NAKAMURA KOZO (JP)
WO2018070545A1 | 2018-04-19 |
JP2015189745A | 2015-11-02 | |||
JP2012206943A | 2012-10-25 | |||
JPH03178931A | 1991-08-02 | |||
JPS63209550A | 1988-08-31 | |||
JPS63208524A | 1988-08-30 |
\¥0 2020/175605 12 卩(:17 2020 /007950 請求の範囲 [請求項 1 ] コリンエステルを有効成分とする、 睡眠を改善するための経口摂取 用組成物。 [請求項 2] 食品組成物である、 請求項 1 に記載の経口摂取用組成物。 [請求項 3] コリンエステルが、 食用植物由来である、 請求項 1 または 2に記載 の経口摂取用組成物。 [請求項 4] 食用植物が、 ナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の果実お よび/またはイネ科タケ亜科タケ連 ( 030686, 881111311 8686) の若芽である、 請求項 3に記載の経口摂取用組成物。 [請求項 5] コリンエステルが、 アセチルコリン、 プチリルコリンおよびプロピ オニルコリンからなる群から選択される 1種または 2種以上を含む、 請求項 1〜 3のいずれか一項に記載の経口摂取用組成物。 [請求項 6] コリンエステルが、 ラクトイルコリンを含まない、 請求項 5に記載 の経口摂取用組成物。 [請求項 7] コリンエステルの一日当たりの摂取量が、 7 . 5 9 ~ 7 5 0〇1 9 である、 請求項 1〜 6のいずれか一項に記載の経口摂取用組成物。 [請求項 8] 睡眠の改善が、 睡眠時間の増加である、 請求項 1〜 7のいずれか一 項に記載の経口摂取用組成物。 |
発明の名称 : 睡眠を改善するための経口摂取用組成物
技術分野
[0001 ] 本発明は、 コリンと有機酸がエステル結合した化合物で あるコリンエステ ルを有効成分とする睡眠を改善するための経 口摂取用組成物に関する。
背景技術
[0002] 睡眠は動物において非常に重要な生理現象で あり、 国内人口の 5 0 %以上 の人が不眠に悩んでおり、 睡眠不足による生産性の低下や睡眠薬を含む 医療 費を合わせると年額 6兆円規模の経済損失が起こっていると推計 れる。 これまで様々な食品素材を用いた睡眠改善用 組成物が検討されており、 例 えば、 茶葉に含まれるテアニン (特許文献 1) 、 ゴマに含まれるセサミン ( 特許文献 2) 、 哺乳動物の乳汁などから得られるラクトフェ リン (特許文献 3) などを用いた睡眠改善用組成物が提案されて きた。
[0003] 哺乳類の神経伝達物質として生命活動に不可 欠な物質であることが知られ ているアセチルコリンは睡眠との関連性が指 摘されている。 しかし、 この関 連性は、 脳幹にアセチルコリン受容体作動薬を注射す るとレム睡眠様の状態 が誘導される (非特許文献 1) など、 脳内作用物質としてのアセチルコリン の働きを指摘するものに止まる。 具体的に、 経口摂取した場合に、 アセチル コリンと睡眠との関連性については検討され ていない。
[0004] 一方、 発酵キョウバク (ソバ植物体の乳酸発酵物) や、 ナス、 タケノコな どの特定の食用植物には、 アセチルコリンなどのコリンエステルが高濃 度で 含まれており、 これを利用した血圧降下用や抗ストレス用と しての経口摂取 用組成物が提案されている (特許文献 4〜 6) 。
先行技術文献
特許文献
[0005] 特許文献 1 :国際公開第 0 1 / 7 4 3 5 2号
特許文献 2 :特開 2 0 1 0 _ 2 8 5 4 2 7号公報 特許文献 3 :特開 201 8— 43964号公報
特許文献 4 :国際公開第 201 5 /1 4725 1号
特許文献 5 :特開 201 5 _ 1 89745号公報
特許文献 6 :国際公開第 201 8/070545号
非特許文献
[0006] 非特許文献 1 : Niwa, Y. et a 1. , ” Muscarinic acetylcholine receptors Chr ml and Chrm3 are essential for REM sleep”, Cell Reports, 24: 2231-224 7 (2018).
