Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
ORGANIC ELECTROLUMINESCENT ELEMENT AND MATERIAL FOR THE ELEMENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/153088
Kind Code:
A1
Abstract:
An object of the present invention is to produce a phosphorescent organic electroluminescent element which can realize an electroluminescent peak in a deep blue region of not more than 440 nm which is important for completing a full-color display. The object can be attained by an organic electroluminescent element comprising a pair of electrodes, a luminescent layer or a plurality of thin organic compound layers including a luminescent layer between the pair of electrodes, characterized in that a phosphorescent electroluminescent peak appears at a wavelength of not more than 440 nm and further characterized in that the maximum phosphorescent electroluminescent peak appears in a deep blue region at a wavelength of not more than 440 nm, and the luminescent color is such that, in a Commision Internationale de l'Eclairage (CIE) color system, y-coordinate is less than 0.180.

Inventors:
FUJIMURA OSAMU
FUKUNAGA KENJI
HONMA TAKASHI
MACHIDA TOSHIKAZU
Application Number:
PCT/JP2008/060734
Publication Date:
December 18, 2008
Filing Date:
June 12, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
UBE INDUSTRIES (JP)
FUJIMURA OSAMU
FUKUNAGA KENJI
HONMA TAKASHI
MACHIDA TOSHIKAZU
International Classes:
H01L51/50; C07F7/30; C09K11/06
Domestic Patent References:
WO2007063760A12007-06-07
WO2006080515A12006-08-03
WO2004095598A22004-11-04
Foreign References:
JP2005183303A2005-07-07
JP2006213673A2006-08-17
JP2006173552A2006-06-29
JPH11251063A1999-09-17
Attorney, Agent or Firm:
TSUKUNI, Hajime (22-12 Toranomon 1-chome, Minato-ku, Tokyo 01, JP)
Download PDF:
Claims:
 一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄層が形成された有機エレクトロルミネッセンス素子であって、波長440nm以下のリン光エレクトロルミネッセンス発光ピークを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
 440nm以下の深青色領域にリン光エレクトロルミネッセンス発光ピーク極大を有し、発光色が国際照明委員会(CIE)表色系でy座標が0.180未満である、請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 1又は複数種のゲルマニウム化合物を発光層に含む、請求項1又は2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 ゲルマニウム化合物が、一般式(1):
(式中、Lは0~2、及びkは0~3の整数である。
 R 1 乃至R 6 は、同一又は異なっていても良く、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基である。なお、これらの基は、その任意の水素原子がハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基もしくはオルガノシリル基で置換されていても良い。
 更に、R 1 乃至R 6 は、は互いに結合して環を結合していても良く、その環を結合する結合基は、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アルキレン基、オキサアルキレン基又はチアアルキレン基である。
 Xはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換基を有するアミノ基である。)
で示されるゲルマニウム化合物である、請求項3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 ゲルマニウム化合物が、一般式(1a):
(式中、k、X及びR 1 乃至R 6 は、請求項4におけるのと同義である。)
で示されるゲルマニウム化合物である、請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 ゲルマニウム化合物が、下式(2): 
(式中、lは0~2の整数、mは1~3の整数、nは1~3の整数であり、kは前記と同義である。Arは、同一又は異なっていてもよく、アリール基又はヘテロアリール基であり、これらの基は、その任意の水素原子がハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基もしくはオルガノシリル基で置換されていても良い。また、異なるArが同一のGe原子で置換していても良いが、この場合異なるAr基の数の総和はmと等しい。また、隣接したArは単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アルキレン基、オキサアルキレン基又はチアアルキレン基を介して結合していても良い。また、Rはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシ基又はアリールオキシ基である。Xは請求項4におけるのと同義である。)で示されるゲルマニウム化合物である、請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 ゲルマニウム化合物が、(2a):
(式中、k、m、n、X、Ar及びRは、請求項6におけるのと同義である。)
で示されるゲルマニウム化合物である、請求項6記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 ゲルマニウム化合物が、一般式(2b):
(式中、k、X、Arは請求項7におけるのと同義である。)
で示されるゲルマニウム化合物である、請求項7記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 ゲルマニウム化合物が、式(1c)~(1g):
で示される化合物群より選択された少なくとも1種の化合物である、請求項8記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 発光層が複数種のゲルマニウム化合物を含む、請求項3~9のいずれか1項記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 発光層が単一もしくは置換基構成の異なる複数種類の下式: 
(式中、Lは、含窒素へテロ環カルベン配位子である。Yは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環基である。なお、Yの炭素原子上のひとつ又は複数の水素原子が、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、カーボアルキル基又はカーボアリール基で置換されていても良い。又、Yの炭素原子上の複数の水素原子が、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、カーボアルキル基又はカーボアリール基で置換されている場合、隣接している基同士が結合して環を形成しても良い。)で示される化合物を含む、請求項1~10のいずれか1項記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
 正孔輸送層を含み、正孔輸送層が単一もしくは置換基構成の異なる複数種類の下式: 
(式中、Zは、単一もしくは複数のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環基である。なお、Zの炭素原子上のひとつ又は複数の水素原子が、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、カーボアルキル基、カーボアリール基もしくはオルガノシリル基で置換されていても良い。)で表される化合物を含む、請求項1~11のいずれか1項記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Description:
有機エレクトロルミネッセンス 子及び素子用材料

 本発明は、波長440nm以下のリン光エレク ロルミネッセンス発光ピークを有する有機 レクトロルミネッセンス素子(電界発光素子) 、フルカラーディスプレイを完成させ得る新 規な電界発光素子及び当該有機エレクトロル ミネッセンス素子の素子用材料に関する。本 発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は 、例えば、フルカラーディスプレイの完成を 実現させるために有用な素子であると考えら れる。

 近年、有機エレクトロルミネッセンス素子 用途として、高性能平面カラーディスプレ 用表示装置への適用が注目されているが、 光材料としては発光分子の励起1重項からの 発光を利用する蛍光材料が主に用いられてお り、さらなる高効率を目指すために励起3重 からの発光を利用するリン光発光材料の開 が盛んに行われている。しかしながら、リ 光性有機エレクトロルミネッセンス素子に いて、フルカラーディスプレイを完成させ ために重要である440nm以下の深青色領域にエ レクトロルミネッセンスによる発光ピークを 実現させる素子を作成すること、更に440nm以 の深青色領域にリン光エレクトロルミネッ ンス発光ピーク極大を有し、発光色が国際 明委員会(CIE)表色系でy座標が0.180未満とな ような素子を作成することは、非常に困難 あると言われていた(例えば、非特許文献1参 照)。
「2006年度有機ELシンポジウム」講演要旨 集、7頁((社)高分子学会)

 本発明の課題は、即ち、リン光性有機エ クトロルミネッセンス素子において、フル ラーディスプレイを完成させるために重要 ある440nm以下の深青色領域にエレクトロル ネッセンスによる発光ピークを実現させる とが可能な素子、更に440nm以下の深青色領域 にリン光エレクトロルミネッセンス発光ピー ク極大を有し、発光色がCIE(国際照明委員会) 色系でy座標が0.180未満となるような素子を 造することにある。

 本発明の課題は、一対の電極間に発光層 しくは発光層を含む複数の有機化合物薄層 形成された有機エレクトロルミネッセンス 子であって、波長440nm以下のリン光エレク ロルミネッセンス発光ピークを有すること 特徴とする有機エレクトロルミネッセンス 子によって解決される。

 よって、第1の本発明は、一対の電極間に 発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合 物薄層が形成された有機エレクトロルミネッ センス素子であって、波長440nm以下のリン光 レクトロルミネッセンス発光ピークを有す ことを特徴とする有機エレクトロルミネッ ンス素子に関する。

