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Title:
ORALLY INGESTED COMPOSITION FOR IMPROVING SLEEP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175605
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention addresses the problem of providing a novel orally ingested composition that contains a substance which is not conventionally known as an active component of a composition for improving sleep, and particularly, that can be easily taken orally and can improve sleep safely and easily. The present invention pertains to an orally ingested composition, particularly a food composition, for improving sleep and containing a choline ester as an active component. In the present invention, the choline ester may be derived from an edible plant such as the fruit of the species Solanum melongena of the genus Solanum of the family Solanaceae and/or the green shoot of the tribe Bambuseae of the subfamily Bambusoideae of the family Poaceae.

Inventors:
KOYAMA MASAHIRO (JP)
NAKAMURA KOZO (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/007950
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 27, 2020
Export Citation:
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Assignee:
WELLNAS CO LTD (JP)
International Classes:
A61P25/20; A23L33/10; A23L33/105; A61K31/221; A61K36/81; A61K36/899
Domestic Patent References:
WO2018070545A12018-04-19
Foreign References:
JP2015189745A2015-11-02
JP2012206943A2012-10-25
JPH03178931A1991-08-02
JPS63209550A1988-08-31
JPS63208524A1988-08-30
Attorney, Agent or Firm:
KUZUWA, Kiyoshi (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175605 12 卩(:17 2020 /007950

請求の範囲

[請求項 1 ] コリンエステルを有効成分とする、 睡眠を改善するための経口摂取 用組成物。

[請求項 2] 食品組成物である、 請求項 1 に記載の経口摂取用組成物。

[請求項 3] コリンエステルが、 食用植物由来である、 請求項 1 または 2に記載 の経口摂取用組成物。

[請求項 4] 食用植物が、 ナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の果実お よび/またはイネ科タケ亜科タケ連 ( 030686, 881111311

8686) の若芽である、 請求項 3に記載の経口摂取用組成物。

[請求項 5] コリンエステルが、 アセチルコリン、 プチリルコリンおよびプロピ オニルコリンからなる群から選択される 1種または 2種以上を含む、 請求項 1〜 3のいずれか一項に記載の経口摂取用組成物。

[請求項 6] コリンエステルが、 ラクトイルコリンを含まない、 請求項 5に記載 の経口摂取用組成物。

[請求項 7] コリンエステルの一日当たりの摂取量が、 7 . 5 9 ~ 7 5 0〇1 9 である、 請求項 1〜 6のいずれか一項に記載の経口摂取用組成物。

[請求項 8] 睡眠の改善が、 睡眠時間の増加である、 請求項 1〜 7のいずれか一 項に記載の経口摂取用組成物。

Description:
\¥0 2020/175605 1 卩(:17 2020 /007950 明 細 書

発明の名称 : 睡眠を改善するための経口摂取用組成物

技術分野

[0001 ] 本発明は、 コリンと有機酸がエステル結合した化合物で あるコリンエステ ルを有効成分とする睡眠を改善するための経 口摂取用組成物に関する。

背景技術

[0002] 睡眠は動物において非常に重要な生理現象で あり、 国内人口の 5 0 %以上 の人が不眠に悩んでおり、 睡眠不足による生産性の低下や睡眠薬を含む 医療 費を合わせると年額 6兆円規模の経済損失が起こっていると推計 れる。 これまで様々な食品素材を用いた睡眠改善用 組成物が検討されており、 例 えば、 茶葉に含まれるテアニン (特許文献 1) 、 ゴマに含まれるセサミン ( 特許文献 2) 、 哺乳動物の乳汁などから得られるラクトフェ リン (特許文献 3) などを用いた睡眠改善用組成物が提案されて きた。

[0003] 哺乳類の神経伝達物質として生命活動に不可 欠な物質であることが知られ ているアセチルコリンは睡眠との関連性が指 摘されている。 しかし、 この関 連性は、 脳幹にアセチルコリン受容体作動薬を注射す るとレム睡眠様の状態 が誘導される (非特許文献 1) など、 脳内作用物質としてのアセチルコリン の働きを指摘するものに止まる。 具体的に、 経口摂取した場合に、 アセチル コリンと睡眠との関連性については検討され ていない。