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0007] 本発明者は、 従来、 睡眠改善用組成物の有効成分として知られて いない物 質を含む組成物を市場に提供することで、 睡眠の改善を望む人の悩みを解消 し、 生産性を向上させ、 睡眠薬等に費やされる医療費等の経済損失を 低減す ること目的とした。
したがって本発明の課題は、 従来、 睡眠改善用組成物の有効成分として知 られていない物質を含む組成物、 とくに経口で容易に摂取することができ、 安全かつ簡易に睡眠改善ができる新規な経口 摂取用組成物を提供することに ある。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明者は、 上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねる中で 、 コリンエステ ルを含む経口摂取用組成物を用いることで睡 眠改善効果が得られることを発 見し、 さらに研究を進めた結果、 本発明を完成するに至った。
[0009] したがって本発明は、 以下に関する。
[ 1] コリンエステルを有効成分とする、 睡眠を改善するための経口摂取 用組成物。
[2] 食品組成物である、 前記 [1] に記載の経口摂取用組成物。
[3] コリンエステルが、 食用植物由来である、 前記 [1] または [2] \¥0 2020/175605 3 卩(:171? 2020 /007950
に記載の経口摂取用組成物。
[4] 食用植物が、 ナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の果実およ び/またはイネ科タケ亜科タケ連 8811113113636) の 若芽である、 前記 [3] に記載の経口摂取用組成物。
[5] コリンエステルが、 アセチルコリン、 プチリルコリンおよびプロピ オニルコリンからなる群から選択される 1種または 2種以上を含む、 前記 [ 1] 〜 [3] のいずれか一項に記載の経口摂取用組成物。
[6] コリンエステルが、 ラクトイルコリンを含まない、 前記 [5] に記 載の経口摂取用組成物。
[7] コリンエステルの一日当たりの摂取量が、 7 . 5 9 ~ 7 5 0〇! である、 前記 [1] 〜 [6] のいずれか一項に記載の経口摂取用組成物。
[8] 睡眠の改善が、 睡眠時間の増加である、 前記 [1] 〜 [7] のいず れか一項に記載の経口摂取用組成物。
発明の効果
[0010] 本発明は、 コリンエステルを有効成分として用いること で、 安全かつ簡易 に睡眠を改善することができる経口摂取用組 成物を提供することができる。 とくにコリンエステルを食用植物由来とする ことで、 比較的容易に、 極めて 安価に睡眠改善用組成物を提供することがで きる。
またコリンエステルは食経験が豊富なことか ら、 本発明の組成物は、 安全 性が高く、 食品組成物としても、 睡眠改善用医薬組成物としても利用するこ とができる。
発明を実施するための形態
[001 1] 本発明は、 コリンエステルを有効成分とする、 睡眠を改善するための経口 摂取用組成物に関する。
本発明の組成物は、 睡眠時間の増加のためや睡眠周期の改善のた めなどに 用いることができ、 睡眠の改善を行うことができる。
本発明の組成物は、 食品組成物または医薬組成物であってもよい 。 本発明 の組成物が医薬組成物の場合、 睡眠改善用または睡眠障害治療用の医薬組成 \¥0 2020/175605 4 卩(:171? 2020 /007950
物であってもよい。
本発明の組成物の有効成分であるコリンエス テルは、 動物に由来するもの 、 植物に由来するもの、 微生物に由来するもののいずれも用いること ができ るが、 ヒトが食経験のある生物に由来するものを用 いることが好ましく、 と くに、 食用植物由来であることが好ましい。