 また、第2の本発明は、440nm以下の深青色 域にリン光エレクトロルミネッセンス発光 ーク極大を有し、発光色が国際照明委員会( CIE)表色系でy座標が0.180未満である、有機エ クトロルミネッセンス素子に関する。

 第3の本発明は、1又は複数種のゲルマニ ム化合物を発光層に含む、有機エレクトロ ミネッセンス素子に関する。

 第4の本発明は、ゲルマニウム化合物が、 一般式(1):

(式中、Lは0~2、及びkは0~3の整数である。
 R 1 乃至R 6 は、同一又は異なっていても良く、アルキル 基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラ ルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、 アルコキシ基又はアリールオキシ基である。 なお、これらの基は、その任意の水素原子が ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル 基、アルケニル基、アリール基、アラルキル 基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アル キルメルカプト基、アリールメルカプト基も しくはオルガノシリル基で置換されていても 良い。
 更に、R 1 乃至R 6 は、は互いに結合して環を結合していても良 く、その環を結合する結合基は、単結合、エ ーテル結合、チオエーテル結合、アルキレン 基、オキサアルキレン基又はチアアルキレン 基である。
 Xはアルキル基、シクロアルキル基、アルケ ニル基、アリール基、アラルキル基、アルコ キシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカ プト基、アリールメルカプト基又は置換基を 有するアミノ基である。)
で示されるゲルマニウム化合物である、有機 エレクトロルミネッセンス素子に関する。

 第5の本発明は、ゲルマニウム化合物が、 一般式(1a):

(式中、k、X及びR 1 乃至R 6 は、前記と同義である。)
で示されるゲルマニウム化合物である、有機 エレクトロルミネッセンス素子に関する。

 第6の本発明は、ゲルマニウム化合物が、 下式(2): 

(式中、lは0~2の整数、mは1~3の整数、nは1~3 整数であり、kは前記と同義である。Arは、 一又は異なっていてもよく、アリール基又 ヘテロアリール基であり、これらの基は、 の任意の水素原子がハロゲン原子、アルキ 基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア ール基、アラルキル基、アルコキシ基、ア ールオキシ基、アルキルメルカプト基、ア ールメルカプト基もしくはオルガノシリル で置換されていても良い。また、異なるArが 同一のGe原子で置換していても良いが、この 合異なるAr基の数の総和はmと等しい。また 隣接したArは単結合、エーテル結合、チオ ーテル結合、アルキレン基、オキサアルキ ン基又はチアアルキレン基を介して結合し いても良い。また、Rはアルキル基、シクロ ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、 ルコキシ基又はアリールオキシ基である。X は前記と同義である。)で示されるゲルマニ ム化合物である、有機エレクトロルミネッ ンス素子に関する。

 第7の本発明は、ゲルマニウム化合物が、 (2a):

(式中、k、m、n、X、Ar及びRは、前記と同義で る。)
で示されるゲルマニウム化合物である、有機 エレクトロルミネッセンス素子に関する。

 第8の本発明は、ゲルマニウム化合物が、 一般式(2b):

(式中、k、X、Arは前記と同義である。)
で示されるゲルマニウム化合物である、有機 エレクトロルミネッセンス素子に関する。

 第9の発明は、ゲルマニウム化合物が、式(1c )~(1g):

で示される化合物群より選択された少なく とも1種の化合物である、有機エレクトロル ネッセンス素子に関する。

 第10の本発明は、発光層が複数種のゲル ニウム化合物を含む、有機エレクトロルミ ッセンス素子に関する。

 第11の本発明は、発光層が単一もしくは 換基構成の異なる複数種類の下式: 

(式中、Lは、含窒素へテロ環カルベン配位 である。Yは、アルキル基、シクロアルキル 基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環 基である。なお、Yの炭素原子上のひとつ又 複数の水素原子が、ハロゲン原子、アルキ 基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア ール基、アラルキル基、アルコキシ基、ア ールオキシ基、ジアルキルアミノ基、カー アルキル基もしくはカーボアリール基で置 されていても良い。また、Yの炭素原子上の 数の水素原子が、アルキル基、アルケニル 、アリール基、アラルキル基、アルコキシ 、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基 カーボアルキル基もしくはカーボアリール で置換されている場合、隣接している基同 が結合して環を形成しても良い。)で示され る化合物を含む、有機エレクトロルミネッセ ンス素子に関する。

 第12の本発明は、正孔輸送層を含み、正 輸送層が単一もしくは置換基構成の異なる 数種類の下式: 

(式中、Zは、単一もしくは複数のアルキル 、シクロアルキル基、アリール基、アラル ル基又はヘテロ環基である。なお、Zの炭素 原子上のひとつ又は複数の水素原子が、ハロ ゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、 アルケニル基、アリール基、アラルキル基、 アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキ ルアミノ基、カーボアルキル基、カーボアリ ール基もしくはオルガノシリル基で置換され ていても良い。)で示される化合物を含む、 機エレクトロルミネッセンス素子に関する

 第1、第3、第4の本発明により、波長440nm 下のリン光エレクトロルミネッセンス発光 ークを有する有機エレクトロルミネッセン 素子(電界発光素子)及び当該有機エレクトロ ルミネッセンス素子の素子用材料が得られる 。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素 子は、例えば、フルカラーディスプレイの完 成を実現させるために有用な素子であると考 えられる。

 第2、第6の本発明により、フルカラーデ スプレイを完成させるために重要である波 440nm以下の深青色領域にリン光エレクトロル ミネッセンス発光ピーク極大を有し、発光色 がCIE(国際照明委員会)表色系でy座標が0.180未 となるような有機エレクトロルミネッセン 素子を実現することが可能となる。

実施例1の有機エレクトロルミネッセン ス素子のELスペクトルである。 実施例1の有機エレクトロルミネッセン ス素子のELスペクトル(拡大)である。 実施例1、2及び8の有機エレクトロルミ ッセンス素子の構造であり、1は硝子基板、 2はITO透明電極、3はホール輸送層、4は発光層 、5はホールブロック層、6は電子輸送層、7は アルミニウム電極である。 実施例2の有機エレクトロルミネッセン ス素子のELスペクトルである。 実施例8の有機エレクトロルミネッセン ス素子のELスペクトルである。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子は、一対の電極間に発光層もしくは発光 を含む複数の有機化合物薄層が形成された 機エレクトロルミネッセンス素子であって 波長440nm以下のリン光エレクトロルミネッ ンス発光ピークを有することを特徴とする

 この有機エレクトロルミネッセンス素子 含まれるゲルマニウム化合物は、一般式(1):

(式中、Lは0~2、好ましくは1又は2、及びkは0~3 整数である。
 R 1 乃至R 6 は、同一又は異なっていても良く、アルキル 基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラ ルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、 アルコキシ基又はアリールオキシ基である。 なお、これらの基は、その任意の水素原子が ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル 基、アルケニル基、アリール基、アラルキル 基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アル キルメルカプト基、アリールメルカプト基も しくはオルガノシリル基で置換されていても 良い。
 更に、R 1 乃至R 6 は、は互いに結合して環を結合していても良 く、その環を結合する結合基は、単結合、エ ーテル結合、チオエーテル結合、アルキレン 基、オキサアルキレン基又はチアアルキレン 基である。
 Xはアルキル基、シクロアルキル基、アルケ ニル基、アリール基、アラルキル基、アルコ キシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカ プト基、アリールメルカプト基又は置換基を 有するアミノ基である。)
で示されるゲルマニウム化合物である。

 好ましくは、一般式(1a):

(式中、k、X及びR 1 乃至R 6 は、前記と同義である。)
で示されるゲルマニウム化合物である、有機 エレクトロルミネッセンス素子、更に好まし くは一般式(1b)

