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Patent Searching and Data


Title:
OPTICAL TYPE ENCODER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/126836
Kind Code:
A1
Abstract:
An optical type encoder is comprised of a scale and a detecting head disposed opposite to the scale, wherein the scale is provided with a grid that has a predetermined optical pattern with respect to a relatively moving direction and the detecting head is provided with a light emitting unit for irradiating light to the scale and an optical detecting unit for detecting the movement of optical distribution patterns formed on a light receiving surface of an optical detector by light reflecting from the grid of the scale to which the light is irradiated by the light emitting unit.The optical type encoder is further comprised of a light transmission member provided on the scale side surfaces of the light emitting unit and the optical detector of the detecting head; and a light transmission suppressing pattern is provided on the surface opposite to the scale to suppress light transmission.

Inventors:
HANE JUN (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/056925
Publication Date:
October 23, 2008
Filing Date:
April 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
OLYMPUS CORP (JP)
HANE JUN (JP)
International Classes:
G01D5/36
Foreign References:
JP2002048600A2002-02-15
JP2006170964A2006-06-29
JP2005049345A2005-02-24
Attorney, Agent or Firm:
SAITO, Keisuke (8-5Iidabashi 2-chome, Chiyoda-ku, Tokyo 72, JP)
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Claims:
 変位検出される一方の部材に取り付けられたスケールと、
 前記一方の部材に対して相対移動する他方の部材に取り付けられ、かつ、前記スケールに対向して配置された検出ヘッドと、を備えた光学式エンコーダであって、
 前記スケールには、相対移動する方向に対して所定の光学パタンが設けられており、
 前記検出ヘッドには、
 前記スケールに所定の光を照射する発光部と、
 前記発光部から前記スケールに照射されて前記光学パタンにより反射した光を受光する受光面を備え、その受光面上に形成される光分布を検出する光検出部と、
 前記発光部と前記光検出部の前記スケール側の面上に配置された光透過部材と、が設けられており、
 前記光透過部材の、前記スケールに対向する表面の少なくとも一部には、光の伝播を抑制するための光伝播抑制パタンが配置されていることを特徴とする光学式エンコーダ。
 前記光伝播抑制パタンは、前記光透過部材の表面のうちエンコーダ信号に直接寄与しない部分に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  変位検出に関わる光路のうち、前記光透過部材の表面において、前記発光部から前記スケール表面へ至る光路の部分と前記スケール表面から前記光検出部へ至る光路の部分とが、前記光透過部材の表面と交差する2部分の中間部分に前記光伝播抑制パタンが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  前記発光部から前記光透過部材の表面の前記光伝播抑制パタンを経て前記光検出部へ至る光の経路について、前記光の経路を通る光の少なくとも一部が前記光透過部材の表面に入射する角度が前記光伝播抑制パタンが存在しない場合に、前記光透過部材から外界への界面での全反射臨界角よりも大きくなることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
 前記発光部と前記光検出部の前記スケール側の面はそれぞれ前記光透過部材により全体的かつ一体的に覆われるとともに、前記光透過部材の上面は略平坦であり、
 前記発光部から前記光透過部材の表面までの距離をt1、
 前記光検出部から前記光透過部材の表面までの距離をt2、
 前記発光部上の位置と前記光検出部上の位置との間で最も遠くなる位置間の距離のうち前記スケールの表面に平行な方向の成分をL、
 外界の屈折率をn1、
 前記光透過部材の屈折率をn2とそれぞれしたとき、
 ArcTan[L/(t1+t2)]≧ArcSin(n1/n2)
を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
   前記光透過部材は、前記検出ヘッドを実装する際に充填される樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
   前記光透過部材は、前記検出ヘッドを実装する際に変形しない平行平板であることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
   前記光透過部材は、2つ以上の部材からなることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
   前記検出ヘッドを実装する際に変形しない平行平板を前記光透過部材として有することを特徴とする請求項8に記載の光学式エンコーダ。
  前記平行平板には光学格子が形成されていることを特徴とする請求項7、または、請求項9に記載の光学式エンコーダ。
  前記検出ヘッドの前記スケールに対向する面が樹脂に覆われ、さらに、樹脂の前記スケール側に平行平板が配置されていることを特徴とする請求項8に記載の光学式エンコーダ。
  前記検出ヘッドは、前記スケールに対して最も遠い側に基板を有し、基板上に前記光源と光検出部と光透過性部材が一体的に配置・構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  前記発光部は、光源と、前記光源の前記スケールに対向する側に配置された、第1格子とが組み合わされて前記所定の光を照射するように構成され、
  前記第1格子は、前記相対移動方向に対して第1のピッチp1を有する所定の光学格子で構成されており、
  前記スケールの光学パタンは、第2のピッチp2を有する光学格子によって構成される第2格子であり、
  前記光検出部は、光検出器と、前記光検出器の受光面に配置された、第3の格子とが組み合わされて前記第2格子の動きを検出するように構成されており、
  前記第3格子は、前記相対移動方向に対して第3のピッチp3を有する所定の光学格子で構成されており、
  前記第1格子の形成面と前記第3格子の形成面は、前記スケールに対して略平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  前記発光部は、光源と、前記光源の前記スケールに対向する側に配置された、第1格子とが組み合わされて前記所定の光を照射するように構成され、
  前記第1格子は、前記相対移動方向に対して第1のピッチp1で形成された所定の光学格子で構成されており、
  前記スケールの光学パタンは、第2のピッチp2を有する光学格子によって構成される第2格子であり、
  前記光検出部は、前記相対移動方向に対して第3のピッチp3を有するアレイ状光検出器で構成されており、
  前記第1格子の形成面とアレイ状光検出器の検出面は、前記スケールに対して略平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  前記発光部は、点状または(前記相対移動方向に対して垂直な方向に)線状の光源を備え、
  前記スケールの光学パタンは、第2のピッチp2を有する光学格子によって構成される第2格子であり、
  前記光検出部は、光検出器と、前記光検出器の受光面に配置された第3格子とが組み合わされて第2格子の動きを検出するように構成されており、
  前記第3格子は、前記相対移動方向に対して第3のピッチp3で形成された所定の光学格子で構成されており、
  前記第3格子の形成面は、前記スケールに対して略平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  前記発光部は、点状または(前記相対移動方向に対して垂直な方向に)線状の光源を備え、
  前記スケールの光学パタンは、第2のピッチp2を有する光学格子によって構成される第2格子であり、
  前記光検出部は、前記相対移動方向に対して第3のピッチp3を有するアレイ状光検出器で構成されており、
  前記アレイ状光検出器の検出面は、前記スケールに対して略平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  前記発光部は、光源と、前記光源の前記スケールに対向する側に配置された、第1格子とが組み合わされて前記所定の光を照射するように構成され、
  前記第1格子は、前記相対移動方向に対して第1のピッチp1を有する所定の光学格子で構成されており、
  前記スケールの光学パタンは、第2のピッチp2を有する光学格子によって構成される第2格子であり、
  前記光検出部は、前記相対移動方向に対して第3のピッチp3を有する所定の光学格子機能を有し、前記相対移動に基づいて前記第2格子が所定倍率で拡大されて結像した拡大投影イメージの動きを検出し、前記スケールの相対変位量に応じた周期信号を出力するように構成されており、
  前記第1格子の形成面と前記光検出部の形成面は、前記スケールに対して略平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  点状または(前記相対移動方向に対して垂直な方向に)線状の光源を備え、
  前記スケールの光学パタンは、第2のピッチp2を有する光学格子によって構成される第2格子であり、
  前記光検出部は、前記相対移動方向に対して第3のピッチp3を有する所定の光学格子機能を有し、前記相対移動に基づいて前記第2格子が所定倍率で拡大されて結像した拡大投影イメージの動きを検出し、前記スケールの相対変位量に応じた周期信号を出力するように構成されており、
  前記光検出部の形成面は、前記スケールに対して略平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
Description:
光学式エンコーダ

