避し得る光学部材を提供することがで る。

 また、本発明の光学部材では、前記光透 性基板は、前記レンズ側に第2の平坦面を有 する一方、前記赤外波長カット膜は、上記光 透過性基板の第2の平坦面に設けられている とが好ましい。

 これにより、光透過性基板の第2の平坦面 上に赤外波長カット膜を形成することによっ て、光透過性基板の3次元形状の表面に赤外 長カット膜を形成するよりも製造が簡易に り、より低価格及び高性能の光学部材を提 することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン と前記赤外波長カット膜との間には第1の反 射防止膜が設けられていることが好ましい。

 すなわち、レンズを、レンズ有効径より 外周部で上記光透過性基板と固定させるた に、例えば接着剤を使用することが考えら る。この場合、必然的に、レンズと赤外波 カット膜との間に空気層ができ、その結果 レンズと赤外波長カット膜との間で屈折率 違いに基づく反射が生じる。

 この点、本発明では、レンズと赤外波長 ット膜との間には第1の反射防止膜が設けら れているので、レンズ面からの反射光を除去 することができ、撮像に十分な光量を得るこ とができる高性能の光学部材を提供すること ができる。

 また、本発明の光学部材では、前記第1の 反射防止膜は、前記レンズの第1の平坦面に けられていることが好ましい。

 これにより、第1の反射防止膜を、レンズ の第1の平坦面に設けることによって、蒸着 、スパッタ法、スピンコート法等の各種成 法を適宜選択して品質のよい反射防止膜を いることができる。

 また、本発明の光学部材では、前記第1の 反射防止膜は、空気層を介して前記赤外波長 カット膜と対向していることが好ましい。

 これにより、第1の反射防止膜と赤外波長 カット膜とが直接触れない構成となる。この 結果、互いの接触による傷、品質の劣化を防 ぐことができるため、品質の高い光学部材を 提供することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記空気 は、前記赤外波長カット膜と、前記第1の反 射防止膜と、上記赤外波長カット膜と前記レ ンズとを接着する接着材とによって封止され ていることが好ましい。

 これにより、大気中の湿気等に由来する の浸入を防止することができ、レンズへの 付きを抑制することができるため、耐環境 を有する光学部材を提供することができる また、大気中の埃等が空気層に混入するこ による赤外波長カット膜又は第1の反射防止 膜上への埃等の付着を防ぐこともできる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン における有効径よりも外周部には、前記赤 波長カット膜側に突出し、かつ該赤外波長 ット膜と前記第1の反射防止膜との間に空気 層を設ける外周突起部が該赤外波長カット膜 に当接するように形成されていてもよい。

 すなわち、外周突起部はレンズの一部で り、突起の高さを精密に制御することが可 である。このため、接着剤等の固定材を使 するよりもその厚みの制御が容易になるこ によって、レンズの第1の平坦面と光透過性 基板の第2の平坦面との間に傾きが生じ難く り、レンズと光透過性基板との平行度を保 るようになる。したがって、光軸のズレが じ難くなることにより、光学系の信頼性を めることができる。

 また、本発明の光学部材では、前記空気 は、前記赤外波長カット膜と、前記第1の反 射防止膜と、前記外周突起部と、上記外周突 起部と前記第1の反射防止膜とを固定する接 剤とによって封止されていることが好まし 。

 これにより、大気中の湿気等に由来する の浸入を防止することができ、レンズへの 付きを抑制することができるため、耐環境 を有する光学部材を提供することができる また、大気中の埃等が空気層に混入するこ による赤外波長カット膜又は第1の反射防止 膜上への埃等の付着を防ぐこともできる。

 また、本発明では、レンズに外周突起部 設けて、赤外波長カット膜とレンズとの接 面積を小さくする。すなわち、レンズに外 突起部を設けた場合には、外周突起部の内 に形成される空気層を、この外周突起部に 密封できる。したがって、接着剤で空気層 密封する必要がないので、接着剤が少量で り、接着面積が小さくなる。

 このため、樹脂からなるレンズとガラス らなる赤外波長カット膜との線膨張の違い 起因する剥がれを防止することができる。

 また、本構成においては、例えば、外周 起部の外側においてレンズと赤外波長カッ 膜とがシール樹脂にて封止される。したが て、レンズ有効径内においては、シール樹 と赤外波長カット膜とが接触しないため、 ール樹脂に起因する赤外波長カット膜へ傷 浸食によるダメージを抑制し、耐久性の高 光学部材を提供することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン は、前記光透過性基板への対向面とは反対 面の断面が、非球面形状となるように形成 れていることが好ましい。

 これにより、光軸周辺部の光線の入射角 小さくすることができ、赤外波長カット膜 角度依存性を抑制することができる。その 果、得られる画像の色むらを抑制すること 可能となる。また、レンズの非球面形状に り、レンズ中心部とレンズ周辺部との光量 を小さくすることができ、ディストーショ (distortion)等の収差を補正することも可能と るため、高品質の光学部材を提供すること できる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン は、前記光透過性基板への対向面とは反対 面の断面が、光軸中心部とレンズ有効径外 との間に最大厚みを有する非球面形状とな ように形成されていることが好ましい。

 また、本発明の光学部材では、前記レン は、前記光透過性基板への対向面とは反対 面の断面が、光軸中心部に最大値を有し、 つ、レンズ有効径外周とレンズ最外周との に最小厚みを有する非球面形状となるよう 形成されていることが好ましい。

 これらレンズの具体的構成により、確実 、光軸周辺部の光線の入射角を小さくする とができ、赤外波長カット膜の角度依存性 抑制することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン には、前記光透過性基板への対向面とは反 側面に、第2の反射防止膜が形成されていて もよい。

 これにより、レンズの外側の空気層とレ ズとの間における屈折率の違いに基づく反 を防止することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン は、複数個が1列のシート状に製造されたも のであることが好ましい。

 また、本発明の前記の光学部材では、前 レンズは、複数個がアレイ状に製造された のであることが好ましい。

 このように、レンズを1列のシート状又は アレイ状に製造することによって、一度に大 量のレンズを作製することができる。この結 果、製造時間の短縮、及び製造コストの削減 を図ることができ、迅速に安価な光学部材を 提供することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記製造 れた1列のシート状のレンズが光透過性基板 上に設けられた後、個々に切り離されている ことが好ましい。

 また、本発明の前記の光学部材では、製 されたアレイ状のレンズが前記光透過性基 上に設けられた後、個々に切り離されてい ことが好ましい。

 このように、シート状又はアレイ状のレ ズと光透過性基板との切断を一緒に行うこ により、切断工程を減らすことができる。 た、レンズと光透過性基板とのズレを生じ ことなく製造することができ、安価で高品 の光学部材を提供することができる。

 また、本発明の撮像デバイスは、上記課 を解決するために、上記記載の光学部材を えた撮像デバイスであって、上記光学部材 おける前記光透過性基板の、前記レンズと 反対側には、上記光透過性基板側に開口部 有するパッケージが設けられていると共に 上記パッケージ内には、該パッケージに固 された固体撮像素子と、上記固体撮像素子 覆い、かつ上記開口部を閉塞する光透過性 防塵カバーとが設けられていることを特徴 している。