[0004] 一方、 発酵キョウバク (ソバ植物体の乳酸発酵物) や、 ナス、 タケノコな どの特定の食用植物には、 アセチルコリンなどのコリンエステルが高濃 度で 含まれており、 これを利用した血圧降下用や抗ストレス用と しての経口摂取 用組成物が提案されている (特許文献 4〜 6) 。

先行技術文献

特許文献

[0005] 特許文献 1 :国際公開第 0 1 / 7 4 3 5 2号

特許文献 2 :特開 2 0 1 0 _ 2 8 5 4 2 7号公報 特許文献 3 :特開 201 8— 43964号公報

特許文献 4 :国際公開第 201 5 /1 4725 1号

特許文献 5 :特開 201 5 _ 1 89745号公報

特許文献 6 :国際公開第 201 8/070545号

非特許文献

[0006] 非特許文献 1 : Niwa, Y. et a 1. , ” Muscarinic acetylcholine receptors Chr ml and Chrm3 are essential for REM sleep”, Cell Reports, 24: 2231-224 7 (2018).

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007] 本発明者は、 従来、 睡眠改善用組成物の有効成分として知られて いない物 質を含む組成物を市場に提供することで、 睡眠の改善を望む人の悩みを解消 し、 生産性を向上させ、 睡眠薬等に費やされる医療費等の経済損失を 低減す ること目的とした。

したがって本発明の課題は、 従来、 睡眠改善用組成物の有効成分として知 られていない物質を含む組成物、 とくに経口で容易に摂取することができ、 安全かつ簡易に睡眠改善ができる新規な経口 摂取用組成物を提供することに ある。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明者は、 上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねる中で 、 コリンエステ ルを含む経口摂取用組成物を用いることで睡 眠改善効果が得られることを発 見し、 さらに研究を進めた結果、 本発明を完成するに至った。

[0009] したがって本発明は、 以下に関する。

[ 1] コリンエステルを有効成分とする、 睡眠を改善するための経口摂取 用組成物。

[2] 食品組成物である、 前記 [1] に記載の経口摂取用組成物。

[3] コリンエステルが、 食用植物由来である、 前記 [1] または [2] \¥0 2020/175605 3 卩(:171? 2020 /007950

に記載の経口摂取用組成物。

[4] 食用植物が、 ナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の果実およ び/またはイネ科タケ亜科タケ連 8811113113636) の 若芽である、 前記 [3] に記載の経口摂取用組成物。

[5] コリンエステルが、 アセチルコリン、 プチリルコリンおよびプロピ オニルコリンからなる群から選択される 1種または 2種以上を含む、 前記 [ 1] 〜 [3] のいずれか一項に記載の経口摂取用組成物。

[6] コリンエステルが、 ラクトイルコリンを含まない、 前記 [5] に記 載の経口摂取用組成物。

[7] コリンエステルの一日当たりの摂取量が、 7 . 5 9 ~ 7 5 0〇! である、 前記 [1] 〜 [6] のいずれか一項に記載の経口摂取用組成物。

[8] 睡眠の改善が、 睡眠時間の増加である、 前記 [1] 〜 [7] のいず れか一項に記載の経口摂取用組成物。

発明の効果

[0010] 本発明は、 コリンエステルを有効成分として用いること で、 安全かつ簡易 に睡眠を改善することができる経口摂取用組 成物を提供することができる。 とくにコリンエステルを食用植物由来とする ことで、 比較的容易に、 極めて 安価に睡眠改善用組成物を提供することがで きる。

またコリンエステルは食経験が豊富なことか ら、 本発明の組成物は、 安全 性が高く、 食品組成物としても、 睡眠改善用医薬組成物としても利用するこ とができる。

発明を実施するための形態

[001 1] 本発明は、 コリンエステルを有効成分とする、 睡眠を改善するための経口 摂取用組成物に関する。

本発明の組成物は、 睡眠時間の増加のためや睡眠周期の改善のた めなどに 用いることができ、 睡眠の改善を行うことができる。

本発明の組成物は、 食品組成物または医薬組成物であってもよい 。 本発明 の組成物が医薬組成物の場合、 睡眠改善用または睡眠障害治療用の医薬組成 \¥0 2020/175605 4 卩(:171? 2020 /007950