本発明は、光学式エンコーダに関する。

 近年、エンコーダの小型化・薄型化が進 できている。普及品では一辺が10mm~20mm程度 寸法を有する検出ヘッドのサイズに対して 数mm角のサイズのエンコーダも市場に出始 てきている。こうした小型化の流れの中で パッケージングにおいても小型化を意識し 形状・形態となっていくと考えられる。

 例えば、従来の金属やセラミクスを用い パッケージではより厚みを薄くし、さらに 従来のパッケージを樹脂モールド等のパッ ージング技術を用いたもので置き換えるよ になっていくと考えられる。

 こうした小型化・薄型化を意識した光学 エンコーダの従来例として、例えば特許文 1に示すエンコーダが挙げられる。図15は、 来例のエンコーダの断面構成を示している

 発光素子42と光電変換素子アレイ43、44を 出ヘッド側に有する反射型の光学式エンコ ダである。発光素子42と光電変換素子アレ 43、44とは、透明光学部材45に覆われている 透明光学部材45は、そのままパッケージング 部材となっている。

 この従来例においては、以下のような条件 加えられている。即ち、
 発光部42から光電変換素子アレイ43、44の受 面の一番遠いところまでの距離をD、
 発光部42の発光面と光電変換素子アレイ43、 44の受光面から透明光学部材45の表面までの 離をG、
 透明光学部材45の表面内部で反射率が10%と る角度をθとそれぞれすると、以下の式が成 り立つように厚みGを設定する。
 G≧D/(2・tanθ)

 検出ヘッドに発光素子である発光部42と 光素子である光電変換素子アレイ43、44を透 光学部材45でモールドするなどして小型化 図った際に、保護部材である透明光学部材45 の厚みを薄くすると、発光部42から出射し透 光学部材45の内面で反射した反射光が光電 換素子アレイ43、44に入射する。このため、 号のSN比が劣化してしまう。そのため、透 光学部材45の厚みを一定値以上にして透明光 学部材45への内部からの反射率が10%以下とな ようにしたものである。

特開2005-156549号公報

 検出ヘッド(以下、適宜「ヘッド」という 。)のサイズが小さくなると、ヘッド内部の 光部と受光部の間隔も近くなる。そのため ヘッド内部での迷光などによって、発光部 ら出射されてヘッド内部を経由して受光部 入る光量の検出光量に占める割合が大きく る可能性が高くなる。

 ヘッド上部がガラス板で保護されている 合、またはヘッド上部が透明樹脂で封止さ ている場合などは、光源から出た光がヘッ 上部の内面で反射して受光部へ入る可能性 ある。

 特に、ヘッドを小さくするためにヘッド 厚みを薄くすると、発光部からの光がヘッ 内部で反射して直接受光部へ入る光路につ て、ヘッド内面での反射角が大きくなる。 のため、反射角が全反射角を超えると受光 へ入る光量が急激に増える。また、ヘッド 部を多重反射するなどした光も受光部へ入 てくる。

 一方、信号検出に直接関係のない光がヘ ドの外部へ出射されること、または信号検 に直接関係のない光が外部からヘッド内部 入り込んで来ることも、信号検出に関係の い光の検出量を増やす要因、外部へ漏れ光 放出する要因になる。

 これらの光は、位置検出信号生成部にお てノイズ信号となり、位置信号のSN比を極 に劣化させる原因となりうる。位置信号の 幅等の出力レベルを保つために従来通りの 号増幅を行うとノイズ成分の影響で信号レ ルが飽和してしまう可能性がある。

 これを避けるために、ノイズ成分を除去 る増幅回路を余分に追加すると増幅回路で オフセットが積算されてセンサとしてのオ セットが大きくなるなど、使いにくくなっ しまう。

 また、エンコーダの外部環境が光に敏感 場合には、漏れ光が放出されることが問題 なる可能性がある。この場合、漏れ光対策 講じる必要が生じる可能性がある。

 上述の特許文献1に示すエンコーダでは透 明光学部材の厚みを大きく取ることで、この ような問題を回避しようとしている。しかし 、必ずしも小型化を満足しないものとなる。 また、透明光学部材の厚みを大きく取ること で検出系のワーキング・ディスタンス(作動 離)を大きく取る必要が生じる。このため、 計の自由度が損なわれる可能性がでてくる

 さらにモールド樹脂では温度変化による 膨張・収縮や硬度の大きな変化がある。そ ため、樹脂モールドのパッケージングを採 した場合に、サイズを大きくすることで配 ワイヤの断線やクラック発生などの問題が じやすくなる。このため、信頼性を確保す ことが困難になったり、コストがかかった するようになる可能性が出てくる。

 本発明は、上記に鑑みてなされたもので って、ヘッド内部の迷光や外部からの光や 部への漏れ光等、直接信号検出に関係の無 光の影響を受けにくい、または、外部への 響を抑える小型薄型のエンコーダを提供す ことを目的とする。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明によれば、変位検出される一 の部材に取り付けられたスケールと、一方 部材に対して相対移動する他方の部材に取 付けられ、かつ、スケールに対向して配置 れた検出ヘッドと、を備えた光学式エンコ ダであって、スケールには、相対移動する 向に対して所定の光学パタンが設けられて り、検出ヘッドには、スケールに所定の光 照射する発光部と、発光部からスケールに 射されて光学パタンにより反射した光を受 する受光面を備え、その受光面上に形成さ る光分布を検出する光検出部と、発光部と 検出部のスケール側の面上に配置された光 過部材と、が設けられており、光透過部材 表面の少なくとも一部には、光の伝播を抑 するための光伝播抑制パタンが配置されて ることを特徴とする光学式エンコーダを提 できる。

 また、本発明の好ましい態様によれば、 伝播抑制パタンは、光透過部材の表面のう エンコーダ信号に直接寄与しない部分に配 されていることが望ましい。

 また、本発明の好ましい態様によれば、 光部から光透過部材の表面の光伝播抑制パ ンを経て受光部へ至る光の経路について、 の経路を通る光の少なくとも一部が光透過 材の表面に入射する角度が光伝播抑制パタ が存在しない場合に、光透過部材から外界 の界面での全反射臨界角よりも大きくなる うな薄さにすることも可能である。

 また、本発明の好ましい態様によれば、 透過部材の表面において、発光部からスケ ル表面へ至る光路とスケール表面から受光 へ至る光路と交差する2部分の中間部分に光 伝播抑制パタンが配置されていることが望ま しい。

 また、本発明の好ましい態様によれば、発 部と光検出部のスケール側の面はそれぞれ 透過部材により全体的かつ一体的に覆われ とともに、光透過部材の上面は略平坦であ 、発光部から光透過部材の表面までの距離 t1、受光部から光透過部材の表面までの距 をt2、発光部上の位置と受光部上の位置との 間で最も遠くなる位置間の距離のうちスケー ルの表面に平行な方向の成分をL、外界の屈 率をn1、光透過部材の屈折率をn2とそれぞれ たとき、
 ArcTan[L/(t1+t2)]≧ArcSin(n1/n2)
を満足するような薄さにすることも可能であ る。