(式中、k及びXは前記と同義であり、Ar 1 及びAr 2 は、同一又は異なっていても良く、アリール 基又はヘテロアリール基である。なお、当該 アリール基は、その任意の水素原子がハロゲ ン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア ルケニル基、アリール基、アラルキル基、ア ルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメ ルカプト基又はアリールメルカプト基で置換 されていても良い。
 更に、Ar 1 及びAr 2 は、は互いに結合して環を結合していても良 く、その環を結合する結合基は、エーテル基 、チオエーテル基、アルキレン基、オキサア ルキレン基又はチアアルキレン基である。)
で示されるゲルマニウム化合物が使用される 。なお、これらのゲルマニウム化合物は、単 独又は二種以上を混合して使用しても良い。

 前記一般式(1)において、Lは0~2、好ましく は1又は2、及びkは0~3の整数であるが、Lが1の 合には、一般式(1a)の化合物となる。

 R 1 乃至R 6 は、同一又は異なっていても良く、アルキル 基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラ ルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、 アルコキシ基又はアリールオキシ基である。

 前記アルキル基としては、炭素数1~20、特 に炭素数1~12のアルキル基が好ましく、例え 、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ 基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基 オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデ ル基及びドデシル基等が挙げられる。なお これら置換基は、その異性体も含む。

 前記シクロアルキル基としては、炭素数5 ~8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、 クロペンチル基、シクロヘキシル基、シク ペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘ チル基及びシクロオクチル基等が挙げられ 。

 前記アルケニル基としては、炭素数2~20、 特に炭素数2~12のアルケニル基が好ましく、 えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル 、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニ 基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル 、ウンデセニル基及びドデセニル基等が挙 られる。なお、これら置換基は、その異性 も含む。

 前記アラルキル基としては、炭素数7~20の アラルキル基が好ましく、例えばベンジル基 、ナフチルメチル基、インデニルメチル基及 びビフェニルメチル基などが挙げられる。

 前記アリール基としては、炭素数6~12のア リール基が好ましく、例えば、フェニル基、 トリル基(及びその異性体)、キシリル基(及び その異性体)、ナフチル基(及びその異性体)並 びにジメチルナフチル基(及びその異性体)等 挙げられる。

 前記ヘテロアリールとしては、炭素数4~10 のものが好ましく、フリル基、チオフェニル 基、ピロリル基、イミダゾリル基、オキサゾ リル基、ピリジル基、チアゾリル基、インド リル基、キノリル基、イソキノリル基、キナ ゾリル基及びキノキサリル基等が挙げられる 。

 前記アルコキシ基としては、炭素数1~10の アルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ 基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基 、ペンタノキシ基、ヘキサノキシ基、ヘプタ ノキシ基、オクタノキシ基、ノナノキシ基及 びデカノキシ基等が挙げられる。なお、これ ら置換基は、その異性体も含む。

 前記アリールオキシ基としては、炭素数6 ~14のアリールオキシ基が好ましく、フェノキ シ基、トリロキシ基、キシリロキシ基、ナフ トキシ基及びジメチルナフトキシ基等が挙げ られる。なお、これら置換基は、その異性体 も含む。

 なお、一般式(1)で示されるR 1 乃至R 6 は、その任意の水素原子がハロゲン原子、ア ルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基 、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基 、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基 、アリールメルカプト基又はオルガノシリル 基で置換されていても良い。

 前記ハロゲン原子としては、例えば、フ 素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原 が挙げられる。

 アルキル基、シクロアルキル基、アルケニ 基、アリール基、アラルキル基、アルコキ 基及びアリールオキシ基は、R 1 乃至R 6 で挙げた基と同義である。

 前記アルキルメルカプト基としては、炭 原子数1~6のアルキルメルカプト基が好まし 、例えば、メチルメルカプト基、エチルメ カプト基、プロピルメルカプト基、ブチル ルカプト基、ペンチルメルカプト基及びヘ シルメルカプト基が挙げられる。なお、こ らの置換基は、その異性体を含む。

 前記アリールメルカプト基としては炭素 子数6~14のアリールメルカプト基が好ましく 、例えば、フェニルメルカプト基、トリルメ ルカプト基、キシリルメルカプト基及びナフ チルメルカプト基等が挙げられる。なお、こ れらの置換基は、その異性体を含む。

 前記オルガノシリル基としては炭素原子 3~18のオルガノシリル基が好ましく、例えば 、トリメチルシリル基、ジメチルエチルシリ ル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシ リル基、トリブチルシリル基、ブチルジメチ ルシリル基、フェニルジメチルシリル基及び ナフチルジメチルシリル基等が挙げられる。 なおこれらの置換基は、その異性体を含む。

 なお、R 1 乃至R 6 は、は互いに結合して環を結合していても良 く、その環を結合する結合基は、単結合(直 R 1 乃至R 6 が結合している状態)、エーテル結合(直接R 1 乃至R 6 が酸素を介して結合している状態)、チオエ テル結合(直接R 1 乃至R 6 が硫黄を介して結合している状態)、アルキ ン基、オキサアルキレン基又はチアアルキ ン基である。

 前記アルキレン基としては、炭素数1~4の ルキレン基が好ましく、例えば、メチレン 、エチレン基、プロピレン基及びブチレン が挙げられる。

 前記オキサアルキレン基としては炭素数1 ~5のオキサアルキレン基が好ましく、オキサ チレン基、オキサプロピレン基、オキサブ レン基、オキサペンタメチレン基、オキサ キサメチレン基、ジオキサメチレン基、ジ キサプロピレン基、ジオキサブチレン基、 オキサペンタメチレン基及びジオキサヘキ メチレン基が挙げられる。なお、これら置 基は、その異性体も含む。

 前記チアアルキレン基としては炭素数1~5 チアアルキレン基が好ましく、チアメチレ 基、チアプロピレン基、チアブチレン基、 アペンタメチレン基、チアヘキサメチレン 、ジチアメチレン基、ジチアプロピレン基 ジチアブチレン基、ジチアペンタメチレン 及びジチアヘキサメチレン基が挙げられる なお、これら置換基は、その異性体も含む

 Xは、アルキル基、シクロアルキル基、アル ケニル基、アリール基、アラルキル基、アル コキシ基、アリールオキシ基、アルキルメル カプト基、アリールメルカプト基又は置換基 を有するアミノ基であるが、アルキル基、シ クロアルキル基、アルケニル基、アリール基 、アラルキル基、アルコキシ基及びアリール オキシ基は、R 1 乃至R 6 で挙げた基と同義である。

 前記アルキルメルカプト基としては、炭 原子数1~6のアルキルメルカプト基が好まし 、例えば、メチルメルカプト基、エチルメ カプト基、プロピルメルカプト基、ブチル ルカプト基、ペンチルメルカプト基及びヘ シルメルカプト基が挙げられる。なお、こ らの置換基は、その異性体を含む。

 前記アリールメルカプト基としては炭素 子数6~14のアリールメルカプト基が好ましく 、例えば、フェニルメルカプト基、トリルメ ルカプト基、キシリルメルカプト基及びナフ チルメルカプト基等が挙げられる。なお、こ れらの置換基は、その異性体を含む。

 前記置換を有するアミノ基としては、炭 原子数1~14の置換アミノ基が好ましく、例え ば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロ ピルアミノ基、ブチルアミノ基、ジメチルア ミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミ ノ基、フェニルアミノ基、トリルアミノ基、 キシリルアミノ基、ナフチルアミノ基、フェ ニルメチルアミノ基、フェニルエチルアミノ 基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基 及びジキシリルアミノ基等が挙げられる。な お、これらの置換基は、その異性体を含む。