物であってもよい。

本発明の組成物の有効成分であるコリンエス テルは、 動物に由来するもの 、 植物に由来するもの、 微生物に由来するもののいずれも用いること ができ るが、 ヒトが食経験のある生物に由来するものを用 いることが好ましく、 と くに、 食用植物由来であることが好ましい。

[0012] 食用植物としては、 コリンエステルを含有する物であれば、 とくに限定さ れない。 例えば、 ウリ科 (きゅうりなど) 、 ナス科 (ナスなど) 、 ユリ科 ( アスパラガスなど) 、 ヤマノイモ科 (やまのいもなど) 、 アブラナ科 (キヤ べツなど) 、 キク科 (レタスなど) 、 セリ科 (にんじんなど) 、 バラ科 (り んごなど) 、 ブドウ科 (ぶどうなど) 、 マメ科 (アルファルファなど) 、 夕 デ科 (ソバなど) 、 イネ科 (タケノコなど) の食用植物などが挙げられる。 アセチルコリンの含有量の観点から、 ナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 10叩6 ) 、 イネ科タケ亜科タケ連 8811113113636) が好ま しく、 とくにナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の果実および/また はイネ科タケ亜科タケ連 8811113113636) の若芽が好 ましい。

[0013] ナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の品種のうち、 泉州水なす、 ば ってんなす、 広陵サラダ茄子 (別名 :美男) 、 ヒゴムラサキ、 大長茄子、 筑 陽などが好ましく、 生食可能であることから、 泉州水なす、 ばってんなす、 広陵サラダ茄子、 ヒゴムラサキが好ましい。 とくに好ましくは、 ヒゴムラサ キである。

[0014] 本発明に用い得る食品素材 1 0 0 9 (生重) 中のコリンエステル含有量は 、 概ね表 1のとおりである。 \¥02020/175605 5 卩(:171? 2020 /007950

[表 1]

[0015] 本発明の組成物に含まれ得るコリンエステル としては、 アセチルコリン、 プチリルコリン、 プロピオニルコリン、 ラクトイルコリンなどが挙げられ、 これらのうち、 1種または 2種以上を含む組成物であってもよい。 とくにコ リンエステルを植物由来とする場合、 本発明の組成物は、 アセチルコリン、 プチリルコリンおよびプロピオニルコリンか らなる群から選択される 1種ま たは 2種以上を含み、 ラクトイルコリンを含まない。

[0016] 本発明の組成物は、 コリンエステルの 1 日の摂取量が、 所定の範囲に調整 されてなる。

睡眠を改善するために、 コリンエステルの 1 日の摂取量は、 7. 5 9~ 1 , 000 好ましくは 7. 5 9〜750〇1 9 、 特に好ましくは 1 5 9~75〇 9の範囲に調整されている。 例えば、 1包装 (例えば、 1力 プセル) に、 コリンエステル含量が 2. 5 9~ 300 好ましくは 2 . 5 9〜250〇19、 特に好ましくは 5 9〜 25001 9の範囲に調整さ れており、 それを 1 日に 1回〜数回に分けて経口摂取することができ 。 ま た、 例えば、 複数の包装により、 コリンエステルの合計が前記の範囲となる ように調整されていてもよい。 この場合、 コリンエステル濃度は 1 5〜 3,

750^9/9となる。

[0017] 本発明の組成物は、 就寝直前から 2時間前に摂取することが好ましく、 就 寝 30分前から 1時間前に摂取することがとくに好ましい。 例えば、 1 日あ たり 1回、 就寝前に摂取することを 5日〜 30日間行うことが好ましく、 5 \¥0 2020/175605 6 卩(:171? 2020 /007950

日〜 1 4日間行うことがさらに好ましい。

[0018] 本発明の組成物は、 所定のコリンエステル含量に調整されている 。 本発明 の組成物には、 例えば、 コリンエステル含量を調整して、 生鮮農産物を切り 分けたもの、 冷凍したもの、 凍結乾燥したものや抽出物などを用いること が できる。 本発明の組成物は、 好ましくは、 食用植物の凍結乾燥粉末および/ または抽出物からなる組成物である。