 また、本発明の好ましい態様によれば、 光部は、光源と、光源のスケールに対向す 側に配置された、第1格子とが組み合わされ て所定の光を照射するように構成され、第1 子は、相対移動方向に対して第1のピッチp1 有する所定の光学格子で構成されており、 ケールの光学パタンは、第2のピッチp2を有 る光学格子によって構成される第2の格子で り、光検出部は、光検出器と、光検出器の 光面に配置された、第3の格子とが組み合わ されて第2の格子の動きを検出するように構 されており、第3格子は、相対移動方向に対 て第3のピッチp3を有する所定の光学格子で 成されており、第1格子の形成面と第3格子 形成面は、スケールに対して略平行に配置 れていることが望ましい。

 また、本発明の好ましい態様によれば、 光部は、光源と、光源のスケールに対向す 側に配置された、第1格子とが組み合わされ て所定の光を照射するように構成され、第1 子は、相対移動方向に対して第1のピッチp1 形成された所定の光学格子で構成されてお 、スケールの光学パタンは、第2のピッチp2 有する光学格子によって構成される第2の格 であり、光検出部は、相対移動方向に対し 第3のピッチp3を有するアレイ状光検出器で 成されており、第1格子の形成面とアレイ状 光検出器の検出面は、スケールに対して略平 行に配置されていることが望ましい。

 また、本発明の好ましい態様によれば、発 部は、点状または線状の光源を備え、
 スケールの光学パタンは、第2のピッチp2を する光学格子によって構成される第2の格子 であり、光検出部は、光検出器と、光検出器 の受光面に配置された第3格子とが組み合わ れて第2の格子の動きを検出するように構成 れており、第3格子は、相対移動方向に対し て第3のピッチp3で形成された所定の光学格子 で構成されており、第3格子の形成面は、ス ールに対して略平行に配置されていること 望ましい。

 また、本発明の好ましい態様によれば、 光部は、点状または線状の光源を備え、ス ールの光学パタンは、第2のピッチp2を有す 光学格子によって構成される第2の格子であ り、光検出部は、相対移動方向に対して第3 ピッチp3を有するアレイ状光検出器で構成さ れており、アレイ状光検出器の検出面は、ス ケールに対して略平行に配置されていること が望ましい。

 また、本発明の好ましい態様によれば、 透過部材は、モールド樹脂であることが望 しい。

 また、本発明の好ましい態様によれば、 透過部材は、平行平板であることが望まし 。

本発明の実施例1に係る光学式エンコー ダの斜視構成を示す図である。 実施例1に係る光学式エンコーダの断面 構成を示す図である。 実施例1の変形例に係る光学式エンコー ダの断面構成を示す図である。 実施例1の他の変形例に係る光学式エン コーダの断面構成を示す図である。 実施例1のさらに他の変形例に係る光学 式エンコーダの断面構成を示す図である。 光学パタンとDC成分との関係を示す図 ある。 本発明の実施例2に係る光学式エンコー ダの斜視構成を示す図である。 実施例2に係る光学式エンコーダの断面 構成を示す図である。 本発明の実施例3に係る光学式エンコー ダの斜視構成を示す図である。 実施例3に係る光学式エンコーダの断 構成を示す図である。 実施例3の変形例に係る光学式エンコ ダの斜視構成を示す図である。 実施例3の他の変形例に係る光学式エ コーダの斜視構成を示す図である。 本発明の実施例4に係る光学式エンコ ダの斜視構成を示す図である。 実施例4に係る光学式エンコーダの断 構成を示す図である。 従来技術の光学式エンコーダの断面構 成を示す図である。 本発明の実施例5に係る光学式エンコ ダの斜視構成を示す図である。 実施例5に係る光学式エンコーダの断 構成を示す図である。 実施例3の別の変形例に係る光学式エ コーダの斜視構成を示す図である。

符号の説明

 100 光学式エンコーダ
 110 基板
 120 ベアLED
 130 光透過基板
 131 第1格子
 140 光検出器
 141 PDアレイ
 150 光透過基板
 151 第3格子
 160 光透過樹脂
 161 光学パタン
 162 光学パタン
 170 スケール
 171 第2格子
 180 導電ワイヤ

 以下に、本発明にかかる光学式エンコー の実施例を図面に基づいて詳細に説明する なお、この実施例によりこの発明が限定さ るものではない。例えば、以下の実施例に いては、検出ヘッドとリニアタイプのスケ ルとの組合せを例に挙げているが、円盤状 スケールや円筒側面に形成されたスケール にも適用可能である。リニアタイプのスケ ルではない場合には、変位検出に関わる光 からの光が照射されるスケール上の光学パ ン部分を微視的に平板であり、かつ、光学 タンは微視的に所定のピッチを持つものと え、この所定のピッチを持つ光学パタンを する平板、または、仮想的にこの平板を拡 したものに対して、本発明が適用可能であ 。

 図1は、実施例1にかかる光学式エンコー 100の斜視構成を示している。図2は、光学式 ンコーダ100の断面構成を示している。また 以下、すべての実施例において図1、図2に すxyz直交座標系を用いる。

 図1において、光学式エンコーダ100は、大 きく分けて、基板110、ベアチップであるベア LED120、ピッチp1の第1格子131を有する光透過基 板130、4つの受光部を有する光検出器140、ピ チp3の第3格子151を有する光透過基板150、光 過樹脂160、ピッチp2の第2格子171を有するス ール170、の7つの部分からなる。

 基板110、基板110上に配置されたベアLED120 ベアLED120上にx方向、および、y方向にはみ して配置された光透過基板130、基板110上に 置された光検出器140、光検出器140上に配置 れた光透過基板150は検出ヘッドとして一体 構成されている。そして、検出ヘッド上部 屈折率n2の光透過樹脂160で埋め込まれている 。

 本エンコーダ100は、大きく分けて基板110 に形成された検出ヘッドとスケール170で構 される。検出ヘッドとスケール170の間には 折率n1=1の大気が介在する。

 第1格子131と第2格子171と第3格子151は、そ ぞれ図中x方向の向きに互いに平行に配置さ れている。光透過樹脂160上部の面については 、少なくとも光源であるベアLED120からの光が 、スケール170で反射されて光検出器140に入射 する際に通過する部分は平坦であり、3つの 子131、171、151と平行に形成されている。

 スケール170は、第2格子171が、第1格子131 第3格子151に平行になる状態でx方向にのみ相 対的に変位が可能となっている。

 基板110、ベアLED120、光透過基板130、光検 器140、光透過基板150は平行平板状になって る。これらの厚み公差は±20μm程度以下とな るように構成されている。そして、これらの 部材は、図1、図2に示すように基板110の上に 次直接貼り付けられている。これらの部材 接着固定に用いる接着剤の厚みムラについ も、±10μm程度以下となっている。また、光 透過樹脂160の上面もほぼ平坦な形状となって いる。

 光透過基板130において、第1格子131は光透 過基板130の片側の面ほぼ全面にパターニング されている。そして、第1格子131が光透過基 130のLED側の面になるように配置されている

 光透過基板150において、第3格子151は光透 過基板150の片側の面をほぼ4等分する形で4つ 格子群から成る。ここで、各格子群のスケ ル移動方向の有効幅W3は、光透過基板150の ケール移動方向の幅の約1/2となっている。 して、第3格子151が光透過基板150の光検出器 の面になるように配置されている。