 上記の構成によれば、固体撮像素子を覆 、かつ開口部を閉塞する光透過性の防塵カ ーを有するパッケージの上に光学部材が設 られている。

 したがって、レンズを形成する際の樹脂 赤外波長カット膜への浸入を防ぎ、樹脂か なるレンズとガラスからなる赤外波長カッ フィルタとの固定による線膨張の違いに起 するレンズの剥がれを抑制し、かつ赤外波 カット膜からでるゴミが撮像素子上に落ち のを回避し得る光学部材を備えた撮像デバ スを提供することができる。

 本発明の光学部材は、上記課題を解決す ために、光透過性基板上に赤外波長カット が設けられ、さらにその上側に、赤外波長 ット膜側に第3の平坦面を有するレンズが設 けられ、かつ上記光透過性基板の側壁と接す るように樹脂製筐体が設けられていると共に 、上記レンズは、レンズ有効径よりも外周部 で上記樹脂製筐体と固定されていることを特 徴としている。

 上記の発明によれば、レンズは、レンズ 効径内では例えばガラスからなる赤外波長 ット膜と固定されていないことになる。し がって、例えば樹脂からなるレンズを例え ガラスからなる赤外波長カット膜上で直接 成したり、例えば樹脂からなるレンズを例 ばガラスからなる赤外波長カット膜に貼り けたりした場合に生じたレンズと赤外波長 ット膜との線膨張の違いによる剥がれを抑 することができる(剥がれは生じない)。

 また、上記の構成によれば、レンズはレ ズ有効径よりも外側で樹脂と接着される。 のため、赤外波長カット膜とレンズとを接 する場合とを比較すると、光透過性基板か 赤外波長カット膜が剥がれることにより、 ンズが同時に光透過性基板から剥がれると う課題を解決することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記光透 性基板は、前記レンズ側に第4の平坦面を有 する一方、前記赤外波長カット膜は、上記光 透過性基板の第4の平坦面に設けられている とが好ましい。

 これにより、光透過性基板の第4の平坦面 上に赤外波長カット膜を形成することによっ て、光透過性基板の3次元形状の表面に赤外 長カット膜を形成するよりも製造が容易に り、より低価格及び高性能の光学部材を提 することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン における、該レンズの光軸方向から見たと の全体の平面形状は、例えば、図11及び図13 (b)に示すように、前記光透過性基板全体の平 面形状及び前記樹脂製筐体の一部の平面形状 を含んでいることが好ましい。

 また、本発明の光学部材では、前記レン における、該レンズの光軸方向から見たと の全体の平面形状は、例えば、図12、図13(a) 及び図13(b)に示すように、前記光透過性基板 一部の平面形状及び前記樹脂製筐体の一部 平面形状を含んでいることが好ましい。

 これにより、レンズは完全に又は概ね光 過性基板上に形成され、その光学的性能に り光線を屈折させ、光透過性基板を通して 体撮像素子に光線を導くことができる。加 て、上記光透過性基板上以外で、レンズと 脂製筐体とを接着できる接着箇所を作るこ ができる。この結果、光透過性基板に接着 る場合と比較して、レンズの接着力を高め ことができ、より信頼性の高い光学部材を 供することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記樹脂 筐体は、前記レンズ側に前記光透過性基板 第4の平坦面と平行な第5の平坦面を有して ると共に、前記レンズは、上記樹脂製筐体 第5の平坦面に接着剤により固定されている とが好ましい。

 これにより、光透過性基板の第4の平坦面 を基準として樹脂製筐体を成型することがで き、樹脂製筐体の第5の平坦面を光学系の基 とすることができる。さらに、レンズを第5 平坦面に取り付けることによって、レンズ 対して傾きの少ない調整を行うことができ 光学系の信頼度を高めることができる。

 また、本発明の光学部材では、前記樹脂 筐体の第5の平坦面は、前記光透過性基板の 第4の平坦面と同一平面上に存在するか、又 該第4の平坦面よりも前記レンズ側には突出 ていないことが好ましい。

 この構成では、光透過性基板の周りを樹 製筐体が取り囲むことになる。これにより レンズ有効径内には光透過性基板が位置す 一方、レンズ有効径外は樹脂製筐体が位置 る。したがって、レンズ有効径外でレンズ 樹脂製筐体とが接着されることにより、光 過性基板におけるレンズに対する剥がれを 制した光学部材を提供することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記光透 性基板の第4の平坦面は、前記樹脂製筐体の 第5の平坦面よりも前記レンズの第3の平坦面 に配設されていることが好ましい。

 この構成では、樹脂製筐体の第5の平坦面 を光透過性基板の第4の平坦面よりも一段下 ることになる。これにより、光透過性基板 周辺を樹脂製筐体で埋める場合に、樹脂製 体を形成するときの樹脂が光透過性基板の 4の平坦面の表面に回り込むという課題を解 することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン における有効径よりも外周部には、前記樹 製筐体の第5の平坦面側に突出し、かつ前記 レンズの第3の平坦面と前記光透過性基板の 4の平坦面との間に空気層を設ける外周突起 が該第5の平坦面に当接するように形成され ていることが好ましい。

 すなわち、外周突起部は、レンズの一部 あり、この外周突起部の高さを精密に制御 ることが可能である。このため、接着剤等 固定剤を使用するよりもその厚みの制御が 易になることによって、レンズの第3の平坦 面と樹脂製筐体の第5の平坦面との間に傾き 生じ難くなり、レンズと光透過性基板との 行度を保てるようになる。したがって、光 のずれが生じ難くなることにより、光学系 信頼性を高めることができる。

 さらに、空気層を設けるので、レンズと 透過性基板とが直接触れ合わず、線膨張の いによる光透過性基板のレンズからの剥が や、樹脂による赤外線カット膜への損傷を 制することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記レン の第3の平坦面には、第3の反射防止膜が設 られていることが好ましい。

 これにより、レンズと空気層との屈折率 違いによるフレネル反射を抑制することが き、結果として撮像系として観測されるフ ア光を抑制することができる。

 また、本発明の光学部材では、前記空気 は、前記レンズの第3の平坦面に設けられた 第3の反射防止膜と、前記外周突起部と、前 光透過性基板上に設けられた赤外波長カッ 膜と、前記樹脂製筐体の第5の平坦面とによ て封止されていることが好ましい。

 これにより、大気中の湿気等に由来する の浸入を防止することができ、レンズへの 付きを抑制することができるため、耐環境 を有する光学部材を提供することができる

 また、本発明の撮像デバイスは、上記課 を解決するために、上記記載の光学部材を えた撮像デバイスであって、上記光学部材 おける前記光透過性基板の、前記レンズと 反対側には、固体撮像素子が設けられてい と共に、上記固体撮像素子は、前記樹脂製 体の樹脂に封止されていることを特徴とし いる。