本発明の組成物は、 1 日に摂取するコリンエステル含量となるよう に、 1 日分ずつに切り分けたもの、 品質の劣化を防止したり、 果肉の褐変を防止し たりするために真空パックなどで個包装して もよい。

また、 本発明の組成物は、 冷凍加工されていることが好ましい。 冷凍加工 により、 組成物に混入しているコリンエステラーゼ活 性を抑制することがで き、 コリンエステルを長期間保持することができ る。 本発明の組成物は、 好 ましくは、 冷凍加工されたナス科ナス属ナス種 〇 !! 1116 1〇叩6 ) の果実 の一部または全部である。

[0019] 本発明の組成物は、 一態様において、 食用植物を加熱殺菌後、 搾汁液を得 て、 凍結乾燥する方法によって製造することがで きる。 搾汁液に、 賦形剤を 添加して凍結乾燥してもよい。 賦形剤としては、 デキストリン、 乳糖、 結晶 セルロースなどの種々の賦形剤を使用するこ とができる。 また、 賦形剤の添 加量は、 搾汁液重量当たり、 5〜 7 5重量%、 好ましくは、 1 〇〜 5 0重量 %、 特に好ましくは、 1 〇〜 2 5重量%である。

[0020] また本発明の組成物は、 一態様において、 食用植物を凍結乾燥粉末および

/または熱風乾燥粉末や抽出物にすること 凍結乾燥粉末および/または熱 風乾燥粉末や抽出物を、 コリンエステル含量が所定の量となるように 分配す ることを含む方法によって製造することがで きる。

ここで所定の量とは、 7 . 5 9 ~ 1 , 0 0 0〇! 、 好ましくは 7 . 5 IX 9 ~ 7 5 0〇! 、 さらに好ましくは 1 5 9 ~ 7 5 0〇! であってもよい。

[0021 ] 本発明の組成物を製造する方法では、 食用植物を加熱することをさらに含 むことができる。 加熱は、 電子レンジや湯中で茄でることによって行う こと \¥0 2020/175605 7 卩(:171? 2020 /007950

ができる。 例えば、 5 5〇 の電子レンジで加熱する場合、 食用植物 1 0 0 9あたり、 1〜 1 5分間、 好ましくは、 2〜 1 0分間、 さらに好ましくは、

4〜 6分間加熱する。 また、 湯中で茄でる場合、 9 0〜 1 0 0 °〇の湯中で加 熱することが好ましい。 このように食用植物を加熱することによって 、 殺菌 を行うことができると共に、 食用植物内のコリンエステルを増加させるこ と ができる。

本発明の組成物を製造する方法は、 一態様において、 通常、 凍結乾燥また は熱風乾燥することで微生物による腐敗が回 避されるところ、 さらに食用植 物を加熱処理 (殺菌作用およびコリンエステルの増加作用 ) することを特徴 とする。

[0022] 本発明の組成物を製造する方法は、 食用植物の凍結乾燥粉末および/また は熱風乾燥粉末を水に懸濁し、 得られた懸濁液に酸を添加することをさらに 含むことができる。 酸を添加した懸濁液の 1 ~ 1は、 例えば、 5 . 5〜 4 . 5 、 好ましくは、 5 . 4〜 4 . 6に調整する。 このように 1 ~ 1を調整すること により、 コリンエステルが安定化し、 長期保存性に優れた組成物 (懸濁液) とすることができる。

[0023] 本発明の組成物を製造する方法は、 食用植物を、 または、 食用植物の凍結 乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末を、 エタノールまたは含水エタノール で抽出することを含むことができる。

より具体的には、 本発明の方法は、 食用植物の凍結乾燥粉末および/また は熱風乾燥粉末にエタノールまたは含水エタ ノールを加え、 または、 生鮮の 食用植物にエタノールを加えて粉砕して残渣 を除いて得られる、 コリンエス テルを濃縮した抽出物を含むことができる。