[0012] 食用植物としては、 コリンエステルを含有する物であれば、 とくに限定さ れない。 例えば、 ウリ科 (きゅうりなど) 、 ナス科 (ナスなど) 、 ユリ科 ( アスパラガスなど) 、 ヤマノイモ科 (やまのいもなど) 、 アブラナ科 (キヤ べツなど) 、 キク科 (レタスなど) 、 セリ科 (にんじんなど) 、 バラ科 (り んごなど) 、 ブドウ科 (ぶどうなど) 、 マメ科 (アルファルファなど) 、 夕 デ科 (ソバなど) 、 イネ科 (タケノコなど) の食用植物などが挙げられる。 アセチルコリンの含有量の観点から、 ナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 10叩6 ) 、 イネ科タケ亜科タケ連 8811113113636) が好ま しく、 とくにナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の果実および/また はイネ科タケ亜科タケ連 8811113113636) の若芽が好 ましい。
[0013] ナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の品種のうち、 泉州水なす、 ば ってんなす、 広陵サラダ茄子 (別名 :美男) 、 ヒゴムラサキ、 大長茄子、 筑 陽などが好ましく、 生食可能であることから、 泉州水なす、 ばってんなす、 広陵サラダ茄子、 ヒゴムラサキが好ましい。 とくに好ましくは、 ヒゴムラサ キである。
[0014] 本発明に用い得る食品素材 1 0 0 9 (生重) 中のコリンエステル含有量は 、 概ね表 1のとおりである。 \¥02020/175605 5 卩(:171? 2020 /007950
[表 1]
[0015] 本発明の組成物に含まれ得るコリンエステル としては、 アセチルコリン、 プチリルコリン、 プロピオニルコリン、 ラクトイルコリンなどが挙げられ、 これらのうち、 1種または 2種以上を含む組成物であってもよい。 とくにコ リンエステルを植物由来とする場合、 本発明の組成物は、 アセチルコリン、 プチリルコリンおよびプロピオニルコリンか らなる群から選択される 1種ま たは 2種以上を含み、 ラクトイルコリンを含まない。
[0016] 本発明の組成物は、 コリンエステルの 1 日の摂取量が、 所定の範囲に調整 されてなる。
睡眠を改善するために、 コリンエステルの 1 日の摂取量は、 7. 5 9~ 1 , 000 好ましくは 7. 5 9〜750〇1 9 、 特に好ましくは 1 5 9~75〇 9の範囲に調整されている。 例えば、 1包装 (例えば、 1力 プセル) に、 コリンエステル含量が 2. 5 9~ 300 好ましくは 2 . 5 9〜250〇19、 特に好ましくは 5 9〜 25001 9の範囲に調整さ れており、 それを 1 日に 1回〜数回に分けて経口摂取することができ 。 ま た、 例えば、 複数の包装により、 コリンエステルの合計が前記の範囲となる ように調整されていてもよい。 この場合、 コリンエステル濃度は 1 5〜 3,
750^9/9となる。
[0017] 本発明の組成物は、 就寝直前から 2時間前に摂取することが好ましく、 就 寝 30分前から 1時間前に摂取することがとくに好ましい。 例えば、 1 日あ たり 1回、 就寝前に摂取することを 5日〜 30日間行うことが好ましく、 5 \¥0 2020/175605 6 卩(:171? 2020 /007950
日〜 1 4日間行うことがさらに好ましい。
[0018] 本発明の組成物は、 所定のコリンエステル含量に調整されている 。 本発明 の組成物には、 例えば、 コリンエステル含量を調整して、 生鮮農産物を切り 分けたもの、 冷凍したもの、 凍結乾燥したものや抽出物などを用いること が できる。 本発明の組成物は、 好ましくは、 食用植物の凍結乾燥粉末および/ または抽出物からなる組成物である。