 上記の発明によれば、レンズを直接形成 た撮像デバイスを形成することができ、薄 小型の撮像デバイスを提供することができ 。

本発明における光学部材の実施の一形 を示すものであり、光学部材の概略構成を す断面図である。 上記光学部材を備えた撮像素子デバイ の概略構成を示す断面図である。 上記撮像素子デバイスの光学系におけ 光路を示す断面図である。 上記光学部材におけるレンズの他の非 面形状を示す断面図である。 上記レンズの作製方法を示すもので って、レンズシートを示す平面図である。 上記レンズの作製方法を示すもので って、レンズシートを示す側面図である。 上記レンズの他の作製方法を示すも であって、レンズシート及び光透過性基板 ートを示す平面図である。 上記レンズの他の作製方法を示すも であって、レンズシートと光透過性基板シ トとを貼り付けたものを示す側面図である 上記レンズの他の作製方法を示すも であって、レンズシート列及び光透過性基 シート列を示す平面図である。 上記レンズの他の作製方法を示すも であって、レンズシート列と光透過性基板 ート列とを貼り付けたものを示す側面図で る。 本発明における光学部材の他の実施の 態を示すものであり、光学部材の概略的な 成を示す断面図である。 本発明における光学部材のさらに他の 施の形態を示すものであり、光学部材の概 的な構成を示す断面図である。 本発明における光学部材及びそれを備 えた撮像デバイスのさらに他の実施の形態を 示すものであり、光学部材及びそれを備えた 撮像デバイスの概略的な構成を示す断面図で ある。 上記光学部材及びそれを備えた撮像デ バイスの概略的な構成を示す平面図である。 上記光学部材及びそれを備えた撮像デ バイスの変形例の概略的な構成を示す平面図 である。 図12のA-A’線断面図である。 図12のB-B’線断面図である。 本発明における光学部材及びそれを備 えた撮像デバイスのさらに他の実施の形態を 示すものであり、光学部材及びそれを備えた 撮像デバイスの概略的な構成を示す断面図で ある。 従来例を示すものであり、撮像デバイ スの概略的な構成を示す断面図である。 他の従来例を示すものであり、撮像デ バイスの概略的な構成を示す断面図である。

符号の説明

 1  光透過性基板
 1a 平坦面(第2の平坦面)
 2  レンズ
 2a 平坦面(第1の平坦面)
 2S レンズ
 3  赤外波長カット膜
 4  反射防止膜(第1の反射防止膜)
 5  空気層
 6  固体撮像素子
 7  パッケージ
 8  シール樹脂(接着材)
10  光学部材
11  光透過性基板シート
12  光透過性基板シート列
18  シール樹脂
20  撮像素子デバイス
21  アパチャー
22  第1レンズ群
23  第2レンズ群
25・26  レンズシート
27  レンズシート列
30  光学部材
32  レンズ
38  シール樹脂
39  微小突起部(外周突起部)
40  光学部材
50  光学部材
51  光透過性基板
51a 平坦面(第4の平坦面)
51b 側壁
52  レンズ
52a 平坦面(第3の平坦面)
52b 領域
53  赤外波長カット膜
55  樹脂製筐体
55a 平坦面(第5の平坦面)
56  固体撮像素子
57  スペーサ
58  シール樹脂(接着剤)
62  レンズ
62b 領域
70  撮像デバイス
70a 撮像デバイス
71  光硬化樹脂
72  ガラス型
72a 基準面
73  間隙
80  光学部材
82  レンズ
82a 平坦面(第3の平坦面)
82b 微小突起部(外周突起部)
84  反射防止膜(第3の反射防止膜)
85  空気層
88  シール樹脂(接着剤)
D   レンズ有効径

 〔実施の形態1〕
 本発明の一実施形態について図1から図7に づいて説明すると以下の通りである。

 まず、本実施の形態の光学部材10の構成 ついて、図1に基づいて説明する。図1は、上 記光学部材10を示す断面図である。

 同図に示すように、光学部材10は、光透 性基板1と、高分子樹脂のレンズ2と、赤外波 長カット膜3と、反射防止膜4と、接着材とし のシール樹脂8とを備えている。

 上記光透過性基板1は、ガラス等の無機材料 からなる板状に形成されており、2つの平坦 1a・1bを持っている。上記光透過性基板1にお ける、レンズ2側の第2の平坦面としての平坦 1a上には、赤外波長カット膜3が形成されて る。赤外波長カット膜3は、SiO 2 やMgF 2  等の誘電体多層膜から構成され、一般的な 着成膜法によって成膜されている。この赤 波長カット膜3は、低域透過フィルタであり 入射光の中の赤外波長だけを選択的に光の干 渉効果を用いて取り出すことができる。

 なお、赤外波長カット膜3の成膜方法は上 述した成膜法のみに限定されず、例えば、ス パッタ法、スピンコート法等を用いることが できる。

 上記レンズ2は、液体状の高分子樹脂を原 材料とし、この液体状の高分子樹脂を紫外線 (UV)又は熱により硬化して成型したものから っている。このレンズ2の表面は非球面形状 形成されている。このように、レンズ2の表 面を非球面形状に形成することにより、後に 詳述するように、レンズ2の外周部において 入射光の入射角を小さくすることが可能に る。なお、本実施の形態では、レンズ2の原 料として高分子樹脂を用いているが、必ず もこれに限らず、レンズ2の形状が簡易なも のであれば、ガラスを成形したものを用いて も良い。ガラスにより形成したレンズ2を用 れば、レンズ形状の変形による影響を考慮 る必要がない。これにより、レンズ2は、有 ・無機のいずれでも良い。

 また、レンズ2は、非球面側とは反対側、 つまり光透過性基板1側に第1の平坦面として 平坦面2aを有しており、その平坦面2a上に第 1の反射防止膜としての反射防止膜4が蒸着成 法により成膜されている。

 上記反射防止膜4の成膜法は、蒸着成膜法 に限らず、例えばスピンコート法又はスパッ タ法等の方法を用いることも可能である。

 また、レンズ2と赤外波長カット膜3との には、レンズ有効径Rよりも外周部にシール 脂8が形成されている。この構成によって、 レンズ2のレンズ有効径Rよりも内周側におい 、空気層5が形成される。ここで、上述した レンズ有効径Rとは、レンズ2の外径を指すの はなく、光線の通過する領域の最外周部を している。

 また、シール樹脂8は、取り付け精度等も 考慮してレンズ有効径Rよりも僅かに大きい 囲で形成すればよい。その結果、レンズ2を 過する光線に影響することはない。

 上記の構成により、入射光は、レンズ2、 反射防止膜4、及び空気層5の順に透過してか 赤外波長カット膜3に到達することになる。 ここで、高分子樹脂の屈折率をn1とし、空気 屈折率をn0とすると、一般に、n1≫n0であり レンズ2の屈折率n1と空気の屈折率n0とは大 く異なる。その結果、レンズ2と空気層5との 境界で入射光の反射が生じ、入射光の光量の 減少により、光の損失が発生する。そこで、 本実施の形態では、反射防止膜4を設けるこ によって、入射光の反射を抑制し、かつ光 損失を減少している。

 すなわち、上記反射防止膜4では、可視光 領域において、薄膜の表面で反射する光と薄 膜を透過して奥で反射する光とを干渉させる ことによって、レンズ2表面からの反射を抑 することができるようになっている。

 なお、本実施の形態では、反射防止膜4は 、第1の反射防止膜として、レンズ2における 非球面側とは反対側の平坦面2aに設けられ いるが、必ずしもこれに限らず、反射防止 4を、第2の反射防止膜として、レンズ2の非 面側に設けることも可能である。

 これにより、レンズ2の外側の空気層とレ ンズ2との間における屈折率の違いに基づく 射を防止することができる。

 次に、上記シール樹脂8は、例えば、無機 材料と有機材料との両方に接着性を有する光 硬化性の接着剤からなっている。本実施の形 態では、ガラスからなる光透過性基板1は無 材料であり、高分子樹脂からなるレンズ2は 機材料である。この二つの材料がシール樹 8により接着される。その接着は、紫外(UV) を照射することにより行われる。なお、レ ズ2がガラスからなっている場合には、シー 樹脂8は、無機材料に接着性を有する光硬化 性の接着剤で足りる。