 電気的な配線については、LED120と光検出 140が基板110と電気的に接続されており、LED1 20と光検出器140の動作を可能としている。基 110上には複数の電極111があり、LED120と光検 器140上の電極パッドと所定の組合せに対し 金ワイヤで電気的に接続し、LED120の裏面と 導電ペーストやはんだにより電気的に接続 ている。また、光検出器140の裏面とも必要 応じて電気的に接続する。なお、光検出器1 40に関連する電極や配線等は図示を省略して る。ベアLED120の上面、及び下面に電極が形 されている。上面の電極と基板110上の電極 導電ワイヤ180にて接続する。下面の電極と 板110の電極間は導電ペーストにて接続して る。光検出器140と基板110との間にも導電ワ ヤでの接続である。ここでは詳細は省略す 。

 各格子のピッチp1、p2、p3については以下の 係が成り立つ。
 p1=p3=2×p2
 第3格子151は4つの格子群からなる。各格子 はピッチp3であるが、格子群ごとにp3/4だけ 相が異なるよう配置されている。

 光検出器140には4つの図示しない受光部が ある。各受光部は第3格子の各格子群に対応 る面に形成されている。

 光透過樹脂160の表面には光吸収パタンか 成る光学パタン161と162とがヘッド中央部と れ以外の外周部に形成されている。

 ヘッド中央部には、光学パタン161が配置 れている。光学パタン161は、少なくとも、 源の光が光透過樹脂(光透過部材)160の内部 射により受光部へ入射するのを防止するた の反射防止機能を有している。ヘッド中央 以外の外周部には、反射防止、または、透 防止を目的とした光学パタン162が配置され いる。

 光学パタン161は、光の伝播を抑制するた の光伝播抑制パタンに対応する。なお、「 の伝播」とは、「光の反射及び/または透過 」をいう。また、「伝播を抑制する」とは、 「反射及び/または透過を、防止または低減 る」ことをいう。また、光学パタンは部材( こでは光透過樹脂)の表面に形成された微視 的な構造(光透過樹脂からなる構造、または 他部材による構造)を指す。

 図2の例では、光学パタン161と162は共に光 吸収パタンから構成されている。光学パタン 161、162は、反射光と透過光を共に低減する効 果を有している。なお、本実施例では、光学 パタン161と162に光吸収パタンを用いたが、互 いに異なる機能・タイプの光学パタンを配置 してもよい。

 光学パタン161は、光源であるベアLED120か スケール171のパタンを経て受光部である光 出器140に至る光路と、光透過樹脂160の表面 が、光の行き(発光部からスケール表面へ至 る光路)と帰り(スケール表面から受光部へ至 光路)について交差する2つの部分の間に挟 る形で形成されている。

 次に、光透過樹脂160の内部での内部反射 について説明する。図2において、ベアLED120 から出射し、光透過樹脂160の内部で反射し、 さらに、光検出器140へ到達する光路を示して いる。

 この光路は、光学パタン161が存在しない 合のものである。ベアLED120の光出射部から 検出器140の受光面までの水平方向(図中Zに 直な方向)の距離をL、ベアLED120の光出射部か ら光透過樹脂160表面までのZ方向距離をt1、光 透過樹脂160表面から光検出器140の受光面まで のZ方向距離をt2、光透過樹脂160表面での反射 角をθとすると、以下の式が成り立つ。

 L=(t1+t2)・tanθ   ・・・(式1)
 ここで、光透過基板130と光透過基板150と光 過樹脂160の屈折率は全てnであり、t1とt2とL 少なくとも以下の式を満たすように配置さ ている。

 ArcTan[L/(t1+t2)]≧ArcSin(n1/n2) ・・・(式2)

 ArcSin(n1/n2)は光透過樹脂160の全反射角であ る。従って、光学パタン161が形成されていな い場合には、光源から光学パタンで反射して 受光部である光検出器140へ至る光路において 、少なくとも光透過樹脂160の表面の一部にお いて全反射するような厚みになっている。

 なお、ここでは、単純化のために光透過 板130と光透過基板150と光透過樹脂160の屈折 を共通としたが、個々に異なる場合でも適 可能である。光透過樹脂160から空気への界 における反射角が、光学パタン161が形成さ ていないと仮定した場合にθである。

 このため、光出射部から出射されて、光 過樹脂160の上面で反射して受光面へ至る全 の光路の内、少なくとも一部の光路におい 、反射角度θが光路全反射角ArcSin(n1/n2)を上 るように構成・配置すれば良い。

 具体的な距離Lの計算には、途中にi番目 介在する部材の屈折率と厚みをni、tiとする きに、σ(ti・n/ni)のように屈折率がnの光透 樹脂160に換算してt1とt2を求めればよい。

 なお、式2が成立すれば十分であるわけで はない。光透過樹脂160の厚みが極端に薄く、 距離Lが相対的に長いと、ベアLED120から出射 て光透過樹脂160の内部で反射して光検出器14 0へと到達する光路が存在しないことがあり る。

 本実施例においては、少なくともベアLED1 20から出射して光透過樹脂160の内部で反射し 光検出器140へと到達する光が存在するもの する。即ち、光透過樹脂160の表面からスケ ル170の光学パタン面までの距離をtaとする 、以下の式が成り立つ光路が存在するもの する。

ArcTan[L/(t1+t2+ta×2/n)]≧ArcSin(n1/n2)  ・・・( 3)

 光学パタン161の主な目的には、反射防止 透過防止の2つがある。反射防止を目的とす る光学パタンには以下のタイプが挙げられる 。低反射な光透過パタン、光吸収パタン、乱 反射パタン、反射方向曲げパタン、などであ る。

 低反射な光透過パタンには多層膜の屈折 差よる反射防止膜、また反射方向曲げパタ には回折パタンなどが挙げられる。さらに 光学パタンの製法・構造としては、パタン 写技術、例えば印刷やフォトリソグラフィ よるパターニング、凹凸によるパターニン 、機械加工によるパターニング、光学的パ ンを有する部材の貼付によりパターニング どが挙げられる。

 光学パタン161としては、上述した構成以 のタイプでも、反射防止効果があり、採用 能なものであればよい。また、反射防止は 全に反射を防止するものでなくとも、反射 を低減するものであればよい。また、反射 止以外の機能を併せ持つパタンでもよい。

 また、透過光防止を目的とする光学パタ には、高反射パタン、光吸収パタンなどが る。特定の方向への透過光を防止・低減す という点からは、乱反射パタン、透過方向 げパタンも有効である。

 図2に示す例では、上述のように反射防止 の目的で光学パタンに光吸収パタンを採用し ている。また、これに限られず、他の変形例 をとることもできる。例えば、図3に示すよ に、光学パタン161として、乱反射パタンを いることもできる。さらに、図4に示すよう 、光学パタン161として、受光エリアより遠 に集光する同心の楕円状パタンを用いるこ もできる。加えて、図5に示すように、光学 パタン161として、凸状の突起パタンを用いる こともできる。

 光学パタン161を形成する領域は、光透過 脂160の表面で、ベアLED120の発光部からスケ ル表面へ至る光路とスケール170の表面から 光面に至る光路と交差する2部分の中間部分 である。