[0024] 含水エタノールで抽出を行う場合、 含水エタノールのエタノール濃度は、 とくに限定されないが、 コリンエステルの抽出率や濃縮率などの観点 から、 適宜選択し得る。 含水エタノールのエタノール濃度は、 例えば、 1 0 % (\« / ) 以上であってもよく、 1 〇〜 9 9 % ( / ) が好ましく、 さらに好 ましくは、 2 5〜 6 0 % ( / ) であるか、 または 9 5 % ( / ) 以上 \¥0 2020/175605 8 卩(:171? 2020 /007950

であり、 とくに好ましくは 3 0〜 6 0 % ( / ) であるか、 または 9 9 % 以上である。

抽出に用いるエタノールまたは含水エタノー ルには、 1 - -アスコルビン酸 が添加されていてもよく、 例えば、 1〜 5 I %、 好ましくは、 3 I %で 添加されている。

本発明の方法は、 抽出物のコリンエステル含量を 5 9〜 5 0〇1 9に調整 することを含んでいてもよい。

[0025] 本発明の組成物に係る乾燥粉末は、 適当なメッシュの篩にかけて、 通過し た粉末であることが好ましい。 本発明の組成物は、 例えば、 2 0メッシュの 篩を通過できる凍結乾燥粉末および/または 風乾燥粉末からなるものであ ることが好ましい。

ここで熱風乾燥粉末は、 例えば、 食用植物を約 9 0 ° 〇の熱風に約 1〜 2時 間曝することによって乾燥し、 これを粉砕して粉末にすることによって調製 することができる。

[0026] 本発明の組成物は、 各種の機能性健康食品あるいは医薬品組成物 の有効成 分として用いることができる。

食品の場合、 適当な食品添加物と組み合わせて、 食品用組成物として用い ることができる。 また、 このような食品用組成物に限らず、 緑茶、 紅茶、 烏 龍茶、 雑毂茶等に配合して飲料として、 あるいはビスケッ ト、 パン、 飴等に 配合して食品として、 日常的に摂取可能な形態で提供することも可 能である 。 また、 下記医薬品の調剤に準じて適当な剤形として 、 所謂サプリメントと して利用することも可能である。

[0027] 医薬品とする場合は、 適当な医薬品添加剤と組み合わせて、 通常の調剤の 手法に従って各種の剤形として用いることが できる。 このような剤形として は、 例えば散剤、 顆粒剤、 カプセル剤、 丸剤、 錠剤等の固形製剤、 水剤、 懸 濁剤、 乳剤等の液剤等の経口投与剤が挙げられる。

[0028] 本発明の組成物を食品として用いる場合、 一般的な飲食品としてだけでな く、 特定の機能を発揮して健康増進を図る機能性 健康食品としての使用が挙 \¥0 2020/175605 9 卩(:171? 2020 /007950

げられる。

この場合の具体的な形態としては、 本発明の組成物を有効成分として含有 するカプセル剤、 錠剤、 粉末剤、 顆粒剤等からなるサプリメント類、 パン、 ケーキ、 クッキー等のベーカリー食品類、 ソース、 スープ、 ドレッシング、 マヨネーズ等の調味料類、 牛乳、 ヨーグルト、 クリーム類等の乳製品類、 チ ョコレート、 キャンデー等の菓子類、 あるいは緑茶、 紅茶、 烏龍茶、 麦茶、 雑毂茶、 果汁、 野菜飲料、 乳飲料、 清涼飲料および炭酸飲料等の各種飲料類 等が挙げられる。

[0029] 本発明の組成物を医薬品組成物の有効成分と して使用する場合の投与量は 、 各成分の比率によっても異なり、 また、 患者の年齢、 体重、 性別、 症状、 投与方法などの種々の要因によって異なるが 、 成人で、 1 日当たり、 経口投 与の場合は、 概ね、 コリンエステル含量が 5 9 ~ 5 9の範囲、 また一 態様として 5 9 ~ 5 0 0 9の範囲で選択することができる。 また、 症状 改善の度合いによって、 適宜増減することもできる。 投与回数としては、 1 日 1 回〜数回に分けて投与することができる。