 また、シール樹脂8としては、レンズ有効 径Rの領域を除いた矩形や円径形状のものや 矩形を有するものであり、レンズ有効径Rの 周に複数枚を貼り付ける等して設ける。

 ここで、シール樹脂8において重要なポイ ントは、厚さを均一的に保つことである。シ ール樹脂8の厚さが不均一であれば、光透過 基板1の平坦面とレンズ2の平坦面とが傾くこ とになる。その結果、図示しない光学系の光 軸が傾き、レンズ2によるコマ収差が増大す ことになる。したがって、厚さを均一に保 ことによって、光透過性基板1の平坦面とレ ズ2の平坦面とを平行に保つことができる。 なお、上記シール樹脂8は上述した光硬化性 接着剤に限定されるものではなく、例えば シートの両面に接着剤が形成された両面テ プ状のものを用いてもよい。

 本実施の形態の光学部材10の構成によれ 、レンズ2のレンズ有効径Rの内周部において 、レンズ2と光透過性基板1との間にシール樹 8の厚みによる微小ギャップが生じる。この 微小ギャップである空気層5によりレンズ2と 透過性基板1のレンズ有効径Rの内周部での 接の接触を防ぐことができる。

 ここで、空気層5には、大気中の水分が流 入し、露が付く恐れがある。また、大気中の 埃等が空気層5に混入すると、赤外波長カッ 膜3又は反射防止膜4の上に埃等が付着する恐 れがある。そのため、レンズ2と光透過性基 1とを接着するシール樹脂8の接着部では完全 に封止されることが好ましい。

 また、本実施の形態では、空気層5の存在 によって、レンズ有効径Rの内周部において レンズ2と光透過性基板1とが直接的に接触し ないことにより、レンズ2と光透過性基板1と 摩擦による傷を防ぐと共に、樹脂の赤外波 カット膜3への浸食を防ぐ効果もある。ここ で、レンズ2は高分子樹脂からなるものであ 、光透過性基板1はガラス等の無機材料から るものである。従来技術ではこれらの二つ 材料が大面積において接着されていた。こ らの材料の熱膨張係数は、一般的に一桁以 異なっている。この違いにより、温度が変 すると、接着面積が大きければ大きいほど 膨張応力が大きく発生するため、接着樹脂 剥がれや樹脂割れの現象が生じ易くなる。 実施の形態では、レンズ2のレンズ有効径R 外周部にて接着することによって、空気層5 設けることになる。その結果、光透過性基 1とレンズ2との接着面積を小さくすること より、接着樹脂の剥がれや樹脂割れの問題 解決することができる。また、シール樹脂8 軟質性のものを使用にすることによって、 透過性基板1とレンズ2との熱膨張によるず に対応することが可能である。

 次に、上記構成の光学部材10を備えた本 施の形態の撮像デバイス20の構成について、 図2に基づいて説明する。図2は、光学部材10 防塵カバーとして用いた撮像デバイス20の構 成を示す断面図である。

 上記撮像デバイス20は、デジタルスチル メラやデジタルビデオカメラ等に用いられ 光電変換を利用することによって光学結像 光学情報を電気信号に変換するイメージセ サである。撮像デバイス20は、セラミックや 樹脂等の絶縁性の素材で構成される凹型のパ ッケージ7を有し、このパッケージ7は後述す 光学系において集光された光が入射する開 部を備えている。パッケージ7の内部の底面 中央部分には、CCD或いはCMOS等の固体撮像素 6が接着剤で固定されている。この固体撮像 子6はボンディングワイヤ(図示せず)によっ 外側の電極と電気的に接続されている。な 、図示しないが、その電極はパッケージ7を 貫通して外部と接続されている。

 本実施の形態では、光学部材10が、レン 2を外側に配置した状態で、パッケージ7の開 口部に装着される。その結果、光学部材10が 塵カバーとして開口部を閉塞し、パッケー 7は密封され、ゴミ等の浸入が防止される。

 次に、前述した本実施の形態のレンズ2の 表面形状とその光路とについて、図3に基づ て、詳述する。図3は、本実施の形態のレン 2を光学系に適用した図である。ここで、レ ンズ2の説明を詳細にするため、レンズ2と固 撮像素子6との関係を強調した構成としてい る。

 図3に示すように、まず、アパチャー21を 過した光線は、第1レンズ群22及び第2レンズ 群23を通過し、光学部材10に入射する。入射 線は、光学部材10に設けられたレンズ2で屈 された後、反射防止膜4、空気層5、赤外波長 カット膜3、及び光透過性基板1の順に透過す 。最後に、光線は固体撮像素子6上で結像さ れる。ここで、光学系の光軸を通過する光線 は、レンズ2の中心部を通って赤外波長カッ 膜3に対して入射角0°で入射した後、固体撮 素子6に入射する。一方、固体撮像素子6の 部に入射する光線は、レンズ2により光軸側 集束するように屈折され、レンズ2が無い場 合の入射角よりも小さい入射角で、赤外波長 カット膜3に入射し、その赤外波長カット膜3 通過した光が固体撮像素子6に入射する。

 ここで、本実施の形態のレンズ2は、図1 示すように、レンズ2の外側面は、非球面形 に形成されている。この非球面形状は、例 ば、レンズ有効径Rの内周部において、光軸 中心部とレンズ有効径Rの外周との間に最大 みを持っており、光軸中心部の厚みはその 大厚みよりも小さくなっている。

 上記非球面形状のレンズ2では、光軸中心 部において、入射光の入射角は小さいため、 光軸中心部でのレンズ2が凹状の形であると ても、光軸中心部付近の入射する赤外光を 分にカットすることができる。また、レン 有効径Rの外周と光軸中心部との間に最大厚 を持っていることによって、レンズ有効径R よりも外周部の赤外波長カット膜3に入射す 入射光の入射角を小さくすることができる

 この結果、従来ではレンズへの入射角が きいため、赤外光がカットされず赤色の光 カットされてしまうことに起因する色ムラ 生じていたが、本実施の形態のレンズ2では 、赤外波長カット膜3への光の入射角を小さ できるため、レンズ有効径Rよりも外周部の 外光をカットする性能が向上できる。その 果、従来のレンズ有効径Rよりも外周部での 入射角が大きいことにより赤色の光がカット されることに起因する色ムラを抑制し、光学 性能を向上することができる。この結果、撮 像デバイス20の光学特性を向上することがで る。

 また、上述したように、レンズ2は入射角 の低減レンズとして機能するので、固体撮像 素子6の端部側へ行くに伴って入射角が大き なることを抑制できる。この結果、赤外波 カット膜3の入射角度依存性を抑制すること でき、固体撮像素子6によって変換される画 像の中心色調と画像の周辺色調との差を低減 し、画像の色調を均一化することができる。

 また、レンズ2は赤外波長カット膜3に対 る入射角を低減できるだけでなく、固体撮 素子6の端部側へ行くに伴って減少する光量 変化を抑制できる。この結果、固体撮像素 6によって変換される画像の中心と周辺との 光量の差も低減し、画像の明るさを均一化す ることができ、高性能、小型の撮像デバイス 20を提供することができる。