本発明の組成物は、 1 日に摂取するコリンエステル含量となるよう に、 1 日分ずつに切り分けたもの、 品質の劣化を防止したり、 果肉の褐変を防止し たりするために真空パックなどで個包装して もよい。
また、 本発明の組成物は、 冷凍加工されていることが好ましい。 冷凍加工 により、 組成物に混入しているコリンエステラーゼ活 性を抑制することがで き、 コリンエステルを長期間保持することができ る。 本発明の組成物は、 好 ましくは、 冷凍加工されたナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の果実 の一部または全部である。
[0019] 本発明の組成物は、 一態様において、 食用植物を加熱殺菌後、 搾汁液を得 て、 凍結乾燥する方法によって製造することがで きる。 搾汁液に、 賦形剤を 添加して凍結乾燥してもよい。 賦形剤としては、 デキストリン、 乳糖、 結晶 セルロースなどの種々の賦形剤を使用するこ とができる。 また、 賦形剤の添 加量は、 搾汁液重量当たり、 5〜 7 5重量%、 好ましくは、 1 〇〜 5 0重量 %、 特に好ましくは、 1 〇〜 2 5重量%である。
[0020] また本発明の組成物は、 一態様において、 食用植物を凍結乾燥粉末および
/または熱風乾燥粉末や抽出物にすること 凍結乾燥粉末および/または熱 風乾燥粉末や抽出物を、 コリンエステル含量が所定の量となるように 分配す ることを含む方法によって製造することがで きる。
ここで所定の量とは、 7 . 5 9 ~ 1 , 0 0 0〇! 、 好ましくは 7 . 5 IX 9 ~ 7 5 0〇! 、 さらに好ましくは 1 5 9 ~ 7 5 0〇! であってもよい。
[0021 ] 本発明の組成物を製造する方法では、 食用植物を加熱することをさらに含 むことができる。 加熱は、 電子レンジや湯中で茄でることによって行う こと \¥0 2020/175605 7 卩(:171? 2020 /007950
ができる。 例えば、 5 5〇 の電子レンジで加熱する場合、 食用植物 1 0 0 9あたり、 1〜 1 5分間、 好ましくは、 2〜 1 0分間、 さらに好ましくは、
4〜 6分間加熱する。 また、 湯中で茄でる場合、 9 0〜 1 0 0 °〇の湯中で加 熱することが好ましい。 このように食用植物を加熱することによって 、 殺菌 を行うことができると共に、 食用植物内のコリンエステルを増加させるこ と ができる。
本発明の組成物を製造する方法は、 一態様において、 通常、 凍結乾燥また は熱風乾燥することで微生物による腐敗が回 避されるところ、 さらに食用植 物を加熱処理 (殺菌作用およびコリンエステルの増加作用 ) することを特徴 とする。
[0022] 本発明の組成物を製造する方法は、 食用植物の凍結乾燥粉末および/また は熱風乾燥粉末を水に懸濁し、 得られた懸濁液に酸を添加することをさらに 含むことができる。 酸を添加した懸濁液の 1 ~ 1は、 例えば、 5 . 5〜 4 . 5 、 好ましくは、 5 . 4〜 4 . 6に調整する。 このように 1 ~ 1を調整すること により、 コリンエステルが安定化し、 長期保存性に優れた組成物 (懸濁液) とすることができる。
[0023] 本発明の組成物を製造する方法は、 食用植物を、 または、 食用植物の凍結 乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末を、 エタノールまたは含水エタノール で抽出することを含むことができる。
より具体的には、 本発明の方法は、 食用植物の凍結乾燥粉末および/また は熱風乾燥粉末にエタノールまたは含水エタ ノールを加え、 または、 生鮮の 食用植物にエタノールを加えて粉砕して残渣 を除いて得られる、 コリンエス テルを濃縮した抽出物を含むことができる。