[0030] 本発明の組成物を食品として使用する場合の 摂取量は、 上記医薬品の経口 投与の場合に準じて選択することができる。 但し、 飲食物の場合は医薬品と は異なり、 投与用量および投与回数が特に制限されない ことから、 特に重篤 な症状を発生しない限りにおいて、 健康維持という目的、 並びに、 呈味性、 嗜好性を考慮して、 上記の範囲に限定されずに摂取量を選択して もよい。 実施例

[0031 ] 1 . 被験食品およびプラセボ食品

( 1 ) 被験食品 (コリンエステル含有組成物) の調製

収穫したナスを加熱殺菌 (9 0 °(:、 1 0分) 後、 搾汁液を得て、 賦形剤 ( デキストリン) を搾汁液重量当たり 2 5 %添加し、 凍結乾燥して 2 5 %デキ ストリン混合ナス凍結乾燥粉末を調製した。 2 5 %デキストリン混合ナス凍 結乾燥粉末中の機能性成分を定量し、 既定重量を不透明カプセル (ヒ ドロキ シプロピルメチルセルロース製) に 3 0 0 9充填した。 1 カプセル当たり \¥0 2020/175605 10 卩(:171? 2020 /007950 のコリンエステル含有量は、 5 7 6 9であった。

(2) プラセボ食品の調製

被験食品と同じ不透明のカプセルに賦形剤 (デキストリン) 2 8 0 9を 充填した。

[0032] 2 . 被験者

被験食品およびプラセボ食品を 3 0代〜 5 0代の男女 2 1名に摂取させた

[0033] 3 . 脳波の計測および被験食品の摂食

(1) 試験期間 (スケジュール)

表 2に示すスケジュールのとおり、 1 4日間の脳波を計測した。 被験食品 およびプラセボ食品の摂食方法は、 被験食品摂取 5日間およびプラセボ食品 摂取 5日間の合計 1 0日間のクロスオーバーとした。

[表 2]

[0034] ( 2) 摂食

1 日 6カプセルの被験食品 (コリンエステル量:計 3 4 5 6 ^ 9 /日) ま たはプラセボ食品を就寝 3 0分〜 1時間前に水またはぬるま湯で摂食した。 なお、 被験者は、 試験期間中、 アルコール飲料の摂取を原則禁止とし、 夕食 後から就寝までカフェインを含む飲料の摂取 を禁止とした。 また、 ナスおよ びその加工食品、 タケノコおよびその加工食品、 植物原料由来の発酵食品に ついて摂取をしないものとした。

[0035] (3) 脳波の計測

脳波は、 就寝時に脳波計 (商品名 :スリープスコープ (スリープウェル社 製) ) を装着して計測した。 第 1睡眠周期から第 4睡眠周期までの計測値か ら表 3に示す各項目について平均値を求めた。 \¥0 2020/175605 1 1 卩(:17 2020 /007950

[0036] 4 . 結果

結果を表 3に示す。

[表 3]

* : く 0 0 6. ^ · :有 ¾¾なし

[0037] 5 . 考察

表 3に示すとおり、 被験食品摂取群は、 プラセボ食品摂取群に比べ、 有意 に睡眠時間が長くなった。 特に深い眠りの指標であるノンレム合計時間 が有 意に延長していた。 睡眠効率については、 有意差がなかったことから、 睡眠 効率の悪化によって睡眠時間が長くなったの ではなく、 睡眠効率は維持した まま、 睡眠時間を長くすることができることが明ら かとなった。 また、 深い 眠りの割合が増加しているため、 睡眠リズムの改善効果も明らかとなった。 これらの効果により睡眠の改善が認められた 。

さらに、 より負荷の少ない食品摂取方法、 例えば一度に摂取するカプセル 数を減らすなど、 によって睡眠効率改善、 入眠時間短縮、 ノンレム睡眠時間 延長または中途覚醒の減少が期待できる可能 性がある。

産業上の利用可能性

[0038] 本発明の組成物は、 顕著な睡眠改善作用を有しており、 これを活性成分と して含有させることにより、 機能性表示食品あるいは睡眠障害等の治療用 医 薬品を製造することができる。