 また、レンズ2を非球面化することにより 、各種の収差が良好に補正できるため、ディ ストーション等の各種収差が抑制され、良好 な画像が得られる。したがって、高性能な撮 像デバイス20を提供することができる。

 なお、本発明においては、必ずしも上記 状の非球面形状に限定されない。例えば、 4に示すように、光軸中心部に最大厚みを有 したり、レンズ有効径Rの外周とレンズ最外 との間に最小厚みを有する非球面形状とな ように形成されたレンズ2Sとすることも可能 である。これによっても、同様の効果を奏す ると共に、レンズ2周辺の機械的な強度を確 して、レンズ2の変形を防止したり、接着領 を確保するといった効果も奏する。

 なお、ここで示した光学系は、3枚のレン ズ22・23・2から構成されているが、必要に応 て適宜、レンズ枚数を決定すればよい。本 施の形態で示す平面を有するレンズ2を用い れば、固体撮像素子6の表面に近接させてレ ズ2を配置することが可能であり、通常のレ ズ枚数を有する光学系と比べて光学系の小 化・薄型化をすることができる。

 次に、本実施の形態の上記レンズ2の作製 法について、図5(a)及び図5(b)に基づいて説明 る。図5(a)及び図5(b)は、レンズ2の作製方法 示す図であって、図5(a)はレンズシート25の 面図であり、図5(b)はレンズシート25の側面 である。

 図5(a)及び図5(b)に示すように、本実施の 態では、例えば、レンズ2の材料である高分 樹脂はスタンパーによりアレイ状のレンズ ート25に成型される。レンズシート25は複数 のレンズ2からなり、平面状に形成されてい 。レンズシート25は、成型後、ダイシングさ れ、個々のレンズ2に分割される。なお、上 の説明では、高分子樹脂をシート状へ成型 る方法についてはスタンパーを用いている 、本発明においては必ずしもこの方法に限 されるものでなく、切削を用いた形成方法 又はグレースケールマスクによって露光す 形成方法でもよい。

 次いで、レンズ2を成型したレンズシート 25から、ダイシングによって個々のレンズ2を 作製する。その後に、前記シール樹脂8によ 、光透過性基板1と接着させる。

 ここで、レンズシート25は成型された後 すぐにダイシングしなくてもよい。以下に の作製法について、図6(a)及び図6(b)を用いて 説明する。図6(a)及び図6(b)は、レンズ2の他の 作製方法を示す図であり、図6(a)はレンズシ ト26及び光透過性基板シート11を示す平面図 図6(b)はレンズシート26と光透過性基板シー 11との貼り付けを示す側面図である。

 図6(a)及び図6(b)に示すように、レンズ2の 料である高分子樹脂はスタンパーによりレ ズシート26に成型される。その後、レンズ ート26を、個々のレンズサイズにダイシング せずに、このレンズシート26と同じ大きさの 透過性基板シート11をレンズシート26の下側 に置く。すなわち、光透過性基板シート11は ンズサイズにダイシングされず、レンズシ ト26に接着され、レンズシート26と光透過性 基板シート11とを一緒にダイシングする。こ により、レンズ2と光透過性基板シート11と 一体物が個々に切り離される。

 上記の作製方法によれば、レンズシート2 6と光透過性基板シート11とを一緒にダイシン グすることによって、ダイシング工程を削減 することが可能となる。つまり、上記アレイ 状に製造することによって、一度に大量のレ ンズを作製することができる。この結果、製 造時間の短縮、製造コストの削減を行うこと ができ、迅速に安価な光学部材を提供するこ とができる。

 また、上記のようにアレイ状のレンズ2と 光透過性基板シート11との切断を同時に行う とができるため、切断工程を減らすことが きると共に、さらにレンズ2と光透過性基板 シート11とのずれを生じることなく製造する とができ、安価で高品質の光学部材を提供 ることができる。

 なお、上記の説明では、アレイ状のレン シート25にレンズ2を成型したが、必ずしも れに限らず、例えば、図7(a)及び図7(b)に示 ように、1列のシート状にレンズ2を作製する ことも可能である。図7(a)はレンズシート列27 及び光透過性基板シート列12を示す平面図で り、図7(b)はレンズシート列27と光透過性基 シート列12との貼り付けを示す側面図であ 。

 上述のように、レンズシート列27を1列状 製造することによって、一度に大量のレン 2を作製することができる。この結果、製造 時間の短縮、製造コストの削減を行うことが でき、迅速に安価な光学部材を提供すること ができる。

 また、上記の作製方法によれば、1列状の レンズ2及び光透過性基板シート列12の切断を 同時に行うことができるため、切断工程を減 らすことができると共に、さらに、レンズ2 光透過性基板シート列12とのずれを生じるこ となく製造することが可能になり、安価で高 品質の光学部材10を提供することができる。

 〔実施の形態2〕
 本発明の他の実施の形態について図8に基づ いて説明すると、以下の通りである。

 なお、本実施の形態において説明するこ 以外の構成は、前記実施の形態1と同じであ る。また、説明の便宜上、前記の実施形態1 図面に示した部材と同一の機能を有する部 については、同一の符号を付し、その説明 省略する。

 図8は、本実施の形態の光学部材30の概略 な構成を示す断面図である。

 図8に示すように、本実施の形態の光学部 材30は、レンズ32の非球面の反対側面である 坦面(第1の平坦面)のレンズ有効径Rの外周部 おいて、赤外波長カット膜3側に突き出た外 周突起部としての微小突起部39を有する高分 樹脂のレンズ32と、レンズ32の外周部にシー ル樹脂38とを備えている。微小突起部39は、 透過性基板1上の赤外波長カット膜3に当接し ている。また、突き出た微小突起部39と赤外 長カット膜3とは、微小突起部39の外側から ール樹脂38により固定される。

 すなわち、前記実施の形態1のレンズ2で 、非球面の反対面におけるレンズ有効径Rよ も外周部が平坦面であったことに対して、 実施の形態では、レンズ32の非球面の反対 は、レンズ有効径Rの外周部に突き出た微小 起部39を有している。この構成によって、 ンズ32と光透過性基板1とに囲まれた空気層5 形成される。

 上記レンズ32は、高分子樹脂を射出成型 で成型することにより作製され、一面が非 面形状であり、その反対面には、平坦部と き出た微小突起部39が有する。したがって、 このレンズ有効径Rの内側は平坦部である。 た、図8に示すように、レンズ32の非球面形 は、実施の形態1のレンズ2の非球面と同様の 構成であるので、その説明を省略する。

 上記の構成によれば、レンズ32は、赤外 長カット膜3に対して入射角が低減されるた 、レンズ有効径Rよりも外周部の赤外光をカ ットする性能を向上することができる。その 結果、赤色の光がカットされることに起因す る色ムラを抑制することができる。

 また、レンズ32は非球面の反対側に平坦 (第1の平坦面)を有している。そして、この 坦面の上に、該平坦面を覆うように反射防 膜4が蒸着により形成される。

 ここで、反射防止膜4を形成するときの蒸 着法においてマスクを用いていない場合には 、平坦部以外のレンズ有効径Rの外周部、す わち微小突起部39にも成膜される。しかしな がら、レンズ有効径Rの外周部に成膜された 射防止膜4については、反射防止膜4の厚みが 無視できるほど薄いため、反射防止膜4の厚 により空気層5の厚みが変化することや、光 過性基板1の平坦部とレンズ32の平坦面との 行度が変化させることはないと考えられる