[0024] 含水エタノールで抽出を行う場合、 含水エタノールのエタノール濃度は、 とくに限定されないが、 コリンエステルの抽出率や濃縮率などの観点 から、 適宜選択し得る。 含水エタノールのエタノール濃度は、 例えば、 1 0 % (\« / ) 以上であってもよく、 1 〇〜 9 9 % ( / ) が好ましく、 さらに好 ましくは、 2 5〜 6 0 % ( / ) であるか、 または 9 5 % ( / ) 以上 \¥0 2020/175605 8 卩(:171? 2020 /007950
であり、 とくに好ましくは 3 0〜 6 0 % ( / ) であるか、 または 9 9 % 以上である。
抽出に用いるエタノールまたは含水エタノー ルには、 1 - -アスコルビン酸 が添加されていてもよく、 例えば、 1〜 5 I %、 好ましくは、 3 I %で 添加されている。
本発明の方法は、 抽出物のコリンエステル含量を 5 9〜 5 0〇1 9に調整 することを含んでいてもよい。
[0025] 本発明の組成物に係る乾燥粉末は、 適当なメッシュの篩にかけて、 通過し た粉末であることが好ましい。 本発明の組成物は、 例えば、 2 0メッシュの 篩を通過できる凍結乾燥粉末および/または 風乾燥粉末からなるものであ ることが好ましい。
ここで熱風乾燥粉末は、 例えば、 食用植物を約 9 0 ° 〇の熱風に約 1〜 2時 間曝することによって乾燥し、 これを粉砕して粉末にすることによって調製 することができる。
[0026] 本発明の組成物は、 各種の機能性健康食品あるいは医薬品組成物 の有効成 分として用いることができる。
食品の場合、 適当な食品添加物と組み合わせて、 食品用組成物として用い ることができる。 また、 このような食品用組成物に限らず、 緑茶、 紅茶、 烏 龍茶、 雑毂茶等に配合して飲料として、 あるいはビスケッ ト、 パン、 飴等に 配合して食品として、 日常的に摂取可能な形態で提供することも可 能である 。 また、 下記医薬品の調剤に準じて適当な剤形として 、 所謂サプリメントと して利用することも可能である。
[0027] 医薬品とする場合は、 適当な医薬品添加剤と組み合わせて、 通常の調剤の 手法に従って各種の剤形として用いることが できる。 このような剤形として は、 例えば散剤、 顆粒剤、 カプセル剤、 丸剤、 錠剤等の固形製剤、 水剤、 懸 濁剤、 乳剤等の液剤等の経口投与剤が挙げられる。
[0028] 本発明の組成物を食品として用いる場合、 一般的な飲食品としてだけでな く、 特定の機能を発揮して健康増進を図る機能性 健康食品としての使用が挙 \¥0 2020/175605 9 卩(:171? 2020 /007950
げられる。
この場合の具体的な形態としては、 本発明の組成物を有効成分として含有 するカプセル剤、 錠剤、 粉末剤、 顆粒剤等からなるサプリメント類、 パン、 ケーキ、 クッキー等のベーカリー食品類、 ソース、 スープ、 ドレッシング、 マヨネーズ等の調味料類、 牛乳、 ヨーグルト、 クリーム類等の乳製品類、 チ ョコレート、 キャンデー等の菓子類、 あるいは緑茶、 紅茶、 烏龍茶、 麦茶、 雑毂茶、 果汁、 野菜飲料、 乳飲料、 清涼飲料および炭酸飲料等の各種飲料類 等が挙げられる。
[0029] 本発明の組成物を医薬品組成物の有効成分と して使用する場合の投与量は 、 各成分の比率によっても異なり、 また、 患者の年齢、 体重、 性別、 症状、 投与方法などの種々の要因によって異なるが 、 成人で、 1 日当たり、 経口投 与の場合は、 概ね、 コリンエステル含量が 5 9 ~ 5 9の範囲、 また一 態様として 5 9 ~ 5 0 0 9の範囲で選択することができる。 また、 症状 改善の度合いによって、 適宜増減することもできる。 投与回数としては、 1 日 1 回〜数回に分けて投与することができる。