 R 1 乃至R 6 が、いずれもアリール基又はヘテロアリール 基である場合には、前記一般式(1b)の化合物 なるが、その一般式(1b)において、Ar 1 及びAr 2 は、同一又は異なっていても良く、アリール 基又はヘテロアリール基である。なお、当該 アリール基は、その任意の水素原子がハロゲ ン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア ルケニル基、アリール基、アラルキル基、ア ルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメ ルカプト基もしくはアリールメルカプト基で 置換されていても良い。更に、Ar 1 及びAr 2 は、は互いに結合して環を結合していても良 く、その環を結合する結合基は、エーテル基 、チオエーテル基、アルキレン基、オキサア ルキレン基又はチアアルキレン基である。こ れらはR 1 乃至R 6 で挙げた基と同義である。

 本発明のゲルマニウム化合物の具体例と ては、例えば、一般式(1c)~(1g)

で示されるゲルマニウム化合物が好適に使 用される。これらのゲルマニウム化合物は、 発光層に複数種含まれていることが望ましい 。

 本発明のゲルマニウム化合物は、例えば、 ロゲン化ゲルマニウム化合物を出発原料と て、ハロゲン原子の位置に相当する置換基 導入することによって得られる化合物であ (例えば、非特許文献2参照)。
日本化学雑誌,第84巻,1963年,272頁

 次に、本発明の好ましい有機エレクトロ ミネッセンス素子は、一対の電極間に発光 もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄 を形成した有機エレクトロルミネッセンス 子であって、440nm以下の深青色領域にリン エレクトロルミネッセンス発光ピーク極大 有し、発光色が(国際照明委員会(CIE)表色系 y座標が0.180未満となることを特徴とする。

 当該素子は発光層に単一もしくは置換基 成の異なる複数種類の一般式(2):

(式中、lは0~2の整数、mは1~3の整数、nは1~3 整数、及びkは0~3の整数である。Arはアリー 基又は複素アリール基であり、同一もしく 異なっていても良く、その任意の水素原子 ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキ 基、アルケニル基、アリール基、アラルキ 基、アルコキシ基、アリールオキシ基アル ルメルカプト基、アリールメルカプト基、 換基を有するアミノ基もしくはオルガノシ ル基で置換されていても良い。また、異な Arが同一のGe原子で置換していても良いが、 の場合異なるAr基の数の総和はmと等しい。 た、隣接したArは単結合、エーテル結合、 オエーテル結合、アルキレン基、オキサア キレン基又はチアアルキレン基を介して結 していても良い。また、Rはアルキル基、シ ロアルキル基、アルケニル基、アラルキル 、アルコキシ基、またはアリールオキシ基 ある。Xはアルキル基、シクロアルキル基、 アルケニル基、アリール基、アラルキル基、 アルコキシ基、アリールオキシ基アルキルメ ルカプト基またはアリールメルカプト基であ る。)で示される化合物を含むものである。

 上記Arがアリール基の場合、炭素数6~14の のが好ましく、例えば、フェニル基、ナフ ル基、フェナントリル基及びアントラセニ 基等が挙げられる。

 上記Arが複素アリール基としては、炭素 4~10のものが好ましく、フリル基、チオフェ ル基、ピロリル基、イミダゾリル基、オキ ゾリル基、ピリジル基、チアゾリル基、イ ドリル基、キノリル基、イソキノリル基、 ナゾリル基及びキノキサリル基等が挙げら る。

 上記のアリール基もしくは複素アリール の任意の水素原子はハロゲン原子、アルキ 基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア ール基、アラルキル基、アルコキシ基、ア ールオキシ基、アルキルメルカプト基、ア ールメルカプト基、置換基を有するアミノ もしくはオルガノシリル基で置換されてい も良く、また隣接したArが直接、エーテル 合もしくはチオエーテル結合、又はアルキ ン基、オキサアルキレン基もしくはチアア キレン基を介して結合していても良い。

 前記ハロゲン原子、前記アルキル基、前 シクロアルキル基、前記アルケニル基、前 アリール基、前記アラルキル基、前記アル キシ基、前記アリールオキシ基、前記アル ルメルカプト基、前記アリールメルカプト 、前記置換基を有するアミノ基、前記オル ノシリル基、前記アルキレン基、前記オキ アルキレン基、前記チアアルキレン基は、 記と同義である。

 上記アルキル基、シクロアルキル基、ア ケニル基、アリール基、アラルキル基、ア コキシ基、アリールオキシ基、アルキルメ カプト基及びアリールメルカプト基、並び 隣接したArを連結するアルキレン基、オキ アルキレン基及びチアアルキレン基は、さ にその炭素原子に結合している水素原子が ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基 アリール基、アルコキシ基、アリールオキ 基、アルキルメルカプト基、アリールメル プト基、ニトロ基、シアノ基又はジアルキ アミノ基等で更に置換されていても良い。 れらの置換基は、前記のArの置換基として定 義されているものと同様のものが挙げられる 。

 上記Rはアルキル基、シクロアルキル基、 アルケニル基、アラルキル基、アルコキシ基 、又はアリールオキシ基である。これらは前 記のArの置換基として定義されているものと 様のものが挙げられる。

 上記Xは前記と同義である。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子に含有される式(1)、(2)で表わされる有機 ルマニウム化合物は、例えば非特許文献1の 記載に従って、式(6)、(7)もしくは(8)で表わさ れる有機金属化合物と、有機ゲルマニウム塩 化物(式(5))とを反応させることにより合成で る(例えば、非特許文献2参照)。

(式中、jは0~3の整数である。Arは前記と同 である。)

(式中、Arは前記と同義であり、MはLiもしく はMgYである。ここでYは塩素、臭素又はヨウ である。)

(式中、Rは前記と同義であり、MはLiもしく MgYである。ここでYは塩素、臭素又はヨウ素 である。)

(式中、Xは前記と同義であり、lは2~3、kは0~ 3の整数であり、MはLiもしくはMgYである。こ でYは前記と同義である。)

 好ましい当該化合物としては、例えば、 記の化合物(1c)~(1g)が挙げられる。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子は、一対の電極間に発光層もしくは発光 を含む複数の有機化合物薄層が形成された 機エレクトロルミネッセンス素子であって 波長440nm以下のリン光エレクトロルミネッ ンス発光ピークを有することを特徴とする のであって、好ましくは、440nm以下の深青色 領域にリン光エレクトロルミネッセンス発光 ピーク極大を有し、発光色が国際照明委員会 (CIE)表色系でy座標が0.180未満であるものであ 、さらに好ましくは、1又は複数種のゲルマ ニウム化合物を発光層に含む有機エレクトロ ルミネッセンス素子である。

 また、本発明の有機エレクトロルミネッ ンス素子は、一対の電極間に単層もしくは 層の有機化合物層を有する有機エレクトロ ミネッセンス素子であって、発光層が前記 (1)又は(2)で示される化合物のうち、単一も くは置換基構成の異なる複数種類を含有す ことを特徴とする。

 前記有機化合物層は、発光層、電子注入 又は正孔輸送層であり、前記式(1)で示され 1又は複数種のゲルマニウム化合物、又は前 記式(2)で示される化合物及び化合物群は、発 光層以外にも、電子注入層、正孔輸送層に含 有されても良い。