 このように、本実施の形態では、レンズ3 2の微小突起部39が設けられているため、光透 過性基板1とレンズ32との間に、微小ギャップ である空気層5が形成される。微小突起部39は 、レンズ32の一部であり、突起の高さを精密 制御することが可能である。このため、実 の形態1で用いたシール樹脂8よりも、さら 、その厚みの制御が簡単になるという効果 ある。したがって、レンズ32の平坦面と光透 過性基板1の平坦面との間に傾きが生じ難く る。つまり、レンズ32と光透過性基板1との 行度を保てるようになる。その結果、光軸 ズレは生じ難くなることにより、光学系の 頼性が高めることができる。

 また、レンズ32に微小突起部39を設けるこ とにより、光透過性基板1とレンズ32との接着 面積を小さくするため、樹脂からなるレンズ 32とガラスからなる光透過性基板1との線膨張 の違いに起因する剥がれを防止することがで きる。また、上記のように、レンズ有効径R 内周においては、シール樹脂38と光透過性基 板1上の赤外波長カット膜3とが接触しないた 、樹脂の接着剤に起因する赤外波長カット 3へ傷や浸食によるダメージを抑制し、耐久 性の高い光学部材10を提供することができる

 さらに、レンズ32と光透過性基板1との接 は、シール樹脂38により行われる。シール 脂38は、無機材料及び有機材料に接着性を有 する光硬化性の接着剤である。空気層5には 大気中の水分が流入することによって、露 付く恐れがある。また、大気中の埃等が空 層5に混入されると、赤外波長カット膜3又は 反射防止膜4の上に埃等が付着する可能性が る。したがって、埃の付着や結露を防ぐた 、シール樹脂38により、レンズ32と光透過性 板1とが完全に封止されることが好ましい。

 また、本実施の形態の光学部材30は、上 実施の形態1の光学部材10と同様に、撮像素 パッケージの防塵カバーとして使用される

 本実施の形態では、レンズ32に微小突起 39を設けた構成としたが、レンズ材料として ガラスを用いる場合や、レンズサイズが小さ いために微小突起部39を成型により形成でき い場合には、微小突起部39に代わって、金 又は樹脂性の図示しないスペーサを用いて 構わない。スペーサを挟んで光透過性基板1 レンズ32とを配置した後、スペーサの厚み 影響しないように周辺部をシール樹脂38によ り固定すれば同様の効果を得ることができる 。さらに、スペーサとして黒色等の遮光性を 有するものを用いることによって、図3に示 た光学系を有するカメラモジュール内で発 するフレアやゴーストの原因となる不要光 抑制を行うことができる。

 〔実施の形態3〕
 本発明のさらに他の実施の形態について図9 に基づいて説明すれば、以下の通りである。 なお、本実施の形態において説明すること以 外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形 2と同じである。また、説明の便宜上、前記 実施形態1及び実施の形態2の図面に示した 材と同一の機能を有する部材については、 一の符号を付し、その説明を省略する。

 図9は、本実施の形態の光学部材40におけ 概略的構成を示す断面図である。

 本実施の形態の光学部材40は、実施の形 1の光学部材10に比べると、反射防止膜4がな 、レンズ2と赤外波長カット膜3とが接触し ものからなっている。ただし、両者の接触 での接着は行っておらず、レンズ有効径Rの 周部であるレンズ2の外面側に設けられたシ ール樹脂18にて両者が固定されている。

 すなわち、実施の形態1において説明した ように、図1の光学部材10においてはレンズ2 赤外波長カット膜3とを固定するために、レ ズ2と赤外波長カット膜3との間にシール樹 8が用いられている。その結果、空気層5がで きるので、必然的に、レンズ2と空気層5との 界で入射光の反射が生じ、入射光の光量の 少により、光の損失が発生することになっ いた。そこで、実施の形態1では、反射防止 膜4を設けることによって、入射光の反射を 制でき、かつ光の損失を減少することがで るものとなっていた。

 これに対して、本実施の形態では、レン 2と赤外波長カット膜3とが接触したものか なっていると共に、シール樹脂18をレンズ2 外側に設けて、レンズ2と赤外波長カット膜3 とを固定している。

 この構成によれば、レンズ2と赤外波長カ ット膜3との間に空気層が形成されず、かつ ンズ2と赤外波長カット膜3とを接触させるこ とによって、光透過性基板1の屈折率n2とレン ズ2の屈折率n1との関係は、n1≒n2(少し異なる 度)が成り立つので、入射光が殆ど反射され ない。したがって、反射防止膜を省略するこ とができる。

 この結果、部品点数を削減することがで るようになる。

 〔実施の形態4〕
 本発明のさらに他の実施の形態について図1 0~図13を用いて説明すれば、以下のとおりで る。なお、本実施の形態において説明する と以外の構成は、前記実施の形態1~3と同じ ある。

 図10は、本実施の形態の光学部材50を備え た撮像デバイス70の概略的構成を示す断面図 ある。

 本実施の形態の撮像デバイス70は固体撮 素子56を含んでいる。本実施の形態では、固 体撮像素子56の上にスペーサ57を配置し、さ にその上に光学部材50に含まれる光透過性基 板51を配置している。この構成により実施の 態1で述べたようなパッケージ7を用いるこ なく、固体撮像素子56と光透過性基板51との ペーシングを行うことができる。また、ス ーサ57により固体撮像素子56と光透過性基板 51との間隔の制御ができるため、光透過性基 51と固体撮像素子56との距離を縮めることが でき、省スペースな撮像デバイス70を提供す ことができる。

 本実施の形態では、上記光透過性基板51 固体撮像素子56とを大気中の埃や湿気から保 護するため、熱可塑性の樹脂の成形品である 樹脂製筐体55を用いて周囲を封止する。した って、樹脂製筐体55は、光透過性基板51の側 壁51bと接している。

 この際、金型を用いることによって、樹 製筐体55の樹脂を目標の形に成形すること できる。ここで、樹脂製筐体55のレンズ52側 面は第5の平坦面としての平坦面55aにするこ とが好ましい。この平坦面55aを、光学系を組 み立て調整する際の基準面である光透過性基 板51の第4の平坦面としての平坦面51aと平行に すれば、同様に基準面とすることができる。 また、レンズ52を接着する面として使用する めにも平行かつ平坦面であることが好まし 。

 ここで、樹脂製筐体55の平坦面55aは、光 過性基板51の平坦面51aと最大同一平面上にま で存在することができるが、できれば同一平 面上にないこと、つまり平坦面55aが平坦面51a よりも低いことが好ましい。仮に、同一平面 上にあれば、樹脂製筐体55を成型する際に、 脂製筐体55が光透過性基板51の平坦面51a上に 回り込むことになり撮像デバイス70の歩留ま が極端に低下することになる。

 上記光透過性基板51の平坦面51aには赤外 長カット膜53が形成されており、さらにその 上側にはレンズ52が設けられている。

 上記レンズ52は、赤外波長カット膜53側に 第3の平坦面としての平坦面52aを有している また、レンズ52のレンズ有効径Dは光透過性 板51の外形寸法と同じかそれ以下であり、有 効光束は全て光透過性基板51を通過して固体 像素子56で光電変換される。レンズ52の外径 は、光透過性基板51の外形寸法よりも大きく 光透過性基板51からはみ出る大きさとなっ いる。