[0030] 本発明の組成物を食品として使用する場合の 摂取量は、 上記医薬品の経口 投与の場合に準じて選択することができる。 但し、 飲食物の場合は医薬品と は異なり、 投与用量および投与回数が特に制限されない ことから、 特に重篤 な症状を発生しない限りにおいて、 健康維持という目的、 並びに、 呈味性、 嗜好性を考慮して、 上記の範囲に限定されずに摂取量を選択して もよい。 実施例
[0031 ] 1 . 被験食品およびプラセボ食品
( 1 ) 被験食品 (コリンエステル含有組成物) の調製
収穫したナスを加熱殺菌 (9 0 °(:、 1 0分) 後、 搾汁液を得て、 賦形剤 ( デキストリン) を搾汁液重量当たり 2 5 %添加し、 凍結乾燥して 2 5 %デキ ストリン混合ナス凍結乾燥粉末を調製した。 2 5 %デキストリン混合ナス凍 結乾燥粉末中の機能性成分を定量し、 既定重量を不透明カプセル (ヒ ドロキ シプロピルメチルセルロース製) に 3 0 0 9充填した。 1 カプセル当たり \¥0 2020/175605 10 卩(:171? 2020 /007950 のコリンエステル含有量は、 5 7 6 9であった。
(2) プラセボ食品の調製
被験食品と同じ不透明のカプセルに賦形剤 (デキストリン) 2 8 0 9を 充填した。
[0032] 2 . 被験者
被験食品およびプラセボ食品を 3 0代〜 5 0代の男女 2 1名に摂取させた
[0033] 3 . 脳波の計測および被験食品の摂食
(1) 試験期間 (スケジュール)
表 2に示すスケジュールのとおり、 1 4日間の脳波を計測した。 被験食品 およびプラセボ食品の摂食方法は、 被験食品摂取 5日間およびプラセボ食品 摂取 5日間の合計 1 0日間のクロスオーバーとした。
[表 2]
[0034] ( 2) 摂食
1 日 6カプセルの被験食品 (コリンエステル量:計 3 4 5 6 ^ 9 /日) ま たはプラセボ食品を就寝 3 0分〜 1時間前に水またはぬるま湯で摂食した。 なお、 被験者は、 試験期間中、 アルコール飲料の摂取を原則禁止とし、 夕食 後から就寝までカフェインを含む飲料の摂取 を禁止とした。 また、 ナスおよ びその加工食品、 タケノコおよびその加工食品、 植物原料由来の発酵食品に ついて摂取をしないものとした。
[0035] (3) 脳波の計測
脳波は、 就寝時に脳波計 (商品名 :スリープスコープ (スリープウェル社 製) ) を装着して計測した。 第 1睡眠周期から第 4睡眠周期までの計測値か ら表 3に示す各項目について平均値を求めた。 \¥0 2020/175605 1 1 卩(:17 2020 /007950
[0036] 4 . 結果
結果を表 3に示す。
[表 3]
* : く 0 0 6. ^ · :有 ¾¾なし
[0037] 5 . 考察
表 3に示すとおり、 被験食品摂取群は、 プラセボ食品摂取群に比べ、 有意 に睡眠時間が長くなった。 特に深い眠りの指標であるノンレム合計時間 が有 意に延長していた。 睡眠効率については、 有意差がなかったことから、 睡眠 効率の悪化によって睡眠時間が長くなったの ではなく、 睡眠効率は維持した まま、 睡眠時間を長くすることができることが明ら かとなった。 また、 深い 眠りの割合が増加しているため、 睡眠リズムの改善効果も明らかとなった。 これらの効果により睡眠の改善が認められた 。
さらに、 より負荷の少ない食品摂取方法、 例えば一度に摂取するカプセル 数を減らすなど、 によって睡眠効率改善、 入眠時間短縮、 ノンレム睡眠時間 延長または中途覚醒の減少が期待できる可能 性がある。
産業上の利用可能性
[0038] 本発明の組成物は、 顕著な睡眠改善作用を有しており、 これを活性成分と して含有させることにより、 機能性表示食品あるいは睡眠障害等の治療用 医 薬品を製造することができる。