 このうち、検出信号のAC成分(振幅成分)に 影響を与えず、内部反射によるDC成分に影響 与える部分全てに光学パタン161が配置され いることが望ましい。また、光透過樹脂160 表面上において、AC成分に影響する部分と 部反射によるDC成分に影響を与える部分とが 交差する場合もある。

 このため、製造上・特性上の理由に基づ て、DC成分に影響を与える部分全てと比較 てエリアを若干小さくする構成、または大 くする構成のいずれでもよい。また、反射 止の効果が場所により変化しても構わない

 光学パタン162は、図1、図2に示すように 光透過樹脂160の上面の、検出信号形成に寄 する部分の外側に形成されている。ここで 光透過樹脂160の側面にも光学パタン162を設 ても良い。光学パタン162のタイプや製造方 ・構造については、光学パタン161と同様で る。

 なお、迷光防止の観点からは、光学パタ 162は、低反射な光透過パタン、または光吸 パタンが望ましい。特に、光吸収による温 上昇の問題が無ければ、周囲に余分な光を さない光吸収パタンが良い。一方、外光や 出光の影響防止には光透過防止パタンが望 しい。

 次に、信号検出に寄与する光路について 2を用いて説明する。ベアLED120の発光部から 光透過樹脂160の表面への入射角をθ2、出射角 をθ1、スケール171を経て光透過樹脂160の表面 への入射角をθ1、出射角をθ2、光透過樹脂160 表面とスケール間の距離をG、光透過樹脂160 部からスケール170に向かう光の反射率が10% なるときの入射角θ2をθ2a、θ2=θ2aの時のθ1 θ1aとする。さらに、Lの最小値をLmin、Lの最 値をLmaxとする。このとき、以下の式が成り 立つ。

 sinθ1=n・sinθ2  ・・・(式4)
 式4は、光透過樹脂160の表面での入射・出射 光についてのスネルの法則に基づくものであ る。

 次に、ベアLED120の発光部から出た光が、 ケール170を経て光検出器140の受光面に到達 るための条件を掲げる。

 Lmin<2G・tanθ1a+(t1+t2)・tanθ2a  ・・・(式5)
 Lmax<2G・tanθ1a+(t1+t2)・tanθ2a  ・・・(式6)

 式5において、Lの最小値であるLminは、ベ LED120の発光部と光検出器140の受光面との間 最も近い点同士の距離の水平方向成分であ 。Lの最大値であるLmaxは、ベアLED120の発光 と光検出器140の受光面との間の最も遠い点 士の距離の水平方向成分である。

 式5は、光透過樹脂160内部からスケール170 に向かう光の反射率が10%以下となる光路を通 る光が、光検出器140の受光面に到達するため の条件である。また、式6は、光透過樹脂160 部からスケール170に向かう光の反射率が10% 下になる光路を通る光が、光検出器140の受 面に到達するための条件である。

 光透過樹脂160内部からスケール170に向か 光の反射率が10%を超えると、反射率が急激 変化しやすくなる。そして、透過光に基づ 検出信号の信号振幅が大きく変化、特に、 少しやすくなる。

 安定した検出信号を得るために光透過樹 160内部からスケール170に向かう光の反射率 10%以下という条件を用いる。この10%という 字は、適用するエンコーダによっては、多 小さく、または、大きくしても構わない。

 少なくとも式5を満たさなければ、光透過 樹脂160内部からスケール170に向かう光の反射 率が10%以下となる信号を全く検出できない。 また、式6を満たせば、光検出器140の受光面 検出する光は、光透過樹脂160内部からスケ ル170に透過する際の反射率が全て10%以下と る。本実施例では、式5と式6を共に満足する ものとする。

 なお、この発明の実施の形態の各構成要 については、各種の変形、置き換えが可能 ある。光源にはベアLEDの例を示したが、面 光レーザ等、回折イメージが形成可能なベ チップタイプのものであればよい。

 第1格子131を有する光透過基板(光透過部 )130の素材としてガラスが一般的であるが、P ETやポリイミド等の樹脂や金属薄膜を用いて よい。また、第3格子151は検出位相の異なる 4つの格子群に個別に受光部を用いた例を示 たが、2群、または、1群の格子群を用いたタ イプであってもよい。

 また、光透過基板130の第1格子131のパター ニングエリアの周辺部に光が通らないような 遮光部を設けても良い。

 本実施例における光学パタン部材は限ら た例であり、光源から出射されて光透過樹 160上部で内部反射して光検出器140に入射す 光を低減すること、光検出器へ入射する外 や外部への漏れ光を低減すること等の構成 あれば、どのような構成でもよい。また、 の製造方法も問わない。

 例えば、上述の構成の物を複数配置した 、組み合わせて配置してもよい。また、図5 に示すように、光学パタン161の形状を上に凸 のレンズ状やシリンドリカルレンズ状にして もよいし、逆V字型の断面形状にしてもよい

 本実施例の構成は相対移動量を検出する のであるが、検出ヘッドおよびスケール上 基準位置検出用の部材、特に、光源・検出 ・光学パタンなどを追加して配置すること 可能である。

 さらに、本実施例の第1から第3までの格 、または、この一部を複数配置することで 同一方向の変位を複数の検出系で検出、ま は、直交する複数の方向の変位を同時に検 する構成にすることも可能である。

 次に、本発明の作用について説明する。 源であるベアLED120から光が出射される。こ 光は光透過基板130に形成された第1格子131を 通る。そして、スケール170上の第2回折格子17 1に照射される。

 さらに、光は第2格子171で反射、回折される 。光透過基板150に形成された第3格子151上に 2格子171の回折イメージが形成される。回折 メージは、第2格子171を2倍に拡大した像で り、第3格子151を通った回折イメージの光は 検出器140の受光部で検出される。スケール1 70が検出ヘッドに対してx方向に相対移動する と、回折イメージが第3格子151上でx方向に移 する。このため、光検出器140から周期的な 似正弦波信号が得られる。
 即ち、前記光検出部は、前記相対移動方向 対して第3のピッチp3を有する所定の光学格 機能を有し、前記相対移動に基づいて前記 2格子が所定倍率で拡大されて結像した拡大 投影イメージの動きを検出し、前記スケール の相対変位量に応じた周期信号を出力するよ うに構成されている。

 光検出器140からは90°位相差の4つの信号 得られる。必要に応じて2組の180°位相差の 号ごとに差分を取り、90°位相差の2信号が得 ることができる。式5と式6を満足しているた 、光検出器140の受光面で検出する光は、光 過樹脂160内部からスケール170に透過する際 反射率が全て10%以下となっている。このた 、安定した検出信号レベルを得ることが可 である。

 次に、図2~図5の実施例での光学パタンご の作用を説明する。図2の例では、光学パタ ンに光吸収パタンを採用している。このため 、光透過樹脂160内部の反射光が吸収される。 また、内部から外部、および、外部から外部 への透過光も吸収される。

 図3の例では乱反射パタンにより光透過樹 脂160内部の反射光が散乱する。また、外部の 特定のエリアでは、そのエリアからの外光や 、そのエリアへの漏れ光を低減することが可 能である。

 図4の例では受光エリアより遠くに集光す る同心の楕円状パタンにより、光透過樹脂160 内部の反射光を、受光エリアを外れた位置へ 導くことができる。また、外部の特定のエリ アでは、そのエリアからの外光を、受光エリ アを外れた位置へ光を導くこと、そのエリア への漏れ光をそらすことが可能である。