 なお、前記式(1)又は(2)で表されるゲルマ ウム化合物の発光層及びその他の有機化合 層への添加量は、好ましくは濃度2~98質量% ある。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子は、発光材料、他のドーピング材料、正 注入材料や電子注入材料を組み合わせて使 することもできる。更に、正孔注入層、発 層、電子注入層は、それぞれ二層以上の層 成により形成されても良い。その際には、 孔注入層の場合、電極から正孔を注入する を正孔注入層、正孔注入層から正孔を受け り発光層まで正孔を輸送する層を正孔輸送 と呼ぶ。同様に、電子注入層の場合、電極 ら電子を注入する層を電子注入層、電子注 層から電子を受け取り発光層まで電子を輸 する層を電子輸送層と呼ぶ。これらの各層 、材料のエネルギー準位、耐熱性、有機化 物層もしくは金属電極との密着性等の各要 により選択されて使用される。

 前記一般式(1)又は(2)で示されるゲルマニ ム化合物と共に発光層に使用する材料とし は、リン光発光を得るために、波長440nm以 にリン光性フォトルミネッセンスのピーク 有する各種イリジウム、白金、金、オスミ ム、ルテニウム等の中心金属を有するリン 性錯体色素の添加が不可欠である。これら 例としては、公知の文献に示されるような 体群が挙げられる(例えば、特許文献1、非特 許文献3及び4参照)。

国際公開WO2006-80515号パンフレット 「2006年度有機ELシンポジウム」講演要旨 集、7頁((社)高分子学会) Inorganic Chemistry,44,7992(2005)

 なお、これらの中でも特許文献1記載の下 式で表される化合物群が好適に用いられる。

(式中、Lは、含窒素へテロ環カルベン配位 である。Yは、アルキル基、シクロアルキル 基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環 基である。なお、Yの炭素原子上のひとつ又 複数の水素原子が、ハロゲン原子、アルキ 基、シクロアルキル基、アルケニル基、ア ール基、アラルキル基、アルコキシ基、ア ールオキシ基、ジアルキルアミノ基、カー アルキル基又はカーボアリール基で置換さ ていても良い。また、Yの炭素原子上の複数 水素原子が、アルキル基、アルケニル基、 リール基、アラルキル基、アルコキシ基、 リールオキシ基、ジアルキルアミノ基、カ ボアルキル基又はカーボアリール基で置換 れている場合、隣接している基同士が結合 て環を形成しても良い。)

 この他に発光層に添加できる発光材料又 ホスト材料としては、各種カルバゾール誘 体、縮合多環芳香族(アントラセン、ナフタ レン、フェナントレン、ピレン、テトラセン 、ペンタセン、コロネン、クリセン、フルオ レセイン、ペリレン、ルブレン及びそれらの 誘導体等)、フタロペリレン、ナフタロペリ ン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロ リノン、ジフェニルブタジエン、テトラフ ニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾ ル、アルダジン、ビスベンゾキサゾリン、 ススチリル、ピラジン、シクロペンタジエ 、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属 体、ベンゾキノリン金属錯体、キノリルア チレン金属錯体、キノキサリルアセチレン 属錯体、キナゾリルアセチレン金属錯体、 ミン、ジフェニルエチレン、ビニルアント セン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チ ピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミ ゾールキレート化オキシノイド化合物、キ クリドン、ルブレン、スチルベン系誘導体 び蛍光色素等が挙げられる。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子において使用できる公知の正孔注入材料 中で、より効果的な正孔注入材料は、芳香 三級アミン誘導体又はフタロシアニン誘導 である。

 前記芳香族三級アミン誘導体としては、 えば、トリフェニルアミン、トリトリルア ン、トリルジフェニルアミン、N,N’-ジフェ ニル-N,N’-(3-メチルフェニル)-1,1’-ビフェニ -4,4’-ジアミン(以下、TPDと記載)、N,N,N’,N -(4-メチルフェニル)-1,1’-フェニル-4,4’-ジ ミン、N,N,N’,N’-(4-メチルフェニル)-1,1’-ビ フェニル-4,4’-ジアミン、N,N’-ジフェニル-N, N’-ジナフチル-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミ ン、N,N’-(メチルフェニル)-N,N’-(4-n-ブチル ェニル)-フェナントレン-9,10-ジアミン、1,1- ス[4-(ジ-4-トリルアミノ)フェニル]シクロヘ サン等、若しくはこれらの芳香族三級アミ 骨格を有したオリゴマー又はポリマーであ が、これらに限定されるものではない。

 前記フタロシアニン(Pc)誘導体としては、例 えば、H 2 Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc 、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl 2 SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc-O-G aPc等のフタロシアニン誘導体又はナフタロシ アニン誘導体であるが、これらに限定される ものではない。

 トリフェニレン誘導体の具体的な態様は 下式に示される。

 式中、Zは、単一もしくは複数のアルキル 基、シクロアルキル基、アリール基、アラル キル基又はヘテロ環基である。なお、Zの炭 原子上のひとつ又は複数の水素原子が、ハ ゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基 アルケニル基、アリール基、アラルキル基 アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアル ルアミノ基、カーボアルキル基、カーボア ール基又はオルガノシリル基で置換されて ても良い。これらの置換基は、前記のArの置 換基として定義されているものと同様のもの が挙げられる。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子において、より効果的な公知の電子注入 料は、金属錯体化合物もしくは含窒素五員 誘導体である。

 前記金属錯体化合物としては、例えば、8- ドロキシキノリナートリチウム、ビス(8-ヒ ロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8-ヒドロキ キノリナート)銅、ビス(8-ヒドロキシキノリ ナート)マンガン、トリス(8-ヒドロキシキノ ナート)アルミニウム(以下、Alq 3 と記載。)、トリス(2-メチル-8-ヒドロキシキ リナート)アルミニウム、トリス(8-ヒドロキ キノリナート)ガリウム、ビス(10-ヒドロキ ベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10- ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビ (2-メチル-8-キノリナート)クロロガリウム、 ス(2-メチル-8-キノリナート)(o-クレゾラート )ガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)(1- フトラート)アルミニウム及びビス(2-メチル -8-キノリナート)(2-ナフトラート)ガリウム等 挙げられるが、これらに限定されるもので ない。

 前記含窒素五員環誘導体としては、例え 、オキサゾール、チアゾール、オキサジア ール、チアジアゾールもしくはトリアゾー 誘導体が好ましい。具体的には、2,5-ビス(1- フェニル)-1,3,4-オキサゾール、ジメチルPOPOP( こでPOPOPは1,4-ビス(5-フェニルオキサゾール- 2-イル)ベンゼンである。)、2,5-ビス(1-フェニ )-1,3,4-チアゾール、2,5-ビス(1-フェニル)-1,3,4 -オキサジアゾール、2-(4’-tert-ブチルフェニ )-5-(4”-ビフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール 2,5-ビス(1-ナフチル)-1,3,4-オキサジアゾール 1,4-ビス[2-(5-フェニルオキサジアゾリル)]ベ ゼン、1,4-ビス[2-(5-フェニルオキサジアゾリ ル)-4-tert-ブチルベンゼン]、2-(4’-tert-ブチル ェニル)-5-(4”-ビフェニル)-1,3,4-チアジアゾ ル、2,5-ビス(1-ナフチル)-1,3,4-チアジアゾー 、1,4-ビス[2-(5-フェニルチアジアゾリル)]ベ ゼン、2-(4’-tert-ブチルフェニル)-5-(4”-ビ ェニル)-1,3,4-トリアゾール、3-(4-ビフェニル ル)-4-フェニル-5-tert-ブチルフェニル-1,2,4-ト リアゾール、2,5-ビス(1-ナフチル)-1,3,4-トリア ゾール及び1,4-ビス[2-(5-フェニルトリアゾリ )]ベンゼン等が挙げられるが、これらに限定 されるものではない。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子は、電荷注入性向上のために発光層と電 との間に無機化合物層を設けることもでき 。