 ここで、レンズ52は、基準面である平坦 52aに設けられた赤外波長カット膜53の一部の 面と接触して、傾きが調整される。また、レ ンズ52は、光線入射方向から図示しないカメ で観測されながら面内方向の位置調整が行 れる。以上の調整により、レンズ52の位置 整、及び傾き調整が終了する。

 また、レンズ52はレンズ有効径Dよりも外 で樹脂製筐体55の平坦面55aと接着剤として シール樹脂58により固定される。このとき、 レンズ52と赤外波長カット膜53とは当接して るが、接着はされていない。このため、樹 からなるレンズとガラスからなる赤外波長 ット膜53との固定による線膨張の違いに起因 するレンズ52の剥がれを抑制することができ 。加えて、レンズ52、シール樹脂58及び樹脂 製筐体55は全て樹脂であるため、線膨張係数 類似しており、ガラスからなる赤外波長カ ト膜53上に形成する場合に比べて、レンズ がれが生じ難い。また、樹脂同士は接着性 び密着性がよいので、レンズ剥がれを防止 ることができる。

 図11にこの撮像デバイス70の平面図を示す 。簡略化のためレンズ52は外形のみ図示して る。光透過性基板51は、長方形であり四隅 全てレンズ52に覆われている。樹脂製筐体55 上面からみると正方形であり、レンズ52よ も大きい。

 ここで、レンズ52は領域52bにおいて上記 ール樹脂58によって固定されている。すなわ ち、光透過性基板51に当接する面以外の、レ ズ52の平坦面52aと樹脂製筐体55との段差によ って生じた隙間は全てシール樹脂58によって められる。これにより、隙間からのレンズ れ及びシール樹脂割れをなくすことができ 。

 上記撮像デバイス70の変形例について説 する。図12は撮像デバイス70の変形例である 像デバイス70aを示す平面図である。

 上記撮像デバイス70aではレンズ62(外形の 図示)が小さく形成されており、外径の一部 が光透過性基板51に重なり、一部が上記シー 樹脂58と重なっている。このような状態に いて、レンズ62は光透過性基板51側に前記平 面52aを有し、その平坦面52aと光透過性基板5 1上に設けられた赤外波長カット膜53とは当接 している。また、当接していない部分、つま り領域62bで示す部分についてレンズ62と樹脂 筐体55との間に隙間が生じている。したが て、この領域62bにシール樹脂58を埋めること によって、レンズ62と樹脂製筐体55との接着 行っている。

 このように、レンズ62の外径を小さくす ことにより、レンズ62の原料である樹脂の量 を削減することができ、より低コストな撮像 デバイス70aを提供することができる。

 ところで、このような図11及び図12に示す 光透過性基板51の平坦面51aと樹脂製筐体55の 坦面55aとが同一平面上になく、レンズ52・62 外径が光透過性基板51よりも大きい場合、 いは部分的に大きい場合には、レンズ52・62 形成するための樹脂を光透過性基板51上で 接硬化させることができない。

 そこで、本実施の形態では、樹脂からな レンズ52・62を以下の方法で形成することが 考えられる。このレンズ52・62の製造方法に いて、図12、図13(a)及び図13(b)に基づいて説 する。図13(a)は図12のA-A’断面を示すもので り、図13(b)は図12のB-B’断面を示すものであ る。

 レンズ52・62を形成するための樹脂は、図 13(a)及び図13(b)に示すように、光硬化性の光 化樹脂71であり、紫外光を照射して硬化させ る。ガラス型72は、例えば、SCHOTT GLAS社製の 品名「BK7」等の硼珪酸ガラスや石英等の光 過性の無機物質からなる金型であり、紫外 を透過する。ガラス型72には光硬化樹脂71が 金型の基準面72aまで注入されており、光硬化 樹脂71とガラス型72の基準面72aとは同一面上 なっている。ガラス型72の基準面72aと光透過 性基板51とを接触させて位置合わせした後、 ラス型72を通して紙面下方から紫外光を照 させ、光硬化樹脂71を硬化させることによっ て、光硬化樹脂71からなるレンズ52・62を形成 する。

 しかしながら、実際には、この工程では 光透過性基板51上に光硬化樹脂71からなるレ ンズ52・62の形成が可能でない。すなわち、 面A-A’においては、ガラス型72の基準面72aと 光透過性基板51(正確には前記赤外波長カット 膜53)とが外周部で密着しているが、断面B-B’ においては、ガラス型72の径が光透過性基板5 1よりも大きいため、光硬化樹脂71と樹脂製筐 体55との微小な間隙73が生じている。

 このとき、光硬化樹脂71は、まだ硬化し おらず、液体状態のため流動し、微少であ 間隙73に毛細管現象により移動する。このた め、ガラス型72内では、移動した光硬化樹脂7 1分に相当する空気が流入し、レンズ形状を 成することができないという課題が生じる

 すなわち、光透過性基板51の平坦面51aと 脂製筐体55の平坦面55aとが同一平面上になく 、レンズ52・62の外形が光透過性基板51よりも 大きい場合には、光硬化樹脂71を直接形成す ことはできない。したがって、本実施の形 では、予めレンズ52・62を別途に形成した後 、光透過性基板51及び樹脂製筐体55の平坦面55 aにレンズ52・62を接着している。

 このように、本実施の形態の光学部材50 は、光透過性基板51上に赤外波長カット膜53 設けられ、さらにその上側に、赤外波長カ ト膜53側に平坦面52aを有するレンズ52が設け られ、かつ光透過性基板51の側壁51bと接する うに樹脂製筐体55が設けられていると共に レンズ52は、レンズ有効径Dよりも外周部で 脂製筐体55と固定されている。

 これにより、レンズ52は、レンズ有効径D では例えばガラスからなる赤外波長カット 53と固定されていないことになる。したが て、例えば樹脂製筐体55からなるレンズ52を えばガラスからなる赤外波長カット膜53上 直接形成したり、例えば樹脂からなるレン 52を例えばガラスからなる赤外波長カット膜 53に貼り付けたりした場合に生じたレンズ52 赤外波長カット膜53との線膨張の違いによる 剥がれを抑制することができる(剥がれは生 ない)。

 また、上記の構成によれば、レンズ52は ンズ有効径Dよりも外側で樹脂製筐体55と接 される。このため、赤外波長カット膜53とレ ンズ52とを接着する場合とを比較すると、光 過性基板51から赤外波長カット膜53が剥がれ ることにより、レンズ52が同時に光透過性基 51から剥がれるという課題を解決すること できる。

 また、本実施の形態の光学部材50では、 透過性基板51は、レンズ52側に平坦面51aを有 る一方、赤外波長カット膜53は、この光透 性基板51の平坦面51aに設けられていることが 好ましい。

 これにより、光透過性基板51の平坦面51a に赤外波長カット膜53を形成することによっ て、光透過性基板51の3次元形状の表面に赤外 波長カット膜53を形成するよりも製造が容易 なり、より低価格及び高性能の光学部材50 提供することができる。

 また、本実施の形態の光学部材50では、 ンズ52における、該レンズ52の光軸方向から たときの全体の平面形状は、図11及び図13(b) に示すように、光透過性基板51の平面形状及 樹脂製筐体55の一部の平面形状を含んでい ことが好ましい。

 また、本実施の形態の光学部材50では、 ンズ62における、該レンズ62の光軸方向から たときの全体の平面形状は、図12、図13(a)及 び図13(b)に示すように、光透過性基板51の一 の平面形状及び前記樹脂製筐体の一部の平 形状を含んでいることが好ましい。