 図5の例では凸状の突起パタンに届いた光 の大半が、突起パタン内部で反射を繰り返す こと、または樹脂外部へ透過することとなる 。これらの作用により、光透過樹脂160内部で 反射して光検出器140の受光面に届く光が低減 される。また、外部の特定のエリアでは、そ のエリアからの外光や、そのエリアへの漏れ 光を低減することが可能である。

 上述したような異なる位相差の信号間の 分を取る前の、光検出器140から得られる90° 位相差の4つの信号の1つについて、光学パタ 161の作用を図6に示す。2つの疑似正弦波VA1 VA2が示されている。2つの信号は、振幅が等 く、DC成分DC1、DC2が異なる。

 2つの疑似正弦波のうち、DC成分DC1が大き 、破線で示す疑似正弦波VA1は光学パタン161 形成されていないときの信号である。これ 対して、DC成分DC2が小さい、実線で示す疑 正弦波VA2が光学パタン161が形成されている きの信号である。

 このように、光学パタンの有無によって 出信号に差が出る理由を説明する。光学パ ン161が形成されていない場合、スケール171 存在しない状態でも光透過樹脂160内部での 部反射によるDC成分が発生する。

 スケール170を所定の位置に配置すること 、検出対象である、相対変位に基づき周期 に変化するAC成分とそれ以外のDC成分がさら に信号に追加される。一方、光学パタン161が 適切に配置された場合、スケール170が無い状 態でも光透過樹脂160内部での内部反射による DC成分が低減する。そのため、検出信号に占 るDC成分の割合が大きく低下することにな 。同様に光学パタン162についても光透過樹 160内部での迷光を防止する役割を果たす。

 なお、図6では、見やすくするためにDC成 に対する信号振幅の割合が比較的大きい例 示している。信号振幅0.2p-p(peak to peak)に対 して、光学パタン161が形成されていない時の DC成分DC1の信号=1、光学パタン161が形成され いる時のDC成分DC2の信号=0.5となっている。 際には光透過樹脂160内部の全反射光の影響 、DC成分の割合が10倍以上になることもある

 次に、本発明の効果について説明する。 出ヘッドを小さくするために検出ヘッドの みを薄くすると、発光部からの光が検出ヘ ド内部で反射して直接受光部へ入る光路に いて、検出ヘッド内面での反射角が大きく る。そして、反射角が全反射角を超えると 光部へ入る光量が急激に増える。

 本実施例においても、このような構成を いており、式1~式6を満足している。さらに 光学パタン161を光源からスケール170の光学 タンを経て受光部に至る光路と光透過樹脂1 60の表面が、光の行きと帰りに交差する2つの 部分の間に配置すると共に、光学パタン162を 光透過樹脂160の上面外周部に配置している。

 光学パタン161と162によって光透過樹脂160 部での反射光の影響や外光の影響を低減す ことができる。そのため、S/N比が良い信号 得ることが出来る。また、信号処理におい 、所望の振幅レベルを有する位置信号を生 する際、信号増幅時の信号レベルの飽和と った問題が起きにくくなる。信号増幅時の 号レベルの飽和の問題を避けるために、DC 分除去のための増幅回路を余分に追加する とがなければ、増幅回路でのオフセットが 算されてセンサとしてのオフセットが大き なるといった問題も起きなくなる。特に、 出信号の信号振幅が小さく、信号振幅に対 るDC成分の割合が大きい場合、信号増幅レベ ルを大きく取ることが出来る。この場合、本 発明の構成は極めて有効である。

 上述した構成により、光学パタン161を配 することで、検出ヘッドの薄型化・小型化 可能となる。さらに、ワーキングディスタ スの小さいエンコーダの設計も可能となり 設計の自由度を大きくできる。

 また、光学パタン161と162によって漏れ光 影響を低減することが出来る。そのため、 光素子等、外部へ不要な光を放出したくな 環境が周囲にある場合、漏れ光対策が不要 なり、簡便な対策で済ませられる可能性が る。

 光伝播抑制パタンである光学パタン161と162 検出ヘッド上面に形成するため、検出ヘッ 製造工程の最後に形成することが可能であ 。従って、光学パタン以外の部材の変更無 に機能向上を図ることができる。光学パタ の形成はフォトリソグラフィやの凹凸を持 た金型の利用等比較的容易で量産に向いた 程を利用出来る。また、機能向上等の目的 光伝播抑制パタンや適用部分を変更・追加 ることも容易である。
 以上のことから、検出ヘッド上面に形成さ た光学パタンにより、安価で量産に向いて て適用・変更が容易でありながら、検出信 レベル飽和の回避やSN比の改善や検出ヘッ の薄型化・小型化や漏れ光の影響低減が可 となる。

 光伝播抑制パタンである光学パタン161と1 62が光透過部材の表面のうちエンコーダ信号 直接寄与しない部分に配置されているので 検出信号を劣化させたり、検出信号のレベ を低下させたりすることが無く、エンコー としての位置検出が可能となる。

 光伝播抑制パタンである光学パタン161が 透過部材の表面のうち、前記発光部から前 スケール表面へ至る光路の部分と前記スケ ル表面から前記光検出部へ至る光路の部分 が、前記光透過部材の表面と交差する2部分 の中間部分に配置されている。この中間部分 で反射して光検出器140で検出される、エンコ ーダ信号に直接関与しないDC成分を低減出来 ため、検出信号レベル飽和の回避やSN比の 善が可能となる。

 本実施例では、前記発光部から前記光透 部材の表面の前記光伝播抑制パタンを経て 記光検出部へ至る光の経路について、前記 の経路を通る光の少なくとも一部が前記光 過部材の表面に入射する角度が前記光伝播 制パタンが存在しない場合に、前記光透過 材から外界への界面での全反射臨界角より 大きくなる構成となっている。また、式2を 満足する構成でもある。従って、光伝播抑制 パタンである光学パタン161が無ければ、全反 射光した光が光検出部140に入射し、検出信号 レベル飽和やSN比劣化といった問題が生じう 。ベアLED120は光検出器140に最も近い光源で り、この全反射光が発生させるエンコーダ 号のDC成分は他の迷光に比べて特に大きな のとなりうる。光学パタン161による光伝播 制により、DC成分が抑えられ、エンコーダ信 号が安定して検出されるようになることで、 検出ヘッドの薄型化・小型化が可能となる。

 基板上に光源であるベアLED120や光検出器1 40や光透過基板130・150といった小型の光学部 を直接組み上げた、コンパクトな構成であ ため、DC成分を抑制して安定したエンコー 信号を得つつ、検出ヘッドの小型化が可能 なる。

 本実施例は、検出ヘッドの光源側に第1格 子131、光検出器側に第3格子151を有しており スケール170上の第2格子171と合わせて、所謂3 重格子エンコーダと呼ばれるものである。3 格子エンコーダは、現在、エンコーダの代 的な構造であり、高精度な検出が可能とな ている。

 樹脂モールドのパッケージングを採用し センサヘッドは低コストで量産に向いてい 。特に、本実施例では、多数個のヘッドを 時に樹脂モールドしてから個片に切り出す 造方法を採用できる。これによれば、モー ド形成を一括して行う点で量産性に優れて る。

 また、式2に示すように樹脂モールドの厚 みを抑えることで、温度変化時の熱膨張・収 縮、硬度の大きな変化によって生じる配線ワ イヤの断線、クラック発生などの問題を低減 できる。このため、信頼性を確保することが 容易になる。