 前記無機化合物層としては、LiF、Li 2 O、RaO、SrO、BaF 2 及びSrF 2 等の、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の フッ化物及び酸化物等が挙げられる。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子の陽極に使用される導電性材料としては 4eVより大きな仕事関数を持つものが適して り、例えば、炭素原子、アルミニウム、バ ジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タング テン、銀、金、白金、パラジウム及びそれ の合金、ITO(酸化インジウムに酸化スズを5~1 0%添加した物質)基板、NESA基板に使用される 化スズ及び酸化インジウム等の酸化金属、 にポリチオフェンやポリピロール等の有機 電性樹脂を用いることができる。

 陰極に使用される導電性物質としては、4 eVより小さな仕事関数を持つものが適してお 、例えば、マグネシウム、カルシウム、錫 鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム ルテニウム、マンガン、アルミニウム等及 それらの合金を用いられる。ここで合金と 、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジ ム及びリチウム/アルミニウム等が挙げられ 。合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、 空度等により制御され、特に限定されない

 なお、陽極および陰極は、必要があれば 層以上の層構成により形成されていても良 。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子は、少なくとも一方の面は素子の発光波 領域において透明であることが望ましく、 、基板も透明であることが望ましい。

 透明電極は、前記の導電性材料を使用し 、蒸着又はスパッタリング等の方法で所定 透光性が確保するように設定して得られる

 発光面の電極は、光透過率を10%以上にす ことが望ましい。

 基板は、機械的、熱的強度を有し、透明 を有するものであれば特に限定されるもの はないが、ガラス基板又は透明性樹脂フィ ム等が挙げられる。

 前記透明性樹脂フィルムとしては、例え 、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重 合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体 ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチ メタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ ニルアルコール、ポリビニルブチラール、 イロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポ サルホン、ポリエーテルサルフォン、テト フルオロエチレン-パーフルオロアルキルビ ルエーテル共重合体、ポリビニルフルオラ ド、テトラフルオロエチレン-エチレン共重 合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフル ロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフ オロエチレン、ポリビニリデンフルオライ 、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ レタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド ポリイミド及びポリプロピレン等が挙げら る。 

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子は、温度、湿度、雰囲気等に対する安定 の向上のために、例えば、素子の表面に保 層を設けるか、又はシリコンオイルもしく 樹脂等により素子全体を保護することもで る。

 また、有機エレクトロルミネッセンス素 の各層の形成は、例えば、真空蒸着、スパ タリング、プラズマもしくはイオンプレー ィング等の乾式成膜法、又はスピンコーテ ング、ディッピングもしくはフローコーテ ング等の湿式成膜法のいずれかを適用する とができる。膜厚は特に限定されるもので ないが、膜厚は、好ましくは5nm~10μm、更に 好ましくは10nm~0.2μmの範囲である。

 前記湿式成膜法の場合、各層上に前記式( 1)で表わされる化合物を、例えば、エタノー 、クロロホルム、テトラヒドロフラン又は オキサン等の溶媒に溶解又は分散させて薄 を調製することができる。

 前記乾式成膜法としては、真空蒸着が好ま く、真空蒸着装置を用い、真空度2×10 -3 Pa以下、基板温度を室温にして、蒸着セルに れた本発明の前記式(1)若しくは(1a)又は(2)若 しくは(2a)で示される芳香族置換基を有する 機ゲルマニウム化合物を加熱し、該材料を 発させることにより薄膜を調製することが きる。このとき、蒸着源の温度をコントロ ルするために、蒸着セルに接触させた熱電 や非接触の赤外線温度計等が好適に用いら る。また蒸着量をコントロールするために 着膜厚計が好適に用いられる。

 蒸着膜厚計としては、蒸着源に対向して 置された水晶振動子を用い、前記水晶振動 表面に付着した蒸着膜の重量を該振動子の 振周波数の変化から計測し、この計測重量 ら膜厚をリアルタイムに求める形式のもの 好適に用いられる。

 前記一般式(1)又は(2)で示される化合物と 光材料、又は他のホスト材料の共蒸着は、 れぞれに蒸着源を用い、且つ温度をそれぞ 独立に制御することによって行うことがで る。

 ここで、いずれの有機薄膜層も、成膜性 上、膜のピンホール防止等のためポリスチ ン、ポリカーボネート、ポリアクリレート ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレー 、ポリメチルアクリレートもしくはセルロ ス等の絶縁性樹脂又はそれらの共重合体、 リ-N-ビニルカルバゾールもしくはポリシラ 等の光導電性樹脂、ポリチオフェンもしく ポリピロール等の導電性樹脂などの樹脂、 は酸化防止剤、紫外線吸収剤もしくは可塑 等の添加剤を使用することができる。

 本発明の有機エレクトロルミネッセンス 子は、例えば、壁掛けテレビや携帯電話の ラットパネルディスプレイ等の平面発光体 複写機、プリンターもしくは液晶ディスプ イのバックライト、計器類等の光源、表示 、又は標識灯等に利用できる。

 以下に実施例を挙げて、本発明を具体的 説明するが、本発明の範囲はこれらに限定 れるものではない。なお、なお、色度座標 、JIS規格Z8701によって求めた。また、この 子の発光に係る電流の効率は以下の式1で求 た。

(式1)
電流効率=(単位面積当りの発光輝度)/(単位面 当り電流密度)

実施例1(リン光錯体(Au(IPr)(4F-PE)[(4-フルオロフ ェニルエチニル)[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピル ェニル)イミダゾール-2-イリデン]金](錯体1) ゲストとして有機発光層に含む有機エレク ロルミネッセンス素子の作製)
 イーエッチシー製インジウムスズ酸化物(以 下ITOと略す)被膜付きガラスを透明電極基板 して用い、真空蒸着装置(アルバック機工製) を使用して、同基板上に2×10 -3 Pa以下の真空度で、(1,1-ビス[4-(ジ-4-トリルア ノ)フェニル]シクロヘキサン(以下TPACと略す )からなるホール輸送層3を膜厚40nm、2-メチル- 1,4-ビス(トリフェニルゲルミル)ベンゼン(10質 量%)と1,3-ビス(トリフェニルゲルミル)ベンゼ (90質量%)からなるホスト材料中に、リン光 体(Au(IPr)(4F-PE)[(4-フルオロフェニルエチニル) [1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダ ール-2-イリデン]金](金錯体1)を5.0重量%含む 光層4を膜厚30nm、3-(4-ビフェニルイル)-4-フ ニル-5-ターシャリブチルフェニル-1,2,4-トリ ゾールからなるホールブロック層5を30nm、 ッ化リチウム(以下LiFと略す)からなる電子輸 送層6を0.5nm、電極7としてアルミニウム(Al)を1 00nm、順次真空蒸着させて有機エレクトロル ネッセンス素子を作製した(図1)。

 なお、真空蒸着は、基板に対向して置か た坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加 することによって行った。

 前記素子のITO電極2を正極、Al電極7を負極と して通電し電極間電圧を上げていくと、+7V付 近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の 発光を開始し、+23Vにおいて472cd/m 2 で発光した。この素子の発光に係る電流効率 は+23Vで1.57cd/Aであった。

実施例2(リン光錯体(Ir(dpbic) 3 [トリス(N,N’-ジフェニルベンズイミダゾリン -2-イリデン)イリジウム](錯体2):非特許文献1 載の錯体)をゲストとして有機発光層に含む 機エレクトロルミネッセンス素子の作製)
 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用 、真空蒸着装置(アルバック機工製)を使用 て、同基板上に2×10 -3 Pa以下の真空度で、TPACからなるホール輸送層 3を膜厚40nm、2-メチル-1,4-ビス(トリフェニル ルミル)ベンゼン(10質量%)と1,3-ビス(トリフェ ニルゲルミル)ベンゼン(90質量%)からなるホス ト材料中に、リン光錯体(Ir(dpbic) 3 [トリス(N,N’-ジフェニルベンズイミダゾリン -2-イリデン)イリジウム](錯体2)を5.0質量%含む 発光層4を膜厚30nm、TAZからなるホールブロッ 層5を30nm、フッ化リチウム(以下LiFと略す)か らなる電子輸送層6を0.5nm、電極7としてアル ニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレ トロルミネッセンス素子を作製した(図1)。