 これにより、レンズ52は完全に光透過性 板51上に形成され、レンズ62は概ね光透過性 板51上に形成される。このため、レンズ52・ 62の光学的性能により光線を屈折させ、光透 性基板51を通して固体撮像素子56に光線を導 くことができる。加えて、光透過性基板51上 外で、レンズ52・62と樹脂製筐体55とを接着 きる接着箇所を作ることができる。この結 、光透過性基板51に接着する場合と比較し 、レンズ52・62の接着力を高めることができ より信頼性の高い光学部材50を提供するこ ができる。

 また、本実施の形態の光学部材50では、 脂製筐体55は、レンズ52・62側に光透過性基 51の平坦面51aと平行な平坦面55aを有している と共に、レンズ52・62は、樹脂製筐体55の平坦 面55aと接着剤により固定されていることが好 ましい。

 これにより、光透過性基板51の平坦面51a 基準として樹脂製筐体55を成型することがで き、樹脂製筐体55の平坦面55aを光学系の基準 することができる。さらに、52・62を平坦面 55aに取り付けることによって、レンズ52・62 対して傾きの少ない調整を行うことができ 光学系の信頼度を高めることができる。

 また、本実施の形態の光学部材50では、 脂製筐体55の平坦面55aは、光透過性基板51の 坦面51aと同一平面上に存在するか、又は該 坦面51aよりもレンズ52・62側には突出してい ないことが好ましい。

 この構成では、光透過性基板51の周りを 脂製筐体55が取り囲むことになる。これによ り、レンズ有効径D内には光透過性基板51が位 置する一方、レンズ有効径D外は樹脂製筐体55 が位置する。したがって、レンズ有効径D外 レンズ52・62と樹脂製筐体55とが接着される とにより、光透過性基板51におけるレンズ52 62に対する剥がれを抑制した光学部材50を提 供することができる。

 また、本実施の形態の光学部材50では、 透過性基板51の平坦面51aは、樹脂製筐体55の 坦面55aよりもレンズ52・62の平坦面52a側に配 設されていることが好ましい。

 この構成では、樹脂製筐体55の平坦面55a 光透過性基板51の平坦面51aよりも一段下げる ことになる。これにより、光透過性基板51の 辺を樹脂製筐体55で埋める場合に、樹脂製 体55を形成するときの樹脂が光透過性基板51 平坦面51aの表面に回り込むという課題を解 することができる。

 また、本実施の形態の撮像デバイス70・70 aは、上記の光学部材50を備えた撮像デバイス であって、上記光学部材50における光透過性 板51の、レンズ52・62とは反対側には、固体 像素子56が設けられていると共に、固体撮 素子56は、樹脂製筐体55の樹脂に封止されて る。

 この結果、レンズ52・62を直接形成した70 70aを形成することができ、薄型小型の70・70 aを提供することができる。

 〔実施の形態5〕
 本発明のさらに他の実施の形態について図1 4を用いて説明すれば、以下のとおりである なお、本実施の形態において説明すること 外の構成は、前記実施の形態1~4と同じであ 。

 図14は、本実施の形態の光学部材80を備え た撮像デバイス90の概略的構成を示す断面図 ある。

 撮像デバイス90は、レンズ82の非球面の反 対側面に第3の平坦面としての平坦面82aを有 ると共に、レンズ有効径Dの外周部において 樹脂製筐体55側に突き出た外周突起部とし の微小突起部82bを有する樹脂のレンズ82と、 このレンズ82の外周部に接着剤としてのシー 樹脂88とを備えている。

 上記微小突起部82bは、樹脂製筐体55の平 面55aに当接している。また、突き出た微小 起部82bと樹脂製筐体55の平坦面55aとは、微小 突起部82bの外側からシール樹脂88により固定 れる。

 すなわち、前記実施の形態4のレンズ52・6 2では、非球面の反対面におけるレンズ有効 Dよりも外周部が平坦面52aであったことに対 て、本実施の形態では、レンズ82の非球面 反対面は、レンズ有効径Dの外周部に突き出 微小突起部82bを有している。この構成によ て、レンズ82と光透過性基板51とに囲まれた 空気層85が形成される。

 微小突起部82bは、レンズ82の一部であり 突起の高さを精密に制御することが可能で る。このため、レンズ82の厚みの制御が簡単 になるという効果があり、光学系の信頼性が 高めることができる。

 また、レンズ82の平坦面82aには、第3の反 防止膜としての反射防止膜84が設けられて る。これにより、レンズ82と空気層85との屈 率差によって起こる入射光の反射を抑制す ことができる。したがって、フレア光の少 い光学部材80及びそれを備えた撮像デバイ 90を提供することができる。

 また、空気層85は、レンズ82の平坦面82aに 設けられた反射防止膜84と、光透過性基板51 平坦面51aに設けられた赤外波長カット膜53と 、レンズ82の微小突起部82bとシール樹脂88と よって密閉される。この結果、空気層85内へ の埃の侵入を防ぎ、大気中の湿気成分由来の 露付きを防止することができる。

 このように、本実施の形態の光学部材80 は、レンズ82におけるレンズ有効径Dよりも 周部には、樹脂製筐体55の平坦面55a側に突出 し、かつレンズ82の平坦面82aと光透過性基板5 1の平坦面51aとの間に空気層85を設ける微小突 起部82bが平坦面55aに当接するように形成され ている。

 したがって、光軸のずれが生じ難くなる とにより、光学系の信頼性を高めることが きる。

 さらに、空気層85を設けるので、レンズ82 と光透過性基板51とが直接触れ合わず、線膨 の違いによる光透過性基板51のレンズ82から の剥がれや、樹脂による赤外波長カット膜53 の損傷を抑制することができる。

 また、本実施の形態の光学部材80では、 ンズ82の平坦面82aには、反射防止膜84が設け れていることが好ましい。

 これにより、レンズ82と空気層85との屈折 率の違いによるフレネル反射を抑制すること ができ、結果として撮像系として観測される フレア光を抑制することができる。

 また、本実施の形態の光学部材80では、 気層85は、レンズ82の平坦面82aに設けられた 射防止膜84と、微小突起部82bと、光透過性 板51上に設けられた赤外波長カット膜53と、 脂製筐体55の平坦面55aとによって封止され いる。

 これにより、大気中の湿気等に由来する の浸入を防止することができ、レンズ82へ 露付きを抑制することができるため、耐環 性を有する光学部材80を提供することができ る。

 また、本実施の形態の撮像デバイス90は 上記光学部材80を備えた撮像デバイスであっ て、光学部材80における光透過性基板51の、 ンズ82とは反対側には、固体撮像素子56が設 られていると共に、固体撮像素子56は、樹 製筐体55の樹脂に封止されている。

 それゆえ、レンズ82を直接形成した撮像 バイス90を形成することができ、薄型小型の 撮像デバイス90を提供することができる。

 なお、本発明は、上述した各実施形態に 定されるものではなく、請求項に示した範 で種々の変更が可能であり、異なる実施形 にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組 合わせて得られる実施形態についても本発 の技術的範囲に含まれる。

 本発明は、無機材料からなる光透過性基 上にガラスからなる赤外波長カット膜が設 られ、さらにその上に樹脂からなるレンズ 設けられている光学部材及びそれを備えた 像デバイスに適用できる。