 なお、本実施例においては、光源、およ 、受光部にベアチップ部品を用いているこ で、実装面積、及び、厚みを抑えることが きる。さらにベアLEDを用いることで発光部 光出射部分の長さを数10μm~200μm程度に小さ することができる。これにより、ベアLEDの に配置する光透過基板130の面積も小さくす ことができる。このため、小型化・薄型化 おいて有利である。

 さらに検出ヘッドを樹脂で封止したこと 大気圧の影響を受けにくくなり、真空中や 圧下での使用が可能となる。

 次に、本発明の実施例2にかかる光学式エ ンコーダについて説明する。実施例1と同一 部分には同一の符号を付し、重複する説明 省略する。図7、図8は、それぞれ本実施例の 光学式エンコーダの斜視構成、断面構成を示 している。

 本実施例は、実施例1における光源であるベ アLED120の代わりに面実装タイプのモールドLED 120とし、光検出器140と第3格子151を有する光 過基板150の代わりにPDアレイ141を有する光検 出器140に置き換えたものである。
 面実装タイプのモールドLED120にすることで 配線は基板110上にまとまるため、金線ワイ 等による接続は不要となる。

 光透過基板130は第1格子131が光透過基板130 のLED側の面になるように配置されている。同 様に、光検出器140において、PDアレイ141は、 検出器140のスケール170側上面に形成されて る。PDアレイ141は、光検出器140の一部のエ アを占めている。そして、PDアレイ141におい て、同一形状の受光部がピッチ(p3)/4で並んで おり、4つごとに電気的に接続されている。 れにより、位相が(p3)/4ずつ異なる4つの位相 異なる信号を生成する。各位相群のピッチ すべてp3であり、スケール移動方向の有効 W3は、PDアレイ141の長さに等しくなっている

 PDアレイ141は光検出器と第3格子を一体化し ものである。この構成においては、上述し ような3重スリットの機能がそのまま成立す る。
 PDアレイを用いた本例においても、前記光 出部は、前記相対移動方向に対して第3のピ チp3を有する所定の光学格子機能を有し、 記相対移動に基づいて前記第2格子が所定倍 で拡大されて結像した拡大投影イメージの きを検出し、前記スケールの相対変位量に じた周期信号を出力するように構成されて る。

 図8に示すように、光学パタン161には光吸 収部材を用いる。光学パタン161は、光透過樹 脂160に貼り付けられる。ここで、実施例1と 様に式1~式6の関係が成り立つ。

 本実施例の作用は、基本的には、実施例1 の作用と同様である。本実施例では、光学パ タン161に光吸収部材を採用している。そして 、光学パタン161を光透過樹脂160に貼り付けて いる。このために、反射光が吸収され、光透 過樹脂160内部で反射して光検出器140の受光面 に届く光が低減される。また、透過光も光学 パタン161で吸収される。このため、光検出器 140の受光面に到達する外光が低減され、外部 への漏れ光が低減される。

 本実施例では、ベアLEDに関わる効果以外 ついて、実施例1と同様の効果が得られる。 本実施例に特有の効果としては、実施例1に ける光検出器140と第3格子を有する光透過基 150をPDアレイ141に一体化することで、部材 数が減り、実装が簡便となる。

 また、半導体プロセスで製造するPDアレ の製作精度は第3格子の実装精度に比べて遙 に高い。このため、信号の劣化が抑えられ 。また、第3格子を有する光透過部材を用い た場合には困難であったが、PDアレイにする とで、4つの位相群を一カ所にまとめること が容易となる。従って、必要な受光面のエリ アが小さく済む。

 このため、受光部が4カ所に分かれている 場合に比べて回転ずれによる位相ずれの影響 が遙かに小さく済む。この結果、回転ズレに 対する実装、および、取付許容度が向上する 。また、必要な受光面のエリアが小さく済む 。このため、よりコンパクトな構成が可能と なる。

 本実施例では、検出ヘッドの光源側に第1 格子131、光検出器140側にPDアレイ141、スケー 170上に第2格子171を有している。PDアレイ141 3重格子エンコーダにおける第3格子と受光 子をコンパクトかつ高精度に一体化した構 をしており、3重格子エンコーダの改良版に 置付けられる。3重格子エンコーダと同様に 高精度である。

 本実施例は、3重格子エンコーダに比べ、 4つの位相検出部の配置が重なっているため 、実装部品の実装回転ずれや使用時のスケ ル回転ずれにも強い。

 さらに、PDアレイ141がフォトリソグラフ 技術を用いて製作されている。このため、PD アレイ141の部分の製造が容易である。しかも 、3重格子エンコーダの複数の受光部に比べ 各部の寸法や配置が正確である。このため 検出ヘッド全体としての実装精度が向上す こと、ヘッド実装に要求される実装精度が まっている場合、他の実装部分の実装精度 3重格子エンコーダに比べて緩和することが 能である。

 また、光源に面実装タイプのモールドLED120 置き換えることで、電極配線が基板110にま まり、金線ワイヤ等が不要となり、シンプ な構成となる。
 モールドLEDは信頼性が高く、ハンドリング 容易であるという利点もある。

 次に、本発明の実施例3にかかる光学式エ ンコーダについて説明する。実施例1、2と同 の部分には同一の符号を付し、重複する説 は省略する。図9、図10は、それぞれ本実施 の光学式エンコーダの斜視構成、断面構成 示している。

 本実施例では、実施例2における光源の代 わりに、スケール170方向の有効幅がW1で円形 光出射窓121を持つ面発光レーザ120を用いて る。また、光透過基板130を無くしたもので る。面発光レーザ120の線状の出射部が第1格 子を兼ねている。光源の有効幅W1は、W1<p3/2 とする。

 これ以外の構成については、実施例2と共 通である。なお、本実施例において、光源に 線状の面発光レーザ120を用いているが、図11 示すような、出射窓の形が楕円形や線状の 射窓を持つLEDや面発光レーザを用いていて よい。

 本実施例では、図10に示すように、光学 タン161として、光透過樹脂160にV溝を設けて る。ここで、実施例2と同様に式1~式6の関係 が成り立つ。

 また、光源の光出射窓の有効幅が大きく るような場合には、光源の光出射窓の有効 を抑えるために、部材が増えるが、図12に すように第1格子131を有する光透過基板130を 源上に実装してもよい。

 なお、本実施例における光学パタンは、 述の構成に限られない。光源から出射され 光透過樹脂160上部で内部反射して光検出器 入射する光を低減すること、光検出器へ入 する外光や外部への漏れ光を低減すること の目的にかなうものであれば、どのような 成でもよい。また、その製造方法も問わな 。

 例えば、同一機能の光学パタンを複数配 すること、異なる機能の光学パタンを組み わせて配置することでもよい。また、図10 光学パタン161の形状を下に凹のレンズ状や リンドリカルレンズ状にしてもよい。

本実施例では、実施例2と同様に光検出器 PDアレイを用いているが、図18に示すように 実施例1のような第3格子を有する光透過基 と4つの受光部を有する光検出器に置き換え もよい。

 本実施例の作用は、実施例2の作用と共通 である。本実施例では、光学パタン161にV溝 採用している。光透過樹脂160表面のV溝に届 た光は、そこから外部へ透過したり、受光 とは異なる方向へ反射される。そのため、 射光が吸収され、光透過樹脂160内部で反射 て光検出器140の受光面に届く光が低減され 。