 なお、真空蒸着は、基板に対向して置か た坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加 することによって行った。

 前記素子のITO電極2を正極、Al電極7を負極と して通電し電極間電圧を上げていくと、+9V付 近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の 発光を開始し、+27Vにおいて466cd/m 2 で発光した。この素子の発光に係る電流効率 は+21Vで1.47cd/Aであった。

実施例3(2-メチル-1,4-ビス(トリフェニルゲル ル)ベンゼンの合成)
 25mlシュレンク管に、アルゴン雰囲気下、2,5 -ジブロモトルエン203μl(1.5mmol)、テトラヒド フラン12mlを混合した溶液をドライアイス(固 体二酸化酸素)-エタノールで-78℃に冷却し、t -ブチルリチウムのペンタン溶液(f=1.48)5.1ml(7.5 mmol)を滴下した。滴下後、反応溶液を反応温 -78℃に維持したまま1時間攪拌した後、トリ フェニルゲルマニウムクロライド1.12g(3.3mmol) 加えた。-78℃に維持したまま10分間攪拌し 後、氷浴中0℃で2時間反応させた。反応終了 後、反応溶液に水40mlと塩化メチレン80mlを加 た懸濁液を濾過した。得られた濾過物を水2 0ml×2回、エタノール20ml×2回で洗浄した後、 圧乾燥することで、白色固体として、2-メチ ル-1,4-ビス(トリフェニルゲルミル)ベンゼン0. 86gを得た(収率82%)。

実施例4(2,5-ジメチル-1,4-ビス(トリフェニルゲ ルミル)ベンゼンの合成)
 25mlシュレンク管に、アルゴン雰囲気下、1,4 -ジブロモ-2,5-ジメチルベンゼン396mg(1.5mmol)、 トラヒドロフラン12mlを混合した溶液をドラ イアイス(固体二酸化酸素)-エタノールで-78℃ に冷却し、t-ブチルリチウムのペンタン溶液( f=1.48)5.1ml(7.5mmol)を滴下した。滴下後、溶液を 反応温度-78℃に維持したまま1時間攪拌した 、トリフェニルゲルマニウムクロライド1.12g (3.3mmol)を加えた。-78℃に維持したまま10分間 拌した後、氷浴中0℃で2時間反応させた。 応終了後、反応溶液に水40mlと塩化メチレン4 0mlを加えた懸濁液を濾過した。得られた濾過 物を水20ml×2回、エタノール20ml×2回で洗浄し 後、減圧乾燥することで、白色固体として 2,5-ジメチル-1,4-ビス(トリフェニルゲルミル )ベンゼン0.85gを得た(収率79%)。

実施例5(2,5-ジメチル-1,4-ビス(トリフェニルゲ ルミル)ベンゼンの合成)
 25mlシュレンク管に、アルゴン雰囲気下、1,4 -ジブロモ-2,5-ジエチルベンゼン350mg(1.2mmol)、 トラヒドロフラン8.5mlを混合した無色透明 液をドライアイス(固体二酸化酸素)-エタノ ルで-78℃に冷却し、t-ブチルリチウムのペン タン溶液(f=1.7)3.5ml(6.0mmol)を滴下した。滴下後 、溶液を反応温度-78℃に維持したまま1時間 拌した後、トリフェニルゲルマニウムクロ イド896mg(2.6mmol)を加えた。-78℃に維持したま ま10分間攪拌した後、氷浴中0℃で2時間攪拌 た。反応終了後、反応溶液に水40mlと塩化メ レン80mlを加えて分液し、水層を塩化メチレ ン20mlで2回抽出し得られた有機層を合わせて 酸マグネシウム1.2gで乾燥した。濾過後、濾 液から塩化メチレンを減圧留去し、得られた 残滓を温エタノール20ml、温ヘキサン15mlで洗 後、減圧乾燥し、白色固体として、2,5-ジメ チル-1,4-ビス(トリフェニルゲルミル)ベンゼ 0.88gを得た(収率99%)。

実施例6(2,5-ジエチル-1,4-ビス(トリフェニルゲ ルミル)ベンゼンの合成)
 25mlシュレンク管に、アルゴン雰囲気下、1,4 -ジブロモ-2,5-ジエチルベンゼン350mg(1.2mmol)、 トラヒドロフラン8.5mlを混合した溶液をド イアイス(固体二酸化酸素)-エタノールで-78 に冷却し、t-ブチルリチウムのペンタン溶液 (f=1.7)3.5ml(6.0mmol)を滴下した。滴下後、溶液を 反応温度-78℃に維持したまま1時間攪拌した 、トリフェニルゲルマニウムクロライド896mg (2.6mmol)を加えた。-78℃に維持したまま10分間 拌した後、氷浴中0℃で2時間攪拌した。反 終了後、反応溶液に水40mlと塩化メチレン80ml を加えて分液し、水層を塩化メチレン20mlで2 抽出し得られた有機層を合わせて無水硫酸 グネシウム1.2gで乾燥した。濾過後、濾液か ら塩化メチレンを減圧留去し、得られた残滓 を温エタノール20ml、温ヘキサン15mlで洗浄後 圧乾燥し、白色固体として、2,5-ジメチル-1, 4-ビス(トリフェニルゲルミル)ベンゼン0.88gを 得た(収率99%)。

実施例7(1,3-ビス(トリフェニルゲルミル)ベン ンの合成)
 20mlシュレンク管に、アルゴン雰囲気下、1 3-ジヨードベンゼン495mg(1.5mmol)、ジエチルエ テル10mlを混合した溶液をドライアイス(固 二酸化酸素)-エタノールで-78℃に冷却し、n- チルリチウムのヘキサン溶液(f=1.59)2.8ml(4.5mm ol)を滴下した。滴下後、溶液を反応温度-78℃ に維持したまま1時間攪拌した後、トリフェ ルゲルマニウムクロライド1.12g(3.3mmol)を加え た。-78℃に維持したまま15分間攪拌した後、 浴中0℃で1時間反応させた。反応終了後、 応溶液に水40mlと塩化メチレン80mlを加えて分 液し、水層を塩化メチレン20mlで2回抽出し得 れた有機層を合わせて無水硫酸マグネシウ 1.2gで乾燥した。濾過後、濾液から塩化メチ レンを減圧留去し、得られた残滓をシリカゲ ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキ ン)によって精製し、白色固体として、1,3- ス(トリフェニルゲルマニウム)ベンゼン0.61g 得た(収率59%)。

参考例1(1,4-ビス(トリフェニルゲルミル)ベン ンの合成)
 20mlシュレンク管に、アルゴン雰囲気下、1,4 -ジブロモベンゼン236mg(1.0mmol)、テトラヒドロ フラン8mlを混合した溶液をドライアイス(固 二酸化酸素)-エタノールで-78℃に冷却し、t- チルリチウムのペンタン溶液(f=1.7)2.9ml(5.0mmo l)を滴下した。滴下後、懸濁液を反応温度-78 に維持したまま1時間攪拌した後、トリフェ ニルゲルマニウムクロライド747mg(2.2mmol)を加 た。-78℃に維持したまま5分間攪拌した後、 氷浴中0℃で2時間反応させた。反応終了後、 応溶液に水40mlと塩化メチレン40mlを加えて 液し、懸濁した塩化メチレン層を濾過した 得られた濾過物を水20ml×2回、ヘキサン20ml×2 回、エタノール20ml×2回で洗浄した後、減圧 燥し、白色固体として、1,4-ビス(トリフェニ ルゲルマニウム)ベンゼンを0.56gを得た(収率82 %)。

参考例2(リン光錯体(Au(IPr)(4F-PE)[(4-フルオロフ ェニルエチニル)[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピル ェニル)イミダゾール-2-イリデン]金](金錯体 1)の合成)
 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管に、1,3 -ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾ ウムクロライド0.166g(IPrH + Cl - ;0.39mmol)、tert-ブトキシカリウム67mg(85質量%品; 0.51mmol)、テトラヒドロフラン6.0mlを加え、室 で20分攪拌した。テトラヒドロフランを減 留去した後、トルエン6.0mlを加え、70℃で5分 間反応させた。反応混合物を濾過し、濾液を 4-フルオロフェニルエチニル(トリフェニルホ スフィン)金174mg(0.30mmol)、トルエン6.0mlを加え た別の25mlシュレンク管に滴下した。滴下後 反応混合物を70℃で2.5時間反応させた。反応 混合物を室温まで冷却した後、トルエンを減 圧留去し、得られた白色固体をn-ヘキサン-ジ エチルエーテル-塩化メチレン系で再結晶操 を行い、白色固体として、金錯体10.187g得た( 収率88%)。

実施例8(純青リン光有機エレクトロルミネッ ンス素子の作製)
 イーエッチシー製インジウム錫酸化物(以下 ITOと略す)被膜付きガラスを透明電極基板と て用い、アルバック機工製真空蒸着装置を 用して、同基板上に2×10 -3 Pa以下の真空度で、2-(4’-トリメチルシリル ェニル)トリフェニレンからなるホール輸送 3を膜厚40nm、ホスト2-メチル-1,4-ビス(トリフ ェニルゲルミル)ベンゼン(以後Me-p-BTPGBと略す )中にゲストとしてリン光錯体(Au(IPr)(4F-PE)[(4- ルオロフェニルエチニル)[1,3-ビス(2,6-ジイ プロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン] 金](以後Au(IPr)(4F-PE)と略す)を5.0重量%含む発光 層4を膜厚30nm、3-(4-ビフェニルイル)-4-フェニ -5-ターシャリブチルフェニル-1,2,4-トリアゾ ール(昇華精製品・以下TAZと略す)からなるホ ルブロック層5を30nm、フッ化リチウム(以下L iFと略す)からなる電子輸送層6を0.5nm、電極7 してアルミニウム(以下Alと略す)を100nm、順 真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス 子を作製した。

 なお、真空蒸着は、基板に対向して置か た坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加 することによって行った。

 前記素子のITO電極2を正極、Al電極7を負極と して通電し電極間電圧を上げていくと、+14V 近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度 青色発光を開始し、+23Vにおいて3.9cd/m 2 で発光した。

 電流効率は+20Vで0.017cd/Aであった。

 この素子の発光色を、日本分光製蛍光光 計を用いて測定した。電極間電圧+19Vにおい て得られたスペクトルより、色度座標の値は x=0.172,y=0.157であることが確認された。又、有 機エレクトロルミネッセンス素子のELスペク ルを図1に示すが、425nm付近の深青色領域に ン光エレクトロルミネッセンス発光ピーク 大を有することが分かる。

 SIC0009をホール輸送層として含む有機エレク トロルミネッセンス素子の作製
 イーエッチシー製ITO被膜付きガラスを透明 極基板として用い、アルバック機工製真空 着装置を使用して、同基板上に2×10 -3 Pa以下の真空度で、2-(4’-トリメチルシリル ェニル)トリフェニレンからなるホール輸送 3を膜厚30nm、ホスト(Me-p-BTPGB)中にゲスト(Au(I Pr)(4F-PE))を5.0質量%含む発光層4を膜厚30nm、TAZ らなるホールブロック層5を30nm、LiFからな 電子輸送層6を0.5nm、電極7としてAlを100nm、順 次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス 素子を作製した。

 なお、真空蒸着は、基板に対向して置か た坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加 することによって行った。

 前記素子のITO電極2を正極、Al電極7を負極と して通電し電極間電圧を上げていくと、+12V 近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度 青色発光を開始し、+25Vにおいて7.4cd/m 2 で発光した。

 電流効率は+22Vで0.026cd/Aであった。

 この素子の発光色を、日本分光製蛍光光 計を用いて測定した。電極間電圧+18Vにおい て得られたスペクトルより、色度座標の値は x=0.176,y=0.175であることが確認された。又、有 機エレクトロルミネッセンス素子のELスペク ルを図5に示すが、424nm付近の深青色領域に ン光エレクトロルミネッセンス発光ピーク 大を有することが分かる。

参考例3(1,4-ビス(トリフェニルゲルミル)ベン ンの合成)
 十分に乾燥しアルゴンで置換された20mlシュ レンク管に、アルゴン雰囲気下、1、4-ジブロ モベンゼン236mg(1.0mmol)、テトラヒドロフラン8 mlを混合した無色透明溶液をドライアイス(固 体二酸化酸素)-エタノールで-78℃に冷却し、t -ブチルリチウムのペンタン溶液(f=1.7)2.9ml(5.0m mol)を滴下した。滴下後、黄色に変化した反 懸濁液を反応温度-78℃に維持したまま1時間 拌した後、トリフェニルゲルマニウムクロ イド747mg(2.2mmol)を加えた。-78℃に維持した ま5分間攪拌した後、氷浴中0℃で2時間攪拌 た。反応終了後、反応溶液に水40mlと塩化メ レン40mlを加えて分液し、懸濁した塩化メチ レン層を吸引濾過した。得られた濾過物を水 20ml×2回、ヘキサン20ml×2回、エタノール20ml×2 回で洗浄した後、減圧乾燥することで1,4-ビ (トリフェニルゲルマニウム)ベンゼンを白色 固体として得た(収量0.56g、収率82%)。

参考例4(リン光錯体(Au(IPr)(4F-PE)[(4-フルオロフ ェニルエチニル)[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピル ェニル)イミダゾール-2-イリデン]金]の合成)
 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管に1,3- ス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾリ ムクロライド(IPrH+Cl-;0.166g,0.39mmol)、tert-ブト シカリウム(85質量%品、67mg、0.51mmol)、テト ヒドロフラン(6.0ml)を加え、室温で20分攪拌 た。テトラヒドロフランを減圧留去した後 トルエン(6.0ml)を加え、70℃で5分間攪拌した 反応混合物を濾過し、濾液を4-フルオロフ ニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(17 4mg,0.30mmol)、トルエン6.0mlを加えた別の25mlシ レンク管に滴下した。滴下後、反応混合物 70℃で2.5時間加熱した。反応混合物を室温ま で冷却した後、トルエンを減圧留去し、得ら れた白色固体をn-ヘキサン/ジエチルエーテル /塩化メチレンで再結晶操作を行い、白色固 である目的物を0.187g得た(収率88%)。

 本発明は、波長440nm以下のリン光エレク ロルミネッセンス発光ピークを有する有機 レクトロルミネッセンス素子(電界発光素子) 、更に440nm以下の深青色領域にリン光エレク ロルミネッセンス発光ピーク極大を有し、 光色がCIE(国際照明委員会)表色系でy座標が0 .180未満となるような素子及び当該有機エレ トロルミネッセンス素子の素子用材料に関 る。本発明の有機エレクトロルミネッセン 素子は、例えば、フルカラーディスプレイ 完成を実現させるために有用な素子である 考えられる。