 また、透過光も光学パタン161で吸収され ため、光検出器140の受光面に届く外光が低 されたり、外部への漏れ光が低減される。

 本実施例においては、実施例2と同様の効 果が得られる。さらに、光透過基板130が不要 となることから、構成が単純となる。導線ワ イヤ8と光透過基板130の実装時の干渉がなく るため、実装が容易となる。

 本実施例は、点光源を用いた、いわゆるタ ボット干渉を利用したエンコーダである。
本例においても、前記光検出部は、前記相対 移動方向に対して第3のピッチp3を有する所定 の光学格子機能を有し、前記相対移動に基づ いて前記第2格子が所定倍率で拡大されて結 した拡大投影イメージの動きを検出し、前 スケールの相対変位量に応じた周期信号を 力するように構成されている。
 3重格子エンコーダと同様に高精度な位置検 出が可能である。しかも、3重格子エンコー と比べて第1格子を必要としないため、部材 数が減り、第1格子の位置や角度等の配置、 特に回転ずれを抑える必要が無くなるため、 製造が容易となり、歩留まり向上が期待出来 る。
 また、図18に示すように、光検出器であるPD アレイを実施例1のような第3格子を有する光 過基板と4つの受光部を有する光検出器に置 き換えても同様な効果を発揮出来る。

 次に、本発明の実施例4にかかる光学式エ ンコーダについて説明する。実施例1~3と同一 の部分には同一の符号を付し、重複する説明 は省略する。図13、図14は、それぞれ本実施 の光学式エンコーダの斜視構成、断面構成 示している。

 本実施例では、実施例2における共通基板 である基板110を箱状の形状のものを用いてい る。また、モールド樹脂の代わりに、ガラス で構成されている平行平板である光透過基板 130を面実装タイプのモールドLED120と光検出器 140との上に接着している。

 平行平板である光透過基板130の、面実装 イプのモールドLED120の光出射部上部には第1 格子131が形成されている。さらに、平行平板 である光透過基板130の下面は、第1格子131と 検出器の受光領域周辺を除き、遮光されて る。

 なお、図13において、理解の容易のため 、箱状の共通基板である基板110の側面部の 載は省略し、平行平板である光透過基板130 設けられたパタンについては、モールドLED12 0の光出射部上部の第1格子131パタンのみ表示 ている。

 平行平板である光透過基板130は共通基板 ある基板110の底面にほぼ平行に配置されて る。そして、面実装タイプのモールドLED120 光検出器140の上に隙間が出来ないように、 着剤の量を増やしたり、光透過性の樹脂や 着剤で隙間を埋めるようにして構成されて る。

 共通基板である基板110と平行平板である 透過基板130の間で、LED120や光検出器140が存 しない部分は空気や不活性ガスを充填にす こと、真空にすること、樹脂を充填するこ のいずれでもよい。樹脂を充填する場合、 路に影響を与えなければ光透過率の低い、 たは、不透明な樹脂を用いても良い。

 図14に示すように、光学パタン161として 平行平板である光透過基板130の上側の表面 体に反射防止膜を設ける。反射防止膜の反 防止効果は、平行平板である光透過基板130 上面で、ベアLED120の発光部からスケール表 へ至る光路とスケール表面から受光面に至 光路と交差する2部分の中間部分で特に効果 出るように成膜されている。

 実施例2と同様に、光透過性樹脂の代わり に平行平板に置き換えた構成について式1~式6 の関係が成り立つ。

 本実施例のバリエーションとして、PDア イ141を有する光検出器140を光検出器140に置 換えて、かつ、平行平板である光透過基板13 0に第3格子151を追加したものとしてもよい。 た、平行平板である光透過基板130を光源側 PDアレイ側の2つに分離してもよい。

 本実施例の作用は、実施例2の作用と共通 である。本実施例では、光学パタン161として 平行平板である光透過基板130上面に反射防止 膜を採用している。光透過樹脂160表面に届い た光は、そこから大半が外部へ透過していく 。そのために反射光が吸収され、光透過樹脂 160内部で反射して光検出器140の受光面に届く 光が低減される。また、透過光も光学パタン 161で吸収されるため、光検出器140の受光面に 届く外光が低減されたり、外部への漏れ光が 低減される。

 また、本実施例においては、実施例2と同様 の効果が得られる。さらに、本実施例におい ては、樹脂の代わりに平行平板である光透過 基板130を用いることで、検出ヘッドからスケ ール170に向かう界面の面精度・平坦度が向上 する。このため、より高精度の検出が可能と なる。また、平行平板である光透過基板130が ガラスでできているために、表面が傷つきに くく、温度変化によるクラック等も発生しに くくなる。
 さらに、実装時に変形しないガラス平行平 である光透過基板130の面実装タイプのモー ドLED120側の面に第1格子131が形成されている 。ガラス平行平板で検出ヘッドが封止される と共に、封止用の光透過基板130に光学格子と しての機能を持たせることが出来、部材点数 を削減することが可能となる。

 本発明の実施例5にかかる光学式エンコーダ について説明する。
 実施例1~4と同一の部分には同一の符号を付 、重複する説明は省略する。図16、図17は、 それぞれ本実施例の光学式エンコーダの斜視 構成、断面構成を示している。
 本実施例は、実施例1において、樹脂160上面 の光学パタンを無くし、その上に光学パタン を有するガラス平行平板である光透過基板190 を実装した形態となっている。
 平行平板である光透過基板190は共通基板で る基板110の底面にほぼ平行に配置されてい 。樹脂160と光透過基板190の間に隙間がない に実装されている。

 図17に示すように、光学パタン191として 平行平板である光透過基板190の上側の表面 体に反射防止膜を設ける。反射防止膜の反 防止効果は、平行平板である光透過基板130 上面で、ベアLED120の発光部からスケール表 へ至る光路とスケール表面から受光面に至 光路と交差する2部分の中間部分で特に効果 出るように成膜されている。

 実施例2と同様に、光透過性樹脂の代わりに 平行平板に置き換えた構成について式1~式6の 関係が成り立つ。
 本実施例のバリエーションとして、光検出 140と第3格子151を有する光透過基板150をPDア イ141を有する光検出器140に置き換えたもの してもよい。また、平行平板である光透過 板190を光源側とPDアレイ側の2つに分離して よい。

 本実施例の作用は、実施例1の作用と共通 である。本実施例では、光学パタン191として 平行平板である光透過基板190上面に反射防止 膜を採用している。光透過基板190表面に届い た光は、そこから大半が外部へ透過していく 。そのために光学パタン191が無い場合と比較 して反射光が減少し、光透過基板190内部で反 射して光検出器140の受光面に届く光が低減さ れる。

 さらに、本実施例においては、樹脂160の 部に平行平板である光透過基板190を用いる とで、検出ヘッドからスケール170に向かう 面の面精度・平坦度が向上する。このため より高精度の検出が可能となる。また、平 平板である光透過基板190がガラスでできて るために、表面が樹脂に比べて傷つきにく 、温度変化によるクラック等も発生しにく なる。

 さらに、検出ヘッドをまず樹脂で覆って る。そのため、側面部の保護も含めて内部 部材保護の点で有利である。また、内部に 気の入る部分が無くなることで圧力変動に くなる。例えば、ガラスである光透過基板1 90の変形・破損が起こりにくくなり、真空対 等にも有利となる。

 本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で 々な変形例をとることができる。

 以上のように、本発明に係る光学式エン ーダは、特に、3重スリット方式や点光源・ 線光源を用いたタルボット干渉方式の光学式 エンコーダに有用である。